JP2018527707A - テーパ及び電気的に薄い抵抗層を含む、同軸伝送線路用の電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
信号伝送線路を別の信号伝送線路に電気的に結合するように構成される電気コネクタが開示される。電気コネクタは、中心軸の周りに配置される第1の電気導体であって、第1の電気導体は、その長さに沿ってテーパを有し、第1の電気導体は、中心軸の周りで実質的に方位対称である、第1の電気導体と、中心軸の周りに配置される第2の電気導体であって、第2の電気導体は、その長さに沿ってテーパを有し、第2の電気導体は、中心軸の周りで実質的に方位対称である、第2の電気導体と、気体を含み、第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される誘電体領域であって、誘電体領域は、その長さに沿ってテーパを有する、誘電体領域と、誘電体領域内の第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される誘電体要素であって、誘電体要素は、中心軸の周りで実質的に方位対称である、誘電体要素とを備える。
【選択図】図14A
【選択図】図14A
Description
[関連出願の相互参照]
本出願は、37C.F.R.§1.53(b)のもとで、2016年1月27日に出願された「Signal Transmission Line and Electrical Connector including Electrically Thin Resistive Layer and Associated Methods」と題するDove他の所有者が共通する米国特許出願第15/008,368号の一部継続出願である。Dove他の米国特許出願第15/008,368号は、37C.F.R.§1.53(b)のもとで、2015年8月11日に出願された「Coaxial Transmission Line Including Electrically Thin Resistive Layer and Associated Methods」と題するDove他の所有者が共通する米国特許出願第14/823,997号の一部継続出願である。本出願は、35U.S.C.§120のもとで、米国特許出願第15/008,368号及び米国特許出願第14/823,997号の優先権を主張し、それらの開示は全体を引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
本出願は、37C.F.R.§1.53(b)のもとで、2016年1月27日に出願された「Signal Transmission Line and Electrical Connector including Electrically Thin Resistive Layer and Associated Methods」と題するDove他の所有者が共通する米国特許出願第15/008,368号の一部継続出願である。Dove他の米国特許出願第15/008,368号は、37C.F.R.§1.53(b)のもとで、2015年8月11日に出願された「Coaxial Transmission Line Including Electrically Thin Resistive Layer and Associated Methods」と題するDove他の所有者が共通する米国特許出願第14/823,997号の一部継続出願である。本出願は、35U.S.C.§120のもとで、米国特許出願第15/008,368号及び米国特許出願第14/823,997号の優先権を主張し、それらの開示は全体を引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
現代の通信では、信号伝送線路(「伝送線路」)が至る所に存在している。これらの伝送線路は、2点間で電磁(EM)信号(「信号」)を伝送し、数例を挙げると、ストリップ線路、マイクロストリップ線路(「マイクロストリップ」)及び同軸(「同軸ケーブル」)伝送線路を含む、種々の既知の形をとる。
これらの伝送線路は、信号伝搬の単一の固有モード(「単一モード」)を伝搬させることが望ましい。多モード信号伝搬は、所望の伝搬モード及びより高次のモードが互いに干渉し、それにより、規制されず、そして一般には解明できないような、周波数依存性が極めて高い受信信号を与える可能性があるので問題がある。この事例において問題が「有線」の状況で生じることを除いて、これはワイヤレス伝搬における既知のマルチパス問題に類似である。広帯域幅、高品質の信号環境では、多モード信号伝搬は一般に許容できない。
それゆえ、信号伝搬の所望のTEMモードを、より高次のモードから弁別するのを助長する伝送線路が必要とされている。
例示的な実施形態は、以下の詳細な説明を添付図面の図とともに読むことによって最もよく理解される。種々の特徴は必ずしも一律の縮尺で描かれていないことを強調しておく。実際には、寸法は、議論を明瞭にするために任意に増減させることができる。適用可能な箇所及び実際に役立つ箇所であればどの箇所でも、同様の参照符号は同様の要素を参照する。
以下の詳細な説明では、限定ではなく説明の目的で、本教示による一実施形態の十分な理解を提供するために、具体的な詳細を開示する例示的な実施形態が明らかにされる。しかしながら、本教示による他の実施形態は、本明細書に開示される具体的な詳細から逸脱しても、添付の特許請求の範囲の範囲内に依然として含まれることが、本開示の利益を有する当業者には明らかであろう。その上、よく知られた装置及び方法の説明は、例示的な実施形態の説明を不明瞭にしないために省略される場合がある。そのような方法及び装置は、明らかに本教示の範囲内にある。
本明細書に用いられる術語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、限定することを意図するものではない。定義された用語は、本教示の技術分野において一般に理解されかつ受け入れられているようなこれらの定義された用語の技術的な意味及び科学的な意味に加えられるものである。
他に言及されない限り、第1の要素(例えば、信号伝送線路)が第2の要素(例えば、別の信号伝送線路)に接続されると言われるとき、これは、1つ以上の中間要素(例えば、電気コネクタ)を利用して、2つの要素を互いに接続できる場合を含む。しかしながら、第1の要素が第2の要素に直接接続されると言われるとき、これは、2つの要素が、中間又は介在デバイスを用いることなく、互いに接続される場合のみを含む。同様に、信号が要素に結合されると言われるとき、これは、1つ以上の中間要素を利用して、信号を要素に結合できる場合を含む。しかしながら、信号が要素に直接結合されると言われるとき、これは、信号が、中間又は介在デバイスを用いることなく、要素に直接結合される場合のみを含む。
「1つの(a, an)」及び「その(the)」という語は、本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、文脈が明らかにそうでないことを規定している場合を除き、単数の指示対象及び複数の指示対象の双方を含む。したがって、例えば、「デバイス」は、1つのデバイス及び複数のデバイスを含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、「実質的」又は「実質的に」という語は、その通常の意味に加えて、受け入れ可能な限界又は度合いの範囲内にあることを指す。本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、「概ね」という語は、その通常の意味に加えて、当業者に受け入れ可能な限界又は量の範囲内にあることを指す。例えば、「概ね同じ」は、当業者であれば、比較される複数のアイテムを同じであると見なすことを意味する。
添付の図面において示されるような、種々の要素の互いの関係を説明するために、「上方」、「下方」、「最上部」、「最下部」等の相対語を用いることができる。これらの相対語は、図面に示す方位に加えて、要素の様々な方位を包含するように意図されている。例えば、図面に示される装置(例えば、半導体パッケージ)が図面内の表示に対して反転されたなら、例えば、別の要素の「上方にある」と説明される要素が、ここでは、その要素の「下方にある」ことになる。同様に、装置が図面内の表示に対して90度だけ回転したなら、別の要素の「上方」又は「下方」にあると説明される要素は、ここでは、その別の要素に対して「隣接する」ことになり、ただし、「隣接する」は、その別の要素と当接しているか、又は要素間に1つ以上の層、材料、構造等を有することを意味する。
代表的な実施形態によれば、信号伝搬線路は、第1の電気導体と、第2の電気導体と、第1の電気導体と第2の電気導体との間の誘電体領域と、誘電体領域内に配置され、第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される電気的に薄い抵抗層とを備える。電気的に薄い抵抗層は、実質的な横電磁(TEM)伝送モードに対して実質的に透過性であるが、それでも、より高次の伝送モードを実質的に完全に減衰させるように構成される。
本説明を続けるうちにより明らかになるように、代表的な実施形態の伝送線路の最も低い次数(及び所望のモード)は、「実質的には」TEMモードである。このために、TEMモードは、マクスウェルの方程式の解から得られる多少理想的なものである。実際に、任意の0以外の周波数において、「TEMモード」は、実際には、伝送線路の導体の不完全な性質に起因して、純粋に横方向の電場からわずかな逸脱を有する。また、誘電体領域(複数の場合もある)(例えば、図9に示されるような、第1及び第2の誘電体層905、906を含む)の不均一性の結果として、周波数が高くなるほど、同軸伝送線路、ストリップ線路等における「理想的な」TEMモード(技術的に、ばらつきなしである)の挙動からのばらつき及び逸脱が生じることになる。したがって、「実質的にTEM」モードという用語は、以下に説明される代表的な実施形態の伝送線路の環境に起因する理想的な挙動からのそのような逸脱を考慮に入れる。
本教示は最初に、同軸伝送線路(又は種々の同軸ケーブル)を含む代表的な実施形態に関連して説明される。本説明を続けるうちに理解されるように、同軸伝送線路の比較的対称な構造によって、本教示の種々の顕著な特徴を比較的簡単に説明できるようになる。しかしながら、本教示が、同軸伝送線路を含む代表的な実施形態に限定されないことを強調したい。むしろ、後により十分に説明されるように、本教示は、実質的にTEMモードを伝送している、外側導体に対して幾何学的にオフセットされた内側導体を有する伝送線路、ストリップ線路伝送線路及びマイクロストリップ伝送線路を含む、他のタイプの伝送線路において使用することも考えられる。さらに、本教示は、伝送線路と電気デバイス、又は他の伝送線路との間の接続を達成するために使用されるデバイス(例えば、電気コネクタ、アダプタ、減衰器等)の場合も考えられる。例として、同軸伝送線路の端部を、その接続にわたって同軸形態を維持し、同軸伝送線路の中に戻される反射を低減するために同軸伝送線路と実質的に同じインピーダンスを有するように設計される同軸電気コネクタ(図13A〜図13Cを参照)において終端することができる。コネクタは、通常、銀又は耐変色性(tarnish-resistant)金等の高導電性金属でめっきされる。
ここで、図1〜図3を参照すると、代表的な実施形態による同軸伝送線路10がここで説明されることになる。同軸伝送線路10は、図面において、例えば、同軸ケーブルとして示される。同軸伝送線路10は、内側電気導体12(第1の電気導体と呼ばれる場合もある)と、外側電気導体14(第2の電気導体と呼ばれる場合もある)と、内側電気導体12と外側電気導体14との間の誘電体領域16と、誘電体領域16内にあり、内側電気導体12及び外側電気導体14と同心である電気的に薄い抵抗層18とを含む。
代表的な実施形態において、電気的に薄い抵抗層18は連続しており、同軸伝送線路10の長さに沿って延在する。電気的に薄い抵抗層の連続性は、本明細書において説明される他の代表的な実施形態の伝送線路にも共通である。代替的には、電気的に薄い抵抗層18、及び他の代表的な実施形態の電気的に薄い抵抗層は、不連続である場合があり、それにより、特定の伝送線路の長さに沿って間隙を有する場合がある。
内側電気導体12は、外側電気導体14と共通の伝搬軸17を有する。同様に、内側電気導体及び外側電気導体14は、共通の幾何学的中心(例えば、共通の伝搬軸17上の点)を共有する。さらに、同軸伝送線路10は、断面が実質的に円形である。一般に、「同軸」という用語は、伝送線路の種々の層/領域が共通の伝搬軸を有することを意味する。同様に、「同心」という用語は、伝送線路の層/領域が同じ幾何学的中心を有することを意味する。本説明を続けるうちに理解されるように、幾つかの代表的な実施形態の伝送線路は、同軸及び同心であるのに対し、他の代表的な実施形態では、伝送線路は同心ではない。最後に、代表的な実施形態の伝送線路は、断面が円形である伝送線路に限定されない。むしろ、限定はしないが、長方形又は楕円形の断面を含む、他の断面を有する伝送線路が考えられる。
当業者には理解されるように、内側電気導体12及び外側電気導体14は、銅線、又は他の金属、合金、若しくは非金属電気導体等の任意の適切な電気導体とすることができる。誘電体領域16において使用するために考えられる誘電体材料又は層は、限定はしないが、ガラス繊維材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のプラスチック、少ない損失正接(例えば、10−2)を有する低k誘電体材料、セラミック材料、液晶ポリマー(LCP)、又は空気を含む任意の他の適切な誘電体材料、及びその組み合わせを含む。保護鞘が保護プラスチックコーティング又は他の適切な保護材料を含むことができ、非導電性の絶縁鞘であることが好ましい。以下に説明される代表的な実施形態において、誘電体領域16は、1つ以上の誘電体層を含むことができる。とりわけ、種々の代表的な実施形態において説明される誘電体層の数は、一般には例示であり、それより多くの(2つ以上の)層又は少ない層も考えられる。しかしながら、一般に、種々の誘電体層の誘電率は、実質的にTEM伝搬モードを伝搬するために、実質的に同じである。
内側電気導体12と外側電気導体14との間に実質的に厳密で、実質的に一定の間隔を与えるように同軸伝送線路10の寸法が制御されるという点で、同軸伝送線路10は、オーディオ信号等の低い周波数の信号を搬送するために使用される他のシールドケーブルとは異なる。
同軸伝送線路10は多くの場合に、無線周波数信号用の伝送線路として使用される。同軸伝送線路10の適用例は、それぞれのアンテナを備える無線送信機及び無線受信機を接続する給電線、コンピュータネットワーク(インターネット)接続、及びケーブルテレビ信号を分配することを含む。無線周波数の適用例では、電気信号及び磁気信号は、実質的に横電磁(TEM)モードにおいて主に伝搬し、それは、伝送線路によって伝搬することになる単一の所望のモードである。実質的にTEMモードでは、電場及び磁場はいずれも伝搬方向に対して実質的に垂直である。しかしながら、或る特定のカットオフ周波数より上では、導波路内の場合と同様に、横電場(TE)モード若しくは横磁場(TM)モード、又はその両方が伝搬することもできる。カットオフ周波数より高い信号の場合、異なる位相速度を有する複数のモードが伝搬し、互いに干渉するおそれがあるので、カットオフ周波数より高い信号を伝送させることは一般に望ましくない。内側電気導体12と外側電気導体14の内面との間の外周の平均は、カットオフ周波数に概ね反比例する。
図2及び図3に示されるように、電気的に薄い抵抗層18は、後に説明されるように、より高次の伝送モードを実質的に完全に減衰させながら、実質的に横電磁(TEM)伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択され、構成される電気的に抵抗性の層である。一般に、「実質的に完全に減衰させる」は、本明細書において説明される代表的な実施形態による同軸伝送線路10又は他の伝送線路が、所望の実質的にTEMモードと、望ましくないより高次のモードとの間の相対的な減衰の所定の閾値に対応するように設計されることを意味する。理解されるように、数ある設計検討事項の中でも、この所定の閾値は、電気的に薄い抵抗層18の適切な厚さ(例えば、以下に説明される表皮深さによる)及び抵抗率の選択を通して実現される。例えば、102GHzまでのRF周波数が関連し、伝送長が101cm程度である適用例において、相対的な減衰の閾値は、約0.1m−1のTEM減衰定数を必要とするが、約100m−1より大きく、有用には、約1000m−1を超える、より高次のモードの減衰が考えられる。一方、最も高い動作周波数が数GHz(以下)にすぎず、伝送長が数十メートルである適用例では、相対的な減衰の閾値は、約0m−1〜約0.01m−1のTEM減衰定数を必要とし、その一方で、より高次のモードを少なくとも約1.0m−1、有用には約10m−1より大きく減衰させることが考えられる。これらの例は例示にすぎず、本教示を限定することを意図していないことを強調したい。
本明細書において使用されるときに、「電気的に薄い」層は、その層厚が対象とする(最も高い)信号周波数において表皮深さδ未満である層である。これは、実質的にTEMモードの吸収が最小限に抑えられるのを保証する。表皮深さは、δ=1/√(πfμσ)によって与えられ、ただし、δは、メートル単位であり、fは、Hz単位の周波数であり、μは、ヘンリー/メートル単位の層の透磁率であり、σは、シーメンス/メートル単位の層の導電率である。
したがって、本明細書における検討の場合に、tが電気的に薄い抵抗層18の物理的な厚さである場合には、t<δmin=1/√(πfmaxμσ)である場合に「電気的に薄い」。ただし、δminは、最大周波数fmaxにおいて計算された表皮深さである。例えば、fmax=200GHzであり、その層は、非磁性であり、それゆえ、μ=μ0=真空透磁率=4π*10−7ヘンリー/メートルであり、導電率が100シーメンス/メートルであると仮定する。その際、δmin=112.5μmであるので、25μmの抵抗層厚tは、この場合に、電気的に薄いと見なされることになる。要約すると、電気的に薄い抵抗層18は、その層厚が同軸伝送線路10の最大動作周波数において表皮深さ未満であるときに電気的に薄い。
誘電体領域16は、内側電気導体12と電気的に薄い抵抗層18との間の内側誘電体材料20と、電気的に薄い抵抗層18と外側電気導体14との間の外側誘電体材料22とを備えることができる。種々の実施形態において、内側誘電体材料20及び外側誘電体材料22は、概ね同じ厚さを有する。幾つかの実施形態において、内側誘電体材料20の厚さは、外側誘電体材料22の厚さの約2倍である。
電気的に薄い抵抗層18は、内側誘電体材料20上の電気的に薄い抵抗性コーティングとすることができる。電気的に薄い抵抗層18は例示的には、TaN、WSiN、抵抗性負荷ポリイミド(resistively-loaded polyimide)、グラファイト、グラフェン、遷移金属ジカルコゲナイド(TMDC)、ニクロム(NiCr)、リン酸ニッケル(NiP)、酸化インジウム、酸化スズのうちの少なくとも1つを含む。しかしながら、とりわけ、電気的に薄い抵抗層18として使用するために、本教示の利益を得る当業者の範囲内にある他の材料も考えられる。
遷移金属ジカルコゲナイド(TMDC)は:HfSe2、HfS2、SnS2、ZrS2、MoS2、MoSe2、MoTe2、WS2、WSe2、WTe2、ReS2、ReSe2、SnSe2、SnTe2、TaS2、TaSe2、MoSSe、WSSe、MoWS2、MoWSe2、PbSnS2を含む。カルコゲン族はVI族元素S、Se及びTeを含む。
電気的に薄い抵抗層18は、20オーム/平方〜2500オーム/平方、好ましくは20オーム/平方〜200オーム/平方の電気シート抵抗を有することができる。
図4を更に参照すると、同軸伝送線路10’の別の実施形態が説明されることになる。この実施形態において、更なる電気的に薄い抵抗層19が誘電体領域内に含まれ、内側電気導体12及び外側電気導体14と同心である。そのような実施形態において、誘電体領域は、内側誘電体材料20と、中央誘電体材料23と、外側誘電体材料24とを含む。そのような誘電体材料は、同じ又は異なる材料を含むことができる。所望の減衰特性に基づいて、複数の電気的に薄い抵抗層が含まれる場合がある。
第2の電気的に薄い抵抗層を追加するとき、幾つかのより高次のモードを減衰させるために、外側電気導体14から内に、おそらく2/3のところに位置決めできることがより好ましく、それは、複数の不連続が存在する場合に、又は整合不良の負荷を伴う場合に有益な場合がある。それは、ケーブルを何度も曲げられるようにするのに有用な場合もある。したがって、電気的に薄い抵抗層18と外側電気導体14との間に更なる電気的に薄い抵抗層19を含むことが望ましい場合がある。しかしながら、更なる電気的に薄い抵抗層19の利点は、更なる電気的に薄い抵抗層19が、支配的な実質的にTEMモードに対して何らかの挿入損失を追加するおそれがあるという考えられる不都合と、比較検討されなければならない。
図5を更に参照すると、別の実施形態が説明される。ここでは、内側電気導体12、外側電気導体14及び誘電体領域16が同軸ケーブル30の長さを画定し、同軸ケーブル30の両端にある同軸コネクタ32、34がある。電気的に薄い抵抗層18は、同軸ケーブル30の全長内に、そして同軸コネクタ32、34内に延在する。
また、他の実施形態では、内側電気導体12、外側電気導体14及び誘電体領域16は、マイクロ同軸伝送線路の長さを画定することができる。
これまで例示的な実施形態の種々の構造を説明してきたが、ここで、特徴、利点及び解析が論じられることになる。それらの例示的な実施形態は、同軸伝送線路10、10’、例えば、同軸ケーブル30に向けられ、同心の電気的に薄い抵抗層18が、内側電気導体12と外側電気導体14とを分離する絶縁(誘電体)領域16内のいずれかの場所に挟持される。すなわち、高い導電率を有する金属から形成される通常の内側電気導体12及び外側電気導体14に加えて、本発明によれば、ここで、電気的に薄い(この場合には円筒形の)抵抗層18によって分離される内側誘電体及び外側誘電体を有する。全ての領域、すなわち、内側電気導体12、内側誘電体材料20、電気的に薄い(円筒形)抵抗層18、外側誘電体材料22及び外側電気導体14は同心である。「同軸」及び/又は「同心」という用語は、層/領域が同じ軸/中心を有することを意味する。これは、任意の特定の断面に限定されない。本明細書では円形、長方形及び他の断面が考えられる。例として、内側導体及び外側導体は、長方形(以下に説明される)のような他の断面形状を有することができる。代替的には、内側導体及び外側導体は異なる断面形状を有する場合がある(例えば、内側導体は、断面が円形である場合があり、外側導体は、断面が長方形である場合がある)。内側導体及び外側導体の形状にかかわらず、電気的に薄い抵抗層は、実質的にTEMモードの電気力線が各入射点において実質的に垂直(すなわち、電気的に薄い抵抗層の垂線に対して実質的に平行)であるような形状を有し、より高次の伝送モードを実質的に減衰させながら、実質的にTEM伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択される。
従来の同軸ケーブルと同様に、所望の実質的に横電磁(TEM)は、図2に示されるように、どの場所でも実質的に径方向に向けられる電場を特徴とする。全てのより高次のモードは、横電場(TE)であっても、横磁場(TM)であっても、この特性を有することはできない。
詳細には、全てのTMモードは、電場の強い縦(軸に沿った)成分を有する。これらの縦電気ベクトル(longitudinal electric vector)は、抵抗性円筒体内に軸方向RF電流を生成し、TMモードの高い抵抗損につながる。逆に、TEモードは顕著な方位(すなわち、軸の周りで時計回り又は反時計回りに向けられる)電場ベクトルを有し、それにより、抵抗性円筒体内に局所的な方位電流を生成する。ここでも、電気的に薄い抵抗性シート1418は良好な電気導体ではないので、有益には、TEモードの高い抵抗損が生じる。
一方、薄い抵抗性円筒体によって径方向に電流が流れないようになるので、実質的にTEMモードは抵抗損をほとんど被らない。
本教示の実施形態の重要な利点は、内側電気導体1412及び外側電気導体1414両方が使用される周波数が高いほど、相対的に大きな寸法が実現されることである。この結果として、電流集中の低減に起因して、所望の広帯域の実質的にTEMモードの場合の導電損失は少ない。また、それにより、所与の最大TEM周波数まで、より強度があるコネクタ、及びより強度があるケーブル自体を使用できる可能性がある。導波路技術とは対照的に、本実施形態はそれでも、真に広帯域(DCから非常に高い周波数、例えば、ミリメートル波又はサブミリメートル波まで)のコンジットである。
実際には、業界は、ミリメートル波周波数において50オームケーブルを扱うことを好む。通常の誘電体PTFEは、約1.9の比誘電率を有し、厳密な値はPTFEのタイプ及び周波数によって決まるが、この議論の場合に、この値は十分に近い。従来の同軸ケーブル30におけるこの誘電体値の場合、50Ω特性インピーダンスを達成するために、外側電気導体1314IDと内側電気導体12ODとの比は、3.154に等しい。
実際の周波数拡張目標の一例がここで論じられる。1.85mmケーブルが、概ね、約73GHzまで単一モードである。この周波数を、例えば、ほとんど3倍の220GHzまで拡張するのが非常に有用であろう。関連する計算は、73GHzと220GHzとの間のいくつの、そしてどのTEモード及びTMモードを抵抗性円筒形シートによって減衰させなければならないかを特定することである。
これを計算する簡単な方法は、より高次のモードの場合の無次元固有値kcaを計算することである。ただし、kcは、カットオフ波数=2π/λcであり、2aは、外側電気導体1314IDである。ここで、λcは、自由空間カットオフ波長=c/fcであり、ただし、fcは、カットオフ周波数であり、cは、真空中の光の速さである。最も低い固有値は、第1の高次のモードの約73GHzカットオフに対応し、それは偶然にもTE11モードである。最も低い固有値の3倍以内の任意の固有値は、減衰させるべきモードを示す。最も低い固有値より3倍より大きい固有値は、220GHzであっても、依然としてカットオフ内にあるモードに対応する。
無次元固有値を使用する理由は、同じ議論を他の場合にも拡張できることである。例えば、約120GHz〜約360GHzの単一モードである1mmケーブルの動作周波数を拡張することが望ましい場合がある。最も低い固有値は、その際、1mmケーブル内のTE11モードの約120GHzカットオフに対応する。
図6及び図7の表は、それぞれ、TEモード及びTMモードの計算を示す。50オームテフロン充填同軸ケーブルの場合のTEモードの固有値を示す図6において、TE11、TE12及びTE13における固有値は、減衰させるべきモードに対応する。他の固有値は、この例において恣意的な「第1のカットオフ周波数の3倍(thrice 1st cutoff frequency)」規則に近づくTE10を除いて、依然としてカットオフ内にあるモードである。言い換えると、TE10は220GHzにおいて辛うじて依然としてカットオフであるので、最大動作周波数が少しだけ高く押し上げられる必要がある場合には、ここで、抵抗性の減衰が望ましい場合がある。
図7の表は、50オームテフロン充填同軸ケーブルのためのTMモードの固有値を示し、抵抗性減衰に関与している少数のモードのみが存在することを見ることができる。有益には、より高次のモード(例えば、TE11モード)を最大限に減衰させながら、実質的にTEMモードの減衰を最小限に抑えるように、抵抗性円筒体のシート抵抗及び半径を選択することができる。
rを抵抗性円筒体の半径とする。その議論を一般論にしておくために(1.85mmケーブルのみを扱うのとは対照的に)、設計者は、シート抵抗及び無次元比a/rに焦点を合わせることができる。ただし、2aは、外側電気導体14の内径IDである。約20Ω/平方〜約200Ω/平方の範囲内のシート抵抗及び約1.2〜約2.4の範囲内のa/r値が実効的である。抵抗性円筒体は、内側電気導体12と外側電気導体14との間の実質的に中間に存在する場合がある。
その幾何学的形状を構成する方法の一例が、そのコア内に既に内側電気導体12を備えている内側誘電体材料20の周りに電気的に薄い抵抗性シート1418を巻くことである。その後、この部分的なアセンブリに外側誘電体材料22を被せることができる。最後に、その外側に外側電気導体14を被せることができる。
潤滑剤の形でグラファイト/グラフェン、MoS2、WS2及びMoSe2が利用可能であり、それは代替の構成方法につながる場合がある。内側誘電体材料20(例えば、円筒体)は、所望の抵抗性潤滑剤で潤滑することができる。潤滑コーティング厚は、潤滑剤の電気抵抗率に応じて、所望のシート抵抗を生成するように選択される。外側誘電体材料22は、例えば、最初に2つの半円筒体を含み、その後、潤滑された内側誘電体材料20の周りで貝殻を合わせるように閉じられる。最後に、外側電気導体14が外側誘電体材料22の上に被せられる。外側電気導体14、例えば、円筒体が、密着するようにして半分の殻を適所に保持することになるので、接着剤は不要な場合もある。
本教示の実施形態の変形形態は、同軸ケーブルの「変動が生じる(perturbed)」長さにおいてのみ電気的に薄い抵抗層18を設けることである。すなわち、同軸ケーブルが及ぶ距離のうちの正確に真っすぐな部分では、全てのモードが直交するので、モードが互いに結合しない。理想的な同軸ケーブルに、例えば、コネクタ及び湾曲部において変動が生じた場合にのみ、それらのモードが教科書的な分布から変形し、相互結合が生じる可能性がある。それゆえ、別の方策は、コネクタ内又はその付近、及びあらかじめ湾曲している領域内でのみ電気的に薄い抵抗層18を含むことであり、電気的に薄い抵抗層18を除いている場合がある所定の真っすぐな部分を曲げないようにケーブル使用者に助言することである。この手法は、実質的にTEMモードの減衰を低減するか、又は最小化するという利点を有し、その利点は、長いケーブルの場合に、又は実質的にTEMモードの表皮深さが抵抗性シート1418の厚さに接近する非常に高い周波数において特に重要な場合がある。
図8は、代表的な実施形態による、伝送線路800の断面図である。伝送線路800の数多くの態様及び細部は、上記の図1〜図7の代表的な実施形態に関連して説明された伝送線路に共通であり、ここで説明される代表的な実施形態を曖昧にするのを避けるために、繰り返されない場合がある。
伝送線路800は、信号線として機能する第1の電気導体801と、その周りに配置され、接地面として機能する第2の電気導体802とを備える。電気的に薄い抵抗層803が、誘電体領域804内の第1の電気導体801と第2の電気導体802との間に配置される。とりわけ、誘電体領域804は、上記の誘電体材料の1つ以上を含む。誘電体領域804において2つ以上の材料が使用される場合には、それらの誘電率は、概ね同じである。
伝送線路800は、上記で言及され、本教示によって考えられる或る特定の特徴を示す。とりわけ、これらの特徴のうちの幾つかは、本教示によって考えられる、結果としてもたらされる構造とともに、上記で説明されている場合がある。第2の電気導体802は、外側電気導体であり、断面が円形でも楕円形でもない。むしろ、第2の電気導体802は、実質的に長方形である。代替的には、第2の電気導体802は、正方形又は多角形等の他の断面形状を有することができる。理解できるように、数ある中でも、第2の電気導体802の断面形状は、伝搬する単一モード、この場合には実質的にTEMモードを決定し、それゆえ、電気力線の向きを決定する。電気的に薄い抵抗層803は、実質的にTEMモードの電気力線805がその上に直角に(すなわち、電気的に薄い抵抗層の表面に対する垂線に平行に)入射するように選択された形状を有する。図1〜図7に関連して上記で説明された代表的な実施形態と同様に、電気的に薄い抵抗層803は、より高次の伝送モードを実質的に完全に減衰させながら、実質的に横電磁(TEM)伝送モードに対して実質的に透過性であるように構成される。
第1の電気導体801は、第2の電気導体802に対してオフセットされ、それゆえ、共通の幾何学的中心を共有しない。これは例示にすぎず、上記で言及されたように、他も考えられる(例えば、第1の電気導体801及び第2の電気導体802が共通の幾何学的中心を共有する)。さらに、第1の電気導体801は、例示的には、実質的に長方形の断面を有する。これもまた不可欠ではなく、第1の電気導体801は、円形又は楕円形等の他の断面形状を有することができる。本教示から理解できるように、伝送線路の種々の構成要素の形状の選択は、実質的にTEMモードの電気力線の向きに影響を及ぼす。電気的に薄い抵抗層803は、実質的にTEMモードの電気力線が各入射点において実質的に垂直(すなわち、電気的に薄い抵抗層に対する垂線に実質的に平行)であるような形状を有するように、そして、より高次の伝送モードを実質的に減衰させながら、実質的にTEM伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択される。
図9は、代表的な実施形態による、伝送線路900の断面図である。伝送線路900の数多くの態様及び細部は、上記の図1〜図8の代表的な実施形態に関連して説明された伝送線路に共通であり、ここで説明される代表的な実施形態を曖昧にするのを避けるために、繰り返されない場合がある。
伝送線路900は、例示的にはマイクロストリップ伝送線路であり、第1の電気導体901(すなわち、信号導体)と、第1の電気導体901の下方に配置される第2の電気導体902(すなわち、接地導体)とを備える。電気的に薄い抵抗層903が、第1の誘電体層905及び第2の誘電体層906を備える基板904内に配置される。上層(superstrate)907が基板904の上方に配置される。第1の誘電体層905及び第2の誘電体層906は、誘電率εr2及びεr3を有するのに対して、上層907は、基板904の誘電率以下の誘電率εr1を有する。例として、εr2は、εr3と実質的に同じである。
第1の電気導体901の二等分面908は、電気的に薄い抵抗層903も二等分する。最も強力な電場は、二等分面908において生じ、その場合に、それゆえ、電気的に薄い抵抗層903は、二等分面908に垂直であることが有用である。また、干渉する可能性があるより高次のモードを最も実効的に減衰させるために、電気的に薄い抵抗層903は、二等分面908の周りに対称に位置することが最良である。
電気的に薄い抵抗層903は、所望の実質的にTEMモードの電気力線(図示せず)が各入射点において実質的に垂直(すなわち、電気的に薄い抵抗層に対する垂線に平行)であるような形状及び向きを有するように、そして、より高次の伝送モードを実質的に減衰させながら、実質的にTEM伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択される。
図10は、代表的な実施形態による、伝送線路1000の断面図である。伝送線路1000の数多くの態様及び細部は、上記の図1〜図9の代表的な実施形態に関連して説明された伝送線路に共通であり、ここで説明される代表的な実施形態を曖昧にするのを避けるために、繰り返されない場合がある。
伝送線路1000は、例示的にはマイクロストリップ伝送線路であり、第1の電気導体1001(すなわち、信号導体)と、第1の電気導体1001の下方に配置される第2の電気導体1002(すなわち、接地導体)とを備える。電気的に薄い抵抗層1003が、第1の誘電体層1005及び第2の誘電体層1006を備える基板1004内に配置される。上層1007が基板1004の上方に配置される。第1の誘電体層1005及び第2の誘電体層1006は、誘電率εr2及びεr3を有するのに対して、上層1007は、基板1004の誘電率以下の誘電率εr1を有する。例として、εr2は、εr3と実質的に同じである。
電気的に薄い抵抗層1003は、実質的にTEMモードの電気力線(図示せず)が各入射点において実質的に垂直(すなわち、電気的に薄い抵抗層に対する垂線に実質的に平行)であるような形状及び向きを有するように、そして、より高次の伝送モードを実質的に減衰させながら、実質的にTEM伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択される。とりわけ、そして電気的に薄い抵抗層903と異なり、電気的に薄い抵抗層1003は、実質的にTEMモードの磁力線輪郭に従うように、基板1004と上層1007との間の界面に至るまで湾曲する。当業者によって理解されるように、実質的にTEMモードにおいて、電気力線及び磁力線は実質的に互いに垂直であり、それらの外積ベクトル(すなわち、ポインティングベクトル)は、伝搬方向を指している。それゆえ、抵抗性シートが磁場輪郭に従う場合には、自動的にどの場所においても電場に対して垂直である。
伝送線路1000の1つの利点は、電気的に薄い抵抗層1003がより高次のモードのB場線(B-field line)に対して方向を合わせられるので、より高次のモードをより大きく減衰させることである。
図11は、代表的な実施形態による、伝送線路1100の断面図である。伝送線路1100の数多くの態様及び細部は、上記の図1〜図10の代表的な実施形態に関連して説明された伝送線路に共通であり、ここで説明される代表的な実施形態を曖昧にするのを避けるために、繰り返されない場合がある。
伝送線路1100は、例示的にはストリップ線路伝送線路であり、第1の電気導体1101(すなわち、信号導体)と、第1の電気導体1101の下方に配置される第2の電気導体1102(すなわち、下側接地導体)と、第3の電気導体1103(すなわち、上側接地導体)とを備える。知られているように、接地−接地間ビア(図示せず)を用いて、第2の電気導体1102及び第3の電気導体1103が同じ電位に維持されるのを確実にすることができる。
第1の電気的に薄い抵抗層1104が基板1105内の第1の電気導体1101の真下に配置され、基板は、第1の誘電体層1106及び第2の誘電体層1107を備える。第2の電気的に薄い抵抗層1108は、上層1109内の第1の電気導体1101の上方に配置され、上層は、第3の誘電体層1110及び第4の誘電体層1111を備える。第1〜第4の誘電体層1106、1107、1110、1111は、それぞれ誘電率εr1、εr2、εr3及びεr4を有する。
代表的な実施形態によれば、第1〜第4の誘電体層1106、1107、1110、1111の誘電率は実質的に同じであり、それゆえ、最も低い次数の伝搬モードは、実質的にTEMである。
第1の電気的に薄い抵抗層1104及び第2の電気的に薄い抵抗層1108は、実質的にTEMモードの電気力線(図示せず)が各入射点において実質的に垂直(すなわち、電気的に薄い抵抗層に対する垂線に実質的に平行)であるような形状及び向きを有するように、そして、より高次の伝送モードを実質的に減衰させながら、実質的にTEM伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択される。
図12は、代表的な実施形態による、伝送線路1200の断面図である。伝送線路1200の数多くの態様及び細部は、上記の図1〜図11の代表的な実施形態に関連して説明された伝送線路に共通であり、ここで説明される代表的な実施形態を曖昧にするのを避けるために、繰り返されない場合がある。
伝送線路1200は、例示的にはストリップ線路伝送線路であり、第1の電気導体1201(すなわち、信号導体)と、第1の電気導体1201に隣接して配置される第2の電気導体1202(すなわち、第1の共平面接地導体)と、第3の電気導体1203(すなわち、第2の共平面接地導体)とを備える。
第4の電気導体1204(すなわち、下側接地導体)が第1の電気導体1201の下方に配置され、第5の電気導体1205(すなわち、上側接地導体)が第1の電気導体1201の上方に配置される。知られているように、接地−接地間ビア(図示せず)を用いて、第2〜第5の電気導体1202〜1205が同じ電位に維持されるのを確実にすることができる。
第1の電気的に薄い抵抗層1206が基板1207内の第1の電気導体1201の真下に配置され、基板は、第1の誘電体層1208及び第2の誘電体層1209を備える。第2の電気的に薄い抵抗層1210は、上層1211内の第1の電気導体1201の上方に配置され、上層は、第3の誘電体層1212及び第4の誘電体層1213を備える。第1〜第4の誘電体層1208、1209、1212、1213は、それぞれ誘電率εr1、εr2、εr3及びεr2を有する。
代表的な実施形態によれば、第1〜第4の誘電体層1208、1209、1212、1213の誘電率は実質的に同じであり、それゆえ、最も低い次数の伝搬モードは、実質的にTEMである。
第1の電気的に薄い抵抗層1206及び第2の電気的に薄い抵抗層1210は、実質的にTEMモードの電気力線(図示せず)が各入射点において実質的に垂直(すなわち、電気的に薄い抵抗層に対する垂線に実質的に平行)であるような形状及び向きを有するように、そして、より高次の伝送モードを実質的に減衰させながら、実質的にTEM伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択される。
図13A及び図13B及び図13Cは、ここで説明されることになる代表的な実施形態による、電気コネクタ1300のそれぞれ断面図及び斜視図を示す。とりわけ、上記の代表的な実施形態の伝送線路の数多くの態様及び細部が電気コネクタ1300に共通である。これらの共通の態様及び細部は、ここで説明される代表的な実施形態において多くの場合に繰り返されない。
電気コネクタ1300は、図面において、例えば、同軸電気コネクタとして示される。本教示によれば他の電気コネクタも考えられることを強調したい。
ここで説明される代表的な実施形態において、電気コネクタは、雄型端部1310及び雌型端部1311を備える雄型/雌型コネクタである。当業者には理解されるように、ここで説明される代表的な実施形態を通して、本教示の電気コネクタの全ての態様が提供される。したがって、雄型端部1310を簡単に作り変えることによって、信号伝送線路を終端するように構成される雄型コネクタを作り出すことができ、雌型端部1311を簡単に作り変えることによって、信号伝送線路を終端するように構成される雌型コネクタを作り出すことができる。
電気コネクタ1300は、内側電気導体1312(第1の電気導体とも呼ばれる)と、外側電気導体1314(第2の電気導体とも呼ばれる)と、内側電気導体1312と外側電気導体1314との間の誘電体領域1316と、誘電体領域1316内にあり、内側電気導体1312と外側電気導体1314と同心である電気的に薄い抵抗層1318とを含む。図13Aに示されるように、内側電気導体1312は雄型端部1310上で雄型導体1322において終端し、雌型端部1311上で雌型導体1323において終端する。
代表的な実施形態において、電気的に薄い抵抗層1318は、連続しており、電気コネクタ1300の長さに沿って延在する。電気的に薄い抵抗層の連続性は、本明細書において説明される他の代表的な実施形態の伝送線路にも共通である。代替的には、電気的に薄い抵抗層1318、及び他の代表的な実施形態の電気的に薄い抵抗層は、不連続である場合があり、それにより、特定の伝送線路の長さに沿って間隙を有する場合がある。
内側電気導体1312は、外側電気導体1314と共通の伝搬軸1317を有する。同様に、内側電気導体及び外側電気導体1314は、共通の幾何学的中心(例えば、共通の伝搬軸1317上の点)を共有する。さらに、電気コネクタ1300は、断面が実質的に円形である。一般に、「同軸」という用語は、伝送線路の種々の層/領域が共通の伝搬軸を有することを意味する。同様に、「同心」という用語は、伝送線路の層/領域が同じ幾何学的中心を有することを意味する。本説明を続けるうちに理解されるように、幾つかの代表的な実施形態の伝送線路は同軸及び同心であり、他の代表的な実施形態では、伝送線路は同心ではない。最後に、代表的な実施形態の伝送線路は、断面が円形である伝送線路に限定されない。むしろ、限定はしないが、長方形又は楕円形の断面を含む、他の断面を有する伝送線路が考えられる。
図13Aに示されるように、内側電気導体1312は、電気コネクタ1300の本体の終端を越えて延在し、別の電気コネクタ(図示せず)上の雌型導体(図示せず)との接続を容易にする。このようにして、電気コネクタ1300は、代表的な実施形態に関連して上記で説明されたような、電気的に薄い抵抗層を備える伝送線路の終端として機能することができる。
雌型導体1323は、図13Cにおいてより明らかに示されるように、中空の内部を有し、別の電気コネクタ(図示せず)上の雄型導体(図示せず)と接続するように構成される。
当業者には理解されるように、内側電気導体1312及び外側電気導体1314は、銅線、又は他の金属、合金、又は非金属電気導体等の任意の適切な電気導体とすることができる。
或る特定の実施形態において、誘電体領域1316内に設けられる誘電体材料は空気である。そのような実施形態において、構造的な伝搬を与え、それにより、内側電気導体1312、電気的に薄い抵抗層1318及び外側電気導体1314の分離を確実にするために、図示されるように、内側電気導体1312と外側電気導体1314との間に誘電体ビード1320が配置される。これらの誘電体ビードは、電気コネクタ1300の意図した目的のために適した既知の材料、例えば、以下に説明される誘電体材料から形成することができる。
代替的には、誘電体材料として空気が使用されない場合には、誘電体領域1316内に誘電体材料の1つ以上の層を設けることができる。誘電体領域1316において使用するために考えられるそのような材料は、限定はしないが、ガラス繊維材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のプラスチック、少ない損失正接(例えば、10−2)を有する低k誘電体材料、セラミック材料、液晶ポリマー(LCP)、又は空気を含む任意の他の適切な誘電体材料、及びその組み合わせを含む。保護鞘が保護プラスチックコーティング又は他の適切な保護材料を含むことができ、非導電性の絶縁鞘であることが好ましい。以下に説明される代表的な実施形態において、誘電体領域1316は、1つ以上の誘電体層を含むことができる。とりわけ、種々の代表的な実施形態において説明される誘電体層の数は一般には例示であり、それより多くの(2つ以上の)層又は少ない層も考えられる。しかしながら、一般に、種々の誘電体層の誘電率は、実質的にTEM伝搬モードを伝搬するために、実質的に同じである。
内側電気導体1312と外側電気導体1314との間に実質的に厳密で、実質的に一定の間隔を与えるように電気コネクタ1300の寸法が制御されるという点で、電気コネクタ1300は、オーディオ信号等の低い周波数の信号を搬送するために使用される他のシールド電気コネクタとは異なる。
電気コネクタ1300は、多くの場合に、無線周波数(RF)信号以上のための信号伝送線路を接続するために使用される。このため、電気コネクタ1300は、RF、マイクロ波及びミリメートル波の適用例において使用するために構成される。電気コネクタ1300の適用例は、電子試験及び測定機器内で高周波数信号をルーティングすること、電子試験及び測定機器とDUT(被試験デバイス)との間を接続すること、それぞれのアンテナを備える無線送信機及び受信機を接続すること、コンピュータネットワーク(インターネット)接続、及びケーブルテレビ信号を分配することを含む。無線周波数の適用例では、電気信号及び磁気信号は実質的に横電磁(TEM)モードにおいて主に伝搬し、それは、電気コネクタ1300と、それに接続される伝送線路とによって伝搬することになる単一の所望のモードである。実質的にTEMモードでは、電場及び磁場はいずれも伝搬方向に対して実質的に垂直である。しかしながら、或る特定のカットオフ周波数より上では、導波路内の場合と同様に、横電場(TE)モード又は横磁場(TM)モード、又はその両方が伝搬することもできる。カットオフ周波数より高い信号の場合、異なる位相速度を有する複数のモードが伝搬し、互いに干渉するおそれがあるので、カットオフ周波数より高い信号を伝送させることは一般に望ましくない。内側電気導体1312と外側電気導体1314の内面との間の外周の平均は、カットオフ周波数に概ね反比例する。
電気的に薄い抵抗層1318は、他の代表的な実施形態に関連して上記で説明された電気的に薄い抵抗層と実質的に同一である。電気的に薄い抵抗層1318は、他の代表的な実施形態に関連して上記で説明されたように、より高次の伝送モードを実質的に完全に減衰させながら、実質的に横電磁(TEM)伝送モードに対して実質的に透過性であるように選択され、構成される電気的に抵抗性の層である。一般に、代表的な実施形態の種々の信号伝送線路に関連して上記で説明されたように、「実質的に完全に減衰させる」は、電気コネクタ1300が、所望の実質的にTEMモードと、望ましくないより高次のモードとの間の相対的な減衰の所定の閾値に対応するように設計されることを意味する。理解されるように、数ある設計検討事項の中でも、この所定の閾値は、電気的に薄い抵抗層1318の適切な厚さ(例えば、以下に説明される表皮深さによる)及び抵抗率の選択を通して実現される。例えば、102GHzまでのRF周波数が関連し、伝送長が101cm程度である適用例において、相対的な減衰の閾値は、約0.1m−1のTEM減衰定数を要求するが、約100m−1より大きく、有用には、約1000m−1を超える、より高次のモードの減衰が考えられる。一方、最も高い動作周波数が数GHz(以下)にすぎず、伝送長が数十メートルである適用例では、相対的な減衰の閾値は、約0m−1〜約0.01m−1のTEM減衰定数を要求し、その一方で、より高次のモードを少なくとも約1.0m−1、有用には約10m−1より大きく減衰させることが考えられる。これらの例は例示にすぎず、本教示を限定することを意図していないことを強調したい。
上記で言及されたように、「電気的に薄い」層は、その層厚が対象とする(最も高い)信号周波数において表皮深さδ未満である層である。これは、実質的にTEMモードの吸収が最小限に抑えられるのを保証する。表皮深さは、δ=1/√(πfμσ)によって与えられ、ただし、δは、メートル単位であり、fは、Hz単位の周波数であり、μは、ヘンリー/メートル単位の層の透磁率であり、σは、シーメンス/メートル単位の層の導電率である。
したがって、本明細書において論じる場合に、tが電気的に薄い抵抗層1318の物理的な厚さであるとすると、t<δmin=1/√(πfmaxμσ)である場合には、その厚さは「電気的に薄い」。ただし、δminは、最大周波数fmaxにおいて計算された表皮深さである。例えば、fmax=200GHzであると仮定すると、その層は非磁性であり、それゆえ、μ=μ0=真空透磁率=4π*10−7ヘンリー/メートルであり、導電率は100シーメンス/メートルである。その際、δmin=112.5μmであるので、25μmの抵抗層厚tは、この場合に、電気的に薄いと見なされることになる。要約すると、電気的に薄い抵抗層1318は、その層厚が電気コネクタ1300の最大動作周波数において表皮深さ未満であるときに電気的に薄い。
上記の実施形態と同様に、誘電体領域1316は、内側電気導体1312と電気的に薄い抵抗層1318との間に内側誘電体材料と、電気的に薄い抵抗層1318と外側電気導体1314との間に外側誘電体材料とを備えることができる。種々の実施形態において、内側電気導体1312と電気的に薄い抵抗層1318との間の内側誘電体材料及び電気的に薄い抵抗層1318との間の外側誘電体材料は、概ね同じ厚さを有する。幾つかの実施形態において、内側誘電体材料の厚さは、外側誘電体材料の厚さの約2倍である。
図14Aは、代表的な実施形態による、信号伝送線路を結合するための電気コネクタ1400の斜視図である。図14Aにおいて、誘電体要素1450が誘電体領域内に形成される。誘電体要素1450は、内側電気導体1412及び電気的に薄い抵抗性シート1418を保持する。
誘電体要素1450は、図14A及び図14Bにおいてより明確に示されるような単数又は複数のリングを含むことができる。本説明を続けるうちにより明らかになるように、リングは、誘電体領域の厚さを薄くした領域を形成することができる。理解できるように、リングの領域内の誘電体要素1450の厚さが薄くされると、内側電気導体1412と外側導体1413との間の誘電体領域の比誘電率が小さくなる。誘電体要素1450の最も外側のリングがそのような領域の境界と見なされる場合には、その領域は、誘電体要素1450によって占有される体積を除くあらゆる場所において、空気等の気体を含むものと認識することができる。その場合に、リングが配置される誘電体要素1450の厚さを薄くすることによって、誘電体要素1450の体積を小さくすることにより、誘電体領域の全体的な誘電率を下げる。
誘電体要素1450は、複数の誘電体要素1450と見なすことができ、1つ以上のリングを含む形をとる。電気コネクタ1400の長さの概ね中間において、内側電気導体1412と外側電気導体1414との間に単一の誘電体要素1450を配置することができる。代替的には、図14Cに示されるように、2つの誘電体要素1450が設けられる場合があり、1つの誘電体要素1450が電気コネクタ1400の細い端部付近に配置され、別の誘電体要素1450が太い端部付近に配置される。所与の材料の場合に、各誘電体要素1450が内側電気導体1412と外側電気導体1414との間の誘電体領域の全体的な誘電率を高めることを理解した上で、当然、3つ以上の誘電体要素1450も考えられる。
中心軸1401が、電気コネクタ1400の内部を貫通して延在する。内側電気導体1412、外側電気導体1414、誘電体要素1450及び/又は誘電体要素1450の少なくともリングは、図14Aにおいて中心軸1401の周りにおいて実質的に方位対称である。さらに、内側電気導体1412、外側電気導体1414及び誘電体要素1450の少なくともリングは、それぞれの長さに沿ってテーパをつけられる。すなわち、内側電気導体1412、外側電気導体1414及び誘電体要素のリングは、図14Aにおいて中心軸から右側に向かって半径が小さくなり、図14Aにおいて中心軸から左側に向かって半径が大きくなる。結果として、内側電気導体1412、外側電気導体1414はそれぞれ、別の端部より一方の端部において大きい断面積を有する。同じことが誘電体要素にも当てはまる。
図14Aにおいて、テーパは、内側電気導体1412と外側電気導体1414との間のスキューを、電気導体の最も高い動作周波数において約25電気角未満に保持するだけの十分な長さを有する。代替的には、テーパは、内側電気導体1412と外側電気導体1414との間のスキューを、電気導体の最も高い動作周波数において約20電気角未満に保持するだけの十分な長さを有することができる。度単位のスキュー(Δφ)は、Δφ=360(f/v)[√(L2+(a2−a1)2)−√(L2+(b2−b1)2)]によって近似され、ただし、fは、Hz単位の周波数であり、vは、誘電体領域に対応する位相速度であり、Lは、テーパの軸方向長さであり、a1は、第1の電気導体の外側導体半径であり、b1は、第1の電気導体の内側導体半径であり、a2は、第2の電気導体の外側導体半径であり、b2は、第2の電気導体の内側導体半径である。
さらに、低いスキューの場合に有用な場合がある浅いテーパ角の場合、信号経路と接地経路との間のスキュー長は、(α0 2−αi 2)L/2として近似することができる。ただし、外側半角及び内側半角αo及びαiは度単位ではなく、ラジアン単位において測定される。20度=π/9ラジアンであることを使用するとき、経験則は、
である。ここで、εrは、テーパ内の比誘電率であり、fmaxは、最大の所望の動作周波数であり、cは、真空中の光の速さである。
αO及びαIが独立していないことに起因して、50オームがテーパ全体を通して維持されるべきである場合には、外側導体/内側導体半径比を、a1/b1=a2/b2=exp((5/6)*(√εr))に維持することができる。ただし、exp(x)は指数関数exである。したがって、小さな半角は、以下の式も満たす。
上記の式を用いて、テーパに関する制約を完全に記述することができる。
さらに、完全な円筒形同軸ケーブル又はコネクタからの逸脱時に、遅延スキューの懸念がもたらされる場合がある。そのような逸脱において、信号/内側導体がとる経路と、接地帰路/外側導体がとる経路との間に長さの差(それゆえ、スキュー)が存在することになる。市販のステップアダプタ(stepped adapter)は、TEMモードの特性インピーダンスを保持するために直径比を保持する必要があることに起因して、外側導体内の段差不連続が内側導体内の段差不連続より著しく大きいので、そのようなスキューを導入する可能性がある。本開示によれば、テーパ付きアダプタを用いて、ピタゴラス幾何学からスキューを容易に計算することができる。例えば、円錐テーパ、平面CPWテーパ又は結合線路テーパの場合のテーパ半角、内側導体及び外側導体のそれぞれの場合のαinner及びαouterを参照すると、経路スキューは、以下の式によって与えられる。
ただし、Lは、テーパの軸方向長さであり、secは、正割関数である。
浅い半角の場合、経路スキューは以下のように近似することができる。
ただし、半角は、度単位ではなく、ラジアン単位で測定される。
経験則は、対象となる最大周波数f_maxにおいて20度(=pi/9ラジアン)未満の位相遅延スキューを保持することである。これは、
であることを意味する。dLの上記の推定値を代入すると、
である。ここで、εrは、テーパ内の比誘電率である。空気が定数である場合には、εrは1.0になり、cは、真空中の光の速さである。
内側電気導体1412と外側電気導体1414との間に電気的に薄い抵抗性シート1418も設けられる。電気的に薄い抵抗性シート1418は、内側電気導体1412及び外側電気導体1414の全長に沿って設けられる場合があるか、又は内側電気導体1412及び外側電気導体1414が図14Aにおいて左側に向かって広くなる部分のような、一部に沿って設けられる場合がある。例えば、電気的に薄い抵抗性シート1418は、テーパの全長に沿って、電気コネクタ1400の全長より短く配置される場合がある。実際には、電気コネクタ1400のより細い部分が、減衰することになる、より高次のモードを伝搬させないとき等、電気コネクタ1400のより細い部分の場合に、電気的に薄い抵抗性シート1418は、特に必要とされないか又は有益でない場合がある。別の例では、内側電気導体1412と外側電気導体1414との間に第2の電気的に薄い抵抗層(図14A又は図14Bには図示せず)が配置される場合もある。
本開示内の他の場所において説明されるように、電気的に薄い抵抗性シート1418は、より高次の伝送モードを実質的に完全に減衰させながら、実質的に横電磁(TEM)伝送モードに対して実質的に透過性である(例えば、その伝送モードを通す)機能を果たすことができる。一実施形態において、電気的に薄い抵抗性シート1418は、誘電体領域内の、内側電気導体1412と外側電気導体1414との間に配置することができる。
誘電体要素1450は、例えば、4つの要素片に分割することができる。4つの要素片は、中心導体と電気的に薄い抵抗性シート1418との間にある2つの内側要素片と、電気的に薄い抵抗性シート1418と外側導体との間にある2つの外側要素片とを含むことができる。内側要素片は、最初に容易に組み立てることができ、外側要素片は、内側要素片の周りに容易に組み付けることができる。代替的には、誘電体要素1450は、2つの要素片、すなわち、1つの内側要素片及び1つの外側要素片に分割することができる。2つの要素片は、内側要素片を電気コネクタの所定の位置に(細い方の端部から)滑り込ませ、その後、外側要素片を所定の位置に(細い方の端部から)滑り込ませることによって組み立てることができる。
図14Aに示されるように、電気的に薄い抵抗性シート1418は、曲線状の角と、シートの端部間にわずかな間隙とを有する。図示されるように、シートは、シートが開始及び終了する場所を示す継ぎ目を有し、曲線状の角は、電気コネクタの両端の継ぎ目に現れる。曲線状の角及び間隙は、本明細書において説明されるような、より高次のモードを減衰させる際に大きな問題を引き起こさないであろう。
図14Bは、図14Aの信号伝送線路を結合するための電気コネクタの断面図である。図14A及び図14Bにおいて、内側電気導体1412及び外側電気導体1414及び誘電体要素1450は、中心軸1401の周りにおいて実質的に方位対称である。後により十分に説明されるように、この方位対称性は、横電磁(TEM)モードからより高次の横電場(TE)モード又はより高次の横磁場(TM)モードいずれかへのモード変換を実質的に防ぐ。
図14Bの2つの断面図において、左側の1402の正面図は、要素にテーパをつけることによって与えられる相対的に細い端部であり、右側にある背面図1403は、要素にテーパをつけることに起因して相対的に太い端部である。図示されるように、誘電体要素1450の3つのリングが、内側電気導体1412及び外側電気導体1414とともに、各図に現れる。
図14Cは、代表的な実施形態による、信号伝送線路を結合するための別の電気コネクタの斜視図である。図14Cにおいて、2つの接続されない誘電体要素1450がそれぞれ、中心導体と、電気的に薄い抵抗性シート1418とを保持する。誘電体要素1450(複数の場合もある)はそれぞれ、図示されるようにリングを形成する。図14Cにおいて、正面図1402は、電気コネクタの細い方のテーパ付き端部であり、背面図1403は、電気コネクタの太い方のテーパ付き端部である。
図14Aに示される誘電体要素1450と同様に、図14Cに示される誘電体要素1450は、1つずつ組み立てることができる複数の要素片(例えば、2つ又は4つ)を含むことができる。代替的には、図14Cの誘電体要素1450は、細い方の端部から電気コネクタ上の所定の位置に滑り込ませることができ、右側の小さい方の誘電体要素1450の前に、左側の大きい方の誘電体要素1450を滑り込ませる。
図14Cに示されるように、電気的に薄い抵抗性シート1418は、曲線状の角と、シートの端部間にわずかな間隙とを有する。図示されるように、シートは、シートが開始及び終了する場所を示す継ぎ目を有し、曲線状の角は、電気コネクタの両端の継ぎ目に現れる。曲線状の角及び間隙は、本明細書において説明されるような、より高次のモードを減衰させる際に大きな問題を引き起こさないであろう。
図14Dは、図14Cの信号伝送線路を結合するための電気コネクタの断面図である。図14Dにおいて、その断面図は、図14Bの断面図に類似であるが、誘電体要素1450の2つのリングのみが存在する。
図15Aは、代表的な実施形態による、電気コネクタのための方位対称性を示す。方位対称性は、構造の中心軸の周りの回転対称性である。図15Aにおいて、b1及びb2は、図示される構造上に直線を形成する2つの点である。さらに、a1及びa2も、図示される構造上に直線を形成する2つの点である。方位対称性を仮定すると、a1及びa2は、図示される軸から同じ量(度単位)だけ回転する。同様に、b1及びb2は、図示される軸から同じ量(度単位)だけ回転する。
図15Aにおいて、小さい方の誘電体要素1550は、リング1551を備え、細い方の端部に配置され、誘電体要素1550の小さい方の誘電体リングが図示され、リング1553を有する大きい方の誘電体要素1552が図示される。これらのリングは、誘電体要素1550の厚さを薄くしたエリアであり、誘電体リングが図示される軸の周りで対称であるのを確実にするように方位対称に設けられる。
図15Bは、図15Aに示される電気コネクタの断面図を含み、小さい方の誘電体要素1550のリング及びリング1551を示す。
図16Aは、代表的な実施形態による、信号伝送線路を結合するためのスロット付き電気コネクタの斜視図である。図16Aにおいて、スロット付き電気コネクタの雄型部分が、スロット付き電気コネクタの雌型部分に挿入される。図16Aにおいて、スロット付き電気コネクタの雄型部分は、雌型部分の中に、2つの部分が互いにロックされるように挿入することができる。
図16Bは、代表的な実施形態による、信号伝送線路を結合するためのスロットなし電気コネクタの斜視図である。図16Bにおいて、スロットを用いて2つの部分を互いにロックすることなく、スロットなし電気コネクタの雄型部分を雌型部分の中に挿入することができる。
本開示の1つ以上の実施形態が、単に便宜上、そして任意の特定の発明及び発明の概念に対して本出願の範囲を自主的に制限することを意図することなく、「本発明」という用語によって個別に、及び/又はまとめて、本明細書において参照される場合がある。さらに、具体的な実施形態が本明細書において図示及び説明されてきたが、図示される具体的な実施形態の代わりに、同じ、又は類似の目的を果たすために設計された任意の今後の構成が使用される場合があることは理解されたい。本開示は、種々の実施形態のありとあらゆる今後の改変又は変形を包含することを意図している。本明細書を再検討すると、本明細書において具体的には説明されない、上記の実施形態の組み合わせ及び他の実施形態が当業者には明らかになるであろう。
本開示の一態様によれば、電気コネクタは、信号伝送線路を別の信号伝送線路に電気的に結合するように構成される。電気コネクタは、中心軸の周りに配置される第1の電気導体を含む。第1の電気導体は、その長さに沿ってテーパを有する。第1の電気導体は、中心軸の周りで実質的に方位対称である。第2の電気導体が中心軸の周りに配置される。第2の電気導体は、その長さに沿ってテーパを有する。第2の電気導体は、中心軸の周りで実質的に方位対称である。誘電体領域が気体を含み、第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される。誘電体領域は、その長さに沿ってテーパを有する。誘電体要素が、誘電体領域内の、第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される。誘電体要素1450は中心軸の周りで実質的に方位対称である。
本開示の別の態様によれば、誘電体要素は、第1の誘電体要素である。電気コネクタは、誘電体領域内の、第1の電気導体と第2の電気導体との間に第2の誘電体要素を含む。第2の誘電体要素は、中心軸の周りで実質的に方位対称である。
本開示の更に別の態様によれば、電気導体は、少なくとも、第1の電気導体及び第2の電気導体がより広い幅を有するそれぞれの長さに沿った領域において、第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される電気的に薄い抵抗層を備える。
本開示のまた別の態様によれば、第1の誘電体要素及び第2の誘電体要素のそれぞれにリングが存在する。
本開示の別の態様によれば、リングは、中心軸の周りで実質的に方位対称に配置される。
本開示の更に別の態様によれば、リングは、第1の誘電体要素及び第2の誘電体要素のそれぞれの厚さを薄くした領域を含む。
本開示のまた別の態様によれば、気体は、空気である。
本開示の別の態様によれば、第1の電気導体及び第2の電気導体の実質的な方位対称性、並びに第1の誘電体要素及び第2の誘電体要素の実質的な方位対称性は、横電磁(TEM)モードから、より高次の横電場(TE)モード、又はより高次の横磁場(TM)モードのいずれかへのモード変換を実質的に防ぐ。
本開示の更に別の態様によれば、第1の誘電体要素は、誘電体領域の第1の部分を占有し、第2の誘電体要素は、誘電体領域の第2の部分を占有し、気体は、誘電体領域の残りの部分に存在する。
本開示のまた別の態様によれば、第1の誘電体要素は、誘電体領域の第1の部分を占有し、第2の誘電体要素は、誘電体領域の第2の部分を占有し、空気は、誘電体領域の残りの部分に存在する。
本開示の別の態様によれば、テーパは、第1の電気導体と第2の電気導体との間のスキューを、電気導体の最も高い動作周波数において約25電気角未満に保持するだけの十分な長さを有する。
本開示の更に別の態様によれば、テーパは、第1の電気導体と第2の電気導体との間のスキューを、電気導体の最も高い動作周波数において約20電気角未満に保持するだけの十分な長さを有する。
本開示のまた別の態様によれば、度単位のスキュー(Δφ)は、Δφ=360(f/v)[√(L2+(a2−a1)2)−√(L2+(b2−b1)2)]によって近似され、ただし、fは、Hz単位の周波数であり、vは、誘電体領域に対応する位相速度であり、Lは、テーパの軸方向長さであり、a1は、第1の電気導体の外側導体半径であり、b1は、第1の電気導体の内側導体半径であり、a2は、第2の電気導体の外側導体半径であり、b2は、第2の電気導体の内側導体半径である。
本開示の別の態様によれば、度単位のスキュー(Δφ)は、Δφ=360(f/v)[√(L2+(a2−a1)2)−√(L2+(b2−b1)2)]によって近似され、ただし、fは、Hz単位の周波数であり、vは、誘電体領域に対応する位相速度であり、Lは、テーパの軸方向長さであり、a1は、第1の電気導体の外側導体半径であり、b1は、第1の電気導体の内側導体半径であり、a2は、第2の電気導体の外側導体半径であり、b2は、第2の電気導体の内側導体半径である。
本開示の更に別の態様によれば、第1の電気導体及び第2の電気導体は、それぞれの第1の端部と、反対側にあるそれぞれの第2の端部とを有し、第1の端部は、それぞれの第2の端部より大きい面寸法を有し、結果として第1の端部と第2の端部との間にテーパが形成される。
本開示のまた別の態様によれば、誘電体層は、第1の端部と、反対側にある第2の端部とを有し、第1の端部は、第2の端部より大きい面寸法を有し、結果として第1の端部と第2の端部との間にテーパが形成される。
本開示の別の態様によれば、電気的に薄い抵抗層は、テーパの全長に沿って配置される。
本開示の更に別の態様によれば、電気的に薄い抵抗層は、第1の薄い抵抗層であり、電気コネクタは、第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される第2の電気的抵抗層を更に備える。
本開示のまた別の態様によれば、電気的に薄い抵抗層は、誘電体領域内の第1の電気導体と第2の電気導体との間に配置される。電気的に薄い抵抗層は、より高次の伝送モードを実質的に完全に減衰させながら、実質的に横電磁(TEM)伝送モードに対して実質的に透過性である。
本発明は、図面及び上述の記載で詳細に説明及び記載されているが、かかる説明及び記載は、説明的なもの又は例示的なものであり、限定的なものではないとみなされる。本発明は、開示される実施形態に限定されるものではない。
当業者であれば、請求項に係る発明を実施する際に、図面、開示及び添付の特許請求の範囲の検討により、開示される実施形態に対する他の変形形態を理解し、それを行うことができる。特許請求の範囲において、「を含む」という単語は他の要素又は工程を排除せず、数量を特定していないもの(the indefinite article "a" or "an")は複数存在することを排除しない。或る特定の手段が互いに異なる複数の従属請求項に列挙されているだけであれば、それらの手段を組合せて有利に使用することができないことは示されていないものとする。
代表的な実施形態が本明細書で開示されたが、本教示による多くの変形形態が可能であり、また、添付の特許請求の範囲の範囲内に留まることを当業者は認識する。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲を除いて制限されない。
Claims (19)
- 信号伝送線路を別の信号伝送線路に電気的に結合するように構成される電気コネクタであって、該電気コネクタは、
中心軸の周りに配置される第1の電気導体であって、該第1の電気導体は、該第1の電気導体の長さに沿ってテーパを有し、該第1の電気導体は、前記中心軸の周りで実質的に方位対称である、第1の電気導体と、
前記中心軸の周りに配置される第2の電気導体であって、該第2の電気導体は、該第2の電気導体の長さに沿って前記テーパを有し、該第2の電気導体は、前記中心軸の周りで実質的に方位対称である、第2の電気導体と、
気体を含み、前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間に配置される誘電体領域であって、該誘電体領域は、該誘電体領域の長さに沿って前記テーパを有する、誘電体領域と、
前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間の前記誘電体領域内に配置される誘電体要素であって、該誘電体要素は、前記中心軸の周りで実質的に方位対称である、誘電体要素と
を備える、電気コネクタ。 - 前記誘電体要素は、第1の誘電体要素であり、前記電気コネクタは、前記誘電体領域内の前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間に第2の誘電体要素を備え、該第2の誘電体要素は、前記中心軸の周りで実質的に方位対称である、請求項1に記載の電気コネクタ。
- 少なくとも、前記第1の電気導体及び前記第2の電気導体がより広い幅を有するそれぞれの長さに沿った領域において、前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間に配置される電気的に薄い抵抗層を更に備える、請求項1に記載の電気コネクタ。
- 前記第1の誘電体要素及び前記第2の誘電体要素のそれぞれにリングが存在する、請求項2に記載の電気コネクタ。
- 前記リングは、前記中心軸の周りで実質的に方位対称に配置される、請求項4に記載の電気コネクタ。
- 前記リングは、前記第1の誘電体要素及び前記第2の誘電体要素のそれぞれの厚さを薄くした領域を含む、請求項4に記載の電気コネクタ。
- 気体は、空気である、請求項1に記載の電気コネクタ。
- 前記第1の電気導体及び前記第2の電気導体の前記実質的な方位対称性、並びに前記第1の誘電体要素及び前記第2の誘電体要素の前記実質的な方位対称性は、横電磁(TEM)モードから、より高次の横電場(TE)モード、又はより高次の横磁場(TM)モードのいずれかへのモード変換を実質的に防ぐ、請求項7に記載の電気コネクタ。
- 前記第1の誘電体要素は、前記誘電体領域の第1の部分を占有し、前記第2の誘電体要素は、前記誘電体領域の第2の部分を占有し、前記気体は、前記誘電体領域の残りの部分に存在する、請求項4に記載の電気コネクタ。
- 前記第1の誘電体要素は、前記誘電体領域の第1の部分を占有し、前記第2の誘電体要素は、前記誘電体領域の第2の部分を占有し、前記空気は、前記誘電体領域の残りの部分に存在する、請求項4に記載の電気コネクタ。
- 前記テーパは、前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間のスキューを、前記電気導体の最も高い動作周波数において約25電気角未満に保持するだけの十分な長さを有する、請求項1に記載の電気コネクタ。
- 前記テーパは、前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間のスキューを、前記電気導体の最も高い動作周波数において約20電気角未満に保持するだけの十分な長さを有する、請求項1に記載の電気コネクタ。
- 度単位の前記スキュー(Δφ)は、
- 度単位の前記スキュー(Δφ)は、
- 前記第1の電気導体及び前記第2の電気導体は、それぞれの第1の端部と、反対側にあるそれぞれの第2の端部とを有し、前記第1の端部は、前記それぞれの第2の端部より大きい面寸法を有し、結果として前記第1の端部と前記第2の端部との間に前記テーパが形成される、請求項1に記載の電気コネクタ。
- 前記誘電体要素は、第1の端部と、反対側にある第2の端部とを有し、前記第1の端部は、前記第2の端部より大きい面寸法を有し、結果として前記第1の端部と前記第2の端部との間に前記テーパが形成される、請求項15に記載の電気コネクタ。
- 前記電気的に薄い抵抗層は、前記テーパの全長に沿って配置される、請求項3に記載の電気コネクタ。
- 前記電気的に薄い抵抗層は、第1の薄い抵抗層であり、前記電気コネクタは、前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間に配置される第2の電気的抵抗層を更に備える、請求項3に記載の電気コネクタ。
- 前記電気的に薄い抵抗層は、前記誘電体領域内の前記第1の電気導体と前記第2の電気導体との間に配置され、前記電気的に薄い抵抗層は、より高次の伝送モードを実質的に完全に減衰させながら、実質的に横電磁(TEM)伝送モードに対して実質的に透過性である、請求項3に記載の電気コネクタ。
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