JP2018525149A - マルチグリップ式起動及び電力選択部を有する超音波手術器具 - Google Patents

マルチグリップ式起動及び電力選択部を有する超音波手術器具 Download PDF

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Abstract

外科手術中に使用するための超音波器具は、本体と、シャフトアセンブリと、超音波ブレードと、作動アセンブリと、を備える。本体は、第1又は第2の所定の電力レベルで振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されている。シャフトアセンブリは、本体から突出し、超音波ブレードに接続された音響導波管を備える。作動アセンブリは、本体を略包囲するセレクタカラーと、セレクタカラーに近接する本体の周囲に半径方向に配設された複数の起動ボタンと、を備える。セレクタカラーは、第1の所定の電力レベルと第2の所定の電力レベルとの間で選択するために、本体に沿って第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動可能である。複数の起動ボタンは、超音波ブレードが選択した第1又は第2の所定の電力レベルで振動するように指示するように構成されている。

Description

様々な手術器具が、組織を(例えば、組織細胞内のタンパク質を変性させることにより)切断及び/又は封止するために超音波周波で振動するブレード要素を有するエンドエフェクタを含む。これらの器具は、電力を超音波振動に変換する1つ又は2つ以上の圧電素子を含んでおり、これらの振動は、音響導波管に沿ってブレード要素に伝達される。切断及び凝固の精度は、操作者の技術によって、かつ電力レベル、ブレードエッジ角度、組織引張、及びブレード圧力を調節することによって、制御され得る。
超音波外科器具の例としては、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及びHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesが挙げられ、これらはいずれもEthicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)製である。かかる装置及び関連する概念の更なる例は、以下の文献に開示されている:その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1994年6月21日発行の「Clamp Coagulator/Cutting System for Ultrasonic Surgical Instruments」と題された米国特許第5,322,055号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、1999年2月23日発行の「Ultrasonic Clamp Coagulator Apparatus Having Improved Clamp Mechanism」と題された米国特許第5,873,873号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、1999年11月9日発行の「Ultrasonic Clamp Coagulator Apparatus Having Improved Clamp Arm Pivot Mount」と題された米国特許第5,980,510号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2001年9月4日発行の「Method of Balancing Asymmetric Ultrasonic Surgical Blades」と題された米国特許第6,283,981号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2001年10月30日発行の「Curved Ultrasonic Blade having a Trapezoidal Cross Section」と題された米国特許第6,309,400号、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる、2001年12月4日発行の「Blades with Functional Balance Asymmetries for use with Ultrasonic Surgical Instruments」と題された米国特許第6,325,811号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2002年7月23日発行の「Ultrasonic Surgical Blade with Improved Cutting and Coagulation Features」と題された米国特許第6,423,082号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2004年8月10日発行の「Blades with Functional Balance Asymmetries for Use with Ultrasonic Surgical Instruments」と題された米国特許第6,773,444号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2004年8月31日発行の「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」と題された米国特許第6,783,524号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2011年11月15日発行の「Ultrasonic Surgical Instrument Blades」と題された米国特許第8,057,498号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2013年6月11日発行の「Rotating Transducer Mount for Ultrasonic Surgical Instruments」と題された米国特許第8,461,744号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2013年11月26日発行の「Ultrasonic Surgical Instrument Blades」と題された米国特許第8,591,536号、及び、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2014年1月7日発行の「Ergonomic Surgical Instruments」と題された米国特許第8,623,027号。
超音波手術器具のまた更なる例が、以下に開示されている:その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2006年4月13日公開の「Tissue Pad for Use with an Ultrasonic Surgical Instrument」と題された米国特許公開第2006/0079874号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2007年8月16日公開の「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」と題された米国特許公開第2007/0191713号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2007年12月6日公開の「Ultrasonic Waveguide and Blade」と題された米国特許公開第2007/0282333号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2008年8月21日公開の「Ultrasonic Device for Cutting and Coagulating」と題された米国公開第2008/0200940号、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2008年9月25日公開の「Ultrasonic Surgical Instruments」と題された米国公開第2008/0234710号、及びその開示が参照により本明細書に組み込まれる、2010年3月18日公開の「Ultrasonic Device for Fingertip Control」と題された米国特許公開第2010/0069940号。
一部の超音波外科器具は、以下に開示されているもののようなコードレストランスデューサを含み得る:その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2012年5月10日公開の「Recharge System for Medical Devices」と題された米国特許公開第2012/0112687号、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2012年5月10日公開の「Surgical Instrument with Charging Devices」と題された米国特許公開第2012/0116265号、及び/又はその開示が参照により本明細書に組み込まれる、2010年11月5日出願の「Energy−Based Surgical Instruments」と題された米国特許出願第61/410,603号。
更に、いくつかの超音波手術器具は、関節運動シャフト部分を含み得る。かかる超音波外科器具の例が、その開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2014年1月2日公開の、「Surgical Instruments with Articulating Shafts」と題された米国公開第2014/0005701号、及びその開示が、本明細書に参照により組み込まれる、2014年4月24日公開の「Flexible Harmonic Waveguides/Blades for Surgical Instruments」と題された米国公開第2014/0114334号に開示されている。
いくつかの手術器具及びシステムが作製され使用されてきたが、本発明者らよりも以前に、添付の特許請求の範囲に記載する本発明を作製又は使用したものは存在しないと考えられる。
本明細書は、本技術を具体的に指摘し、かつ明確にその権利を特許請求する、特許請求の範囲によって完結するが、本技術は、以下の特定の実施例の説明を、添付図面と併せ読むことで、より良く理解されるものと考えられ、図面では、同様の参照符号は、同じ要素を特定する。
例示的な手術器具の斜視図である。 図1の手術器具のハンドルアセンブリの拡大斜視図である。 図1の手術器具の例示的な電気回路の概略図である。 別の例示的な手術器具のハンドルアセンブリの平面図である。 図4の線5−5に沿って切り取った、図4の手術器具の断面図である。 別の例示的な手術器具のハンドルアセンブリの平面図である。 オフ位置にある例示的なセレクタカラーを有する図6のハンドルアセンブリの拡大平面図である。 最小電力位置にあるセレクタカラーを有している、図7Aと類似のハンドルアセンブリの図である。 最大電力位置にあるセレクタカラーを有している、図7Aと類似のハンドルアセンブリの図である。
図面は、いかなる様式でも限定することを意図するものではなく、本技術の様々な実施形態は、必ずしも図面に示されないものも含め、様々な他の方法で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を成す添付の図面は、本技術のいくつかの態様を示しており、その説明と共に本技術の原理を説明するのに役立つものであるが、本技術は、図示される厳密な配置構成に限定されないことは理解される。
本技術の特定の実施例に関する以下の説明は、本技術の範囲を限定するために用いられてはならない。本技術の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、実例として、本技術を実施する上で想到される最良の態様の1つである以下の説明により当業者には明らかとなろう。理解されるように、本明細書に述べられる技術は、いずれもその技術から逸脱することなく、他の異なる明らかな態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものと見なされるべきである。
本明細書に述べられる教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ又は2つ以上のものを、本明細書に述べられる他の教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ又は2つ以上のものと組み合わせることができる点も更に理解されよう。したがって、以下に述べられる教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して個別に考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適当な方法が、当業者には直ちに明らかとなろう。かかる改変例及び変形例は、「特許請求の範囲」内に含まれるものとする。
本開示の明瞭さのために、「近位」及び「遠位」という用語は、遠位外科用エンドエフェクタを有する外科器具を把持する操作者又は他の操作者に対して本明細書で定義される。「近位」という用語は、操作者又は他の操作者により近い要素の位置を指し、「遠位」という用語は、外科器具の外科用エンドエフェクタにより近く、かつ操作者又は他の操作者から更に離れた要素の位置を指す。
I.例示的な超音波外科用システムの概説
図1は、例示的な外科用システム(10)の構成要素を示したものである。図に示されるように、外科用システム(10)は、超音波発生器(12)と超音波手術器具(14)とを含む。以下でより詳細に説明するように、手術器具(14)は、超音波振動エネルギーを使用して、実質的に同時に、組織を切開し、組織(例えば、血管など)を封着又は接合するように動作可能である。発生器(12)及び手術器具(14)は、ケーブル(16)を介して連結される。ケーブル(16)は、複数の導線を含んでもよく、発生器(12)から器具(14)への一方向の電気的導通、及び/又は発生器(12)と手術器具(14)との間の双方向の電気的導通をもたらすことができる。あくまで一例として、ケーブル(16)は、手術器具(14)への電力を供給するための「熱」線、アース線、及び手術器具(14)から超音波発生器(12)に信号を送信するための信号線を備えてもよく、シールドが3本の導線を覆っている。いくつかの変形形態において、別個の起動電圧に対して別個の「熱」線が使用される(例えば、第1の起動電圧に対して1本の「熱」線が使用され、第2の起動電圧に対して別の「熱」線が使用されるか、又はこれらの導線間で要求される出力に比例した可変電圧が使用される、など)。当然のことながら、任意の他の好適な数又は構成の導線が使用されてもよい。ケーブル(16)を単に省略するために、外科用システム(10)のいくつかの変形形態は、発生器(12)を器具(14)に組み込むことができることも理解されたい。
あくまで一例として、超音波発生器(12)は、Ethicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)により販売されているGEN04、GEN11、又はGEN 300を含んでもよい。追加的にあるいは代替的に、超音波発生器(12)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2011年4月14日公開の米国公開第2011/0087212号、発明の名称「Surgical Generator for Ultrasonic and Electrosurgical Devices」の教示の少なくともいくつかに従って構築され得る。あるいは、任意の他の好適な発生器を用いてもよい。以下でより詳細に説明するように、超音波発生器(12)は、電力を手術器具(14)に供給して超音波外科手術を行うように動作可能である。
手術器具(14)は、外科手術中に操作者の片手(又は両手)で握られ、かつ操作者の片手(又は両手)で操作されるように構成されたハンドピース(18)を含んでいる。例えば、いくつかの変形形態では、ハンドピース(18)は、操作者が鉛筆のように把持してもよい。他のいくつかの変形形態では、ハンドピース(18)は、操作者がハサミのように握ることができるハサミグリップを備えていてもよい。他のいくつかの変形形態では、ハンドピース(18)は、操作者がピストルのように握ることができるピストルグリップを備えていてもよい。当然のことながら、ハンドピース(18)は、任意の他の好適な方法で把持されるように構成されてもよい。更に、手術器具(14)のいくつかの変形形態は、ハンドピース(18)を、例えば遠隔制御によって代替器具を操作するように構成された外科用ロボットシステム(図示せず)と連結された代替的本体(図示せず)で置き換えることができる。本実施例では、ブレード(20)は、ハンドピース(18)から遠位に延びている。ハンドピース(18)は、超音波トランスデューサ(21)と、超音波トランスデューサ(21)をブレード(20)と連結する超音波導波管(22)と、を含む。超音波トランスデューサ(21)は、ケーブル(14)を介して発生器(12)から電力を受け取り、超音波トランスデューサ(21)は、その圧電特性により、かかる電力を超音波振動エネルギーに変換する。本実施例の超音波トランスデューサ(21)を起動させると、これらの機械的振動は導波管(22)を介して伝達されてブレード(20)に至り、それによってブレード(20)を共振超音波周波数で振動させる。このため、ブレード(20)の超音波振動により、組織の切断と隣接した組織細胞内のタンパク質の変性とが同時に行われ、それにより比較的少ない熱拡散で凝固効果をもたらすことができる。いくつかの変形形態において、更に組織を焼灼するために、電流がブレード(20)を介して供給されてもよい。
あくまで一例として、超音波導波管(22)及びブレード(20)は、Ethicon Endo−Surgery,Inc.(Cincinnati,Ohio)により製品コードSNGHK及びSNGCBとして販売されている構成要素を含んでもよい。あくまで更なる一例として、超音波導波管(22)及び/又はブレード(20)は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2002年7月23日発行の米国特許第6,423,082号、発明の名称「Ultrasonic Surgical Blade with Improved Cutting and Coagulation Features」の教示に従って構築されてもよく、動作可能であってもよい。別のあくまで例示的な例として、超音波導波管(22)及び/又はブレード(20)は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、1994年6月28日発行の米国特許第5,324,299号、発明の名称「Ultrasonic Scalpel Blade and Methods of Application」の教示に従って構築されてもよく、動作可能であってもよい。超音波導波管(22)及びブレード(20)の他の好適な特性及び構造は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
本実施例のハンドピース(18)は、回路基板(図示せず)と通信する作動アセンブリ(23)を更に備えている。あくまで一例として、回路基板(図示せず)は、従来のプリント回路基板、フレックス回路、リジッドフレックス回路を含むことができ、又は任意の他の好適な構造を有してもよい。作動アセンブリ(23)は、1つ若しくは2つ以上の導線、回路基板若しくはフレックス回路に形成された配線を介して、及び/又は任意の他の好適な方法で、回路基板(図示せず)と通信することができる。作動アセンブリ(23)は、発生器(12)からの電力を超音波トランスデューサ(21)に向けて選択的に方向付けてブレード(20)を作動させるように動作可能である。
本実施例では、外科用システム(10)は、少なくとも2つの異なるレベル又は種類の超音波エネルギー(例えば、周波数及び/又は振幅が異なるなど)をブレード(20)において供給するように動作可能である。そのため、作動アセンブリ(23)は、ブレード(20)の超音波振動にとって望ましい所定の電力レベルを操作者が選択するのを可能にするように動作可能である。
ブレード(20)において提供される超音波振動は、発生器(12)からケーブル(16)を介して手術器具(14)に伝達される電力の特性の関数であり得ることを理解されたい。したがって、発生器(12)の制御回路は、作動アセンブリ(23)を介して選択された超音波エネルギーのレベル/振幅又は種類に関連した特性を有する電力を(ケーブル(16)を介して)供給することができる。したがって、発生器(12)は、作動アセンブリ(23)を介して操作者によって行われる選択に基づいて、異なる種類又は程度の電力を超音波トランスデューサ(21)に伝達するように動作可能であり得る。具体的には、あくまで一例として、発生器(12)は、印加される信号の電圧及び/又は電流を増大させて、音響アセンブリの長手方向振幅を増大させることができる。あくまで例示的な一例として、発生器(12)は、それぞれ約50マイクロメートル及び約90マイクロメートルのブレードの振動共振振幅に対応し得る、最大レベルと最低レベルとの間の選択可能性を提供することができる。当然のことながら、最大と最低との間及び/又はこれらを超える他のレベルを手術器具(18)に組み込むことも可能であることが理解されるであろう。
他の実施例では、制御回路(図示せず)はハンドピース(18)内に設置される。例えば、発生器(12)は1つのタイプの電力のみ(例えば、利用可能な1つの電圧及び/又は電流のみ)をハンドピース(18)に伝達し、ハンドピース(18)内の制御回路(図示せず)は、電力が超音波トランスデューサ(21)に達する前に、操作者が行った選択に従って、電力(例えば、電力の電圧)を変更するように動作可能である。更に、発生器(12)は、外科用システム(10)の他の全ての構成要素と共にハンドピース(18)内に組み込まれてもよい。例えば、1つ若しくは2つ以上の電池(図示せず)又は他の携帯型電力源をハンドピース(18)内に設けてもよい。図1に示される構成要素が再配置されるか、又は他の方法で構成若しくは修正され得る更なる他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。
II.例示的な超音波外科器具の概要
以下の説明は、手術器具(14)の種々の例示的な構成要素及び構成に関する。以下に記載される手術器具(14)の様々な実施例を、上述の外科用システム(10)、又は代替外科用システムに容易に組み込むことができることを理解されたい。また、上述の手術器具(14)の様々な構成要素及び操作性を、以下に記載の手術器具(14)の例示的な変形形態に容易に組み込むことができることも理解されたい。上記及び下記の教示を組み合わせ得る様々な好適な方法が、本明細書の教示を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。また、下記の教示が、本明細書で引用される参考文献の様々な教示と容易に組み合わせられ得ることも理解されたい。
図1〜図3は、例示的な超音波手術器具(14)を示す。手術器具(14)の少なくとも一部は、以下の教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、動作可能であり得る:米国特許第5,322,055号、同第5,873,873号、同第5,980,510号、同第6,325,811号、同第6,773,444号、同第6,783,524号、同第8,461,744号、米国特許公開第2009/0105750号、同第2006/0079874号、同第2007/0191713号、同第2007/0282333号、同第2008/0200940号、同第2010/0069940号、同第2012/0112687号、同第2012/0116265号、同第2014/0005701号、同第2014/0114334号、米国特許出願第14/028,717号、及び/又は同第61/410,603号。前述の特許、公開、及び出願のそれぞれの開示が参照により本明細書に組み込まれる。その中に記載され、以下でより詳細に説明するように、手術器具(14)は、実質的に同時に、組織を切断し、組織を封着又は接合するように動作可能である。また、手術器具(14)が、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及び/又はHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesとの種々の構造的及び機能的な類似性を有し得ることを理解されたい。更に、手術器具(14)は、本明細書で引用され参照することによって本明細書に組み込まれる他の参考文献のうちのいずれかにおいて教示される装置と、種々の構造的及び機能的な類似性を有し得る。
本明細書に引用される参考文献の教示と、HARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及び/又はHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesの教示と、手術器具(14)に関する以下の教示との間に何らかの重複が存在する範囲で、本明細書のいかなる説明も、認められた従来技術と見なす意図はない。本明細書のいくつかの教示は、事実、本明細書に引用した参考文献、並びにHARMONIC ACE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC WAVE(登録商標)Ultrasonic Shears、HARMONIC FOCUS(登録商標)Ultrasonic Shears、及びHARMONIC SYNERGY(登録商標)Ultrasonic Bladesの教示の範囲を超えるであろう。
手術器具(14)は、外科用メスとして使用されるように構成される。図1〜図2に示すように、本実施例の手術器具(14)は、ハンドルアセンブリ(24)と、シャフトアセンブリ(26)と、エンドエフェクタ(23)と、作動アセンブリ(23)と、を含む。本実施例では、手術器具(14)の近位端は、超音波トランスデューサ(21)をハンドルアセンブリ(24)に挿入することによって、超音波トランスデューサ(21)に動作可能に接続する。ハンドルアセンブリ(24)は、超音波トランスデューサ(21)がネジ接続によりシャフトアセンブリ(26)内で導波管(22)に連結するように、超音波トランスデューサ(21)を受容するが、そのように連結するための任意の他の好適な接続が用いられてもよい。図1〜図2に示すように、手術器具(14)は、超音波トランスデューサ(12)と連結されて単一ユニットを形成することができる。
A.例示的なシャフトアセンブリ及びエンドエフェクタ
図1〜図2で最も良く分かるように、シャフトアセンブリ(26)は、外側シース(30)と、外側シース(30)内に配置された導波管(22)と、を含む。いくつかの変形形態において、外側シース(30)及び導波管(22)は、トロカール又は他の低侵襲性アクセスポートを通って嵌合するように寸法決めされており、これにより、手術器具(14)を低侵襲外科手術において使用することが可能となる。導波管(22)は、超音波トランスデューサ(21)からブレード(20)に超音波振動を伝達するように構成されている。あくまで一例として、シャフトアセンブリ(26)、エンドエフェクタ(28)、及び導波管(22)は、その開示が、参照により本明細書に援用される、2014年7月22出願の米国特許出願第14/337,508号、発明の名称「Ultrasonic Blade Overmold」の教示の少なくともいくつかに従って構築され得る。
手術器具(14)は、本実施例ではクランプアームを欠いているので、手術器具(14)は、組織を同時にスライス及び焼灼するための超音波外科用メスとして使用されるように構成されている。その代わりに、エンドエフェクタ(28)は、単に、組織を同時にスライス及び焼灼するために使用され得るブレード(20)からなる。以下に記載されるものを含むがそれらに限定されないいくつかの代替変形例では、エンドエフェクタ(28)はクランプアーム(図示せず)を備えていてもよく、このクランプアームは、組織を把持、封着、及び/又は切断するのを支援するために、組織をブレード(20)に対して圧迫するために使用され得る。そのようなクランプアーム(図示せず)は、手術器具(14)に対して取り外し可能に連結され得る。あくまで一例として、取り外し可能なクランプアーム(図示せず)は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2014年9月17日出願の米国特許出願第14/488,330、発明の名称「Ultrasonic Surgical Instrument with Removable Clamp Arm」の教示の少なくともいくつかに従って提供され得る。あるいは、クランプアームは、任意の他の好適な様式で設けられてもよい。
B.例示的なハンドルアセンブリ
図1〜図2で最も良く分かるように、ハンドルアセンブリ(24)はトルク付与機構(31)を含んでおり、このトルク付与機構(31)は、回転ノブ(32)と管状の細長い本体(34)とを備える。トルク付与機構(31)は、シャフトアセンブリ(26)と超音波トランスデューサ(21)との間に印加され得るトルク量を制限するように構成されている。これについては以下でより詳細に説明する。細長い本体(34)は、ユーザーが様々な位置からハンドルアセンブリ(24)を把持することができるように構成されており、ユーザーは、ハンドピース(18)の作動アセンブリ(23)をこれらの各位置から操作する。例示的な作動アセンブリ(23)については以下でより詳細に説明する。
あくまで一例として、ハンドルアセンブリ(24)は、鉛筆のグリップのような配置で、ねじ回しのグリップのような配置で、及び/又は任意の他の好適な方法で把持され、かつ操作される形状に形成されてもよい。本実施例の細長い本体(34)は、一対の嵌合ハウジング部分(36、38)を含んでいるが、ハンドルアセンブリ(24)は、代替として、単一のハウジング構成要素のみを含んでもよいことを理解されたい。ハウジング部分(36、38)は、ポリカーボネート又は液晶ポリマーのような耐久性のあるプラスチックで構築されてもよい。ハウジング部(36、38)は、代替的に、他のプラスチック、セラミックス、及び/若しくは金属等を含むが、これらに限定されない、種々の材料又は材料の組み合わせから製造され得ることが更に企図される。
本実施例では、ハンドルアセンブリ(24)の細長い本体(34)は、近位端、遠位端、及び内部に長手方向に延在する空洞(図示せず)を含む。空洞(図示せず)は、作動アセンブリ(23)の少なくとも一部、及び超音波トランスデューサ(21)の少なくとも一部を受容するように構成されている。このため、超音波トランスデューサ(21)の1つ又は2つ以上の電気接点(図示せず)は、作動アセンブリ(23)と動作可能に接続するので、操作者は手術器具(14)に対して指による起動制御が行える。より詳細には、本実施例の超音波トランスデューサ(21)は、超音波トランスデューサ(21)の細長い本体(34)内に固定配置されている2つの導電リング(図示せず)を含んでいる。あくまで一例として、超音波トランスデューサ(21)のそのような導電リング及び/又は他の特徴部は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2012年4月10日発行の米国公開第8,152,825号、発明の名称「Medical Ultrasound System and Handpiece and Methods for Making and Tuning」の教示の少なくともいくつかに従って提供され得る。
図2〜図3に関し、空洞(図示せず)はまた、スイッチアセンブリ(40)を収容している。スイッチアセンブリ(40)は、作動アセンブリ(23)と発生器(12)との間に、超音波トランスデューサ(21)及び超音波トランスデューサ回路(42)を介して電気機械インタフェースを提供する。本実施例のスイッチアセンブリ(40)は、以下でより詳細に説明するように外科用システム(10)の動作を選択的に方向付けるために、複数の接触スイッチ(44、46)を含んでいる。本実施例では、各接触スイッチ(44、46)は電気接触スイッチをそれぞれ含み、接触スイッチ(44、46)は、発生器(12)に電気信号を与え、及び/又は発生器(12)と超音波トランスデューサ(21)との間の回路を閉じる。あくまで一例として、スイッチアセンブリ(40)の様々な構成要素は、例えば超音波トランスデューサ(21)のリング導体(図示せず)によって、超音波トランスデューサ(21)に動作可能に接続されてもよい。したがって、接触スイッチ(44、46)の1つ又は2つ以上を作動させると、発生器(12)が超音波トランスデューサ(21)を起動させて超音波振動を発生させる。本明細書に記載されるように、接触スイッチ(44、46)は、本明細書ではより具体的にセレクタスイッチ(44)及び起動スイッチ(46)と称される。
前述のように、本実施例では、超音波トランスデューサ(21)は、シャフトアセンブリ(26)の導波管(22)とネジ止めにより連結される。シャフトアセンブリ(26)の近位端はトルク付与機構(31)を含んでおり、このトルク付与機構(31)は、導波管(22)と超音波トランスデューサ(21)との連結を可能にすると同時に、シャフトアセンブリ(26)及び/又は超音波トランスデューサ(21)に印加され得るトルクの量を制限するように構成されている。例として、トルク付与機構(31)は、回転ノブ(32)と、環状ラック(図示せず)と、波形ばね(図示せず)と、を含んでいる。より詳細には、回転ノブ(32)は、回転ノブ(32)がシャフトアセンブリ(26)の周囲で回転可能となるように、シャフトアセンブリ(26)の周囲に回転可能に配設される。
手術器具(14)の組み立ての初期段階において、操作者はまず、ハンドルアセンブリ(24)及びシャフトアセンブリ(26)に共通の長手方向軸線に沿ってトランスデューサ(21)を整列させた後、ハンドルアセンブリ(24)の近位端に超音波トランスデューサ(21)を挿入してもよい。波形ばね(図示せず)は、超音波トランスデューサ(21)がハンドルアセンブリ(24)に挿入されたときに、超音波トランスデューサ(21)の遠位端と導波管(22)の近位端とが最初に接触するのを確実にする。次に、操作者は片手で超音波トランスデューサ(21)を把持し、ハンドルアセンブリ(24)又は回転ノブ(32)のいずれかをもう一方の手で把持することができる。操作者は、これら構成要素をしっかりと把持した後、ハンドルアセンブリ(24)又は回転ノブ(32)をトランスデューサ(21)に対して長手方向軸線を中心に回転させることができる。したがって、ハンドルアセンブリ(24)、回転ノブ(32)、及びシャフトアセンブリ(26)は、超音波トランスデューサ(21)に対して同時に一緒に回転する。
ハンドルアセンブリ(24)及びシャフトアセンブリ(26)が超音波トランスデューサ(21)に対して回転すると、導波管(22)が更なる回転に対する所定の抵抗を受けるまで、導波管(22)は超音波トランスデューサ(21)に螺合する。所定の抵抗は、超音波トランスデューサ(21)と導波管(22)とが所定のトルクレベルで動作可能に接続されたことを示す。したがって、トルク付与アセンブリ(31)は、スリップクラッチとして機能して、導波管(22)を超音波トランスデューサ(21)と連結させることができるトルク量を制限するように構成されている。
トルク付与機構(31)の上述した例は、単なる例示にすぎないことを理解されたい。トルク付与機構(31)は、任意の他の好適な方法で構築されてもよく、動作可能であってもよい。ほんの一例として、トルク付与機構(31)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2013年11月22日出願の米国特許出願第14/087,383号、発明の名称「Features for Coupling Surgical Instrument Shaft Assembly with Instrument Body」の教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、動作可能であってもよい。トルク付与機構(31)を構築し、動作可能とすることができる他の好適な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。
手術器具(14)は、更に、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2008年8月21日公開の米国公開第2008/0200940号、発明の名称「Ultrasonic Energy Device for Cutting and Coagulating」の教示に従って構築されてもよく、動作可能であってもよい。あるいは、手術器具(14)は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるように、様々な他の構成要素、構成、及び/又は運転操作性の形式を備えていてもよい。
上記の教示に従って構築されるのに加えて又はその代わりに、手術器具(14)の少なくとも一部分は、次の参考文献の教示の少なくとも一部に従って構築されてもよく、動作可能であってもよい;米国特許第5,322,055号、同第5,873,873号、同第5,980,510号、同第6,283,981号、同第6,309,400号、同第6,325,811号、同第6,423,082号、同第6,783,524号、同第8,057,498号、同第8,461,744号、米国特許公開第2006/0079874号、同第2007/0191713号、同第2007/0282333号、同第2008/0200940号、同第2008/0234710号、同第2010/0069940号、同第2012/0112687号、同第2012/0116265号、同第2014/0005701号、同第2014/0114334号、及び/又は米国特許出願第61/410,603号。前述の特許、公開、及び出願のそれぞれの開示が参照により本明細書に組み込まれる。手術器具(14)の追加の単なる例示的変形形態は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明かとなるであろう。以下に説明する変形形態は、とりわけ、上述した手術器具(14)及び本明細書に引用した参考文献のいずれかに言及される任意の器具に容易に適用され得ることを理解されたい。
C.例示的な作動アセンブリ
図2〜図3は、両方とも少なくとも2つの所定の超音波出力設定から選択し、かつこれに応じて手術器具(14)を起動させるための、スイッチアセンブリ(40)と接続する作動アセンブリ(23)の一実施例を示す。作動アセンブリ(23)は、スイッチアセンブリ(40)に接続された、セレクタカラー(54)の形態のセレクタ要素と、複数の起動ボタン(56)の形態の複数の起動要素と、を有する。このため、セレクタカラー(54)は、セレクタスイッチ(44)に動作可能に接続してセレクタスイッチ(44)を作動させる一方、起動ボタン(56)のそれぞれは起動スイッチ(46)に動作可能に接続されて、使用中に起動スイッチ(46)をそれぞれ作動させる。
セレクタスイッチ(44)を作動させることに関し、セレクタカラー(54)は細長い本体(34)をリングの形態で略包囲し、細長い本体(34)を取り囲む環状溝部(図示せず)内に受容され得る。セレクタカラー(54)は、長手方向軸線も同様に取り囲み、長手方向軸線と同軸に整列する。少なくとも2つの所定の超音波出力設定から選択するために、セレクタカラー(54)は、細長い本体(34)に対して回転可能に取り付けられ、長手方向軸線を中心として複数の位置の間で回転するように構成されている。例として、セレクタカラー(54)は、オフ位置、最大位置、及び最小位置の間で回転し、これらの位置のそれぞれは、以下でより詳細に説明するように、外科手術中の手術器具(14)の固有の操作モードを示す。
セレクタカラー(54)が意図しない位置で静止する又はそこに横滑りするのを阻止するために、セレクタカラー(54)及び/又は細長い本体(34)は、セレクタカラー(54)を最大位置、最小位置、及びオフ位置などの個別位置に付勢するように構成された複数の戻り止め特徴部(図示せず)を更に備えていてもよい。それによって、操作者は、本体(34)に対するセレクタカラー(54)の角度位置をより効果的に見て、選択し、かつ保持することができる。戻り止め特徴部はまた、操作者がセレクタカラー(54)を所定の角度位置のうちの1つに位置付けたことを示す、触覚及び/又は可聴フィードバックを提供してもよい。
細長い本体(34)及びセレクタカラー(54)は、オフ位置、最大位置、及び最小位置に固有の選択した操作モードを操作者に示すように構成された複数のしるし(58、60、62、64、66)を更に備えている。第1に、回転ノブ(32)は、その上に角度を付けて配置された「SAFE」のしるし(58)、「HI」のしるし(60)、及び「LO」のしるし(62)を有する。第2に、セレクタカラー(54)は、セレクタカラー(54)の残りの部分からしるし(58、60、62)に向かって遠位に突出するインジケータ矢印(64)を備える。このため、セレクタカラー(54)をオフ位置、最大位置、及び最小位置の間で回転させることにより、インジケータ矢印(64)を同じように対応するしるし(58、60、62)に向けて方向付ける。セレクタカラー(54)は、長手方向軸線を中心にしてセレクタカラー(54)が回転する方向を示す両方向の矢印のしるし(66)を更に備えている。これらの複数のしるし(58、60、62、64、66)は、手術器具(18)の動作を示すための一例を示しているが、意図した操作を操作者に同じように伝えるために、別のしるしを使用してもよいことが理解されるであろう。したがって、これらの実施例は、本明細書に記載される本発明を不必要に限定することを意図していない。
起動スイッチ(46)の起動に関し、操作者がセレクタカラー(54)と起動ボタン(56)の少なくとも1つとを片手で同時に操作できるように、複数の起動ボタン(56)はセレクタカラー(54)に近接して位置付けられる。本実施例では、複数の起動ボタン(56)は、より詳細には、相互に等間隔で離間し、かつ細長い本体(34)の周りに角度配置されている、4つの起動ボタン(56)を含んでいる。具体的には、図2の起動ボタン(56)は、相互に約90度離間して位置付けられている。起動ボタン(56)のそれぞれは、長手方向軸線から半径方向外方に向かって付勢されているが、図3に示す対応する4つの起動スイッチ(46)を作動させるために、長手方向軸線に向かって半径方向内方に押し下げられる。
ボタン(56)を環状に配列することで、操作者が細長い本体(34)を把持している場所にかかわらず、操作者が起動ボタン(56)の少なくとも1つに触れることが可能になることを理解されたい。換言すれば、操作者は、操作者がたまたまハンドルアセンブリ(24)を把持しているどの角度方向からでも、トランスデューサ(21)及びブレード(20)を起動させるために指、手、手首、又は腕をねじる必要がなくなる。この改善されたボタン(56)へのアクセス方法は、ブレード(20)が非対称性を有している場合に特に有用であり得、(例えば、ブレード(20)が導波管(22)の長手方向軸線の周りに異なる角度方向で配置された状態で)ブレード(20)の異なる側から組織に係合することにより、組織に異なる効果がもたらされる。このため、操作者は、組織に対するブレード(20)の様々な向きを選択的に達成するために、人間工学的快適さを犠牲にするよう強いられることがない。
ボタン(56)は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2014年10月15日出願の米国特許出願第14/515,129号、発明の名称「Activation Features for Ultrasonic Surgical Instrument」の教示の少なくともいくつかに従って構築されてもよく、動作可能であってもよい。しかしながら、代替のボタン位置は、そのようなアクセスのために配置されてもよいことが理解されるであろう。同様に、より多くの又はより少ない起動ボタン(56)(相互に120度離間して角度を付けて配置された3つのボタンなど)を、本明細書に記載される本発明に従って使用してもよい。
セレクタ及び起動スイッチ(44、46)は、図2に示されるセレクタカラー(54)を選択に動かし、起動ボタン(56)のうちの少なくとも1つを押し下げることによって、図3に示される超音波トランスデューサ回路(42)を選択的に開閉するように構成されている。このため、セレクタスイッチ(44)は、最大電力リード線(68)、最小電力リード線(70)、及びオフリード線(72)のうちの1つに選択的に接続するように構成されている。本明細書に記載されるように、最大電力リード線、最小電力リード線、及びオフリード線(68、70、72)はそれぞれ、セレクタカラー(54)(図2参照)の最大位置、最小位置、及びオフ位置に対応する。換言すれば、最大電力リード線(68)は、超音波発生器(12)が手術器具(18)に最大所定電力レベルを供給して最大所定超音波振動を発生させるように、超音波トランスデューサ回路(42)を画定するように構成されている。同様に、最小電力リード線(70)は、超音波発生器(12)が手術器具(18)に最小所定電力レベルを供給して最小所定超音波振動を発生させるように、超音波トランスデューサ回路(42)を画定するように構成されている。オフリード線(72)は、超音波トランスデューサ回路(42)を逆に開いて、超音波発生器(12)から超音波トランスデューサ(21)に電力が供給されるのを防止することによって手術器具(18)の起動を阻止する。換言すれば、セレクタカラー(54)が「オフ」位置にある場合、ボタン(56)を押しても効力がない。操作者は、外科手術中の手術器具の意図せぬ操作を阻止するために、「safe」モードとも呼ぶことができる「オフ」モードを選択することができる。しかしながら、代替操作モードをスイッチアセンブリ(40)内に加える、又は代替操作モードで置き換えることが可能であることが理解されるであろう。例えば、作動アセンブリ(23)及びスイッチアセンブリ(40)の代替実施例は、本明細書に記載の「オフ」モード機能を備えていなくてもよい。
超音波トランスデューサ回路(42)を更に閉じて起動させるために、操作者は、4つの起動スイッチ(46)のうちの少なくとも1つを選択的に作動させる。図3の例示的なスイッチアセンブリ(40)は、起動スイッチ(46)のそれぞれがスイッチアセンブリ(40)内で並列に接続されているところを示している。このため、起動スイッチ(46)のうちの少なくとも1つを作動させると、超音波トランスデューサ回路(42)が選択的に閉じ、電力はセレクタスイッチ(44)に従って方向付けられる。当然のことながら、セレクタスイッチ(44)が開である(例えば、「オフ」モードである)場合には、起動スイッチ(46)を作動させても器具は起動しない。代替実施例では、より多くの又はより少ない数の起動ボタン(56)に対応するように、起動スイッチ(46)の数を増やすことができることが理解されるであろう。例えば、3つの起動スイッチ(46)を、それぞれ3つの起動ボタン(56)と共に使用してもよい。
使用中、操作者は、図1〜図2に示されるセレクタカラー(54)を操作して、オフ位置を選択する。あるいは、操作者が手術器具(18)を起動させることを望む場合には、2つの所定の超音波出力位置のうちの一方を選択する。次に、操作者は、少なくとも1つの起動ボタン(56)に係合し、起動ボタン(56)を押し下げ、トランスデューサ(21)を選択的に起動させて、ブレード(20)を選択した超音波出力レベルで振動させる。更に、細長い本体(34)に関するセレクタカラー(54)と起動ボタン(56)との相対的位置により、操作者は、使用中に事実上あらゆる角度から手術器具を片手で把持して操作することが可能となる。
D.例示的な代替作動アセンブリ
場合によっては、代替形態の作動アセンブリ(123、223)を備えた手術器具(114、214)を提供することが望ましい場合がある。具体的には、細長い本体(134、234)の長手方向軸線に沿って並進するセレクタカラー(154、254)を備える作動アセンブリ(123、223)を備えた手術器具(114、214)を提供することが望ましい場合がある。加えて、セレクタカラー(254)の位置を示すためのインジケータ窓(257)を備える作動アセンブリ(223)を備えた手術器具(114、214)を提供することが望ましい場合がある。代替作動アセンブリの様々な実施例を以下でより詳細に説明するが、更なる実施例は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。以下に記載する様々な作動アセンブリを、作動アセンブリ(23)の代わりに手術器具(14)に容易に組み込むことができることを理解されたい。したがって、以下の同様の参照番号は、上述した同様の特徴部を示す。
1.遠位に配置されたセレクタ要素を備える例示的な代替作動アセンブリ
図4〜図5は、ハンドピース(118)、及び作動アセンブリ(123)を有するハンドルアセンブリ(124)の1つの単に例示的な実施例を示す。作動アセンブリ(123)は、スイッチアセンブリ(40)(図3参照)に接続されて、両方とも少なくとも2つの所定の超音波出力レベルから選択し、かつそれに従って手術器具(114)を起動させる。作動アセンブリ(123)は、スイッチアセンブリ(40)(図3参照)に接続された、セレクタカラー(154)の形態のセレクタ要素と、複数の起動ボタン(156)の形態の複数の起動要素と、を備える。このため、図5に示すように、セレクタカラー(154)はセレクタスイッチ(44)に動作可能に接続されてセレクタスイッチ(44)を作動させる一方、起動ボタン(156)のそれぞれは起動スイッチ(46)に動作可能に接続されて、それぞれ使用中に起動スイッチ(46)を作動させる。
セレクタスイッチ(44)を作動させることに関し、セレクタカラー(154)は、細長い本体(134)をリングの形態で略包囲し、細長い本体(134)を取り囲む環状溝部(図示せず)内に受容され得る。セレクタカラー(154)は、長手方向軸線も同様に取り囲み、長手方向軸線と同軸に整列する。超音波振動の少なくとも2つの所定の電力レベルから選択するために、セレクタカラー(154)は、細長い本体(134)に対して並進可能に取り付けられ、長手方向軸線に沿って複数の位置の間で並進するように構成されている。例として、セレクタカラー(154)は、上述のようにそれぞれが外科手術中の手術器具(114)の固有の操作モードを示すオフ位置、最大位置、及び最小位置の間で線形に並進する。加えて、複数の把持突起部(155)がセレクタカラー(154)から半径方向外方に延出しており、把持突起部(155)は操作者に更なる把持面を提供するように構成されている。当然のことながら、突起部(155)のような外方に突出する特徴部に加えて又はこれに代えて、任意の他の好適な特徴部を本明細書に記載されるカラーのいずれかの上で使用して、カラーの把持又は他の操作を改善してもよい。
セレクタカラー(154)が意図しない位置で静止する又はそこに横滑りするのを阻止するために、セレクタカラー(54)及び/又は細長い本体(34)は、セレクタカラー(154)を最大位置、最小位置、及びオフ位置などの個別位置に付勢するように構成された複数の戻り止め特徴部(図示せず)を更に備えていてもよい。それによって、操作者は、本体(134)に対するセレクタカラー(154)の長手方向位置をより効果的に見て、選択し、かつ保持することができる。戻り止め特徴部はまた、操作者がセレクタカラー(154)を所定の長手方向位置のうちの1つに位置付けたことを示す触覚及び/又は可聴フィードバックを提供してもよい。
図4に示すように、細長い本体(134)及びセレクタカラー(154)は、最大位置及び最小位置に固有の選択した操作モードを操作者に示すように構成された複数のしるし(160、162)を更に備えている。まず、回転ノブ(32)は、遠位に配置された「MAX」のしるし(160)を有し、細長い本体(134)は、近位に配置された「MIN」のしるしを有する。したがって、セレクタカラー(154)を「MAX」のしるし(160)に向かって線形に並進させると、最大操作モードが選択され、セレクタカラー(154)を「MIN」のしるし(162)に向かって線形に並進させると、最小操作モードが選択される。これらの複数のしるし(160、162)は、手術器具(118)の動作を示すための一例を示しており、意図した操作を同じように操作者に伝えるために、別のしるしを使用してもよいことが理解されるであろう。したがって、これらの実施例は、本明細書に記載される本発明を不必要に限定することを意図していない。
起動スイッチ(46)の作動に関し、操作者がセレクタカラー(154)と起動ボタン(156)の少なくとも1つとを片手で同時に操作できるように、複数の起動ボタン(156)はセレクタカラー(154)に近接して位置付けられる。本実施例では、セレクタカラー(156)は、起動ボタン(156)より遠位に位置付けられる。複数の起動ボタン(156)は、より詳細には、相互に等間隔で離間し、かつ細長い本体(134)の周りに角度配置されている、4つの起動ボタン(156)を含んでいる。具体的には、起動ボタン(156)は、相互に約90度離間して位置付けられている。起動ボタン(56)のそれぞれは、長手方向軸線から半径方向外方に向かって付勢されているが、対応する4つの起動スイッチ(46)を作動させるために、長手方向軸線に向かって半径方向内方に押し下げられる。それによって、操作者は、細長い本体(134)を把持している場所にかかわらず、起動ボタン(156)の少なくとも1つに触れることができる。しかしながら、代替のボタン位置は、そのようなアクセスのために配置されてもよいことが理解されるであろう。同様に、より多くの又はより少ない起動ボタン(156)(相互に120度離間して角度を付けて配置された3つのボタンなど)を、本明細書に記載される本発明に従って使用してもよい。
使用中、操作者は、図4〜図5に示されるセレクタカラー(54)を操作して、2つの所定の超音波出力位置の一方、又は本実施例では最大位置と最小位置との間に位置するオフ位置を選択する。当然のことながら、手術器具(118)を起動させるために、操作者は、少なくとも1つの起動ボタン(156)に係合し、起動ボタン(156)を押し下げ、トランスデューサ(21)を選択的に起動させて、ブレード(20)を選択した超音波出力レベルで振動させる。更に、細長い本体(134)に関するセレクタカラー(154)と起動ボタン(156)との相対的位置により、操作者は、使用中に事実上あらゆる角度から手術器具を片手で把持して操作することが可能となる。作動アセンブリ(123)の動作性を制御することができる他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
2.近位に配置されたセレクタ要素及びインジケータ窓を備える例示的な代替作動アセンブリ
図6〜図7Cは、ハンドピース(218)、及び作動アセンブリ(223)を有するハンドルアセンブリ(224)の別の単に例示的な実施例を示す。作動アセンブリ(223)は、スイッチアセンブリ(40)(図3参照)に接続されて、両方とも少なくとも2つの所定の超音波出力レベルから選択し、かつそれに従って手術器具(214)を起動させる。作動アセンブリ(223)は、スイッチアセンブリ(40)(図3参照)に接続された、セレクタカラー(254)の形態のセレクタ要素と、複数の起動ボタン(256)の形態の複数の起動要素と、を備える。このため、セレクタカラー(254)はセレクタスイッチ(44)に動作可能に接続されてセレクタスイッチ(44)(図3参照)を作動させる一方、起動ボタン(256)のそれぞれは起動スイッチ(46)(図3参照)に動作可能に接続されて、それぞれ使用中に起動スイッチ(46)(図3参照)を作動させる。
セレクタスイッチ(44)(図3参照)を作動させることに関し、セレクタカラー(254)は細長い本体(234)をリングの形態で略包囲し、細長い本体(234)を取り囲む環状溝部(図示せず)内に受容され得る。セレクタカラー(254)は、長手方向軸線も同様に取り囲み、長手方向軸線と同軸である。超音波振動の少なくとも2つの所定の電力レベルから選択するために、セレクタカラー(254)は、細長い本体(234)に対して並進可能に取り付けられて、長手方向軸線に沿って複数の位置の間で並進するように構成されている。例として、セレクタカラー(254)は、それぞれが外科手術中の手術器具(114)の固有の操作モードを示すオフ位置、最大位置、及び最小位置の間で線形に並進する。
セレクタカラー(254)が意図しない位置で静止する又はそこに横滑りするのを阻止するために、セレクタカラー(254)及び/又は細長い本体(234)は、セレクタカラー(254)を最大位置、最小位置、及びオフ位置などの個別位置に付勢するように構成された複数の戻り止め特徴部(図示せず)を更に備えていてもよい。それによって、操作者は、本体(234)に対するセレクタカラー(254)の長手方向位置をより効果的に見て、選択し、かつ保持することができる。戻り止め特徴部はまた、操作者がセレクタカラー(254)を所定の長手方向位置のうちの1つに位置付けたことを示す触覚及び/又は可聴フィードバックを提供してもよい。
セレクタカラー(254)は、細長い本体(234)上に固定配置された複数のしるし(258、260、262)に対して位置合わせして、オフ位置、最大位置、及び最小位置に固有の選択した操作モードを操作者に示すように構成された、インジケータ窓(257)を更に備えている。インジケータ窓(257)は、細長い本体(234)の選択部分が操作者に見えるように、セレクタカラー(254)を貫通している。第1に、セレクタカラー(254)を細長い本体(234)に沿って遠位に線形に並進させると、セレクタカラー(254)はオフ位置に向かってスライドする。それに応じて、「0」のしるし(258)が、細長い本体(234)上のインジケータ窓(257)を介して可視(257)になる。第2に、セレクタカラー(254)を細長い本体(234)に沿ってオフ位置(234)から近位に線形に並進させると、次に、セレクタカラー(254)は最小位置に移動して、細長い本体(234)上の「MIN」しるし(262)を露呈させる。第3に、セレクタカラー(254)を細長い本体(234)に沿って更に近位に線形に並進させると、セレクタカラー(254)は最大位置に更に移動し、細長い本体(234)上の「MAX」のしるし(260)が可視になる。加えて、複数のしるし(258、260、262)は、細長い本体(234)上で長手方向に整列している。
いくつかの変形形態では、しるし(258、260、262)のいくつかは、インジケータ窓(257)と整列していないときでもセレクタカラー(254)の近くで可視のままである。あるいは、しるし(258、260、262)は、細長い本体(234)に沿って相互に離間配置され、しるし(258、260、262)のうちの1つがインジケータ窓(257)を介して可視である間、残りのしるし(258、260、262)がセレクタカラー(254)によって覆われて見えなくなるように適切に寸法決めされたセレクタカラー(254)を有していてもよい。例えば、オフ位置では、「0」のしるし(258)が可視であり得るが、「MAX」のしるし(260)及び「MIN」のしるし(262)は覆われたままであり、それによって操作者の視界から隠されたままであってもよい。これらの複数のしるし(258、260、262)は、手術器具(218)の動作を示すための一例を示しており、選択した電力レベル又はモードを同じように操作者に伝えるために、別のしるしを使用してもよいことが理解されるであろう。したがって、これらの実施例は、本明細書に記載される本発明を不必要に限定することを意図していない。
起動スイッチ(46)(図3参照)の作動に関し、操作者がセレクタカラー(254)と起動ボタン(256)の少なくとも1つとを片手で同時に操作できるように、複数の起動ボタン(256)はセレクタカラー(254)に近接して位置付けられる。本実施例では、セレクタカラー(256)は、起動ボタン(256)より近位に位置付けられる。複数の起動ボタン(256)は、より詳細には、相互に等間隔で離間し、かつ細長い本体(234)の周りに角度配置されている、4つの起動ボタン(256)を含んでいる。具体的には、起動ボタン(256)は、相互に約90度離間して位置付けられている。起動ボタン(256)のそれぞれは、長手方向軸線から半径方向外方に向かって付勢されているが、対応する4つの起動スイッチ(46)(図3参照)を作動させるために、長手方向軸線に向かって半径方向内方に押し下げられる。それによって、操作者は、細長い本体(234)を把持している場所にかかわらず、起動ボタン(256)の少なくとも1つに触れることができる。しかしながら、代替のボタン位置は、そのようなアクセスのために配置されてもよいことが理解されるであろう。同様に、より多くの又はより少ない起動ボタン(256)(相互に120度離間して角度を付けて配置された3つのボタンなど)を、本明細書に記載される本発明に従って使用してもよい。
使用中、操作者は、図6〜図7Cに示されるセレクタカラー(254)を操作して、2つの所定の超音波振動位置の一方、又は本実施例では最大位置及び最小位置より遠位に位置するオフ位置を選択する。当然のことながら、手術器具(218)を起動させるために、操作者は、少なくとも1つの起動ボタン(256)に係合し、起動ボタン(256)を押し下げ、トランスデューサ(21)を選択的に起動させて、ブレード(20)を選択した超音波出力レベルで振動させる。更に、細長い本体(234)に関するセレクタカラー(254)と起動ボタン(256)との相対的位置により、操作者は、使用中に事実上あらゆる角度から手術器具を片手で把持して操作することが可能となる。作動アセンブリ(223)の動作性を制御することができる他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
III.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるか又は適用することができる様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願における又は本出願の後の出願におけるどの時点でも提示され得るいずれの請求項の適用範囲をも限定することを目的としたものではない点は理解されるべきである。一切の放棄を意図するものではない。以下の実施例は単なる例示の目的で与えられるものにすぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で構成及び適用が可能であると企図される。また、いくつかの変形形態では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略してもよいことも企図される。したがって、本発明者によって、又は本発明者の利益となる継承者によって、後日、そうである旨が明示的に示されない限り、以下に言及される態様又は特徴のいずれも重要なものとしてみなされるべきではない。以下に言及される特徴以外の更なる特徴を含む請求項が本出願において、又は本出願に関連する後の出願において示される場合、これらの更なる特徴は、特許性に関連するいずれの理由によって追加されたものとしても仮定されるべきではない。
(実施例1)
外科手術中に使用するための超音波器具であって、(a)長手方向軸線を画定し、かつ第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、(b)本体から突出するシャフトアセンブリであって、シャフトアセンブリは音響導波管を備え、音響導波管は、選択した第1又は第2の所定の電力レベルを音響導波管に沿って伝達するように構成されている、シャフトアセンブリと、(c)音響導波管に接続された超音波ブレードであって、音響導波管が選択した第1又は第2の所定の電力レベルを超音波ブレードに伝達するようになっている、超音波ブレードと、(d)本体に接続され、かつ超音波ブレードを選択的に起動させるように構成されている作動アセンブリであって、(i)本体を略包囲し、かつ第1の位置と第2の位置との間で本体に対して選択的に移動可能であるセレクタカラーであって、セレクタカラーは、第1の所定の電力レベル及び第2の所定の電力レベルから選択するように構成されている、セレクタカラーと、(ii)セレクタカラーによって選択された所定の電力レベルで超音波ブレードの起動を開始させるように動作可能な複数の起動ボタンと、を含む、作動アセンブリと、を含む、超音波器具。
(実施例2)
複数の起動スイッチを更に含み、各起動ボタンは、複数の起動スイッチの1つをそれぞれ作動させるように構成されている、実施例1に記載の超音波器具。
(実施例3)
複数の起動ボタンのそれぞれが、セレクタカラーに近接する本体の周囲に角度を付けて配設され、かつ長手方向軸線から半径方向外方に向かって付勢されており、複数の起動ボタンのそれぞれが、長手方向軸線に向かって半径方向内方に押し下げられるように構成されている、実施例1又は2に記載の超音波器具。
(実施例4)
セレクタカラーが、長手方向軸線を中心として第1の位置と第2の位置との間で選択的に回転可能である、実施例1〜3の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例5)
セレクタカラーが、複数の起動ボタンより遠位に位置付けられている、実施例1〜4の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例6)
セレクタカラーが、長手方向軸線に沿って第1の位置と第2の位置との間を選択的に並進可能である、実施例1〜3の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例7)
セレクタカラーが、複数の起動ボタンより遠位に位置付けられている、実施例1〜3及び実施例6の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例8)
セレクタカラーが、複数の起動ボタンより近位に位置付けられている、実施例1〜3及び実施例6の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例9)
セレクタカラーに動作可能に接続されたセレクタスイッチを更に含み、セレクタカラーが、セレクタスイッチを選択的に作動させるために移動可能である、実施例1〜8の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例10)
第1の位置にあるセレクタカラーが、超音波ブレードの振動を低い所定の電力レベルで与えるように構成されており、第2の位置にあるセレクタカラーが、超音波ブレードの振動を高い所定の電力レベルで与えるように構成されている、実施例1〜9の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例11)
本体及びセレクタカラーの少なくとも一方は、セレクタカラーが第1の位置にあるときを操作者に示すように構成された第1のしるしと、セレクタカラーが第2の位置にあるときを操作者に示すように構成された第2のしるしと、を備えている、実施例1〜10の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例12)
本体が第1のしるしと第2のしるしとを備え、セレクタカラーが、そこから延出するインジケータ矢印を有し、インジケータ矢印並びに第1及び第2のしるしは、セレクタカラーが第1又は第2の位置にあるときを操作者に示すためにインジケータ矢印が選択した第1又は第2のしるしと整列するように、互いに対して位置付けられている、実施例11に記載の超音波器具。
(実施例13)
本体が第1及び第2のしるしを備え、セレクタカラーが、セレクタカラーを貫通して本体に延びインジケータ窓を備え、インジケータ窓並びに第1及び第2のしるしは、インジケータ窓が選択した第1又は第2のしるしと整列して、セレクタカラーが第1又は第2の位置にあるときを操作者に示すためにインジケータ窓を介して選択した第1又は第2のしるしを見ることができるように、互いに対して位置付けられている、実施例11に記載の超音波器具。
(実施例14)
セレクタカラーが、本体に対して第1の位置、第2の位置、及び第3の位置の間で選択的に移動可能であり、かつ、第1の所定の電力レベル、第2の所定の電力レベル、及びオフモードからそれぞれ選択するように構成されており、オフモードが、起動ボタンの操作にかかわらず、超音波ブレードの振動を阻止する、実施例1〜13の任意の1つ又は2つ以上に記載の超音波器具。
(実施例15)
本体及びセレクタカラーの少なくとも一方は、セレクタカラーが第1の位置にあるときを操作者に示すように構成された第1のしるしと、セレクタカラーが第2の位置にあるときを操作者に示すように構成された第2のしるしと、セレクタカラーが第3の位置にあるときを操作者に示すように構成された第3のしるしと、を備えている、実施例14に記載の超音波器具。
(実施例16)
外科手術中に使用するための超音波器具であって、(a)長手方向軸線を画定し、かつ第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、(b)本体から突出するシャフトアセンブリであって、シャフトアセンブリは音響導波管を備え、音響導波管は、選択した第1又は第2の所定の電力レベルを音響導波管に沿って伝達するように構成されている、シャフトアセンブリと、(c)音響導波管に接続された超音波ブレードであって、音響導波管が選択した第1又は第2の所定の電力レベルを超音波ブレードに伝達するようになっている、超音波ブレードと、(d)本体に接続され、かつ超音波ブレードを選択的に起動させるように構成されている作動アセンブリであって、(i)本体に隣接して位置付けられ、かつ長手方向軸線と同軸に整列されたセレクタ要素であって、セレクタ要素は、本体に対して第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動可能であり、かつ、第1の所定の電力レベル及び第2の所定の電力レベルから選択するように構成されている、セレクタ要素と、(ii)本体に隣接し、かつ少なくとも1つのセレクタ要素に近接して位置付けられた少なくとも1つの起動要素であって、少なくとも1つの起動要素は、セレクタ要素によって選択された所定の電力レベルで超音波ブレードの起動を開始するように動作可能である、少なくとも1つの起動要素と、を含む、作動アセンブリと、を含む、超音波器具。
(実施例17)
外科手術中に超音波器具を操作する方法であって、超音波器具は、本体と、シャフトアセンブリと、超音波ブレードと、作動アセンブリと、を有し、本体は、長手方向軸線を画定し、かつ、第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されており、シャフトアセンブリは本体から突出し、シャフトアセンブリは音響導波管を備え、音響導波管は、選択した第1又は第2の所定の電力レベルを音響導波管に沿って伝達するように構成されており、超音波ブレードは、音響導波管が選択した第1又は第2の所定の電力レベルを超音波ブレードに伝達するように、音響導波管に接続されており、作動アセンブリは、本体に接続され、かつ、超音波トランスデューサに動作可能に接続して、超音波ブレードを選択的に動作させるように構成されており、作動アセンブリは、セレクタ要素と少なくとも1つの起動要素とを有し、セレクタ要素は本体に隣接して位置付けられ、かつ、本体に対して第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動可能であり、少なくとも1つの起動要素は、本体に隣接し、かつ少なくとも1つのセレクタ要素に近接して位置付けられており、方法は、(a)第1の所定の電力レベル又は第2の所定の電力レベルをそれぞれ選択するために、セレクタ要素の第1の位置又は第2の位置を選択することと、(b)起動要素と係合することと、を含む、方法。
(実施例18)
セレクタ要素が、本体を略包囲するセレクタカラーであり、方法が、セレクタカラーを長手方向軸線を中心として第1の位置及び前第2の位置の少なくとも一方に向けて回転させることを更に含む、実施例17に記載の方法。
(実施例19)
セレクタ要素が、本体を略包囲するセレクタカラーであり、方法が、セレクタカラーを長手方向軸線に沿って第1の位置及び前第2の位置の少なくとも一方に向けて並進させることを更に含む、実施例17に記載の方法。
(実施例20)
セレクタ要素が、本体に沿って第1の位置、第2の位置、及び第3の位置の間で選択的に移動可能であり、かつ、第1の所定の電力レベル、第2の所定の電力レベル、及びオフモードからそれぞれ選択するように構成されており、方法が、オフモードを選択し、起動要素が係合されたときに超音波ブレードの振動を阻止するために、セレクタ要素の第3の位置を選択することを更に含む、実施例17〜19の任意の1つ又は2つ以上に記載の方法。
IV.その他
上述した実施例のいくつかは、接触スイッチ(44、46)を備えているが、任意の他の好適な種類のスイッチを使用することができることを理解されたい。更に、様々な他のタイプの構造を用いて、電気信号を発生器(12)に与える、発生器(12)と超音波トランスデューサ(21)との間の回路を閉じる、及び/又は別の方法で超音波トランスデューサ(21)及び/又は導波管(22)を選択的に起動させることができる。様々な好適な代替例は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。これらの代替例の全ては、「スイッチ」という広義語の意味の範囲内に含まれると想到される。
明細書に記載される器具のいずれの変形形態も、本明細書で上述されるものに加えて、又はそれらの代わりに、種々の他の特徴を含んでもよいことを理解されたい。あくまで一例として、本明細書で説明する器具のいずれもが、本明細書において、参照することにより組み込まれる種々の参考文献のいずれかで開示される種々の特徴の1つ又は2つ以上を含むこともできる。本明細書の教示は、本明細書の引用文献のいずれかの教示と多数の方法で容易に組み合わせ得るため、本明細書の教示は、本明細書の他の引用文献のいずれかに記載される器具のいずれにも容易に適用され得ることが理解されよう。本明細書の教示が組み込まれ得る他の種類の器具が、当業者には明らかであろう。
また、本明細書で言及する値の一切の範囲はかかる範囲の上下限を含むと読み取るべきであることを理解されたい。例えば、「約2.54センチメートル〜約3.8センチメートル(約1.0インチ〜約1.5インチ)」の範囲にわたると表現された範囲は、これらの上方及び下方境界の間の値を含むことに加えて、約2.54センチメートルと約3.8センチメートルと(約1.0インチと約1.5インチと)を含むと読まなければならない。
参照により本明細書に援用されると言及されたいかなる特許、刊行物、又は他の開示内容も、全体的に又は部分的に、援用された内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載された他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に援用されることを認識されたい。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に援用されるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に援用されるものとするが、既存の定義、記載、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾する任意の文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ援用されるものとする。
上述の装置の変形形態は、医療専門家によって行われる従来の治療及び処置での用途だけでなく、ロボット支援された治療及び処置での用途も有することができる。あくまでも一例として、本明細書の様々な教示は、ロボット外科用システム、例えば、Intuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムに容易に組み込まれ得る。同様に、当業者には明らかとなることであるが、本明細書の種々の教示は、その開示が、本明細書において、参照することにより組み込まれる2004年8月31日公開の「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」と題された米国特許第6,783,524号の種々の教示と容易に組み合わされ得る。
上述の変形形態は、1回の使用後に廃棄されるように設計されてもよく、あるいは、それらは、複数回使用されるように設計されてもよい。いずれか又は両方の場合において、変形形態は、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含み得る。特に、装置のいくつかの変形形態は分解することができ、また、装置の任意の数の特定の部材又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換するか又は取り外してもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置のいくつかの変形例は、再調整用の施設で、又は手術の直前に操作者によって、その後の使用のために再組み立てされてもよい。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を使用できる点を認識するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本発明の範囲内にある。
あくまで一例として、本明細書に記載される変形形態は、手術の前及び/又は後に滅菌されてもよい。1つの滅菌法では、装置をプラスチック製又はTYVEK製のバックなどの閉鎖及び密封された容器に入れる。次いで、容器及び装置を、γ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過し得る放射線場に置くことができる。放射線は、装置の表面及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌された装置を、後の使用のために、滅菌容器中で保管することができる。デバイスはまた、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の別の技術を用いて滅菌され得る。
以上、本発明の様々な実施形態を図示及び説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な改変により、本明細書に記載される方法及びシステムの更なる適合化を実現することができる。そのような可能な改変のうちのいくつかについて述べたが、他の改変も当業者には明らかであろう。例えば、上記で論じた実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであって、必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきものであり、本明細書及び図面において図示され、説明された構造及び動作の細部に限定されないものとして理解されたい。
〔実施の態様〕
(1) 外科手術中に使用するための超音波器具であって、
(a)長手方向軸線を画定し、かつ第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、
(b)前記本体から突出するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記音響導波管は、前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記音響導波管に沿って伝達するように構成されている、シャフトアセンブリと、
(c)前記音響導波管に接続された超音波ブレードであって、前記音響導波管が前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記超音波ブレードに伝達するようになっている、超音波ブレードと、
(d)前記本体に接続され、かつ前記超音波ブレードを選択的に起動させるように構成されている作動アセンブリであって、
(i)前記本体を略包囲し、かつ第1の位置と第2の位置との間で前記本体に対して選択的に移動可能であるセレクタカラーであって、前記セレクタカラーは、前記第1の所定の電力レベル及び前記第2の所定の電力レベルから選択するように構成されている、セレクタカラーと、
(ii)前記セレクタカラーによって選択された前記所定の電力レベルで前記超音波ブレードの起動を開始させるように動作可能な複数の起動ボタンと、を含む作動アセンブリと、を含む、超音波器具。
(2) 複数の起動スイッチを更に含み、各起動ボタンは、前記複数の起動スイッチの1つをそれぞれ作動させるように構成されている、実施態様1に記載の超音波器具。
(3) 前記複数の起動ボタンのそれぞれが、前記セレクタカラーに近接する前記本体の周囲に角度を付けて配設され、かつ前記長手方向軸線から半径方向外方に向かって付勢されており、前記複数の起動ボタンのそれぞれが、前記長手方向軸線に向かって半径方向内方に押し下げられるように構成されている、実施態様1に記載の超音波器具。
(4) 前記セレクタカラーが、前記長手方向軸線を中心として前記第1の位置と前記第2の位置との間で選択的に回転可能である、実施態様1に記載の超音波器具。
(5) 前記セレクタカラーが、前記複数の起動ボタンより遠位に位置付けられている、実施態様4に記載の超音波器具。
(6) 前記セレクタカラーが、前記長手方向軸線に沿って前記第1の位置と前記第2の位置との間を選択的に並進可能である、実施態様1に記載の超音波器具。
(7) 前記セレクタカラーが、前記複数の起動ボタンより遠位に位置付けられている、実施態様6に記載の超音波器具。
(8) 前記セレクタカラーが、前記複数の起動ボタンより近位に位置付けられている、実施態様6に記載の超音波器具。
(9) 前記セレクタカラーに動作可能に接続されたセレクタスイッチを更に含み、前記セレクタカラーが、前記セレクタスイッチを選択的に作動させるために移動可能である、実施態様1に記載の超音波器具。
(10) 前記第1の位置にある前記セレクタカラーが、前記超音波ブレードの振動を低い所定の電力レベルで与えるように構成されており、前記第2の位置にある前記セレクタカラーが、前記超音波ブレードの振動を高い所定の電力レベルで与えるように構成されている、実施態様1に記載の超音波器具。
(11) 前記本体及び前記セレクタカラーの少なくとも一方は、前記セレクタカラーが前記第1の位置にあるときを操作者に示すように構成された第1のしるしと、前記セレクタカラーが前記第2の位置にあるときを前記操作者に示すように構成された第2のしるしと、を備えている、実施態様1に記載の超音波器具。
(12) 前記本体が前記第1のしるしと前記第2のしるしとを備え、前記セレクタカラーが、そこから延出するインジケータ矢印を有し、前記インジケータ矢印並びに前記第1及び第2のしるしは、前記セレクタカラーが前記第1又は第2の位置にあるときを前記操作者に示すために前記インジケータ矢印が前記選択した第1又は第2のしるしと整列するように、互いに対して位置付けられている、実施態様11に記載の超音波器具。
(13) 前記本体が前記第1及び第2のしるしを備え、前記セレクタカラーが、前記セレクタカラーを貫通して前記本体に延びるインジケータ窓を備え、前記インジケータ窓並びに前記第1及び第2のしるしは、前記インジケータ窓が前記選択した第1又は第2のしるしと整列して、前記セレクタカラーが前記第1又は第2の位置にあるときを前記操作者に示すために前記インジケータ窓を介して前記選択した第1又は第2のしるしを見ることができるように、互いに対して位置付けられている、実施態様11に記載の超音波器具。
(14) 前記セレクタカラーが、前記本体に対して前記第1の位置、前記第2の位置、及び第3の位置の間で選択的に移動可能であり、かつ、前記第1の所定の電力レベル、前記第2の所定の電力レベル、及びオフモードからそれぞれ選択するように構成されており、前記オフモードが、前記起動ボタンの操作にかかわらず、前記超音波ブレードの振動を阻止する、実施態様1に記載の超音波器具。
(15) 前記本体及び前記セレクタカラーの少なくとも一方は、前記セレクタカラーが前記第1の位置にあるときを操作者に示すように構成された第1のしるしと、前記セレクタカラーが前記第2の位置にあるときを前記操作者に示すように構成された第2のしるしと、前記セレクタカラーが前記第3の位置にあるときを前記操作者に示すように構成された第3のしるしと、を備えている、実施態様14に記載の超音波器具。
(16) 外科手術中に使用するための超音波器具であって、
(a)長手方向軸線を画定し、かつ、第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、
(b)前記本体から突出するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記音響導波管は、前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記音響導波管に沿って伝達するように構成されている、シャフトアセンブリと、
(c)前記音響導波管に接続された超音波ブレードであって、前記音響導波管が前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記超音波ブレードに伝達するようになっている、超音波ブレードと、
(d)前記本体に接続され、かつ前記超音波ブレードを選択的に起動させるように構成されている作動アセンブリであって、
(i)前記本体に隣接して位置付けられ、かつ前記長手方向軸線と同軸に整列されたセレクタ要素であって、前記セレクタ要素は、前記本体に対して第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動可能であり、かつ、前記第1の所定の電力レベル及び前記第2の所定の電力レベルから選択するように構成されている、セレクタ要素と、
(ii)前記本体に隣接し、かつ前記少なくとも1つのセレクタ要素に近接して位置付けられた少なくとも1つの起動要素であって、前記少なくとも1つの起動要素は、前記セレクタ要素によって選択された前記所定の電力レベルで前記超音波ブレードの起動を開始するように動作可能である、少なくとも1つの起動要素と、を含む、作動アセンブリと、を含む、超音波器具。
(17) 外科手術中に超音波器具を操作する方法であって、前記超音波器具は、本体と、シャフトアセンブリと、超音波ブレードと、作動アセンブリと、を有し、前記本体は、長手方向軸線を画定し、かつ、第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されており、前記シャフトアセンブリは前記本体から突出し、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記音響導波管は、前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記音響導波管に沿って伝達するように構成されており、前記超音波ブレードは、前記音響導波管が前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記超音波ブレードに伝達するように、前記音響導波管に接続されており、前記作動アセンブリは、前記本体に接続され、かつ、前記超音波トランスデューサに動作可能に接続して、前記超音波ブレードを選択的に動作させるように構成されており、前記作動アセンブリは、セレクタ要素と少なくとも1つの起動要素とを有し、前記セレクタ要素は本体に隣接して位置付けられ、かつ、前記本体に対して第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動可能であり、前記少なくとも1つの起動要素は、前記本体に隣接し、かつ前記少なくとも1つのセレクタ要素に近接して位置付けられており、前記方法は、
(a)前記第1の所定の電力レベル又は前記第2の所定の電力レベルをそれぞれ選択するために、前記セレクタ要素の前記第1の位置又は前記第2の位置を選択することと、
(b)前記起動要素と係合することと、を含む、方法。
(18) 前記セレクタ要素が、前記本体を略包囲するセレクタカラーであり、前記方法が、前記セレクタカラーを前記長手方向軸線を中心として前記第1の位置及び前第2の位置の少なくとも一方に向けて回転させることを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記セレクタ要素が、前記本体を略包囲するセレクタカラーであり、前記方法が、前記セレクタカラーを前記長手方向軸線に沿って前記第1の位置及び前第2の位置の少なくとも一方に向けて並進させることを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(20) 前記セレクタ要素が、前記本体に沿って前記第1の位置、前記第2の位置、及び第3の位置の間で選択的に移動可能であり、かつ、前記第1の所定の電力レベル、前記第2の所定の電力レベル、及びオフモードからそれぞれ選択するように構成されており、前記方法が、前記オフモードを選択し、前記起動要素が係合されたときに前記超音波ブレードの振動を阻止するために、前記セレクタ要素の前記第3の位置を選択することを更に含む、実施態様17に記載の方法。

Claims (16)

  1. 外科手術中に使用するための超音波器具であって、
    (a)長手方向軸線を画定し、かつ第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、
    (b)前記本体から突出するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記音響導波管は、前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記音響導波管に沿って伝達するように構成されている、シャフトアセンブリと、
    (c)前記音響導波管に接続された超音波ブレードであって、前記音響導波管が前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記超音波ブレードに伝達するようになっている、超音波ブレードと、
    (d)前記本体に接続され、かつ前記超音波ブレードを選択的に起動させるように構成されている作動アセンブリであって、
    (i)前記本体を略包囲し、かつ第1の位置と第2の位置との間で前記本体に対して選択的に移動可能であるセレクタカラーであって、前記セレクタカラーは、前記第1の所定の電力レベル及び前記第2の所定の電力レベルから選択するように構成されている、セレクタカラーと、
    (ii)前記セレクタカラーによって選択された前記所定の電力レベルで前記超音波ブレードの起動を開始させるように動作可能な複数の起動ボタンと、を含む作動アセンブリと、を含む、超音波器具。
  2. 複数の起動スイッチを更に含み、各起動ボタンは、前記複数の起動スイッチの1つをそれぞれ作動させるように構成されている、請求項1に記載の超音波器具。
  3. 前記複数の起動ボタンのそれぞれが、前記セレクタカラーに近接する前記本体の周囲に角度を付けて配設され、かつ前記長手方向軸線から半径方向外方に向かって付勢されており、前記複数の起動ボタンのそれぞれが、前記長手方向軸線に向かって半径方向内方に押し下げられるように構成されている、請求項1に記載の超音波器具。
  4. 前記セレクタカラーが、前記長手方向軸線を中心として前記第1の位置と前記第2の位置との間で選択的に回転可能である、請求項1に記載の超音波器具。
  5. 前記セレクタカラーが、前記複数の起動ボタンより遠位に位置付けられている、請求項4に記載の超音波器具。
  6. 前記セレクタカラーが、前記長手方向軸線に沿って前記第1の位置と前記第2の位置との間を選択的に並進可能である、請求項1に記載の超音波器具。
  7. 前記セレクタカラーが、前記複数の起動ボタンより遠位に位置付けられている、請求項6に記載の超音波器具。
  8. 前記セレクタカラーが、前記複数の起動ボタンより近位に位置付けられている、請求項6に記載の超音波器具。
  9. 前記セレクタカラーに動作可能に接続されたセレクタスイッチを更に含み、前記セレクタカラーが、前記セレクタスイッチを選択的に作動させるために移動可能である、請求項1に記載の超音波器具。
  10. 前記第1の位置にある前記セレクタカラーが、前記超音波ブレードの振動を低い所定の電力レベルで与えるように構成されており、前記第2の位置にある前記セレクタカラーが、前記超音波ブレードの振動を高い所定の電力レベルで与えるように構成されている、請求項1に記載の超音波器具。
  11. 前記本体及び前記セレクタカラーの少なくとも一方は、前記セレクタカラーが前記第1の位置にあるときを操作者に示すように構成された第1のしるしと、前記セレクタカラーが前記第2の位置にあるときを前記操作者に示すように構成された第2のしるしと、を備えている、請求項1に記載の超音波器具。
  12. 前記本体が前記第1のしるしと前記第2のしるしとを備え、前記セレクタカラーが、そこから延出するインジケータ矢印を有し、前記インジケータ矢印並びに前記第1及び第2のしるしは、前記セレクタカラーが前記第1又は第2の位置にあるときを前記操作者に示すために前記インジケータ矢印が前記選択した第1又は第2のしるしと整列するように、互いに対して位置付けられている、請求項11に記載の超音波器具。
  13. 前記本体が前記第1及び第2のしるしを備え、前記セレクタカラーが、前記セレクタカラーを貫通して前記本体に延びるインジケータ窓を備え、前記インジケータ窓並びに前記第1及び第2のしるしは、前記インジケータ窓が前記選択した第1又は第2のしるしと整列して、前記セレクタカラーが前記第1又は第2の位置にあるときを前記操作者に示すために前記インジケータ窓を介して前記選択した第1又は第2のしるしを見ることができるように、互いに対して位置付けられている、請求項11に記載の超音波器具。
  14. 前記セレクタカラーが、前記本体に対して前記第1の位置、前記第2の位置、及び第3の位置の間で選択的に移動可能であり、かつ、前記第1の所定の電力レベル、前記第2の所定の電力レベル、及びオフモードからそれぞれ選択するように構成されており、前記オフモードが、前記起動ボタンの操作にかかわらず、前記超音波ブレードの振動を阻止する、請求項1に記載の超音波器具。
  15. 前記本体及び前記セレクタカラーの少なくとも一方は、前記セレクタカラーが前記第1の位置にあるときを操作者に示すように構成された第1のしるしと、前記セレクタカラーが前記第2の位置にあるときを前記操作者に示すように構成された第2のしるしと、前記セレクタカラーが前記第3の位置にあるときを前記操作者に示すように構成された第3のしるしと、を備えている、請求項14に記載の超音波器具。
  16. 外科手術中に使用するための超音波器具であって、
    (a)長手方向軸線を画定し、かつ、第1の所定の電力レベルにおける超音波振動及び第2の所定の電力レベルにおける超音波振動を選択的に発生させる超音波トランスデューサを受容するように構成されている、本体と、
    (b)前記本体から突出するシャフトアセンブリであって、前記シャフトアセンブリは音響導波管を備え、前記音響導波管は、前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記音響導波管に沿って伝達するように構成されている、シャフトアセンブリと、
    (c)前記音響導波管に接続された超音波ブレードであって、前記音響導波管が前記選択した第1又は第2の所定の電力レベルを前記超音波ブレードに伝達するようになっている、超音波ブレードと、
    (d)前記本体に接続され、かつ前記超音波ブレードを選択的に起動させるように構成されている作動アセンブリであって、
    (i)前記本体に隣接して位置付けられ、かつ前記長手方向軸線と同軸に整列されたセレクタ要素であって、前記セレクタ要素は、前記本体に対して第1の位置と第2の位置との間で選択的に移動可能であり、かつ、前記第1の所定の電力レベル及び前記第2の所定の電力レベルから選択するように構成されている、セレクタ要素と、
    (ii)前記本体に隣接し、かつ前記少なくとも1つのセレクタ要素に近接して位置付けられた少なくとも1つの起動要素であって、前記少なくとも1つの起動要素は、前記セレクタ要素によって選択された前記所定の電力レベルで前記超音波ブレードの起動を開始するように動作可能である、少なくとも1つの起動要素と、を含む、作動アセンブリと、を含む、超音波器具。
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