JP2018527295A - 複素環化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I):

[式中、各記号は本明細書中で定義した通りである。]
で表される化合物またはその塩を提供する。当該化合物は、EP4受容体拮抗作用を有し、EP4受容体関連疾患(例、関節リウマチ、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)、子宮内膜症、強直性脊椎炎、炎症性乳癌等)等の予防または治療剤として有用である。

Description

本発明は、EP4受容体拮抗作用を有し、EP4受容体関連疾患(例、関節リウマチ、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)、子宮内膜症、強直性脊椎炎、炎症性乳癌等)等の予防または治療剤として有用であり得る、新規な複素環化合物に関する。
(発明の背景)
プロスタグランジンE2(PGE2)は、動物種全体に渡って最も広範に分布するプロスタノイドの1つで、シクロオキシゲナーゼ(COX)のアラキドン酸に対する作用により生体内に広範囲に産生する。PGE2は、熱、疼痛、炎症等の多くの生理学的及び病態生理学的応答に関与し(非特許文献1)、4つの受容体サブタイプEP1−4、即ち、全てのGタンパク質共役受容体を通して生物学的機能を引き起こす。
最新の生物学により、免疫系におけるEP4受容体の重要な役割が明らかにされた(非特許文献2及び3)。例えば、EP4受容体活性化が、樹状細胞を刺激し、CD40及びToll−様受容体シグナル伝達と共力して、IL−23産生を促進する。次いで、PGE2が、IL−23と共力してTh17細胞の増殖を高める。EP4受容体活性化が、IL−12と共力して、ナイーブT細胞からのTh1の分化を促進する。PGE2が、マクロファージのEP4受容体を介して、LPSと共力して、IL−6及びIL−1βの発現を誘導する。Th1、Th17及びマクロファージ細胞は、自己免疫/炎症性疾患の進展にカギとなる役割を果たす。このように、選択的なEP4受容体拮抗薬は、IL−23&IL−6産生及びTh1&Th17機能抑制を阻害し(非特許文献4及び5)、炎症性疼痛を低減し、関節リウマチ(RA)、炎症性腸疾患及び他の自己免疫/炎症性疾患のための魅力的な治療アプローチを提供することが期待される。
非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)及びCOX−2阻害剤は、PGE2を含むアラキドン酸経路代謝物の合成を阻害することにより、炎症及び疼痛を緩和することが臨床的に証明されている。しかし、それらの使用は、アラキドン酸経路代謝物の多面的機能とそれらのレベルの不均衡に起因する副作用を伴う。TXA2及びPGI2間の不均衡は、例えば、多くの心血管疾患と関連がある、血管けいれん、過凝集性及び血栓塞栓症に関与する(非特許文献6)。EP4選択的拮抗薬は、他の受容体を介した機能を損なわず、EP4受容体のみを介してPGE2機能を特異的にブロックするので、NSAID及びCOX−2阻害剤と同様の副作用を示さないことが期待される(非特許文献7)。さらに、RAのための他の標的療法(例、JAK、TNFα、IL−6)と比較して、EP4拮抗薬は、動物モデルにおいて、関節ダメージ及び炎症性疼痛の両方を改善することが示された。このように、このメカニズムは、臨床におけるRAのための「症状管理を達成する」の可能性を有している(非特許文献8)。
自己免疫疾患に加えて、子宮内膜症、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)及び強直性脊椎炎は、EP4拮抗薬のための他の症状である。子宮内膜症(EM)は、慢性の、エストロゲン−依存性の炎症性疾患であり、異所に機能性子宮内膜組織が存在することで定義される。再生産年齢の女性の10−20%が患っている一般的な疾患である。最も一般的な症状は月経困難症である。慢性骨盤痛、性交疼痛症、排便障害(排便時の痛み)、腰部痛、下腹部痛又は背部痛、排尿時の痛み、運動時の痛みもまた、EMの症状の一部である。(非特許文献9)。現在の治療としては、外科的処置、NSAID、COX−2阻害剤を用いた薬物療法、及びホルモン療法、又は両方の組み合わせが挙げられる。NSAID又はCOX−2阻害剤は、骨盤痛を和らげるのに効果的であるが、胃腸障害、腎症を含む重い副作用を引き起こし得、また心血管リスクを増加させ得る(非特許文献10)。ホルモン療法は、病状をコントロールするが、エストロゲン産生の抑制による、偽閉経、骨密度の減少等の副作用がある(非特許文献11)。より安全で、同等に効果的な治療の開発が高く要求されている。EP4受容体タンパクは、月経周期の増殖期に、ヒト子宮内膜組織(異所及び正常位の子宮内膜)に多量に発現した(非特許文献12)。ヒト不死化子宮内膜上皮及び間質細胞では、EP4誘発アポトーシスを選択的に阻害し(非特許文献12)、増殖を阻害し(非特許文献13)、移行及び侵入を阻害し(非特許文献14)、接着を阻害する(非特許文献15)。これらの研究は、EP4シグナル伝達の阻害が、EMの女性とって、可能性のある治療選択肢であることを示唆している(非特許文献15)。
腹部大動脈瘤(AAA)は、一般的な進行性の命に関わる変性血管疾患である(非特許文献16及び17)。限局性の結合組織変性及び平滑筋細胞アポトーシスにより特徴付けられる炎症性障害であり、大動脈拡張及び破裂に至る(非特許文献18−20)。破裂が生じた後は、死亡率は60%より大きい(非特許文献21)。薬物療法は、AAAの成長速度又は破裂速度の減少には効果が認められなかった。動脈瘤壁では、COX−2は、局所的に合成されたPGE2と共に、マクロファージ及び平滑筋細胞に広範囲に発現している(非特許文献22)。EP4発現は、ヒト大動脈動脈瘤平滑筋細胞、並びに病変におけるマクロファージの両方において、ヒトAAA組織の動脈瘤エリアを増加させる(非特許文献23及び24)。EP4受容体拮抗薬又はEP4受容体のグローバルな遺伝子欠失は、ヒトAAA組織におけるMMP−2活性化及びIL−6産生、並びに前臨床のマウスモデルにおけるAAA形成速度を有意に減少させた(非特許文献23及び25)。
強直性脊椎炎は、原型脊椎関節症であり、乾癬性関節炎、反応性関節炎及び関節炎を併発する炎症性腸疾患も含む一群の状態の1つである。強直性脊椎炎は、高い遺伝性(非特許文献26及び27)及び家族性(非特許文献28)である。女性の2−3倍の頻度で男性が患っている。この疾患は、HLA−B27と強く関連していることが知られている。EP4受容体遺伝子(PTGER4)及び強直性脊椎炎の関連性も論証されているので(非特許文献29)、EP4受容体は、その病因に関与している可能性がある。強直性脊椎炎の治療法はまだないが、その患者の背部疼痛及び凝りは、通常、NSAIDに対して良好な症候性応答を示す。EP4拮抗薬は、少なくとも動物モデルでは鎮痛作用を有することが知られているので(非特許文献30及び31)、安全で長時間治療可能なEP4拮抗薬は、強直性脊椎炎の症状を緩和する薬物療法の代替えとなり得る。
本明細書に記載された化合物と類似の構造を有する化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
(1) 特許文献1には、代謝性疾患、脳血管疾患等の予防又は治療剤として有用な、式:
(式中の各記号は明細書に記載の通りである。)
で表される化合物が記載されている。
(2) 特許文献2には、プロトンポンプ阻害剤(PPI)であって、消化性潰瘍等の予防又は治療剤として有用な、式:
(式中の各記号は明細書に記載の通りである。)
で表される化合物が記載されている。
(3) 特許文献3には、副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)であって、不安、鬱病、他の精神及び神経性障害等の予防又は治療剤として有用な、式:
(式中の各記号は明細書に記載の通りである。)
で表される化合物が記載されている。
(4) 特許文献4には、RAFキナーゼ阻害剤であって、癌の予防又は治療剤として有用な、式:
(式中の各記号は明細書に記載の通りである。)
で表される化合物が記載されている。
(5) 特許文献5には、mGluR1拮抗薬であって、疼痛の予防又は治療剤として有用な、式:
(式中の各記号は明細書に記載の通りである。)
で表される化合物が記載されている。
WO 2010/080864 A1 WO 2006/011670 A1 WO 97/44038 A1 WO 2006/065703 A1 WO 2001/032632 A2
Pharmacol. Rev., 2011. 63(3): p. 471-538 Trends Pharmacol. Sci., 2012. 33(6): p. 304-11 J. Allergy Clin. Immunol., 2013. 131(2): p. 532-40 e1-2 Immunity, 2010. 33(2): p. 279-88 Immunity, 2010. 33(2): p. 150-2 Thromb. Res., 2013. 132(1): p. 56-62 Postepy Hig. Med. Dosw., (Online), 2012. 66: p. 287-94 Br. J. Pharmacol., 2010. 160(2): p. 292-310 BMJ, 2001. 323(7304): p. 93-5 J. Pharm. Pharm. Sci., 2013. 16(5): p. 821-47 N. Engl. J. Med., 2008. 359(11): p. 1136-42 Mol. Endocrinol., 2009. 23(8): p. 1291-305 Fertil Steril, 2010. 93(8): p. 2498-506 Mol. Cell Endocrinol., 2011. 332(1-2): p. 306-13 Biol. Reprod, 2013. 88(3): p. 77 Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 1996. 16(8): p. 963-70 N. Engl. J. Med., 1993. 328(16): p. 1167-72 J. Clin. Invest., 1998. 102(11): p. 1900-10 J. Clin. Invest., 2002. 110(5): p. 625-32 J. Immunol., 2004. 172(4): p. 2607-12 World J. Surg., 2008. 32(6): p. 976-86 Circulation, 1999. 100(1): p. 48-54 PLoS One, 2012. 7(5): p. e36724 J. Vasc. Surg., 2003. 38(2): p. 354-9 Am. J. Pathol., 2012. 181(1): p. 313-21 Scand. J. Rheumatol., 2008. 37: p. 120-126 Arthritis Rheum., 1997. 40: p. 1823-1828 Ann. Rheum. Dis., 2000. 59: p. 883-886 Nature Genetics., 2011. 43: p. 761-767 Eur J Pharmacol., 2008, 580: p. 116-121 Bioorg Med Chem Lett., 2010. 15: p. 3760-3
本発明の目的は、EP4受容体拮抗作用を有し、EP4受容体関連疾患(例、関節リウマチ、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)、子宮内膜症、強直性脊椎炎、炎症性乳癌等)等の予防または治療剤として有用な新規な複素環化合物を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討した結果、下記式(I)で示される化合物が、意外にも、EP4受容体拮抗作用を有し、EP4受容体関連疾患(例、関節リウマチ、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)、子宮内膜症、強直性脊椎炎、炎症性乳癌等)等の予防または治療剤として有用であり得ることを見出し、これにの知見の基づき、発明を完成するに至った。
本発明は以下を提供する。
[1] 式(I):
[式中、
は、炭素原子又は窒素原子を示し、
は、炭素原子又は窒素原子を示し、
環Aは、さらに置換されていてもよい6員の含窒素複素環を示し、
は、酸素原子、置換されていてもよいメチレン、NR、硫黄原子、S(O)又はS(O)を示し、
は、水素原子又は置換基を示し、
Xは、置換されていてもよいエチレンを示し、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換されていてもよいC1−6アルキル基を示すか、あるいはR及びRは、結合して、それぞれ置換されていてもよい、シクロアルカン又は複素環を形成し、
は、水素原子又は置換基を示し、
環Bは、さらに置換されていてもよい環を示し、
環Cは、さらに置換されていてもよい環を示し、
Wは、結合、又は主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサーを示す。]
で表される化合物、またはその塩(以下、化合物(I)という)。
[2] Gが、炭素原子であり、
が、炭素原子又は窒素原子であり、
環Aが、
(a) ハロゲン原子、
(b) C1−6アルキル基、及び
(c) C3−10シクロアルキル基
からなる群より選ばれる1または2個の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ピリジン又はピリミジンであり、
が、酸素原子、NR(式中、Rは、C1−6アルキル基である。)、メチレン又は硫黄原子であり、
Xが、オキソ基で置換されていてもよいエチレンであり、
及びRが、それぞれ、水素原子又はC1−6アルキル基であるか、あるいはR及びRが、結合して、C3−10シクロアルカンを形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、
(1)(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基、
(h) 5−テトラゾリル、及び
(i) C1−6アルコキシ基
からなる群より選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよいC6−14芳香族炭化水素環、
(2) C3−10シクロアルカン、又は
(3) 1ないし3個のC1−6アルキル基でさらに置換されていてもよい5ないし10員の芳香族複素環
であり、
環Cが、
(1) ハロゲン原子、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、
(3) C1−6アルコキシ基、及び
(4) C6−14アリール基、
からなる群より選ばれる1ないし3個の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環、C3−10シクロアルカン又は5ないし14員の芳香族複素環であり、かつ
Wが、
(1) オキソ基で置換されていてもよいC1−4アルキレン基、又は
(2) −(CHm1−O−(式中、m1は、0ないし3の整数である。)
である、
上記[1]に記載の化合物またはその塩。
[3] 4-[(1S)-1-[[4-[(3-クロロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸又はその塩。
[4] 4-[1-[[4-[(3,4-ジフルオロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]シクロプロピル]安息香酸又はその塩。
[5] 4-[(1S)-1-[[4-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸又はその塩。
[6] 上記[1]に記載の化合物またはその塩を含む医薬。
[7] EP4受容体アンタゴニストである、上記[6]に記載の医薬。
[8] EP4受容体関連疾患の予防または治療剤である、上記[6]に記載の医薬。
[9] EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、上記[8]に記載の医薬。
[10] EP4受容体関連疾患の予防または治療に使用するための、上記[1]に記載の化合物またはその塩。
[11] EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、上記[10]に記載の化合物またはその塩。
[12] 上記[1]に記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを含む、該哺乳動物におけるEP4の阻害方法。
[13] 上記[1]に記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを含む、該哺乳動物におけるEP4受容体関連疾患の予防または治療方法。
[14] EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、上記[13]に記載の予防または治療方法。
[15] EP4受容体関連疾患の予防または治療剤の製造のための、上記[1]に記載の化合物またはその塩の使用。
[16] EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、上記[15]に記載の使用。
化合物(I)は優れたEP4受容体拮抗作用を有し、EP4受容体関連疾患(例、関節リウマチ、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)、子宮内膜症、強直性脊椎炎、炎症性乳癌等)等の予防または治療剤として有用である。
図1は、実施例B2の化合物で処理したときの、アジュバント誘発関節炎モデルにおける関節炎の進行の抑制を示す図である。 図2は、実施例B4の化合物で処理したときの、アジュバント誘発関節炎モデルにおける関節炎の進行の抑制を示す図である。
[発明の詳細な説明]
以下、本明細書中で用いられる各置換基の定義について詳述する。特記しない限り各置換基は以下の定義を有する。
本明細書中、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルが挙げられる。
本明細書中、「C2−6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニルが挙げられる。
本明細書中、「C2−6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、4−メチル−2−ペンチニルが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、アダマンチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC3−10シクロアルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC3−10シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリール基」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリルが挙げられる。
本明細書中、「C7−16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、フェニルプロピルが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルキルオキシ基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルチオ基が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、3−メチルブタノイル、2−メチルブタノイル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基が挙げられる。具体例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルコキシ−カルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリール−カルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルが挙げられる。
本明細書中、「C7−16アラルキル−カルボニル基」としては、例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルが挙げられる。
本明細書中、「5ないし14員芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイルが挙げられる。
本明細書中、「3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基」としては、例えば、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基が挙げられる。具体例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4−トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリールスルホニル基」としては、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、アシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル(SH)基、置換されていてもよいシリル基が挙げられる。
本明細書中、「炭化水素基」(「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」を含む)としては、例えば、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C3−10シクロアルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、例えば、下記の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられる。
[置換基群A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、
(7)C6−14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C7−16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(9)5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(10)3ないし14員非芳香族複素環オキシ基(例、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C6−14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ、1−ナフトイルオキシ、2−ナフトイルオキシ)、
(13)C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C6−14アリール−カルバモイルオキシ基(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、
(17)3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、
(21)5ないし14員芳香族複素環基 、
(22)3ないし14員非芳香族複素環基 、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基、
(26)C6−14アリール−カルボニル基、
(27)5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、
(28)3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、
(29)C1−6アルコキシ−カルボニル基、
(30)C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、
(35)C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、
(36)5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3ないし14員非芳香族複素環カルバモイル基(例、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基、
(39)C6−14アリールスルホニル基、
(40)5ないし14員芳香族複素環スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、
(42)C6−14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル)、
(43)5ないし14員芳香族複素環スルフィニル基(例、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ)、
(46)モノ−またはジ−C6−14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、
(47)5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、
(48)C7−16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C1−6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C1−6アルキル)(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、
(52)C6−14アリール−カルボニルアミノ基(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C7−16アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C1−6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、
(58)C2−6アルケニル基、
(59)C2−6アルキニル基、
(60)C3−10シクロアルキル基、
(61)C3−10シクロアルケニル基、及び
(62)C6−14アリール基。
「置換されていてもよい炭化水素基」における上記置換基の数は、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「複素環基」(「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基および(iii)7ないし10員複素架橋環基が挙げられる。
本明細書中、「芳香族複素環基」(「5ないし14員芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環基が挙げられる。
該「芳香族複素環基」の好適な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなどの5ないし6員単環式芳香族複素環基;
ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3−b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環基」(「3ないし14員非芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環基が挙げられる。
該「非芳香族複素環基」の好適な例としては、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3−b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H−キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ−β−カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環基が挙げられる。
本明細書中、「7ないし10員複素架橋環基」の好適な例としては、キヌクリジニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環基」としては、「複素環基」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、前記した置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。
「置換されていてもよい複素環基」における置換基の数は、例えば、1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「アシル基」としては、例えば、「ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C3−10シクロアルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員芳香族複素環基および3ないし14員非芳香族複素環基から選ばれる1または2個の置換基」をそれぞれ有していてもよい、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、ホスホノ基が挙げられる。
また、「アシル基」としては、炭化水素−スルホニル基、複素環−スルホニル基、炭化水素−スルフィニル基、複素環−スルフィニル基も挙げられる。
ここで、炭化水素−スルホニル基とは、炭化水素基が結合したスルホニル基を、複素環−スルホニル基とは、複素環基が結合したスルホニル基を、炭化水素−スルフィニル基とは、炭化水素基が結合したスルフィニル基を、複素環−スルフィニル基とは、複素環基が結合したスルフィニル基を、それぞれ意味する。
「アシル基」の好適な例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C1−6アルキル−カルボニル基、C2−6アルケニル−カルボニル基(例、クロトノイル)、C3−10シクロアルキル−カルボニル基(例、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C3−10シクロアルケニル−カルボニル基(例、2−シクロヘキセンカルボニル)、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C1−6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、ホスホノ基、モノ−またはジ−C1−6アルキルホスホノ基(例、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、C1−6アルキルスルホニル基およびC6−14アリールスルホニル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいアミノ基が挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル)アミノ基(例、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ−またはジ−C2−6アルケニルアミノ基(例、ジアリルアミノ)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキルアミノ基(例、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ−またはジ−C6−14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、モノ−またはジ−C7−16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル)−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルボニルアミノ基(例、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−5ないし14員芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ−またはジ−3ないし14員非芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル)アミノ基(例、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル)アミノ基(例、ベンジルカルバモイルアミノ)、C1−6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C6−14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ)、(C1−6アルキル)(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、(C1−6アルキル)(C6−14アリール−カルボニル)アミノ基(例、N−ベンゾイル−N−メチルアミノ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイル基の好適な例としては、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルボニル−カルバモイル基(例、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニル−カルバモイル基(例、ベンゾイルカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいチオカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいチオカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいチオカルバモイル基の好適な例としては、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルボニル−チオカルバモイル基(例、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニル−チオカルバモイル基(例、ベンゾイルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいスルファモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファモイル基の好適な例としては、スルファモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N−エチル−N−メチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−スルファモイル基(例、ジアリルスルファモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−スルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−スルファモイル基(例、フェニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−スルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルボニル−スルファモイル基(例、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニル−スルファモイル基(例、ベンゾイルスルファモイル)、5ないし14員芳香族複素環スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、C1−6アルキルスルホニル基およびC6−14アリールスルホニル基から選ばれる置換基」を有していてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
置換されていてもよいヒドロキシ基の好適な例としては、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニルオキシ基(例、アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ)、C3−10シクロアルキルオキシ基(例、シクロヘキシルオキシ)、C6−14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C7−16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C6−14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ)、C7−16アラルキル−カルボニルオキシ基(例、ベンジルカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、tert−ブトキシカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ)、C7−16アラルキル−カルバモイルオキシ基(例、ベンジルカルバモイルオキシ)、C1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)、C6−14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基および5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる置換基」を有していてもよいスルファニル基、ハロゲン化されたスルファニル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファニル基の好適な例としては、スルファニル(−SH)基、C1−6アルキルチオ基、C2−6アルケニルチオ基(例、アリルチオ、2−ブテニルチオ、2−ペンテニルチオ、3−ヘキセニルチオ)、C3−10シクロアルキルチオ基(例、シクロヘキシルチオ)、C6−14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C7−16アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C1−6アルキル−カルボニルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C6−14アリール−カルボニルチオ基(例、ベンゾイルチオ)、5ないし14員芳香族複素環チオ基(例、ピリジルチオ)、ハロゲン化チオ基(例、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基およびC7−16アラルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基」を有していてもよいシリル基が挙げられる。
置換されていてもよいシリル基の好適な例としては、トリ−C1−6アルキルシリル基(例、トリメチルシリル、tert-ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
本明細書中、「炭化水素環」としては、例えば、C6−14芳香族炭化水素環、C3−10シクロアルカン、C3−10シクロアルケンが挙げられる。
本明細書中、「C6−14芳香族炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレンが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルカン」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルケン」としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンが挙げられる。
本明細書中、「複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、芳香族複素環および非芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環が挙げられる。該「芳香族複素環」の好適な例としては、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジンなどの5ないし6員単環式芳香族複素環;
ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、チエノピリジン、フロピリジン、ピロロピリジン、ピラゾロピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、イミダゾピラジン、イミダゾピリミジン、チエノピリミジン、フロピリミジン、ピロロピリミジン、ピラゾロピリミジン、オキサゾロピリミジン、チアゾロピリミジン、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、ナフト[2,3−b]チオフェン、フェノキサチイン、インド−ル、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジンなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環が挙げられる。該「非芳香族複素環」の好適な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、チアゾリン、チアゾリジン、テトラヒドロイソチアゾール、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパニン、ジアゼパン、アゼピン、アゾカン、ジアゾカン、オキセパンなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環;
ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロナフト[2,3−b]チオフェン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、4H−キノリジン、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン、テトラヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロキノキサリン、テトラヒドロフェナントリジン、ヘキサヒドロフェノチアジン、ヘキサヒドロフェノキサジン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロナフチリジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロカルバゾール、テトラヒドロ−β−カルボリン、テトラヒドロアクリジン、テトラヒドロフェナジン、テトラヒドロチオキサンテン、オクタヒドロイソキノリンなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環」としては、「複素環」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
式(I)中の各記号の定義を以下に詳細に説明する。
は、炭素原子又は窒素原子を示す。
は、好ましくは、炭素原子である。
は、炭素原子又は窒素原子を示す。
は、好ましくは、炭素原子である。
環Aは、さらに置換されていてもよい6員の含窒素複素環を示す。
環Aで示される「さらに置換されていてもよい6員の含窒素複素環」の「6員の含窒素複素環」の例としては、例えば、上記の複素環のうち、少なくとも1個の窒素原子を含有する6員の複素環、具体的には、ピリジン、ピリミジン、ピリダジンが挙げられる。
環Aで示される「さらに置換されていてもよい6員の含窒素複素環」の「6員の含窒素複素環」は、好ましくはピリジン又はピリミジンであり、より好ましくはピリジンである。
環Aで示される「さらに置換されていてもよい6員の含窒素複素環」の「6員の含窒素複素環」は、−N(R)−C(R)(R)−環Bに加えて、置換可能な位置に、1または2個の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。置換基数が複数の場合、それぞれの置換基は同一または異なっていてもよい。
環Aは、好ましくは、さらに置換されていてもよいピリジンである。
環Aは、より好ましくは、1ないし3個のハロゲン原子(例、塩素原子)でさらに置換されていてもよいピリジンである。
別の実施形態では、環Aは、好ましくは、さらに置換されていてもよいピリジン又はさらに置換されていてもよいピリミジンである。
この実施形態では、環Aは、より好ましくは、
(a) ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、及び
(c) C3−10シクロアルキル基(例、シクロプロピル)
からなる群より選ばれる1または2個の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ピリジン又はピリミジンである。
この実施形態では、環Aは、さらにより好ましくは、
(1)(a) ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、及び
(c) C3−10シクロアルキル基(例、シクロプロピル)
からなる群より選ばれる1または2個の置換基でさらに置換されていてもよいピリジン、又は
(2) ピリミジン
である。
この実施形態では、環Aは、特に好ましくは、ピリジンである。
は、酸素原子、置換されていてもよいメチレン、NR、硫黄原子、S(O)又はS(O)を示す。
は、水素原子又は置換基を示す。
で示される「置換されていてもよいメチレン」の「メチレン」は、置換可能な位置に、1または2個の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。置換基数が複数の場合、それぞれの置換基は同一または異なっていてもよい。
は、好ましくは、酸素原子又はNR(式中、Rは、前記と同義である。)である。
は、より好ましくは、酸素原子又はNR(式中、Rは、C1−6アルキル基(例、メチル)である。)である。
別の実施形態では、Gは、好ましくは、酸素原子、置換されていてもよいメチレン、NR(式中、Rは、前記と同義である。)、又は硫黄原子である。
この実施形態では、Gは、より好ましくは、酸素原子、NR(式中、Rは、C1−6アルキル基(例、メチル)である。)、メチレン又は硫黄原子である。
この実施形態では、Gは、特に、酸素原子である。
Xは、置換されていてもよいエチレンを示す。
Xで示される「置換されていてもよいエチレン」の「エチレン」は、置換可能な位置に、1ないし4個の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。置換基数が複数の場合、それぞれの置換基は同一または異なっていてもよい。
Xは、好ましくは、エチレンである。
別の実施形態では、Xは、好ましくは、オキソ基で置換されていてもよいエチレンである。
この実施形態では、Xは、特に好ましくは、エチレンである。
及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換されていてもよいC1−6アルキル基であるか、あるいはR及びRは、結合して、それぞれ置換されていてもよい、シクロアルカン又は複素環を形成する。
当該「置換されていてもよい C1−6アルキル基」の「C1−6アルキル基」は、置換可能な位置に、1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。置換基数が複数の場合、それぞれの置換基は同一または異なっていてもよい。
及びRで形成される「それぞれ置換されていてもよい、シクロアルカン又は複素環」の「シクロアルカン」の例としては、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン)が挙げられる。
及びRで形成される「それぞれ置換されていてもよい、シクロアルカン又は複素環」の「シクロアルカン又は複素環」は、置換可能な位置に、1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。置換基数が複数の場合、それぞれの置換基は同一または異なっていてもよい。
好ましくは、R及びRは、それぞれ、水素原子又は置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)であるか、あるいはR及びRは、結合して、置換されていてもよいシクロアルカン(好ましくはC3−10シクロアルカン、より好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成する。
より好ましくは、R及びRは、それぞれ、水素原子又はC1−6アルキル基(例、メチル)であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成する。
さらにより好ましくは、Rが、C1−6アルキル基(例、メチル)であり、かつRが、水素原子であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成する。
別の実施形態では、さらにより好ましくは、Rが、水素原子又はC1−6アルキル基(例、メチル)であり、かつRが、水素原子であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成する。
この実施形態では、特に好ましくは、Rが、C1−6アルキル基(例、メチル)であり、かつRが、水素原子であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン)を形成する。
は、水素原子又は置換基を示す。
は、好ましくは、水素原子である。
環Bは、さらに置換されていてもよい環を示す。
環Bで示される「さらに置換されていてもよい環」の「環」の例としては、炭化水素環及び複素環(好ましくはC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン)、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン)、より好ましくはC6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン)、C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン)、特に好ましくはベンゼン)が挙げられる。
環Bで示される「さらに置換されていてもよい環」の「環」は、−C(R)(R)−N(R)−環Aに加えて、置換可能な位置に、1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。置換基数が複数の場合、それぞれの置換基は同一または異なっていてもよい。
環Bは、好ましくは、さらに置換されていてもよいC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン)である。
環Bは、より好ましくは、
(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、及び
(h) 5−テトラゾリル
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン)である。
環Bは、さらにより好ましくは、
(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、及び
(h) 5−テトラゾリル
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]ベンゼンである。
別の実施形態では、環Bは、好ましくは、さらに置換されていてもよいC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン)、さらに置換されていてもよいC3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又はさらに置換されていてもよい5ないし10員の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン)である。
この実施形態では、環Bは、より好ましくは、
(1)(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、
(h) 5−テトラゾリル、及び
(i) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン)、
(2) C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)、又は
(3) 1ないし3個(好ましくは1個)のC1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5ないし10員の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン)
である。
この実施形態では、環Bは、さらにより好ましくは、
(1)(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、
(h) 5−テトラゾリル、及び
(i) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]C6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン)、
(2) C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)、又は
(3) 1ないし3個(好ましくは1個)のC1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン)
である。
この実施形態では、環Bは、特に好ましくは、1個のカルボキシ基でさらに置換されたベンゼンである。
環Cは、さらに置換されていてもよい環を示す。
環Cで示される「さらに置換されていてもよい環」の「環」の例としては、炭化水素環及び複素環(好ましくはC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール)、より好ましくはC6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール))である。
環Cで示される「さらに置換されていてもよい環」の「環」は、-W-に加え、置換可能な位置に、1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。置換基数が複数の場合、それぞれの置換基は同一または異なっていてもよい。
環Cは、好ましくは、それぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン)(好ましくはC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン))である。
環Cは、より好ましくは、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン)(好ましくはC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン))である。
環Cは、さらにより好ましくは、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン又はフランである。
別の実施形態では、環Cは、好ましくは、それぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール)(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール))である。
この実施形態では、環Cは、より好ましくは、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール)(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール))である。
この実施形態では、環Cは、さらに好ましくは、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ベンゼン、ナフタレン、シクロヘキサン、ピリジン、フラン又はイソオキサゾールである。
この実施形態では、環Cは、さらにより好ましくは、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、及び
(2) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
からなる群より選ばれる1又は2個の置換基でさらに置換されたベンゼンである。
この実施形態では、環Cは、特に好ましくは、1または2個のハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)でさらに置換されたベンゼンである。
Wは、結合、又は主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサーを示す。
Wで示される「主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサー」の例としては、主鎖が炭素原子、窒素原子、(酸化されていてもよい)硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個の原子からなるスペーサーが挙げられ、当該スペーサーは、置換可能な位置に、前述の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい。
Wで示される「主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサー」の具体例としては、
(1) 結合;
(2) 前述の置換基群A(好ましくはハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、オキソ基およびヒドロキシ基)で置換されていてもよいC1−4アルキレン基(例、−CH−、−(CH−、−CH−CH(CH)−、−CH(CH)−CH−、−(CH−、−(CH−等);
(3) 前述の置換基群Aで置換されていてもよいC2−4アルケニレン基(例、−CH=CH−、−CH=CH−CH−、−CH−CH=CH−等);
(4) −Z−(式中、Zは、O、NR(式中、Rは、水素原子または置換基を示す。)、S、S(O)またはS(O)を示す。);
(5) −(CHm1−Z−(CHm2−(式中、Zは、前記と同義であり、m1およびm2は、それぞれ独立して、0ないし3の整数を示し、かつm1+m2は、1ないし3を示す。);
(6) −Z−(CH−Z−(式中、ZおよびZは、それぞれ独立して、O、C(O)、NR(式中、Rは、水素原子または置換基を示す。)、S、S(O)またはS(O)を示し、mは、1ないし2の整数を示す。);
(7) −CO−NR−または−NR−CO−(式中、Rは、前記と同義である。);
(8) −S(O)−NR−または−NR−S(O)−(式中、Rは、前記と同義である。);
(9) C3−6シクロアルキレン(例、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン等);
(10) 二価の非芳香族複素環基(例、1,2−アジリジンジイル、1,3−アゼチジンジイル、1,3−ピロリジンジイル、1,3−ピペリジンジイル、1,4−ピペリジンジイル、1,4−モルホリンジイル等);
(11) −Z−Y−Z−(式中、ZおよびZは、前記と同義であり、Yは、二価の非芳香族複素環基(例、1,2−アジリジンジイル、1,3−アゼチジンジイル、1,3−ピロリジンジイル、1,3−ピペリジンジイル等)を示す。);
等が挙げられる。
Wは、好ましくは、主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサーである。
Wは、より好ましくは、
(1) C1−4アルキレン基(例、−CH−)、又は
(2) −(CHm1−O−(式中、m1は、0ないし3の整数である。)(例、−CHCHO−)
である。
Wは、さらにより好ましくは、−CH−又は−CHCHO−(ここで、左の結合は窒素原子に結合し、かつ右の結合は環Cに結合する。)である。
別の実施形態では、Wは、より好ましくは、
(1) オキソ基で置換されていてもよいC1−4アルキレン基(例、−CH−、−(CH−)、又は
(2) −(CHm1−O−(式中、m1は、0ないし3の整数である。)(例、−CHCHO−)
である。
この実施形態では、Wは、さらにより好ましくは、−CH−、−(CH−、−CHCHO−(ここで、左の結合は窒素原子に結合し、かつ右の結合は環Cに結合する。)又は−C(=O)−である。
この実施形態では、Wは、特に好ましくは、−CH−である。
好適な化合物(I)の例としては以下の化合物が挙げられる。
[化合物A−1]
が、炭素原子又は窒素原子であり、
が、炭素原子又は窒素原子であり、
環Aが、さらに置換されていてもよいピリジンであり、
が、酸素原子又はNR(式中、Rは、前記と同義である。)であり、
Xが、置換されていてもよいエチレンであり、
及びRが、それぞれ、水素原子又は置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)であるか、あるいはR及びRが、結合して、置換されていてもよいシクロアルカン(好ましくはC3−10シクロアルカン、より好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、さらにいてもよいC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン)であり、
環Cが、それぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン)(好ましくはC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン))であり、かつ
Wが、主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサーである、
化合物(I)。
[化合物B−1]
が、炭素原子であり、
が、炭素原子であり、
環Aが、1または2個のハロゲン原子(例、塩素原子)でさらに置換されていてもよいピリジンであり、
が、酸素原子又はNR(式中、Rは、C1−6アルキル基(例、メチル)である。)であり、
Xが、エチレンであり、
及びRが、それぞれ、水素原子又はC1−6アルキル基(例、メチル)であるか、あるいはR及びRが、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、
(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、及び
(h) 5−テトラゾリル
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン)であり、
環Cが、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン)(好ましくはC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン))であり、かつ
Wが、
(1) C1−4アルキレン基(例、−CH−)、又は
(2) −(CHm1−O−(式中、m1は、0ないし3の整数である。)(例、−CHCHO−)
である、
化合物(I)。
[化合物C−1]
が、炭素原子であり、
が、炭素原子であり、
環Aが、1または2個のハロゲン原子(例、塩素原子)でさらに置換されていてもよいピリジンであり、
が、酸素原子又はNR(式中、Rは、C1−6アルキル基(例、メチル)である。)であり、
Xが、エチレンであり、
が、C1−6アルキル基(例、メチル)であり、かつRが、水素原子であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、
(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、及び
(h) 5−テトラゾリル
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]ベンゼンであり、
環Cが、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン又はフランであり、かつ
Wが、−CH−又は−CHCHO−(ここで、左の結合は窒素原子に結合し、かつ右の結合は環Cに結合する。)である、
化合物(I)。
[化合物A−2]
が、炭素原子又は窒素原子であり、
が、炭素原子又は窒素原子であり、
環Aが、さらに置換されていてもよいピリジン又はさらに置換されていてもよいピリミジンであり、
が、酸素原子、置換されていてもよいメチレン、NR(式中、Rは、前記と同義である。)、又は硫黄原子であり、
Xが、置換されていてもよいエチレンであり、
及びRが、それぞれ、水素原子又は置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)であるか、あるいはR及びRが、結合して、置換されていてもよいシクロアルカン(好ましくはC3−10シクロアルカン、より好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、さらに置換されていてもよいC6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン)、さらに置換されていてもよいC3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又はさらに置換されていてもよい5ないし10員の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン)であり、
環Cが、それぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール)(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール))であり、かつ
Wが、主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサーである、
化合物(I)。
[化合物B−2]
が、炭素原子であり、
が、炭素原子又は窒素原子であり、
環Aが、
(a) ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、及び
(c) C3−10シクロアルキル基(例、シクロプロピル)
からなる群より選ばれる1または2個の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ピリジン又はピリミジンであり、
が、酸素原子、NR(式中、Rは、C1−6アルキル基(例、メチル)である。)、メチレン又は硫黄原子であり、
Xが、オキソ基で置換されていてもよいエチレンであり、
及びRが、それぞれ、水素原子又はC1−6アルキル基(例、メチル)であるか、あるいはR及びRが、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、
(1)(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、
(h) 5−テトラゾリル、及び
(i) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン)、
(2) C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)、又は
(3) 1ないし3個(好ましくは1個)のC1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5ないし10員の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン)
であり、
環Cが、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール)(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール))であり、かつ
Wが、
(1) オキソ基で置換されていてもよいC1−4アルキレン基(例、−CH−、−(CH−)、又は
(2) −(CHm1−O−(式中、m1は、0ないし3の整数である。)(例、−CHCHO−)
である、
化合物(I)。
[化合物C−2]
が、炭素原子であり、
が、炭素原子又は窒素原子であり、
環Aが、
(1)(a) ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、及び
(c) C3−10シクロアルキル基(例、シクロプロピル)
からなる群より選ばれる1または2個の置換基でさらに置換されていてもよいピリジン、又は
(2) ピリミジン
であり、
が、酸素原子、NR(式中、Rは、C1−6アルキル基(例、メチル)である。)、メチレン又は硫黄原子であり、
Xが、オキソ基で置換されていてもよいエチレンであり、
及びRが、それぞれ、水素原子又はC1−6アルキル基(例、メチル)であるか、あるいはR及びRが、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、
(1)(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、
(h) 5−テトラゾリル、及び
(i) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン)、
(2) C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)、又は
(3) 1ないし3個(好ましくは1個)のC1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5ないし10員の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン)
であり、
環Cが、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環、より好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン、より好ましくはシクロヘキサン)又は5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環(好ましくは5または6員の単環式芳香族複素環、より好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール)(好ましくはC6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン、ナフタレン)、C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)又は5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン、フラン、イソオキサゾール))であり、かつ
Wが、
(1) オキソ基で置換されていてもよいC1−4アルキレン基(例、−CH−、−(CH−)、又は
(2) −(CHm1−O−(式中、m1は、0ないし3の整数である。)(例、−CHCHO−)
である、
化合物(I)。
[化合物D−2]
が、炭素原子であり、
が、炭素原子又は窒素原子であり、
環Aが、
(1)(a) ハロゲン原子(例、塩素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、及び
(c) C3−10シクロアルキル基(例、シクロプロピル)
からなる群より選ばれる1または2個の置換基でさらに置換されていてもよいピリジン、又は
(2) ピリミジン
であり、
が、酸素原子、NR(式中、Rは、C1−6アルキル基(例、メチル)である。)、メチレン又は硫黄原子であり、
Xが、オキソ基で置換されていてもよいエチレンであり、
が、水素原子又はC1−6アルキル基(例、メチル)であり、かつRが、水素原子であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−10シクロアルカン(好ましくはC3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン))を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、
(1)(a) カルボキシ基、
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(c) シアノ基、
(d) カルバモイル基、
(e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基(例、メチルカルバモイル)、
(f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基(例、メトキシカルバモイル、エトキシカルバモイル)、
(g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基(例、ベンジルオキシカルバモイル)、
(h) 5−テトラゾリル、及び
(i) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1個)の置換基でさらに置換されていてもよい[好ましくは1ないし3個(好ましくは1個)のカルボキシ基でさらに置換されていてもよい]C6−10芳香族炭化水素環(好ましくはベンゼン)、
(2) C3−6シクロアルカン(好ましくはシクロヘキサン)、又は
(3) 1ないし3個(好ましくは1個)のC1−6アルキル基(例、メチル)でさらに置換されていてもよい5または6員の単環式芳香族複素環(好ましくはピリジン)
であり、
環Cが、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、トリフルオロメチル)、
(3) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、及び
(4) C6−14アリール基(例、フェニル)
からなる群より選ばれる1ないし3個(好ましくは1又は2個)の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ベンゼン、ナフタレン、シクロヘキサン、ピリジン、フラン又はイソオキサゾールであり、かつ
Wが、−CH−、−(CH−、−CHCHO−(ここで、左の結合は窒素原子に結合し、かつ右の結合は環Cに結合する。)又は−C(=O)−である、
化合物(I)。
[化合物E−2]
が、炭素原子であり、
が、炭素原子であり、
環Aが、ピリジンであり、
が、酸素原子であり、
Xが、エチレンであり、
が、C1−6アルキル基(例、メチル)であり、かつRが、水素原子であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン)を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、1個のカルボキシ基でさらに置換されたベンゼンであり、
環Cが、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、及び
(2) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
からなる群より選ばれる1又は2個の置換基でさらに置換されたベンゼンであり、かつ
Wが、−CH−である、
化合物(I)。
[化合物F−2]
が、炭素原子であり、
が、炭素原子であり、
環Aが、ピリジンであり、
が、酸素原子であり、
Xが、エチレンであり、
が、C1−6アルキル基(例、メチル)であり、かつRが、水素原子であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−6シクロアルカン(例、シクロプロパン)を形成し、
が、水素原子であり、
環Bが、1個のカルボキシ基でさらに置換されたベンゼンであり、
環Cが、1又は2個のハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)でさらに置換されたベンゼンであり、かつ
Wが、−CH−である、
化合物(I)。
化合物(I)が塩である場合、そのような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、および酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
化合物(I)は、化学関連化合物の製造に適用可能と知られている任意の方法で製造し得る。そのような方法は、本発明の1つの実施態様として提供され、以下の代表的なプロセスにより説明される。必要な出発原料は、有機化学の標準的な手法により得られ得る。そのような出発原料の製造は、以下の代表的なプロセスと共におよび以下の実施例内で記載される。あるいは、必要な出発原料は、それらに類似する方法により得られ得る。
化合物(I)の出発原料および/または製造中間体は、塩を形成してもよい。反応が行われる限り、塩は特に限定されないが、化合物(I)の塩と同様のもの等が挙げられる。
出発原料がアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、複素環基を有する場合、これらの基は、ペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基で保護されていてもよい。この場合、反応後に、必要に応じて、保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。これらの保護基の導入あるいは除去は、自体公知の方法、例えば、John Wiley and Sons, Inc社1999年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 3rdEd.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著)に記載の方法等に準じて行えばよい。好適な保護基の例としては、tert-ブチルカルバメート基、ベンジルカルバメート基、ベンジル基、メチル基、エチル基、tert-ブチル等が挙げられる。
各工程で得られた化合物は反応液のままか粗生成物として次の反応に用いることもできるが、慣用の方法に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製することができる。式中の化合物が市販されている場合には、市販品をそのまま用いることもできる。
特記しない限り、スキーム中の一般式の各記号は、前記と同義である。
化合物(I)は、以下のスキームに沿って製造される:
スキーム1:化合物(I)の合成
スキーム1に示すように、化合物(I)は、化合物(II)を化合物(III)と反応させることにより製造され得る(式中、Wは、前記と同義であり、Yは、ハロゲン原子、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基等の脱離基であるか、あるいはY/WYはホルミル基(還元的アルキル化/アミノ化)であり得、又はYはヒドロキシ基(クロスカップリング反応)であり得、又はWYは、ハロゲン原子又はトリフラート(Ullman又はBuchwaldカップリング)又はボロン酸又はボロン酸エステル(Chan−Evans−Lamカップリング)であり得る。)。化合物(II)又は(III)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、N−アルキル化反応又はN−アリール化反応後、慣用の方法により除去できる。エステル部分を有する化合物(I)をさらに加水分解して、対応するカルボン酸又はその塩を得、これを誘導化してもよい。化合物(I)は、文献に報告された公知の方法に従って、置換基を導入してさらに誘導化してもよい。化合物(III)は市販品であってもよく、あるいは自体公知の方法またはその類似の方法に従って製造してもよい。
スキーム2:Wが、C(O)又はS(O)である化合物(I)の合成
スキーム2に示すように、化合物(I)は、化合物(II)を、化合物(III)(式中、WYは、−C(O)OH又は−S(O)OHである。)、あるいは酸ハロゲン化物(例、酸クロリド、酸ブロミド、スルホニルクロリド)、混合無水物(例、クロロホルマートとの混合無水物)等のその反応性誘導体とカップリングさせることにより製造され得る。化合物(II)又は(III)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、アミド/スルホンアミドカップリング反応後、慣用の方法により除去できる。エステル部分を有する化合物(I)をさらに加水分解して、対応するカルボン酸又はその塩を得、これをさらに誘導化してもよい。
スキーム3:Wが、C(O)NHである化合物(I)の合成
スキーム3に示すように、化合物(I)は、化合物(II)を、化合物(III)(式中、WYは−NC(O)である。)、又は化合物(III)(式中、WYはNHである。)及びカルボニルイミダゾリド(CDI)等の試薬、又は化合物(III)(式中、WYはC1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基である。)とカップリングさせることにより製造され得る。化合物(II)又は(III)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、ウレア誘導体の合成後、慣用の方法により除去できる。エステル部分を有する化合物(I)をさらに加水分解して、対応するカルボン酸又はその塩を得、これをさらに誘導化してもよい。
スキーム4:化合物(I)の合成
スキーム4に示すように、化合物(I)は、化合物(IV)(式中、Lは、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、スルファニル基、C1−6アルキルチオ基、C6−14アリールチオ基、C1−6アルキルスルフィニル基、C6−14アリールスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、ボロン酸基等の脱離基である。)を、化合物(V)と反応させることにより製造され得る(N−アリール化反応)。化合物(IV)又は(V)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、N−アリール化反応後、慣用の方法により除去できる。エステル部分を有する化合物(I)をさらに加水分解して、対応するカルボン酸又はその塩を得、これをさらに誘導化してもよい。
スキーム5:化合物(Ib)、即ち、環Bが、式:−(CRC(O)OR(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1−6アルキル基であるか、あるいはR及びRは、結合して、C3−6シクロアルカンを形成し、Rは、C1−6アルキル基であり、かつnは、0−1である。)の基でさらに置換されている化合物(I)の合成
スキーム5に示すように、化合物(Ib)は、化合物(Ia)(式中、Rは、ハロゲン原子、好ましくは臭素原子である。)のカルボニル化により製造され得る。化合物(Ia)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、カルボニル化後、慣用の方法により除去できる。化合物(Ia)(式中、環Bは、Rで置換されている。)は、スキーム1ないし4の方法に従って製造され得る。別の方法として、化合物(Ib)(式中、環Bは、式:−(CRC(O)ORの基で置換されている。)は、スキーム1ないし4の方法に従って製造され得る。
スキーム6:化合物(Ic)、即ち、環Bが、式:−(CR)n(CO)OH(式中、R、R及びnは、前記と同義である。)の基でさらに置換されている化合物(I)の合成
スキーム6に示すように、化合物(Ic)は、慣用の方法により、化合物(Ib)のエステル加水分解により製造され得る。
スキーム7:化合物(Id)、即ち、環Bが、式:−(CR)n(CO)NHR(式中、R、R及びnは、前記と同義であり、Rは、水素原子、C1−6アルキル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、ヘテロアリール基、C1−6アルコキシ基、C3−10シクロアルコキシ基、C1−6アルキルスルホニル基、C3−10シクロアルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基又はヘテロアリールスルホニル基である。)の基でさらに置換されている化合物(I)の合成
スキーム7に示すように、化合物(Id)は、化合物(Ic)の対応するアミン又はアミン誘導体とのアミドカップリングにより製造され得る。
スキーム8:化合物(Ie)、即ち、環Bが、5−テトラゾリル基でさらに置換されている化合物(I)の合成
スキーム8に示すように、化合物(Ie)は、慣用の方法により、化合物(Ia)(式中、環Bは、シアノ基でさらに置換されている。)から、シアノ基の5−テトラゾリル基への変換により製造され得る(テトラゾール形成)。
スキーム9:Gが、酸素原子、硫黄原子及びNR(式中、Rは、前記と同義である。)である化合物(II)の合成
スキーム9に示すように、化合物(II)は、化合物(VI)を化合物(VII)(式中、L及びLは、それぞれ独立して、脱離基、好ましくは臭素原子である。)と反応させることにより製造され得る。化合物(VI)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、環化後、慣用の方法により除去できる。
スキーム10:Gが、酸素原子、硫黄原子及びNR(式中、Rは、前記と同義である。)である化合物(VI)の合成
スキーム10に示すように、化合物(VI)は、化合物(VIII)(式中、Lは前記と同義である。)を化合物(V)と反応させ(N−アリール化反応)、生じた化合物(IX)を還元に付することにより製造され得る。
スキーム11:Gがメチレンであり、かつXがエチレンである化合物(II)の合成
スキーム11に示すように、化合物(II)は、化合物(X)の還元により製造され得る。化合物(X)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、還元後、慣用の方法により除去できる。
スキーム12:化合物(IV)の合成
スキーム12に示すように、化合物(IV)は、化合物(XI)を化合物(III)(式中、Wは、前記と同義であり、Yは、ハロゲン原子、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基等の脱離基であるか、又はY/WYはホルミル基(還元的アルキル化/アミノ化)であり得、又はYはヒドロキシ基(クロスカップリング反応)であり得、又はWYは、ハロゲン原子又はトリフラート(Ullman又はBuchwaldカップリング)又はボロン酸又はボロン酸エステル(Chan−Evans−Lamカップリング)であり得、又はWYは、−C(O)OH又は−S(O)OH、又は酸ハロゲン化物(例、酸クロリド、酸ブロミド及びスルホニルクロリド)、混合無水物(例、クロロホルマートとの混合無水物)等のその反応性誘導体であり、又はWYは、−NC(O)、NH又はC1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基である。)と反応させることにより製造され得る。化合物(XI)又は(III)における官能基は、必要に応じて保護されてもよく、化合物(IV)の合成後、慣用の方法により除去できる。
スキーム13:Lが脱離基であり、かつGが、酸素、硫黄及びNRである化合物(XI)の合成
スキーム13に示すように、化合物(XI)は、化合物(VIII)(式中、Lは前記と同義である。)を還元して、化合物(XII)を得、得られた化合物(XII)を化合物(VII)との環化に付することにより製造され得る。
N−アルキル化:
ハロゲン原子、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基等の適切な脱離基を有するアルキル化合物は、アミンと反応し得る。反応は、塩基の非存在下または存在下、適切な溶媒中又は無溶媒で行い得る。
好ましい塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(Hunig’s塩基)、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリミジン、N−メチルピロリジン、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7エン(DBU)等の有機の非求核性塩基;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;及び2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルベルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(BEMP)等のホスファゼン塩基から選ばれる。反応に不活性な溶媒の好適例としては、アセトニトリル、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等)、塩素系溶媒(例、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)等)及びアミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリジン(NMP)等)等の極性溶媒、及び相間移動触媒を併用する非極性溶媒(例、トルエン等)が挙げられる。あるいは、N−アルキル化は、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム テトラフルオロリン酸塩[Bmim(PF4)]、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ヘキサフルオロリン酸塩 [Bmim(PF6)]、テトラブチル塩化アンモニウム[TBAC]などのイオン性液体の存在下で行い得る。イオン性液体は反応溶媒として使用し得、又はN−アルキル化が上記溶媒中で行われる時は、添加剤として使用し得る。また、マイクロウェーブ照射を使用して、N−アルキル化速度を高めてもよい。
あるいは、N−アルキル化は、ホスフィン(例、トリアリールホスフィン、トリシクロアルキルホスフィン等)及びアゾジカルボン酸ジアルキル(例、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)等)を用いた光延反応条件下、適切なアミン及びアルコールのクロスカップリングにより行い得る。クロスカップリングは、THF、ジオキサン等の適切な溶媒中、0ないし40℃ないし還流温度で行われる。
あるいは、N−アルキル化は、適切なアミン、アルデヒド及び還元剤(例、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBHCN)、トリアセトキシ水素化ほう素ナトリウム(NaBH(OCOCH)等)を用いた還元的アミノ化(還元的アルキル化)により行い得る。この反応に好ましい溶媒は、トルエン、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒である。
N−アリール化:
ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、スルファニル基、C1−6アルキルチオ基、C6−14アリールチオ基、C1−6アルキルスルフィニル基、C6−14アリールスルフィニル基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、ボロン酸基等の適切な脱離基を有する芳香族化合物は、1級または2級アミンと反応し得る。反応は、銅、パラジウム、鉄、ロジウム等の金属触媒、およびジアミン類、アミノ酸類、キサントホス等の配位子の存在下で行い得る。反応は、塩基の非存在下または存在下、適切な溶媒中または無溶媒で行い得る。
好ましい塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(Hunig’s塩基)、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリミジン、N−メチルピロリジンおよびジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7エン(DBU)のような有機の非求核性塩基類;炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムのようなアルカリまたはアルカリ土類金属炭酸塩類;水素化ナトリウムのようなアルカリ金属水素化物類;および2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(BEMP)のようなホスファゼン塩基類から選ばれる。反応に不活性な好ましい極性溶媒としては、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール等)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)等)およびアミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリジン(NMP)等)が挙げられる。あるいは、反応は、溶媒の添加なしで溶融して行い得る。反応は、高温、好ましくは約60℃〜還流温度で行われる。WYまたはLがボロン酸基のとき、反応は、適切な触媒の存在下で行い得る。
アミドカップリング:
条件−I:
アミドカップリングは、塩化オキサリル、塩化チオニル、BOP−Cl、DCC、HOBt、HOAt、HATU、EDCI、プロピルホスホン酸無水物(T3P)、アルキルクロロホルマート等のような任意の適切なアミドカップリング試薬を使用して行い得る。好ましい塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルピロリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、DBU、他のヒンダードアミン類、ピリジン類のような有機の非求核性塩基類から選ばれる。アミドカップリングは、ジクロロメタン、ジクロロエタン、DMF、N,N−ジメチルアセトアミド、THF、アセトニトリルまたはそれらの溶媒の混合物のような溶媒の存在下で行い得る。反応は、−20℃ないし150℃の範囲、好ましくは約0℃ないし100℃の範囲の温度で行い得る。反応は、触媒量のDMFの存在下で行い得る。
条件−II:
RがHでないとき、アミドカップリングは、溶媒の非存在下、またはトルエン、キシレンおよびDMSOのような高沸点溶媒の存在下で、エステルおよびアミンを加熱することにより行い得る。アミドカップリングは、トリアルキルアルミニウムの存在下で行い得る(Chem. Commun., 2008, 1100-1102)。
スルホンアミドカップリング:
スルホンアミドは、有機の非求核性塩基(例、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピロリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、DBU等)、他のヒンダードアミン類、ピリジン類等の塩基の存在下、適切なアミンを適切なスルホニルハロゲン化物を反応させることにより製造され得る。スルホンアミドカップリングは、ジクロロメタン、ジクロロエタン、THF、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)及びその混合物等の溶媒の存在下で行い得る。
ウレア誘導体の合成:
ウレア誘導体(非対称)は、アミンを、アルキル クロロホルマート、CDI、トリホスゲン、S,S−ジメチル ジチオカーボネート(DMDTC)、カルボニルイミダゾリド、フェニル 4,5−ジクロロ−6−オキソピリダジン−1(6H)−カルボキシラート等の適切なカップリング試薬と反応させることにより製造され得る。次いで、中間体は、異なるアミン(例、置換されたアニリン、置換されたアルキルアミン、置換されたシクロアルキルアミン等)とカップリングし得る。
あるいは、ウレア形成は、任意の適切なカップリング試薬(例、置換されたアルコキシカルボニルアミノ基、置換されたイソシアネート等)を用いて行い得る。反応は、塩基の非存在下または存在下で行い得る。好ましい塩基は、有機の非求核性塩基(例、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルピロリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、DBU等)から選ばれる。ウレア形成は、クロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、DMF、N,N−ジメチルアセトアミド、THF、アセトニトリル、水及びその混合物等の溶媒の存在下で行い得る。ウレア形成は、−20℃ないし150℃、好ましくは約0℃ないし100℃の範囲の温度で行い得る。ウレア形成は、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の存在下で行い得る。
カルボニル化反応:
カルボニル化反応は、触媒および/または塩基の存在下、不活性溶媒中、アリールハロゲン化物を一酸化炭素と反応させることにより行い得る。適切な触媒の例としては、酢酸パラジウムおよびジベンジルアセトンパラジウムのようなパラジウム試薬;およびニッケル触媒が挙げられる。好ましい塩基は、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン等から選ばれる。必要に応じて、当該反応は、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリフェニルホスフィンおよび1,3−ビス−(ジフェニルホスフィン)プロパンのような添加剤の存在下または非存在下で行い得る。反応は、アセトン、ニトロメタン、DMF、DMSO、NMP、アセトニトリル、DCM、EDC、THF、メタノール、エタノールおよび1,4−ジオキサンのような適切な溶媒中で行い得る。反応温度は、反応に使用される溶媒および試薬の種類に応じて変わるが、一般的に−20℃ないし150℃、好ましくは50℃ないし80℃である。
エステル加水分解:
エステル加水分解は、一般的なけん化条件下で、アルカリおよびアルカリ土類金属の、水酸化物類、炭酸塩類および重炭酸塩類(例、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等)のような無機塩基類を使用して、水、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、THF、DME、DMF、DMSOおよびその混合物のような溶媒の存在下で行い得る。当該反応は、0℃ないし還流温度で行い得る。
あるいは、エステル加水分解は、酸性条件下、例えば、ハロゲン化水素(例、塩酸、臭化水素酸等)、スルホン酸(例、硫酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等)またはカルボン酸(例、酢酸、トリフルオロ酢酸等)の存在下で行い得る。適切な溶媒としては、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、エチレングリコール等);エーテル類(例、ジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、DME等);ハロゲン化溶媒類(例、DCM、EDC、クロロホルム等);ヘキサメチルホスホルアミドおよびDMSOが挙げられる。反応は、−20℃ないし100℃の範囲、好ましくは20℃ないし35℃の範囲の温度で行い得る。
テトラゾール形成:
アリールテトラゾール(5H−置換されたテトラゾール)は、アセトン、DMF、DMSO、NMPおよび水のような不活性溶媒の存在下または非存在下で、シアノ基をテトラゾール基に変換することにより製造し得る。適切なテトラゾール形成試薬としては、アジ化ナトリウム、アジ化リチウム、トリアルキルすずアジドおよびトリメチルシリルアジドが挙げられる。当該反応は、ジアルキルすずオキシド(アルキルはメチルまたはブチルである。)、アルキルアミン塩酸塩または臭化水素酸塩、塩化リチウムおよび硫酸銅のような触媒の存在下または非存在下で行い得る。反応は、酸または塩基の存在下または非存在下で行い得る。適切な塩基の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびN,N−ジイソプロピルエチルアミンが挙げられ、適切な酸の例としては、塩化アンモニウム、塩化水素、塩化アルミニウムおよび臭化亜鉛が挙げられる。反応は、50℃ないし200℃の温度で行い得る。
環Aを含む縮合環形成のための環化:
環化反応は、環Aを含む縮合環形成のために用いられる。縮合環は、適切に置換されたピリジン環を、1,2−ジブロモエタン、1−ブロモ−2−クロロエタン、2−クロロアセチルクロリド、スルホニウム(2−ブロモエチル)ジフェニル塩とトリフルオロメタンスルホン酸、2−ブロモアセチルクロリド、2−ブロモアセチルブロミドと1−ブロモ−2,2−ジエトキシエタン、2−ブロモエタノール、2−ブロモエチル メタンスルホナートと2−ブロモエチル 4−メチルベンゼンスルホナートと反応させることにより製造され得る。
あるいは、縮合環は、適切に置換されたピリジン環をエチルブロモアセテートと反応させ、続いてエステル加水分解及び環化することにより製造され得る。
必要に応じて、環化後に得られた生成物を、水素化アルミニウムリチウム、ボラン、THF等の好ましい還元剤を用いた還元等の反応にさらに付してもよい。環化反応は、塩基の非存在下または存在下、適切な溶媒中で行い得る.
好ましい塩基は、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(Hunig’s塩基)、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリミジン、N−メチルピロリジン、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7エン(DBU)等の有機の非求核性塩基;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、酢酸カリウム、フッ化カリウム等のアルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩;水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物、及び2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(BEMP)等のホスファゼン塩基から選ばれる。反応に不活性な好ましい極性溶媒は、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノール、tert−ブタノール及びn−ブタノール)、エーテル類(例、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン(DME))、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリジン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、水、アセトニトリル、アセトン及び1,2−ジクロロエタンである。反応は、高温下、好ましくは約30℃ないし150℃又は溶媒の還流温度で行い得る。
還元:
還元は、Pd/C、Pd(OH)、酸化白金(IV)(PtO)、ラネーニッケル等の任意の適切な触媒を用いて、水素雰囲気下で行い得る。あるいは、還元は、水素化アルミニウムリチウム、亜ジチオン酸ナトリウム、鉄/酢酸、第一塩化スズ、塩化サマリウム、塩化スズ(II)、塩化チタン(III)、亜鉛/酢酸等の任意の適切な還元剤を用いて行い得る。反応は、メタノール、エタノール、酢酸エチル、酢酸、HCl、THF、アセトン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、アセトニトリル及びその混合物等の溶媒の存在下で行い得る。反応は、−20℃ないし150℃、好ましくは約0℃ないし100℃の範囲の温度で行い得る。還元は、触媒量の酸及び/又は塩基の存在下で行い得る。
化合物(I)は、置換基の種類に基づく立体異性体を有し、各立体異性体およびそれらの混合物は、本発明に包含される。
化合物(I)は、水和物または非水和物であり得る。
所望により、脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより、化合物(I)を合成することができる。
目的物が、上記の反応により遊離体として得られる場合、慣用の方法に従って、塩に変換することができる。目的物が塩として得られる場合、慣用の方法に従って遊離体または他の塩に変換することができる。このようにして得られた化合物(I)は、相間移動、濃縮、溶媒抽出、蒸留、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等の公知の方法に従って、反応混合物から単離・精製することもできる。
化合物(I)が、配置異性体、ジアステレオマー、配座異性体等を有する場合、必要により、上記の分離精製方法に従って、それぞれ単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体の場合、d−体およびl−体は、慣用の光学分割に従って単離することができる。
前記各反応において、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等の官能基が存在している場合にはペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基を導入した後に反応に供してもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
保護基としては、例えば、ホルミル;それぞれ置換されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル等)、フェニルカルボニル、C1−6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7−10アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニトロ等が用いられる。置換基の数は例えば1ないし3個程度である。
また、保護基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法または還元反応が用いられる。
このようにして得られる化合物(I)、その他の反応中間体およびその出発原料は、反応混合物から自体公知の方法、例えば抽出、濃縮、中和、濾過、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、分取用高速液体クロマトグラフィー(分取用HPLC)、中圧分取液体クロマトグラフィー(中圧分取LC)等の手段を用いることによって、単離、精製することができる。
化合物(I)の塩は、それ自体公知の手段に従い、例えば化合物(I)が塩基性化合物である場合には無機酸又は有機酸を加えることによって、あるいは化合物(I)が酸性化合物である場合には有機塩基または無機塩基を加えることによって製造することができる。
化合物(I)が、光学異性体を有する場合、各光学異性体およびそれらの混合物は、本発明の範囲に包含される。これらの異性体は、必要により、公知の方法に従って、光学分割されて製造することができる。
化合物(I)が、配置異性体、ジアステレオマー、配座異性体等を有する場合、必要により、上記の分離精製方法に従って、それぞれ単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体の場合、S−体およびR−体は、慣用の光学分割に従って単離することができる。
化合物(I)が、立体異性体を有する場合、各異性体およびそれらの混合物は、本発明に包含される。
化合物(I)はプロドラッグとして用いてもよい。化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
化合物(I)のプロドラッグとしては、例えば、
(1)化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化またはりん酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノが、エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化、エトキシカルボニル化、tert-ブトキシカルボニル化、アセチル化またはシクロプロピルカルボニル化された化合物等);
(2)化合物(I)のヒドロキシが、アシル化、アルキル化、りん酸化またはホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)のヒドロキシが、アセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);
(3)化合物(I)のカルボキシが、エステル化またはアミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシが、エチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化された化合物等);
等が挙げられる。これらの化合物は、自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
本明細書中、化合物(I)、およびそれらのプロドラッグを纏めて「本発明化合物」と略記する場合がある。
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(I)に包含される。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等)によりそれぞれを単品として得ることができる。
化合物(I)は結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(I)は、水和物、非水和物、溶媒和物、無溶媒和物のいずれであってもよい。
同位元素(例、H、11C、14C、18F、35S、125I等)等で標識された化合物も、化合物(I)に包含される。
さらに、HをH(D)に変換した重水素変換体も、化合物(I)に包含される。
化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)は、PETトレーサーとして用いても良い。
本発明化合物は、毒性が低く、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体等と混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)に対して、後述する各種疾患の予防または治療剤として用い得る。
ここにおいて、薬理学的に許容し得る担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカが挙げられる。
結合剤の好適な例としては、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
崩壊剤の好適な例としては、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
溶剤の好適な例としては、注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油が挙げられる。
溶解補助剤の好適な例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムが挙げられる。
懸濁化剤の好適な例としては、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子;ポリソルベート類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
等張化剤の好適な例としては、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖が挙げられる。
緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、ベンジルアルコールが挙げられる。
防腐剤の好適な例としては、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩等が挙げられる。
着色剤の好適な例としては、水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ)が挙げられる。
甘味剤の好適な例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
前記医薬組成物の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム)等の経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤)、外用剤(例、経皮製剤、軟膏剤)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等の非経口剤が挙げられる。
これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的(例、局所、直腸、静脈投与)に安全に投与し得る。
これらの製剤は、速放性製剤または徐放性製剤等の放出制御製剤(例、徐放性マイクロカプセル)であってもよい。
医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
なお、医薬組成物中の本発明化合物の含量は、剤形、本発明化合物の投与量等により異なり得るが、例えば、約0.1〜100重量%である。
経口剤を製造する際には、必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティングを行ってもよい。
コーティングに用いられるコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウ等から選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)〕、ポリビニルピロリドン等の合成高分子;プルラン等の多糖類が挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)〕等のアクリル酸系高分子;セラック等の天然物が挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)〕、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)〕等のアクリル酸系高分子が挙げられる。
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば、酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
本発明化合物は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、癌原性)が低く、副作用も少なく、従って、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)に対し、各種疾患の予防または治療剤、または診断薬として用い得る。
本発明化合物は、優れたEP4受容体拮抗作用を有することから、この作用に基づく安全な医薬としても有用であり得る。
例えば、本発明化合物を含有してなる本発明の医薬は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト)に対して、EP4受容体関連疾患、具体的には、以下(1)〜(7)に記載の疾患の予防または治療剤として用い得る。
(1)炎症性疾患(例、急性膵炎、慢性膵炎、喘息、成人呼吸困難症候群、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、炎症性骨疾患、炎症性肺疾患、炎症性腸疾患、セリアック病、肝炎、全身性炎症反応症候群(SIRS)、手術または外傷後の炎症、肺炎、腎炎、髄膜炎、膀胱炎、咽喉頭炎、胃粘膜損傷、髄膜炎、脊椎炎、関節炎、皮膚炎、慢性肺炎、気管支炎、肺梗塞、珪肺症、肺サルコイドーシス)、
(2)自己免疫疾患(例、乾癬、関節リウマチ、炎症性腸疾患(例、クローン病、潰瘍性大腸炎)、シェーグレン症候群、ベーチェット病、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎(DM)、結節性多発性動脈炎(PN)、混合性結合性組織症(MCTD)、強皮症、深在性紅斑性狼瘡、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、I型およびII型糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、アトピー性皮膚炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、移植片対宿主疾患、アジソン病、異常免疫応答、関節炎、皮膚炎、放射線皮膚炎)(特に、乾癬、関節リウマチ、炎症性腸疾患、シェーグレン症候群、ベーチェット病、多発性硬化症および全身性エリテマトーデス)、
(3)骨・関節変性疾患(例、関節リウマチ、骨粗鬆症、変形性関節症)、
(4)腫瘍性疾患(例、悪性腫瘍、血管新生緑内障、幼児性血管腫、多発性骨髄腫、急性骨髄芽球性白血病、慢性肉腫、多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病、転移黒色腫、カポジ肉腫、血管増殖、悪液質、乳癌の転移、癌(例、大腸癌(例、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍)、肺癌(例、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫)、中皮腫、膵臓癌(例、膵管癌)、胃癌(例、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌)、乳頭腺癌、乳癌(例、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌)、卵巣癌(例、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍)、前立腺癌(例、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌)、肝臓癌(例、原発性肝癌、肝外胆管癌)、甲状腺癌(例、甲状腺髄様癌)、腎臓癌(例、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌)、子宮癌、脳腫瘍(例、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫)、黒色腫(メラノーマ)、肉腫、膀胱癌、多発性骨髄腫を含む血液癌、下垂体腺腫、神経膠腫、聴神経鞘腫、網膜肉腫、咽頭癌、喉頭癌、舌癌、胸腺腫、食道癌、十二指腸癌、結腸癌、直腸癌、肝細胞癌、膵内分泌腫瘍、胆管癌、胆嚢癌、陰茎癌、尿管癌、精巣腫瘍、外陰癌、子宮頚部癌、子宮体部癌、子宮肉腫、絨毛性疾患、膣癌、皮膚癌、菌状息肉症、基底細胞腫、軟部肉腫、悪性リンパ腫、ホジキン病、骨髄異形成症候群、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、成人T細胞白血病、慢性骨髄増殖性疾患、膵内分泌腫瘍、線維性組織球腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、原発不明癌))。
(5)心血管疾患(例、心疾患(例、心肥大、急性心不全およびうっ血性を含む慢性心不全、心筋症、狭心症、心筋炎、不整脈、頻脈、心筋梗塞)、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全、高血圧症、肺性心、アテローム性を含む動脈硬化症(例、動脈瘤(例、胸部・腹部大動脈瘤)、脈硬化症、脳動脈硬化症、末梢動脈疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性動脈閉塞症)、インターベンション(例、経皮的冠動脈形成術、ステント留置、冠動脈内視鏡、血管内超音波、冠注血栓溶解療法)および心移植後の血管肥厚または閉塞および臓器障害、バイパス手術後の血管再閉塞・再狭窄)
(6)ホルモン依存性疾患(性ホルモン依存性癌(例、前立腺癌、子宮癌、乳癌、下垂体腫瘍)、前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫、思春期早発症、月経困難症、無月経症、月経前症候群、多房性卵巣症候群)
(7)急性及び慢性疼痛(例、神経因性疼痛(例、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、背部痛、癌神経障害、HIV神経障害、幻肢痛、手根管症候群、中枢性卒中後痛ならびに慢性アルコール依存症、甲状腺機能低下症、尿毒症、多発性硬化症、脊髄傷害、パーキンソン病、癲癇およびビタミン欠乏症に関連する疼痛)、炎症性疼痛(例、骨関節炎、強直性脊椎炎)、内蔵痛(例、胃腸管系障害(胃食道逆流、消化不良、過敏性腸症候群(IBS)、機能性腹痛症候群(FAPS)、炎症性腸疾患(IBD)、クローン病、回腸炎、潰瘍性大腸炎)に関連する疼痛)、中枢神経系外傷、挫傷/捻挫、火傷、心筋梗塞および急性膵炎からの疼痛、手術後疼痛、腎仙痛、外傷後疼痛、背部痛、癌性疼痛(例、腫瘍関連疼痛(例、骨痛、頭痛、顔面痛もしくは内蔵痛)、癌治療に関連する疼痛(例、化学療法後症候群、慢性手術後症候群、放射線後症候群)、化学療法、免疫療法、ホルモン療法または放射線療法に応答して生じる疼痛)、筋骨格障害から生じる疼痛(例、筋痛、線維筋痛症、脊椎炎、血清陰性(非リウマチ様)関節症、非関節性リウマチ、ジストロフィン異常症、グリコーゲン分解、多発性筋炎、化膿性筋炎)、心血管系の疼痛(例、狭心症、心筋梗塞、増帽弁狭窄症、心膜炎、レイノー現象、浮腫性硬化症および骨格筋虚血により引き起こされる疼痛)、頭痛(例、片頭痛(前兆ありの片頭痛および前兆なしの片頭痛を含む)、群発頭痛、緊張型頭痛、混合性頭痛ならびに血管障害に関連する頭痛)、口腔顔面痛(例、歯痛、耳痛、口腔内灼熱症候群および側頭下顎筋筋膜痛))
本発明の医薬は、好ましくは、関節リウマチ、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)、子宮内膜症、強直性脊椎炎、炎症性乳癌等の予防または治療剤として用いることができる。
ここで、上記疾患の「予防」とは、例えば、当該疾患に関連する何らかの因子により、発症の危険性が高いと予想される当該疾患を発症していない患者あるいは発症しているが自覚症状のない患者に対し、本発明化合物を含む医薬を投与すること、あるいは当該疾患治療後、当該疾患の再発が懸念される患者に対し、本発明化合物を含む医薬を投与することを意味する。
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状等によっても異なり得るが、例えば、成人患者(体重60kg)に経口投与する場合、通常1回量として約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.05〜30mg/kg体重、さらに好ましくは0.1〜10mg/kg体重であり得、この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。
本発明化合物は、他の薬剤と共に用いることもできる。
以下、本発明化合物と組み合わせて使用する薬剤を「併用薬物」、本発明化合物と併用薬物との組み合わせを「本発明の併用剤」と称する。
例えば、本発明の化合物をEP4受容体関連疾患の予防または治療に用いる場合、以下の薬物と併用することができる。
(1)非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
(i)Classical NSAIDs
アルコフェナク、アセクロフェナク、スリンダク、トルメチン、エトドラク、フェノプロフェン、チアプロフェン酸、メクロフェナム酸、メロキシカム、テオキシカム、ロルノキシカム、ナブメトン、アセトアミノフェン、フェナセチン、エテンザミド、スルピリン、アンチピリン、ミグレニン、アスピリン、メフェナム酸、フルフェナム酸、ジクロフェナックナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、フルルビプロフェン、フェンブフェン、プラノプロフェン、フロクタフェニン、ピロキシカム、エピリゾール、塩酸チアラミド、ザルトプロフェン、メシル酸ガベキサート、メシル酸カモスタット、ウリナスタチン、コルヒチン、プロベネシド、スルフィンピラゾン、ベンズブロマロン、アロプリノール、金チオリンゴ酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、塩酸モルヒネ、サリチル酸、アトロピン、スコポラミン、モルヒネ、ペチジン、レボルファノール、オキシモルフォンまたはその塩等。
(ii)シクロオキシゲナーゼ抑制薬(COX−1選択的阻害薬、COX−2選択的阻害薬等)
サリチル酸誘導体(例、セレコキシブ、アスピリン)、エトリコキシブ、バルデコキシブ、ジクロフェナック、インドメタシン、ロキソプロフェン等。
(iii)Nitric oxide遊離型 NSAIDs
(iv)JAK阻害薬
トファシチニブ、ルキソリチニブ等。
(2)疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)
(i)金製剤
オーラノフィン等。
(ii)ペニシラミン
D−ペニシラミン等。
(iii)アミノサルチル酸製剤
スルファサラジン、メサラジン、オルサラジン、バルサラジド等。
(iv)抗マラリア薬
クロロキン等。
(v)ピリミジン合成阻害薬
レフルノマイド等。
(vi)プログラフ
(3)抗サイトカイン薬
(I)タンパク質製剤
(i)TNF阻害薬
エタナーセプト、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブ ペゴール、ゴリムマブ、PASSTNF-α、可溶性TNF-α受容体、TNF-α結合蛋白、抗TNF-α抗体等。
(ii)インターロイキン−1阻害薬
アナキンラ(インターロイキン-1受容体拮抗薬)、可溶性インターロイキン-1受容体等。
(iii)インターロイキン−6阻害薬
トシリズマブ (抗インターロイキン-6受容体抗体)、抗インターロイキン-6抗体等。
(iv)インターロイキン−10薬
インターロイキン-10等。
(v)インターロイキン−12/23阻害薬
ウステキヌマブ、ブリアキヌマブ(抗インターロイキン-12/23抗体)等。
(II)非タンパク質製剤
(i)MAPK阻害薬
BMS-582949等。
(ii)遺伝子調節薬
NF-κ, NF-κB, IKK-1, IKK-2, AP-1等シグナル伝達に関係する分子の阻害薬等。
(iii)サイトカイン産生抑制薬
イグラチモド、テトミラスト等。
(iv)TNF−α変換酵素阻害薬
(v)インターロイキン-1β変換酵素阻害薬
VX-765等。
(vi)インターロイキン−6拮抗薬
HMPL-004等。
(vii)インターロイキン−8阻害薬
IL-8拮抗薬、CXCR1 & CXCR2拮抗薬、レパレキシン等。
(viii)ケモカイン拮抗薬
CCR9拮抗薬(CCX-282, CCX-025)、MCP-1拮抗薬等。
(ix)インターロイキン−2受容体拮抗薬
デニロイキン、ディフチトックス等。
(x)Therapeutic vaccines
TNF-αワクチン等。
(xi)遺伝子治療薬
インターロイキン-4、インターロイキン-10、可溶性インターロイキン-1受容体、可溶性TNF-α受容体等抗炎症作用を有する遺伝子の発現を亢進させることを目的とした遺伝子治療薬。
(xii)アンチセンス化合物
ISIS-104838等。
(4)インテグリン阻害薬
ナタリズマブ、ベドリズマブ、AJM300、TRK-170、E-6007等。
(5)免疫調節薬(免疫抑制薬)
メトトレキサート、シクロフォスファミド、MX-68、アチプリモド ディハイドロクロライド、BMS-188667、CKD-461、リメクソロン、シクロスポリン、タクロリムス、グスペリムス、アザチオプリン、抗リンパ血清、乾燥スルホ化免疫グロブリン、エリスロポイエチン、コロニー刺激因子、インターロイキン、インターフェロン等。
(6)ステロイド薬
デキサメサゾン、ヘキセストロール、メチマゾール、ベタメサゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、フルオロメトロン、プロピオン酸ベクロメタゾン、エストリオール等。
(7)アンジオテンシン変換酵素阻害薬
エナラプリル、カプトプリル、ラミプリル、リシノプリル、シラザプリル、ペリンドプリル等。
(8)アンジオテンシンII受容体拮抗薬
カンデサルタン、カンデサルタン シレキセチル、アジルサルタン、アジルサルタン メドキソミル、バルサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、エプロサルタン等。
(9)利尿薬
ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン、フロセミド、インダパミド、ベンドロフルアジド、シクロペンチアジド等。
(10)強心薬
ジゴキシン、ドブタミン等。
(11)β受容体拮抗薬
カルベジロール、メトプロロール、アテノロール等。
(12)Ca感受性増強薬
MCC−135等。
(13)Caチャネル拮抗薬
ニフェジピン、ジルチアゼム、ベラパミル等。
(14)抗血小板薬、抗凝固薬
ヘパリン、アスピリン、ワルファリン等。
(15)HMG−CoA還元酵素阻害薬
アトロバスタチン、シンバスタチン等。
(16)避妊薬
(i)性ホルモンまたはその誘導体
黄体ホルモンまたはその誘導体(プロゲステロン、17α-ヒドロキシプロゲステロン、メドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノルエチステロン、ノルエチステロンエナンタート、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、レボノルゲストレル、ノルゲストレル、二酢酸エチノジオール、デソゲストレル、ノルゲスチメート、ゲストデン、プロゲスチン、エトノゲストレル、ドロスピレノン、ジエノゲスト、トリメゲストン、ネストロン、酢酸クロマジノン、ミフェプリストン、酢酸ノメゲストロル、Org-30659、TX-525、EMM-310525)あるいは黄体ホルモンまたはその誘導体と卵胞ホルモンまたはその誘導体(エストラジオール、安息香酸エストラジオール、エストラジオールシピオネート、エストラジオールジプロピオナート、エストラジオールエナンタート、エストラジオールヘキサヒドロベンゾアート、エストラジオールフェニルプロピオナート、エストラジオールウンデカノアート、吉草酸エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオール、メストラノール)との合剤等。
(ii)抗卵胞ホルモン薬
オルメロキシフェン、ミフェプリストン、Org-33628等。
(iii)殺精子薬
ウシェルセル等。
(17)その他
(i)T細胞阻害薬
(ii)イノシン一リン酸脱水素酵素(IMPDH)阻害薬
マイコフェノレート モフェチル等。
(iii)接着分子阻害薬
ISIS-2302、セレクチン阻害薬、ELAM-1、VCAM-1、ICAM-1等。
(iv)サリドマイド
(v)カテプシン阻害薬
(vi)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)阻害薬
V-85546等。
(vii)グルコース−6−リン酸脱水素酵素阻害薬
(viii)ジヒドロオロト酸脱水素酵素(DHODH)阻害薬
(ix)ホスホジエステラーゼIV(PDE IV)阻害薬
ロフルミラスト、CG-1088等。
(x)ホスホリパーゼA2阻害薬
(xi)iNOS阻害薬
VAS-203等。
(xii)微小管刺激薬
パクリタキセル等。
(xiii)微小管阻害薬
リューマコン等。
(xiv)MHCクラスII拮抗薬
(xv)プロスタサイクリン作働薬
イロプロスト等。
(xvi)CD4拮抗薬
ザノリムマブ等。
(xvii)CD23拮抗薬
(xviii)LTB4受容体拮抗薬
DW-1305等。
(xix)5−リポキシゲナーゼ阻害薬
ジリュートン等。
(xx)コリンエステラーゼ阻害薬
ガランタミン等。
(xxi)チロシンキナーゼ阻害薬
Tyk2阻害薬(WO2010142752記載の化合物)等。
(xxii)カテプシンB阻害薬
(xxiii)アデノシンデアミナーゼ阻害薬
ペントスタチン等。
(xxiv)骨形成刺激薬
(xxv)ジペプチジルペプチダーゼ阻害薬
(xxvi)コラーゲン作働薬
(xxvii)カプサイシンクリーム
(xxviii)ヒアルロン酸誘導体
シンビスク(hylan G-F 20)、オルソビスク等。
(xxix)硫酸グルコサミン
(xxx)アミプリローゼ
(xxxi)CD-20阻害薬
リツキシマブ、イブリツモマブ、トシツモマブ、オファツマブ等。
(xxxii)BAFF阻害薬
ベリムマブ、タバルマブ、アタシセプト、A-623等。
(xxxiii)CD52阻害薬
アレムツズマブ等。
(xxxiv) IL−17阻害薬
セクキヌマブ(AIN−457)、LY−2439821、AMG827等。
上記以外の併用薬物としては、例えば、抗菌薬、抗真菌薬、抗原虫薬、抗生物質、鎮咳・去たん薬、鎮静薬、麻酔薬、抗潰瘍薬、不整脈治療薬、降圧利尿薬、抗凝血薬、精神安定薬、抗精神病薬、抗腫瘍薬、抗高脂血症薬、筋弛緩薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬、強心薬、不整脈治療薬、血管拡張薬、血管収縮薬、糖尿病治療薬、麻薬拮抗薬、ビタミン薬、ビタミン誘導体、抗喘息薬、頻尿・尿失禁治療薬、止痒薬、アトピー性皮膚炎治療薬、アレルギー性鼻炎治療薬、昇圧薬、エンドトキシン拮抗薬あるいは抗体、シグナル伝達阻害薬、炎症性メディエーター作用抑制薬、炎症性メディエーター作用抑制抗体、抗炎症性メディエーター作用抑制薬、抗炎症性メディエーター作用抑制抗体等が挙げられる。具体的には、以下のものが挙げられる。
(1)抗菌薬
(i)サルファ剤
スルファメチゾール、スルフィソキサゾール、スルファモノメトキシン、スルファメチゾール、サラゾスルファピリジン、スルファジアジン銀等。
(ii)キノリン系抗菌薬
ナリジクス酸、ピペミド酸三水和物、エノキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トシル酸トスフロキサシン、塩酸シプロフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、スパルフロキサシン、フレロキサシン等。
(iii)抗結核薬
イソニアジド、エタンブトール(塩酸エタンブトール)、パラアミノサリチル酸(パラアミノサリチル酸カルシウム)、ピラジナミド、エチオナミド、プロチオナミド、リファンピシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸カナマイシン、サイクロセリン等。
(iv)抗酸菌薬
ジアフェニルスルホン、リファンピシリン等。
(v)抗ウイルス薬
イドクスウリジン、アシクロビル、ビタラビン、ガンシクロビル等。
(vi)抗HIV薬
ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、硫酸インジナビルエタノール付加物、リトナビル等。
(vii)抗スピロヘータ薬
(viii)抗生物質
塩酸テトラサイクリン、アンピシリン、ピペラシリン、ゲンタマイシン、ジベカシン、カネンドマイシン、リビドマイシン、トブラマイシン、アミカシン、フラジオマイシン、シソマイシン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、アンピシリン、ピペラシリン、チカルシリン、セファロチン、セファピリン、セファロリジン、セファクロル、セファレキシン、セフロキサジン、セファドロキシル、セファマンドール、セフォトアム、セフロキシム、セフォチアム、セフォチアムヘキセチル、セフロキシムアキセチル、セフジニル、セフジトレンピボキシル、セフタジジム、セフピラミド、セフスロジン、セフメノキシム、セフポドキシムプロキセチル、セフピロム、セファゾプラン、セフェピム、セフスロジン、セフメノキシム、セフメタゾール、セフミノクス、セフォキシチン、セフブペラゾン、ラタモキナセフ、フロモキセフ、セファゾリン、セフォタキシム、セフォペラゾン、セフチゾキシム、モキサラクタム、チエナマイシン、スルファゼシン、アズスレオナムまたはそれらの塩、グリセオフルビン、ランカシジン類〔ジャーナル・オブ・アンチバイオティックス(J.Antibiotics),38,877−885(1985)〕、アゾール系化合物〔2−〔(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル〕−4−〔4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)フェニル〕−3−(2H,4H)−1,2,4−トリアゾロン、フルコナゾール、イトラコナゾール等〕等。
(2)抗真菌薬
(i)ポリエチレン系抗生物質(例、アムホテリシンB、ナイスタチン、トリコマイシン)
(ii)グリセオフルビン、ピロールニトリン等
(iii)シトシン代謝拮抗薬(例、フルシトシン)
(iv)イミダゾール誘導体(例、エコナゾール、クロトリマゾール、硝酸ミコナゾール、ビホナゾール、クロコナゾール)
(v)トリアゾール誘導体(例、フルコナゾール、イトラコナゾール)
(vi)チオカルバミン酸誘導体(例、トリナフトール)等。
(3)抗原虫薬
メトロニダゾール、チニダゾール、クエン酸ジエチルカルバマジン、塩酸キニーネ、硫酸キニーネ等。
(4)鎮咳・去たん薬
塩酸エフェドリン、塩酸ノスカピン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸イソプロテレノール、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸ノスカピン、アロクラマイド、クロルフェジアノール、ピコペリダミン、クロペラスチン、プロトキロール、イソプロテレノール、サルブタモール、テレブタリン、オキシメテバノール、塩酸モルヒネ、臭化水素酸デキストロメトルファン、塩酸オキシコドン、リン酸ジメモルファン、ヒベンズ酸チペピジン、クエン酸ペントキシベリン、塩酸クロフェダノール、ベンゾナテート、グアイフェネシン、塩酸ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール、アセチルシステイン、塩酸エチルシステイン、カルボシステイン等。
(5)鎮静薬
塩酸クロルプロマジン、硫酸アトロピン、フェノバルビタール、バルビタール、アモバルビタール、ペントバルビタール、チオペンタールナトリウム、チアミラールナトリウム、ニトラゼパム、エスタゾラム、フルラザパム、ハロキサゾラム、トリアゾラム、フルニトラゼパム、ブロムワレリル尿素、抱水クロラール、トリクロホスナトリウム等。
(6)麻酔薬
(6−1)局所麻酔薬
塩酸コカイン、塩酸プロカイン、リドカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸メピバカイン、塩酸ブピバカイン、塩酸オキシブプロカイン、アミノ安息香酸エチル、オキセサゼイン等。
(6−2)全身麻酔薬
(i)吸入麻酔薬(例、エーテル、ハロタン、亜酸化窒素、インフルラン、エンフルラン)、
(ii)静脈麻酔薬(例、塩酸ケタミン、ドロペリドール、チオペンタールナトリウム、チアミラールナトリウム、ペントバルビタール)等。
(7)抗潰瘍薬
塩酸ヒスチジン、ランソプラゾール、メトクロプラミド、ピレンゼピン、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ウロガストロン、オキセサゼイン、プログルミド、オメプラゾール、スクラルファート、スルピリド、セトラキサート、ゲファルナート、アルジオキサ、テプレノン、プロスタグランジン等。
(8)不整脈治療薬
(i)ナトリウムチャンネル遮断薬(例、キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド、アジマリン、リドカイン、メキシレチン、フェニトイン)、
(ii)β遮断薬(例、プロプラノロール、アルプレノロール、塩酸ブフェトロール、オクスプレノロール、アテノロール、アセブトロール、メトプロロール、ビソプロロール、ピンドロール、カルテオロール、塩酸アロチノロール)、
(iii)カリウムチャンネル遮断薬(例、アミオダロン)、
(iv)カルシウムチャンネル遮断薬(例、ベラパミル、ジルチアゼム)等。
(9)降圧利尿薬
ヘキサネトニウムブロミド、塩酸クロニジン、ヒドロクロロチアジド、トリクロルメチアジド、フロセミド、エタクリン酸、ブメタニド、メフルシド、アゾセミド、スピロノラクトン、カンレノ酸カリウム、トリアムテレン、アミロリド、アセタゾラミド、D−マンニトール、イソソルビド、アミノフィリン等。
(10)抗凝血薬
ヘパリンナトリウム、クエン酸ナトリウム、活性化プロテインC、組織因子経路阻害剤、アンチトロンビンIII、ダルテパリンナトリウム、ワルファリンカリウム、アルガトロバン、ガベキサート、クエン酸ナトリウム、オザグレルナトリウム、イコサペンタ酸エチル、ベラプロストナトリウム、アルプロスタジル、塩酸チクロピジン、ペントキシフィリン、ジピリダモール、チソキナーゼ、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ等。
(11)精神安定薬
ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、クロルジアゼポキシド、メダゼパム、オキサゾラム、クロキサゾラム、クロチアゼパム、ブロマゼパム、エチゾラム、フルジアゼパム、ヒドロキシジン等。
(12)抗精神病薬
塩酸クロルプロマジン、プロクロルペラジン、トリフロペラジン、塩酸チオリダジン、マレイン酸ペルフェナジン、エナント酸フルフェナジン、マレイン酸プロクロルペラジン、マレイン酸レボメプロマジン、塩酸プロメタジン、ハロペリドール、ブロムペリドール、スピペロン、レセルピン、塩酸クロカプラミン、スルピリド、ゾテピン等。
(13)抗腫瘍薬
6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロール、ブレオマイシン、メトトレキサート、アクチノマイシンD、マイトマイシンC、ダウノルビシン、アドリアマイシン、ネオカルチノスタチン、シトシンアラビノシド、フルオロウラシル、テトラヒドロフリル−5−フルオロウラシル、ピシバニール、レンチナン、レバミゾール、ベスタチン、アジメキソン、グリチルリチン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ブレオマイシン、硫酸ヘプロマイシン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンブラスチン、塩酸イリノテカン、シクロフォスファミド、メルファラン、ブスルファン、チオテパ、塩酸プロカルバジン、シスプラチン、アザチオプリン、メルカプトプリン、テガフール、カルモフール、シタラビン、メチルテストステロン、プロピオン酸テストステロン、エナント酸テストステロン、メピチオスタン、ホスフェストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸リュープロレリン、酢酸ブセレリン等。
(14)抗高脂血症薬
クロフィブラート、2−クロロ−3−〔4−(2−メチル−2−フェニルプロポキシ)フェニル〕プロピオン酸エチル〔ケミカル・アンド・ファーマシューティカル・ブレティン(Chem. Pharm. Bull),38,2792−2796(1990)〕、プラバスタチン、シンバスタチン、プロブコール、ベザフィブラート、クリノフィブラート、ニコモール、コレスチラミン、デキストラン硫酸ナトリウム等。
(15)筋弛緩薬
プリジノール、ツボクラリン、パンクロニウム、塩酸トルペリゾン、カルバミン酸クロルフェネシン、バクロフェン、クロルメザノン、メフェネシン、クロゾキサゾン、エペリゾン、チザニジン等。
(16)抗てんかん薬
フェニトイン、エトサクシミド、アセタゾラミド、クロルジアゼポキシド、トリメタジオン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、スルチアム、バルプロ酸ナトリウム、クロナゼパム、ジアゼパム、ニトラゼパム等。
(17)抗うつ薬
イミプラミン、クロミプラミン、ノキシプチリン、フェネルジン、塩酸アミトリプチリン、塩酸ノルトリプチリン、アモキサピン、塩酸ミアンセリン、塩酸マプロチリン、スルピリド、マレイン酸フルボキサミン、塩酸トラゾドン等。
(18)抗アレルギー薬
ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、トリペレナミン、メトジラミン、クレミゾール、ジフェニルピラリン、メトキシフェナミン、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、レピリナスト、アンレキサノクス、イブジラスト、ケトチフェン、テルフェナジン、メキタジン、塩酸アゼラスチン、エピナスチン、塩酸オザグレル、プランルカスト水和物、セラトロダスト等。
(19)強心薬
トランスバイオキソカンファー、テレフィロール、アミノフィリン、エチレフリン、ドパミン、ドブタミン、デノパミン、アミノフィリン、ベシナリノン、アムリノン、ピモベンダン、ユビデカレノン、ジギトキシン、ジゴキシン、メチルジゴキシン、ラナトシドC、G−ストロファンチン等。
(20)血管拡張薬
オキシフェドリン、ジルチアゼム、トラゾリン、ヘキソベンジン、バメタン、クロニジン、メチルドパ、グアナベンズ等。
(21)血管収縮薬
ドパミン、ドブタミンデノパミン等。
(22)降圧利尿薬
ヘキサネトニウムブロミド、ペントリニウム、メカミルアミン、エカラジン、クロニジン、ジルチアゼム、ニフェジピン等。
(23)糖尿病治療薬
トルブタミド、クロルプロパミド、アセトヘキサミド、グリベンクラミド、トラザミド、アカルボース、エパルレスタット、トログリタゾン、グルカゴン、グリミジン、グリピジド、フェンフォルミン、ブフォルミン、メトフォルミン等。
(24)麻薬拮抗薬
レバロルファン、ナロルフィン、ナロキソンまたはその塩等。
(25)脂溶性ビタミン薬
(i)ビタミンA類:ビタミンA、ビタミンAおよびパルミチン酸レチノール
(ii)ビタミンD類:ビタミンD、D、D、DおよびD
(iii)ビタミンE類:α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール
(iv)ビタミンK類:ビタミンK、K、KおよびK
(v)葉酸(ビタミンM)等。
(26)ビタミン誘導体
ビタミンの各種誘導体、例えば、5,6−トランス−コレカルシフェロール、2,5−ヒドロキシコレカルシフェロール、1−α−ヒドロキシコレカルシフェロール等のビタミンD3誘導体、5,6−トランス−エルゴカルシフェロール等のビタミンD2誘導体等。
(27)抗喘息薬
塩酸イソプレナリン、硫酸サルブタモール、塩酸プロカテロール、硫酸テルブタリン、塩酸トリメトキノール、塩酸ツロブテロール、硫酸オルシプレナリン、臭化水素酸フェノテロール、塩酸エフェドリン、臭化イプロトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化フルトロピウム、テオフィリン、アミノフィリン、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、レピリナスト、アンレキサノン、イブジラスト、ケトチフェン、テルフェナジン、メキタジン、アゼラスチン、エピナスチン、塩酸オザグレル、プランルカスト水和物、セラトロダスト、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、プロピオン酸ベクロメタゾン等。
(28)頻尿・尿失禁治療薬
塩酸フラボキサート等。
(29)アトピー性皮膚炎治療薬
クロモグリク酸ナトリウム等。
(30)アレルギー性鼻炎治療薬
クロモグリク酸ナトリウム、マレイン酸クロルフェニラミン、酒石酸アリメマジン、フマル酸クレマスチン、塩酸ホモクロルシクリジン、フェキソフェナジン、メキタジン等。
(31)昇圧薬
ドパミン、ドブタミン、デノパミン、ジギトキシン、ジゴキシン、メチルジゴキシン、ラナトシドC、G−ストロファンチン等。
(32)その他
ヒドロキシカム、ダイアセリン、メゲストロール酢酸、ニセロゴリン、プロスタグランジン類等。
別の態様では、本発明の化合物をEP4受容体関連疾患のなかでも慢性又は急性疼痛の予防または治療に用いる場合、以下の薬物と併用することができる。
(1)オピオイド鎮痛剤、例えば、モルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルホン、オキシモルホン、レボルファノール、レバロルファン、メサドン、メペリジン、フェンタニル、コカイン、コデイン、ジヒドロコデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、プロポキシフェン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィンまたはペンタゾシン;
(2)非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、アスピリン、ジクロフェナク、ジフルシナル、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサル、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダク、トルメチンもしくはゾメピラック;シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、メロキシカム、4−(4−シクロヘキシル−2−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−2−フルオロベンゼンスルホンアミド、L−745、L−337、N-[2-(シクロヘキシルオキシ)-4-ニトロフェニル]メタンスルホンアミド、N-(2-シクロヘキシルオキシ-4-ニトロフェニル)メタンスルホンアミド、N-(メチルスルホニル)-2-(シクロヘキシルオキシ)-4-ニトロアニリン;またはその薬学的に許容できる塩;
(3)バルビツレート鎮痛剤、例えば、アモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタルビタール、メホバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、タルブタール、チアミラールもしくはチオペンタールまたはその薬学的に許容できる塩;
(4)鎮痛作用を有するベンゾジアゼピン、例えば、クロルジアゼポキシド、クロラゼプ酸、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパムもしくはトリアゾラムまたはその薬学的に許容できる塩;
(5)鎮痛作用を有するH1拮抗剤、例えば、ジフェンヒドラミン、ピリラミン、プロメタジン、クロルフェニラミンもしくはクロルシクリジンまたはその薬学的に許容できる塩;
(6)鎮痛剤、例えば、ロキソプロフェンナトリウム、アセトアミノフェン、アセチルサリチル酸、グルテチミド、メプロバメート、メタカロンもしくはジクロラルフェナゾンまたはその薬学的に許容できる塩;
(7)骨格筋弛緩剤、例えば、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモールもしくはオルフレナジンまたはその薬学的に許容できる塩;
(8)NMDA受容体拮抗剤、例えば、デキストロメトルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)もしくはその代謝物デキストロルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)、ケタミン、メマンチン、ピロロキノリンキノンまたはシス−4−(ホスホノメチル)−2−ピペリジンカルボン酸、またはその薬学的に許容できる塩;
(9)α−アドレナリン作用剤、例えば、ドキサゾシン、タムスロシン、クロニジンまたは4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−(5−メタンスルホンアミド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノール−2−イル)−5−(2−ピリジル)キナゾリン;
(10)三環系抗鬱剤、例えば、デシプラミン、イミプラミン、クロミプラミン、ドキセピン、アミトリプチリンまたはノルトリプチリン;
(11)抗痙攣剤、例えば、カルバマゼピン、ラモトリジンまたはバルプロエート;
(12)タキキニン(NK)拮抗剤(特にNK−3、NK−2またはNK−1拮抗剤)、例えば、5−[[(2R,3S)−2−[(1R)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ−3−(4−フルオロフェニル)−4−モルホリニル]メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン、ラネピタント、ダピタントまたは3−[[2−メトキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチルアミノ]−2−フェニル−ピペリジン(2S,3S);
(13)ムスカリン拮抗剤、例えば、オキシブチン、トルテロジン、プロピベリン、塩化トロスピウムまたはダリフェナシン;
(14)COX−2阻害剤、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブまたはバルデコキシブ;
(15)非選択的COX阻害剤(好ましくは胃腸管系の保護作用を有するもの)、例えばニトロフルルビプロフェン;
(16)コールタール鎮痛剤、特にパラセタモール;
(17)神経遮断剤、例えばドロペリドール;
(18)バニロイド受容体作用剤(例えばレシニフェラトキシン)または拮抗剤(例えばカプサゼピン);
(19)β−アドレナリン作用剤、例えばプロプラノロール;
(20)局所麻酔剤、例えばメキシレチン、トカイニドまたはリドカイン;
(21)コルチコステロイド、例えばデキサメタゾンまたはプレドニゾン;
(22)セロトニン受容体作用剤または拮抗剤;
(23)コリン作動性(ニコチン性)鎮痛剤;
(24)トラマドール塩酸塩;
(25)PDEV阻害剤、例えば、シルデナフィル、バルデナフィルまたはタダラフィル;
(26)α−2−δリガンド、例えば、ガバペンチンまたはプレガバリン;
(27)カンナビノイド;ならびに
(28)抗鬱剤(例えば、アミトリプチリン、トラゾドン、デュロキセチン、ミルナシプラン、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、シタロプラムおよびイミプラミン)、抗痙攣剤(例えば、フェニトインおよびカルバマゼピン)、麻薬(例えば、メタドン、トラマドール)、漢方薬(例えば、牛車腎気丸、芍薬カンゾウトウ)、ビタミン剤。
併用に際しては、本発明化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明化合物および併用薬物を、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
併用の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、以下のものが挙げられる。
(1)本発明化合物および併用薬物を同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、
(2)本発明化合物および併用薬物を別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、
(3)本発明化合物および併用薬物を別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、
(4)本発明化合物および併用薬物を別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、
(5)本発明化合物および併用薬物を別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物を投与した後の併用薬物の投与、またはその逆の順序での投与)等
本発明の併用剤における本発明化合物および併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
例えば、本発明の併用剤における本発明化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01〜約100重量%、好ましくは約0.1〜約50重量%、さらに好ましくは約0.5〜約20重量%程度である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01〜約100重量%、好ましくは約0.1〜約50重量%、さらに好ましくは約0.5〜約20重量%程度である。
本発明の併用剤における担体等の添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1〜約99.99重量%、好ましくは約10〜約90重量%程度である。
また、本発明化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
投与量は本発明化合物の種類、投与ルート、症状、患者の年令等によっても異なるが、例えば、炎症性腸疾患(IBD)の患者(体重約60kg)に経口的に投与する場合、1日当たり体重1kgあたり化合物(I)として約0.1mg/kg体重〜約30mg/kg体重、好ましくは約1mg/kg体重〜約20mg/kg体重を、1日1回〜数回に分けて投与すればよい。
本発明の医薬組成物が徐放性製剤である場合の投与量は、化合物(I)の種類と含量、剤形、薬物放出の持続時間、投与対象動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、サル、ヒト等の哺乳動物)、投与目的により種々異なるが、例えば、非経口投与により適用する場合には、1週間に約0.1から約100mgの化合物(I)が投与製剤から放出されるようにすればよい。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類等によって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、例えば、経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001〜約2000mg、好ましくは約0.01〜約500mg、さらに好ましくは、約0.1〜約100mg程度であり、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。
本発明の併用剤を投与するに際しては、本発明化合物と併用薬物とを同時期に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分〜3日以内、好ましくは10分〜1日以内、より好ましくは15分〜1時間以内に本発明化合物を投与する方法が挙げられる。本発明化合物を先に投与する場合、本発明化合物を投与した後、1分〜1日以内、好ましくは10分〜6時間以内、より好ましくは15分〜1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
本発明は、更に以下の調製例、実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、塩基性シリカゲルと記載した場合は、アミノプロピルシラン結合シリカゲルを用いた。HPLC(高速液体クロマトグラフィー)において、C18と記載した場合は、オクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒の比は、特に断らない限り容量比を示す。
H NMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)は、フーリエ変換型NMRで測定した。解析にはACD/SpecManager(商品名)などを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していない。
MS(マススペクトル)は、LC/MS(液体クロマトグラフ質量分光計)により測定した。イオン化方法としては、ESI(エレクトロンスプレーイオン化)方法又はAPCI(大気圧化学イオン化)方法を用いた。データは実測値(found)を示す。通常、分子イオンピークが観測される。塩の場合、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが通常観測される。
調製例1: 2-クロロ-3-ニトロピリジン-4-オール
工程1: 3-ニトロピリジン-2,4-ジオール
2,4-ジヒドロキシピリジン(100 g, 901 mmol)を冷却(0-10℃)した濃硫酸(300 mL)に攪拌しながら分割添加した。反応混合物をさらに40分間室温で攪拌した。発煙硝酸(40 mL)を1時間かけてゆっくりとそこに加え、反応温度を5℃未満に維持した。反応混合物を、5℃未満の温度を維持しながら、冷水(3000 mL)にゆっくりと注いだ。得られた懸濁液を室温で2 時間攪拌した。固体をろ取し、水(1000 mL)で洗浄した。得られた固体を減圧乾燥して、標題化合物(125 g, 88 %)を得た。
MS(ESI)m/z: 157.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 6.02 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 11.85 (br s, 1H), 12.40 (br s, 1H).
工程2: 2,4-ジクロロ-3-ニトロピリジン
3-ニトロピリジン-2,4-ジオール(100 g, 640 mmol)及びオキシ塩化リン(500 mL)の混合物を120℃で18時間加熱した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、オキシ塩化リンを減圧留去し、得られた残渣を水(1000 mL)に溶解した。水相を酢酸エチルで抽出し(3 x 700 mL)、合わせた有機層を水(250 mL)及び食塩水(500 mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を5-10%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物をオフ白色固体(100 g, 81%)として得た。
MS(ESI)m/z: 192.9 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.48 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 5.2 Hz, 1H).
工程3: 2-クロロ-3-ニトロピリジン-4-オール
2,4-ジクロロ-3-ニトロピリジン(100 g, 518 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(500 mL)溶液に、酢酸ナトリウム(106 g, 1295 mmol)を室温で加えた。混合物を120℃で5時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、水(500 mL)で希釈し、続いて2N HCl水溶液でpH < 4に調整した。水層を酢酸エチルで抽出した(5 x 750 mL)。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、粗生成物を得た。粗生成物を水でトリチュレーションし、得られた固体をろ取し、減圧乾燥して、標題化合物(63 g, 65%)を得た。
MS(ESI)m/z: 175.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.10 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 13.10 (br s, 1H).
調製例2: 2-クロロ-N-メチル-3-ニトロピリジン-4-アミン
工程1: 4-クロロ-3-ニトロピリジン-2-オール
DMF(7 mL)及びアセトニトリル(75 mL)の混合物に、塩化オキサリル(8.2 mL, 96.15 mmol)のアセトニトリル(15 mL)溶液を滴下にて添加した。添加終了後、溶液を10分間攪拌し、3-ニトロピリジン-2,4-ジオール(10 g, 64.10 mmol)をそこに加え、室温で30分間混合物の攪拌を続けた。反応の終了をTLCで確認し、次いで、アセトニトリルを減圧留去した。得られた残渣を氷冷水(100 mL)で希釈し、析出した固体をろ取し、冷水(20 mL)、続いてn-ヘキサン(20 mL)で洗浄した。得られた固体を減圧乾燥して、標題化合物(90 g, 81 %)を得た。
MS (ESI) m/z: 174.9 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 6.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 13.10 (br s, 1H).
工程2: 4-(メチルアミノ)-3-ニトロピリジン-2-オール
4-クロロ-3-ニトロピリジン-2-オール(4 g, 23 mmol)のアセトニトリル(40 mL)溶液に、DIPEA(16.5 mL, 92 mmol)及びメチルアミン溶液(2 M THF溶液、34.5 mL, 69 mmol)加えた。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃で2時間加熱した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、アセトニトリルを減圧留去した。得られた残渣をジエチルエーテル(100 mL)でトリチュレーションし、析出した固体をろ取し、減圧乾燥して、標題化合物(3.7 g, 95 %)を得た。
MS (ESI) m/z: 169.9 (M+1); 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.95 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 5.94 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.76 (br s, 1H), 8.95 (d, J = 3.6 Hz, 1H).
工程3: 2-クロロ-N-メチル-3-ニトロピリジン-4-アミン
丸底フラスコに、4-(メチルアミノ)-3-ニトロピリジン-2-オール(3.7 g, 22 mmol)及びオキシ塩化リン(40 mL)を入れ、混合物を120℃で2時間加熱した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、オキシ塩化リンを減圧留去した。得られた残渣を水(100 mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(3 x 40 mL)で抽出した。合わせた有機層を水(50 mL)及び食塩水(40 mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、標題化合物(3.5 g, 85%)を得た。
MS (ESI) m/z: 187.9 (M+1); 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 2.81 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 6.87 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
調製例3: メチル 4-[(1S)-1-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イルアミノ)エチル]ベンゾアート
工程1: メチル 4-[(1S)-1-[(4-ヒドロキシ-3-ニトロ-2-ピリジル)アミノ]エチル]ベンゾアート
丸底フラスコに、2-クロロ-3-ニトロピリジン-4-オール(20 g, 115 mmol)及びメチル4-[(1S)-1-アミノエチル]ベンゾアート(31 g, 173 mmol)の混合物を入れた。フラスコを160℃でプレ加熱した油浴に浸し、混合物を20-30分間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、エタノール(200 mL)でトリチュレーションした。固体をろ取し、冷エタノール(50 mL)で洗浄し、減圧乾燥して、標題化合物を黄色固体(30 g, 83 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 318.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.54 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.83 (s, 3H), 5.25 (br s, 1H), 6.05 (br s, 1H), 7.52 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.93 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.50 (br s, 1H), 11.30 (br s, 1H).
工程2: メチル 4-[(1S)-1-[(3-アミノ-4-ヒドロキシ-2-ピリジル)アミノ]エチル]ベンゾアート
フレーム乾燥したフラスコをアルゴンでパージし、メチル 4-[(1S)-1-[(4-ヒドロキシ-3-ニトロ-2-ピリジル)アミノ]エチル]ベンゾアート(30 g, 95 mmol)及び酢酸エチル(600 mL)を入れた。フラスコを15分間脱気し(アルゴンスパージ)、Pd/C(6 g, 5.6 mmol, 10%w/w)をそこに加えた。水素風船をその上に取り付け、減圧でアルゴンを水素で置換した。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で18時間攪拌した。TLCによる反応の終了後、反応混合物をセライトパッドに通し、酢酸エチル(1000 mL)で洗浄した。ろ液及び洗液を減圧濃縮して、標題化合物を淡茶色固体(25 g, 91 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 288.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.44 (d, J= 6.8 Hz, 3H), 3.82 (s, 3H), 5.15-5.30 (m, 1H), 5.76 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.07 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 8.0 Hz, 2H).
工程3: メチル 4-[(1S)-1-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イルアミノ)エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[(3-アミノ-4-ヒドロキシ-2-ピリジル)アミノ]エチル]ベンゾアート(25 g, 87 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(125 mL)溶液に、炭酸カリウム(48 g, 348 mmol)及び1,2-ジブロモエタン(65 g, 348 mmol)を室温で加えた。反応混合物を120℃で2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却した。反応混合物を水(500 mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(3 x 750 mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルに溶解し、2M HCl/ジエチルエーテルをそこに加えた。得られた固体をろ取し、重炭酸塩水溶液に再溶解し、溶液を酢酸エチル(3 x 150 mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、標題化合物(28 g, 84 %)を得た。
MS(ESI)m/z: 314.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.56 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 2.62 (br s, 1H), 3.40 (t, J= 3.6 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 4.16-4.19 (m, 2H), 4.52-4.53 (m, 1H), 5.30-5.31 (m, 1H), 6.21 (d, J = 6.0Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.97-8.09 (m, 2H).
調製例4: メチル 4-[1-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5 イルアミノ)シクロプロピル]ベンゾアート
工程1: 4-ベンジルオキシ-2-クロロ-3-ニトロピリジン
丸底フラスコに、2-クロロ-3-ニトロピリジン-4-オール(25 g, 144 mmol)、ベンジルブロミド(20.4 mL, 172 mmol)、炭酸カリウム(39.5 g, 286 mmol)及びDMF(125 mL)を入れた。反応混合物を100℃で18時間加熱し、反応の終了をTLCで確認した。反応混合物を室温まで冷却し、水(1.5 L)で希釈し、酢酸エチル(3 x 250 mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(500 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を、20-25%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物をオフ白色固体(13 g, 34 %)として得た。
MS (ESI)m/z: 265.0 (M+1), 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.26 (s, 2H), 6.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.19-7.21 (m, 2H), 7.42-7.47 (m, 4H).
工程2: メチル 4-[1-[(4-ベンジルオキシ-3-ニトロ-2-ピリジル)アミノ]シクロプロピル]ベンゾアート
丸底フラスコに、4-ベンジルオキシ-2-クロロ-3-ニトロピリジン(13.0 g, 49 mmol)及びメチル 4-(1-アミノシクロプロピル)ベンゾアート(18.8 g, 98 mmol)の混合物を入れた。フラスコを160℃でプレ加熱した油浴に浸し、混合物を1時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、残渣をエタノールでトリチュレーションし、ろ過して、標題化合物をオフ白色固体(15 g, 73 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 419.9 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6); δ 0.64 (dd, J = 4.8, 6.8 Hz, 2H), 1.02 (dd, J= 6.0, 8.4 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 5.33 (s, 2H), 6.07 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.04 (d, J= 7.6 Hz, 2H), 7.19 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.32-7.36 (m, 1H), 7.42-7.44 (m, 3H), 7.70 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.79 (d, J= 8.4 Hz, 2H).
工程3: メチル 4-[1-[(3-アミノ-4-ヒドロキシ-2-ピリジル)アミノ]シクロプロピル]ベンゾアート
フレーム乾燥したフラスコをアルゴンでパージし、メチル 4-[1-[(4-ベンジルオキシ-3-ニトロ-2-ピリジル)アミノ]シクロプロピル]ベンゾアート(15 g, 35.8 mmol)及びメタノール:DCM(1:9)(150 mL)を入れた。フラスコを15分間脱気し(アルゴンスパージ)、Pd/C(6 g, 5.7 mmol, 10%w/w)をそこに加えた。水素風船をその上に取り付け、減圧でアルゴンを水素で置換した。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で18時間攪拌した。TLCによる反応の終了後、反応混合物をセライトパッドに通し、メタノール:DCM(1:10)(1500 mL)で洗浄した。ろ液及び洗液を減圧濃縮して、標題化合物を淡茶色固体(9.3 g, 87 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 300.0 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.35-1.42 (m, 4H), 3.81 (s, 3H), 6.24 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.11 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.83 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
工程4: メチル 4-[1-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5 イルアミノ)シクロプロピル]ベンゾアート
メチル 4-[1-[(3-アミノ-4-ヒドロキシ-2-ピリジル)アミノ]シクロプロピル]ベンゾアート(9.3 g, 31 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(90 mL)溶液に、炭酸カリウム(17 g, 124 mmol)及び1,2-ジブロモエタン(23 g, 124 mmol)を加えた。反応混合物を120℃で2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却した。反応混合物を水(500 mL)で希釈し、水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 350 mL)。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルでトリチュレーションし、固体をろ取し、減圧乾燥して、標題化合物をオフ白色固体(7.44 g, 73%)として得た。
MS(ESI)m/z: 326.0 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.26-1.27 (m, 2H), 1.33-1.34 (m, 2H), 3.32-3.33 (m, 2H), 3.81 (s, 3H), 4.12 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 4.69 (br s, 1H), 6.07 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.40(br s, 1H), 7.17 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.80 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
調製例5: メチル 4-[(1S)-1-[(1-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
工程1: メチル 4-[(1S)-1-[[4-(メチルアミノ)-3-ニトロ-2-ピリジル]アミノ]エチル]ベンゾアート
丸底フラスコに、2-クロロ-N-メチル-3-ニトロピリジン-4-アミン(2.0 g, 16.7 mmol)及びメチル 4-[(1S)-1-アミノエチル]ベンゾアート(3.8 g, 21.4 mmol)の混合物を入れた。フラスコを160℃でプレ加熱した油浴に浸し、混合物を1時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、残渣をメタノール及びDCM(1:10, 100 mL)の混合物で希釈し、粗生成物を得た。粗生成物を、2-5%メタノール/DCMを移動相としたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(3.3 g, 94 %)を得た。
MS (ESI) m/z: 330.9 (M+1);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6); δ 1.53 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 2.91 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 3.83 (s, 3H), 5.46 (m, J = 6.8 Hz, 1H), 6.08 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.11 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 9.23 (d, J = 7.2 Hz, 1H).
工程2: メチル 4-[(1S)-1-[[3-アミノ-4-(メチルアミノ)-2-ピリジル]アミノ]エチル]ベンゾアート
フレーム乾燥したフラスコをアルゴンでパージし、メチル 4-[(1S)-1-[[4-(メチルアミノ)-3-ニトロ-2-ピリジル]アミノ]エチル]ベンゾアート(3.3 g, 10 mmol)及び酢酸エチル(65 mL)を入れた。フラスコを15分間脱気し(アルゴンスパージ)、Pd/C(0.66 g, 0.63 mmol, 10%w/w)をそこに加えた。水素風船をその上に取り付け、減圧でアルゴンを水素で置換した。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で18時間攪拌した。TLCによる反応の終了後、反応混合物をセライトパッドに通し、酢酸エチル(150 mL)で洗浄した。ろ液及び洗液を減圧濃縮して、標題化合物をオフ白色固体(2.4 g, 80 %)として得た。
MS (ESI) m/z: 301.0 (M+1);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.43 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 2.69 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 3.82 (s, 3H), 3.85 (br s, 2H), 5.15 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.23 (m, J= 6.8 Hz, 1H); 5.57 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.89 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
工程3: メチル 4-[(1S)-1-[(1-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[[3-アミノ-4-(メチルアミノ)-2-ピリジル]アミノ]エチル]ベンゾアート(2.4 g, 8 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(25 mL)溶液に、を炭酸カリウム(4.4 g, 32 mmol)及び1,2-ジブロモエタン(2.74 mL, 32 mmol)加えた。反応混合物を120℃で2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、水(200 mL)で希釈し、水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 50 mL)。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、固体として標題化合物(2.1 g, 粗生成物)を得た。これをさらに精製することなく次工程で使用した。 MS(ESI)m/z: 327.0 (M+1).
調製例3と同様の方法で、調製例6-8の化合物を合成した。
調製例9: メチル 4-[(1S)-1-[(3-オキソ-4H-ピリド[4,3-b][1,4]チアジン-5-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
工程1: メチル 4-[(1S)-1-[(4-クロロ-3-ニトロ-2-ピリジル)アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[(4-ヒドロキシ-3-ニトロ-2-ピリジル)アミノ]エチル]ベンゾアート(4.5 g, 14.19 mmol)及びPOCl3(45 mL)の混合物を、110℃で1時間加熱した。生成物の形成をTLCで確認した。混合物を濃縮乾固し、次いで、炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、得られた固体をろ取し、n-ヘキサンで洗浄し、乾燥して、標題化合物(4.0 g, 84 %)を得た。
MS(EI)m/z: 336.0 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.48 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.82 (s, 3H), 5.33-5.37 (m, 1H), 6.86 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.08 (d, J = 5.2 Hz, 1H).
工程2: メチル 4-[(1S)-1-[[4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)スルファニル-3-ニトロ-2-ピリジル]アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[(4-クロロ-3-ニトロ-2-ピリジル)アミノ]エチル]ベンゾアート(2.0 g, 5.97 mmol)のアセトン(30 mL) 溶液に、トリエチルアミン(0.83 mL, 5.97 mmol)及びエチル メルカプトアセテート(0.65 mL, 5.97 mmol)を加え、混合物を窒素下60℃で2時間加熱した。生成物の形成を TLCで確認した。反応混合物を室温まで冷却し、次いでセライトパッドを通してろ過し、アセトンで洗浄し、ろ液を減圧濃縮して、標題化合物(2.4 g, 96 %)を得た。
MS(EI)m/z: 420.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.24-1.28 (m, 3H), 1.62 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.65 (s, 2H), 3.90 (s, 3H), 4.17-4.24 (m, 2H), 5.49-5.53 (m, 1H), 6.55 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.42 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.97-8.00 (m, 3H), 8.94 (d, J= 6.8 Hz, 1H).
工程3: メチル 4-[(1S)-1-[(3-オキソ-4H-ピリド[4,3-b][1,4]チアジン-5-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[[4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)スルファニル-3-ニトロ-2-ピリジル]アミノ]エチル]ベンゾアート(2.4 g, 5.72 mmol)の酢酸(30 mL)溶液に、鉄粉(5.72 g, 103.10 mmol)を加えた。反応混合物を90℃で1時間加熱攪拌し、生成物の形成をTLCで確認した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮乾固した。NaHCO3水溶液(20 mL)をそこに加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3 x 25 mL)。合わせた有機層を食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮して、標題化合物(1.85 g, 94 %)を得た。
MS(EI)m/z: 344.0 (M+1) 1H NMR (400 MHz,, DMSO-d6): δ 1.47 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.49 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 5.21-5.24 (m, 1H), 5.53 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.49-7.51 (m, 3H), 7.89 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 10.06 (br s, 1H).
調製例10: メチル 4-[(1S)-1-(1,2,3,4-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-8-イルアミノ)エチル]ベンゾアート
工程1: 1,7-ナフチリジン-8-アミン
ピリジン-2,3-ジアミン(10.0 g, 91.74 mmol)、ナトリウム 3-ニトロベンゼンスルホナート(41.3 g, 183.5 mmol)及びグリセロール(33.5 mL, 458.7 mmol)の混合物に、水(60 mL)及び硫酸(40 mL)を加えた。反応混合物を135℃で6日間加熱した。生成物の形成をTLCで確認した。混合物を室温まで冷却し、氷-冷水に注いだ。混合物のpHを飽和のNaOH溶液(aq.)で8-9に調整した。水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 100 mL)。合わせた有機層を食塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、次いで、粗物質を5-10 %メタノール/DCMを移動相としたカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(3.0 g, 22 %)を得た。
MS(EI)m/z: 145.8 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 6.90 - 6.92 (m, 3H), 7.67 (dd, J = 3.6 & 8.0 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.16 (dd, J= 2.0 & 8.4 Hz, 1H), 8.78 (dd, J= 1.2, 4.0 Hz, 1H).
工程2: 1,7-ナフチリジン-8-オール
1,7-ナフチリジン-8-アミン(3.0 g, 20.7 mmol)の水(5.6 mL)及び硫酸(24 mL, 455.2 mmol)の混合物に、亜硝酸ナトリウム(1.42 g, 20.7 mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。生成物の形成をTLCで確認した。反応混合物にNaHCO3水溶液を加え、混合物をクロロホルム:メタノール(9:1)(3 x 50 mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(50 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮して、標題化合物(2.0 g, 67 %)を得た。
MS(EI)m/z: 147.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz,, DMSO-d6): δ 6.54 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.26 (d, J= 6.8 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 4.0, 8.0 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 2.0, 8.4 Hz, 1H), 8.74-8.75 (m, 1H), 11.55 (br s, 1H).
工程3: 8-クロロ-1,7-ナフチリジン
1,7-ナフチリジン-8-オール(2.0 g, 13.7 mmol)のPOCl3(20 mL)の溶液を100℃で16 時間加熱し、生成物の形成をTLCで確認した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮乾固した。NaHCO3水溶液(20 mL)をそこに加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3 x 25 mL)。合わせた有機層を食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、2-5 %メタノール/DCMを移動相としたカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(1.4 g, 62 %)を得た。
MS(EI)m/z: 165.3 (M+1); 1H NMR (400 MHz,, DMSO-d6): δ 7.64 (d, J= 6.0 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 4.0 & 8.4 Hz, 1H), 8.22 (dd, J = 1.6 & 8.4 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 9.15 (dd, J = 1.6 & 4.0 Hz, 1H)
工程4: メチル 4-[(1S)-1-(1,7-ナフチリジン-8-イルアミノ)エチル]ベンゾアート
8-クロロ-1,7-ナフチリジン(1.4 g, 8.5 mmol)及びメチル 4-[(1S)-1-アミノエチル]ベンゾアート(1.52 g, 8.5 mmol)の混合物を、150℃でプレ加熱した油浴中で6 時間攪拌した。生成物の形成を TLCで確認した。反応混合物を室温まで冷却し、メタノール及びDCM(1:10, 20 mL)の混合物で希釈し、シリカゲルに吸着させ、20-25%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(1.5 g, 57 %)を得た。
MS(ESI)m/z: 308.3 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3); δ 1.69 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 3.88 (s, 3H), 4.95-5.15 (m, 1H), 6.79 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.18-7.22 (m, 1H), 7.50-7.54 (m, 3H), 7.92-8.00 (m, 4H), 8.73 (dd, J = 2.0 & 4.4 Hz, 1H).
工程5: メチル 4-[(1S)-1-(1,2,3,4-テトラヒドロ-1,7-ナフチリジン-8-イルアミノ)エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-(1,7-ナフチリジン-8-イルアミノ)エチル]ベンゾアート(1.5 g, 4.88 mmol)のメタノール(30 mL)の懸濁液に、アルゴン雰囲気下、Pd(OH)2(0.3 g, 20%w/w)を加えた。水素風船をその上に取り付け、減圧でアルゴンを水素で置換した。反応混合物を、水素雰囲気下、室温で2日間攪拌し、生成物の形成をTLCで確認した。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、メタノール:DCM(1:10, 150 mL)で洗浄し、ろ液を減圧濃縮した。残渣を、10-15 %酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(1.2 g, 79 %)を得た。
MS(ESI)m/z: 312.0 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.44 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.76-1.78 (m, 2H), 2.56 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.26 (t, J= 6.0 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 4.97 (br s, 1H), 5.21-5.24 (m, 1H), 7.78 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.86-7.88 (m, 2H)
調製例11: メチル 4-[(1S)-1-[(6-オキソ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン-4-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
工程1: メチル 4-[(1S)-1-[(6-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
4,6-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(3.0 g, 15.46 mmol)及びメチル 4-[(1S)-1-アミノエチル]ベンゾアート(2.77 g, 15.46 mmol)のテトラヒドロフラン(60.0 mL)の溶液を0℃に冷却した。上記混合物にトリエチルアミン(6.5 mL, 46.4 mmol)を加えた。反応混合物を室温で2.0時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物を水(100 mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3 x 100 mL)。合わせた有機層を水(100 mL)及び食塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、8-12%酢酸エチル/n-ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、固体として標題化合物(3.5 g, 67%)を得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 337.2 [M(35Cl)+1]; 339.2 [M(37Cl)+1]; 1H NMR CDCl3: δ 1.64 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.91 (s, 3H), 5.48-5.52 (m, 1H), 7.40 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.80 (d, J= 7.6 Hz 1H), 8.03 (m, 2H), 8.34 (s, 1H).
工程2: メチル 4-[(1S)-1-[[6-(2-メトキシ-2-オキソエトキシ)-5-ニトロピリミジン-4-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[(6-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート(2.9 g, 8.6 mmol)及びメチル グリコール酸塩(0.8 mL, 10.3 mmol)のテトラヒドロフラン(50 mL)溶液に、カリウム tert-ブトキシド(1M THF溶液)(10.33 mL, 10.33 mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物を水(25 mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3 x 50 mL)。合わせた有機層を水(25 mL)及び食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、15-20%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を固体として(2.7 g, 80%)得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 391.2; 1H NMR CDCl3: δ 1.63 (d, J= 7.6 Hz, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 5.52 - 5.56 (m, 1H), 7.41 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.02 (m, 2H), 8.14 (s, 1H), 8.71 (d, J= 6.8 Hz 1H)
工程3: メチル 4-[(1S)-1-[(6-オキソ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン-4-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[[6-(2-メトキシ-2-オキソエトキシ)-5-ニトロピリミジン-4-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート(2.5 g, 6.4 mmol)及び鉄粉(1.4 g, 25.6 mmol)の酢酸(12.5 mL)中の混合物を、100℃で3 時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、酢酸を留去し、残渣を水に溶解し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH 9の塩基性にした。水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 50 mL)。合わせた有機層を水(25 mL)及び食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、50%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を固体(1.7 g, 74%)として得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 329.0;
1H NMR CDCl3: δ 1.59 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.91 (s, 3H), 4.73-4.83 (m, 2H), 5.41 - 5.45 (m, 1H), 5.95 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.99 (m, 2H), 8.07 (s, 1H), 10.82 (s, 1H).
調製例12: 4-クロロ-5-[(3-クロロフェニル)メチル]-6,7-ジヒドロピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン
工程1: 4,6-ジクロロピリミジン-5-アミン
4,6-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(15 g, 77.3 mmol)のエタノール(75 mL)及びH2O(4.5 mL)の混合溶媒の懸濁液に、鉄粉(12.95 g, 231.98 mmol)及びCaCl2(8.58 g, 77.32 mmol)を加えた。得られた懸濁液を60℃で30分間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物をろ過して、残留する鉄を除去し、酢酸エチル(2 x 20 mL)で洗浄した。合わせた有機の抽出液をH2O(3 x 10 mL)及び食塩水(2 x 10 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を直接シリカカラムに充填し、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出して、標題化合物(3.6 g, 28%)を得た。
MS(ESI)m/z: 164.3 [M(35Cl)+1], 166.3 [M(37Cl)+1]; 1H NMR CDCl3: δ 4.50 (br s, 2H), 8.21 (s, 1H).
工程2: N-[2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]-4,6-ジクロロピリミジン-5-アミン
4,6-ジクロロピリミジン-5-アミン(1.0 g, 6.1 mmol)及び2-ブロモエトキシ-tert-ブチル(ジメチル)シラン(1.56 mL, 7.32 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10.0 mL)の溶液を0℃に冷却した。上記混合物に水素化ナトリウム(60%油状物)(0.29 g, 7.3 mmol)を加えた。反応混合物を室温で5時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物を水(50 mL)で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 25 mL)。合わせた有機層を水(25 mL)及び食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、5-10%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を油状物として(0.87 g, 43%)得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 322.0 [M(35Cl)+1], 323.9 [M(37Cl)+1]; 1H NMR CDCl3: δ 0.07 (s, 6H), 0.90 (s, 9H), 3.57 - 3.61 (m, 2H), 3.78 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 4.74 (br s, 1H), 8.24 (s, 1H).
工程3: 2-[(4,6-ジクロロピリミジン-5-イル)アミノ]エタノール
N-[2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]-4,6-ジクロロピリミジン-5-アミン(1.7 g, 5.27 mmol)のテトラヒドロフラン(20.0 mL)の溶液を0℃に冷却した。溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム(1M THF溶液)(5.3 mL, 5.3 mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で2 時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物を水(50 mL)で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 25 mL)。合わせた有機層を飽和のNaHCO3(25 mL)及び食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、20-25%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を油状物(1.0 g, 91%)として得た。
MS(ESI)m/z: 207.5; 1H NMR (400 M Hz, CDCl3): δ 1.76 (br s, 1H), 3.62 - 3.66 (m, 2H), 3.82 - 3.85 (m, 2H), 4.59 (br s, 1H), 8.28 (s, 1H).
工程4: 4-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン
2-[(4,6-ジクロロピリミジン-5-イル)アミノ]エタノール(1.0 g, 4.80 mmol)のテトラヒドロフラン(10.0 mL) 溶液に、カリウム tert-ブトキシド(1M THF溶液)(7.20 mL, 7.20 mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で4 時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物を水(25 mL) で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 25 mL)。合わせた有機層を水(25 mL)及び食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、25-30%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を固体(0.4 g, 49%)として得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 172.3.0 [M(35Cl)+1], 174.3 [M(37Cl)+1]; 1H NMR CDCl3: δ 3.53 - 3.56 (m, 2H), 4.27 (br s, 1H), 4.51 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 8.06 (s, 1H)
工程5: 4-クロロ-5-[(3-クロロフェニル)メチル]-6,7-ジヒドロピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン
4-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン(0.15 g, 0.87 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0 mL)の溶液を0℃に冷却した。上記混合物に水素化ナトリウム(60%油状物)(0.052 g, 1.31 mmol)を加えた。15分後、3-クロロベンジルブロミド(0.16 mL, 1.31 mmol)をそこに加えた。反応混合物を室温で2.0時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物を水(50 mL)で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 25 mL)。合わせた有機層を水(25 mL)及び食塩水(25 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、5-10%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を固体(0.2 g, 77%)として得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 295.8 [M(35Cl)+1], 297.8 [M(37Cl)+1]; 1H NMR CDCl3: δ 3.06 (t, J = 4.6 Hz, 2H), 4.25 (s, 2H), 4.41 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 7.26 -7.33 (m, 2H), 7.38 - 7.41 (m, 1H), 7.54 (s. 1H), 8.34 (s, 1H).
実施例A1: メチル 4-[(1S)-1-[(4-ベンジル-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イルアミノ)エチル]ベンゾアート(調製例3, 0.15 g, 0.43 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液に、炭酸カリウム(0.21 g, 1.50 mmol)及びベンジルブロミド(0.09 g, 0.52 mmol)を室温で加えた。混合物を120℃で2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、水(20 mL)をそこに加え、水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 20 mL)。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、10-20%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物を無色油状物(0.115 g, 66 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 404.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.49 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 3.04 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 4.02 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 4.21 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 5.11 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 5.20-5.26 (m, 1H), 6.22 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.36-7.32 (m, 3H), 7.43-7.38 (m, 4H), 7.66 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 8.0 Hz, 2H).
実施例A2: メチル 4-[(1S)-1-[[4-[(3-クロロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-(3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イルアミノ)エチル]ベンゾアート(調製例3, 20 g, 52 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(200 mL)溶液に、炭酸カリウム(60 g, 156 mmol)及び3-クロロベンジルブロミド(12.8 g, 62 mmol)を室温で加えた。混合物を120℃で2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、水(500 mL)をそこに加え、水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 750 mL)。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、10-20%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物を無色油状物(15 g, 65 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 438.0 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.49 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.04 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.98 (s, 2H), 4.21 (m, 2H), 4.98 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 5.30-5.24 (m, 1H), 6.27 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.35-7.25 (m, 5H), 7.43 (s, 1H), 7.67 (d, J= 6.0 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
実施例A3: メチル 4-[(1S)-1-[[4-[2-(4-フルオロフェノキシ)エチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート
実施例A2と同様の方法で、調製例3で得られた化合物(0.20 g, 0.57 mmol)及び1-(2-ブロモエトキシ)-4-フルオロ-ベンゼン(0.15 g, 0.68 mmol)を用いて、標題化合物を油状物(0.16 g, 62 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 452.3 (M+1).
実施例A4: メチル 4-[1-[[4-[(3,4-ジフルオロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]シクロプロピル]ベンゾアート
実施例A2と同様の方法で、調製例4で得られた化合物(5.0 g, 15.4 mmol)及び3,4-ジフルオロベンジルブロミド(3.8 g, 18.4 mmol)を用いて、標題化合物をオフ白色固体(6 g, 87 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 451.9 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.43-1.46 (m, 2H), 1.31-1.34 (m, 2H), 1.43-1.46 (m, 2H), 3.05 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.96 (s, 2H), 4.22 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 5.42 (br s, 1H), 6.26 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.15-7.22 (m, 4H), 7.26-7.30 (m, 1H), 7.70 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
実施例A1-A4と同様の方法で、実施例A5-A35の化合物を合成した。
実施例A36: メチル 4-[(1S)-1-[[3-オキソ-4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]ピリド[4,3-b][1,4]チアジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート]
メチル 4-[(1S)-1-[(3-オキソ-4H-ピリド[4,3-b][1,4]チアジン-5-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート(調製例9, 0.3 g, 0.87 mmol)のDMF(15 mL)溶液に、炭酸カリウム(0.24 g, 1.74 mmol)及び4-トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.250 g, 1.05 mmol)を加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下、120-130℃で16時間加熱し、生成物の形成をTLCで確認した。反応混合物を水(25 mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(2 x 15 mL)。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、得られた粗物質を、10-15 %酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(0.2 g, 46 %)を得た。
MS(EI)m/z: 502.3 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.37 (d, J= 6.8 Hz, 3H), 3.32-3.42(m, 2H), 3.90 (s, 3H), 4.32 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 5.07-5.09 (m, 2H), 5.19-5.21 (m, 1H), 6.63 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.23-7.27 (m, 3H), 7.46-7.51 (m, 3H), 7.71-7.75 (m, 1H), 7.93-7.95 (m, 2H).
実施例A37: メチル 4-[(1S)-1-[[1-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-2H-1,7-ナフチリジン-8-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート
実施例A36と同様の方法で、調製例10で得られた化合物(0.2 g, 0.64 mmol)及び4-トリフルオロメチルベンジルブロミド(0.184 g, 0.77 mmol)を用いて、標題化合物(0.120 g, 40 %)を得た。
MS(ESI)m/z: 470.3 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.84-1.86 (m, 2H), 2.71 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.01 (t, J= 5.6 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 4.06 (s, 2H), 5.19-5.23 (m, 1H), 6.34 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.22-7.25 (m, 2H), 7.49 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.61-7.65 (m, 2H), 7.69 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.86-7.88 (m, 2H)
実施例A38: メチル 4-[(1S)-1-[[5-[(3-クロロフェニル)メチル]-6,7-ジヒドロピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン-4-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート
4-クロロ-5-[(3-クロロフェニル)メチル]-6,7-ジヒドロピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン(調製例12, 0.05 g, 0.17 mmol)、メチル 4-[(1S)-1-アミノエチル]ベンゾアート(0.045 g, 0.25 mmol)及び炭酸セシウム(0.08 g, 0.25 mmol)の1,4-ジオキサン(2 mL)の懸濁液を30分間アルゴンで脱気した。上記懸濁液にPd2(dba)3-CHCl3(0.008 g, 0.008 mmol)及びBINAP(0.016 g, 0.025 mmol)を加えた。さらに20分間脱ガスを続けた。得られた混合物、アルゴン雰囲気下、100℃で18時間加熱した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、反応混合物を水(10 mL)で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した(3 x 15 mL)。合わせた有機層を食塩水(15 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を分取TLCで精製して、標題化合物を固体(0.05 g, 67%)として得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 439.3 [M(35Cl)+1], 441.2 [M(37Cl)+1]; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 1.47 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.03 - 2.99 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 4.01 (s, 2H), 4.27 (t, J = 4.0 Hz, 2H), 5.24 - 5.28 (m, 1H), 6.09(d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.38 - 7.48 (m. 5H), 7.57 (s, 1H), 7.87 -7.89 (m, 3H)
実施例A1-A4及びA36-A38と同様の方法で、実施例A39-A51の化合物を合成した。
実施例B1: 4-[(1S)-1-[(4-ベンジル-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル)アミノ]エチル]安息香酸
メチル 4-[(1S)-1-[(4-ベンジル-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル)アミノ]エチル]ベンゾアート(実施例A1, 0.1 g, 0.25 mmol)のエタノール:水(10:1, 6 mL)溶液に、水酸化カリウム(0.042 g, 0.74 mmol)を加えた。混合物を100℃で2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、濃縮乾固した。残渣を水(10 mL)に溶解し、溶液を5 %クエン酸水溶液でpH 4-5に酸性化し、30分間攪拌した。得られた固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥して、標題化合物を淡黄色固体(0.023 g, 24%)として得た。
MS(ESI)m/z: 390.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.54 (d, J = 5.6 Hz, 3H), 3.12 (s, 2H), 4.05 (s, 2H), 4.22 (s, 2H), 5.15-5.25 (m, 1H), 6.57 (s, 1H), 7.34-7.41 (m, 5H), 7.48 (d, J= 8.8 Hz, 2H), 7.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 8 Hz, 2H), 13.00 (br s, 1H).
実施例B2: 4-[(1S)-1-[[4-[(3-クロロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸
実施例B1と同様の方法で、実施例A2(0.8 g, 1.82 mmol)で得られた化合物及び水酸化カリウム(0.3 g, 5.48 mmol)を用いて、標題化合物をオフ白色固体(0.68 g, 88 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 423.6 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.41 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 2.98 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 4.01 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 4.19 (t, J = 4.4 HZ, 2H), 5.12-5.15 (m, 1H), 5.29 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.18 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.39-7.52 (m, 6H), 7.57 (br s, 1H), 7.83 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 12.75 (br s, 1H).
実施例B3: 4-[(1S)-1-[[4-[2-(4-フルオロフェノキシ)エチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸
実施例B1と同様の方法で、実施例A3で得られた化合物(0.15 g, 0.33 mmol)及び水酸化カリウム(0.056 g, 0.99 mmol)を用いて、標題化合物を茶色固体(0.021 g, 14 %)として得た。.
MS(ESI)m/z: 438.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.56 (s, 3H), 3.18 (br s, 4H), 4.22 (s, 2H), 4.32 (s, 2H), 5.26 (s, 1H), 6.82-6.96 (m, 2H), 7.10 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 7.49-7.51 (m, 4H), 7.89 (d, J = 8Hz, 2H), 12.90 (br s, 1H).
実施例B4: 4-[1-[[4-[(3,4-ジフルオロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]シクロプロピル]安息香酸
実施例B1と同様の方法で、実施例A4で得られた化合物(6.0 g, 13 mmol)及び水酸化カリウム(2.2 g, 40 mmol)を用いて、標題化合物をオフ白色固体(5.2 g, 82 %)として得た。.
MS(ESI)m/z: 438.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.60 (br s, 4H), 3.06 (s, 2H), 4.02 (s, 2H), 4.26 (s, 2H), 6.66 (s, 1H), 7.22 (d, J = 8 Hz, 2H), 7.36 (br s, 1H), 7.41-7.45 (m, 1H), 7.53-7.58 (m, 1H), 7.79 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 8.55 (s, 1H), 12.40 (s, 1H).
実施例B1-B4と同様の方法で、実施例B5-B35の化合物を合成した。
実施例B36: 4-[(1S)-1-[[3-オキソ-4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]ピリド[4,3-b][1,4]チアジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸
メチル 4-[(1S)-1-[[3-オキソ-4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]ピリド[4,3-b][1,4]チアジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート(実施例A36, 0.2 g, 0.40 mmol)のTHF:MeOH:H2O(3:2:1; 18 mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(0.049 g, 1.20 mmol)を加え、混合物を室温で2日間攪拌し、生成物の形成をTLCで確認した。反応混合物を減圧濃縮し、水(5 mL)で希釈し、次いで 1N HClでpH 4-5に酸性化した。得られた固体をろ取し、水及びn-ヘキサンで洗浄し、乾燥し、次いで20-25 %酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物(0.11 g, 57 %)を得た。
MS(EI)m/z: 488.1 (M+1); 1H NMR DMSO-d6: δ 1.48 (br s, 3H), 3.50-3.58 (m, 2H), 5.23-5.45 (m, 3H), 6.64 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.72-6.80 (m, 1H), 7.18-7.26 (m, 2H), 7.48-7.52 (m, 2H), 7.55-7.58 (m, 3H), 7.86 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 12.78 (br s, 1H)
実施例B37: 4-[(1S)-1-[[1-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-3,4-ジヒドロ-2H-1,7-ナフチリジン-8-イル]アミノ]エチル]安息香酸
実施例B36と同様の方法で、実施例A37で得られた化合物(0.12 g, 0.26 mmol)及び水酸化リチウム(0.031 g, 0.77 mmol)を用いて、標題化合物を淡茶色固体(0.035 g, 30 %)として得た。
MS(EI)m/z: 456.2 (M+1) 1H NMR DMSO-d6: δ 1.32 (d, J= 6.8 Hz, 3H), 1.77-1.82 (m, 2H), 2.65 (t, J= 6.4 Hz, 2H), 2.94 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 4.07 (s, 2H), 5.08-5.11 (m, 1H), 5.17 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 6.36 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.72-7.79 (m, 6H), 12.78 (br s, 1H).
実施例B38: 4-[(1S)-1-[[5-[(3-クロロフェニル)メチル]-6,7-ジヒドロピリミド[4,5-b][1,4]オキサジン-4-イル]アミノ]エチル]安息香酸
実施例B1又はB36と同様の方法で、実施例A38で得られた化合物(0.05 g, 0.11 mmol)及び水酸化リチウム(0.023 g, 0.56 mmol)を用いて、標題化合物をオフ白色固体(0.03 g, 62 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 424.8 [M(35Cl)+1], 426.8 [M(37Cl)+1]; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.46 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.00 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 4.00 (s, 2H), 4.27 (t, J = 4.8 HZ, 2H), 5.20-5.25 (m, 1H), 6.04 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.39-7.45 (m, 5H), 7.57 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.88 (s, 1H), 12.80 (br s, 1H).
実施例B1-B4及びB36-B38と同様の方法で、実施例B39-B45の化合物を合成した。
実施例B46: 4-[(1S)-1-[[8-メチル-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸
工程1: 4-[(1S)-1-[[8-ブロモ-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸
4-[(1S)-1-[[4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸(実施例B14, 2.0 g, 4.37 mmol)のアセトニトリル(50 mL)中の混合物に、N-ブロモスクシンイミド(0.93 g, 5.20 mmol)を室温で加え、混合物を2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認した。得られた残渣に水(50 mL)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3 x 50 mL)。合わせた有機層を食塩水(50 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、50%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を固体(1.1 g, 47%)として得た。
MS(ESI)m/z: 536.0 [M(79Br)+1], 538.0 [M(81Br)+1]; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.05 (s, 2H), 4.13 (s, 2H), 4.31-4.32 (m, 2H), 5.08-5.11 (m, 1H), 5.33 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.73-7.81 (m, 7H), 12.75 (s, 1H).
工程2: メチル 4-[(1S)-1-[[8-ブロモ-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート
4-[(1S)-1-[[8-ブロモ-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸(1.0 g, 1.86 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)溶液を0℃に冷却し、炭酸カリウム(0.52 g, 3.72 mmol)及びヨウ化メチル(0.14 mL, 0.22 mmol)をそこに加えた。反応混合物を室温で2.0時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応の終了後、水(50 mL)をそこに加えた。混合物を酢酸エチルで抽出した(3 x 50 mL)。合わせた有機層を水(50 mL)及び食塩水(50 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣を、20%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物を固体(0.78 g, 76%)として得た。
MS(ESI)m/z: (M+1) 550.2 [M(79Br)+1], 552.2 [M(81Br)+1] 1H NMR CDCL3: δ 1.46 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.07 (t, J = 4.4 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 4.07 (s, 2H), 4.33 (m, 2H), 4.90 (d, J = 6.4 Hz, 1H),5.18 - 5.30 (m, 1H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.54 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.84 (s. 1H), 7.91 (d, J= 8.0 Hz, 2H)
工程3: メチル 4-[(1S)-1-[[8-メチル-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート
メチル 4-[(1S)-1-[[8-ブロモ-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート(0.2 g, 0.36 mmol)、メチルボロン酸(0.108 g, 1.81 mmol)、リン酸カリウム(0.269 g, 1.27 mmol)、水(0.2 mL)及びトルエン(4 mL)の混合物を30分間アルゴンで脱気した。混合物に酢酸パラジウム(0.008 g, 0.036 mmol)及びトリシクロヘキシルホスフィン(0.020 g, 0.073 mmol)を加えた。さらに20分間脱ガスを続けた。得られた混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃で3時間を加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトパッドを通してろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、残渣を、10-15%酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたコンビフラッシュで精製して、標題化合物(0.09 g. 75,%)を得た。
MS(ESI)m/z: 486.3 [M+1]; 1H NMR CDCl3: 1.46 (d, J = 6.8 Hz, 3H),2.02 (s, 3H), 3.01 - 3.03 (m, 2H), 3.88 (s, 3H), 4.07 (m, 2H), 4.24-4.26 (m, 2H), 4.79 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 5.20-5.24 (m, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.54-7.56 (m, 3H), 7.65 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H).
工程4: 4-[(1S)-1-[[8-メチル-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸
メチル 4-[(1S)-1-[[8-メチル-4-[[3-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート(0.09 g, 0.18 mmol)のTHF:水:メタノール(3:2:2, 6 mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(0.039 g, 0.92 mmol)を加えた。混合物を室温で18時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を濃縮乾固した。残渣を水(10 mL)に溶解し、溶液を5 %クエン酸水溶液でpH 4-5に酸性化し、30分間攪拌した。得られた固体をろ取し、水で洗浄し、減圧乾燥して、標題化合物を淡黄色固体(0.065 g, 74%)として得た。
MS(ESI)m/z: 472.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.36 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.95 (s, 3H), 2.98 (t, J = 3.2 Hz, 2H), 4.09 - 4.11 (m, 2H), 4.26 (t, J = 3.6 Hz, 2H), 5.02-5.15 (m, 2H), 7.34 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.40 (s, 1H), 7.77 - 7.81 (m, 6H), 12.85 (br S, 1H)
実施例B46と同様の方法で、実施例B47の化合物を合成した。
実施例C1: 4-[(1S)-1-[[4-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸 カリウム塩
メチル 4-[(1S)-1-[[4-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾアート(実施例A15, 0.43 g, 0.99 mmol)のエタノール:H2O(9:1, 10 mL)混合溶媒の溶液に、水酸化カリウム(0.167 g, 2.97 mmol)を加えた。混合物を100℃で2時間攪拌した。反応の終了をTLCで確認し、次いで、混合物を室温まで冷却し、濃縮乾固し、残渣をアセトニトリル:水を用いた分取HPLCで精製して、標題化合物をオフ白色固体(0.24 g, 53 %)として得た。
MS(ESI)m/z:420.1 (M+1); 1H NMR DMSO-d6: δ 1.44 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 2.93-2.94 (m, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.88 (s, 2H), 4.18 (s. 2H), 5.13-5.16 (m, 1H), 5.28 (d, J= 6.8 Hz, 1H), 6.16 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.24 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.54 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J= 8.0 Hz, 1H).
実施例C1と同様の方法で、実施例C2-C7の化合物を合成した。
実施例D1: 4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンズアミド
4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸(実施例B5, 1.0 g, 2.18 mmol)のTHF(10 mL)溶液に、トリエチルアミン(0.61 mL, 4.37 mmol)及びエチル クロロホルマート(0.31 mL, 3.28 mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、0℃で攪拌した。15分間0℃で攪拌した後、7N アンモニア/1.4-ジオキサン溶液をそこに加え、混合物の攪拌を1時間続けた。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣を、35%酢酸エチル/ヘキサンを用いたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物を白色固体(0.75 g, 75%)として得た。
MS(ESI)m/z: 457.1(M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.38 (d, J= 6.4 Hz, 3H), 2.99 (s, 2H), 4.10 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 4.19-4.21 (m, 2H), 5.12-5.15 (m, 1H), 5.24 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.18 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.52 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.73-7.78 (m, 6H), 7.79 -7.85 (m, 1H).
実施例D2: N-メトキシ-4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンズアミド
4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸(実施例B5, 0.1 g, 0.21 mmol)、メトキシアミン 塩酸塩(0.033 g, 0.40 mmol)及びHATU(0.114 g, 0.30 mmol)のDMF(5 mL)溶液に、DIPEA(0.18 mL, 1.0 mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を水(20 mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3 x 20 mL)。合わせた有機層を水(20 mL)及び食塩水(20 mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。このようにして得られた粗混合物を、シリカゲル及び30%酢酸エチル/ヘキサンを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物をオフ白色固体(0.08 g, 75%)として得た。
MS(ESI)m/z: 487.1(M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.38 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 2.99 (s, 2H), 3.68 (s, 3H), 4.10 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 4.20-4.21 (m, 2H), 5.10-5.13 (m, 1H), 5.25 (s, 1H), 6.19 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.74 -7.79 (m, 4H), 11.6 (s, 1H).
実施例D2と同様の方法で、実施例D3-D5の化合物を合成した。.
実施例E1: 4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾニトリル
4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンズアミド(実施例D1, 0.4 g, 0.87 mmol)のTHF(10 mL)溶液に、ピリジン(0.18 mL, 2.19 mmol)及びトリフルオロ酢酸無水物(0.3 mL, 2.19 mmol)を加えた。反応混合物を、アルゴン雰囲気下、0℃で2時間攪拌した。反応を水(20 mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3 x 20 mL)。合わせた有機層を水(20 mL)及び食塩水(20 mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を、20-30 %酢酸エチル/ヘキサンを用いたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物をオフ白色固体(0.335 g, 87 %)として得た。
MS(ESI)m/z: 439.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.39 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 2.99 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 4.12 (dd, J = 10.0, 15.6 Hz, 2H), 4.21 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 5.09-5.12 (m, 1H), 5.32 (d, J= 6.4 Hz, 1H),6.20 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.48-7.50 (m, 3H), 7.70 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.77-7.80 (m, 4H).
実施例F1: N-[(1S)-1-[4-(1H-テトラゾール-5-イル)フェニル]エチル]-4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-アミン
4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]ベンゾニトリル(実施例E1, 0.1 g, 0.23 mmol)及びトリメチルシリルアジド(0.039 g, 0.34 mmol)の混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃で4時間加熱した。室温で冷却後、反応混合物を水(10 mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3 x 20 mL)。合わせた有機層を水(20 mL)及び食塩水(20 mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を、60-70 %酢酸エチル/ヘキサンを移動相としたシリカゲル(100-200)カラムクロマトグラフィーで精製して、標題化合物をオフ白色固体(0.035 g, 32%)として得た。
MS(ESI)m/z: 482.1 (M + 1
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.43 (d, J= 6.4 Hz, 3H), 3.00 (s, 2H), 4.13 (dd, J= 16.0, 8.2 Hz, 2H), 4.20-4.22 (m, 2H), 5.13-5.17 (m, 1H), 5.34 (s, 1H), 6.21 (d, J = 6 Hz, 1H), 7.49-7.54 (m, 3H), 7.75-7.79 (m, 4H), 7.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 16.6 (br s, 1H).
実施例G1: 4-[(1S)-1-[[8-クロロ-4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸
4-[(1S)-1-[[4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸(実施例B5, 0.2 g, 0.44 mmol)、アセトニトリル(10 mL)及びN-クロロスクシンイミド(0.058 g, 0.44 mmol)の混合物を70℃で2時間を加熱した。反応の終了をTLCで確認した。得られた残渣に水(15 mL)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した(3 x 15 mL)。合わせた有機層を食塩水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧濃縮し、残渣をLCMS精製技術で精製して、標題化合物(0.11 g, 51%)を得た。
MS(ESI)m/z: 492.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.38 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 3.05 (s, 2H), 4.13 (s, 2H), 4.31-4.32 (m, 2H), 5.09-5.12 (m, 1H), 5.32 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.66 (s, 1H), 7.74-7.82 (m, 6H), 12.75 (s, 1H).
製剤例1(カプセルの製造)
1)実施例1の化合物 30 mg
2)微粉末セルロース 10 mg
3)乳糖 19 mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
計 60 mg
1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
製剤例2(錠剤の製造)
1)実施例1の化合物 30 g
2)乳糖 50 g
3)トウモロコシデンプン 15 g
4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g
5)ステアリン酸マグネシウム 1 g
1000錠 計 140 g
1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物30mgを含有する錠剤1000錠を得る。
実験例1
膜の調製:
ヒトEP1 (NM_000955)、ヒトEP2 (NM_000956)、ヒトEP3 (NM_198717) 及びヒト (NM_000958) の全長コード配列を、pcDNA3.1(+) ベクター (Life Technologies, CA, USA) 中にクローニングした。Freestyle293細胞(Life Technologies, CA, USA) 内で過剰発現したEP 1-4膜を調製するために、関連遺伝子のcDNAをコードするpcDNA3.1(+) ベクターを、293Fectin (Life Technologies, CA, USA)を用い、製造者の取扱説明書に従ってFreestyle293細胞に一過的にトランスフェクトした。2日後、培養した細胞を遠心分離し (1,000 × g, 10分, 4℃)、ペレットを、0.5 mM EDTA、250 mM スクロース及び10 mM MgCl2を含有する氷冷50 mM Tris-HClバッファー (25℃でpH 7.5) 中で、プローブ型超音波破砕機 (Sonics vibracell, Sonics and Materials Inc., USA; 31% Amp, 5秒間パルス, 1分間隔, 4サイクル) によりホモジナイズした。細胞ホモジネートを遠心分離し (890 × g, 10分, 4℃)、上清を回収した。総膜画分を超遠心分離 (140,000 × g, 60分, 4℃)により単離した。ペレットを同じバッファー中で再懸濁し、使用まで-80℃で保存した。ホモジネート中のタンパク質濃度を、BCA Protein Assay Kit (Pierce Biotechnology, Inc., IL, USA) により、製造者のプロトコルに従って測定した。
一次in vitro結合アッセイ:
化合物の結合アフィニティーを、ヒトEP4への[3H] PGE2の特異的結合を測定する競合放射性リガンド結合アッセイを用いて評価した。簡単にいうと、種々の濃度のNCEを、上記のようにヒトEP4受容体で一過的にトランスフェクトした、細胞膜画分を生成するHEK293F細胞とインキュベートした。各反応は、10 μgの膜タンパク質、並びに50 mM Tris-HCl(NaOHによりpH-6.0)、10 mM MgCl2及び0.5 mM EDTAアッセイバッファー中のNCEからなった。放射性リガンド[3H] PGE2 (American Radiochemicals Inc. 非活性180 Ci/mmol) を、最終1 nMで各反応に添加し、最終アッセイ容量を200 μLとし、DMSO濃度を1%に調整した。適切なコントロールとして、アッセイにおける総結合(ベヒクルコントロール)と非特異的結合のコントロールを含んだ。非特異的結合は、hEP4タンパク質を10 μMの非標識PGE2と、NCEと同じアッセイ条件下でインキュベートすることにより評価した。反応は室温で2時間インキュベートし、PEIでコーティングしたGF/Cフィルタープレート (PerkinElmer) に集めることにより終了した。該プレートを50 mM Tris-HCl, pH-7.5 洗浄バッファーで4回洗浄し、50℃で2時間又は37℃で一晩乾燥した。タンパク質に結合した[3H] PGE2を、Microscint PS (PerkinElmer) 25μL を添加して定量し、MicroBeta2液体シンチレーション・発光カウンター (PerkinElmer) 上で読み取った。データは、GraphPad Prism 5 (GraphPad Software Inc., San Diego, CA) を用いて解析し、非特異的結合を[3]PGE2の0%特異的結合に標準化し、ベヒクルコントロール(DMSO)を[3]PGE2の100%特異的結合に標準化した。NCEの結合アフィニティーKiを、GraphPad Prism 5中のOne site - Fit Ki方程式を用いて生成した。
機能アッセイ:
hEP4の活性化及び阻害についての機能アッセイを、競合イムノアッセイ (Cisbio dynamic 2 kit) においてHTRFを用い、アゴニストであるPGE2で誘導されるcAMP応答を定量的に測定することにより実施した。種々の濃度での、NCEのPGE2誘導性のcAMP増加の阻害について評価した。簡単に言うと、hEP4を過剰発現するC6グリオーマ細胞(Takeda) をDMEM(低グルコース、ピルビン酸塩)、10% FBS (Gibco) 及びPenStep中で培養した。該細胞をアッセイ当日に集め、HBSS + 10 mM HEPES (pH 7.4) + 0.1% BSAバッファーで洗浄し、種々の濃度のNCEで前インキュベートした。各反応は、7000細胞及びHBSS + 10 mM HEPES + 0.1% BSAアッセイバッファー中のNCEを、PDE阻害剤であるIBMX及びRo 20-1724 (各阻害剤の最終濃度200 mM)とともに含んだ。15分間の前インキュベーションの後、細胞をEC80濃度のアゴニストPGE2で30分間処理し、cAMPを誘導した。アッセイの最終容量は6 μLであり、DMSO濃度は1%で維持した。溶解バッファー中に、染料d2で標識したcAMPを、製造者のプロトコルに従って添加することにより反応を停止させた。その後、クリプテートで標識した抗cAMP抗体を、製造者のプロトコルに従って添加した。反応は暗所、室温で45分間インキュベートし、プレートを、Flexstation III マイクロプレートリーダー (Molecular Devices, Sunnyvale, CA) 上で、665 nm (FRET) 及び620 nm (クリプテート放射) における蛍光について評価した。Ex max: 313 nm; Em1: 620 nm ; Em2: 665 nm。データは、GraphPad Prism 5 (GraphPad Software Inc., San Diego, CA) を用いて解析し、細胞をアゴニスト (EC80) で処理した場合をhEP4の0%阻害に標準化し、細胞をバッファー(アゴニストなし)で処理した場合をhEP4の100%阻害に標準化した。NCEのIC50を、GraphPad Prism 5中の非線形回帰-Log(阻害剤)対応答方程式を用いて生成した。
表9: 300 nMでのhEP4放射性リガンド結合アッセイ及び1 μMでの細胞ベースアッセイ (cAMP) における化合物の効力
実験例2
雌性Lewisラットのアジュバント誘発関節炎 (AIA) モデルにおける関節炎の発症抑制
フロイント完全アジュバント(CFA)中の加熱殺菌したマイコバクテリウム・ツベルクローシス (Mycobacterium tuberculosis) (フロイント不完全アジュバント5 mL中マイコバクテリウム・ツベルクローシス100 mg, ラットあたり200 μL) を皮内注射することにより、雌性Lewisラット (10-12週)において、1日目にアジュバント関節炎を誘発した。動物を、14日目の臨床スコアに基づいて各群8匹からなるように、無作為に異なる処置群に分けた。コントロール群の動物にはCFAを与え、第2コントロール群の動物にはCFAとベヒクル (1 % Tween-80 + 0.5 % CMC, 十分量, 3 ml/kg, 経口) を投与し、実験群の動物は、治療的なやり方で、14日目から23日目まで1日2回 (BID)、一回用量0.1, 0.3, 1, 3, 10及び30mg/kgで経口的に処置した。
病気の重篤度の評価(関節炎スコア)
動物を臨床症状で評価し、炎症を起こした足及び紅斑に応じてスコア化した。スコアラーは処置群に対して盲検化した。ラット関節炎モデルにおける実施例B2 (図1参照) 及びB4 (図2参照) についての鍵となる知見は以下のとおりである。
実施例B2で処置したラットは、研究期間の終了時において、ベヒクル処置と比較して、0.1, 0.3, 1, 3, 10及び30 mg/kg BIDの用量で、それぞれ23, 45, 46, 67, 68及び71%の関節炎スコアの減少を示した。ED50は0.76 mg/kg, 経口, BIDであった。
実施例B4で処置したラットは、研究期間の終了時において、ベヒクル処置と比較して、0.1, 0.3, 1, 3, 10及び30 mg/kg BIDの用量で、それぞれ3, 4, 27, 39, 51及び55%の関節炎スコアの減少を示した。ED50は8.8 mg/kg, 経口, BIDであった。
化合物(I)は優れたEP4受容体拮抗作用を有し、EP4受容体関連疾患(例、関節リウマチ、大動脈瘤(例、腹部大動脈瘤、胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤等)、子宮内膜症、強直性脊椎炎、炎症性乳癌等)等の予防または治療剤として有用であり得る。
本出願は、インドで2015年7月23日に出願された2244/DEL/2015を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含されるものである。

Claims (16)

  1. 式(I):

    [式中、
    は、炭素原子又は窒素原子を示し、
    は、炭素原子又は窒素原子を示し、
    環Aは、さらに置換されていてもよい6員の含窒素複素環を示し、
    は、酸素原子、置換されていてもよいメチレン、NR、硫黄原子、S(O)又はS(O)を示し、
    は、水素原子又は置換基を示し、
    Xは、置換されていてもよいエチレンを示し、
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換されていてもよいC1−6アルキル基を示すか、あるいはR及びRは、結合して、それぞれ置換されていてもよい、シクロアルカン又は複素環を形成し、
    は、水素原子又は置換基を示し、
    環Bは、さらに置換されていてもよい環を示し、
    環Cは、さらに置換されていてもよい環を示し、
    Wは、結合、又は主鎖の原子数が1ないし4個であるスペーサーを示す。]
    で表される化合物、またはその塩。
  2. が、炭素原子であり、
    が、炭素原子又は窒素原子であり、
    環Aが、
    (a) ハロゲン原子、
    (b) C1−6アルキル基、及び
    (c) C3−10シクロアルキル基
    からなる群より選ばれる1または2個の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、ピリジン又はピリミジンであり、
    が、酸素原子、NR(式中、Rは、C1−6アルキル基である。)、メチレン又は硫黄原子であり、
    Xが、オキソ基で置換されていてもよいエチレンであり、
    及びRが、それぞれ、水素原子又はC1−6アルキル基であるか、あるいはR及びRが、結合して、C3−10シクロアルカンを形成し、
    が、水素原子であり、
    環Bが、
    (1)(a) カルボキシ基、
    (b) C1−6アルコキシ−カルボニル基、
    (c) シアノ基、
    (d) カルバモイル基、
    (e) モノ−又はジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、
    (f) モノ−又はジ−C1−6アルコキシ−カルバモイル基、
    (g) モノ−又はジ−C7−16アラルキルオキシ−カルバモイル基、
    (h) 5−テトラゾリル、及び
    (i) C1−6アルコキシ基
    からなる群より選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよいC6−14芳香族炭化水素環、
    (2) C3−10シクロアルカン、又は
    (3) 1ないし3個のC1−6アルキル基でさらに置換されていてもよい5ないし10員の芳香族複素環
    であり、
    環Cが、
    (1) ハロゲン原子、
    (2) ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、
    (3) C1−6アルコキシ基、及び
    (4) C6−14アリール基
    からなる群より選ばれる1ないし3個の置換基でそれぞれさらに置換されていてもよい、C6−14芳香族炭化水素環、C3−10シクロアルカン又は5ないし14員の芳香族複素環であり、かつ
    Wが、
    (1) オキソ基で置換されていてもよいC1−4アルキレン基、又は
    (2) −(CHm1−O−(式中、m1は、0ないし3の整数である。)
    である、
    請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. 4-[(1S)-1-[[4-[(3-クロロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸又はその塩。
  4. 4-[1-[[4-[(3,4-ジフルオロフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]シクロプロピル]安息香酸又はその塩。
  5. 4-[(1S)-1-[[4-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロピリド[4,3-b][1,4]オキサジン-5-イル]アミノ]エチル]安息香酸又はその塩。
  6. 請求項1に記載の化合物またはその塩を含む医薬。
  7. EP4受容体アンタゴニストである、請求項6に記載の医薬。
  8. EP4受容体関連疾患の予防または治療剤である、請求項6に記載の医薬。
  9. EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、請求項8に記載の医薬。
  10. EP4受容体関連疾患の予防または治療に使用するための、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  11. EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、請求項10に記載の化合物またはその塩。
  12. 請求項1に記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを含む、該哺乳動物におけるEP4の阻害方法。
  13. 請求項1に記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを含む、該哺乳動物におけるEP4受容体関連疾患の予防または治療方法。
  14. EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、請求項13に記載の予防または治療方法。
  15. EP4受容体関連疾患の予防または治療剤の製造のための、請求項1に記載の化合物またはその塩の使用。
  16. EP4受容体関連疾患が、関節リウマチ、大動脈瘤、子宮内膜症、強直性脊椎炎および炎症性乳癌から選ばれる、請求項15に記載の使用。
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