JP2018525370A5 - 薬剤搭載ナノ樹脂粒子 - Google Patents

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本発明は、薬学的使用に好適なナノサイズ樹脂粒子であって、当該樹脂粒子が、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間、およびD10値が50ナノメートル以上であるような粒度分布を有するナノサイズ樹脂粒子を提供する。本発明の精製されたナノ樹脂は1重量%未満の水抽出性不純物を含有する。個々の未知有機不純物は、1ppm以下であり、全未知有機不純物は3ppm以下である。ナノ樹脂粒子のそのような精製形態には、薬剤が樹脂粒子の表面で吸収される効率的な薬剤担体としての用途が見出される。これら薬剤搭載ナノ樹脂粒子(drug loaded nano-resin particles)は、局所、眼内、経皮、末梢、経口、舌下、鼻腔内、耳内、末梢、直腸内または腟内への送達を意図した薬学的投薬形態へ取り込むのに好適である。
一つの態様では、本発明は、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる医薬品組成物の、薬剤を経皮または経口または舌下の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療での使用を提供する。薬剤を経皮または経口または舌下の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療で使用する薬剤搭載ナノ樹脂粒子は、樹脂全体の1%重量以下の水抽出性不純物および3ppm以下の全未知有機不純物を含有する。
一つの態様では、本発明は、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子、懸濁化剤および水性ビヒクルを含んでなる水性懸濁液の投薬形態、ならびに薬剤を経皮または経口または舌下の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療でのその使用を提供する。
別の態様では、本発明は、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる、水性または非水性のビヒクルに入った半固形の投薬形態、ならびに薬剤を経皮の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療でのその使用を提供する。半固形の投薬形態は、クリーム、軟膏、ローション、エマルジョン、懸濁液またはゲルの形態とすることができる。
図1は、本発明のナノ樹脂粒子の図解ヒストグラムである。 図2は、本明細書の実施例4でのせん断力を加えた際の、個々の水性懸濁液中の薬剤搭載ナノ樹脂粒子の粒度分布を示すヒストグラムである。
本明細書に記載の、薬剤搭載ナノ樹脂粒子の「可逆的クラスター(Reversible Cluster)」とは、個々の薬剤搭載ナノ樹脂粒子が、懸濁化剤と伴に水性懸濁液中に製剤化された際に、約2マイクロメートル以上の平均サイズの凝集体または集塊体を形成し、それらは軽度のせん断力を加えることで、個々の薬剤搭載ナノ樹脂粒子に脱凝集化(deagglomerate)または脱クラスター化(decluster)することを意味する。可逆的クラスターの脱凝集化または脱クラスター化を引き起こすことができる軽度のせん断力には、眼の瞬きまたは粘膜、唾液、胃腸管フローラの水性環境との接触または局所皮膚適用の最中の軽い擦り込みや適用などで見られるような軽度のせん断力が含まれる。
本発明の精製されたナノ樹脂粒子は、薬学的使用に安全である。その安全性は、身体の最も敏感な外部組織のうちの1つ(即ち、眼組織)で試験され、かつ証明された。ナノ樹脂粒子は、薬剤搭載ナノ樹脂酸塩粒子の眼科系懸濁液を製剤化するために使用した。試験薬はブリモニジンだった。眼科系懸濁液は、14日間連続してニュージーランドホワイトラビットの眼に、眼内投与を毎日行うことにより安全性試験に供した。低用量(60μL/動物/日(即ち、1眼/1回当たり、30μL×1日1回))から中用量(180μL/動物/日(1眼/1回当たり、30μL×1日3回))から高用量(360μL/動物/日(即ち、1眼/1回当たり、30μL×1日6回))までに及ぶ、様々な服用レベルの効果を研究した。1日当たりの臨床的兆候および死亡率、詳細な臨床的兆候観察、体重、検眼鏡検査および検死を含むいくつかの安全性に関連する試験パラメーターを評価した。これら試験パラメーターの詳細は結果とともに下記に記載する。これらに加えて、次のものを含む他のパラメーターも評価した:臨床病理学、組織学、生化学、プロトロンビン時間および尿の分析。どの用量群でも動物の死亡の発生が観察されなかった。1日当たりの臨床的兆候および詳細な臨床的兆候観察の間に、試験品に関連する臨床的兆候が観察されなかった。毎日の臨床症状観察または詳述された臨床症状観察の間に観察されなかった。体重、体重変化率、検眼鏡検査、血液学、生化学、尿、雄と雌の絶対臓器重量および相対臓器重量で試験品に関連する有害な変化は観察されなかった。どの用量群でも、目を含むどの臓器でも、雄と雌では試験品に関連する肉眼的病変または顕微鏡的病変が観察されなかった。
これらの安全性実験は、本発明のナノ樹脂粒子の安全な性質および無毒な性質を実証するものであり、同様に眼内、経皮、舌下、口内、経口、鼻腔内、耳内などの薬学的投薬形態での使用の好適性を裏付けた。
本発明は一つの態様で、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる医薬品組成物の、薬剤を経皮または経口または舌下の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療での使用を提供する。さらに、ナノ樹脂粒子のD50値は75ナノメートル〜300ナノメートル間であることを特徴とする。医薬品組成物中で使用するナノ樹脂粒子は、全樹脂の1重量%以下の水抽出性不純物および3ppm以下の全未知有機不純物を含有している。
さらに本発明は、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる、水性または非水性のビヒクルに入った半固形の投薬形態の、薬剤を経皮の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療での使用を提供する。半固形の投薬形態は、クリーム、軟膏、ローション、エマルジョン、懸濁液またはゲルのうちの1つでよい。半固形剤形はアトピー性皮膚炎、面皰、酒さ、脱毛症、膿痂疹、二次皮膚感染、炎症性障害、皮膚炎、紅斑性狼瘡、乾癬、ペスト、角化症、光線性角化症、脂漏性角化症、湿疹、蕁麻疹、疣贅、脂漏症、帯状疱疹、疥癬、皮膚病変、白斑、多汗症、魚鱗癬、皮膚の細菌性、真菌性またはウイルス性の感染などの皮膚障害の治療に好適である。
本発明は一つの態様で、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる、水性または非水性のビヒクルに入った液体投薬形態を提供する。
本発明は一つの態様で、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる、水性または非水性のビヒクルに入った眼科系組成物の、薬剤を眼内の投与経路を介して送達させることによる眼の障害の治療での使用を提供する。眼科系組成物は、眼の疾患または障害の治療に好適である。いくつかの実施態様では、眼科系組成は緑内障、眼感染、結膜炎、翼状片の治療に好適である。眼科系投薬形態は、懸濁液、軟膏、ゲルまたは他の好適な眼科系組成物でもよい。
本発明は一つの態様で、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる水性懸濁液投薬形態の、薬剤を経皮または経口または舌下の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療での使用を提供する。
一つの実施態様では、薬剤を経皮または経口または舌下の投与経路を介して送達させることによる疾患の治療に好適な、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子、懸濁化剤および水性ビヒクルを含んでなる水性懸濁液投薬形態である。使用する懸濁化剤は、アニオン性ポリマー、非イオン性ポリマーまたはそれらの混合物から選択してもよい。カチオン性ポリマーを使用してもよい。アニオン性ポリマーは、carbopolとしても知られている、カルボキシビニルポリマーまたはカルボマーなどのアクリル酸のポリマーからなる群から選択してもよい。本発明ではcarbopol 934P、974、1342などを含む様々な等級のカルボマーを使用してもよい。アクリル酸のポリマーは、本発明の水性懸濁液中に、約0.01重量%〜0.5重量%の範囲の量で存在していてもよい。使用可能な他のアニオンポリマーには、制限することなく、ヒアルロン酸ナトリウム;ナトリウム・カルボキシメチルセルロース;グアーガム;硫酸コンドロイチン;アルギン酸ナトリウムが含まれる。特に、使用してもよい好ましいアニオン性ポリマーにはcarbopol 974Pが含まれる。このアニオン性ポリマーは、懸濁液の0.1%w/vの量で使用することが最も好ましい。
一つの具体的な実施態様では、薬剤搭載薬ナノ樹脂粒子は、懸濁化剤および水性ビヒクルと共に懸濁液投薬形態に製剤化する。驚くべきことに、本発明者らは、薬剤粒子がナノサイズの樹脂粒子に添加され、懸濁化剤、非イオン性ポリマーおよび水性ビヒクルで水性懸濁液に製剤化した際に、薬剤搭載ナノサイズ薬剤粒子は塊体に凝集する傾向にあるが、せん断力を加えることでこれら塊体が、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間、およびD10値が50ナノメートル以上であるような粒度分布を有する個々の薬剤搭載ナノサイズ薬剤粒子に戻ることを見出した。塊体は、可逆的クラスターであって、せん断力を加えることで脱凝集化(deagglomerate)または分離して薬剤搭載ナノ樹脂粒子を形成する。これは、不可逆的凝集が発生しないため特に重要であって、そうでなければ粒径の変化を引き起こし、薬剤の安定性およびバイオアベイラビリティに影響を及ぼし得るためである。
一つの態様では、本発明は、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子、懸濁化剤および水性ビヒクルを含んでなる懸濁液投薬形態であって、当該薬剤搭載ナノ樹脂粒子が、少なくとも2マイクロメートルのD50値を有する可逆的クラスターを形成する性質を特徴とする懸濁液投薬形態を提供する。
一つの具体的実施態様では、本発明のナノ樹脂粒子は眼科系組成物を製剤化するために使用する。本発明の薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる眼科系製剤は、完全な薬剤搭載を示すと同時に、眼内での滞在時間が非常に短い眼科系製剤にとっては重要となる、所望の速度での薬剤放出が行われることが観察された。同時に、ナノ樹脂粒子は眼内の粘性層と相互作用することができ、全体的な保持および薬剤拡散を改善する。これは眼内バイオアベイラビリティを向上させ、用量の減少および投与頻度の減少につながり、所望の治療効果を達成する。
別の態様では、医薬品組成物は、薬剤を局所的な投与経路を介して送達させることによる疾患の治療に好適な、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる、水性または非水性のビヒクルに入った半固形の投薬形態である。
半固形の投薬形態は、クリーム、軟膏、ローション、エマルジョン、懸濁液、ペースト、塗布薬、ヒドロゲルまたはゲルのうちの1つでよい。
一つの特別の実施態様では、医薬品組成物は、薬剤の経皮の投与経路を介した送達による疾患の治療に好適な、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる、非水性ビヒクルに入った半固形の投薬形態である。半固形の投薬形態は好ましくはクリームまたは軟膏または懸濁液またはゲルである。薬剤を組み入れたナノ樹脂粒子を含んでなり、かつ非水性ビヒクルに製剤化したそのような半固形の投薬形態は、水または水性環境の存在下で分解されやすい薬剤の取り込み、安定化および送達に非常に好適である。そのような薬剤には、制限することなく、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、デメクロサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ロリテトラサイクリン、クロルテトラサイクリンまたはチゲサイクリンあるいはそれらの薬学的に許容可能な塩が含まれる。本実施態様による半固形の投薬形態は、皮膚の障害、特に面皰、酒さ、膿痂疹または最近によって引き起こされた皮膚疾患の治療に有用である。
いくつかの実施態様では、薬剤搭載薬ナノ樹脂粒子は経口投薬形態に製剤化する。経口投薬形態は、経口、舌下または口腔投与に好適な固形または液体の経口投薬形態であってもよい。一つの態様では本発明は、D90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子および薬学的に許容可能な賦形剤を含んでなる固形経口投薬形態の使用を提供する。固形経口投薬形態は、カプセル、錠、胚珠状(ovule)、チュアブル錠、口腔錠、舌下錠、速溶解性錠、口腔内崩壊錠または口腔内崩壊顆粒、発泡錠、顆粒、ペレット、ビーズ、ピル、サシェット、スプリンクル、フィルム、乾燥シロップ、再構成可能固体、ロゼンジ、トローチ、注入、粉末、粉薬、血小板状またはストリップ状の形態であってもよい。投薬形態は好適な薬学的に許容可能な賦形剤を使用して製剤化してもよい。
本発明による固形経口投薬形態は書籍、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Editionで言及されたものなどの経口投薬形態に好適な薬学的に許容可能な賦形剤を含んでなっていてもよい。これらには、制限することなく、希釈剤、崩壊剤、膨張性薬剤、バインダー、潤滑剤、流動促進剤、着色剤等が含まれる。
実施例3
本実施例は、ナノ樹脂粒子に抗緑内障薬ブリモニジンが載せられ、薬剤搭載薬ナノ樹脂粒子が眼科的使用に好適な水性懸濁液投与形態に製剤化された、本発明の特定の実施態様を提供する。
実施例1の通り、(AmberliteIRP 69の)ナノサイズの樹脂粒子を調製した。粒子は、D90値が606nms(0.606μ)、D50値が240nms(0.240μ)、D10値が148nms(0.148μ)であるような粒度分布を有し、注射用水中に分散させ、また20分間121℃で、オートクレーブを行うことにより殺菌した。この殺菌した樹脂分散体に、0.2ミクロンおよび0.45ミクロンのナイロンフィルターで濾過した注射用水中の酒石酸ブリモニジン溶液を添加し、撹拌した。この薬剤搭載薬ナノ樹脂粒子の水性分散体は、撹拌および均質化しながらポリマー混合物に添加した。トロメタミン溶液でpHを約7.4に調節した。
実施例4
実施例3に記載の懸濁投薬形態の薬剤搭載ナノ樹脂粒子は、可逆的クラスターを形成した。本実施例では、せん断力(眼の瞬きによるせん断力など)に供した際に個々の薬剤搭載ナノ樹脂粒子に分解する、実施例3で懸濁したこれら薬剤搭載ナノ樹脂粒子の可逆的クラスターへのせん断力の効果を実証した。この効果は、最初の粒度分布およびせん断力を加えた粒度分布に関して測定した。
観察:実施例3の薬剤搭載ナノ樹脂粒子のクラスターが、懸濁液にせん断力が加えられるにつれ完全に崩壊したことが分かった。これは、表5に示されるようにせん断力/超音波処理の搭載後に観察された粒径の縮小により明白であった。薬剤−樹脂ナノ粒子のD50は当初は約19.5ミクロンであったが、それは5分の規則的間隔でのせん断力を加えることで崩壊し、D50が0.213ミクロン(213nm)である個々の薬剤−樹脂ナノ粒子に変換した。5分でのせん断力の搭載後の薬剤搭載ナノ樹脂粒子の粒度分布のヒストグラムは、図2に表わされている。それは5分でのせん断力の搭載後の粒度分布に相当し、かつ大部分は個々のナノ樹脂粒子および個々の薬剤搭載ナノ樹脂粒子の粒度分布を表す。
本発明による薬剤搭載ナノ樹脂粒子は、眼圧の減少という点での改善した効能を提供するだけでなく、例えば14日以上などの長期間の間に投与された際に、一切副作用がなく安全であることも見出された。
したがって、本発明による薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなる眼科系投薬形態は、眼圧の減少という点での改善した効能を提供するだけでなく、例えば30日以上などの長期間の間に投与された際に、一切副作用がなく安全であることも見出された。
D90値が436nms(0.436μ)、D50値が153nms(0.153μ)およびD10値が74nms(0.074μ)である、実施例1に従い調製した(AmberliteIRP 69の)ナノサイズ樹脂粒子を注射用水中で分散させ、20分間の121℃でオートクレーブに供することにより殺菌した。この殺菌した樹脂分散物に、0.2ミクロンおよび0.45ミクロンのナイロンフィルターで濾過した、注射用水中ドキシサイクリンヒクラート溶液を添加し、撹拌した。この薬剤搭載ナノ樹脂粒子の水性分散物を撹拌して均質化しながらポリマー混合物に添加した。トロメタミン溶液でpHを約7.4に調節した。ドキシサイクリンの水性懸濁液製剤は、経皮または経口または舌下または眼内の投与経路を介した薬剤の送達に好適である。
マレイン酸アセナピンを撹拌しながら温水中で溶解させた。D90値が436nms(0.436μ)、D50値が153nms(0.153μ)のおよびD10値が74nms(0.074μ)である実施例1のイオン交換樹脂を、撹拌しながら60℃に加熱した一分量の注射用水中に分散させた。マレイン酸アセナピン溶液を樹脂分散物に加え、撹拌下で室温にて冷却させた。このように形成した懸濁液を減圧下で乾燥させて自由流動性粉末を得た。この薬剤搭載ナノサイズイオン交換樹脂粒子を潤滑剤で潤滑化し、GIT中で薬剤の経口摂取および送達に好適な硬ゼラチンカプセルに充填した。
IndionTM860およびブロムフェナクナトリウム分散物を撹拌しながら上で得たポリマー混合物に添加し、撹拌を約30分〜1時間継続した。懸濁液の体積は、最終的に100%バッチサイズになった。この懸濁液を約60分間撹拌し、続けて10分間15000rpmで均質化した。トロメタミン溶液でpHを約7.8に調節した。ブロムフェナクの水性懸濁液製剤は眼科系使用に好適である。また、水性懸濁液製剤は経皮または経口または舌下の投与経路を介した薬剤の送達に使用してもよい。

Claims (7)

  1. 疾患の治療用の医薬組成物であって、90値が200ナノメートル〜900ナノメートルの間およびD10値が50ナノメートル以上であることを特徴とする粒度分布を有する薬剤搭載ナノ樹脂粒子を含んでなり、前記ナノ樹脂粒子が、樹脂全体の1重量%以下の水抽出性不純物を含有し、かつ前記ナノ樹脂粒子が、HPLC技術によって分析された3ppm以下の全有機不純物を含有する、組成物。
  2. 前記粒度分布が、D50値が75ナノメートル〜300ナノメートルの間であることを特徴とする、請求項に記載の組成物
  3. 前記ナノ樹脂粒子が、カチオン交換樹脂またはアニオン交換樹脂から選択されるイオン交換樹脂である、請求項1または2に記載の組成物
  4. 前記組成物が、水性懸濁液投薬形態であり、懸濁化剤および水性ビヒクルをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記組成物が、半固形投薬形態であり、水性または非水性ビヒクルをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記半固形投薬形態が、クリーム、軟膏、ローション、エマルジョン、懸濁液またはゲルである、請求項に記載の組成物
  7. 前記薬剤が経皮又は経口又は舌下の投与経路を介して送達される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
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