JP2018527131A - 尿道から膀胱へのカテーテル不要の薬剤注入用アダプタ及び器具製作方法 - Google Patents

尿道から膀胱へのカテーテル不要の薬剤注入用アダプタ及び器具製作方法 Download PDF

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Abstract

本発明の主題は、活性剤及び/又は造影剤、有利には薬剤溶液及び/又は診断剤溶液を、外尿道口から尿道内又は尿道及び膀胱内に、カテーテルを使用せずに無痛又は軽減した痛みで漏れを起こさずに注入、有利にはシリンジ注入又は点滴注入するためのアダプタである。このアダプタ(6)は、長手方向に貫通する中心内腔(5)を備え、外尿道口に挿入される丸みづけされた先端部(1)と、封止用カラー(2)と、投与器具の適切な部分(4)、有利にははシリンジのISO 594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に既知方法で接続可能な円筒形接続部(3)とを有する。本発明に係る方法によれば、アダプタ(6)を、活性剤及び/又は造影剤が入っている投与器具の適切な部分(4)、有利にははシリンジのISO 594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に既知方法で接続し、次いで先端部(1)を外尿道口内に挿入し、封止用カラー(2)を外尿道口に適正なやり方で押し当て、投与器具内の過剰圧力を利用して、活性剤及び/又は造影剤をアダプタから次に外尿道口を経て尿道内又は尿道及び膀胱内に漏れなしに注入する。本アダプタ及び方法を用いると、カテーテル不要で無痛若しくは痛みの軽減した漏れのない膀胱充満、膀胱洗浄、膀胱診断、有利には膀胱内点滴注入をカテーテル不使用で実施できる。本発明に係るアダプタとカテーテル不要の方法とを用いることにより、カテーテル使用では不可能な尿道の直接局所治療と診断を行うことができる。

Description

本発明の主題は、カテーテルを使用せずに、外尿道口を経て尿道内又は尿道及び膀胱内に、漏れを生ずることなく、無痛又は少ない痛みで、液状、流体様(fluid-like)、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を注入するための、固体の薬学的に適用可能な、有利にはヒトの処置に適用可能な、有利には硬質又は軟質若しくは可撓性の材料から作製されたアダプタ、有利には1回使用(使い捨て)型の、有利には円筒形状の、有利にはシリンジのアダプタである。
膀胱の各種疾患の症例において一般に認められ、広く普及しているやり方は、治療効果のある溶液、又は薬剤の溶液又はこれら溶液の混合物(いわゆる「膀胱カクテル」)を、一般には尿道に導入したカテーテルを経て、膀胱に直接注入する直接注入である。治療目標の1つは、膀胱の内壁の表面にある防御性の粘膜層である、いわゆる「GAG」(グリコサミノグリカン)層を再生及び治癒することである。
こうして胃腸管を迂回して注入することで、経口又は注射により投与した場合より高濃度で有効成分が膀胱内に到達する。この方法により薬剤投与量の一部だけが吸収されて循環系内に入り込むので、場合によっては危険な望ましくない副作用を生ずる危険性を低減することもできる。
治療性有効成分又は薬剤による膀胱の局所処置(膀胱注入)については、入手可能な専門医学文献、専門ガイドライン並びに教科書のすべてが、唯一の可能な方法としてカテーテルを用いた方法を推奨している。
しかし、この一般に受け入れられている方法には次に述べるいくつかの重大な難点がある。
カテーテルによるこの方法を適用する前に、潤滑ゲル剤を塗布する必要があり、それにより本方法はより費用がかさみ、プロセスがより複雑になる。間質性膀胱炎(膀胱痛症候群)の症例の半分以上では、尿道自体も該疾患にからんでいるので、尿道に触れたり押したりするのに過敏になっていて、絞られるような痛みする生ずることがある。それにより患者は、性生活だけでなく、着座や歩行にも耐えられなくなる。そのような症例では、尿道へのカテーテルの適用はひどい痛みを生じて処置の拒否を引き起こすことがある。
まっすぐで柔軟性に比較的乏しいドレン用カテーテルは、尿道の屈曲をまっすぐにしてしまうことにより、尿道内壁の表面のいずれか片方の側にこすりつけられるので、極小の微視的表層粘膜損傷を引き起すが、場合によっては巨視的出血(尿道出血)を伴う大きな損傷がみられうることもある。
性別による解剖学的差異により、いくつかの自然の屈曲をもつより長い男性の尿道はより傷つき易く、処置の期間(規則的な週1回のカテーテル導入が10〜15週続く)中に尿道の同じ地点で医原性損傷が繰り返される結果、遅発性合併症として瘢痕組織により引き起こされる尿道狭窄を生ずることさえある。
カテーテルにより投与された薬剤は次の排尿まで膀胱内にとどまってしまう。これは、カテーテルの引き抜き時に尿道の自然な筋肉閉鎖系(内括約筋及び外括約筋)が閉じるので、有効成分が尿道内に入り込めないためである。
従って、本発明の課題は、有効成分を含んだ溶液を尿道のカテーテル導入を行わずに膀胱に注入することができ、同時により少量ではあるが有効な濃度の薬剤を尿道内にとどめることができる方法を開発することである。尿道への直接注入はよい解決策であるように思われる。しかし、外尿道口の内径と、注入に用いるシリンジ(注射器)の先端のルアーロック型ノズルの外径との差異のために、漏れによる液体の著しい損失が起こることがあり、男女いずれの患者についても、かかる手段が好結果を生むことを妨げてきた。
本発明に係るアダプタの適切な適用は、これらのトラブル及び難点の解決策となる。
本発明に係るアダプタ6は、長手方向に貫通する中心内腔5を備え、外尿道口に挿入される丸みづけされた先端部1と、封止用カラー(つば)2と、投与器具の適切な部分、有利にはシリンジのISO594に規定のルアースリップ型又はルアーロック型先端部に既知方法で接続可能な円筒形接続部3とを有する。
外尿道口に挿入される本発明に係るアダプタの先端部1の端部形状は、特別に丸みづけされ、ソフト化されていて、有利には円筒形であり、さらに有利には円錐形であって、本発明の特徴であり、ユニークなパラメータを有する。
さらに、本発明に係るアダプタは外尿道口に全体的かつ完璧にフィットする。
本発明に係るアダプタの材質は、薬学的に適合した、有利にはヒトの処置に適合した、固体材料、有利には硬質又は軟質(可撓性)の材料であり、特に有利には金属(これは特に有利には銅、ブロンズ、アルミニウム及びステンレス鋼又はそれらの任意の合金でよい)、さらに有利にはガラス、さらに有利にはプラスチックである。プラスチック材料は、特に有利には、熱硬化性、熱可塑性若しくは軟質(可撓性)プラスチック、熱硬化エラストマ、特に有利にはシリコーン、熱可塑性エラストマ、特に有利には熱可塑性ポリウレタン、さらに有利には合成ゴム若しくは合成ゴム様材料、又は合成ゴム系若しくは合成ゴム様系などの材料、特に有利にはポリテトラフルオロエチレン(テフロンTM、PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ヒドロゲル(アクリレート)、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ−p−キシリレン(パリレン)、フルオロポリマー、さらに有利には任意の天然系硬質又は軟質材料、特に有利にはラテックス若しくはラテックス系(ラテックス主成分の)、又は天然系ゴム若しくはゴム様材料又はゴム系(ゴム主成分)若しくはゴム様材料系(ゴム様材料主成分)の材料でよい。さらに特に有利には、本発明に係るアダプタの製造に使用することができる、上に列挙した材料の任意のプラスチック又は合金又は混合物であり、さらに有利には任意の他の薬学的に適用可能な、有利にはヒトの処置に適用可能な、大量生産、量産、特に有利にはダイキャスト若しくは射出成形法による量産による技術により大量生産又は連続した量産に適した材料、又は3D印刷による連続生産が可能な材料である。
本発明の主題はまた、本発明に係るアダプタを使用した、投与器具、有利にはシリンジから、カテーテルを使用せずに過剰圧力、有利には手動又は重力圧力を用いることにより、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態、有利にはエアゾール、エマルジョン、ゲル、フォーム若しくは懸濁液形態の活性剤及び/又は造影剤を、外尿道口から尿道内に又は尿道及び膀胱内に注入するための非侵襲的で人間的なカテーテル不要で漏れのない方法である。
本発明に係る方法によれば、活性剤及び/又は造影剤が入っている投与器具の適切な部分4、有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型又はルアーロック型先端部(嵌め合い部)に、アダプタ6を既知方法で接続し、次いでアダプタの先端部1を外尿道口に挿入し、封止用カラー2を適当な方法で外尿道口に押し当てることにより、該投与器具内の過剰圧力を用いて、活性剤及び/又は造影剤をアダプタから、外尿道口を経て、尿道内又は尿道及び膀胱内に注入する。
本発明に係る方法は、大人及び子供の男女両方、有利には女性、男性及び子供に適用可能である。
本発明に係る方法で用いる投与器具は、外尿道口から尿道及び膀胱内に過剰圧力を用いることにより膀胱及び/又は尿道の局所処置又は診断のために活性剤及び/又は造影剤を注入するのに使用することができる。
本発明に係るアダプタ及び方法を用いて、カテーテル不要で無痛若しくは痛みの少ない漏れのない、有利には膀胱充満、膀胱洗浄、膀胱診断、特に有利には膀胱内点滴注入を実施することができる。
本発明によれば、本発明に係るアダプタや、カテーテル不要の方法を用いた外尿道口及び尿道を経た膀胱への活性剤及び/又は造影剤の注入より、カテーテル使用では不可能な、尿道の直接局所処置及び診断を実施することができる。
さらに、本発明の主題は、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を、カテーテルを使用せずに、外尿道口から尿道内に又は尿道及び膀胱内に、無痛又は少ない痛みで漏れなしに注入するための本発明に係るアダプタ及び方法の使用である。
本発明に係る使用において注入される活性剤は、有利には溶液状態の、膀胱及び/又は尿道の局所処置、有利には局所治療用若しくは薬学的処置用の、治療有効成分若しくは薬剤、又はそれらの混合物、いわゆる「膀胱カクテル」である。
本発明に係るアダプタとカテーテル不要の方法は、無痛又は痛みの少ない膀胱充満、膀胱洗浄、特に有利には膀胱内点滴注入、即ち、無痛又は痛みの少ない膀胱の局所薬学的処置用、さらに特に有利には無痛又は痛みの少ない尿道の局所薬学的処置用に使用することができる。
本発明に係るアダプタ及び方法は、さらに有利には、活性剤及び/又は造影剤を含んでいる、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の、特に有利には液体形態の剤、有利には治療用有効成分若しくは薬剤の溶液、さらに有利には造影剤を含んでいる診断用溶液を、外尿道口及び尿道を経て膀胱に注入するのに使用することができる。その注入の目的としては、有利には膀胱及び/又は尿道の局所処置、特に有利には間質性膀胱炎、膀胱痛症候群の局所治療、さらに特に有利には鎮痛効果のあるもの、さらに特に有利には局所麻酔、さらに特に有利には下部尿路症状(通過障害)の局所治療、さらに特に有利には前立腺がん、膀胱がん若しくは骨盤腫瘍のために照射を受けた患者の局所鎮痛性術後処置、さらに特に有利には膀胱がんに罹患した女性患者の局所化学療法治療が挙げられる。
本発明に係るアダプタ及び方法を用いると、上記適応症、有利には局所治療及び診断標的のために安全でカテーテル不要かつ漏れのないやり方で剤(活性剤及び/又は造影剤)を注入することができる。
本発明に係るアダプタの平面図、側面図、及び底面図を示す。 シリンジのルアースリップ型嵌合先端部に差し込んだ本発明に係るアダプタを示す。 シリンジのルアーロック型嵌合先端部に差し込む途中の本発明に係るアダプタを示す。
[図1〜3を参照した本発明に係るアダプタの説明]
図1〜3に示した定義及び参照番号に準じて本発明に係るアダプタについて次のように説明することができる。
明細書に添付した図1において、本発明に係るアダプタ6は、三面図、即ち、平面図、側面図及び底面図で示されている。側面図は2種類のバージョン、即ち、基本の断面バージョンと、半外面−半断面バージョンとで示している。
本発明に係るアダプタ6は、図1の側面図にはっきり示されているように、次の3つの部材を有する:
外尿道口を経て尿道に直接フィットする先端部1、
尿道に注入された剤、有利には液体の漏れを防ぐ封止用(シーリング)カラー(鍔)2、及び
投与器具の適切な接続部4に、有利にはシリンジのルアースリップ型若しくはルアーロック型のいずれかの形式の先端部であるISO594規格ルアーテーパー先端部に、公知方法、有利には精密接続若しくはビルドオン(周囲組立て)により接続される円筒形接続部3。
ルアースリップ型の嵌め合わせの場合、本アダプタの円筒形接続部3は標準の円錐形先端部により接続される。ルアーロック型の嵌め合わせの場合、接続は、高圧注入の場合にはネジ又はバヨネット(差し込み)ロックによりさらに固定が行われれる。
本発明の場合には使用される圧力が低いため、本発明の解決策によれば、そのような固定はルアーロック型の嵌め合わせに関しても必要ないので、円筒形接続部3のルアーロック型先端部への嵌め合わせは、ルアースリップ型嵌め合わせと同様に、単に押し込んで嵌め合わせ、摩擦により保持するだけでよい。
図2にはルアースリップ型嵌め合わせが、図3にはルアーロック型嵌め合わせが示されており、どちらの図面にも本発明の解決策によれば封止用カラー2の外側円周面7が、スリップを妨げることにより外尿道口への調節と抜き差しを容易にするためにローレット加工(ぎざ付き加工)が施されていることが示されている。
図1の三面図の全てに明らかに示されているように、本発明に係るアダプタ6は長手方向に貫通する中心内腔5を備え、この内腔を通って、剤、有利には液体が、投与器具から、有利には液体投与器具から、有利にはシリンジから、さらに有利には輸注器具から、先端部1及び円筒形接続部3を経て外尿道口内に、次いで尿道内に入り込む。本発明に係るアダプタ6の先端部1と円筒形接続部3とでは、中心貫通内腔5の各部の直径「c」及び「f」が有利には互いに異なる。
やはり図1の平面図及び側面図に示されている本発明に係るアダプタの重要な特徴は、尿道口に挿入される先端部1が特別に丸みづけされていて、その表面及びエッジがソフトになっているため、正確な同軸挿入が達成できなくても尿道内壁が傷つくことがないことである。
本発明に係るアダプタの各部の固有の寸法は、図面に英小文字により示されている。
図1の側面図によると、外尿道口に挿入される先端部1の長さ「a」は安全な嵌め合わせを確保するため有利には8〜12mm、特に有利には10mmであり、その直径「b」は平均的なカテーテル径に対応して有利には6mm(18フレンチ)であり、圧倒的多数の症例において尿道に困難なく挿入することができる。
図1の平面図に見ることができるように、尿道に挿入される先端部1の長手方向中心貫通内腔5の有利な直径「c」は、高粘度のゲル様の溶液又は懸濁液でも尿道内に小さな抵抗で注入できるように、有利には1.8〜3.5mm、特に有利には2.5mmである。
本発明の別の特徴は、貫通内腔5の先端のエッジ(縁部)が精密機械加工によりソフト化されていることである。
本発明の解決策に係る先端部1の端部はソフト化された形状を有していて、粘膜損傷を引き起こす鋭いエッジは残っているべきではない。先端部1の丸みづけ半径は単一の数値をとらないが、その許容範囲(公差)は、下方(小径)方向に1mm、上方(大径)側に2mmである。丸み付け及びソフト化は、中心貫通内腔5に対して外向き及び内向きにも適用される。
図1の平面図及び底面図によると、本発明に係るアダプタの封止用カラー2はディスク(円板)状である。図1の側面図に示すように、このディスクの直径「d」は有利には12mm〜20mm、特に有利には15mmであり、このディスクの厚み「e」は有利には2〜5mm、特に有利には3mmである。このディスクは略円形又は楕円形状の外尿道口の上にフィットし、漏れのない完全なシールを確保する。
外尿道口に近い部分の粘膜表面は微視的損傷に対してすら敏感であるので、本発明による解決策としてのディスクのエッジは、45°に面取りされるか、又は、有利には半径1mmの円形に丸みづけされ、ディスクの残留するエッジもソフト化されるべきである。
本発明の解決策によると、ルアーテーパーを示している、図1の側面図の半断面−半外面バージョン並びに図2及び図3に示すように、封止用カラー2の外面円周面は、スリップを妨げることにより外尿道口との調節と抜き差しを容易にするためにローレット加工7が施されている。
図1の底面図及び図1の側面図によると、アダプタ6の長手方向中心貫通内腔5が円筒形接続部3の穴として示されている。円筒形接続部3の部分の中心貫通内腔5の内側口径「f」は有利には3.8〜5.2mm、特に有利には4.2mmであり、外径「g」は有利には7mm以上、特に有利には7mmである。これらの特徴的パラメータは、適度の安定性を持つように円筒部の管壁厚みを確保する。
図1の側面図によると、円筒形接続部3の長さ「h」は、処置を行う者に必要な視覚的コントロールを確保して、大径(例、容量50mL)の投与器具、有利にははシリンジであっても外尿道口に挿入されつつあるアダプタを隠すことができないように、有利には20mm以上、特に有利には20mmである。
本発明に係るアダプタ6の円筒形接続部3は、投与器具の適切な部分4に、有利にはシリンジに、特に有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に既知方法にり、有利には精密接続、連結、一体化、又は組立て(ビルトオン)により接続される。それは投与器具の一部であってもよい。有利な解決策は図2及び図3に示されている。
[本発明に係る方法の説明]
本発明に係るカテーテル不要で、両性の成人及び小児、有利には女性、男性及び小児に適用可能な方法の要点は、投与器具の適切な部分、有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に対する本発明に係るアダプタの既知方法による嵌め合わせ、接続又は組立てを行った後、過剰圧力、有利には低い過剰圧力で、特に有利には男性、雄性の患者には最大60cm水圧、女性、雌性の患者には最大30cm水圧で、活性剤及び/又は造影剤を外尿道口及び尿道を経て尿道内及び/又は膀胱内に漏れを起こさずに注入することである。
本発明の有利な解決策として、活性剤及び/又は造影剤を外尿道口を経て尿道内及び/又は膀胱内に無痛又は少ない痛みで注入、有利にはゆっくり注入して、尿道の損傷を防止し、さらに有利には重力圧力を用いて、特に有利には輸注器具を用いて、さらに有利にはバルーン又はチューブから押し出すことにより、上述した方法により手動の圧力を用いて注入を行う。そのため、活性剤、有利には治療効果のある活性剤又は薬剤、さらに有利には造影剤を含有する診断剤は、有効成分又は診断剤の適度な剤濃度で尿道内にもその全長にわたってとどまることになる。
本発明の漏れのないカテーテル不要の方法では、本技術分野で既知の方法、有利には上述した方法により投与器具、有利には上述したようなシリンジに嵌合又は接続されるか、投与器具に作り込まれた本発明に係るアダプタを外尿道口に押し当てる方法によって注入が行われ、注入中はアダプタ6の封止用カラー2の助けにより漏れの流れが阻止される。
この漏れのないカテーテル不要の注入方法の第1の基本条件は、尿道口に配置したままのアダプタが常に見える状態にあることであり、それにより注入進行中は漏れ又は流れを検出することができ、アダプタの軸方向の向き及び/又は押し当て力を変えることによってそれを解消することができる。この可視性は円筒形接続部3の固有長さ「h」の寸法(図1の側面図)に依存し、この寸法は少なくとも20mm、特に有利には20mmとすべきである。
漏れのないカテーテル不要の方法のさらなる条件は、投与器具、有利にはシリンジ又は輸注器具を、膀胱及び/又は尿道の局所処置又は診断のために、活性剤及び/又は造影剤、有利には上述したような剤の尿道を経た膀胱内への注入のため、かつ適当な過剰圧力を確保するために使用することができることである。
また、本発明に係る方法は、尿道又は尿道表面を覆う粘膜の表面損傷及び出血を避けるので、患者にとって本方法は非侵襲性で無痛又は痛みの少ないものとなる。
剤の注入に必要な過剰圧力が低くてよいため、処置それ自体により引き起こされる尿道の痛みを防止、軽減又は回避できると同時に処置の恐怖を和らげることにより、患者がリラックスし、処置が患者にとってより許容しやすくなる。
本発明に係るカテーテル不要で、非侵襲性で、人間的で、漏れのない方法のさらなる利点は、上に列挙した剤、有利には治療効果のある剤若しくは薬剤、さらに有利には診断薬を含む注入可能な剤、有利には液体、有利には溶液が、尿道それ自体の内部でもその効果を発揮するので、治療プロセス又は診断への剤の利用効率が高まることである。
上記に基づき、本発明の主題はさらに、投与器具内の過剰圧力、有利には手動又は重力圧力を用いることにより、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態、有利にはエアゾール、エマルジョン、ゲル、フォーム若しくは懸濁液形態の活性剤及び/又は造影剤を、カテーテルを使用せずに、外尿道口から尿道内に又は尿道及び膀胱内に無痛又は少ない痛みで漏れを生ずることなく注入する、非侵襲的で人間的なカテーテル不要の方法である。
本発明に係る方法においては、アダプタ6の接続部3を、既知方法により、活性剤及び/又は造影剤を入れた投与器具、有利にはシリンジ、さらに有利には輸注器具の適切な部分4に、有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に接続し、次いでアダプタの先端部1を外尿道口に挿入し、アダプタの封止用カラー2を適正に外尿道口に押しあてることにより、活性剤及び/又は造影剤をアダプタ6から外尿道口を経て尿道内又は尿道及び膀胱内に漏れを生ぜずに注入、有利にはゆっくり注入する。
この方法を用いて、所定の治療及び診断剤、有利には上述及び後述するものを、注入する所定の剤、有利には上述及び後述する剤に応じた適応症及び処置のために、カテーテルを使用せず、損傷を引き起こさずに無痛又は少ない痛みで尿道内及び/又は膀胱内に注入することができるので、活性剤及び/又は造影剤、有利には造影剤を適当な濃度で含む、剤、有利には液体若しくは気体、又はコロイド分散系の2種以上の剤が、尿道内にその全長にわたってとどまり、そこでもそれらの治療及び診断効果を発揮することになる。
それにより、尿道内の圧力が徐々に高まり、それがある圧力(逆行括約筋開口圧力)に達すると、括約筋が開いて、剤、有利には液体が膀胱内に流れ込む。この圧力は男性、雄性では約60cm水柱であり、女性、雌性の場合の平均圧力は30cm水柱低くなる。これらの値は、剤、有利には液体、有利には治療効果のある溶液、即ち薬剤溶液の注入、有利にはゆっくりした注入により著しく低減させることができ、従って、尿道の痛みが回避されて処置への恐れが軽減し、そして落ち着いたリラックスに状態で処置できる。こうして一貫した低い圧力(30〜40cm水柱)により、尿道が広がる度合いが小さくなるので、生ずる不快感や痛みが軽減する。
[本発明に係る適用]
本発明に係るアダプタ及び方法は、膀胱及び/又は尿道の局所処置、さらに有利には膀胱充満、膀胱洗浄、特に有利には膀胱内点滴注入又はさらに有利には診断の目的で、活性剤及び/又は造影剤、特に有利には治療用の有効成分若しくは薬剤又は診断剤、有利には造影剤の溶液を、外尿道口を経て尿道又は尿道及び膀胱内に注入するのに有利に使用することができる。
さらに、本発明に係るアダプタ及び方法は、膀胱及び/又は尿道の局所治療、特に有利には間質性膀胱炎、膀胱痛症候群の局所治療、さらに特に有利には鎮痛効果のあるもの、さらに特に有利には局所麻酔、さらに特に有利には下部尿路症状(通過障害)の局所治療、さらに特に有利には前立腺がん、膀胱がん若しくは骨盤腫瘍のために照射を受けた患者の局所鎮痛性術後処置、さらに特に有利には膀胱がんに罹患した女性患者の局所化学療法治療の目的で、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態、特に有利にはエアゾール、エマルジョン、ゲル、フォーム若しくは懸濁液形態の活性剤及び/又は診断剤、有利には造影剤を、外尿道口から尿道及び/又は膀胱内に注入するのに有利に使用することができる。
膀胱の局所化学療法処置のための活性剤の注入は、尿道が短いので、女性患者の場合だけに使用することができる。男性患者は尿道のサイズがより大きく、尿道の損傷の危険があるため、この適用は男性には使用することができない。
[利点]
1.治療効果のある溶液、即ち、薬剤溶液、又は診断剤溶液の注入より本発明に係るアダプタを使用すると、処置により生ずる不便さと痛みが実質的に軽減される。
2.本発明のカテーテル不要の注入により、尿道の大小の粘膜損傷及び出血並びに重篤な医原性損傷が完全に防止される。それにより、例えば、遅発性尿道狭窄又は慢性細菌性尿道炎を防止することができる。
3.処置の間に、殺菌薬のみ、有利には溶液形態のものを、尿道内及び膀胱内に入れることにより、細菌感染及び下部尿路症状発生の危険性が低減する。
4.本方法は単純で、カテーテルを用いる膀胱充満、膀胱点滴注入より必要な器具が少ない。従って、カテーテル不要の本処置はより迅速で、同時により安価である。
5.薬剤溶液が尿道を経て膀胱内に注入されるので、尿で希釈されていない濃度変化のない薬剤溶液が次の排尿までの間ずっと(2〜3時間)尿道全長内にとどまる。従って、本処置はより効果的であり、患者はよりすばやく兆候から解放されるようになり、尿道の異常又は損傷の診断もより容易となる。
6.尿道の処置又は診断は本発明に係るカテーテル不要の方法によってのみ可能となる。カテーテルを用いた方法では尿道の処置はどうしても可能とはならない。
7.本アダプタの製造コスト、従ってその価格は、ドレン用カテーテル+カテーテル挿入用の潤滑ゲルの一般的な価格より著しく安価である。従って、カテーテルとカテーテル用ゲルを使用しない方法のコストは、カテーテルを用いる現行の実施方法より著しく安価となる。
本発明の主題は、カテーテルを使用せずに、外尿道口を経て尿道及び膀胱内に、漏れを生ずることなく、無痛又は少ない痛みで、液状、流体様(fluid-like)、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を注入するのに適した器具を製作するための、固体の薬学的に適用可能な、有利にはヒトの処置に適用可能な、有利には硬質又は軟質若しくは可撓性の材料から作製されたアダプタ、有利には1回使用(使い捨て)型の、有利には円筒形状の、有利にはシリンジのアダプタである。
膀胱の各種疾患の症例において一般に認められ、広く普及しているやり方は、治療効果のある溶液、又は薬剤の溶液又はこれら溶液の混合物(いわゆる「膀胱カクテル」)を、一般には尿道に導入したカテーテルを経て、膀胱に直接注入する直接注入である。治療目標の1つは、膀胱の内壁の表面にある防御性の粘膜層である、いわゆる「GAG」(グリコサミノグリカン)層を再生及び治癒することである。
こうして胃腸管を迂回して注入することで、経口又は注射により投与した場合より高濃度で有効成分が膀胱内に到達する。この方法により薬剤投与量の一部だけが吸収されて循環系内に入り込むので、場合によっては危険な望ましくない副作用を生ずる危険性を低減することもできる。
治療性有効成分又は薬剤による膀胱の局所処置(膀胱注入)については、入手可能な専門医学文献、専門ガイドライン並びに教科書のすべてが、唯一の可能な方法としてカテーテルを用いた方法を推奨している。
しかし、この一般に受け入れられている方法には次に述べるいくつかの重大な難点がある。
カテーテルによるこの方法を適用する前に、潤滑ゲル剤を塗布する必要があり、それにより本方法はより費用がかさみ、プロセスがより複雑になる。間質性膀胱炎(膀胱痛症候群)の症例の半分以上では、尿道自体も該疾患にからんでいるので、尿道に触れたり押したりするのに過敏になっていて、絞られるような痛みする生ずることがある。それにより患者は、性生活だけでなく、着座や歩行にも耐えられなくなる。そのような症例では、尿道へのカテーテルの適用はひどい痛みを生じて処置の拒否を引き起こすことがある。
まっすぐで柔軟性に比較的乏しいドレン用カテーテルは、尿道の屈曲をまっすぐにしてしまうことにより、尿道内壁の表面のいずれか片方の側にこすりつけられるので、極小の微視的表層粘膜損傷を引き起すが、場合によっては巨視的出血(尿道出血)を伴う大きな損傷がみられうることもある。
性別による解剖学的差異により、いくつかの自然の屈曲をもつより長い男性の尿道はより傷つき易く、処置の期間(規則的な週1回のカテーテル導入が10〜15週続く)中に尿道の同じ地点で医原性損傷が繰り返される結果、遅発性合併症として瘢痕組織により引き起こされる尿道狭窄を生ずることさえある。
カテーテルにより投与された薬剤は次の排尿まで膀胱内にとどまってしまう。これは、カテーテルの引き抜き時に尿道の自然な筋肉閉鎖系(内括約筋及び外括約筋)が閉じるので、有効成分が尿道内に入り込めないためである。
従って、本発明の課題は、有効成分を含んだ溶液を尿道のカテーテル導入を行わずに膀胱に注入することができ、同時により少量ではあるが有効な濃度の薬剤を尿道内にとどめることができる器具を開発することである。尿道への直接注入はよい解決策であるように思われる。しかし、外尿道口の内径と、注入に用いるシリンジ(注射器)の先端のルアーロック型ノズルの外径との差異のために、漏れによる液体の著しい損失が起こることがあり、男女いずれの患者についても、かかる手段が好結果を生むことを妨げてきた。
本発明に係るアダプタ及び該アダプタを用いて薬剤を尿道及び膀胱に直接注入するのに適した器具製作方法の適切な適用は、これらのトラブル及び難点の解決策となる。
本発明に係るアダプタ6は、長手方向に貫通する中心内腔5を備え、外尿道口に挿入するための丸みづけされた先端部1と、封止用カラー(つば)2と、投与器具の適切な部分、有利にはシリンジのISO594に規定のルアースリップ型又はルアーロック型先端部に既知方法で接続可能な円筒形接続部3とを有する。
外尿道口に挿入される本発明に係るアダプタの先端部1の端部形状は、特別に丸みづけされ、ソフト化されていて、有利には円筒形であり、さらに有利には円錐形であって、本発明の特徴であり、ユニークなパラメータを有する。
さらに、本発明に係るアダプタは外尿道口に全体的かつ完璧にフィットする。
本発明に係るアダプタの材質は、薬学的に適合した、有利にはヒトの処置に適合した、固体材料、有利には硬質又は軟質(可撓性)の材料であり、特に有利には金属(これは特に有利には銅、ブロンズ、アルミニウム及びステンレス鋼又はそれらの任意の合金でよい)、さらに有利にはガラス、さらに有利にはプラスチックである。プラスチック材料は、特に有利には、熱硬化性、熱可塑性若しくは軟質(可撓性)プラスチック、熱硬化エラストマ、特に有利にはシリコーン、熱可塑性エラストマ、特に有利には熱可塑性ポリウレタン、さらに有利には合成ゴム若しくは合成ゴム様材料、又は合成ゴム系若しくは合成ゴム様系などの材料、特に有利にはポリテトラフルオロエチレン(テフロンTM、PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ヒドロゲル(アクリレート)、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ−p−キシリレン(パリレン)、フルオロポリマー、さらに有利には任意の天然系硬質又は軟質材料、特に有利にはラテックス若しくはラテックス系(ラテックス主成分の)、又は天然系ゴム若しくはゴム様材料又はゴム系(ゴム主成分)若しくはゴム様材料系(ゴム様材料主成分)の材料でよい。さらに特に有利には、本発明に係るアダプタの製造に使用することができる、上に列挙した材料の任意のプラスチック又は合金又は混合物であり、さらに有利には任意の他の薬学的に適用可能な、有利にはヒトの処置に適用可能な、大量生産、量産、特に有利にはダイキャスト若しくは射出成形法による量産による技術により大量生産又は連続した量産に適した材料、又は3D印刷による連続生産が可能な材料である。
本発明の主題はまた、本発明に係るアダプタを使用した、投与器具、有利にはシリンジから、カテーテルを使用せずに過剰圧力、有利には手動又は重力圧力を用いることにより、アダプタ6の先端部1を挿入して、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態、有利にはエアゾール、エマルジョン、ゲル、フォーム若しくは懸濁液形態の活性剤及び/又は造影剤を、外尿道口から尿道及び膀胱内に侵襲的で人間的なカテーテル不要で漏れのない注入を行うのに適した器具を製作する方法である。
本発明に係る注入に適した器具の製作方法によれば、活性剤及び/又は造影剤が入っている投与器具の適切な部分4、有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型又はルアーロック型先端部(嵌め合い部)に、アダプタ6を既知方法で接続する。それにより、器具は、アダプタの先端部1を外尿道口に挿入し、封止用カラー2を適当な方法で外尿道口に押し当てることにより、該投与器具内の過剰圧力を用いて、活性剤及び/又は造影剤をアダプタから、外尿道口を経て、尿道及び膀胱内に漏れを起こさずに無痛で注入するのに適したものとなる
本発明に係る方法は、大人及び子供の男女両方、有利には女性、男性及び子供に適用可能である。
本発明に係る方法で用いる投与器具は、外尿道口から尿道及び膀胱内に過剰圧力を用いることにより膀胱及び/又は尿道の局所処置又は診断のために活性剤及び/又は造影剤を注入するのに使用することができる。
本発明に係るアダプタ及び方法を用いて、カテーテル不要で無痛若しくは痛みの少ない漏れのない、有利には膀胱充満、膀胱洗浄、膀胱診断、特に有利には膀胱内点滴注入をするのに適した器具を製作することができる。
本発明によれば、前記アダプタを用いて製作された器具は、カテーテル使用では不可能な、カテーテル不要の尿道の直接局所処置及び診断を実施するための、本発明に係る製作器具を用いることによる外尿道口及び尿道を経た膀胱への活性剤及び/又は造影剤の注入に適している。
さらに、本発明の主題は、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を、カテーテルを使用せずに、外尿道口から尿道及び膀胱内に、無痛又は少ない痛みで漏れなしに注入するのに適した本発明に係るアダプタ及び器具製作方法の使用である。
入される活性剤は、有利には溶液状態の、膀胱及び/又は尿道の局所処置、有利には局所治療用若しくは薬学的処置用の、治療有効成分若しくは薬剤、又はそれらの混合物、いわゆる「膀胱カクテル」である。
本発明に係る尿道内に挿入するのに適したアダプタと器具製作方法は、無痛又は痛みの少ない膀胱充満、膀胱洗浄、特に有利には膀胱内点滴注入、即ち、無痛又は痛みの少ない膀胱の局所薬学的処置用、さらに特に有利には無痛又は痛みの少ない尿道の局所薬学的処置用に使用することができる。
本発明に係る尿道内に挿入するのに適したアダプタと器具製作方法は、さらに有利には、活性剤及び/又は造影剤を含んでいる、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の、特に有利には液体形態の剤、有利には治療用有効成分若しくは薬剤の溶液、さらに有利には造影剤を含んでいる診断用溶液を、外尿道口及び尿道を経て膀胱に注入するのに使用することができる。その注入の目的としては、有利には膀胱及び/又は尿道の局所処置、特に有利には間質性膀胱炎、膀胱痛症候群の局所治療、さらに特に有利には鎮痛効果のあるもの、さらに特に有利には局所麻酔、さらに特に有利には下部尿路症状(通過障害)の局所治療、さらに特に有利には前立腺がん、膀胱がん若しくは骨盤腫瘍のために照射を受けた患者の局所鎮痛性術後処置、さらに特に有利には膀胱がんに罹患した女性患者の局所化学療法治療が挙げられる。
本発明に係るアダプタ及び方法を用いると、上記適応症、有利には局所治療及び診断標的のために安全でカテーテル不要かつ漏れのないやり方で剤(活性剤及び/又は造影剤)を注入することができる。
本発明に係るアダプタの平面図、側面図、及び底面図を示す。 シリンジのルアースリップ型嵌合先端部に差し込んだ本発明に係るアダプタを示す。 シリンジのルアーロック型嵌合先端部に差し込む途中の本発明に係るアダプタを示す。 本発明に係るアダプタの平面図、側面図、及び底面図を示す。 シリンジのルアースリップ型嵌合先端部に差し込んだ本発明に係るアダプタを示す。 シリンジのルアーロック型嵌合先端部に差し込む途中の本発明に係るアダプタを示す。
[図1〜3を参照した本発明に係るアダプタの説明]
図1〜3に示した定義及び参照番号に準じて本発明に係るアダプタについて次のように説明することができる。
明細書に添付した図1において、本発明に係るアダプタ6は、三面図、即ち、平面図、側面図及び底面図で示されている。側面図は2種類のバージョン、即ち、基本の断面バージョンと、半外面−半断面バージョンとで示している。
本発明に係るアダプタ6は、図1の側面図にはっきり示されているように、次の3つの部材を有する:
外尿道口を経て尿道に直接フィットする先端部1、
尿道及び膀胱に注入された剤、有利には液体の漏れを防ぐ封止用(シーリング)カラー(つば)2、及び
投与器具の適切な部分4に、有利にはシリンジのルアースリップ型若しくはルアーロック型のいずれかの形式の先端部であるISO594規格ルアーテーパー先端部に、公知方法、有利には精密接続若しくはビルトオン(周囲組立て)により接続される円筒形接続部3。
円筒形接続部3は、有利には、スリップを妨げることにより外尿道口へのアダプタ6の調節と抜き差しを容易にするために表面にローレット加工(ぎざ付き加工)9が施された掴み部8を備える。
ルアースリップ型の嵌め合わせの場合、本アダプタの円筒形接続部3は標準の円錐形先端部により接続される。ルアーロック型の嵌め合わせの場合、接続は、高圧注入の場合にはネジ又はバヨネット(差し込み)ロックによりさらに固定が行われれる。
本発明の場合には使用される圧力が低いため、本発明の解決策によれば、そのような固定はルアーロック型の嵌め合わせに関しても必要ないので、円筒形接続部3のルアーロック型先端部への嵌め合わせは、ルアースリップ型嵌め合わせと同様に、単に押し込んで嵌め合わせ、摩擦により保持するだけでよい。
図2にはルアースリップ型嵌め合わせが、図3にはルアーロック型嵌め合わせが示されており、どちらの図面にも本発明の解決策によれば封止用カラー2の外側円周面が、スリップを妨げることにより外尿道口への調節と抜き差しを容易にするためにローレット加工(ぎざ付き加工)7が施されていることが示されている。
図1の三面図の全てに明らかに示されているように、本発明に係るアダプタ6は長手方向に貫通する中心内腔5を備え、この内腔を通って、剤、有利には液体が、投与器具から、有利には液体投与器具から、有利にはシリンジから、さらに有利には輸注器具から、先端部1及び円筒形接続部3を経て外尿道口内に、次いで尿道及び膀胱内に入り込む。本発明に係るアダプタ6の先端部1と円筒形接続部3とでは、中心貫通内腔5の各部の直径「c」及び「f」が有利には互いに異なる。
やはり図1の平面図及び側面図に示されている本発明に係るアダプタの重要な特徴は、尿道口に挿入される先端部1が特別に丸みづけされていて、その表面及びエッジがソフトになっているため、正確な同軸挿入が達成できなくても尿道内壁が傷つくことがないことである。
本発明に係るアダプタの各部の固有の寸法は、図面に英小文字により示されている。
図1の側面図によると、外尿道口に挿入される先端部1の長さ「a」は安全な嵌め合わせを確保するため有利には8〜12mm、特に有利には10mm、さらに特に有利には8mmであり、その直径「b」は平均的なカテーテル径に対応して有利には6mm(18フレンチ)であり、圧倒的多数の症例において尿道及び膀胱に困難なく挿入することができる。
図1及び図4の平面図に見ることができるように、尿道に挿入される先端部1の長手方向中心貫通内腔5の有利な直径「c」は、高粘度のゲル様の溶液又は懸濁液でも尿道及び膀胱内に小さな抵抗で注入できるように、有利には1.8〜3.5mm、特に有利には2.5mm、さらに特に有利には2mmである。図1に示すように、直径がcである貫通内腔部分の長さ(a+e)は、特に有利には13mmである。図4に示すように、直径がcである貫通内腔部分の長さ(a+e+k+l)は、特に有利には18mmとより長い値をとり、直径がfである貫通内腔部分の長さ(m+l+n)は特に有利には14mmとより短い値をとる。直径がより小さいcである貫通内腔部分の長さの方を長くするのは、アダプタの壁面を強化するためである。
本発明の別の特徴は、貫通内腔5の先端のエッジ(縁部)が精密機械加工によりソフト化されていることである。
本発明の解決策に係る先端部1の端部はソフト化された形状を有していて、粘膜損傷を引き起こす鋭いエッジは残っているべきではない。先端部1の丸みづけ半径は単一の数値をとらないが、その許容範囲(公差)は、下方(小径)方向に1mm、上方(大径)側に2mmである。丸み付け及びソフト化は、中心貫通内腔5に対して外向き及び内向きにも適用される。
図1の平面図及び底面図によると、本発明に係るアダプタの封止用カラー2はディスク(円板)状である。図1及び図4の側面図に示すように、このディスクの直径「d」は有利には12mm〜20mm、特に有利には15mmであり、このディスクの厚み「e」は有利には〜5mm、特に有利にはmmである。さらに特に有利には、このディスクの厚みは変化し、外周面でのディスク厚み「e」と、これとは異なるアダプタ6への接続点での内周面でのディスク厚み「j」という2つのパラメータでディスク厚みを規定することができる。このディスクは略円形又は楕円形状の外尿道口の上にフィットし、漏れのない完全なシールを確保する。
図4の側面図に示すように、特に有利には封止用カラー2は軟質(可撓性)、弾性であって、それ単独又はアダプタ6の他の部分と一緒に熱可塑性ポリウレタン(例、BASF社製エラストラン (Elastollan))又はシリコーンから作製され、ディスクの形状が先端部1の方によりかかる凹面形状であって、完全な漏れのない注入に使用することができるので、ディスクの厚み「e」の値は2mm、ディスクの厚み「j」値は1mm、ディスクの直径「d」の値は15mmとする。この場合、ディスクの厚みは外周面では2mmであるが、中心部に向かって1mmに減少する。この厚み減少は、封止用カラー2をより可撓性及び弾性にするので、該カラーは外尿道口の表面に最適にフィットするようになる。この厚み減少は非対称に前方側だけになされので、該カラーは凹面形状となり、完全に漏れのない注入が可能なる。
外尿道口に近い部分の粘膜表面は微視的損傷に対してすら敏感であるので、本発明による解決策としてのディスクのエッジは、45°に面取りされるか、又は、有利には半径1mmの円形に丸みづけされ、ディスクの残留するエッジもソフト化されるべきである。
本発明の解決策によると、ルアーテーパーを示している、図1及び4の側面図の半断面−半外面バージョン並びに図2、3、5及び6に示すように、封止用カラー2の外面円周面及び/又は接続部3の掴み部8は、スリップを妨げることにより外尿道口への調節と抜き差しを容易にするためにローレット加工7及び/又は9が施されている。
図1の底面図及び図1の側面図によると、アダプタ6の長手方向中心貫通内腔5が円筒形接続部3の穴として示されている。円筒形接続部3の部分の中心貫通内腔5の内側口径「f」は有利には3.8〜5.2mm、特に有利には4.2mm、さらに特に有利には3.5mmであり、外径「g」は有利には7mm以上、特に有利には7mmである。これらの特徴的パラメータは、適度の安定性を持つように円筒部の管壁厚みを確保する。
図1の側面図によると、円筒形接続部3の長さ「h」は、処置を行う者に必要な視覚的コントロールを確保して、大径(例、容量50mL)の投与器具、有利にははシリンジであっても外尿道口に挿入されつつあるアダプタを隠すことができないように、有利には20mm以上、特に有利には20mm、さらに特に有利には22mmである。
図4の側面図並びに図5及び6によると、特に有利には、円筒形接続部3は、より厚みのある掴み部8を有していて、この部分の表面には上述したようにスリップを妨げることにより外尿道口への調節と抜き差しを容易にするためのローレット加工9が施されている。この構成は、封止用カラー2を含む部分のアダプタ6の材質が可撓性で弾性の材料、特に有利には熱可塑性ポリウレタン又はシリコーンである場合には特に求められる。ディスクだけを掴んでも調節及び抜き差しが容易ではないからである。
図4の側面図によると、掴み部8の外径「i」の値は9〜13mm、有利には11mmであり、掴み部8の長さ(l+l+m)の値は9〜13mm、有利には11mmである。
本発明に係るアダプタ6の円筒形接続部3は、投与器具の適切な部分4に、有利にはシリンジに、特に有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に既知方法により、有利には精密接続、連結、一体化、又は組立て(ビルトオン)により接続される。それは投与器具の一部であってもよい。有利な解決策は図2及び図3並びに図5及び図6に示されている。
[本発明に係る尿道を経た膀胱への漏れ及び痛みのない注入に適した器具の製作方法の説明]
本発明に係るカテーテル不要で、両性の成人及び小児、有利には女性、男性及び小児に適用可能な方法の要点は、投与器具の適切な部分、有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に対する本発明に係るアダプタの既知方法による嵌め合わせ、接続又は組み立てを行うことにより注入器具を製作することができることである。本発明により製作された器具は、過剰圧力、有利には低い過剰圧力で、特に有利には男性、雄性の患者には最大60cm水圧、女性、雌性の患者には最大30cm水圧で、活性剤及び/又は造影剤を外尿道口及び尿道を経て尿道内及び膀胱内に漏れを起こさずに注入するのに適している
本発明の有利な解決策として、製作された器具が、活性剤及び/又は造影剤を外尿道口を経て尿道内及膀胱内に無痛又は少ない痛みで注入、有利にはゆっくり注入して、尿道の損傷を防止し、さらに有利には重力圧力を用いて、特に有利には輸注器具を用いて、さらに有利にはバルーン又はチューブから押し出すことにより、上述した方法により手動の圧力を用いて注入を行うのに適している。そのため、活性剤、有利には治療効果のある活性剤又は薬剤、さらに有利には造影剤を含有する診断剤は、有効成分又は診断剤の適度な剤濃度で尿道内にもその全長にわたってとどまることになる。
本発明の尿道内に挿入するための器具の製作方法は、漏れのないカテーテル不要の注入のために使用できる。これは、本発明に係るアダプタを本技術分野で既知の方法、有利には上述した方法により投与器具、有利には上述したようなシリンジに嵌合又は接続するか又は投与器具に作り込む方法により実施される。製作された器具は、アダプタ6の封止用カラー2の助けにより、投与器具の軸方向及び/又は押し当て力を変化させることで、注入中の漏れの流れを阻止するのに適している
この製作された器具は、尿道口に配置したままのアダプタが常に見える状態にあることによっても漏れのないカテーテル不要の注入に適したものとなる。それにより随時漏れ又は流れを検出することができ、軸方向の向き及び/又は押し当て力を変えることによってそれを解消することができる。この可視性は円筒形接続部3の固有長さ「h」の寸法(図1の側面図)に依存し、この寸法は少なくとも20mm、特に有利には20mmとすべきである。
製作された器具は、膀胱及び/又は尿道の局所処置又は診断のために活性剤及び/又は造影剤、有利には上述したような剤の尿道を経た膀胱内への漏れのないカテーテル不要の注入のため、かつ適当な過剰圧力を確保するために適している
また、本発明に係る方法により製作された器具は、尿道又は尿道表面を覆う粘膜の表面損傷及び出血を避けるのにも適していて、患者にとって注入が非侵襲性で無痛又は痛みの少ないものとなる。
剤の注入に必要な過剰圧力が低くてよいため、処置それ自体により引き起こされる尿道の痛みを防止、軽減又は回避できると同時に処置の恐怖を和らげることにより、患者がリラックスし、処置が患者にとってより許容しやすくなる。
本発明に係るカテーテル不要で、非侵襲性で、人間的で、漏れのない注入のさらなる利点は、上に列挙した剤、有利には治療効果のある剤若しくは薬剤、さらに有利には診断薬を含む注入可能な剤、有利には液体、有利には溶液が、尿道それ自体の内部でもその効果を発揮するので、治療プロセス又は診断への剤の利用効率が高まることである。
上記に基づき、本発明の主題はさらに、投与器具内の過剰圧力、有利には手動又は重力圧力を用いることにより、カテーテルを使用せずに、外尿道口から尿道及び膀胱内に無痛又は少ない痛みで漏れを生ずることなく注入する、非侵襲的で人間的なカテーテル不要の注入に適していて、かつ液体、流体様、気体又はコロイド分散形態、有利にはエアゾール、エマルジョン、ゲル、フォーム若しくは懸濁液形態の活性剤及び/又は造影剤の注入に適した器具を製造する方法である。
本発明に係る方法においては、アダプタ6の接続部3を、既知方法により、活性剤及び/又は造影剤を入れた投与器具、有利にはシリンジ、さらに有利には輸注器具の適切な部分4に、有利にはシリンジのISO594規格のルアースリップ型若しくはルアーロック型先端部に接続する。
この方法により、アダプタの先端部1を外尿道口に挿入し、アダプタの封止用カラー2を適正に外尿道口に押しあてることにより、活性剤及び/又は造影剤をアダプタ6から外尿道口を経て尿道及び膀胱内に漏れを生ぜずにカテーテル不要で注入、有利にはゆっくり注入するのに適した器具を製作することができる。
この製作された器具を用いて、所定の治療及び診断剤、有利には上述及び後述するものを、注入する所定の剤、有利には上述及び後述する剤に応じた適応症及び処置のために、カテーテルを使用せず、損傷を引き起こさずに無痛又は少ない痛みで尿道内及膀胱内に注入することができるので、活性剤及び/又は造影剤、有利には造影剤を適当な濃度で含む、剤、有利には液体若しくは気体、又はコロイド分散系の2種以上の剤が、尿道内にもその全長にわたってとどまり、そこでもそれらの治療及び診断効果を発揮することになる。
それにより、尿道内の圧力が徐々に高まり、それがある圧力(逆行括約筋開口圧力)に達すると、括約筋が開いて、剤、有利には液体が膀胱内に流れ込む。この圧力は男性、雄性では約60cm水柱であり、女性、雌性の場合の平均圧力は30cm水柱低くなる。これらの値は、剤、有利には液体、有利には治療効果のある溶液、即ち薬剤溶液の注入、有利にはゆっくりした注入により著しく低減させることができ、従って、尿道の痛みが回避されて処置への恐れが軽減し、そして落ち着いたリラックス状態で処置できる。こうして一貫した低い圧力(30〜40cm水柱)により、尿道が広がる度合いが小さくなるので、生ずる不快感や痛みが軽減する。
[本発明に係る適用]
本発明に係るアダプタ及び外尿道口から尿道内に挿入するのに適した器具の製作方法は、膀胱及び/又は尿道の局所処置、さらに有利には膀胱充満、膀胱洗浄、特に有利には膀胱内点滴注入又はさらに有利には診断の目的で、活性剤及び/又は造影剤、特に有利には治療用の有効成分若しくは薬剤又は診断剤、有利には造影剤の溶液を、外尿道口を経て尿道又は尿道及び膀胱内に注入するのに有利に使用することができる。
さらに、本発明に係るアダプタ及び尿道内への挿入に適した器具の製作方法は、膀胱及び/又は尿道の局所治療、特に有利には間質性膀胱炎、膀胱痛症候群の局所治療、さらに特に有利には鎮痛効果のあるもの、さらに特に有利には局所麻酔、さらに特に有利には下部尿路症状(通過障害)の局所治療、さらに特に有利には前立腺がん、膀胱がん若しくは骨盤腫瘍のために照射を受けた患者の局所鎮痛性術後処置、さらに特に有利には膀胱がんに罹患した女性患者の局所化学療法治療の目的で、液体、流体様、気体又はコロイド分散形態、特に有利にはエアゾール、エマルジョン、ゲル、フォーム若しくは懸濁液形態の活性剤及び/又は診断剤、有利には造影剤を、外尿道口から尿道及膀胱内に注入するのに有利に使用することができる。
膀胱の局所化学療法処置のための活性剤の注入は、尿道が短いので、女性患者の場合だけに使用することができる。男性患者は尿道のサイズがより大きく、尿道の損傷の危険があるため、この適用は男性には使用することができない。
[利点]
1.治療効果のある溶液、即ち、薬剤溶液、又は診断剤溶液の注入より本発明に係るアダプタを使用すると、処置により生ずる不便さと痛みが実質的に軽減される。
2.本発明のカテーテル不要の注入により、尿道の大小の粘膜損傷及び出血並びに重篤な医原性損傷が完全に防止される。それにより、例えば、遅発性尿道狭窄又は慢性細菌性尿道炎を防止することができる。
3.処置の間に、殺菌薬のみ、有利には溶液形態のものを、尿道内及び膀胱内に入れることにより、細菌感染及び下部尿路症状発生の危険性が低減する。
4.本発明の製作された器具は、単純で、カテーテルを用いる膀胱充満、膀胱点滴注入より必要な器具が少ない注入に適している。従って、カテーテル不要の本処置はより迅速で、同時により安価である。
5.本アダプタ及び本方法により製作された器具を用いると、薬剤溶液が尿道を経て膀胱内に注入されるので、尿で希釈されていない濃度変化のない薬剤溶液が次の排尿までの間ずっと(2〜3時間)尿道全長内にとどまる。従って、本器具はより効果的な処置に適しており、患者はよりすばやく兆候から解放されるようになり、尿道の異常又は損傷の診断もより容易となる。
6.尿道の処置又は診断は本発明に係る器具及びアダプタを用いたカテーテル不要の方法によってのみ可能となる。カテーテルを用いた方法では尿道の処置はどうしても可能とはならない。
7.本アダプタの製造コスト、従ってその価格は、ドレン用カテーテル+カテーテル挿入用の潤滑ゲルの一般的な価格より著しく安価である。従って、カテーテルとカテーテル用ゲルを使用しない注入のコストは、カテーテルを用いる現行の実施方法より著しく安価となる。

Claims (62)

  1. 液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を、カテーテルを使用せずに、外尿道口から尿道内又は尿道及び膀胱内に、無痛又は少ない痛みで漏れを起こさずに注入するための、薬学的に適用可能な固体材料製のアダプタであって、該アダプタ(6)は、長手方向に貫通する中心内腔(5)を備え、外尿道口に挿入される丸みづけされた先端部(1)と、封止用カラー(2)と、投与器具の適切な部分(4)に既知方法で接続可能な円筒形接続部(3)とを有することを特徴とするアダプタ。
  2. 外尿道口に挿入される先端部(1)の端部形状が円筒形であることを特徴とする、請求項1記載のアダプタ。
  3. 外尿道口に挿入される先端部(1)の端部形状が円錐形であることを特徴とする、請求項1記載のアダプタ。
  4. 投与器具がシリンジであり、アダプタ(6)がシリンジ・アダプタであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のアダプタ。
  5. 投与器具の適切な部分(4)が、シリンジのISO594規格のルアースリップ型先端部であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のアダプタ。
  6. 投与器具の適切な部分(4)が、シリンジのISO594規格のルアーロック型先端部であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のアダプタ。
  7. アダプタ(6)の円筒形接続部(3)が、既知方法により投与器具の適切な部分(4)に精密フィットするか、これに接続又は組立てられるか、又は投与器具の一部であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のアダプタ。
  8. アダプタの素材である薬学的に適用可能な固体材料がヒトの治療に適用可能な硬質又は軟質の材料であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のアダプタ。
  9. アダプタの素材である薬学的に適用可能な固体材料が金属、ガラス、プラスチック又は天然系材料或いはそれらの任意の合金又は混合物であることを特徴とする、請求項8に記載のアダプタ。
  10. アダプタの素材である薬学的に適用可能な固体材料が、銅、ブロンズ、アルミニウム若しくはステンレス鋼又はそれらの任意の合金、或いは熱硬化性、熱可塑性若しくは可撓性プラスチック又は熱硬化エラストマ若しくは熱可塑性エラストマ又はラテックス若しくはラテックス系又は合成若しくは天然系ゴム又はゴム系若しくはゴム様材料若しくはゴム様材料系材料、或いはそれらの任意の混合物であることを特徴とする、請求項9に記載のアダプタ。
  11. アダプタの素材である薬学的に適用可能な固体材料がプラスチック、或いは請求項8〜10のいずれかに記載の複数材料の任意の合金又は混合物であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれかに記載のアダプタ。
  12. アダプタの素材である薬学的に適用可能な固体材料が、熱可塑性ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(テフロンTM、PTFE)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ヒドロゲル(アクリレート)、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ−p−キシリレン(パリレン)、フルオロポリマー、又はシリコーン或いはそれらの任意の混合物であることを特徴とする、請求項11に記載のアダプタ。
  13. アダプタの素材である薬学的に適用可能な固体材料が、アダプタの製造に使用可能な大量生産向け又は連続量産向けに適した材料であることを特徴とする、請求項8〜12のいずれかに記載のアダプタ。
  14. その製造に使用可能な大量生産又は連続量産がダイキャスト技術又は3D印刷であることを特徴とする、請求項13に記載のアダプタ。
  15. 外尿道口に挿入される先端部(1)の端部において、貫通内腔(5)の先端が精密加工によりソフト化されていて、粘膜損傷を引き起こす鋭いエッジが全く残っておらず、この丸みづけ及びソフト化は貫通内腔(5)に向かって外向き及び内向きにも達成されていて、それにより丸みづけ及びソフト化された先端部(1)が外尿道口に完全かつ全体的にフィットすることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のアダプタ。
  16. 外尿道口に挿入される先端部(1)の長さ(a)が8mm〜12mmであり、その直径(b)が平均的なカテーテルに対応して6mm(18フレンチ)であり、該先端部(1)の長手方向中心貫通内腔(5)の直径(c)が1.8mm〜3.5mmで、円筒形接続部(3)の貫通内腔(5)の内径(f)とは異なることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載のアダプタ。
  17. 外尿道口に挿入される先端部(1)の長さ(a)が10mmであり、該先端部(1)の長手方向中心貫通内腔(5)の直径(c)が2.5mmであることを特徴とする、請求項16に記載のアダプタ。
  18. 先端部(1)の端部の丸みづけ半径が単一の数値をとらず、その公差が下方(小径)方向に1mm、上方(大径)方向に2mmであることを特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載のアダプタ。
  19. アダプタ(6)の封止用カラー(2)が、直径(d)の値が12mm〜20mm、厚み(e)の値が2〜5mmのディスクであることを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載のアダプタ。
  20. 前記ディスクのエッジが45°に面取りされるか、又は半径1mmの円形に丸みづけされ、ディスクの残るエッジもソフト化されていて、ディクスの直径(d)の値が15mm、厚み(e)の値が3mmであることを特徴とする、請求項1及び19のいずれかに記載の封止用カラー(2)。
  21. 前記ディスクの外面円周面にローレット加工(7)が施されていることを特徴とする、請求項1及び19〜20のいずれかに記載の封止用カラー(2)。
  22. 円筒形接続部(3)の長手方向中心貫通内腔(5)の内側口径(f)の値が3.8mm〜5.2mmで、先端部(1)の貫通内腔(5)の直径(c)の値とは異なり、円筒形接続部(3)の外径(g)が少なくとも7mmであることを特徴とする、請求項1〜21のいずれかに記載のアダプタ。
  23. 円筒形接続部(3)が、既知方法により投与器具の適切な部分(4)に精密フィットするか、又はそれに接続若しくは組み立てられるか、又は投与器具の一部であることを特徴とする、請求項1〜22のいずれかに記載のアダプタ。
  24. 接続部(3)の長さ(h)が少なくとも20mmであることを特徴とする、請求項1及び22〜23のいずれかに記載の円筒形接続部(3)。
  25. 円筒形接続部(3)の貫通内腔(5)の内側口径(f)の値が4.2mmであり、その長さ(h)が20mmであり、その外径(g)が7mmであることを特徴とする、請求項22〜24のいずれかに記載の円筒形接続部(3)。
  26. 液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を、外尿道口から尿道内に又は尿道及び膀胱内にカテーテルを使用せずに無痛又は少ない痛みで漏れなしに注入するための非侵襲的で人間的な方法であって、
    請求項1〜25のいずれかに記載のアダプタ(6)の請求項22〜25のいずれかに記載の円筒形接続部(3)を、活性剤及び/又は造影剤が入っている投与器具の請求項1及び5〜6のいずれかに記載の適切な部分(4)に既知方法で接続し、次いで請求項1〜3及び15〜18のいずれかに記載の先端部(1)を外尿道口内に挿入し、請求項1及び19〜21のいずれかに記載の封止用カラー(2)を外尿道口に適正なやり方で押し当て、その後、投与器具内の過剰圧力を利用して、活性剤及び/又は造影剤をアダプタ(6)から、次に外尿道口を経て、尿道内又は尿道及び膀胱内に漏れなしに注入することを特徴とする方法。
  27. 男女の両性の大人及び小児に適用可能であることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
  28. 男性に適用可能であることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  29. 女性に適用可能であることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  30. 小児に適用可能であることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  31. 外尿道口から尿道及び/又は膀胱内への活性剤及び/又は造影剤の注入が、カテーテルを使用せず、またカテーテル挿入用の潤滑ゲルを使用せずに行われることを特徴とする、請求項26〜30のいずれかに記載の方法。
  32. 外尿道口を経た尿道及び/又は膀胱内への活性剤及び/又は造影剤の注入が非侵襲性で無痛又は痛みが軽減したものであることを特徴とする、請求項26〜31のいずれかに記載の方法。
  33. 封止用カラー(2)を用いた外尿道口を経た尿道及び/又は膀胱内への活性剤及び/又は造影剤の注入が漏れのないものであることを特徴とする、請求項26〜32のいずれかに記載の方法。
  34. 外尿道口を経た尿道及び/又は膀胱内への活性剤及び/又は造影剤の注入が、尿道内でその全長にわたって活性剤及び/又は造影剤がその有効成分又は診断薬の適切な濃度を維持しつつ尿道内にとどまる方法により実施されることを特徴とする、請求項26〜33のいずれかに記載の方法。
  35. 投与器具の軸方向の向き及び/又は押し当て力を変化させることによりアダプタ(6)の請求項1及び19〜21のいずれかに記載のの封止用カラー(2)の助けによって漏出流を阻止することを特徴とする、請求項26〜34のいずれかに記載の方法。
  36. アダプタ(6)の円筒形接続部(3)の請求項24〜25のいずれか記載の長さ(h)が適切であることにより、注入方法の間アダプタ(6)が常に見える状態となることが可能となり、それにより尿道口に挿入されたアダプタ、従って方法それ自体を視覚的に制御することができることを特徴とする、請求項26〜35のいずれかに記載の方法。
  37. 注入のために投与器具に使用される過剰圧力が男性に対して最大60cm水柱と低い圧力であることを特徴とする、請求項26〜36のいずれかに記載の方法。
  38. 注入のために投与器具に使用される過剰圧力が女性に対して最大30cm水柱と低い圧力であることを特徴とする、請求項26〜36のいずれかに記載の方法。
  39. 注入のために投与器具使用される過剰圧力が常に30〜40cm水柱と低い圧力であることを特徴とする、請求項37に記載の方法。
  40. 注入がゆっくりしたものであることを特徴とする、請求項26〜39のいずれかに記載の方法。
  41. 注入を、投与器具内の重力又は手動の過剰圧力を用いて行うことを特徴とする、請求項26〜40のいずれかに記載の方法。
  42. 注入を輸注器具により行うことを特徴とする、請求項41に記載の方法。
  43. 注入された剤が液体、流体様、気体又はコロイド分散形態にあることを特徴とする、請求項26〜42のいずれかに記載の方法。
  44. 注入された剤が、エアゾール、エマルジョン、ゲル、フォーム又は懸濁液形態にあることを特徴とする、請求項43に記載の方法。
  45. 注入された剤が液体形態にあることを特徴とする、請求項43に記載の方法。
  46. カテーテルを使用せずに外尿道口を経て尿道内又は尿道及び膀胱内に液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を注入するための請求項1〜25のいずれかに記載のアダプタの使用。
  47. カテーテルを使用せずに外尿道口を経て尿道内又は尿道及び膀胱内に液体、流体様、気体又はコロイド分散形態の活性剤及び/又は造影剤を注入するための請求項26〜45のいずれかに記載の方法の使用。
  48. 膀胱及び/又は尿道の局所治療又は薬剤処置用、膀胱内点滴注入用の請求項43〜47のいずれかに記載の注入された活性剤が、治療有効成分又は薬剤の治療用又は薬剤溶液或いはそれらの混合物、いわゆる「膀胱カクテル」であることを特徴とする、請求項46〜47のいずれかに記載の使用。
  49. 膀胱及び/又は尿道の局所診断用の請求項43〜47のいずれかに記載の注入された診断剤が、造影剤若しくは診断剤又はそれらの混合物の診断用溶液であることを特徴とする、請求項46〜47のいずれかに記載の使用。
  50. 注入された活性剤が、膀胱及び/又は尿道の局所処置用、膀胱充満用又は膀胱洗浄用に使用できるものであることを特徴とする、請求項46〜48のいずれかに記載の使用。
  51. 注入された活性剤が膀胱点滴注入用に使用できるものであることを特徴とする、請求項1及び50のいずれかに記載の使用
  52. 注入された活性剤が間質性膀胱炎、膀胱痛症候群の局所治療に使用できるものであることを特徴とする、請求項46〜48及び50〜51のいずれかに記載の使用。
  53. 注入された活性剤が、前立腺がん、膀胱がん若しくは骨盤腫瘍のために照射を受けた患者の局所鎮痛性術後処置のための局所処置に使用できるものであることを特徴とする、請求項46〜48及び50〜51のいずれかに記載の使用。
  54. 注入された活性剤が鎮痛効果を有していて、局所麻酔用に使用できるものであることを特徴とする、請求項46〜48及び50〜51のいずれかに記載の使用。
  55. 注入された活性剤が下部尿路症状の局所治療用に使用できるものであることを特徴とする、請求項46〜48及び50〜51のいずれかに記載の使用。
  56. 注入された活性剤が膀胱がんに罹患した女性患者の局所化学療法用に使用できるものであることを特徴とする、請求項46〜48及び50〜51のいずれかに記載の使用。
  57. 注入された造影剤が診断標的用に使用できるものであることを特徴とする、請求項46〜47及び49のいずれかに記載の使用。
  58. 請求項1、43〜57のいずれかに記載の注入された剤に応じて、請求項46〜57のいずれかに記載の適応症、処置、診断のために、カテーテルを使用せずに膀胱及び/又は尿道の局所処置又は診断用の請求項1、43〜57のいずれかに記載の活性剤及び/又は造影剤を、外尿道口及び尿道を経て膀胱内に無痛又は少ない痛みで漏れなしに注入することを特徴とする、請求項1〜25のいずれかに記載のアダプタの使用。
  59. 請求項1、43〜57のいずれかに記載の活性剤及び/又は造影剤を、間質性膀胱炎、膀胱痛症候群の局所治療、局所麻酔及び局所無痛化、下部尿路症状の局所治療、前立腺がん、膀胱がん若しくは骨盤腫瘍のために照射を受けた患者の局所鎮痛性術後処置、膀胱がんに罹患した女性患者の局所化学療法治療、又は診断標的のために注入することを特徴とする、請求項58に記載のアダプタの使用。
  60. 請求項1、43〜57のいずれかに記載の注入された剤に応じて、請求項46〜57のいずれかに記載の適応症、処置、診断のために、カテーテルを使用せずに、膀胱及び/又は尿道の局所処置又は診断用の請求項1、43〜57のいずれかに記載の活性剤及び/又は造影剤を、外尿道口及び尿道を経て膀胱内に無痛又は少ない痛みで漏れなしに注入することを特徴とする、請求項26〜45のいずれかに記載の方法の使用。
  61. 請求項1、43〜57のいずれかに記載の活性剤及び/又は造影剤を、間質性膀胱炎、膀胱痛症候群の局所治療、局所麻酔及び局所無痛化、下部尿路症状の局所治療、前立腺がん、膀胱がん若しくは骨盤腫瘍のために照射を受けた患者の局所鎮痛性術後処置、膀胱がんに罹患した女性患者の局所化学療法治療、又は診断標的のために注入することを特徴とする、請求項60に記載の方法の使用。
  62. 1回使用型であることを特徴とする、請求項1に記載のアダプタ。
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