JP2018514261A

JP2018514261A - 医療外科チューブアセンブリ

Info

Publication number: JP2018514261A
Application number: JP2017553258A
Authority: JP
Inventors: ヒングリーリチャード
Original assignee: スミスズメディカルインターナショナルリミテッド
Priority date: 2015-04-29
Filing date: 2016-03-24
Publication date: 2018-06-07
Also published as: GB201507548D0; US20180093056A1; WO2016174378A1; EP3288617A1

Abstract

気管切開チューブアセンブリ１は、チューブ１と、及びチューブの装置側端部領域１０に沿って移動できるフランジアセンブリ２とを有する。フランジアセンブリは、チューブの外側面に圧迫力を加えてフランジアセンブリを所定位置にロックするよう締め込むことができるねじクランプ３６を有する。チューブの装置側端部領域は、ねじクランプが力を加える軸線１５に沿って幅が広い非円形断面を有する。このようにして、ねじクランプ３６を締め込んでフランジアセンブリを所定位置にロックするとき、クランプ領域におけるチューブ１は、より円形に近い形状となるよう変形する。このことにより、いかなる内部カニューレ２０をもチューブ１内に把持するのを回避する。
【選択図】図２

Description

本発明は、チューブと、前記チューブの長さに沿う少なくとも１つの領域で移動可能なフランジアセンブリとを有する医療外科チューブのアセンブリであり、前記フランジアセンブリが、前記チューブの幅にわたる圧迫力を加えて前記チューブを把持し、かつ前記フランジアセンブリの変位に抵抗するのに効果的なロック構成を備える、該アセンブリに関する。

気管切開チューブのような医療外科チューブには、一般的に患者の身体にチューブを固定するためのフランジを設ける。気管切開チューブの場合、チューブを気管切開部に挿管する首の表面近傍にフランジを位置決めし、テープをフランジ内の開口に通して首の周りに固定する。多くの患者にとって、数種類の異なるサイズのチューブであって、それぞれが平均的身体構造を有する患者に適したチューブに沿う固定の位置に備え付けたフランジを有する、該チューブ群のうち１つのチューブを用いて快適な装着を得ることができる。しかし、例えば、首表面と気管との間における組織が極めて厚い肥満体の患者のように、固定フランジが適当でない幾つかの状況がある。これらの状況では、フランジをチューブに沿って理想的な位置に移動可能であり、かつその位置にロック可能であることが好ましい。調整可能なフランジを有するチューブについては、例えば、特許文献１〜１３（米国特許第５０２６３５２号、同第４２４９５２９号、同第４４４９５２７号、同第４４９８９０３号、同第４５３０３５４号、同第４６４９９１３号、同第４６８３８８２号、同第４７７４９４４号、国際公開第８０／０２６４５号、国際公開第８４／０３２１７号、米国特許第４２７８０８１号、国際公開第０６／０８７５１３号及び国際公開第２０１６／０２７０４４号（PCT/GB2015/000237））に記載されている。特許文献１４（米国特許第８１０４４７６号）は、レバーを平らに折り畳むときチューブの外側面にクランプされる２つの半部を有する調整可能フランジを設けたチューブを記載している。チューブが濡れていて滑り易いときでも、フランジをチューブに対する確実な固定を得ることは重要である。このため、フランジは、チューブの外側面比較的高い摩擦力を加えなければならない。このことは、チューブの外側面がフランジによって圧迫され、チューブの外側面に永久的又は半永久的な凹みを生じ、チューブ直径及びチューブ内ボアの断面領域を局所的に減少させることになりかねないという問題を引き起こし得る。内部カニューレを使用する場合、ロックしているフランジによって引き起こされる変形は、シャフトの内側面と内部カニューレの外側面との間におけるクリアランスを、内部カニューレを取り出しまた交換するのを困難にする程度まで減少させる恐れがある。

米国特許第５０２６３５２号明細書米国特許第４２４９５２９号明細書米国特許第４４４９５２７号明細書米国特許第４４９８９０３号明細書米国特許第４５３０３５４号明細書米国特許第４６４９９１３号明細書米国特許第４６８３８８２号明細書米国特許第４７７４９４４号明細書国際公開第８０／０２６４５号パンフレット国際公開第８４／０３２１７号パンフレット米国特許第４２７８０８１号明細書国際公開第０６／０８７５１３号パンフレット国際公開２０１６／０２７０４４号（PCT/GB2015/000237）パンフレット米国特許第８１０４４７６号明細書

本発明の目的は、従来に代わる医療外科チューブアセンブリを得るにある。

本発明によれば、上述した種類の医療外科チューブのアセンブリであって、前記チューブは、使用中に前記フランジアセンブリを位置決めすることができる前記領域の少なくとも大部分において、前記圧迫力が加わる軸線に沿う方向の内部寸法の方が前記軸線に直交する垂直方向の内部寸法よりも幅が広く、これによって、前記ロック構成の前記領域において、前記軸線に沿う前記チューブの圧迫が、前記軸線に沿う前記チューブの内部寸法と前記軸線に直交する垂直方向の内部寸法との差を縮めようとする傾向を有する、ことを特徴とするアセンブリを提供する。

前記チューブの内部は、好適には、前記領域の前記大部分に沿って円の引き延ばし形状に類似する断面を有する。前記チューブは、好適には、前記領域の前記大部分に沿って同一の内部断面及び外部断面を有する。前記領域に沿う前記チューブの内部寸法は、好適には、前記チューブの曲率平面に直交する軸線に沿って幅が広い。前記ロック構成は、ねじクランプを有することができる。前記アセンブリは、前記チューブの内部に延在する内部カニューレを有することができる。前記内部カニューレは、好適には、ほぼ円形の内部断面及び外部断面を有する。前記チューブは、好適には、気管内に配置し得る患者側端部及びこれとは反対側で患者の外部に配置し得る装置側端部を有し、前記フランジアセンブリを位置決めすることができる前記領域は前記チューブの前記装置側端部に面している気管切開チューブである。

本発明による気管切開チューブアセンブリを以下に例として添付図面につき説明する。

アセンブリの斜視図である。フランジアセンブリが非ロック状態にあるチューブの軸線に沿う断面図である。フランジアセンブリがロック状態にあるチューブの軸線に沿う断面図である。

図１につき説明すると、気管切開チューブアセンブリは、チューブ１、及びロック構成３を有するフランジアセンブリ２を備え、フランジアセンブリはチューブの装置側端部領域１０に沿って移動可能かつこの領域に沿う異なる場所にロック可能である。

チューブ１は、ＰＶＣ、ポリウレタン又はシリコーンのような普通の屈曲可能なプラスチック材料で形成し、また滑らかな内面及び外面を有する中空形状にする。チューブ１は、何らかの封止カフを持たないものとして図示するが、当然のことながら、本発明は、膨張可能な又は別形式の普通の封止カフを有する気管切開チューブに適用することができる。同様に、チューブには、カフ上方を吸引するための装備、発話を可能にする窓付け等々のような別の通常形体を設けることができる。チューブ１のシャフト４は、真直ぐであって、患者の外部に位置する遊端を有し得る装置側端部領域１０を有する。シャフト４は、さらに、湾曲した中間領域１１、及び装置側端部領域に対してほぼ１２０゜の角度をなして延在して気管内に配置し得る真直ぐな患者側端部領域１２を有する。代替形状のシャフトも可能であって、例えば、長さに沿って連続的に湾曲するシャフト、又は自然には真直ぐな形状であるが、身体構造の形状に容易に順応できる高い可撓性を有するシャフトもあり得る。チューブ１が従来型チューブと異なるのは、フランジアセンブリ２が配置され、またロックされるチューブ領域の少なくとも大部分に沿って、すなわち、装置側端部領域１０の少なくとも大部分に沿って、チューブ１が内部及び外部双方ともに非円形断面を有する点である。より具体的には、図２及び３に示すように、この領域１０に沿うチューブ１の断面におけるシャフト４は、互いに平行で対向する２つの真直ぐな断面又は側面１３及び１３′を有し、両側の端部を互いに対向する２つの半円形断面１４及び１４′で結合した、円の引き延ばし形状に類似する。このことは、断面で見て互いに２つの平行側面１３及び１３′に平行であって、これら平行側面間の中間に位置する長軸１５と、この長軸に対して直交して半円形断面１４及び１４′間の中間に位置する短軸１６とを有するチューブ１にする。チューブ１の内側端縁及び外側端縁双方の対応する境界間で長軸１５は短軸１６よりも長い。装置側端部領域１０に沿うチューブの長軸１５及び幅広寸法は、チューブ１の曲率平面に直交する。チューブの湾曲領域１１及び患者側端部領域１２は、装置側端部１０と同一断面を有するが、装置側端部領域に沿う半円形断面１４及び１４′の内径及び外径と同一の内径及び外径を有する円形の内部断面及び外部断面を有するのが好適である。

チューブは、さらに、可撓性であるシャフト２２の円形断面の装置側端部にハブ２１を有する普通構造の内部カニューレ２０を有する。シャフト２２の外径は、円形断面を有するチューブ１の領域１１及び１２に沿う内径とほぼ同一又は僅かに小さく、また装置側端部領域１０に沿う半円形断面１４及び１４′の内径「ｄ」と同一又は僅かに小さい。シャフト２２の壁は、しかし、チューブ１内への挿入中の座屈に抵抗するのに十分な強度を有していなければならない。図２から分かるように、ロックフランジ２が非ロック状態であるときには、内部カニューレ２０はチューブ１の領域１０に沿う真直ぐな側面１３及び１３′に接触又は密に隣接するが、カニューレの外側面と半円形側面１４及び１４′それぞれの内側面との間に三日月形のギャップ２４を生ずる。

チューブ１は種々の異なるやり方で形成することができる。例えば、一定の円形断面で押出成形し、次いで、加熱して柔らかくし、また適切形状のマンドレルを挿入することによって装置側端部を所望断面に形成することができる。代案として、チューブは、適切断面を有するマンドレル上における型ツール又は注型で個別に成形することができる。他の製造技術には、順次に端部相互を突合せ接合して断面を異ならせていく２つの半部にチューブを形成するものがある。別の技術において、チューブは、初期的には、例えば押出成形によるように、全体長さに沿って円形を引き延ばした状態にし、また次いで患者側端部領域及び中間領域を、例えば加熱しまた内側コアピンと外側成形型との間内で圧縮することによって通常の円形形状に形成する。さらに他の技術には、例えば、３Ｄプリント技術がある。

フランジ２のロック構成３は、チューブ１の外側面に衝合するクランプの形式、またより具体的には、チューブの互いに対向する側面間でチューブの幅にまたがって（長軸１５に沿って）圧力を加え、チューブをグリップするクランプの形式とする。図示のロック構成３は、チューブ１の外側面周りに延在し、かつチューブの外径よりも大きい内径を有している外側のカラー３０を有し、これによりチューブの外側面とカラーの内側面との間にギャップ３１が残存する。一方の側面でカラー３０には、半径方向外方に突出する円筒形のボス３２を形成し、このボス３２は、内部を貫通する軸線方向にねじ山を付けたボア３３を有する。ボス３２は、フランジ２の長さに整列する、すなわち、チューブ１の曲率平面に直交し、チューブの装置側端部領域１０における真直ぐな断面１３及び１３′に平行である。ねじ３４の形式としたクランプ部材は、ボス３２のボア３３にねじ係合するねじ山付きシャフト３５を有し、またねじをボス３２に対してねじ込む又はねじ戻すことができるつまみ用に外端部に拡大したヘッド３６を有する。ねじ３４の内端部３７はチューブ１の外側面に接触するよう移動可能である。

ロック構成３が非ロック状態にある図２に示す状態において、ねじ３４の内端部３７は僅かにしかチューブ１に接触せず、これによりロック構成３及びこれに連結されたフランジがチューブの真直ぐな装置側端部領域１０に沿って自由に摺動することができる。この状態においてねじ３４の内端部３７は、全体的にチューブとの接触から外れることができる。フランジ２が所望位置まで移動したとき、ロック構成３を係合させて所定位置にロックする。このことは、ねじ３４のヘッド３６をつかみ、また時計方向にねじってねじをボス３２の内方に移動させ、ねじの内端部３７が長軸１５及び真直ぐな側面１３及び１３′に平行にチューブ１にまたがって圧迫力を加えることによって行う。この力はチューブ１を引き絞るよう側方からグリップし、ロック構成３の領域における断面は、図２に示す形状から、ねじ３４が接触する半円形側面１４′が内部カニューレ２０に向かって内方に移動している図３に示す形状に変化する。この内方への側方からの引き絞りは、真直ぐな側面１３及び１３′を外方に湾曲した形状に変位させ、これによりこの領域におけるチューブ１が完全に円形により近似する断面をとるようにする効果（ポアソン効果）を有する。したがって、内部カニューレ２０の右側面と半円形断面１４′の内側面との間におけるクリアランス又はギャップ２４が減少しているが、内部カニューレの上側面及び下側面と先の真直ぐな側面１３及び１３′との間におけるクリアランス２５は僅かに増加している。したがって、ねじ３４がチューブ１に対してチューブを変形させるに十分な比較的高い力を加え、またフランジ２をチューブに対して所定位置にロックする高い摩擦力を加えるが、チューブの内側面は内部カニューレ２０を圧迫又は変形しない。このことは、内部カニューレ２０のボアに沿うガス通路を確実に維持し、また必要であればフランジ２に対するロック構成３を釈放することなしに、チューブ１を引出し、また交換することを確実にし得る。

本発明は、チューブのコストを追加しかねない、またチューブの壁厚を厚くし、これによりチューブに沿うガス通路が減少し、かつ剛性が高まることを要する、変形に抗するチューブ補強の必要性を減らす。

チューブの装置側端部１０に沿うチューブの非円形断面は、チューブのこの領域に沿うねじれ傾向を減少するという付加的利点を有する。この補助により、フランジ２がチューブの湾曲部及びひいては気管に対する適正な向きを確実に維持する。チューブがその壁厚内にルーメン（管腔）、例えば、カフ膨張ルーメン又は吸引ルーメンを有する必要がある場合、ルーメンの閉塞を回避するため、ルーメンはク、例えば、真直ぐな側面１３及び１３′に沿ってランプねじから離れるようずらして配置することができる。代案として、チューブに接触するクランプの端部は閉塞リスクを軽減する形状にして、ルーメンをねじクランプに整列させることができる。このことは、チューブに係合するクランプの部分がルーメンのいずれかの側方に配置されるよう、クランプの端部をサドル状に終端させることによって達成することができる。チューブの装置側端部の非円形断面は内部に存在し、外部断面形状は円形となり得る。

ロック構成は、ねじクランプを設ける必要はないが、他の種類のクランプ、例えば、カム部材、レバー、又は別のデバイスを設けることができる。

チューブは内部カニューレを設けることは必要でなく、なぜなら、本発明はクランプしたロックフランジを有するチューブのボアに沿って他のアイテム、例えば、吸引カテーテル又は内視鏡が自由に通過するのを確実にする利点も有するからである。

本発明は、気管切開チューブに限定するものではなく、身体から外部に延びるチューブを支持するための可動かつロック可能なフランジを有する他の医療外科チューブに使用することができる。

１チューブ
２フランジアセンブリ
３ロック構成
４シャフト
１０装置側端部領域
１１中間領域
１２患者側端部領域
１３真直ぐな断面又は側面
１３′ 真直ぐな断面又は側面
１４半円形断面
１４′ 半円形断面
１５長軸
１６短軸
２０内部カニューレ
２１ハブ
２２シャフト
３０カラー
３１ギャップ
３２ボス
３３ボア
３４ねじ
３５ねじ山付きシャフト
３６ヘッド
３７内端部

Claims

チューブと、前記チューブの長さに沿う少なくとも１つの領域で移動可能なフランジアセンブリとを有する医療外科チューブのアセンブリであり、前記フランジアセンブリが、前記チューブの幅にわたる圧迫力を加えて前記チューブを把持し、かつ前記フランジアセンブリの変位に抵抗するのに効果的なロック構成を備える、該アセンブリであって、前記チューブ（１）は、使用中に前記フランジアセンブリ（２）を位置決めすることができる前記領域（１０）の少なくとも大部分において、前記圧迫力が加わる軸線（１５）に沿う方向の内部寸法の方が前記軸線に直交する垂直方向（１６）の内部寸法よりも幅が広く、これによって、前記ロック構成（３）の前記領域において、前記軸線（１５）に沿う前記チューブ（１）の圧迫が、前記軸線（１５）に沿う前記チューブの内部寸法と前記軸線に直交する垂直方向（１６）の内部寸法との差を縮めようとする傾向を有する、ことを特徴とするアセンブリ。
請求項１記載のアセンブリにおいて、前記チューブ（１）の内部は、前記領域（１０）の前記大部分に沿って円の引き延ばし形状に類似する断面を有する、ことを特徴とするアセンブリ。
請求項１又は２記載のアセンブリにおいて、前記チューブ（１）の内部は、前記領域（１０）の前記大部分に沿って同一の内部断面及び外部断面を有する、ことを特徴とするアセンブリ。
請求項１〜３のうちいずれか一項記載のアセンブリにおいて、前記領域（１０）に沿う前記チューブ（１）の内部寸法は、前記チューブ（１）の曲率平面に直交する軸線（１５）に沿って幅が広い、ことを特徴とするアセンブリ。
請求項１〜４のうちいずれか一項記載のアセンブリにおいて、前記ロック構成（３）は、ねじクランプ（３０，３２，３６）を有する、ことを特徴とするアセンブリ。
請求項１〜５のうちいずれか一項記載のアセンブリにおいて、前記アセンブリは、前記チューブ（１）の内部に延在する内部カニューレ（２０）を有する、ことを特徴とするアセンブリ。
請求項１〜６のうちいずれか一項記載のアセンブリにおいて、前記内部カニューレ（２０）は、ほぼ円形の内部断面及び外部断面を有する、ことを特徴とするアセンブリ。
請求項１〜７のうちいずれか一項記載のアセンブリにおいて、前記チューブは、気管内に配置し得る患者側端部（１２）及びこれとは反対側で患者の外部に配置し得る装置側端部（１０）を有し、前記フランジアセンブリ（３）を位置決めすることができる前記領域（１０）は前記チューブ（１）の前記装置側端部に面している気管切開チューブ（１）である、ことを特徴とするアセンブリ。