JP2018526069A - 充填ホース - Google Patents

Abstract

ポンプによって液体貯蔵容器から液体ディスペンサに液体を充填する際に用いられる液体ディスペンサ充填ホースが提供され、これは、充填ホースをディスペンサに結合する先端結合器と、ポンプを制御するように構成されたコントローラとを備える。ディスペンサは、貯蔵容器、ポンプ、ポンプを制御するように構成されたコントローラ、ならびに基端部分および先端部分を有する充填ホースを提供するステップであって、充填ホースの基端部分は、貯蔵容器に結合される、ステップと、先端結合器を介して充填ホースの先端部分をディスペンサに結合するステップと、充填ホースを介して貯蔵容器から、ディスペンサの一部を形成するエアレス液体容器に液体を移送するステップとを含む、方法を用いて充填されてもよい。液体充填ホースと、液体貯蔵容器および／または液体供給ステーションとを備える、液体ディスペンサを充填するシステムについても説明する。【選択図】 図６

Description

[0001]本発明は、液体貯蔵容器から液体ディスペンサに、ポンプによって液体を充填する際に用いられる、液体ディスペンサ充填ホース、液体ディスペンサを充填する方法、および液体ディスペンサを充填するシステムに関する。

[0002]液体ディスペンサは、使用者が作動させることによって液体を放出する。液体ディスペンサには、様々な構成が存在する。液体は、不連続的に、または連続的に分注することができる。分注される液体は、石鹸、シャンプー、その他の手指消毒剤またはローション、洗浄剤等であってもよい。液体ディスペンサは、例えば、操作者がレバーを押す手動式であってもよく、または例えば、動作検出によって作動する自動式であってもよい。液体ディスペンサの用途は数多く、浴室での石鹸の分注、シャワー室または浴槽での石鹸またはシャンプーの分注、手術室または処置室、工場の衛生施設、学生食堂等で使用する消毒剤ディスペンサ等が含まれる。液体ディスペンサには、通常は抗菌石鹸を使用し、衛生および感染防御の目的で使用されることが多い。

[0003]再充填可能な液体ディスペンサは、壁に取り付けることができ、また、食堂に入る前、トイレにいるとき、病室に入るとき、および病室内にいるとき、または手術室で手術を行う前等の、重要な場面にいる複数の作業者にとって衛生上便利に役立つように、適切に設置することができる。

[0004]しかし、再充填工程で生じる石鹸の汚染によって、衛生を促進するこのような液体ディスペンサの機能性が、完全に犠牲になる場合がある。最悪の場合は、有害な細菌が拡散するのを防止するどころか、液体ディスペンサ自体が危険で感染性さえある細菌の温床になり、このような細菌の拡散を促進する可能性がある。最近の研究では、公衆トイレにある大容量石鹸ディスペンサの４つに１つが、細菌汚染されていることが分かっている。このような汚染によって、感染症が拡散する結果となり、特に、衛生が重要とされる病院等の場所では、死につながる可能性もある。

[0005]再充填中の汚染の恐れが極めて大きいにも関わらず、従来技術では、この問題に適切に対処することができていない。

[0006]再充填に関する汚染の恐れを改善する手段の１つは、シールされた交換可能なカートリッジを使用することである。カートリッジのシールは、液体ディスペンサに取り付けると穴が開けられる。シールされたカートリッジは、製造現場で高品質の汚染管理を受けることができ、取り付けられる前に、輸送中に汚染する可能性が低減される。さらに、ディスペンサ内で液体を分注する液体容器を定期的に取り換えることによって、ディスペンサ容器に細菌が蓄積するのを防ぐ。このようなシールおよび穴開けの仕組みの例は、米国特許第４，１４９，５７３号明細書の石鹸分注システムに見られる。衛生的にシールされたカートリッジは、カートリッジの出口を弁でシールすることによっても実現でき、この例は、米国特許第５，５５６，００５号明細書に見ることができる。弁は、カートリッジがディスペンサに嵌めこまれたときにのみ、機械的に開く。使い捨てのポンプでシールされた、衛生的にシールされたカートリッジもまた当業者に知られており、この例は、米国特許第６，０８２，５８６号明細書に見ることができる。これらの例の全てにおいて、カートリッジ内の製品は、製品が排出される際に空気の進入を防ぐことによって汚染から保護され、これは、液体製品が排出されるにつれて、カートリッジを圧潰できるようにすることで実現される。

[0007]このようなカートリッジに基づくシステムの重大な欠点は、現在取り付けられているカートリッジを完全に使い切る前に再充填することによって、液体が無駄になることである。使い切る時期は、通常は知ることも予測することもできない。使い切った時点で再充填すると、カートリッジの交換を待つ間に特に液体ディスペンサが一時的に使用不能になり、このことは用途によっては許容できない可能性があるため、不都合な場合がある。液体ディスペンサは、清掃作業員、その他のサービス提供者が、夜間勤務中に再充填することが多い。したがって、通常の使用中、あるいは頻繁に使用されても、液体ディスペンサを使い切らないように、かつ一時的に作動不能になることのないように、再充填頻度、および容器容量を設定することが望ましい。しかし、そのカートリッジを使い切る前にカートリッジ交換を行うと、液体を無駄にする結果になるため望ましくない。これは費用の増加につながるだけでなく、不必要に廃棄または浪費することは、環境に優しくとも言われる、環境への影響の低減を促進する時代の流れにそぐわない。

[0008]米国特許第８，７０８，００６号明細書は、容器に嵌合させることが可能な逆止弁組立体を提供し、かつ液体を容器の中に移送できる一方弁を提供することによって、この欠点に対処しようとするものである。逆止弁組立体は、液体容器の壁に穴を開ける尖った先端を有し、逆止弁組立体は、続いて容器に取り付けることができる。逆止弁組立体を介して、ホースを通して流体を容器に圧送できるように、液体貯蔵容器と、ポンプと、ホースとが提供される。この方法では、カートリッジ再充填システムは、空になっていないカートリッジの部分的な再充填が容易になるように、後付けすることができる。

[0009]米国特許第８，７０８，００６号明細書が、容器内の液体に注ぎ足すことを可能にして、使い切る前に再充填することで液体が無駄になる問題に対処している一方で、再充填工程そのものから生じる汚染の問題に適切に対処することはできておらず、この意味においては、一歩進んで二歩後退するといった状況と考えられる。再充填のより実用的な手段を選択することで、汚染の軽減は最終的には犠牲になっている。

[0010]残る従来技術と同様に、米国特許第８，７０８，００６号明細書は、再充填工程中に液体が空気にさらされることによる、液体の汚染の問題に適切に対処することができていない。

[0011]しかし、液体が空気にさらされるのを防止することは、再充填工程で生じる汚染の軽減において極めて重要な要素である。

[0012]本発明の実施形態は、汚染の軽減を犠牲にすることのない、部分的な再充填を提供する。

[0013]従来技術には、ポンプを制御して、再充填工程で流体を流体ディスペンサに送出するのを制御する、充填ホースの提供に関しても欠陥がある。

[0014]本発明の実施形態は、ポンプを制御して、再充填工程を制御できるようにする、高性能な、接続してすぐに使用できる充填ホースを提供することができる。

[0015]本発明は、下記の独立クレームによって定義される。従属クレームは、任意選択の特徴、および好ましい実施形態に関する。

[0016]本明細書では、ポンプによって液体貯蔵容器から液体ディスペンサに液体を充填する際に用いられる、液体ディスペンサ充填ホースが開示され、これは、充填ホースを液体ディスペンサに結合する先端結合器と、ポンプを制御するように構成されたコントローラとを備える。

[0017]液体ディスペンサ充填ホースに、ポンプを制御するように構成されたコントローラが設けられることによって、充填ホースは接続してすぐに使用できるようになり、充填ホースは、コントローラがポンプの制御を介して流体ディスペンサの充填を制御している状態で、流体ディスペンサに結合することができる。充填ホースにコントローラが設けられることによって、例えば、液体充填ホースを液体ディスペンサに結合したときに、ポンプを始動させるのが容易になる。

[0018]コントローラは、充填ホースに着脱自在に接続可能であってもよい。これにより、充填ホースの交換が容易になる。

[0019]コントローラは、充填ホースの長さに沿って延びる制御線を介して、ポンプと通信するように構成されてもよく、充填ホースは、ポンプとの電気的な接続を形成するように構成される。あるいは、コントローラは、ポンプと無線で通信するように構成されてもよい。液体供給ステーションが使用される場合は、コントローラは、液体供給ステーションにおいて、無線受信機、または好ましくは送受信機と無線で通信するように構成されてもよい。したがって、液体供給ステーションにおけるポンプ、その他分流器等の電気部品を制御することができる。また、コントローラは、液体ディスペンサにおいて、無線受信機、または好ましくは送受信機と無線で通信するように構成されてもよい。したがって、コントローラは、液体ディスペンサにおいて、任意のセンサその他の電気部品と通信することができる。無線通信により、物理的な電気接続の必要性がなくなり、かつ着脱自在なコントローラを使用する場合は、送電について考慮することなく、充填ホースを安価かつ容易に交換可能に作成できるという相乗効果がもたらされる。

[0020]液体ディスペンサ充填ホースは、基端結合器をさらに備えてもよい。これにより、充填ホースと、液体供給源および／またはポンプとを結合することが可能になり、ポンプはインラインポンプであってもよい。したがって、従来のシステムとは異なり、充填ホースと液体供給源とが一体化し、この形態の充填ホースは、液体供給源から分離させることが可能である。これにより、充填ホース、または液体供給源のいずれかを別々に洗浄または交換することができるため、個別に製造し、洗浄の可能性を高めることが容易になる。制御線が設けられる場合は、ポンプと電気的に通信する、対応する電気的インターフェースと電気的に接続するために、コントローラと、基端結合器にある電気的インターフェースとの間に延びるように構成されてもよい。対応する電気的インターフェースは、液体貯蔵容器、または液体供給ステーションの一部として提供されてもよい。

[0021]液体ディスペンサ充填ホースは、第２の液体貯蔵容器をさらに備えてもよく、これは好適には、第２の液体を供給することができる。第２の液体貯蔵容器は、濃縮物を収容するように構成されてもよい。このような濃縮物は、石鹸を含んでもよい。本明細書で用いられる「石鹸」という用語は、液体ディスペンサから分注されるのに適した任意の液体洗剤、または洗浄剤を含むことが意図される。このような濃縮物が石鹸を含む場合は、充填ホースは、水のみを収容するように構成された液体貯蔵容器に結合することができる。充填ホースは、したがって石鹸溶液で液体ディスペンサを再充填するのに使用することができる。好適には、これにより液体貯蔵容器は、必要なときに標準的な蛇口から再充填できるようになる。また、石鹸を濃縮した形態で供給することで、より小容量の貯蔵容器に収容できるようになり、このような貯蔵容器は運搬が容易で、保管がより便利になる。例えば、１人の作業員が複数回分の濃縮物を運べることにより、液体ディスペンサを再充填するための巡回において、石鹸保管領域に取りに行く回数が確実に少なくなる。

[0022]第２の液体貯蔵容器は、充填ホースに取り外し可能に装着されてもよい。第２の液体貯蔵容器は、充填ホースに恒久的に固定されないので、充填ホースを損傷させたり交換したりする必要なく、第２の液体貯蔵容器を簡単に交換または点検できるようになる。

[0023]液体貯蔵容器から液体ディスペンサに、充填ホースを通る液体の流れは、コントローラの動作によって流動化されてもよい。あるいは、液体の流れは、充填ホースを液体ディスペンサに結合する動作によって、自動的に流動化されてもよい。自動的に流動化されることで、流動化手段を手動で動作させる必要性が排除されることによって、細菌汚染の危険性をさらに低減することができる。

[0024]第２の液体貯蔵容器は、充填ホースを通る流体の流れが流動化されたときに、充填ホースと流体接続してもよい。第２の液体貯蔵容器は、充填ホースを通る液体の流れが流動化されると、第２の液体貯蔵容器から充填ホースに濃縮物を流すように構成されてもよく、したがって希釈がその場で行われる。充填ホース内の液体の流れが流動化されていないときは、第２の液体貯蔵容器と充填ホースとの間の濃縮物の流れを阻止することによって、濃縮物の浪費が防止される。また、充填ホース内に残った濃縮物が蓄積するのが防止され、充填ホース内での汚染の可能性がさらに低減される。

[0025]第２の液体貯蔵容器は、先端結合器と基端結合器との間に配置されてもよい。これにより、第２の貯蔵容器を、作業員にとって便利な、充填ホースに沿った任意の位置に配置することが可能になる。例えば、第２の液体貯蔵容器は、先端結合器に近接して配置されてもよい。作業員が、充填ホースを液体貯蔵容器に接続して、基端結合器に近接する充填ホースの一部へのアクセスが制限されるように配置した場合は、第２の液体貯蔵容器は、アクセスおよび動作に都合が良いように、先端結合器により近くなるように配置されてもよい。また、第２の液体貯蔵容器は、先端結合器の一部として配置されてもよい。つまり、液体貯蔵容器からくる水のみが充填ホースの長さに沿って通過し、接続された液体ディスペンサに近い場所で、第２の貯蔵容器の濃縮物と混合することになる。さらに、充填ホース内に残った濃縮物が蓄積するのが防止され、充填ホース内での汚染の可能性がさらに低減されることも確実になる。

[0026]液体ディスペンサ充填ホースは、液体貯蔵容器でさらに動作されてもよい。第２の液体貯蔵容器は、液体貯蔵容器に取り外し可能に装着されてもよい。これにより、収容された濃縮物は、充填ホースではなく、直接液体貯蔵容器の中に移送されるようになる。好適には、これにより、混合された液体が充填ホースに入る前に、濃縮物を望ましい濃度に希釈することができる。

[0027]第２の液体貯蔵容器は、本体部分を有してもよい。前記本体部分は、変形可能であってもよい。これにより、第２の液体貯蔵容器の濃縮物は、本体部分が変形されたときに第２の液体貯蔵容器から液体貯蔵容器に蓄積させることができ、好適な場合がある。したがって、より複雑な（例えば機械的な）排出機構を必要とせずに、濃縮物を液体貯蔵容器に迅速かつ容易に移送することができる。

[0028]第２の液体貯蔵容器は、カートリッジを含んでもよい。前記カートリッジは、充填ホースまたは液体貯蔵容器から取り外すことができるように構成されてもよい。例えば、収容されている濃縮物の容量が所定の最低レベルに達すると、好適には、このような構成によって、第２の液体貯蔵容器を迅速かつ容易に別のものと交換することができる。収容されている濃縮物の容量を使い切った状況では、カートリッジは、より容量の多い濃縮物を収容する別のカートリッジと交換することができる。カートリッジの可搬性により、作業員は、液体ディスペンサを充填するための巡回において、用具棚等の石鹸保管領域に頻繁に戻る必要なく、複数のカートリッジを運ぶことができるので、カートリッジは、迅速かつ容易に別のものと交換することができる。このような構成は複雑性が低く、運用費を削減することができる。

[0029]第２の液体貯蔵容器は、さらに弁装置を含んでもよい。前記弁装置は、好適には、第２の貯蔵容器が充填ホースに取り外し可能に装着されていないときは、前記液体貯蔵容器からの濃縮物の放出を阻止する。また、この弁装置は、第２の液体貯蔵容器から、充填ホースまたは液体貯蔵容器に濃縮物が移動するのを制御することもできる。例えば、濃縮物の移動は、液体が、液体貯蔵容器と液体ディスペンサとの間で、充填ホースに沿って移送されるときにのみ許可されてもよい。

[0030]また、前記弁装置は、濃縮物を充填ホース内の液体で希釈する程度を制御するように構成されてもよい。これにより、作業員は所望の濃度で、液体ディスペンサに石鹸溶液を再充填できるようになる。好適には、前記濃度が高すぎて、濃縮物が無駄になったり、費用が増加したりする結果にならないことを確実にすることができる。また、前記濃度が低すぎて、病原菌を殺すのに効果的でない石鹸溶液が、液体ディスペンサから分注される結果にならないことを確実にすることもできる。

[0031]第２の液体貯蔵容器は、半透明または透明な材料を含んでもよい。これにより、収容されている濃縮物の容量が、カートリッジを交換すべきレベルまで使い切った時点を識別することが容易になる。カートリッジの本体部分全体は、前記透明または半透明の材料を含んでもよい。あるいは、カートリッジは、透明または半透明の材料の窓を有してもよい。

[0032]第２の液体貯蔵容器は、回転クリック止め結合で、充填ホース、または液体貯蔵容器に取り外し可能に装着されてもよい。このような結合により、嵌合が良好に達成されたことを確認する聴覚的な反応が作業員に提供され、不適切な結合から生じる汚染を軽減する。

[0033]ポンプは、液体供給ステーションの一部として提供されてもよく、液体貯蔵容器は、液体供給ステーションと結合可能であり、基端結合器は、充填ホースを液体供給ステーションに結合するように構成されてもよい。したがって充填ホースは、液体供給ステーションに結合すると、液体供給ステーションの動作を効率的に制御することができる。液体供給ステーションのポンプは、液体供給ステーションの液体貯蔵容器の基端に設けられてもよい。

[0034]ポンプは、液体貯蔵容器と、充填ホースとの中間に配置されたインラインポンプであってもよい。これにより、ポンプが逆方向モードで動作されると、空気抜きが容易になるという利点がもたらされる。

[0035]液体供給ステーションの液体貯蔵容器は、カートリッジであってもよい。カートリッジの形態では、液体貯蔵容器は容易に交換することができる。あるいは、液体供給ステーションの液体貯蔵容器は、圧潰可能であることが多く、液体が分注された際に、空気を入れる必要性が排除される。液体貯蔵容器が圧潰可能な場合は、ポンプは、液体貯蔵容器を圧縮することによって液体貯蔵容器から液体を押し出すように構成された、機械式アクチュエータの形態で提供されてもよい。液体貯蔵容器は、本明細書で開示する再充填方法を用いて再充填可能であってもよく、これにより汚染が防止される。あるいは、貯蔵容器は使い捨てであってもよく、貯蔵容器は多くの場合、圧潰可能であり、かつ使い捨てでもあって、これにより汚染を防止する代替的な方法が提供される。使い捨ての貯蔵容器を使用する別の利点は、従来のシステムに比べて、廃棄物が削減されることである。前述のように、一般に液体ディスペンサは交換可能なカートリッジを含み、このようなシステムでは、カートリッジは空になるたびに交換される。本明細書で説明するシステムでは、カートリッジが交換可能な状態で、液体ディスペンサが再充填されて、より大きい貯蔵容器のみが廃棄されるため、実質的に廃棄物が減少する。

[0036]コントローラは、充填ホースと液体供給ステーションとが結合されると、液体供給ステーションと電気的に通信し、これによってポンプの動作を制御するように構成されてもよい。これにより、制御通信の簡単な手段を提供する。

[0037]充填ホースは、ポンプを提供してもよい。このポンプは、インラインポンプであってもよい。この変形例では、充填ホースとポンプとの間の、電気的であることが好ましい制御通信は、インターフェースを経由する必要がないため簡素化される。さらに、ポンプは、充填ホースの長さ、幅、液体に対する摩擦抵抗等の仕様に最適化することができる。

[0038]ポンプは、機械的に作動されてもよい。機械的に作動することにより、費用を最低限に抑えた解決策を提供するのが容易になり、ポンプに電源入力する必要性が軽減される。

[0039]ポンプは、電子的に作動されてもよい。電子的に作動することにより、圧送を自動制御すること、および使用者の負担を低減することが容易になる。

[0040]充填ホースは、圧潰可能であってもよい。圧潰可能な充填ホースにより、大きな利点がもたらされる。圧潰することによって空気抜きの方法が得られ、充填ホースが圧潰されると、充填ホースから空気または古い液体が除去され、また完全に圧潰された状態では、このような空気または古い液体は、充填ホース内に残存することはできない。充填ホースが空気および液体の除去に抵抗することがなく、かつ充填ホース内で真空を保持する必要がなくなるので、このように空気抜きすることが簡単になる。

[0041]充填ホースは、吸気ポートを備えてもよく、これは、好ましくは基端に配置され、充填ホースの空気抜きをするために充填ホースと流体接続する。空気を除去するための別の穴を設けることにより、充填ホースの基端の入口端部に簡素化した合流点を設けることが容易になり、その結果、基端の入口端部で、空気抜きの能力を与えるために流れを両方向にするのではなく、先端方向の一方向にすることができる。

[0042]吸気ポートは、吸気ポート結合器を備えてもよい。これにより、吸気ポートと、外部吸気手段とを結合することが可能になる。

[0043]吸気ポート結合器は、充填ホースを液体供給ステーションに結合するように構成されてもよい。

[0044]液体ディスペンサ充填ホースは、充填ホースの基端部分と吸気ポートとの両方を液体供給ステーションに結合するように構成された、液体供給ステーション結合器を備えてもよい。これにより、結合する便利な手段が提供される。

[0045]基端結合器は、結合すると、結合部に基端弁が形成されるように構成されてもよい。液体ディスペンサ充填ホースは、基端弁をさらに備えてもよい。先端結合手段は、液体ディスペンサに結合すると、結合部に先端弁が形成されるように構成されてもよい。液体ディスペンサ充填ホースは、先端弁をさらに備えてもよい。

[0046]基端弁および／または先端弁は、流体の流れを先端方向のみに流すように構成された、一方弁であってもよい。したがって、流体は、充填ホースの基端部分から先端方向に流れて入り、充填ホースの先端部分から先端方向に流れて出ることができる。これにより、充填ホースに戻る逆流から生じる汚染、および液体貯蔵容器の潜在的な汚染の可能性が防止される。

[0047]基端弁および／または先端弁は、先端方向および基端方向の両方の流体の流れを遮断するように、反転可能に動作可能である。このことは、充填ホースから空気および／または古い液体を吸引する一方で、新たな空気および／または液体が入るのを防止することによって、空気抜きを容易にする。この構成では、弁が電磁弁であり、コントローラは電子式であって、電磁弁と電気的に通信することで電磁弁の動作を制御する点が好都合である。特に好ましい構成では、液体貯蔵容器または液体供給ステーションに基端電磁弁が設けられ、液体ディスペンサに先端電磁弁が設けられ、液体充填ホースは、液体貯蔵容器または液体供給ステーションに結合し、かつ液体ディスペンサに結合すると、電気的に通信して、電磁弁を制御するように構成される。

[0048]液体ディスペンサ充填ホースは、液体充填ホースと液体ディスペンサとが結合されるとコントローラに信号を出す、先端結合検出器をさらに備え、コントローラは、充填ホースを液体ディスペンサに結合したときに液体の移送を開始させるために、ポンプと通信するように構成される。これにより、作業員が手動で移送を開始させる必要がなくなり、より迅速に充填するのが容易になる。

[0049]充填ホースが空気抜きされていない場合に、液体移送の自動的な開始は阻止されてもよい。したがって、充填ホースを空気抜きする前の液体ディスペンサの充填が阻止され、充填ホース内の空気または古い液体が、液体供給源からくる新しい液体を汚染するのを防止する。コントローラは、充填ホースがまだ空気抜きされていないことを示す、聴覚的または視覚的な警告を発するように構成されてもよい。

[0050]作業員が流体の移送を手動で作動できるように、コントローラは、移送入力手段を提供するように構成されてもよい。

[0051]空気抜き動作は、液体貯蔵容器からくる液体を用いて充填ホースの内容物を排出させる、ポンプの動作を含んでもよい。

[0052]空気抜き動作は、充填ホースの内容物を吸引するために、逆方向モードのポンプの動作を含んでもよい。

[0053]コントローラは、空気抜き動作中は両方向の流体の流れを遮断するように、基端弁および／または先端弁を動作させるように構成されてもよい。

[0054]液体充填ホースは、空気抜き制御インターフェースをさらに備えてもよい。したがって、作業員は、空気抜き動作を制御することができる。

[0055]充填ホースは、充填ホースと液体供給源とを結合すると、コントローラに信号を送信するように構成された、基端結合検出器を備えてもよく、コントローラは、充填ホースを流体貯蔵容器、または流体供給ステーションに結合すると、空気抜き動作を自動的に開始するように構成されてもよい。これは、新たに接続された充填ホースが空気抜きされないことを防ぎ、したがって別の汚染手段を制限する。

[0056]充填ホースコントローラは、液体供給ステーションに設けられた分流器と通信するように構成されてもよく、分流器は、液体貯蔵容器と充填ホースとを流体接続する１つの流路と、充填ホースと排出口流路とを流体接続する別の流路との間で切り替え可能である。この構成では、充填ホースは、液体供給ステーションと液体ディスペンサとに都合よく結合することができ、コントローラは、流体の移送を開始させる前に、空気抜きを自動的に作動させるように構成されてもよい。したがって、充填ホースの空気および／または古い液体を抜かずに、充填ホースを通して液体を移送する可能性が排除されて汚染を防ぎ、動作が大幅に簡素化される。分流器と充填ホースとの間に、順方向および逆方向に動作させることができる、インラインポンプが設けられてもよい。コントローラは、ポンプおよび分流器と電気的に通信するように構成されてもよい。

[0057]液体充填ホースは、コントローラと通信し、コントローラに充填レベル信号を送信するように構成される、充填レベルモジュールを備えてもよい。充填レベルモジュールは、液体ディスペンサと通信するように構成されてもよく、液体ディスペンサによって生成された充填レベル信号を受信して、コントローラに転送する。あるいは、充填レベルモジュールは、それ自体が充填レベル検出器を含んでもよい。充填レベル検出器は、液体ディスペンサに移送されている流体の圧力の変化を検出するように構成された、圧力センサを含んでもよい。

[0058]コントローラは、流体ディスペンサが満杯であることを充填レベル信号が示しているときは、液体移送を阻止するように構成される。したがって、液体ディスペンサの過剰充填が防止される。

[0059]コントローラは、閉鎖機能を提供するように構成されてもよい。閉鎖機能は、１回使用した後は、充填ホースを閉鎖するように構成されてもよい。あるいは、閉鎖機能は、所定の回数使用した後は、充填ホースを閉鎖するように構成されてもよい。閉鎖機能は、充填ホース、ならびに／または液体貯蔵容器および／もしくは液体供給ステーションが所定の使用回数を超えると、ディスペンサへの液体の移送を阻止するように構成されてもよい。

[0060]また、液体ディスペンサを充填する方法も開示され、この方法は、任意選択で空気抜きされた、液体貯蔵容器および充填ホースを用意するステップであって、充填ホースは、基端部分と先端部分とを有し、充填ホースの基端部分は、液体貯蔵容器に結合される、用意するステップと、充填ホースの先端部分を液体ディスペンサに結合するステップと、液体を液体貯蔵容器から、充填ホースを介して、液体ディスペンサの一部を形成するエアレス液体容器に移送するステップとを含む。

[0061]液体を液体貯蔵容器から、充填ホースを介して液体ディスペンサに移送するステップによって、充填ホース内に液体の流れが生成され得る。また、濃縮物を収容する第２の液体貯蔵容器が用意されてもよい。第２の液体貯蔵容器に収容された濃縮物は、充填ホース内の液体の流れに引き込まれて、これもまた液体ディスペンサに移送されてもよい。液体が充填ホース内で激しく動くことによって、濃縮物を液体と混合することができ、濃縮物が希釈される。充填ホースを通過する液体と濃縮物との混合は、したがって自動的に行われ、好適には、複雑な（例えば、機械式の）混合装置を付加する必要がない。また、濃縮物を充填ホース内の液体で希釈する程度を制御するように構成された、弁装置が設けられてもよい。これにより、作業員は所望の濃度で、液体ディスペンサに石鹸溶液を再充填できるようになる。好適には、前記濃度が高すぎて、濃縮物が無駄になったり、費用が増加したりする結果にならないことを確実にすることができる。また、前記濃度が低すぎて、病原菌を殺すのに効果的でない石鹸溶液が、液体ディスペンサから分注される結果にならないことを確実にすることもできる。

[0062]第２の液体貯蔵容器は、充填ホースに取り外し可能に装着されるように構成されてもよい。つまり好適には、第２の貯蔵容器は、収容されている濃縮物の容量が消耗すると充填ホースから取り外すことができ、このようにして、別の貯蔵容器と容易に交換することができる。

[0063]空気抜きされた充填ホースとは、空気および／または古い液体が除去された充填ホースである。空気抜きされた充填ホースを用意し、これを用いて液体ディスペンサの一部を形成するエアレス液体容器を充填することによって、充填ホース内における、充填する液体と、空気および／または液体との相互作用から生じる汚染が防止される。同様に、液体ディスペンサ内で、エアレス液体容器を使用して充填することにより、充填する液体と、液体ディスペンサ内の空気との相互作用から生じる汚染を防止する。

[0064]本方法に使用される充填ホースは、前述の任意の充填ホース構成であってもよい。

[0065]充填ホースおよび／またはエアレス容器は、圧潰可能であってもよい。圧潰可能な充填ホースを用意することで、空気または古い液体の充填ホースからの除去が大幅に簡素化され、完全に圧潰された状態では、空気も古い液体も残存することはできない。このことは、液体ディスペンサの容器にも同様に当てはまり、例えば、圧潰可能にすることで、分注された液体が空気と置き換わる必要がない。

[0066]本方法は、充填ホースの基端部分の付近で、基端弁を使用することをさらに含んでもよい。これにより、液体供給源を汚染する可能性のある、流体の基端方向への流れを回避することが容易になる。

[0067]基端弁は、充填ホースと、流体貯蔵容器または液体供給ステーションとの結合によって形成されてもよい。これにより、充填ホースと流体貯蔵容器との間に相互依存関係を生成して、第三者による基準以下の部品の提供を軽減するのに役立つ。

[0068]基端弁は、液体貯蔵容器または液体供給ステーションに形成されてもよい。本方法は、充填ホースの先端部分付近にある先端弁をさらに含んでもよい。先端弁は、充填ホースと、液体ディスペンサとの結合によって形成される。ここでも、充填ホースと液体ディスペンサとの間に相互依存関係を生成することによって、第三者によって基準以下の交換部品が提供されるのを阻止するのに役立つ。先端弁は、充填ホースに形成されてもよい。先端弁は、流体ディスペンサに形成されてもよい。後者を選択する場合は、製造が簡単になる。

[0069]基端弁および／または先端弁は、流体を先端方向のみに流すように構成された、一方弁であってもよい。これは、流体貯蔵容器に入るか、または液体ディスペンサから充填ホースに入るかのいずれかの、流体の基端方向の流れから生じる汚染を防止する。

[0070]基端弁および／または先端弁は、先端方向および基端方向の両方の流体の流れを遮断するように、反転可能に動作可能であってもよい。これにより、流体ホースから空気または古い液体を容易に抜くことができる。例えば、基端弁は、基端方向の流れのみに設定し、先端弁は、基端方向の流れと先端方向の流れとを遮断するように設定することができ、充填ホースの内容物はその後、基端弁を介して吸引されて充填ホースから出る。

[0071]貯蔵容器と充填ホースとの結合は、回転クリック止め方式であってもよい。充填ホースと流体ディスペンサとの結合は、回転クリック止め方式であってもよい。いずれも、良好な嵌合に達したことを確認する聴覚的な反応を作業員に提供して、不適切な結合から生じる汚染を軽減する。

[0072]充填動作を制御する、コントローラが提供されてもよい。これにより、充填ホースを介して、流体を貯蔵容器から、ディスペンサに自動的に送出して、この工程を制御することが容易になる。

[0073]作業員が流体の移送を作動できるように、コントローラは、移送入力手段を提供するように構成されてもよい。コントローラは、作業員が充填ホースの空気抜きを手動で作動できるように、空気抜き入力手段を提供するように構成されてもよい。これにより、移送または空気抜きを手動で作動させることが容易になり、移送または空気抜きは、コントローラで制御される。

[0074]コントローラは、移送入力手段を初期化すると、流体を移送する前に、空気抜きを自動的に作動させるように構成されてもよい。これにより、空気抜きが行われなかった場合に生じる可能性のある汚染が軽減される。

[0075]コントローラは、液体貯蔵容器または液体供給ステーションに設けられた、液体貯蔵容器がどのくらい満たされているかを示すための供給レベル検出器と相互作用するように構成されてもよい。コントローラは、供給レベル検出器によって検出された供給レベルが、所定の閾値を下回ったときは、流体移送を阻止するように構成することができる。コントローラは、好都合には、液体ディスペンサからディスペンサ容量信号を受信するように構成することができ、液体ディスペンサは、ディスペンサ容量を、供給レベル検出器が検出した供給レベルと比較できることによって、液体供給源に、液体ディスペンサの液体容器を充填するのに十分な液体があることを確認する。これにより、供給源の量が少なすぎるときに、流体の移送を阻止するのが容易になる等の、多くの利点がもたらされる。使用者は、液体供給源の補充が必要なことを警告する、聴覚的または視覚的な警告を介して、通知を受けることができる。

[0076]コントローラは、液体ディスペンサがどのくらい充填されているかを示す、充填レベル検出器を提供するように構成されてもよい。これにより、液体ディスペンサの充填の進捗表示が可能になり、過剰充填を防止するのが容易になる。

[0077]コントローラは、ポンプを制御してもよく、これにより、充填レベル検出器の出力に従って、液体ディスペンサへ流れる液体の流量を調節する。したがって、充填速度を上げながら、液体ディスペンサの液体容器の過剰充填、または変形を防止する。

[0078]充填レベル検出器は、圧力センサを含んでもよい。これにより、液体ディスペンサの充填レベルを監視する、簡素な機構が提供される。

[0079]コントローラは、流体ディスペンサが最大容量であることを充填レベル検出器が検出するときは、移送を停止させるように構成されてもよい。これにより、過剰充填を防止する。

[0080]コントローラは、充填ホースの一部として提供されてもよい。

[0081]コントローラは、充填ホースに着脱自在に接続可能であってもよい。これにより、充填ホースの交換が容易になる。これは、圧潰可能な充填ホースを提供することと相乗効果があり、安価なホースを１回使用、または数回使用して交換することが容易になる。

[0082]コントローラは、貯蔵容器の一部として提供されてもよい。これにより、充填ホースをより安価に交換することが容易になる。このことと、圧潰可能な充填ホースを提供することとの間には相乗効果があり、充填ホースは複数個入りで提供され、使用するたびに交換することができる。

[0083]コントローラは、流体ディスペンサの一部として提供されてもよい。この方法では、制御は、特に流体ディスペンサを充填しているときに行うことができる。この構成では、充填レベル検出器は、容易に実施することができる。

[0084]コントローラは、電子表示装置を含んでもよい。電子表示装置は、空気抜きの状態、充填ホースの使用回数、ならびに／あるいは液体貯蔵容器、または液体ディスペンサに残っている液体の量等の表示を提供してもよい。これにより、充填動作に関する視覚的な反応を使用者に与える可能性が提供される。空気抜きがまだ行われていないときは、使用者に対して警告メッセージを表示することができる。

[0085]液体ディスペンサは、石鹸ディスペンサであってもよく、液体は石鹸であってもよい。石鹸は、汚染の影響を受けやすく、したがって液体が石鹸溶液である場合は、汚染防止手段が特に有益である。

[0086]液体ディスペンサは石鹸ディスペンサであってもよく、液体は水であってもよく、かつ濃縮物は石鹸濃縮物であってもよい。石鹸は、汚染の影響を受けやすく、したがって液体が石鹸溶液である場合は、汚染防止手段が特に有益である。

[0087]また、液体ディスペンサを充填するシステムが開示され、このシステムは、前述したいずれか１つの液体充填ホースと、液体貯蔵容器および／または液体供給ステーションとを含む。液体充填ホースと、液体供給源とは、したがって互いに適合される。清掃作業員その他のサービス提供者は、１つの液体ディスペンサから次の液体ディスペンサに、システムを便利に運搬することができる。本システムの利点は、液体ディスペンサに随時「注ぎ足し」ができ、交換する前にディスペンサを空にする必要がないので、液体の供給が中断される可能性が劇的に低減されることである。部分的に充填されたディスペンサに注ぎ足しができることにより、ディスペンサの保守点検のスケジュール作成を改善でき、多くの場合、定期的な供給を維持するために必要な巡回回数が削減される。

[0088]液体充填ホースは、液体貯蔵容器、または液体供給ステーションに一体的に接続されてもよい。

清掃作業員その他のサービス提供者が使用するために準備される、業務用カートを示す。 トイレにある液体ディスペンサ、およびその操作者を示す。 使用できる状態でトイレの液体ディスペンサに近接している、液体ディスペンサシステムを組み込んだ業務用カートを示す。 液体貯蔵容器と、液体充填ホースとの結合機構を示す。 液体充填ホースと、液体ディスペンサとの結合機構を示す。 液体ディスペンサの液体容器、および充填ホースから液体容器への流体の流れを示す、液体ディスペンサの断面切片を示す。 第２の液体貯蔵容器が取り外し可能に装着された位置にある、液体充填ホースを示す。 第２の液体貯蔵容器が取り外された位置にある、液体充填ホースを示す。

[0097]図１は、清掃作業員７が使用する、移動式清掃カート１を示す。清掃作業員７は、清掃用具棚、または清掃用具置き場５の内外で清掃カート１を準備することができ、清掃カート１を巡回清掃できるように準備するために、清掃用具棚、または清掃用具置き場５から、清掃用品を取り出すことができる。巡回清掃中に、清掃作業員は、清掃カート１を押して建物内を回り、清掃を行い、ごみ箱を空ける等の作業を行うことができる。液体ディスペンサ９のある建物では、清掃作業員７は、液体貯蔵容器３に収容された石鹸を用いて、液体ディスペンサ９を再充填する。

[0098]図２は、小便器１３を備えたトイレを示し、男性１１が液体ディスペンサ９を操作しているところが示されている。共同トイレは、細菌の温床になることがよく知られており、これは一部には、複数人が頻繁に使用し、その全員が、様々な過程を介して細菌源を生成するか、または細菌源を持ち込む可能性があるためである。細菌の拡散は、特に、感染性の細菌にさらされることが致命的になり得る病院等の環境では、病気や、死亡さえ引き起こす感染につながる場合がある。細菌は、人の手によって運ばれて拡散されることが多く、学校や病院で徹底した手洗いを奨励する標識が見られるのはこのためである。

[0099]手の洗浄を容易にするため、および人の手による細菌の拡散に対抗するために、抗菌石鹸、またはアルコールベースの手指消毒剤を収容して分注する液体ディスペンサ９が、図２に示すトイレ、学生食堂に入る前、病棟、および手術室等の、建物全体の主要な場所に提供される。図２に示す液体ディスペンサ９は、自動式のものであり、使用者１１は、これを作動させるには自分の手１２を液体ディスペンサ９の下に置くだけでよく、ここで使用者１１の手に液体石鹸が分注される。液体ディスペンサ９には、このように自動的に作動するために、光検出器、または動作検出器を使用することができる。いずれの場合も、自動分注の仕組みにより、非接触での使用が促進される。非接触で使用することにより、液体ディスペンサの手動の作動装置を介して、１人の使用者から別の使用者に細菌が拡散される可能性が排除される。

[0100]図２では石鹸液体ディスペンサが示されているが、本開示に関連して使用できる他の形態の液体ディスペンサには、例えばシャンプーおよび／またはコンディショナー、ボディローション、アルコールベースの手指消毒剤、洗顔剤、整髪用ジェル等を分注するためのディスペンサが含まれる。

[0101]液体ディスペンサの形態に関わらず、液体ディスペンサは細菌によって汚染される可能性があり、液体石鹸ディスペンサ９には、特にこのことが当てはまる。ディスペンサは、細菌の供給源および増殖源になる場合があり、これは、最終的にあらゆるディスペンサの操作者に拡散する可能性がある。ディスペンサの役割が、細菌感染の拡散に対抗するものから、実際には、逆に細菌感染の拡大を促進するものになる可能性がある。

[0102]液体ディスペンサの汚染の管理は、したがって最重要であり、汚染源に対処することが望ましい。

[0103]液体ディスペンサ９が保持する限りある容量の液体は、清掃作業員７その他のサービス提供者が定期的に交換しなければならず、このような汚染源の１つは、必然的に再充填工程１５で生じる。

[0104]本明細書で開示されるのは、再充填工程で生じる汚染を軽減する、液体ディスペンサ９を充填する装置、および方法である。理解しやすくするために、液体ディスペンサを充填する例示的な方法について、図３〜図６を参照してここで説明し、いくつかの装置の詳細および変形例は、各図に散見される。一般的かつ既に知られている機械的技術を用いて実施できる、基本的な装置の詳細は省略されている。

[0105]次に図４を参照すると、液体供給源の構成要素となる、液体貯蔵容器３が提供されている。液体貯蔵容器３は、液体ディスペンサの充填に使用する液体を供給する。充填は、空の液体ディスペンサ９に初めて充填すること、または部分的に満たされている液体ディスペンサ９を再充填することを含む。図４に示す液体貯蔵容器３は、液体貯蔵容器３の運搬が容易になるように、カート１に備えられる。同様に、これは壁に取り付けることもできる。

[0106]液体貯蔵容器３の代替として、図３に示すような液体供給ステーション４が提供されてもよい。図３に示す液体供給ステーション４は、カート１に備えられるが、これも壁に取り付けられてもよい。液体供給ステーション４は、液体貯蔵容器と、液体を移送するためのポンプとを備える。液体貯蔵容器は、液体供給ステーション４に結合されてもよい。例えば、液体供給ステーション４の液体貯蔵容器は、液体供給ステーション４に結合されて必要に応じて交換できる、カートリッジの形態になっていてもよい。あるいは、液体供給ステーション４の液体貯蔵容器は、これ自体が、別の液体貯蔵容器、例えば、用具置き場５に備えられた、嵩高くて運搬が困難であるが、より大きい親の液体貯蔵容器から再充填されてもよい。このような場合は、液体供給ステーションの液体貯蔵容器が圧潰可能であれば便利であり、空気を入れないように再充填するのが容易になる。液体供給ステーション４は、その後、充填ホース１７が液体供給ステーション４に結合されたときに、液体供給ステーション４の流体貯蔵容器と、充填ホース１７との間に流路を提供するように構成される。

[0107]液体供給ステーション４は、２つの流路間を切り替えるように構成された、電気的に制御可能な分流器を備えてもよく、１つの流路は、充填ホース１７を液体貯蔵容器に流体接続し、もう１つの流路は、充填ホースを排水流路に流体接続する。分流器と充填ホースとの間に、順方向および逆方向に動作させることができる、インラインポンプが設けられてもよい。次に、コントローラが、ポンプおよび分流器と電気的に通信するように構成され、その結果、充填ホース１７、ならびに任意選択で、液体ディスペンサ９の液体容器２１の空気抜きをすることが望ましいときに、ポンプが逆方向モードで動作されて、流体が基端方向に流れるようにし、分流器は、充填ホースを排水流路に流体結合する流路に切り替えられる。古い流体または空気は、その後、流体ホースを通って吸引され、液体供給ステーション４の排水流路に入る。流体を移送することが望ましいときは、コントローラは、充填ホース１７と、液体貯蔵容器３とを流体接続する流路に切り替えるように分流器を動作させることができ、コントローラは、流体が液体貯蔵容器３から充填ホース１７の中に先端方向に流れるように、ポンプを順方向モードで動作させることができる。

[0108]次に、空気抜きされた充填ホース１７が提供され、図４に示すように、その基端部分が液体貯蔵容器３に結合される。空気抜きされた充填ホースとは、空気または古い液体が除去された充填ホースである。充填ホース１７は、別の手段を用いて空気抜きされてもよい。

[0109]例えば、液体貯蔵容器３から液体充填ホース１７に液体を移送することによって、液体充填ホース１７の古い液体および／または空気を液体充填ホース１７の外に押し出すように、ポンプを作動させてもよい。ポンプは、液体供給ステーションの一部として、または充填ホースの一部として、液体貯蔵容器に加えて提供することができる。このポンプは、液体貯蔵容器３から流体ディスペンサ９に流体を移送するのに用いられるものと同一のポンプである。

[0110]あるいは、ポンプは、図示されていない基端に配置された吸気ポートから、充填ホース１７の空気および／または古い液体を吸引するのに使用されてもよい。吸気ポートは、流体が吸気ポートから出る方向に流れられる状態と、両方向の流体の流れが遮断される状態との間で切り替え可能である吸気ポート弁を有してもよい。先端弁および基端弁は、基端方向および先端方向に流れる流れを遮断するために使用することができ、これにより、ポンプを用いて空気および／または古い液体を吸引して、充填ホース１７内で真空を生成するのが容易になる。吸気ポート弁は、閉じられてもよく、そのときは基端弁を開くことができ、液体貯蔵容器３から、充填ホース１７内の真空に新品の液体を充填する。

[0111]液体供給ステーション４が使用される場合は、液体供給ステーション４のポンプは、逆方向モードで配置されてもよく、古い液体および／または空気は、廃棄物容器に流される。廃棄物容器は、液体供給ステーション４の一部として提供することができ、あるいは液体供給ステーション４が排出口を有してもよく、液体は外部の廃棄物容器に送ることができる。２つの別の流路を設けるために、切り替え可能な分流器が使用されてもよい。１つの流路は、充填ホースと液体貯蔵容器との間、もう１つの流路は、充填ホースと、廃棄物容器または排出口との間にある。

[0112]充填ホース１７の基端部分１８は、次に、液体貯蔵容器３と、充填ホース１７との間に流体接続を提供するように貯蔵容器に結合され、結合しているところを図４に、結合された状態を図３に示す。図４に示すように、充填ホース１７と、液体貯蔵容器３との間の結合は、結合が完了したことを示すために作業員７に聴覚的な反応を提供する、回転クリック止め方式であってもよく、充填ホース１７の基端部分は、穴２５を塞いで挿入され、その後、充填ホース１７の基端部分は液体貯蔵容器３にロックされるように回転される。このような連動機構は、当業者に知られている、従来の機械式連動機構を用いて実施されてもよい。

[0113]図５に示すように、充填ホース１７の先端部分１９は、次に、充填ホース１７と液体ディスペンサ９との間に流体接続を形成するように、液体ディスペンサ９の穴２０に結合される。ここでも結合機構は、充填ホース１７と、液体ディスペンサ９との間の結合に採用される、回転クリック止め方式であってもよい。

[0114]図５に見られるように、液体ディスペンサ９の液体容器は、部分的に満たされた状態であり、すなわち満杯でも空でもない。これとは対照的に、図６では、液体容器２１は、満杯の状態であることが示されている。両方の場合において、液体容器２１はエアレスであって液体容器２１の内部に空気はなく、そうでない場合は、空気は液体容器２１に収容された液体を汚染する可能性がある。図５および図６に示す例示的な例では、圧潰可能な容器を用いて、これが実現される。圧潰可能な容器によって容量が規定され、その容量は液体が分注されるにつれて減少し、圧力が減少したり、分注された液体を空気と置き換える必要が生じたりするのを防止する。

[0115]最終的に、液体貯蔵容器３、または液体供給ステーション４の液体貯蔵容器内の液体は、充填ホース１７を介して、液体ディスペンサ９内の流路２３を通って、液体ディスペンサ９のエアレス液体容器に移送される。充填ホース１７が空気抜きされ、かつ液体ディスペンサ９の液体容器がエアレスであるため、充填する液体が、充填ホース内で空気および／または古い液体に触れることはなく、したがって汚染が防止される。

[0116]図７を参照すると、液体ディスペンサ充填ホース１７は、第２の液体貯蔵容器をさらに備えてもよい。この実施形態では、第２の液体貯蔵容器は、カートリッジ２６の形態になっており、これは、充填ホース１７に取り外し可能に装着され、所定の容量の濃縮物を収容するように構成される。前記濃縮物は、石鹸であってもよい。

[0117]再び図７を参照すると、カートリッジ２６は、充填ホース１７に取り外し可能に装着されていることが示されている。充填ホース１７を液体ディスペンサ（図示せず）に接続すると、液体は、充填ホース１７を通って、液体貯蔵容器から液体ディスペンサに自動的に移送されてもよく、充填ホース１７内に液体の流れが生成される。作動中に、カートリッジ２６は充填ホース１７と流体接続し、したがって、カートリッジ２６からの濃縮物の流れが充填ホース１７に入ることが可能になり、濃縮物は、充填ホース１７内の液体の乱流によって混合され、かつその中に取り込まれる。このように、希釈された濃縮物もまた、液体ディスペンサに移送される。あるいは、液体貯蔵容器と液体ディスペンサとの間の液体の移送は、コントローラ２８を用いることによって制御されてもよく、この事例では、これは手動で作動される制御レバー２８である。これに加えて、またはこれに代えて、前記制御レバー２８は、係合位置にあるときに、カートリッジ２６を、取り外し可能に固定された位置にロックする働きをする。

[0118]カートリッジ２６と、充填ホース１７との間の濃縮物の移動は、充填ホース１７内で生じるベンチュリ効果によって調節されてもよい。あるいは、カートリッジ２６は、変形可能な本体部分３０を有してもよく、前記本体部分３０は、例えば、圧縮して変形させることができる。このような変形作用を受けて、収容された濃縮物が、カートリッジ２６から押し出されてもよい。

[0119]図８を参照すると、カートリッジ２６からの濃縮物の放出は、全体として符号３２で示される、弁装置によって制御される。前記弁装置は、前記カートリッジが充填ホース１７に取り外し可能に装着されていないときは、カートリッジ２６からの濃縮物の放出を阻止する。また、弁装置３２は、液体が液体貯蔵容器と液体ディスペンサとの間で移送されるまで、液体をカートリッジ内で保持する。弁装置３２は、一方弁を備えて、濃縮物を一方向にのみ移動させてもよい。このような状況では、濃縮物は、カートリッジ２６から出る方向にのみ移動することができる。あるいは、弁装置３２は、二方弁を備えて、カートリッジ２６に入る方向にも濃縮物を移動させてもよい。これは、濃縮物を使い切ったときに、例えばカートリッジを再利用するために、カートリッジ２６を再充填することが望ましい場合に好適な場合がある。

[0120]図７および図８の両図を参照すると、充填ホース１７の先端部分１９に、カートリッジが備えられており、これは、先端結合器の一部として提供されてもよい。あるいは、第２の液体貯蔵容器は、基端結合器の一部として提供されるか、または充填ホース１７の先端部分と基端部分との間の、第２の液体貯蔵容器を取り外し可能に装着できるように構成された任意の箇所に、取り外し可能に装着されてもよい。また、第２の液体貯蔵容器は、液体貯蔵容器、または液体供給ステーション（図示せず）の液体貯蔵容器に、取り外し可能に装着されてもよい。

[0121]カートリッジ２６は、回転クリック止め結合によって、取り外し可能に装着される。これによって確実に、カートリッジ２６を充填ホース１７から迅速かつ容易に取り外すことができ、かつほとんど不都合なく、別のカートリッジをその場所に係合させることができる。これにより、好適には、収容された濃縮物の容量が所定の最低レベルに達したときに、使い切ったカートリッジを容易に交換できることが保証される。あるいは、カートリッジ２６は、保持ピン、ねじ山、バヨネットその他の締まり嵌めによって、あるいはカートリッジ２６を所定の位置に固定するのに適したその他任意の手段によって、取り外し可能に装着されてもよい。

[0122]カートリッジ２６の本体部分３０は、透明または半透明の材料で製造されてもよい。これにより、使用者は、収容されている濃縮物の容量が所定の最低レベルに達したときにこれを見ることができ、それによって前記カートリッジを交換することができる。

[0123]ディスペンサ９を充填する前に充填ホース１７を空気抜きするだけでなく、液体ディスペンサ９の液体容器を空気抜きすることによって、汚染をさらに防止することができる。任意選択であるが、この付加的な空気抜きは、再充填の前に分注されなかった、古くなった液体の蓄積を残らず除去するために、一定回数の再充填をした後に行うことができる。

[0124]液体ディスペンサ９の液体容器と、液体充填ホース１７とは、前述の空気抜き動作の１つを初期化する前に、充填ホース１７を液体ディスペンサ９に接続することによって、同時に空気抜きすることができる。例えば、充填ホースが液体ディスペンサ９に接続されている間に、ポンプは１度の動作で、液体ディスペンサ９の液体容器から液体を吸引し、かつ充填ホース１７から空気および／または液体を吸引して、充填ホース１７の吸気ポートから排出することができる。あるいは、液体供給ステーション４のポンプは、液体ディスペンサ９の液体容器から液体を吸引し、空気および／または液体を液体充填ホース１７から吸引して充填ホース１７の基端から排出し、液体供給ステーション４の一部を形成する廃棄物容器に導くか、または液体供給ステーション４の排出口から排出することができる。この構成では、液体ディスペンサ９の圧潰可能な液体容器、および／または圧潰可能な充填ホースを使用することができる。液体ディスペンサ９の液体容器の空気抜きを充填ホース１７の空気抜きと一緒に行うことによって、動作数を削減する利点を提供し、再充填する前に液体ディスペンサの空気抜きが必要とみなされる場合に、再充填をより速く行える可能性がある。さらに、充填ホースにコントローラが装備される場合は、液体供給ステーション４、液体充填ホース１７、および液体ディスペンサ９に接続すると、コントローラが自動的に空気抜きを行い、続いて液体を移送することができる。これにより、簡素さが向上する。

[0125]液体充填ホース１７は、ポンプを制御するコントローラを備えてもよい。あるいは、液体供給ステーション４、または液体貯蔵容器３が、コントローラを備えることもできる。例示的な構成では、コントローラは電子式であり、電気信号を用いて、ポンプを含む他の部品と電気的に通信する。電子式コントローラを使用することにより、充填動作を監視できるようになり、空気抜きをする前に、液体貯蔵容器３、または液体供給ステーション４から液体ディスペンサ９に液体が移送されないことを確実にできるなどの多くの利点がもたらされる。コントローラは、液体ディスペンサ９が再充填された回数の記録を保持するように構成することができ、任意選択で、液体ディスペンサ９の再充填動作の回数が所定の値を超えた場合は、液体ディスペンサ９の空気抜きをするように構成される。

[0126]充填ホース１７は、充填レベルモジュールを備えてもよい。充填レベルモジュールは、コントローラの一部であってもよい。例示的な構成では、これは電子式であり、電子式コントローラと電気的に通信する。充填レベルモジュールはコントローラに、液体ディスペンサの充填レベルを示す、充填レベル信号を送信する。充填レベルモジュールは、充填ホース内の流体の圧力を監視する圧力センサを使用することによって、これ自身が充填レベルを判定してもよく、圧力の増加は、液体ディスペンサ９の液体容器２１が最大容量に達しつつある、または達したことを示す。コントローラは、この時点で、ポンプと適宜通信することによって、液体の移送を停止させるように構成されてもよい。

[0127]あるいは、充填レベルモジュールは、液体ディスペンサ９で生成された充填レベル信号を受信して、コントローラに伝えてもよい。この場合、液体ディスペンサ９と、コントローラとは、充填ホース１７と、液体ディスペンサ９との結合を介して、互いに電気的に通信することが必要とされる。これは、充填ホース１７と、液体ディスペンサ９との間に形成された結合部に隣接する電気接点等の、多くの形態をとることができる。

[0128]コントローラは、充填ホースに恒久的に装着されてもよく、充填ホースに着脱自在に接続可能であってもよく、あるいは充填ホースから完全に分離していてもよい。コントローラは、液体供給ステーション４の一部として提供されてもよい。

[0129]好ましくは、コントローラは、ポンプ、存在する場合は分流器、存在する場合は液体貯蔵容器３の供給レベル検出器、存在する場合は液体ディスペンサ９の充填レベル検出器を制御するために、電気通信を使用する。

[0130]電気通信は、充填ホースの長さに沿って延びる制御線を使用することによって実現され、かつ基端または先端の結合機構に電気的インターフェースを使用してもよく、これは、対応する電気的インターフェースと電気的に接続し、対応する電気的インターフェースは、コントローラが電気接続される、基端または先端の部品と電気通信する。インターフェースは、結合電気接点、結合スリーブ等を用いて使用されてもよい。

[0131]コントローラが、充填ホースに着脱自在に接続可能な場合は、コントローラと充填ホースとの間に電気的インターフェースが必要になり、これは、コントローラと充填ホースとを接続すると、コントローラと充填ホースの制御線とを電気的に結合する。

[0132]コントローラは、電池式であってもよい。コントローラは、電池を再充電するための再充電ドックにドッキング可能であってもよい。

[0133]一般に、充填ホース１７は、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、ラテックスゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム（ＥＰＤＭゴム）、Ｎｙｌｏｎ（商標）、ポリウレタン、ポリエチレン（低密度、中密度、または高密度）、ＰＴＦＥ、Ｓａｎｔｏｐｒｅｎｅ（商標）、またはこれらの組み合わせ等の材料で形成される。液体ディスペンサ９は、多くの場合、ポリカーボネート／ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリカーボネート／ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ＰＥＴ、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、またはこれらの組み合わせを含む。液体容器２１、液体貯蔵容器３、および第２の液体貯蔵容器は、多くの場合、ポリエチレン（直鎖状低密度または低密度）、Ｎｙｌｏｎ（商標）、ＰＶＣ、ＰＥＴ、ポリプロピレン、またはこれらの組み合わせで形成され、任意の結合部（図示せず）が、ポリオキシメチレン、Ｎｙｌｏｎ（商標）、ポリカーボネート／ＰＥＴ、ポリカーボネート／ＰＢＴまたはこれらの組み合わせで形成されてもよい。

[0134]コントローラは、建物全体に分配された液体ディスペンサ９内の石鹸の量、または液体貯蔵容器３に残っている流体の量を監視するために使用することができる。これにより、液体貯蔵容器３が消耗している場合は、ストックの再購入を促すことができる。

[0135]これを実現するために、コントローラは、液体貯蔵容器３の供給レベル、および／または液体ディスペンサ９の充填レベルの視覚的な表示を提供する、視覚表示装置を備えてもよい。また、視覚表示装置は、充填ホースが空気抜きされているかどうかの視覚的な表示も提供することができる。

[0013]従来技術には、ポンプを制御して、再充填工程で流体を流体ディスペンサに送出するのを制御する、充填ホースの提供に関しても欠陥がある。米国特許第６，３４１，６２９号明細書が、圧力センサを備える揮発液用液体ディスペンサを開示している。

Claims (86)

1. ポンプによって液体貯蔵容器から液体ディスペンサに液体を充填する際に用いられる液体ディスペンサ充填ホースであって、
   前記充填ホースを前記液体ディスペンサに結合する先端結合器と、
   前記ポンプを制御するように構成されたコントローラと
   を備える、液体ディスペンサ充填ホース。
2. 基端結合器
   をさらに備える、請求項１に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
3. 第２の液体貯蔵容器をさらに備える、請求項１または２に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
4. 前記第２の液体貯蔵容器が、濃縮物を収容するように構成されている、請求項３に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
5. 前記第２の液体貯蔵容器が、前記充填ホースに取り外し可能に装着される、請求項３または４に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
6. 前記コントローラが作動すると、前記液体貯蔵容器から前記液体ディスペンサへ前記充填ホースを通る液体の流れが流動化される、請求項１〜５のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
7. 前記充填ホースを前記液体ディスペンサに接続すると、前記液体貯蔵容器から前記液体ディスペンサへ前記充填ホースを通る液体の流れが流動化される、請求項１〜５のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
8. 前記充填ホースを通る液体の流れが流動化されたときに、前記第２の液体貯蔵容器が、前記充填ホースと流体接続する、請求項６または７に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
9. 前記第２の液体貯蔵容器が、前記充填ホースを通る液体の流れが流動化されると、前記第２の液体貯蔵容器から前記充填ホースに前記濃縮物が流れるように構成されている、請求項８に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
10. 前記第２の液体貯蔵容器が、前記先端結合器と前記基端結合器との間に配置されている、請求項３〜９のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
11. 前記第２の液体貯蔵容器が、前記先端結合器に近接して配置されている、請求項３〜９のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
12. 前記第２の液体貯蔵容器が、前記先端結合器の一部として提供される、請求項３〜９のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
13. 液体貯蔵容器をさらに備え、前記第２の液体貯蔵容器が、前記液体貯蔵容器に取り外し可能に装着される、請求項３または４に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
14. 前記第２の液体貯蔵容器が、本体部分を有し、前記本体部分が変形可能である、請求項１３に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
15. 前記第２の液体貯蔵容器が、前記本体部分が変形されると、前記第２の液体貯蔵容器から前記液体貯蔵容器に前記濃縮物を流すように構成されている、請求項１４に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
16. 前記第２の液体貯蔵容器が、カートリッジを含む、請求項３〜１５のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
17. 前記カートリッジが、着脱自在に構成されている、請求項１６に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
18. 前記第２の液体貯蔵容器が、弁装置をさらに含む、請求項３〜１７のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
19. 前記第２の液体貯蔵容器が、半透明または透明な材料を含む、請求項３〜１８のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
20. 前記第２の液体貯蔵容器が、回転クリック止め結合で、前記充填ホースまたは前記液体貯蔵容器に取り外し可能に装着される、請求項５〜１９のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
21. 前記ポンプが、液体供給ステーションの一部として提供されており、前記液体貯蔵容器が、前記液体供給ステーションと結合可能であり、
    前記基端結合器が、前記充填ホースを前記液体供給ステーションに結合するように構成されている、
    請求項２に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
22. 前記コントローラが、前記充填ホースと前記液体供給ステーションとが結合されると、前記液体供給ステーションと電子的に通信し、これによって前記ポンプの動作を制御するように構成されている、
    請求項２１に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
23. 前記充填ホースが、前記ポンプを提供する、
    請求項１または２に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
24. 前記ポンプが、機械的に作動される、
    請求項２３に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
25. 前記ポンプが、電子的に作動される、
    請求項２３に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
26. 前記充填ホースが、圧潰可能である、
    請求項１〜２５のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
27. 好ましくは基端に配置されており、前記充填ホースの空気抜きをするために前記充填ホースと流体接続している、吸気ポート
    をさらに備える、請求項１〜２６のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
28. 前記吸気ポートが、吸気ポート結合器を備える、
    請求項２７に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
29. 前記吸気ポート結合器が、前記充填ホースを前記液体供給ステーションに結合するように構成されており、好ましくは、前記液体ディスペンサ充填ホースが、前記充填ホースの前記基端部分および前記吸気ポートの両方を前記液体供給ステーションに結合するように構成された液体供給ステーション結合器を備える、
    請求項２１に従属する請求項２８に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
30. 前記基端結合器が、結合すると結合部に基端弁が形成されるように構成されている、
    請求項１〜２９のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
31. 基端弁
    をさらに備える、請求項２２〜２９のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
32. 前記先端結合手段が、前記液体ディスペンサと結合すると、結合部に先端弁が形成されるように構成されている、
    請求項１〜３１のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
33. 先端弁
    をさらに備える、請求項２２〜３１のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
34. 前記基端弁および／または前記先端弁が、流体を先端方向のみに流すように構成された一方弁である、
    請求項３０〜３３のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
35. 前記基端弁および／または前記先端弁が、先端方向および基端方向の両方の流体の流れを遮断するように、反転可能に動作可能である、
    請求項３０〜３４のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
36. 前記液体ディスペンサ充填ホースと前記液体ディスペンサとが結合されると、前記コントローラに信号を出す先端結合検出器
    をさらに備え、
    前記コントローラが、前記充填ホースを前記液体ディスペンサに結合すると、液体の移送を自動的に開始させるように構成されている、
    請求項１〜３５のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
37. 液体移送の前記自動的な開始が、前記充填ホースが空気抜きされていない場合に阻止される、
    請求項３６に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
38. 作業員が前記流体の移送を手動で作動できるように、前記コントローラが、移送入力手段を提供するように構成されている、
    請求項１〜３７のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
39. 前記コントローラが、空気抜き動作を開始させるように構成されており、これによって前記充填ホースが空気抜きされる、
    請求項１〜３８のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
40. 前記空気抜き動作が、前記液体貯蔵容器からくる液体を用いて前記充填ホースの内容物を排出させる、前記ポンプの動作を含む、
    請求項３９に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
41. 前記空気抜き動作が、前記充填ホースの前記内容物を吸引する、前記ポンプの逆方向モードでの動作を含む、
    請求項３９に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
42. 前記コントローラが、前記空気抜き動作中は両方向の流体の流れを遮断するように、前記基端弁および／または前記先端弁を動作させるように構成されている、
    請求項３５に従属する請求項４１に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
43. 空気抜き制御インターフェース
    をさらに備える、請求項３９〜４２のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
44. 前記液体充填ホースと前記液体供給源とを結合すると、前記コントローラに信号を出す基端結合検出器
    をさらに備え、
    前記コントローラが、前記充填ホースを前記流体貯蔵容器または前記流体供給ステーションに結合すると、前記空気抜き動作を自動的に開始させるように構成されている、
    請求項３９〜４３のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
45. 前記コントローラが、前記流体移送を開始させる前に、空気抜きを自動的に作動させるように構成されている、
    請求項３６または３７に従属する請求項３９〜４４のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
46. 前記コントローラと通信し、前記コントローラに充填レベル信号を送信するように構成された充填レベルモジュール
    を備える、請求項１〜４５のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
47. 前記流体ディスペンサが満杯であることを前記充填レベル信号が示しているときに、前記コントローラが、液体移送を阻止するように構成されている、
    請求項４６に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
48. 前記コントローラが、閉鎖機能を提供するように構成されている、
    請求項１〜４７のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
49. 前記充填ホース、ならびに／または前記液体貯蔵容器および／もしくは前記液体供給ステーションの所定の使用回数を超えると、前記閉鎖機能が、前記ディスペンサへの液体の移送を阻止するように構成されている、
    請求項４８に記載の液体ディスペンサ充填ホース。
50. 液体ディスペンサを充填する方法であって、
    液体貯蔵容器、ポンプ、前記ポンプを制御するように構成されたコントローラ、ならびに基端部分および先端部分を有する充填ホースを用意するステップであって、前記充填ホースの前記基端部分が、前記液体貯蔵容器に結合される、用意するステップと、
    先端結合器を介して前記充填ホースの前記先端部分を前記液体ディスペンサに結合するステップと、
    前記充填ホースを介して前記液体貯蔵容器から、前記液体ディスペンサの一部を形成するエアレス液体容器に液体を移送するステップと
    を含む、方法。
51. 前記充填ホースを介して前記液体を前記液体貯蔵容器から前記液体ディスペンサに移送する前記ステップによって、前記充填ホース内に液体の流れが生じる、請求項５０に記載の方法。
52. 濃縮物を収容する第２の液体貯蔵容器がさらに用意される、請求項５０または５１に記載の方法。
53. 前記濃縮物が、前記第２の液体貯蔵容器から前記充填ホース内の前記液体の流れに引き込まれて、前記液体ディスペンサに移送される、請求項５１に従属する請求項５２に記載の方法。
54. 前記液体が前記充填ホース内で激しく動くことによって、前記濃縮物が前記液体と混合される、請求項５３に記載の方法。
55. 弁装置がさらに用意され、前記弁装置が、前記充填ホース内の前記液体で前記濃縮物を希釈する程度を制御するように構成されている、請求項５４に記載の方法。
56. 前記第２の液体貯蔵容器が、取り外し可能に前記充填ホースに装着されるように構成されており、さらに、収容されている前記濃縮物の容量が所定の最低レベルに達すると、前記第２の液体貯蔵容器が前記充填ホースから取り外される、請求項５２〜５５のいずれか一項に記載の方法。
57. 前記充填ホースが、請求項１〜４９のいずれか一項に記載の充填ホースである、
    請求項５０〜５６のいずれか一項に記載の方法。
58. 前記充填ホースおよび／または前記エアレス容器が、圧潰可能である、
    請求項５０〜５７のいずれか一項に記載の方法。
59. 前記エアレス液体容器が、圧潰可能である、
    請求項５０〜５８のいずれか一項に記載の方法。
60. 前記充填ホースの前記基端部分の付近に基端弁
    をさらに備える、請求項５０〜５９のいずれか一項に記載の方法。
61. 前記基端弁が、前記充填ホースと前記流体貯蔵容器または前記液体供給ステーションとの結合によって形成される、
    請求項６０に記載の方法。
62. 前記基端弁が、前記液体貯蔵容器または前記液体供給ステーションに形成される、
    請求項６１に記載の方法。
63. 前記充填ホースの前記先端部分の付近に先端弁
    をさらに備える、請求項５０〜６２のいずれか一項に記載の方法。
64. 前記先端弁が、前記充填ホースと前記流体ディスペンサとの結合によって形成される、
    請求項６３に記載の方法。
65. 前記先端弁が、前記充填ホースに形成される、
    請求項６３に記載の方法。
66. 前記先端弁が、前記流体ディスペンサに形成される、
    請求項６３に記載の方法。
67. 前記基端弁および／または前記先端弁が、流体が先端方向のみに流れるようにする一方弁である、
    請求項５０〜６６のいずれか一項に記載の方法。
68. 前記基端弁および／または前記先端弁が、先端方向および基端方向の両方の流体の流れを遮断するように、反転可能に動作可能である、
    請求項５０〜６７のいずれか一項に記載の方法。
69. 前記貯蔵容器と前記充填ホースとの結合が、回転クリック止め方式である、
    請求項５０〜６８のいずれか一項に記載の方法。
70. 前記充填ホースと前記流体ディスペンサとの結合が、回転クリック止め方式である、
    請求項５０〜６９のいずれか一項に記載の方法。
71. 前記コントローラが、充填動作を制御するためのものである、
    請求項５０〜７０のいずれか一項に記載の方法。
72. 作業員が前記流体の移送を作動できるように、前記コントローラが、移送入力手段を提供するように構成されている、
    請求項７１に記載の方法。
73. 作業員が前記充填ホースからの空気抜きを手動で作動できるように、前記コントローラが、空気抜き入力手段を提供するように構成されている、
    請求項７１または７２に記載の方法。
74. 前記移送入力手段が初期化されると、前記流体を移送する前に、前記コントローラが、空気抜きを自動的に作動させるように構成されている、
    請求項７１〜７３のいずれか一項に記載の方法。
75. 前記コントローラが、前記液体ディスペンサがどのくらい充填されているかを示す充填レベル検出器を提供するように構成されている、
    請求項７１〜７４のいずれか一項に記載の方法。
76. 前記充填レベル検出器が、圧力センサを備える、
    請求項７５に記載の方法。
77. 前記コントローラが、前記流体ディスペンサが最大容量であることを前記満杯状態検出器が検出するときに、移送を停止させるように構成されている、
    請求項７５または７６に記載の方法。
78. 前記コントローラが、前記充填ホースの一部として提供される、
    請求項７１〜７７のいずれか一項に記載の方法。
79. 前記コントローラが、前記貯蔵容器の一部として提供される、
    請求項７１〜７７のいずれか一項に記載の方法。
80. 前記コントローラが、前記流体ディスペンサの一部として提供される、
    請求項７１〜７７のいずれか一項に記載の方法。
81. 前記コントローラが、前記液体貯蔵容器にどのくらい液体が残っているかを検出する排出状態検出器を提供するように構成されている、
    請求項７１〜８０のいずれか一項に記載の方法。
82. 前記コントローラが、電子表示装置を備える、
    請求項７１〜８１のいずれか一項に記載の方法。
83. 前記液体ディスペンサが、石鹸ディスペンサであり、前記液体が石鹸溶液である、
    請求項１〜４９のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース、または請求項５０〜８２のいずれか一項に記載の方法。
84. 前記液体ディスペンサが、石鹸ディスペンサであり、前記液体が水であり、前記濃縮物が石鹸濃縮物である、請求項１〜２０のいずれか一項に記載の液体ディスペンサ充填ホース、または請求項５２〜５６のいずれか一項に記載の方法。
85. 請求項１〜４９のいずれか一項に記載の液体充填ホースと、
    前記液体貯蔵容器および／または前記液体供給ステーションと
    を備える、液体ディスペンサを充填するシステム。
86. 前記液体充填ホースが、前記液体貯蔵容器および／または前記液体供給ステーションに一体的に接続される、
    請求項８５に記載の液体ディスペンサを充填するシステム。

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