JP2018527401A - 放射線皮膚炎の処置および予防のための組成物および方法 - Google Patents
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Abstract
本開示は、放射線皮膚炎または紅斑の予防および/または処置のための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、本発明の組成物は、医学的処置の過程の間に放射線に曝された皮膚における以下の有益な結果のうちの1もしくはこれより多くを生じるために有効である:皮膚の柔らかさの増大、増強された皮膚保湿、改善されたスキントーンおよび肌理、最小化された濃いシミもしくは老人斑、または増大した皮膚の水分保持。
Description
関連出願への相互参照
本出願は、2015年9月17日に出願された“Cream for the Treatment and Prevention of Radiation Dermatitis”と題する米国仮特許出願番号第62/220,169号に基づく優先権の利益を主張しており、この仮特許出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
本出願は、2015年9月17日に出願された“Cream for the Treatment and Prevention of Radiation Dermatitis”と題する米国仮特許出願番号第62/220,169号に基づく優先権の利益を主張しており、この仮特許出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
発明の分野
本発明は、放射線皮膚炎および関連する皮膚状態の処置および防止のための組成物および方法に関する。
本発明は、放射線皮膚炎および関連する皮膚状態の処置および防止のための組成物および方法に関する。
発明の背景
放射線処置は、疼痛、不快感、刺激、掻痒、および焼灼を生じる種々の有害な皮膚反応を引きおこし得る。放射線誘導性皮膚変化は、日常生活動作および生活の質に影響を及ぼし得る。個体は、彼らの通常の衣服の着用または管理、四肢もしくは罹患領域の動きにおける制限、他者からの目に見える反応、自立およびセルフケアの喪失に伴う困難を経験し得、そしていくらかの皮膚反応を管理するにあたってコストを被り得る。有害な皮膚反応は、患者のうちの95%までが経験する。放射線曝露性の皮膚反応の管理に関連するケアの目標としては、皮膚の完全性の維持、清潔、快適性、および疼痛の低減、外傷からの保護、感染の防止および管理、ならびに湿潤療法環境の促進が挙げられる。
放射線処置は、疼痛、不快感、刺激、掻痒、および焼灼を生じる種々の有害な皮膚反応を引きおこし得る。放射線誘導性皮膚変化は、日常生活動作および生活の質に影響を及ぼし得る。個体は、彼らの通常の衣服の着用または管理、四肢もしくは罹患領域の動きにおける制限、他者からの目に見える反応、自立およびセルフケアの喪失に伴う困難を経験し得、そしていくらかの皮膚反応を管理するにあたってコストを被り得る。有害な皮膚反応は、患者のうちの95%までが経験する。放射線曝露性の皮膚反応の管理に関連するケアの目標としては、皮膚の完全性の維持、清潔、快適性、および疼痛の低減、外傷からの保護、感染の防止および管理、ならびに湿潤療法環境の促進が挙げられる。
事前処置としては、罹患領域の洗浄、ならびに種々の非専用のクリーム剤およびローション剤、ならびに/またはバリアフィルムの適用が挙げられる。このような局所的処置は、アロエベラ、トロラミン、ヒアルロン酸、カレンデュラ、コルチコステロイド、およびスクラルファート(sulcrafate)のような成分を含む。放射線皮膚炎(radition dermatitis)の処置における使用のためのこれらの種々の標準的処置を評価する臨床研究は、これらの処置が最小限に有効であったことを示す。
放射線皮膚炎のより有効な予防および処置が必要である。
本明細書で記載される局面および実施形態の各々は、その実施形態または局面の状況から明示的にまたは明らかに、いずれにしても除外されなければ、一緒に使用され得る。
本明細書全体を通じて、種々の特許、特許出願および他のタイプの刊行物(例えば、雑誌論文、電子的データベースエントリーなど)が参照される。本明細書で引用される全ての特許、特許出願、および他の刊行物の開示は、全ての目的のためのそれらの全体において参考として援用される。
発明の要旨
本発明は、放射線皮膚炎および関連する紅斑の処置および防止のための組成物および方法を提供する。本明細書で記載される組成物および方法はまた、皮膚保湿および水分保持を増大させる、皮膚の柔らかさを増強する、ならびに皺および他の加齢の徴候を低減するために、無症候性の皮膚への毎日の適用のために利用され得る。
本発明は、放射線皮膚炎および関連する紅斑の処置および防止のための組成物および方法を提供する。本明細書で記載される組成物および方法はまた、皮膚保湿および水分保持を増大させる、皮膚の柔らかさを増強する、ならびに皺および他の加齢の徴候を低減するために、無症候性の皮膚への毎日の適用のために利用され得る。
本開示は、少なくとも2種の皮膚鎮静剤、少なくとも2種の抗酸化剤のブレンド、少なくとも1種のスキンコンディショニング剤、および美容上受容可能なビヒクルを含む、組成物を提供する。鎮静剤は、組成物の重量で組成物のうちの約2%〜15%または5%〜10%を構成してもよい。皮膚鎮静剤は、アロエベラ、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、アラントイン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、ビサボロール、コロイド状オートミール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、C12−15アルキルベンゾエート、C16−17アルキルベンゾエート、ステアリルベンゾエート、イソステアリルベンゾエート、エチルヘキシルベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエートのような長鎖アルキルベンゾエート、およびセラミドからなる群より選択され得る。皮膚鎮静剤は、重量で前記組成物のうちの約1.5%を構成してもよい。本発明の組成物は、少なくとも4種の皮膚鎮静剤を含み得る。少なくとも4種の皮膚鎮静剤は、重量で前記組成物のうちの約1.5%〜2%を構成する。皮膚鎮静剤は、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、ビサボロール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、およびセラミドAPのうちの少なくとも2種または少なくとも4種を含む。
本開示によって記載される組成物は、Leontopodium alpinum抽出物、Aspalathus linearis(ルイボス)葉抽出物、Camellia sinensis(緑茶および白茶)葉抽出物、Lycium varbarum(枸杞)果実抽出物、Punica granatum(ザクロ)抽出物、およびVitis vinifera(ブドウ)種子抽出物から選択される少なくとも4種の抗酸化剤のブレンドを含み得る。抗酸化剤のブレンドは、Leontopodium alpinum抽出物を含み得る。抗酸化剤のブレンドは、重量で組成物のうちの約0.8%〜1.2%を構成してもよい。
一部の実施形態では、少なくとも1種のスキンコンディショニング剤は、Butyrospermum parkii(シア)バター、トリオレイン、およびアルガンオイルから選択される。一部の実施形態では、少なくとも1種のスキンコンディショニング剤は、トリオレインおよびアルガンオイルから選択される。一部の実施形態では、少なくとも1種のスキンコンディショニング剤は、重量で前記組成物のうちの約2%〜10%または約2%〜8%または約8%〜10%を構成する。
本開示によって記載される組成物は、少なくとも1種の乳化剤を含んでもよい。少なくとも1種の乳化剤は、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸グリセリル、セテアリルアルコール、キサンタンガム、リノール酸、およびレシチンから選択され得る。
本開示によって記載される組成物は、皮膚保湿剤、香料、抗微生物剤、サンスクリーン剤、pH調節剤、および保存剤のうちの1種もしくはこれより多くをさらに含み得る。
ここで記載される組成物の一部の実施形態では、美容上受容可能なビヒクルは、水性ビヒクルである。水性ビヒクルは、水であり得る。
開示は、必要性のある被験体において紅斑および/または放射線皮膚炎を処置または防止するための方法をさらに提供する。この方法は、本明細書に記載の組成物を、該被験体の皮膚の罹患領域に、該組成物で該罹患領域を覆うために十分な量で局所適用する工程を包含し得る。必要性のある被験体は、ヒト被験体であってもよい。ヒト被験体は、放射線療法を受けたことがあってもよい。ヒト被験体は、乳がん患者であってもよい。
一部の実施形態では、この方法は、1〜6週間または2〜12週間の範囲に及ぶ期間にわたって、1日に1回または2回、前記罹患領域に前記組成物を再適用する工程をさらに包含する。罹患領域は、放射線に曝された領域であってもよい。
詳細な説明
本発明は、放射線皮膚炎または紅斑の予防および/または処置のための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、本発明の組成物は、医学的処置の過程の間に放射線に曝された皮膚における以下の有益な結果のうちの1もしくはこれより多くを生じるために有効である:皮膚の柔らかさの増大、増強された皮膚保湿、改善されたスキントーンおよび肌理(texture)、最小化された濃いシミもしくは老人斑、または増大した皮膚の水分保持。
本発明は、放射線皮膚炎または紅斑の予防および/または処置のための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、本発明の組成物は、医学的処置の過程の間に放射線に曝された皮膚における以下の有益な結果のうちの1もしくはこれより多くを生じるために有効である:皮膚の柔らかさの増大、増強された皮膚保湿、改善されたスキントーンおよび肌理(texture)、最小化された濃いシミもしくは老人斑、または増大した皮膚の水分保持。
組成物
本発明の組成物は、少なくとも2種の皮膚鎮静剤、少なくとも4種の抗酸化剤のブレンド、および少なくとも1種のスキンコンディショニング剤を含む。上記組成物はまた、必要に応じて、皮膚保湿剤、抗酸化剤、乳化剤、香料、抗微生物剤、サンスクリーン剤、pH調節剤、および保存剤のうちの1種もしくはこれより多くを含み得る。
本発明の組成物は、少なくとも2種の皮膚鎮静剤、少なくとも4種の抗酸化剤のブレンド、および少なくとも1種のスキンコンディショニング剤を含む。上記組成物はまた、必要に応じて、皮膚保湿剤、抗酸化剤、乳化剤、香料、抗微生物剤、サンスクリーン剤、pH調節剤、および保存剤のうちの1種もしくはこれより多くを含み得る。
本発明の組成物は、有利なことには、他の成分(例えば、スキンコンディショニング剤、皮膚保湿剤、および選択肢的な成分)と組み合わせて、損傷した皮膚を鎮静するおよび/または放射線誘導性の損傷から皮膚を保護するために有効である複数の皮膚鎮静剤および抗酸化剤を含み、それによって、放射線処置と関連する有害な皮膚反応のうちの少なくともいくらかを処置および/または防止する。
一実施形態において、本発明の組成物は、少なくとも2種の、好ましくは、少なくとも4種もしくは少なくとも6種の皮膚鎮静剤を含む。一実施形態において、その少なくとも2種の皮膚鎮静剤は、アロエベラ、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、アラントイン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、ビサボロール、コロイド状オートミール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、長鎖アルキルベンゾエート(例えば、C12−15アルキルベンゾエート(安息香酸および12〜15までの炭素鎖長を有するアルコールからなる安息香酸エステルの混合物)、C16−17アルキルベンゾエート、ステアリルベンゾエート、イソステアリルベンゾエート、エチルヘキシルベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエート)、およびセラミド(例えば、セラミドAP、セラミドEOP、セラミドNS、セラミドNP、セラミドNG、フィトスフィンゴシン(これは、皮膚において多くのセラミドを生じ得る)、およびスフィンゴシン)から選択される。一実施形態において、上記組成物は、少なくとも4種の皮膚鎮静剤を含み、その少なくとも4種の皮膚鎮静剤は、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、ビサボロール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、およびセラミドAPを含む。
上記少なくとも2種のまたは少なくとも4種のまたは少なくとも6種の皮膚鎮静剤は、上記組成物の総重量に基づいて、約1.5%〜15%、約3%〜15%、約5%〜15%、約7%〜15%、約7%〜10%、または約8%または約10%の量で存在する。一実施形態において、上記少なくとも2種の皮膚鎮静剤は、上記組成物の総重量に基づいて、約1.5%〜15%、または約7%〜15%、または約10%〜15%の量で、アラントイン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、C12−15アルキルベンゾエート、ビサボロール、およびコロイド状オートミールのうちの2種もしくはこれより多くを含む。別の実施形態において、上記少なくとも2種の皮膚鎮静剤は、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、ビサボロール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、およびセラミドAPのうちの2種もしくはこれより多くを含む。一実施形態において、上記少なくとも2種の皮膚鎮静剤は、約0.1〜1.5%の量で、セラミド、アロエベラ、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、およびPeucedanum ostruthium葉抽出物のうちの1種もしくはこれより多くを含む。一実施形態において、上記組成物は、少なくとも4種の皮膚鎮静剤を含み、その少なくとも4種の皮膚鎮静剤は、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、ビサボロール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、およびセラミドAPを含み、その少なくとも4種の皮膚鎮静剤の合計は、上記組成物の総重量に基づいて、約1%〜2%または1%〜1.5%という量である。
本発明の組成物はまた、1種もしくはこれより多くのスキンコンディショニング剤または皮膚軟化薬を含む。好ましくは、上記組成物は、2〜8種または2〜6種の皮膚軟化薬を含む。皮膚軟化薬は、外層の皮膚(表皮)をより柔らかくしかつより柔軟にすることによって、および蒸発を低減することを介して皮膚の水和(水分含有量)を増大させることによって、皮膚の調子を整える。一実施形態において、上記1種もしくはこれより多くの皮膚軟化薬は、グリセリルトリエステル(例えば、トリラウリン、トリアラキジン、トリベヘニン、トリカプリン、トリカプリリン、トリエルシン、トリヘプタノイン、トリヘプチルウンデカノイン、トリイソノナノイン、トリイソパルミチン、トリイソステアリン、トリリノレイン、トリリノレニン、トリミリスチン、トリオクタノイン、トリオレイン、トリパルミチン、トリパルミトレイン、トリリシノレイン、トリステアリン、トリウンデカノイン、グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート、グリセリルトリアセチルリシノレエート、およびグリセリルステアレートジアセテート)、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、スクアレン、ジ(カプリル・カプリン酸)ネオペンチルグリコールエステル、ジメチコン、Butyrospermum parkii(シア)バター、アルガンオイル、ステアリン酸グリセリル、カプリリルグリコール、およびトリメリト酸トリデシルのうちの1種もしくはこれより多くから選択される。上記1種もしくはこれより多くのスキンコンディショニング剤は、上記組成物の総重量に基づいて、約1%〜15%、約2%〜12%、約3%〜10%、約4%〜10%、約5%〜10%、または約8%または約10%の量で存在し得る。好ましい実施形態において、上記組成物は、約8%〜10%の量で、2〜8種の皮膚軟化薬を含む。一実施形態において、その2〜8種の皮膚軟化薬は、Butyrospermum parkii(シア)バター、トリオレイン、およびアルガンオイルを含む。
本発明の組成物はまた、少なくとも2種の、および好ましくは、4〜6種の抗酸化剤のブレンドを含む。一実施形態において、その少なくとも2種の抗酸化剤は、トコフェロール(例えば、酢酸トコフェリル(tocopheryl acetate)、リノール酸トコフェリル(tocopheryl linoleate)、(リノール酸/オレイン酸)トコフェリル(tocopheryl linoleate/oleate)、ニコチン酸トコフェリル(tocopheryl nicotinate)、コハク酸トコフェリル(tocopheryl succinate)、(アスコルビル/トコフェリル)リン酸カリウム、ジオレイルトコフェリルメチルシラノール(dioleyl tocopheryl methylsilanol)、およびトコフェルソラン)、Leontopodium alpinum抽出物、Aspalathus linearis(ルイボス)葉抽出物、Camellia sinensis(緑茶および白茶)葉抽出物、Lycium varbarum(枸杞)果実抽出物、Punica granatum(ザクロ)抽出物、およびVitis vinifera(ブドウ)種子抽出物から選択される。上記少なくとも2種の抗酸化剤は、上記組成物の総重量に基づいて、約0.2%〜2.0%、約0.2%〜1.5%、約0.2%〜1%、または約0.8%〜1.2%、または約0.5%、約0.8%、または約1%の量で存在し得る。好ましい実施形態において、本発明の組成物は、上記組成物の総重量に基づいて、約0.8%〜1.2%の量で、少なくとも2種の異なる抗酸化剤、好ましくは、4〜6種の異なる抗酸化剤を含む。一実施形態において、上記少なくとも2種の異なる抗酸化剤は、Leontopodium alpinum抽出物を含む。一実施形態において、上記組成物は、4〜6種の異なる抗酸化剤を含み、そのうちの少なくとも1種は、Leontopodium alpinum抽出物であり、その残りは、Aspalathus linearis(ルイボス)葉抽出物、Camellia sinensis(緑茶および白茶)葉抽出物、Lycium varbarum(枸杞)果実抽出物、Punica granatum(ザクロ)抽出物、およびVitis vinifera(ブドウ)種子抽出物から選択される。
本発明の組成物はまた、1種もしくはこれより多くのさらなる選択肢的成分を含み得る。その選択肢的成分は、以下の段落においてより詳細に記載されるように、皮膚保湿剤、乳化剤、香料、抗微生物剤、サンスクリーン剤、pH調節剤、および保存剤のうちの1種もしくはこれより多くから選択され得る。
本発明の組成物はまた、必要に応じて、1種もしくはこれより多くの皮膚保湿剤を含む。一実施形態において、その1種もしくはこれより多くの皮膚保湿剤は、グリチルリチン酸二カリウム、パントテン酸、およびソルビトール(sorbital)からなる群より選択される。
本発明の組成物はまた、必要に応じて、1種もしくはこれより多くの乳化剤を含み得る。一実施形態において、その1種もしくはこれより多くの乳化剤は、脂肪酸、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パルミチン酸およびミリスチン酸から選択される。一実施形態において、その1種もしくはこれより多くの乳化剤は、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸グリセリル、セテアリルアルコール、キサンタンガム、リノール酸、およびレシチンから選択される。その1種もしくはこれより多くの乳化剤は、約0.1%〜1%の、約0.1%〜0.5%の量で存在し得る。一実施形態において、上記組成物は、少なくとも2種の乳化剤を含む。一実施形態において、その少なくとも2種の乳化剤は、オレイン酸、リノール酸およびパルミチン酸を含むかまたはこれらからなる。
本発明の組成物はまた、必要に応じて、1種もしくはこれより多くの保存剤を含み得る。好ましくは、その保存剤は、中性pHレベルで有効であり、非パラベン保存剤である。一実施形態において、その保存剤は、EDTAカルシウム二ナトリウム、EDTA二アンモニウム、EDTA二カリウム、EDTA二ナトリウム、TEA−EDTA、EDTA四ナトリウム、EDTA三カリウム、EDTA三ナトリウム、HEDTA(ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸)およびその三ナトリウム塩、HEDTA三ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アルミニウム、クエン酸二アンモニウム、クエン酸第二鉄、クエン酸マグネシウム、クエン酸一ナトリウムおよびクエン酸亜鉛、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、トリ−C12−13アルキルシトレート、トリ−C14−15アルキルシトレート、クエン酸トリカプリリル、クエン酸トリエチルヘキシル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリオクチルドデシルおよびクエン酸イソステアリル(yriisostearyl citrate)のうちの1種もしくはこれより多くから選択される。一実施形態において、上記保存剤は、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、クエン酸、EDTA二ナトリウムおよびカプリルヒドロキサム酸のうちの1種もしくはこれより多くから選択される。
本発明の組成物はまた、必要に応じて、1種もしくはこれより多くのpH調節剤を含み得る。その1種もしくはこれより多くのpH調節剤は、当該分野で公知のもの、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化カリウムの中から選択され得る。
本発明の組成物はまた、必要に応じて、1種もしくはこれより多くの抗微生物剤を含み得る。一実施形態において、その1種もしくはこれより多くの抗微生物剤は、ダイコン根発酵濾液(radish root ferment filtrate)(ロイコノストック(leuconostoc))および藻類抽出物、または両方から選択される。
本発明の組成物はまた、必要に応じて、1種もしくはこれより多くのサンスクリーン剤を含み得る。本発明の組成物における使用のためのその選択肢的サンスクリーン剤は、好ましくは、天然のサンスクリーン剤(例えば、アロエベラまたはその抽出物)である。一実施形態において、上記アロエベラ抽出物は、アントラキノングリコシド、ポリサッカリド、ステロール、ゲロニン、およびクロモンのうちの1種もしくはこれより多くを含む。他のサンスクリーン剤はまた、必要に応じて使用され得、PABAの誘導体、シンナメートおよびサリチレートの誘導体(フェルリルサリチレート(ferulyl salicylate)以外)、例えば、オクチルメトキシシンナメートおよび2−ヒドロキシル−4−メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾンとしても公知)が挙げられるが、これらに限定されない。
植物抽出物として本明細書で記載される成分と関連して、植物の花、葉、茎、および根のうちの1もしくはこれより多くが、抽出物へと加工処理され得る。一実施形態において、その抽出物は、ポリフェノール抽出物である。一実施形態において、その抽出物は、植物の葉に由来する。
上記で考察される選択肢的成分に加えて、本発明の組成物はまた、1種もしくはこれより多くのさらなる選択肢的成分を含み得、これらとしては、増粘剤、着色剤、または粉末が挙げられる。
増粘剤は、約0.1重量%〜約20重量%のいずれかの重量%またはこれより多く、例えば、上記組成物のうちの約0.5重量%〜約10重量%の量で存在し得る。例示的な増粘剤は、登録商標Carbopolの下で市販される架橋ポリアクリレート材料であり得る。ガムが使用され得る(例えば、キサンタン、カラギーナン、ゼラチン、カラヤ、ペクチンおよびローカストビーンガム)。ある特定の状況下では、上記増粘機能は、シリコーンまたは皮膚軟化薬としても作用する物質によって達成され得る。例えば、10センチストークを超えるシリコーンガムおよびステアリン酸グリセロールのようなエステルは、二重の機能を有する。
粉末は、本開示の美容組成物へと組み込まれ得る。これらの粉末は、白亜、タルク、カオリン、デンプン、スメクタイトクレイ、化学的に改変されたケイ酸マグネシウムアルミニウム、有機的に改変されたモンモリロナイトクレイ、水和ケイ酸アルミニウム、フュームドシリカ、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウムおよびこれらの混合物を含む。
美容上受容可能なビヒクル
本明細書で記載される組成物は、必要に応じて、1種もしくはこれより多くの美容上受容可能なビヒクルを含み得る。そのビヒクルは、上記組成物が皮膚に適用される場合に、それらの分配および取り込みを促進するように、活性成分の希釈剤(dilutant)、分散剤またはキャリアとして作用し得る。最も一般的なビヒクルは水であり、水は、本発明の組成物の好ましいビヒクルである。水以外のまたは水に加えるビヒクルとしては、液体もしくは固体の皮膚軟化薬、溶媒、湿潤剤、および増粘剤、例えば、グリセリン、ブチレングリコール、プロピレングリコール、水、種々の油(ホホバ、スイートアーモンド、ダイズ、ヒマワリ、アプリコットなど)などが挙げられ得る。そのビヒクルは、重量で上記組成物のうちの約25%〜75%を構成し得る。一実施形態において、上記ビヒクルは、重量で上記組成物のうちの約50%を構成する。
本明細書で記載される組成物は、必要に応じて、1種もしくはこれより多くの美容上受容可能なビヒクルを含み得る。そのビヒクルは、上記組成物が皮膚に適用される場合に、それらの分配および取り込みを促進するように、活性成分の希釈剤(dilutant)、分散剤またはキャリアとして作用し得る。最も一般的なビヒクルは水であり、水は、本発明の組成物の好ましいビヒクルである。水以外のまたは水に加えるビヒクルとしては、液体もしくは固体の皮膚軟化薬、溶媒、湿潤剤、および増粘剤、例えば、グリセリン、ブチレングリコール、プロピレングリコール、水、種々の油(ホホバ、スイートアーモンド、ダイズ、ヒマワリ、アプリコットなど)などが挙げられ得る。そのビヒクルは、重量で上記組成物のうちの約25%〜75%を構成し得る。一実施形態において、上記ビヒクルは、重量で上記組成物のうちの約50%を構成する。
本明細書で記載される組成物は、水性、水性/アルコール性または油性の液剤;ローションまたはセラムタイプの分散物;無水もしくは親油性のゲル;液体もしくは半液体の粘稠性のエマルジョン(これは、水性相の中に脂肪相を(O/W)分散または逆にする(W/O)ことによって得られる);またはクリームタイプもしくはゲルタイプの滑らかな半固体もしくは固体の粘稠性の懸濁物もしくはエマルジョンとして製剤化され得る。これらの組成物は、当該分野で周知であるような通常の技術に従って製剤化される。
本発明の組成物がエマルジョンとして製剤化される場合、脂肪相の割合は、上記組成物の総重量に対して、重量で約5%〜約80%もしくはこれより多く(例えば、約10重量%〜約50重量%)の範囲に及び得る。エマルジョン形態で上記組成物中に組み込まれる油、乳化剤および補助乳化剤(co−emulsifier)は、美容分野もしくは皮膚科学分野において従来から使用されるものの中から選択される。上記乳化剤および補助乳化剤は、上記組成物の総重量に対して、重量で約0.3%〜約30%またはこれより多く、例えば、約0.5重量%〜約20重量%の範囲に及ぶ割合で上記組成物中に存在し得る。
本発明の組成物が油性の液剤もしくはゲルとして製剤化される場合、その脂肪相は、上記組成物の総重量のうちの約50%超またはそれ未満、約60%超、約70%超、約80%超、約90%超を構成し得る。
本明細書で記載される美容組成物は、目的の部位に適用するために適した任意の形態(ローション剤、クリーム剤、ゲル、シャンプーなどが挙げられる)で製剤化され得る。上記組成物は、その粘性および消費者による意図された使用に合うように適切な容器中にパッケージされ得る。例えば、ローション剤もしくはクリーム剤は、ボトル、またはプロペラント駆動エアロゾルデバイスもしくは指で操作するのに適したポンプを備えた容器中にパッケージされ得る。上記組成物がクリーム剤である場合、上記組成物は単純に、変形しないボトルまたは搾り出し容器(squeeze container)(例えば、チューブまたはふた付きのジャー)の中に貯蔵され得る。本開示は、応じて、本明細書で規定されるとおりの美容上受容可能な組成物を含む閉鎖容器も提供する。
方法
本発明は、紅斑および/または放射線皮膚炎を処置するための方法を提供する。本発明はまた、紅斑および/または放射線皮膚炎と関連する皮膚の状態(乾燥、発赤、掻痒および炎症が挙げられるが、これらに限定されない)の処置または防止のための方法を提供する。本明細書で記載される方法によれば、本発明の組成物は、医学的処置の過程の間に放射線に曝された皮膚において以下の有益な結果のうちの1種もしくはこれより多くを生じるために有効である:皮膚の柔らかさの増大、増強された皮膚保湿、改善されたスキントーンおよび肌理、最小化された濃いシミもしくは老人斑、ならびに増大した皮膚の水分保持。
本発明は、紅斑および/または放射線皮膚炎を処置するための方法を提供する。本発明はまた、紅斑および/または放射線皮膚炎と関連する皮膚の状態(乾燥、発赤、掻痒および炎症が挙げられるが、これらに限定されない)の処置または防止のための方法を提供する。本明細書で記載される方法によれば、本発明の組成物は、医学的処置の過程の間に放射線に曝された皮膚において以下の有益な結果のうちの1種もしくはこれより多くを生じるために有効である:皮膚の柔らかさの増大、増強された皮膚保湿、改善されたスキントーンおよび肌理、最小化された濃いシミもしくは老人斑、ならびに増大した皮膚の水分保持。
本明細書で記載される方法のうちのある特定の実施形態において、本発明の組成物は、放射線曝露の前に1日もしくはこれより多くの日数にわたる事前適用を含み得る毎日のレジメンにおいて皮膚に適用される。本明細書で記載される方法の一局面によれば、本発明の組成物は、放射線曝露の後に、ある期間にわたって皮膚に適用される。別の局面によれば、本発明の組成物は、例えば、放射線皮膚炎(慢性放射線皮膚炎を含む)または紅斑によって引きおこされ得るように、乾燥および/または硬さの処置の必要のある皮膚に適用される。
一実施形態において、本発明は、皮膚保湿、スキントーン、肌理、および皮膚の水分保持のうちの1もしくはこれより多くを改善するための方法を提供し、上記方法は、本明細書で記載されるとおりの組成物を、必要性のある被験体の皮膚に少なくとも1日1回適用する工程を包含する。一実施形態において、その必要性のある被験体は、例えば、がん処置のために、放射線療法を受けている被験体である。本発明の組成物は、放射線療法の過程を始める前に、および放射線皮膚炎の発生の防止を補助するためにその処置の過程の間中、投与され得る。さらに、本発明の組成物は、皮膚炎の処置を補助するために、放射線療法を受けたことがありかつ既に発生した放射線皮膚炎を有し得る被験体に投与されてもよい。
本発明の組成物は、罹患領域に1日に1回、1日に2回、1日に3回、2日に1回、3日に1回、または1週間に1回投与され得る。投与は、約1週間、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約weight週間、約12週間、約6ヶ月、約1年、または無期限に継続され得る。
本発明の組成物および方法の有効性を測定するための方法は、皮膚の完全性の1もしくはいくつかの客観的手段に依拠し得る。肌理(skin texture)の評価は、ケイ素樹脂(SILFLO(登録商標))の皮膚レプリカの画像分析を包含し得る。歯科の印象と同様に、皮膚レプリカは、硬化モデルにおいて皮膚表面の詳細を提供する。皮膚レプリカの画像分析は、例えば、皮膚の溝(creasing)または皺(wrinkling)の深さおよび程度の尺度として皮膚内に落とされた影の評価を含む。
皮膚の完全性を評価するために利用される別の試験は、定常状態の下で得られる蒸発水分喪失測定値の使用である。これらの測定値は、制御された温度および湿度環境における馴化期間の後にとられる。これらの測定は、二重較正TEWLプローブを備えたDermaLab(登録商標) System(Cortex Technology)を使用して行われ得る。この技術は、蒸気圧勾配予測法に基づく。そのプローブは、皮膚表面に対して垂直な軸に沿った2つの固定点で温度および相対湿度を測定する2つのセンサを含む。この配列は、上記デバイスが、1時間あたり1平方メートルあたりのグラム(g/m2 h)で表される蒸発水分喪失に相当する値を電気的に導出し得るようにされている。
皮膚表面の水和は、Corneometer(登録商標)を使用して測定され得る。そのCorneometer(登録商標)は、水和の程度の変化から生じる皮膚のキャパシタンスの変化を測定するように設計されている市販の機器(Courage and Khazaka, Germany)である。それは、低い水和レベルに対して特に感度が高い。上記Corneometer(登録商標)は、皮膚の水和の任意単位(H)において皮膚のキャパシタンスを表す。皮膚の表面に対してプローブを保持することによって、測定値が得られる。
皮膚表面の水和、経表皮水分喪失、または皮膚の溝/皺、ならびに皮膚の完全性および質の他の尺度が、上記のものを含め、公知の方法によって客観的に測定されるように、本発明の組成物および方法によって改善され得る。
放射線療法
放射線療法は、局所の疾患に関する現代のがん治療の長い歴史をもちかつ有効な構成要素である。しかし、放射線療法の最終的有用性は、いくつかのがん細胞が電離放射線に対して抵抗性であるという事実によって制限される。さらに、健康的な組織を経てのまたは腫瘍境界を越えての電離放射線の送達は、放射線量を制限し、望ましくない副作用を生じ得る。
放射線療法は、局所の疾患に関する現代のがん治療の長い歴史をもちかつ有効な構成要素である。しかし、放射線療法の最終的有用性は、いくつかのがん細胞が電離放射線に対して抵抗性であるという事実によって制限される。さらに、健康的な組織を経てのまたは腫瘍境界を越えての電離放射線の送達は、放射線量を制限し、望ましくない副作用を生じ得る。
放射線療法は、乳がんを含めて種々のがんを処置するために利用され得る。放射線療法は、乳がん処置の任意のステージで適切であり得る。例えば、放射線療法は、ステージ0からステージIVの乳がんを有する被験体の処置において利用され得る。放射線療法は、乳腺腫瘤摘出術または乳房切除術の後に利用され得る。
放射線療法は、特定の身体領域への放射線が示唆された線量に達した場合には、妊婦では、極端に敏感な部位では、または被験体が照射スケジュールを厳守できないできごとがあると、推奨されない。
放射線療法としては、外部照射、内部照射、または術中照射が挙げられ得る。放射線療法線量を測定するために使用される単位は、グレイ(Gy)である。乳がんを処置するための代表的な放射線療法線量は、45〜60Gyである。放射線療法は、代表的には、放射線が1〜2ヶ月間の期間にわたる多くの処置で投与されるように、細分された線量である。場合によっては、放射線療法は、5〜8週間の合計期間にわたって1週間に5日、毎日投与される。
紅斑
紅斑は、皮膚または粘膜の発赤または発疹を生じる状態である。紅斑はまた、表在性の毛細血管の関与に起因する充血として記載され得る。紅斑の原因は数多くあり、例示すると、感染、薬物療法(例えば、避妊、サルファ薬、ペニシリン、抗てんかん薬、非ステロイド系抗炎症薬)、狼瘡、妊娠、潰瘍性大腸炎、ベーチェット病、クローン病などが挙げられる。紅斑は、放射線皮膚炎と同時に起こり得る。
紅斑は、皮膚または粘膜の発赤または発疹を生じる状態である。紅斑はまた、表在性の毛細血管の関与に起因する充血として記載され得る。紅斑の原因は数多くあり、例示すると、感染、薬物療法(例えば、避妊、サルファ薬、ペニシリン、抗てんかん薬、非ステロイド系抗炎症薬)、狼瘡、妊娠、潰瘍性大腸炎、ベーチェット病、クローン病などが挙げられる。紅斑は、放射線皮膚炎と同時に起こり得る。
放射線皮膚炎
急性放射線皮膚炎は、曝露の90日以内に起こる。その患者は、反応の重篤度に依存して、かすかな紅斑および乾燥性落屑から皮膚の壊死および潰瘍形成までの範囲に及ぶ変化を有し得る。国立がん研究所(The National Cancer Institute)は、急性放射線皮膚炎の分類に関する4段階の基準を確立した:
グレード1− かすかな紅斑または乾燥性落屑。
グレード2− 中程度から鮮明な紅斑または皮膚のひだおよび溝に制限されたパッチ状の湿性落屑。中程度の浮腫。
グレード3− 皮膚のひだに制限されない1.5cm直径より大きな融合性の湿性落屑。圧痕性浮腫。
グレード4− 皮膚の壊死または真皮全層の潰瘍形成。
急性放射線皮膚炎は、曝露の90日以内に起こる。その患者は、反応の重篤度に依存して、かすかな紅斑および乾燥性落屑から皮膚の壊死および潰瘍形成までの範囲に及ぶ変化を有し得る。国立がん研究所(The National Cancer Institute)は、急性放射線皮膚炎の分類に関する4段階の基準を確立した:
グレード1− かすかな紅斑または乾燥性落屑。
グレード2− 中程度から鮮明な紅斑または皮膚のひだおよび溝に制限されたパッチ状の湿性落屑。中程度の浮腫。
グレード3− 皮膚のひだに制限されない1.5cm直径より大きな融合性の湿性落屑。圧痕性浮腫。
グレード4− 皮膚の壊死または真皮全層の潰瘍形成。
慢性放射線皮膚炎は、急性プロセスの延長であり、さらなる炎症性サイトカインを伴う。皮膚治癒能力の長時間持続性障害は、損なわれた細胞機能障害に起因し得る。線維芽細胞は、永続的に変化している可能性があり、萎縮症および線維症をもたらす。
本発明は、以下の実施例への参照によってさらに理解され得る。以下の実施例は、例証のために提供されるのであって、限定されるとは意味されない。
実施例1:臨床研究
研究設計
臨床研究を行って、本発明の範囲内に入る組成物(本明細書で「ヒーリングクリーム」といわれる)の効能を試験した。その研究目標は、以下であった:
1.皮膚表面の水和(加湿)および皮膚バリア機能に対するヒーリングクリームの効果を評価すること;
2.ヒーリングクリームが顔の肌理を改善する能力を決定すること;および
3.健康な女性被験体において8週間の使用期間の間にヒーリングクリームの消費者意見を得ること。
研究設計
臨床研究を行って、本発明の範囲内に入る組成物(本明細書で「ヒーリングクリーム」といわれる)の効能を試験した。その研究目標は、以下であった:
1.皮膚表面の水和(加湿)および皮膚バリア機能に対するヒーリングクリームの効果を評価すること;
2.ヒーリングクリームが顔の肌理を改善する能力を決定すること;および
3.健康な女性被験体において8週間の使用期間の間にヒーリングクリームの消費者意見を得ること。
研究スケジュール
合計55名の女性被験体を、ヒーリングクリームの評価に参加させるために選択した。その評価は、皮膚表面の水和{加湿}の評価のためのCorneometer(登録商標)測定値、経表皮水分喪失(TEWL){皮膚バリア機能}のDermaLab(登録商標)測定値、肌理の評価のための画像分析を伴うSilfloTM皮膚レプリカ、および指定された研究間隔での消費者認知調査票からなった。研究スケジュールは、以下の表1において明らかである。
合計55名の女性被験体を、ヒーリングクリームの評価に参加させるために選択した。その評価は、皮膚表面の水和{加湿}の評価のためのCorneometer(登録商標)測定値、経表皮水分喪失(TEWL){皮膚バリア機能}のDermaLab(登録商標)測定値、肌理の評価のための画像分析を伴うSilfloTM皮膚レプリカ、および指定された研究間隔での消費者認知調査票からなった。研究スケジュールは、以下の表1において明らかである。
試験材料
試験材料(ヒーリングクリーム)は、June Jacobs Spa Collectionによって提供され、Clinical Research Laboratories, Inc.によって匿名識別番号を与えられた。
試験材料(ヒーリングクリーム)は、June Jacobs Spa Collectionによって提供され、Clinical Research Laboratories, Inc.によって匿名識別番号を与えられた。
試験材料を、被験体への配布前に、室温および湿度で貯蔵した。全ての残りの試験材料は、6ヶ月間の期間にわたってClinical Research Laboratories, Inc.が保持する。
適用指示書
研究参加者に、以下の適用指示書を提供した:
研究参加者に、以下の適用指示書を提供した:
顔: 1日に2回、朝と夜に適用する。
前腕: 指定された前腕にのみ、1日2回、朝と夜に適用する。
研究集団
合計55名の女性被験体(32〜65歳齢の範囲)を、研究のために選択した(被験体人口統計−付表I)。合計13名の被験体(約24%)が敏感肌と報告し、42名の被験体(約76%)が普通肌と報告した。研究プロトコルに列挙される包含基準のうちの全てを満たし、かつ排除基準のいずれも満たさない被験体を、参加のために登録した。
合計55名の女性被験体(32〜65歳齢の範囲)を、研究のために選択した(被験体人口統計−付表I)。合計13名の被験体(約24%)が敏感肌と報告し、42名の被験体(約76%)が普通肌と報告した。研究プロトコルに列挙される包含基準のうちの全てを満たし、かつ排除基準のいずれも満たさない被験体を、参加のために登録した。
包含基準
被験体は、以下の条件のうちの全てを満たす場合に、この研究に参加する資格があり得る:
被験体は、以下の条件のうちの全てを満たす場合に、この研究に参加する資格があり得る:
a.被験体は、18〜65歳齢の間の女性である;
b.被験体は、敏感肌(研究集団のうちのおよそ25%)または普通肌(研究集団のうちのおよそ75%)の自認を報告する;
c.被験体は、研究の継続期間の間は、その提供される試験材料および石鹸を除いて、試験部位にいかなる製品(皮膚処置製品、清浄剤(cleanser)、保湿剤、セラム、化粧水(toner)、マスク、石鹸、およびサンスクリーン剤が挙げられる)の適用をも止めることに同意する;
d.被験体には、いかなる皮膚の(皮膚科学的または全身性の)障害はない(上記障害は、治験責任医師の意見によれば、試験結果に干渉するかまたは有害反応のリスクを増大させる);
e.被験体は、研究の継続期間にわたって長期間の日光への曝露(人工日焼けを含む)を回避することに同意している;
f.被験体は、研究の間にいかなる新しい化粧品もトイレタリー製品をも導入しないことに同意する;
g.被験体は信頼でき、プロトコルに概説されるとおりに指示に従うことができる;
h.被験体は、一般に健康状態が良好であり、現在のパネリストプロフィール/問診票を有している;
i.被験体は、個人特定可能医療情報のプライバシー基準(45 CFR Parts 160 and 164)と一致するHIPAA承認フォームを有してる;
j.被験体は、21 CFR Part 50:「ヒト被験体の保護」と一致するインフォームド・コンセントに署名することを理解しかつ同意する。
排除基準
被験体は、以下の条件のうちのいずれかを満たす場合には、この臨床研究に参加する資格がないとみなされ得る:
被験体は、以下の条件のうちのいずれかを満たす場合には、この臨床研究に参加する資格がないとみなされ得る:
a.被験体は、妊娠しているか、授乳中(nursing)であるかまたは妊娠しようと計画している;
b.被験体は、現在、薬物療法または経口サプリメント(例えば、全身性もしくは局所のコルチコステロイド、抗炎症薬、抗ヒスタミン薬またはレチノイド薬物療法または製品)を使用中である(これは、治験責任医師の意見によれば、研究成果に影響を及ぼし得るか、または研究の観察に干渉し得る);
c.被験体は、化粧品またはトイレタリー製品に対して既知のアレルギーを有する;
d.被験体は、試験部位に日焼け、発疹、掻き傷、熱傷痕などを示す(これは、研究評価に干渉し得る);
e.被験体は、試験材料の適用を除外するおよび/または研究成果に影響を及ぼし得る、急性または慢性の皮膚科学的、医学的、および/または物理的状態の履歴を報告する;
f.被験体は、研究開始の1週間以内に試験部位が関わる臨床研究に参加したことがある。
インフォームド・コンセント
研究手順は、参加しようとしている全ての被験体に説明される。全ての被験体は、インフォームド・コンセントのガイドラインに従って、研究の当を得た詳細および目的について完全に知らされる。被験体には、質問をする機会が与えられる。各被験体は、インフォームド・コンセントのフォームのコピー2部に、読んだ上で署名をする。被験体にコピー1部が与えられ、もう1部は、研究ファイルの中に保持される。
研究手順は、参加しようとしている全ての被験体に説明される。全ての被験体は、インフォームド・コンセントのガイドラインに従って、研究の当を得た詳細および目的について完全に知らされる。被験体には、質問をする機会が与えられる。各被験体は、インフォームド・コンセントのフォームのコピー2部に、読んだ上で署名をする。被験体にコピー1部が与えられ、もう1部は、研究ファイルの中に保持される。
被験体の中止
研究の承認後、被験体は、任意の理由からいつでも中止し得るが、その理由は、明確にかつ正確に報告されなければならない。
研究の承認後、被験体は、任意の理由からいつでも中止し得るが、その理由は、明確にかつ正確に報告されなければならない。
無作為化
SilfloTM皮膚レプリカに関して顔の右側または左側の指定は、コンピューターが作成した無作為化コードによって決定される。試験材料適用の右または左の前腕手掌側の指定は、別個のコンピューターが作成した無作為化コードによって決定される。反対側の前腕は、非処置のままにされる。割り当てられた適用/測定部位は、研究の間中一定のままにされる。
SilfloTM皮膚レプリカに関して顔の右側または左側の指定は、コンピューターが作成した無作為化コードによって決定される。試験材料適用の右または左の前腕手掌側の指定は、別個のコンピューターが作成した無作為化コードによって決定される。反対側の前腕は、非処置のままにされる。割り当てられた適用/測定部位は、研究の間中一定のままにされる。
盲検化
治験依頼者が別段指定しなければ、被験体は、試験材料の正体に関して情報を提供されない。治験スタッフは、盲検化されない。試験材料には、配布に従って固有CRL研究識別番号、パネルコードおよび被験体番号でラベルを付ける。
治験依頼者が別段指定しなければ、被験体は、試験材料の正体に関して情報を提供されない。治験スタッフは、盲検化されない。試験材料には、配布に従って固有CRL研究識別番号、パネルコードおよび被験体番号でラベルを付ける。
研究評価/機械使用−Corneometer(登録商標)測定値{皮膚表面の水和}
皮膚表面の水和を、Corneometer(登録商標)を使用して測定する。Corneometer(登録商標)は、水和の程度の変化から生じる皮膚のキャパシタンスの変化を測定するように設計された市販の機器(Courage and Khazaka, Germany)である。それは、低い水和レベルに対して特に感度が高い。Corneometer(登録商標)は、皮膚の水和の任意単位(H)において皮膚のキャパシタンスを表す。皮膚の表面に対してプローブを保持することによって、測定値が得られる。読み取りは、LCD上に示され、次いで、スコアシート上に手書きで転記される。3連続読み取りを試験部位から得て、平均化する。処置後のCorneometer(登録商標)読み取りの増大は、増大した皮膚水分含有量から生じる水和効果を示す。Corneometer(登録商標)読み取りの低下は、低下した水分含有量から生じる乾燥効果を示し、一致したCorneometer(登録商標)読み取りは、皮膚水分含有量の安定化を示唆し、これは、「非乾燥」効果として記載され得る。
皮膚表面の水和を、Corneometer(登録商標)を使用して測定する。Corneometer(登録商標)は、水和の程度の変化から生じる皮膚のキャパシタンスの変化を測定するように設計された市販の機器(Courage and Khazaka, Germany)である。それは、低い水和レベルに対して特に感度が高い。Corneometer(登録商標)は、皮膚の水和の任意単位(H)において皮膚のキャパシタンスを表す。皮膚の表面に対してプローブを保持することによって、測定値が得られる。読み取りは、LCD上に示され、次いで、スコアシート上に手書きで転記される。3連続読み取りを試験部位から得て、平均化する。処置後のCorneometer(登録商標)読み取りの増大は、増大した皮膚水分含有量から生じる水和効果を示す。Corneometer(登録商標)読み取りの低下は、低下した水分含有量から生じる乾燥効果を示し、一致したCorneometer(登録商標)読み取りは、皮膚水分含有量の安定化を示唆し、これは、「非乾燥」効果として記載され得る。
Corneometer(登録商標)測定値は、前腕の手掌側の各試験部位の中心から得られる。
研究評価/機械使用−DermaLab(登録商標)測定値(TEWL){皮膚バリア機能}
定常条件下で得られる蒸発水分喪失測定値は、皮膚バリア機能の機械的評価を提供する。これらの測定値は、制御された温度および湿度環境における馴化期間の後にとられる。これら測定は、二重較正TEWLプローブを備えたDermaLab(登録商標) System(Cortex Technology)を使用して行われ得る。この技術は、蒸気圧勾配予測法に基づく。そのプローブは、皮膚表面に対して垂直な軸に沿った2つの固定点で温度および相対湿度を測定する2つのセンサを含む。この配列は、上記デバイスが、1時間あたり1平方メートルあたりのグラム(g/m2 h)で表される蒸発水分喪失に相当する値を電気的に導出し得るようにされている。
定常条件下で得られる蒸発水分喪失測定値は、皮膚バリア機能の機械的評価を提供する。これらの測定値は、制御された温度および湿度環境における馴化期間の後にとられる。これら測定は、二重較正TEWLプローブを備えたDermaLab(登録商標) System(Cortex Technology)を使用して行われ得る。この技術は、蒸気圧勾配予測法に基づく。そのプローブは、皮膚表面に対して垂直な軸に沿った2つの固定点で温度および相対湿度を測定する2つのセンサを含む。この配列は、上記デバイスが、1時間あたり1平方メートルあたりのグラム(g/m2 h)で表される蒸発水分喪失に相当する値を電気的に導出し得るようにされている。
皮膚の表面に対してプローブを保持することによって測定値を得る。3回の60秒読み取りを、各試験部位内の同じ領域からとり、平均化する。読み取りを、電気的に表示し、次いで、スコアシート上に手書きで転写する。過度に高いTEWL値は、皮膚バリアの破壊を示し、安定化したTEWL値は、無傷の皮膚バリアを示し、低下したTEWL値は、改善された皮膚バリア機能を示唆する。
DermaLab(登録商標)測定値は、前腕の手掌側の各試験部位の中心から得られる。
研究評価/機械使用−SilfloTM皮膚レプリカの画像分析{肌理}
皮膚の肌理、特に、特に、外眼角領域のフェイスラインの質は、皮膚のネガ印象を作製することによって評価され得る。カラスの足跡の領域に関しては、皮膚レプリカは、ReplicaTM位置決めリングを位置決めして、サンプル採取領域に対してSilflo(登録商標)印象材を配置することによって作製される。レプリカを、研究期間の間に採取されるあらゆるサンプルに関して一貫したアラインメントで、位置決めリングを位置決めして、Silflo(登録商標)ペーストで満たすことによって、全ての被験体に関して同じ様式で作製する。位置決めリングを、そのリングのタブが、各被験体の頭頂部に向かうように位置決めした。
皮膚の肌理、特に、特に、外眼角領域のフェイスラインの質は、皮膚のネガ印象を作製することによって評価され得る。カラスの足跡の領域に関しては、皮膚レプリカは、ReplicaTM位置決めリングを位置決めして、サンプル採取領域に対してSilflo(登録商標)印象材を配置することによって作製される。レプリカを、研究期間の間に採取されるあらゆるサンプルに関して一貫したアラインメントで、位置決めリングを位置決めして、Silflo(登録商標)ペーストで満たすことによって、全ての被験体に関して同じ様式で作製する。位置決めリングを、そのリングのタブが、各被験体の頭頂部に向かうように位置決めした。
得られたレプリカは、画像分析およびグレージング照明(grazing illumination)下での表面投影(surface shadowing)を組み合わせる技術によって評価され得る。そのレプリカを、正確に規定された角度で照射して、灰色の影に従って分析される影を作る。処置の前後でレプリカの同じ領域を分析するために、処置前レプリカのマスクを作製し、デジタル保存する。次いで、このマスクを、位置決めするために、処置後レプリカに重ね合わせる(Groveら 1989, Sunら 1997, Hong−Keun and Young−Hwan 1997)。
研究評価/機械使用−調査票
製品使用の後に、試験材料の効果の評価を、処置された被験体に質問することによって決定し得る。eListen 5.5 Electronic Survey and Data Collection Toolを使用する調査票処理は、被験体回答の割合を決定して、臨床研究集団の統一見解を評価するための効率的かつ正確な方法を可能にする。
製品使用の後に、試験材料の効果の評価を、処置された被験体に質問することによって決定し得る。eListen 5.5 Electronic Survey and Data Collection Toolを使用する調査票処理は、被験体回答の割合を決定して、臨床研究集団の統一見解を評価するための効率的かつ正確な方法を可能にする。
サンプル調査票を、図1A〜図1Cに提供する。
被験体識別
研究参加の候補者を、Clinical Research Laboratories, Inc. (CRL)データベースから識別する。全ての被験体は、不変のCRL識別番号によって最初に識別される。資格基準を満たす被験体に、研究被験体番号を割り当てる。この被験体番号は、被験体が研究に登録されるときに順に割り当てられる。マスター名簿には、不変のCRL識別番号およびその対応する研究被験体番号が保存される。
研究参加の候補者を、Clinical Research Laboratories, Inc. (CRL)データベースから識別する。全ての被験体は、不変のCRL識別番号によって最初に識別される。資格基準を満たす被験体に、研究被験体番号を割り当てる。この被験体番号は、被験体が研究に登録されるときに順に割り当てられる。マスター名簿には、不変のCRL識別番号およびその対応する研究被験体番号が保存される。
スクリーニング通院
被験体は、清潔な化粧なしの顔でスクリーニング通院のためにCRL試験施設に到着する。包含/排除基準を検証し、インフォームド・コンセントを得る。指定された研究スタッフメンバーが、各被験体から併用薬および病歴情報を集める。研究要件を全て満たす被験体を登録する。
被験体は、清潔な化粧なしの顔でスクリーニング通院のためにCRL試験施設に到着する。包含/排除基準を検証し、インフォームド・コンセントを得る。指定された研究スタッフメンバーが、各被験体から併用薬および病歴情報を集める。研究要件を全て満たす被験体を登録する。
ベースラインでの研究集団の皮膚の状態を標準化し、かつ異なる皮膚ケアレジメンの使用に起因し得る変動性を最小限にするために、被験体を、7日間(±3日間)調整期間に参加させる。
各被験体に、調整相の間および8週間の研究の間に、少なくとも1日に1回顔および前腕に使用し、ならびに顔および身体全てを清潔にするために、書面による研究指示書およびPurpose(登録商標)固形石鹸1個を提供する。被験体にはまた、研究の継続期間の間に、顔および前腕に対する全ての皮膚処置製品の使用を中止するように要請する。
ベースライン通院
被験体を、ベースライン通院のために、いかなる化粧もローションもなしの清潔な顔および前腕で、CRL試験施設に到着する。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられ、研究評価/機械使用前に15分の期間にわたって周囲の実験室条件に馴化する。
被験体を、ベースライン通院のために、いかなる化粧もローションもなしの清潔な顔および前腕で、CRL試験施設に到着する。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられ、研究評価/機械使用前に15分の期間にわたって周囲の実験室条件に馴化する。
馴化期間の後に、CRL技術者が、各前腕の手掌側の一方の2.5”×2.5”試験部位を識別し、アセテートテンプレートおよびゲンチアナバイオレットマーカーを利用して、輪郭を描く。次いで、以下の評価を行う:
・皮膚表面の水和−Corneometer(登録商標)測定値[前腕](第9.1節)
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
・皮膚レプリカ−SilfloTM印象[顔](第9.3節)
・皮膚表面の水和−Corneometer(登録商標)測定値[前腕](第9.1節)
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
・皮膚レプリカ−SilfloTM印象[顔](第9.3節)
皮膚レプリカのサンプル採取領域の位置は、解剖学的目標からの距離を測定することによって詳細に記録し、試験部位位置決定文書(test site locator document)に記録する。
CRL技術者は、無作為化スケジュールに従って、試験材料をその指定された前腕に適用する。被験体は、その前腕にいかなる製品を適用することも許されず、24時間の通院後までシャワーを浴びたり前腕を濡らしたりすることを控えるように指示される。
24時間通院
被験体は、その指定された前腕への最初の適用の24時間(±1時間)後に、CRL試験施設に戻る。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられ、研究評価前の15分間の期間にわたって、周囲の実験室条件に馴化する。馴化期間の後に、以下の評価を行う:
・皮膚表面の水和−Corneometer(登録商標)測定値[前腕](第9.1節)
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
被験体は、その指定された前腕への最初の適用の24時間(±1時間)後に、CRL試験施設に戻る。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられ、研究評価前の15分間の期間にわたって、周囲の実験室条件に馴化する。馴化期間の後に、以下の評価を行う:
・皮膚表面の水和−Corneometer(登録商標)測定値[前腕](第9.1節)
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
被験体に、試験材料、適用指示書(第3.2節)、および毎日の日記を提供して、その日記の中で、試験材料の使用および任意の主観的コメントを記録させる。被験体に、提供されるものを除いて、試験の継続期間にわたって、顔または前腕にいかなる他の皮膚処置製品も石鹸も使用することを控えるように指示する。
第2週目および第4週目の通院
被験体は、試験材料使用のおよそ2週間および4週間後に、試験材料を顔および指定された前腕に、割り当てられた面会時間の2時間(±30分間)前に適用して、CRL試験施設へと戻る。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられる。毎日の日記を検討し、被験体は、研究評価/機械使用前の15分間の期間にわたって周囲の実験室条件に馴化しながら、消費者認知調査票(第9.4節および付表I)を仕上げる。
被験体は、試験材料使用のおよそ2週間および4週間後に、試験材料を顔および指定された前腕に、割り当てられた面会時間の2時間(±30分間)前に適用して、CRL試験施設へと戻る。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられる。毎日の日記を検討し、被験体は、研究評価/機械使用前の15分間の期間にわたって周囲の実験室条件に馴化しながら、消費者認知調査票(第9.4節および付表I)を仕上げる。
馴化期間の後に、以下の評価を行う:
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
・皮膚レプリカ−SilfloTM印象[顔](第9.3節)
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
・皮膚レプリカ−SilfloTM印象[顔](第9.3節)
各通院時に、ベースライン通院時に使用したアセテートテンプレートを、各前腕上に位置決めして、測定領域を識別し、試験部位位置決定文書を参照して、その指定されたカラスの足跡の領域にSilfloTMレプリカ材料が適切な位置に置かれることを確実にする。
第8週目通院
被験体は、試験材料使用のおよそ8週間後に、試験材料を顔および指定された前腕に、割り当てられた面会時間の2時間(±30分間)前に適用して、CRL試験施設へと戻る。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられる。試験材料および毎日の日記を回収し、毎日の日記を検討する。被験体は、研究評価/機械使用前の15分間の期間にわたって周囲の実験室条件に馴化しながら、消費者認知調査票(第9.4節および付表I)を仕上げる。
被験体は、試験材料使用のおよそ8週間後に、試験材料を顔および指定された前腕に、割り当てられた面会時間の2時間(±30分間)前に適用して、CRL試験施設へと戻る。被験体は、健康状態および薬物療法の変化に関して尋ねられる。試験材料および毎日の日記を回収し、毎日の日記を検討する。被験体は、研究評価/機械使用前の15分間の期間にわたって周囲の実験室条件に馴化しながら、消費者認知調査票(第9.4節および付表I)を仕上げる。
馴化期間の後に、以下の評価を行う:
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
・皮膚レプリカ−SilfloTM印象[顔](第9.3節)
・経表皮水分喪失−DermaLab(登録商標)測定値[前腕](第9.2節)
・皮膚レプリカ−SilfloTM印象[顔](第9.3節)
ベースライン通院時に使用したアセテートテンプレートを、各前腕上に位置決めして、測定領域を識別し、試験部位位置決定文書を参照して、その指定されたカラスの足跡の領域にSilfloTMレプリカ材料が位置決めされることを確実にする。
有害事象
全ての有害事象を、被験体の原資料に詳細に記録し、治験依頼者に適切に報告する。
全ての有害事象を、被験体の原資料に詳細に記録し、治験依頼者に適切に報告する。
有害事象は、死亡を含めて、研究に関連すると見做されようがそうでなかろうが、被験体が経験した任意の望ましくない医学的できごとである。事象は、疾患、既存の病気もしくは状態の増悪、断続的な病気もしくは状態の発生、一連の関連する症状もしくは徴候、または単一の症状もしくは徴候からなり得る。
有害事象としては、以下が挙げられる:
1.最初に研究に登録する前には存在しなかった任意の新たな事象。
2.研究に最初に登録した後に増大した強度(重篤度)または頻度で繰り返す既存の事象。
3.研究への登録後に増悪する登録時点で存在している事象。
「重篤な」有害事象は、以下である:
1.研究に関連すると感じられようがそうでなかろうが、任意の原因に起因する死亡。
2.生命を脅かす事象−事象は、治験責任医師の意見によれば、被験体が、その事象が起こったときにその事象によって死亡する差し迫ったリスクがある場合に存在する。この定義は、事象がより重篤な形態で起こった場合には、死亡を引きおこしたと思われる事象を含まないことに注意のこと。
3.無力にするかまたは無能力にする任意の事象。
4.被験体の入院を要するか、または長期化させる事象。既存の状態の緊急でない処置のための入院は、「重篤な」有害事象と見做されない。
各有害事象は、有害事象が研究に関連する可能性が低いとたとえ評価されたとしても、原資料/症例報告フォームに治験責任医師または被指名者によって適切に記録されかつ十分に詳細に記録される。記録される詳細としては、有害事象の性質、発生日/時間、継続期間、重篤度、転帰および試験製品に対する関連性が挙げられる。全ての有害事象は、解決されるか、安定化するか、その被験体がフォローアップ不能になるか、またはその事象が別の方法で説明がつくまで、フォローアップされる。全てのフォローアップ情報は、記録されるべきである。医療上の注意を要する任意の有害事象は、適切なCRL医療関係者に留意させる。
治験責任医師または被指名者は、研究への因果関係および3営業日以内の書面による考証付きのフォローアップに関わらず、1営業日以内に任意の重篤な有害事象の発生を治験依頼者に書面で報告する。
改訂/逸脱(Deviation)
試験施設も治験依頼者も、事前の書面による通知がなければ、このプロトコルを修正しない。プロトコル逸脱は、可能であれば必ず回避されるべきである。全ての逸脱は、研究ファイルの中に詳細に記録される。
試験施設も治験依頼者も、事前の書面による通知がなければ、このプロトコルを修正しない。プロトコル逸脱は、可能であれば必ず回避されるべきである。全ての逸脱は、研究ファイルの中に詳細に記録される。
統計分析
ダネットの検定に続いて分散分析を適用して、各評価パラメーター(Corneometer(登録商標)測定値およびDermaLab(登録商標)測定値)に関して、ベースラインと各処置後間隔との間の差異を決定する。ベースラインからの変化を、各処置後の時点で計算する。
ダネットの検定に続いて分散分析を適用して、各評価パラメーター(Corneometer(登録商標)測定値およびDermaLab(登録商標)測定値)に関して、ベースラインと各処置後間隔との間の差異を決定する。ベースラインからの変化を、各処置後の時点で計算する。
統計的有意性は、95% 有意水準で両側のp値≦0.05に関して存在する。
調査票回答(これに関して、回答カテゴリー比較は有益である)を、Z検定によって分析する。Z検定を使用して、ある範囲の回答を提供する各質問に対して被験体が肯定的にまたは否定的に回答する割合の統計的有意差を決定する。肯定的な回答を選択する被験体のパーセンテージを一緒に加算し、否定的回答を選択する被験体のパーセンテージを一緒に加算する。分割割合を、統計的有意差を決定するために、Zスコアの計算によって比較する。
研究完了の際に、SilfloTMレプリカの画像分析が、BioNET, IncorporatedでMiller博士によって行われる。報告のコピーを、最終報告の別紙として含める。
品質保証
研究関連文書(原資料または生データを含む)および最終報告を、適用可能である場合には、Clinical Research Laboratories, Inc.品質保証担当者によって、完全性、正確性および適切な文書化の実践に関して調べさせる。
研究関連文書(原資料または生データを含む)および最終報告を、適用可能である場合には、Clinical Research Laboratories, Inc.品質保証担当者によって、完全性、正確性および適切な文書化の実践に関して調べさせる。
規制上のパラメーター
この研究を、医薬品の臨床試験の実施に関する基準のガイドライン、他の適用可能な規制上の要件、およびClinical Research Laboratories, Inc.標準作業手順書の下で行う。治験依頼者は、研究の過程の間の任意の時点で現地調査および監査を行い得る。
この研究を、医薬品の臨床試験の実施に関する基準のガイドライン、他の適用可能な規制上の要件、およびClinical Research Laboratories, Inc.標準作業手順書の下で行う。治験依頼者は、研究の過程の間の任意の時点で現地調査および監査を行い得る。
最終報告
最終報告を、研究の終局後4〜6週間で発行する。その最終報告は、研究目標および試験方法論をまとめる。研究評価および調査票回答に関するデータおよび分析(先に記載されるとおり)、ならびに主観的人口学的情報を列挙する。研究の結論は、研究の条件の下での試験材料の効能および消費者意見に関して、統計分析の結果を詳述する。その最終報告は、研究手順、文書化、および/または最終報告の監査を行う治験責任医師、Clinical Research Laboratories, Inc.管理および品質保証/規制担当者によって署名される。
最終報告を、研究の終局後4〜6週間で発行する。その最終報告は、研究目標および試験方法論をまとめる。研究評価および調査票回答に関するデータおよび分析(先に記載されるとおり)、ならびに主観的人口学的情報を列挙する。研究の結論は、研究の条件の下での試験材料の効能および消費者意見に関して、統計分析の結果を詳述する。その最終報告は、研究手順、文書化、および/または最終報告の監査を行う治験責任医師、Clinical Research Laboratories, Inc.管理および品質保証/規制担当者によって署名される。
試験結果
合計47名の被験体が、8週間の研究を完了した。7名の被験体(#5、#15、#16、#24、#33、#35、および#55)がフォローアップ不能になり、1名の被験体(#32)が、有害事象に起因して中止した(第9.8節を参照のこと)。被験体#5、#32、および#55は、加湿評価を完了したので分析の中に含めた。
合計47名の被験体が、8週間の研究を完了した。7名の被験体(#5、#15、#16、#24、#33、#35、および#55)がフォローアップ不能になり、1名の被験体(#32)が、有害事象に起因して中止した(第9.8節を参照のこと)。被験体#5、#32、および#55は、加湿評価を完了したので分析の中に含めた。
皮膚表面の水和[Corneometer(登録商標)測定値]の評価
表2は、個々のCorneometer(登録商標)測定値およびベースラインからの計算された変化を列挙する。統計分析の結果は、以下の表3において明らかである。
表2は、個々のCorneometer(登録商標)測定値およびベースラインからの計算された変化を列挙する。統計分析の結果は、以下の表3において明らかである。
DermaLab(登録商標)測定値(TEWL){皮膚バリア機能}
表4は、個々のDermaLab(登録商標)測定値およびベースラインからの計算された変化を列挙する。統計分析の結果は、以下の表5において明らかである。
表4は、個々のDermaLab(登録商標)測定値およびベースラインからの計算された変化を列挙する。統計分析の結果は、以下の表5において明らかである。
肌理の評価[SilfloTM皮膚レプリカの画像分析]
Silflo皮膚レプリカの画像分析は、BioNET, Incorporated.においてDavid L. Miller博士が行った。
Silflo皮膚レプリカの画像分析は、BioNET, Incorporated.においてDavid L. Miller博士が行った。
SilfloTM皮膚レプリカの分析に利用した装置は、以下を含む:
PC:Windows(登録商標) XP Professionalの下で実行する1gbメモリを備えたIBM互換Pentium(登録商標) III 500Mhz
ビデオ:SONYソリッドステートB&Wカメラ、50mmレンズ/30mmエクステンション、Coreco TCI Ultraフレームグラバー。
ソフトウェア:OPTIMAS v6.5、Microsoft EXCEL 2007、StatSoft STATISTICA 7。
照明:レプリカの平面から25°の角度に向けられた平行光源。そのレプリカが、タブの方向を入射光方向に対して垂直または平行に並ぶように回転され得るように、レプリカのタブの位置の方向を固定したホルダーの中にレプリカを配置した(図2を参照のこと)。
そのレプリカを、タブの方向が頭頂部を指し示すようにして、各々の眼に隣接したカラスの足跡の領域から採取した。PARALLELサンプル採取配向は、MAJOR、表情誘導性のシワ(カラスの足跡(crow’s feet wrinkles))に感度の高い肌理測定値を提供する。NORMALサンプル採取配向は、MINOR(細かいシワ)に感度の高い肌理測定値を提供する。
光強度の一般的なバックグラウンド勾配を、光の伝播方向において一次補正を適用することによって調節した。ネガのレプリカの斜光照明によって生成される影の肌理を、2タイプのアッセイ法によって分析した。
A.レプリカを横切って、照明方向に対して平行に走る一連の10本の等しい長さの平行線(経路)に沿って輝度を測定する。輝度のバリエーションを、粗さを表すとして処理し、旧来の表面粗さ統計によって分析した:
Rz−サンプルを横切る10本の線の各々において、5本の等しい長さのセグメントに関する輝度値の最大平均差。
Ra−同じ10本の線に関する平均輝度についての輝度曲線の平均偏差。
上記「R」パラメーターは、0〜255までの範囲に及ぶ明るさの単位(グレーレベル)において報告する。
FNum−細かい複数のラインを示す輝度変化において、複数のライン上に位置したマーカーの数/mm。
IDL−10本のスキャンラインの輝度トレースの積分された展開長(integrated developed length)。これは、直線距離の割合としての輝度のラインの全体の長さである。すなわち、平らな特徴のないサンプルは、IDL 1.000を有する。
B.レプリカ画像領域を、10本の等幅のバンドまたは部分領域に分けた。影様の特徴を、検出閾値より低いそれらの輝度値に従って、これらのバンドの各々において検出した。4つのパラメーターを、その検出された特徴から決定した。
間隔−隣接する検出された特徴間のミリメートル単位での平均距離(すなわち、隣接する影になった特徴の中心点間の間隔)。意味のある距離を計算するには個々のレプリカ中に不十分な特徴がある場合、そのパラメーターは、データ表の中でブランクのまま残しておく。
幅−ミリメートルで検出される特徴のミリメートルでの平均幅。このパラメーターは、影を生じる皺の深さに比例する。意味のある幅を計算するには個々のレプリカ中に不十分な特徴がある場合、そのパラメーターは、データ表の中でブランクのまま残しておく。
影−検出閾値より小さな輝度値を有するサンプル採取したレプリカ領域のパーセント。これは、レプリカ中の皺および細かいラインによってキャストされた影の相対的領域である。
NumWr−間隔および幅を計算するために使用される10本のバンドまたは部分領域において検出される特徴の総数
184個のレプリカを、評価のために与えた。レプリカは、4個の通院サンプルを表した:BL(ベースライン)および処置期間の間のW2、W4、W8。データの完全な列挙は、付表のデータの節にある。
結果を、付表の統計の節の中の表6にまとめる。その結果は、タブの位置が頭頂部を指し示すようにして、カラスの足跡において作製されたレプリカの特徴的大きさを描写する:Normal方向と比較して、Parallel方向に関するRz、IDL、幅およびNumWrパラメーターのより高いベースラインレベル。通院に対するこれらの変数の平均のグラフを、図4A〜4Dに示す。
ベースラインからの変化を、各被験体のBL値を適切なその後の値から差し引くことによって計算した。表7は、ベースラインからの平均変化をまとめる。その平均変化を、値ゼロに対する1サンプルt検定を使用して有意性に関して検定した。そのt統計値と関連するp値は、適切な平均、標準偏差およびt値で表にされる。統計的に有意な(p<0.05)結果は、バックグラウンドに黄色の影を付けて太字で表される。指向性のある有意な(p<0.10)結果は、バックグラウンドに緑色の影を付けて太字で表される。
Normalサンプル採取方向では、W8のみにおいてベースラインと比較して、2つの統計的に有意なパラメーター変化があった。
全ての有意な変化は、W8の時点までのより少ない細かいラインと一致した。表2の左側を参照のこと。
Parallelサンプル採取方向では、W2において4つのパラメーター、W4において6つのパラメーターおよびW8において8つ全ての測定されたパラメーターに関して、有意な変化が認められた。全ての有意な変化は、より滑らかな方向において、カラスの足跡がより少ないことであった。表7の右側を参照のこと。
有意に変化した肌理パラメーターは、処置相の最後までに細かいラインが約15%少なくなることを示唆する。カラスの足跡は、処置が進むにつれて着実に滑らかになった;処置の最後には、肌理パラメーターは、約30%程度滑らかになっていることを示した。
本発明者らの分析において報告された8つの皺肌理パラメーターは、レプリカ表面によって生成される画像の種々の側面を測定する。一般に、実質的な滑らかにする効果がある場合、いくつかのパラメーターにおいて一致した有意な変化がある。
RzおよびRa(古典的な「スタイラス(stylus)」粗さ肌理パラメーターの光学的対応物)は、粗さが増大するにつれて増大する。
以下の図表は、定義を例証する。図表の中のプロフィールは、レプリカ上の皺を、角度を付けて照明することによって生成される明るさのプロフィールである。そのプロフィールの大きさは、皺の深さに比例しないが、皺の後ろにある影および皺の前にあるハイライトの強度を表すことに注意すること。Rz−輝度値(サンプルを横切る5本の等しい長さのセグメントで測定される)における最大の差異。Ra−平均輝度のまわりの輝度曲線の平均偏差(図3を参照のこと)。
IDLは、表面を横切る直線距離と比較して上にあるRz線図の中のラインの長さであり、表面の粗さとともに増大する。
FNumは、1mmあたりの細かいラインおよび粗大なラインを示す番号マーカーである。ラインおよび溝が消失するにつれて、FNumは低下する。
間隔は、隣接する強い影を落とす特徴(shadow feature)の間のミリメートルでの平均距離である。ときおり、深い皺から細かい皺へと変わるにつれて低下する(加湿)。皺が消失すると増大する。
幅は、影を生じる皺の深さに比例する。変化してもよいし、しなくてもよい。皺が浅くなると低下する。このパラメーターは、皺の数または長さに対して感度は高くない。
影パラメーターは、レプリカ中の皺および細かいライン全てによってキャストされる影の相対的領域である。それは、皺の長さおよび深さの両方に対して感度が高い。皮膚が滑らかになると低下する。
NumWrは、間隔および幅を計算するために利用可能な影を落とす特徴の総数である。一般に、皮膚が滑らかになる(目に見える特徴がより少ない)と低下する。
調査票
臨床研究の被験体には、図1A〜図1Cに示される調査票が与えられた。まとめると、皮膚表面の水和、皮膚バリア機能および肌理の改善に関する迅速修復ヒーリングクリームの効能を決定する8週間の臨床研究の後、消費者自己評価は以下であった:
98%は、その製品が長時間持続すると同意した
98%は、彼らの皮膚が柔らかいと報告した
96%は、その製品が顔および身体に使用するのに十分穏やかであると同意した
96%は、彼らの皮膚が滑らかであると報告した
96%は、その製品が彼らの皮膚に心地よく感じると報告した
96%は、その製品が彼らの皮膚がしっとりしたままにすると同意した
94%は、その製品が素早く吸収されると同意した
94%は、彼らの皮膚に滋養物を与えると感じると述べた
敏感肌の被験体のうちの92%は、その製品が彼らの皮膚を鎮静するのに役立つと同意した
83%は、彼らのスキントーンおよび肌理における改善に気づいた。
臨床研究の被験体には、図1A〜図1Cに示される調査票が与えられた。まとめると、皮膚表面の水和、皮膚バリア機能および肌理の改善に関する迅速修復ヒーリングクリームの効能を決定する8週間の臨床研究の後、消費者自己評価は以下であった:
98%は、その製品が長時間持続すると同意した
98%は、彼らの皮膚が柔らかいと報告した
96%は、その製品が顔および身体に使用するのに十分穏やかであると同意した
96%は、彼らの皮膚が滑らかであると報告した
96%は、その製品が彼らの皮膚に心地よく感じると報告した
96%は、その製品が彼らの皮膚がしっとりしたままにすると同意した
94%は、その製品が素早く吸収されると同意した
94%は、彼らの皮膚に滋養物を与えると感じると述べた
敏感肌の被験体のうちの92%は、その製品が彼らの皮膚を鎮静するのに役立つと同意した
83%は、彼らのスキントーンおよび肌理における改善に気づいた。
調査票−第2週目
2週間後の図1A〜図1Cに示される調査票の結果は、以下のとおりである:
2週間後の図1A〜図1Cに示される調査票の結果は、以下のとおりである:
1.この製品の使用は、自分のスキントーンおよび肌理を改善するのに役立った。
2.私はこの製品の匂いが気に入った。
個々のコメントを、以下の表8に示す:
個々のコメントを、以下の表8に示す:
3.その製品は長時間持続するとわかったか?
個々の回答を、表9に示す。
4.あなたは敏感肌か?
4a.はいであれば、この製品の使用は、皮膚を落ち着かせる/鎮静するのに役立ったか?
個々の回答を、表10に示す。
5.この製品は、素早く吸収される。
個々の回答を、表11に示す。
6.この製品は、自分の皮膚には快適だと感じる。
個々の回答を、表12に示す。
7.私は、顔および身体に使用するためにこの製品は十分穏やかであると感じる。
8.この製品は、自分のスキントーンおよび肌理を改善するのに役立った。
個々の回答を、表13に示す。
9.この製品の使用後に自分の皮膚は滑らかであると感じた。
個々の回答を、表14に示す。
10.この製品の使用後に自分の皮膚は柔らかいと感じた。
個々の回答を、表15に示す。
11.この製品は、皮膚をしっとりしたままにした。
個々の回答を、表16に示す。
12.この製品は、皮膚に粘つくまたは脂っぽい感覚を残さない。
13.この製品は、スキントーンを一様にするのに役立った。
個々の回答を、表17に示す。
14.この製品は、この製品の使用後に皮膚に滋養物が与えられた感覚を残した。
個々の回答を、表18に示す。
15.自分の皮膚は、この製品の使用後に健康であるように見え、そう感じた。
個々の回答を、表19に示す。
16.この製品は、濃いしみ/老人斑および色素沈着過剰を明るくするのに役立った。
個々の回答を、以下の表20に示す。
17.この製品を購入する可能性はどのくらいあるか?
個々の回答を、以下の表21に示す。
18.あなたの意見を本当に大切にしておりますので、製品の利益および/または使用法をさらに強化するために考慮すべき追加のコメント/提案がありましたらお願いいたします。追加のコメントがありましたら、以下のスペースを使用してください。
個々の回答を、以下の表22に示す。
調査票−第4週目
4週間後の図1A〜図1Cに示される調査票の結果は、以下のとおりである:
4週間後の図1A〜図1Cに示される調査票の結果は、以下のとおりである:
1.この製品の使用が、自分のスキントーンおよび肌理を改善するのに役立った。
2.私はこの製品の匂いが気に入った。
個々のコメントを、以下の表23に示す:
個々のコメントを、以下の表23に示す:
3. その製品は長時間持続するとわかったか?
個々の回答を、表24に示す。
4.あなたは敏感肌か?
4a.はいであれば、この製品の使用は、皮膚を落ち着かせる/鎮静するのに役立ったか?
個々の回答を、表25に示す。
5.この製品は、素早く吸収される。
6.この製品は、自分の皮膚には快適だと感じる。
個々の回答を、表26に示す。
7.私は、顔および身体に使用するためにこの製品は十分穏やかであると感じる。
8.この製品は、自分のスキントーンおよび肌理を改善するのに役立った。
個々の回答を、表27に示す。
9.この製品の使用後に自分の皮膚は滑らかであると感じた。
10.この製品の使用後に自分の皮膚は柔らかいと感じた。
個々の回答を、表28に示す。
11.この製品は、皮膚をしっとりしたままにした。
個々の回答を、表29に示す。
12.この製品は、皮膚に粘つくまたは脂っぽい感覚を残さない。
個々の回答を、表30に示す。
13.この製品は、スキントーンを一様にするのに役立った。
個々の回答を、表31に示す
14.この製品は、この製品の使用後に皮膚に滋養物が与えられた感覚を残した。
個々の回答を、表32に示す。
15.自分の皮膚は、この製品の使用後に健康であるように見え、そう感じた。
個々の回答を、表33に示す。
16.この製品は、濃いしみ/老人斑および色素沈着過剰を明るくするのに役立った。
個々の回答を、以下の表34に示す。
17.この製品を購入する可能性はどのくらいあるか?
個々の回答を、以下の表35に示す。
18.あなたの意見を本当に大切にしておりますので、製品の利益および/または使用法をさらに強化するために考慮すべき追加のコメント/提案がありましたらお願いいたします。追加のコメントがありましたら、以下のスペースを使用してください。
個々の回答を、以下の表36に示す。
調査票−第8週目
8週間後の図1A〜図1Cに示される調査票の結果は、以下のとおりである:
8週間後の図1A〜図1Cに示される調査票の結果は、以下のとおりである:
1.この製品の使用は、自分のスキントーンおよび肌理を改善するのに役立った。
2.私はこの製品の匂いが気に入った。
個々のコメントを、以下の表37に示す:
個々のコメントを、以下の表37に示す:
3.その製品は長時間持続するとわかったか?
4.あなたは敏感肌か?
4a.はいであれば、この製品の使用は、皮膚を落ち着かせる/鎮静するのに役立ったか?
個々の回答を、表38に示す。
5.この製品は、素早く吸収される。
個々の回答を、表39に示す。
6.この製品は、自分の皮膚には快適だと感じる。
7.私は、顔および身体に使用するためにこの製品は十分穏やかであると感じる。
8.この製品は、自分のスキントーンおよび肌理を改善するのに役立った。
個々の回答を、表40に示す。
9.この製品の使用後に自分の皮膚は滑らかであると感じた。
個々の回答を、表41に示す。
10.この製品の使用後に自分の皮膚は柔らかいと感じた。
個々の回答を、表42に示す。
11.この製品は、皮膚をしっとりしたままにした。
個々の回答を、表43に示す。
12.この製品は、皮膚に粘つくまたは脂っぽい感覚を残さない。
個々の回答を、表44に示す。
13.この製品は、スキントーンを一様にするのに役立った。
個々の回答を、表45に示す。
14.この製品は、この製品の使用後に皮膚に滋養物が与えられた感覚を残した。
個々の回答を、表46に示す。
15.自分の皮膚は、この製品の使用後に健康であるように見え、そう感じた。
個々の回答を表47に示す。
16.この製品は、濃いしみ/老人斑および色素沈着過剰を明るくするのに役立った。
個々の回答を、以下の表48に示す。
17.この製品を購入する可能性はどのくらいあるか?
個々の回答を、以下の表49に示す。
18.あなたの意見を本当に大切にしておりますので、製品の利益および/または使用法をさらに強化するために考慮すべき追加のコメント/提案がありましたらお願いいたします。追加のコメントがありましたら、以下のスペースを使用してください。
個々の回答を、以下の表50に示す。
調査票回答の統計分析を、以下の表51に示す。
毎日の日記
試験材料使用の間に認められた反応または症状に関連する毎日の日記に記録されたコメントは、なかった。
試験材料使用の間に認められた反応または症状に関連する毎日の日記に記録されたコメントは、なかった。
有害事象
関連性のない有害事象が1件あり、表52に示されるように、研究の間に報告された。
関連性のない有害事象が1件あり、表52に示されるように、研究の間に報告された。
臨床研究の結論
この研究のおよびこの集団での条件下で、June Jacobsヒーリングクリーム TLB1−113/8として識別される試験材料は、8週間の使用期間の間に、皮膚の水和を増大させかつ皮膚バリア機能および肌理を改善する可能性を示した。
この研究のおよびこの集団での条件下で、June Jacobsヒーリングクリーム TLB1−113/8として識別される試験材料は、8週間の使用期間の間に、皮膚の水和を増大させかつ皮膚バリア機能および肌理を改善する可能性を示した。
皮膚表面の水和のCorneometer(登録商標)測定値における統計的に有意な改善は、1回の適用後24時間で観察された。Corneometer(登録商標)測定値の増大は、非処置部位と比較して、その試験材料で処置した部位で統計的に大きかった。
経表皮水分喪失のDermaLab(登録商標)測定値における統計的に有意な低下は、1回の適用後24時間ならびに毎日の処置の2週間、4週間および8週間後に観察された。このことは、改善された皮膚バリア機能を示す。TEWL測定値における低下は、全ての評価時点において、非処置部位と比較して試験材料で処置した部位で統計的に大きかった。
Silflo皮膚レプリカの分析は、BioNET, IncorporatedにおいてDavid L. Miller博士が行った。添付の報告書で示されるように、「有意に変化した肌理パラメーターは、処置相の終了までに細かいラインが約15%少なくなったことを示唆する。カラスの足跡は、処置が進むにつれて着実に滑らかになった;処置の終了時には、肌理パラメーターは、約30%程度滑らかになっていることを示した。」
2週間、4週間および8週間の使用後に被験体が仕上げた調査票は、その試験対象集団の統計的に有意な割合が、以下の表53において「X」で示される時点で以下に同意することを示した:
他の実施形態
本発明は、その詳細な説明とともに記載されてきた一方で、前述の説明は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を例証するのであって、限定しないことが意図される。他の局面、利点および改変は、以下の請求項の範囲内にある。
本発明は、その詳細な説明とともに記載されてきた一方で、前述の説明は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を例証するのであって、限定しないことが意図される。他の局面、利点および改変は、以下の請求項の範囲内にある。
本明細書で言及される特許および科学文献は、当業者に入手可能な知識を立証する。本明細書で引用される全ての米国特許、ならびに公開または未公開の米国特許出願は、参考として援用される。本明細書で引用される全ての公開された外国特許および特許出願は、参考として援用される。本明細書で引用されるアクセッション番号によって示されるGenbankおよびNCBIの寄託は、参考として援用される。本明細書で引用される全ての他の刊行された参考文献、文書、原稿および科学論文は、参考として援用される。
本発明は、その好ましい実施形態を参照しながら詳細に示されかつ記載されてきた一方で、形態および詳細における種々の変更が、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく本発明において行われ得ることは、当業者によって理解される。
Claims (24)
- 紅斑および/または放射線皮膚炎を処置または防止するための組成物であって、該組成物は、少なくとも2種の皮膚鎮静剤、少なくとも2種の抗酸化剤のブレンド、少なくとも1種のスキンコンディショニング剤、および美容上受容可能なビヒクルを含む、組成物。
- 前記鎮静剤は、重量で組成物のうちの約2%〜15%または5%〜10%を構成する、請求項1に記載の組成物。
- 前記少なくとも2種の皮膚鎮静剤は、アロエベラ、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、アラントイン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、ビサボロール、コロイド状オートミール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、C12−15アルキルベンゾエート、C16−17アルキルベンゾエート、ステアリルベンゾエート、イソステアリルベンゾエート、エチルヘキシルベンゾエート、オクチルドデシルベンゾエートのような長鎖アルキルベンゾエート、およびセラミドからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
- 前記少なくとも2種の皮膚鎮静剤は、重量で前記組成物のうちの約1.5%を構成する、請求項3に記載の組成物。
- 前記組成物は、少なくとも4種の皮膚鎮静剤を含む、請求項3に記載の組成物。
- 前記少なくとも4種の皮膚鎮静剤は、重量で前記組成物のうちの約1.5%〜2%を構成する、請求項3に記載の組成物。
- 前記皮膚鎮静剤は、フィトステアリルカノーラ油グリセリド、ビサボロール、Peucedanum ostruthium葉抽出物、およびセラミドAPのうちの少なくとも2種または少なくとも4種を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記組成物は、Leontopodium alpinum抽出物、Aspalathus linearis(ルイボス)葉抽出物、Camellia sinensis(緑茶および白茶)葉抽出物、Lycium varbarum(枸杞)果実抽出物、Punica granatum(ザクロ)抽出物、およびVitis vinifera(ブドウ)種子抽出物から選択される少なくとも4種の抗酸化剤のブレンドを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記ブレンドは、Leontopodium alpinum抽出物を含む、請求項8に記載の組成物。
- 前記ブレンドは、重量で前記組成物のうちの約0.8%〜1.2%を構成する、請求項8または9に記載の組成物。
- 前記少なくとも1種のスキンコンディショニング剤は、Butyrospermum parkii(シア)バター、トリオレイン、およびアルガンオイルから選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも1種のスキンコンディショニング剤は、トリオレインおよびアルガンオイルから選択される、請求項11に記載の組成物。
- 前記少なくとも1種のスキンコンディショニング剤は、重量で前記組成物のうちの約2%〜10%または約2%〜8%または約8%〜10%を構成する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
- 少なくとも1種の乳化剤をさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記少なくとも1種の乳化剤は、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸グリセリル、セテアリルアルコール、キサンタンガム、リノール酸、およびレシチンから選択される、請求項14に記載の組成物。
- 前記組成物は、皮膚保湿剤、香料、抗微生物剤、サンスクリーン剤、pH調節剤、および保存剤のうちの1種もしくはこれより多くをさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記美容上受容可能なビヒクルは、水性ビヒクルである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記水性ビヒクルは、水である、請求項17に記載の組成物。
- 必要性のある被験体において紅斑および/または放射線皮膚炎を処置または防止するための方法であって、該方法は、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組成物を、該被験体の皮膚の罹患領域に、該組成物で該罹患領域を覆うために十分な量で局所適用する工程を包含する方法。
- 前記必要性のある被験体は、ヒト被験体である、請求項19に記載の方法。
- 前記ヒト被験体は、放射線療法を受けたことがある、請求項20に記載の方法。
- 前記ヒト被験体は、乳がん患者である、請求項21に記載の方法。
- 1〜6週間または2〜12週間の範囲に及ぶ期間にわたって、1日に1回または2回、前記罹患領域に前記組成物を再適用する工程をさらに包含する、請求項19〜22のいずれか1項に記載の方法。
- 前記罹患領域は、放射線に曝された領域である、請求項19〜23のいずれか1項に記載の方法。
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