本発明は、ボトル、好ましくはワインボトルのような飲料ボトルのための密閉システム及びボトル用ストッパを封止するためのストッパ及び封止部材に関するものである。本発明は、さらに、ボトルを封止する方法に関するものである。
封止可能なボトルは、欧州特許EP 1 451 081 B1及びEP 1 456 092 B1から知ることができる。これらの特許において開示されているボトルは、ガラスから形成されるボトル開口部に挿入可能なストッパを備えている。このボトルは、さらに、ボトル本体に着脱自在に取り付けられ、ボトル開口部の所定位置に挿入されたストッパを保持する固定部材を備えている。しかしながら、そのようなボトルにはいくつかの問題がある。固定部材をボトル本体に取り付ける必要があるため、コストがかかる。着脱自在の固定部材を一度取り外してしまうと一般的には再度取り付けることができないため、再利用できない。したがって、ボトルを一度開けてしまうと、適切な封止ができなくなってしまう。この結果、例えば水平姿勢でボトルを保管することができなくなってしまう。
ワイン業界においてワインボトルを密閉するために用いられる場合には、EP 1 451 081 B1及びEP 1456 092 B1に開示された密閉システムには他の問題がある。確かに、この密閉システムは、一般的なワインボトルの製造公差に対応することができないので、これらの密閉システムは、特定のワインボトル、すなわちボトルの口がストッパの形状と寸法に特に適合しているボトルを必要とする。したがって、天然コルク又は合成コルクからなるコルクに代えて、そのようなワインボトルを封止するための密閉システムを採用しようとするワイン製造業者は、その業者の瓶詰めプロセスを変更して、これらの特定のボトルに適合させることを強いられる。このような特定のボトルは、標準的なボトルよりも高価であり、また、数少ないガラスボトル製造業者からのみ入手可能なものである。
ボトルに取り付けられる固定部材を必要としないボトルストッパ構成が、米国特許US 3,245,569に開示されている。その特許で述べられているボトルストッパ構成は、特に流体が圧力下に維持されるボトル、特にシャンパンワインボトル用に設計されている。このボトルストッパ構成は、ボトルの口の中に固定されるように適合された管状インサートと、管状インサート内に挿入されるように適合されたボトルストッパとを含んでいる。この管状インサートは、流路を規定する内面を有し、その流路の断面積は、ボトルの口にある外側端部からボトル内部にある内側端部に向かって減少する。管状インサートにストッパを挿入すると、インサートの下部の流路の幅が減少しているため、インサートが下部で拡げられる。そのようにすることによって、拡げられたインサートの下部の領域においてボトルの首が下方に行くにつれ広がっているため、拡げられたインサートの下部がボトルの首の内壁とインターロック接続する。管状インサートの内面は、その外側端部にネジ溝付き環状面部を有しており、ボトルストッパは、その外側端部に、管状インサートの内面のネジ溝付き環状面部に係合するネジ山付き環状面部を有している。(ボトルの口の縁部の外側にある付加的なインターロック接続により支持される)上述したインターロック接続により、ストッパをボトルにしっかりと固定するための固定部材が必要なくなる。
しかしながら、US 3,245,569に開示されたボトルストッパ構成にもいくつかの問題がある。例えば、瓶詰め工場においてボトルを封止する際に少なくとも2つのステップを行う必要がある。第1のステップにおいて、インサートをボトルの上に置く必要があり、第2のステップにおいてはじめて、ストッパをボトルの上に置くことができる。2ステップを必要とすることによって瓶詰めのコストが高くなる。また、使用者は、ストッパのネジを完全に外すまでに何回かストッパを回転させる必要があり、これにより開栓プロセスが面倒なものとなる。
他のストッパ構成が欧州特許出願EP 2 692 657 A1に開示されており、これは、輸送に対して十分に頑丈なボトルにおいてストッパを封止すること及び/又はボトル本体に取り付けられる固定部材がなくても水平姿勢でボトルを保管することを可能にするボトル用密閉システムを提供する。しかしながら、上記出願の密閉システムは、いくつかの点で改良できることが分かっている。例えば、EP 2 692 657 A1のストッパは主としてガラスからなるものであるが、短いプラスチック製の封止部材が常にストッパ上に保持される。したがって、使用者が、ガラスよりも頑丈な材料からストッパが形成されているものと間違えて、誤用によってストッパの破損を招くことがある。さらに、ストッパの設計では、その底部を比較的薄くする必要があり、これにより、ストッパがガラスからなる場合には、ストッパが破損し得ることとなる。また、EP 2 692 657 A1のストッパは、封止部材とボトルの口の内壁との間の摩擦接続により封止された状態に維持される。この接続は、ストッパの一部により封止部材を押圧することにより行われる。しかしながら、この同じ部分は、封止部材と係合して封止部材をロック状態及びアンロック状態にするためのネジ形態のインターロック手段も備えている。これにより、液体がネジの螺旋部に入ることがあるので、密閉を実現することが難しくなる。また、ストッパと封止部材との間の密閉性を上げることと、インターロック手段間の摩擦を低減することとの間のバランスをとる問題が生じる。すなわち、より密閉性を上げれば、インターロック手段において付加的な摩擦が生じ、アンロックのためにストッパを回転させることが難しくなる。
本発明の目的は、上述したシステムの上記問題のいずれか1つ又はすべてを解消することができるボトル用密閉システムを提供することである。これらの目的の一部又はすべては、特許請求の範囲の主題によって個々に及び/又は組み合わせて解決される。好ましい実施形態は、従属請求項に記載される。
本発明の第1の実施形態は、飲料又は液状食品の商業的瓶詰めのために設計されたボトル、好ましくはワインボトルのための密閉システムであって、前記ボトルの口に導入するためのストッパ部と、前記口の外側に残るためのヘッド部であって、前記ストッパ部の直径よりも大きな直径を有するヘッド部とを備えるストッパとを備え、上記密閉システムは、前記ボトルから及び前記ストッパから分離された封止部材をさらに備え、前記密閉システムは、前記ストッパが前記口に導入される際に、前記封止部材が前記ボトルの口の内壁に押し付けられ、これにより前記密閉システムがロック状態になるように構成されており、前記ストッパ部は、前記封止部材が有する対応インターロック手段と係合するように構成されるインターロック手段を含み、前記インターロック手段は、前記ボトルに対する前記ストッパの回転を含む動作により、前記密閉システムがアンロック状態になることを許容するように構成されている、密閉システムである。
本発明の第2の実施形態は、飲料又は液状食品の商業的瓶詰めのために設計されたボトル、好ましくはワインボトル用の密閉システムのためのストッパであって、上記ストッパは、前記ボトルの口に導入するためのストッパ部と、前記口の外側に残るためのヘッド部であって、前記ストッパ部の直径よりも大きな直径を有するヘッド部とを備え、前記密閉システムは、前記ストッパが前記口に導入される際に、前記ボトルから及び前記ストッパから分離された封止部材が前記ボトルの口の内壁に押し付けられ、これにより前記密閉システムがロック状態になるように構成されており、前記ストッパ部は、前記封止部材が有する対応インターロック手段と係合するように構成されるインターロック手段を含み、前記インターロック手段は、前記ボトルに対する前記ストッパの回転を含む動作により、前記密閉システムがアンロック状態になることを許容するように構成されている、ストッパである。
本発明の第3の実施形態は、飲料又は液状食品の商業的瓶詰めのために設計されたボトル、好ましくはワインボトル用の密閉システムのための封止部材であって、前記密閉システムは、前記ボトルの口に導入するためのストッパ部と、前記口の外側に残るためのヘッド部であって、前記ストッパ部の直径よりも大きな直径を有するヘッド部とを備え、前記封止部材は、前記ボトルから及び前記ストッパから分離され、前記密閉システムは、前記ストッパが前記口に導入される際に、前記封止部材が前記ボトルの口の内壁に押し付けられ、これにより前記密閉システムがロック状態になるように構成されており、前記封止部材は、前記ストッパ部が有するインターロック手段と係合するように構成される対応インターロック手段を含み、前記インターロック手段は、前記ボトルに対する前記ストッパの回転を含む動作により、前記密閉システムがアンロック状態になることを許容するように構成されている、封止部材である。
第4の実施形態によれば、第1、第2、又は第3の実施形態において、それぞれ、前記ロック状態において、前記ボトルの口から前記ストッパ又は前記密閉システムを引き抜くために、50N、好ましくは100N、より好ましくは200N、最も好ましくは300Nを超える力が必要とされる。
第5の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ロック状態において、前記封止部材を前記ボトルの口の前記内壁に押し付ける力が、前記ボトルの口から液体が出ていかないように前記ストッパと前記ボトルの口との間にシールを形成する。
したがって、前記ボトルは密閉され、前記ボトルを上下にひっくり返しても内部の液体がボトルから出ることがない。
第6の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ロック状態において、前記密閉システムは、少なくとも1バールまで、好ましくは少なくとも2バールまで、より好ましくは3バールまで、最も好ましくは少なくとも4バールまでの前記ボトルの内部圧力で前記ボトルの口に保持される。
このような高圧弾性により、ボトルがスパークリングワインなどの高圧液体で満たされていても、前記密閉システムがボトルの内部に留まることが可能となる。さらに、この密閉システムをよく知らない使用者には、単にストッパを引き抜くことでは密閉システムが開かないことがすぐに分かる。
第7の実施形態によれば、第5又は第6の実施形態のいずれか1つにおいて、前記シールは、前記ロック状態において、少なくとも1バールまで、好ましくは少なくとも2バールまで、より好ましくは少なくとも3バールまでの前記ボトルの内部圧力で、最も好ましくは少なくとも4バールまでの圧力で赤ワインを充填したボトルの前記ストッパに1分後に気泡の形成など漏れの兆候が見られないように、前記シールが十分に封止される。
そのような高圧に耐えることができるので、前記密閉システムは、スパークリングワインをはじめとする多くの液体とともに使用することができ、汚れや水分などの外部の影響に対する確実な封止を提供する。
第8の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記アンロック状態において、20N未満、好ましくは5N未満、より好ましくは2N未満の力で、最も好ましくは前記ストッパの重さに実質的に対応する力で前記ストッパを前記ボトルの口から引き抜くことができる。
前記アンロック状態において前記ストッパを取り外すために必要とされる力が小さいことは、前記使用者にとって、前記密閉システムが前記アンロック状態にあることを示すものとなる。また、ボトルからコルクストッパを引き抜くために大きな力が必要なコルクを用いた密閉システムのような従来のシステムに比べて、前記使用者は前記ストッパを取り外しやすい。
第9の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記アンロック状態において、前記ボトルの口から液体が出るように前記ストッパと前記ボトルの口との間にシールが形成されない。
第10の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ボトルの口は、DIN規格EN 12726:2000に適合するように構成される。
第11の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の長さは、19mm以上、好ましくは24mm以上、より好ましくは29mm以上、最も好ましくは約31mm以上である。
第12の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の長さは、43mm以下、好ましくは38mm以下、より好ましくは33mm以下、最も好ましくは約31mm以下である。
これは、26mmから45mm、好ましくは32mmの長さを有する封止部材と協働するのに適した長さである。その長さの封止部材の利点は以下に述べられている。
第13の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記ストッパの前記ストッパ部を導入により受け入れるように構成される。
そのような形状により、ストッパのストッパ部がボトルの口と接触しないようなシールを提供することが容易になる。このシールを形成するために、ストッパのストッパ部によって封止部材が拡がってもよい。
第14の実施形態によれば、第13の実施形態において、前記封止部材は、本質的にリング又は管の形状を有している。
このような形状はボトルの口の形状に対応しているため、封止部材とボトルとの接触が良くなり、封止部材とボトルの口との間のシールが良くなる。
第15の実施形態によれば、第13又は第14の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ及び前記封止部材が互いに前記ロック状態に対して意図された位置関係にあるときに、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入される。
ストッパ部が封止部材に「完全に導入」されたストッパのヘッド部は、一般的に、封止部材の上端に接触する。しかしながら、ストッパのヘッド部と封止部材の上端との間に小さな間隙が生じることがあり、密閉システムの設計上意図されたものである場合には、より大きな間隙が生じることがある。例えば、封止部材がボトルに完全に導入された際に、封止部材の上端がボトルの口の先端から飛び出すように意図されていない場合には、ストッパのヘッドと封止部材とは接触しない。
第16の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、18mm以上、好ましくは26mm以上、より好ましくは30mm以上、最も好ましくは32mmの長さを有している。
第17の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、45mm以下、好ましくは38mm以下、より好ましくは34mm以下、最も好ましくは32mm以下の長さを有している。
そのような長さにより、確実で密着したシールが提供されるだけではなく、標準的なワインボトルのネックの上部から底部に向かって径が増えるセクション(ボトルの口の先端の下方約25mmの位置で始まり得る)に封止部材を接触させて、このセクションにおいてインターロック接続を形成することも可能となる。
第18の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ヘッド部は、前記ボトルの口の前記上部の最大外径から4mm以内、好ましくは3mm以内、より好ましくは2mm以内だけ異なる直径、最も好ましくは前記ボトルの口の前記上部の最大外径に実質的に対応する直径を有している。
第19の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ヘッド部は、22mm以上、好ましくは26mm以上、より好ましくは28mm以上、最も好ましくは約30mm以上の直径を有している。
第20の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ヘッド部は、38mm以下、好ましくは34mm以下、より好ましくは32mm以下、最も好ましくは約30mm以下の直径を有している。
30mmは、標準的なワインボトルの口の上部の最大外径である。
第21の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ヘッド部は、前記ストッパ部の最大外径の150%以上、好ましくは170%以上、より好ましくは190%以上、最も好ましくは約210%以上の直径を有している。
第22の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ヘッド部は、前記ストッパ部の最大外径の260%以下、好ましくは240%以下、より好ましくは230%以下、最も好ましくは約210%以下の直径を有している。
第23の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記ボトルの口の外部に残るように構成され、前記ストッパの前記ヘッド部が前記ボトルの口に接触することを防止するように構成されるカバーセクションを含む。
第24の実施形態によれば、第23の実施形態において、前記カバーセクションは、前記封止部材の上端に位置するフランジである。
カバーセクションは、封止部材に対するストッパとして機能し、これにより封止部材がボトルの中に押し込まれすぎるのを防止する。さらに、カバーセクションは、汚れや水分がボトルに入るのを防止する。最後に、カバーセクションは、瓶詰めプロセスにおいて特に重要なボトルの口の先端がストッパのヘッド部と接触することを防止するので、ボトルの口の先端を保護する。
第25の実施形態によれば、第23又は第24の実施形態のいずれか1つにおいて、前記カバーセクションの幅は、0.5mm以上、好ましくは1mm以上、より好ましくは1.5mm以上、最も好ましくは約2mm以上である。
第26の実施形態によれば、第23から第25の実施形態のいずれか1つにおいて、前記カバーセクションの幅は、6mm以下、好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下、最も好ましくは約2mm以下である。
カバーセクションはできる限り狭くすべきである。しかしながら、上述した利点を得るのに十分に長くなければならない。本発明者等は、約2mmの幅が好ましい最適幅であることを見出した。
第27の実施形態によれば、第23から第26の実施形態のいずれか1つにおいて、前記カバーセクションは、0.2mm以上、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.7mm以上、最も好ましくは約1mm以上の高さを有している。
第28の実施形態によれば、第23から第27の実施形態のいずれか1つにおいて、前記カバーセクションは、1.8mm以下、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.2mm以下、最も好ましくは約1mm以下の高さを有している。
約1mmの厚さにより、組立中に壊れない程度にカバーセクションが頑丈になり、ストッパのヘッド部に対して十分な保護が提供される。これにより、材料の利用と頑丈さの間との間での良好な妥協策が提供される。
第29の実施形態によれば、第23から第28の実施形態のいずれか1つにおいて、前記カバーセクションは、前記ボトルの口から液体を注ぐプロセスの最後に液体が垂れることを防止又は低減するように構成される。
このようにカバーセクションを構成することにより、例えば前記ボトルの口の先端の縁部よりも鋭い縁部を設けることにより、カバーセクションは、滴りのストッパとして機能することができる。ボトルの口の通常の縁部は丸められているため、注いだ後に液体が垂れる傾向がある。
第30の実施形態によれば、第5の実施形態又は第5の実施形態及び第6から第29の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ボトルの口の最も高い点と前記シールが形成されるセクションの上端との間の距離は、5mm以下、好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下、最も好ましくは1mm以下である。
ボトルの口の先端からの距離が非常に近い位置ではじめてシールが始まることにより、封止部材の上部セクションにおいて汚れや水分がストッパと封止部材との間又は封止部材とボトルとの間に入ることが防止される。
第31の実施形態によれば、第5の実施形態又は第5の実施形態及び第6から第30の実施形態のいずれか1つにおいて、前記シールが形成されるセクションは、上部から底部に向かって径が大きくなっている前記ボトルの口のセクションに少なくとも部分的に位置している。
これにより、シールが形成されるセクションにおける封止部材とボトルの口の内壁との間の接続を部分的にインターロック接続とすることができ、ロック状態における密閉システム上の保持力が高まる。
第32の実施形態によれば、第5の実施形態又は第5の実施形態及び第6から第31の実施形態のいずれか1つにおいて、前記シールが形成されるセクションの長さは、2mm以上、好ましくは4mm以上、より好ましくは6mm以上、最も好ましくは約8mm以上である。
第33の実施形態によれば、第5の実施形態又は第5の実施形態及び第6から第32の実施形態のいずれか1つにおいて、前記シールが形成されるセクションの長さは、14mm以下、好ましくは12mm以下、より好ましくは10mm以下、最も好ましくは約8mm以下である。
十分に長いシールを設けることにより、密閉システムがロック状態にあるときに、液体が出てしまうことを防止する能力だけではなく、高圧に耐え得る密閉システムの能力を高めることができる。さらに、これにより、ボトルの口及び/又は密閉システムが有し得る製造公差を補償することができる。
第34の実施形態によれば、第5の実施形態又は第5の実施形態及び第6から第33の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記ロック状態において、前記口の前記内壁に前記封止部材を押し付けて前記ストッパ部と前記ボトルの口との間にシールを形成するように構成される第1のセクションを含む。
第35の実施形態によれば、第34の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、実質的に一様な面を有する。
一様な面により、ストッパのストッパ部と封止部材との間に特に密着したシールを形成することができる。また、これにより、第1のセクションを封止部材に導入することが容易になる。
第36の実施形態によれば、第34又は第35の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、実質的に円筒状の形状を有する。
ストッパのストッパ部の第1のセクションが円筒形状であることにより、このセクションが可能な限り大きな直径を有することができ、このため、ガラスのような壊れやすい材料から製造される場合であっても、特に頑丈なストッパが提供される。これは、ストッパ部が酸素交換を制御できるようにするための中空チャネルを中心に有する場合には、特に重要である。この構成では、特に、ストッパの直径を増やすことができる1ミリメートルごとが極めて価値のあるものとなる。
第37の実施形態によれば、第36の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、前記上部から前記底部に向かう方向に直径が減少するやや円錐形状を有している。
第1のセクションがやや円錐形状を有していることにより、実質的に円筒形状を維持しつつ、第1のセクションを封止部材に導入することが容易になる。
第38の実施形態によれば、第37の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの直径は、上部から底部に向かって1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下、最も好ましくは0.2mm以下だけ減少する。
第39の実施形態によれば、第34又は第35の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、前記上部から前記底部に向かう方向に直径が減少する実質的に円錐形状を有している。
第1のセクションが円錐形状を有していることにより、第1のセクションを封止部材に導入することが容易になる。
第40の実施形態によれば、第34から第39の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、前記ボトルの口の前記上部の最小内径よりも2mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは3.5mm以上、最も好ましくは約4mm以上だけ小さい最大径を有している。
第41の実施形態によれば、第34から第40の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、前記ボトルの口の前記上部の最小内径よりも6mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは4.5mm以下、最も好ましくは約4mm以下だけ小さい最大径を有している。
ストッパ部の第1のセクションの径がこの寸法であることにより、封止セクションにおける封止部材の壁が約2mmの厚さとなり、気密性の高いシールを提供し、製造公差を相殺するのに適切なものとなる。
第42の実施形態によれば、第34から第41の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、12.5mm以上、好ましくは13.5mm以上、より好ましくは14.0mm以上、最も好ましくは約14.4mm以上の最大径を有している。
第43の実施形態によれば、第34から第42の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、16.0mm以下、好ましくは15.2mm以下、より好ましくは14.8mm以下、最も好ましくは約14.4mm以下の最大径を有している。
14.4mmは、標準的なワインボトルのための密閉システムの場合に好ましい直径である。標準的なワインボトルでは、ボトルの口の上部の内径は18.5mmである。
第44の実施形態によれば、第34から第43の実施形態のいずれか1つにおいて、前記第1のセクションは、前記ストッパの前記ヘッド部の下方4mm以下、好ましくは2mm以内、より好ましくは1mm以下、最も好ましくは約0mmの位置から開始する。
ヘッド部からこの位置に第1のセクションを配置することにより、密閉システムは、口の先端にできるだけ近い位置でシールを形成することができ、汚染粒子や液体が上部で入ることを防止することができる。さらに、これにより、密閉システムの気密性が向上する。例えば、標準的なワインボトルは、ボトルの口の先端から約10mmの第1の内部に特に明確に規定された内側セクションを有しており、これにより、このセクション内のボトルの口に密閉システムを非常にうまく適合させることができる。
第45の実施形態によれば、第34から第44の実施形態のいずれか1つにおいて、前記第1のセクションの長さは、2mm以上、好ましくは6mm以上、より好ましくは9mm以上、最も好ましくは約11mm以上である。
第46の実施形態によれば、第34から第45の実施形態のいずれか1つにおいて、前記第1のセクションの長さは、18mm以下、好ましくは15mm以下、より好ましくは13mm以下、最も好ましくは約11mm以下である。
この長さにより、前記第1のセクションが封止部材をボトルの口の内壁に押し付ける領域が最適になり、最適な寸法のシールが提供される。標準的なワインボトルは、ボトルの口の先端から約10mmの第1の内部に特に明確に規定された内側セクションを有しており、それらの多くは、約10mmになった後、上部から底部に向かって直径が増えるセクション(これはシールが形成される領域内において封止部材とボトルの口との間でインターロック接続を形成することを可能とする)を有しているので、これは特に標準的なワインボトルに当てはまる。
第47の実施形態によれば、第5の実施形態又は第5の実施形態及び第6から第46の実施形態のいずれか1つにおいて、封止部材は、前記封止部材に完全に導入された際に前記ストッパの前記ストッパ部により少なくとも部分的に半径方向に拡がるように構成された封止セクションを含んでおり、これにより前記封止セクションは、前記ロック状態において少なくとも部分的に前記ボトルの口の前記内壁に押し付けられ、前記ストッパ部と前記ボトルの口との間にシールを形成する。
この半径方向の拡張により、封止セクションは、ボトルの口の内壁と密着接続を形成することができ、密閉システムの密閉性が向上する。封止部材が既にボトルの口に完全に導入されてしまっている場合には、ボトルの口の内壁により拡張が阻止され得るので、外面の拡張は生じないことは理解できる。しかしながら、この場合においても、典型的には、少なくとも封止セクションの内面には半径方向の拡張が生じる。
第48の実施形態によれば、第47の実施形態においては、前記封止部材の前記封止セクションは、実質的にリング又は管の形状を有している。
この形状はボトルの口の形状に対応しているため、封止部材とボトルとの接触が良くなり、封止部材とボトルの口との間のシールが良くなる。
第49の実施形態によれば、第47又は第48の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止セクションは、前記封止セクションの他の部分よりも内径の小さな括れセクションを含んでいる。
第50の実施形態によれば、第49の実施形態において、前記括れセクションは、前記ストッパの前記ストッパ部を前記封止部材に完全に導入した際に半径方向外側に押し込まれるように構成される。
第51の実施形態によれば、第49又は第50の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションは、前記シールが形成される前記セクション内に位置している。
この括れセクションは、封止セクションをボトルの口の内壁に押し付けることを向上し、密閉システムのシールを向上する。また、シールが形成される領域の長さを、密閉システムをロック状態からアンロック状態にするときにストッパを上方に移動させなければならない長さよりも大きくすることができる。
第52の実施形態によれば、第49から第51の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションは、前記封止セクションの中央に実質的に位置している。
そのような配置にすることで、シールの最も強い箇所が中心に位置することとなり、前記ロック状態における圧力が封止セクションにわたって均等に分散される。
第53の実施形態によれば、第49から第51の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションは、前記シールが形成される前記セクション内に位置するか、あるいは前記シールが形成される前記セクションと重なる。
第54の実施形態によれば、第49から第53の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションの長さは、2mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上、最も好ましくは約5mm以上である。
第55の実施形態によれば、第49から第54の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションの長さは、10mm以下、好ましくは8mm以下、より好ましくは6mm以下、最も好ましくは約5mm以下である。
第56の実施形態によれば、第49から第55の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションの長さは、前記シールが形成される前記セクションの長さよりも短い。
第57の実施形態によれば、第49から第56の実施形態のいずれか1つにおいて、前記シールが形成される前記セクションの長さは、前記括れセクションの長さの120%以上、好ましくは130%以上、より好ましくは140%以上、最も好ましくは約160%以上である。
第58の実施形態によれば、第49から第57の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションの内面は、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに実質的に凸状となるセクションを含んでいる。
凸状セクションは、比較的簡単に製造することができ、ロック状態において圧力を均等に分散させることができ、ストッパ部を括れセクションに簡単に導入できるようにする。
第59の実施形態によれば、第49から第58の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションの内面は、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに実質的に1以上の波の形状を有するセクションを含んでいる。
波の形状の括れセクションは、凸状のセクションを有する括れセクションの上記特性をさらに改善することができる。
第60の実施形態によれば、第47から第58の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記封止セクションの外形は、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに実質的に円筒形である。
標準的なワインボトルの口はその上部において最小径を有するので、封止セクションの円筒形の外形によって、事前組立状態又はアンロック状態において前記封止セクションをボトルの口の内壁に最大限近づけることができると同時に、封止部材をボトルの口に導入するときに内壁に触れないように、あるいは摩擦を低減するようにすることができる。
第61の実施形態によれば、第60の実施形態において、前記封止部材の前記封止セクションの外形は、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときにやや凸状である。
これは、製造公差によるものである。
第62の実施形態によれば、第47から第61の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記封止セクションは、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに実質的に一様な外表面を有する。
多くのボトルの口の内壁も一様であるので、この一様な外表面により特に密着したシールが得られる。
第63の実施形態によれば、第47から第62の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記封止セクションの外表面は、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入され、前記密閉システムが前記ボトルに導入されていないときに実質的に凸状のセクションを含んでいる。
これは、前記封止部材の前記封止セクションの前記括れセクションの結果である。
第64の実施形態によれば、第47から第63の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記封止セクションは、8mm以上、好ましくは11mm以上、より好ましくは13mm以上、最も好ましくは14mm以上の最大内径を有する。
第65の実施形態によれば、第47から第64の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記封止セクションは、21mm以下、好ましくは17mm以下、より好ましくは16mm以下、最も好ましくは15mm以下の最大内径を有する。
そのような直径は、ストッパのストッパ部の第1のセクションの最大径から2mm以下、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、最も好ましくは0.2mm以下だけ本質的に違っており、そのような直径とすることで、ストッパが導入される際に封止セクションをボトルの口の内壁に十分に接触させてシールを形成しつつ、ボトルの口に簡単に導入することができる。
第66の実施形態によれば、第49から第65の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記括れセクションにおける前記封止セクションの最小内径は、前記括れセクションの前記上端及び/又は前記下端における前記封止セクションの内径よりも、さらに/あるいはその上端における前記封止部材の前記封止セクションの内径よりも、さらに/あるいは前記封止部材の前記封止セクションの最大内径よりも0.2mm以上、好ましくは0.6mm以上、より好ましくは0.8mm以上、最も好ましくは約1mm以上だけ小さい。
第67の実施形態によれば、第49から第66の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記括れセクションにおける前記封止セクションの最小内径は、前記括れセクションの前記上端及び/又は前記下端における前記封止セクションの内径よりも、さらに/あるいはその上端における前記封止部材の前記封止セクションの内径よりも、さらに/あるいは前記封止部材の前記封止セクションの最大内径よりも1.8mm以下、好ましくは1.4mm以下、より好ましくは1.2mm以下、最も好ましくは約1mm以下だけ小さい。
括れセクションをこのような寸法とすることにより、括れセクションにより提供されるシールの改善が最適化される。
第68の実施形態によれば、第47から第67の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記封止セクションは、17.5mm以上、好ましくは18.0mm以上、より好ましくは18.1mm以上、最も好ましくは約18.3mm以上の最大外径を有している。
第69の実施形態によれば、第47から第68の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記封止セクションは、19.0mm以下、好ましくは18.7mm以下、より好ましくは18.5mm以下、最も好ましくは約18.3mm以下の最大外径を有している。
18.3mmは、標準的なワインボトルのための密閉システムの場合において好ましい値である。そのようなボトルの口の上部での内径は18.5mmと定められている。
第70の実施形態によれば、第47から第70の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記封止セクションは、前記ボトルの口の前記上部の最小内径よりも1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下、最も好ましくは約0.2mm以下だけ小さい最大外径を有している。
第71の実施形態によれば、第47から第70の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部が前記封止部材に導入されていないときに、前記封止セクションは、前記ボトルの口の前記上部の最小内径よりも0.2mm以下だけ大きい、好ましくは前記ボトルの口の前記上部の最小内径以下、より好ましくは前記ボトルの口の前記上部の最小内径よりも0.1mm以上小さい、より好ましくは前記ボトルの口の前記上部の最小内径よりも約0.2mm以上小さい最大外径を有している。
この直径により、組立時に封止部材をボトルの口に導入するのが簡単になると同時に、封止部材の封止セクションとボトルの口との間の距離が最小になる。最小距離とすることでシステムをロック位置にするために前記封止セクションが拡がらなければならない量が低減されるので、最小距離が好ましい。
第72の実施形態によれば、第47から第71の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムは、前記密閉システムが前記ボトルに導入されていない状態で、前記ストッパの前記ストッパ部を前記封止部材に完全に導入した際に、最も拡がる点で直径が0.4mm以上、好ましくは0.6mm以上、より好ましくは0.7mm以上、最も好ましくは約0.8mm以上前記封止セクションが半径方向に拡がるように構成されている。
第73の実施形態によれば、第47から第72の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムは、前記密閉システムが前記ボトルに導入されていない状態で、前記ストッパの前記ストッパ部を前記封止部材に完全に導入した際に、最も拡がる点で直径が2.5mm以下、好ましくは1.6mm以下、より好ましくは1.2mm以下、最も好ましくは約0.8mm以下前記封止セクションが半径方向に拡がるように構成されている。
約0.8mmの最大拡張(「半径方向ストローク」)により、十分に気密性の高いシールを形成することができ、製造公差を補償すると同時に、密閉システムをアンロック位置にするために必要とされるトルクが高くなり過ぎないように、シールが形成されるセクションにおける拡張により生じる圧力を十分に低くすることができる。
第74の実施形態によれば、第47から第73の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムは、前記アンロック状態において、前記封止部材の前記封止セクションが、前記密閉システムが前記ボトルに導入されていない状態でも、最も拡がる点で直径が1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以下半径方向に拡がるように、最も好ましくは全く拡がらないように構成されている。
アンロック状態において封止部材の封止セクションの拡張を最小限とするかあるいはゼロとすることにより、アンロック状態においてボトルからストッパを取り外す際に作用する摩擦を最小限にすることができる。
第75の実施形態によれば、第47から第73の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記封止セクションは、前記封止部材の上端の下方少なくとも5mmの位置、好ましくは少なくとも4mmの位置、より好ましくは少なくとも2mmの位置、最も好ましくは少なくとも約1mmの位置から開始する。
封止セクションをこの位置に配置することにより、ロック状態において、ボトルの口の先端に可能な限り近い位置にシールを形成することができる。
第76の実施形態によれば、第47から第75の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記封止セクションは、2mm以上、好ましくは5mm以上、より好ましくは8mm以上、最も好ましくは約10mm以上の長さを有している。
第77の実施形態によれば、第47から第76の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記封止セクションは、17mm以下、好ましくは14mm以下、より好ましくは12mm以下、最も好ましくは約10mm以下の長さを有している。
この長さは、約8mmの長さのシールを形成するのに最適な寸法の領域を提供することができる。
第78の実施形態によれば、第36の実施形態及び第47から第77の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ロック状態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの少なくとも一部は、前記封止部材の前記封止セクションの内部に位置している。
ロック状態においてストッパ部の第1のセクションの少なくとも一部を封止セクションの内部に位置させることにより、比較的直径の大きい第1のセクションが封止部材の封止セクションを拡げてシールを形成することができる。
第79の実施形態によれば、第49及び第78の実施形態において、前記ロック状態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの少なくとも一部は、前記封止部材の前記封止セクションの前記括れセクションの内部に位置している。
これにより、ストッパ部の第1のセクションが主に括れセクションにおいて半径方向の圧力を与える好ましい実施形態において、封止セクションを確実に拡げることができる。
第80の実施形態によれば、第36の実施形態及び第47から第79の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ロック状態において、封止セクションの少なくとも一部は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの少なくとも一部を受け入れている。
ストッパ部の第1のセクションの少なくとも一部を封止セクションの内部に受け入れることにより、ロック状態において、ストッパ部の第1のセクションによって封止セクションを拡げることができる。
第81の実施形態によれば、第80の実施形態において、前記ロック状態において、少なくとも前記封止セクションの最も小さい内径を有する部分は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの少なくとも一部を受け入れている。
封止セクションの最も小さな径を有する部分の内部にストッパ部の第1のセクションの少なくとも一部を受け入れることにより、ストッパ部の第1のセクションが主に括れセクションにおいて半径方向の圧力を与える好ましい実施形態において、ロック状態で、ストッパ部の第1のセクションによって封止セクションを拡げることができる。
第82の実施形態によれば、第49の実施形態及び第80又は第81の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ロック状態において、前記封止セクションの括れセクションの少なくとも一部は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの少なくとも一部を受け入れている。
前記ストッパ部の第1のセクションの少なくとも一部を前記括れセクションの内部に受け入れることにより、ストッパ部の第1のセクションが主に括れセクションにおいて半径方向の圧力を与える好ましい実施形態において、ロック状態で、ストッパ部の第1のセクションによって封止セクションを拡げることができる。
第83の実施形態によれば、第36の実施形態及び第49の実施形態又は第49の実施形態及び第50から第82の実施形態のいずれか1つにおいて、前記アンロック状態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションは、前記封止部材の前記封止セクションの前記括れセクションの内部に位置していない。
封止部材の封止セクションの括れセクションからストッパ部の第1のセクションを除外することにより、ストッパ部により封止セクションに作用する圧力を除去することができる。
第84の実施形態によれば、第34の実施形態又は第34の実施形態及び第35から第83の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの下方に配置される第2のセクションを含んでいる。
第85の実施形態によれば、第84の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションは、実質的に円筒形状を有している。
ストッパ部の第2のセクションを円筒形状とすることにより、このセクションが可能な限り大きな直径を有することができ、このため、ガラスのような壊れやすい材料から製造される場合であっても、特に頑丈なストッパが提供される。これは、ストッパ部が酸素交換を制御できるようにするための中空チャネルを中心に有する場合には、特に重要である。この構成では、特に、ストッパの直径を増やすことができる1ミリメートルごとが極めて価値のあるものとなる。
第86の実施形態によれば、第84又は第85の実施形態のいずれか1つにおいて、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合に、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの最小径は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの最大径の85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは92%以上、最も好ましくは約94%以上である。
第1のセクションよりも小さな直径を有するようにストッパの第2のセクションの寸法を設定することにより、ストッパ部の第2のセクションが封止部材の封止セクションの内部に入るようにストッパが上方に移動したときに密閉システムをアンロック状態にすることができる。
第87の実施形態によれば、前記第84から第86の実施形態のいずれか1つにおいて、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合に、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの最小径は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションの最大径の97%以下、好ましくは96%以下、より好ましくは95%以下、最も好ましくは約94%以下である。
ストッパ部の第2のセクションの直径は、ストッパ部の第1のセクションの直径よりも小さい必要があるが、ガラスのような壊れやすい材料から製造される場合であっても頑丈なストッパを提供するために直径の差をできるだけ小さくする必要がある。
第88の実施形態によれば、第84から第87の実施形態のいずれか1つにおいて、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合に、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの最小径は、10mm以上、好ましくは12mm以上、より好ましくは13mm以上、最も好ましくは約13.5mm以上である。
第89の実施形態によれば、第84から第88の実施形態のいずれか1つにおいて、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合に、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの最大径は、16mm以下、好ましくは15mm以下、より好ましくは14mm以下、最も好ましくは約13.5mm以下である。
上述したように第1のセクションの直径が14.4mmである場合には、13.5mmがストッパ部の第2のセクションの好ましい直径である。
第90の実施形態によれば、第84から第89の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部のの前記第2のセクションの長さは、6mm以上、好ましくは8mm以上、より好ましくは9mm以上、最も好ましくは約10mm以上である。
第91の実施形態によれば、第84から第90の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの長さは、15mm以下、好ましくは12mm以下、より好ましくは11mm以下、最も好ましくは約10mm以下である。
第92の実施形態によれば、第84から第91の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間に遷移セクションを含んでいる。
第93の実施形態によれば、第92の実施形態において、前記遷移セクションの長さは、0.4mm以上、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1.2mm以上、最も好ましくは約1.5mm以上である。
第94の実施形態によれば、第92又は第93の実施形態のいずれか1つにおいて、前記遷移セクションの長さは、3.0mm以下、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2.0mm以下、最も好ましくは約1.5mm以下である。
第95の実施形態によれば、第92から第94の実施形態のいずれか1つにおいて、前記遷移セクションは、実質的に円錐形状を有している。
ストッパ部の第1のセクションと第2のセクションとの間に実質的に円錐形状の遷移セクションを上記特定された長さで設けることにより、ストッパを封止部材に滑らかに導入して例えば密閉システムをロック位置にすることができる。
第96の実施形態によれば、第47の実施形態及び第84から第95の実施形態のいずれか1つにおいて、前記アンロック状態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの少なくとも一部は、前記封止部材の前記封止セクションの内部に位置している。
アンロック状態においてストッパ部の第2のセクションの少なくとも一部を封止部材の封止セクションの内部に位置させることにより、比較的小さな直径を有する第2のセクションが封止セクションを緩和することができる。
第97の実施形態によれば、第49及び第96の実施形態において、前記アンロック状態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの少なくとも一部は、前記封止部材の前記封止セクションの前記括れセクションの内部に位置している。
これにより、ストッパ部が主に括れセクションにおいて半径方向の圧力を与える好ましい実施形態において、封止セクションを確実に緩和することができる。
第98の実施形態によれば、第47の実施形態及び第84から第97の実施形態のいずれか1つにおいて、前記アンロック状態において、封止セクションの少なくとも一部は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの少なくとも一部を受け入れている。
ストッパ部の第2のセクションの少なくとも一部を封止セクションの内部に受け入れることにより、アンロック状態において、ストッパ部により封止セクションを確実に緩和することができる。
第99の実施形態によれば、第98の実施形態において、前記アンロック状態において、最も内径の小さい前記封止セクションの部分は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの少なくとも一部を受け入れている。
ストッパ部の第2のセクションの少なくとも一部を最も内径の小さい封止セクションの部分の内部に受け入れることにより、ストッパが主に封止部材の括れセクションにおいて半径方向の圧力を与える好ましい実施形態において、ストッパ部の第2のセクションによりアンロック状態において封止セクションを確実に緩和することができる。
第100の実施形態によれば、第49及び第99の実施形態において、前記アンロック状態において、前記封止セクションの前記括れセクションの少なくとも一部は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの少なくとも一部を受け入れている。
ストッパ部の第2のセクションの少なくとも一部を括れセクションの内部に受け入れることにより、ストッパ部が主に括れセクションにおいて半径方向の圧力を与える好ましい実施形態において、ストッパ部の第2のセクションによりアンロック状態において封止セクションを確実に緩和することができる。
第101の実施形態によれば、第49及び第84から第100の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ロック状態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションは、前記封止部材の前記封止セクションの前記括れセクションの内部に位置していない。
ストッパ部の第2のセクションを封止部材の封止セクションの括れセクションから除外することにより、ストッパ部により封止セクションに最大圧力を与えることができる場合がある。
第102の実施形態によれば、第47の実施形態又は第47の実施形態及び第48から第95の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記封止セクションの下方に位置する第2のセクションを含んでいる。
第103の実施形態によれば、第102の実施形態において、前記第2のセクションは、前記ストッパ部を前記封止部材に完全に導入した際に、直径が1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以下半径方向に拡がるように、最も好ましくは全く拡がらないように構成されている。
これにより、ストッパを封止部材に導入することが容易になり、封止部材のインターロック手段が第2のセクションの内部に位置している場合に、半径方向の圧力が密閉システムのインターロック手段に作用することが防止される。
第104の実施形態によれば、第102又は第103の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記第2のセクションは、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合に、好ましくは前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されている状態においても、前記ボトルの口の最も小さい内径よりも小さい外径を有している。
これにより、封止部材の第2のセクションをボトルの口の内壁に接触させることなく、封止部材を導入することができ、これにより導入の際の摩擦が低減される。
第105の実施形態によれば、第102から第104の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記第2のセクションは、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合に、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されている状態及び/又は前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全には導入されていない状態で、12mm以上、好ましくは14mm以上、より好ましくは15mm以上、最も好ましくは約15.4mm以上の外径を有している。
第106の実施形態によれば、第102から第105の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記第2のセクションは、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合に、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されている状態及び/又は前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全には導入されていない状態で、18mm以下、好ましくは17mm以下、より好ましくは16mm以下、最も好ましくは約15.4mm以下の外径を有している。
標準的なワインボトルの口の内径は18.5mmである。したがって、封止部材の第2のセクションの寸法をこのように設定することによって、封止部材の第2のセクションがボトルの口の内壁に接触することを防止することができる。
第107の実施形態によれば、第102から第106の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記第2のセクションは、6mm以上、好ましくは8mm以上、より好ましくは10mm以上、最も好ましくは約11mm以上の長さを有している。
第108の実施形態によれば、第102から第107の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記第2のセクションは、17mm以下、好ましくは14mm以下、より好ましくは12mm以下、最も好ましくは約11mm以下の長さを有している。
インターロック手段
第109の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記ロック状態において前記封止部材が前記ボトルの口の前記内壁に押し付けられていないセクションに位置している。
インターロック手段が位置しているゾーンから圧力ゾーンを切り離すことにより、ストッパのストッパ部上のインターロック手段と封止部材上の対応インターロック手段との間の圧力のかからない滑らかな相互作用が提供され、これにより使用者は簡単に密閉システムをロック位置からアンロック位置にする又はその逆にすることが可能となる。
第110の実施形態によれば、第5の実施形態又は第5の実施形態及び第6から第109の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ロック状態において、前記シールが形成される前記セクションは、前記インターロック手段の上方に位置している。
圧力ゾーンをインターロック手段が位置しているゾーンから切り離すと、前記封止部材をその上部で適切に封止して、汚れた粒子又は液体が上部又はシールから入ることができないようにするために、シールが形成される圧力ゾーンを、インターロック手段が位置しているゾーン又はインターロック手段が位置していないゾーンの上方に配置することができるので有利である。
第111の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、少なくとも1つの方向における前記封止部材に対する前記ストッパの回転を妨げないように構成されている。
これにより、任意の段階で少なくとも1つの方向におけるストッパの回転が可能になり、このため、回転により密閉システムをロック状態又はアンロック状態にそれぞれすることができる。第112の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記ロック状態において前記封止部材に対する前記ストッパの上方への軸方向変位を防止するように構成されている。
インターロック手段により提供されるインターロック接続によりロック状態において封止部材の中にストッパを保持することによって、ストッパ部と封止部材の封止セクションとの間の摩擦接続により生じる保持力を低減することができる。シールが形成される領域内の摩擦を低減することにより、密閉システムをアンロック位置にするためにストッパを回転させるのに必要なトルクも低減することができる。
第113の実施形態によれば、第112の実施形態において、前記ロック状態において前記インターロック手段により提供される保持力は、前記ロック状態において前記封止部材に対する前記ストッパの軸方向変位を防止する力の60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上に対応する。
上述した理由により、ロック位置におけるストッパと封止部材との間の保持力の多くを、インターロック手段により提供されるインターロック接続に変化できる点で有利である。
第114の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記インターロック手段は、前記アンロック状態において前記封止部材に対する前記ストッパの上方への軸方向変位を防止しないように構成されている。
これにより、アンロック状態において封止部材からストッパを取り外すことができ、ストッパをボトルの口から取り外した際に、封止部材をボトルの口に残しておくことができる。
第115の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、インターロック手段は、前記ロック状態において、前記ボトルに対して前記ストッパを時計回り又は反時計回りに回転させたときに、前記アンロック状態になるまで前記ストッパを上方に移動させるように構成されている。
これにより、ストッパ部の第1のセクションよりも径の小さいストッパ部の第2のセクションを少なくとも部分的に封止セクションの少なくとも一部に入れることができ、これにより封止セクションが緩和され、シールが開放される。
第116の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記アンロック状態において、前記ボトルに対して前記ストッパを時計回り又は反時計回りに回転させたときに、前記ロック状態になるまで前記ストッパを下方に移動させるように構成されている。
これにより、ストッパ部の第2のセクションよりも径の大きいストッパ部の第1のセクションを少なくとも部分的に封止セクションの少なくとも一部に入れることができ、これにより封止セクションが拡がり、シールが形成される。
第117の実施形態によれば、第115又は第116の実施形態のそれぞれにおいて、前記インターロック手段は、前記ボトルに対して前記ストッパを回転させたときに、前記ストッパを上方又は下方に2mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上、最も好ましくは約5mm以上それぞれ移動させるように構成されている。
密閉システムをアンロック状態にするため、反対にシステムをロック状態にするためにストッパ部の第1のセクションが第2のセクションに置き換わるためのある程度の長さが必要であるため、ロック状態とアンロック状態との間で移行するためにストッパが上方又は下方に移動する距離(インターロック手段により提供される軸方向「ストローク」)がある程度必要である。この長さは、特に、シールが形成されるセクションの長さに依存している。
第118の実施形態によれば、第115から第117の実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記ボトルに対して前記ストッパを回転させたときに、前記ストッパを上方又は下方に10mm以下、好ましくは7mm以下、より好ましくは6mm以下、最も好ましくは約5mm以下それぞれ移動させるように構成されている。
ある状態から他の状態に移行するために必要とされる回転量を最小に維持できるので、インターロック手段により提供される軸方向ストロークを最小に維持することが好ましい。さらに、事前組立状態からロック状態に移行するためにストッパが移動する距離は、好ましい実施形態においては、後述するように、インターロック手段により提供される軸方向ストロークに実質的に対応するので、この距離を最小にすることができる。
第119の実施形態によれば、第34及び第49の実施形態及び第115から第118の実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記ストッパが前記封止部材に完全に導入されたときに、前記ストッパ部の前記第1のセクションの前記下端と前記括れセクションの前記上端との間の距離の70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは約100%以上の距離だけ上方又は下方にそれぞれ前記ストッパを移動させるように構成されている。
第120の実施形態によれば、第34及び第49の実施形態及び第115から第119の実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記ストッパが前記封止部材に完全に導入されたときに、前記ストッパ部の前記第1のセクションの前記下端と前記括れセクションの前記上端との間の距離の150%以下、好ましくは130%以下、より好ましくは110%以下、最も好ましくは約100%以下の距離だけ上方又は下方にそれぞれ前記ストッパを移動させるように構成されている。
本発明の好ましい実施形態においては、ロック状態とアンロック状態との間での完全な移行のために必要とされる前記軸方向ストロークは、前記ストッパが前記封止部材に完全に導入されたときに、前記ストッパ部の前記第1のセクションの前記下端と前記括れセクションの前記上端との間の距離にほぼ対応する。
第121の実施形態によれば、第5の実施形態及び第115から第118の実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記ボトルに対して前記ストッパを回転させたときに、前記シールが形成される前記セクションの長さの20%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、最も好ましくは約62%以上の距離だけ上方又は下方にそれぞれ前記ストッパを移動させるように構成されている。
第122の実施形態によれば、第5の実施形態及び第115から第121の実施形態のいずれか1つにおいて、前記インターロック手段は、前記ボトルに対して前記ストッパを回転させたときに、前記シールが形成されるセクションの長さの100%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下、最も好ましくは約62%以下の距離だけ上方又は下方にそれぞれ前記ストッパを移動させるように構成されている。
上述したように、インターロック手段により提供される軸方向ストロークは、特に、シールが形成されるセクションの長さに依存している。本発明の好ましい実施形態においては、封止部材の封止セクションにおける括れセクションの使用により、軸方向ストロークは、シールが形成されるセクションの長さの約62%だけで済む。括れセクションがない場合には、軸方向ストロークは、本質的に、シールが形成されるセクションの長さの100%以上である必要がある。
第123の実施形態によれば、第34の実施形態又は第34の実施形態及び第35から第122の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第1のセクション内に位置していない。
ストッパ部の前記第1のセクションは、ロック状態において封止部材の封止セクションに圧力を与えるセクションであるので、上述したインターロック手段が位置しているゾーンから圧力ゾーンを分離するという目的を達成するためには、ストッパのストッパ部のインターロック手段は、ストッパ部の第1のセクション内に位置すべきではない。
第124の実施形態によれば、第84及び第123の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクション内に位置している。
本発明の好ましい実施形態においては、ストッパ部の第2のセクションは圧力ゾーンではないので、これにより、上述したインターロック手段が位置しているゾーンから圧力ゾーンを分離するという目的が達成される。
第125の実施形態によれば、第123又は第124の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段は、前記ストッパの前記ストッパ部の外周に配置された1以上の溝を含んでいる。
第126の実施形態によれば、第125の実施形態において、溝は、前記ストッパ部の前記外周の86°以上、好ましくは93°以上、より好ましくは100°以上、最も好ましくは約110°以上の範囲にわたっている。
溝の外周は、密閉システムをロック状態とアンロック状態との間で遷移させるために必要とされる回転量を決定する。この量は、システムが偶然又は不意にアンロックされることを防止するのに十分なほど大きい必要がある。
第127の実施形態によれば、第123又は第126の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、前記ストッパ部の前記外周の180°以下、好ましくは160°以下、より好ましくは140°以下、最も好ましくは約110°以下の範囲にわたっている。
他方、密閉システムをロック状態とアンロック状態との間で遷移させるために必要とされる回転量は、素早い快適な動きによって密閉システムをロック又はアンロックできるほど十分に小さくすべきではない。本発明者等は、約110°の回転が2つの要求の間で良いバランスを与えることを見出した。
第128の実施形態によれば、第123から第127の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパ部の前記インターロック手段は、前記ストッパ部の前記外周上に配置された、実質的に同一形状の2以上の溝を含んでいる。
2以上の溝を形成することにより、インターロック手段がストッパを封止部材内によりしっかりと保持することとなる。さらに、ストッパを封止部材に螺合によって戻すために使用者がピンを溝に入れる場所を見つけるのに必要な調査量を減らすことができる。
第129の実施形態によれば、第128の実施形態においては、2以上の溝は、前記ストッパ部の前記外周の周りに互いに反対側に及び/又は対称的に、及び/又は互いに等距離に配置されている。
そのような構成により、封止部材上の任意のピンをストッパ上の任意の溝に入れることができ、これにより、ストッパを封止部材に螺合によって戻すために使用者がピンを溝に入れる場所を見つけるのに必要な調査量を減らすことができる。
第130の実施形態によれば、第123から第129の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、前記ストッパ部上の高い位置から低い位置に向かって斜め下方に延びるメインセクションを含んでいる。
これにより、回転の際に前記ストッパが上方及び下方にそれぞれ移動することができる。
第131の実施形態によれば、第130の実施形態において、溝は、前記メインセクションの前記上端から実質的に水平に又は前記メインセクションよりも緩い傾斜で延びる開始セクションをさらに含んでいる。
水平な開始セクションは、ストッパを上方又は下方にそれぞれ移動させる力を必要としないので、システムをアンロックするためにストッパの回転を開始するために必要とされるトルク量を低減することができる。さらに、水平な開始セクションは、ロック位置で封止部材内にストッパを保持するためのしっかりしたインターロック接続をピンとの間で形成することができる。特に、圧力下にあるストッパ自体が回転して封止部材から出てしまうおそれがない。
第132の実施形態によれば、第130の実施形態において、前記ロック状態において、前記封止部材のそれそれの対応インターロック手段は、前記封止部材の前記対応インターロック手段の幅の60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましくは90%で溝の前記開始セクションに位置している。
ストッパ部上の溝の開始セクションは、ロック位置で封止部材内にストッパを保持し、圧力下にあるストッパ自体が回転して封止部材から出てしまうリスクを避けるためのしっかりしたインターロック接続をピンとの間で形成するために、ピンの大部分を収容するのに十分に長い必要がある。
第133の実施形態によれば、第131又は第132の実施形態のいずれか1つにおいて、前記開始セクションは、前記封止部材の前記対応インターロック手段の幅の60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上の長さを有している。
ピンの一部が溝の斜めのメインセクションに突出していても、ロック位置で封止部材内にストッパを保持するためのしっかりしたインターロック接続を形成することができるので、ストッパ部上の溝の開始セクションは、その全幅にわたってピンを収容する必要はない。
第134の実施形態によれば、第131から第133の実施形態のいずれか1つにおいて、前記開始セクションは、2.5mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは3.5mm以上、最も好ましくは約4mm以上の長さを有している。
第135の実施形態によれば、第131から第134の実施形態のいずれか1つにおいて、前記開始セクションは、5.5mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは4.5mm以下、最も好ましくは約4mm以下の長さを有している。
ピンが4から5mmの幅を有する場合には、溝の開始セクションはそのような長さを有することが好ましい。
第136の実施形態によれば、第131から第135の実施形態のいずれか1つにおいて、前記開始セクションは、前記封止部材の前記対応インターロック手段に対するストッパとして機能するように構成された面を有している。
これにより、密閉システムがロック状態に移行した際にロック状態になったことを使用者に示すことができ、使用者は、ストッパを回転させるのを止めてもよい時点を知ることができる。
第137の実施形態によれば、第130から第136の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、前記メインセクションの下端から下方に実質的に垂直に又はメインセクションよりも急な傾斜で延びる終了セクションをさらに含んでいる。
垂直な終了セクションは、ピンに対するストッパの役割を提供する。この目的について以下に述べる。
第138の実施形態によれば、第130の実施形態において、前記アンロック状態において、前記封止部材のそれぞれの対応インターロック手段は、前記封止部材の前記対応インターロック手段の幅の60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上で溝の前記終了セクションに位置している。
そのような幅とすることで、ピンが終了セクションにあるときに、封止部材上のピンがストッパ上の溝内に確実に位置することとなる。
第139の実施形態によれば、第137又は第138の実施形態において、前記終了セクションは、その下端に向かって開放しており、これにより前記封止部材の前記対応インターロック手段に係合してストッパとなるように構成されている。
これにより、密閉システムがアンロック状態になった後にストッパがボトルから取り外されるときにピンを溝から取り外すことができる。他方で、ストッパがアンロック状態で封止部材内に導入されたときにピンを溝に挿入することができる。
第140の実施形態によれば、第137又は第139の実施形態のいずれか1つにおいて、前記終了セクションの開口はテーパ形状を有している。
これにより、アンロック状態においてストッパ部を封止部材に導入する際にピンを封止部材上に挿入することがさらに容易になる。
第141の実施形態によれば、第137から第140の実施形態のいずれか1つにおいて、前記終了セクションは、前記封止部材の前記対応インターロック接続に対するストッパとして機能するように構成される面を有している。
これにより、密閉システムをアンロック状態に移行させるときにアンロック状態になったことを使用者に示すことができ、使用者はストッパを回転させるのを止めてもよい時点を知ることができる。
第142の実施形態によれば、第123から第141の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、0.3mm以上、好ましくは0.6mm以上、より好ましくは0.8mm以上、最も好ましくは約1mm以上の深さを有している。
第143の実施形態によれば、第123から第142の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、2mm以下、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.2mm以下、最も好ましくは約1mm以下の深さを有している。
第144の実施形態によれば、第123から第143の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、1mm以上、好ましくは2mm以上、より好ましくは2.5mm以上、最も好ましくは約3mm以上の幅を有している。
第145の実施形態によれば、第123から第144の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、5mm以下、好ましくは4mm以下、より好ましくは3.5mm以下、最も好ましくは約3mm以下の幅を有している。
第146の実施形態によれば、第123から第145の実施形態のいずれか1つにおいて、溝は、矩形状、U字状、円形状、又は楕円状の断面を有している。
第147の実施形態によれば、第47の実施形態又は第47の実施形態及び第54から第146の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記対応インターロック手段は、前記封止部材の前記封止セクション内に位置していない。
封止部材の封止セクションは、ロック状態において圧力が作用するセクションであるので、上述したインターロック手段が位置しているゾーンから圧力ゾーンを分離するという目的を達成するためには、封止部材の対応インターロック手段は、封止セクション内に位置すべきではない。
第148の実施形態によれば、第102の実施形態又は第102の実施形態及び第103から第147の実施形態のいずれか1つにおいて、封止部材の対応インターロック手段は、封止部材の第2のセクション内に位置している。
本発明の好ましい実施形態において、封止部材の第2のセクションは圧力ゾーンではないので、これにより、インターロック手段が位置しているゾーンから圧力ゾーンを分離するという目的が達成される。
第149の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記対応インターロック手段は、前記封止部材の前記内壁上にある1以上の突出部であるか又は前記封止部材の前記内壁上にある1以上の突出部を含んでいる。
第150の実施形態によれば、第123の実施形態及び第149の実施形態において、前記突出部は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記溝の中を移動するように構成されるピンである。
これにより、封止部材の内部にストッパを保持する確実な方法が提供される。ネジ山は、全体を通して完全に一致し平坦でなければならない。他方で、溝が途中でその角度を変えたとしてもピンは溝の中を移動することができる。したがって、ピンは、上述したように開始セクションと終了セクションを有する溝の中を移動することができる。有利なことに、ストッパ部は、典型的にはガラスのように封止部材よりも硬い材料から製造されるので、上記溝は、ストッパ部上に位置し、ピンは封止部材上に位置し、その逆にはならない。比較的硬い材料で溝が形成されることにより、ピンが溝の中を滑らかに移動する。
第151の実施形態によれば、第149又は第150の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、前記封止部材の前記内壁の一部に位置し、該内壁の一部は、前記封止部材の前記第2のセクションに部分的に又は完全にくっついている。
第152の実施形態によれば、第151の実施形態において、前記封止部材の前記内壁の前記一部はタブである。
第153の実施形態によれば、第151又は第152の実施形態のいずれか1つにおいて、前記内壁の前記一部は、半径方向に弾性的に装着されている。
半径方向に少し移動できるパッド上に突出部を置くことにより、密閉システムが事前組立状態からロック状態になるときに、以下に述べるように、ピンがストッパ部上の保持手段から溝に移行することが容易になる。
第154の実施形態によれば、第149又は第153の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部の重心は、前記封止部材の上端の下方10mm以上、好ましくは13mm以上、より好ましくは15mm以上、最も好ましくは約16mm以上の位置にある。
第155の実施形態によれば、第149又は第154の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部の重心は、前記封止部材の上端の下方22mm以下、好ましくは19mm以下、より好ましくは17mm以下、最も好ましくは約16mm以下の位置にある。
第156の実施形態によれば、第149から第155の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、幅が1mm以上、好ましくは1.3mm以上、より好ましくは1.7mm以上、最も好ましくは約2mm以上である。
第157の実施形態によれば、第149から第156の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、幅が5mm以下、好ましくは3mm以下、より好ましくは2.5mm以下、最も好ましくは約2mm以下である。
第158の実施形態によれば、第149から第157の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、前記封止部材の内面から0.25mm以上、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.75mm以上、最も好ましくは約1mm以上の距離だけ突出している。
第159の実施形態によれば、第149から第158の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、前記封止部材の面から1.75mm以下、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.25mm以下、最も好ましくは約1mm以下の距離だけ突出している。
第160の実施形態によれば、第149から第159の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、実質的に矩形状、U字状、円形状、又は楕円状の断面を有している。
本発明者等は、これらの寸法及び形状によりストッパのインターロック手段が確実にフィットすることを見出した。
第161の実施形態によれば、第149から第160の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記インターロック手段は、前記封止部材の内周の周りに互いに反対側に及び/又は互いに等距離に配置される2以上の突出部を含んでいる。
これにより、ストッパ部を封止部材の内側に保持することがさらに改善される。さらに、これにより、ストッパを封止部材に螺合によって戻すために使用者がピンを溝に入れる場所を見つけるのに必要な調査量を減らすことができる。
第162の実施形態によれば、第149から第161の実施形態のいずれか1つにおいて、前記1以上の突出部は、前記ストッパの前記インターロック手段に係合するように構成されている。
第163の実施形態によれば、第131の実施形態及び第149又は第162の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部の底面は、前記突出部が前記開始セクションに位置しているときに接触するように構成される前記溝の前記開始セクションの面に実質的に平行である。
これにより、突出部の底面が上向きの軸方向における効果的なブロック(インターロック接続)を提供することができる。
第164の実施形態によれば、第130の実施形態及び第149又は第163の実施形態のいずれか1つにおいて、前記溝の前記メインセクションの下面と接触するように構成される前記突出部の斜め下方の面は、前記メインセクションの下面に実質的に平行であり、さらに/あるいは、前記溝の前記メインセクションの上面に接触するように構成される前記突出部の斜め上方の面は、前記メインセクションの上面に実質的に平行である。
斜めの側部は、接触面を大きくすることにより、溝の斜めのメインセクションにおける突出部の移動を容易にする。
第165の実施形態によれば、第136の実施形態及び第149又は第164の実施形態のいずれか1つにおいて、前記対応インターロック手段に対するストッパとして機能するように構成される前記開始セクションの面に接触するように構成される前記突出部の側面は、ストッパとして機能するように構成される前記開始セクションの前記面に実質的に平行である。
これにより、突出部の側面が、ある回転方向における効果的なブロック(インターロック接続)を提供することができる。
第166の実施形態によれば、第141の実施形態及び第149又は第165の実施形態のいずれか1つにおいて、前記対応インターロック手段のストッパとして機能するように構成される前記終了セクションの面に接触するように構成される前記突出部の側面は、ストッパとして機能するように構成される前記終了セクションの前記面に実質的に平行である。
これにより、突出部の側面が、他の回転方向における効果的なブロック(インターロック接続)を提供することができる。
第167の実施形態によれば、第163から第166の実施形態のいずれか1つにおいて、前記実質的に平行な面は、20度以下、好ましくは10度以下の角度だけずれている。
第168の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記封止部材の対応保持手段とインターロック接続を形成し、前記密閉システムが事前組立状態にあるときに前記ストッパを前記封止部材に対して固定位置に保持するように構成される保持手段を含んでいる。
第169の実施形態によれば、第168の実施形態において、前記密閉システムの前記事前組立状態において、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記封止部材に部分的に導入され、前記ストッパ部の前記インターロック手段は、前記封止部材の前記対応インターロック手段に係合しない。
第170の実施形態によれば、第168又は第169の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパを前記固定位置に保持することにより、前記封止部材に対する前記ストッパの少なくとも実質的な回転変位が防止される。
第171の実施形態によれば、第168から第170の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパを前記固定位置に保持することにより、前記封止部材に対する前記ストッパの少なくとも実質的な軸方向変位が防止される。
第172の実施形態によれば、第168から第171の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパを前記固定位置に保持することにより、前記封止部材が前記ボトルの口に完全に導入される前に、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されることが防止される。
例えば、事前組立状態において封止部材の封止セクション又は保持セクション(後述する)のいずれも拡張していない場合には、すなわちストッパが封止部材に完全に導入されていない限りにおいて、封止部材がボトルの口に完全に導入される前にストッパのストッパ部が封止部材に完全に導入されることが防止されることにより、封止部材がボトルの口に完全に導入されるまで封止部材とボトルの口との間の摩擦を小さくすることができる。
第173の実施形態によれば、第23の実施形態及び第168から第172の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパを前記固定位置に保持することにより、前記封止部材の前記カバーセクションが前記ボトルの口の上端に接触する前に、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されることが防止される。
これは、好ましい実施形態においては、封止部材のカバーセクションがボトルの口の上端に接触すると直ちに封止部材がボトルの口に完全に導入されるからである。
第174の実施形態によれば、第47の実施形態及び第168から第173の実施形態のいずれか1つにおいて、事前組立状態において、前記封止部材の前記封止セクションの半径方向の拡張は、前記アンロック状態に関して第74の実施形態の文脈において規定されたものである。
上述した好ましい実施形態においては、アンロック状態においては封止部材の封止セクションは拡張しない。また、これは、封止部材をボトルの口に導入する際の摩擦を避けるためには、事前組立状態については有利な点となる。
第175の実施形態によれば、第168から第174の実施形態のいずれか1つにおいて、前記事前組立状態において、前記ストッパの前記ストッパ部と前記封止部材の前記封止セクションとの間の位置関係は、前記アンロック状態に関して第83の実施形態又は第96から第100の実施形態のいずれか1つの文脈において規定されたものである。
ストッパのストッパ部と封止部材の封止セクションとの間の位置関係をアンロック状態に対して規定されたものとすることにより、アンロック状態において封止部材の封止セクションが拡張しないことを保証することができる。また、これは、上述した理由により、事前組立状態については有利な点となる。
第176の実施形態によれば、第168から第175の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記保持手段は、前記ストッパの前記ストッパ部上に配置された1以上の凹みを含んでいる。
凹みは、本発明の好ましい実施形態の封止部材上の対応保持手段としての上記ピンを収容することができるので、有利なものである。
第177の実施形態によれば、第176の実施形態において、前記1以上の凹みは、該凹みの下側で開放されている。
これにより、ストッパを封止部材に部分的に導入して事前組立密閉システムを作成する際に保持手段の位置決めを容易にすることができる。しかしながら、使用者がストッパをボトルに再度導入して密閉システムをロック状態に戻す際に、保持手段の開口をインターロック手段の終了セクションと間違える可能性があるという利点を開口は有している。
第178の実施形態によれば、第123の実施形態及び第176又は第177の実施形態のいずれか1つにおいて、前記1以上の凹みは、前記事前組立状態において前記封止部材の前記対応保持手段が前記凹みと係合している状態で、押し込みにより前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入される際に、前記対応保持手段が前記インターロック手段のそれぞれの溝に移動するように構成されている。
これにより、前記対応インターロック手段及び前記対応保持手段の機能を同一の要素、好ましくはピンに集結させることができる。
第179の実施形態によれば、第153及び第178の実施形態において、前記対応保持手段の弾性装着により前記移動が容易になる。
第180の実施形態によれば、第179の実施形態において、前記保持手段と前記インターロック手段との間の距離は、前記ストッパが前記溝内で上方又は下方に移動する距離の80%以上、好ましくは87%以上、より好ましくは95%以上、最も好ましくは約100%以上である。
第181の実施形態によれば、第178又は第180の実施形態において、前記保持手段と前記インターロック手段との間の距離は、前記ストッパが前記溝内で上方又は下方に移動する距離の130%以下、好ましくは120%以下、より好ましくは110%以下、最も好ましくは約100%以下である。
既に述べたように、ストッパが事前組立状態からロック状態に移行する際に移動する距離は、インターロック手段により提供される軸方向ストロークに実質的に対応している必要がある。これは、上記で述べたのと同様に、封止セクションがいずれの状態でも拡張しないようにするために、事前組立状態におけるストッパのストッパ部と封止部材の封止セクションとの間の位置関係はアンロック状態における位置関係と同一である必要があるからである。
第182の実施形態によれば、第176又は第181の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記保持手段は、前記ストッパ部上に配置された2以上の凹みを含んでいる。
これは、上述した好ましい実施形態の2以上の対応インターロック手段を収容するためである。
第183の実施形態によれば、第182の実施形態において、前記2以上の凹みは、前記ストッパの前記ストッパ部の外周の周りに、互いに反対側に及び/又は対称的に、及び/又は互いに等距離に配置されていてもよい。
これは、上述した好ましい実施形態の2以上の対応インターロック手段の好ましい構成を収容するためである。
第184の実施形態によれば、第123の実施形態及び第176から第183の実施形態のいずれか1つにおいて、それぞれの凹みは、前記ストッパ部の外周上に溝の下方に配置されている。
これは、上述したように、対応保持手段(好ましくはピン)がストッパ部上の凹みから溝に移動できることを容易にするためである。
第185の実施形態によれば、第131の実施形態及び第184の実施形態において、それぞれの凹みは、前記ストッパ部の外周上の溝の開始セクションの下方に配置されている。
これは、上述したように対応保持手段がストッパ部上の凹みから溝に移動する際に、対応保持手段(対応インターロック手段)をロック位置にするのに好ましいセクションである溝の開始セクションに対応保持手段が達するようにするためである。
第186の実施形態によれば、第185の実施形態において、保持手段とインターロック手段との間の距離は、2mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上、最も好ましくは約4.5mm以上である。
第187の実施形態によれば、第185又は第186の実施形態において、保持手段とインターロック手段との間の距離は、7mm以下、好ましくは6mm以下、より好ましくは5mm以下、最も好ましくは約4.5mm以下である。
この距離は、好ましい実施形態においてインターロック手段により提供される軸方向ストロークに実質的に対応している。
第188の実施形態によれば、第176から第187の実施形態のいずれか1つにおいて、前記凹みは、前記封止部材の前記対応保持手段のプロファイルに一致する対応プロファイルを形成するプロファイルを有しており、さらに/あるいは、前記凹みの深さと前記封止部材の前記対応保持手段の高さとは実質的に等しい。
これは、凹みと対応保持手段とが少ない遊びで係合することに役立ち得る。
第189の実施形態によれば、第84の実施形態及び第168から第188の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記保持手段は、前記ストッパ部の前記第2のセクション上に配置されている。
これは、インターロックがストッパ部の第2のセクション上にも配置されているからである。
第190の実施形態によれば、第168から第189の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記対応保持手段は、前記封止部材の前記対応インターロック手段の少なくとも一部であるか、又は前記封止部材の前記対応インターロック手段の少なくとも一部を含んでいる。
このように同一の要素、好ましくはピンに対応インターロック手段と対応保持手段の機能を集結させることにより、対応保持手段を再利用することができ、したがって、追加の対応インターロック手段を必要としない。加えて、ロック/アンロック状態において凹みの中に対応保持手段を「収容」する必要があるが、対応保持手段が対応インターロック手段でもある場合には、インターロック手段の溝によってこの凹みを形成することができるので都合が良い。
第191の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムは、前記ストッパが前記ボトルの口から実質的に取り外された場合においても、前記密閉システムが前記ロック位置になった後に前記封止部材が前記ボトルの口の中に残るように構成されている。
これによりいくつかの利点が得られる。まず最初に、典型的にはプラスチックで形成される封止部材の外観が使用者にとってはそれほど気持ちの良いものではないので、封止部材をストッパとともにボトルから取り外す場合に封止部材はできるだけ短くする必要がある。しかしながら、短い封止部材は、実現可能なシールの質が非常に限定的である。したがって、ボトルの口の中に封止部材を残したままにすることにより、シールの質を向上することができる。次に、ストッパがガラスで形成されている場合には、ストッパのストッパ部が壊れやすい。しかしながら、ボトルの口からストッパを取り外したときに、プラスチック製の封止部材がストッパ部上に残っていれば、使用者はストッパ部の壊れやすさを認識することはない。これは、ストッパの不注意な取扱いを招き、最終的にはストッパ部の破壊を生じる可能性がある。封止部材をボトル内に残すことによってこれは避けられる。
第192の実施形態によれば、第191の実施形態において、前記密閉システムが前記ロック位置になった後、次に前記ストッパが前記ボトルの口から取り外されるときにおいても、前記ボトルの口から前記封止部材を引き抜くために10Nを超える、好ましくは20Nを超える、より好ましくは50Nを超える、最も好ましくは100Nを超える力が必要とされる。
これは、ストッパが取り外された場合であっても、使用者がボトルの口から封止部材を取り外すことが非常に難しいという利点を有する。この結果、ボトルを再度密閉するために後で必要となる封止部材を紛失してしまったり、ボトルの口の中に不適切に再導入されたりすることがない。さらに、これにより、封止部材は、上述した液滴ストッパ機能又は以下に述べるエアレータ機能を発揮することが可能となる。
第193の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記ボトルの口の前記内壁に押し付けられることによって前記ボトルの口の中に前記封止部材を保持するように構成される保持セクションを含んでいる。
これにより、封止部材とボトルの口との間の付加的な接続が提供され、シールが形成される領域内のシールにより提供される接続が唯一の接続ではなくなる。この結果、ストッパをロック位置からアンロック位置にするためにストッパを回転させるために必要なトルクを小さくできるように、シールが形成される領域における接続を弱くすることができる。実際、本発明の好ましい実施形態においては、ボトルの口の中に封止部材を保持する力の最も多くの部分は、封止セクションではなく、保持セクションにより提供される。
第194の実施形態によれば、第193の実施形態において、前記保持セクションを前記ボトルの口の前記内壁に押し付けることにより生じる、前記保持セクションの外面と前記ボトルの口の前記内壁との間の接続は、少なくとも部分的にインターロック接続である。
そのようなインターロック接続は、典型的には、単なる摩擦接続よりもずっと大きな保持力を提供することができる。
第195の実施形態によれば、第193から第194の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、前記ボトルの口のセクションに少なくとも部分的に位置し、上部から底部に向かって直径が増加する。
この保持セクションの位置により、保持セクションは、ボトルの口(又はネック)とインターロック接続を形成することができる。
第196の実施形態によれば、第193から第195の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、前記封止部材の上端の下方18mm以上の位置、好ましくは20mm以上の位置、より好ましくは22mm以上の位置、最も好ましくは約24mm以上の位置から開始している。
第197の実施形態によれば、第193から第196の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、前記封止部材の上端の下方40mm以下の位置、好ましくは33mm以下の位置、より好ましくは27以下の位置、最も好ましくは約24mm以下の位置から開始している。
標準的なワインボトルにおいては、製造業者にかなりの自由度が与えられているが、上部から底部に向かって直径が増えているボトルの口のセクションは、ボトルの口の先端の下方約24mmから開始するセクションに見られることが多い。
第198の実施形態によれば、第193から第197の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションの長さは、4mm以上、好ましくは6mm以上、より好ましくは8mm以上、最も好ましくは約10mm以上である。
第199の実施形態によれば、第36から第48の実施形態のいずれか1つにおいて、前記第1のセクションの長さは、23mm以下、好ましくは17mm以下、より好ましくは13mm以下、最も好ましくは約10mm以下である。
第200の実施形態によれば、第193から第195の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、前記ストッパの前記ストッパ部を前記封止部材に導入する際に作動され、これにより前記保持セクションが半径方向に拡張するように構成される。
したがって、事前組立状態からロック状態に移行する前ではなく、事前組立状態からロック状態に移行してはじめて、好ましい実施形態におけるインターロック接続を形成してもよい。これにより、封止部材をボトルの口に導入することが容易になる。
第201の実施形態によれば、第200の実施形態において、前記密閉システムが前記ボトルに導入されていない状態で、前記保持セクションの外径は、作動時に1mm以上、好ましくは1.6mm以上、より好ましくは1.9mm以上、最も好ましくは約2.1mm以上半径方向に拡張するように構成される。
第202の実施形態によれば、第200又は第201の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムが前記ボトルに導入されていない状態で、前記保持セクションの外径は、作動時に3.1mm以下、好ましくは2.6mm以上、より好ましくは2.3mm以上、最も好ましくは約2.1mm以上半径方向に拡張するように構成される。
以下に述べるように、保持セクションの外径は、好ましくは、封止部材の封止セクションの外径と同一、すなわち標準的なワインボトル用に調整された好ましい実施形態においては18.3mmである。この場合において、本発明者等は、保持セクションが上記で規定された好ましい領域に位置している場合には、確実な接続のために、保持セクションの半径方向の拡張により生じる2.1の半径方向ストロークが好ましいことを見出した。
第203の実施形態によれば、第200から第202の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、前記保持セクションの拡張を促進する1以上の切欠きを含んでいる。
第204の実施形態によれば、第203の実施形態において、前記保持セクションは、1以上のウィングからなる、あるいは1以上のウィングを含んでいる。
これらのウィングは、上記切欠きに対して「反対になるもの」である。すなわち、これらのウィングは、切欠きが切り取られた後に保持セクションに残るものである。
第205の実施形態によれば、第193から第204の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記保持セクションは、前記保持セクションが作動していない状態で、実質的に一様な外表面を有している。
そのような一様な外表面とすることにより、ボトルの口(又はネック)における同様に一様な内面と特に強い接続を形成することができる。
第206の実施形態によれば、第203から第205の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、互いに反対側に及び/又は互いに等距離に配置される2以上の切欠きを含んでいる。
第207の実施形態によれば、第200から第206の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、前記保持セクションの他の部分よりも小さな内径を有する括れセクションを含んでいる。
この括れセクションにより、封止部材の封止セクションの括れセクションについて上記で述べたのと同様の利点を得ることができる。
第208の実施形態によれば、第200から第207の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションの前記括れセクションの内面は、少なくとも前記保持セクションが作動されていないときに実質的に凸となるセクションを含んでいる。
この括れセクションの実質的に凸状のセクションにより、封止部材の封止セクションの括れセクションの実質的に凸状のセクションについて上記で述べたのと同様の利点を得ることができる。
第209の実施形態によれば、第200から第208の実施形態ののいずれか1つにおいて、前記保持セクションの外形は、前記保持セクションが作動していないときに実質的に円筒状である。
この保持セクションの実質的に円筒状の外形により、封止部材の封止セクションの実質的に円筒状の外形について上記で述べたのと同様の利点を得ることができる。
第210の実施形態によれば、第150から第209の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、作動していないときに、前記封止部材の前記封止セクションに関する第68から第70の実施形態のいずれか1つの文脈において規定された最大外径を有している。
これは、封止セクションと同一の上部開口を介して保持セクションをボトルの口に入れなければならないからである。標準的なワインボトルを含む多くのボトルにおいては、口の最小径は口の上部の開口に位置している。
第211の実施形態によれば、第200から第210の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションの外形は、前記保持セクションが作動し、前記密閉システムが前記ボトルに導入されていないときに、上部から底部に向かって直径が大きくなるように実質的にテーパ状のセクションを含んでいる。
この外形により、ボトルの口又はネックの対応テーパ状内側形状とのインターロック接続を増加させることができる。
第212の実施形態によれば、第200から第211の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材から取り外されるときに、前記保持セクションが作動したままになるように構成されている。
これにより、ストッパをボトルの口から取り外す際に封止部材をボトルの口から引き抜くのに必要とされる、第192の実施形態の文脈において上記で述べた力を得ることができる。
第213の実施形態によれば、第200から第212の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、別体として保持部材を含み、前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されるときに、前記ストッパの前記ストッパ部によって前記保持部材を前記封止部材の長手方向軸に沿って押し下げることにより、前記封止部材の前記保持セクションが作動するように構成されている。
これにより、密閉システムが事前組立状態からロック状態に移行する際に保持セクションを作動させること及びストッパのストッパ部を封止部材から取り外す際に保持セクションを作動させたままにすることが実現される。
第214の実施形態によれば、第213の実施形態において、前記保持セクションは、前記ストッパの下端により押し下げられた前記保持部材により作動され、前記ストッパ部は、少なくとも部分的に前記保持部材に入る。
これにより、ストッパのストッパ部と保持部材との間で特にしっかりしたインタフェイスが提供され、ストッパが封止部材に完全に導入された際に保持部材を確実に押し下げることができる。
第215の実施形態によれば、第213又は第214の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持部材は、リングの形状を有している。
第216の実施形態によれば、第213から第215の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持部材は、6mm以上、好ましくは9mm以上、より好ましくは10.5mm以上、最も好ましくは約11.5mm以上の最小内径を有している。
第217の実施形態によれば、第213から第216の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持部材は、17mm以下、好ましくは14mm以下、より好ましくは12.5mm以下、最も好ましくは約11.5mm以下の最小内径を有している。
第218の実施形態によれば、第213から第217の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持部材は、8mm以上、好ましくは11mm以上、より好ましくは13mm以上、最も好ましくは約14mm以上の最大外径を有している。
第219の実施形態によれば、第213から第218の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持部材は、20mm以下、好ましくは17mm以下、より好ましくは15mm以下、最も好ましくは約14mm以下の最大外径を有している。
第220の実施形態によれば、第213から第219の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記保持セクションを拡張する前記保持部材によって前記保持セクションが作動されるように構成されている。
第221の実施形態によれば、第213から第220の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、作動された後に前記保持部材を保持するように構成されている。
これにより、ストッパのストッパ部を封止部材から取り外した際に、保持セクションを作動させたままにできる。
第222の実施形態によれば、第221の実施形態において、前記保持セクションは、前記保持部材の外面と前記保持セクションの内面との間のインターロック接続によって前記保持部材を保持するように構成されている。
典型的には、インターロック接続は摩擦接続によりも強いので、インターロック接続が好ましい。
第223の実施形態によれば、第222の実施形態において、係合して前記インターロック接続を形成するように構成される前記保持セクションの前記内面のセクションは実質的に凸状であり、係合して前記インターロック接続を形成するように構成される前記保持部材の前記外面のセクションは実質的凹状である。
そのような形状を有する面は製造しやすく、保持部材を押し込んだ際にインターロック接続が係合しやすい。さらに、好ましい実施形態においては、保持セクションの内面は既に凹状であり、保持部材の外面を対応する凹状の形状とすることにより、インターロック接続に対してその凸形状を再利用することができる。
第224の実施形態によれば、第208及び第223の実施形態において、係合して前記インターロック接続を形成するように構成される前記保持セクションの前記内面の前記実質的に凸状のセクションは、少なくとも前記保持セクションが作動していないときに実質的に凸状である前記保持セクションの前記括れセクションの前記内面である。
第225の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部は、保持部材とのインタフェイスを形成するように構成され、前記ストッパ及び前記封止部材から分離した第3のセクションを含んでおり、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されるときに、前記第3のセクション及び/又は前記第3のセクションの上方のセクションの底部によって前記保持部材を押し込めるようになっている。
第226の実施形態によれば、第213及び第225の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、前記封止部材の前記保持部材に少なくとも部分的に入るように構成されている。
これは、上述したように、特にしっかりした保持部材とのインタフェイスを提供するためである。
第227の実施形態によれば、第84及び第225又は第226の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第2のセクションの下方に位置している。
第228の実施形態によれば、第225から第227の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、前記第3のセクションの上方のセクションの直径よりも小さな直径を有している。
第229の実施形態によれば、第228の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、前記第3のセクションの上方のセクションの直径の63%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは78%以上、最も好ましくは約85%以上の最小径を有している。
第230の実施形態によれば、第228又は第229の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、、前記第3のセクションの上方のセクションの直径の95%以下、好ましくは90%以下、より好ましくは約85%以下の最小径を有している。
第231の実施形態によれば、第225から第230の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、7mm以上、好ましくは9mm以上、より好ましくは10.5mm以上、最も好ましくは約11.5mm以上の最小径を有している。
第232の実施形態によれば、第225から第231の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、16mm以下、好ましくは14mm以下、より好ましくは12.5mm以下、最も好ましくは約11.5mm以下の最小径を有している。
第233の実施形態によれば、第225から第232の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、前記第3のセクションの上方のセクションの下方1mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは4mm以上、最も好ましくは約5mm以上の距離で終わっている。
第234の実施形態によれば、第225から第233の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部の前記第3のセクションは、前記第3のセクションの上方のセクションの下方9mm以下、好ましくは7mm以下、より好ましくは6mm以下、最も好ましくは約5mm以下の距離で終わっている。
第235の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記封止部材の外表面上に設けられ、前記封止部材及び/又は密閉システムを前記ボトルの口に導入している間及び/又はその後に前記ボトルの口の前記内壁に接触するように構成される1以上の突出部をさらに含んでいる。
第236の実施形態によれば、第235の実施形態において、前記突出部は、前記ボトルの口への導入の間及び/又はその後に前記封止部材及び/又は密閉システムを前記ボトルの口内の中心に位置させるように構成されている。
この突出部により、前記封止部材及び/又は密閉システムが前記ボトルの口内の中心に位置し、前記ボトルの口と不均一な接触をする際により摩擦を大きくする傾斜位置に前記封止部材が位置することを避けることができる。そのような大きな摩擦は、前記封止部材の柔軟な部材(後述する)が前記封止部材からめくれ落ちてしまう結果さえ生じ得る。
第237の実施形態によれば、第235又は第236の実施形態のいずれかにおいて、前記突出部は、前記封止部材及び/又は密閉システムを前記ボトルの口に導入する間に前記ボトルの口の前記内壁の少なくとも一部を拭うように構成されている。
また、突出部は、封止の前に液体又は汚れがなくなるように前記ボトルの口を拭ってもよい。これにより、ボトルの口の内面との間に、より良好なシールを形成することができる。
第238の実施形態によれば、第5の実施形態及び第235から第237の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、前記シールが形成される前記セクションの下方の前記封止部材の外面上に少なくとも部分的に位置している。
これにより、封止セクションの領域内において中心への位置決めと拭うことを実現することができ、したがって、これと同時に封止セクションを保護し前記封止セクションの効率を向上することができる。
第239の実施形態によれば、第238の実施形態において、前記突出部の少なくとも一部の上端は、前記シールが形成されるセクションの下端の下方15mm以下、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下、最も好ましくは3mm以下の位置にある。
第240の実施形態によれば、第102の実施形態及び第235から第239の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、前記封止部材の前記第2のセクションの上半分、好ましくは上側3分の1、より好ましくは上側4分の1の位置に少なくとも部分的に位置している。
第241の実施形態によれば、第147の実施形態及び第235から第240の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、前記封止部材の前記保持セクションの下方の前記封止部材の外面上に少なくとも部分的に位置している。
これにより、保持セクションの領域内において中心への位置決めと拭うことを実現することができる。好ましい実施形態における保持セクションは、前記封止部材の下端に位置しているので、保持セクションの下方にさらに突出部を設けることにより、システムが口に入ったときから、ボトルの口に導入される間に密閉システムを中心に位置決めすることができる。
第242の実施形態によれば、第241の実施形態において、前記突出部の少なくとも一部の上端は、前記封止部材を前記ボトルの口の中に保持するセクションの下端の下方10mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、最も好ましくは2mm以下の位置にある。
封止部材の全長を最小限にするために、突出部は保持セクションの近くに設けられる。
第243の実施形態によれば、第235から第242の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、実質的に長めの形状を有しており、実質的に水平方向に向けられている。
第244の実施形態によれば、第235から第242の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部は、実質的に長めの形状を有しており、実質的に垂直方向に向けられている。
この方向は、前記突出部の所望の構成により、及び達成しようとする異なる効果の間のバランスにより選択される。水平方向の配置は、拭うのには好ましいが、摩擦が大きく、垂直方向の配置は、小さい摩擦で中心の位置決めに好ましい。
第245の実施形態によれば、第235から第244の実施形態のいずれか1つにおいて、前記突出部の少なくとも一部は、前記封止部材の外面の外周上に配置され、前記ボトルの口の最小内径以上である全外径を前記封止部材上に形成する。
これにより、前記突出部が前記ボトルの口に接触するのと同時に、前記密閉システムが入る際に摩擦を大きくすることなく、障害ともならない。
第246の実施形態によれば、第235から第245の実施形態のいずれかにおいて、前記封止部材は、前記封止部材の外周の周りに、互いに反対側に及び/又は対称的に、及び/又は互いに等距離に少なくとも部分的に配置される複数の突出部を含んでいる。
この特徴により、前記密閉システムが斜めの位置になることなく、大きな摩擦を生じるように適切にバランスを取ることができる。
第247の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記ボトルから液体を注ぎ出す際に、前記ボトル内の前記液体を空気と混合させ、これにより前記液体中の酸素含有量を増加させるエアレータであるか、又はそのようなエアレータを含んでいる。
このエアレータは、例えばワインをグラスに注いでいる間にワインに空気を入れることを可能にすることによって封止部材及び密閉システム全体に対して付加的な利点を提供する。ワインに空気を入れることと、特にワインに酸素を供給することは、ワインの風味及び味を良くするのに重要であることが知られている。
第248の実施形態によれば、第247の実施形態において、前記エアレータは、ほとんど溶存酸素を含まないワインを前記ボトルから直接注ぎ出すことにより、ワイン、好ましくは赤ワインの平均溶存酸素飽和量が45%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、より好ましくは60%以上、最も好ましくは65%以上となるように構成されている。
エアレータの好ましい実施形態により、高い曝気機能を得ることができ、これは特に赤ワインのようなワインの味に対して特に有利である。
第249の実施形態によれば、第247又は第248の実施形態のいずれか1つにおいて、前記エアレータは、前記ボトル内に含まれる750mlのワインを注ぎ出す注ぎ時間は、10秒未満、好ましくは8秒未満、より好ましくは6秒未満、最も好ましくは5秒未満にできるように構成されている。
曝気機能を高めると、通常、注ぎ時間が長くなってしまう。エアレータの好ましい実施形態においては、注ぎ時間は、エアレータ付き封止部材を備えていない標準ボトルと比較して、ほとんど増えない。
第250の実施形態によれば、第247から第249の実施形態のいずれか1つにおいて、前記エアレータは、前記ワインを滑らかに注ぐことができるように構成される。
ワインは、光学的な理由からグラス内に飛び散らすべきではなく、飛び散るとしても、注いでいる間にワインがワイングラスの近くに滴るようにすべきである。好ましい実施形態においては、エアレータにより、ワインを滑らかに注ぐことができ、これらの状況を避けることができる。
第251の実施形態によれば、第247から第250の実施形態のいずれかにおいて、前記曝気機能は、リング又は管形状部材により実質的に提供される。
第252の実施形態によれば、第180の実施形態において、前記曝気機能は、前記管形状部材の他の部分又は前記封止部材のの他の部分の内径よりも小さい内径を有する括れセクションを形成する又はこのような括れセクションを有する前記リング又は管形状部材によって達成され、あるいは高められる。
前記括れセクションは、良好な換気を提供する。上述したベンチュリ効果などによりリング又は管形状部材の内径の括れにより、曝気機能及びその結果得られる注がれたワイン中の溶存酸素量を達成又は増加できると考えられる。
第253の実施形態によれば、第251から第252の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションの前記リング又は管形状部材の最小内径は、7.5mmから11.5mm、好ましくは8mmから11mm、より好ましくは8.5mmから10.5mm、最も好ましくは9mmから10mmの間である。
これらの好ましい直径により、良好な曝気機能と良好な注ぎ速度を得ることができる。
第254の実施形態によれば、第251から第253の実施形態のいずれか1つにおいて、前記括れセクションの前記リング又は管形状部材の最小内径は、20mm未満、好ましくは15mm未満、好ましくは10mm未満、好ましくは5mm未満、好ましくは2.5mm未満、最も好ましくは1.25mm未満の長さにわたって括れている。
括れセクションが最小になったときに曝気が最適化される。
第255の実施形態によれば、第251から第254の実施形態のいずれか1つにおいて、前記リング又は管形状部材は、前記封止部材の長さの下側3分の2、好ましくは下側半分、より好ましくは下側3分の1、最も好ましくは下側4分の1の範囲に少なくとも位置している。
第256の実施形態によれば、第251から第255の実施形態のいずれか1つにおいて、前記リング又は管形状部材は、前記封止部材の長さの下側21mm、好ましくは下側16mm、より好ましくは下側11mm、最も好ましくは下側8mmの範囲に位置している。
本発明者等は、エアレータの位置がボトルの口のより下側であればあるほど、曝気機能が向上することを見出した。
第257の実施形態によれば、第251から第256の実施形態のいずれか1つにおいて、前記リング又は管形状部材の前記括れセクションは、前記密閉システム、ストッパ、又は封止部材の中心軸に向かって前記リング又は管形状部材に向かって突出するリング形状の突出部によって、前記リング又は管形状部材の他の部分又は前記封止部材の他の部分の内径にわたって括れており、リング形状の突出部は、連続構造又は不連続構造であってもよい。
第258の実施形態によれば、第251から第257の実施形態のいずれか1つにおいて、前記リング又は管形状部材は、前記リング又は管形状部材の前記括れセクションの内側に少なくとも部分的に位置するタービン、ブレード、又はウィングを含んでおり、前記タービン、ブレード、又はウィングは、前記ボトルから液体を注ぎ出す際に、前記ボトル内の前記液体の酸素含有量を増やすように構成される。
好ましい実施形態のこれらの特徴により、曝気の効果がさらに高まる。
第259の実施形態によれば、第251から第258の実施形態のいずれか1つにおいて、前記リング又は管形状部材は、前記封止部材の底部に取り外し可能に取り付けられている。
このように、使用者が好む構成に応じて、同一の封止部材をエアレータとして作用する前記リング又は管形状部材と組み合わせてもよいし、組み合わせなくてもよい。
第260の実施形態によれば、第213の実施形態及び第251から第259の実施形態のいずれか1つにおいて、前記リング又は管形状部材は前記保持部材である。
第261の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムは、該システムが完全に組み立てられた後に前記ストッパが前記封止部材に対して半径方向及び/又は軸方向に移動したか否かを使用者に判別可能にさせる不正操作防止部材を含んでいる。
密閉システムは、ボトルを開封するためにストッパを封止部材に対して変位させなければならないように構成されているので、不正操作防止部材は、瓶詰め後にボトルが開封されたか否かを確実に示すものである。
第262の実施形態によれば、第184の実施形態において、前記不正操作防止部材は、前記ストッパ接続されており、また前記封止部材に接続されており、前記ストッパが前記封止部材に対して半径方向及び/又は軸方向に移動された場合には、前記不正操作防止部材が少なくとも部分的に壊れる。
不正操作防止部材により、使用者は、ボトルが既に開封されているか又は半径方向又は軸方向に移動されているかを知ることができる。瓶詰めされた状態で軸方向又は半径方向の移動が生じると不正操作防止部材が壊れ、これは、ボトルが開封されていること又は不正に手が加えられていることを示している。
第263の実施形態によれば、第262の実施形態において、前記不正操作防止部材と前記ストッパとの間の接続は、半径方向及び/又は軸方向におけるインターロック接続、接着接続、又は摩擦接続である。
少なくとも軸方向において、少なくとも部分的にインターロック接続であることが好ましい。
第264の実施形態によれば、第261から第263の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材は、アルミニウム、積層アルミニウム、又は好ましくはプラスチック、好ましくはフォイルからなる群から選択される材料を含んでいるか、そのような材料からなる。
開封の際に簡単に破壊される程度に柔らかく、輸送中の通常の摩耗や断裂に耐え得る程度に硬いように不正操作防止部材の材料が選択される。
第265の実施形態によれば、第261から第264の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材は、管の形態の形状を有している。
管形状の不正操作防止部材により、包むことにより不正操作防止部材とストッパ及び/又は封止部材との間に確実な接続を簡単に確立することができ、これにより事前組立プロセスが容易になる。
第266の実施形態によれば、第261から第265の実施形態のいずれか1つにおいて、前記システムが完全に組み立てられたときに、前記不正操作防止部材は、前記ストッパの前記ヘッド部の側部及び上面の少なくとも一部を少なくとも部分的に包んでいる。
これにより、不正操作防止部材とストッパとの間の接続を確立することができる。
第267の実施形態によれば、第261から第266の実施形態のいずれか1つにおいて、前記システムが完全に組み立てられたときに、前記不正操作防止部材は、前記封止部材を少なくとも部分的に包んでいる。
これにより、不正操作防止部材と封止部材との間の接続を確立することができる。インターロック接続及び/又は摩擦接続の強度は、包まれている封止部材及びストッパの部分に依存する。
第268の実施形態によれば、第23及び第267の実施形態において、前記不正操作防止部材は、前記封止部材の前記カバーセクションの側部及び下面の少なくとも一部を少なくとも部分的に包んでいる。
カバーセクション、特にフランジの形態のカバーセクションにより、軸方向にインターロック接続が形成される可能性が生じる。また、カバーセクションがボトルの口の外側に残ったままになるので、不正操作防止部材をボトルの外側に完全に残すことができる。
第269の実施形態によれば、第266から第268の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材は、収縮包装機構により包んでいる。収縮包装は、不正操作防止部材とストッパ/封止部材との間に確実な接続が形成されるように密閉システムを不正操作防止部材で包むのに特に簡単で費用対効果の良い方法である。
第270の実施形態によれば、第268の実施形態又は第268及び第269の実施形態において、前記不正操作防止部材の下側部分は、半径方向及び/又は軸方向においてインターロック接続及び/又は摩擦接続によって前記カバーセクションに接続されている。
不正操作防止部材と封止部材との間の接続は、不正操作防止部材が回転の際にストッパとともに動かないように強くする必要がある。
第271の実施形態によれば、第270の実施形態において、前記カバーセクションは、半径方向及び/又は軸方向に前記不正操作防止部材と前記カバーセクションとの間の接続を増加させる手段を備えている。
この接続を増加させる手段により、不正操作防止部材にダメージを与えることなく、不正操作防止部材が回転の際にストッパとともに動かないようにすることができる。
第272の実施形態によれば、第271の実施形態において、前記接続を増加させる手段は、前記カバーセクションの側部の少なくとも一部及び/又は下面上に設けられ、好ましくは前記カバーセクションの上面上には設けられていない1以上の歯である。
カバーセクションの側部の少なくとも一部及び/又は下面上に設けられた歯は、不正操作防止部材とカバーセクションとの間の半径方向の摩擦接続を増加させるのに好適であり、半径方向におけるインターロック接続を部分的に形成するのにも好適である場合もある。この位置は、前記カバーセクションの下面及び側面にあり、この位置は、回転が生じる際に最大の拘束を受ける。歯はカバー部の上面上には設けられていないことが好ましい。これは、ボトルが開封される際に、使用者がボトルを扱うときに怪我をすることを避けるように上面が滑らかになることを保証するためである。
第273の実施形態によれば、第271又は第272の実施形態のいずれか1つにおいて、前記1以上の歯は、前記カバーセクションの少なくとも一部の外周に沿って設けられている。
第274の実施形態によれば、第261から第273の実施形態のいずれかにおいて、前記不正操作防止部材は、所定の破断点又は破断線、好ましくは穿孔を備えている。
前記不正操作防止部材上の前記穿孔は、過度な回転力を与える必要なしに適切な点で容易に破断させるために設けられる。
第275の実施形態によれば、第274の実施形態において、前記所定の破断点又は破断線は、前記ストッパのヘッドの下側半分、好ましくは下側3分の1、より好ましくは前記ストッパの前記ヘッド部の下方の位置に対応する位置にある。
前記位置は、破断が使用者によるストッパの保持によって影響を受けないように選択され、これにより破断が容易になる。
第276の実施形態によれば、第261から第275の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材は、事前組立状態において前記密閉システム上に置かれるように構成され、前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間に所定の間隙がある。
事前組立段階で既に密閉システムを不正操作防止部材で包むことによって、瓶詰めラインにおいて密閉システムをボトルの口の中に置くだけで済み、瓶詰め段階で不正操作防止部材を追加する付加的な工程が必要ないという利点がある。さらに、密閉システムをボトルの口の中に置く前に密閉システムを包むことにより、封止部材の上端に位置するフランジの少なくとも一部の周囲を不正操作防止部材で包むことができる。上述したように、好ましい実施形態においては、事前組立中にストッパ部は封止部材に完全に導入されない。したがって、ストッパのヘッド部と封止部材のカバーセクションとの間に間隙がある。
第277の実施形態によれば、第276の実施形態において、前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間の前記不正操作防止部材のセクションは、前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入されるときに、前記密閉システムの中心に向かって内側に折り込まれるように構成されている。
これにより、ストッパのヘッド部の下面及びカバーセクションの領域において密閉システムの側面を完全組立状態において清浄にすることができる。
第278の実施形態によれば、第277の実施形態において、前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間の前記不正操作防止部材の前記セクションは、前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間に折り込まれるように構成されている。
これは、ストッパのヘッド部の下面及びカバーセクションの領域における密閉システムの側面を完全組立状態において清浄にすることができる1つの方法である。完全組立状態、すなわちストッパのヘッド部と封止部材のカバーセクションとの間の間隙をなくした後において、事前組立状態においてこの間隙に跨がっていた不正操作防止部材の余分な材料は、ストッパのヘッド部と封止部材のカバーセクションとの間の(非常に小さな間隙に)折り込まれることによりしまい込まれる。
第279の実施形態によれば、第269及び第276から第278の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材は、収縮包装の結果として前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間で伸張した状態に保持されるような厚さを有する。
この間隙に跨がる不正操作防止部材のセクションを伸張した状態とすることにより、このセクションをできるだけ短くできることは有利な点である。これにより、ストッパ部を封止部材に完全に導入するときに間隙が(その大部分が)塞がった場合に、不正操作防止部材の余分な材料をより簡単にしまい込むことができる。
第280の実施形態によれば、第261から第279の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材の厚さは、35μmより大きく、好ましくは40μmより大きく、より好ましくは45μmより大きく、最も好ましくは約50μmより大きい。
第281の実施形態によれば、第261から第280の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材の厚さは、100μm以下、好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下、最も好ましくは約50μm以下である。
この不正操作防止部材の厚さは、開封の際に簡単に破壊される程度に柔らかく、事前組立状態における収縮包装の際に伸張された状態に維持され得る程度に硬いように選択される。
第282の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパは、ガラス、セラミック、プラスチック、金属、及び木材を含む群から選ばれる1以上の材料から形成される。
第283の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記ストッパ部が前記封止部材に導入された際に、前記ストッパの前記ストッパ部の側面に接触する前記封止部材の部分の全体又は少なくとも一部を形成するように構成されるメインボディを備えている。
このメインボディは、封止部材の外形及び形状を提供する。好ましい実施形態においては、メインボディは管状である。
第284の実施形態によれば、第235及び第283の実施形態において、前記1以上の突出部は、前記封止部材の前記メインボディの一部である。
これは、以下に述べる好ましい実施形態において、メインボディは比較的硬い材料から形成されるからである。突出部は、ボトルの口に導入されるときに密閉システムを中心に位置決めする機能を発揮できるように、比較的硬い材料から形成されている必要がある。
第285の実施形態によれば、第283又は第284の実施形態において、前記メインボディは、ポリプロピレン及び/又はポリエチレンから形成される。
本発明者等は、これらの材料が食品上安全であるとともに封止部材に良好な剛性を提供することを見出した。剛性は、特に封止部材をボトルの口に押し込み、圧力を均一かつ広範囲に伝達するために必要とされる。
第286の実施形態によれば、第283又は第285の実施形態のいずれか1つにおいて、前記メインボディの前記材料は、40から130、好ましくは50から120、より好ましくは60から110、最も好ましくは70から100ロックウェル(Rスケール)のショアD硬さを有している。
本発明者等は、この硬さが、メインボディが上述した機能を実現するのに好適な剛性を与えることを見出した。
第287の実施形態によれば、第283から第286の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ボトルの口の前記内壁と接触するように構成された材料の少なくとも一部は、前記メインボディの材料とは異なる材料である。
これにより、硬さや摩擦係数のような特に調整された特性をストッパ部に接触するように構成された材料と、ボトルの口に接触するように構成された材料とに与えることができる。
第288の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記異材料は、前記メインボディの材料よりも柔軟である。
この柔軟な材料により、封止部材がボトルの口の内壁に滑らかに適応することが可能となる。材料の柔軟性によって、この異材料は、ボディの口の内壁の形状における小さな偏りを補正することもでき、これにより、ボトルの口に対するグリップが良くなり、このため漏れに対する密閉性が良くなる。また、同時に、この材料の柔軟性によって、密閉システムをロック状態にするといった同種の半径方向の圧力上昇を多少とも維持しつつ、半径方向のストロークを増やすことができる。
第289の実施形態によれば、第287又は第288の実施形態のいずれか1つにおいて、前記異材料は、熱可塑性エラストマ及び/又は熱硬化性エラストマであるか、熱可塑性エラストマ及び/又は熱硬化性エラストマを含んでいる。
本発明者等は、これらの材料が食品上安全であるとともに異材料に適切な柔軟性を与えることを見出した。
第290の実施形態によれば、第289の実施形態において、前記熱可塑性エラストマ及び/又は前記熱硬化性エラストマは、25から90のショアA硬さを有している。
本発明者等は、この硬さが、封止部材の異材料が上述した機能を発揮するのに好適であることを見出した。
第291の実施形態によれば、第188の実施形態において、ガラスに対する前記異材料の摩擦係数は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記側面に接触するように構成された前記メインボディの前記材料よりも高い。
この異材料の摩擦が大きいことにより、ストッパがロック状態からアンロック状態にされるときに封止部材が回転しないことが特に保証される。
第292の実施形態によれば、第47の実施形態及び/又は第190の実施形態及び第287から第291の実施形態のいずれか1つにおいて、前記異材料は、前記封止セクション及び/又は前記保持セクションの外面上に配置されている。
これら2つのセクションは、好ましい実施形態において、前記ボトルの口の前記内壁と接触するように構成されたものである。
第293の実施形態によれば、第287から第292の実施形態のいずれか1つにおいて、前記異材料は、前記密閉システムの前記ロック状態において前記ボトルの口の前記内壁に押し付けられるように構成されていない前記封止部材のセクションの外面上に配置されていない。
この異材料の不連続な分布は、一方では、封止部材をボトルの口に導入する際に、ボトルの口の内壁における封止部材の摩擦が強すぎることのないようにするためである。他方では、密閉システムのロック状態においてボトルの口の内壁に押し付けられるように構成されていない封止部材のセクションが、ボトルの口の内壁に全く接触しないように構成されている好ましい実施形態に関しては、そのようなセクションに異材料を適用する必要はなく、適用した場合には典型的には製造コストが上昇する。
第294の実施形態によれば、第102の実施形態及び第287から第293の実施形態のいずれか1つにおいて、前記異材料は、前記封止部材の前記第2のセクションの外面上に配置されていない。
これは、好ましい実施形態においては、封止部材の第2のセクションは、密閉システムのロック状態においてボトルの口の内壁に押し付けられるように構成されていないからである。
第295の実施形態によれば、第213の実施形態又は第213の実施形態及び第214から第294の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持部材は、ホモポリプロピレンから形成される。
本発明者等は、この材料が食品上安全であるとともに保持部材に適切な硬さを与えることを見出した。
第296の実施形態によれば、先行する実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、2要素射出成形法によって製造される。
この製造方法は、ストッパのストッパ部に接触する封止部材の部分を形成するように構成されるメインボディと、ボトルの口の内壁に接触するように構成される異材料とを有する封止部材を製造するのに特に信頼性が高く経済的な方法である。
第297の実施形態によれば、第283の実施形態及び第287から第296の実施形態のいずれか1つにおいて、前記メインボディ及び前記異材料は、前記封止部材の製造中に互いに取り外せないように接続される。
これにより、封止部材の安定性が増し、特に封止部材をボトルの口に導入するときに、封止部材のメインボディ上に異材料が保持されることが保証される。
第298の実施形態によれば、第297の実施形態において、前記取り外し不可能な接続は、前記異材料及び前記メインボディの少なくとも1つの接触面を溶融させることによって得られる。
これは、2つの取り外せないように接続された異なる材料を有する封止部材を製造するのに特に信頼性が高く経済的である。
本発明の第299の実施形態は、飲料又は液状食品の商業的瓶詰めのために設計されたボトル、好ましくはワインボトルのための密閉システムを事前に組み立てる方法であり、前記密閉システムは、ヘッド部及びストッパ部を有するストッパと、前記ストッパを内部に導入可能な封止部材とを含み、前記ストッパ部はインターロック手段を含み、前記封止部材は対応インターロック手段を含んでいる。この方法では、好ましくは前記ストッパ部の前記インターロック手段が、前記封止部材の前記対応インターロック手段に係合しないように、前記ストッパの前記ストッパ部を前記封止部材に部分的に導入する。
密閉システムの事前組立により、従来のコルクに使用されるのと同一の瓶詰め工場を用いてボトルを密閉することが可能となり得る。ストッパを封止部材に部分的にのみ導入し、完全に導入しないことにより、封止部材が拡張しないか、少なくともストッパが封止部材に完全に導入されたときに封止部材が拡張する程度となるので、事前組立状態にある密閉システムを導入するのに必要な力を少なくすることができ、この結果、密閉システムを簡単にボトルの口に導入することができるという利点がある。
第300の実施形態によれば、第299の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記封止部材が有する対応保持手段とインターロック接続を形成するように構成される保持手段を含み、前記ストッパ部を前記封止部材に部分的に導入する工程中に、前記ストッパ部の前記保持手段が、前記封止部材の前記対応保持手段に係合する。
この保持手段は、封止部材に対してストッパを固定位置に保持してもよく、これにより、封止部材に対するストッパの少なくとも実質的な回転変位及び/又は軸方向変位を防止することができる。回転変位の防止により、ストッパ部が封止部材に完全に導入された際に、封止部材上の対応インターロック手段が正しい開始位置に来ることが保証される。軸方向変位の防止により、封止部材がボトルに完全に導入されてはじめてストッパ部が封止部材に完全に導入されることが保証される。したがって、封止部材がボトルに完全に導入されるまで封止部材は拡張しない。
第301の実施形態によれば、第299又は第300の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入された際に前記ストッパ部によって少なくとも部分的に半径方向に拡がるように構成される封止セクションを含み、前記ストッパ部を前記封止部材に部分的に導入する工程中に、前記封止セクションは、前記ストッパの前記ストッパ部によって半径方向に直径1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以下だけ拡がり、最も好ましくは全く拡がらない。
これにより、小さな力で、封止部材の封止セクションにダメージを与えることなく、事前組立状態において封止部材をボトルの口に簡単に導入することができる。同時に、封止部材の封止セクションが比較的大きな力でボトルの口に押し付けられるような密閉システムの構成が可能となる。
第302の実施形態によれば、第299から第301の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記密閉システムを前記ボトルの口に導入する際に、前記ボトルの口の前記内壁を押し付けるために半径方向に拡がるように構成される保持セクションを含み、前記ストッパ部を前記封止部材に部分的に導入する工程中に、前記保持セクションは、半径方向に直径1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.2mm以下だけ拡がり、最も好ましくは全く拡がらない。
これにより、小さな力で、封止部材の保持セクションにダメージを与えることなく、事前組立状態において封止部材をボトルの口に簡単に導入することができる。同時に、保持部材の作動後に封止部材の保持セクションが比較的大きな力でボトルの口に押し付けられるような密閉システムの構成が可能となる。
第303の実施形態によれば、第299から第302の実施形態のいずれか1つにおいて、前記方法は、前記ストッパの前記ストッパ部を前記封止部材に部分的に導入する工程の後に、不正操作防止部材で前記密閉システムを包む工程をさらに含んでいる。
事前組立段階で既に密閉システムを不正操作防止部材で包むことによって、瓶詰めラインにおいて密閉システムをボトルの口の中に置くだけで済み、瓶詰め段階で不正操作防止部材を追加する付加的な工程が必要ないという利点がある。さらに、密閉システムをボトルの口の中に置く前に密閉システムを包むことにより、封止部材の上端に位置するフランジの少なくとも一部の周囲を不正操作防止部材で包むことができる。
第304の実施形態によれば、第299から第303の実施形態のいずれか1つにおいて、前記不正操作防止部材は、前記ストッパの前記ヘッド部の側部、上面の少なくとも一部、及び前記封止部材の上端に位置するフランジの下面の少なくとも一部の周囲を少なくとも部分的に包んでいる。
これにより、ストッパが封止部材に対して軸方向及び/又は半径方向に変位した場合に必ず壊れてしまう確実な接続をストッパのヘッド部と封止部材との間に確立することができる。密閉システムは、ボトルを開封するためにストッパが封止部材に対して変位しなければならないように構成されているので、不正操作防止部材は、瓶詰めの後にボトルが開封されたか否かを確実に示すものである。
第305の実施形態によれば、第303又は第304の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムを包むことは収縮包装機構により行われる。
収縮包装は、不正操作防止部材とストッパのヘッド部/封止部材のフランジとの間に確実な接続が形成されるように密閉システムを不正操作防止部材で包むのに特に簡単で費用対効果の良い方法である。
第306の実施形態によれば、第304の実施形態又は第304及び第305の実施形態において、前記不正操作防止部材は、収縮包装の結果として前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間で伸張した状態に保持される。
事前に組み立てられた密閉システムにおいては、ストッパ部は封止部材に部分的にのみ導入されるので、ストッパのヘッド部と封止部材のフランジとの間に間隙が生じる。この間隙に跨がる不正操作防止部材のセクションを伸張した状態とすることにより、このセクションをできるだけ短くできることは有利な点である。ボトルを密閉するときに間隙が塞がった場合に、不正操作防止部材の余分な材料をより簡単にしまい込むことができる。
本発明の第307の実施形態は、飲料又は液状食品の商業的瓶詰めのために設計されたボトル、好ましくはワインボトルを、ヘッド部及びストッパ部を有するストッパと、前記ストッパを内部に導入可能な封止部材とを含む密閉システムにより密閉する方法であって、前記ストッパの前記ストッパ部はインターロック手段を含み、前記封止部材は対応インターロック手段を含み、事前組立状態にある前記密閉システムを前記ボトルの口に挿入し、前記事前組立状態において、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記封止部材に部分的に導入され、前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段は、好ましくは、前記封止部材の前記対応インターロック手段に係合しておらず、前記密閉システムをさらに前記ボトルの口の中に押し込み、これにより、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材に完全に導入され、前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段は、好ましくは、前記封止部材の前記対応インターロック手段に係合する。
従来のコルクに使用されるのと同一の瓶詰め工場を用いてボトルを密閉することが可能である。ストッパのストッパ部が封止部材に部分的に導入されるように密閉システムを事前に組み立てることは有利な点である。これにより、封止部材とストッパとを同時に挿入することができ、封止部材が拡張しないか、少なくともストッパが封止部材に完全に導入されたときに封止部材が拡張する程度となるので、密閉システムをボトルの口に容易に導入することができる。ストッパが封止部材に部分的にのみ導入された際に、インターロック手段は、典型的には、まだ係合していない。したがって、これらは密閉システムを封止部材にさらに押し込む工程中に係合し、これによりストッパのストッパ部が封止部材に完全に導入される。
第308の実施形態によれば、第307の実施形態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段は開始セクションを含み、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程中に、前記封止部材の前記インターロック手段は、前記開始セクションで前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段に係合する。
ストッパのストッパ部上のインターロック手段は、明確に規定された開始セクションを有しており、開始セクションが意図した機能を発揮できるように、封止部材のインターロック手段は、開始セクションでストッパのストッパ部のインターロック手段に係合する必要がある。
第309の実施形態によれば、第307又は第308の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、前記封止部材の上端に位置し、前記ボトルの口の外側に残り、前記ストッパの前記ヘッド部が前記ボトルの口に接触するのを防止するように構成されるカバーセクションを含んでいる。
カバーセクションは、ボトルを密閉する間に生じるダメージからボトルの口だけではなく、ストッパのヘッド部を保護する。特に、カバーセクションは、ヘッド部とボトルの口との間の柔軟な層として機能し得る。
第310の実施形態によれば、第309の実施形態において、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程中に、前記封止部材の前記カバーセクションが前記ボトルの口の上端に接触した後にのみ、前記ストッパの前記ストッパ部が前記封止部材にさらに導入される。
これにより、封止部材をボトルの口に完全に導入した後にのみ封止部材が完全に拡がることとなり、封止部材の導入が容易になる。
第311の実施形態によれば、第307から第310の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程中に、前記ボトルの口の前記内壁と前記ストッパの前記ストッパ部との間にシールが形成される。
第312の実施形態によれば、第309及び第311の実施形態において、前記シールは、前記封止部材の前記カバーセクションが前記ボトルの口の上端に接触した後にのみ形成される。
これにより、封止部材をボトルの口に完全に導入した後にのみ封止部材の封止セクションが完全に拡がることとなり、封止部材の導入が容易になる。
第313の実施形態によれば、第307から第312の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程中に、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記保持セクションを半径方向に拡げることにより、前記封止部材の保持セクションを作動させ、これにより前記保持セクションを前記ボトルの口の前記内壁に押し付ける。
このような保持セクションの利点は、上記の本発明の第193の実施形態の文脈において説明した。
第314の実施形態によれば、第313の実施形態において、前記封止部材は、別体として保持部材を含み、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記保持部材を前記封止部材の長手方向軸に沿って押し下げることにより、前記封止部材の前記保持セクションを作動させる。
このような保持セクションの利点は、上記の本発明の第213の実施形態の文脈において説明した。
第315の実施形態によれば、第309の実施形態及び第313又は第314の実施形態のいずれか1つにおいて、前記保持セクションは、前記封止部材の前記カバーセクションが前記ボトルの口の上端に接触した後にのみ作動される。
これにより、封止部材をボトルの口に完全に導入した後にのみ封止部材の保持セクションが完全に拡がることとなり、封止部材の導入が容易になる。
第316の実施形態によれば、第307から第310の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ストッパ部は、前記封止部材が備える対応保持手段とインターロック接続を形成するように構成される保持手段を含み、前記事前組立状態において、前記ストッパの前記ストッパ部の前記保持手段は、前記封止部材の前記対応保持手段と係合する。
このような保持手段の目的は、上記の第168から第171の実施形態の文脈において説明した。
第317の実施形態によれば、第316の実施形態において、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程中に、前記封止部材の前記対応保持手段は、前記ストッパの前記ストッパ部の前記保持手段から係合が外れる。
保持手段は、事前組立状態においてのみ、封止部材に対して前記ストッパを保持するために設けられる。したがって、完全に組み立てる間に密閉システムがロック状態に移行する際に、保持手段の係合が外れる。
第318の実施形態によれば、第309の実施形態及び第316又は第317の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記対応保持手段は、前記封止部材の前記カバーセクションが前記ボトルの口の上端に接触した後にのみ、前記ストッパの前記ストッパ部の前記保持手段から係合が外れる。
封止部材のカバーセクションがボトルの口の上端に接触した後にのみ、ストッパ部がさらに封止部材に導入されることを保証することは、保持手段の役目である。したがって、保持手段は、そのときに又はその後にのみ係合が外れる必要がある。
第319の実施形態によれば、第316から第318の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材の前記対応保持手段は前記封止部材の前記対応インターロック手段であり、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程中に、対応保持手段が、記ストッパの前記ストッパ部の前記保持手段から係合が外れた後に前記ストッパの前記ストッパ部の前記インターロック手段に係合する。
封止部材上の対応インターロック手段が封止部材上の対応保持手段であることの利点は、上記の第190の実施形態の文脈において説明した。この場合において、密閉システムをボトルの口にさらに押し込む工程中に、対応保持手段は、ストッパのストッパ部の保持手段から係合が外れた後にストッパのストッパ部のインターロック手段に係合する必要がある。
第320の実施形態によれば、第309の実施形態又は第309の実施形態及び第310から第319の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムは、前記事前組立状態において該密閉システムを包む不正操作防止部材を有し、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程中に、前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間にある前記不正操作防止部材のセクションが、前記密閉システムの中心に向かって内側に折り込まれる。
事前組立状態で密閉システムを包む不正操作防止部材を有する密閉システムの利点は、上記の第303の実施形態の文脈において説明した。密閉システムの中心に向かって内側に折り込まれる不正操作防止部材のセクションの利点は、上記の第277の実施形態の文脈において説明した。
第321の実施形態によれば、第319又は第320の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間の前記不正操作防止部材の前記セクションは、前記ストッパの前記ヘッド部と前記封止部材の前記カバーセクションとの間に折り込まれるように構成される。
この利点は、上記の第278の実施形態の文脈において説明した。
第322の実施形態によれば、第307から第319の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムを前記ボトルの口に挿入し、前記密閉システムを前記ボトルの口にさらに押し込む工程は、単一の工程でなされる。
第323の実施形態によれば、第307から第322の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムを前記ボトルの口に挿入する工程の前に、前記密閉システムは、前記第299から第302の実施形態のいずれか1つによる方法により事前に組み立てられる。
第324の実施形態によれば、第299から第323の実施形態のいずれか1つにおいて、前記密閉システムは、第1又は第4から第296の実施形態のいずれか1つにおける密閉システムである。
第325の実施形態によれば、第299から第324の実施形態のいずれか1つにおいて、前記ストッパは、第2又は第4から第296の実施形態のいずれか1つにおけるストッパである。
第326の実施形態によれば、第299から第325の実施形態のいずれか1つにおいて、前記封止部材は、第3から第296の実施形態のいずれか1つにおける封止部材である。
第327の実施形態によれば、第35の実施形態又は第35の実施形態及び第36から第326の実施形態のいずれか1つ、第62の実施形態又は第62の実施形態及び第63から第326の実施形態のいずれか1つ、又は第205の実施形態又は第205の実施形態及び第206から第326の実施形態のいずれか1つにおいて突出部又は凹部のような実質的に一様な面における凹凸又は偏りは、0.5mm未満、好ましくは0.4mm未満、より好ましくは0.3mm未満、最も好ましくは0.1mm未満の振幅を有する。
第328の実施形態によれば、第60の実施形態又は第60の実施形態及び第61から第327の実施形態のいずれか1つ、又は第36の実施形態又は第36の実施形態及び第37から第327の実施形態のいずれか1つ、又は第85の実施形態又は第85の実施形態及び第86から第327の実施形態のいずれか1つ、又は第209の実施形態又は第209の実施形態及び第210から第327の実施形態のいずれか1つにおいて、凹部及び/又は突出部を考慮しない場合には、前記実質的に一様な面の最小外径と最大外径との間の差は、1mm以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.3mm以下、最も好ましくは0.2mm以下である。
以下の詳細な説明は、飲料又は液状食品の商業的瓶詰めのために設計されたボトル、好ましくはワインボトルのための密閉システムに関するものである。この密閉システムは、ストッパと封止部材とを含んでおり、封止部材は、ボトルからもストッパからも分離している。ストッパは図1から図2bを参照して述べられ、封止部材は図3から図7bを参照して述べられ、密閉システムの機能は図8を参照して述べられる。さらなる実施形態は図9から図13に関して述べられる。
密閉システムのストッパは、ボトルの口への導入のためのストッパ部と、上記口の外側に残るためのヘッド部とを備え、上記ヘッド部は、上記ストッパ部の直径よりも大きな直径を有する。上記密閉システムは、上記ストッパを上記口に導入する際に、上記封止部材が上記ボトルの口の内壁に押し付けられ得るように構成され、これにより上記密閉システムがロック状態となる。上記ストッパ部は、上記封止部材が有する対応インターロック手段に係合するように構成されるインターロック手段を有し、上記インターロック手段は、上記ストッパを上記ボトルに対して回転させる動作により上記密閉システムがアンロック状態となることを許容するように構成される。
本発明の文脈において、「ボトル」は、DIN規格EN 12726:2000に適合する寸法の口を有するボトルを意味することがあるが、これに限られるものではない。
この規格は、天然コルクやカプセルのような密閉システムを用いたワインボトルの口の寸法を規定するものである。この規格によれば、ボトルの口は、ボトルの先端から下方に45mmに下がったところとして定義される。ボトルの口の寸法は18.5mm(公差±0.5mm)でなければならない。さらに、ボトルの口の先端から下方に10mmの位置の断面における平均内径は、ボトルの入口の直径よりも1mmを超えて大きくなっていてはならない。この入口は、ボトルの先端から下方に3mmの位置の断面として定義される。内径は、ボトルの口の上部から底部に向かって大きくなり、ボトルの口の先端から下方に45mmの位置において20mm(公差±1mm)でなければならない。ボトルの正に先端における外径は27mm(公差±0.5mm)でなければならない。ボトルの口の最も大きな外径は29.5mm(公差±0.5mm)でなければならない。
本明細書を通して、「上方」、「下方」、「上」、「下」、「上側」、「下側」、「上部」、「底部」などのような相対的な位置や方向を表す用語は、ボトルが直立しているときのボトル、ストッパ、封止部材の自然な状態を意味するものである。
図1は、飲料又は液状食品の商業的瓶詰めのために規定されたボトル、好ましくはワインボトル用の密閉システムのためのストッパ100を示している。ストッパ100は、ボトルの口に導入され得るストッパ部102を有している。一実施形態においては、ストッパ部は、31mmの長さを有している。このストッパ部102の長さは、図7bに示すように、封止部材に導入することができるストッパ100の部分全体として定義される。
さらに、ストッパ100は、口の外側に残るためのヘッド部101を有しており、このヘッド部101は、ストッパ部102の真上に配置されていてもよい。一実施形態においては、ヘッド部101は、ストッパ100のストッパ部102に直接接続される、一様な下面を有していてもよい。しかしながら、ヘッド部101の下面は、湾曲していてもよく、あるいは、ストッパ100のストッパ部102に直接遷移する任意の他のデザインを呈していてもよい。
ヘッド部101は、ストッパ部102の直径よりも大きな直径を有している。一実施形態においては、ヘッド部の直径は、ボトルの口の外径、すなわち、ボトルの口の内径にボトルのガラスの厚さの2倍を加えたものに対応している。一実施形態においては、ヘッド部の直径は約30mmである。
ストッパ100のストッパ部102は、第1のセクション110を有していてもよい。一実施形態においては、第1のセクションは、ストッパ100のヘッド部101の真下から開始し、11mmの長さと14.4mmの直径を有する。図1に示されるように、第1のセクション110は、実質的に一様な面と実質的に円筒状の形状を有していてもよい。第1のセクション110は、上部から底部に向かって直径が減っていくやや円錐状の形状を有していてもよく、直径は上部から底部に向かって0.2mmだけ減少する。
ストッパ部102は、ストッパ100のストッパ部102の第1のセクション110の下方に配置された第2のセクション120をさらに有していてもよい。一実施形態においては、第2のセクション120は、約13.5mmの直径を有している。さらに、第2のセクション120は、10mmの長さを有していてもよい。第2のセクションの形状は、実質的に円筒状であってもよい。一実施形態においては、第2のセクション120の最小径は、第2のセクション120の最大径よりも0.2mm小さい。第2のセクションの表面にインターロック手段121及び保持手段122を配置してもよい。インターロック手段121及び保持手段122は、図2a及び図2bを参照してより詳細に述べる。
第1のセクション110と第2のセクション120との間で、ストッパ部102は遷移セクション115を有していてもよい。遷移セクション115の長さは1.5mmであってもよい。さらに、遷移セクション115は、実質的に円錐状の形状を有していてもよい。
ストッパ部102は、一実施形態では第2のセクション120の下方に位置する第3のセクション130をさらに有していてもよい。しかしながら、第2のセクション120のない実施形態においては、第3のセクション130は、第1のセクション110の真下に位置していてもよい。第3のセクション130の直径は、第2のセクション120の直径よりも小さくてもよい。一実施形態においては、第3のセクション130の直径は11.5mmである。さらに、一実施形態においては、第3のセクション130の長さは5mmである。
図2a及び図2bに示されるように、インターロック手段121は、ストッパ100のストッパ部102の第2のセクション120内に位置している。しかしながら、インターロック手段121は、特に図8を参照して後に述べる密閉システムとボトルの口との間に形成されるシールに干渉しない限り、ストッパ部102の異なるセクションに位置していてもよい。
一実施形態においては、インターロック手段121は、ストッパ100のストッパ部102の外周に配置された1以上の溝である。これは図2a及び図2bに見ることができ、図2a及び図2bでは、2つの溝121が、第2のセクション120の外周に沿って、図2aの第2のセクション120の略中心から図2bの第2のセクション120の下端まで延びている。1以上の溝121は、ストッパ部102の外周の110°にわたっていてもよい。ある実施形態においては、溝121は同一形状を有している。さらに、溝121は、互いに反対側に及び/又は対称的に、及び/又は互いに等距離に配置されていてもよい。溝121は、約1mmの深さを有していてもよく、幅が3mmであってもよい。ある実施形態においては、溝121は、矩形状、U字状、円形状又は楕円形状の断面を有していてもよい。
溝121は、図2a及び図2bに見られるように、斜め下方に延びるメインセクションを含んでいてもよい。ある実施形態においては、溝121は、実質的に水平に延びる開始セクションを含んでいてもよい。この開始セクションは、図2aに見られるように、メインセクションの上端から始まっていてもよい。ある実施形態においては、開始セクションは4mmの長さを有している。
また、溝121は、メインセクションの下端から下方に垂直に延びる終了セクションを含んでいてもよい。図2bにおいて、終了セクションは、第2のセクション120の下端に示されている。終了セクションは、その下端に向かって開放されている。終了セクションが下端に向かって開放されている実施形態においては、この開口部がテーパ形状を有している。
ストッパ部102は、保持手段122をさらに有していてもよい。ある実施形態においては、これらの保持手段122は、1以上の凹みを含んでいる。ある実施形態(図示せず)においては、これらの凹みは、その下側に対して開放されている。さらに、ストッパ部102の第2のセクション120上に凹み122を配置してもよい。これは図2aに見ることができ、この図2aは、第2のセクション120の下端における例示的な凹み122を示している。
凹み122は、ストッパ100のストッパ部102の外周周りに互いに反対側に及び/又は対称的に、及び/又は互いに等距離に配置されていてもよい。さらに、凹み122は、図2a及び図2bに見られるように、溝120の下方に配置されていてもよい。特に、凹み122は、図2aに見られるように、溝120の開始セクションの下方に配置されていてもよい。ある実施形態においては、凹み又は保持手段122は、それぞれインターロック手段の下方4.5mmの位置に配置される。
封止部材200は、ボトルの口に導入されるように構成されている。封止部材は、導入によりストッパのストッパ部を受け入れてもよい。ある実施形態においては、ストッパのストッパ部は、ストッパ及び封止部材が互いにロック状態として意図される位置関係にあるときに、封止部材に完全に導入されたと考えることができる。ある実施形態においては、封止部材200は、リング又はチューブの形状を有している。一実施形態においては、封止部材200は32mmの長さを有している。
図3は、密閉システムの封止部材200の斜視図を示しており、図4a及び図4bは、本発明の一実施形態による密閉システムにおける封止部材200の側面図を示している。図4bの側面図は、図4aの側面図に対して90度回転させた図を示している。
図4aは、ボトルの口の外側に残るカバーセクション201を有する封止部材200を示している。カバーセクション201は封止部材200の上端に位置している。一実施形態においては、カバーセクション201は、ボトルの口の上面から延出するフランジである。
カバーセクション201は、ボトルの口から液体を注ぐプロセスの最後に液体が垂れることを防止又は低減し得る。例えば、フランジの縁部がボトルの口の先端縁よりも鋭い場合には、液体が垂れることが低減される。また、フランジは、滴を確実にボトルに戻すように、丸められた内側縁部を有していてもよい。
封止部材200は、封止セクション210をさらに有していてもよい。封止部材200の封止セクション210は、リング又はチューブの形状を有していてもよい。封止部材は、ボトルの口の形状に適合する形状を有していてもよい。すなわち、その形状は、ボトルの口の対応プロファイルであってもよく、あるいはこれを含んでいてもよい。ある実施形態においては、ストッパのストッパ部が封止部材200に導入されていないときには、封止セクション210は実質的に円筒状である。ストッパが封止部材200に導入されていないときには、封止セクション210の外表面は実質的に一様である。一実施形態においては、封止部材200の封止セクション210は少し凸になっている。図示された実施形態においては、封止セクション210の最小外径と最大外径との間の差は約0.2mmである。
一実施形態においては、封止部材200の封止セクション210は、封止部材200の上端の下方約1mmの位置から始まり、封止セクション210は約10mmの長さを有する。
封止部材200は、封止セクション210の下方に位置する第2のセクション220をさらに有していてもよい。ある実施形態においては、封止部材200の第2のセクション220の長さは約11mmである。第2のセクション220は、封止部を封止部材200に完全に導入した際に全く拡がらなくてもよい。
第2のセクション220は、インターロック手段221を有していてもよい。このインターロック手段221は、ストッパ部上のインターロック手段121の対応インターロック手段である。好ましい実施形態においては、インターロック手段221は、ストッパ部上の保持手段122の対応保持手段でもある。
ある実施形態においては、インターロック手段221は、封止部材200の封止セクション210の内部に位置していない。その代わりに、インターロック手段は、ロック状態にあるボトルの口の壁に封止部材200が押し込まれないセクション内に位置し得る。
ある実施形態においては、封止部材200のインターロック手段221は、図5bにより詳細に示されるような、例えばピン221の形態の突出部である。これらのピン221は、封止部材の第2のセクション220に部分的に又は完全に取り付けられる、封止部材200の内壁の一部(例えばタブ222)に位置していてもよい。特に、突出部は、壁のU字状部に形成されていてもよく、これらのU字状部は、図4aに示されるように、それらの上部によって封止部材の第2のセクションの壁に取り付けられる。タブ222は、封止部材の内部に向かって延出していてもよく、さらに/あるいは弾性的に装着されていてもよく、さらに/あるいは半径方向に弾性作用を有していてもよい。
封止部材200は、保持セクション230をさらに有していてもよい。この保持セクション230は、ボトルの口の内壁に押し付けられることによりボトルの口の中に封止部材200を保持することができる。保持セクション230をボトルの口に押し付けることにより生じる、保持セクション230の外壁とボトルの口の内壁との間の接続は、少なくとも部分的にはインターロック接続であり得る。例えば、保持セクション230がボトルの口に完全に導入された後に、ボトルの口の径が上部から底部に向かって大きくなる部分に少なくとも部分的に位置している場合には、インターロック接続が可能である。ある実施形態においては、保持セクション230は、封止部材の上端の下方約24mmの位置から開始する。
ある実施形態においては、ストッパのストッパ部を封止部材200に導入する際に、保持セクション230が作動してもよく、これにより保持セクション230が半径方向に拡がる。密閉システムがボトルに導入されていないときに作動により保持セクション230の外径が約2.1mmだけ半径方向に拡がってもよい。保持セクション230は、保持部材により保持セクション230の拡張を容易にする1以上の切欠きを含んでいてもよい。例えば、保持セクション230は、1以上のウィングからなっていてもよく、あるいは1以上のウィングを含んでいてもよい。ある実施形態は、互いに反対側に及び/又は互いに等距離に配置された2以上の切欠き及び/又はウィングを含んでいてもよい。
保持セクション230の外形は、実質的に円筒形であり、保持セクション230が作動していないときは実質的に一様な表面を有していてもよい。ある実施形態においては、保持セクション230は、保持セクション230が作動し、密閉システムがボトルに導入されていないときに、上部から底部に向かって径が大きくなる実質的にテーパ状の外形を有するセクションを有している。保持セクション230は、1以上の括れセクション232を有していてもよく、この1以上の括れセクション232は、図5bに関してより詳細に述べる
特に、図5aは、カバーセクション201の上面図を示している。カバーセクション201は、ボトルの口の先端がストッパのヘッド部に接触することに対する保護をしつつ、できるだけ狭い方がよい。図示された実施形態においては、カバーセクション201の幅は約2mmであり、カバーセクション201の高さは約1mmである。
さらに、図5aは、封止部材200の内面から延出する2つのピン221を示している。2つのピン221は互いに反対側に配置されている。他の実施形態においては、1つのピン221のみがあってもよく3つ以上のピン221があってもよい。いくつかのピン221がある場合、これらは、好ましくは封止部材200の内周の周りに互いに反対側に及び/又は互いに等距離に分配される。
ピン221の断面は、矩形状、円形状、U字状、又は楕円形状であってもよく、あるいは、インターロック機構のための他の好適な断面を有していてもよい。図5bは、本発明の一実施形態による図4aの密閉システムの封止部材200の断面図を示している。図示された実施形態においては、封止部材200は、メインボディ204と、メインボディ204上に配置された異なる、すなわちより柔軟な材料203とを有している。より柔軟な材料については後述する。図5bに示されるように、より柔軟な材料は、封止部材の封止セクション内及び/又は保持セクション内に位置していてもよい。
また、図5bに示されるように、封止セクション210は、括れセクション211を有していてもよい。この括れセクション211は、封止セクション210の他の部分よりも小さな径を有している。ある実施形態においては、括れセクション211は、実質的に封止セクション210の中央に位置している。括れセクション211の長さは約5mmであってもよい。ある実施形態においては、封止セクション210は、2つ以上の括れセクション211を有している。図5bの括れセクション211は、ストッパが封止部材200に導入されていないときに実質的に凸状のセクションを有する波形状を有するように示されているが、括れセクション211の他の形状、例えば三角形又はおそらく異なる振幅のいくつかの波からなる形状も考えられる。
ストッパのストッパ部が封止部材200に導入される際に、封止部材200がボトルに導入されていない状態では、封止セクション210の外形が実質的に凸状になり得る。これは、括れセクションを半径方向に押すことに起因するものである。これにより、より柔軟な材料が拡がって、封止セクションの外面に凸形状を形成する。
ある実施形態においては、ストッパが封止部材200に導入されていない状態では、封止セクション210は、約14mmの最大内径を有する。図示された実施形態においては、ストッパが封止部材200に導入されていない状態では、括れセクション211により形成される波形の上部における封止セクション210の最小内径は、括れセクション211の上端及び下端での封止セクション210の内径(これは、その上端での封止セクション210の内径に対応し、封止部材200の封止セクション210の最大内径である。)よりも約1mm小さい。
ある実施形態においては、ストッパが封止部材200に導入されていない状態では、封止セクション210は、約18.3mmの外径を有している。ある実施形態においては、ストッパ部が封止部材に導入されていない状態では、封止セクションは、シールが形成されるセクションにおけるボトルの口の最小内径よりも約0.2mm小さい最大外径を有している。
ある実施形態においては、ストッパのストッパ部が封止部材200に完全に導入された際に、密閉システムがボトルに導入されていない状態では、封止セクション210は、半径方向に拡がり、最も拡がる部分では約0.8mm拡がる。
ある実施形態においては、密閉システムは、アンロック状態においては、密閉システムがボトルに導入されていなくても、封止部材200の封止セクション210が半径方向に全く拡がらないように構成される。
図5bに示されるように、封止部材の第2のセクション220は、ストッパのストッパ部が完全に封止部材に導入されている状態であっても、ボトルの口の最も小さい内径よりも小さな外径を有していてもよい。ある実施形態においては、ストッパのストッパ部が完全に封止部材に導入されている状態及び/又はストッパのストッパ部が封止部材に完全には導入されていない状態で、外径が約15.4mmであってもよい。
さらに、図5bは、ピン221のうちの1つの実施形態の形状及び位置を詳細に示している。ピン221の重心は、封止部材200の上端の下方約16mmの位置にあってもよい。ピン221の幅は1mmであってもよく、封止部材200の内面から1mm延出していてもよい。ピン221は、矩形状、円形状、U字状、又は楕円形状、又は溝内を移動するインターロック機構のピンに関して好適な他の形状を有していてもよい。図5bに示されるように、水平な辺、垂直な辺、及び斜めの辺の組を有していてもよい。
図5bに示されるように、保持セクション230は、保持セクション230の他の部分よりも小さな内径を有する括れセクション232を有していてもよい。ある実施形態においては、保持セクション230が作動していないときは、括れセクション232は凸形状を有している。上述した封止部材の括れセクション211の特性は、保持セクションの括れセクション232にも当てはまる場合がある。
図6aから図6cは、封止部材の保持部材を別部材として示すものである。この保持部材は、封止部材に取り付けられていてもよく、別部材でなくてもよい。保持部材は、約11.5mmの最小内径と約14mmの最大外径とを有するリングの形状を有していてもよい。保持部材300は外表面301を有していてもよく、この外表面301は実質的に凹状であってもよい。保持部材は、保持部材の内壁に突出部を有していてもよい。これらの突出部は、図6a及び図6bに示されるようなウェブ302を形成していてもよい。
図7aから図7cは、密閉システムの異なる部材間の相互作用を示している。図7aは、事前組立状態の密閉システムを示しており、図7bは、ロック状態の密閉システムを示しており、図7cは、アンロック状態の密閉システムを示している。次に、異なる状態についてそれぞれの遷移とともに詳細に説明する。
図7aは、ボトルを密閉する前の事前組立状態の密閉システムを示している。この状態では、密閉システムのそれぞれの部材は、従来のワインボトルコルク付きのボトルと同じ方法によりボトルを密閉することができるように構成されている。
封止部材200は、ボトルの口に完全に導入されていてもよく、ストッパ100は、封止部材及びボトルの口の中に部分的にのみ導入される。したがって、ストッパ100のヘッド部は、この状態では、カバーセクションに接触していない。
ある実施形態においては、第1のセクションよりも小さな径を有するストッパ100部材の第2のセクション120は、封止部材200の封止セクション210の内部に部分的に位置しており、封止セクション210が半径方向に拡がっておらず、ストッパ100とボトルの口との間にはシールが形成されていない。実際、事前組立状態における封止部材200の封止セクション210の半径方向の拡張は、アンロック状態に関して、及び図5bの封止部材200の説明に関して以下に定義されるようなものとなる。また、ストッパ100のストッパ部102と封止部材200の封止セクション210との間の位置関係は、アンロック状態に関して定義されるものであり、以下に述べる。
ある実施形態においては、ストッパ100のストッパ部102の保持手段、すなわち凹みは、ストッパ100を封止部材200に関して固定位置に保持するために、封止部材200の対応保持手段、すなわちピン221とインターロック接続していてもよい。ストッパ部102のインターロック手段は、封止部材200の対応インターロック手段と係合していなくてもよい。
固定位置にストッパ100を保持することにより、封止部材200に対するストッパ100の少なくとも大きな回転変位を防止し得る。保持手段のインターロック接続の公差により、ストッパ100の(約1mmや2mmの)小さな変位が依然として生じ得る。ある実施形態においては、固定位置にストッパ100を保持することにより、封止部材200に対するストッパ100の少なくとも大きな軸方向変位をさらに防止し得る。
事前に組立てられた密閉システムの封止部材がまだ完全にボトルの口(図示せず)に導入されていないときに、ストッパ100を固定位置に保持することにより、封止部材200が完全にボトルの中に導入される前にストッパ100のストッパ部102が完全に封止部材200の中に導入されることを防止することができる。特に、ストッパ100を固定位置に保持することにより、封止部材200のカバーセクションがボトルの口の上端と接触する前にストッパ100のストッパ部102が完全に封止部材200の中に導入されることを防止することができる。
ストッパのストッパ部上の保持手段は、封止部材200のピン221のプロファイルに一致する対応プロファイルを形成するプロファイルを有する凹みであってもよい。ストッパ部102の凹みの深さ及び封止部材200のピン221の高さは実質的に等しくてもよい。これは、凹み及びピン221が小さな許容量で係合することを補助し得る。
ある実施形態では、事前組立状態においては、保持部材が保持セクション230の括れセクション232の上方に位置している。その場合には、保持セクション230の括れセクション232は、半径方向に拡がらなくてもよい。このように、保持セクション230は、この状態では封止部材200を保持しなくてもよい。
事前組立状態からロック状態への移行は、ストッパ100を下方に押すことにより達成され得る。この移行はボトルを密閉する過程で起きる。移行後に密閉システムを完全に組み合わせてもよい。ある実施形態においては、密閉システムは、そのシステムが存続する間に1回だけ事前組立状態からロック状態に移行する。
封止部材200の対応保持手段(ピン)221は、事前組立状態のストッパのストッパ部(凹み)102の保持手段に係合し、押し込みによりストッパ100のストッパ部102が完全に封止部材200の中に導入されたときに、インターロック手段のそれぞれの溝121に移行する。この移行を容易にするために、凹みは、凹みの他の面よりも平坦な上面を有していてもよい。このように、封止部材200のピン221の係合が凹みから外れやすい場合がある。また、タブ222の弾性作用が、凹みからピン221の係合が外れて、インターロック手段のそれぞれの溝121との係合を促進することもある。弾性タブ222は、外側に飛び出してピン221の半径方向に変位を可能にし、さらに/あるいは促進してもよい。
事前組立状態からロック状態への移行中に封止部材に対してストッパが軸方向に変位する距離は、保持手段とインターロック手段との間の距離に対応し、後述するように溝121内を上方又は下方に移動する際のストッパ100の軸方向ストロークとほぼ同じであってもよい。
ストッパ100の第1のセクションは、第2のセクションよりも大きな径を有し、移行の間に封止部材200の封止セクション210の中に(さらに)移動し、これにより封止部材200の封止セクション210が半径方向に拡がる。
図5bにおいて説明したように、ピン221は、封止部材200の対応インターロック手段の少なくとも一部であってもよく、あるいは封止部材200の対応インターロック手段の少なくとも一部を含んでいてもよい。この場合において、移行後には、ピン221がインターロック手段内、溝121の開始セクション内に位置する。
ストッパ部102が封止部材200の中に完全に導入された際に、ストッパ100のストッパ部102が、図6aから図6cに関して述べたように、保持部材300を封止部材200の長手方向軸に沿って下方に押すことによって、封止部材200の保持セクション230は作動し得る。ストッパ100のストッパ部102の第3のセクション130は、ストッパ100のストッパ部102が封止部材200の中に完全に導入された際に、第3のセクション130及び/又は第3のセクション130の上方のセクションの底部によって保持部材300を下方に押すことができるような方法で保持部材300とのインタフェイスを形成し得る。これにより、ストッパ100のストッパ部102の第3のセクション130は、少なくとも部分的に封止部材200の保持部材300の中に入り得る。保持部材300の中に入ることにより、ストッパ部102は、保持部材300のウェブ302と接触し得る。ウェブ302は、ストッパが保持部材300を通過してしまうことを防止するように適合されていてもよい。したがって、ストッパがウェブ302と接触しているときには、保持部材はストッパにより下方に押され得る。
保持部材300は、作動中に保持セクション230を拡げてもよい。したがって、保持セクション230の外壁がボトルの内壁に接触し、押し付けられてもよい。作動中に、保持部材の底部の径が、保持部材の上部の径よりも増加してもよい。このように、保持セクション230は、さらに、保持部材が位置するセクションにおいて上部から底部に向かって径が増えるボトルの形状に適合していてもよい。
図7bは、ボトルの密閉後の密閉システムのロック状態を示している。この状態においては、ボトルの口とストッパとの間にシールが形成されている。したがって、この状態では、ボトルの口から液体は出てくることができない。
ロック状態においては、ストッパ100のヘッド部は、カバーセクションと接触していてもよい。ストッパ100と封止部材200とは、以下に述べるような位置関係を有し得る。
ストッパ100のストッパ部102の第1のセクション110の少なくとも一部は、封止部材200の封止セクション210内に位置し得る。特に、第1のセクション110の少なくとも一部は、封止セクション210の括れセクション211内に位置し得る。その場合には、封止セクション210の少なくとも一部は、ストッパ部102の第1のセクション110の少なくとも一部を受け入れている。特に、封止セクション210の括れセクション211の少なくとも一部は、ストッパ100のストッパ部102の第1のセクション110の少なくとも一部を受け入れている。ある実施形態においては、少なくとも最も内径の小さい封止セクション210の上記部分は、ストッパ部102の第1のセクション110の少なくとも一部を受け入れている。ある実施形態においては、ストッパ部102の第2のセクション120は、封止部材200の封止セクション210の括れセクション211の内部に位置していない。
ストッパ100のストッパ部102の第1のセクション110は、封止部材200をボトルの内壁に押し付けてストッパ部102とボトルの口との間にシールを形成し得る。封止部材200の封止セクション210は、ストッパが封止部材200に完全に導入された際にストッパ部102によって少なくとも部分的に半径方向に拡がり得る。これにより、封止セクション210は、少なくとも部分的にボトルの口の内壁に押し付けられ、ストッパ部102とボトルの口との間にシールを形成し得る。ストッパ部102と封止部材200との間のシールの片側は内側シールを形成し、封止部材200とボトルの口の内壁との間のシールの他方は外側シールを形成する。内側シールと外側シールとは同一のセクション(軸方向位置)に位置していてもよい。好ましい実施形態においては、内側シールと外側シールとが部分的に重なる。
シールを形成するために、ストッパ部102を封止部材200に完全に導入した際に、封止部材200の括れセクション211が半径方向に押し付けられてもよい。この括れセクション211は、シールが形成されるセクション内に位置していてもよく、あるいはシールが形成されるセクションと重なってもよい。括れセクション211の長さは、シールが形成されるセクションの長さよりも短くてもよい。この明細書を通して、「シールが形成されるセクション」は、外側シールが形成されるセクションを意味する。このように、シールが形成されるセクションの長さは、密閉システムをロック状態からアンロック状態にするためのストッパ100の軸方向ストロークよりも長くてもよく、これによってより効果的なシールが提供される。好ましくは、シールが形成されてるセクションの長さは、括れセクション211の長さの約160%である。括れセクション211内に位置する封止部材200上のより柔軟な材料203は、軸方向に、すなわち上方及び/又は下方に部分的に拡がってもよい。柔軟な材料203が拡がることにより、封止セクション210が大きくなり、さらに/あるいは長くなり、これによってより効果的なシールが形成される。ある実施形態においては、シールが形成されるセクションの長さは約8mmである。
また、図7bは、ロック状態における封止部材200とストッパ部202との間の位置関係を明確に図示するために、緩んでいる状態の図7aの封止部材200の断面の輪郭を示している。しかしながら、実際のところ、以下に図8を参照して述べられるように、封止部材200の封止セクションは圧縮及び/又は拡張されることが理解できる。
図8は、本発明の一実施形態によるロック状態における密閉システムのX線画像を表したものである。ボトルの口の中にシールが形成されていることが分かる。ストッパ100のストッパ部の第1のセクションは、括れセクション211がほとんど平坦に、すなわち垂直になるように封止部材200の括れセクション211を半径方向に拡げることができる。加えて、シールの長さが封止部材200とボトルの口との間に形成されていることが分かる。シールの長さは、封止部材200の封止セクション210の括れセクション211の長さよりも長い。
図8において、シールが形成されているセクションの上端は、ボトルの口の最も高い点の下方約1mmに位置している。シールが形成されているセクションは、(その下端が)上部から底部に向かって径が大きくなっているボトルの口のセクションに部分的に位置している。先に述べたように、DIN規格EN 12726:2000は、上部の下方10mmの位置のセクションにおけるボトルの内径が、上部の下方3mmの位置のセクションにおけるボトルの内径よりも1mmまで大きいことを許容している。これにより、上述した径が大きくなるセクションが生じ得る。柔軟な材料203が半径方向外側に押されると、ボトルの口の内面のプロファイルに適合し、このためより強いシールが提供され得る。
本開示は、1つのシールの形成についてのみ述べているが、異なる位置における複数のシールが考えられ、これらは本発明の範囲に組み込まれる。例えば、封止セクション210に複数の小さなシールがあってもよく、さらに/あるいは保持セクション230によって1以上のシールが形成されてもよい。
ある実施形態においては、インターロック手段(ピン及び溝)は、封止部材がロック状態でボトルの口の内壁に押し付けられないストッパ部102及び封止部材200のセクション上に配置されている。したがって、ストッパ部と封止部材との間のシールの側部を、封止部材(の封止セクション)の対向する一様な面を押し付けるストッパ部(の第1のセクション)の一様な面により形成することができ、これによってより効果的なシールが提供される。さらに、これは、ピンが溝の内部を滑らかに動くことができるように、インターロック手段に作用する半径方向の圧力が軽減されるという利点を有する。有利なことに、ボトルの口の最も上部にシールが形成されるようにシールが形成されるセクションはインターロック手段の上方に位置しており、これにより、汚染粒子又は汚染液体が封止部材とボトルの口との間又は封止部材とストッパのストッパ部との間の隙間に入ることを防止している。
ロック状態においては、インターロック手段は、封止部材200に対して少なくとも1つの方向にストッパ100が回転することを阻害しないが、封止部材200に対して他の方向にストッパ100が回転することを阻害する場合がある。以下でさらに述べるように、密閉システムをアンロックするためにストッパ100の回転を用いることができる。インターロック手段は、ロック状態において、封止部材200に対してストッパ100が軸方向上方に変位することを防止し得る。このため、密閉システムをアンロック状態にするためにストッパ100を回転させなければならない。
ロック状態においてインターロック手段により与えられる保持力は、ロック状態において封止部材200に対するストッパ100の軸方向変位を阻害する力の約90%に対応する。対応インターロック手段、すなわち封止部材200のピン221は、その幅の約90%が溝121の開始セクション内に位置している。
保持部材は、保持セクション230の括れセクション232を半径方向外側に押し、ボトルの口の内壁に力を作用させ、これにより、封止部材200をボトル内に固定する。括れセクション232は、実質的に凸形状を有していてもよく、封止部材の括れセクション211に関して既に述べたのと同じように拡がってもよい。
保持セクション230が作動されると、保持セクション230は保持部材300を保持する。ある実施形態においては、保持セクション230は、保持部材300の外面と保持セクション230の内面との間のインターロック接続により少なくとも部分的に保持部材300を保持する。インターロック接続を形成するように係合する保持セクション230の内面のセクションは、実質的に凸状であってもよく、換言すれば、括れセクション232により形成されていてもよい。インターロック接続を形成するように係合する保持部材300の外面301のセクションは、実質的に凹状であってもよい。このようにして、保持部材を保持セクションに保持することができる。括れセクション232の形状及び保持部材の外面は他の形状を有していてもよく、括れセクション232は、保持部材の外面の形状の対応プロファイルを有していてもよい。
ロック状態とアンロック状態との間の移行は、1つの方向にストッパ100を回転させることにより行うことができる。次に、ロック状態からアンロック状態への移行中の密閉システムの構成の変化について詳細に述べる。
ロック状態においては、ストッパ100をボトルに対して時計回り又は反時計回りに回転させると、インターロック手段はストッパ100を上方にアンロック状態となるまで移動させ得る。他方、アンロック状態においては、ストッパ100をボトルに対して反対方向に回転させると、インターロック手段はストッパ100を下方にロック状態となるまで移動させ得る。
インターロック手段によって上方又は下方に完全に移動させられるときのストッパの軸方向ストロークは約5mmであり得る。軸方向ストロークは、ストッパが封止部材200に完全に導入されているときのストッパ部102の第1のセクション110の下端と封止部材200の封止セクション210の括れセクション211の上端との間のおよその距離に対応し得る。この軸方向ストロークは、ストッパ100をボトルに対して回転させたときにシールが形成されるセクションの長さの約50%に対応し得る。
先に述べたように、括れセクション211及び軸方向に部分的に拡がり得る柔軟な材料203によって、封止セクション210をより大きくすることができ、より効果的なシールを形成することができる。別の表現をすれば、封止セクション210の長さを維持しつつ、ストロークを短くすることができる。
ストッパ100を回転させている間に、ストッパ100のストッパ部の第2のセクションが封止部材200の封止セクション210に移動することにより、封止部材200の封止セクション210の拡がりが小さくなり得る。
ストッパ部102のインターロック手段(溝)の開始セクションは、封止部材200の対応インターロック手段に対するストッパとして機能する面を有し得る。さらに、ストッパ部102のインターロック手段(溝)の終了セクションは、封止部材200の対応インターロック手段に対する他の方向におけるストッパとして機能する面を有し得る。
ストッパ100を回転させている間に、ピン221はストッパ部102の溝121の内部を移動し得る。ピン221は、溝121の開始セクションからメインセクションを通って終了セクションまで移動する。
図5bに示されているように、ピン221は、1対の水平な辺を有していてもよい。水平な辺の一方は、ピン221の底面であってもよく、ピン221が開始セクションに位置しているときに接触する溝121の開始セクションの面に対して実質的に平行であってもよい。このように、ピン221の底面は、軸方向上側方向における効果的なブロック(インターロック接続)を提供し得る。
また、ピン221は、斜めの辺を有していてもよい。斜めの辺のうち1つの辺は、溝のメインセクションの下面に接触するピン221の下側の斜めの面であってもよく、溝のメインセクションの下面に対して実質的に平行であってもよい。斜めの辺のうち他の辺は、溝のメインセクションの上面に接触するピン221の上側の斜めの面であってもよく、溝のメインセクションの上面に対して実質的に平行であってもよい。これらの斜めの辺は、接触面を大きくすることによって溝のメインセクション内をピン221が移動することを容易にしている。
また、ピン221は、垂直な辺を有していてもよい。垂直な辺のうち1つの辺は、対応インターロック手段に対するストッパとして機能する開始セクションの面に接触するピン221の側面であってもよく、ストッパとして機能するように構成され得る開始セクションの面に対して実質的に平行であってもよい。垂直な辺のうち他の辺は、対応インターロック手段に対するストッパとして機能する終了セクションの面に接触するピン221の側面であってもよく、ストッパとして機能する終了セクションの面に対して実質的に平行であってもよい。
密閉システムがロック位置とされた後は、ストッパ100がその後にボトルの口から実質的に取り外されたとしても、密閉システムの封止部材200はボトルの口に位置し続ける。この場合であっても、封止部材200を口から引き抜くのに必要な力は100Nを超え得る。
アンロック状態においては、ストッパ100のヘッド部は、封止部材200のカバーセクションとはもはや接触していない。ストッパ100と封止部材200とは、以下に述べるような位置関係にあり得る。
アンロック状態においては、ストッパ部102の第2のセクション120の少なくとも一部が、封止部材200の封止セクション210内に位置していてもよい。特に、ストッパ部102の第2のセクション120の少なくとも一部が、封止部材200の封止セクション210の括れセクション211内に位置していてもよい。その場合には、封止セクション210の少なくとも一部が、ストッパ100のストッパ部102の第2のセクション120の少なくとも一部を受け入れていてもよい。特に、少なくとも封止セクション210の最も内径が小さい部分が、ストッパ部102の第2のセクション120の少なくとも一部を受け入れていてもよい。その場合には、封止セクション210の括れセクション211の少なくとも一部が、ストッパ100のストッパ部102の第2のセクション120の少なくとも一部を受け入れている。ある実施形態においては、ストッパ部102の第1のセクション110は、封止部材200の封止セクション210の括れセクション211の内部に位置していない。
この位置関係により、封止部材200の封止セクション210上の圧力が小さくなり、これにより、ストッパ100と封止部材200との間のシールの低下及び/又は除去を引き起こすことがある。しかしながら、ボトルの口と封止部材200との間のシールの側部はまだ残っている可能性がある。液体が封止部材200とボトルの口との間を通過することを防止するために、このシールの側部が必要とされ得る。
アンロック状態においては、封止部材200のピン221が、ストッパ100部材の溝121(の終了セクション)にまだ係合していてもよい。しかしながら、ストッパ100の溝121の終了セクションは、封止部材200に対するストッパ100の軸方向上方への変位を阻害しない。このため、ストッパ100を密閉システムから取り外すことができる。このとき、封止部材200のピン221は、終了セクションの底部を通って溝から出る。図2a及び図2bに関して述べられた終了セクションのテーパ形状は、封止部材200のピン221との位置合わせを容易にし、したがって一度取り出されたストッパ100を封止部材200に再導入するのを容易にし得る。
ストッパ100が封止部材200から取り外されても、保持セクション230は作動されたままであり得る。この場合において、保持セクションは、ロック状態と同じ位置で封止部材を保持し得る。
1つの部品は、封止部材204のメインボディである(図5b参照)。このメインボディは、ストッパ部が封止部材に導入された際に、ストッパのストッパ部の側面に接触する封止部材の部分の全体又は少なくとも一部を形成するように構成されている。これは、封止部材に対する骨組みを提供する。カバーセクション201、ピン221、パッド222、及び突出部224は、メインボディの一部を形成する(図3、図4、及び図5参照)。好ましい実施形態において、メインボディは、基本的に封止部材の形状を規定しており、したがって、例えば実質的に管状である。好ましい実施形態においては、メインボディは、ポリプロピレン及び/又はポリエチレンからなる又はポリプロピレン及び/又はポリエチレンを含んでいる。メインボディの材料は、例えば50から120ロックウェル(Rスケール)、好ましくは70から100ロックウェル(Rスケール)のショアD硬さを有する比較的硬い材料である必要がある。
封止部材の他の部品は、ボトルの口の内壁に接触するように少なくとも部分的に構成されている部品である。これは、上述したメインボディの材料とは異材料からなる部品である。この他の部品は、封止部材のメインボディの外面、すなわち、ストッパ部が封止部材に導入された際に、ストッパのストッパ部の側面に接触するメインボディの側部とは反対側の側部上に少なくとも部分的に配置されている。
好ましい実施形態においては、異材料203は、メインボディ204の材料よりも柔らかい。この実施形態においては、メインボディは、封止部材に軸方向の安定性を提供し、これは、封止部材をボトルの口に導入する途中でひっくり返ることを防止するのに特に重要である。また、これにより、ボトルの口の内部における密閉システムのロック状態などの持続的な高圧下で柔軟な材料が変位しないか、あるいは少しだけ変位することが保証される。また、メインボディの硬度は、より広い面積にわたってより均一に圧力を伝達する必要がある。柔軟な材料により、封止部材がボトルの口の内壁に滑らかに適応することが可能となる。材料の柔軟性によって、ボディの口の内壁の形状における小さな偏りを異材料が補正することができ、これにより、ボトルの口に対するグリップが良くなり、このため漏れに対する密閉性が良くなる。また、同時に、この材料の柔軟性によって、密閉システムをロック状態にするといった同種の半径方向の圧力上昇を多少とも維持しつつ、半径方向のストロークを増やすことができる。好ましい実施形態においては、異材料は、熱可塑性エラストマ及び/又は熱硬化性エラストマであるか、熱可塑性エラストマ及び/又は熱硬化性エラストマを含んでいる。好ましくは、この熱可塑性エラストマ及び/又は熱硬化性エラストマは、25から90のショアA硬さを有している。しかしながら、異材料は、封止セクション210のような圧力ゾーンから押し出されてしまうこととなるので、柔らかすぎてはいけない。
また、ガラスに対する異材料の摩擦係数が、ストッパのストッパ部の側面に接触するように構成されたメインボディの材料よりも高いことが好ましい。この異材料の摩擦が大きいことにより、ストッパがロック状態からアンロック状態にされるときに封止部材が回転しないことが特に保証される。
封止セクション210及び保持セクション230は、ボトルの口の内壁に接触するように構成されている(図5b参照)ので、異材料203は封止セクション210及び/又は保持セクション230の外面上に配置されていることが好ましい。密閉システムのロック状態においてボトルの口の内壁に押し付けられるように構成されていない封止部材のセクションの外面上に異材料が配置されていないことがさらに好ましい。例えば、好ましい実施形態においては、異材料は、封止部材の第2のセクション220の外面上に配置されていない。これにより、ボトルの口の内壁での封止部材の摩擦を可能な限り小さくすることが保証される。
封止部材は、好ましくは、2要素射出成形法によって製造されている。好ましい実施形態においては、メインボディと異材料とは、封止部材の製造中に互いに取り外せないように接続される。この取り外し不可能な接続は、例えば異材料及びメインボディの少なくとも1つの接触面を溶融させることによって得られる。メインボディと異材料との間の取り外し不可能な接続ではなく、取り外し可能な接続を生じる他の製造プロセスも考えられ、製造コストが低くなるために有利でさえあり得るが、射出成形は、特に封止部材をボトルの口に導入する間、異材料から形成される他の部品が封止部材のメインボディ上に保持されることを保証するので、好ましい製造方法である。
好ましい実施形態においては、ロック状態で、ボトルの口からストッパ又は密閉システムを引き抜くために、50N、好ましくは100N、より好ましくは200N、最も好ましくは300Nを超える力が必要とされる。好ましくは、ロック状態で、ボトルの口の内壁に封止部材を押し付けることにより、ボトルの口から液体が出ていかないようにストッパとボトルの口との間にシールが形成される。
他の好ましい実施形態においては、密閉システムは、少なくとも1バールまで、好ましくは少なくとも2バールまで、より好ましくは3バールまで、最も好ましくは少なくとも4バールまでのボトル内部圧力でボトルの口に保持される。好ましくは、ロック状態において、少なくとも1バールまで、好ましくは少なくとも2バールまで、より好ましくは少なくとも3バールまでのボトル内部圧力で、最も好ましくは少なくとも4バールまでの圧力で赤ワインを充填したボトルのストッパに1分後に気泡の形成など漏れの兆候が見られないように、シールが十分に封止される。
他の好ましい実施形態においては、アンロック状態で、20N未満、好ましくは5N未満、より好ましくは2N未満の力で、最も好ましくはストッパの重さに実質的に対応する力でストッパをボトルの口から引き抜くことができる。好ましくは、アンロック状態では、ボトルの口から液体が出るようにストッパとボトルの口との間にシールが形成されない。
本発明に係る密閉システムの漏れに対する密閉性を評価するために、本発明に係るステンレス鋼密閉システムに対して2つの異なる実施形態を適用し、以下のプロトコルにより試験を行った。
DIN規格EN 12726:2000に適合する市販されている容量750mlのSaverglassワインボトルに圧力ポートを設けた。ステンレス鋼ストッパに本発明に係る封止部材の2つの変型例を設けた。
密閉システムをボトルに装填した後1時間周囲温度で初期試験を行った。密閉システムを装填した後24時間新しい密閉システムを用いて第2の試験シリーズを行った。この第2の試験において、ボトルを圧力試験装置の内部に入れ、10分間35℃で平衡させた。
漏れ又は密閉抜けが生じたときにボトル−密閉システム構成の個々の試験が完了したものとみなした。それぞれの構成に対して、3つの独立した反復実験を行った。以下の表は、得られた結果を要約したものである。
要約すると、この試験は、両方の封止部材(モデルI及びモデルII)を備えた密閉システムは、漏れを生じることなく、周囲の大気圧に比べて2バール以上のボトル内部圧力に耐え得ることを示している。
好ましい実施形態においては、封止部材は、ボトルから液体を注ぎ出すときにボトル内の液体を空気と混合することにより液体中の酸素含有量を増加させるように構成されたエアレータであるか、そのようなエアレータを含んでいる。好ましくは、このエアレータは、ほとんど溶存酸素を含まないワインをボトルから直接注ぎ出すことにより、ワイン、好ましくは赤ワイン中の平均溶存酸素飽和量が45%以上、好ましくは65%以上となるように構成されている。
エアレータの一実施形態においては、エアレータは、ボトル内に含まれる750mlのワインを注ぎ出す注ぎ時間は、10秒未満、好ましくは6秒未満にできるように構成されており、さらに好ましい実施形態においては、エアレータは、ワインを滑らかに注ぐことができるように構成される。曝気機能を高めると、通常、注ぎ時間が長くなってしまう。エアレータの好ましい実施形態においては、注ぎ時間は、エアレータ付き封止部材を備えていない標準ボトルと比較して、ほとんど増えない。
一実施形態においては、曝気機能は、リング又は管形状部材により実質的に提供される。好ましくは、括れセクション232のリング又は管形状部材の最小内径は、7.5mmから11.5mm、好ましくは8mmから11mm、より好ましくは8.5mmから10.5mm、最も好ましくは9mmから10mmである。
好ましい実施形態においては、括れセクション232のリング又は管形状部材の最小内径は、20mm未満、好ましくは15mm未満、好ましくは10mm未満、好ましくは5mm未満、好ましくは2.5mm未満、最も好ましくは1.25未満の長さにわたって括れている。
好ましくは、リング又は管形状部材は、封止部材の全長のうち少なくとも下部2/3、好ましくは下部半分、より好ましくは下部1/3、最も好ましくは下部1/4に位置している。この実施形態又は他の好ましい実施形態においては、リング又は管形状部材は、封止部材の全長のうち少なくとも下部21mm、好ましくは下部16mm、より好ましくは下部11mm、最も好ましくは下部8mmに位置している。
曝気機能及び注がれたワインにおいて得られる溶存酸素は、リング又は管形状部材の内径の絞り、すなわち「ベンチュリ」効果とも説明される効果によって得られるか、あるいは増大することができると考えられる。さらに、リング又は管形状部材がボトルの口又はネック内の可能な限り深いところに位置していると、曝気の品質が改善すると考えられる。両方の組み合わせ、すなわち、リング又は管形状部材の内径の大きな絞りと、リング又は管形状部材がボトルの口又はネック内の深いところに位置していることとによって、最も良い曝気機能が得られる。しかしながら、リングの内径の絞りが過度に大きいことは、それぞれ注ぎ時間を短くする液体の速い流れの要求と対立する。
好ましい実施形態においては、リング又は管形状部材内の括れセクション232は、リング又は管形状部材の内側側壁から中心軸に向かって突出するリング形状の突出部によって、リング又は管形状部材の他の部分又は封止部材の他の部分の内径と比べて絞られている。リング形状の突出部は、連続又は不連続構造であってもよい。
また、好ましい実施形態においては、リング又は管形状部材は、リング又は管形状部材の括れセクション232の内側に少なくとも部分的に位置するタービン、ブレード、又はウィングを含んでおり、このタービン、ブレード、又はウィングは、好ましくは、ボトルから液体を注ぎ出す際に、ボトル内の液体の酸素含有量を増やすように構成される。
好ましい実施形態においては、リング又は管形状部材が保持部材である。図10a及び図10bは、同時にエアレータとしても機能する保持リング300の実施形態を示している。図10a及び図10bに示される保持リング300は、ブレード303も表している。
他の実施形態においては、リング又は管形状部材は、封止部材の底部に取り外し可能に取り付けられている。好ましくは、図11、図12a、及び図12bに示されるように、これらの実施形態における封止部材200は凹部223を有している。図13aに示されるように、エアレータ350は、封止部材200の凹部223の中に留まることが可能な尖端304を有しており、これにより、エアレータ350が封止部材200に取り外し可能に取り付けられる。図14は、封止部材200に取り外し可能に取り付けられたエアレータ350を示している。
密閉システム内で必要に応じて用いられるエアレータの機能性を評価するために、赤ワイン中に溶解している酸素の量を増やす能力について、本発明に係るエアレータの4つの異なる実施形態を試験した。それぞれの構成に対して注ぎ時間を等しく測定した。
本発明に係る封止部材を基礎として用い、エアレータの4つの異なる実施形態を、図15aから図15dにそれぞれ示されるように構成された「ぶどう酒醸造デキャンティング1」から「ぶどう酒醸造デキャンティング4」と呼ぶ。試験を行った4つのエアレータは、保持リングの特定の実施形態である。したがって、エアレータは、封止部材の正に底部、保持セクション200内に位置している。
市販されている容量750mlのSaverglassワインボトルに、6ヶ月を超える期間中ボトル内にあった(これにより溶存酸素DOがほぼ0mg/lになる)赤ワイン(アルコール度13.0%)を充填した。4つの異なる密閉システムをボトル単独の曝気性能、典型的なワインデキャンタの曝気性能、及びベンチュリ型ワインエアレータの曝気性能と比較した。ワインボトルの温度を17℃、すなわち代表的なワイン貯蔵温度に調整した。コルクを外して、150mlのワインをそれぞれの処理法で(例えばボトルネックに設置した封止部材を用いて)Pst3酸素センサを取り付けたISO規格ワイングラスに注いだ。その後、150mlのワインをワイングラスの注ぐのを3回繰り返した(合計で4つのグラスのワイン)。ワインを再度4つのグラスに注ぐ直前になってはじめて比較対象のワインデキャンタに充填した。示された条件におけるワイン中の理論上の最大溶存酸素レベルは7.9mg/lである。
結果が図16に示されており、これらの結果は、異なるエアレータを備えた封止部材はすべてワインボトル単独又は従来のワインデキャンタと比較して優れた酸素飽和特性を呈することを示している。また、良好な曝気と注ぎ時間の増加との間には相関関係があるが、本発明に係る4つの異なるエアレータの実施形態によって注ぎ時間が過度に増加することはない。また、図15dに示される実施形態「ぶどう酒醸造デキャンティング4」が、最も滑らかな注ぎ特性を呈している。
図9は、本発明の他の実施形態に係る封止部材を示している。この実施形態においては、封止部材200の外面上に1以上の突出部224が設けられている。ボトルの口の内壁と接触するように突出部224が設けられている。この接触は、(密閉システムを用いた)封止部材がボトルの口に導入されるときに生じる。
ボトルの口に導入されている間及び/又はその後に封止部材及び/又は密閉システムがボトルの口の中心に位置することは有利である。これにより、封止部材が傾斜した姿勢になることが避けられ、ボトルの口と不均一な接触を行う封止部材上の柔軟な要素により生じる摩擦が大きくなることも避けられる。そのように摩擦が大きくなることにより、柔軟な要素が封止部材からめくれて剥がれてしまうことがあり、瓶詰めプロセス中に障害が生じる可能性がある。この問題を解決するために、1以上の突出部224を設けることで、ボトルの口に導入されている間及び/又はその後に封止部材及び/又は密閉システムがボトルの口の中心に位置させることができる。封止部材上の突出部224の形状及び配置は、封止部材をボトルの口に導入する際に適切に中心に位置させることと突出部により生じる大きすぎる摩擦を避けることとの間で適切にバランスをとるように選択される。さらに、封止部材の封止セクションにより形成されるシール及び封止部材の保持セクションの保持特性を突出部が損なうことを避けることが推奨される。
中心に位置させることは、封止部材の適切な側部に適切な形状及び適切な剛性の突出部224を設けることにより達成される。突出部は、実質的に長めの形状を有している。すなわち、長さが、突出部の幅/高さよりも著しく長く、突出部は、実質的に水平方向及び/又は垂直方向に向いている(図11においては図示せず)。突出部224をボトルの口に確実に接触させるために、突出部224のサイズは、少なくとも突出部の1点における封止部材の全外径がボトルの口の(最小)内径以上となるようになっている。好ましい実施形態の突出部224は、封止部材のメインボディの一部である。これにより、封止部材のメインボディに使用されている材料が突出部にも使用される。すなわち、突出部は、封止部材の封止セクション及び/又は保持セクションのようにボトルの口の内壁に接触するように構成される封止部材の柔軟な部分よりも硬い材料から形成される。
さらに、複数の突出部の少なくとも一部が、互いに反対側に及び/又は対称的に配置されていることが好ましく、封止部材の外周の周りに互いに等距離に配置されていてもよい。そのような外周周りに対称的な構成は、封止部材と密閉システムの全体的な対称性を維持し、中心への位置合わせ効果を改善するために提供される。当業者が理解できるように、閉鎖リングを形成するために、封止部材の全外周に沿って単一の突出部が設けられてもよい。しかしながら、突出部は少なくとも1点で分割されていることが好ましい。これにより、製造プロセスが簡単になり、適切な位置に型割線が設けられた型を設計することができる。さらに、封止部材は、封止部材200の製造を補助するために、封止セクションと保持セクションとの間の柔軟な材料による接続を形成するチャネルを含んでいてもよい。
突出部224を適切にテーパ状にして外周に沿って1以上の弦を形成してもよい。すなわち、突出部は、真円でなくてもよいが、テーパ状の角部又は縁部を有する平坦な側部を有していてもよい。これは、ボトルの口への導入中に密閉システムを中心に位置付けるためのガイドを補助するために設けてもよい。
突出部の付加的な利点を本明細書において述べる。理解されるように、封止の前にボトルの口に液体や汚れがないことは利点である。これにより、封止部材とボトルの表面との間のシールを改善することができる。封止部材がボトルの口に導入される際に、突出部224は、口の内壁と接触し、ボトルの口の内面の少なくとも一部を拭うようになっている。理解されるように、口の内壁の拭われる領域は、突出部の長さと封止部材上の突出部の位置とに依存している。
上記を考慮すると、突出部224は、好ましくは、封止部材の封止セクション又はシールが形成されるセクションの下方に配置される。すなわち、突出部224は、突出部の上端が封止部材の封止セクション又はシールが形成されるセクションの下方に位置するように、封止部材の第2のセクション220上に形成される。突出部224の上端は、シールが形成されるセクションの下端の下方1mmから15mmのいずれかの箇所に位置している。シールが形成される領域以外の領域において不必要な拭い取りを避けるために、突出部を封止セクション又はシールが形成されるセクションに近接させることが好ましい。したがって、突出部は、好ましくは、封止部材の封止セクション又はシールが形成されるセクションの下端の下方10mm以下、より好ましくは5mm以下、最も好ましくは3mm以下の位置に設けられる。しかしながら、シールを損なわないように、突出部は、封止セクション又はシールが形成されるセクションに近すぎる位置に配置すべきではない。突出部がシールに近すぎると、好ましい実施形態においては、突出部がボトルの口の内径よりも大きな封止部材上の全外径を形成するので、シールを損なう場合がある。
突出部224の他の配置又は付加的な配置も考えられる。例えば、図面に示されていない実施形態においては、封止部材を導入する際に保持セクションがボトルの口に入る瞬間に既に封止部材が確実に中心に位置しているように、突出部224は、封止部材の保持セクション230の下方に設けられている。突出部を保持セクションの下方にすることの利点は、ボトルの口への導入の際にシステムが口に入った瞬間から閉システムが確実に中心に位置することである。突出部は、好ましくは、上述した理由により、また、封止部材の全長を最小限にするために、封止部材の保持セクションに近接して例えば保持セクションの下端の下方約2mmから10mmに設けられる。
本発明の他の実施形態においては、本発明の密閉システム用の不正操作防止部材400が設けられる。後にさらに詳しく述べるように、完全組立状態は、事前に組立てられた密閉システムが瓶詰め中に密閉状態になったときの状態である。密閉システムは、ボトルを開封するためにストッパを封止部材に対して変位させなければならないように構成されているので、不正操作防止部材は、瓶詰め後にボトルが開封されたか否かを確実に示すものである。密閉システムが完全組立状態にあるときは、この不正操作防止部材400によって、使用者は、ストッパが封止部材に対して軸方向及び/又は半径方向に移動されたか否かを知ることができる。すなわち、不正操作防止部材400により、使用者は、ストッパが封止部材に対して回転しているか否かを知ることができる。上述したように、ストッパは、回転に伴い封止部材に対して上方に移動し、したがって、同時に軸方向及び半径方向に移動する。さらに、ストッパが軸方向の力により引き上げられたとしても、不正操作防止部材400により使用者はストッパが移動されたか否かを判断することができる。
不正操作防止部材400は、一方でストッパに接続されており、他方で封止部材に接続されており、完全組立状態においてストッパが封止部材に対して半径方向及び/又は軸方向に移動された場合には、不正操作防止部材400が少なくとも部分的に壊れる。この不正操作防止部材400とストッパとの間の接続は、半径方向及び/又は軸方向におけるインターロック接続又は摩擦接続又は接着接続のいずれか1つ又はこれらの組み合わせにより実現することができる。同様に、不正操作防止部材400と封止部材との間の接続は、半径方向及び/又は軸方向におけるインターロック接続又は摩擦接続又は接着接続のいずれか1つ又はこれらの組み合わせにより実現することができる。
不正操作防止部材400は、包むことによって確実な接続を提供するたために簡単に包むためにチューブの形態に形作られており、事前組立プロセスを簡単にすることができる。しかしながら、当業者であれば、密閉システムの形状及び包む方法に応じて他の部材の形状も考えることができる。不正操作防止部材400は、好ましくは、開封の際にすぐ破壊される程度に柔らかく、輸送中の通常の摩耗や断裂に耐え得る程度に硬いように、アルミニウム板又は積層アルミニウム又はプラスチック材料のような薄い材料から形成されている。この部材は、好ましくは、以下に説明するような成形及び包装を簡単にできるように膜の形態である。
図17aは、好ましい実施形態によれば、不正操作防止部材400を有する事前組立状態の密閉システムを示している。不正操作防止部材400の上側部分は、ストッパの周囲を少なくとも部分的に包んでおり、インターロック接続及び/又は摩擦接続を形成している。ストッパのヘッド部101の側面及び上面の不正操作防止部材400に包まれた部分は、インターロック接続及び/又は摩擦接続の必要とされる強度に依存する。
同様に、不正操作防止部材400の下側部分は封止部材に接続されている。好ましい実施形態においては、不正操作防止部材400の下側部分は、封止部材のカバー部分の周囲を包んでおり、これによりインターロック接続及び/又は摩擦接続によって接続される。不正操作防止部材400は、封止部材のカバーセクション201の側部及び下面の少なくとも一部を少なくとも部分的に包んでいる。理解できるように、封止部材のカバーセクションの下面は、ボトルの口に接触する面である。カバーセクションにより、軸方向にインターロック接続が形成される可能性が生じる。
好ましい実施形態においては、カバーセクション201は、図9に示されるように、不正操作防止部材400とカバーセクション201との間の半径方向及び/又は軸方向の接続を増やす手段も備えている。この接続を増やす手段は、好ましくは、側部の少なくとも一部に設けられた1以上の歯202の形態をなしている。これらの歯により、不正操作防止部材にダメージを与えることなく回転時に不正操作防止部材がストッパとともに動かないことが保証される。これに加えて、あるいはこれに代えて、カバーセクション201の下面にも歯202を設けてもよい。しかしながら、カバー部の上面には歯が設けられていないことが好ましい。これは、ボトルが開封される際に、使用者がボトルを扱うときに怪我をすることを避けるように上面が滑らかになることを保証するためである。歯202は、カバーセクション201の少なくとも一部の外周又はカバーセクション201の全外周に沿って設けられる。歯が下面上と側面上の両方に同時に存在し、カバーセクション201の上面の外周よりも小さな外周を有するのが歯の好ましいデザインである。
不正操作防止部材400がカバーセクション201の周囲を包む場合に、カバーセクション201上の歯202は、不正操作防止部材400上の摩擦力及びインターロック力を高める面を提供する。これにより、不正操作防止部材400の下側部分は、封止部材にしっかりと接続され、これにより、ストッパの回転とともに滑ったり回転したりすることがない。また、歯202によって、不正操作防止部材400が歯と接触する部分で少なくとも壊れることとなり、使用者は、ストッパが半径方向及び/又は軸方向に移動されていることを判別することが可能となる。
ストッパが移動したと判断することをさらに補助するために、不正操作防止部材400は、不正操作防止部材400上の所定の位置に破断点又は破断線を備えていてもよい。この破断点又は破断線は、好ましくは穿孔である。この穿孔は、密閉システムの周囲を包んだ状態の不正操作防止部材400の外周の少なくとも一部に設けられ、ストッパが半径方向及び/又は軸方向に移動したときに不正操作防止部材400がこの穿孔に沿って破断する。
破断を容易にするために、所定の破断点又は破断線は、不正操作防止部材400が密閉システムの周囲を包んでいる状態でストッパのヘッドの下半分の位置に対応する場所に位置している。これにより、完全組立状態において、破断点又は破断線は、好ましくは、ストッパを保持して回転させる際に、使用者の親指の下方又は親指と相対的に同じ線上に位置することとなる。また、使用者がストッパを保持することによる影響を受けずに破断するために、ストッパのヘッド部101の下側1/3の場所又はストッパのヘッド部101の完全に下方に所定の破断点又は破断線を設けることが好ましい。例えば、破断点又は破断線は、密閉部上の歯が設けられるのと同じ場所に沿って設けられる。さらに、密閉システムは、軸方向の移動と半径方向の移動とを同時に必要とするので、上方移動かつ回転移動により不正操作防止部材400が簡単に破断するように穿孔が設けられることが好ましい。したがって、穿孔は、好ましくは、ヘッド部の回転方向に斜めに外周にわたって設けられる。
事前組立プロセス及び密閉プロセスに関して後で詳細に説明するように、不正操作防止部材400は、ボトルの密閉が行われる前の事前組立状態において密閉システム上に配置される。不正操作防止部材400が事前に組み立てられた密閉システムの周囲を確実に包めるようにするために、不正操作防止部材400は所定の長さを有している。図7aに示されるように、ストッパ200のヘッド部と封止部材201のカバーセクションとの間に形成される空間は、事前組立状態において間隙を形成する。したがって、不正操作防止部材400の長さは、ストッパのヘッド部101と封止部材のカバーセクション201との間に形成される間隙のためのスペースを提供する部分を含んでいる。すなわち、不正操作防止部材400は、ストッパのヘッド部101を包む上側部分と封止部材のカバーセクション201を包む下側部分との間の部分を含んでいる。
ボトルを密閉するときに、ストッパ部が封止部材に完全に導入されると、不正操作防止部材の上側部分と下側部分との間にある不正操作防止部材の部分の少なくとも1つのセクションが、密閉システムの中心に向かって内側に折り込まれる。図17bは、ヘッド部101と封止部材との間の間隙に折り込まれた不正操作防止部材を示している。すなわち、密閉システムの完全組立状態においては、間隙のためのスペースを提供する不正操作防止部材400の部分は、密閉が封止部材に完全に導入されると、ストッパのヘッド部と封止部材との間に位置する。他の実施形態においては、不正操作防止部材400上の所定の破断点又は破断線は、上側部分と下側部分との間に位置する部分上に位置し、ヘッド部101と封止部材との間の間隙に折り込まれるように位置していてもよい。事前組立段階において既に不正操作防止部材で密閉システムを包むことによって、瓶詰めラインにおいて、密閉システムをボトルの口に入れるだけでよく、瓶詰め段階において不正操作防止部材を追加する付加的な工程が必要ないという利点がある。
当業者であれば、熱包装や熱接着をはじめとする任意の可能な機構によりストッパ及び封止部材の周りを不正操作防止部材400により包んでもよいことを理解するであろう。好ましい実施形態においては、収縮包装機構を用いて不正操作防止部材400により包まれる。この機構は、簡単で費用対効果のよい不正操作防止部材の包装方法と高速な瓶詰め機構を提供する。また、この機構により、密閉システムに向かって不正操作防止部材400を折り込むことができる。不正操作防止部材の厚さは、収縮包装の結果として、不正操作防止部材がストッパのヘッド部と封止部材のカバーセクションとの間の延伸位置に保持されるような厚さとなっている。その厚さは、好ましくは、35μmから100μmの間となるように選択され、より好ましくは50μmである。
ここで、本発明に係る密閉システムを用いた瓶詰め方法について説明する。この方法では、密閉システムを事前に組み立てた後、この密閉システムでボトルを密閉する。当業者が理解し得るように、これらの動作の両方を次々と短期間に行ってもよいし、あるいは異なる期間で別々に行ってもよい。
密閉システムを事前に組み立てるために、ストッパのストッパ部を部分的に封止部材に導入する。上述したように、事前組立状態においては、ストッパ部の保持手段が、好ましくは、封止部材の対応保持手段に係合する。ストッパのストッパ部を部分的に封止部材に導入することにより、ストッパ部のインターロック手段が、封止部材の対応インターロック手段に係合せずに、ストッパ部の保持手段だけが、封止部材の対応保持手段に係合する。例えば、ストッパを封止部材に導入する際に適切な量の力だけを作用させることにより、この部分的な導入を実現することができる。この力の量は、事前に決定され、ストッパの保持手段と封止部材との間に形成される相互接続の強さに依存する。
図7aに戻って、この図は、事前組立状態における封止部材及びストッパを有する密閉システムを示すものである。既に述べたように、ストッパのストッパ部は、ストッパが部分的に導入された際に係合して封止部材の対応保持手段とインターロック接続を形成する保持手段を含んでいる。
上述したように、封止部材は、ストッパ部が封止部材に完全に導入されたときにストッパ部によって半径方向に少なくとも部分的に拡がるように設計されている。しかしながら、封止部材及びストッパの構成は、好ましくは、ストッパが部分的に導入されたときに、封止セクションは半径方向に拡がらないか、最大でも0.5mmだけ拡がるようになっている。
同様に、封止部材は、密閉システムをボトルの口に導入する際にボトルの口の内壁に押し付けられるために、半径方向に拡がる保持セクション230も備えている。しかしながら、封止部材及びストッパの構成は、好ましくは、ストッパが部分的に導入されたときに、保持セクション230は全く半径方向に拡がらないようになっている。多くても、保持セクション230は最大でだけ半径方向に拡がる。瓶詰め工程中に付加的な摩擦力を生じさせつつ封止部材をボトルの口に確実に導入できるようにするために、封止部材の半径方向における拡張は最小値まで減少する。
この段階においては、ストッパのストッパ部を封止部材に部分的に導入する工程の後に不正操作防止部材400で包む工程も行うことが好ましい。しかしながら、これは、瓶詰めプロセスのサプライチェーンマネジメントに依存している。例えば、事前組立中に事前に組み立てられた密閉システムに対して包装を行ってもよい。他方で、ボトルの密閉に先立って、事前に組み立てられた密閉システムに対して包装を行ってもよい。
ストッパの周囲、好ましくはストッパのヘッド部101の側部及び上面は、不正操作防止部材400で包まれている。同様に、封止部材の周囲、好ましくはインターロック接続及び/又は摩擦接続を提供するために封止部材の上端に位置するフランジの周囲は、不正操作防止部材400で包まれている。この包装は、不正操作防止部材400の下側部分がインターロック接続及び/又は摩擦接続によってフランジで保持されるようになされる。しかしながら、上述したように、不正操作防止部材400で包まれているストッパ及び封止部材の表面部分は、必要とされるインターロック接続及び/又は摩擦接続の強さに依存する。
好ましい実施形態においては、密閉システムの包装は、収縮包装機構によってなされる。しかしながら、上述したように、当業者には理解できるように、ストッパ及び封止部材の周囲を任意の可能な機構により不正操作防止部材400で包んでもよい。
ボトルの密閉は、事前組立状態にある密閉システムをボトルの口に挿入することを含んでいる。図7aに戻って、この図は、事前組立状態にある密閉システムがボトルの口に挿入された状態を示している。上述したように、事前組立状態においては、ストッパ部の保持手段が封止部材の対応保持手段に係合するように、ストッパのストッパ部が封止部材に部分的に導入される。すなわち、ストッパのストッパ部のインターロック手段は、封止部材の対応インターロック手段に係合しない。
密閉システムが適切にボトルの口に挿入されるようにするため、上述したように、好ましくは、封止部材上に1以上の突出部224が設けられる。これらの突出部224により、封止部材が一方に偏らないようにするために、密閉システムがボトルの口に対して軸の中心に位置することが可能となる。封止部材を中心に位置決めすることにより、摩擦が避けられ、密閉システムをボトルの口に挿入することが容易になる。
図7bに戻って、この図は、ボトル内の密閉システムがロック状態にある次の段階における断面を示している。密閉システムをボトルの口に挿入した後、密閉システムをさらにボトルの口に押し込み、ボトルをロック状態にする。押し込む際に、封止部材のカバーセクション201がボトルの口の上端と接触し、そこに留まる。これは、カバーセクション201の直径がボトルの口よりも大きいからである。その後、さらに押し込むと、封止部材がボトルに当接し、ストッパのストッパ部のみが封止部材に完全に導入されるまでさらに移動し、封止部材の対応保持手段(ピン)がストッパのストッパ部の保持手段から外れて、好ましくは開始セクションでストッパのストッパ部のインターロック手段(溝)に係合する。ストッパのヘッド部の下面とボトルの口の先端との間に設けられたカバーセクションは、ストッパがボトルの口の先端に接触することを防止する。ストッパとボトルとはガラスのような材料から形成され得るので、封止部材のカバーセクションは、ストッパとボトルとの間に弾性層を形成することにより、ボトルの口にさらに押し込まれた際に、ストッパ及び/又はボトルがダメージを受けないことを保証する。
また、ストッパを押し込むことにより、ボトルの口の内壁とストッパのストッパ部との間にシールを形成することができる。好ましくは、上述したように、ストッパのストッパ部を押し込むことにより、保持セクション230が半径方向に拡がり、これにより保持セクション230をボトルの口の内壁に押し付けることとなり、封止部材の保持セクション230が作動される。保持セクション230の半径方向の拡張により、封止部材がボトルの内部に保持される。当業者が理解するように、瓶詰め工場による異なる工程に代えて単一の工程において、密閉システムをボトルの口に挿入することと、密閉システムをさらにボトルの口に押し込んむことを行ってもよい。
好ましい実施形態においては、不正操作防止部材400が密閉システムに設けられる。密閉システムをさらにボトルの口に押し込んだ際に、ストッパのヘッド部101と封止部材のフランジ201との間で伸張する不正操作防止部材400のセクションは、好ましくは図17bに見られるようにストッパのヘッド部101と封止部材のフランジ201との間で密閉システムに向かって内側に折り込まれる。しかしながら、当業者であれば、このセクションが、寸法に応じて、ボトルの口の先端とストッパのヘッド部との間に形成されたキャビティに折り込まれるように不正操作防止部材が設計されていてもよいことは理解できるであろう。