この問題は、本発明に従って、請求項1に記載の特徴を有するデータケーブルによって解決される。有利な実施形態、発展形態および変形形態は、従属請求項の主題である。
データケーブルは、複数のコアを備え、それらは特に、データまたは信号を伝送するように構成されている。特に、複数のコアがコアアセンブリとして組み合わせられて、例えばコアのペアとして、またはカッドを拠り合わせた単位、特に星形カッドとして、データラインの中に収容されている。コアはそれぞれ、コア絶縁体により包囲された導体を有し、これにより、対応するコアは、複数の所定の遠隔通信伝送パラメータ、または略して単に伝送パラメータを有して構成されている。特に、それぞれのデータラインもまたこのように、対応する遠隔通信伝送パラメータを有して構成されている。このような遠隔通信伝送パラメータには、例えば、インピーダンス、減衰またはリターンロスが含まれる。伝送パラメータを生成するために、コア絶縁体は特に、合成材料で製造され、導体を包囲することにより、コアの伝送特性、とりわけデータラインの伝送特性を規定する誘電体としての機能を果たす。火災中に機能の完全性を確保するために、コア絶縁体は、鉱物質、電気絶縁性、かつ耐火性の第1の材料を有する複数の難燃性層を有する。この場合、機能の完全性とは特に、各コアの伝送パラメータとデータケーブルの遠隔通信伝送特性とが、実質的に保全されており、特にデータケーブルの関連する基準を満たしているという意味であると理解される。
本発明の中心的な考え方は、特に、難燃性層によりコア絶縁体は殊に耐火性であり、その結果、火災中にデータケーブルをそのまま継続して使用することができる、ということにある。難燃性層の利点はとりわけ、炎にさらされたときに、コア絶縁体の主要な構造もまた、大部分が保全されているという事実に見出される。鉱物質の第1の材料を選ぶことにより、特に、火災発生時のコア絶縁体の融着もまた防止し、その結果、コアのインピーダンスが保全され、したがって、データケーブルの機能全体も保全され、有利である。鉱物質材料とは、特に、有機的でない材料、なかでも合成でない材料であると理解される。加えて、第1の材料は、電気絶縁性でもあるので、コアの導体は、十分互いに電気的に切り離されている。したがって、火災発生時であっても、データケーブルを用いて、少なくとも特定の期間にわたって依然としてデータを伝送することができる。それに応じて、火災中の機能の完全性が、特別に構成されたコア絶縁体によって確保される。このように構築されたデータケーブルは特に、例えば、造船、オフショア産業、精製所、トンネルまたは公共建造物での使用に適している。
本発明の本質的な態様はとりわけ、鉱物質材料は、データケーブルの融着成分、特にコア絶縁体の機能が、火災発生の場合だけを想定しているのではなく、通常動作時の伝送特性をすでに実質的に規定していることである。鉱物質材料は殊に耐火性であるので、火災中の伝送特性が特に良好に保護される。というのは、コア絶縁体のほとんどが、またはすべてが、火災中に、原理上は、通常動作時と同じ構成か、または少なくとも大部分は同様の構成で保全されるからである。
機能の完全性は、データケーブルにおいてとりわけ重要である。機能の完全性と、絶縁の完全性という用語を区別することが、本明細書では不可欠である。絶縁の完全性にとって重要な意味を持つのは、絶縁体、特にコア絶縁体をそのまま保全し、短絡を防止することである。しかしながら、機能の完全性はその先を行くものである。すなわち、機能の完全性には、短絡を防止することだけでなく、具体的な伝送特性を保持していることもまた、不可欠である。簡単に言えば、絶縁の完全性が、単にコア絶縁体が保全されているかどうかを対象としているのに対し、機能の完全性は、さらにコア絶縁体が保全されている様子によっても左右される。短絡が生じない限り、伝送特性およびパラメータの変形とその変化は、絶縁の完全性にとっては重要ではないが、機能の完全性にとっては、それは重要な意味がある。
データケーブルは概して、メガヘルツ範囲の周波数でのデジタルデータ伝送に使用される。例えば、カテゴリ5E(cat5E)のケーブルの最大伝送周波数が、250MHzである場合には、カテゴリ7(cat7)ケーブルの最大伝送周波数は600MHzまでである。これよりも高い伝送周波数もまた可能である。対照的に、遠隔通信用の従来のケーブルの最大伝送周波数は比較的低く、キロヘルツ範囲、例えば100kHzまでであり、伝送は通常、データケーブルでのようにデジタルであるよりも、むしろアナログである。エネルギーの伝送用ケーブルは、例えば、電力工学の分野では、はるかに低周波数で、またはそれどころか、直流電圧で動作している。遠隔通信ケーブルおよびエネルギー伝送ケーブルでは、伝送特性は、コア絶縁体によってそれほど左右されない。すなわち、これらのケーブルの機能にとって、火災による変形は、データケーブルにおけるほど重要ではない。したがって、絶縁の完全性および機能の完全性は、遠隔通信ケーブルでは一致するが、データケーブルでは一致しない。この点では、データケーブルへの要求の方が高くなっている。
遠隔通信ケーブル、例えば、電話線については、コア絶縁体の絶縁の完全性だけが通常必要とされ、場合によっては、複数のコアのペア間のキャパシタンスの変化が30%以下であることもまた必要とされる。一方、データケーブルは、恒常的に伝送パラメータに対する具体的な閾値を必要とする。データケーブルに対する通常の要件は、例えば、100VDCまでの、または70VACまでの電圧について短絡がなく、1〜10MHzの範囲での減衰の最大差が8.5dB、1〜10MHzの周波数fについてリターンロスが8dBを超え、および漏話減衰量が26〜15log10(f/10)dBよりも大きいことである。具体的な値を厳守することは、データケーブルの機能性にとって重要である。本発明によるデータケーブルにより、上記のこれらの要件は、特に火災発生時においてさえ、満たされる。
好ましい発展形態では、コア絶縁体は、混合誘電体として構成され、難燃性層に加えて、電気絶縁性の第2の材料で構成された少なくとも1つの絶縁層を有する。このタイプの混合誘電体の利点の1つは、とりわけ、各コアのインピーダンスが、第1の材料および第2の材料を適切に組み合わせることによって調節可能であるということである。
さらに、絶縁層を追加することにより、特に通常の使用時に、すなわち火災ではない時に、導体の保護を強化することもまた可能になる。好ましい発展形態では、この理由のために絶縁層が連続的である。このように、各コアの導体は、有利なやり方で絶縁層により完全に包囲されており、したがって、湿気の進入などの環境要因、および、データケーブルの他の導体との接触による等の、不注意による短絡の両方に対して連続的に保護されている。絶縁層を連続的にするために、絶縁層は、例えば、固体または発泡状で導体上に押し出し成形される。あるいは、絶縁層は、フィルムまたは帯状物として導体の周囲にラッピングされるか、周囲に敷設されるか、または周囲に折り畳まれて、次に、ヒートシールまたは糊着される。
合成材料で絶縁層を製造することにより、導体上に絶縁層を施すこと、とりわけ絶縁層を押し出し成形することが特に容易になり、好都合である。好適な一変形形態では、絶縁層はこのように押し出し成形、すなわち、押し出し法によって形成される。特に、絶縁層は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)または共重合体で作られている。有利な加工特性に加えて、これらの合成材料は、好適な絶縁効果もまた示す。
実用的な一発展形態では、鉱物質添加物などの難燃性または耐火性材料が、絶縁層に混ぜられる。このように、各コアの耐火性と火災中のデータケーブル全体の機能の完全性がさらに向上する。
火災発生時には、絶縁層が溶けたり、燃えたりして、そのために各コアおよび/またはデータラインの伝送パラメータが不利に変更され、その結果、データケーブルの機能がもはや確保されなくなる可能性がある、という危険が特に存在する。絶縁層が溶けること、およびそれに関連する伝送パラメータの変化の影響を可能な限り小さく抑えるために、絶縁層の絶縁壁の厚さは、コア絶縁体の壁の厚さ全体の35%以下、特に10%以下が好ましい。万一火災が発生した場合に、コア絶縁体は、絶縁層が溶けたり燃えたりしているにもかかわらず、全般的には、特に構造的に大部分が無傷のままであるため、適切に調節された伝送パラメータもまた可能な限り保全され、関連する基準によって指定された値の範囲内にとどまるので好ましい。言いかえれば、コア絶縁体の壁の厚さ全体に比例して絶縁層の壁の厚さを適切に選択することによって、コアの伝送パラメータに対する絶縁層の寄与度を調節し、これにより、絶縁層の変形がコアの伝送パラメータに及ぼす影響、とりわけコアが属するそれぞれのデータラインに及ぼす影響が、単に軽微なものであるようになっている。したがって、絶縁層がインピーダンスに対してわずかしか寄与しないことによって、機能の完全性が、インピーダンスの許容範囲内で確立されている。例えば、壁の厚さ全体は、およそ400μmであり、それに応じて、このとき絶縁壁の厚さは、およそ100μm以下である。
前述したことは、データケーブルのすべての遠隔通信伝送パラメータに同様に当てはまる。本明細書の中心的な考え方は、鉱物質材料と比較して、可能な限り薄い絶縁層を構成し、これにより、通常動作時であっても、伝送特性が主として鉱物質材料によって決定されるようにすることである。もしも火災中に絶縁層が溶ければ、伝送特性には、ほんのわずかしか、またはまったく影響がなく、これは有利となるであろう。すなわち、伝送パラメータの変化は、せいぜい微々たるものであり、少なくとも伝送パラメータについてさらに上で述べた値が維持されることになる。これは、ケーブルで鉱物質材料が単に副次的に使用されている場合において、伝送特性の大部分が絶縁層によって規定されているため、万一火災が発生して絶縁層が破壊された結果、必然的に大きな変化をこうむるのとは対照的である。この場合には、鉱物質材料は、単にいわゆる「休眠」材料として使用されており、火災発生時にのみ効果を現わすが、通常動作時には、機能を果たさない。このとき鉱物質材料は、短絡を防ぐためだけに、すなわち、機能の完全性ではなく、単に絶縁の完全性だけを提供するための機能を果たす。しかしながら、本明細書に記載のデータケーブルの実施形態では、特殊な絶縁層、特に、薄い絶縁層の恩恵を受けているまさにその状況により、真の機能の完全性が実現され、有利である。さらに、鉱物質材料は、通常動作時に必須の機能、つまり伝送特性の具体的な構成、すなわち、特に前記伝送特性に対する特定の値を確立する機能もまた果たしている。
好ましい絶縁壁の厚さは、特に、難燃性層に対する絶縁層の配置によって決まる。概して、絶縁壁の厚さは、壁の厚さ全体の10%以下に相当することが好ましい。しかしながら、絶縁層が導体に施される場合には、絶縁壁の厚さは、壁の厚さ全体の最大25%までであってもまた好適である。対照的に、絶縁層が外から難燃性層に施される場合には、絶縁壁の厚さは、壁の厚さ全体の最大35%までであってもまた適切である。この差は特に、絶縁層と導体との間の距離の関数としての伝送パラメータに対する寄与度が、概して異なっていることに起因する。したがって、内側に配置される絶縁層ほど、特に、より大きな影響を及ぼすため、外側にある絶縁層よりも、薄くなっていることが好ましい。
難燃性層は、その構成によって、様々な不規則性を有する場合がある。このため絶縁層は、導体に直接施されること、特に、導体の上に押し出し成形されることにより、特に難燃性層内に配置されることが好ましい。このように、絶縁層が特に均質であるため、伝送パラメータ、およびそれに応じて、コアに沿った伝送特性もまた、特に均質である。起こり得る不規則が防止され、有利である。ただし、原理上は、難燃性層の周囲に、または複数の難燃性層の間に絶縁層を配置することもまた、想定可能である。
好適な一代替形態では、コア絶縁体は難燃性層のみで構築され、特に追加の絶縁層を含んでいない。したがって、この実施形態は、火災が発生した場合にはおそらく溶ける可能性がある絶縁層をなしで済ませている。そのため、耐火性の難燃性層により、コア絶縁体の伝送パラメータは、火災時に特に良好に保全される。
各コアまたはデータラインの伝送パラメータは通常、データケーブルの対応する基準によって決められている。例えば、コアのペアとして形成されているデータラインのインピーダンスは、100Ωでなければならない。各データラインの実際のインピーダンスは、特にコア絶縁体の材料および壁の厚さ全体によって決まる。所与のデータラインの決められたインピーダンスを調節するために、データラインのコア絶縁体は、複数の難燃性層を有することが好ましい。次に、場合によっては追加の絶縁層と組み合わせて、難燃性層の正確な数の適切な選択を行なうことによって、決められたインピーダンスが実現されるように、コア絶縁体の壁の厚さ全体を調節する。
耐火性および電気絶縁性という条件で、特にマイカ(雲母)またはガラス繊維のような鉱物質の副産物が、所与の難燃性層の第1の材料として好適である。これらの鉱物質材料は、殊にすぐれた耐火性で知られており、さらに、炎にさらされても通常は溶けない。したがって、これらの材料を使用することにより、火災発生時に、特にコア絶縁体の形状もまた大部分が保全される。すなわち、これは、コア絶縁体の厚さ全体とその伝送パラメータが特に良好に保全されたままであることを意味する。
難燃性層はそれぞれ、ラッピングとして構成されることが好ましい。これは特に、難燃性層がそれぞれ、帯状物または編み状物として構成されている、という意味であると理解される。これにより、特に前述の材料、すなわちマイカおよびガラス繊維、同様に任意の鉱物質材料全般を、特に簡単な方法で使用して、コア絶縁体を形成することが可能になる。例えば、ガラス繊維は、導体の周囲に編み状物として、織られ、編まれ、またはスピニングされる。マイカの薄層が、例えば、下地膜に施され、次に、それが導体の周囲に巻き付けられもしくは紡がれるか、または導体の周囲に長手継目でラッピングされる。
導体のラッピングには、場合によっては隙間および/または空域が残る可能性があり、それにより、概してコアの内部に入り易くなってしまうので、上述したように、この実施形態は、追加の絶縁層と組み合わせることが好ましい。この組み合わせでは、絶縁層がこのとき必ず、周囲の環境および他の導体に対して、導体を連続的に被覆し、言わば、物理的に遮蔽するようになっており、そこでは、難燃性層によって耐火性および機能の完全性が提供されている。
最も均一な伝送パラメータと伝送特性とを特にデータケーブル全体に沿って可能にするために、それぞれのコア絶縁体もまた、可能な限り均質的に、すなわち、壁の厚さ全体が可能な限り均一であるように構成されている。とりわけ、帯状物の場合には、難燃性層は、帯状に、特に螺旋状に導体に巻回され、通常多数のコイルを有する。それは帯の縁部領域で部分的に重なり合うことで、重複部分を形成しており、したがって、重複部分内では、配置されている材料が多くなっている。実用的な一実施形態では、難燃性層はそれぞれ、このように、重複部分が20%以下、特に10%以下、および好ましくは、縁部同士を突き合わせて、すなわち重複部分なしで形成されている。この結果、データケーブルに沿ったそれぞれのコアでは、伝送パラメータは特に規定された、十分に均一なものになる。
実用的な一代替形態では、重複部分の大きさはおよそ49%である。その結果、特に複数の難燃性層がある場合には、大体において最適な導体の被覆が得られる。重複部分が49%であることにより、ラッピングのそれぞれのコイルのおよそ半分が、前のコイルおよび次のコイルによって被覆されるので、それぞれの難燃性層は、事実上2重の壁で取り囲まれている。この2重層状の構成によって、露出された隙間の形成を防止する。重複部分がおよそ49%であることに基づき、前のコイルおよび次のコイルは、このようにほぼ縁部同士が突き合わせされて巻回され、残りの隙間は、コイルによって、その間が被覆される。そのため、「およそ49%」という文言は、このような2重層状に縁部同士が突き合わせされた巻回によって形成される重複部分、特に、少なくとも47%であり、かつ50%以下の重複部分であると理解される。
縁部同士が突き合わせされた、すなわち、重複部分のないラッピングは、製造が困難な場合があるので、複数の難燃性層を有する1つの実用的な実施形態は、難燃性層のうちの第1の難燃性層の重複部分を長手方向に配置することにより、残りの難燃性層のそれぞれの重複部分から位置をずらして配置されるようになっている。それぞれの難燃性層に対応する重複部分があっても、複数の難燃性層をうまく組み合わせることによって、互いに位置をずらして配置された重複部分を、それでも壁の厚さ全体が均質かつ一定になるように配置することが可能である。言いかえれば、コア絶縁体は、複数の難燃性層を備え、そのそれぞれが縁部を有するとともに、特に、異なる難燃性層の縁部が、互いに位置をずらして配置されていることが好ましい。
火災発生時にデータケーブルの機能を維持するには、可能な限り最大限に個々のコアの伝送パラメータを保全すること、すなわち、それぞれの決められた値からあまりにも大きく逸脱しないようにすることが現実的である。例えば、機能の完全性を維持するためには、火災中のデータケーブルのインピーダンスの変化は、IEC61156−5またはIEC61156−6によれば、20%以下、特に10%以下であることが好ましい。このように、関連する基準の通常の許容範囲は、火災発生の場合にもまた維持される。例えば、絶縁層を有するコア絶縁体は、インピーダンスが依然として許容範囲内にあるように、例えば、110Ωの場合であれば、100Ωの理想値を10%上回っているように設計されている。その後、火災時に絶縁層が溶けたり、燃えたりすると、インピーダンスは20%以下で90Ω相当までの低下であり、したがって、依然として許容範囲内の値にとどまり、その結果、基準に準拠するデータ伝送が引き続き確保されるようになっている。
万一火災が発生した場合、特に特定の最小限の期間の間、機能の完全性が維持される。加えて、好ましい実施形態では、伝送パラメータと、有利には伝送特性とが、火災中に、少なくとも30分間、特に少なくとも90分間、および好ましくは少なくとも180分間、維持されている。
上述したコアおよびデータラインの実施形態の変形形態は、火災発生の場合の特に良好な防火対策および機能の完全性をすでに確保している。さらなる改良として、有利な一発展形態におけるデータケーブルは、データラインおよびそれらのコアを包囲し、かつ、耐火性材料で構築された層を備えるケーブルシースを有する。個々のコア絶縁体の耐火性の難燃性層に加えて、それらは、耐火性材料からなるさらなる層により包囲されている。データケーブル全体の耐火性は、このようにさらに向上される。耐火性材料として使用に適しているのは、例えば、ハロゲンフリーのポリエチレン材料などの、適切に混合された合成材料である。次に、この合成材料が、例えば押し出し成形されることにより、特に連続的な、データライン用の、概してコア用の耐火性のシースを形成する。この代わりに、またはこれに加えて、耐火性フィルムが、データラインの周囲に、概してコアの周囲にラッピングされる。
実用的な実施形態では、データケーブルは、ケーブル遮蔽部を有し、ケーブル遮蔽部は、コアを、特にすべてのコアを包囲し、コアを、特にデータラインを周囲の環境から電気的に遮蔽し、その逆もまた電気的に遮蔽するように、特に構成されている。好ましい一変形形態では、ケーブル遮蔽部は、例えば、メッシュまたはラッピングとして、特にケーブルシースに組み込まれており、例えば、錫めっきを施された銅線から製造される。
さらなる好適な実施形態では、データケーブルは補強材を有する。補強材は、特にデータラインを、概してコアを包囲し、特に機械的安定性を提供している。例えば、補強材は鋼メッシュとして構成され、ケーブルシースに組み込まれている。補強材は、同時に追加の防熱材としての機能を果たすので、好都合である。
好ましい実施形態では、ケーブルは、複数のコアを有し、これらは特に、撚り合わせられてペアになり、組み合わせられて複数のデータラインになっている。これらのデータラインは、共通のケーブルシースにより包囲されている。これに加えて、またはこの代わりに、データラインが互いに撚り合わせられていると好都合である。
実用的な発展形態では、データラインはそれぞれ、ライン遮蔽部を有する。すなわち、各データラインに属するコアはすべて、1つのライン遮蔽部により包囲されている。特に、このライン遮蔽部は、様々なデータラインを互いに遮蔽する機能を果たしている。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて、さらに詳細に説明する。これらの図面はそれぞれ、以下のものを概略的に示す。