JP2018530003A - 調節可能な焦点距離を備えるレンズ - Google Patents

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Abstract

本発明は、視力矯正のためのレンズ(1)に関し、レンズ(1)は、特に人の眼(2)の表面上に直接に置かれるように構成され、レンズ(1)は、裏側(12)、および裏側(12)とは反対方向に面した表側(11)を有する透明なベース要素(10)、前記ベース要素(10)へ接続された透明で弾性的に膨張可能な膜(20)であって、ベース要素(10)の前記表側(11)に面する裏側(22)を備える、前記膜(20)、リング部材(30)が膜(20)の曲率調節可能区域(23)を画定するよう膜(20)の前記裏側(22)へ接続されたリング部材(30)を備え、レンズ(1)は、膜(20)の前記曲率調節可能区域(23)に隣接したレンズ容積(41)を備え、そのレンズ容積(41)は、リング部材(30)によって範囲を定められ、レンズ(1)は、レンズ(1)の境界領域(24)に配置されたリザーバ容積(42)を備え、前記2つの容積(41、42)は、各々が透明液体(50、50a、50b)で満たされ、膜(22)の前記曲率調節可能区域(23)の曲率が増加してレンズ(1)の焦点距離が減少するよう、透明液体(50)をリザーバ容積(42)からレンズ容積(41)へ移すように構成されたポンピング手段(700)、ならびに随意的に、ユーザの眼瞼がレンズの前記境界領域(24)上に存在するときにリザーバ容積(42)の圧縮を低減または防止するように構成された硬い支持構造(31)をさらに備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、レンズに関し、詳しくは調節可能な焦点距離を有するコンタクトレンズに関する。
より詳しくは、本発明は、かかるダイナミックレンズをいかに用いて制御するかの設計および方法に関する。本発明は、コンタクトレンズだけでなく、様々な異なる用途に用いられてよい他のレンズにも適用可能である。
特許文献1では、ユーザがレンズをつけたときに眼の光軸と位置合わせされる中心部を有する本体を有するソフトコンタクトレンズが記載される。1つの実施形態では、ソフトレンズは、チャンバを含み、そのチャンバがレンズの下側部分からその中心軸へ延び、人が下を見るときに、流体がリザーバから押し出されてレンズの光学特性を変化させるよう配置される。
さらに、特許文献2は、第1の半分および対向する第2の半分を有する本体を有する、可変焦点コンタクトレンズを記載する。本体は、第1の周面、対向する第2の周面および関連する焦点距離も有する。レンズは、第1の周面および第2の周面へ圧縮力が加えられたときに、圧縮力に比例してレンズの焦点距離が変化するよう弾力性がある第1の材料を含む。レンズにおける非点収差を抑制するためにレンズ内で力を配分するための力配分構造が配列される。
そのうえ、特許文献3の流体を満たした調節可能なコンタクトレンズは、コンタクトレンズをつけているユーザの瞳孔上に置かれるように構成されたレンズ・チャンバ、レンズ・チャンバへ流体接続されたリザーバ、流体をレンズ・チャンバとリザーバとの間で前後に移すように構成されたアクチュエータ、ユーザによって所定の動きが行われるときにユーザから動きを感知して制御信号を送信するように構成されたセンサ、およびセンサからの制御信号を受信した際にアクチュエータを作動させるように構成されたプロセッサを含む例示的なコンタクトレンズを示す。
さらに、特許文献4は、膜、膜のための支持体、膜と支持体との間の流体、膜を変形させるためのアクチュエータ、および膜に接続された硬いリングを備え、膜が硬いリングによって取り囲まれ、硬いリングが画定された外周を有する、調節可能な光学レンズを記載する。
国際公開第2008115251号 国際公開第98/14820号 米国特許出願公開第2012/0268712号 米国特許第8755124号
上記に基づいて、本発明の基礎をなす課題は、特にコンタクトレンズの焦点距離を精密に調節することを可能にして高い光学的品質を達成し、一方では眼瞼の圧力に非感受性の、改良されたコンタクトレンズを提供することである。
この課題は、請求項1の特徴を有するコンタクトレンズによって解決される。本発明の好ましい実施形態は、対応する下位請求項に明記されるかまたは以下に記載される。
請求項1によれば、視力矯正のためのレンズが開示され、レンズは、特に人の眼の表面上に直接に置かれるように構成され、レンズは、
−好ましくは眼の前記表面に接触するために構成された、裏側、および裏側とは反対方向に面した表側を有する透明なベース要素と、
−前記ベース要素へ接続された透明で弾性的に膨張可能な膜であって、ベース要素の前記表側に面する裏側を備える前記膜と、
−リング部材が膜の曲率調節可能区域を画定するよう膜の前記裏側へ接続されたリング部材と、を備え、
−レンズは、膜の前記曲率調節可能区域に隣接したレンズ容積を備え、そのレンズ容積がリング部材によって範囲を定められ、レンズは、レンズの境界領域に配置されたリザーバ容積を備え、前記2つの容積は、各々が透明液体で満たされ、
−膜の前記曲率調節可能区域の曲率が変化してレンズの焦点距離が変化するよう、液体をリザーバ容積からレンズ容積へ(および好ましくは逆もまた同様に)移すためのポンピング手段と、
−随意的に、ユーザの眼瞼がレンズの前記境界領域上に存在するときに、前記焦点距離に対する前記眼瞼の影響を低減または防止するように構成された保護手段と、
を備える。
ある好ましい実施形態によれば(以下も参照のこと)、前記保護手段は、ユーザの眼瞼が前記リザーバ容積の上のレンズの前記境界領域上に存在するときに、リザーバ容積の(前記影響としての)圧縮を低減または防止するように構成された硬い支持構造である。
ある実施形態において、ポンピング手段は、膜の前記曲率調節可能区域の曲率が増加してレンズの焦点距離が減少するよう、液体をリザーバ容積からレンズ容積へ移すために構成される。さらなる実施形態では、ポンピング手段は、膜の前記曲率調節可能区域の曲率が減少してレンズの焦点距離が増加するよう、液体を他の方向に、すなわち、レンズ容積からリザーバ容積へ移すためにも構成される。しかしながら、液体をレンズ容積からリザーバ容積中へ戻すポンピングは、膜の張力によって達成されてもよい。
本発明によるコンタクトレンズのある実施形態によれば、ベース要素は、ベース要素の裏側が人またはユーザの眼に接触するよう眼の表面上に直接に置かれるように構成される。従って、入射光は、最初に膜を通過し(すなわち、曲率調節可能区域を通り)、次にレンズ容積を通って、最後にレンズがその上に置かれた眼に入る前にベース要素を通過する。
代わりの実施形態では、膜が(膜の裏側とは反対方向に面した膜の表側で)眼に接触するように構成されることも可能である。ここでは、入射光は、最初にベース要素を通過し、次にレンズ容積を通過して、最後にレンズがその上に置かれた眼に入る前に膜を通過する(すなわち、曲率調節可能区域を通る)。
本発明のある実施形態において、リング部材は、膜またはベース要素と一体化して形成されてもよく、膜の前記裏側またはベース要素の表側から突き出てもよい。
さらに、本発明のある実施形態において、光を曲率調節可能区域を通過させるために、膜の前記曲率調節可能区域が構成されて、膜の前記区域の現在の曲率に従ってそれを通過する光を偏向する。特に、前記曲率調節可能区域が本発明によるレンズのクリアアパーチャに対応する。
さらに、本発明のある実施形態において、ベース要素は、ベースレンズを形成してよい。そのうえ、本発明のある実施形態において、ベース要素は、膜より固い。同様に、リング部材は、レンズの(すなわち、前記曲率調節可能区域の)形状を画定することを可能にするために好ましくは膜より固い。さらに、本発明のある実施形態において、前記リング部材は、円形リング部材である。
そのうえ、本発明によるレンズのある実施形態によれば、ベース要素の裏側は、ベース要素の裏側が人の眼に十分に接触できるよう凹湾曲を備える。
特に、ベース要素は、次の材料:
・ガラス、
・エラストマー(例えば、TPE、LCE、シリコーン系、例えば、PDMS、アクリル系、ウレタン系)を含むポリマー類、
・サーモプラスト(thermoplast)(例えば、ABS、PA、PC、PMMA、PET、PE、PP、PS、PVC)およびデューロプラスト(duroplast)を含むプラスチック、
・ゲル(例えば、シリコーンハイドロゲル、polymaconまたはLitewayによるoptical gel OG−1001)
のうちの1つからなるか、またはそれを備えることができる。
特に、膜は、次の材料:
・ガラス、
・エラストマー(例えば、TPE、LCE、シリコーン系、例えば、PDMS、アクリル系、ウレタン系)を含むポリマー、
・サーモプラスト(例えば、ABS、PA、PC、PMMA、PET、PE、PP、PS、PVC)およびデューロプラストを含むプラスチック、
・ゲル(例えば、シリコーンハイドロゲル、polymaconまたはLitewayによるoptical gel OG−1001)
のうちの1つからなるか、またはそれを備えることができる。
さらに、特に、液体は、次の物質:フッ素化シリコーン、水、イオン性液体、シリコーン、コンタクトレンズ洗浄溶液、塩水溶液、オイル、溶媒のうちの1つであるか、またはそれを備えることができる。ある一定の実施形態において、液体は、疎水および親水部を備えてよい。本発明に用いることができるさらなる液体が以下に明記される。
そのうえ、ポンピング手段は、静電ポンプ、例えば、蠕動ポンプ、ジッパーアクチュエータ(以下を参照のこと)、コムドライブ(comb drive)、共振静電ポンプ(resonant electrostatic pump)、曲げピエゾ(bending piezo)のような圧電ポンプ、バイメタルポンプ(bi−metal pump)、二および三安定ポンプ、エレクトロウェッティングポンプ、分子ポンプ、電気活性ポリマーを採用したポンプ、S字型フィルムアクチュエータなど、任意の適切なポンプによって形成できる。さらにまた、電磁および熱作動型ポンプが用いられてよい。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記支持構造は、複数のリッジを備え、各リッジは、ベース要素および/または膜へ接続されてよい。
さらに、本発明のある実施形態によれば、前記リッジは、リング部材から外側へ延び、好ましくはリザーバ容積を複数の(例えば、細長い)セクタへ分割できて、各セクタが2つの近接したリッジの間に配置される。
本発明のある実施形態において、ポンピング手段は、膜の前記曲率調節可能区域の曲率が増加してレンズの焦点距離が減少するよう、(例えば、リザーバ容積を圧縮することによって)液体をリザーバ容積からレンズ容積中へ押し込むように構成されたアクチュエータ手段を備える。アクチュエータ手段が停止されるか、またはリザーバ容積に対するその効果が低減されたときには、膜の張力が対応する量の液体をレンズ容積からリザーバ容積中へ押し戻す。
本発明のある実施形態において、ポンピング手段のアクチュエータ手段は、前記セクタのうちの少なくとも1つ、前記セクタのうちの特定の選択物、または前記セクタのすべてを圧縮するように構成される。従って、(例えば、1つのセクタを完全に一度に圧縮することによって)対応する増分でレンズの焦点距離を調節できるよう変化する量の液体をリザーバ容積からレンズ容積へ移すことができ、それによってデジタルな作動の実装を可能にする。アクチュエータ手段は、対応する正確な量の液体を個別のセクタからレンズ容積中へ移すように構成されることによって焦点距離の連続的な調節を提供するように構成されてもよい。
本発明のある実施形態において、前記セクタは、各々が第1の壁(例えば、天井)および関連する第1の壁に面する第2の壁(例えば、底部)によって範囲を定められ、第1の壁は、好ましくは膜によって形成され、第2の壁は、好ましくはベース要素によって、または支持構造によって形成される。
さらに、本発明のある実施形態において、アクチュエータ(ここではジッパーアクチュエータとしても示される)は、第1および第2の電極の対が各セクタに形成されるよう、複数の第1の電極であって、各第1の電極が関連する第1の壁(または表面)へ取り付けられた第1の電極と、対応する数の第2の電極であって、各第2の電極が関連する第2の壁(または表面)へ取り付けられた第2の電極とを備え、電極の各対がそれぞれのセクタにおいてそれぞれの第1および第2の電極の間に配置された関連するギャップの範囲を定め、それぞれのギャップが閉じられたときに、液体がそれぞれのセクタからレンズ容積中へ押し込まれるよう、電極のそれぞれの対に印加された電圧によってそのギャップを閉じることが可能であり、電極のそれぞれの対に印加された電圧が減少または停止されたときには、それぞれのギャップが開いて、膜の張力が対応する量の液体をレンズ容積からリザーバ容積中へ逆流させる。
さらに、本発明のある実施形態において、各第1の電極は、関連する第2の電極に対して電気的に絶縁される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、電極は、離散的または連続的に個々に作動されてよい。離散的は、対を形成する2つの電極が互いに離れてギャップを形成するか、または互いに接触する(ギャップがない)かのいずれかであることを意味する。従って、ギャップのサイズに依存して離散的な量の液体を電極のかかる対によってリザーバ容積とレンズ容積との間で移すことができる。連続的は、前記容積の間で調節可能な量の液体を移すことができるよう2つの電極の間のギャップが連続的に閉じられることを意味する。
さらに、特に、レンズ(すなわち、曲率調節可能区域)の中心は、それぞれの第1および第2の電極が互いに接触して、特に、関連するギャップがなくなる閉状態とは対照的に、アクチュエータの開状態に対応してアクチュエータ(単数または複数)を開こう(例えば、アンジップしよう)とする、すなわち、第1および第2の電極(単数または複数)を互いに離そうとするばねとしての機能を果たすように構成される。
それゆえに、異なる電圧が印加されているときには異なる平衡状態がこれらの力の間に存在する。
さらに、ある実施形態において、第1の壁または表面は、例えば、電極のそれぞれの対によって発生したアクチュエータの圧縮力を通じてそれぞれの第2の壁または表面へ固着するように構成される。さらに、本発明の代わりの実施形態によれば、電極または絶縁層が接触したときに互いに固着しないようにそれらをコーティングまたは構造化することができる。
そのうえ、本発明のある実施形態において、個別のセクタは、各々が少なくとも1つの開口を介してレンズ容積へ流体接続されるかまたは流体接続可能である。本発明の文脈では、流体接続されるは、液体が前記接続を介してレンズ容積からリザーバ容積へおよび逆に通過できるような流れの接続が存在することを意味する。
本発明のある実施形態において、少なくとも1つの開口は、その面側がベース要素の表側に面するリング部材の面側とベース要素とによって画定される外周ギャップであり、特に、膜の曲率調整可能区域が最大の凸の曲率をとるときには、リング部材の前記面側がベース要素の表側と接触してよい。
さらに、本発明のある実施形態において、リング部材は、ベース要素の表側へも接続され、それぞれのセクタをレンズ容積へ流体接続するためにセクタごとにリング部材を通して延びるチャンネルの形態の開口が設けられてよい。
さらに、本発明のある実施形態において、リング部材は、ベース要素の表側へも接続され、前記開口は、リング部材およびベース要素の表側によって範囲を定められたチャンネルである。
そのうえ、本発明のある実施形態において、リング部材は、膜より5倍、特に10倍、特に50倍、特に100倍、特に1000倍固い。
さらに、本発明のある実施形態において、リング部材は、リング部材と膜との間の界面において25μmより良い、特に10μmより良い、特に5μmより良い真円度および平面度を有する。
そのうえ、本発明のある実施形態によれば、各セクタにおいて親水性液体と疎水性液体との間に界面が形成されるよう、レンズ容積中に存在する透明液体は、疎水性液体であり、リザーバ容積中に存在する液体は、塩水溶液のような親水性液体である。ここでは、好ましくは、ポンピング手段は、それぞれの界面がレンズ容積の方へ移動され、結果として、膜の前記曲率調節可能区域の曲率が増加してレンズの焦点距離が減少するよう疎水性液体をレンズ容積中へ押すように、それぞれのセクタ中に存在する親水性液体と、それぞれのセクタの囲壁であって、その壁がそれぞれのセクタを囲み、(例えば、壁に埋め込まれた)電極を備え、その電極が親水性液体から電気的に絶縁された囲壁との間に電圧を印加するように構成され、前記電圧が減少または停止されたときには、膜の張力が対応する量の疎水性液体をレンズ容積からリザーバ容積中へ逆流させる。
さらに、本発明のある実施形態によれば、セクタは、リザーバ容積により形成された外周リザーバ・セクションによって互いに流れが接続しており、前記リザーバ・チャンネルは、少なくともセクションにおいて曲がりくねった形状を備える。
そのうえ、本発明のある実施形態によれば、レンズの保護手段は、リザーバ容積とレンズ容積との間で流れの接続を開閉するための少なくとも1つのバルブを備える。ここでは、ポンピング手段は、規定された量の液体をリザーバ容積からレンズ容積へポンピングするように構成され、バルブは、レンズ容積中に移された液体の量を維持するために、レンズ容積とリザーバ容積との間の流体の通過のための流れの接続を阻止するように構成されてよい。膜の張力に起因して、少なくとも1つのバルブが開かれてポンピング手段が作動されないときには移された液体がリザーバ容積中へ逆流するであろう。さらに、ポンピング手段が開かれたバルブを介して移された液体をレンズ容積からリザーバ容積中へポンピングするように構成されてもよい。特に、少なくとも1つのバルブに起因して、リザーバ容積からレンズ容積中への液体の流れを少なくとも1つのバルブによって阻止できるので、眼瞼によってリザーバ容積に掛かる圧力がレンズの焦点距離に影響を及ぼさず、このように少なくとも1つのバルブが本発明による保護手段も形成する。
最新技術において知られ、本発明の文脈内で用いることができる様々なバルブ、例として、磁場(例えば、外部磁場または集積化磁気インダクタ)、電場(例えば、静電力または動電学的作動)を用いて作動されてよい機械的バルブ、特にジッパーアクチュエータがある。さらに、バルブは、圧電効果を用いて作動されてよい。バルブは、例えばバイメタル材料によって熱的に、熱空気圧作動を用いて、または形状記憶合金によって熱的に作動されてもよい。バルブは、さらに、二安定システムとして形成されてよい。そのうえ、非機械的バルブが用いられてよく、それらのバルブは、電気化学的に(例えば、ヒドロゲル、ゾルゲルまたはパラフィンの相変化を採用することによって)、またはレオロジー的に(例えば、エレクトロレオロジー的に、フェロ流体)作動されてよい。特に、1つまたは数個の電気浸透流ポンプを用いることができる、以下も参照のこと。
さらに、外部から作動されるバルブ(例えば、内蔵回転バルブまたは膜インラインバルブのようなモジュラバルブ)が用いられてもよい。
そのうえ、本発明のある実施形態によれば、保護手段を形成する前記支持構造は、リザーバ容積を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部、およびリザーバ容積を少なくともセクションにおいて下から覆う硬い底部を備える。ここでは、様々な実施形態において、以下に記載されるアクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)も前記硬い底部と前記硬い最上部との間に配置されてよく、従って、支持構造によって同様に保護されてよい。硬い底部は、ベース要素と一体化して形成できる。さらに、膜が硬い最上部へ接続されてもよい。硬い最上部および硬い底部は、ポスト構造または少なくとも1つもしくは複数のポストによって接続されてよい。
さらに、本発明のある実施形態において、レンズは、リザーバ容積の一部を形成する少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを備え、液体をリザーバ容積からレンズ容積へおよび逆に移すためにそのリザーバ・チャンネルを介してリザーバ容積をレンズ容積へ流体接続できる。
さらに、本発明のある実施形態において、リザーバ容積は、レンズ容積の周りに環状に延びる外周リザーバ・セクションを備え、このリザーバ・セクションは、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを介してレンズ容積へ流体接続されるかまたは接続可能である。
さらに、本発明のある実施形態によれば、ポンピング手段は、好ましくはピエゾ素子の形態の、複数のアクチュエータ素子を備え、それらの素子は、リザーバ容積中に存在する液体がレンズ容積中へ押し込まれるよう(例えば、個々のピエゾ素子に電圧を印加することによって)作動されるように構成される。
アクチュエータ素子が作動されず、液体が少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを通してレンズ容積からリザーバ容積へ通過できるようバルブが開いているときには、膜の張力が対応する量の液体をレンズ容積からリザーバ容積へ逆流させる。
さらに、本発明のある実施形態において、アクチュエータ素子は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルに沿って配置され、液体をリザーバ容積からレンズ容積中へ押すために少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁(例として、例えば0.1MPa〜2MPaのヤング率を有する柔らかい膜)を押圧するように構成される。
ここでは、ある実施形態において、支持構造は、リザーバ容積を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部、ならびに硬い底部(例えば、リザーバを下から覆うレンズのベース要素の境界領域)を備えてよく、アクチュエータは、硬い最上部および硬い底部より柔らかい変形可能な材料層を介して各々が硬い底部へ、ならびに硬い最上部へ接続されてよい。本発明のある実施形態において、膜を硬い最上部へ取り付けることができる。
さらに、本発明のある実施形態において、硬い最上部は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポストを介して硬い底部上に支持され、少なくとも1つのポストは、硬い最上部と硬い底部との間に延びる。
さらに、ある実施形態において、アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの前記変形可能な壁に対してベース要素の延長面に沿って向う方向に側方力を掛けるように構成されてよい。
さらに、ある実施形態において、アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの対向する側に配置されてよく、液体をリザーバ容積からレンズ容積へ移すために少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを両側から圧縮するように配置されてよい。
さらに、ある実施形態において、レンズは、レンズ容積から外側にリザーバ容積の外周リザーバ・セクションの方へ延びる複数のリザーバ・チャンネルをさらに備えてよく、複数の前記アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、各リザーバ・チャンネルをそれぞれのリザーバ・チャンネルの2つの側から側方に圧縮できるよう、それぞれのリザーバ・チャンネルに沿って、各2つの近接したリザーバ・チャンネルの間に配置される。
好ましくは、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルに沿って(または各2つの近接したリザーバ・チャンネルの間に)配置されたアクチュエータ素子は、液体をリザーバ容積からレンズ容積中へ押し込むために相次いで作動される。特に、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルに沿って配置された前記アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、各々が方形波電圧によって作動されてよく、方形波電圧は、それぞれのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁を押圧し、それによって液体をリザーバ容積からレンズ容積の方へ押し込むために、アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)が外側から内側へ連続して膨張するように、すべてが互いに対して位相ずれを備える。ここでは、アクチュエータ素子は、所望の容積の液体がリザーバ容積からレンズ容積へ一旦移されるとそれぞれのリザーバ・チャンネルを通る流体の流れを阻止するように構成されてもよい。代わりに、アクチュエーティング素子は、レンズ容積からリザーバ容積の方への液体の逆流を防止するために連続的に作動されてもよい。好ましくは、アクチュエータ素子は、強い液体流れを低電力消費で発生させるために共振モードで作動される。
別の実施形態では、アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、支持構造の硬い最上部へ接続されてよく、ベース要素とは反対方向に面した変形可能な壁の側で前記硬い最上部と少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁との間に配置されてよく、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁(例えば、柔らかい膜)を押圧するように構成され、その変形可能な壁は、レンズの光軸に平行な方向にベース要素に面する。
さらに、本発明のある実施形態において、アクチュエータ素子は、レンズ容積の周りにレンズの光軸に対して同軸上に配置されたリング状(またはシリンダ状)ピエゾ素子として形成される。
ここでは、ある実施形態において、リザーバ容積の外周リザーバ・セクションがレンズの半径方向にレンズ容積よりさらに外側に配置される。
そのうえ、ある実施形態において、前記リング状(またはシリンダ状)アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、作動されたときに、液体をリザーバ容積からレンズ容積中へ押すために前記アクチュエータが少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁(例えば、柔らかい膜)を押圧するよう、レンズの前記光軸に平行に向う軸方向に膨張するように構成される。
ここでは、やはり、支持構造は、リザーバ容積を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部、ならびに硬い底部(例えば、リザーバを下から覆うレンズのベース要素の境界領域)を備えてよく、アクチュエータ素子は、硬い最上部および硬い底部より、例えば、少なくとも2倍柔らかい変形可能な材料層を介して、各々が硬い底部へ接続されてよく、前記硬い底部と少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁との間に配置される。さらに、各2つの近接したアクチュエータ素子の間に変形可能な材料(例えば、柔らかいポリマー)が配置されてよい。
特に、アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、各々が方形波電圧によって作動されてよく、方形波電圧は、それぞれのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁を押圧し、それによって液体を蠕動ポンプの原理に従ってリザーバ容積からレンズ容積の方へ押し込むために、アクチュエータ素子が外側から内側へ連続して膨張するようすべてが互いに対して位相ずれを備える。ここでは、アクチュエータ素子は、所望の容積の液体がリザーバ容積からレンズ容積へ一旦移されるとそれぞれのリザーバ・チャンネルを通る流体の流れを阻止するように構成されてもよい。代わりに、アクチュエータ素子は、レンズ容積からリザーバ容積の方への液体の逆流を防止するために連続的に作動されてもよい。
さらに、ある実施形態において、硬い最上部は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポストを介してレンズの硬い底部(例えば、ベース要素の境界領域)上に支持され、前記少なくとも1つのポストは、好ましくは硬い最上部と硬い底部との間に延びて、好ましくは近接したアクチュエータ素子間に配置される。
さらに、ある実施形態において、少なくとも1つのリザーバ・チャネルの外側でアクチュエータ素子と硬い最上部との間に変形可能な材料(例えば、柔らかいポリマー)が配置されてよい。
さらに、また別の実施形態では、前記リング状アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、作動されたときに、液体をリザーバ容積からレンズ容積中へ押すために前記アクチュエータ素子が少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁(例えば、柔らかい膜)を押圧するよう、前記光軸に垂直に向う半径方向に膨張するように構成される。
ここでは、やはり、ある実施形態において、支持構造は、リザーバ容積を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部、ならびに硬い底部(例えば、レンズのベース要素の境界領域)を備えてよく、アクチュエータ素子は、硬い最上部および硬い底部より柔らかい変形可能な材料層を介して各々が硬い底部へ接続されてよく、前記硬い底部と少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁との間に配置される。さらに、近接したアクチュエータ素子の間に変形可能な材料(例えば、柔らかいポリマー)が配置されてよい。
特に、前記リング状アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)は、各々が方形波電圧によって作動されてよく、方形波電圧は、それぞれのリザーバ・チャンネルの変形可能な壁を変形し、それによって液体をリザーバ容積からレンズ容積の方へ押し込むために、ピエゾ素子が外側から内側へ連続して膨張するよう位相ずれを備える。ここでは、アクチュエーティング素子は、所望の容積の液体がリザーバ容積からレンズ容積へ一旦移されるとそれぞれのリザーバ・チャンネルを通る流体の流れを阻止するように構成されてもよい。代わりに、アクチュエーティング素子は、レンズ容積からリザーバ容積の方への液体の逆流を防止するために連続的に作動されてもよい。
さらに、ある実施形態において、硬い最上部は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポストを介して硬い底部上に支持され、前記少なくとも1つのポストは、好ましくは硬い最上部と硬い底部との間に延びる。ここでは、好ましくは、内部ポストは、半径方向に最内リング状アクチュエータ素子以内に配置されてよく、一方で外部ポストは、半径方向に最外リング状アクチュエータ素子の外側に配置されてよい。
さらに、ある実施形態において、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの外側で、リング状アクチュエータ素子は、変形可能な材料層を介して硬い最上部へ接続されてよく、変形可能な材料層は、支持構造の一部を形成する硬い要素へ接続されてよく、その硬い要素が前記硬い最上部へ接続されてよい。
本発明のさらに別の実施形態において、ポンピング手段は、リザーバ容積中に存在する液体がレンズ容積中へ押し込まれるよう作動されるように構成された、好ましくはピエゾ素子の形態の、単一のリング状アクチュエータ素子を備え、前記アクチュエータ素子は、作動されたときに、液体をリザーバ容積からレンズ容積中へ押すために、前記アクチュエータ素子が(アクチュエータ素子を好ましくは取り囲む)リザーバ容積の外周リザーバ・セクションを圧縮するよう、レンズの光軸に垂直に向かう半径方向に外側へ膨張するように好ましくは構成され、その外周リザーバ・セクションが(例えば、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを介して)レンズ容積へ流体接続される。
ここでは、ある実施形態において、支持構造は、リザーバ容積(例えば、外周リザーバ・セクション)を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部、ならびに硬い底部(例えば、リザーバを下から覆うレンズのベース要素の境界領域)を備えてよく、リング状アクチュエータ素子は、それぞれ、変形可能な材料層を介して硬い底部および硬い最上部へ接続されてよく、それらの層は、硬い最上部および硬い底部より柔らかい。
さらに、ある実施形態において、アクチュエータ素子は、所望の容積の液体が一旦移されるとリザーバ容積の外周セクションの減少した容積を維持することによってそれぞれのリザーバ・チャンネルを通る流体の流れを阻止するように構成されてもよい。
さらに、硬い最上部は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポストを介して硬い底部上に支持され、前記少なくとも1つのポストは、アクチュエータ素子の半径方向に外側に配置されてよく、外周リザーバ・セクションの(例えば、外周)側外壁を形成してよい。
本発明のさらに別の実施形態において、好ましくはピエゾ素子の形態の、アクチュエータ素子は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルに沿って配置され、作動されたときに、液体がリザーバ容積からレンズ容積中へ押されるようそれぞれのアクチュエータ素子が曲がった際に少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを圧縮するために、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの方へ曲がるように構成される。
ここでは、ある実施形態において、支持構造は、リザーバ容積を少なくともセクションにおいて、特に少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを上から覆う硬い最上部、ならびに硬い底部(例えば、リザーバを下から覆うレンズのベース要素の境界領域)を備えてよく、アクチュエータ素子は、特に、硬いマウントを介して、各々が硬い最上部へ接続されてよく、特に曲げアクチュエータ素子は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルの壁の一部を形成し、各々が硬い最上部とともにエアギャップを囲んでよい。
ある実施形態において、曲げアクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子または二安定バイメタル・アクチュエータ)は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを圧縮するためにベース要素に向かう方向に曲げられるように構成されてよい。
少なくとも1つのリザーバ・チャンネルは、レンズ容積から外側へ延びてよく、レンズ容積とともにリザーバ容積の外周セクションへ流体接続されてよい。
好ましくは、リザーバ・チャンネルに沿って配置されたアクチュエータは、液体をリザーバ容積からレンズ容積中へ押し込むために相次いで作動される。特に、ピエゾ素子のケースでは、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルに沿って配置された前記アクチュエータは、各々が方形波電圧によって作動されてよく、方形波電圧は、それぞれのリザーバ・チャンネルの壁を押圧し、それによって液体をリザーバ容積からレンズ容積の方へ押し込むために、ピエゾ素子が外側から内側へ連続して膨張するよう位相ずれを備える。ここでは、アクチュエーティング素子は、所望の容積の液体がリザーバ容積からレンズ容積へ一旦移されるとそれぞれのリザーバ・チャンネルを通る流体の流れを阻止するように構成されてもよい。代わりに、アクチュエーティング素子は、レンズ容積からリザーバ容積の方への液体の逆流を防止するために連続的に作動されてもよい。
レンズは、上記のように曲げアクチュエータ素子によって圧縮されてよい、レンズ容積からリザーバ容積の外周セクションの方へ外側に延びる複数のリザーバ・チャンネルをさらに備えてよい。
発明のさらなる実施形態において、リザーバ容積は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを介してレンズ容積へ接続された少なくとも1つのチャンバを備え、ポンピング手段は、好ましくはピエゾ素子の形態の、少なくとも1つのアクチュエータ素子を備え、その素子は、作動されたときに、液体がチャンバからレンズ容積中へ押されるようそれぞれのアクチュエータ素子が曲がった際にチャンバを圧縮するために、チャンバの方へ曲がるように構成される。
ここでは、ある実施形態において、支持構造は、チャンバを上から覆う硬い最上部、ならびに硬い底部(例えば、リザーバを下から覆うレンズのベース要素の境界領域)を備えてよく、曲げアクチュエータ素子は、特に硬い最上部を硬い底部と接続するチャンバの硬い側壁を介して、硬い最上部へ接続され、特に曲げアクチュエータ素子は、チャンバの壁の一部(例えば、天井)も形成し、硬い最上部とともにエアギャップを囲んでよい。アクチュエータ素子が外界へ直接に曝されることも可能である。
さらなる実施形態において、リザーバ容積は、かかる曲げアクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)によって各々がこのように圧縮されてよいいくつかの個別のチャンバを備えてよく、それぞれのチャンバは、レンズ容積からそれぞれのチャンバへ外側に延びる関連するリザーバ・チャンネルによってレンズ容積へ接続される。
ここでもやはり、それぞれのアクチュエータ素子は、所望の容積の液体がそれぞれのチャンバからレンズ容積へ一旦移されると、それぞれのチャンバの圧縮状態を維持することによって、または膜によるレンズ容積中の圧力に抗するために液体の連続的なポンピングによってそれぞれのチャンバ中へ戻る流体の流れを阻止するように構成されてもよい。
そのうえ、本発明のある実施形態によれば、レンズは、レンズをつけている人の動きを感知して、前記人の所定の動きに応答して出力信号を提供するように構成されたセンサ手段を備え、特に、前記動きは、前記人の眼瞼の、もしくは眼の動き、または前記人の水晶体の変形である。
センサ手段は、光源、特にLED、および光感受性素子、特にフォトダイオードを備える少なくとも第1のセンサを備え、前記第1のセンサは、光源によって光を放出し、ユーザの眼、特に水晶体または眼瞼によって後方散乱された放出光を前記光感受性素子によって検出するように構成される。好ましくは、レンズは、好ましくは仮想三角形の角に配置された3つのかかるセンサ、すなわち、さらに第2および第3のセンサを備える。
さらに、センサ手段は、光感受性素子、感圧素子、容量性センシング素子、熱センサ、特に抵抗のうちの1つであってよい。特に、前記抵抗は、コンタクトレンズの周辺に沿って延びてよい。人が眼瞼で抵抗を覆うときに、眼瞼から抵抗へ移された熱に起因して抵抗の温度が上昇する。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、センサによって提供された出力信号に応答して、または外部デバイスによって提供された出力信号に応答して液体をリザーバ容積からレンズ容積中へまたは逆に移すために、ポンピング手段(例えば、それぞれのアクチュエータまたはアクチュエ―ティング素子)および/または(それぞれの実施形態に存在するときには)バルブを作動させるように構成された処理ユニット(コントローラとも示される)をさらに備える。
レンズは、ポンピング手段、センサ手段、および/またはコントローラに電力を供給するためのエネルギー源(例えば、電池)を備える。
さらに、本発明のある実施形態によれば、前記電気エネルギー源は、
−電磁誘導充電、
−光、特にコンタクトレンズが太陽電池またはフォトダイオードを備える、
−熱電効果の使用、特にコンタクトレンズがペルチェ素子を備える、
−眼瞼の動きのハーベスティング、特にコンタクトレンズが眼瞼の動きを前記エネルギー源/電池に蓄積できる電気エネルギーへ変換するためのフレキシブル・キャパシタンスを備える
のうちの1つによって充電されるように構成される。
本発明のさらなる態様によれば、特に本発明に従って、コンタクトレンズを製造するための方法が提案され、この方法は、
−(例えば、本明細書に記載されるような)支持構造または保護手段を含む(例えば、例としてシリコーンハイドロゲルからのモールディング、もしくはシリコーンハイドロゲルでコーティングされたシリコーンによる)ベース要素を設けるステップ、
−膜の裏側に接続されたリング部材を備える(例えば、例としてシリコーンハイドロゲルからのモールディングもしくはコーティング、またはシリコーンハイドロゲルでコーティングされたシリコーンによる)弾性変形可能な膜を設けるステップ、
−支持構造(または保護手段)を含んだベース要素をリング部材を含んだ膜へ接合し、それによって、透明液体で満たされたコンタクトレンズのレンズ容積およびリザーバ容積を形成するステップ
を備える。
そのうえ、本明細書に記載される他の構成要素、例えば、ポンピング手段、センサ手段、およびコントローラも、支持構造および/または膜の前記接合前ならびにレンズ容積を前記満たすステップの前にベース要素または変形可能な膜に搭載されてよい。
特に、コーティング、少なくとも1つの電極、絶縁層および随意的にアンチスティクション層のうちの1つが膜および/またはベース要素に付けられる。
特に、リング部材が膜の一体部品でない場合、リング部材を膜にプラズマ接合できる。そのうえ、ベース要素を膜にプラズマ接合または接着できる。
さらに、特に、リング部材は、(例えば、膜のモールディングの際に)膜と一体的に形成されて流体流れチャンネルのための切り欠きを含むことができ、リング部材は、それに紫外光を照射することによって硬化でき、または膜は、それに紫外光を照射することによって軟化できる。リング部材に用いられるとよい材料およびそれらに紫外光を照射することによって硬化できる膜は、例えば、シリコーンまたはウレタンである。さらに、膜に用いられるとよい材料およびそれらに紫外光を照射することによって軟化できるリング部材は、例えば、シリコーンまたはウレタンである。
代わりに、膜および一体的リング部材のモールディングの間に、リング部材を化学的に硬化させるように設計されたプライマーがモールドに塗られてもよい。
さらに、本発明のある実施形態によれば、前記満たすステップは、前記接合が行われた後に浸透を用いて実施される。
このために、特に、接合後に水溶性塩がレンズ容積および/またはレンズ・リザーバ中に配置されるよう、接合前に所定量の前記塩がベース要素または膜上に配置され、その後、接合されたベース要素および膜が透明液体中に浸漬されて、その液が浸透によってレンズ容積およびリザーバ容積に入る。
さらに、本発明の代わりの実施形態によれば、前記満たすステップは、前記接合前に実施され、前記液体が膜によって形成されたくぼみへ満たされて(くぼみは、満たすプロセスのために形成された単に一時的くぼみであってよい)、その後、前記接合が実施され、前記接合後にレンズ容積および/またはリザーバ容積からその中に存在する気体が取り除かれる。
ここでは、接着剤、特に膜のエッジとベース要素のエッジとの間の接着剤リングが用いられてよく、その接着剤がレンズ容積/リザーバ容積から前記気体を取り除いた後にキュアされる。これがコンタクトレンズの当初の焦点距離を調節することを可能にする。ここでは、紫外光をそれに照射することによって固めることができる接着剤が用いられてよく、その場合、接着剤のキュアは、前記脱気(すなわち、前記容積からその中の気体を取り除いた)後に接着剤に紫外光を照射することによって実施される。
そのうえ、満たすステップが真空下で行われてもよい。加えて、膜要素を過充填し、次にベース要素を液体へ押すことによって液体の容積を確定できて、過剰な液体がレンズ容積およびリザーバ容積から押し出される。所望の液体量がレンズ容積およびリザーバ容積中に存在するときに、膜およびベース要素が一緒に接着される。この幾何学的充填方法を容易にするために、膜およびベース要素が硬いホルダ(例えば、プラスチック部品)によって支持される。
そのうえ、満たすステップが接合前に行われるある実施形態では、膜は、(モールディングの代わりに)ベース要素上に配置された液体を気相堆積(コーティング)により気相コーティングすることによって設けられてよい。膜を気相堆積するために用いることができる材料(リング部材は、前もって設けられる(例えば、ベース要素上に配置される))は、例えば、パリレン(すなわち、化学気相堆積されたポリ(パラキシリレン)ポリマー)である。
コンタクトレンズの他に、本発明は、眼科機器、例えば、フォロプタ、屈折計、パキメータ、バイオメトリ、視野計、レフラクト・ケラトメータ、屈折レンズ分析器、トノメータ、アノマロスコープ、コントラスト計、角膜内皮細胞顕微鏡(endothelmicroscope)、アノマロスコープ、バイノプトメータ(binoptometer)、OCT、ローダテスト(rodatest)、検眼鏡、RTAを含む、調節可能な焦点距離を必要とする多種多様な用途において、または照明、マシンビジョン、レーザ処理、携帯電話カメラ、ライトショー、プリンタ、メトロロジー、頭部装着型眼鏡、医療機器、ロボットカメラ、移動追跡、顕微鏡、望遠鏡、内視鏡、双眼鏡、リサーチ、監視カメラ、自動車、プロジェクタ、眼鏡レンズ、距離計、バーコードリーダ、ウェブカメラにおいて用いることができる。
本発明のさらなる様態によれば、本発明によるレンズ、および透明なエンクロージャを備える光学的アセンブリが開示され、前記レンズは、前記エンクロージャ中に配置されるかまたは埋め込まれ、好ましくは、前記エンクロージャは、さらなるレンズを形成するかまたは備える。ここでは、特に、レンズが前記エンクロージャ中に配置されるかまたは埋め込まれるので、レンズは、必ずしも人の眼の表面上に直接に置かれるように構成される必要はない。
本発明のさらに別の実施形態によれば、レンズは、(例えば、本明細書に記載されるような)ポンピング手段およびエネルギー需要を低減するためのリザーバ容積とレンズ容積との間のバルブを備える。特に、レンズは、所望の焦点屈折力が調節されるとすぐに流体がレンズ容積(光学ゾーン)中に保持されるようバルブを閉じるように構成される。特に、バルブ制御信号によってバルブを作動させる(例えば、バルブを開閉する)ようにレンズを構成できて、各チューニング・ステップ前にバルブを開けて、各チューニング・ステップ後にそれを閉じるようにレンズが構成される。特に、レンズは、特定の動き、例えば、レンズをつけている人の眼もしくは眼瞼の動き、または(例えば、下を見ている)頭の位置を検出するように構成され、レンズは、関連する所定の動きまたは頭の位置の検出後にそれぞれのバルブ制御信号を発生するように構成される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、必要とされるエネルギー貯蔵(電池またはスーパーキャパシタ)能力を低減するためにレンズをつけている人の体および/または眼の動きからエネルギーをハーベストするように構成される。このために、レンズは、ある一定の圧力をビルドアップするために眼瞼または眼が動いているときにはいつでも流体をその中でポンピングできるリザーバまたはチャンネルを備えてよく、その場合、この圧力および流体を次の作動ステップに用いることができる。さらに、レンズは、磁石発電機システム、イオン性液体のポンピングのためのポンプ、または電気活性ポリマー(EAP:electroactive polymer)材料を備えてよい。
本発明のさらなる実施形態によれば、ポンピング手段は、電気浸透流ポンピング手段であり、少なくとも第1の電気浸透流ポンプを備えるか、または第1の電気浸透流ポンプとして形成され、その第1の電気浸透流ポンプは、多孔質膜、第1の電極、および第2の電極を備え、多孔質膜と電極との間の距離が特に100μm未満、好ましくは50μm未満であるように多孔質膜が前記電極間に配置される。最も好ましくは、電極が、それぞれ、浸透膜と接触する。
特に、第1の電気浸透流ポンプ(例えば、多孔質膜および2つの電極)は、環状多孔質膜を備えることができるか、または円弧形状を有する多孔質膜を備えることができる。しかしながら、前記第1のポンプ/多孔質膜は、別の輪郭(例えば、任意の形状、ディスク、正方形など)を備えてもよく、レンズの周辺に位置してもよい。
特に、電極が多孔質膜と接触していないケースでは、電極を、例えば、薄い金属膜として形成できて、リザーバ容積の前記コンパートメントがそれぞれの電極と多孔質膜との間に配置されて液体が一方のコンパートメントから他方へ交換されるよう、電極を(例えば、電極をベース要素/膜上へコーティングすることによって)ベース要素へ、そして膜へ取り付けることができる。そのうえ、電極を多孔質とすることができて、リザーバ容積のコンパートメントまたはそれらの一部分を画定できる。
さらに、特に、電極は、多孔質膜と接触できて、特に2つの電極の間に多孔質膜が配置される。ここでは、電極は、(細孔中にではないが)多孔質膜上に堆積された(例えば、薄い)金属膜とすることができる。代わりに、電極は、多孔質とすることができて、カーボン織物か、または短絡を防止するために細孔中にではないが、多孔質膜の表面上に堆積された(やはり多孔質の)カーボンナノチューブの層によって形成されるか、もしくはそれらを備えてもよい。
特に、第1の電気浸透流ポンプ(例えば、電極および2つの電極の間に配置された多孔質膜)は、好ましくは100μm未満、好ましくは50μm未満、最も好ましくは25μm未満の厚さを備えてよい。
そのうえ、ある実施形態によれば、第1の電気浸透流ポンプまたは少なくとも多孔質膜は、レンズ(例えば、コンタクトレンズ)の曲率に追随する湾曲形状を備える。
さらに、ある実施形態によれば、浸透膜の活性表面(例えば、流体がそれを通して実際にポンピングされる表面)は、200mm未満、好ましくは150mm未満、最も好ましくは100mm未満である。
好ましくは、ある実施形態によれば、多孔質膜は、以下の材料、すなわち、ポリエステル(PET)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリ(エーテルエーテルケトン)(PEEK)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナフィオン、ポリプロピレン(PP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ナイロン、酢酸セルロース、混合セルロースエステル、ガラスファイバ、ゴム材料、セラミック材料、非導電性ナノワイヤまたはナノチューブのうちの1つから作られるか、またはそれを備え、特に、材料の表面電荷またはゼータ電位を増加させるために、多孔質膜のための上記の材料の各々の表面をプラズマ処置によって、および/または化学処理を用いて官能化する(例えば、スルホン化する)ことができる。細孔壁が帯びるゼータ電位の絶対値は、好ましくは10mV超、より好ましくは30mV超、最も好ましくは50mV超である。
好ましくは、ある実施形態によれば、少なくとも1つの第1の電気浸透流ポンプによって(または、さらなる電気浸透流ポンプによって、以下を参照のこと)ポンピングされるレンズ容積/リザーバ容量中の液体は、純水、100mM未満、最も好ましくは10mM未満の濃度を有する生理食塩水、等張溶液、等張食塩水溶液、水に溶かした糖アルコール、純水中マンニトール、特に純水中5%(重量)マンニトール、アルコールのうちの1つ、または上記の液体の任意の組み合わせとすることができる。特に、純水中マンニトール、特に純水中5%(重量)マンニトールは、涙液と等張であり(浸透圧に起因して水がレンズから出ていく理由がない)、生体適合性であるため、有益である。特に、マンニトール(C14)は、CAS番号69−65−8を有する。
(例えば、コンタクト)レンズが純水で満たされて生理食塩水に浸漬された場合には、塩濃度または張度の差のバランスをとるためにレンズ中の水が(例えば、シリコーン)膜を通過することになる。そこで、レンズが「乾燥する」であろう。従って、内側および外側の液体が同じ張度を有することが有益である。特に、水の透過性を著しく低下させて(例えば、コンタクト)レンズの「乾燥」効果を回避するかまたは遅らせるためにベース要素および膜の内または外表面をパリレンCでコーティングできる。
レンズの全周に恒常的な液膜を確保してレンズの「乾燥」を回避するために(例えば、コンタクト)レンズの外表面をハイドロゲルでコーティングできる。レンズの周りに涙液の膜がなければ、水が膜を通して空気中に蒸発しかねない。
好ましくは、ある実施形態によれば、多孔質膜は、1nm〜10μm、好ましくは10nm〜1μm、最も好ましくは100nm〜400nmの範囲内の細孔サイズを有する細孔を備える。
好ましくは、ある実施形態によれば、多孔質膜は、1×10〜1×1010細孔/cm、より好ましくは1×10〜1×10細孔/cmの範囲内の細孔密度を備える。
そのうえ、ある実施形態によれば、電極は、以下の材料、すなわち、金属、カーボン、グラッシーカーボン、グラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン、ボロン添加ダイヤモンド、銀、塩化銀、金、プラチナ、イリジウム、薄膜またはナノワイヤ膜、導電性ポリマー(PEDOT)、複合材料(例えば、PDMSマトリックス中のマイクロ粒子またはナノ粒子)のうちの1つあるいはそれらの任意の組み合わせから作られるか、またはそれらを備えることができる。
そのうえ、ある実施形態によれば、多孔質電極は、150μm未満、好ましくは50μm未満、最も好ましくは25μm未満の厚さを備える。
そのうえ、ある実施形態によれば、電極は、膜の近くに、特に100μm未満、好ましくは50μm未満、最も好ましくは25μm未満の距離に位置する。
さらに、ある実施形態によれば、前記電極は、前記液体を通過させるように構成される。特に、前記電極は、液体を貫流させるために多孔質である。特に、液体の通過を許容する電極のケースでは、それぞれの電極が多孔質膜と接触できる(例えば、多孔質膜に接合できる)。このケースでは、第1の電気浸透流ポンプ(例えば、サンドイッチ電極−膜−電極)の厚さは、300μm未満、好ましくは100μm未満、最も好ましくは50μm未満である。
好ましくは、浸透膜アセンブリは、液体をポンピングするために10V未満、好ましくは5V未満、最も好ましくは1.2V未満の電圧を用いるように構成される。
特に、印加電圧は、効率の損失および気体または他の副生成物の形成を回避するために、電気化学的副反応が何も発生しないように選択される。
特に、第1の電気浸透流ポンプは、0.1μl/sより高い、好ましくは0.5μl/sより高い、最も好ましくは1μl/sより高い光学ゾーンに出入りする液体の容積流量を達成するように構成される。
そのうえ、ある実施形態によれば、第1の電気浸透流ポンプは、10Paより高い、好ましくは100Paより高い、最も好ましくは1000Paより高い逆圧に抗して液体を所望の容積流量でポンピングするように構成される。
さらに、ある実施形態によれば、前記少なくとも1つの第1の電気浸透流ポンプは、リザーバ容積の上部コンパートメントをリザーバ容積の下部コンパートメントから分離し、それらのコンパートメントが重なり合って配置され、上部コンパートメントが前記第1の電気浸透流ポンプと前記曲率調節可能区域を有する前記膜との間に配置され、特に下部コンパートメントが前記第1の浸透膜アセンブリと前記ベース要素の底部との間に配置される。代わりに、多孔質膜が電極と接触しないときには、多孔質膜がリザーバ容積の上部コンパートメントをリザーバ容積の下部コンパートメントから分離してよく、それらのコンパートメントが重なり合って配置され、上部コンパートメントが前記多孔質膜と前記曲率調整可能区域を有する前記膜との間に配置され、特に下部コンパートメントが前記多孔質膜と前記ベース要素の底部との間に配置される。
特に、下部または上部コンパートメントのいずれかは、少なくとも1つのチャンネルによってレンズ容積へ接続される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、下部コンパートメントが少なくとも1つのチャンネルを介してレンズ容積へ接続されるケースでは、第1の電気浸透流ポンプは、前記電極に印加された電圧に依存して、液体を上部コンパートメントから下部コンパートメント中へ、それによってレンズ容積中へ、または、下部コンパートメントから上部コンパートメントへ、それによってレンズ容積からリザーバ容積中へポンピングするように構成される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、上部コンパートメントが少なくとも1つのチャンネルを介してレンズ容積へ接続されるケースでは、第1の電気浸透流ポンプは、前記電極に印加された電圧に依存して、液体を下部コンパートメントから上部コンパートメント中へ、それによってレンズ容積中へ、または、上部コンパートメントから下部コンパートメントへ、それによってレンズ容積からリザーバ容積中へポンピングするように構成される。
本明細書に記載される電気浸透流ポンプは、特に以下のように機能する。特に、それぞれのポンプの多孔質膜は、多孔質膜の一方の表面を他方の対向する表面へ接続するチャンネル(特に、ナノチャンネル)を形成する細孔(横断的細孔)を備える。多孔質膜の表面がある一定の電荷またはゼータ電位を常に有するという事実のゆえに、細孔中では、液体/膜界面において、電気2重層が形成される。表面が負に帯電していれば(例えば、PET膜)、表面に正イオンが吸着することになり、電荷が高いほど正イオンが多い。電極間に電圧を印加することによって、細孔にわたって電場を発生させることができる。正イオンは、負電極の方へ移動することになる。摩擦によって、正イオンがバルク液体も負電極の方へ動かすであろう。表面が正に帯電していれば、液体は、正電極の方へ流れるであろう。
特に、細孔直径が非常に小さいケースでは、より高い圧力に抗してポンピングできる。細孔直径がより大きければ、より速いがより低い圧力に抗してポンピングできる。特に、電極間の距離が短いほど、電場がより大きく、それぞれの電気浸透流ポンプがより効率的である。好ましくは、電極は、電圧降下の大部分が細孔にわたって電場を発生させるために用いられるよう、電極/液体界面で失われる電圧の割合がごく小さいように設計される。さらに、好ましくは、電圧は、電極によって気泡がほとんど発生しないように選択される。特に、電圧は、1.2V以下である。
さらに、本発明のある実施形態によれば、下部または上部コンパートメントは、少なくとも1つのチャンネルを介してレンズ容積へ接続され、このチャンネルは、リング部材とベース要素との間に延びてもよく、またはリング部材中かもしくはベース要素中に組み込まれてもよい。
さらに、本発明のある実施形態によれば、前記第1の電気浸透流ポンプは、リング部材の側(特に外周の外向きの)面に隣接して配置され、その側面がリング部材の上面側(その上面側を介してリング部材が膜へ接続される)をリング部材の下面側へ接続し、その下面側は、前記上面側とは反対方向に面する。
さらに、本発明のある実施形態によれば、前記第1の電気浸透流ポンプは、リング部材の下面側に配置され、その下面側は、リング部材の上面側とは反対方向に面し、その上面側を介してリング部材が前記膜へ接続される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、上部コンパートメントを取り囲むさらなるリング部材を備え、そのさらなるリング部材は、特に前記リング部材に関して別々に形成され、前記第1の電気浸透流ポンプは、リング部材の下面側へ、および/またはさらなるリング部材の下面側へ接続される。特に、リング部材の下面側は、リング部材の上面側とは反対方向に面し、その上面側を介してリング部材が前記膜へ接続され、特に、さらなるリング部材の下面側は、さらなるリング部材の上面側とは反対方向に面し、その上面側を介してさらなるリング部材が前記膜へ接続される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、前記第1の電気浸透流ポンプは、電池を第1の電極へ接続するための第1の接触リード線、および前記電池を第2の電極へ接続するための第2の接触リード線を備え、特に前記第1の接触リード線が第1の電気浸透流ポンプの第1の端部に配置され、特に前記第2の接触リード線が第1の電気浸透流ポンプの対向する第2の端部に配置される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、第1の電気浸透流ポンプは、湾曲形状、特に細長い湾曲形状を備え、特に、前記ポンプ/アセンブリの経路は、円弧に追随する。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、前記第1の電気浸透流ポンプもしくは少なくともその多孔質膜を支持するために下部コンパートメント中に配置された、柱を備えてもよくもしくはグリッドとして形成されてもよい支持構造、および/または、前記第1の電気浸透流ポンプもしくは少なくともその多孔質膜を支持するために上部コンパートメント中に配置された、(柱を備えてもよくもしくはグリッドとして形成されてもよい)支持構造を備える。
さらに、本発明のある実施形態によれば、ベース要素は、ベース要素の表側に特に配置された凹部を備え、前記下部コンパートメントが前記凹部中に配置される。
特に、ある実施形態において、前記凹部は、湾曲および/または外周凹部である。
さらに、本発明のある実施形態によれば、凹部は、前記第1の電気浸透流ポンプを凹部に対して位置合せするための2つの対向する(例えば、外周)段差をさらに備える。特に、前記第1のポンプは、段差にぴったりフィットする態様で接するように形成される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、ベース要素は、リング部材をベース要素に対して位置合せする外周段差を備える。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、電池、特に充電式電池を備える(上記も参照のこと)。電池は、複数の個別セルを備えることができる。
さらに、本発明のある実施形態によれば、電池は、下部または上部コンパートメントの外側に配置される。代わりに、電池は、下部コンパートメント中(または上部コンパートメント中)に配置されてもよい。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、電池へ接続された電力インターフェース、例えば、電池の電磁誘導充電のために構成された誘導コイル、特にRFコイルを備える。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、前記レンズをつけている人の眼瞼の動き、完全に閉じた眼瞼、部分的に閉じた眼瞼のうちの1つを検出して、前記検出された動きまたは(完全にもしくは部分的に閉じた)眼瞼の状態を示す対応する制御信号を発生するように構成されたセンサアセンブリを備える。特に、容量、電磁誘導、またはインピーダンス測定を行うように前記センサアセンブリを構成できる。さらに、センサアセンブリは、光学センサであってもよい(例えば、1つ、特に2つまたは複数のフォトダイオードを備えてもよい)。
特に、センサアセンブリは、2つの離隔したセンサ(例えば、フォトダイオード)、特に2つの直径方向に配置されたセンサを備え、センサアセンブリは、周囲条件、例えば、外部照明、空気中の湿度変化、涙液における化学的変化(例えば、イオン濃度)を補償するために差動センシング用に構成される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、センサアセンブリの前記制御信号に依存して、および/または前記電力インターフェースによって受信された変調電源信号の形態の制御信号に依存して第1の浸透膜アセンブリの電極に印加される電圧を制御するように構成された処理ユニットを備える。
さらに、本発明のある実施形態によれば、特に、ベース要素に対してまとめて搭載できるプリアセンブルされたアセンブリを形成するために、電力インターフェース、センサアセンブリ、および処理ユニットがリング部材に搭載される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、リング部材、電力インターフェース、センサアセンブリおよび処理ユニットは、特にフレキシブルプリント回路基板(FPC:flexible printed circuit board)の形態の、キャリア上に搭載される。特に、リング部材は、キャリア(FPC)に対して個別の要素とすることができるが、キャリア(例えば、FPC)自体によって形成することもでき、すなわち、リング部材をキャリア(例えば、FPC)の組み込み部分とすることができる。
特に、前記キャリアは、前記センサアセンブリおよび処理ユニットを載せるための1つまたは2つの突出領域を備えてよい。特に、それぞれの突出部がレンズの関連する専用設置スペース中に、特にレンズのチャンネル中に配置されて、そのチャンネルが1つまたは2つの下部コンパートメントをレンズ容積へ接続してよい。
キャリア(例えば、FPC)上に組み込まれてよい、またはレンズの専用設置スペース(上記を参照のこと)中に配置されてよいさらなる構成要素は、電力変換器、整流器回路、電圧安定化回路、電池充電回路、データ記憶デバイス(例えば、EEPROM)、眼瞼の動きに同期した機能、例えば、眼瞼誘起充電、眼瞼支援液体ポンピングなどに関するタイミングの検出および制御のための回路素子とすることができる。(例えば、最大スイッチング電圧から最小保持電圧へ下げて)消費電力を低減した自動スタンバイモードもしくスリープモード、または機能不良検出(例えば、短絡、空の電池)のような機能も前記キャリア上に組み込まれてよい。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、第2の電気浸透流ポンプを備え、その第2電気浸透流ポンプは、多孔質膜、第1の電極、および第2の電極を備え、第2の電気浸透流ポンプの多孔質膜は、第2の電気浸透流ポンプの前記電極が、それぞれ、第2の浸透膜アセンブリの浸透膜と接触するよう第2の電気浸透流ポンプの前記電極の間に配置される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、前記第2の電気浸透流ポンプは、リザーバ容積のさらなる上部コンパートメントをリザーバ容積のさらなる下部コンパートメントから分離し、それらのさらなるコンパートメントが重なり合って配置され、さらなる上部コンパートメントは、前記第2の電気浸透膜アセンブリと前記曲率調整可能区域を備える前記膜との間に配置され、さらなる下部コンパートメントは、前記第2の電気浸透流ポンプと本発明によるレンズの前記ベース要素の底部との間に配置される。代わりに、多孔質膜が第2のポンプの電極と接触しないときには、第2のポンプの多孔質膜は、リザーバ容積のさらなる上部コンパートメントをリザーバ容積のさらなる下部コンパートメントから分離してよく、それらのコンパートメントが重なり合って配置され、さらなる上部コンパートメントは、前記多孔質膜と前記曲率調整可能区域を有する前記膜との間に配置され、特にさらなる下部コンパートメントは、前記多孔質膜と前記ベース要素の底部との間に配置される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、2つの対向するチャンネルを備え、2つの電気浸透流ポンプの下部コンパートメントまたは上部コンパートメントは、両方のチャンネルを介してレンズ容積と流体連通している。
さらに、本発明のある実施形態によれば、(特に、下部コンパートメントが2つのチャンネルを介してレンズ容積と流体連通しているケースでは)、前記第2の電気浸透流ポンプは、第2の浸透膜アセンブリの前記電極に印加された電圧に依存して、順次に、液体をさらなる上部コンパートメントからさらなる下部コンパートメント中へ、それによってレンズ容積中へ、または、さらなる下部コンパートメントからさらなる上部コンパートメントへ、それによってレンズ容積からリザーバ容積中へポンピングするように構成される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、(特に、上部コンパートメントが2つのチャンネルを介してレンズ容積と流体連通しているケースでは)前記第2の電気浸透流ポンプは、第2の電気浸透流ポンプの前記電極に印加された電圧に依存して、順次に、液体をさらなる下部コンパートメントからさらなる上部コンパートメント中へ、それによってレンズ容積中へ、または、さらなる上部コンパートメントからさらなる下部コンパートメントへ、それによってレンズ容積からリザーバ容積中へポンピングするように構成される。
さらに、本発明のある実施形態によれば、レンズは、リング部材および/または前記膜を支持するために各チャンネル中に配置された支持構造を備える。
本発明は、以下のその詳細な記載を考慮したときにさらによく理解され、先に提示されたもの以外の目的が明らかになるであろう。かかる記載は、以下の図面を参照する。
本発明によるレンズのアクチュエータ(例えば、ジッパーアクチュエータ)がレンズのユーザの眼瞼によって影響されることを示す。 本発明によるレンズのアクチュエータ(例えば、ジッパーアクチュエータ)がレンズのユーザの眼瞼によって影響されることを示す。 ユーザの眼瞼によって生じた力による過度の圧縮に抗してリザーバ容積を保護するための支持構造を備える本発明によるレンズのある実施形態を示す。 図3に示される実施形態とともに用いられてよいアクチュエータの概略断面図を示す。 支持構造ならびに疎水性および親水性液体を利用したポンピング手段を備える本発明によるコンタクトレンズのさらなる実施形態を示す。 支持構造ならびに疎水性および親水性液体を利用したポンピング手段を備える本発明によるコンタクトレンズのさらなる実施形態を示す。 本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 ポンピング手段およびバルブとともにリザーバ容積を備える本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 ポンピング手段およびバルブを備える本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 ピエゾ素子の形態のアクチュエータ素子を用いた本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 図10に示される実施形態の変形形態を示す。 リング状ピエゾ素子の形態のアクチュエータ素子を用いた本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 図12に示される実施形態の変形形態を示す。 リング状ピエゾ素子の形態の単一のアクチュエータ素子を用いた本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 曲げピエゾ素子の形態のアクチュエータ素子を用いた本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 図15に示される実施形態の変形形態を示す。 レンズの焦点屈折力を離散量で変化させることを可能にする本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 本発明によるコンタクトレンズを製造するための方法を概略的に示す。 本発明によるコンタクトレンズとそのセンサ、アクチュエータ、および処理ユニットとの間の相互作用を示す。 液体をリザーバ容積からレンズ容積へおよび逆にポンピングするための電気浸透流ポンプを備える本発明によるレンズのある実施形態の概略断面図を示す。 図20による実施形態の概略上面図を示す。 図20および21のレンズのリザーバ容積の下部コンパートメントの概略断面図を示す。 液体をリザーバ容積からレンズ容積へおよび逆にポンピングするための電気浸透流ポンプを備える本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 図23に示される実施形態の上面図を示す。 液体をリザーバ容積からレンズ容積へおよび逆にポンピングするための電気浸透流ポンプを備える本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 液体をリザーバ容積からレンズ容積へおよび逆にポンピングするための電気浸透流ポンプを備える本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 液体をリザーバ容積からレンズ容積へおよび逆にポンピングするための電気浸透流ポンプを備える本発明によるレンズのさらなる実施形態を示す。 本発明によるレンズの構成要素を搭載するための方法を示す。 本発明によるレンズの構成要素を搭載するためのさらなる方法を示す。 本発明によるレンズの構成要素を搭載するためのさらなる方法を示す。 本発明によるレンズの構成要素を搭載するためのさらなる方法を示す。 レンズ液をポンピングするために電気浸透流ポンプを用いた本発明によるレンズのさらなる実施形態の斜視図を示す。 図32に示される実施形態の上面図を示す。 図32および33に示される実施形態の断面図を示す。 図32および33に示される実施形態の断面図を示す。 図32〜35に示される実施形態の分解組立図を示す。 支持構造を有する図32〜36に示される実施形態の変形形態を示す。 図32〜37に示される実施形態の電気浸透流ポンプ・アセンブリの外部電池および電極の可能な配線を示す。 内部電池を有する図32〜37に示されるレンズの変形形態を示す。 図39に示される実施形態の変化形態を示す。 本発明による電気浸透流ポンプの概略断面図を示す。 図41に示される実施形態の変化形態を示す。 図40に示される実施形態の変化形態を示す。 図40に示される実施形態の変化形態を示す。 本発明による2つのレンズ、眼鏡をかける人のそれぞれの眼に1つずつ、を備える眼鏡の形態の本発明の実施形態を概略的に示す。 保存容器中に配置された本発明によるレンズを有する保存容器を概略的に示し、保存容器は、レンズの電力インターフェースを介したレンズの電池の電磁誘導充電(レンズ電池の無線再充電)のための誘導コイルを備える。
図1および2は、以下にさらに詳細に記載されるアクチュエーティング手段によって作動されるように設計された本発明によるコンタクトレンズ1のある実施形態を示す。しかしながら、レンズ1の使用の際に眼瞼4がコンタクトレンズ1の部分を一時的または永続的に覆い、レンズの焦点距離を調節するために用いられるリザーバ容積42に圧力をかけ、それによって焦点距離の適切な調節を妨げうるという事実のゆえに、レンズ1は、眼瞼4(例えば、上およびまたは下眼瞼)と関連する眼2にコンタクトレンズをつけている人の前記眼瞼によって影響されかねない。
図1および2に示されるように、コンタクトレンズ1は、人の瞳孔の上に配置されるようになっている裏側12を備えたベース要素10を備える。ベース要素10は、ベース要素10の裏側12とは反対方向に面した表側11をさらに備える。
そのうえ、透明で弾性的に膨張可能な膜20が前記ベース要素10へ接続され、前記膜20は、ベース要素10の前記表側11に面する裏側22を備える。
曲がった膜20の、特に膜20の曲率調節可能(例えば、中心)区域23の形状を画定するために、膜20の裏側22へ接続された、例えば、円形リング部材30(レンズ・シェーパとしても示される)が設けられ、このように膜20の前記(例えば、円形)区域23を画定する。
特に、リング部材30は、(図1および2に破線で示される)光軸zの周りに円周方向に延びる。
この区域23より下に、コンタクトレンズ1は、リング部材30によって取り囲まれたいわゆるレンズ容積41を備える。さらに、コンタクトレンズ1は、レンズ1の境界領域24にリザーバ容積42を備え、そのリザーバ容積は、前記膜20の境界区域24aより下に配置されてよい。コンタクトレンズ1のこれら2つの容積41、42は、透明液体50で満たされる。
その区域23が図1および2において凸の膨らみを形成する、膜22の曲率調整可能区域23の曲率を調整することを可能にするために、前記容積41、42は、リザーバ容積42またはその一部が圧縮されるかまたは別に適切な作用を受けたときに、膜20の前記曲率調整可能区域23の曲率が増加してコンタクトレンズ1の焦点距離が減少するようリザーバ容積42中に存在する液体50がレンズ容積41中へ移される(例えば、押し込まれる)ように、互いに流体接続されるかまたは流体接続可能であり、液体50をリザーバ容積42から移すためのアクチュエータ手段が停止されるかまたはその効果が低下されたときには、膜20の前記曲率調整可能区域23の曲率が減少してコンタクトレンズ1の焦点距離が増加するよう膜20が−その張力に起因して−液体50をリザーバ容積42中へ押し戻してよい。
図1から推測できるように、リザーバ容積42は、半径方向にリング部材30の外側に(すなわち、リング部材30の外側上に)配置され、眼瞼4がリザーバ42の上の境界領域24上(例えば、領域24aの上)に存在するときに、眼瞼4による影響を受ける可能性がある。これは、眼瞼4によって液体が不用意にリザーバ容積から押し出されることがあるので図4に示されるようなポンピング手段700のアクチュエータ70に影響を与えかねない。
それゆえに、図3に示されるように、レンズ1のチューニングに対する眼瞼4の影響を克服するために、リザーバ容積42が異なるセクタ420へ分割されて、膜20は、本発明による保護手段を形成する支持構造31によって支持され、個々のセクタ420と支持フィーチャとの間の距離は、眼瞼4のサイズより小さい。これは、眼瞼4がレンズ1の焦点距離に影響を与えることをかなり防ぐ。この受動的な支持は、レンズ1に剛性を与えるが、レンズ1の焦点距離に対する眼瞼4の影響も防ぐ。そのうえ、この構造は、個々のセクタ420中のすべての液体をレンズ容積41中へポンピングすることによってレンズのデジタルな焦点屈折力調節も可能にする。
詳細には、支持構造31は、ベース要素10の表側11へ接続されてよく、複数のリッジ32を備え、前記リッジ32がリザーバ容積42を複数の個別のセクタ420へ分割する(すなわち、各2つの近接したリッジ32がセクタ420を囲み、セクタ420は、膜20によって上から覆われてよく、膜20は、その裏側22で支持構造31(例えば、リッジ32)へ接続されてよい)。
液体50をリザーバ容積のそれぞれのセクタ420から移すために、レンズは、例えば、図4に示されるタイプのアクチュエータ手段70を有するポンピング手段700を備え、この手段は、本明細書に記載されるようにレンズ1の焦点距離を調節するために、液体50をリザーバ容積42、すなわち、それぞれのセクタ420からレンズ容積41中へ押し込むように構成される。
単一のセクタ420について図4に示されるように、前記セクタ420は、各々が、例えば、膜20により形成された第1の壁または表面200と支持構造31(またはベース要素10)により形成された第2の表面または壁100とによって範囲を定められ、2つの壁200、100が向かい合い、アクチュエータ70は、各セクタ420において前記第1の壁200へ取り付けられた第1の電極71、および絶縁層73によって絶縁された第2の電極72を備え、その第2の電極72は、例えば、テーパのついたギャップ74が各セクタ420において2つの電極71、72の間に形成されるよう、前記第2の表面または壁100へ取り付けられる。次に、処理ユニット90(以下を参照のこと)によって図4に示されるように前記電極71、72に電圧が印加されるケースでは(Eが発生した電場を示す)、印加電圧の大きさに依存する量だけ前記ギャップ74がM方向に連続的に減少して、液体50がリザーバ容積42のそれぞれのセクタ420からレンズ容積41中へ押し込まれ、それによって膜20の曲率調整可能区域23の曲率が増加する。好ましくは、電極71、72のそれぞれの対に印加される電圧が減少または停止されたときには、それぞれのギャップ74が開いて、膜20の張力が対応する量の液体50をレンズ容積41からリザーバ容器42中へ逆流させる。電極71、72は、ギャップ74が一度に(離散ステップでのレンズ1の焦点屈折力の調節)または連続的に(レンズの焦点屈折力の連続的な調節)閉じられるよう制御されてよい。
セクションのギャップ74を閉じるステップが図3の詳細Aにも示され、その詳細が図3におけるラインAに沿ったレンズ1の断面に対応する。ここでは、上側の詳細Aは、電圧がオフであり、セクタ420またはギャップがそのフル容積を有する状況を示す。下側の詳細Aは、2つの電極71、72が接近して、液体50をそれぞれのギャップ74/セクタ420からリング部材30におけるチャンネル60を通してレンズ容積41中へ押し出した状況を示す。ラインBに沿った断面に対応する詳細Bに示されるリッジ32を備える支持構造31に起因して(この場合も同様に上側の詳細Bが「電圧オフ」および下側の詳細Bが「電圧オン」に対応する)、セクタ420は、眼瞼4がそれらの上に存在するときに圧縮されない。このように、支持構造は、リザーバ容積/ポンピング手段700を保護する。さらなる詳細Cは、図3に「電圧オフ」(上側の詳細C)および「電圧オン」下側の詳細CについてラインCに沿った断面を示す。
好ましくは、電極71、72は(以下の71eも)、損傷されずに変形可能である。有利には、第1の電極は、それゆえに好ましくは、以下の材料、すなわち、
・カーボンナノチューブ(“Self−clearable carbon nanotube electrodes for improved performance of dielectric elastomer actuators”,Wei Yuan et al,Proc.SPIE,Vol.6927,69270P(2008)を参照のこと)、
・カーボンブラック(“Low voltage,highly unable diffraction grating based on dielectric elastomer actuators”, M.Aschwanden et al.,Proc.SPIE,Vol.6524,65241N(2007)を参照のこと)、
・カーボングリース/導電性グリース、
・ボロン添加ダイアモンドコーティング、
・ポリマー材料に注入された金属イオン(Au,Cu,Cr,...)(“Mechanical properties of electroactive polymer microactuators with ion−implaned electrodes”,S.Rosset et al.,Proc.SPIE,Vol6524,652410(2007)を参照のこと)、
・液体金属(例えば、ガリンスタン)、
・金属粉末、特に金属ナノ粒子/ナノワイヤ(金、銀、銅、プラチナなど)、
・金属膜、
・導電性ポリマー(真性導電性または複合体)
のうちの1つから製造される。
電極71および72は、以下の技術、すなわち、
・スプレー法、
・イオン注入(“Mechanical properties of electroactive polymer microactuators with ion−implaned electrodes”,S.Rosset,Proc.SPIE,Vol6524,652410(2007)を参照のこと)、
・PVD、CVD、
・蒸着、
・スパッタ法、
・フォトリソグラフィー、
・印刷、特に、コンタクト印刷、インクジェット印刷、レーザ印刷、およびスクリーン印刷、
・セルフアセンブリ(例えば、“Local surface charges direct the deposition of carbon nanotubes and fullerenes into nanoscale patterns”,L.Seemann,A.Stemmer,and N.Naujoks,Nano Letters 7,10,3007−3012,2007を参照のこと)、
・ブラッシング、
・電極メッキ
のいずれかによって堆積されてよい。
さらに、膜20およびベース要素10のスティクショ挙動を制御するために、膜20、ベース要素10、電極71、72または絶縁層73に以下のコーティングを付けることができる、すなわち、
・自己組織化単分子膜
・テフロン(登録商標)
・パーフルオロカーボン。
・自己組織化単分子膜(SAM:self assembled monolayer)は、例えば、通常のもしくはパーフルオロ化されたアルキル鎖を備えるかまたはそれらからなる分子末端基、および/または、シランもしくはリン酸を備えるかまたはそれらからなる分子先端基を有する分子を備えることができる。
・ナノ構造化による表面粗さ調節。
さらに、絶縁層73は、例えば、
・Al3、SiO2、Si
・パリレン
・エポキシ、PVDF(ポリ2フッ化ビニリデン)
・電気用樹脂:SU−8、シクロテン(Cyclotene)(BCBベース)、
・TiO、HfO、ZrOのようなhigh−k誘電体
・ポリマー・マトリックス中の(BaTiOのような)high−kナノ粒子からなるナノ複合材料。
・ポリマー類
・プラスチック
を備えるか、またはそれらからなることができる。
そのうえ、絶縁層73は、例えば、以下の技術、すなわち、
・PVD(蒸着、スパッタリング)
・CVD(ALD、PECVD、...)
・スピンコーティング
・陽極酸化
・スプレー熱分解
のいずれかによって堆積できる。
さらに、図17は、第1の電極71eおよび対応する第2の電極(第1の電極によって覆われるので示されない)を有するアクチュエータ70による上記のようなポンピング手段の離散的な動作を示し、これらの電極は、かかるアクチュエータ・セグメントまたは電極対を上記(例えば、図17中の71e)のように個々に作動させることによって膜20の曲率における離散的な変化を達成できるよう、(例えば、中心レンズ容積41の両側に配置された)電極の対を形成する。例えば、個々のアクチュエータ・セグメントを完全に閉じるかまたは開くことによってアクチュエータの連続的な調節を回避することが可能である。1つのアクチュエータ・セグメント71eを閉じるステップが0.25dptまたは0.5dptの屈折力変化をもたらす。アクチュエータ・セグメントの異なる組み合わせに電力を供給することによって、広範囲の焦点屈折力の組み合わせを達成可能である。以下にさらに記載される処理ユニット90によって適宜に処理できる(例えば、ユーザの眼瞼4、またはレンズをつけている人の水晶体の変形の)ある一定の動きパターンによってこれらの離散的な変化がトリガされてもよい。
図5は、液体をリザーバ容積42からレンズ容積41へ移すさらなる手法を示す。図3とは対照的に、各セクタ420において親水性液体50aと疎水性液体50bとの間に界面50cが形成されるよう、レンズ容積41は、今や透明な疎水性液体50aで満たされ、リザーバ容積42中に存在する液体は、親水性液体50bである。
ここでは、ポンピング手段700は、それぞれの界面50cがレンズ容積41の方へ移動され、結果として、膜20の前記曲率調節可能区域23の曲率が増加してレンズの焦点距離が減少するよう疎水性液体50aをレンズ容積41中へ押すように、それぞれのセクタ420中に存在する親水性液体50bと、壁425中に埋め込まれ、親水性液体50bから電気的に絶縁され、それぞれのセクタ420を囲んだ周囲電極との間に電圧を印加するように構成され、前記電圧が減少または停止されたときには、膜20の張力が対応する量の疎水性液体50aをレンズ容積41からリザーバ容積42中へ逆流させる。
図6は、図5に示される実施形態の変形形態を示し、今や図5とは対照的に、リザーバ容積42は、レンズ容積41の外周に沿ってレンズ1の半径方向Rにさらに外側へ延び、前記セクタ420を介してレンズ容積41へ接続された外周リザーバ・セクション421を備える。セクタ420およびリザーバ・セクション421は、好ましくはレンズ1のユーザの眼瞼4によるリザーバ容積21の圧縮を防止する支持構造31中に埋め込まれる。図6に示されるように、リザーバ・セクション421は、少なくともセクションにおいて蛇行形状を備えてよい。
そのうえ、図7は、図3に示されるタイプの本発明のある実施形態を示し、図3とは対照的に、レンズ1は、今や、レンズ1の境界領域24の第1の部分24bに配置された近接したセクタ420の第1の群、およびレンズの前記境界領域24の対向する第2の部分24cに配置された近接したセクタ420の第2の群を備え、レンズ1がユーザの眼の表面へ取り付けられたとき、眼が開いた位置にあるときには、ユーザの眼瞼4の上眼瞼4aは、境界領域24の前記第1の部分24b上に存在してセクタ420の第1の群を少なくとも部分的に覆い、一方で下眼瞼4bは、前記境界領域24の前記第2の部分24c上に存在してセクタ420の第2の群を少なくとも部分的に覆う。第1および第2の部分24b、24cの間の残りの境界領域24は、電気エネルギー源110(例えば、電池)およびコントローラ90、ならびにセンサ手段80のためのスペースを設けるために好ましくはセクタ420がない。センサ手段80は、3つのセンサ800、801、802を備え、これらのセンサの各々が光源(例えば、LED)および光感受性素子(例えば、フォトダイオード)を備える。
好ましくは、これらの3つのセンサ800、801、802は、それぞれの光源によって光を放出し、ユーザの眼もしくは眼瞼または水晶体によって後方散乱された放出光をそれぞれの光感受性素子によって検出するように構成される。
図7に示されるように、これらの3つのセンサ800、801、802は、好ましくは仮想三角形の角に配置される。
さらに、前記センサ手段80、前記電池110および前記処理ユニット90は、眼が開いた位置にあるときに上および下眼瞼4a 4bによって覆われないレンズ1の領域に配置されて、特に、エネルギー源110および処理ユニット90は、レンズ容積41の対向する側に配置され、センサ手段80の前記3つのセンサ800、801、802は、(眼の開いた位置と眼の表面へ取り付けられたレンズ1とに関連して)レンズ容積41の周りの前記仮想三角形の角に配置されて、1つのセンサ802は、レンズの中心線上でレンズ容積41の傍らに配置され、残りの2つのセンサのうちの一方801は、上眼瞼4aに近い方に配置され、残りの2つのセンサ800、801のうちの他方のセンサ800は、下眼瞼4bに近い方に配置される。
さらに、図8は、2つの個別のチャンバ42aおよび42bを備えたリザーバ容積42を備える本発明によるレンズ1のある実施形態を示し、それらのチャンバ42a、42bは、レンズ容積41がそれら2つのチャンバ42a、42bの間に配置されるよう、レンズ1の対向する側に配置される。さらに、チャンバ42a、42bは、レンズ1の焦点距離を本明細書に記載されるように調節するために、それぞれ、液体50をリザーバ・チャンネル422を介してレンズ容積41中へポンピングするためのポンピング手段700を各々が備える。
(例えば、膜20の張力に起因する、移された液体のチャンバ42a、42b中への逆流を防ぐべく)レンズ容積41をそれぞれのチャンバ42a、42bから分離するために、各リザーバ・チャンネル42が(例えば、本明細書に記載されるような)バルブ75を備える。これらのバルブによって、リザーバ容積とレンズ容積との間の液体流れを阻止することができ、従って、これらのバルブ75は、本発明による保護手段も形成する。
この文脈において、図9は、図8に示される実施形態の変化形態を示し、今や、レンズ1は、単一のチャンバもしくはリザーバ容積42を備え、ポンピング手段700および本発明による保護手段を形成するバルブ75の両方がリザーバ容積をレンズ容積41と接続するリザーバ・チャンネル422中に配置される。
図10は、本発明によるレンズ1のさらなる実施形態を示し、レンズ1は、リザーバ容積42の一部を形成する少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422を備え、そのリザーバ・チャンネル422を介してリザーバ容積42、すなわち、外周リザーバ・セクション421をレンズ容積41へ流体接続できる。
液体50をリザーバ容積42からレンズ容積41へ移すために、レンズ1は、ピエゾ素子701の形態の複数のアクチュエータ素子701を備え、それらの素子は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422に沿ってチャンネルの両側に配置されて、液体50をリザーバ容積42からレンズ容積41中へ押すために各々が少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の関連する変形可能な側壁(例えば、柔らかい膜)423を側方に(例えば、ベース要素10または膜20の延長面内で)押圧するように構成される。
レンズ1をつけているユーザの眼瞼によってリザーバ容積上へ(特に外周セクション421上へ)かけられる負荷からリザーバ容積42を保護するために、レンズ1は、支持構造の形態の保護手段を備え、その支持構造は、リザーバ容積42を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部34(それに膜20が接続されてよい)、ならびに(例えば、レンズ1のベース要素10によって形成されて、リザーバ容積42を下から覆う)硬い底部33を備える。アクチュエータ素子701は、それぞれ、変形可能な材料層35、36を介して各々が硬い底部33へ、ならびに硬い最上部34へ接続されてよく、その材料層は、硬い最上部34および硬い底部33より柔らかい。
さらに、本発明のある実施形態において、硬い最上部34は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポスト37を介して硬い底部33上に支持され、少なくとも1つのポスト37が硬い最上部34と硬い底部33との間に延びる。
好ましくは、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422に沿ってチャンネル422の両側に配置されたポンピング手段700のアクチュエータ素子701は、液体をリザーバ容積42からレンズ容積41中へ押し込むために相次いで作動される。
図11は、図10に示される実施形態の変形形態を示し、図10とは対照的に、アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)701は、支持構造の硬い最上部34へ接続されて、ベース要素10とは反対方向に面した変形可能な壁423の側で前記硬い最上部34と、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁423(例えば、変形可能な天井、特に柔らかい膜)との間に配置される。ここでは、アクチュエータ素子701が少なくとも1つのチャンネル422の変形可能な壁423へ接続されて、例えば、少なくとも1つのリザーバ・チャンネルを上から圧縮して液体をリザーバ容積422からレンズ容積41中へ押し込むために、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁423を押圧するように構成される。さらに、変形可能な壁または天井423は、レンズ1の光軸zに平行な方向にベース要素10に面する。
図12に示されるさらに別の実施形態では、アクチュエータ素子701は、レンズ容積41の周りにレンズ1の光軸zに対して同軸上に配置されたリング状(またはシリンダ状)ピエゾ素子701として形成される。ここでは、ピエゾ素子701がレンズ容積の最外エッジより半径方向にさらに外に配置され、一方で外周リザーバ・セクション421が最外ピエゾ素子701より半径方向にさらに外に配置されるのに対して、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422がリザーバ・セクション421からレンズ容積へ延びてピエゾ素子701と交差する。
特に、図12において、前記アクチュエータ素子701は、作動されたときに、液体をリザーバ容積422からレンズ容積41中へ押すために前記アクチュエータ素子701が少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁(例えば、底部)423を下から押圧するよう、レンズ1の前記光軸zと一致する軸方向に膨張するように構成される。
ここでもやはり、レンズ1の支持構造は、リザーバ容積42を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部34、ならびに(例えば、レンズのベース要素10によって形成されて、リザーバ容積42を下から覆う)硬い底部33を備える。アクチュエータ素子701は、今や、硬い最上部34および硬い底部33より柔らかい変形可能な材料層35を介して各々が硬い底部33へ接続されて、前記硬い底部33と少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁(例えば、底部)423との間に配置される。さらに、各2つの近接したアクチュエータ素子の間に変形可能な材料(例えば、柔らかいポリマー)38aが少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の下に配置されてよい。
特に、図12に示されるように(これは、図10および11においても行われてよい)、アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)701は、各々が方形波電圧によって作動されてよく、方形波電圧は、それぞれのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁423を押圧し、それによって液体をリザーバ容積422からレンズ容積41の方へ押し込むために、アクチュエータ素子701が外側から内側へ連続して膨張するようすべてが互いに対して位相ずれを備える。
図12にさらに示されるように、硬い最上部34は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポスト37を介してレンズ1の硬い底部33上に支持されてよく、前記少なくとも1つのポスト37は、好ましくは硬い最上部34と硬い底部33との間に延びて、好ましくはそれぞれのチャンネル422の外側で近接したアクチュエータ素子701の間に配置される。
さらに、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の外側でも、アクチュエータ素子701と硬い最上部34との間に変形可能な材料38b(例えば、柔らかいポリマー)が配置されてよい。
図13は、図12に示される実施形態の変化形態を示し、今や、前記リング状ピエゾ素子701は、作動されたときに、液体をリザーバ容積422からレンズ容積41中へ押すために前記アクチュエータ素子701が少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁(例えば、底部)423を変形させるよう、前記光軸zに垂直に(すなわち、レンズ容積41の方へ内側に)向う半径方向Rに膨張するように構成される。これが可能なのは、ピエゾ素子701の動きに起因して前記変形可能な壁423が膨らみを形成してよく、その膨らみがレンズ容積41の方へ進み、結果として、液体50をレンズ容積41中へ押すためである。
この場合もやはり、レンズ1の支持構造は、リザーバ容積42を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部34、ならびに(例えば、レンズ1のベース要素10によって形成された)硬い底部33を備えてよく、アクチュエータ素子701は、硬い最上部34および硬い底部33より柔らかい変形可能な材料層35を介して各々が硬い底部33へ接続されてよく、前記硬い底部33と少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁(例えば、底部)423との間に配置される。さらに、近接したアクチュエータ素子701の間に変形可能な材料(例えば、柔らかいポリマー)38が配置されてよい。
特に、前記リング状アクチュエータ素子(例えば、ピエゾ素子)701は、この場合も同様に各々が図13に示されるような方形波電圧によって作動されてよく、方形波電圧は、それぞれのリザーバ・チャンネル422の変形可能な壁423を変形し、それによって液体をリザーバ容積422からレンズ容積41の方へ押し込むために、ピエゾ素子701が外側から内側へ連続して膨張するよう位相ずれを備える。
さらに、図13に示されるように、硬い最上部34は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポスト37a、37bを介して硬い底部33上に支持されてよく、前記少なくとも1つのポストは、好ましくは硬い最上部34と硬い底部33との間に延びる。詳細には、内部ポスト37aは、半径方向Rに最内リング状アクチュエータ素子701以内に配置されてよく、一方で外部ポスト37bは、半径方向に最外リング状アクチュエータ素子701の外側に配置されてよい。
さらに、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の外側では、リング状アクチュエータ素子701は、変形可能な材料層36を介して硬い最上部34へ接続されてよく、その材料層36が支持構造の一部を形成する硬い要素39へ接続されてよく、その硬い要素39が次には前記硬い最上部34へ接続されてよい。
図14は、ポンピング手段700を駆動するためのリング状アクチュエータ素子701を有するさらなる実施形態を示し、ここでは、好ましくはピエゾ素子701の形態の、単一のリング状アクチュエータ素子701が用いられ、その素子は、リザーバ容積42中に存在する液体がレンズ容積41中へ押し込まれるよう作動されるように構成され、前記アクチュエータ素子701は、作動されたときに、液体をリザーバ容積42からレンズ容積41中へ押し込むために前記アクチュエータ素子701がリザーバ容積42の外周リザーバ・セクション421を圧縮するよう、レンズ1の光軸zに垂直に向かう半径方向Rに外側へ膨張するように構成され、その外周リザーバ・セクション421は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422を介してレンズ容積41へ流体接続される。
ここでは、支持構造は、リザーバ容積42(例えば、外周リザーバ・セクション422、および少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の少なくとも部分)を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部34、ならびに(例えば、レンズ1のベース要素10によって形成されて、リザーバ容積42を下から覆う)硬い底部33を備えてよく、リング状アクチュエータ素子701は、それぞれ、変形可能な材料層35、36を介して硬い底部33および硬い最上部34へ接続されてよく、それらの層35、36は、硬い最上部34および硬い底部33より柔らかい。
さらに、硬い最上部34は、前記支持構造に含まれた少なくとも1つのポスト37を介して硬い底部33上に支持され、前記少なくとも1つのポスト37は、アクチュエータ素子701の半径方向に外側に配置されてもよく、外周リザーバ・セクション421の(例えば、外周)側外壁37を形成してもよい。
そのうえ、図15および16は、曲げアクチュエータ素子701を備えるポンピング手段700を用いた本発明によるレンズ1の実施形態を示す。
特に、図15によれば、これらの曲げアクチュエータ素子701は、リザーバ容積の個別のチャンバ426より上に配置され、それらのチャンバ426がリザーバ・チャンネル422を介してレンズ容積41へ接続される。ここでは、アクチュエータ素子(ピエゾ素子)701は、作動されたときに、液体50がリザーバ容積42からレンズ容積41中へ押されるようそれぞれのアクチュエータ素子701が曲がった際にそれぞれのチャンバ426を圧縮するために、それぞれのチャンバ426の方へ曲がるように構成される。
ここでは、支持構造は、それぞれのチャンバ426を上から覆う硬い最上部34、ならびに(例えば、レンズ1のベース要素10によって形成されて、リザーバ容積42を下から覆う)硬い底部33を備えてよく、曲げアクチュエータ素子701は、特に、硬い最上部34を硬い底部33と接続するそれぞれのチャンバ426の硬いがそれでもなお変形可能な側壁37を介して、硬い最上部へ接続され、特にそれぞれの曲げアクチュエータ素子701もそれぞれのチャンバ426の壁の一部(例えば、天井)を形成して、硬い最上部34とともにエアギャップ426aを囲んでよい。
そのうえ、図16は、図15に示される実施形態の変形形態を示し、ここでは、図15とは対照的に、曲げアクチュエータ素子701は、リザーバ容積42の外周リザーバ・セクション421をレンズ容積42へ流体接続するリザーバ・チャンネル422の上にそれに沿って配置され、作動されたときに、液体50がリザーバ容積422からレンズ容積41中へ押されるようそれぞれのアクチュエータ素子701が曲がった際に少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422を圧縮するために、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の方へ曲がるように構成される。
ここでは、支持構造は、リザーバ容積42を少なくともセクションにおいて、特に少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422を上から覆う硬い最上部34、ならびに(例えば、レンズ1のベース要素10によって形成されて、リザーバ容積を下から覆う)硬い底部33を備えてよく、アクチュエータ素子701は、特に部分的に変形可能なマウント39を介して、各々が硬い最上部34へ接続されてよく、特に、曲げアクチュエータ素子701は、少なくとも1つのリザーバ・チャンネル422の壁の一部(例えば、天井)を形成して、各々が硬い最上部34とともにエアギャップ422bを囲んでよい。
本明細書に記載される個々のポンピング手段700(特にそのアクチュエータ70または個々のアクチュエーティング素子701、例えば、本明細書に記載されるピエゾ素子、ならびに1つまたはいくつかのバルブ75)は、図19に示されるように作動/制御されてよい。それによれば、コンタクトレンズ1は、コンタクトレンズ1をつけている人(ユーザ)の動きを感知し、処理ユニット90にアクセス可能にされた前記人の所定の動きに応答して出力信号を提供するように構成された(例えば、本発明のある実施形態による)センサ手段80を備える。特に、前記動きは、コンタクトレンズ1をつけた前記ユーザの眼2の水晶体または眼瞼4の動きである。処理ユニット90は、液体をリザーバ容積42からレンズ容積41へまたは逆に移すために、センサ80によって提供された出力信号に応答してポンピング手段700(すなわち、それぞれのアクチュエータ70、アクチュエーティング素子701、またはバルブ(単数または複数)75)を作動させるように構成される。さらに、構成要素70、80、90に必要な電力を提供する電気エネルギー源110がコンタクトレンズ1中に配置される。
特に、センサ手段80は、光感受性素子、感圧素子、容量性センシング素子、熱センサ、特に、抵抗または図7に示されるような3つのセンサ800、801、802の配置のうちの1つである。さらに、例として、眼瞼でそれを覆うことができるようにコンタクトレンズ1中に光感受性素子が配置されて、このように処理ユニット90を制御するために用いることができる信号を発生させてもよい。抵抗は、眼瞼4から抵抗へ移される熱に感受性があるので、眼瞼4の位置を決定するためにそれを用いることができる。例として、抵抗は、コンタクトレンズ1の周辺に沿って延びることができる。
さらに、電気エネルギー源110は、既に上記された様々な異なる手法で、例として、電磁誘導充電を用いて、充電できる電池とすることができる。さらに、電池110を充電するために太陽電池120が用いられてよく、その太陽電池を、電池110のように、例として、リング部材30の外側でレンズ容積41の傍らに配置することができる。
さらに、センサ80は、例えば、アクチュエータ70のキャパシタンスを測定するによってコンタクトレンズの状況も感知できる。アクチュエータ信号に高周波センシング信号を重畳することによってこれを行うことができる。このセンシング信号がアクチュエータのキャパシタンスを測定することを可能にする。
最後に、図18は、本発明によるコンタクトレンズ1を製造するための方法を示す。
それによれば、ベース要素10が設けられ、ならびに膜20の裏側22へ接続されたリング部材30を備える透明で弾性的に変形可能な膜20(図19A参照)、上記のようなさらなる構成要素(例えば、支持構造31、ポンピング手段700、コントローラ90、センサ手段80、および/またはエネルギー源110)が設けられて、ベース要素10上に搭載されてよい(図19A)。
次に、膜20をベース要素10へ接合する前に、膜20が前記液体50で満たされ、前記液体50は、膜20によって形成された窪み51へ満たされて、その窪み51は、膜20の表側21に作用する真空Vを用いて形成されてよく(図19B)、その後、ベース要素10が膜20へ接合される(図19C)。最後に、レンズ容積41および/またはリザーバ容積42からその中に存在する気体が取り除かれて、それが脱気として示される(図19DおよびE参照)。
図20は、図21および22と併せて、本発明による、特にコンタクトレンズ1の形態の、レンズ1のさらなる実施形態を示す。ここでは、レンズ1は、順次、裏側12、および裏側12とは反対方向に面した表側11を有する透明なベース要素10、前記ベース要素10へ接続された透明で弾性的に膨張可能な膜20であって、ベース要素10の前記表側11に面する裏側22を備える前記膜20、ならびにリング部材30が膜20の曲率調節可能区域23を画定するよう前記膜20へ接続されたリング部材30(レンズ・シェーパ)を備える。さらに、レンズ1は、膜20の前記曲率調節可能区域23に隣接したレンズ容積41を備え、そのレンズ容積41は、リング部材30によって、膜20によって、およびベース要素10によって範囲を定められる。そのうえ、レンズ1は、レンズ1の境界領域24に配置された(例えば、外周)リザーバ容積42を備え、前記2つの容積41、42は、各々が透明液体50で満たされる。
膜20の前記区域23の曲率を調節するために、レンズ1は、膜20の前記曲率調節可能区域23の曲率が変化してレンズ1の焦点距離が変化するよう、透明液体50をリザーバ容積42からレンズ容積41へまたは逆に移すように構成された電気浸透流ポンプ170の形態のポンピング手段700をさらに備える。従って、レンズ容積41を通過する(例えば、区域23、液体50およびベース要素10を経由する)光は、調節されたレンズ1の焦点屈折力に従って様々な手法で影響を受けることができる。
特に、電気浸透流ポンプ170は、アセンブリ170の第1の(最上部)電極171と第2の(底部)電極172との間に挟み込まれた多孔質膜173を備える。
電気浸透流ポンプ170は、リザーバ容積42の上部コンパートメント174をリザーバ容積42の下部コンパートメント175から分離し、その下部(または上部)コンパートメント175は、レンズ容積41と流体連通している。下部コンパートメント175は、浸透流ポンプ170/多孔質膜173を支持するための支持構造176を備えてよい。支持構造は、複数の柱176として形成されてよい。
前記電極172、173を介して多孔質膜173に適切な電圧を印加することによって、多孔質膜173は、液体50を−既知の手法で−上部コンパートメント174から下部コンパートメント175へ(もしくは逆に)、それゆえにレンズ容積41中へ、または、下部コンパートメント175から上部コンパートメント174へ(もしくは逆に)、それにゆえにレンズ容積41からリザーバ容積42中へポンピングする。ポンピングは、本明細書に記載される原理に従って制御できる。以下も参照のこと。
図23は、図24と併せて、本発明のさらなる、より一般的な実施形態を示す。ここでは、リザーバ容積42は、任意の形状を有することができて、レンズ1の周辺のどこかに置くことができる。リザーバ容積42は、少なくとも1つのチャンネル177を介してレンズ容積41へ接続され、そのレンズ容積41は、この場合も同様に、図23〜24には示されない、リング部材(レンズ・シェーパ)によって画定できる前記曲率節可能区域23を有する膜20によって範囲を定められる。
ここでもやはり、リザーバ容積42は、前記チャンネル177を介してレンズ容積41へ接続された下部コンパートメント175から電気浸透流ポンプ170によって分離された上部コンパートメント174を備え、電気浸透流ポンプ170は、この場合も同様に多孔質膜173の両側に第1の(上部)電極171および第2の(下部)電極172を備える。ここでもやはり、電極171、172に適切な電圧を印加することによって、膜20の区域23の曲率、およびそれともに膜20の前記区域23を経由してレンズ容積41およびその中の液体50を通過する光に影響を及ぼすレンズ1の焦点屈折力を調節できるよう、多孔質膜173を挟んで液体50を両方向にポンピングできる。
図25に示される実施形態によれば、レンズ1は、リザーバ容積42が膜20およびベース要素10によって形成される/囲まれるよう、かつレンズ容積41が膜20、リング部材30およびベース要素10によって囲まれるように、リング部材30、および電気浸透流ポンプ170を受け入れるための凹部を備えるベース要素10を備えてよい。下部コンパートメント175をレンズ容積41へ接続する前記チャンネル177は、ベース要素10中かまたはベース要素10とリング部材30との間に形成されてよい。
さらに、図25に示されるように、電気浸透流ポンプ170は、リング部材30の側面30aへ配置されるか、または取り付けられてよく、その表面30aがリング部材30の上面側30bを、例えば、円形リング部材30の下面側30cへ接続する。
代わりに、図26に示されるように、電気浸透流ポンプ170をリング部材30の前記下面側30cへ取り付けることができる。かかる構成は、図28および29に関して以下に説明されるようにレンズ1の製造の間にレンズ1の構成要素を搭載するのに有益である。
そのうえ、図27は、図26に示される実施形態の変形形態を示し、ここではレンズ1は、特にリング部材30とは別のさらなるリング部材300を備える。2つのリング部材30、300を有するかかる構成は、流体セル、すなわち、レンズ容積41のピックアンドプレースを行うことを可能にする。
次に、アセンブリ・オプションに関して、図28は、電気浸透流ポンプ170をリング部材30または300上にプリアセンブルする可能性を示し、膜20上またはベース要素10上には電子部品が何も配置されない。むしろ、特に、すべてのエレクトロニクスがリング部材30へ搭載され、ならびにレンズ素子10とリング部材30との結合後に追加の配線が必要とされないように、電力インターフェース185(示されない)、電池110(示されない)からの、および電気浸透流ポンプ170へのすべての電気的接続がこのブロック中に完全に組み込まれる。特に、組み込まれた構成要素を有するリング部材30および液体50または囲まれた液体50の容積(例えば、レンズ容積41)がベース要素10上に配置される。その後、レンズ1を完成させるために膜20がリング部材30、液体50およびベース要素10の上に被せられる。
図29に示される変化形態によれば、膜20上にその組み込まれた構成要素(特に、ポンプ・アセンブリ170)を有するリング部材30を予め搭載することによっても組み込みをさらに一歩進めることができる。ここでは、液体50がベース要素10上に配置され、次にリング部材30を取り付けた膜20をベース要素10へ接合することによってベース要素10がシールされる。
図30は、アセンブリ・プロセスのさらなる変形形態を示す。ここでは、液体50が膜20中へ満たされて/膜20へ取り付けられて、電気浸透流ポンプ170を組み込んだリング部材30がベース要素10上に配置される。その後、液体50とともに膜20がベース要素10へ接合される。
図31は、アセンブリ・プロセスのさらに別の変形形態を示す。ここでは、ベース要素10中へ液体50が満たされて、電気浸透流ポンプ170を組み込んださらなるリング部材300がベース要素10上に配置される。さらに、リング部材30がベース要素10上に配置される。その後、膜20がベース要素10上に配置されて、リング部材30、300を覆い、レンズ1をシールする。
図32は、図33〜36と併せて、本発明によるレンズ1のさらなる実施形態を示し、特に、CAは、いわゆるクリアアパーチャを示す。
ここでは、やはり、レンズ1は、裏側12、および裏側12とは反対方向に面した表側11を有する透明なベース要素10、前記ベース要素10へ接続された透明で弾性的に膨張可能な膜20であって、ベース要素10の前記表側11に面する裏側22を備える前記膜20、ならびにリング部材30が膜20の曲率調節可能区域23を画定するよう前記膜20へ接続されたリング部材30を備える。さらに、レンズ1は、膜20の前記曲率調節可能区域23に隣接したレンズ容積41を備え、そのレンズ容積41は、リング部材30によって側方に、膜20によって上方に、およびベース要素10によって下方に範囲を定められる。そのうえ、レンズ1は、レンズ1/ベース要素10の境界領域24に配置されたリザーバ容積42を備え、前記2つの容積41、42は、各々が透明液体50で満たされる。
膜20の前記区域23の曲率を調節するために、レンズ1は、膜20の前記曲率調節可能区域23の曲率が変化してレンズ1の焦点距離が変化するよう、透明液体50をリザーバ容積42からレンズ容積41へまたは逆に移すように構成されたポンピング手段をさらに備える。従って、レンズ容積41を通過する(例えば、区域23、液体50およびベース要素50を経由する)光は、調節されたレンズ1の焦点屈折力に従って様々な手法で影響を受けることができる。
特に、ポンピング手段は、第1のポンプ170の第1の(最上部)電極171と第2の(底部)電極172との間に挟み込まれた多孔質膜173を備える第1の電気浸透流ポンプ170、ならびに第2のポンプ270の第1の(最上部)電極271と第2の(底部)電極272との間に挟み込まれた多孔質膜273を同様に備えるさらなる第2の電気浸透流ポンプ270を備えるか、またはそれらによって形成される(図41または42参照)。
両方の電気浸透流ポンプ170、270は、それぞれ、リザーバ容積42の上部コンパートメント174、274をリザーバ容積42の下部コンパートメント175、275から分離し、それぞれの上部コンパートメント174、274は、関連する下部コンパートメント175、275上に配置される。
特に、それぞれのポンプ170、270は、それぞれのポンプ170、270の前記電極171、172、271、272に印加される電圧に依存して、液体50をそれぞれの上部コンパートメント174、274から関連する下部コンパートメント175、275中へ、それによってレンズ容積41中へ、またはそれぞれの下部コンパートメント175、275からそれぞれの上部コンパートメント174、274へ、それによってレンズ容積41からリザーバ容積42中へポンピングするように構成される。
多孔質膜173、273に適切な電圧を印加するために、それぞれの電気浸透流ポンプ170、270は、電池110をそれぞれの第1の電極171、271へ接続するための第1の接触リード線171a、271a、および前記電池110をそれぞれの第2の電極172、272へ接続するための第2の接触リード線172a、272aを備え、特に、それぞれの第1の接触リード線171a、271aは、それぞれの電気浸透流ポンプ170、270の第1の端部170a、270aに配置され、特に、それぞれの第2の接触リード線172a、272aは、それぞれの電気浸透流ポンプ170、270の対向する第2の端部170b、270bに配置される。
好ましくは、両方のポンプ170、270は、それぞれ、湾曲形状を備え、特に外周円弧の経路に追随する。
図32に示されるように、ベース要素10は、ベース要素10の表側11に外周(例えば、円形)凹部10aを備え、その上には膜アセンブリ170、270が、凹部10aが下部コンパートメント175、275の底部および側壁を形成するように置かれ、一方で上部コンパートメント174は、それぞれのポンプ170、270の上かつ膜20の下に配置される。
特に、電気浸透流ポンプ170、270の第1の端部170a、270aは、向かい合う。同様に、ポンプ170、270の第2の端部170b、270bが互いに向かい合い、チャンネル177が、それぞれ、前記第1の端部170a、270aおよび前記第2の端部170b、270bの間に配置されて、各チャンネル177は、下部コンパートメント175がチャンネル177を介してレンズ容積41と流体連通するようリング部材30の下方でレンズ容積41中へ延びる。可能な液体流れが図32に破線で示される。
さらに、好ましくは、電気浸透流ポンプ170、270を凹部10aに対して位置合わせするために、凹部10aは、前記第1および第2の電気浸透流ポンプ170、270を凹部10aに対して位置合わせするための2つの対向する段差10b(図36参照)を備える。さらに、好ましくは、ベース要素10は、リング部材30をベース要素10に対して位置合せするためのさらに別の外周段差10c(図36参照)を備える。
上記のように、図32による実施形態も図37に示されるような支持構造を備えてよい。特に、レンズ1は、前記第1および第2の電気浸透流ポンプ170、270を支持するために下部コンパートメント175中に配置された支持構造182を備えてよい。そのうえ、レンズ1は、前記第1および第2の電気浸透流ポンプ170、172を支持するために上部コンパートメント174中に配置された支持構造181を備えてよい。特に、支持構造181、182は、コンパートメント174、175、274、275の完全性を保護する。図37に示される実施形態によれば、それぞれの支持構造181、182は、複数の柱181、182によって形成されてよい。
そのうえ、レンズ1は、リング部材30および/または前記膜20を支持するためにチャンネル177中にも支持構造を備えてよい。ここでもやはり、それぞれの支持構造183は、それぞれのチャンネル177の完全性を保護する、リング部材30を支持するための柱183a、または膜20を支持するための柱183bを備えてよい。
そのうえ、図38に示されるように、リード線171a、271a、172a、272aは、要求に応じて焦点屈折力を調節するために処理ユニット190によって制御されてよい外部電池110または任意の他の電池110へ配線されてよい。
ここでは、特に、第1または第2のポンプ170、270は、図41に示されるように、すなわち、第1の(上部)電極171、271と第2の(下部)電極172、272との間に挟み込まれた多孔質膜173、273として構成できて、第1の接触リード線171a、271aは、第1の電極171、271へ接続し、絶縁材180を介して第2の電極172、272から絶縁され、一方で対向する端部における第2の接触リード線172a、272aは、第2の電極172、272へ接続し、さらなる絶縁材180によって第1の電極171、172から絶縁される。
しかしながら、電池110(またはいくつかの個別の電池セル110)もリザーバ容積42中に、特に、図39に示されるように下部コンパートメント175、275中に配置されてよい。
ここでは、特に、ポンプ170、270は、図42に示されるように構成できる。ここでもやはり、多孔質膜173、273は、第1の(上部)電極171、271と(下部)第2の電極172、272との間に挟み込まれ、第1の接触リード線171a、271aは、導体と処理ユニット190によって制御できる制御要素とを介して第1の電極171、271へ接続し、絶縁体180が電極171、271、172、272と第1のリード線171a、271aとの間に配置される。さらに、電池110(または複数のセル110)が第1のリード線171a、271aと第2の電極172、272との間に配置される。ここでは、第2のリード線(単数または複数)172a、272aは、電池110の第2の電極172、272との接触点によって形成されてよい。しかしながら、電池110の個々の負極が、例えば、第2の電極172、272の対向する端部において、共通の第2の接触リード線172a、272a(示されない)へ配線されてもよい。
そのうえ、図44に示されるように、レンズ1は、電池110の電磁誘導充電のために構成された電力インターフェース185(例えば、誘導またはRFコイル)を備えてよい。かかる電力インターフェースは、浸透流ポンピング・レンズ1のすべての実施形態に存在してよい。
図43にさらに示されるように、レンズ1は、眼瞼の動き、完全に閉じた眼瞼、または部分的に閉じた眼瞼のうちの1つを検出して、前記検出された動きまたは(完全にもしくは部分的に閉じた)眼瞼の状態を示す対応する制御信号を発生するように構成されたセンサアセンブリ80を備えてよい(かかるセンサアセンブリは、浸透流ポンピング・レンズ1の他のすべての実施形態にも存在してよい)。好ましくは、センサアセンブリ80は、容量、電磁誘導、またはインピーダンス測定を行うように構成される。
特に、図43に示されるように、外部照明、空気中の湿度変化、涙液における化学的変化(例えば、イオン濃度)などの周囲条件を補償するために、センサアセンブリ80は、それらを差動センシングに用いることができるよう互いに対して特に直径方向に配置された2つの離隔したセンサ801、802(例えば、フォトダイオード)を備える。
そのうえ、レンズ1の焦点屈折力の調節を制御するために、レンズ1は、特に、センサアセンブリ80の前記制御信号に依存して、および/または前記電力インターフェース185によって受信された変調電源信号の形態の制御信号に依存して、電気浸透流ポンプ170、270を制御するように構成された処理ユニット190を備える(かかるユニット190は、浸透流ポンピング・レンズ1の他のすべての実施形態にも存在してよい)。
好ましくは、図43および44に示されるように、電力インターフェース185、センサアセンブリ80、および処理ユニット190は、リング部材30へ搭載されてよい。
ある特定に実施形態によれば、電力インターフェース185、センサアセンブリ80および処理ユニット190は、好ましくはフレキシブルプリント回路基板(FPC)によって形成されたキャリア186上に搭載されてよく、リング部材30もこのキャリア186上に搭載されるか、またはキャリア186によって形成される。
図43および44に示されるように、レンズ1のさらなる(電気)部品がキャリア(例えば、FPC)186上に組み込まれてもよく、および/またはベース要素10上の専用設置スペースEA1、EA2に(例えば、チャンネル(単数または複数)177中に)配置されてもよい。かかる部品ECは、センサアセンブリ80の1つまたはいくつかのセンサ801、802、全センサアセンブリ80、電力変換器、整流器回路、電圧安定化回路、電池充電回路、データ記憶デバイス(例えば、EEPROM)、眼瞼誘起充電、眼瞼支援液体ポンピングなど眼瞼の動きに同期した機能に関するタイミングの検出および制御のための回路素子とすることができる。(例えば、最大スイッチング電圧から最小保持電圧へ下げて)消費電力を低減した自動スタンバイモードもしくスリープモード、または機能不良検出(例えば、短絡、空の電池)のような機能も前記キャリア上に組み込まれてよい。
特に、前記キャリア186は、上記部品EC、特に、個々のセンサ801、802を載せるための1つ、2つまたはいくつかの突出領域186aを備えてよい。
本明細書ではウィングとしても示される、かかる突出領域が図44に詳細に示される。ここでは、リング部材30を載せ(または形成し)、ならびに電力インターフェース185を載せるキャリア186(例えば、FPC)のセクションから、前記ウィング186aが突き出す。かかるウィング186aは、ウィング186a上の部品ECを電池または浸透膜アセンブリ170へ電気的に接続するための接触部材187(例えば、はんだパッドまたは加圧接触)を備えてよい。ウィング186aは、レンズ1のチャンネル177中に配置されてよい。
キャリア186が2つのかかるウィング186aを備えるケースでは、キャリア186がベース要素10へ搭載されるときに、これらのウィング186aは、図43に示される実施形態の対向するチャンネル177中に、すなわち、領域EA1、EA2に配置されてよい。代わりに、図43に示されるように組み込まれた接触部材187を有するウィング186aではなく、電池110の接触110a、110bを領域EA1、EA2における部品ECへ、またはポンプ170へ配線するために個々の導体W、W’、W”を用いた離散的な配線も用いられてよい。
図45は、本発明のさらに別の態様、すなわち、ここでは視力矯正のための眼鏡の形態の、光学デバイスを示し、この眼鏡は、眼鏡フレームS’によって保持されてよい本発明による2つのレンズ1を備える。
さらに、図46は、保存容器D中に配置された本発明によるレンズ1を有する保存容器Dの形態の本発明のある態様を示し、保存容器Dは、レンズ1の電力インターフェース185を介したレンズ1の電池110の電磁誘導充電のための誘導コイルICを備える。
本発明によるレンズの使用は、非常に多用途であり、限定なしに、視覚システム、眼鏡レンズ(コンタクトレンズおよび眼内レンズ)、眼科機器、例えば、フォロプタ、屈折計、眼底カメラ、ppt.バイオメトリ、視野計、屈折計、トノメータ、アノマロスコープ、コントラスト計、角膜内皮細胞顕微鏡(endothelmicroscope)、アノマロスコープ、バイノプトメータ、OCT、ローダテスト、検眼鏡、RTA、スリットランプ顕微鏡、手術顕微鏡、自動屈折計、ケラトグラフ、共焦点イメージャ、Scheimpflungカメラ、波面収差計、瞳孔計、皮膚用レーザ、眼科用レーザ、耳鏡、喉頭鏡、ラマン分光計、ポータブル分光計、光力学診断、ならびに、照明デバイス、照明固定具、マシンビジョンのためのデバイス、レーザ処理デバイス、ライトショーを実施するためのデバイス、プリンタ、メトロロジー・デバイス、(例えば、頭部装着型)眼鏡、オーグメンティッドリアリティまたはバーチャルリアリティ・ディスプレー、医療デバイス、ロボットカメラ、移動追跡デバイス、顕微鏡、望遠鏡、内視鏡、双眼鏡、監視カメラ、自動車デバイス、プロジェクタ、距離計、バーコードリーダ、およびウェブカメラ、ファイバ結合、バイオメトリック・デバイス、電子拡大鏡、移動追跡、眼内レンズ、携帯電話、軍用、デジタルスチルカメラ、ウェブカメラ、顕微鏡、望遠鏡、内視鏡、双眼鏡、リサーチ、工業用途などのデバイスをさらに含む。
本発明の現在好ましい実施形態が図示され、記載されたが、本発明がそれらには限定されず、添付される特許請求の範囲内で、別段に様々に具現され、実施されてよいことを明確に理解されたい。

Claims (56)

  1. 視力矯正のためのレンズ(1)であって、前記レンズ(1)は、
    −裏側(12)、および前記裏側(12)とは反対方向に面した表側(11)を有する透明なベース要素(10)と、
    −前記ベース要素(10)へ接続された透明で弾性的に膨張可能な膜(20)であって、前記ベース要素(10)の前記表側(11)に面する裏側(22)を備える、前記膜(20)と、
    −リング部材(30)が前記膜(20)の曲率調節可能区域(23)を画定するよう前記膜(20)へ接続された前記リング部材(30)と、を備え、
    −前記レンズ(1)は、前記膜(20)の前記曲率調節可能区域(23)に隣接したレンズ容積(41)を備え、そのレンズ容積(41)は、前記リング部材(30)によって範囲を定められ、前記レンズ(1)は、前記レンズ(1)の境界領域(24)に配置されたリザーバ容積(42)を備え、前記2つの容積(41、42)は、各々が透明液体(50、50a、50b)で満たされ、
    −前記膜(20)の前記曲率調節可能区域(23)の曲率が変化して前記レンズ(1)の焦点距離が変化するよう、透明液体(50)を前記リザーバ容積(42)から前記レンズ容積(41)へまたは逆に移すように構成されたポンピング手段(700)
    を備える、レンズ(1)。
  2. 前記レンズ(1)は、ユーザの眼瞼が前記レンズ(1)の前記境界領域(24)上に存在するときに、前記焦点距離に対する前記眼瞼の影響を低減または防止するように構成された保護手段(31、75、33、34)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のレンズ。
  3. 前記保護手段(31、75、33、34)は、ユーザの眼瞼が前記レンズの前記境界領域(24)上に存在するときに、前記リザーバ容積(42)の圧縮を低減または防止するように構成された硬い支持構造(31)であることを特徴とする、請求項2に記載のレンズ。
  4. 前記支持構造(31)は、複数のリッジ(32)を備えることを特徴とする、請求項3に記載のレンズ。
  5. 前記リッジ(32)は、前記リザーバ容積(42)を複数の個別のセクタ(420)へ分割し、各セクタ(420)は、2つの近接したリッジ(32)の間に配置されることを特徴とする、請求項4に記載のレンズ。
  6. 前記ポンピング手段(700)は、液体(50)を前記リザーバ容積(42)から前記レンズ容積(41)中へまたは逆に押し込むように構成されたアクチュエータ手段(70)を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のレンズ。
  7. 前記アクチュエータ手段(70)は、液体(50)を前記それぞれのセクタ(420)から前記レンズ容積(41)中へ移すために、前記セクタ(420)のうちの少なくとも1つ、前記セクタ(420)のうちの選択物、または前記セクタ(420)のすべてを圧縮するように構成されることを特徴とする、請求項5および6のいずれか一項に記載のレンズ。
  8. 前記アクチュエータ手段(70)は、前記焦点距離を連続的に調節するために個々のセクタ(420)を連続的に圧縮するように構成されること、または、前記アクチュエータ手段(70)は、前記焦点距離を離散的に調節するために個々のセクタ(420)を一度に圧縮するように構成されることを特徴とする、請求項5および6に記載の、または請求項7に記載のレンズ。
  9. 前記セクタ(420)は、各々が第1の壁(200)および関連する第1の壁(200)に面する第2の壁(100)によって範囲を定められ、前記第1の壁(200)は、好ましくは前記膜(20)によって形成され、前記第2の壁(100)は、好ましくは前記ベース要素(10)によって、または前記支持構造(31)によって形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のレンズ。
  10. 前記アクチュエータ手段(70)は、第1および第2の電極(71、72)の対が各セクタ(420)に形成されるよう、各々が関連する第1の壁(200)へ取り付けられた複数の第1の電極(71)と、各々が関連する第2の壁(100)へ取り付けられた対応する数の第2の電極(72)とを備え、電極(71、72)の各対は、前記それぞれのセクタ(420)において前記それぞれの第1および第2の電極(71、72)の間に配置された関連するギャップ(74)の範囲を定め、その関連するギャップ(74)は、前記それぞれのギャップ(74)が閉じられたときに、液体(50)が前記それぞれセクタ(420)から前記レンズ容積(41)中へ押し込まれるよう、電極の前記それぞれの対に印加された電圧によって閉じることができ、電極(71、72)の前記それぞれの対に印加された前記電圧が減少または停止されたときには、前記それぞれのギャップ(74)が開いて、前記膜(20)の張力が対応する量の液体(50)を前記レンズ容積(41)から前記リザーバ容積(42)の前記それぞれのセクタ(420)中へ逆流させることを特徴とする、請求項6または請求項6を参照するときに請求項7〜9のいずれか一項に記載のレンズ。
  11. 各セクタ(420)において親水性液体(50a)と疎水性液体(50b)との間に界面(50c)が形成されるよう、前記レンズ容積(41)中に存在する透明液体は、前記疎水性液体(50a)であり、前記リザーバ容積(42)中に存在する液体は、前記親水性液体(50b)であり、前記ポンピング手段(700)は、前記それぞれの界面(50c)が前記レンズ容積(41)の方へ移動され、結果として、前記膜(20)の前記曲率調節可能区域(23)の前記曲率が増加して前記レンズの前記焦点距離が減少するよう疎水性液体(50a)を前記レンズ容積(41)中へ押し込むように、前記それぞれのセクタ(420)中に存在する前記親水性液体(50b)と前記それぞれのセクタ(420)を囲む壁(425)に埋め込まれた周囲電極(425a)との間に電圧を印加するように構成され、前記電極(425a)は、前記親水性液体(50b)に対して電気的に絶縁され、前記電圧が減少または停止されたときには、前記膜(20)の張力が対応する量の疎水性液体(50a)を前記レンズ容積(41)から前記リザーバ容積(42)中へ逆流させることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のレンズ。
  12. 前記セクタ(420)は、前記リザーバ容積(42)により形成された外周リザーバ・セクション(421)によって互いに流れが接続しており、前記リザーバ・セクション(421)は、少なくともセクションにおいて曲がりくねった形状を備えることを特徴とする、請求項11に記載のレンズ。
  13. 前記レンズ(1)の前記保護手段は、前記リザーバ容積(42)と前記レンズ容積(41)との間の流れの接続を開閉するための少なくとも1つのバルブ(75)を備えることを特徴とする、請求項2に記載のレンズ。
  14. 前記レンズ(1)は、前記リザーバ容積(42)の一部を形成する少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)を備え、そのリザーバ・チャンネル(422)を介して前記リザーバ容積(42)を前記レンズ容積(41)へ流体接続できることを特徴とする、請求項2または3に記載のレンズ。
  15. 前記ポンピング手段(700)は、好ましくはピエゾ素子(701)の形態の、複数のアクチュエータ素子(701)を備え、それらの素子は、前記リザーバ容積(42)中に存在する液体(50)が前記レンズ容積(41)中へまたは逆に押し込まれるよう作動されるように構成されることを特徴とする、請求項2、3、または14のいずれか一項に記載のレンズ。
  16. 前記アクチュエータ素子(701)は、前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)に沿って配置されて、液体(50)を前記リザーバ容積(42)から前記レンズ容積(41)中へ押すために前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)の変形可能な壁(423)を押圧するように構成されることを特徴とする、請求項14および15のいずれか一項に記載のレンズ。
  17. 前記アクチュエータ素子(701)は、前記レンズ(1)の光軸(z)に対して同軸上に配置されたリング状ピエゾ素子として形成され、前記ピエゾ素子は、前記レンズ容積の最外エッジより半径方向にさらに外に配置されることを特徴とする、請求項15に記載のレンズ。
  18. 前記アクチュエータ素子(701)は、作動されたときに、液体を前記リザーバ容積(42)から前記レンズ容積(41)中へ押すために前記アクチュエータ素子(701)が前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)の変形可能な壁(423)を押圧するよう、前記光軸(z)と一致する軸方向に膨張するように構成されることを特徴とする、請求項17および14のいずれか一項に記載のレンズ。
  19. 前記アクチュエータ素子(701)は、作動されたときに、液体を前記リザーバ容積(42)から前記レンズ容積(41)中へ押すために前記アクチュエータ素子(701)が前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)の変形可能な壁(423)を変形させるよう、前記光軸(z)に垂直に向う半径方向(R)に膨張するように構成されることを特徴とする、請求項17および14のいずれか一項に記載のレンズ。
  20. 前記ポンピング手段(700)は、前記リザーバ容積(42)中に存在する液体が前記レンズ容積(41)中へ押し込まれるよう作動されるように構成された、好ましくはピエゾ素子(701)の形態の、リング状アクチュエータ素子(701)を備え、前記アクチュエータ素子(701)は、作動されたときに、前記アクチュエータ素子(701)が前記リザーバ容積(42)の外周リザーバ・セクション(421)を圧縮するよう、前記レンズ(1)の光軸(z)に垂直に向かう半径方向(R)に外側へ膨張するように構成され、その外周リザーバ・セクション(421)は、液体を前記リザーバ容積(42)から前記レンズ容積(41)中へ押し込むために、前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)を介して前記レンズ容積(41)へ流体接続されることを特徴とする、請求項14に記載のレンズ。
  21. 前記アクチュエータ素子(701)は、前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)に沿って配置され、作動されたときに、液体(50)が前記リザーバ容積(42)から前記レンズ容積(41)中へ押されるよう前記それぞれのアクチュエータ素子(701)が曲がった際に前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)を圧縮するために、前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)の方へ曲がるように構成されることを特徴とする、請求項14に記載のレンズ。
  22. リザーバ容積(42)は、前記少なくとも1つのリザーバ・チャンネル(422)を介して前記レンズ容積(41)へ接続された少なくとも1つのチャンバ(426)を備え、前記ポンピング手段(700)は、好ましくはピエゾ素子(701)の形態の、少なくとも1つのアクチュエータ素子(701)を備え、その素子は、作動されたときに、液体(50)が前記チャンバ(424)から前記レンズ容積(41)中へ押されるよう前記それぞれのアクチュエータ素子(701)が曲がった際に前記チャンバ(42)を圧縮するために、前記チャンバ(426)の方へ曲がるように構成されることを特徴とする、請求項14に記載のレンズ。
  23. 前記支持構造(31)は、前記リザーバ容積(42)を少なくともセクションにおいて上から覆う硬い最上部(34)および前記リザーバ容積(42)を少なくともセクションにおいて下から覆う硬い底部(33)を備えることを特徴とする、請求項3、14、15〜22のいずれか一項に記載のレンズ。
  24. 前記レンズ(1)は、センサ手段(80)、処理ユニット(90)、電池(110)、およびアクチュエータ(70)を備えることを特徴とする、請求項1〜23のいずれか一項に記載のレンズ。
  25. 前記レンズ(1)は、好ましくは前記レンズ(1)をつけている人の動きの形態の、信号を感知し、前記信号に応答して出力信号を提供すように構成されたセンサ手段(80)を備え、特に、前記動きは、前記人の水晶体、眼瞼(4)の、または眼(2)のうちの1つの動きであることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか一項に記載のレンズ。
  26. 前記レンズ(1)は、前記センサ(80)によって提供された前記出力信号に応答して、または外部デバイス(81)によって提供された出力信号に応答して液体(50)を前記リザーバ容積から前記レンズ容積中へまたは逆に移すために、前記ポンピング手段(700)および/または前記少なくとも1つバルブ(75)を制御するように構成された処理ユニット(90)をさらに備えることを特徴とする、請求項25に記載のレンズ。
  27. 前記リング部材(30)は、前記リザーバ容積(42)および前記レンズ容積(41)を流体接続する1つまたは複数のチャンネル(60)を含むことを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項に記載のレンズ。
  28. 前記第1および/または第2の電極は、以下の材料:カーボンナノチューブ、カーボンブラック、カーボングリース、導電性グリース、金属イオン、液体金属、金属粉末、特に金属ナノ粒子、金属膜、または導電性ポリマーのうちの1つを備えるか、またはそれから形成されることを特徴とする、請求項1〜27のいずれか一項に記載のレンズ。
  29. 前記第1の壁、前記第2の壁、前記第1の電極、前記第2の電極のうちの少なくとも1つの上にアンチスティクション・コーティングまたは層が設けられることを特徴とする、請求項1〜28のいずれか一項に記載のレンズ。
  30. 前記ポンピング手段(700)は、少なくとも第1の電気浸透流ポンプ(170)を備えるか、またはそれとして形成され、その第1の電気浸透流ポンプは、多孔質膜(173)、第1の電極(171)、および第2の電極(172)を備え、前記多孔質膜(173)は、特に前記電極(171、172)が、それぞれ、前記多孔質膜(173)と接触するよう、前記電極(171、172)の間に配置されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のレンズ。
  31. 前記第1の電気浸透流ポンプ(170)は、前記リザーバ容積(42)の上部コンパートメント(174)を前記リザーバ容積(42)の下部コンパートメント(175)から分離(170)し、それらのコンパートメント(174、175)は、重なり合って配置され、前記上部コンパートメント(174)が前記第1の電気浸透流ポンプ(170)と前記膜(20)との間に配置されること、あるいは、前記多孔質膜(173)は、前記リザーバ容積(42)の上部コンパートメント(174)を前記リザーバ容積(42)の下部コンパートメント(175)から分離(170)し、それらのコンパートメント(174、175)は、重なり合って配置され、前記上部コンパートメント(174)が前記多孔質膜(173)と前記膜(20)との間に配置されることを特徴とする、請求項30に記載のレンズ。
  32. 前記第1の電気浸透流ポンプ(170)は、液体(50)を前記レンズ容積(41)と前記リザーバ容積(42)との間で移すために前記電極(171、172)に印加される電圧に依存して、液体(50)を前記上部コンパートメント(174)から前記下部コンパートメント(175)中へ、または前記下部コンパートメント(175)から前記上部コンパートメント(174)中へポンピングするように構成されることを特徴とする、請求項31に記載のレンズ。
  33. 前記下部コンパートメント(175)または前記上部コンパートメント(174)は、特に前記リング部材(30)と前記ベース要素(10)との間に延びる少なくとも1つのチャンネル(177)を介して前記レンズ容積(41)へ接続されることを特徴とする、請求項31または32に記載のレンズ。
  34. 前記第1の電気浸透流ポンプ(170)は、前記リング部材(30)の側面(30a)に隣接して配置され、その側面(30a)は、前記リング部材(30)の上面側(30b)を、前記リング部材(30)の下面側(30c)へ接続し、その上面側(30b)を介して前記リング部材(30)が前記膜(20)へ接続され、その下面側(30c)が前記上面側(30b)とは反対方向に面することを特徴とする、請求項30または33のいずれか一項に記載のレンズ。
  35. 前記第1の電気浸透流ポンプ(170)は、前記リング部材(30)の下面側(30c)へ接続され、その下面側(30c)は、前記リング部材(30)の上面側(30b)とは反対方向に面し、その上面側(30b)を介して前記リング部材(30)が前記膜(20)へ接続されることを特徴とする、請求項30〜33のいずれか一項に記載のレンズ。
  36. 前記レンズ(1)は、前記上部コンパートメント(174)を取り囲むさらなるリング部材(300)を備え、前記第1の電気浸透流ポンプ(170)は、前記リング部材(30)の下面側(30c)へ、および/または前記さらなるリング部材(300)の下面側(300c)へ接続されることを特徴とする、請求項31〜33のいずれか一項に記載のレンズ。
  37. 前記第1の電気浸透流ポンプ(170)は、電池(110)を前記第1の電極(171)へ接続するための第1の接触リード線(171a)、および前記電池(110)を前記第2の電極(172)へ接続するための第2の接触リード線(172a)を備え、特に前記第1の接触リード線(171a)が前記第1の電気浸透流ポンプ(170)の第1の端部(170a)に配置され、特に前記第2の接触リード線(172a)が前記第1の電気浸透流ポンプ(170)の対向する第2の端部(170b)に配置されることを特徴とする、請求項30〜36のいずれか一項に記載のレンズ。
  38. 前記第1の電気浸透流ポンプ(170)は、湾曲形状を備えることを特徴とする、請求項30〜37のいずれか一項に記載のレンズ。
  39. 前記レンズ(1)は、前記第1の電気浸透流ポンプ(170)もしくは前記多孔質膜(173)を支持するために前記下部コンパートメント(175)中に配置された支持構造(182)、および/または前記第1の電気浸透流ポンプ(170)もしくは前記多孔質膜(173)を支持するために前記上部コンパートメント(174)中に配置された支持構造(181)を備えることを特徴とする、請求項30〜38のいずれか一項に記載のレンズ。
  40. 前記ベース要素(10)は、凹部(10a)を備え、前記下部コンパートメント(175)は、前記凹部(10a)中に配置され、特に前記凹部(10a)が湾曲および/または外周凹部(10a)であることを特徴とする、請求項31〜39のいずれか一項に記載のレンズ。
  41. 前記凹部(10a)は、前記第1の電気浸透流ポンプ(170)を前記凹部(10a)に対して位置合せするための2つの対向する段差(10b)を備えることを特徴とする、請求項40に記載のレンズ。
  42. 前記ベース要素(10)は、前記リング部材(30)を前記ベース要素(10)に対して位置合せするための外周段差(10c)を備えることを特徴とする、請求項30〜41のいずれか一項に記載のレンズ。
  43. 前記レンズは、電池(110)、特に充電式電池を備えることを特徴とする、請求項30〜42のいずれか一項に記載のレンズ。
  44. 前記電池(110)が前記下部および上部コンパートメント(174、175)の外側に配置されること、あるいは、前記電池(110)が前記下部コンパートメント(175)中に配置されることを特徴とする、請求項43に記載のレンズ。
  45. 前記レンズ(1)は、前記電池(110)の電磁誘導充電のために構成された電力インターフェース(185)を備えることを特徴とする、請求項43または44に記載のレンズ。
  46. 前記レンズ(1)は、眼瞼の動き、完全に閉じた眼瞼、部分的に閉じた眼瞼のうちの1つを検出して、対応する制御信号を発生するように構成されたセンサアセンブリ(80)を備えることを特徴とする、請求項30〜45のうちの一項に記載のレンズ。
  47. 前記レンズ(1)は、前記センサアセンブリ(80)の前記制御信号に依存して、および/または前記電力インターフェース(185)によって受信された変調電源信号の形態の制御信号に依存して前記第1の電気浸透流ポンプ(170)を制御するように構成された処理ユニット(190)を備えることを特徴とする、請求項45および/または46のいずれか一項に記載のレンズ。
  48. 前記電力インターフェース(185)、前記センサアセンブリ(80)、および前記処理ユニット(190)は、前記リング部材30へ搭載されることを特徴とする、請求項45〜47のいずれか一項に記載のレンズ。
  49. 前記電力インターフェース(185)、前記センサアセンブリ(80)および前記処理ユニット(190)は、特にフレキシブルプリント回路基板の形態の、キャリア(186)上に搭載され、前記リング部材(30)も前記キャリア(186)上に搭載されるか、または前記キャリア(186)によって形成されることを特徴とする、請求項45〜48のいずれか一項に記載のレンズ。
  50. 前記レンズ(1)は、第2の電気浸透流ポンプ(270)を備え、その第2の電気浸透流ポンプ(270)は、多孔質膜(273)、第1の電極(271)、および第2の電極(272)を備え、前記第2の電気浸透流ポンプ(270)の前記多孔質膜(273)は、特に、前記電極(271、272)が、それぞれ、前記第2の電気浸透流ポンプ(270)の前記多孔質膜(273)と接触するよう、前記第2の電気浸透流ポンプ(270)の前記電極(271、272)の間に配置されることを特徴とする、請求項30〜49のいずれか一項に記載のレンズ。
  51. 前記第2の電気浸透流ポンプ(270)は、前記リザーバ容積(42)のさらなる上部コンパートメント(274)を前記リザーバ容積(42)のさらなる下部コンパートメント(275)から分離し、それらのさらなるコンパートメント(274、275)は、重なり合って配置され、前記さらなる上部コンパートメント(274)が前記第2の電気浸透流ポンプ(270)と前記膜(20)との間に配置されること、あるいは、前記第2の電気浸透流ポンプ(270)の前記多孔質膜(273)は、前記リザーバ容積(42)のさらなる上部コンパートメント(274)を前記リザーバ容積(42)のさらなる下部コンパートメント(275)から分離し、それらのさらなるコンパートメント(274、275)は、重なり合って配置され、前記さらなる上部コンパートメント(274)が前記多孔質膜(273)と前記膜(20)との間に配置されることを特徴とする、請求項50に記載のレンズ。
  52. 前記第2の電気浸透流ポンプ(270)は、液体(50)を前記レンズ容積(41)と前記リザーバ容積(42)との間で移すために、前記第2の電気浸透流ポンプ(270)の前記電極(271、272)に印加された電圧に依存して、液体(50)を前記さらなる上部コンパートメント(274)から前記さらなる下部コンパートメント(275)中へ、または前記さらなる下部コンパートメント(275)から前記さらなる上部コンパートメント(274)へポンピングするように構成されることを特徴とする、請求項51に記載のレンズ。
  53. 前記レンズ(1)は、2つの対向するチャンネル(177)を備え、前記2つの電気浸透流ポンプ(170、270)の前記下部コンパートメント(175、275)または前記上部コンパートメント(174、274)は、両方のチャンネル(177)を介して前記レンズ容積(41)と流体連通していることを特徴とする、請求項51または52のいずれか一項に記載のレンズ。
  54. 前記レンズ(1)は、前記リング部材(30)および/または前記膜(20)を支持するために各チャンネル(177)中に配置された支持構造(183a、183b)を備えることを特徴とする、請求項53に記載のレンズ。
  55. 前記レンズ(1)は、
    −人の眼(2)の表面上に直接に置かれる、
    −人の眼(2)の内側に置かれる、
    −人の眼(2)の前に、特に前記眼(2)から離隔して置かれる
    のうちの1つであるように構成されることを特徴とする、請求項1〜54のいずれか一項に記載のレンズ。
  56. 請求項1〜55のいずれか一項に記載のレンズ(1)、および透明なエンクロージャを備え、前記レンズ(1)は、前記エンクロージャ中に配置されるか、または埋め込まれ、好ましくは、前記エンクロージャは、さらなるレンズを形成するかまたは備える、光学的アセンブリ。
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