JP2018516067A - イヌ血管内皮成長因子へ結合する抗体およびイヌ血管新生関連疾患の処置におけるその使用 - Google Patents

イヌ血管内皮成長因子へ結合する抗体およびイヌ血管新生関連疾患の処置におけるその使用 Download PDF

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Abstract

本明細書に開示されるのは、イヌ血管内皮成長因子を阻害することができる抗体および増殖性疾患などのイヌ血管新生関連障害の処置におけるその使用である。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年4月6日に出願された、表題が「ANTIBODIES BINDING TO CANINE VASCULAR ENDOTHELIAL GROWTH FACTOR AND USES THEREOF」である米国特許出願第14/679,573号の出願日の利益を主張するものであり、この内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の背景
血管内皮成長因子(VEGF)は、血管新生に関わる。VEGFの阻害は、このプロセスに影響を与え、腫瘍成長および転移能を制限することがある。ベバシズマブ(Avastin(登録商標))は、組み換えヒト化IgG1モノクローナル抗体であるが、これは、ヒトVEGF−Aへ結合して、その、VEGFチロシンキナーゼとの相互作用を防ぎ、これによってVEGF媒介血管新生の遮断を誘導する。
がんは、イヌの死の主な原因である。2000匹の犬の検視(necropsy)(剖検(autopsy))において、年齢にかかわらず全犬のうち23%、および年齢10歳以上の犬のうち45%は、死因ががんに起因した。1年につき100,000匹の動物あたりの、年齢調整された全がん発生率(潜在的に危険な状態にある)の推定値は、犬については381〜に及ぶ。人間におけるがんの比率と同程度の発生率である(Vail et al., 2000)。
本発明の概要
本開示は、血管新生を遮断することおよびがん細胞成長および腫瘍体積を低減させることにおいてin vivoでの活性を示した抗イヌVEGF抗体の開発に、少なくとも一部は基づく。
その結果、本開示の一側面は、イヌ血管内皮成長因子(VEGF)における、抗体mAb 57Cと同じエピトープに結合するか、またはイヌVEGFへの結合について抗体mAb 57Cと競合する、単離された抗体(天然に存在しない抗体)を特徴とする。抗体は、全長の抗体であっても、またはその抗原結合フラグメントであってもよい。代わりに、または加えて、抗体は、イヌ抗体であっても、またはイヌ化抗体であってもよい。
いくつかの態様において、抗体は、以下:
配列番号5として規定される重鎖相補性決定領域1(HC CDR1)、配列番号6として規定される重鎖相補性決定領域2(HC CDR2)、および配列番号7として規定される重鎖相補性決定領域3(HC CDR3)を包含する重鎖、および/または
配列番号8として規定される軽鎖相補性決定領域1(LC CDR1)、配列番号9として規定される軽鎖相補性決定領域2(LC CDR2)、および配列番号10として規定される軽鎖相補性決定領域3(LC CDR3)を包含する軽鎖
を含んでもよい。
いくつかの例において、抗体は、配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;および/または配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含んでもよい。
別の側面において、本開示は、本明細書に記載のとおり、抗体のいずれかをまとめてコードする核酸またはワンセットの核酸を特徴とする。かかる核酸または核酸セットは、発現ベクター(単数または複数)であり得るベクターまたはワンセットのベクター中に含有されてもよい。
さらに、本開示は、本明細書に記載のとおり、抗イヌVEGF抗体のいずれかまたは核酸/核酸セットのいずれか、および薬学的に許容し得る担体(イヌ対象における使用に好適)を含む医薬組成物を提供する。
本開示はまた、イヌ対象における血管新生関連疾患を処置するための方法も提供するものであり、前記方法は、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体のいずれかの有効量、または抗体をコードする核酸/核酸セットの有効量を、それを必要とするイヌ対象へ投与することを含む。方法はさらに、標的血管新生関連疾患を処置するための追加の治療剤、例えばイヌがんを処置するための別の化学療法剤を、イヌ対象へ投与することを含んでもよい。
処置を必要とするイヌ対象は、血管新生関連疾患を有するか、有する疑いがあるか、または有するリスクがある犬であってもよい。例示的な血管新生関連疾患は、これらに限定されないが、増殖性疾患、黄斑変性症、加齢性黄斑変性症、糖尿病性網膜症、網膜剥離、緑内障、結膜および角膜の翼状片、視神経脊髄炎、角膜新血管形成、新生物性髄膜炎、骨髄線維症、放射線壊死,およびケロイドを包含する。いくつかの態様において、血管新生関連疾患は、がん(例として、固形腫瘍)であり、これは膠芽腫、肉腫、肝細胞癌、炎症性乳癌、膵臓がん、転移した(metastatic)黒色腫、卵巣がん、高リスク神経芽腫、食道がん、胃がん、転移した頭部腫瘍、転移した頸部腫瘍、子宮頸がん、腹膜がん,および扁平上皮癌であり得る。
また、(i)本明細書に記載のとおり、イヌ血管新生関連疾患のいずれもの処置における使用のための医薬組成物、ここで医薬組成物は、本明細書に記載のとおり、抗イヌVEGF抗体またはコードする核酸/核酸セットのいずれか、および薬学的に許容し得る担体を含む;および(ii)標的イヌ血管新生関連疾患の処置における使用のための医薬の製造における、抗体またはコードする核酸(単数または複数)のいずれかの使用も本開示の範囲内にある。
本発明の1以上の態様の詳細は、下の記載中に記述される。本発明の他の特徴または利点は、以下の図面および数種の態様の詳細な記載から、また添付の請求項からも、明らかであろう。
図面の簡単な記載
以下の図面は、本願書類の一部を形成するものであり、および、本明細書に提示される具体的な態様の詳細な記載と組み合わせて図面を参照することによってより良好に理解され得る本開示のある側面をさらに実証するために包含される。
図1は、抗dVEGFmAb 57Cの投与によって、in vivoにて腫瘍成長が低減されたことを示す図表を包含する。A:mIgGの投与後、抗イヌVEGFmAb 57Cの投与後、処置なし(CMT−1腫瘍のみ)の、様々な時間での腫瘍サイズ。 B:表示された処置後のマウスから得られた腫瘍。C:ノギスを使用して測定された腫瘍体積のグラフ。**は、mIgG対照と比較したP<0.01を表す。
図2は、抗VEGFmAb 57Cの投与によってin vivoにて腫瘍成長が低減されたことを示す図表を包含する。A:mIgGの投与後、抗イヌVEGFmAb 57Cの投与後、または処置なし(CMT−1腫瘍のみ)の、様々な時間での腫瘍サイズ。 B:表示された処置後のマウスから得られた腫瘍。C:ノギスを使用して測定された腫瘍体積のグラフ。*は、mIgG対照と比較したP<0.05を表す;**は、mIgG対照と比較したP<0.01を表す。
図3は、抗VEGFmAb 57Cの投与によってin vivoにて腫瘍成長が低減されたことを示す図表を包含する。A:mIgGの投与後、抗イヌVEGFmAb 57Cの投与後、または処置なし(CMT−1腫瘍のみ)の、様々な時間での腫瘍サイズを示す。 B:表示された処置後のマウスから得られた腫瘍を示す。C:ノギスを使用して測定された腫瘍体積のグラフを示す。**は、mIgG対照と比較されたP<0.01を表す;#は、mIgG対照と比較したP<0.05を表す(2週間につき1回)。
本発明の詳細な記載
イヌは、がんなどの血管新生関連疾患を発症するが、これは、ヒトにおけるかかる疾患と類似する病理組織学的または生物学的挙動を有する。イヌがんの転移は頻繁にあり、化学療法および放射線の有効性は限定されている。イヌ悪性乳腺腫瘍は、中年の動物においてかなり一般的であり、女性における乳腺腫瘍と類似する転移パターンを有する。イヌ乳腺腫瘍(CMT)は、メスのイヌにおいて最も一般的な新生物であり、CMTのうち50%超は、悪性と診断される(Tien et al., 2015)。これらの腫瘍の有病率は、予防的卵巣摘出が実施される地理的領域において減少しているが、依然として、獣医学において重要な疾病単位(disease entity)のままである。その上、処置の選択肢は、ヒト乳がんと比較して限定されている。
本発明は、イヌ血管内皮成長因子(VEGF)に結合する抗体の開発に基づくが、これは、血管新生を低減させ、in vivoでの抗がん活性を呈した。その結果、本明細書に開示の方法は、血管新生関連疾患を有するか、または有するリスクのあるイヌ対象のための処置を提供する。
抗イヌVEGF抗体
本明細書に記載されるのは、抗イヌ抗体mAb 57C、その抗原結合フラグメント、ならびにその機能的等価物および機能的バリアントである。かかる抗体はイヌVEGFへ結合し、これによって、細胞上のVEGF受容体とVEGF分子との相互作用および/またはその活性化の低減または予防に繋がり得る。本明細書に記載の抗体のいずれも、がんなどの血管新生に関連するイヌ疾患を処置するために使用され得る。
本明細書で使用される、用語「抗体」および「免疫グロブリン」は、互換的に使用されてもよく、全長の抗体分子、例としてIgG、IgA、IgD、IgE、およびIgM、その抗原結合フラグメント、例としてFab、F(ab’)2、Fab’、およびFv、および遺伝子操作された抗体分子、例としてキメラ抗体、イヌ化抗体、scFv(一本鎖抗体)、dAb(ドメイン抗体;Ward, et. al. (1989) Nature, 341: 544を参照)、および二重特異性抗体(例として、VEGFおよび別の分子へ結合することができる)を指す。
本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体のいずれも、例としてルーチンの組み換え技術を介して、全長の抗体に由来する遺伝子操作された抗体(例として、キメラの、開裂型の(canalized)、または一本鎖の)であってもよい。
本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルのいずれかであり得る。「モノクローナル抗体」は、均一な抗体集団を指し、「ポリクローナル抗体」は、不均一な抗体集団を指す。これらの2つの用語は、抗体の供給源またはそれが作製されるやり方を限定しない。
mAb 57Cの重鎖および軽鎖の、アミノ酸配列およびコードするヌクレオチド配列が下に提供される。可変領域は、太字で表示される;相補性決定領域(CDRs)は、太字かつ下線が引かれる;定常領域は、イタリックである。
下の表1は、抗体mAb 57Cの重鎖および軽鎖の相補性決定領域(CDRs)のアミノ酸配列を挙げる:
いくつかの態様において、本明細書に記載の抗体は、モノクローナル抗体57Cのものと同じ重鎖相補性決定領域1(HC CDR1)、相補性決定領域2(HC CDR2)、相補性決定領域3(HC CDR3)を含む。いくつかの態様において、本明細書の抗体は、抗イヌVEGF抗体57Cのものと同じ重鎖可変領域(VH)を有する。いくつかの態様において、本明細書に記載の抗体は、モノクローナル抗体57Cと同じ軽鎖相補性決定領域1(LC CDR1)、相補性決定領域2(LC CDR2)、相補性決定領域3(LC CDR3)を含む。いくつかの態様において、本明細書の抗体は、抗イヌVEGF抗体57Cのものと同じ軽鎖可変領域(VL)を有する。
いくつかの態様において、本明細書に記載の方法において使用される抗体は、mAb 57Cの機能的等価物である。かかる機能的等価物は、イヌVEGFの同じエピトープへ結合する抗体であってもよく、抗体57Cに対し、VEGFによって媒介されるシグナリング経路を無効化する活性の少なくとも20%(例として、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはこれを超える)を呈してもよい。代わりに、または加えて、mAb 57Cのかかる機能的等価物は、抗体57Cに対し、VEGFによって媒介される細胞増殖を低減する活性の少なくとも20%(例として、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、またはこれを超える)を呈してもよい。
イヌVEGFの「エピトープ」は、Fabまたは全長の抗体などの抗体によって結合されるイヌVEGF(例として、GenBank Accession No. NP_001003175、NP_001103972、またはNP_001103971)上の部位を指す。かかる標的部位は、完全にアミノ酸構成要素から構成され得るか、タンパク質のアミノ酸の化学修飾されたもの(例として、グリコシル部分)から構成され得るか、またはこれらの組み合わせから構成され得る。重複するエピトープは、少なくとも1つの一般的なアミノ酸残基、グリコシル基、ホスファート基、スルファート基、または他の分子形状を包含する。
第1結合抗体が、第2結合抗体が結合する標的化合物上の同じ部位へ結合するか、または第2結合抗体が結合する部位と重複する(例として、アミノ酸配列または他の分子形状(例として、グリコシル基、ホスファート基、またはスルファート基)の観点から、例として、50%、60%、70%、80%、90%、または100%重複する)部位へ結合する場合、第1結合抗体は、第2結合抗体と「同じエピトープへ結合する」。抗体が結合するイヌVEGFにおける具体的なエピトープは、ルーチンな技術によって決定され得る。
さらに、mAb 57Cの機能的等価物は、標的イヌVEGFへの結合について、mAb 57Cと競合する抗体であってもよい。第1結合抗体のそのエピトープへの結合が、そのエピトープへ結合する第2結合抗体の量を(例として、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはそれ以上まで)減少させる場合、第1結合抗体は、第2結合抗体と「結合について競合する」。競合は、直接的であり得るか(例として、第1結合抗体は、第2結合抗体によって結合されるエピトープと同じであるか、または重複するエピトープへ結合する)、または間接的であり得る(例として、第1結合抗体のそのエピトープへの結合は、第2結合抗体のそのエピトープへの結合能を低減させる標的化合物の立体変化を引き起こす)。抗体が、標的抗原への結合についてmAb 57Cと競合するかどうかは、ルーチンな実務、例として競合ELISAによって、決定され得る。
いくつかの態様において、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体は、構造的にも機能的にもmAb 57Cと類似する抗体である、mAb 57Cの機能的バリアントである。いくつかの場合において、抗体mAb 57Cの機能的バリアントは、抗体mAb 57Cと同じ、抗原結合に関与する領域/残基(重鎖および/または軽鎖のCDRまたは全CDRにおける同じ特異性決定残基など)を含有する。抗原結合に関与する領域/残基は、当該技術分野において知られている方法によって、抗体57Cの重鎖/軽鎖配列のアミノ酸配列(上に示される)から同定され得る。例として、www.bioinf.org.uk/abs;Almagro, J. Mol. Recognit. 17:132-143 (2004);およびChothia et al., J. Mol. Biol. 227:799-817 (1987) を参照。いくつかの例において、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体は、mAb 57Cと同じ重鎖および軽鎖のCDRを含む。上の表1を参照。
いくつかの例において、抗イヌVEGF抗体57Cの機能的バリアントは、抗体57CのHC CDR1、HC CDR2、およびHC CDR3と少なくとも75%(例として、80%、85%、90%、95%、または98%)同一の、対応するHC CDRsを包含する重鎖、および抗体57CのLC CDR1、LC CDR2,およびLC CDR3と少なくとも75%(例として、80%、85%、90%、95%、または98%)同一の、対応するLC CDRsを包含する軽鎖を含む。
代わりに、抗イヌVEGF抗体57Cの機能的等価物は、抗体57CのHC可変領域鎖と少なくとも75%(例として、80%、85%、90%、95%、または98%)同一のHC可変領域、および抗体57CのLC可変領域と少なくとも75%(例として、80%、85%、90%、95%、または98%)同一のLC可変領域を含む。
2つのアミノ酸配列の「パーセント同一性」は、Karlin and Altschul Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-77, 1993におけるように改変された、Karlin and Altschul Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-68, 1990のアルゴリズムを使用して決定される。かかるアルゴリズムは、Altschul, et al. J. Mol. Biol. 215:403-10, 1990のNBLASTおよびXBLASTプログラム(バージョン2.0)中へ組み込まれている。BLASTタンパク質検索は、XBLASTプログラム、score=50、wordlength=3により実施されることで、目的とするタンパク質分子と相同的なアミノ酸配列を得られる。ギャップが2配列間に存在する場合、Gapped BLASTが、Altschul et al., Nucleic Acids Res. 25(17):3389-3402, 1997に記載のとおり利用され得る。BLASTおよびGapped BLASTプログラムを利用するとき、夫々のプログラム(例として、XBLASTおよびNBLAST)のデフォルトのパラメータが使用され得る。
いくつかの態様において、抗イヌVEGF抗体57Cの機能的バリアントは、抗体57CのHC CDRsと比較して、HC CDR領域(HC CDR1、CDR2、および/またはCDR3)における最大5個まで(例として、1、2、3、4、または5個)のアミノ酸残基のバリエーションを包含するHC可変領域、および/または抗体57CのLC CDRsと比較して、LC CDR領域(LC CDR1、CDR2、および/またはCDR3)における最大5個まで(例として、1、2、3、4、または5個)のアミノ酸残基のバリエーションを包含するLC可変領域を含む。
一例において、mAb 57Cの機能的バリアントは、イヌ化抗体である。イヌ化抗体は、イヌ免疫グロブリン(すなわち、レシピエント抗体)を含有するが、その抗原結合に関与する領域/残基(例として、その相補性決定領域、とりわけ特異性決定残基)が、非イヌ免疫グロブリン(すなわち、ドナー抗体)からのものと置き換えられている。抗体の重鎖および軽鎖における領域/残基を同定する方法は、当該技術分野において周知である。例として、Almagro, J. Mol. Recognit. 17:132-143 (2004);およびChothia et al., J. Mol. Biol. 227:799-817 (1987) を参照。いくつかの場合において、レシピエント抗体のフレームワーク領域内部の1個以上の残基もまた、ドナー抗体からのものと置き換えられている。イヌ化抗体はまた、レシピエント抗体からでもドナー抗体からでもない残基をも含有してもよい。これらの残基は、抗体性能をさらに改良し最適化するために包含される。イヌ免疫グロブリン遺伝子は、当該技術分野において周知である。例として、www.imgt.org/IMGTveterinary/#Dogを参照。
別の例において、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体は、イヌ抗体からの重鎖定常領域および軽鎖定常領域を包含し得るキメラ抗体である。キメラ抗体は、第1種からの可変領域または可変領域の一部および第2種からの定常領域を有する。典型的には、これらのキメラ抗体において、軽鎖および重鎖の両方の可変領域は、哺乳動物の一方の種(例として非ヒト哺乳動物)に由来する抗体の可変領域を模倣するが、定常部分は、他方(例としてイヌ)に由来する抗体中の配列と相同的である。いくつかの態様において、アミノ酸修飾は、可変領域および/または定常領域においてなされ得る。
様々なタイプの抗体(例として、モノクローナルおよびポリクローナル抗体、その抗原結合フラグメント、および遺伝子操作された抗体)を作製する方法は、当該技術分野において周知である。例えば、Harlow and Lane, (1988) Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, New Yorkを参照。
一般に、タンパク質(例としてイヌVEGF)に対する抗体を産生するために、タンパク質またはそのフラグメントは、任意に担体タンパク質(KLHなど)とカップリングされていてもよいが、アジュバントと混合され得、宿主動物中へ注射され得る。動物中で産生された抗体は次いで、ペプチド親和性クロマトグラフィーによって精製され得る。一般的に採用される宿主動物は、ウサギ、マウス、モルモット、およびラットを包含する。免疫学的応答を増大するために使用され得る様々なアジュバントは、宿主の種に依存し、フロイントアジュバント(完全および不完全)、水酸化アルミニウムなどの鉱物性ゲル(mineral gel)、CpG、リゾレシチンなどの界面活性物質、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、油エマルション、キーホールリンペットヘモシアニン、およびジニトロフェノールを包含する。有用なアジュバントは、BCG(Calmette-Guerin桿菌)およびCorynebacterium parvumを包含する。
ポリクローナル抗体は、免疫化対象の血清中に存在する。モノクローナル抗体は、標準的なハイブリドーマ技術を使用して調製され得る(例えば、Kohler et al. (1975) Nature 256, 495;Kohler et al. (1976) Eur. J. Immunol. 6, 511;Kohler et al. (1976) Eur J Immunol 6, 292;およびHammerling et al. (1981) Monoclonal Antibodies and T cell Hybridomas, Elsevier, N.Y.を参照)。とりわけ、モノクローナル抗体は、Kohler et al. (1975) Nature 256, 495および米国特許No. 4,376,110に記載されているもの;B細胞ハイブリドーマ技法(Kosbor et al. (1983) Immunol Today 4, 72;Cole et al. (1983) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80, 2026、およびEBVハイブリドーマ 技法(Cole et al. (1983) Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, Inc., pp. 77-96)など、培養中の連続細胞株による抗体分子の産生を提供するいずれの技法によっても得られ得る。かかる抗体は、IgG、IgM、IgE、IgA、IgDを包含するいずれの免疫グロブリンクラスおよびそのいずれのサブクラスのものでもあり得る。本明細書に開示のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマは、in vitroまたはin vivoにて培養されてもよい。高力価のモノクローナル抗体のin vivoでの産生能は、これをとりわけ有用な産生方法とする。
抗イヌVEGF抗体の抗原結合フラグメントは、ルーチンな方法を介して調製され得る。例えば、F(ab’)2フラグメントは、抗体分子のペプシン消化によって産生され得、Fabフラグメントは、F(ab’)2フラグメントのジスルフィド架橋を還元することによって生成され得る。
イヌ化抗体、キメラ抗体、一本鎖抗体、および二重特異性抗体などの遺伝子操作された抗体は、従来の組み換え技術を介して産生され得る。「キメラ抗体」の産生のために開発された技法が使用され得る。例として、Morrison et al. (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81, 6851;Neuberger et al. (1984) Nature 312, 604;およびTakeda et al. (1984) Nature 314:452を参照。
抗体はまた、当該技術分野において知られている方法によってイヌ化もされ得る。例えば、イヌ化抗体は、以下のとおりに設計され得る:まず、元の(parent)非イヌ抗体のVHおよびVLの可変領域を、当該技術分野において知られている方法(例として、ヒト化抗体を作製するための方法に類似するもの)の後に3次元分子モデリング分析に供する。例として、Queen et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 86:10029-10033 (1989)を参照。次に、正しいCDR構造の形成に重要であると予測されるフレームワークアミノ酸残基が、同じ分子モデリング分析を使用して同定される。並行して、元の非イヌ抗体のものと相同的なアミノ酸配列を有するイヌのVH鎖およびVL鎖が、元のVH配列およびVL配列を使用して、あらゆる遺伝子データベースから検索クエリとして同定される。イヌVHおよびVLのアクセプター遺伝子が次いで選択される。選択された犬アクセプター遺伝子内のCDR領域は、元の非イヌ抗体またはその機能的バリアントからのCDR領域と置き換えられ得る。必要であれば、CDR領域との相互作用に重要であると予測される元の鎖のフレームワーク領域内の残基(上の記載を参照)は、イヌのアクセプター遺伝子中の対応する残基と置換するために使用され得る。抗体のイヌ化のための追加の方法は、当該技術分野において知られている。例として、WO2003060080、およびWO2013184871を参照。これら各々の関連する内容は参照により本明細書に組み込まれる。
一本鎖抗体は、重鎖可変領域をコードするヌクレオチド配列および軽鎖可変領域をコードするヌクレオチド配列を繋ぐことによって、組み換え技術を介して調製され得る。好ましくは、フレキシブルリンカーが、2つの可変領域間に組み込まれる。代わりに、一本鎖抗体の産生について記載されている技法(米国特許Nos. 4,946,778および4,704,692)を、ファージscFvライブラリを産生するために適合させることができ、VEGFに特異的なscFvクローンが、ルーチンな手順の後にライブラリから同定され得る。陽性のクローンが、VEGFに結合するものか、VEGF受容体活性を抑制するものか、および/または細胞増殖を低減させるものを同定するためのさらなるスクリーニングに供され得る。
標的抗原に特異的な抗体を得た後、VEGFによって媒介されるシグナリング経路のそれらの無効化能が、ルーチンな手順によって決定され得る。例えば、VEGFによって誘導される細胞増殖のレベルは、VEGF受容体活性の指針として使用される。いくつかの態様において、VEGFおよび/またはVEGF受容体シグナリングは、当該技術分野において知られているいずれの方法、例えば、VEGF受容体リン酸化、細胞移動、細胞増殖、血管形成、および/または腫瘍サイズを監視することなど、によって査定されてもよい。イヌVEGFへ特異的に結合し、およびその活性(例として、VEGF受容体の活性化)を抑制する抗体は、本明細書に開示の方法における使用のために選択される。
抗イヌVEGF抗体の使用
本明細書に記載される抗イヌVEGF抗体の1以上を使用して血管新生に関連するイヌ疾患(例としてがん)を処置するための方法もまた本明細書に提供される。
本明細書で使用される、用語「処置すること」は、血管新生関連疾患、血管新生関連疾患の兆候、または血管新生関連疾患を有するリスクを治癒し、癒し、軽減し、緩和し、変え、治療し、寛解し、改善し、または作用させるという目的で、血管新生関連疾患、血管新生関連疾患の兆候を有するか、または血管新生関連疾患を有するリスクがある対象への、1以上の活性剤を包含する組成物の適用または投与を指す。
いくつかの態様において、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体は、VEGF媒介シグナリングのレベルを少なくとも20%(例として、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはそれを超える)低減するのに充分な量にて、処置を必要とする対象へ投与される。いくつかの態様において、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体は、細胞増殖を少なくとも20%(例として、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはそれを超える)まで低減するのに充分な量にて、処置を必要とする対象へ投与される。いくつかの態様において、抗体は、がん細胞数を低減するのに、腫瘍のサイズを低減するのに、または腫瘍の成長を防ぐのに効果的な量において、投与される。本明細書に記載の態様のいずれにおいても、抗イヌVEGF抗体は、他の化学療法剤とともに投与されてもよい。
本明細書に記載の抗体は、イヌ対象における血管新生関連疾患を処置するために使用されてもよい。血管新生関連疾患の非限定例は、がん、黄斑変性症、加齢性黄斑変性症、糖尿病性網膜症、網膜剥離、緑内障、結膜および角膜の翼状片、視神経脊髄炎、角膜新血管形成、新生物性髄膜炎、骨髄線維症、放射線壊死,およびケロイドを包含する。いくつかの態様において、血管新生関連イヌ疾患は、がん(例として固形腫瘍)などの増殖性疾患である。例は、これらに限定されないが、膠芽腫、肉腫、肝細胞癌、炎症性乳癌、膵臓がん、転移した黒色腫、卵巣がん、高リスク神経芽腫、食道がん、胃がん、転移した頭部腫瘍、転移した頸部腫瘍、子宮頸がん、腹膜がん、扁平上皮癌を包含する。
いくつかの態様において、イヌ対象は、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体のいずれかとイヌがんの処置における使用に好適な追加の化学療法剤との組み合わせによって処置されてもよい。イヌ対象は、がん、例として本明細書に記載のまたは当該技術分野において知られているもの、を有するか、有する疑いがあるか、またはそのリスクがある犬であり得る。いくつかの態様において、化学療法剤は、抗イヌVEGF抗体と併用して投与される。化学療法剤の例は、限定せずに、アクチノマイシン、全トランス型レチノイン酸、アザシチジン、アザチオプリン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イマチニブ、イリノテカン、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、トポテカン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビンを包含する。追加の化学療法剤は、当該技術分野において知られているであろう。例として、PCT刊行物No. 2005/012359を参照。
従来の方法は、医学の当業者にとって知られているが、処置されるべき疾患のタイプまたは疾患の部位に応じて、医薬組成物を対象へ投与するのに使用され得る。この組成物はまた、他の従来のルートを介しても投与され得、例として、経口的に、非経口的に、吸入噴霧によって、局所的に、経直腸的に、経鼻的に、口腔的に、経腟的に、または埋込型貯蔵器(an implanted reservoir)を介して、投与され得る。本明細書で使用される用語「非経口的な」は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑膜内、胸骨内、髄腔内、病巣内、および頭蓋内の注射または点滴技法を包含する。加えて、それは、1、3または6カ月用デポー剤の注射可能なまたは生分解性の材料および方法を使用するなど、注入可能なデポー剤の投与のルートを介して対象へ投与され得る。
本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体のいずれも、犬における使用のための1以上の薬学的に許容し得る担体をさらに含む医薬組成物中へ処方され得る。いくつかの態様において、抗イヌVEGF抗体は、イヌ対象への投与のために処方される。いくつかの態様において、抗イヌVEGF抗体は、別の化学療法剤との投与のために処方される。「許容し得る」は、担体が、組成物の活性成分と適合しなければならず(および好ましくは、活性成分を安定化することが可能でなければならない)、および処置されるべきイヌ対象に有害であってはならないことを意味する。好適な担体は、微結晶性セルロース、マンニトール、グルコース、脱脂乳粉末、ポリビニルピロリドン、およびデンプン、またはこれらの組合せを包含する。
今述べた医薬組成物の調製における使用に好適な薬学的に許容し得る担体、賦形剤、または安定化剤は、当該技術分野において知られているとおり、凍結乾燥処方物または水性溶液の形態であり得る。それらは、ホスファート、シトラート、および他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸およびメチオニンを包含する抗酸化剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルまたはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm−クレゾールなど);血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、またはリジンなどのアミノ酸;グルコース、マンノース、またはデキストランを包含する単糖類、二糖類、および他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例としてZn−タンパク質錯体);および/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)またはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン界面活性剤を含んでもよい。
本明細書に記載の医薬組成物は、所望の純度を有する抗体を、上述した任意の薬学的に許容し得る担体、賦形剤または安定化剤と混合することによって、保管のために処方され得る。例として、Remington: The Science and Practice of Pharmacy 20th Ed. (2000) Lippincott Williams and Wilkins, Ed. K. E. Hooverを参照。
いくつかの例において、医薬組成物は、本明細書に記載の抗体のいずれかを封入するリポソームを含む。かかるリポソームは、当該技術分野において知られている方法によって調製され得る。例として、Epstein, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:3688 (1985);Hwang, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4030 (1980);およびU.S. Pat. Nos. 4,485,045および4,544,545を参照。促進された循環時間をもつリポソームは、米国特許No. 5,013,556に開示されている。とりわけ有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロールおよびPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG−PE)を含む脂質組成物との逆相蒸発法によって生成され得る。リポソームは、所定の細孔サイズのフィルターに通して押し出されて、所望の直径をもつリポソームが生み出される。
活性成分(例として抗イヌVEGF抗体)もまた、例えば、コアセルベーション(coacervation)技法によって、または界面重合によって、調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ(メチルメタクリラート)マイクロカプセル中に、コロイド薬物送達システム(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルション、ナノ粒子およびナノカプセル)中に、またはマクロエマルション中に、閉じ込められてもよい。かかる技法は、Remington, The Science and Practice of Pharmacy 20th Ed. Mack Publishing (2000)に記載されている。
他の例において、医薬組成物は、徐放形態で処方され得る。徐放処方物の好適な例は、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスを包含するが、そのマトリックスは、造形品(shaped articles)、例としてフィルム、またはマイクロカプセルの形態である。徐放マトリックスの例は、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリラート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許No. 3,773,919)、L−グルタミン酸と7エチル−L−グルタマートとのコポリマー、非分解性エチレン酢酸ビニル、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマーおよび酢酸ロイプロリドから構成される注入可能なマイクロスフェア)などの分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、スクロースアセタートイソブチラート(sucrose acetate isobutyrate)およびポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸包含する。
in vivoでの投与のために使用されるべき医薬組成物は、滅菌されていなければならない。これは、例えば滅菌濾過メンブレンに通す濾過によって、容易に達成される。治療抗体組成物は一般に、滅菌接続口を有する容器、例えば、静脈注射用溶液バッグ(an intravenous solution bag)または皮下注射針により突き刺し可能なストッパーを有するバイアルの中へ収容されている。
本明細書に記載の医薬組成物はまた、経口、非経口または直腸投与、または吸入または吹送(insufflation)による投与のための、錠剤、ピル、カプセル、粉末、顆粒、溶液または懸濁液、または座薬などの単位投薬量形態でも調製され得る。
錠剤などの固体組成物を調製するために、主たる活性成分は、医薬担体、例として、トウモロコシデンプン、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたはガムなどの従来の錠剤化成分、および他の医薬希釈剤、例として水、と混合されて、本発明の化合物、またはその非毒性の薬学的に許容し得る塩の均一な混合物を含有する固体予備処方組成物(a solid preformulation composition)が形成される。これらの予備処方組成物を均一というとき、組成物が、錠剤、ピルおよびカプセルなどの等しく効果的な単位投薬量形態へ容易に細分され得るように、活性成分が、組成物全体にわたって一様に分散されていることを意味する。
この固体予備処方組成物は次いで、本発明の活性成分の0.1から約500mgまでを含有する、上に記載のタイプの単位投薬量形態へ細分される。新規組成物の錠剤またはピルは、コーティングされるか、またはそうでなければ調合されることで、持続性作用の利点を与える投薬量形態が提供される。例えば、錠剤またはピルは、内側用量構成要素および外側用量構成要素を含み得、後者は、前者の上の包装材(an envelope)の形態である。2つの構成要素は、胃の中での崩壊に抵抗するのに役立ち、および内側の構成要素が、十二指腸中へ無傷で通過するか、または放出が遅延するのを可能にする腸溶性層によって分離され得る。多様な材料が、かかる腸溶性層またはコーティングのために使用され得、かかる材料は、多数のポリマー酸およびポリマー酸の、セラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースのような材料との混合物を包含する。
好適な界面活性剤は、とりわけ、ポリオキシエチレンソルビタン(例としてTween(商標)20、40、60、80または85)および他のソルビタン(例としてSpan(商標)20、40、60、80または85)などの非イオン剤を包含する。界面活性剤をもつ組成物は便宜上、0.05と5%との間の界面活性剤を含むであろうし、0.1と2.5%との間であり得る。他の成分、例えばマンニトールまたは他の薬学的に許容し得るビヒクルが、必要な場合に加えられてもよいことが解されるであろう。
好適なエマルションは、Intralipid(商標)、Liposyn(商標)、Infonutrol(商標)、Lipofundin(商標)およびLipiphysan(商標)などの市販の脂肪エマルションを使用して調製されてもよい。活性成分は、予混合エマルション組成物(a pre-mixed emulsion composition)のいずれかに溶解されてもよく、または代わりに、それは、油(例として大豆油、サフラワー油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油またはアーモンド油)およびリン脂質と混合する際に形成されるエマルション(例として、卵リン脂質、大豆リン脂質または大豆レシチン)および水に溶解されてもよい。他の成分、例えばグリセロールまたはグルコースが、エマルションの浸透圧(the tonicity)を調整するために加えられてもよいことが解されるであろう。好適なエマルションは典型的には、最大20%までの、例えば5と20%との間の油を含有するであろう。脂肪エマルションは、0.1と1.0.imとの、とりわけ0.1と0.5.imとの間の脂肪滴を含み得、5.5〜8.0の範囲のpHを有し得る。
エマルション組成物は、抗イヌVEGF抗体を、Intralipid(商標)またはその構成要素(大豆油、卵リン脂質、グリセロールおよび水)と混合することによって調製されるものであり得る。
吸入または吹送のための組成物は、薬学的に許容し得る水性溶媒または有機溶媒における溶液および懸濁液、またはそれらの混合物、および粉末を包含する。液体または固体の組成物は、上に記述される好適な薬学的に許容し得る賦形剤を含有してもよい。いくつかの態様において、組成物は、局所的または全身的な効果のために、経口または経鼻の呼吸ルートによって投与される。好ましくは滅菌された薬学的に許容し得る溶媒中の組成物は、ガスの使用によって霧状にされてもよい。霧状にされた溶液は、霧状にするデバイスから直接吸い込まれてもよいし、または霧状にするデバイスは、フェイスマスク、栓(tent)または間欠的陽圧呼吸機へ取り付けられてもよい。溶液、懸濁液または粉末組成物は、適切なやり方で処方物を送達するデバイスから、好ましくは経口的または経鼻的に、投与されてもよい。
本明細書に開示の方法を実行するため、上で述べた医薬組成物の有効量が、好適なルートを介して、処置を必要とするイヌ対象(例として、がんなどの血管新生関連障害を有するか、有する疑いがあるか、またはそのリスクがある犬)へ投与され得る。処置を必要とするイヌ対象は、本明細書に記載のとおりの血管新生関連疾患を有するか、そのリスクがあるか、またはそれを有する疑いがあるイヌであってもよい。血管新生関連疾患を有するイヌ対象は、ルーチンな診察(routine medical examination)によって同定され得る。血管新生関連疾患を有する疑いがあるイヌ対象は、その疾患の1以上の兆候を示してもよい。かかる対象はまた、ルーチンな診察を介しても同定され得る。がんなどの血管新生関連疾患のリスクがあるイヌ対象は、その疾患のリスク因子の1以上を有する対象であり得る。
「有効量」は、本明細書に使用されるとおり、対象に対する治療効果を、単独でまたは1以上の他の活性剤との組合せのいずれかで付与することが要求される各活性剤の量を指す。有効量は、当業者に認識されるとおり、処置されている特定の状態、状態の重篤度、年齢、体調(physical condition)、サイズ、性別および重量を包含する個々の犬のパラメータ、処置の期間、併用治療の性質(もしあれば)、投与の具体的なルートおよび医療関係者(the health practitioner)の知識および専門技術(the knowledge and expertise)の範囲内の同種の因子(like factors)に応じて変動する。これらの因子は、当業者に周知であり、ルーチンな実験のみで対処され得る。個々の構成要素またはそれらの組合せの最大用量が使用される、つまり妥当な医学的判断に従った最も安全性が高い用量が一般に好ましい。
半減期などの経験的考察は一般に、投薬量の決定に寄与するであろう。例えば、イヌ化抗体または完全イヌ化抗体などの、イヌ免疫系に適合する抗体は、抗体の半減期を延ばすために、および抗体が宿主の免疫系に攻撃されることから防ぐために、使用されてもよい。投与の頻度は、治療の経過にわたり決定および調整されてもよく、一般に、必ずではないが、細胞増殖の処置および/または抑制および/または寛解および/または低減に基づく。代わりに、抗イヌVEGF抗体の連続徐放処方物が、適切であり得る。徐放を達成するための様々な処方物およびデバイスが、当該技術分野において知られている。
一例において、抗イヌVEGF抗体のための投薬量は、抗イヌVEGF抗体の1以上の投与(単数または複数)が与えられているイヌにおいて経験的に決定されてもよい。イヌ対象は、抗体の漸増投薬量が与えられる。抗体の有効性を査定するために、血管新生関連疾患(細胞増殖などの)の指針を追いかけてもよい。
一般に、本明細書に記載の抗体のいずれかの投与において、初めの候補投薬量は、約2mg/kgであり得る。本開示の目的において、典型的な1日投薬量は、上述した因子に応じて、約0.1μg/kgから3μg/kgまで、30μg/kgまで、300μg/kgまで、3mg/kgまで、30mg/kgまで、100mg/kgまでまたはそれ以上までのいずれかに及んでもよい。状態に応じて、数日またはそれより長くにわたる繰り返し投与において、処置は、兆候の所望の抑制が生じるまでか、または血管新生関連疾患(例としてがん)またはそれらの兆候を軽減するのに充分な治療レベルが達成されるまで持続される。例示的な投薬レジメンは、約2mg/kgの初回量の投与、続けて抗体の約1mg/kgの週間維持用量(a weekly maintenance dose)、または続けて隔週での約1mg/kgの維持用量を含む。
しかしながら、他の投薬量レジメンは、施術者が達成を望む薬物動態の減衰パターンに応じて、有用であり得る。例えば、1週間あたり1〜4回の投薬が企図される。いくつかの態様において、約3μg/kgから約2mg/kgまで(約3μg/kg、約10μg/kg、約30μg/kg、約100μg/kg、約300μg/kg、約1mg/kg、および約2mg/kgなど)に及ぶ投薬が使用されてもよい。いくつかの態様において、投薬頻度は、毎週、2週毎、4週毎、5週毎、6週毎、7週毎、8週毎、9週毎、または10週毎に1度である;または、毎月、2カ月毎、または3カ月毎、またはそれより長くにおいて1度である。この治療の進捗は、従来の技法およびアッセイによって容易に監視される。投薬レジメン(使用される抗体を包含する)は、時間と共に変動し得る。
本開示の目的において、抗イヌVEGF抗体の適切な投薬量は、採用される具体的な抗体(またはその組成物)、処置されるべきアレルギー性気道障害のタイプおよび重篤度、抗体が予防目的かまたは治療目的で投与されるかどうか、薬歴(previous therapy)、イヌ対象の病歴(clinical history)および抗体への応答、および担当獣医の裁量に依存するであろう。典型的には、獣医は、所望の結果を達成する投薬量に達するまで、抗イヌVEGF抗体を投与するであろう。抗体の投与は、例えば、対象の生理学的状態、投与の目的が治療的かまたは予防的か、および熟練した施術者に知られている他の因子に応じて、継続されるかまたは一時中断され得る。抗体の投与は本質的に、事前に選択された期間にわたって連続してもよいし、または例として、血管新生関連障害を発症する前、その間、またはその後のいずれかの、間をおいた一連の用量(a series of spaced dose)であってもよい。
注入可能な組成物は、植物油、ジメチルラクトアミド、ジメチルホルムアミド、乳酸エチル、炭酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、エタノール、およびポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等)などの様々な担体を含有してもよい。静脈内注射において、水溶性抗体は、ドリップ法(the drip method)によって投与され得、これによって抗体および生理学的に許容し得る賦形剤を含有する医薬処方物が点滴される。生理学的に許容し得る賦形剤は、例えば、5%デキストロース、0.9%生理食塩水、リンガー溶液または他の好適な賦形剤を包含してもよい。筋肉内注射用調製物(Intramuscular preparations)、例として抗体の好適な可溶性塩形態の滅菌処方物は、溶解され得、および注射用水(Water-for-Injection)、0.9%生理食塩水、または5%グルコース溶液などの医薬賦形剤(a pharmaceutical excipient)において投与され得る。
いくつかの態様において、抗イヌVEGF抗体は、部位特異的または標的化局所的送達技法を介して投与され、例としてイヌ対象の気道へ送達される。部位特異的または標的化局所的送達技法の例は、点滴カテーテル、留置カテーテル、または針カテーテル、合成移植片、外膜ラップ(adventitial wraps)、シャントおよびステントまたは他の埋込型デバイス、部位特異的担体、直接注射、または直接適用などの、抗体の様々な埋込型デポー剤の供給源または局所的送達カテーテルを包含する。例として、PCT Publication No. WO 00/53211およびU.S. Pat. No. 5,981,568を参照。
発現ベクターが、本明細書に記載の抗体(例として抗イヌVEGF抗体)のいずれかの直接発現へ使用され得ることもまた、明らかである。本明細書に記載の治療抗体は、遺伝子送達ビヒクルを使用して送達され得る。遺伝子送達ビヒクルは、ウイルス性または非ウイルス起源であり得る(一般に、Jolly, Cancer Gene Therapy (1994) 1:51;Kimura, Human Gene Therapy (1994) 5:845;Connelly, Human Gene Therapy (1995) 1:185;およびKaplitt, Nature Genetics (1994) 6:148を参照)。かかるコード配列の発現は、内在性の哺乳動物のまたは異種のプロモーターおよび/またはエンハンサーを使用して誘導され得る。コード配列の発現は、構成的または調節的のいずれかであり得る。
所望のポリヌクレオチドの送達および所望の細胞における発現のためのウイルスベースのベクターは、当該技術分野において周知である。例示的なウイルスベースのビヒクルは、これらに限定されないが、組み換えレトロウイルス(例として、PCT Publication Nos. WO 90/07936;WO 94/03622;WO 93/25698;WO 93/25234;WO 93/11230;WO 93/10218;WO 91/02805;米国特許Nos. 5,219,740および4,777,127;英国特許No. 2,200,651;および欧州特許No. 0 345 242を参照)、アルファウイルスベースのベクター(例として、シンドビスウイルスベクター、セムリキ森林ウイルス(ATCC VR-67;ATCC VR-1247)、ロスリバーウイルス(ATCC VR-373;ATCC VR-1246)およびベネズエラウマ脳炎ウイルス(ATCC VR-923;ATCC VR-1250;ATCC VR 1249;ATCC VR-532))、およびアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター(例として、PCT Publication Nos. WO 94/12649、WO 93/03769;WO 93/19191;WO 94/28938;WO 95/11984およびWO 95/00655を参照)を包含する。Curiel, Hum. Gene Ther. (1992) 3:147に記載のとおりの死滅アデノウイルスへ連結されたDNAの投与もまた、採用され得る。
非ウイルス送達ビヒクルおよび方法もまた採用され得、これらに限定されないが、単独の死滅アデノウイルスへ連結または非連結のポリカチオン性濃縮DNA(polycationic condensed DNA linked or unlinked to killed adenovirus alone)(例として、Curiel, Hum. Gene Ther. (1992) 3:147を参照);リガンド連結DNA(例として、Wu, J. Biol. Chem. (1989) 264:16985を参照);真核細胞送達ビヒクル細胞(例として、米国特許No. 5,814,482;PCT Publication Nos. WO 95/07994;WO 96/17072;WO 95/30763;およびWO 97/42338を参照)および核電荷中和(nucleic charge neutralization)または細胞膜との融合を包含する。ネイキッドDNAもまた採用され得る。例示的なネイキッドDNA導入方法は、PCT Publication No. WO 90/11092および米国特許No. 5,580,859に記載されている。遺伝子送達ビヒクルとして作用し得るリポソームは、米国特許No. 5,422,120;PCT Publication Nos. WO 95/13796;WO 94/23697;WO 91/14445;および欧州特許No. 0524968に記載されている。追加のアプローチは、Philip, Mol. Cell. Biol. (1994) 14:2411に、およびWoffendin, Proc. Natl. Acad. Sci. (1994) 91:1581に記載されている。
本明細書に記載の方法において使用される、特定の投薬量レジメン、すなわち、用量、タイミングおよび繰り返しは、特定のイヌ対象およびその対象の病歴(medical history)に依存するであろう。
血管新生関連障害の処置における使用のためのキット
本開示はまた、増殖性障害(例としてがん)などの、犬における血管新生関連障害の処置における使用のためのキットも提供する。かかるキットは、本明細書に記載される抗イヌVEGF抗体のいずれか、例として、本明細書に記載のとおりのmAb 57C、その機能的等価物、またはその機能的バリアントを含む1以上の容器を包含し得る。
いくつかの態様において、キットは、本明細書に記載の方法のいずれかによる使用のための指示を含み得る。包含される指示は、異常な血管新生に関連する疾患を処置、その発症を遅延、またはそれを軽減するために、本明細書に記載の方法のいずれかによる抗体の投与の記載を含み得る。キットはさらに、個体が標的疾患を有するかの同定に基づいて、処置に好適な個々の犬を選択する記載を含んでもよい。更なる他の態様において、指示は、その疾患のリスクがある個体へ抗イヌVEGF抗体を投与することの記載を含む。
本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体の使用に関与する指示は一般に、意図された処置のための投薬量、投薬スケジュール、および投与のルートに関する情報を包含する。容器は、単位用量、大量包装(bulk packages)(例として多数回用量包装)または小単位用量(sub-unit doses)であってもよい。本発明のキットにおいて供給される指示は典型的には、ラベルまたは添付文書(例として、キットに包含される紙シート)上の書面での指示であるが、機械可読指示(例として、磁気または光記録ディスク上に保存された指示)もまた許容し得る。
ラベルまたは添付文書は、組成物が、がんなどの血管新生関連障害を処置、その発症を遅延および/またはそれを軽減するために使用されることを表示する。指示は、本明細書に記載の方法のいずれかを実行するために提供されてもよい。
本発明のキットは、好適な包装中にある。好適な包装は、これらに限定されないが、バイアル、ボトル、広口瓶、フレキシブル包装(例として、密封されたMylarまたはプラスチック製バッグ)等を包含する。企図されるものはまた、吸入経鼻投与デバイス(例として噴霧器)またはミニポンプなどの点滴デバイスなどの具体的なデバイスとの組合せにおける使用のための包装もある。キットは、滅菌接続口を有してもいてもよい(例えば、容器は、静脈注射用溶液バッグまたは皮下注射針により突き刺し可能なストッパーを有するバイアルであってもよい)。容器はまた、滅菌接続口をも有していてもよい(例えば、容器は、静脈注射用溶液バッグまたは皮下注射針により突き刺し可能なストッパーを有するバイアルであってもよい)。組成物中少なくとも1つの活性剤は、本明細書に記載の抗イヌVEGF抗体である。キットはさらに、犬におけるがんを処置するのに好適な追加の化学療法剤を含んでいてもよい。
キットは任意に、緩衝剤および判断情報(interpretive information)などの追加の構成要素を提供してもよい。通常、キットは、容器、および容器上にまたはそれに関連するラベルまたは添付文書(単数または複数)を含む。いくつかの態様において、本発明は、上に記載のキットの内容物を含む製品を提供する。
一般の技法
本発明の実務は、別段の指示がない限り、当該技術分野の技能の範囲内である、分子生物学(組み換え技法を包含する)、微生物学、細胞生物学、生化学および免疫学の従来の技法を採用するであろう。かかる技法は、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, second edition (Sambrook, et al., 1989) Cold Spring Harbor Press;Oligonucleotide Synthesis (M. J. Gait, ed., 1984);Methods in Molecular Biology, Humana Press;Cell Biology: A Laboratory Notebook (J. E.Cellis, ed., 1998) Academic Press;Animal Cell Culture (R. I. Freshney, ed., 1987);Introduction to Cell and Tissue Culture (J. P. Mather and P. E. Roberts, 1998) Plenum Press;Cell and Tissue Culture: Laboratory Procedures (A. Doyle, J. B. Griffiths, and D. G. Newell, eds., 1993-8) J. Wiley and Sons;Methods in Enzymology (Academic Press, Inc.);Handbook of Experimental Immunology (D. M. Weir and C. C. Blackwell, eds.);Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells (J. M. Miller and M. P. Calos, eds., 1987);Current Protocols in Molecular Biology (F. M. Ausubel, et al., eds., 1987);PCR: The Polymerase Chain Reaction, (Mullis, et al., eds., 1994);Current Protocols in Immunology (J. E. Coligan et al., eds., 1991);Short Protocols in Molecular Biology (Wiley and Sons, 1999);Immunobiology (C. A. Janeway and P. Travers, 1997);Antibodies (P. Finch, 1997);Antibodies: a practical approach (D. Catty., ed., IRL Press, 1988-1989); Monoclonal antibodies: a practical approach (P. Shepherd and C. Dean, eds., Oxford University Press, 2000);Using antibodies: a laboratory manual (E. Harlow and D. Lane (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1999); The Antibodies (M. Zanetti and J. D. Capra, eds., Harwood Academic Publishers, 1995)などの文献において完全に説明されている。
さらなる精緻化をせずに、当業者は、上の記載に基づき、本発明をその最大限まで利用し得ると考えられる。したがって、以下の具体的な態様は、単なる実例であって、本開示の残りをいかなる方法で限定するものでも決してないと解釈されるべきである。本明細書に引用される全刊行物は参照によって、本明細書に参照される目的または主題のために組み込まれる。
例1:犬VEGFへ結合する抗体の開発
哺乳動物細胞およびE. coli細胞を、組み換えイヌVEGFタンパク質を発現するように操作した。哺乳動物のおよびE. coliの宿主細胞において産生された組み換えタンパク質を精製した。哺乳動物細胞から産生されたVEGFを、マウスを免疫化するための抗原として使用した。抗イヌVEGF抗体を産生するマウスからの脾臓を回収し、標準的な技法を使用して骨髄腫細胞株と融合させた。融合されたハイブリドーマ細胞を、ELISAを使用して2度スクリーニングすることで陽性クローンを同定した。哺乳動物細胞から産生されたVEGFを、スクリーニングの第1ラウンドに使用し、E. coliから産生されたVEGFを、スクリーニングの第2ラウンドに使用して、哺乳動物細胞において産生されたVEGFタンパク質上に存在していてもよい炭水化物部分よりむしろVEGFのペプチド配列を認識するハイブリドーマクローンを同定した。
抗イヌVEGF抗体の産生に対して陽性のハイブリドーマクローンを、
腹水産生用マウスの中へ接種した。抗体を、マウス腹水液から精製し、ヒト内皮細胞HUVECの増殖阻害能を試験した。抗体mAb 57Cを、それがHUVEC細胞の増殖の有意な阻害をもたらすことから、選択した。抗体57Cのin vivoでの生物学的機能もまた査定した。抗体57Cは、犬乳房腫瘍増殖を阻害することができ、ならびに犬がんのための異種移植動物モデルにおけるCD31内皮細胞マーカーの存在を低減することができた。
RNAを、抗イヌVEGF抗体57Cを発現するハイブリドーマ細胞から単離した。細胞からの総RNAの5μgを使用して、Gene Racerキット(Invitrogen)を使用し57Cモノクローナル抗体の5’末端を増幅した。増幅されたフラグメントを、QIAquick Spinキット(Qiagen)を使用してゲル精製し、TOPO TA Cloningキット(Invitrogen)を使用してpCR-TOPOベクターの中へクローニングした。クローニングされたフラグメントを配列決定して、重鎖および軽鎖の核酸配列データを得た。配列決定結果に基づき、抗イヌVEGF抗体57Cに特異的なプライマーを使用して、ハイブリドーマcDNAから重鎖および軽鎖を増幅した。これによって、先に得られたのと同一の配列がもたらされた。さらに核酸配列の精度を確認した。
例2:腫瘍のサイズおよび体積の低減における抗イヌVEGFmAb 57Cの効果
8週齢メスNOD/SCIDマウスを、本明細書に記載の実験に使用した。各マウスの左乳腺の脂肪体に、イヌ乳腺腫瘍細胞(CMT−1細胞)(1×10細胞/マウス)を皮下(s.c.)注射した。術後のイヌへの適用を模倣するために、および原発部位上の残存腫瘍細胞の成長に対する抗体の効果を査定するために、CMT−1細胞の注射から1日後にマウスに抗体を投与した。マウスを4つの群に無作為に割り当て、実験の期間中、マウスIgG(mIgG;10mg/kg(n=5))を、または抗イヌVEGF抗体57Cを2つの異なる投薬量(5mg/kg(n=6)または10mg/kg(n=6))で、1週間につき3回皮下投与するか、または処置を受けさせなかった(CMT−1腫瘍のみ(n=5))。マウスを、初めのCMT−1注射から30日後に犠死させ、腫瘍を回収し、重さを量った。図1(パネルA〜C)に実証されるとおり、抗イヌVEGF抗体57Cのいずれかの投薬量を受けたマウスは、mIgGを受けたまたは処置なしのマウスと比較して、腫瘍サイズが低減していた。
第2の実験において、8週齢メスNOD/SCIDマウスの左乳腺脂肪体に、CMT−1細胞(1×10細胞/マウス)を皮下(s.c.)注射した。既に形成された腫瘍に対する抗体の効果を査定するために、注射されたCMT−1細胞を13日間成長させ、その後マウスに、実験の期間中、mIgG(20mg/kg;n=6)を、または抗イヌVEGF抗体57Cを2つの異なる投薬量(10mg/kg(n=6);20mg/kg(n=6))で、1週間につき2度皮下投与するか、または処置を受けさせなかった(CMT−1腫瘍のみ)。マウスを、初めのCMT−1注射から30日後に犠死させ、腫瘍を回収し、重さを量った。図2(パネルA〜C)に実証されるとおり、抗イヌVEGF抗体57Cのいずれかの投薬量を受けたマウスは、mIgGを受けたか処置なしのマウスと比較して腫瘍サイズが低減していた。これは、抗イヌVEGF抗体57Cが、化学療法剤と組み合わされて、腫瘍塊中のがん細胞を死滅し得ることを示唆する。
第3の実験において、8週齢メスNOD/SCIDマウスの左乳腺脂肪体に、CMT−1細胞(1×10細胞/マウス)を皮下(s.c.)投与した。翌日、マウスに、mIgG(10mg/kg(n=5))を1週間につき1度、mIgG(10mg/kg(n=5))を2週間につき1度、抗イヌVEGF抗体57C(10mg/kg(n=5))を1週間につき1度、抗イヌVEGF抗体57C(10mg/kg(n=5))を2週間につき1度、皮下投与するか、または処置を受けさせなかった(CMT−1腫瘍のみ)。マウスを、初めのCMT−1注射から35日後に犠死させ、腫瘍を回収し、重さを量った。図3(パネルA〜C)に実証されるとおり、抗イヌVEGF抗体を、1週間につき1度かまたは2週間につき1度のいずれかで受けたマウスは、mIgGを受けたかまたは処置なしのマウスと比較して腫瘍サイズが低減していた。
他の態様
本明細書に開示される特徴のすべては、いずれの組合せにおいても組み合わされてもよい。本明細書に開示される各特徴は、同じか、等価か、または類似の目的を果たす代わりの特徴によって置き換わられてもよい。よって、明示的に別段の定めをした場合を除き、開示される各特徴は、一般の一連の等価または類似の特徴の例に過ぎない。
上の記載から、当業者は、本発明の本質的な特色を容易に突き止め得、その精神および範囲から逸脱せず、本発明を様々な使用法および条件に適応するために、本発明に対し様々な変更および改変をし得る。よって、他の態様もまた、請求項の範囲内である。

Claims (19)

  1. イヌ血管内皮成長因子(VEGF)における、抗体mAb 57Cと同じエピトープに結合するか、またはイヌVEGFへの結合について抗体mAb 57Cと競合する、単離された抗体。
  2. 抗体が、配列番号5として規定される重鎖相補性決定領域1(HC CDR1)、配列番号6として規定される重鎖相補性決定領域2(HC CDR2)、および配列番号7として規定される重鎖相補性決定領域3(HC CDR3)を包含する重鎖を含む、請求項1に記載の単離された抗体。
  3. 重鎖が、配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、請求項2に記載の単離された抗体。
  4. 抗体が、配列番号8として規定される軽鎖相補性決定領域1(LC CDR1)、配列番号9として規定される軽鎖相補性決定領域2(LC CDR2)、および配列番号10として規定される軽鎖相補性決定領域3(LC CDR3)を包含する軽鎖を含む、請求項1に記載の単離された抗体。
  5. 抗体が、配列番号8として規定される軽鎖相補性決定領域1(LC CDR1)、配列番号9として規定される軽鎖相補性決定領域2(LC CDR2)、および配列番号10として規定される軽鎖相補性決定領域3(LC CDR3)を包含する軽鎖をさらに含む、請求項2に記載の単離された抗体。
  6. 軽鎖が、配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項3に記載の単離された抗体。
  7. 軽鎖が、配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項4に記載の単離された抗体。
  8. 抗体が、全長の抗体であるか、またはその抗原結合フラグメントである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の単離された抗体。
  9. 抗体が、イヌ抗体であるか、またはイヌ化抗体である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の単離された抗体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗体をまとめてコードする、核酸またはワンセットの核酸。
  11. 抗体が、以下:
    (i)配列番号5として規定される重鎖相補性決定領域1(HC CDR1)、配列番号6として規定される重鎖相補性決定領域2(HC CDR2)、および配列番号7として規定される重鎖相補性決定領域3(HC CDR3)を包含する重鎖、および/または
    (ii)配列番号8として規定される軽鎖相補性決定領域1(LC CDR1)、配列番号9として規定される軽鎖相補性決定領域2(LC CDR2)、および配列番号10として規定される軽鎖相補性決定領域3(LC CDR3)を包含する軽鎖
    を含む、請求項10に記載の核酸またはワンセットの核酸。
  12. 請求項10または11に記載の核酸またはワンセットの核酸を含む、ベクターまたはワンセットのベクター。
  13. (i)請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗体、請求項10または11に記載の核酸または核酸セット、または請求項12に記載のベクターまたはベクターセット、および(ii)薬学的に許容し得る担体を含む、医薬組成物。
  14. イヌ対象における血管新生関連疾患を処置するための方法であって、請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗体、または請求項13に記載の医薬組成物の有効量を、それを必要とするイヌ対象へ投与することを含む、前記方法。
  15. イヌ対象が、血管新生関連疾患を有するか、有する疑いがあるか、または有するリスクがある、請求項14に記載の方法。
  16. 血管新生関連疾患が、増殖性疾患、黄斑変性症、加齢性黄斑変性症、糖尿病性網膜症、網膜剥離、緑内障、結膜および角膜の翼状片、視神経脊髄炎、角膜新血管形成、新生物性髄膜炎、骨髄線維症、放射線壊死、およびケロイドからなる群から選択される、請求項14または15に記載の方法。
  17. 血管新生関連疾患が、がんである、請求項16に記載の方法。
  18. がんが、膠芽腫、肉腫、肝細胞癌、炎症性乳癌、膵臓がん、転移した黒色腫、卵巣がん、高リスク神経芽腫、食道がん、胃がん、転移した頭部腫瘍、転移した頸部腫瘍、子宮頸がん、腹膜がん,および扁平上皮癌からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 別の化学療法剤をイヌ対象へ投与することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
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