JP2018520805A - 注射ばねを含む液体製品自動注射デバイス - Google Patents

注射ばねを含む液体製品自動注射デバイス Download PDF

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Abstract

本自動注射デバイスは、自動注射デバイスの使用前の圧縮状態と注射後の弛緩状態との間で変形可能である注射ばね24を含む。自動注射デバイスは、プランジャ40が自動注射デバイスの遠位方向に動くことができるように、注射ばね24の作用下でプランジャ40に力を加えるように構成されたプランジャ制御部材22を含む。プランジャ制御部材22は、注射ばね24を圧縮状態に保持する作用形態と、注射ばね24を解放する引っ込め形態との間で引っ込め可能なストップ118を有する。自動注射デバイスは、引っ込め可能ストップ118をその作用形態でロックするためのロック部材122も含み、このロック部材122は、引っ込め可能ストップ118に圧力を加えてその引っ込め形態をとるのを防ぐロック位置と、引っ込め可能ストップ118が解放されるロック解除位置とを取ることができる。
【選択図】図30

Description

本発明は、特に製薬分野の、液体製品用の自動注射デバイスの分野に関する。
自動注射デバイスは一般に、注射が必要な液体薬物の自動投与を可能にする医療デバイスである。特に、これらのデバイスは、例えばリウマチ性関節炎、多発性硬化症または糖尿病を患うかまたはアレルギーによりアナフィラキシーショックを被った患者が薬物の用量を自己に自主的に注射することを可能にする。
自動注射デバイスの例は、特許文献1に記載されている。デバイスは、注射されるべき製品を含む注射シリンジを含み、針とシリンジサポートとを備える。患者の皮膚に当てることで生じる短時間の圧力は、皮膚への針の貫入、続いて液体製品の注射、その後針で人を負傷させるのを回避するためのデバイス内への針の引っ込めを生じさせるために通常十分である。
特に、自動注射デバイスは、圧縮下の2つのばねを含む。第1ばねはデバイスの近位端に収容され、注射針を患者の身体に貫入させて注射されるべき液体製品の注射を引き起こすために注射針を含む要素を自動的に変位させることができるある力を及ぼす。第2ばねの機能は、注射が完了した後に注射針をデバイス内に引っ込ませることである。
自動注射デバイスの使用前には、特に自動注射デバイスを輸送する間または誤って落とした場合にばねの意図しない始動を防ぐことが重要である。実際に、使用前にばねの1つが誤って解放された場合には、自動注射デバイスは使用できなくなる。
特許文献2は、引っ込め可能ストップを含むが、これらのストップをロックするための部材を含まない自動注射デバイスを記載する。
米国特許第8734402号 米国特許第6203530号
本発明は、信頼性が改善された自動注射デバイスを提案する。
このため、本発明の目的は、遠位端と反対の近位端とを有する、液体製品用の自動注射デバイスであって、
‐自動注射デバイスの使用前の圧縮状態と注射後の弛緩状態との間で変形可能である注射ばねと、
‐プランジャが自動注射デバイスの遠位方向に動くことができるように注射ばねの作用下でプランジャに力を加えるように構成されたプランジャ制御部材であって、注射ばねを圧縮状態に保持する作用形態と、注射ばねを解放する引っ込め形態との間で引っ込め可能であるストップを担持する、プランジャ制御部材と、
‐引っ込め可能ストップをその作用形態でロックするためのロック部材であって、引っ込め可能ストップに圧力を及ぼして引っ込め形態をとるのを防ぐロック位置と、引っ込め可能ストップが解放されて引っ込め形態をとるロック解除位置とをとることができる、ロック部材と、
を有する自動注射デバイスを提供することである。
したがって、ロック部材により、引っ込め可能ストップが誤って引っ込め形態に移行して注射ばねを解放することが不可能になる。このロックは、自動注射デバイスの使用前の輸送または保管の間に特に有用である。さらに、ロックは、特に使用直前に自動注射デバイスを誤って落とした場合にも非常に有利である。さらにこのロック部材は、比較的強力な注射ばねの使用の場合に、このような場合にはばねの力により引っ込め可能ストップをその作用形態に維持することがより困難であるため、特に重要である。したがって、特に剛性のばねを使用すること、これにより以前よりも粘度の高い製品を注射することが可能になる。特に、圧縮位置での力が20Nであり、さらに50N、または最大80Nもしくはそれ以上である注射ばねも使用することが可能である。
本記載においては、注射軸は、注射針の軸に対応する自動注射デバイスの軸に対応する。注射軸は、Xと呼称される。さらに、遠位方向は使用者の指から最も遠い、すなわち注射時に患者の皮膚に最も近い方向をさし、近位方向は反対方向をさす。換言すれば、「遠位方向」は自動注射デバイスの「前部」に向かう方向であるということができる。特に、部品の遠位端は、注射針の側に位置する端に対応し、近位端は反対の端に対応する。
自動注射デバイスは、以下の請求内容のうちの1つまたは複数を個々にまたは組み合わせてさらに含むことができる。
‐ロック部材は、自動注射デバイスの外側ハウジングの近位端に提供される中心ロックピンを含む。したがって、実施が特に簡単であり経済的である。
‐外側ハウジングの近位端は、少なくともロック部材がロック位置にあるときに引っ込め可能ストップを担持する弾性タブが交差するためにロック解除ピンの近くで凹んだ半径方向表面を含む。
‐ロックピンは、軸方向に分布する直径が異なる2つのセクション、すなわちロックセクションとロック解除セクションとを含み、ロックセクションは、引っ込め可能ストップを通る横断面を見たときにロック解除セクションの半径方向寸法よりも大きい半径方向寸法を有し、そのためロック部材がロック位置にあるときにロックセクションが引っ込め可能ストップに半径方向圧力を及ぼし、ロック解除セクションは、ロック部材がロック解除位置にあるときに引っ込め可能ストップをはずすためのスペースをつくる。
‐ロック部材は、引っ込め可能ストップを担持する弾性タブとランプ効果により協働して、作用形態から引っ込め形態にシフトさせるように構成される、ランプを担持する。
‐ロック部材のロック位置からロック解除位置への移行は、自動注射デバイスの遠位端を患者の皮膚に当てることにより引き起こされる。このようにして、ロック解除は、注射前の瞬間まで使用者が気づかずに引き起こされることはない。これは、使用者が注射を始める直前に自動注射デバイスを落とした場合に特に有利である。
‐引っ込め可能ストップは、その作用形態にあるときには、特に半径方向に突出した位置をとるように半径方向に変位し、引っ込め可能ストップは、その引っ込め形態にあるときには、特に半径方向に引っ込められた位置をとるように半径方向に引っ込められる。
‐引っ込め可能ストップは、自動注射デバイスの近位端に向かって軸方向に延びる弾性タブにより担持され、弾性タブは、引っ込め可能ストップにその作用形態を与える半径方向に変位したレスト形態と、引っ込め可能ストップにその引っ込め形態を与える半径方向引っ込め形態との間で変形可能である。
‐作用形態の引っ込め可能ストップは、ばね保持リングにより担持される相補形表面に接し、この保持リングは、注射ばねの作用下で自動注射デバイスの要素の動きを制御するためにカムトラックを含む位置制御部材に取り付けられる。
‐プランジャ制御部材は、引っ込め可能ストップをそれぞれ担持する2つの直径に沿って対向する半環状弾性タブを含み、各半環状弾性タブは、変形により2つの半環状弾性タブのまわりの注射ばねおよびばね保持リングの組み立てを容易にすることができる、縦方向窓を有する。
本発明は、添付の図面に関してよりよく理解されるが、図面は決して制限ではなく例として提供されたものである。
一実施形態による自動注射デバイスの斜視図である。 図1の自動注射デバイスの分解斜視図である。 図1の自動注射デバイスの保護キャップを引き取るための部材の近位端からの斜視図である。 図1の自動注射デバイスの保護キャップを引き取るための部材の側面からの斜視図である。 図1の自動注射デバイスの端セクションの近位端からの斜視図である。 図1の自動注射デバイスの端セクションの遠位端からの斜視図である。 図1の自動注射デバイスの保護キャップを引き取るための部材と端セクションとの分解斜視図である。 図1の自動注射デバイスのシリンジサポートの完全斜視図である。 図1の自動注射デバイスのシリンジサポートの軸方向断面斜視図である。 図1の自動注射デバイスの端スリーブ、シリンジサポートおよび保護ばねの軸方向断面斜視図である。 図1の自動注射デバイスの位置決めロッドの斜視側面図である。 図1の自動注射デバイスのプランジャロッドの斜視側面図である。 図1の自動注射デバイスの注射シリンジ、位置決めロッドおよびプランジャロッドが内部に組み立てられたシリンジサポートの横断面図である。 図1の自動注射デバイスの注射シリンジ、位置決めロッドおよびプランジャロッドが内部に組み立てられたシリンジサポートの軸方向断面図である。 図1の自動注射デバイスの針制御部材の斜視側面図である。 図1の自動注射デバイスのプランジャ制御部材の斜視側面図である。 図1の自動注射デバイスの保持リングの斜視側面図である。 図1の自動注射デバイスの位置制御部材の斜視側面図である。 図20の外側ハウジングの遠位端からの斜視断面図である。 図1の自動注射デバイスの外側ハウジングの斜視側面図である。 図1の自動注射デバイスの液体製品の注射の間のプランジャ制御部材、プランジャロッドおよび保持リングの近位端からの部分斜視図である。 ロック位置にあるロック部材を示す、図1の自動注射デバイスの部分軸方向断面図である。 ロック解除位置にあるロック部材を示す、図1の自動注射デバイスの部分軸方向断面図である。 注射シリンジをシリンジサポートに挿入時の、図1の自動注射デバイスの引き取り部材、端スリーブ、シリンジサポートおよび注射シリンジの軸方向断面図である。 格納形態で注射シリンジが挿入された、図1の自動注射デバイスの引き取り部材、端スリーブ、シリンジサポートおよび注射シリンジの軸方向断面図である。 保護キャップの除去を示す、図1の自動注射デバイスの端スリーブ、シリンジサポートおよび注射シリンジの軸方向断面斜視図である。 保護キャップが除去され、患者の皮膚に注射針を挿入する前の、図1の自動注射デバイスの引き取り部材、端スリーブ、シリンジサポートおよび注射シリンジの軸方向断面図である。 注射針が患者の皮膚に挿入された、図1の自動注射デバイスの引き取り部材、端スリーブ、シリンジサポートおよび注射シリンジの軸方向断面図である。 保護キャップの除去前の格納位置にある図1の自動注射デバイスのいくつかの組み立てられた要素の斜視図および部分軸方向断面図である。 自動注射デバイスの遠位端を患者の皮膚に押し付けた直後の図1の自動注射デバイスの軸方向断面斜視図である。 患者の皮膚への注射針の挿入の間の図1の自動注射デバイスのいくつかの組み立てられた要素の斜視図および部分軸方向断面図である。 プランジャ制御部材が完全に示された注射の間の図1の自動注射デバイスのいくつかの組み立てられた要素の斜視図および部分軸方向断面図である。 プランジャ制御部材が軸方向断面で示された注射の間の図1の自動注射デバイスのいくつかの組み立てられた要素の斜視図および部分軸方向断面図である。 保護位置の図1の自動注射デバイスのいくつかの組み立てられた要素の斜視図および部分軸方向断面図である。
図1に示す液体製品用の自動注射デバイス10は、注射が必要な液体製品、特に医薬品の自動投与を可能にする。このデバイスは、液体製品を含む(特に図26に示した)注射シリンジ12を受け取るように設計される。図2および図30に示すように、自動注射デバイス10は、ある数の部品を含み、特にこの例では、シリンジサポート14、2つの保護ばね15a、15b、端セクション16、保護キャップ42の引き取り用の部材18、プランジャロッド19、位置決めロッド50、位置制御部材20、針制御部材21、プランジャ制御部材22、保持リング23、注射ばね24および外側ハウジング25を含む。
例えば図26または図30に見られるように、注射シリンジ12は、注射軸Xのまわりに概ね管形のシリンジ本体26を含む。シリンジ本体26は、注射針32を担持する遠位ショルダ30を遠位端26Dに含む。シリンジ本体26の近位端26Pは、フランジ38を含む。注射軸Xのまわりの概ね円筒形の摺動プランジャ40が、シリンジ本体26内に装着され、シリンジ本体26に含まれる液体製品の注射針32を介した注射を可能にする。図14に示すように、プランジャ40は、液体製品の側に配置された遠位端と、反対の近位端40Pとを有する。注射針32は、注射針32の端を受け取るように設計された軟質ゴムの内部ストッパを含むRNS(rigid needle shield、剛性針シールド)タイプの保護キャップ42によってカバーされ、内部ストッパは好ましい機械強度を与える剛性プラスチック材料のシェルで囲まれて、注射針32が確実に密封されるようになっている。この保護キャップ42は注射軸Xのまわりで概ね円筒形であり、ストローク終了時に遠位ショルダ30に接するシリンジ本体26よりも大きい直径を有しうる。この例では、注射シリンジ12は、容積1mL(ミリリットル)の、針が取り付けられた予め充填されたガラスシリンジである。シリンジ本体26は受け取られる液体の最大量の限界を定めるが、プランジャ40をシリンジ本体26の遠位端26Dに向かって動かすことによってシリンジ本体26を一部だけ充填することも可能であることに注意されたい。
図8に示すように、シリンジサポート14は注射軸Xのまわりで概ね管形であり、両端が開いており、注射シリンジ12を受け取るように設計される。このようにシリンジサポート14は、組み立てられた2つのハーフシェルで構成された独立した1つの部品である。シリンジサポート14は、注射シリンジ12が自動注射デバイス10の操作の間中シリンジサポート14内の固定位置に装着されるように注射シリンジ12を収容するように構成される。シリンジサポート14は、注射針32の側に配置された遠位端14Dと、反対の近位端14Pとを有する。
図8および図9に見られるように、シリンジサポート14はその近位端14Pに内部ショルダにより区切られた内部クリアランス44を含み、これにより、注射シリンジ12がシリンジサポート26に挿入されたときにシリンジ本体26のフランジ38を受け取ることができる。この内部クリアランス44により、近位端14Pがシリンジサポート14の残部よりも大きい内径を有することができ、したがって一方ではフランジ38、他方ではプランジャロッド19の位置決めリング50という、シリンジ本体26よりも大きい直径を有する2つの要素を収めることができる。シリンジサポート14の近位端14Pは、内部ショルダ44と相補形の外部ショルダ45をさらに含む。この外部ショルダ45は、針制御部材21のブロックレリーフを形成する。より具体的には、外部ショルダ45により、自動注射デバイス10の近位アセンブリと遠位アセンブリとの組み立ての間および患者の皮膚への注射針32の挿入の完了まで、針制御部材21をシリンジサポート14の近位端14Pに引っ掛けておくことができる。さらに、2つの軸方向ノッチ48が、シリンジサポート14の近位端の壁に互いに対向して提供される。これらの軸方向ノッチ48は、特に図11および図13に示したプランジャロッド19の位置決めリング50との協働を可能にする。外部ショルダ45は、針制御部材21のガイドリブ108のための軸方向案内レールを形成する凹所49をさらに含む。
2つの覗き窓47が、シリンジサポート14の壁に互いに対向して提供される。各覗き窓47は、細長形であり、基本的に注射軸Xの方向に延び、シリンジサポート14に挿入する際に注射シリンジ12を観察することを可能にする。これにより使用者は、注射シリンジ12内に液体製品があると知ることができる。さらに、図9に示すように、シリンジサポート14は、注射シリンジ12と接触できるその壁の内部表面に、エラストマ材料で作られた、例えば軸方向に延び、進入リブとしても働くエラストマバンドの形の減衰要素58を含む。複数の減衰要素58が、シリンジサポート14の内部表面上に角度をなして分布する。減衰要素58は、一方では注射シリンジ12がシリンジサポート14に収容される際に中央におくように、他方では自動注射デバイス10の作動時に注射シリンジ12に及ぼされる圧力の一部を吸収するように設計される。さらに、減衰要素58は、特に挿入を行うために注射シリンジ12を前進させる時および注射の間にプランジャ40により注射シリンジ12に圧力が及ぼされる間に、シリンジサポート14内の注射シリンジ12の軸方向ブロックに寄与する。実際、エラストマ材料とシリンジ本体26との間の摩擦によって、ガラス製であることが多い注射シリンジ12の破損を防ぐためにシリンジ本体26が受ける圧力をシリンジサポート14へ直接移転することができる。これらの減衰要素58により、例えば輸送の間に自動注射デバイス10が受ける衝撃を吸収し、これにより注射シリンジ12を考えられる破損のリスクから保護することができる。例えば、エラストマ材料は熱可塑性エラストマ(TPE;thermoplastic elastomer)材料とすることができ、射出成形材料またはオーバーモールド材料とするのが好ましい。
図8に見られるように、シリンジサポート14は、その遠位端14Dの覗き窓47の両側に、シリンジサポート14の外面上に基本的に互いに対向して位置する2つの半径方向突起52を含む、シリンジサポート14上に端セクション16を保持するための手段を有する。各半径方向突起52は、その遠位表面に、シリンジサポート14上への端セクション16のスナップロックによる組み立ての間に端セクション16と協働するように設計された、ランプ55を含む。シリンジサポート14の遠位端14Dは、ホールドタブ53、より具体的には、シリンジサポート14の遠位輪郭に沿って角度をなして分布した軸方向に延びる4つのホールドタブ53を含む。各ホールドタブ53は、端セクション16が注射位置にあるときに端セクション16と協働するように設計された、傾斜表面54を含む。シリンジサポート14の遠位端は、シリンジサポート14上の端セクション16の案内手段も含む。これらの案内手段は、レリーフ状の案内形状物、すなわち、シリンジサポート16の外壁の両側に注射軸Xに沿って延びる、シリンジサポート14と一体の2つの案内ピン56を含む。案内ピン56はそれぞれ、相補形の凹所のガイドであって、端セクション16とシリンジサポート14との相対移動の間の案内を可能にするために通過スリットを含む端セクション16上に提供されたガイド、具体的には(図6に示す)スライド57と協働するように設計される。各スライド57は、保護ばね15aまたは15bのうちの1つを受け取るためのハウジングを区切る遠位部を有する。このようにして、保護ばね15a、15bは、解放されるとそれぞれが案内ピン56の1つに力を及ぼし、保護ばね15a、15bが圧縮されて端セクション16とシリンジサポート14との相対的摺動を可能にすることができる。図9および図10に見られるように、シリンジサポート14の遠位端14Dは、保護キャップ42の引き取り部材18上に提供された引っ掛けタブ66の通過を可能にする、2つのノッチ60をさらに含む。ノッチ60は、保持手段52と軸方向に揃っている。
図3、図4および図7に示される保護キャップ42の引き取り部材18は、自動注射デバイス10の遠位端を形成する。引き取り部材18は、自動注射デバイス10の作動前に自動注射デバイス10から引き取られるように設計される。引き取り部材18は、注射軸Xのまわりに概ね截頭円錐形であり、両端が開いており、近位直径が遠位直径よりも大きい。引き取り部材18の遠位端は、その遠位開口部62のまわりに使用者のための把持手段をさらに含み、把持手段はテーパベース64を含み、さらに自動注射デバイス10が水平のサポート上に置かれたときに直立するのを可能にする。引き取り部材18は、保護キャップ42の2つの引っ掛けタブ66を含む。2つの引っ掛けタブ66は引き取り部材18内に位置し、引き取り部材18が自動注射デバイス10に装着されたときに注射シリンジ12のまわりに直径に沿って分布する。2つの引っ掛けタブ66は、引き取り部材18の遠位開口部62から近位端に向かって(Xに対して)軸方向に延び、この近位端から突出する。
図4に見られるように、各引っ掛けタブ66は、シリンジサポート14への注射シリンジ12の挿入時に保護キャップ42の側方外壁と協働する近位ランプ68と、引き取り部材18が装着される端セクション16と協働する外部ランプ70とを含む。各引っ掛けタブ66は、注射シリンジ12の保護キャップ42の近位エッジと協働するように設計された、使用者が引き取り部材18を軸方向に引っ張ったときに保護キャップ42の引き取りを可能にする、ショルダ72をさらに含む。加えて、各外部ランプ70は、使用者が引き取り部材18を軸方向に引っ張ったときに、端セクション16との協働により、保護キャップ42に対して引っ掛けタブ66を締め付けることを可能にする。このようにして引き取り部材18は、自動注射部材10から引き取られる際に保護キャップ42に沿って進むことができる。引き取り部材18は、(図26に示すように)端セクション16の遠位端に着脱可能に固定されて、それ自体が保護キャップ42を把持するための手段を形成する。引き取り部材18は、その壁の内面上の引っ掛けタブ66の両側に、端セクション16と協働する2つのラグ74をさらに含む。
図1および図2に示すように、端セクション16は、引き取り部材18の引き取りの後に自動注射デバイス10の遠位端を形成する。したがって端セクション16は、注射の間に患者の皮膚と接触するように設計される。端セクション16は、シリンジサポート14の遠位端14D上へ後退させられる。端セクション16は、シリンジサポート14と端セクション16とが(Xに対して)軸方向に互いに接近した注射位置と、シリンジサポート14が端セクション16から遠位方向に軸方向に離される保護位置との間で、シリンジサポート14に対して摺動可能に装着される。シリンジサポート14に対する端セクション16の摺動は、端セクション16とシリンジサポート14との間の協働手段を形成する、端セクション16の内壁に提供されたレール57と、シリンジサポート14の外壁に担持された案内ピン56との協働により可能になる。端セクション16は、注射軸Xのまわりに概ね截頭円錐形であり、両端が開いており、近位直径が遠位直径よりも大きい。
図26および図28に見られるように、端セクション16は、弾性タブ78によりそれぞれ担持された2つの保持ストップ76を含む。各弾性タブ78は、遠位端から端セクション16の近位端に向かって(Xに対して)軸方向に延び、端セクション16の内面から突出する。2つの弾性タブ78は、注射軸Xを通過する対称軸に対して互いに対称である。このようにして、各弾性タブ78は、(Xに対して)軸方向に延び、基本的に半径方向の平面に沿って延びる表面を有する近位端を有し、この表面が注射シリンジ12の軸方向の保持ストップ76を形成し、意図せずして注射シリンジ12が自動注射デバイス10の遠位端に向かって動くのを防ぐ。各弾性タブ78は、シリンジサポート14内の注射シリンジ12を遠位方向に(Xに対して)軸方向に保持するように構成された締め付け位置と、保護キャップ42を備えた注射シリンジ12をシリンジサポート14の近位端から遠位方向に(Xに対して)軸方向に挿入できるように構成された離間位置との間で変形可能である。端セクション16が注射位置にあるときには、図28に見られるように、シリンジサポート14のホールドタブ53が弾性タブ78を締め付け位置に維持し、このようにしてホールドタブ53により弾性タブ78が離間位置をとるのが妨げられ、このようにして注射シリンジ12が(自動注射デバイス10の近位端に向かって)後退するのが妨げられる。さらに、端セクション16は注射位置にあるときにホールドタブ53を囲み、これにより弾性タブ78が離間する結果ホールドタブ53が離間するのを防ぐ。
図5および図6に見られるように、端セクション16はその近位端に、シリンジサポート14上に端セクション16を保持するための手段をさらに含み、この手段には、スナップロックによって近位窓80内に組み立てられるシリンジサポート14の2つの半径方向突起52の摺動のためのガイドとして働くように設計された2つの近位窓80が含まれる。端セクション16の近位端は、側方外壁に、端セクション16を適所に保つために位置制御部材20と協働するように半径方向に構成された2つの突出するラグ82(図5および図6参照)をさらに含む。
引き取り部材18が意図せずに端セクション16から離れないことを確実にするために、端セクション16はその内壁の遠位部に、引き取り部材18の2つのラグ74とクランプまたはスナップロックにより協働するように設計された2つの凹所84を含む、引き取り部材18を保持するための手段をさらに含む(図6および図7参照)。したがってこれが、注射針32の斜面の刃先によって保護キャップ42の内部ストッパの一部が切り取られる「コアリング」として知られる現象が生じうる回転である、端セクション16に対する保護キャップ42の回転を防ぐ。シリンジサポート14への注射シリンジ12の挿入後に端セクション16上の引き取り部材18の引き取りを可能にするために、端セクション16は、その内壁の遠位部の2つの凹所84の両側に、2つの(Xに対して)軸方向のレール86を含む引き取り部材18の案内手段も含む。端セクション16は、シリンジサポート14が端セクション16内に摺動するようにシリンジサポート14の遠位端のまわりに戻されることが理解されよう。
プランジャロッド19は、液体製品を注射するためにプランジャ40上に圧力を移転することを可能にする。プランジャロッド19は、図12に見られるように、プランジャ40の方に面する、特に注射の間にプランジャ40の近位端40Dと接触するように設計された、遠位端19Dを含む。プランジャロッド19のこの遠位端19Dは、フールプルーフな形の、特に非円形の横断面を有する。プランジャロッド19は、注射ばね24により作動するプランジャ制御部材22と協働するように構成された、遠位端19Dの反対の近位端19Pをさらに含む。プランジャロッド19の近位端19Pは注射軸Xのまわりに全体的に円筒形であり、注射軸Xのまわりに角度をなして分布した、プランジャ制御部材22と協働するように設計された4つの半径方向突起87を含む。図12に見られるように、基本的に互いに対して反対側の、直径に沿って対向する2つの摺動溝88が、プランジャサポート19に提供される。各摺動溝88は、例えば軸方向スロットにより形成されうる。これらの2つの摺動溝88は、プランジャロッド19に沿って(Xに対して)軸方向に延び、横断面のフールプルーフな形を区切る。これらの摺動溝88は、位置決めロッド50の位置合わせカムと協働するように設計される。プランジャロッド19は、その遠位端19Dに提供された、位置決めロッド50の軸方向保持のための遠位ストップ90、より具体的には直径に沿って対向する2つの遠位ストップをさらに含む。遠位ストップ90は、摺動溝88のそれぞれに提供される横断溝により形成されるのが好ましい。
図11に示される位置決めロッド50は、プランジャロッド19の好ましい軸方向位置決めおよび角度位置決めを可能にし、かつ操作リング50さらには自動注射デバイス10の外へのプランジャロッド19の引き取りを防ぐために、プランジャロッド19と協働するように設計される。軸方向位置決めにより、一方ではプランジャ40、他方ではプランジャ制御部材22に対して正しい位置を確保することができる。角度位置決めにより、プランジャロッド19の作動の間にプランジャロッド19が勝手に回転するのを防ぐことができるだけでなく、シリンジサポート14に対する所定の角度向きを確保して、プランジャロッド19に対するプランジャ制御部材22の回転の後に実施される形態である、プランジャロッド19およびプランジャ制御部材22の軸方向ストップおよび軸方向解放を可能にする。位置決めロッド50は、シリンジサポート14の近位端14P上に戻されるように設計される。シリンジサポート14に対する位置決めロッド50の自由回転を防ぐために、位置決めロッド50は、シリンジサポート14の近位端14Pに対する位置決めロッド50の角度クランプ手段98を含む。図13または図26に見られるように、これらの角度クランプ手段98は、例えばシリンジサポート14の軸方向ノッチ48に挿入されるように設計された外部クランプラグを含むことができる。位置決めロッド50上に提供されるプランジャロッド19の軸方向位置決め手段は、プランジャロッド19の軸方向保持ストップ94を含み、これはここでは位置決めロッド50の近位ワッシャ50Pから遠位端50Dに向かって軸方向に延びる弾性タブ96により担持される。より具体的には、位置決めロッド50は、軸方向保持ストップ94をそれぞれ担持する直径に沿って対向する2つの弾性タブ96を含み、軸方向保持ストップ94はこの例ではプランジャロッド19の軸方向保持ラグにより形成される。各軸方向保持ストップ94は、プランジャロッド19の対応する遠位ストップ90と協働することにより、組み立て前の位置決めロッド50および組み立て後の注射シリンジ12の(近位方向への牽引による)完全な引き取りを防ぐ。さらに、図14に見られるように、位置決めロッド50上のプランジャロッド19の軸方向位置決め手段は、自動注射デバイス10の格納形態においてプランジャロッド19の遠位端19Dとプランジャ40の近位端40Pとの間にクリアランス、例えば1mm近くなど、好ましくは0.5〜2mmの間のクリアランスが存在するように、配置される。位置決めロッド50は、プランジャロッド19の遠位端19Dと相補形のフールプルーフな形のプランジャロッド19の貫通開口部92を含む、位置決めロッド50に対するプランジャロッド19の角度位置決定手段をさらに含む。このようにして、貫通開口部92が、自動注射デバイス10の操作の間中、位置決めロッド50に対するプランジャロッド19の正確かつ制御された角度位置決めを確保する。
図2は位置制御部材20を示し、位置制御部材20は、様々なノッチおよびラグを含むスナップロック手段100によりシリンジサポート14のまわりで互いにスナップロックされるように設計された2つのハーフシェルという2つの部品を含む。位置制御部材20は、このようにX軸の概ね管形である。位置制御部材20の遠位端には、端セクション16(図6参照)の側方外壁の2つの突出するラグ82と協働するように設計されたブロック窓101を含む、端セクション16の保持手段が提供される。このブロック窓101は、わずかな回転による端セクション16と位置制御部材20との組み立てを可能にするために、バヨネット形である。組み立てると、端セクション16と位置制御部材20とは自動注射デバイス10の操作の間中互いに対して固定される。図18に見られるように、位置制御部材20は、針制御部材21(図15)およびプランジャ制御部材22(図16)によりそれぞれ担持される位置制御のための第1および第2カム46、106とそれぞれ協働するように設計された第1および第2カムトラック102および104も含む。このようにして、針制御部材21とプランジャ制御部材22とが異なるカムトラックを有するため、自動注射デバイス10を一旦作動させると、患者の身体への注射針32の挿入のステップと注射シリンジ12に含まれる液体製品の注射のステップとは異なる別々のステップであり、そのため各ステップが注射される液体製品に適合した正確な時間制御された様式およびやり方で実施されうる。これにより、注射が開始する前に注射針32が患者の皮膚11内に適切な距離挿入されることも確実にできる。そのうえ、図18に見られるように、第1カムトラック102は、一部が第1カムトラック102の残部よりも大きい傾斜、具体的には約45°の傾斜を有し、これにより注射針32を最初は徐々に前進させることができるため、患者の痛みが制限される。注射針32の前進速度は、第1カムトラック102の傾斜を変更することにより制御することができる。
針制御部材21は、図15に見られるように概ね管形である。針制御部材21は、その近位端21Pに、プランジャ制御部材22により担持される相補形結合手段114(図16)との仮結合手段112を含み、これにより針制御部材21とプランジャ制御部材22とが、注射ばね24による押され始めに一体的に動く。このようにして、注射ばね24がプランジャ制御部材22を押し始めるときには針制御部材21も押され、針制御部材21はこの段階ではシリンジサポート14にも結合されており、シリンジサポート14が遠位方向に押されて、患者の皮膚11への注射針32の挿入が可能になる。より具体的には、仮結合手段および相補形結合手段112、114は、相互に引っ掛ける形の2つの相補形パーツ、例えば第1フックが針制御部材21の近位端21Pにより担持され、第2フックがプランジャ制御部材22の遠位端22Dにより担持される軸方向に延びる2つの逆フックを含む。さらに、針制御部材21は、針制御部材21の内面から突出する軸方向ガイドリブ108と、その遠位端21Dには内面から突出しファンネルの狭部が遠位側に面したファンネル形のブロックピン107とを含む。ブロックピン107は、シリンジサポート14の近位端14Pの外部ショルダ45と協働するように設計される。実際、この外部ショルダ45は、患者の皮膚への注射針32の挿入の間の自動注射デバイス10の操作開始時に針制御部材21のブロックレリーフを形成する。上述のように、外部ショルダ45は、このように自動注射デバイス10の近位および遠位アセンブリの組み立ての間に針制御部材21をシリンジサポート14の近位端14Pに引っ掛けることを可能にし、この組み立ては、シリンジサポート14の案内レール49にブロックピン107を軸方向に挿入した後、針制御部材21をシリンジサポート14に対して回転させることにより行われ、その結果、自動注射デバイス10が使用前に格納位置にあるときには、外部ショルダ45が、遠位側のブロックピン107と近位側のガイドリブ108の遠位端との間に(注射軸Xにしたがって)軸方向に固定される。針制御部材21は、その外面および遠位端21Dに、位置制御部材20に提供された第1カムトラック102と協働するように設計された第1カム46をさらに含む。
プランジャ制御部材22は、特に図16に見られるように、概ね管形である。プランジャ制御部材22は、注射ばね24の作用下で(プランジャロッド19を介して)プランジャ40に力を加えるように構成される。換言すれば、プランジャ制御部材22は、注射ばね24の作用をプランジャ40へ、より具体的にはプランジャロッド19を介して移転するように設計される。この力により、患者の皮膚内に液体製品を注射するためにプランジャ40が自動注射デバイス10の遠位方向に(Xに対して)軸方向に動くことが可能になる。プランジャ制御部材22は、注射ばね24の圧縮状態での作用保持形態と注射ばね24を解放する引っ込め形態との間で引っ込め可能なストップ118を担持する。より具体的には、制御部材22は、2つの直径に沿って対向する半環状弾性タブ116を含み、これらは半可撓性であり、引っ込め可能なストップ118をそれぞれ担持し、外側ハウジング25のロック部材と協働するように設計される。引っ込め可能ストップ118を担持する半環状弾性タブ116は、それぞれ自動注射デバイス10の近位端に向かって(Xに対して)軸方向に延び、したがって各半環状弾性タブ116は、引っ込め可能ストップ118にその作用形態を与える半径方向に変位したレスト形態と、引っ込め可能ストップ118にその引っ込め形態を与える半径方向引っ込め形態との間で変形可能である。プランジャ制御部材22の各半環状弾性タブ116は、変形により2つの半環状弾性タブ116のまわりの注射ばね24および注射ばね24の保持リング23の組み立てを容易にすることができる、縦方向窓120も有する。このようにして、各引っ込め納可能ストップ118はその作用形態にあるときに半径方向に変位している。特に、これにより、プランジャ制御部材22の各引っ込め可能ストップ118が半径方向に突出する位置をとることができる。さらに、各引っ込め可能ストップ118は、その引っ込め形態にあるときには、特に半径方向に引っ込められた位置をとるように半径方向に引っ込められる。プランジャ制御部材22は、その遠位端22Dで概ね円筒形であり、相補形結合手段114と第2カム106とを担持し、注射ばね24のためのシートを形成する外部近位ショルダ115を区切る。また、この近位ショルダ115を、軸方向スリット119を形成するように近位端22Pに向かって延びる開口部が貫通する。プランジャ制御部材22は、半径方向突起87に接しプランジャロッド19を押す押し形態と、半径方向突起87に接せず、軸方向スリット119により形成される通路を開放するためプランジャロッド19が近位方向に引き取られうる、プランジャロッド19が解放された形態との間で、プランジャロッド19に対して交互に動くことができるように構成される。
保持リング23により、注射ばね24が圧縮状態で保持されることができる。より具体的には、注射の前に、注射ばね24は、保持リング23により担持される相補形表面と協働するプランジャ22の制御部材により担持される引っ込め可能ストップ118によりその圧縮状態に維持される。換言すれば、作用形態の引っ込め可能ストップ118は、注射ばね24の保持リング23により担持される相補形表面に接する。この保持リング23は、位置制御部材20の近位端20P上に戻される。この目的で、保持リング23は、保持リング23のクランプのために、位置制御部材20の相補形ノッチと協働するように設計された外部の直径に沿って対向する2つのラグ121を有する。さらに、保持リング23の遠位端は、注射ばね24のための近位シートを形成し、近位端は引っ込め可能ストップ118のための相補形ストップ表面を形成する。
注射ばね24は、注射の主機関である。したがって注射ばね24は、液体製品を注射するために一方では注射針32を患者の身体に貫入させるため、他方ではプランジャ40をシリンジ本体26内で変位させるのに十分な力を及ぼさなければならない。その力は、比較的粘性の液体製品のためまたは高いシリンジ断面/針比のために20Nを上回り、50Nをも上回るか、または80Nにも及ぶのが好ましい。この注射ばね24は、自動注射デバイス10の使用前の圧縮状態とシリンジ本体26内に含まれる液体製品の注射後の弛緩状態との間で変形可能である。上述のように、注射の前には、注射ばね24は、保持リング23により担持される相補形表面と協働するプランジャ22の制御部材により担持される引っ込め可能ストップ118によりその圧縮状態に維持される。この引っ込め可能ストップ27は実際、注射ばね24を保持するための半径方向に突出する位置に対応する圧縮状態に注射ばね24を保持するための作用形態と、注射ばね24を解放して弛緩させる引っ込め形態との間で引っ込め可能である。
外側ハウジング25は、この例では、自動注射デバイス10の部品のほとんどを囲む部品である。特に、外側ハウジング25により、自動注射デバイス10のこれらの部品が外部から隔離されることができる。外側ハウジング25は、自動注射デバイス10の外側ハウジング25の近位端に提供された、その作動形態の引っ込め可能ストップ118のロック部材122も含む。このロック部材122は、引っ込め可能ストップ118に圧力を及ぼしてその引っ込め形態をとるのを防ぐロック位置と、引っ込め可能ストップ118が解放されてその引っ込め形態をとるロック解除位置とをとることができる。より具体的には、図20に見られるように、外側ハウジング25の近位端25Pは、少なくともロック部材122がロック位置にあるときに引っ込め可能ストップ118を担持するプランジャ制御部材22の半環状弾性タブ116が通過するために、ロック解除ピン124の近くで(向かい合った2つの別々の開口部で)凹んだ半径方向表面を含む。ロックピン122は、(Xに対して)軸方向に分布する異なる直径の2つのセクション、すなわちロックセクション126とロック解除セクション128とを含む。ロックセクション126は、引っ込め可能ストップ118を通る横断面を見たときにロック解除セクション128の半径方向寸法より大きい半径方向寸法を有し、そのためロック部材122がロック位置にあるときにロックセクション126が引っ込め可能ストップ118に半径方向圧力を及ぼす。ロック解除セクション128に関しては、ロック部材122がロック解除位置にあるときに引っ込め可能ストップ118をはずすためのスペースをつくる。ロックセクション126とロック解除セクション128とは、互いに対して遠位にずれている。さらに、ロック部材122は、引っ込め可能ストップ118を担持するプランジャ制御部材22の半環状弾性タブ116とランプ効果により協働してそれらを作用形態から引っ込め形態にシフトさせるように構成された、ランプ130を有する。このようにして、ロック解除セクション128は、遠位に少なくとも部分的にランプ130に対向する。後述するように、ロック部材122のロック位置からロック解除位置への移行は、自動注射デバイス10の遠位端を患者の皮膚に当てることにより引き起こされる。
以下に、自動注射デバイス10の主な操作ステップを説明する。
図1に見られるように、自動注射デバイス10は、長さ12センチの管の形で使用者に提供される。使用者には外側ハウジング25と引き取り部材18または引き取り部材18が引き取られた場合には端セクション16とだけが見え、アクセス可能である。
第1操作ステップは、一方の手に保護キャップ42の引き取り部材18を、他方の手に外側ハウジング25を持ち、引き取り部材18を注射軸Xに沿って遠位方向に引っ張るステップを含む。軸方向に引っ張る動きにより、各引っ掛けタブ66の外部ランプ70が作動し、2つの引っ掛けタブ66を保護キャップ42に対して締め付け、これにより各引っ掛けタブ66のショルダ72と保護キャップ42の近位エッジとの接触を促進する。このようにして、図15に示すように、引き取り部材18の引き取りにより保護キャップ42の引き取りが可能であり、それにより注射針32が露出する。それでも注射針32は、図17に示すように端セクション16により囲まれているため、アクセスできないままである。引き取り部材18が自動注射デバイス10から引き取られると、端セクション16が自動注射デバイス10の遠位端を形成し、自動注射デバイス10は使用できる状態となる。この段階では、注射針32は、皮膚穿刺事故を防ぐために、3mm(ミリメートル)だけ端セクション16内に引き取られる。次のステップによれば、端セクション16の遠位端が、注射シリンジ12に含まれる医薬液体の注射が求められる部位の患者の皮膚11に当てられる。このステップの後に、外側ハウジング25に対し軽い軸方向圧力が遠位方向に加えられる、ロック解除ステップが行われる。患者の皮膚11上の自動注射デバイス10の遠位端のこの圧力に起因して、外側ハウジング25が端セクション16に向かって軸方向に動く。換言すれば、端セクション16が外側ハウジング25内でその近位端に向かって僅かに摺動し、これにより位置制御部材20と保持ストップ23とが外側ハウジング25内で外側ハウジング25の近位端に向かって摺動する。この摺動の結果、プランジャ制御部材22の近位端により担持される引っ込め可能ストップ118のロック解除が生じる。したがって自動注射デバイス10は、図27に示した注射前の位置に置かれる。ロック解除ステップの後に自動注射を始動させるステップが行われるが、その間には使用者がロック解除ステップで開始した軸方向圧力に続けて患者の皮膚11を押して、外側ハウジング25に軸方向圧力を及ぼし続ける。この追加の圧力により、保護ばね15a、15bの圧縮が生じ、これによりまず端セクション16と、シリンジサポート14とを(Xに対して)軸方向に互いに接近させることができる。このようにして、端セクション16が外側ハウジング25内でその近位端に向かってさらに摺動し、これによりさらに位置制御部材20とプランジャ制御部材22とが外側ハウジング25内で外側ハウジング25の近位端に向かって摺動する。このため、プランジャ制御部材22により担持された引っ込め可能ストップ118が、外側ハウジング25の近位端に向かって摺動し、これにより、引っ込め可能ストップ118と外側ハウジング25の近位表面との間のランプ効果によって引っ込め可能ストップ118が保持リング23のグリップ外に引っ込められ、その結果注射ばね24が解放される。
注射ばね24の解放は、一連の反応を引き起こし、その反応の結果患者の身体への注射針32の貫入およびシリンジ本体26に含まれる液体製品の注射が生じる。これらの操作の間の注射針32のストローク長は9mmであり、そのため注射針32は患者の皮膚11内への注射の深さに対応して約6mm突出することに留意されたい。より具体的には、注射ばね24は、この段階では仮結合手段および相補形結合手段112、114のかみ合いにより針制御部材21に結合されているプランジャ制御部材22を遠位方向に押す。外部ショルダ45を介してシリンジサポート14と一体である針制御部材21の動きにより、シリンジサポート14の遠位方向の動きが生じる。注射シリンジ12はシリンジサポート14と一体的に装着されるため、注射シリンジ12も自動注射デバイス10の遠位端に向かって押され、注射針32が端セクション16から突出する。端セクション16とシリンジサポート14とのこの軸方向収縮は、一方では端セクション16の近位窓80内のシリンジサポート14の半径方向突起52の摺動、他方では端セクション16のガター57内のガイドピン56の摺動により起こる。この軸方向収縮は、図27(注射針32の挿入前)および図28(注射針32の挿入後)に示される。注射針12が患者の皮膚11に挿入されると、注射が開始しうる。注射針32の貫入と同時に、針制御部材21の第1カム46が位置制御部材20の対応する第1カムトラック102、より具体的にはこの第1カムトラック102の45°に傾けられた部分により案内される点に留意されたい。その結果、患者の皮膚への注射針32の貫入速度は、注射ばね24の抑制されない解放速度よりも低く、そのため注射針12の貫入に伴う痛みが有利に減少する。
針制御部材21の軸方向の動きと同時に、傾斜した第2カムトラック104内で協働する第2カム106により、注射軸Xのまわりで針制御部材21に対するプランジャ制御部材22の回転が生じる。この回転の結果、針制御部材21とプランジャ制御部材22との結合解除に加え、プランジャ22の制御部材がプランジャロッド19の近位端19D、より具体的には半径方向の突起87に当たって停止することによりプランジャ制御部材22とプランジャロッド19との結合が生じる。このようにして、注射ばね24によりプランジャ制御部材22に対して及ぼされる圧力の結果、プランジャロッド19に対する、ひいてはシリンジ本体26内のプランジャ40に対する圧力が生じ、患者の体内への液体製品の注射が生じる。
針制御部材21およびプランジャ制御部材22の相対的軸方向前進は、第1および第2カム46、106の、位置制御部材20の対応する第1および第2カムトラック102、104との協働により制御されることが理解されよう。このようにして、針制御部材21およびプランジャ制御部材22の第1および第2カム46、106の、位置制御部材20の対応する第1および第2カムトラック102、104との協働により、患者の皮膚11への注射針32の貫入とシリンジ本体26に含まれる医薬液体の注射とを独立して制御することが可能になる。第1ステップにおける注射針制御部材21とプランジャ制御部材22との結合、第2ステップにおけるプランジャ制御部材22とプランジャロッド19との結合を含む連続する結合機構により、注射針32の貫入と注射とを完全に独立させることができる、すなわち注射を開始する前に注射針32が適切な深さに貫入するのを待たなければならないため、不適切な注射が防止されることに留意されたい。
注射が完了すると、プランジャ制御部材22の回転によりプランジャロッド19の半径方向突起87を軸方向スリット119と揃えることができ、これにより通路を開放してプランジャロッド19がプランジャ制御部材22に対して近位方向に引き取られうるようになり、これによりシリンジサポート14がプランジャ制御部材22内へと自由に戻る。こうしてシリンジサポート14が端セクション16から軸方向に離され、注射針32が端セクション16内に引っ込められて、怪我のリスクが防止される。2つの保護ばね15a、15bは自由に弛緩することができ、もはや注射ばね24により及ぼされる力を受けず、シリンジサポート14が端セクション16から軸方向に離された保護位置を生み出し、その結果注射針32が端セクション16内に引っ込められて、怪我のリスクが防止される。
特に注射をしている間中、注射シリンジ12は圧力下に置かれ、プランジャロッド19の近位端ひいてはプランジャ40にかけられる圧力がかなりのものになりうる間、自動注射デバイス10内に保持されることに留意されたい。図28に見られるように、注射をしている間中、注射シリンジ12の遠位ショルダ30と、端セクション16の弾性タブ78により担持された2つの保持ストップ76との協働により注射シリンジ12を保持することができる、すなわち注射シリンジ12の遠位端が、プランジャ40に加えられる注射ばね24により生じる強制を受ける。言い換えれば、注射ばね24がプランジャ40をシリンジ本体26内で変位させるためにプランジャロッド19に圧力を及ぼす一方で、端セクション16の弾性タブ78が自動注射デバイス10の遠位方向の注射シリンジ12の(Xに対して)軸方向の保持を確実にして、注射の間に注射ばね24によってプランジャロッド19に及ぼされる圧力は注射シリンジ12の遠位端に対する圧力を生成するが、注射シリンジ12のフランジ38のレベルでは圧力を生成しないようになっている。注射シリンジのフランジは脆い構成要素であるため、注射シリンジ12の破損のリスクがこれにより大きく低減され、注射ばね24を高剛性ばねの中から選択して、例えば高粘度もしくは最大100CPの製品の注射、および/または直径が減少した注射針32の使用を可能にすることができる。
図示されていない変形実施形態によれば、フランジが弾性リング上に載置されて、軸方向圧力のほとんどを注射シリンジの遠位端に引き受けさせ、これによりフランジのレベルでシリンジの本体に及ぼされる圧力を減少してもよい。
さらに、注射をしている間中、端セクション16がシリンジサポート14の4つのホールドタブ53を囲むため、注射シリンジ12の遠位ショルダ30により保持ストップ76に及ぼされる圧力の影響下で弾性タブ78が離れる結果ホールドタブ53が引き離されるのが防止されることに留意されたい。このようにして、ホールドタブ53は端セクション16の近位部分によって締め付け位置に維持される。これは、傾斜表面54と弾性タブ78との間のストップ効果により、弾性タブ78が注射ばね24により及ぼされる圧力の影響下で引き離されるのを防ぎ、したがって注射シリンジ12の遠位ショルダ30を保持することが可能になる(図28参照)。
端セクション16の弾性タブ78が、自動注射デバイス10の遠位方向の注射シリンジ12の(Xに対して)軸方向の保持を確実にするため、注射の間に注射ばね24によってプランジャロッド19に及ぼされる圧力は注射シリンジ12の遠位端に対する圧力を生じるが、注射シリンジ12のフランジ38のレベルでは圧力を生じないことが理解されよう。
次に、自動注射デバイス10を組み立てるステップについて説明する。
全体として、自動注射デバイス10の組み立ては、4つの主なステップ:
‐シリンジサポート14を含む遠位サブアセンブリを組み立てるステップと、
‐注射シリンジ12をシリンジサポート14にその近位端14Pから挿入するステップと、
‐プランジャロッド19と予め組み立てられた位置決めロッド50をシリンジサポート14の近位端14P上に挿入するステップであり、軸方向位置決め手段94により一方が他方に対して軸方向に位置決めされるのが好ましい、ステップと、
‐プランジャロッド19上に戻された近位サブアセンブリを遠位サブアセンブリと組み立てるステップと、
を含む。
最初に、遠位サブアセンブリと呼称される第1サブアセンブリを組み立てる。このための第1ステップは、ラグ74を凹所84内にスナップロックすることにより、端セクション16を引き取り部材18とインターロックするステップを含む。引き取り部材18の引っ掛けタブ66は、ラグ74が凹所84内にスナップロックするまで、端セクション16の軸方向レール86内を摺動する。このステップに続いて、シリンジサポート14の半径方向突起52を(ランプ55により)端セクション16の近位窓80とインターロックすることにより、シリンジサポート14を端セクション16にスナップロックするステップが行われる。保護ばね15a、15bがガイドピン56上に摺動された後に、シリンジサポート14が端セクション16にスナップロックされ、2つの部品のスナップロックにより適所に維持される。
近位サブアセンブリと呼称される第2サブアセンブリをさらに組み立てる。この目的で、位置制御部材20、針制御部材21、プランジャ制御部材22、保持リング23、注射ばね24、および外側ハウジング25を組み立てる。より具体的にはまず、保持リング23とプランジャ制御部材22により担持された引っ込め可能ストップ27との協働によって注射ばね24を圧縮して保ちながら、プランジャ22の制御部材の近位端上に組み立てる。次いでこれらの要素を位置制御部材20の2つのハーフシェルのうちの一方に配置し、その間には針制御部材21をプランジャ制御部材22との結合位置にさらに追加する。次に、位置制御部材20の第2ハーフシェルを第1ハーフシェル上に固定し、次にこれらの要素のまわりに外側ハウジング25を摺動させて、外側ハウジング25の遠位端と位置制御部材20の遠位端とのスナップロックにより組み立てを完了するが、このスナップロックは軸方向摺動の可能性をなお残すものであり、位置制御部材20は外側ハウジング25に対して後戻りすることができる。
さらに、中間サブアセンブリと呼称される第3サブアセンブリを組み立てる。このサブアセンブリは、位置決めロッド50を備えたプランジャロッド19を含む。
注射シリンジ12は、その保護キャップ42とプランジャ40とを備え、さらなる別個の要素を形成する。
自動注射デバイス10は、注射シリンジ12を遠位サブアセンブリに挿入することにより組み立てられ、注射シリンジ12がシリンジサポート14にその近位端から挿入される。この挿入のときには、端セクション16とシリンジサポート14とが軸方向に離間した位置にあるため、端セクション16はシリンジサポート14の4つのホールドタブ53を囲んでおらず、したがって4つのホールドタブ53は注射シリンジ12の保護キャップ42の通過の間に半径方向に自由に離れることができる。端セクション16の弾性タブ78は、保護キャップ42との協働により離れた位置に維持され、そのため保護キャップ42を備えた注射シリンジ12をシリンジサポート14の近位端から遠位方向に挿入することができる。注射シリンジ12と遠位サブアセンブリとが組み立てられると、中間サブアセンブリが、位置決めロッド50とシリンジサポート14の軸方向ノッチ48との協働により、シリンジ本体26の近位端内に戻される。それから、特に針制御部材21のブロックピン107をシリンジサポート14の案内レール49に挿入することにより、近位サブアセンブリをプランジャロッド19上に戻し、その後、外側ハウジング25に対する引き取り部材18の回転により、特にシリンジサポート14の外部ショルダがブロックピン107とガイドリブ108との間でブロックされるようにブロックピン107の回転を生じさせて、全てがロックされる。
このアセンブリは、複雑な装置を必要とせずに実施するのが特に容易であることが理解されよう。
本発明は、提示された実施形態に限定されず、他の実施形態は当業者に明白であろう。多数の考えられる変形例の中で、特に、プランジャロッド19を螺合によりプランジャ40上に戻すことが可能であることに留意されたい。この場合、位置決めロッド50は、プランジャロッド19上に引き取り位置で組み立てられ、次にプランジャロッド19が適所に螺合され、次に位置決めロッド50がシリンジサポート14に対して固定され、軸方向位置決め手段を作動させるまで摺動される。

Claims (10)

  1. 遠位端と反対の近位端とを有する、液体製品用の自動注射デバイス(10)であって、
    ‐前記自動注射デバイス(10)の使用前の圧縮状態と注射後の弛緩状態との間で変形可能である注射ばね(24)と、
    ‐プランジャ(40)の前記自動注射デバイス(10)の遠位方向への動きを可能にするように前記注射ばね(24)の作用下で前記プランジャ(40)に力を加えるように構成されたプランジャ制御部材(22)であって、前記注射ばね(24)の前記圧縮状態での作用保持形態と、前記注射ばね(24)を解放する引っ込め形態との間で引っ込め可能であるストップ(118)を担持する、プランジャ制御部材(22)と、
    ‐前記引っ込め可能ストップ(118)のその作用形態でのロック部材(122)であって、前記引っ込め可能ストップ(118)に圧力を及ぼしてその引っ込め形態をとるのを防ぐロック位置と、前記引っ込め可能ストップ(118)が解放されてその引っ込め形態をとるロック解除位置とをとることができる、ロック部材(122)と、
    を含むことを特徴とする、自動注射デバイス(10)。
  2. 前記ロック部材(122)は、前記自動注射デバイス(10)の外側ハウジング(25)の前記近位端(25P)に提供される中心ロックピン(124)を含む、請求項1に記載の自動注射デバイス(10)。
  3. 前記外側ハウジング(25)の前記近位端(25P)は、少なくとも前記ロック部材(122)が前記ロック位置にあるときに前記引っ込め可能ストップ(118)を担持する弾性タブ(116)により交差されるために前記中心ロックピン(124)の近くで凹んだ半径方向表面を含む、請求項2に記載の自動注射デバイス(10)。
  4. 前記中心ロックピン(124)は、軸方向に分布する直径が異なる2つのセクション(126、128)、すなわちロックセクション(126)とロック解除セクション(128)とを含み、前記ロックセクション(126)は、前記引っ込め可能ストップ(118)を通る横断面を見たときに前記ロック解除セクション(128)の半径方向寸法よりも大きい半径方向寸法を有し、そのため前記ロック部材(122)が前記ロック位置にあるときに前記ロックセクション(126)が前記引っ込め可能ストップ(118)に半径方向圧力を及ぼし、前記ロック解除セクション(128)は、前記ロック部材(122)が前記ロック解除位置にあるときに前記引っ込め可能ストップ(118)をはずすためのスペースをつくる、請求項2または3に記載の自動注射デバイス(10)。
  5. 前記ロック部材(122)は、前記引っ込め可能ストップ(118)を担持する弾性タブ(116)とランプ効果により協働して、前記作用形態から前記引っ込め形態にシフトさせるように構成される、ランプ(130)を担持する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動注射デバイス(10)。
  6. 前記ロック部材(122)の前記ロック位置から前記ロック解除位置への移行は、前記自動注射デバイス(10)の前記遠位端を患者の皮膚(11)に当てることにより引き起こされる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動注射デバイス(10)。
  7. 前記引っ込め可能ストップ(118)は、その作用形態にあるときには、特に半径方向に突出した位置をとるように半径方向に変位し、前記引っ込め可能ストップ(118)は、その引っ込め形態にあるときには、特に半径方向に引っ込められた位置をとるように半径方向に引っ込められる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動注射デバイス(10)。
  8. 前記引っ込め可能ストップ(118)は、前記自動注射デバイス(10)の前記近位端に向かって軸方向に延びる弾性タブ(116)により担持され、前記弾性タブ(116)は、
    ‐前記引っ込め可能ストップ(118)にその作用形態を与える半径方向に変位したレスト形態と、
    ‐前記引っ込め可能ストップ(118)にその引っ込め形態を与える半径方向引っ込め形態と、
    の間で変形可能である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動注射デバイス(10)。
  9. 作用形態の前記引っ込め可能ストップ(118)は、ばね保持リング(23)により担持される相補形表面に接し、この保持リング(23)は、前記注射ばね(24)の作用下で前記自動注射デバイス(10)の要素(21、22)の動きを制御するためにカムトラック(102、104)を含む位置制御部材(20)に取り付けられる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の自動注射デバイス(10)。
  10. 前記プランジャ制御部材(22)は、各々引っ込め可能なストップ(118)を担持する2つの直径に沿って対向する半環状弾性タブ(116)を含み、各半環状弾性タブ(116)は、前記2つの半環状弾性タブ(116)のまわりの前記注射ばね(24)および前記ばねの前記保持リング(23)の組み立てを容易にするために変形を可能にする、縦方向窓(120)を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動注射デバイス(10)。

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