この出願は、2015年6月10日に中国特許庁に出願された“サービスレート調整方法及び装置”という名称の中国特許出願第201510315149.3号に対する優先権を主張し、上記中国出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
本発明の実施例は、通信技術に関し、特に、サービスレート調整方法及び装置に関する。
データ通信及びマルチメディアサービス要件の発展に伴い、モバイルデータ、モバイルコンピューティング、及びモバイルマルチメディアの動作ニーズを満たす第4世代移動体通信が出現を始める。第4世代移動体通信技術(the 4th Generation mobile communication technology、略して4G)は、時分割ロングタームエボリューション(Time Division Long Term、略してTD−LTE)、及び周波数分割多重ロングタームエボリューション(Frequency Division Duplexing Long Term、略してFDD−LTE)という2つの標準を含む。4Gは、3G及びWLANを統合し、データ、高品質オーディオ、高品質ビデオ、高品質画像などの高速伝送を実行するために使用されることができる。
ボイスオーバLTE(Voice over LTE、略してVoLTE)は、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、略してIMS)ネットワークに基づくLTE音声ソリューションである。VoLTEは基本的に2G又は3Gの音声通話(audio call)とは異なる。VoLTEは、オールIP状態の4Gネットワークに基づくエンドツーエンド音声ソリューションである。
図1は、既存のVoLTEコールフローのシグナリングのインタラクション図である。図1において示されるように、コールプロセスにおいて、ユーザ装置(User Equipment、略してUE)は、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、略してSIP)シグナリングを使用することにより、プロキシコールセッション制御機能(Proxy-Call Session Control Function、略してP−CSCF)/セッションボーダーコントローラ(Session Border Controller、略してSBC)にINVITEメッセージを送信する。INVITEメッセージは、コーデック情報を含む。適応マルチレート狭帯域(Adaptive Multirate Narrowband、略してAMR−NB)及び適応マルチレート広帯域(Adaptive Multirate WideBand、略してAMR−WB)コーデックの場合、メッセージはUEによってサポートされるレートセット情報を搬送する。IMSは、INVITEメッセージをピアエンドに送信し、すなわちコーデック情報をピアエンドに送信し、SIPシグナリングを使用することにより音声ベアラプレーンコーデックネゴシエーションを実行する。次に、P−CSCF/SBCは、ピアエンドによってフィードバックされた応答メッセージ180を受信するとともに、応答メッセージ180は、ピアエンドによって返信されたベアラプレーンコーデック情報を搬送する。P−CSCF/SBCは、応答メッセージ180をUEに送信する。このようにして、SIPシグナリングネゴシエーションを使用することにより、UE、P−CSCF/SBC、及びピアエンドは、現在のコールに使用されているコーデック情報を学習する。コーデック情報がAMR−NB又はAMR−WBコーデックである場合、レートセット情報が更に取得される。その後、コールが接続された後で、SIPシグナリングネゴシエーションの結果に従って、ベアラプレーンのインタラクションが実行される。前述のプロセスでは、進化型ノードB(evolved NodeB、略してeNB)及びサービングゲートウェイ(Serving Gateway、略してS−GW)/PDN−ゲートウェイ(PDN Gateway、略してP−GW)がシグナリング及びベアラ情報を転送する。eNBとS−GW/P−GWとの間にシグナリング及びベアラGPRSトンネリングプロトコル(GPRS tunneling protocol、略してGTPトンネル)トンネルが確立される。eNBは、UEから送信されたアップリンクパケットを受信すると、GTPトンネルを使用することにより、アップリンクパケットをS−GW/P−GWに転送し、S−GW/P−GWは、アップリンクパケットをP−CSCF/SBCに送信する。P−CSCF/SBCは、ダウンリンクパケットをUEに送信する場合、まずダウンリンクパケットをS−GW/P−GWに送信し、S−GW/P−GWは、GTPトンネルを使用することにより、ダウンリンクパケットをeNBに送信し、eNBは、無線インタフェースを使用することにより、ダウンリンクパケットをUEに転送する。
前述のオールIP音声ソリューションでは、eNB及びS−GW/P−GWは、IPパケット(シグナリング及びベアラを含む)の転送のみを担当する。前述のオールIP音声ソリューションでは、サービスレートは、eNBの無線インタフェースの伝送品質に従って動的に調整されることができない。これは、eNBの実際の伝送能力とサービスレートとの間の不適合によって引き起こされるパケット損失、長い遅延、又は低いリソース利用率の問題をもたらす。
本発明の実施例は、サービスレート調整方法及び装置を提供し、それにより、基地局にサービスデータを送信する送信側のサービスレートに対する調整を実施し、その結果、送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合する。
第1の態様によれば、本発明の一実施例は、サービスレート調整方法であって、基地局によって送信された前記基地局の実際の伝送能力情報を受信するステップと、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するステップとを含む、方法を提供する。
第1の態様に関連して、第1の態様の第1の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側が端末であり、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整する前記ステップは、前記実際の伝送能力情報に従って前記端末のサービスレートを増やすか又は減らすステップと、前記端末にレート調整要求メッセージを送信するステップであって、前記レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、ステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様の第2の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側はセッションボーダーコントローラSBCであり、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整する前記ステップは、前記SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、前記実際の伝送能力情報に従ってピアデバイスのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、前記ピアデバイスにレート調整要求メッセージを送信するステップであって、前記レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、ステップか、あるいは前記SBCがコーデック変換処理を実行する場合、前記実際の伝送能力情報に従って前記SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた及び減らされたサービスレートで端末に前記サービスパケットを送信するステップとを含む。
第1の態様、又は第1の態様の第1から第2の可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、第1の態様の第3の可能な実装例において、基地局によって送信された前記基地局の実際の伝送能力情報を受信する前記ステップは、前記基地局によって送信された第1のアプリケーション定義リアルタイム転送制御プロトコルパケットRTCP APP(RTCP APPパケット)を受信するとともに、前記第1のRTCP APPパケットから前記基地局の前記実際の伝送能力情報を取得するステップであって、前記実際の伝送能力情報が、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、ステップを含む。
第1の態様の第3の可能な実装例に関連して、第1の態様の第4の可能な実装例において、当該方法は、第2のRTCP APPパケットを前記基地局に送信するステップであって、前記第2のRTCP APPパケットが前記増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ステップを更に含む。
第2の態様によれば、本発明の一実施例は、サービスレート調整方法であって、基地局の実際の伝送能力情報を取得するステップと、前記基地局の前記実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するステップとを含み、前記実際の伝送能力情報が、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するために、前記SBCによって使用される、方法を提供する。
第2の態様に関連して、第2の態様の第1の可能な実装例において、前記基地局の前記実際の伝送能力情報をSBCに送信する前記ステップは、前記基地局の前記実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、前記第1のRTCP APPパケットを前記SBCに送信するステップを含み、前記実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実装例に関連して、第2の態様の第2の可能な実装例において、当該方法は、前記SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するステップであって、前記第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、前記増やされた又は減らされたサービスレートが、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って前記SBCが前記送信側の前記サービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、ステップを更に含む。
第3の態様によれば、本発明の一実施例は、セッションボーダーコントローラSBCであって、基地局によって送信された前記基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成された受信モジュールと、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するように構成された処理モジュールとを含む、SBCを提供する。
第3の態様に関連して、第3の態様の第1の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側は端末であり、前記処理モジュールは、前記実際の伝送能力情報に従って前記端末のサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成され、当該SBCは、送信モジュールを更に含み、前記送信モジュールは、前記端末にレート調整要求メッセージを送信するように構成されるとともに、前記レート調整要求メッセージは、増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
第3の態様に関連して、第3の態様の第2の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、前記処理モジュールは、当該SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、前記実際の伝送能力情報に従ってピアデバイスのサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成され、当該SBCは、前記ピアデバイスにレート調整要求メッセージを送信するように構成された送信モジュールであって、前記レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信モジュールを更に含むか、あるいは前記処理モジュールは、当該SBCがコーデック変換処理を実行する場合、前記実際の伝送能力情報に従って当該SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末に前記サービスパケットを送信するように具体的に構成される。
第3の態様、又は第3の態様の第1から第2の可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、第3の態様の第3の可能な実装例において、前記受信モジュールは、前記基地局によって送信された第1のRTCP APPパケットを受信するとともに、前記第1のRTCP APPパケットから前記基地局の前記実際の伝送能力情報を取得し、ここで、前記実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、ように具体的に構成される。
第3の態様の第3の可能な実装例に関連して、第3の態様の第4の可能な実装例において、前記送信モジュールは、第2のRTCP APPパケットを前記基地局に送信し、ここで、前記第2のRTCP APPパケットが前記増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ように更に構成される。
第4の態様によれば、本発明の一実施例は、基地局であって、当該基地局の実際の伝送能力情報を取得するように構成された処理モジュールと、当該基地局の前記実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するように構成された送信モジュールとを含み、前記実際の伝送能力情報が、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するために、前記SBCによって使用される、基地局を提供する。
第4の態様に関連して、第4の態様の第1の可能な実装例において、前記送信モジュールは、当該基地局の前記実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、前記第1のRTCP APPパケットを前記SBCに送信するように具体的に構成され、前記実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。
第4の態様、又は第4の態様の第1の可能な実装例に関連して、第4の態様の第2の可能な実装例において、当該基地局は、前記SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するように構成された受信モジュールであって、前記第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、前記増やされた又は減らされたサービスレートが、前記実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って前記SBCが前記送信側の前記サービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、受信モジュールを更に含む。
本発明の実施例におけるサービスレート調整方法及び装置によれば、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を取得するとともに、基地局の実際の伝送能力情報に従って、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートを調整し、その結果、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それにより、サービスデータの伝送品質を改善する。
本発明の実施例におけるか又は従来技術における技術的解決法をより明確に説明するために、下記は、実施例又は従来技術を説明するために必要とされる添付図面を簡単に説明する。明らかに、下記の説明における添付図面は本発明のいくつかの実施例を表すとともに、当業者は、創造的な努力なしでこれらの添付図面から更に他の図面を導き出し得る。
既存のVoLTEコールフローのシグナリングのインタラクション図である。
本発明の一実施例によるネットワークアーキテクチャの概略図である。
本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のシグナリングフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のシグナリングフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第3の実施例のシグナリングフローチャートである。
本発明によるセッションボーダーコントローラの第1の実施例の概略構成図である。
本発明による基地局の第1の実施例の概略構成図である。
本発明によるセッションボーダーコントローラの第2の実施例の概略構成図である。
本発明による基地局の第2の実施例の概略構成図である。
本発明によるサービスレート調整システムの一実施例の概略構成図である。
本発明の実施例の目的、技術的解決法、及び利点をより明確にするために、下記は、本発明の実施例における添付図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決法を明確かつ十分に説明する。明らかに、説明される実施例は本発明の実施例の全てではなく一部である。創作的な努力なしで本発明の実施例に基づいて当業者により獲得される他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
図2は、本発明の一実施例によるネットワークアーキテクチャの概略図である。本発明のこの実施例におけるネットワークアーキテクチャは、LTEネットワークアーキテクチャである。具体的には、ユーザ装置(User Equipment、略してUE)は、進化型ノードB(evolved NodeB、略してeNB)を使用することにより、進化型パケットコア(Evolved Packet Core、略してEPC)にアクセスする。EPCは、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、略してMME)、S−GW、及びP−GWなどの複数のネットワークエンティティを含む。EPC内のネットワークエンティティと進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network、略してE−UTRAN)内のネットワークエンティティとの間の接続関係は、具体的には、MMEはeNBに接続され、S−GWはeNBに接続され、MMEはS−GWに接続されるとともに、S−GWはP−GWを使用することによりIMSに接続される。IMSは、P−CSCF/SBC、サービングコールセッション制御機能(Serving Call Session Control Function、略してS−CSCF)、ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server、略してHSS)などを含む。具体的には、P−CSCF/SBCは、P−GW及びS−CSCFに別々に接続され、S−CSCFは、HSS及びアプリケーションサーバ(Application Server、略してAS)に更に接続される。このネットワークアーキテクチャでは、eNBの主な機能は、無線リソース管理機能(それは、無線ベアラ制御、無線許可制御、接続モビリティ制御を実現する)、ユーザデータストリームのIPヘッダの圧縮及び暗号化、UEが接続状態にあるときのMMEの選択、S−GWユーザプレーンデータのためのルート選択の実施、MMEによって開始されるページング情報及びブロードキャスト情報のスケジューリング並びに伝送の実行、測定の完了、並びにモビリティ構成及びスケジューリングの測定報告などを含む。MMEの主な機能は、非アクセス層(Non-Access Stratum、略してNAS)シグナリングの暗号化及び完全性保護、アクセス層(Access Stratum、略してAS)セキュリティ制御及びアイドル状態モビリティ制御、進化型パケットシステム(Evolved Packet System、略してEPS)ベアラ制御、ページング、ハンドオーバ、ローミング、及び認証のサポートなどを含む。S−GWの主な機能は、パケットデータのルーティング及び転送、モビリティ及びハンドオーバに関するサポート、課金などを含む。P−GWの主な機能は、パケットデータフィルタリング、UEへのIPアドレスの割り当て、アップリンク及びダウンリンク課金並びにレート制限などを含む。
コールセッション制御機能(Call Session Control Function、略してCSCF)は、コールセッション制御機能の位置及び機能に従って、P−CSCF、S−CSCF、及びI−CSCFの3種類に分類されることができる。P−CSCF(Proxy CSCF):
P−CSCFは、ユーザに対するIMS内の第1の接続ポイントであり、プロキシ(Proxy)機能を提供し、すなわちサービス要求を受け入れるとともに、受け入れられたサービス要求を転送する。S−CSCF(Serving CSCF):S−CSCFは、IMSコアネットワーク内のコア制御位置にあり、UEに関する登録認証及びセッション制御を担当し、発信側及び終端側のIMSユーザのための基本セッションルーティング機能を実行するとともに、条件が満たされた場合に、ユーザによって加入されたIMSトリガリング規則に従って、ASへの付加価値サービスルーティング、サービス制御、及びサービスインタラクションのトリガリングを実行する。I−CSCF(Interrogating CSCF):IMSのゲートウェイノードと同様に、I−CSCFは、ローカルドメインのユーザサービスノード割り当て、ルート問い合わせ、及びIMSドメイン間トポロジの隠蔽の機能を提供する。
HSSは、ホームネットワーク内にあって、基本識別子、ルーティング情報、サービス加入情報などを含んでいる、IMSユーザの加入情報を記憶する、集中化された包括的なデータベースである。AS(Application Server)は、IMS加入者にIMS付加価値サービスを提供する。ASは、ユーザのホームネットワーク内に設置されてもよく、又は第三者によって提供されてもよい。
P−CSCF及びSBCは別々に配置されてもよく、又は統合されてもよい、という点に注意が必要である。一般に、P−CSCF及びSBCは、統合されている。したがって、本発明のこの実施例におけるSBCは、P−CSCF及びSBCが統合された物理的な装置であってもよいし、又は独立したSBC装置であってもよく、これは、本明細書では限定されない。
本発明において、VoLTEサービスレートは、図2において示されるネットワークアーキテクチャに基づいて調整される。詳細については、下記の実施例の説明の記述を参照されたい。
図3は、本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のフローチャートであり、この実施例は、SBCによって実行される。図3において示されるように、この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
ステップ101:基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信する。
実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含み得る。無線インタフェースの現在の伝送品質情報は、具体的には、無線インタフェースの現在の伝送品質は良好である、無線インタフェースの現在の伝送品質は正常である、無線インタフェースの現在の伝送品質はわずかに異常である、無線インタフェースの現在の伝送品質は異常である、無線インタフェースの現在の伝送品質は著しく異常である、などであり得る。無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報は、具体的なレート値であり得る。レート値は、ユーザのデータサービスのために基地局によって提供され得るデータ伝送能力の大きさを反映するために使用され、それにより、サービスデータ伝送のために無線インタフェースリソースを最大限に活用することができる。無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報は、セルのトラフィック量及び伝送品質に従って、基地局によって取得されてもよい。
具体的には、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報を取得するとともに、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信する。基地局は、実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得することができる。実装可能な方法では、基地局は、取得された実際の伝送能力情報を、リアルタイムでSBCに送信する。別の実装可能な方法では、基地局は、現在の実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得するとともに、実際の伝送能力情報を以前に取得された実際の伝送能力情報と比較し、実際の伝送能力情報が以前に取得された実際の伝送能力情報と異なる場合、基地局は、基地局の現在の実際の伝送能力情報を、SBCに送信する。すなわち、基地局は、基地局と端末との間の無線インタフェースの品質が変化したことを学習した後で、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報をSBCに送信することができる。具体的な設定は、要件に応じて柔軟に実行されることができる。
ステップ102:送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整する。
具体的には、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートを参照して、受信された実際の伝送能力情報に従って、送信側のサービスレートが調整される。基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、SBCにより、サービスパケットをデパケット化すること(depacketizing)によって取得されるサービスレートである。サービスレートは、具体的には、1秒当たりに転送される必要があるサービスパケットのサイズのことを指す。例えば、概略的な説明のために、本明細書では、端末が音声サービスを開始する例が使用され、基地局の実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送はわずかに異常である、ということにする。基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、減らされる必要があるとともに、この場合、送信側は端末であり、すなわち、端末のサービスレートは、減らされる必要がある。具体的には、端末のコーデックレート設定情報を参照して、端末のサービスレートが減らされるべき量、又はデータ伝送が実行されるべき減らされたサービスレートが決定される必要がある。コーデックレートセット情報は、端末によってサポートされる複数のレート情報を含む。例えば、適応マルチレート狭帯域(Adaptive Multirate NarrowBand、略してAMR−NB)のコーデックの場合、AMR−NBに関して、4.75K、5.15K、5.90K、6.70K、7.40K、7.95K、10.2K、及び12.2Kの8個のレートがある。詳細は、表1を参照されたい。適応マルチレート広帯域(Adaptive Multirate WideBand、略してAMR−WB)のコーデックの場合、AMR−WBに関して、6.6K、8.85K、12.65K、14.25K、15.85K、18.25K、19.85K、23.05K、及び23.85Kの9個のレートがある。詳細は、表2を参照されたい。具体的には、端末は、これらのレートのうちの1つ又は複数をサポートすることができる。すなわち、端末のサービスレートが減らされる必要がある場合に、端末のコーデックレート設定情報は、調整前に使用されていたサービスレートよりも低いとともに、コーデックレートセットに属するサービスレートを使用し得る。
従来技術とは異なるこの実施例では、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を取得することができるとともに、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を参照して、基地局にサービスパケットを送信する送信側の取得されたサービスレートに従って、送信側のサービスレートに対する適応調整を実行することができ、その結果、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
さらに、VoLTEを実施する過程において、基地局によって受信されるデータは、端末によって送信されるアップリンクサービスパケットであり得るか、又はコアネットワーク側によって送信されるダウンリンクサービスパケットであり得る。アップリンクサービスパケットは、端末によって送信されるとともに、具体的には、端末がアップリンクサービスパケットを基地局に送信し、基地局がアップリンクサービスパケットをコアネットワークに送信する。したがって、アップリンクサービスパケットの場合、基地局にサービスパケットを送信する送信側は、端末である。ダウンリンクサービスパケットは、SBCによって送信されるとともに、具体的には、SBCは、コアネットワーク内のS−GW及びP−GWを使用することによりダウンリンクサービスパケットを基地局に送信する。したがって、ダウンリンクサービスパケットの場合、サービスパケットを基地局に送信する送信側は、SBCである。基地局にサービスパケットを送信する前述の異なる送信側のために、SBCは、異なる方法でサービスレートを調整する。下記では、異なる場合のサービスレート調整処理について詳細に説明する。
1.基地局にサービスパケットを送信する送信側が端末であるとともに、端末がアップリンクサービスパケットを基地局に送信する場合、ステップ102において、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整することは、具体的には、増やされた又は減らされたサービスレートを取得するために、実際の伝送能力情報に従って端末のサービスレートを増やすか又は減らすことと、端末にレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
具体的には、基地局は、サービスパケットを転送するために無線インタフェース伝送リソースを割り当てるとともに、基地局の実際の伝送能力は、基地局によって1秒当たりに伝送されることができる実際のデータの量によって示され得る。例えば、基地局によって1秒当たりに伝送されることができるデータの量が多い場合に、基地局の実際の伝送能力は比較的高いか、又は基地局によって1秒当たりに伝送されることができるデータの量が少ない場合に、基地局の実際の伝送能力は低い。実際の伝送能力が比較的高いということは、具体的には、基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質が比較的良好であるか、又は無線インタフェースによって期待されるサービスレートが比較的高い、ということであり得る。具体的には、1秒当たりに伝送されることができるデータの量がしきい値よりも大きい場合に、実際の伝送能力が比較的高いか、又は1秒当たりに伝送されることができるデータの量がしきい値よりも小さい場合に、実際の伝送能力が比較的低い、ということが設定され得る。確かに、具体的な範囲が設定されてもよく、範囲は異なる実際の伝送能力に対応する、ということが理解され得る。例えば、比較的高い実際の伝送能力に対応する第1の範囲が設定され、この範囲は数値で表した間隔であってもよい。基地局によって1秒当たりに伝送され得るデータの量が第1の範囲内にある場合、実際の伝送能力は比較的高い。具体的なしきい値及び範囲の設定が必要に応じて柔軟に行われることができ、本明細書では概略的な説明が一例として単に使用される、という点に注意が必要である。さらに、実際の伝送能力が比較的高い場合に、サービスレートは増やされることができ、その結果、端末はデータ伝送のために比較的高いサービスレートを使用する。実際の伝送能力が比較的低い場合に、サービスレートは減らされることができ、その結果、端末はサービスパケット伝送のために比較的低いサービスレートを使用することができ、さらに、それにより、基地局の低い実際の伝送能力及び端末の高いサービスレートに起因して生じる大きなパケットロス及び長い遅延の問題を緩和することができる。
前述のステップでは、基地局の実際の伝送能力情報が学習され得るとともに、実際の伝送能力情報に従って、端末のサービスレートが対応して調整される必要があることが学習される。具体的な調整処理、すなわちサービスレートを増やす方法とサービスレートを減らす方法については、下記の説明の記述が与えられる必要がある。実際の伝送能力情報が無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報である例が説明のために使用される。eNBは、無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報をSBCに通知することができる。無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報が12.5Kのアップリンクレートであると仮定すると、SBCは近いサービスレートを選択することができる。AMR WBコーデックが現在使用されており、端末がAMR WBコーデックの全てのレートをサポートしている場合、表2によれば、無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報12.5Kに近いサービスレートは12.65Kであり、SBCは端末にレートを12.65Kに調整するように指示する、ということが分かるか、又はAWR NBコーデックが現在使用されており、端末がAMR NBコーデックの全てのレートをサポートしている場合、表1によれば、無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報12.5Kに近いサービスレートは12.2Kであり、SBCは端末にレートを12.2Kに調整するように指示する、ということが分かる。
実際の伝送能力情報が無線インタフェースの伝送品質情報である例が、説明のために使用される。eNBは、無線インタフェースの伝送品質が良好であるという情報をSBCに通知する。さらに、AWR WBコーデックが現在使用されており、端末がAMR WBコーデックの全てのレートをサポートする場合、無線インタフェースの伝送品質が良好であるため、SBCは端末のサービスレートを可能な限り増やすことができる。表2によれば、AMR WBコーデックの最大レートは23.85Kであり、SBCは端末にレートを23.85Kに調整するように指示する。同じコーデックにおいて、eNBが、無線インタフェースの伝送品質が正常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを12.65Kに調整するように指示する。同じコーデックにおいて、eNBが、無線インタフェースの伝送品質が著しく異常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを6.6Kに調整するよう指示し、すなわち、SBCは端末のサービスレートを可能な限り減らす。この実施例では、実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの伝送品質情報であり、SBCが無線インタフェースの伝送品質情報を取得した後で、端末のサービスレートを調整する方法は、要件に応じて柔軟に設定されることができる。上記は一例に過ぎず、限定するものではない。例えば、端末によってサポートされるAMR WBコーデックのレートが6.60K、15.85K、23.0Kであり、eNBが無線インタフェースの伝送品質が良好であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを23.0Kに調整するように指示する、ということが理解され得る。eNBが無線インタフェースの伝送品質が正常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを15.85Kに調整するように指示する。eNBが無線インタフェースの伝送品質が著しく異常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを6.60Kに調整するように指示する。すなわち、異なるレートは、無線インタフェースの異なる伝送品質情報に対応する。
前述の説明から、サービスレートを調整するための具体的な原則は、必要に応じて柔軟に設定され得る、ということが分かるが、前述の例は本明細書において限定を課すものではない。
2.基地局にサービスパケットを送信する送信側がSBCであるとともに、SBCがダウンリンクサービスパケットを基地局に送信する場合、ステップ102において、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整することは、具体的には、SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、実際の伝送能力情報に従ってピアエンドのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
基地局にサービスパケットを送信する送信側がSBCであり、すなわち、SBCは、ダウンリンクサービスパケットを基地局に送信するとともに、同様に、下記の2つの場合がある、という点に注意が必要である。ケース1において、SBCはコーデック変換処理を実行しない。そしてケース2において、SBCはコーデック変換処理を実行する。SBCがコーデック変換処理を実行するかどうかは、バックグラウンドでUEとピアとの間で実行されるように、コールの発信側とコールの受信側との間で実行されるSIPシグナリングネゴシエーションに従って取得される。ケース1の場合、前述のステップにおけるピアデバイスにレート調整要求メッセージを送信することが具体的に使用される。ケース2の場合、ステップ102は、具体的には、SBCがコーデック変換処理を実行する場合、実際の伝送能力情報に従ってSBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末にサービスパケットを送信することであり得る。すなわち、SBCは、SBCのサービスレートを調整し、調整の後で取得されるサービスレートでサービスパケットを基地局に送信する。
さらに、ステップ101では、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信する複数の具体的な実装例が存在してもよく、ここで、実際の伝送能力情報は無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。例えば、eNBはMMEにメッセージを送信し、MMEはメッセージをS−GW/P−GWに送信し、S−GW/P−GWはメッセージをPCRFに送信するとともに、PCRFはメッセージをSBCに送信する。メッセージは、eNBの実際の伝送能力情報、すなわち、無線インタフェースの現在の伝送品質情報、又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を搬送することができる。S−GW/P−GWは、統合されたS−GW及びP−GWを示すために使用される、という点に注意が必要である。確かに、その代わりとして、S−GW及びP−GWは別々に配置されてもよく、対応する実装例は下記の通りである。eNBはMMEにメッセージを送信し、MMEはメッセージをS−GWに送信し、S−GWはメッセージをP−GWに送信し、P−GWはメッセージをPCRFに送信するとともに、PCRFはメッセージをSBCに送信する。
SBCが基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信することを実現するために、別の具体的な実装例が使用されてもよい。具体的には、SBCは、基地局によって送信された第1のアプリケーション定義リアルタイム転送制御プロトコルパケット(Application-Defined RTCP Packet、略してRTCP APPパケット)を受信するとともに、第1のRTCP APPパケットから基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を取得する。
基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報は、RFC3550におけるRTCP APPパケットを使用することにより取得される。RFC3550における“6.7 APP: Application-Defined RTCP Packet”は、具体的に、RTCP APPパケットのフォーマット及びアプリケーションを説明する。RTCP APPパケットは、ユーザによって定義されることができるアプリケーションであるとともに、受信機自体によって理解されることができないRTCP APPパケットが受信された場合、RTCP APPパケットは無視され、処理されない。具体的なRTCP APPパケットのフォーマットは下記の通りである。
RFCは、具体的には、コメント要求(Request For Comments)を意味し、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)によってリリースされた一連のメモである。インターネット関連の情報と、UNIX及びインターネットのコミュニティソフトウェア文書は、メモにまとめられ、番号によって整理されている。一般的なインターネットプロトコルのRFC番号は、IP:791、DHCP:2131、SIP:3261、RTP:3550、L2TP:3931などである。この実施例における前述のステップは、したがって、SBCが基地局の実際の伝送能力情報を取得することができるように、既存のRFC3550に基づいて変更される。
この実施例では、基地局の実際の伝送能力情報を送信するためにRTCP APPパケットが使用される場合には、サブタイプフィールドが伝送方向を示す情報に設定される。具体的には、RTCP APPパケットが基地局によりIMSに対して送信された要求であることを示すために、識別子1が使用され得る。識別子1において搬送され得る具体的なパラメータは、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。このパラメータは、アプリケーションに依存するデータフィールドにおいて具体的に搬送されてもよい。
具体的には、GTPトンネルが、GPRSトンネリングプロトコル(GPRS tunneling protocol、略してGTP)に従って、eNBとS−GWとの間、及びS−GWとP−GWとの間に確立される。RTCP APPパケットに対するトンネルカプセル化を実行した後で、eNBは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化されたRTCP APPパケットをS−GWに送信し、S−GWは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化されたRTCP APPパケットをP−GWに送信し、P−GWは、逆カプセル化を実行してRTCP APPパケットを取得するとともに、RTCP APPパケットをSBCに送信する。
さらに、SBCがサービスレートを調整した後で、SBCは、第2のRTCP APPパケットを基地局に更に送信することができ、第2のRTCP APPパケットは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
具体的には、第2のRTCP APPパケットは、第1のRTCP APPパケットのフォーマットと同じフォーマットを使用し、第2のRTCP APPパケットのサブタイプフィールドは、第1のRTCP APPパケットのサブタイプフィールドとは異なる識別子を使用する点が異なる。具体的には、第2のRTCP APPパケットのサブタイプフィールドは、識別子2を使用して、第2のRTCP APPパケットがSBCにより基地局に対して送信された応答であることを示すことができ、応答内のアプリケーションに依存するデータフィールドは、増やされた又は減らされたサービスレートを具体的に搬送することができる。
具体的には、SBCは、第2のRTCP APPパケットをP−GWに送信する。第2のRTCP APPパケットに対してトンネルカプセル化を実行した後で、P−GWは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化された第2のRTCP APPパケットをS−GWに送信する。S−GWは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化された第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
さらに、サービスパケットが音声サービスのパケットである場合、すなわち、音声サービスの場合、レート調整要求メッセージはサービスパケットのコーデックモード要求CMRを含み、ここで、CMRは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
それに応じて、端末にレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、サービスパケットのコーデックモード要求(Codec Mode Request、略してCMR)に増やされた又は減らされたサービスレートを記入するとともに、CMRが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するサービスパケットを端末に送信することであり得る。すなわち、RTPによって搬送されるペイロード内のCMRを修正するとともに、対応するレートを記入し、その結果、端末は、CMRに従って、使用されるコーデックレートを制御する。
それに応じて、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、サービスパケットのコーデックモード要求CMRに増やされた又は減らされたサービスレートを記入するとともに、CMRが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するサービスパケットをピアエンドに送信することであり得る。
すなわち、音声サービスの場合、サービスレートが調整されると、CMRを使用することにより、端末又はピアエンドに対して増やされた又は減らされたサービスレートが送信される。
サービスパケットがビデオサービスのパケットである場合、すなわち、ビデオサービスの場合、レート調整要求メッセージは、具体的には、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージであり、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
それに応じて、端末にレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、端末に一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージ(Temporary Maximum Media Stream Bit Rate Request、略してTMMBR)を送信することであって、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、ピアエンドに一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージを送信することであって、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
すなわち、ビデオサービスの場合、サービスレートの調整中に、TMMBRを使用することにより、端末又はピアエンドに対して増やされた又は減らされたサービスレートが送信される。
本明細書のTMMBRは、具体的には、RFC5104において定義されたサービスタイプである、という点に注意が必要である。
さらに、ビデオサービスの場合、SBCは、端末又はピアエンドによって送信された一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージ(Temporary Maximum Media Stream Bit Rate Notification、略してTMMBN)を更に受信することができ、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージに対する応答メッセージである。
この実施例では、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を取得するとともに、基地局の実際の伝送能力情報に従って、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートを更に調整し、その結果、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それにより、サービスデータの伝送品質を改善する。
図4は、本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のフローチャートであり、この実施例は、基地局によって実行される。図2において示されるネットワークアーキテクチャの場合、実行主体は、具体的には、eNBであり得る。図4において示されるように、この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
ステップ201:基地局の実際の伝送能力情報を取得する。
具体的には、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得することができる。
基地局の無線インタフェースの伝送能力が変化した場合、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報を取得する。具体的な実装例では、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得することができる。プリセット条件が設定されることができ、プリセット条件が満たされるとステップ202が実行される。プリセット条件は、必要に応じて柔軟に設定されることができ、例えば、プリセット条件は、現在の実際の伝送能力情報が以前に取得された実際の伝送能力情報と異なることであってもよく、又はプリセット条件は、実際の伝送能力情報が取得されることであってもよい。これは、本明細書では限定されない。基地局の無線インタフェースの伝送品質は多くの要因に関係しており、多くの要因における重要な要素は、端末と基地局との間の距離である。端末と基地局との間の距離が短い場合、無線インタフェースの伝送品質は良好である。端末と基地局との間の距離が長い場合、伝送品質は悪い。
ステップ202:基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信する。
実際の伝送能力情報は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するために、SBCによって使用される。
さらに、ステップ202において、基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信することであって、ここで、実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、送信することは、具体的には、基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、第1のRTCP APPパケットをSBCに送信することであり得る。本明細書の第1のRTCP APPパケットの具体的な説明については、図3において示される実施例を参照されたい。
さらに、基地局は、SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを更に受信することができ、ここで、第2のRTCP APPパケットは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、増やされた又は減らされたサービスレートは、実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである。本明細書の第2のRTCP APPパケットの具体的な説明については、図3において示される実施例を参照されたい。本明細書の第2のRTCP APPパケットは、第1のRTCP APPパケットに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整するとともに、第2のRTCP APPパケットを基地局に送信した後で、基地局に、SBCが、既に基地局の実際の伝送能力情報に従って、対応するレート調整処理を実行していることを通知するために使用され、それにより、基地局が同じ内容の第1のRTCP APPパケットを繰り返し送信することを回避する。
この実施例では、基地局の伝送能力が変化した場合、基地局の実際の伝送能力情報が取得され、実際の伝送能力情報がSBCに送信される。SBCは、実際の伝送能力情報と、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って、調整処理を実行する。すなわち、アクセスネットワーク内の基地局とコアネットワーク内のSBCとが互いに協働し、その結果、サービスパケットが基地局に送信されるサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
下記は、図3及び図4において示される方法の実施例の技術的解決法を詳細に説明するために、いくつかの具体的な実施例を使用する。
図5は、本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のシグナリングフローチャートである。この実施例は、前述の実施例のインタラクションの実装例である。この実施例は、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerを含む。この実施例は、音声サービスに適用可能であり、同様に、ビデオサービスに適用可能である。この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
S501.コールシグナリングネゴシエーションが、UE、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間で実行される。
SIPシグナリングネゴシエーションの後で、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間でベアラプレーンインタラクションが実行される。例えば、eNBは、UEからアップリンクデータパケットを受信し、具体的には、GTPトンネルを使用することによりデータパケットをS−GWに転送し、S−GWはデータパケットをP−GWに送信するとともに、P−GWは、GTPトンネルからデータパケットを取得し、データパケットをP−CSCF/SBCに送信する。ダウンリンク方向では、P−CSCF/SBCはダウンリンクデータパケットをP−GWに送信し、P−GWは、GTPトンネルを使用することによりデータパケットをS−GWに送信し、S−GWは、GTPトンネルを使用することによりデータパケットをeNBに送信するとともに、eNBは、無線インタフェースを使用することによりデータパケットをUEに転送する。エンドツーエンドのネットワーク伝送機能を実現するために、UE、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間のリアルタイムデータの伝送中に、RTP及びRTCPが使用されることができる。リアルタイムデータの伝送中、RTP及びRTCPデータパケットは、GTPトンネルを使用することにより、eNB、S−GW、及びP−GWの間で送信され得る。P−CSCF/SBCは、統合されたP−CSCF及びSBCを示すために使用される。
S502.eNBが、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
具体的には、eNBは、リアルタイムでインタフェースの実際の伝送品質情報を取得することができ、現在取得されている実際の伝送能力情報が、以前に取得された実際の伝送能力情報と異なる場合に、eNBは、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
S503.eNBは、S−GWを使用することにより第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
第1のRTCP APPパケットは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報を搬送する。無線インタフェースの実際の伝送品質情報の具体的な内容については、前述の実施例の説明の記述を参照されたい。詳細は再度ここでは説明されない。具体的には、eNBは第1のRTCP APPパケットをS−GWに送信し、S−GWは第1のRTCP APPをP−GWに送信するとともに、P−GWは第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
S504.P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、eNBにサービスパケットを送信する送信側に対するレート調整処理を開始する。
具体的には、サービスパケットがアップリンクのサービスパケットである場合、UEに対するレート調整処理が具体的に開始される。サービスパケットがダウンリンクサービスパケットであり、P−CSCF/SBCがコーデック変換処理を行わない場合、ピアに対するレート調整処理が具体的に開始される。サービスパケットがダウンリンクサービスパケットであり、P−CSCF/SBCがコーデック変換を行う場合、P−CSCF/SBCに対するレート調整処理が具体的に開始される。
S505.P−CSCF/SBCが、第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
第2のRTCP APPパケットは、UE又はピアに対するレート調整処理がP−CSCF/SBCによって開始された後で取得されるサービスレートを搬送する。
この実施例では、eNBがeNBの無線インタフェースの実際の伝送能力情報をP−CSCF/SBCに通知するとともに、P−CSCF/SBCがサービス状況に従ってサービスレート調整を開始し、その結果、レート調整処理の後で取得されるサービスレートは、実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
図6は、本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のシグナリングフローチャートである。この実施例は、図5において示される実施例に基づいているとともに、音声サービスに関する具体的な説明の記述を提供する。この実施例は、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerを含む。この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
S601.コールシグナリングネゴシエーションが、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間で実行される。
S602.eNBが、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
S603.eNBは、S−GWを使用することにより第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
この実施例におけるS601〜S603は、図5において示される実施例におけるS501〜S503と同様である。詳細については、前述の実施例の説明の記述を参照されたい。詳細は再度ここでは説明されない。
S604.第1のRTCP APPパケットがアップリンク方向に存在する場合、P−CSCF/SBCが、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、RTPパケットをUEに送信する。
具体的には、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報、及びUEによってサポートされるレートセット情報に従ってオリジナルのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、リアルタイム転送プロトコル(Real-Time Transport Protocol、略してRTP)パケットのペイロード内のCMRに増やされた又は減らされたサービスレートを追加する。CMRを取得した後で、UEは、UEのコーデックレートに対して、対応する調整を実行することができる。
S605.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行しない場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、RTPパケットをピアに送信する。
RTPパケットは、S604におけるRTPパケットと同じであり、すなわち、RTPパケットのペイロード内のCMRに増やされた又は減らされたサービスレートが記入されている。S604との違いは、S605では、増やされた又は減らされたサービスレートがピアに送信されることにある。
S606.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行する場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCのサービスレートに対して、対応する調整を実行する。
具体的には、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCがサービスパケットを送信するサービスレートを増やすか又は減らし、すなわち増やされた又は減らされたサービスレートでサービスパケットを基地局に送信する。
S604〜S606に関して順番はない、という点に注意が必要である。S607は、S604〜S606のうちのいずれか1つが実行された後で実行される。
S607.P−CSCF/SBCは、第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
第2のRTCP APPパケットは、レート調整処理がP−CSCF/SBCによって開始された後で取得されるサービスレートを搬送する。
この実施例では、音声サービスの場合、eNBがeNBの無線インタフェースの実際の伝送能力情報をP−CSCF/SBCに通知するとともに、P−CSCF/SBCがサービス状況に従ってサービスレート調整を開始し、その結果、レート調整処理の後で取得されるサービスレートは、実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
図7は、本発明によるサービスレート調整方法の第3の実施例のシグナリングフローチャートである。この実施例は、図5において示される実施例に基づいているとともに、音声サービスに関する具体的な説明の記述を提供する。この実施例は、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerを含む。この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
S701.コールシグナリングネゴシエーションが、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間で実行される。
S702.eNBが、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
S703.eNBは、S−GWを使用することにより第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
この実施例におけるS701〜S703は、図6において示される実施例におけるS601〜S603と同様である。詳細については、前述の実施例の説明の記述を参照されたい。詳細は再度ここでは説明されない。
S704.第1のRTCP APPパケットがアップリンク方向に存在する場合、P−CSCF/SBCが、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、TMMBRをUEに送信する。
TMMBRは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCによって増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
S705.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行しない場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、TMMBRをピアに送信する。
具体的には、本明細書のTMMBRは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、S704のサービスレートと同じ、P−CSCF/SBCによって増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。S704との違いは、TMMBRがピアに送信される点にある。
S706.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行する場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCのサービスレートに対して、対応する調整を実行する。
具体的には、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCがサービスパケットを送信するサービスレートを増やすか又は減らし、すなわち増やされた又は減らされたサービスレートでサービスパケットを基地局に送信する。
S704〜S706に関して順番はない、という点に注意が必要である。S707は、S704又はS705のうちのいずれか1つが実行された後で実行される。S708は、S706が実行された後で実行される。
S707.UE又はピアは、TMMBNをP−CSCF/SBCに送信する。
TMMBNは、S704におけるTMMBRに対する応答メッセージである。
S708.P−CSCF/SBCは、第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
第2のRTCP APPパケットは、レート調整処理がP−CSCF/SBCによって開始された後で取得されるサービスレートを搬送する。
この実施例では、ビデオサービスの場合、eNBがeNBの無線インタフェースの実際の伝送能力情報をP−CSCF/SBCに通知するとともに、P−CSCF/SBCがサービス状況に従ってサービスレート調整を開始し、その結果、レート調整処理の後で取得されるサービスレートは、実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
図8は、本発明によるセッションボーダーコントローラの第1の実施例の概略構成図である。図8において示されるように、この実施例の装置は、受信モジュール11と処理モジュール12とを含み得る。受信モジュール11は、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成される。処理モジュール12は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するように構成される。
さらに、実装可能な3つの方法がある。
方法1では、基地局にサービスパケットを送信する送信側は端末であり、処理モジュール12は、増やされた又は減らされたサービスレートを取得するために、実際の伝送能力情報に従って端末のサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。SBCは、送信モジュール13を更に含み、送信モジュール13は、端末にレート調整要求メッセージを送信するように構成されるとともに、レート調整要求メッセージは、増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
方法2では、基地局にサービスパケットを送信する送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、処理モジュール12は、当該SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、実際の伝送能力情報に従ってピアエンドのサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。SBCは、送信モジュール13を更に含み、送信モジュール13は、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信するように構成され、レート調整要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
方法3では、基地局にサービスパケットを送信する送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、処理モジュール12は、当該SBCがコーデック変換処理を実行する場合、実際の伝送能力情報に従って当該SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末にサービスパケットを送信するように具体的に構成される。
さらに、受信モジュール11は、基地局によって送信された第1のRTCP APPパケットを受信するとともに、第1のRTCP APPパケットから基地局の実際の伝送能力情報を取得し、ここで、実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、ように具体的に構成される。
さらに、SBCの送信モジュール13は、第2のRTCP APPパケットを基地局に送信し、ここで、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ように更に構成される。
さらに、サービスパケットが音声サービスのパケットであるとともに、レート調整要求メッセージはサービスパケットのコーデックモード要求CMRを含み、CMRは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
さらに、サービスパケットがビデオサービスのパケットであるとともに、レート調整要求メッセージは、具体的には、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージであり、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
さらに、受信モジュール11は、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージを受信するように更に構成され、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージに対する応答メッセージである。一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは、端末によって送信されてもよく、又はピアエンドによって送信されてもよい。
この実施例における装置は、図3において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図9は、本発明による基地局の第1の実施例の概略構成図である。図9において示されるように、この実施例の装置は、処理モジュール21と送信モジュール22とを含み得る。処理モジュール21は、基地局の実際の伝送能力情報を取得するように構成される。送信モジュール22は、基地局の実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するように構成され、実際の伝送能力情報は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するために、SBCによって使用される。
さらに、送信モジュール22は、当該基地局の実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、第1のRTCP APPパケットをSBCに送信するように具体的に構成される。
さらに、基地局は、SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するように構成された受信モジュール23であって、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、増やされた又は減らされたサービスレートが、実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、受信モジュール23を更に含む。
この実施例における装置は、図4において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図10は、本発明によるセッションボーダーコントローラの第2の実施例の概略構成図である。図10において示されるように、この実施例における装置は、受信機1001とプロセッサ1002とを含み得る。受信機1001は、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成される。プロセッサ1002は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するように構成される。
さらに、基地局にサービスパケットを送信する送信側は端末であり、プロセッサ1002は、実際の伝送能力情報に従って端末のサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。セッションボーダーコントローラは、端末にレート調整要求メッセージを送信するように構成された送信機1003であって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信機1003を更に含む。
さらに、基地局にサービスパケットを送信する送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、プロセッサ1002は、当該SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、実際の伝送能力情報に従ってピアエンドのサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。セッションボーダーコントローラは、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信するように構成された送信機1003であって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信機1003を更に含む。
その代わりに、プロセッサ1002は、当該SBCがコーデック変換処理を実行する場合、実際の伝送能力情報に従って当該SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末にサービスパケットを送信するように具体的に構成される。
さらに、受信機1001が、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成されることは、具体的には、基地局によって送信された第1のRTCP APPパケットを受信することと、第1のRTCP APPパケットから基地局の実際の伝送能力情報を取得することであって、実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、取得することを含む。
送信機1003は、第2のRTCP APPパケットを基地局に送信し、ここで、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ように更に構成される。
さらに、サービスパケットは音声サービスのパケットであり、レート調整要求メッセージはサービスパケットのコーデックモード要求CMRを含むとともに、CMRは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
さらに、サービスパケットはビデオサービスのパケットであり、レート調整要求メッセージは、具体的には、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージとすることができ、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
さらに、受信機1001は、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージを受信し、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージが一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージに対する応答メッセージである、ように更に構成される。一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは、端末によって送信されてもよく、又はピアエンドによって送信されてもよい。
この実施例における装置は、図3において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図11は、本発明による基地局の第2の実施例の概略構成図である。図11において示されるように、この実施例の装置は、プロセッサ1101と送信機1102とを含み得る。プロセッサ1101は、基地局の実際の伝送能力情報を取得するように構成される。送信機1102は、基地局の実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するように構成され、実際の伝送能力情報は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するために、SBCによって使用される。
さらに、送信機1102は、基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信するように構成されることは、具体的には、基地局の実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、第1のRTCP APPパケットをSBCに送信することを含み、実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。
基地局は、SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するように構成された受信機1103であって、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、増やされた又は減らされたサービスレートが、実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、受信機1103を更に含み得る。
この実施例における装置は、図4において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図12は、本発明によるサービスレート調整システムの一実施例の概略構成図である。図12において示されるように、この実施例のシステムは、セッションボーダーコントローラ1201と基地局1202とを含む。セッションボーダーコントローラ1201は、図8において示される装置の実施例の構造、又は図10において示されるデバイスの実施例の構造を使用し得るとともに、これに対応して、図3から図7において示される方法の実施例のいずれか1つの技術的解決法を実行し得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。基地局1202は、図9において示される装置の実施例の構造、又は図11において示されるデバイスの実施例の構造を使用し得るとともに、これに対応して、図3から図7において示される方法の実施例のいずれか1つの技術的解決法を実行し得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
本発明の実施例における受信モジュール11は、セッションボーダーコントローラの受信機に対応してもよく、又はセッションボーダーコントローラのトランシーバに対応してもよい、という点に注意が必要である。送信モジュール13は、セッションボーダーコントローラの送信機に対応してもよく、又はセッションボーダーコントローラのトランシーバに対応してもよい。処理モジュール12は、セッションボーダーコントローラのプロセッサに対応することができる。本明細書におけるプロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、又は本発明の実施例を実施する1つ若しくは複数の集積回路を含み得る。セッションボーダーコントローラは、メモリを更に含み得る。メモリは、命令コードを記憶するように構成されるとともに、プロセッサはメモリ内の命令コードを呼び出して、本発明の実施例における受信モジュール11及び送信モジュール13が前述の動作を実行するように制御する。
本発明のこの実施例における送信モジュール22は、基地局の送信機に対応してもよく、又は基地局のトランシーバに対応してもよい。受信モジュール23は、基地局の受信機に対応してもよく、又は基地局のトランシーバに対応してもよい。処理モジュール21は、基地局のプロセッサに対応することができ、本明細書におけるプロセッサは、本発明の実施例を実施するCPU、ASIC、又は1つ若しくは複数の集積回路であってもよい。基地局は、メモリを更に含み得る。メモリは、命令コードを記憶するように構成されるとともに、プロセッサはメモリ内の命令コードを呼び出して、本発明の実施例における送信モジュール22及び受信モジュール23が前述の動作を実行するように制御する。
当業者は、方法の実施例のステップの全部又はいくつかが、関連するハードウェアに命令するプログラムにより実施され得る、ということを理解し得る。プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され得る。プログラムが動作する場合に、方法の実施例のステップが実行される。前述の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク又は光ディスクのような、プログラムコードを記憶することができるあらゆる媒体を含む。
最後に、前述の実施例は、単に本発明の技術的解決法を説明するために意図されているに過ぎず、本発明を限定するために意図されていない、という点に注意が必要である。前述の実施例に関連して本発明が詳細に説明されたが、当業者は、本発明の実施例の技術的解決法の範囲から逸脱することなく、前述の実施例において説明された技術的解決法に更に修正を行い得るか、又は、それらのいくつか若しくは全ての技術的特徴に等価な置換を行い得る、ということを理解すべきである。
本発明の実施例は、通信技術に関し、特に、サービスレート調整方法及び装置に関する。
データ通信及びマルチメディアサービス要件の発展に伴い、モバイルデータ、モバイルコンピューティング、及びモバイルマルチメディアの動作ニーズを満たす第4世代移動体通信が出現を始める。第4世代移動体通信技術(the 4th Generation mobile communication technology、略して4G)は、時分割ロングタームエボリューション(Time Division Long Term Evolution、略してTD−LTE)、及び周波数分割多重ロングタームエボリューション(Frequency Division Duplexing Long Term Evolution、略してFDD−LTE)という2つの標準を含む。4Gは、3G及びWLANを統合し、データ、高品質オーディオ、高品質ビデオ、高品質画像などの高速伝送を実行するために使用されることができる。
ボイスオーバLTE(Voice over LTE、略してVoLTE)は、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、略してIMS)ネットワークに基づくLTE音声ソリューションである。VoLTEは基本的に2G又は3Gの音声通話(audio call)とは異なる。VoLTEは、オールIP状態の4Gネットワークに基づくエンドツーエンド音声ソリューションである。
図1は、既存のVoLTEコールフローのシグナリングのインタラクション図である。図1において示されるように、コールプロセスにおいて、ユーザ装置(User Equipment、略してUE)は、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、略してSIP)シグナリングを使用することにより、プロキシコールセッション制御機能(Proxy-Call Session Control Function、略してP−CSCF)/セッションボーダーコントローラ(Session Border Controller、略してSBC)にINVITEメッセージを送信する。INVITEメッセージは、コーデック情報を含む。適応マルチレート狭帯域(Adaptive Multirate Narrowband、略してAMR−NB)及び適応マルチレート広帯域(Adaptive Multirate WideBand、略してAMR−WB)コーデックの場合、メッセージはUEによってサポートされるレートセット情報を搬送する。IMSは、INVITEメッセージをピアエンドに送信し、すなわちコーデック情報をピアエンドに送信し、SIPシグナリングを使用することにより音声ベアラプレーンコーデックネゴシエーションを実行する。次に、P−CSCF/SBCは、ピアエンドによってフィードバックされた応答メッセージ180を受信するとともに、応答メッセージ180は、ピアエンドによって返信されたベアラプレーンコーデック情報を搬送する。P−CSCF/SBCは、応答メッセージ180をUEに送信する。このようにして、SIPシグナリングネゴシエーションを使用することにより、UE、P−CSCF/SBC、及びピアエンドは、現在のコールに使用されているコーデック情報を学習する。コーデック情報がAMR−NB又はAMR−WBコーデックである場合、レートセット情報が更に取得される。その後、コールが接続された後で、SIPシグナリングネゴシエーションの結果に従って、ベアラプレーンのインタラクションが実行される。前述のプロセスでは、進化型ノードB(evolved NodeB、略してeNB)及びサービングゲートウェイ(Serving Gateway、略してS−GW)/PDN−ゲートウェイ(PDN Gateway、略してP−GW)がシグナリング及びベアラ情報を転送する。eNBとS−GW/P−GWとの間にシグナリング及びベアラGPRSトンネリングプロトコル(GPRS tunneling protocol、略してGTP)トンネルが確立される。eNBは、UEから送信されたアップリンクパケットを受信すると、GTPトンネルを使用することにより、アップリンクパケットをS−GW/P−GWに転送し、S−GW/P−GWは、アップリンクパケットをP−CSCF/SBCに送信する。P−CSCF/SBCは、ダウンリンクパケットをUEに送信する場合、まずダウンリンクパケットをS−GW/P−GWに送信し、S−GW/P−GWは、GTPトンネルを使用することにより、ダウンリンクパケットをeNBに送信し、eNBは、無線インタフェースを使用することにより、ダウンリンクパケットをUEに転送する。
前述のオールIP音声ソリューションでは、eNB及びS−GW/P−GWは、IPパケット(シグナリング及びベアラを含む)の転送のみを担当する。前述のオールIP音声ソリューションでは、サービスレートは、eNBの無線インタフェースの伝送品質に従って動的に調整されることができない。これは、eNBの実際の伝送能力とサービスレートとの間の不適合によって引き起こされるパケット損失、長い遅延、又は低いリソース利用率の問題をもたらす。
本発明の実施例は、サービスレート調整方法及び装置を提供し、それにより、基地局にサービスデータを送信する送信側のサービスレートに対する調整を実施し、その結果、送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合する。
第1の態様によれば、本発明の一実施例は、サービスレート調整方法であって、基地局によって送信された前記基地局の実際の伝送能力情報を受信するステップと、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するステップとを含む、方法を提供する。
第1の態様に関連して、第1の態様の第1の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側が端末であり、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整する前記ステップは、前記実際の伝送能力情報に従って前記端末のサービスレートを増やすか又は減らすステップと、前記端末にレート調整要求メッセージを送信するステップであって、前記レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、ステップとを含む。
第1の態様に関連して、第1の態様の第2の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側はセッションボーダーコントローラSBCであり、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整する前記ステップは、前記SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、前記実際の伝送能力情報に従ってピアデバイスのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、前記ピアデバイスにレート調整要求メッセージを送信するステップであって、前記レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、ステップか、あるいは前記SBCがコーデック変換処理を実行する場合、前記実際の伝送能力情報に従って前記SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末に前記サービスパケットを送信するステップとを含む。
第1の態様、又は第1の態様の第1から第2の可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、第1の態様の第3の可能な実装例において、基地局によって送信された前記基地局の実際の伝送能力情報を受信する前記ステップは、前記基地局によって送信された第1のアプリケーション定義リアルタイム転送制御プロトコルパケット(RTCP APPパケット)を受信するとともに、前記第1のRTCP APPパケットから前記基地局の前記実際の伝送能力情報を取得するステップであって、前記実際の伝送能力情報が、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、ステップを含む。
第1の態様の第3の可能な実装例に関連して、第1の態様の第4の可能な実装例において、当該方法は、第2のRTCP APPパケットを前記基地局に送信するステップであって、前記第2のRTCP APPパケットが前記増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ステップを更に含む。
第2の態様によれば、本発明の一実施例は、サービスレート調整方法であって、基地局の実際の伝送能力情報を取得するステップと、前記基地局の前記実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するステップとを含み、前記実際の伝送能力情報が、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するために、前記SBCによって使用される、方法を提供する。
第2の態様に関連して、第2の態様の第1の可能な実装例において、前記基地局の前記実際の伝送能力情報をSBCに送信する前記ステップは、前記基地局の前記実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、前記第1のRTCP APPパケットを前記SBCに送信するステップを含み、前記実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実装例に関連して、第2の態様の第2の可能な実装例において、当該方法は、前記SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するステップであって、前記第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、前記増やされた又は減らされたサービスレートが、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って前記SBCが前記送信側の前記サービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、ステップを更に含む。
第3の態様によれば、本発明の一実施例は、セッションボーダーコントローラSBCであって、基地局によって送信された前記基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成された受信モジュールと、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するように構成された処理モジュールとを含む、SBCを提供する。
第3の態様に関連して、第3の態様の第1の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側は端末であり、前記処理モジュールは、前記実際の伝送能力情報に従って前記端末のサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成され、当該SBCは、送信モジュールを更に含み、前記送信モジュールは、前記端末にレート調整要求メッセージを送信するように構成されるとともに、前記レート調整要求メッセージは、増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
第3の態様に関連して、第3の態様の第2の可能な実装例において、前記基地局にサービスパケットを送信する前記送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、前記処理モジュールは、当該SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、前記実際の伝送能力情報に従ってピアデバイスのサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成され、当該SBCは、前記ピアデバイスにレート調整要求メッセージを送信するように構成された送信モジュールであって、前記レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信モジュールを更に含むか、あるいは前記処理モジュールは、当該SBCがコーデック変換処理を実行する場合、前記実際の伝送能力情報に従って当該SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末に前記サービスパケットを送信するように具体的に構成される。
第3の態様、又は第3の態様の第1から第2の可能な実装例のうちのいずれか1つに関連して、第3の態様の第3の可能な実装例において、前記受信モジュールは、前記基地局によって送信された第1のRTCP APPパケットを受信するとともに、前記第1のRTCP APPパケットから前記基地局の前記実際の伝送能力情報を取得し、ここで、前記実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、ように具体的に構成される。
第3の態様の第3の可能な実装例に関連して、第3の態様の第4の可能な実装例において、前記送信モジュールは、第2のRTCP APPパケットを前記基地局に送信し、ここで、前記第2のRTCP APPパケットが前記増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ように更に構成される。
第4の態様によれば、本発明の一実施例は、基地局であって、当該基地局の実際の伝送能力情報を取得するように構成された処理モジュールと、当該基地局の前記実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するように構成された送信モジュールとを含み、前記実際の伝送能力情報が、送信側のサービスレートを、前記実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って調整するために、前記SBCによって使用される、基地局を提供する。
第4の態様に関連して、第4の態様の第1の可能な実装例において、前記送信モジュールは、当該基地局の前記実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、前記第1のRTCP APPパケットを前記SBCに送信するように具体的に構成され、前記実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。
第4の態様、又は第4の態様の第1の可能な実装例に関連して、第4の態様の第2の可能な実装例において、当該基地局は、前記SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するように構成された受信モジュールであって、前記第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、前記増やされた又は減らされたサービスレートが、前記実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する前記送信側の前記サービスレートとに従って前記SBCが前記送信側の前記サービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、受信モジュールを更に含む。
本発明の実施例におけるサービスレート調整方法及び装置によれば、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を取得するとともに、基地局の実際の伝送能力情報に従って、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートを調整し、その結果、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それにより、サービスデータの伝送品質を改善する。
本発明の実施例におけるか又は従来技術における技術的解決法をより明確に説明するために、下記は、実施例又は従来技術を説明するために必要とされる添付図面を簡単に説明する。明らかに、下記の説明における添付図面は本発明のいくつかの実施例を表すとともに、当業者は、創造的な努力なしでこれらの添付図面から更に他の図面を導き出し得る。
既存のVoLTEコールフローのシグナリングのインタラクション図である。
本発明の一実施例によるネットワークアーキテクチャの概略図である。
本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のシグナリングフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のシグナリングフローチャートである。
本発明によるサービスレート調整方法の第3の実施例のシグナリングフローチャートである。
本発明によるセッションボーダーコントローラの第1の実施例の概略構成図である。
本発明による基地局の第1の実施例の概略構成図である。
本発明によるセッションボーダーコントローラの第2の実施例の概略構成図である。
本発明による基地局の第2の実施例の概略構成図である。
本発明によるサービスレート調整システムの一実施例の概略構成図である。
本発明の実施例の目的、技術的解決法、及び利点をより明確にするために、下記は、本発明の実施例における添付図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決法を明確かつ十分に説明する。明らかに、説明される実施例は本発明の実施例の全てではなく一部である。創作的な努力なしで本発明の実施例に基づいて当業者により獲得される他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
図2は、本発明の一実施例によるネットワークアーキテクチャの概略図である。本発明のこの実施例におけるネットワークアーキテクチャは、LTEネットワークアーキテクチャである。具体的には、ユーザ装置(User Equipment、略してUE)は、進化型ノードB(evolved NodeB、略してeNB)を使用することにより、進化型パケットコア(Evolved Packet Core、略してEPC)にアクセスする。EPCは、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity、略してMME)、S−GW、及びP−GWなどの複数のネットワークエンティティを含む。EPC内のネットワークエンティティと進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network、略してE−UTRAN)内のネットワークエンティティとの間の接続関係は、具体的には、MMEはeNBに接続され、S−GWはeNBに接続され、MMEはS−GWに接続されるとともに、S−GWはP−GWを使用することによりIMSに接続される。IMSは、P−CSCF/SBC、サービングコールセッション制御機能(Serving Call Session Control Function、略してS−CSCF)、ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server、略してHSS)などを含む。具体的には、P−CSCF/SBCは、P−GW及びS−CSCFに別々に接続され、S−CSCFは、HSS及びアプリケーションサーバ(Application Server、略してAS)に更に接続される。このネットワークアーキテクチャでは、eNBの主な機能は、無線リソース管理機能(それは、無線ベアラ制御、無線許可制御、接続モビリティ制御を実現する)、ユーザデータストリームのIPヘッダの圧縮及び暗号化、UEが接続状態にあるときのMMEの選択、S−GWユーザプレーンデータのためのルート選択の実施、MMEによって開始されるページング情報及びブロードキャスト情報のスケジューリング並びに伝送の実行、測定の完了、並びにモビリティ構成及びスケジューリングの測定報告などを含む。MMEの主な機能は、非アクセス層(Non-Access Stratum、略してNAS)シグナリングの暗号化及び完全性保護、アクセス層(Access Stratum、略してAS)セキュリティ制御及びアイドル状態モビリティ制御、進化型パケットシステム(Evolved Packet System、略してEPS)ベアラ制御、ページング、ハンドオーバ、ローミング、及び認証のサポートなどを含む。S−GWの主な機能は、パケットデータのルーティング及び転送、モビリティ及びハンドオーバに関するサポート、課金などを含む。P−GWの主な機能は、パケットデータフィルタリング、UEへのIPアドレスの割り当て、アップリンク及びダウンリンク課金並びにレート制限などを含む。
コールセッション制御機能(Call Session Control Function、略してCSCF)は、コールセッション制御機能の位置及び機能に従って、P−CSCF、S−CSCF、及びI−CSCFの3種類に分類されることができる。P−CSCF(Proxy CSCF):
P−CSCFは、ユーザに対するIMS内の第1の接続ポイントであり、プロキシ(Proxy)機能を提供し、すなわちサービス要求を受け入れるとともに、受け入れられたサービス要求を転送する。S−CSCF(Serving CSCF):S−CSCFは、IMSコアネットワーク内のコア制御位置にあり、UEに関する登録認証及びセッション制御を担当し、発信側及び終端側のIMSユーザのための基本セッションルーティング機能を実行するとともに、条件が満たされた場合に、ユーザによって加入されたIMSトリガリング規則に従って、ASへの付加価値サービスルーティング、サービス制御、及びサービスインタラクションのトリガリングを実行する。I−CSCF(Interrogating CSCF):IMSのゲートウェイノードと同様に、I−CSCFは、ローカルドメインのユーザサービスノード割り当て、ルート問い合わせ、及びIMSドメイン間トポロジの隠蔽の機能を提供する。
HSSは、ホームネットワーク内にあって、基本識別子、ルーティング情報、サービス加入情報などを含んでいる、IMSユーザの加入情報を記憶する、集中化された包括的なデータベースである。AS(Application Server)は、IMS加入者にIMS付加価値サービスを提供する。ASは、ユーザのホームネットワーク内に設置されてもよく、又は第三者によって提供されてもよい。
P−CSCF及びSBCは別々に配置されてもよく、又は統合されてもよい、という点に注意が必要である。一般に、P−CSCF及びSBCは、統合されている。したがって、本発明のこの実施例におけるSBCは、P−CSCF及びSBCが統合された物理的な装置であってもよいし、又は独立したSBC装置であってもよく、これは、本明細書では限定されない。
本発明において、VoLTEサービスレートは、図2において示されるネットワークアーキテクチャに基づいて調整される。詳細については、下記の実施例の説明の記述を参照されたい。
図3は、本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のフローチャートであり、この実施例は、SBCによって実行される。図3において示されるように、この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
ステップ101:基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信する。
実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含み得る。無線インタフェースの現在の伝送品質情報は、具体的には、無線インタフェースの現在の伝送品質は良好である、無線インタフェースの現在の伝送品質は正常である、無線インタフェースの現在の伝送品質はわずかに異常である、無線インタフェースの現在の伝送品質は異常である、無線インタフェースの現在の伝送品質は著しく異常である、などであり得る。無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報は、具体的なレート値であり得る。レート値は、ユーザのデータサービスのために基地局によって提供され得るデータ伝送能力の大きさを反映するために使用され、それにより、サービスデータ伝送のために無線インタフェースリソースを最大限に活用することができる。無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報は、セルのトラフィック量及び伝送品質に従って、基地局によって取得されてもよい。
具体的には、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報を取得するとともに、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信する。基地局は、実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得することができる。実装可能な方法では、基地局は、取得された実際の伝送能力情報を、リアルタイムでSBCに送信する。別の実装可能な方法では、基地局は、現在の実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得するとともに、実際の伝送能力情報を以前に取得された実際の伝送能力情報と比較し、実際の伝送能力情報が以前に取得された実際の伝送能力情報と異なる場合、基地局は、基地局の現在の実際の伝送能力情報を、SBCに送信する。すなわち、基地局は、基地局と端末との間の無線インタフェースの品質が変化したことを学習した後で、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報をSBCに送信することができる。具体的な設定は、要件に応じて柔軟に実行されることができる。
ステップ102:送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整する。
具体的には、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートを参照して、受信された実際の伝送能力情報に従って、送信側のサービスレートが調整される。基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、SBCにより、サービスパケットをデパケット化すること(depacketizing)によって取得されるサービスレートである。サービスレートは、具体的には、1秒当たりに転送される必要があるサービスパケットのサイズのことを指す。例えば、概略的な説明のために、本明細書では、端末が音声サービスを開始する例が使用され、基地局の実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送はわずかに異常である、ということにする。基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、減らされる必要があるとともに、この場合、送信側は端末であり、すなわち、端末のサービスレートは、減らされる必要がある。具体的には、端末のコーデックレート設定情報を参照して、端末のサービスレートが減らされるべき量、又はデータ伝送が実行されるべき減らされたサービスレートが決定される必要がある。コーデックレートセット情報は、端末によってサポートされる複数のレート情報を含む。例えば、適応マルチレート狭帯域(Adaptive Multirate NarrowBand、略してAMR−NB)のコーデックの場合、AMR−NBに関して、4.75K、5.15K、5.90K、6.70K、7.40K、7.95K、10.2K、及び12.2Kの8個のレートがある。詳細は、表1を参照されたい。適応マルチレート広帯域(Adaptive Multirate WideBand、略してAMR−WB)のコーデックの場合、AMR−WBに関して、6.6K、8.85K、12.65K、14.25K、15.85K、18.25K、19.85K、23.05K、及び23.85Kの9個のレートがある。詳細は、表2を参照されたい。具体的には、端末は、これらのレートのうちの1つ又は複数をサポートすることができる。すなわち、端末のサービスレートが減らされる必要がある場合に、端末のコーデックレート設定情報は、調整前に使用されていたサービスレートよりも低いとともに、コーデックレートセットに属するサービスレートを使用し得る。
従来技術とは異なるこの実施例では、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を取得することができるとともに、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を参照して、基地局にサービスパケットを送信する送信側の取得されたサービスレートに従って、送信側のサービスレートに対する適応調整を実行することができ、その結果、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
さらに、VoLTEを実施する過程において、基地局によって受信されるデータは、端末によって送信されるアップリンクサービスパケットであり得るか、又はコアネットワーク側によって送信されるダウンリンクサービスパケットであり得る。アップリンクサービスパケットは、端末によって送信されるとともに、具体的には、端末がアップリンクサービスパケットを基地局に送信し、基地局がアップリンクサービスパケットをコアネットワークに送信する。したがって、アップリンクサービスパケットの場合、基地局にサービスパケットを送信する送信側は、端末である。ダウンリンクサービスパケットは、SBCによって送信されるとともに、具体的には、SBCは、コアネットワーク内のS−GW及びP−GWを使用することによりダウンリンクサービスパケットを基地局に送信する。したがって、ダウンリンクサービスパケットの場合、サービスパケットを基地局に送信する送信側は、SBCである。基地局にサービスパケットを送信する前述の異なる送信側のために、SBCは、異なる方法でサービスレートを調整する。下記では、異なる場合のサービスレート調整処理について詳細に説明する。
1.基地局にサービスパケットを送信する送信側が端末であるとともに、端末がアップリンクサービスパケットを基地局に送信する場合、ステップ102において、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整することは、具体的には、増やされた又は減らされたサービスレートを取得するために、実際の伝送能力情報に従って端末のサービスレートを増やすか又は減らすことと、端末にレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
具体的には、基地局は、サービスパケットを転送するために無線インタフェース伝送リソースを割り当てるとともに、基地局の実際の伝送能力は、基地局によって1秒当たりに伝送されることができる実際のデータの量によって示され得る。例えば、基地局によって1秒当たりに伝送されることができるデータの量が多い場合に、基地局の実際の伝送能力は比較的高いか、又は基地局によって1秒当たりに伝送されることができるデータの量が少ない場合に、基地局の実際の伝送能力は低い。実際の伝送能力が比較的高いということは、具体的には、基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質が比較的良好であるか、又は無線インタフェースによって期待されるサービスレートが比較的高い、ということであり得る。具体的には、1秒当たりに伝送されることができるデータの量がしきい値よりも大きい場合に、実際の伝送能力が比較的高いか、又は1秒当たりに伝送されることができるデータの量がしきい値よりも小さい場合に、実際の伝送能力が比較的低い、ということが設定され得る。確かに、具体的な範囲が設定されてもよく、範囲は異なる実際の伝送能力に対応する、ということが理解され得る。例えば、比較的高い実際の伝送能力に対応する第1の範囲が設定され、この範囲は数値で表した間隔であってもよい。基地局によって1秒当たりに伝送され得るデータの量が第1の範囲内にある場合、実際の伝送能力は比較的高い。具体的なしきい値及び範囲の設定が必要に応じて柔軟に行われることができ、本明細書では概略的な説明が一例として単に使用される、という点に注意が必要である。さらに、実際の伝送能力が比較的高い場合に、サービスレートは増やされることができ、その結果、端末はデータ伝送のために比較的高いサービスレートを使用する。実際の伝送能力が比較的低い場合に、サービスレートは減らされることができ、その結果、端末はサービスパケット伝送のために比較的低いサービスレートを使用することができ、さらに、それにより、基地局の低い実際の伝送能力及び端末の高いサービスレートに起因して生じる大きなパケットロス及び長い遅延の問題を緩和することができる。
前述のステップでは、基地局の実際の伝送能力情報が学習され得るとともに、実際の伝送能力情報に従って、端末のサービスレートが対応して調整される必要があることが学習される。具体的な調整処理、すなわちサービスレートを増やす方法とサービスレートを減らす方法については、下記の説明の記述が与えられる必要がある。実際の伝送能力情報が無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報である例が説明のために使用される。eNBは、無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報をSBCに通知することができる。無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報が12.5Kのアップリンクレートであると仮定すると、SBCは近いサービスレートを選択することができる。AMR WBコーデックが現在使用されており、端末がAMR WBコーデックの全てのレートをサポートしている場合、表2によれば、無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報12.5Kに近いサービスレートは12.65Kであり、SBCは端末にレートを12.65Kに調整するように指示する、ということが分かるか、又はAMR NBコーデックが現在使用されており、端末がAMR NBコーデックの全てのレートをサポートしている場合、表1によれば、無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報12.5Kに近いサービスレートは12.2Kであり、SBCは端末にレートを12.2Kに調整するように指示する、ということが分かる。
実際の伝送能力情報が無線インタフェースの伝送品質情報である例が、説明のために使用される。eNBは、無線インタフェースの伝送品質が良好であるという情報をSBCに通知する。さらに、AMR WBコーデックが現在使用されており、端末がAMR WBコーデックの全てのレートをサポートする場合、無線インタフェースの伝送品質が良好であるため、SBCは端末のサービスレートを可能な限り増やすことができる。表2によれば、AMR WBコーデックの最大レートは23.85Kであり、SBCは端末にレートを23.85Kに調整するように指示する。同じコーデックにおいて、eNBが、無線インタフェースの伝送品質が正常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを12.65Kに調整するように指示する。同じコーデックにおいて、eNBが、無線インタフェースの伝送品質が著しく異常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを6.6Kに調整するよう指示し、すなわち、SBCは端末のサービスレートを可能な限り減らす。この実施例では、実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの伝送品質情報であり、SBCが無線インタフェースの伝送品質情報を取得した後で、端末のサービスレートを調整する方法は、要件に応じて柔軟に設定されることができる。上記は一例に過ぎず、限定するものではない。例えば、端末によってサポートされるAMR WBコーデックのレートが6.60K、15.85K、23.0Kであり、eNBが無線インタフェースの伝送品質が良好であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを23.0Kに調整するように指示する、ということが理解され得る。eNBが無線インタフェースの伝送品質が正常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを15.85Kに調整するように指示する。eNBが無線インタフェースの伝送品質が著しく異常であるという情報をSBCに通知すると、SBCは端末にレートを6.60Kに調整するように指示する。すなわち、異なるレートは、無線インタフェースの異なる伝送品質情報に対応する。
前述の説明から、サービスレートを調整するための具体的な原則は、必要に応じて柔軟に設定され得る、ということが分かるが、前述の例は本明細書において限定を課すものではない。
2.基地局にサービスパケットを送信する送信側がSBCであるとともに、SBCがダウンリンクサービスパケットを基地局に送信する場合、ステップ102において、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整することは、具体的には、SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、実際の伝送能力情報に従ってピアエンドのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
基地局にサービスパケットを送信する送信側がSBCであり、すなわち、SBCは、ダウンリンクサービスパケットを基地局に送信するとともに、同様に、下記の2つの場合がある、という点に注意が必要である。ケース1において、SBCはコーデック変換処理を実行しない。そしてケース2において、SBCはコーデック変換処理を実行する。SBCがコーデック変換処理を実行するかどうかは、バックグラウンドでUEとピアとの間で実行されるように、コールの発信側とコールの受信側との間で実行されるSIPシグナリングネゴシエーションに従って取得される。ケース1の場合、前述のステップにおけるピアデバイスにレート調整要求メッセージを送信することが具体的に使用される。ケース2の場合、ステップ102は、具体的には、SBCがコーデック変換処理を実行する場合、実際の伝送能力情報に従ってSBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末にサービスパケットを送信することであり得る。すなわち、SBCは、SBCのサービスレートを調整し、調整の後で取得されるサービスレートでサービスパケットを基地局に送信する。
さらに、ステップ101では、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信する複数の具体的な実装例が存在してもよく、ここで、実際の伝送能力情報は無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。例えば、eNBはMMEにメッセージを送信し、MMEはメッセージをS−GW/P−GWに送信し、S−GW/P−GWはメッセージをPCRFに送信するとともに、PCRFはメッセージをSBCに送信する。メッセージは、eNBの実際の伝送能力情報、すなわち、無線インタフェースの現在の伝送品質情報、又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を搬送することができる。S−GW/P−GWは、統合されたS−GW及びP−GWを示すために使用される、という点に注意が必要である。確かに、その代わりとして、S−GW及びP−GWは別々に配置されてもよく、対応する実装例は下記の通りである。eNBはMMEにメッセージを送信し、MMEはメッセージをS−GWに送信し、S−GWはメッセージをP−GWに送信し、P−GWはメッセージをPCRFに送信するとともに、PCRFはメッセージをSBCに送信する。
SBCが基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信することを実現するために、別の具体的な実装例が使用されてもよい。具体的には、SBCは、基地局によって送信された第1のアプリケーション定義リアルタイム転送制御プロトコルパケット(Application-Defined RTCP Packet、略してRTCP APPパケット)を受信するとともに、第1のRTCP APPパケットから基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を取得する。
基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報は、RFC3550におけるRTCP APPパケットを使用することにより取得される。RFC3550における“6.7 APP: Application-Defined RTCP Packet”は、具体的に、RTCP APPパケットのフォーマット及びアプリケーションを説明する。RTCP APPパケットは、ユーザによって定義されることができるアプリケーションであるとともに、受信機自体によって理解されることができないRTCP APPパケットが受信された場合、RTCP APPパケットは無視され、処理されない。具体的なRTCP APPパケットのフォーマットは下記の通りである。
RFCは、具体的には、コメント要求(Request For Comments)を意味し、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)によってリリースされた一連のメモである。インターネット関連の情報と、UNIX及びインターネットのコミュニティソフトウェア文書は、メモにまとめられ、番号によって整理されている。一般的なインターネットプロトコルのRFC番号は、IP:791、DHCP:2131、SIP:3261、RTP:3550、L2TP:3931などである。この実施例における前述のステップは、したがって、SBCが基地局の実際の伝送能力情報を取得することができるように、既存のRFC3550に基づいて変更される。
この実施例では、基地局の実際の伝送能力情報を送信するためにRTCP APPパケットが使用される場合には、サブタイプフィールドが伝送方向を示す情報に設定される。具体的には、RTCP APPパケットが基地局によりIMSに対して送信された要求であることを示すために、識別子1が使用され得る。識別子1において搬送され得る具体的なパラメータは、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。このパラメータは、アプリケーションに依存するデータフィールドにおいて具体的に搬送されてもよい。
具体的には、GTPトンネルが、GPRSトンネリングプロトコル(GPRS tunneling protocol、略してGTP)に従って、eNBとS−GWとの間、及びS−GWとP−GWとの間に確立される。RTCP APPパケットに対するトンネルカプセル化を実行した後で、eNBは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化されたRTCP APPパケットをS−GWに送信し、S−GWは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化されたRTCP APPパケットをP−GWに送信し、P−GWは、逆カプセル化を実行してRTCP APPパケットを取得するとともに、RTCP APPパケットをSBCに送信する。
さらに、SBCがサービスレートを調整した後で、SBCは、第2のRTCP APPパケットを基地局に更に送信することができ、第2のRTCP APPパケットは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
具体的には、第2のRTCP APPパケットは、第1のRTCP APPパケットのフォーマットと同じフォーマットを使用し、第2のRTCP APPパケットのサブタイプフィールドは、第1のRTCP APPパケットのサブタイプフィールドとは異なる識別子を使用する点が異なる。具体的には、第2のRTCP APPパケットのサブタイプフィールドは、識別子2を使用して、第2のRTCP APPパケットがSBCにより基地局に対して送信された応答であることを示すことができ、応答内のアプリケーションに依存するデータフィールドは、増やされた又は減らされたサービスレートを具体的に搬送することができる。
具体的には、SBCは、第2のRTCP APPパケットをP−GWに送信する。第2のRTCP APPパケットに対してトンネルカプセル化を実行した後で、P−GWは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化された第2のRTCP APPパケットをS−GWに送信する。S−GWは、GTPトンネルを使用することにより、カプセル化された第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
さらに、サービスパケットが音声サービスのパケットである場合、すなわち、音声サービスの場合、レート調整要求メッセージはサービスパケットのコーデックモード要求CMRを含み、ここで、CMRは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
それに応じて、端末にレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、サービスパケットのコーデックモード要求(Codec Mode Request、略してCMR)に増やされた又は減らされたサービスレートを記入するとともに、CMRが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するサービスパケットを端末に送信することであり得る。すなわち、RTPによって搬送されるペイロード内のCMRを修正するとともに、対応するレートを記入し、その結果、端末は、CMRに従って、使用されるコーデックレートを制御する。
それに応じて、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、サービスパケットのコーデックモード要求CMRに増やされた又は減らされたサービスレートを記入するとともに、CMRが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するサービスパケットをピアエンドに送信することであり得る。
すなわち、音声サービスの場合、サービスレートが調整されると、CMRを使用することにより、端末又はピアエンドに対して増やされた又は減らされたサービスレートが送信される。
サービスパケットがビデオサービスのパケットである場合、すなわち、ビデオサービスの場合、レート調整要求メッセージは、具体的には、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージであり、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
それに応じて、端末にレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、端末に一時的最大メディアストリームビットレート要求(Temporary Maximum Media Stream Bit Rate Request、略してTMMBR)メッセージを送信することであって、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信することであって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することは、具体的には、ピアエンドに一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージを送信することであって、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信することであり得る。
すなわち、ビデオサービスの場合、サービスレートの調整中に、TMMBRを使用することにより、端末又はピアエンドに対して増やされた又は減らされたサービスレートが送信される。
本明細書のTMMBRは、具体的には、RFC5104において定義されたサービスタイプである、という点に注意が必要である。
さらに、ビデオサービスの場合、SBCは、端末又はピアエンドによって送信された一時的最大メディアストリームビットレート通知(Temporary Maximum Media Stream Bit Rate Notification、略してTMMBN)メッセージを更に受信することができ、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージに対する応答メッセージである。
この実施例では、SBCは、基地局の実際の伝送能力情報を取得するとともに、基地局の実際の伝送能力情報に従って、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートを更に調整し、その結果、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それにより、サービスデータの伝送品質を改善する。
図4は、本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のフローチャートであり、この実施例は、基地局によって実行される。図2において示されるネットワークアーキテクチャの場合、実行主体は、具体的には、eNBであり得る。図4において示されるように、この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
ステップ201:基地局の実際の伝送能力情報を取得する。
具体的には、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得することができる。
基地局の無線インタフェースの伝送能力が変化した場合、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報を取得する。具体的な実装例では、基地局は、基地局の実際の伝送能力情報をリアルタイムで取得することができる。プリセット条件が設定されることができ、プリセット条件が満たされるとステップ202が実行される。プリセット条件は、必要に応じて柔軟に設定されることができ、例えば、プリセット条件は、現在の実際の伝送能力情報が以前に取得された実際の伝送能力情報と異なることであってもよく、又はプリセット条件は、実際の伝送能力情報が取得されることであってもよい。これは、本明細書では限定されない。基地局の無線インタフェースの伝送品質は多くの要因に関係しており、多くの要因における重要な要素は、端末と基地局との間の距離である。端末と基地局との間の距離が短い場合、無線インタフェースの伝送品質は良好である。端末と基地局との間の距離が長い場合、伝送品質は悪い。
ステップ202:基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信する。
実際の伝送能力情報は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するために、SBCによって使用される。
さらに、ステップ202において、基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信することであって、ここで、実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、送信することは、具体的には、基地局の無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、第1のRTCP APPパケットをSBCに送信することであり得る。本明細書の第1のRTCP APPパケットの具体的な説明については、図3において示される実施例を参照されたい。
さらに、基地局は、SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを更に受信することができ、ここで、第2のRTCP APPパケットは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、増やされた又は減らされたサービスレートは、実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである。本明細書の第2のRTCP APPパケットの具体的な説明については、図3において示される実施例を参照されたい。本明細書の第2のRTCP APPパケットは、第1のRTCP APPパケットに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整するとともに、第2のRTCP APPパケットを基地局に送信した後で、基地局に、SBCが、既に基地局の実際の伝送能力情報に従って、対応するレート調整処理を実行していることを通知するために使用され、それにより、基地局が同じ内容の第1のRTCP APPパケットを繰り返し送信することを回避する。
この実施例では、基地局の伝送能力が変化した場合、基地局の実際の伝送能力情報が取得され、実際の伝送能力情報がSBCに送信される。SBCは、実際の伝送能力情報と、基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って、調整処理を実行する。すなわち、アクセスネットワーク内の基地局とコアネットワーク内のSBCとが互いに協働し、その結果、サービスパケットが基地局に送信されるサービスレートは、基地局の実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
下記は、図3及び図4において示される方法の実施例の技術的解決法を詳細に説明するために、いくつかの具体的な実施例を使用する。
図5は、本発明によるサービスレート調整方法の第1の実施例のシグナリングフローチャートである。この実施例は、前述の実施例のインタラクションの実装例である。この実施例は、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerを含む。この実施例は、音声サービスに適用可能であり、同様に、ビデオサービスに適用可能である。この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
S501.コールシグナリングネゴシエーションが、UE、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間で実行される。
SIPシグナリングネゴシエーションの後で、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間でベアラプレーンインタラクションが実行される。例えば、eNBは、UEからアップリンクデータパケットを受信し、具体的には、GTPトンネルを使用することによりデータパケットをS−GWに転送し、S−GWはデータパケットをP−GWに送信するとともに、P−GWは、GTPトンネルからデータパケットを取得し、データパケットをP−CSCF/SBCに送信する。ダウンリンク方向では、P−CSCF/SBCはダウンリンクデータパケットをP−GWに送信し、P−GWは、GTPトンネルを使用することによりデータパケットをS−GWに送信し、S−GWは、GTPトンネルを使用することによりデータパケットをeNBに送信するとともに、eNBは、無線インタフェースを使用することによりデータパケットをUEに転送する。エンドツーエンドのネットワーク伝送機能を実現するために、UE、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間のリアルタイムデータの伝送中に、RTP及びRTCPが使用されることができる。リアルタイムデータの伝送中、RTP及びRTCPデータパケットは、GTPトンネルを使用することにより、eNB、S−GW、及びP−GWの間で送信され得る。P−CSCF/SBCは、統合されたP−CSCF及びSBCを示すために使用される。
S502.eNBが、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
具体的には、eNBは、リアルタイムでインタフェースの実際の伝送品質情報を取得することができ、現在取得されている実際の伝送能力情報が、以前に取得された実際の伝送能力情報と異なる場合に、eNBは、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
S503.eNBは、S−GWを使用することにより第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
第1のRTCP APPパケットは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報を搬送する。無線インタフェースの実際の伝送品質情報の具体的な内容については、前述の実施例の説明の記述を参照されたい。詳細は再度ここでは説明されない。具体的には、eNBは第1のRTCP APPパケットをS−GWに送信し、S−GWは第1のRTCP APPパケットをP−GWに送信するとともに、P−GWは第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
S504.P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、eNBにサービスパケットを送信する送信側に対するレート調整処理を開始する。
具体的には、サービスパケットがアップリンクのサービスパケットである場合、UEに対するレート調整処理が具体的に開始される。サービスパケットがダウンリンクサービスパケットであり、P−CSCF/SBCがコーデック変換処理を行わない場合、ピアに対するレート調整処理が具体的に開始される。サービスパケットがダウンリンクサービスパケットであり、P−CSCF/SBCがコーデック変換を行う場合、P−CSCF/SBCに対するレート調整処理が具体的に開始される。
S505.P−CSCF/SBCが、第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
第2のRTCP APPパケットは、UE又はピアに対するレート調整処理がP−CSCF/SBCによって開始された後で取得されるサービスレートを搬送する。
この実施例では、eNBがeNBの無線インタフェースの実際の伝送能力情報をP−CSCF/SBCに通知するとともに、P−CSCF/SBCがサービス状況に従ってサービスレート調整を開始し、その結果、レート調整処理の後で取得されるサービスレートは、実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
図6は、本発明によるサービスレート調整方法の第2の実施例のシグナリングフローチャートである。この実施例は、図5において示される実施例に基づいているとともに、音声サービスに関する具体的な説明の記述を提供する。この実施例は、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerを含む。この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
S601.コールシグナリングネゴシエーションが、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間で実行される。
S602.eNBが、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
S603.eNBは、S−GWを使用することにより第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
この実施例におけるS601〜S603は、図5において示される実施例におけるS501〜S503と同様である。詳細については、前述の実施例の説明の記述を参照されたい。詳細は再度ここでは説明されない。
S604.第1のRTCP APPパケットがアップリンク方向に存在する場合、P−CSCF/SBCが、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、RTPパケットをUEに送信する。
具体的には、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報、及びUEによってサポートされるレートセット情報に従ってオリジナルのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、リアルタイム転送プロトコル(Real-Time Transport Protocol、略してRTP)パケットのペイロード内のCMRに増やされた又は減らされたサービスレートを追加する。CMRを取得した後で、UEは、UEのコーデックレートに対して、対応する調整を実行することができる。
S605.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行しない場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、RTPパケットをピアに送信する。
RTPパケットは、S604におけるRTPパケットと同じであり、すなわち、RTPパケットのペイロード内のCMRに増やされた又は減らされたサービスレートが記入されている。S604との違いは、S605では、増やされた又は減らされたサービスレートがピアに送信されることにある。
S606.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行する場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCのサービスレートに対して、対応する調整を実行する。
具体的には、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCがサービスパケットを送信するサービスレートを増やすか又は減らし、すなわち増やされた又は減らされたサービスレートでサービスパケットを基地局に送信する。
S604〜S606に関して順番はない、という点に注意が必要である。S607は、S604〜S606のうちのいずれか1つが実行された後で実行される。
S607.P−CSCF/SBCは、第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
第2のRTCP APPパケットは、レート調整処理がP−CSCF/SBCによって開始された後で取得されるサービスレートを搬送する。
この実施例では、音声サービスの場合、eNBがeNBの無線インタフェースの実際の伝送能力情報をP−CSCF/SBCに通知するとともに、P−CSCF/SBCがサービス状況に従ってサービスレート調整を開始し、その結果、レート調整処理の後で取得されるサービスレートは、実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
図7は、本発明によるサービスレート調整方法の第3の実施例のシグナリングフローチャートである。この実施例は、図5において示される実施例に基づいているとともに、音声サービスに関する具体的な説明の記述を提供する。この実施例は、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerを含む。この実施例における方法は、下記のステップを含み得る。
S701.コールシグナリングネゴシエーションが、UE、eNB、S−GW、P−GW、P−CSCF/SBC、及びピアノードpeerの間で実行される。
S702.eNBが、無線インタフェースの実際の伝送品質が変化したことを知る。
S703.eNBは、S−GWを使用することにより第1のRTCP APPパケットをP−CSCF/SBCに送信する。
この実施例におけるS701〜S703は、図6において示される実施例におけるS601〜S603と同様である。詳細については、前述の実施例の説明の記述を参照されたい。詳細は再度ここでは説明されない。
S704.第1のRTCP APPパケットがアップリンク方向に存在する場合、P−CSCF/SBCが、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、TMMBRをUEに送信する。
TMMBRは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCによって増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
S705.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行しない場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、TMMBRをピアに送信する。
具体的には、本明細書のTMMBRは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、S704のサービスレートと同じ、P−CSCF/SBCによって増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。S704との違いは、TMMBRがピアに送信される点にある。
S706.第1のRTCP APPパケットがダウンリンク方向に存在し、P−CSCF/SBCがコーデック変換を実行する場合、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCのサービスレートに対して、対応する調整を実行する。
具体的には、P−CSCF/SBCは、基地局の無線インタフェースの実際の伝送品質情報に従って、P−CSCF/SBCがサービスパケットを送信するサービスレートを増やすか又は減らし、すなわち増やされた又は減らされたサービスレートでサービスパケットを基地局に送信する。
S704〜S706に関して順番はない、という点に注意が必要である。S707は、S704又はS705のうちのいずれか1つが実行された後で実行される。S708は、S706が実行された後で実行される。
S707.UE又はピアは、TMMBNをP−CSCF/SBCに送信する。
TMMBNは、S704におけるTMMBRに対する応答メッセージである。
S708.P−CSCF/SBCは、第2のRTCP APPパケットをeNBに送信する。
第2のRTCP APPパケットは、レート調整処理がP−CSCF/SBCによって開始された後で取得されるサービスレートを搬送する。
この実施例では、ビデオサービスの場合、eNBがeNBの無線インタフェースの実際の伝送能力情報をP−CSCF/SBCに通知するとともに、P−CSCF/SBCがサービス状況に従ってサービスレート調整を開始し、その結果、レート調整処理の後で取得されるサービスレートは、実際の伝送能力に適合し、それによりデータの伝送品質を向上させることができる。
図8は、本発明によるセッションボーダーコントローラの第1の実施例の概略構成図である。図8において示されるように、この実施例の装置は、受信モジュール11と処理モジュール12とを含み得る。受信モジュール11は、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成される。処理モジュール12は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するように構成される。
さらに、実装可能な3つの方法がある。
方法1では、基地局にサービスパケットを送信する送信側は端末であり、処理モジュール12は、増やされた又は減らされたサービスレートを取得するために、実際の伝送能力情報に従って端末のサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。SBCは、送信モジュール13を更に含み、送信モジュール13は、端末にレート調整要求メッセージを送信するように構成されるとともに、レート調整要求メッセージは、増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
方法2では、基地局にサービスパケットを送信する送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、処理モジュール12は、当該SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、実際の伝送能力情報に従ってピアエンドのサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。SBCは、送信モジュール13を更に含み、送信モジュール13は、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信するように構成され、レート調整要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
方法3では、基地局にサービスパケットを送信する送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、処理モジュール12は、当該SBCがコーデック変換処理を実行する場合、実際の伝送能力情報に従って当該SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末にサービスパケットを送信するように具体的に構成される。
さらに、受信モジュール11は、基地局によって送信された第1のRTCP APPパケットを受信するとともに、第1のRTCP APPパケットから基地局の実際の伝送能力情報を取得し、ここで、実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、ように具体的に構成される。
さらに、SBCの送信モジュール13は、第2のRTCP APPパケットを基地局に送信し、ここで、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ように更に構成される。
さらに、サービスパケットが音声サービスのパケットであるとともに、レート調整要求メッセージはサービスパケットのコーデックモード要求CMRを含み、CMRは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
さらに、サービスパケットがビデオサービスのパケットであるとともに、レート調整要求メッセージは、具体的には、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージであり、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
さらに、受信モジュール11は、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージを受信するように更に構成され、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージに対する応答メッセージである。一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは、端末によって送信されてもよく、又はピアエンドによって送信されてもよい。
この実施例における装置は、図3において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図9は、本発明による基地局の第1の実施例の概略構成図である。図9において示されるように、この実施例の装置は、処理モジュール21と送信モジュール22とを含み得る。処理モジュール21は、基地局の実際の伝送能力情報を取得するように構成される。送信モジュール22は、基地局の実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するように構成され、実際の伝送能力情報は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するために、SBCによって使用される。
さらに、送信モジュール22は、当該基地局の実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、第1のRTCP APPパケットをSBCに送信するように具体的に構成される。
さらに、基地局は、SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するように構成された受信モジュール23であって、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、増やされた又は減らされたサービスレートが、実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、受信モジュール23を更に含む。
この実施例における装置は、図4において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図10は、本発明によるセッションボーダーコントローラの第2の実施例の概略構成図である。図10において示されるように、この実施例における装置は、受信機1001とプロセッサ1002とを含み得る。受信機1001は、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成される。プロセッサ1002は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するように構成される。
さらに、基地局にサービスパケットを送信する送信側は端末であり、プロセッサ1002は、実際の伝送能力情報に従って端末のサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。セッションボーダーコントローラは、端末にレート調整要求メッセージを送信するように構成された送信機1003であって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信機1003を更に含む。
さらに、基地局にサービスパケットを送信する送信側は当該セッションボーダーコントローラSBCであり、プロセッサ1002は、当該SBCがコーデック変換処理を実行しない場合、実際の伝送能力情報に従ってピアエンドのサービスレートを増やすか又は減らすように具体的に構成される。セッションボーダーコントローラは、ピアエンドにレート調整要求メッセージを送信するように構成された送信機1003であって、レート調整要求メッセージが増やされた又は減らされたサービスレートを含む、送信機1003を更に含む。
その代わりに、プロセッサ1002は、当該SBCがコーデック変換処理を実行する場合、実際の伝送能力情報に従って当該SBCのサービスレートを増やすか又は減らすとともに、増やされた又は減らされたサービスレートで端末にサービスパケットを送信するように具体的に構成される。
さらに、受信機1001が、基地局によって送信された基地局の実際の伝送能力情報を受信するように構成されることは、具体的には、基地局によって送信された第1のRTCP APPパケットを受信することと、第1のRTCP APPパケットから基地局の実際の伝送能力情報を取得することであって、実際の伝送能力情報が無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む、取得することを含む。
送信機1003は、第2のRTCP APPパケットを基地局に送信し、ここで、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する、ように更に構成される。
さらに、サービスパケットは音声サービスのパケットであり、レート調整要求メッセージはサービスパケットのコーデックモード要求CMRを含むとともに、CMRは増やされた又は減らされたサービスレートを搬送する。
さらに、サービスパケットはビデオサービスのパケットであり、レート調整要求メッセージは、具体的には、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージとすることができ、一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージは増やされた又は減らされたサービスレートを含む。
さらに、受信機1001は、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージを受信し、ここで、一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージが一時的最大メディアストリームビットレート要求メッセージに対する応答メッセージである、ように更に構成される。一時的最大メディアストリームビットレート通知メッセージは、端末によって送信されてもよく、又はピアエンドによって送信されてもよい。
この実施例における装置は、図3において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図11は、本発明による基地局の第2の実施例の概略構成図である。図11において示されるように、この実施例の装置は、プロセッサ1101と送信機1102とを含み得る。プロセッサ1101は、基地局の実際の伝送能力情報を取得するように構成される。送信機1102は、基地局の実際の伝送能力情報をセッションボーダーコントローラSBCに送信するように構成され、実際の伝送能力情報は、送信側のサービスレートを、実際の伝送能力情報と基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従って調整するために、SBCによって使用される。
さらに、送信機1102は、基地局の実際の伝送能力情報をSBCに送信するように構成されることは、具体的には、基地局の実際の伝送能力情報を第1のRTCP APPパケットに追加するとともに、第1のRTCP APPパケットをSBCに送信することを含み、実際の伝送能力情報は、無線インタフェースの現在の伝送品質情報又は無線インタフェースによって期待されるサービスレート情報を含む。
基地局は、SBCによって送信された第2のRTCP APPパケットを受信するように構成された受信機1103であって、第2のRTCP APPパケットが増やされた又は減らされたサービスレートを搬送するとともに、増やされた又は減らされたサービスレートが、実際の伝送能力情報と当該基地局にサービスパケットを送信する送信側のサービスレートとに従ってSBCが送信側のサービスレートを調整した後で取得されるサービスレートである、受信機1103を更に含み得る。
この実施例における装置は、図4において示される方法の実施例の技術的解決法を実行するように構成され得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
図12は、本発明によるサービスレート調整システムの一実施例の概略構成図である。図12において示されるように、この実施例のシステムは、セッションボーダーコントローラ1201と基地局1202とを含む。セッションボーダーコントローラ1201は、図8において示される装置の実施例の構造、又は図10において示されるデバイスの実施例の構造を使用し得るとともに、これに対応して、図3から図7において示される方法の実施例のいずれか1つの技術的解決法を実行し得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。基地局1202は、図9において示される装置の実施例の構造、又は図11において示されるデバイスの実施例の構造を使用し得るとともに、これに対応して、図3から図7において示される方法の実施例のいずれか1つの技術的解決法を実行し得る。その実施原則及び技術的効果は同様である。詳細は再度ここでは説明されない。
本発明の実施例における受信モジュール11は、セッションボーダーコントローラの受信機に対応してもよく、又はセッションボーダーコントローラのトランシーバに対応してもよい、という点に注意が必要である。送信モジュール13は、セッションボーダーコントローラの送信機に対応してもよく、又はセッションボーダーコントローラのトランシーバに対応してもよい。処理モジュール12は、セッションボーダーコントローラのプロセッサに対応することができる。本明細書におけるプロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、又は本発明の実施例を実施する1つ若しくは複数の集積回路を含み得る。セッションボーダーコントローラは、メモリを更に含み得る。メモリは、命令コードを記憶するように構成されるとともに、プロセッサはメモリ内の命令コードを呼び出して、本発明の実施例における受信モジュール11及び送信モジュール13が前述の動作を実行するように制御する。
本発明のこの実施例における送信モジュール22は、基地局の送信機に対応してもよく、又は基地局のトランシーバに対応してもよい。受信モジュール23は、基地局の受信機に対応してもよく、又は基地局のトランシーバに対応してもよい。処理モジュール21は、基地局のプロセッサに対応することができ、本明細書におけるプロセッサは、本発明の実施例を実施するCPU、ASIC、又は1つ若しくは複数の集積回路であってもよい。基地局は、メモリを更に含み得る。メモリは、命令コードを記憶するように構成されるとともに、プロセッサはメモリ内の命令コードを呼び出して、本発明の実施例における送信モジュール22及び受信モジュール23が前述の動作を実行するように制御する。
当業者は、方法の実施例のステップの全部又はいくつかが、関連するハードウェアに命令するプログラムにより実施され得る、ということを理解し得る。プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され得る。プログラムが動作する場合に、方法の実施例のステップが実行される。前述の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク又は光ディスクのような、プログラムコードを記憶することができるあらゆる媒体を含む。
最後に、前述の実施例は、単に本発明の技術的解決法を説明するために意図されているに過ぎず、本発明を限定するために意図されていない、という点に注意が必要である。前述の実施例に関連して本発明が詳細に説明されたが、当業者は、本発明の実施例の技術的解決法の範囲から逸脱することなく、前述の実施例において説明された技術的解決法に更に修正を行い得るか、又は、それらのいくつか若しくは全ての技術的特徴に等価な置換を行い得る、ということを理解すべきである。