JP2018531228A - 軟組織外傷からの回復を増強するためのβ−ヒドロキシ−β−メチルブチレート(HMB)の組成物および使用方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、HMBを含む組成物を提供する。HMBを動物に投与する方法も記載する。急性および非急性の両方の軟組織外傷が含まれる軟組織外傷からの回復を増強するためにHMBを投与する。回復の増強には、回復時間の短縮および軟組織治癒の増強が含まれる。【選択図】図2

Description

本出願は、United States Provisional Patent Application No. 62/219,208, 2015年9月16日出願に基づく優先権を主張し、その出願を本明細書に援用する。
本発明は、β−ヒドロキシ−β−メチルブチレート(HMB)を含む組成物、ならぴに軟組織外傷からの軟組織治癒を増強し、および/または回復時間を短縮するためにHMBを使用する方法に関する。
筋肉、腱および靭帯に対する傷害を含めた軟組織外傷からの動物の回復には一般に著しい時間と経費がかかる。急性軟組織傷害はスポーツもしくは身体活動中に、または単純な日常活動中に起きる可能性がある。急性軟組織外傷には、軟組織傷害の修復に関係する外科処置中に起きる外傷、あるいは何らかの傷害に関係があるのではなく何らかの外科処置の一部として軟組織を切断および/または処置した結果として起きる外傷も含まれる。非急性組織傷害、たとえば捻挫も、しばしばリハビリテーションおよび回復に長期間を必要とする。医療専門家の適切な監督があってすら、軟組織の治癒は長期間かかる可能性がある。これらの傷害は、通常活動への復帰の遅れおよび長期間の衰弱をもたらす可能性がある。
外傷、外科処置および転倒から受ける軟組織損傷は、高齢者においては罹病率および死亡率の増大と関連する。軟組織傷害からの回復にはしばしば運動および理学療法が含まれ、回復には6か月またはそれ以上すらかかる可能性がある。長期間の処置には経費および時間がかかる。軟組織外傷後の回復時間を短縮し、軟組織治癒を増強し、回復を増強するためには、栄養補給の必要がある。
ウマ、イヌおよびネコなどの動物はしばしば軟組織外傷が持続する。限定ではない例として、イヌが外科的修復の必要がある軟組織傷害をもつことはきわめて一般的である。十字靭帯(cruciate ligament)外科処置、たとえばTPLO(tibial-plateau-leveling osteotomy、脛骨高平部水平化骨切り術)またはTTA(Tibial Tuberosity Advancement、脛骨粗面前方転移術)の外科処置、股関節置換、および椎間板ヘルニア外科処置が動物に一般的に行なわれる。これらの傷害および/または外科処置からの回復はペットおよび飼い主の双方にとって難題である。一般に外科処置後の数週間または数か月間、飼い主はペットを歩行中および階段を上がる際に介助しなければならない。よって、飼い主がペットを介助しなければならない時間を数日または数週間短縮する栄養補助剤(nutritional supplement)に対するニーズがある。
アルファ−ケトイソカプロエート(Alpha-ketoisocaproate)(KIC)は、ロイシンの第1の主要な活性代謝産物である。KIC代謝の少量生成物がβ−ヒドロキシ−β−メチルブチレート(HMB)である。HMBは多様な用途に関して有用であることが見出されている。具体的には、U.S. Patent No. 5,360,613 (Nissen)に、HMBが総コレステロールおよび低密度リポタンパク質コレステロールの血中レベルを低減するのに有用であると記載されている。U.S. Patent No. 5,348,979 (Nissen et al.)には、HMBがヒトにおいて窒素保持を促進するのに有用であると記載されている。U.S. Patent No. 5,028,440 (Nissen)は、動物において除脂肪組織の発達を増大させるためのHMBの有用性について考察している。同様にU.S. Patent No. 4,992,470 (Nissen)には、HMBが哺乳類の免疫応答を増強させるのに有効であると記載されている。U.S. Patent No. 6,031,000 (Nissen et al.)には、疾患関連の衰弱を治療するためのHMBおよび少なくとも1種類のアミノ酸の使用が記載されている。HMBは、グルタミンおよびアルギニンとの組合わせで創傷コラーゲン蓄積を増加させ、皮膚創傷修復を改善することが見出された。
タンパク質分解を抑制するためのHMBの使用は、ロイシンがタンパク質節約特性(protein-sparing characteristics)をもつという所見に由来する。必須アミノ酸であるロイシンは、タンパク質合成のために使われるか、あるいはアミノ基転移してα−ケト酸(α−ケトイソカプロエート,KIC)になる可能性がある。一経路において、KICは酸化されてHMBになる可能性があり、これはロイシン酸化のおおよそ5%を占める。HMBは筋肉の量および強度の増強においてロイシンに勝る。HMBの最適効果は、HMBのカルシウム塩として投与した場合に3.0グラム/日、または0.038g/kg体重/日で達成でき、一方、ロイシンの場合は30.0グラム/日以上が必要である。
HMBは、産生または摂取されると2つの結末をもつと思われる。第1の結末は尿中における単純な排出である。HMBが供給された後、尿濃度が上昇し、その結果、おおよそ20〜50%のHMBが尿中へ失われる。もうひとつの結末は、HMBからHMB−CoAへの活性化に関係する。HMB−CoAに変換されると、さらなる代謝、すなわちHMB−CoAからMC−CoAへの脱水またはHMB−CoAからHMG−CoAへの直接変換のいずれかが起きる可能性があり、それにより細胞内コレステロール合成のための基質が提供される。幾つかの研究により、HMBがコレステロール合成経路に取り込まれ、損傷を受けた細胞膜の再生に使われる新たな細胞膜の供給源となる可能性があることが示された。ヒトの研究は、血漿CPK(creatine phosphokinase)(クレアチンホスホキナーゼ)上昇により測定される、激しい運動に伴う筋損傷が最初の48時間以内のHMB補給で軽減することを示した。HMBの保護効果は、毎日の連続使用で最大3週間持続する。多数の研究により、HMBの有効量はCaHMB(HMBカルシウム)として3.0グラム/日(約38mg/kg体重/日)であることが示された。この用量で、レジスタンストレーニング(resistance training)に伴う筋肉の量および強度の増加が増大し、一方で激しい運動(strenuous exercise)に伴う筋損傷が最小限に抑えられる。HMBは安全性について試験され、健康な青少年または高齢者において副作用を示さなかった。L−アルギニンおよびL−グルタミンと組み合わせたHMBも、エイズおよび癌の患者に補給した際、安全であることが示された。
最近、HMBの新たな送達形態であるHMB遊離酸が開発された。この新たな送達形態はCaHMBより速やかに吸収され、より大きな組織クリアランスをもつことが示された。この新たな送達形態はU.S. Patent Publication Serial No. 20120053240に記載されており、それの全体を本明細書に援用する。
HMB補給は長期間の不活動、たとえば入院中の筋損失を阻止または軽減できることも知られているが、軟組織外傷(急性傷害、たとえば軟組織の断裂もしくは破断もしくは外科処置によるもの、または非急性の軟組織損傷のいずれであっても)を伴う哺乳類へのHMB投与が軟組織外傷のより速やかな修復および/または回復ならびに傷害または外科処置からの回復の増強をもたらすことは、本発明以前には知られていなかった。
本発明は、軟組織外傷からの回復増強をもたらすHMBの組成物およびHMBの使用方法を含む。回復増強には、外科処置から生じる軟組織外傷を含めた外傷または傷害の後の軟組織治癒の増強を含めることができる。回復増強には、予想より速やかな回復も含まれる。本発明は、外科処置から生じる軟組織外傷を含めた軟組織外傷または傷害の後の軟組織の修復および再生をもたらすHMBの組成物およびHMBの使用方法を含む。
U.S. Patent No. 5,360,613 U.S. Patent No. 5,348,979 U.S. Patent No. 5,028,440 U.S. Patent No. 4,992,470 U.S. Patent No. 6,031,000 U.S. Patent Publication Serial No. 20120053240
本発明の一目的は、軟組織外傷を受けた後の回復時間を短縮するのに使用するための組成物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、軟組織外傷を受けた後の回復を増強するのに使用するための組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、軟組織傷害後の軟組織治癒を増強するための組成物を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、軟組織傷害後の軟組織の修復および再生に使用するための組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、軟組織外傷を受けた後の回復時間を短縮するのに使用するための組成物を投与する方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、軟組織外傷を受けた後の回復を増強するのに使用するための組成物を投与する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、軟組織傷害後の軟組織治癒を増強するのに使用するための組成物を投与する方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、軟組織傷害後の軟組織治癒の修復および再生に使用するための組成物を投与する方法を提供することである。
本発明のこれらおよび他の目的は、以下の詳細な記載、図面、および特許請求の範囲を参照すると当業者に明らかになるであろう。
本発明は、これまで遭遇してきた困難を克服することを意図する。そのために、HMBを含む組成物を提供する。この組成物をその必要がある対象に投与する。すべての方法が、動物にHMBを投与することを含む。本発明に含まれる対象には、ヒトおよび非ヒト哺乳類が含まれる。
図1は、女性対象についての初回および最終回KOOS質問票スコアを示すグラフである。 図2は、男性対象についての初回および最終回KOOS質問票スコアを示すグラフである。
意外にもHMBが軟組織外傷からの回復を増強することが予想外に見出された;それには軟組織外傷後の回復時間の短縮および軟組織の治癒の増強が含まれるが、これらに限定されない。HMB補給は軟組織を修復および再生し、その結果、軟組織外傷からの回復を増強する。本発明は、軟組織外傷後の回復の増強、軟組織外傷後の回復時間の短縮、ならびに軟組織外傷後の軟組織治癒の増強および/または改善をもたらすHMBの組成物およびHMBの使用方法を含む。一態様において、軟組織外傷を伴う動物へのHMBの投与は外傷からの実質的回復のための理学療法の時間を予想より短縮し、あるいは理学療法の必要性が除かれる可能性がある。
HMBは長期間の不活動、たとえば外科処置後の床上安静に伴う筋衰弱を軽減または反転することが知られている。HMBが創傷コラーゲン蓄積および皮膚修復を補助できることも知られている。しかし、軟組織傷害後の回復時間の短縮によるものを含めて軟組織外傷後の回復をHMBが増強できることは、本発明以前には知られていなかった。
この組成物は、乳児、小児およびティーンズから高齢者まで、およびその間のあらゆる年齢を含めて、軟組織外傷後の回復増強を求めるすべての年齢グループに使用できる。この組成物は、ヒト、ならびに非ヒト哺乳類、たとえばウマ、ならびに愛玩動物、たとえばイヌおよびネコに、同様に使用できる。哺乳類、動物、対象および患者は本発明において互換性をもって用いられる。
一態様において、軟組織外傷を受けた後の哺乳類にHMBを投与する。軟組織外傷には、筋肉の断裂もしくは破断などの急性外傷、または軟組織の切断もしくは処置を伴う何らかの外科処置の結果として起きる急性外傷が含まれる。急性外傷にはアキレス腱の破断または断裂、前十字靭帯(anterior cruciate ligament)の破断または断裂、内側側副靭帯(medial collateral ligament)の破断または断裂、肘靭帯断裂、腱断裂、捻挫、挫傷、回旋腱板(rotator cuff)断裂、および肩の傷害が含まれるが、これらに限定されない。急性外傷には、整形外科処置、軟組織修復外科処置、心臓外科処置、婦人科外科処置、形成外科処置、肥満症外科処置、肩の外科処置、肘の外科処置、手の外科処置、股関節外科処置、膝の外科処置、足首の外科処置、および脊椎外科処置を含めて、軟組織を切断または処置する何らかの外科処置から受ける急性外傷も含まれる。
本発明の一態様において、哺乳類に何らかの非急性軟組織外傷が持続した後にHMBを投与する。非急性軟組織外傷には腱炎、滑液包炎、手根管症候群、および足底筋膜炎が含まれるが、これらに限定されない。
哺乳類に軟組織傷害が持続した後にHMBを投与する。限定ではない例として、外科処置が行なわれる時間付近から動物にHMBを投与する。HMB投与は、哺乳類が外科処置から実質的に回復するまで、あるいは医療専門家が解放するまで継続される。医療専門家には医師、獣医、理学療法士、医師助手および看護専門士(nurse practitioner)が含まれるが、これらに限定されない。
外科処置に無関係な軟組織外傷の場合、外傷を受けた後のいずれかの時点でHMBを開始し、その哺乳類が実質的に完全に回復するまで、あるいは医療専門家が解放するまで継続する。
本発明には、哺乳類がその後の外科的修復を必要とする軟組織傷害を受けている例も含まれる。本発明には、最初の軟組織傷害の後にHMBを投与し、その後の外科的修復の後に外科処置から回復する期間中、継続する例が含まれる。それには、外科処置後にのみHMBを投与し、軟組織傷害が起きた時点と外科処置が行なわれる時点との間の期間には投与しない例も含まれる。
本発明は、術前および術後または処置前および処置後の期間(“周術期”)に個体に施すことができる。一態様において、手術または処置の前に組成物を投与し、手術または処置後の一定期間中、投与を継続する。周術期には、外科処置が行なわれた後の数日間、数週間または数か月間を含めることができる。
軟組織傷害後の回復増強には、回復時間の短縮が含まれる。本明細書に記載する様式でHMBを投与した結果として回復時間が短縮され、その際、回復時間の短縮には、実質的に完全な回復または医療専門家からの解放に達するまでの日数がHMBを摂取しなかった哺乳類の回復時間より短いことが含まれる。
HMB
β−ヒドロキシ−β−メチル酪酸、またはβ−ヒドロキシ−イソ吉草酸は、それの遊離酸形で(CH(OH)CCHCOOHとして表わすことができる。用語“HMB”は、上記の化学式をもつ化合物(それの遊離酸形および塩形の両方)、およびその誘導体を表わす。誘導体には代謝産物、エステルおよびラクトンが含まれる。いかなる形態のHMBも本発明に関して使用できるが、好ましくはHMBは遊離酸、塩、エステル、およびラクトンからなる群から選択される。HMBエステルには、メチルおよびエチルエステルが含まれる。HMBラクトンには、イソバレリルラクトンが含まれる。HMB塩には、ナトリウム塩、カリウム塩、クロム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルカリ金属塩、およびアルカリ土類金属塩が含まれる。
HMBおよびそれの誘導体を製造する方法は当技術分野で周知である。たとえば、HMBはジアセトンアルコールの酸化により合成できる。適切な1方法がCoffman et al., J. Am. Chem. Soc. 80: 2882-2887 (1958)により記載されている。そこに記載されるように、HMBはジアセトンアルコールのアルカリ次亜塩素酸ナトリウム酸化により合成される。生成物は遊離酸形で回収され、それを塩に変換することができる。たとえば、Coffman et al. (1958)のものと類似の方法により、HMBをそれのカルシウム塩として製造でき、その際、HMBの遊離酸を水酸化カルシウムで中和し、エタノール水溶液から結晶化により回収する。カルシウム塩および遊離酸形のHMBがMetabolic Technologies(アイオワ州エイムズ)から販売されている。
β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸(HMB)カルシウムの補給
多数の研究により、CaHMB補給は、レジスタンス運動(resistance-exercise)トレーニングとの併用で筋肉の量および強度の増加を改善し、癌およびエイズなどの状態における筋肉量の減少を減弱させることが示された。NissenおよびSharpはレジスタンストレーニングと併用したサプリメントのメタ解析を実施し、HMBがレジスタンストレーニングで強度および除脂肪量(lean mass)の有意の増大を示した臨床試験のわずか2つのサプリメントのうちの1つであることを見出した。試験は、38mgのCaHMB/kg体重が平均的な哺乳類に有効な投与量であると思われることを示した。
強度および筋肉量の増加に加えて、CaHMB補給は筋損傷および筋タンパク質分解の指数も低下させる。ヒトの試験は、血漿CPK(クレアチンホスホキナーゼ)増大により測定して、激しい運動の後の筋損傷がHMB補給で低減することを示した。HMBの保護効果は、毎日の継続使用で少なくとも3週間はみられることが示された。分離したラット筋肉におけるインビトロ試験は、HMBが特にストレス期間中の筋タンパク質分解の有効な阻害剤であることを示す。これらの所見はヒトにおいて確認された;たとえば、HMBはレジスタンストレーニングを行なっている対象における筋タンパク質分解を阻止する。
HMBがタンパク質分解を低減しかつタンパク質合成を増大させる分子機構がレポートされた。Eleyらは、HMBがmTORリン酸化によりタンパク質合成を刺激することを示すインビトロ試験を実施した。他の試験は、タンパク質分解誘導因子(proteolysis inducing factor)(PIF)、リポ多糖(LPS)、およびアンギオテンシンIIによって筋タンパク質異化を刺激した際、HMBがユビキチン−プロテオソームタンパク質分解経路の誘導を減弱させることによってタンパク質分解を低減することを示した。さらに他の試験は、HMBがカスパーゼ−3および−8プロテアーゼの活性化も減弱させることを立証した。これらの試験を合わせると、HMB補給はタンパク質分解の低減とタンパク質合成の増大との組合わせによって除脂肪量の増大および付随する強度増加をもたらすことが指摘される。
HMB遊離酸形
大部分の場合、臨床試験に用いられたエルゴジェニックエイド(強壮剤)(ergogenic aid)として市販されているHMBは、カルシウム塩形のものであった。最近の進歩によりHMBを栄養補助剤として使用するために遊離酸形として製造できるようになった。最近、新たな遊離酸形のHMBが開発され、それはCaHMBより速やかに吸収されて、より急速に、より高いピーク血清HMBレベルをもたらし、かつ血清から組織への改善されたクリアランスをもたらすことが示された。
したがって、特に激しい運動の直前に投与する場合、HMB遊離酸はカルシウム塩形より有効なHMB投与方法である可能性がある。急激なひと運動の30分前に開始したHMB遊離酸は、筋損傷の減弱化および炎症性応答の軽減においてCaHMBより有効であった。しかし、本発明がいかなる形態のHMBをも包含することは当業者に認識されるであろう。
HMB自体はいかなる形態で存在することもできる;たとえば、CaHMBは一般にいかなる送達剤形中にも取り込ませることができる粉末であり、一方、HMB酸は一般にいかなる送達剤形中にも取り込ませることができる液体またはゲルである。
いずれの形態のHMBも、約0.5グラムのHMB〜約30グラムのHMBの一般的投与範囲になる様式で送達および/または投与形態に取り込ませることができる。HMBは、体重キログラム当たり0.001〜0.2グラムのHMBの投与量範囲で存在することもできる。HMBは1日当たり多数回の投与または1回投与で動物に投与することができる。
送達剤形の限定ではない例には、ピル、錠剤、カプセル剤、ゲルカプセル剤(gelcap)、液剤、飲料、固形剤およびゲル剤が含まれる。本発明の組成物を投与するために使用できる経口配合物の限定ではない例には、栄養補給配合物(nutritional formulation)、医療食、医療用飲料、スポーツ活動サプリメント(sports performance supplement)、食物、または食品添加物が含まれる。
前記組成物を食用形態で経口投与する場合、組成物は好ましくは栄養補助食品(dietary supplement)、食品または医薬(pharmaceutical medium)の形態、より好ましくは栄養補助食品または食品の形態である。前記組成物を含むいずれか適切な栄養補助食品または食品を本発明に関して使用できる。組成物が形態(たとえば、栄養補助食品、食品または医薬)に関係なくアミノ酸、タンパク質、ペプチド、炭水化物、脂肪、糖類、ビタミン(ビタミンDを含むが、それに限定されない)、無機質および/または微量元素を含有できることは、当業者には理解されるであろう。
組成物を栄養補助食品または食品として調製するために、組成物は普通は組成物が栄養補助食品または食品中に実質的に均一に分布するように混和または混合されるであろう。あるいは、組成物を液体、たとえば水に溶解することができる。
栄養補助食品の組成物は、粉末、ゲル、液体であってもよく、あるいは打錠またはカプセル封入されてもよい。
組成物を含むいずれか適切な医薬を本発明に関して使用できるが、組成物を適切な医薬用キャリヤー、たとえばデキストロースまたはスクロースと混和することができる。
さらに、医薬組成物をいずれか適切な様式で静脈内投与することができる。静脈内注入により投与するためには、組成物は好ましくは水溶性、無毒性の形態である。静脈内投与は、特に静脈内(IV)療法を受けている入院患者に適切である。たとえば、患者に投与されるIV溶液(たとえば、生理食塩水またはグルコース溶液)に組成物を溶解することができる。アミノ酸、ペプチド、タンパク質および/または脂質を含有してもよい栄養補給IV溶液に組成物を添加することもできる。静脈内投与する組成物の量は、経口投与に用いるレベルと同様であってもよい。
組成物を投与する頻度を計算する方法は当技術分野で周知であり、本発明に関していずれか適切な投与頻度(たとえば、1日当たり6gを1回、または1日当たり3gを2回)を、いずれか適切な期間にわたって採用できる(たとえば、1回量を5分間にわたって、または1時間にわたって投与でき、あるいは多数回量を長期間にわたって投与できる)。HMBは長期間、たとえば数週間、数か月間または数年間にわたって投与できる。
いずれか適切な用量のHMBを本発明に関して使用できる。適量を計算する方法は当技術分野で周知である。
一般に、軟組織の傷害または外傷からの回復を増強または改善するのに十分なレベルの量のHMBを供給する。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。本明細書中で一般的に記載し、実施例中に説明するように、本発明の組成物を多様な配合物および剤形で調製できることは容易に理解されるであろう。よって、以下の現在好ましい本発明の方法、配合物および組成物のより詳細な記載は、特許請求の範囲の本発明の範囲を限定するためのものではなく、現在好ましい本発明の態様の代表例にすぎない。
症例研究1
健康な39歳の男性が左足の破断アキレス腱修復のために来院した。アキレス腱の破断は外科処置の3日前に起きた。修復を行なう外科医はその外科処置の時点でおおよそ15年の経験があった。
外科処置の後、Nucynta(50mg錠,4〜6時間毎に1〜2錠)およびヒドロコドン/アセトアミノフェン(錠剤当たり5mg/500mg,4〜6時間毎に1〜2錠)を3日間摂取した。この疼痛寛解計画はこのタイプの外科処置に一般的である。
HMBを外科処置当日から外科処置後おおよそ4か月間、摂取した。1日当たり3グラムのHMBカルシウムを普通食と共に摂取した。
外科処置の直後、足をギプス固定し、松葉杖が必要であった。おおよそ14日後に足を再ギプス固定した。再ギプス固定の時点で、医師は動作(motion)の強度および範囲が平均を上回っていることに注目した。2回目のギプスをおおよそ14日後(外科処置の4週後)に取り除き、動作の強度および範囲は依然として医師のスケジュールを越えていた。ギプスを取り除いた後、足の保護と動作範囲の制限のために、かかとの下に“ウェッジ(wedge)”を付けたBledsoeブーツを用いた。杖が必要であった。おおよそ1か月後の経過観察アポイントメント時点で、回復は依然としてスケジュールより進んでおり、動作範囲が改善されていた。この時点ではウェッジ取付けの必要がなく、室外での活動には杖が必要であった。おおよそ1か月後の経過観察来院の時点でブーツは室外での活動中にのみ必要であり、2〜3週後からは痛みや脱力感を感じなければ患者は普通の身体活動を再開できた。
2回目の経過観察来院のおおよそ6週間後に被験者はすべての活動について制限がなくなった;それは外科処置のおおよそ4か月後であった。さらなる診察または治療は必要なかった。この症例では、最終診察までに身体能力が完全に回復したので、治療は処方されなかった。患者は外科処置のおおよそ3.5か月後に、歩行、力仕事(lifting weights)および普通の日常活動を含めて、普通の身体活動に戻った。外科医は、それまでの自身の診察ではその患者の回復が最速の回復であったとコメントした;その患者は破断アキレス腱修復の最速回復について新記録を出した。
この症例研究の患者の回復を下記の一般的な回復と比較する。一般的な破断アキレス腱修復については、外科処置後に患者は同様にギプス、歩行用ブーツまたはこれらに類する器具を6〜12週間着用するであろう。まず、腱の治癒に伴って足を下向きに保つようにギプスまたはブーツを配置する。次いで、足を中立位置(上または下に向けるのではなく)にするようにギプスまたはブーツを徐々に調整する。多くの医療専門家は、ギプスまたはブーツをはずす前に、動くことおよび荷重負荷運動を早期に開始することを推奨している。総回復時間は一般に6か月である。
症例研究2〜3
参加者
ACLリハビリテーションに際してのHMBの有効性を試験するために、アイオワ州立大学(Iowa State University)でパイロットデータを収集した。参加者は、Theilen Student Health Center(アイオワ州エイムズ)から、18〜49歳の健康な個体であり、過去4か月間に膝蓋骨(patella)または半腱様筋(semitendinosus)移植片を用いたACL再建手術を受け、かつ定期的に理学療法に参加していれば、動員された。多重または両側の靭帯断裂、理学療法の定期的な関与を妨げるかまたは筋萎縮作用のある他の健康状態があるか、あるいはNCAA学生アスリート(NCAA student athlete)であれば、それらの対象を除外した。医療提供者からの許可を得た後、3人の参加者が初回来院中のベースライン測定のために訪れ、最終測定のために我々の研究室に戻る前の8週間のHMBまたはプラセボ補給にランダムに配属された。1人の患者は時間的制約のため研究から離脱したので、1人の男性および1人の女性からデータを収集した。
サプリメント補給
両方の参加者を8週間のHMB補給にランダムに配属した。サプリメントはMetabolic Technologies(米国アイオワ州エイムズ)により提供され、同一のサイズ、色および外観のカプセル剤の形態で配布された。HMBカプセル剤はそれぞれ0.5gのHMBを含有していた。この介入全体を通して、参加者は午前中に朝食と共に3個および午後に夕食と共に3個、1日合計3gのサプリメントを使用することが予定されている。参加者は、サプリメント補給し損なえばコンプライアンスを測定するためにアドヒアランス・ログ(adherence log)に記録した。
転帰尺度
KOOS質問票:それぞれの参加者が、全般的な膝機能性を評価するために、膝外傷と変形性関節症転帰スコア(Knee Injury and Osteoarthritis Outcome Score)(KOOS)質問票を仕上げた。KOOSは、膝の完全性の感覚的な機能差を測定するために用いられる有効かつ信頼性のある手段である(Roos & Lohmander, 2003)。この質問票は下記のことを調べる:痛みのレベル(9項目);他の症状、たとえば腫脹、動作範囲、または機械的な症状(7項目);日常生活における機能(17項目);スポーツおよびレクリエーションの機能(5項目);ならびに膝関連の生活の質(4項目)。各項目に関する情報を集計するためにリッカート尺度(Likert scale)を用いた;問題なしを示すゼロ、および極度の問題ありを示す4。次いでこれらの応答を用いて各ドメインについて0から100までのスコアを決定した;その際、0は極度の膝問題あり、100は膝問題なしを表わす。この評価により初回検査と最終回検査との感覚的な膝機能の差を判断した。
中大腿周径:標準的な周径測定用メジャーを用いて、サプリメント補給の前と後に両下肢からの中大腿周径(mid-thigh girth)測定値を求めた。中大腿部位は、鼠径ひだ(inguinal crease)と膝蓋骨(patella)縁の近位縁との中間点を用いて決定される。これらの測定値をそれぞれの肢について求め、最近接0.1cmに四捨五入し、平均を記録した。中大腿周径測定は、ACL再建外科処置後の下肢のサイズ差を定量する信頼性のある方法である(Soderberg, Ballantyne, & Kestel, 1996)。
除脂肪量:InBody 720を用いて、罹患している肢と罹患していない肢との筋肉量の差を測定した。最初に、参加者をスタジオメーター(stadiometer)に寄りかかって立たせた状態で身長を最近接0.1cmに四捨五入した。InBody 720上の目盛を用いて体重を査定し、最近接0.1kgに四捨五入した。インピーダンス測定の前に、性別、年齢、および身長を手動入力した。入力すると、参加者は、評価を開始するための操作マニュアルに指示されているように、素足を秤の金属プレートに乗せ、親指を親指用プレートに乗せて他の指で他方のプレートを掴むことにより取っ手をしっかり掴むように指示された。完了すると、InBody 720は、各周波数についてのインピーダンス測定値、および5セグメント(左腕、右腕、胴、左足、および右足を含む)すべてについてのFFMの推定値からなるレポートをプリントアウトした。生体電気インピーダンスは、体組成を測定するための信頼性のある有効なツールである(Hurst et al, 2015)。
Yバランス機能テスト:Yバランステスト(Y balance test)を用いて罹患した肢の機能欠損を査定した。罹患した肢および罹患していない肢の前側、後内側、後外側の測定値を3回求め、平均を記録した。Yバランステストは、リハビリテーションに際して機能能力を査定するために一般に用いられる信頼性のある有効なツールである。これまでの調査で、このツールを使用した欠損は、リハビリテーション目標を満たしておらず通常の活動レベルへの復帰が遅れた個体を同定した(Harrison, Bothwell, Wolf, Aryal, & Thipgren, 2015)。
結果
女性の症例研究
1人目の参加者は、スキー中に転倒した後に左ACLが破断した22歳の女性であった。この参加者はこの研究に登録される12週間前に外科処置を受けた。参加者の特徴を下記の表1にまとめる。罹患した足の初回除脂肪量は5.6kgであり、8週間のサプリメント補給後に5.5kgに減少した。罹患していない肢はこの調査全体を通して5.5kgで無変化のままであった。中大腿周径測定値は47.5cmから49.2cmまで増大し、罹患していない足に対する罹患した足の欠乏量(deficit)は3.65%から1.4%に低減した。Yバランステストのそれぞれの動きについての罹患した足における平均を表2に示す。罹患していない肢および罹患した肢の両方が初回来院から最終来院までに改善され、罹患していない足に対する罹患した足の欠乏量は前側移動について初回の4.4cmから最終回の2cmに低減した。最後に、前と後のKOOS質問票からの結果を図1に示す(スコアはパーセントであり、100%は膝問題が無いことの指標であり、0%は極度の膝問題を示す)。痛み、症状、および日常生活の活動の感覚がすべて増大した(すなわち、改善された)。
表1.参加者の特徴
表2.初回と最終回のYバランステスト結果
男性の症例研究
2人目の参加者は、バスケットボールの試合中にレイアップから着地した際に左ACLが破断した22歳の男性であった。彼は膝を損傷した後1か月以内に半腱様筋腱(semitendinosus tendon)移植片を用いる外科処置を受け、12週間後にこの研究に登録された。参加者の特徴を表3にまとめる。損傷を受けた肢の除脂肪量は8.4kgから8.6kgまで増加し、損傷を受けていない肢は8.5kgから8.7kgまで増加した。周径測定値も49.2cmから50.1cmまでわずかに増大した。Yバランステストのスコアを平均し、表4に示す。後内側および後外側移動は類似のままであったが、罹患していない足に対する罹患した足の前側移動についての欠乏量は4cmから1.7cmに低減した。
最後に、前と後のKOOS質問票スコアを図2に示す(スコアはパーセントであり、100%は膝問題が無いことの指標であり、0%は極度の膝問題を示す)。すべての領域の機能感覚が向上し、最大の改善はスポーツ/リクリエーション活動および全般的な生活の質においてであった。
表3.男性参加者の特徴
表4.初回と最終回のYバランステスト結果
解析
両方の参加者が、中大腿周径、Yバランステストにより査定した機能性、およびKOOS質問票により査定した感覚的機能性が増大した。
実験例
15匹の雌ニュージーランドホワイトウサギ(43週齢)(Covance Research Products,Inc.,インディアナ州グリーンフィールド)を、カルガリー大学(University of Calgary)(カナダ、アルバータ州カルガリー)で実施した8週間の試験に用いた。軟組織外傷を再現するための薬剤としてBotoxを用いた。
これらのウサギを下記の処理グループの1つにランダムに配属した:
(1)対照グループ:生理食塩水を片側注射(n=5);
(2)Botoxグループ:単回Botox片側注射(n=5);
(3)Botox+HMBグループ:単回Botox片側注射+実験期間全体を通してCaHMB飼料補給(n=5)。HMB=β−ヒドロキシ−β−メチル酪酸のカルシウム塩;
グループ1のウサギを対照として用い、大腿四頭筋にランダムに(右または左)筋肉内生理食塩水注射を施した。注射した生理食塩水の総体積はBotoxの総体積と同じであった。グループ2および3のウサギには単回筋肉内Botox注射を施し、注射後8週間、データを収集した。
Botox注射:生理食塩水グループのウサギには0.175mlの生理食塩水/kg体重を注射した。BotoxおよびBotox+HMBのグループのウサギにはボツリヌス菌(Clostridium botulinum)A型(BTX−A)神経毒素複合体(Botox(登録商標),Allergan,Inc. カナダ、オンタリオ州トロント)を注射した。要約すると、凍結乾燥した毒素(100U/バイアル)を0.9%塩化ナトリウムで20U/mlの濃度に再構成した。右または左の足をランダムに選択し、3.5U/kg体重を大腿四頭筋に注射した。大腿の前区画を触診により分離し、大腿四頭筋を上半分と下半分に目視分割した。次いで各半分をそれぞれ内側、外側および中心セクションに小分割した。BTX−A量の1/6を各セクションに注射して、拡散を増大させ、BTX−Aを大腿四頭筋全体に分布させた(5;6)
食事:グループ1および2のウサギに高繊維食(Laboratory Rabbit Diet HF 5326,LabDiet,インディアナ州リッチモンド)を与え、一方、グループ3のウサギには同じ基礎食に0.44%のCaHMB(Metabolic Technologies,Inc.,米国アイオワ州エイムズ)を注文配合したものを与えた。体重および飼料摂取量を週1回記録した。
大腿四頭筋肉量:8週間の給餌期間後、ウサギを心臓投与したEuthanyl(MTC Pharmaceutical,カナダ、オンタリオ州ケンブリッジ)の過剰投与により、と殺した。次いで直ちに大腿四頭筋の湿潤筋肉量を測定した。大腿四頭筋グループを切除し、大腿直筋(rectus femoris)(RF)、内側広筋(vastus medialis)(VM)、および外側広筋(vastus lateralis)(VL)を分離し、市販の秤を用いて0.01gの精度で個別に秤量した。
統計解析
Proc GLMをSAS(Windows 9.4用のSAS,SAS Institute,Inc.,ノースカロライナ州ケアリー)に用いてデータを解析した。このモデルには処理の主効果(main effect)を用いた。実際の筋肉重量については、ウサギの体重を共変量として用いた。レポートした平均値は最小二乗平均値(Least Square mean)であり、平均値の標準誤差を主効果モデルの誤差項(error term)の平均平方(mean square)から計算した。全処理について示したp値は主効果モデルからのものであり、一方、個々の平均値は最小二乗平均値予測差を用いて比較された。p値≦0.05は有意性を示し、一方、0.05<p<0.10はデータにおける有意性への決定的傾向を示す。
表5.対照、Botox、およびBotox+HMBグループのウサギ からの、注射した側および注射していない反対側についての筋肉量の最小二乗平均値
結果
Botox注射の結果として、測定したすべての筋肉について筋肉サイズがおおよそ39%低減した。小外側広筋のみがBotox注射による影響を受けなかった。注射した足の内側広筋はBotox+HMBグループにおいてBotox単独グループより大きく、最小二乗平均値の差のt検定はBotoxグループのみが対照グループから有意差があることを示した(p<0.05)。さらに、Botox+HMBグループの注射した足の小外側広筋は対照グループより大きい傾向があった(p<0.07)。Botox+HMBグループの大腿直筋の最小二乗平均値解析は対照グループの大腿直筋重量より大きい傾向があった(p<0.10)。Botox+HMBグループについて反対側の足において測定した筋肉の総重量は、Botox単独グループにおけるものより大きく(p<0.06)、同様に対照グループにおける筋肉の総重量より大きい傾向があった(p<0.07)。さらに、Botox注射によって最も大きく影響を受けた筋肉は、反対側の足においてBotox+HMBグループについてBotoxグループより重く(p<0.05)、対照グループにおけるものより大きい傾向があった(p<0.10)。筋肉重量を体重に対するパーセントとして表わしたものも同じ効果を示した;HMBを用いた反対側の筋肉が、Botoxグループ(p<0.07)および対照グループ(p<0.04)と対比してより大きい。
Botox注射したウサギにおいて、HMBの補給は筋肉量の保存を補助した。HMBは、Botoxグループおよび対照グループと比較して、Botox+HMBグループにおいて反対側の足における筋肥大を大幅に増強した。よって、HMBはボツリヌス毒素の重大な性質にもかかわらず筋肉の保存および肥大を実際に補助した。この所見を症例研究と合わせると、HMBが軟組織外傷からの回復を増強し、軟組織の治癒を補助することが立証された。
以上の記載および図面は本発明の具体的態様を含む。以上の態様および本明細書に記載する方法は、当業者の能力、経験および好みに基づいて変更できる。本方法の工程を特定の順序で単に列記したものは、本方法の工程の順序に対する何らかの制限となるものではない。以上の記載および図面は本発明を説明および図示するにすぎず、特許請求の範囲でそのように限定しない限り、本発明はそれらに限定されない。開示内容を見た当業者は本発明の範囲から逸脱することなく本発明の改変および変更を行なうことができるであろう。

Claims (25)

  1. 体重のキログラム当たり約0.001から0.2グラムまでのβ−ヒドロキシ−β−メチル酪酸(HMB)を含む組成物を、その必要がある動物に投与することを含む、軟組織外傷からの回復を増強する方法。
  2. 軟組織外傷からの回復が、その組成物を投与しなかった動物における軟組織外傷からの回復と比較して改善される、請求項1に記載の方法。
  3. 軟組織外傷が外科的なものである、請求項1に記載の方法。
  4. 外科処置後に数日、数週または数か月の期間、組成物を投与する、請求項3に記載の方法。
  5. 軟組織外傷が急性のものである、請求項1に記載の方法。
  6. 軟組織外傷が非急性のものである、請求項1に記載の方法。
  7. HMBが、それの遊離酸形、それの塩、それのエステル、およびそれのラクトンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、クロム塩およびカルシウム塩からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 周術期に組成物を投与する、請求項1に記載の方法。
  10. 組成物を0.5g〜30gの量で投与する、請求項1に記載の方法。
  11. 体重のキログラム当たり約0.001から0.2グラムまでのβ−ヒドロキシ−β−メチル酪酸(HMB)を含む組成物を、その必要がある動物に投与することを含む、軟組織外傷からの回復時間を短縮する方法。
  12. 組成物を投与した動物について、その組成物を投与しなかった動物における軟組織外傷からの回復時間と比較して回復時間がより短い、請求項11に記載の方法。
  13. 軟組織外傷が外科的なものである、請求項11に記載の方法。
  14. 外科処置後に数日、数週または数か月の期間、組成物を投与する、請求項13に記載の方法。
  15. 軟組織外傷が急性のものである、請求項11に記載の方法。
  16. 軟組織外傷が非急性のものである、請求項1に記載の方法。
  17. HMBが、それの遊離酸形、それの塩、それのエステル、およびそれのラクトンからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  18. 塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、クロム塩およびカルシウム塩からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 周術期に組成物を投与する、請求項11に記載の方法。
  20. 組成物を0.5グラム〜30グラムの量で投与する、請求項11に記載の方法。
  21. 軟組織外傷の後に数日、数週または数か月の期間、組成物を投与する、請求項11に記載の方法。
  22. 体重のキログラム当たり約0.001から0.2グラムまでのβ−ヒドロキシ−β−メチル酪酸(HMB)を含む組成物を、その必要がある動物に投与することを含む、軟組織外傷からの治癒の改善。
  23. 組成物を投与した動物について、その組成物を投与しなかった動物における軟組織治癒と比較して軟組織治癒が改善される、請求項22に記載の方法。
  24. 体重のキログラム当たり約0.001から0.2グラムまでのβ−ヒドロキシ−β−メチル酪酸(HMB)を含む組成物を、その必要がある動物に投与することを含む、軟組織外傷の修復の補助。
  25. 組成物を投与した動物について、その組成物を投与しなかった動物における軟組織外傷の修復と比較して軟組織外傷の修復が改善される、請求項24に記載の方法。
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