JP2018530853A - 超伝導線材 - Google Patents

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Abstract

本発明は,電気的特性及び物理的特性が向上した超伝導線材に関する。【選択図】 図4

Description

本発明は,超伝導線材に関する。特に,本発明は,電気的特性及び物理的特性が向上した超伝導線材に関する。
超伝導線材は,一定の温度で電気抵抗がゼロの近くに収れんするため,低い電圧でも大きい電力伝送能力を有する。
このような超伝導線材を備えする超伝導ケーブルは,極低温環境を形成及び維持するために窒素などの冷媒を使用して冷却させる方法及び/又は真空層を形成する断熱方法を用いる。
従来,提案された超伝導ケーブルを構成する超伝導線材は,超伝導ケーブルを製造するためにフォーマーなどの外側に螺旋状に巻回された状態でドラムなどに巻き取られたり,布設区間で超伝導ケーブルが曲がったりする場合,持続したテンション又はねじりが印加されることがあり,このようなストレスは,厚さが0.1mm程度しかならない超伝導線材の切れなどの問題を招くことがあった。特に,コスト面において全体の超伝導ケーブルで超伝導線材が占める割合が最も大きいので,超伝導線材の耐久性又は物理的信頼性が要求される。
また,超伝導線材は,引張力又はねじりなどの物理的なストレスが印加される状況で単純に破損又は変形されてはならず,さらには,安定した電気的特性が保障される必要がある。
本発明は,電気的特性及び物理的特性が向上した超伝導線材を提供することを,課題とする。
上記課題を解決するために,本発明は,幅が0.4mm〜0.5mmであり,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われた超伝導線材において,77Kの温度,1気圧,セルフフィールドにおける臨界電流(DC Ic)が150A〜500Aとすることができる。
ここで,上記超伝導線材を直径35mmのローラ2個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後の曲げストレス印加時の臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であってもよい。
また,上記超伝導線材を直径50mmのローラ4個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後のダブル曲げストレス印加時の臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であってもよい。
そして,上記超伝導線材は,250MPa長さ方向引張力,又は0.2%伸張される長さ方向引張力が印加される場合の引張臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であってもよい。
また,上記超伝導線材を長さ方向に200mm間隔でねじった状態におけるねじり臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であってもよい。
そして,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される場合の臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であってもよい。
また,上記超伝導線材は200m〜400m単位で接合され,接合部位の抵抗は200nΩ以下であってもよい。
この場合,上記接合抵抗は,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される接合部位別接合抵抗が240nΩ以下になることがあり,通常状態の接合抵抗より20%以下で増加してもよい。
この場合,上記超伝導線材を30気圧の液体窒素に16時間浸漬した状態における臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であってもよい。
また,上記臨界電流以上の電流に対する電圧の勾配は25〜30であってもよい。
また,上記超伝導線材の交流損失は0.4W/kA・m以下であってもよい。
上記課題を解決するために,本発明は,幅が0.4mm〜0.5mmであり,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われた超伝導線材において,77Kの温度,1気圧,セルフフィールドにおける臨界電流(DC Ic)は,150A〜500A以下であり,上記超伝導線材を直径35mmのローラ2個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後の曲げストレスが印加される場合,上記超伝導線材を直径50mmのローラ4個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後のダブル曲げストレスが印加される場合,上記超伝導線材に250MPa長さ方向引張力又は0.2%伸張される長さ方向引張力が印加される場合,上記超伝導線材を長さ方向に200mm間隔でねじった場合,又は超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される場合又は上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における臨界電流は,上記臨界電流の95%以上を満たし,上記超伝導線材は200m〜400m単位で接合され,接合部位の抵抗は200nΩ以下であり,上記接合抵抗は,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される接合部位別接合抵抗が240nΩ以下になることがあり,通常状態の接合抵抗より20%以下で増加し,上記臨界電流以上の電流に対する電圧の勾配は,25〜30であり,交流損失は,0.4W/kA・m以下であることを特徴とする超伝導線材を提供することができる。
また,上記課題を解決するために,本発明は,幅が0.4mm〜0.5mm,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)を用いた超伝導線材において,上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における超伝導線材の膨張が肉眼で観察できないことを特徴とする超伝導線材を提供することができる。
また,上記課題を解決するために,本発明は,幅が0.4mm〜0.5mmであり,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われた超伝導線材において,77Kの温度,1気圧,セルフフィールドにおける臨界電流(DC Ic)は,150A〜500A以下であり,上記超伝導線材を直径35mmのローラ2個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後の曲げストレスが印加される場合,上記超伝導線材を直径50mmのローラ4個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後のダブル曲げストレスが印加される場合,上記超伝導線材に250MPa長さ方向引張力又は0.2%伸張される長さ方向引張力が印加される場合,上記超伝導線材を長さ方向に200mm間隔でねじった場合,又は超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される場合又は上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における臨界電流は,上記臨界電流の95%以上を満たし,上記超伝導線材は200m〜400m単位で接合され,接合部位の抵抗は200nΩ以下であり,上記接合抵抗は,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される接合部位別接合抵抗が240nΩ以下になったり,通常状態の接合抵抗より20%以下で増加し,上記臨界電流以上の電流に対する電圧の勾配は,25〜30であり,交流損失は,0.4W/kA・m以下であり,上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における超伝導線材の膨れ上がりが肉眼で観察されないことを特徴とする超伝導線材を提供することができる。
本発明に係る超伝導線材は,超伝導ケーブルの製造過程及び布設過程などで超伝導線材に印加され得る引張力又はねじりなどの物理的ストレスに耐え得るように物理的剛性が補強され得る。
また,本発明に係る超伝導線材は,物理的剛性が補強され,超伝導線材の破損などを防止すると同時に,物理的ストレスに対する物理的剛性を保障し,且つ電気的特性も保障することができる。
また,本発明に係る超伝導線材によれば,超伝導ケーブルの製造過程,布設過程及び運用過程で超伝導線材の物理的剛性が向上すると同時に電気的特性も保障され,超伝導線材の断線などによる製造コストを大幅に低減することができる。
本発明に係る超伝導線材の階層別に破断した状態を示す斜視図である。 図1に示す超伝導ケーブルの断面図である。 超伝導ケーブルに適用可能な超伝導線材の例を示す図である。 本発明に係る超伝導線材に適用可能な超伝導線材のいくつかの例を示す断面図である。 本発明に係る超伝導線材の曲げ試験のための試験設備を示す図である。 超伝導線材に通電される電流による電圧グラフを示す図である。 本発明に係る超伝導線材の気密性(Hermeticity)試験設備を示す図である。
以下,添付の図面を参照して,本発明の好適な実施例を詳しく説明する。しかし,本発明は,ここで説明された実施例に限定されず,他の形態として具体化することができる。むしろ,ここで紹介される実施例は,開示された内容が徹底且つ完全になり得るように,そして当業者に本発明の思想が十分に伝達され得るようにするために提供されるものである。明細書全体にわたって同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
図1は,本発明に係る超伝導線材が適用された超伝導ケーブルの階層別に破断した状態を示す斜視図であり,図2は,図1に示す超伝導ケーブルの断面図である。
本発明に係る超伝導線材が適用された超伝導ケーブルの基本構造を説明する。
図1に示す超伝導ケーブルは,フォーマー110,上記フォーマー110の外部を包むように上記フォーマー110の長さ方向に並んで配置される複数個の超伝導線材を含む少なくとも1層の超伝導導体層130,上記超伝導導体層130を包む絶縁テープ140,上記絶縁テープ140の外部を包むように,上記フォーマー110の長さ方向に並んで配置される複数個の超伝導線材を含んで構成される少なくとも1層の超伝導遮蔽層180を含むコア部100,上記コア部100を冷却するために,上記コア部100の外側に設けられ,上記コア部100を冷却するための液状冷媒の冷媒流路を有する冷却部200,上記冷却部200の外側に設けられる内部金属管300,上記内部金属管300の外側に設けられ,断熱材401が複数層に巻かれた断熱層を形成する断熱部400,上記冷却部200を真空断熱させるために,上記断熱部400の外部の離隔された位置に複数個のスぺーサ560を有する真空部500,上記真空部500の外側に設けられる外部金属管600,及び上記外部金属管600の外側に設けられてシース層を形成する外部ジャケット700を含むことができる。
順次に超伝導ケーブルを構成するそれぞれの構成要素を検討すれば,次のとおりである。上記フォーマー110は,平たくて長い超伝導線材をフォーマー110の周りに装着する場所を提供すると同時に,形状を形成するための台枠としての役割を有し,事故電流が流れる経路になり得る。上記フォーマー110は,断面円形の複数の銅(Cu)導体素線111を円形に圧縮した形態を有することができる。
さらにいうと,基本的にフォーマー110は丸い円筒形状になっており,平たくて長い超伝導線材を乗せるための台枠の役割を担う。上記フォーマー110の直径は,超伝導線材の幅を考慮して,超伝導線材が浮かなく,超伝導線材同士をフォーマー110に乗せたときに,可能な限り円形に近い構造となるように定められる。
図1及び図2に示すように,上記フォーマーは中実の形態になっているが,上記フォーマー110は,中空のパイプ状にし,超伝導線材を乗せるための台枠の役割と同時に,内部に冷媒が移動するための経路の役割を担うようにすることができ,フォーマーを構成するそれぞれの導体素線111は,銅などで構成することができ,それぞれの素線をそれぞれの超伝導線材と並列連結することによって,電力系統において電力システムの短絡(クエンチ,稲妻,絶縁破壊など)による故障電流の発生時に帰路導体の役割を担うように構成してもよい。
電力系統において故障電流発生時に帰路導体の役割は,導体素線111で構成されるフォーマー以外にも,後述するように,それぞれの超伝導線材に付着され,常温で通電性がある金属材質の通電レイヤが存在する。上記通電レイヤは金属材質のテープ形態であってもよい。これに関する詳細な説明は後述する。
故障電流の容量によって素線を構成する銅などの導体断面積を決めることができ,高圧の場合,銅素線を円形に圧縮して撚った形態にすることができる。
後述するように,本発明に係る超伝導線材は,機械的剛性を補強するために,超伝導線材の両表面に,常温で通電性がある金属材質の通電レイヤが設けられる。このような通電レイヤは機械的剛性を補強して,超伝導線材の巻取時にねじり応力による切れなどを防止することができる。
このような通電レイヤは超伝導線材の機械的剛性を補強すると同時に,短絡などの事故発生時に,上記フォーマーと共に事故電流の帰路の役割を分担することができるので,本発明に係る超伝導線材が適用された超伝導ケーブルのフォーマーは,従来の一般的な超伝導ケーブルを構成するフォーマーの直径より小さい直径を有することができる。これに関する具体的な説明は,後述する。
上記フォーマー110を構成する何本の断面円形の導体素線111を円形に圧縮した撚線の形態をなすので,フォーマー110の表面が凸凹とならざるを得ない。したがって,フォーマー110の凸凹した表面を平滑にするために,フォーマー110の外部に平滑層120を被覆することができる。上記平滑層120は,半導電性カーボン紙又は黄銅テープなどの材質を使用することができる。
上記平滑層120と超伝導導体層130との間には,図示してはいないが,クッション層をさらに具備することができる。上記クッション層は,半導電カーボン紙テープを用いて,超伝導導体層を保護するために備えることができる。
上記平滑層120によって平坦化された上記フォーマー110の外側に,複数個の超伝導線材131で取り囲まれて層が形成される第1超伝導導体層130aを具備することができる。第1超伝導導体層130aは,複数個の超伝導線材が並んで隣接して上記平滑層120の周りを包むように設置することができる。
また,図1に示すように,超伝導ケーブルを通して送電又は配電しようとする電流の容量によって超伝導導体層130を複層で構成することもできる。
図1に示す実施例では,総2層の超伝導導体層130a,130bが設けられている。
超伝導導体層を複層にする場合には,超伝導導体層130a,130bの間に絶縁テープ140を具備することができる。上記超伝導導体層130a,130bの間に絶縁テープ140を配置する理由は,それぞれの層を構成する超伝導導体層130a,130bの電流の方向性を制御するためである。万一,絶縁テープ140が設けられないと,電流のパスが乱れて,意図した方向に電流が流れなくなることもあるためである。上記絶縁テープ140によって,複層で積層された超伝導導体層の通電方向を一致させることができる。
また,付随的に,上記絶縁テープ140を具備すると,それぞれの超伝導導体層を構成する超伝導線材の表皮効果を防止することができる。
図1に示す実施例で,上記超伝導導体層130は第1超伝導導体層130aと第2超伝導導体層130bの2層で構成されているが,必要によって,より多層の超伝導導体層が設けられてもよい。
そして,それぞれの超伝導導体層130a,130bを構成するそれぞれの超伝導線材は,フォーマー110を構成するそれぞれの素線と並列連結されてもよい。超伝導線材に流れていた電流が短絡(クエンチ,稲妻,絶縁破壊,超伝導条件の破壊など)などの事故時に,フォーマー110の素線に事故電流が分流するようにするためである。このような方法によって超伝導線材の発熱又は損傷などを防止することができる。
上記第1超伝導導体層130aの外側に設けられる第2超伝導導体層130bの外部に内部半導電層150を具備することができる。上記内部半導電層150は,超伝導導体層130の領域別電界集中を緩和し,表面電界を均一にするために設けることができる。具体的に,超伝導線材の縁部分で発生する電界集中を緩和し,電界分布を均一にするために設けることができる。これは,後述する外部半導電層170も同様である。
上記内部半導電層150は,半導電テープが巻回される方式で具備することができる。
上記内部半導電層150の外側には絶縁層160を具備することができる。上記絶縁層160は,超伝導ケーブルの絶縁耐力を増加させるために設けることができる。一般的に,高電圧ケーブルの絶縁のためにはXLPE(Cross Linking-Polyethylene)又はオイル方式(oil filled cable)が使用されるが,超伝導ケーブルは,超伝導線材の超伝導性のために極低温に冷却され,極低温ではXLPEが破損して絶縁破壊される問題点があり,オイル方式(oil filled cable)は環境問題などを招くことがあるので,本発明に係る超伝導線材が適用された超伝導ケーブルは,絶縁層160として一般紙材質の絶縁紙を使用することができ,上記絶縁層160は,絶縁紙を複数回巻く方式で構成することができる。
上記絶縁紙は,クラフト紙やPPLP(Polypropylene Laminated Paper)が主に使用される。種々の紙絶縁物質のうち,超伝導ケーブルでは巻回の容易性と絶縁耐力特性を考慮してPPLP絶縁紙が使用される。
上記絶縁層160の外部には外部半導電層170を具備することができる。上記外部半導電層も同様に,超伝導導体層130の領域別電界集中を緩和し,表面電界を均一にするために設けることができ,上記外部半導電層170も半導電テープが巻回される方式で設けられ得る。
そして,上記外部半導電層170の外側には超伝導遮蔽層180を具備することができる。上記超伝導遮蔽層180を形成する方法は,上記超伝導導体層130を形成する方法と同様にすることができる。上記外部半導電層170の表面が不均一な場合には,必要によって平滑層(図示せず)が設けられてもよく,上記平滑層の外部に,超伝導遮蔽層180を形成するための超伝導線材をそれぞれ円周方向に並んで配置することができる。
2世代超伝導線材で構成された遮蔽層に通電する電流は,超伝導導体層に流れる電流の約95%になるように設計し,漏洩磁界を最小化することができる。
上記超伝導遮蔽層180の外側には,コア部100の外装としての役割を担うコア外装層190を具備することができる。上記コア外装層190は,各種テープ又はバインダーなどを含むことができ,後述する冷却層にコア部100が露出され得るようにする外装の役割及びコア部100の全ての構成物を結束する役割を担い,SUS材質などの金属テープで構成することができる。
このような方法で超伝導ケーブルのコア部100を構成することができ,図1及び図2で,上記平滑層及び上記半導電層は同一材質の単一層で構成されるとしたが,必要によって様々な付属層が追加されてもよい。。
上記コア部100の外側には冷却部200を具備することができる。上記冷却部200は上記コア部100の超伝導線材を冷却するために設けることができ,上記冷却部200はその内側に液状冷媒の循環流路を有することができる。上記液状冷媒としては液状窒素を使用することができ,上記液状冷媒(液状窒素)は−200°程度の温度を有するように冷却された状態で上記冷却流路を循環しつつ,冷却部内部のコア部100に設けられる超伝導線材の超伝導条件である極低温を維持させることができる。
上記冷却部200に設けられる冷却流路は,一方向に液状冷媒が流れるようにすることができ,冷媒は,超伝導ケーブルの接続箱などから回収されて再冷却され,再び上記冷却部200の冷却流路に供給され得る。
上記冷却部200の外側には内部金属管300を具備することができる。上記内部金属管300は,後述する外部金属管600と共に,超伝導ケーブルの布設及び運転中にコア部100の機械的な損傷を防止するための超伝導ケーブルの外装の役割を担う。超伝導ケーブルは,製作及び運搬の容易性のためにドラムに巻かれ,設置時には,ドラムに巻かれたケーブルを展開して設置するので,超伝導ケーブルには曲げ応力又は引張応力が持続して印加され得る。
このような機械的応力が印加される状況でも初期性能を維持させる目的で内部金属管300を具備することができる。したがって,上記内部金属管300は,機械的応力に対する剛性補強のために,超伝導ケーブルの長さ方向に隆起及び陥没が反復する屈曲構造(corrugated)を有し,上記内部金属管300は,アルミニウムなどの材質で構成することができる。
上記内部金属管300は,上記冷却部200の外側に設けられるので,液状冷媒の温度に対応する極低温であり得る。したがって,上記内部金属管300は,低温部金属管に区別することができる。
また,上記内部金属管300の外周面には,反射率の高い金属フィルムに熱伝導率の低い高分子が薄くコートされた断熱材が複数層で巻かれた断熱層を含む断熱部400を具備することができる。上記断熱層は,マルチレイヤインシュレーション(Multi Layer Insulation;MLI)を構成し,上記内部金属管300側に熱侵入が発生することを遮断するために設けることができる。
特に,上記内部金属管300が金属材質で構成されるので,伝導による熱侵入又は熱交換が発生しやすいが,上記断熱部400は主に伝導による熱交換又は熱侵入を最小化することができ,反射率の高い金属フィルム材質によって輻射による熱交換又は熱侵入を防止する効果も得ることができる。
上記断熱部400の層数は,熱侵入を最小化するために調節可能である。多層で構成されると輻射熱遮断効果は高まるが,伝導熱遮断効果,及び真空層の厚さが薄くなるに伴う対流による熱遮断効果が落ちるので,適切な層数を使用することが重要である。
上記断熱部400の外側には真空部500を具備することができる。上記真空部500は,上記断熱部400による断熱が不十分である場合に発生し得る上記断熱層方向への対流などによる熱伝達を最小化するために設けられ得る。
上記真空部500は,上記断熱部400の外側に離隔空間を形成し,上記離隔空間を真空化させる方法で形成することができる。
上記真空部500は,常温の外部から上記コア部側への対流などによる熱侵入を防止するために設けられる離隔空間であり,物理的離隔空間を形成するために少なくとも一つのスぺーサ560を具備することができる。上記真空部500内の離隔空間の外側に設けられる外部金属管600などと上記真空部500内側の上記断熱部400とが接触することを超伝導ケーブルの全領域で防止するために,上記離隔空間内に少なくとも1個のスぺーサ560を具備することができ,具体的に,超伝導ケーブル又はスぺーサの種類又は大きさによって増減させることができる。図1及び図2に示す超伝導ケーブル1000は,4個のスぺーサが設けられるとしたが,その個数は増減してもよい。
上記スぺーサ560は,超伝導ケーブルの長さ方向に沿って配置することができ,上記コア部100の外側,具体的には,上記断熱部400を螺旋形又は円形に包むように巻回することができる。
上記スぺーサ560の個数は,本発明に係る超伝導線材が適用された超伝導ケーブルでは3個〜5個にすることができる。上記スぺーサは離隔空間を形成して,伝導による熱交換を防止することができ,スぺーサの構造は単層又は複層で構成することができる。
上記スぺーサ560は様々な樹脂材質,例えば,ポリエチレン(PE)材質にすることができる。
また,上記スぺーサ560は,必要によって,フッ素樹脂(例えば,フッ化ポリエチレン(PTFE;Poly Tetra Fluoro Ethylene,テフロン(Teflon,商標名))材質で構成したり,一般樹脂(例えば,ポリエチレン)材質で構成した後,表面をフッ素樹脂(例えば,フッ化ポリエチレン)でコートすることができる。
フッ化ポリエチレンはフッ素樹脂の一種であり,フッ素と炭素の強力な化学的結合によって非常に安定した化合物を形成することによって,完壁に近い化学的非活性及び耐熱性,非粘着性,優れた絶縁安定性,低い摩擦係数などの特性を有する。
また,フッ化ポリエチレンは,ある程度の柔軟性を有するので,上記断熱部400を螺旋状に包み,超伝導ケーブルの長さ方向に巻回して配置され,また,ある程度の強度を有するので,断熱部400と外部金属管600の接触を防止する離隔手段として活用されて,真空部500を構成する離隔空間を物理的に維持する役割を担うことができる。上記スぺーサ560の直径は,4ミリメートル(mm)〜8ミリメートル(mm)であってもよい。上記スぺーサ560の断面形態は,円形,三角形,四角形,星形などの様々な形態が可能である。
上記スぺーサ560が設けられた上記真空部500の外側には外部金属管600を具備することができる。上記外部金属管600は,上記内部金属管300と同じ形態及び材質で構成することができ,上記外部金属管600は上記内部金属管300より大きい直径で構成されてスぺーサ560による離隔空間の形成を可能にする。上記スぺーサ560の詳細は後述する。
そして,上記外部金属管600の外側には,超伝導ケーブルの内部を保護するための外装機能を有する外部ジャケット700を具備することができる。上記外部ジャケットは,通常の電力用ケーブルの外部ジャケット700を構成するシース材を使用することができる。上記外部ジャケット700は,その内部の金属管600などの腐食を防止し,外力によるケーブル損傷を防止することができる。ポリエチレン(PE)ポリ塩化ビニル(PVC)などの材質で構成することができる。
図3には,超伝導ケーブルに適用可能な超伝導線材の例を示す。具体的に,図3(a)は,通電レイヤを有しない既存の超伝導線材131’の断面図であり,図3(b)は,常温通電性がある金属材質の通電レイヤが付加された超伝導線材131を示している。
超伝導ケーブルを構成する超伝導線材は,超伝導ケーブルの長さ方向に沿って螺旋状に巻回されるので,ねじり応力が持続して印加され,超伝導ケーブルの製作過程又は巻取過程で超伝導線材の切れ現象が発生することがあり,超伝導ケーブルは,前述したように,短絡(クエンチ,稲妻,絶縁破壊,超伝導条件の破壊など)などの事故時に帰路導体としてフォーマー110が使用される。
本発明に係る超伝導線材は,両表面に常温通電性がある金属材質の通電レイヤme1,me2が設けられて,超伝導線材自体の機械的剛性を補強する効果を提供すると同時に,超伝導システムの短絡事故発生時に通電レイヤme1,me2が帰路導体の機能をフォーマーと共に行うので,通電レイヤme1,me2が設けられていない超伝導線材が適用された超伝導ケーブルに比べてフォーマーの直径を減らすことができ,超伝導ケーブル全体の直径及び重さも減らす効果が得られる。具体的に検討する。
図3(a)に示す従来の超伝導線材は,幅がx(mm)及び厚さがy(mm)であり,図3(b)に示す本発明に係る超伝導線材は,従来の超伝導線材の両表面に,金属材質で構成され,幅x(mm)及び厚さy(mm)〜2y(mm)の通電レイヤme1,me2が付加される。
したがって,本発明に係る超伝導線材131は,既存の超伝導線材131’に厚さy(mm)〜2y(mm)の通電レイヤを具備して全体の厚さを3y(mm)〜5y(mm)にすることができる。
後述する実験で使われた超伝導線材は,幅が0.4ミリメートル(mm)〜0.5ミリメートル(mm)であり,厚さが0.3ミリメートル(mm)〜0.5ミリメートル(mm),すなわち,y=0.1である超伝導線材とした。
上記通電レイヤは,後述するように,ソルダリングして既存の超伝導線材に付加することができる。
上記通電レイヤme1,me2が既存の超伝導線材131の両表面にソルダリングされて付加され,超伝導線材131の側面がソルダリングされたり,又は超伝導線材131の全表面が金属コートされると,短絡などの事故発生時に,事故電流はそれぞれの超伝導線材131とそれぞれ並列連結されたフォーマー110の素線の他にも,それぞれの超伝導線材に付加された通電レイヤ側に分流されるので,通電レイヤme1,me2はフォーマーと共に帰路導体の役割を分担することができる。
また,それぞれの通電レイヤme1,me2は,幅がx(mm)であり,厚さがy(mm)〜2y(mm)であるが,既存の厚さy(mm)の超伝導線材の両表面にそれぞれ付加されるので,既存の超伝導線材の一表面に2y(mm)〜4y(mm)の通電レイヤを1つのみ付加する場合に比べて,表皮効果などによる通電能力をより大きくすることができる。
超伝導線材の一表面にのみ通電レイヤを付加する場合に比べて,超伝導線材の両表面に通電レイヤを付加すると,超伝導線材の曲げ(bending)時に通電レイヤの分離現象を最小化し,且つ剛性を補強することができ,帰路導体として通電レイヤを活用する場合にも,通電レイヤを超伝導線材の両表面に付加することが有利であり,フォーマーの直径を減らす面において有利であることが予想される。
ここで,既存の超伝導線材の厚さが約0.1ミリメートル(mm)であり,それぞれの通電レイヤが約0.1ミリメートル(mm)〜0.2ミリメートル(mm)である場合,本発明に係る超伝導線材の超伝導線材の厚さは0.3ミリメートル(mm)〜0.5ミリメートル(mm)と構成され,既存の超伝導線材に比べて厚さが大きく増加したように見えるか,改善された超伝導線材の厚さもやはり薄膜レベルに過ぎず,超伝導ケーブルの全厚さに及ぶ影響は大きくないのに対し,前述したように,絶縁していない素線が密集した形態で構成されるフォーマーの断面積は10パーセント(%)〜40パーセント(%)程度まで減少し得る。
本発明に係る超伝導線材は,幅が0.4ミリメートル(mm)〜0.5ミリメートル(mm)であり,厚さが0.3ミリメートル(mm)〜0.5ミリメートル(mm)であり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われ,77Kの温度,1気圧,セルフフィールドにおける臨界電流(DC Ic)は150A〜500Aであってもよい。
図4は,本発明に係る超伝導線材の断面構成図である。
具体的に,図4(a)は,本発明に係る超伝導線材に適用可能な超伝導線材の一実施例の断面図であり,図4(b)は,超伝導線材の他の実施例の断面図である。
説明の便宜のために,超伝導導体層を構成する超伝導線材131を取り上げて説明する。
本発明に係る超伝導線材は,1世代超伝導線材又は2世代超伝導線材であってもよい。
特定温度以下で電気抵抗が’0’になる現象を超伝導現象といい,絶対零度0K(−273℃)ではなく100K(−173℃)付近であって,相対的に絶対温度より高い温度で超伝導現象を示すことを高温超伝導(High Temperature Superconductor)という。電力ケーブル分野で使われる超伝導線材は,高温超伝導体を使用し,最近,YBCO又はReBCOを主材料とするコート線材(Coated Conductor(CC))型の2世代線材が紹介された。2世代超伝導線材は,超伝導線材の蒸着レイヤに設けられた超伝導物質として主にYBCOやReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)物質などが使われる超伝導線材を意味する。
2世代超伝導線材を詳しく説明すると,2世代超伝導線材は,金属基板レイヤ,蒸着レイヤ,銀(Ag)レイヤなどを含んで構成することができる。金属基板レイヤは,線材のベース部材として使われ,超伝導線材の機械的強度を維持する役割を有し,ハステロイ(Hastelloy),ニッケル−タングステン(Ni−W)などを使用することができる。上記蒸着レイヤは,金属基板に超伝導層を蒸着するためのバッファ(buffer)レイヤ,超伝導レイヤを含み,通電時に電流の通電経路として用いられる超伝導レイヤを含んで構成することができる。
銀(Ag)レイヤは,銀(Ag)又は銅(Cu)合金レイヤで構成することができ,銀(Ag)合金レイヤは,超伝導層と銅(Cu)合金レイヤとの間に位置して,蒸着を可能にすることができ,銅(Cu)合金レイヤは機械的強度を補強する役割を担うことができる。それぞれの合金レイヤは,応用機器によって厚さ及び材質を別々に構成することができ,常温通電性があるという特性を有する。
図4に示す本発明に係る超伝導線材は2世代超伝導線材であり,ハステロイ(Hastelloy),ニッケル−タングステン(Ni−W)材質の金属基板レイヤが使われた超伝導線材を使用することができ,図4には,2種類の超伝導線材が適用される例が示されている。
本発明に係る超伝導線材は,幅が0.4ミリメートル(mm)〜0.5ミリメートル(mm)であり,厚さが0.3ミリメートル(mm)〜0.5ミリメートル(mm)であり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われ,77Kの温度,1気圧(atm),セルフフィールド(self-field)での臨界電流(DC Ic)は150A〜500Aであってもよい。ここでいうセルフフィールドとは,自分に流れる電流によって生じる磁場環境を意味する。
上記臨界電流は,連続測定方法によって測定対象超伝導線材を約0.5m〜1m間隔ごとに測定することができる。この場合,上記臨界電流は,連続した直流電圧(DC)を印加して流れ得る最大電流(クエンチなどの短絡前まで)を意味する。
図4(a)は,YBCO系の超伝導物質が使われた超伝導線材131を示し,図4(b)は,ReBCO系の超伝導物質が使われた超伝導線材131を示す断面図である。
図4(a)に示す超伝導線材131を構成する金属基板レイヤ1311の材質はニッケル−タングステン(Ni−W)合金であってもよく,上記金属基板レイヤ1311は,金属材質のテープ形態で構成することができる。
上記ニッケル−タングステン(Ni−W)合金材質で構成される金属基板レイヤ1311の上部には,複数個のバッファレイヤ1312,1313,1314及びYBCO材質の超伝導レイヤ1315を含む蒸着レイヤを具備することができる。
図4(a)に示す実施例で,3層のバッファレイヤ1312,1313,1314が蒸着され,具体的に,バッファレイヤを構成するそれぞれのレイヤは,Y2O3,YSZ,CeO2などの材質からなる層で構成することができる。それぞれのバッファレイヤの上部にはYBCO材質の超伝導レイヤ1315が蒸着され,上記超伝導レイヤ1315の外側には超伝導線材の保護などの目的で銀(Ag)レイヤ1316としての銀(Ag)層を具備することができる。
図4(a)に示す超伝導線材131の上部及び下部,すなわち,基板レイヤ1311の外側及び上記銀(Ag)レイヤ1316に,金属材質の通電レイヤme1,me2を具備することができる。
上記通電レイヤme1,me2を上記超伝導線材131の両側に具備する理由は,一側にのみ通電レイヤが設けられる場合に比べて,物理的剛性補強が強化され,曲げ方向による物理的性質の偏差を最小化でき,帰路導体としての容量を増大させるためであることは前述したとおりである。
また,それぞれの超伝導導体層又は超伝導遮蔽層を構成する超伝導線材131は,超伝導条件が維持されることを前提に設計容量に基づく通電機能が具現されるが,システムの問題などによって超伝導条件が破壊される場合には,超伝導線材131に流れていた電流は前述のフォーマーを通して通電するように構成され,上記フォーマーの直径又は導体素線の個数などは,事故電流通電のための容量に対応して決定することができる。
しかし,フォーマー110の直径は全体超伝導ケーブルの直径において大きい割合を占めるので,事故電流通電に備えるためのフォーマーの直径を減らしてこそ,超伝導ケーブル全体の直径又は重さを減らすことができる。
したがって,図4に示すように,超伝導線材131の上部と下部に金属材質,例えば黄銅材質の通電レイヤme1,me2を具備することにより,超伝導線材131の剛性を補強すると同時に事故電流の帰路導体として利用し,且つフォーマーの直径などを最小化することができる。
上記金属材質の通電レイヤme1,me2は,金属薄膜層の形態にすることができ,具体的に,黄銅(Brass)材質で構成することができる。
黄銅(brass)とは,銅に亜鉛を添加して作った合金のことをいい,上記通電レイヤは,黄銅以外にも,電気伝導性の良い銅合金に代替してもよい。
以下の説明でいう黄銅材質の通電レイヤは,黄銅以外にも,銅合金を含む概念で理解することが好ましい。
上記黄銅材質の金属材質の通電レイヤme1,me2は,黄銅などの金属薄膜層の形態で付加することができ,黄銅薄膜層は,0.1ミリメートル(mm)〜0.2ミリメートル(mm)の厚さを有することができる。超伝導線材131の一側に付着される黄銅テープ形態の金属材質の通電レイヤ(me)の厚さが0.125ミリメートル(mm)であると仮定する場合,超伝導線材131の全厚さは約0.4ミリメートル(mm)程度になり得る。
万一,超伝導線材131の少なくとも一側面に設けられる金属材質の通電レイヤの厚さが0.1ミリメートル(mm)以下であれば,超伝導線材の十分の剛性補強が難しく,0.2ミリメートル(mm)以上であれば,曲げの際,通電レイヤが設けられた超伝導線材131の一面で金属材質の通電レイヤが分離される現象,及び通電レイヤが設けられた超伝導線材131の全厚さが過度に厚くなる問題が発生し得ることが確認された。
一実施例として,超伝導線材131は,厚さが0.1ミリメートル(mm)程度であり,0.125ミリメートル(mm)厚さの黄銅テープ形態の金属材質の通電レイヤを両側に付着すると厚さが0.35ミリメートル(mm)となり,3倍〜4倍に増加し得るが,全厚さが1ミリメートル(mm)にもならない程度に十分に小さいので,超伝導ケーブルの全厚さに及ぶ影響はわずかであるのに,超伝導線材131の剛性が補強され,事故電流の帰路導体として使用可能なため,結果的にフォーマーの直径又は重さを減らすことができる。
言い換えると,超伝導線材131の上部及び下部に,金属薄膜層としての黄銅材質の通電レイヤme1,me2を具備して,超伝導線材131の剛性を補強すると同時にフォーマーの直径又は重さを減らすことができるので,上記超伝導線材131を構成する上記金属基板レイヤの外側及び上記銀(Ag)レイヤの外側の両方に,あらかじめ決められた厚さの通電レイヤが設けられる場合,上記超伝導線材131に通電レイヤが設けられない場合に比べて,上記フォーマーの直径又は重さを減らすことができる。
このように,上記超伝導線材131の両側に通電レイヤme1,me2をソルダーなどによって付着した状態で,事故電流発生時に,上記蒸着レイヤ1315の超伝導レイヤに流れていた電流が上記通電レイヤme1,me2に流れるようにするために,上記超伝導線材131と付着された通電レイヤme1,me2は電気的に連結されなければならない。
したがって,上記超伝導線材131と超伝導線材131の両側に付着された通電レイヤme1,me2は事故電流の通電のためにそれぞれ並列連結され,上記超伝導線材131と超伝導線材131の両側に付着された通電レイヤme1,me2のそれぞれとを電気的に連結する方法は,図4に示していないが,超伝導線材131の側面を金属ベースソルダーでソルダリングしたり,超伝導線材131を電気伝導性の良い金属,例えば,銅(Cu)材質でメッキする方法を用いることができる。
2つの方法とも,通電レイヤme1,me2が付着された超伝導線材131の厚さ又は体積の増加を最小化しながら,それぞれの通電レイヤme1,me2と超伝導線材131とを電気的に連結することができる。
また,このように,超伝導線材131を構成する金属基板レイヤ1311,超伝導レイヤを含む蒸着レイヤ1312〜1315,及び銀(Ag)レイヤ1316が銅メッキ又は側面ソルダリングによって電気的にそれぞれ並列連結されると,上記超伝導レイヤ1315は,金属基板レイヤ1311,銀(Ag)レイヤ1316及びそれぞれの通電レイヤme1,me2が電気的連結され,事故電流は上記通電レイヤme1,me2の他に,上記金属基板レイヤ1311及び上記銀(Ag)レイヤ1316にも分流され得る。
そして,上記金属薄膜層としての通電レイヤme1,me2は,上記超伝導線材131にソルダリングして付着することができる。上記通電レイヤme1,me2を上記超伝導線材131の両側にソルダリングするためのソルダーは,スズ(Sn),鉛(Pb)及び銀(Ag)を構成成分とし,融点が200℃以下である材質であってもよい。しかし,上のようなソルダー材質の他にも,上記通電レイヤme1,me2と上記超伝導線材131を構成する金属基板レイヤ1311又は銀(Ag)レイヤ1316とを通電可能に付着する方法であれば,様々なソルダー又は付着方法の適用も可能である。
図4(b)には,ReBCO系の超伝導物質が使われた超伝導線材131’を示す。図4(a)を参照する説明及び重複する説明は省略する。
図4(b)に示す超伝導線材131’を構成する金属基板レイヤ1311’の材質は,ニッケル−タングステン(Ni−W)合金であってもよく,上記金属基板レイヤ1311’は金属薄膜層の形態で構成され得ることは,上記と同様である。
上記ニッケル−タングステン(Ni−W)合金材質で構成される金属基板レイヤ1311’の上部には,少なくとも6層で構成された,バッファレイヤ1312’,1313’,1314’,1315’,1316’及び上記ReBCO系の超伝導レイヤ1317’を含む蒸着レイヤ1312’〜1317’が設けられ,上記蒸着レイヤ1312’〜1317’の外側には,銀(Ag)レイヤ1318’として銀(Ag)層を具備することができる。
上記バッファレイヤ1312’,1313’,1314’,1315’,1316’を構成するそれぞれのシード層は,Al,Y,IBAD−MGo,EPI−MGo及びLaMoO層で構成することができる。
図4(b)に示す超伝導線材131’も同様に,上記金属基板レイヤ1311’及び上記銀(Ag)レイヤ1318’の外側にそれぞれ通電レイヤme1,me2が設けられ,図4(a)に示した超伝導実施例と同様に,物理的剛性の補強及び事故電流の分流に使用することがてきる。
上記のように,超伝導線材131’の両側面に黄銅などの材質によって金属薄膜層で構成される通電レイヤを構成し,事故電流の通電手段として用いる方法によって,事故電流の帰路導体の役割を担うフォーマーの直径を減少させることができる。
もちろん,図4に示す超伝導線材131’を構成する金属基板レイヤ及び銀(Ag)レイヤも金属材質で構成され,事故電流のバイパス機能を有するが,従来の超伝導線材の厚を基準に,金属基板レイヤ及び銀(Ag)レイヤの占める断面積が大きくないため,事故電流のバイパス容量もわずかなレベルだった。
しかし,前述したように,金属材質の通電レイヤmeはそれぞれ0.125ミリメートル(mm)程度の厚さを有するので,これによる通電量は,事故電流の帰路の役割を果たすフォーマーの直径に影響を及ぼし得ることは,前述したとおりである。
したがって,フォーマーの直径設計にあたって,超伝導導体層を構成する超伝導線材131’の金属材質の通電レイヤ(me)を含めて,金属基板レイヤ及び銀(Ag)レイヤを通した事故電流の通電量を考慮して,フォーマーの直径を従来より減少するように設定することができる。超伝導線材の金属材質の通電レイヤ(me),金属基板レイヤ及び銀(Ag)レイヤを通した事故電流の通電による熱解析方法で最大許容可能電流量を判断でき,これによってフォーマーの直径を縮小設計することができる。
図5には,本発明に係る超伝導線材の曲げ試験のための試験設備を示す。具体的に,図5(a)は,曲げストレス印加時の臨界電流を測定するための装備を示し,図5(b)は,ダブル曲げストレス印加時の臨界電流を測定するための装備を示す。
曲げストレス印加時の臨界電流は,超伝導線材131を互いに異なる方向に曲げて2個のローラを経由して臨界電流を測定し,ダブル曲げストレス印加時の臨界電流は,超伝導線材131を互いに異なる方向に曲げて4個のローラを経由して臨界電流を測定することができる。
本発明に係る超伝導線材は,黄銅材質の通電レイヤme1,me2が付加された超伝導線材131の厚さを,図3(b)に示すように,3y〜5yにした場合,上記常温通電性がある金属薄膜層としての通電レイヤme1,me2が付加された超伝導線材の引張強度が95パーセント電流減衰(IC relentation)基準で200メガパスカル(Mpa)〜800メガパスカル(Mpa)程度と確認され,超伝導線材を超伝導ケーブルに巻回する場合,十分の剛性を確保できることが確認された。
95パーセント電流減衰(IC relentation)基準は,超伝導線材の両端に漸進的に引張力を増加させながら初期通電量の95パーセントの電流量が確保されるまでの引張力を測定する試験方法であるから,200メガパスカル(Mpa)〜800メガパスカル(Mpa)の引張力が超伝導線材に印加される場合にも少なくとも95パーセントの通電量を確保できることを意味するものである。このような条件は,他の側面で,図5以下に示す試験方法などによって測定された試験方法も通過され得ることを意味する。すなわち,以下の説明で要求される物理的特性又は電気的特性は,ストレス条件をあらかじめ決定し,その時の臨界電流が平常時の超伝導線材の臨界電流の95パーセントを満たすか否かを検討する方法である。
図5(a)に示すように,本発明に係る金属レイヤ層が設けられた超伝導線材を,直径35ミリメートル(mm)の2つのローラr1,r2を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後の曲げストレス印加時の臨界電流は,曲げストレスが印加されていない超伝導線材の臨界電流の95パーセント以上という条件を満たす。
また,図5(b)に示すように,本発明に係る金属レイヤ層が設けられた超伝導線材を,直径50ミリメートル(mm)の4つのローラr1,r2,r3,r4を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後のダブル曲げ臨界電流は,曲げストレスが印加されていない超伝導線材の臨界電流の95パーセント以上を満たす。
本発明に係る超伝導線材は,前述したように,金属レイヤ層が設けられて,超伝導ケーブルの製造過程又は布設過程で十分の物理的剛性を確保すべきであり,曲げストレスの他,引張ストレス,ねじり応力の印加時にも,引張ストレス又はねじり応力が印加されていない超伝導線材の臨界電流の95パーセント以上という条件を満たし得る。
具体的には,本発明に係る超伝導線材は,250MPa長さ方向引張力,又は0.2%伸びる長さ方向引張力が印加される場合の引張臨界電流は,上記臨界電流の95パーセント以上であり得,本発明に係る超伝導線材を長さ方向に200ミリメートル(mm)間隔でねじった状態におけるねじり臨界電流は,上記臨界電流の95パーセント以上であり得る。
また,ねじり応力と関連して,本発明に係る超伝導線材を長さ方向に200ミリメートル(mm)間隔でねじった状態におけるねじり臨界電流は,ねじりのない超伝導線材の臨界電流の95パーセント以上であることが好ましい。
超伝導線材131は一般に,1キロメートル以内の距離で接続抵抗を減らすために3回以下に接続されることが好ましい。したがって,超伝導線材は,200メートル(m)〜400メートル(m)単位で接合され,一つの接合部位における抵抗は,200nΩ以下(100nΩ〜200nΩ)であってもよい。
また,本発明に係る超伝導線材の交流損失は0.4W/kA・m以下が好ましい。ここでいう交流損失は,1m長の単一超伝導線材の1kA交流電流通電時に発生する損失が0.4W以下でなければならないということを意味する。これは,超伝導ケーブルではなく単一超伝導線材の交流損失の範囲を規定したものである。
さらに,引張力とねじりが同時に適用される場合にも,同一基準の臨界電流条件及び接合部位における抵抗条件が満たされることが好ましい。
本発明に係る超伝導線材は,ケーブルの長さ方向に沿って長さ方向に接合される必要があり,それぞれの接合部位における接合抵抗は200nΩであってもよい。このような接合抵抗は,超伝導線材が機械的ストレスを受けない状態で測定されることを前提とし,超伝導線材が張力を受け,超伝導ケーブルのフォーマーなどに巻回された状態でも,それぞれの接合部位における抵抗が20パーセント以上増加しないことが好ましい。
結論的に,上記接合抵抗は,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220ミリメートル(mm)前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重,すなわち引張力が印加される場合にも,240nΩ以下と測定されたり,通常状態の接合抵抗より20パーセント以下で増加することが好ましい。
このような物理的ストレスに対する超伝導線材の臨界電流が,ストレスがない状態の超伝導線材の臨界電流の約95パーセント以上という電気的特性を満たす場合にのみ,超伝導ケーブルの製造過程又は布設過程で超伝導線材の耐久性及び通電性を保障することができる。
図6は,超伝導線材に通電する電流による電圧グラフである。
上記でいう臨界電流は,連続の直流電圧(DC)を印加して流れ得る最大電流(クエンチなどの短絡前まで)を意味する。したがって,臨界電流以上の電流が通電すると,抵抗が急増して電圧も急増する。したがって,電圧の増加率が大きすぎることは好ましくない。
本発明に係る2世代超伝導線材は,上記臨界電流以上の電流に対する電圧の勾配が25〜30の範囲を満たすことが好ましい。上記勾配(n)は,臨界電流を測定する方法で自然に測定することができる。
図7は,本発明に係る超伝導線材の気密性(Hermeticity)試験設備を示す図である。
超伝導線材の気密性とは,超伝導線材が高圧の液体窒素に浸漬している状態で超伝導線材が膨れ上がることなく原形を維持し,あらかじめ定められた範囲の臨界電流が保障されることを意味する。
試験方法は,図7に示すように,超伝導線材131を配置した金属管S内に液体窒素Lを充填し,金属管Sの内部圧が30気圧(atm)程度になるように外部から金属管S内へ気体窒素で圧力を印加した状態を約16時間維持した後,超伝導線材の膨れ上がり(ballooning)の肉眼検査,及び臨界電流を測定する方法を用いることができる。
このような試験条件で,超伝導線材が肉眼検査で膨れ上がらず,臨界電流が通常の臨界電流の95パーセント程度を保つと,気密性条件を満たすと判断できる。
本明細書では本発明の好適な実施例を参照して説明したが,当該技術の分野における当業者は,以下に述べる特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更して実施できるだろう。したがって,変形された実施が基本的に本発明の特許請求の範囲の構成要素を含むものであればいずれも本発明の技術的範ちゅうに含まれると見なすべきである。

Claims (15)

  1. 幅が0.4mm〜0.5mmであり,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われた超伝導線材であって,
    77Kの温度,1気圧,セルフフィールドにおける臨界電流(DC Ic)が150A〜500Aであることを特徴とする超伝導線材。
  2. 上記超伝導線材を直径35mmのローラ2個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後の曲げストレス印加時の臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  3. 上記超伝導線材を直径50mmのローラ4個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後のダブル曲げストレス印加時の臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  4. 上記超伝導線材は,250MPa長さ方向引張力,又は0.2%伸張される長さ方向引張力が印加される場合の引張臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  5. 上記超伝導線材を長さ方向に200mm間隔でねじった状態におけるねじり臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  6. 超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される場合の臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  7. 上記超伝導線材は200m〜400m単位で接合され,接合部位の抵抗は200nΩ以下であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  8. 上記接合抵抗は,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される接合部位別接合抵抗が240nΩ以下になったり,通常状態の接合抵抗より20%以下で増加することを特徴とする請求項7記載の超伝導線材。
  9. 上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における臨界電流は,上記臨界電流の95%以上であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  10. 上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における超伝導線材の膨れ上がりが肉眼で観察されないことを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  11. 上記臨界電流以上の電流に対する電圧の勾配は,25〜30であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  12. 上記超伝導線材の交流損失は,0.4W/kA・m以下であることを特徴とする請求項1記載の超伝導線材。
  13. 幅が0.4mm〜0.5mmであり,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われた超伝導線材であって,
    77Kの温度,1気圧,セルフフィールドにおける臨界電流(DC Ic)は,150A〜500A以下であり,
    上記超伝導線材を直径35mmのローラ2個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後の曲げストレスが印加される場合,
    上記超伝導線材を直径50mmのローラ4個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後のダブル曲げストレスが印加される場合,
    上記超伝導線材に250MPa長さ方向引張力,又は0.2%伸張される長さ方向引張力が印加される場合,
    上記超伝導線材を長さ方向に200mm間隔でねじった場合,又は
    超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される場合,又は上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における臨界電流は,上記臨界電流の95%以上を満たし,
    上記超伝導線材は200m〜400m単位で接合され,接合部位の抵抗は200nΩ以下であり,上記接合抵抗は,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される接合部位別接合抵抗が240nΩ以下になったり,通常状態の接合抵抗より20%以下で増加し,
    上記臨界電流以上の電流に対する電圧の勾配は,25〜30であり,
    交流損失は,0.4W/kA・m以下であることを特徴とする超伝導線材。
  14. 幅が0.4mm〜0.5mmであり,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われた超伝導線材であって,
    上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における超伝導線材の膨れ上がりが肉眼で観察できないことを特徴とする超伝導線材。
  15. 幅が0.4mm〜0.5mmであり,厚さが0.3mm〜0.5mmであり,超伝導物質としてYBCO又はReBCO(Re=Sm,Gd,Nd,Dy,Ho)が使われた超伝導線材であって,
    77Kの温度,1気圧,セルフフィールドにおける臨界電流(DC Ic)は,150A〜500A以下であり,
    上記超伝導線材を直径35mmのローラ2個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後の曲げストレスが印加される場合,
    上記超伝導線材を直径50mmのローラ4個を使用して順次に方向を変更しつつ曲げた後のダブル曲げストレスが印加される場合,
    上記超伝導線材に250MPa長さ方向引張力,又は0.2%伸張される長さ方向引張力が印加される場合,
    上記超伝導線材を長さ方向に200mm間隔でねじった場合,又は
    超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される場合又は上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における臨界電流は,上記臨界電流の95%以上を満たし,
    上記超伝導線材は200m〜400m単位で接合され,接合部位の抵抗は200nΩ以下であり,上記接合抵抗は,超伝導ケーブルのフォーマーに上記超伝導線材を220mm前後のピッチで巻回し,超伝導線材の長さ方向に3kg〜8kgの荷重が印加される接合部位別接合抵抗が240nΩ以下になったり,通常状態の接合抵抗より20%以下で増加し,
    上記臨界電流以上の電流に対する電圧の勾配は,25〜30であり,
    交流損失は,0.4W/kA・m以下であり,
    上記超伝導線材を内部圧が30気圧程度に維持される液体窒素に16時間浸漬した状態における超伝導線材の膨れ上がりが肉眼で観察されないことを特徴とする超伝導線材。

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