JP2018509961A - ラムダ型固定装置 - Google Patents

ラムダ型固定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018509961A
JP2018509961A JP2017544772A JP2017544772A JP2018509961A JP 2018509961 A JP2018509961 A JP 2018509961A JP 2017544772 A JP2017544772 A JP 2017544772A JP 2017544772 A JP2017544772 A JP 2017544772A JP 2018509961 A JP2018509961 A JP 2018509961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
type
module
basic
ring
freedom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017544772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6556247B2 (ja
Inventor
デニズ アカリー,イブラヒム
デニズ アカリー,イブラヒム
ムトルー,フセイン
アヴサル,エルカン
アイディン,アフメット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JP2018509961A publication Critical patent/JP2018509961A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6556247B2 publication Critical patent/JP6556247B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/56Surgical instruments or methods for treatment of bones or joints; Devices specially adapted therefor
    • A61B17/58Surgical instruments or methods for treatment of bones or joints; Devices specially adapted therefor for osteosynthesis, e.g. bone plates, screws, setting implements or the like
    • A61B17/60Surgical instruments or methods for treatment of bones or joints; Devices specially adapted therefor for osteosynthesis, e.g. bone plates, screws, setting implements or the like for external osteosynthesis, e.g. distractors, contractors
    • A61B17/62Ring frames, i.e. devices extending around the bones to be positioned

Abstract

【構成】基本的に、本発明のλ型固定装置は、λ型モジュールと呼ぶ異なる3つの主構造要素によって相互に接続した、少なくとも2列の穴を有する2つのリングから構成する。異なる4種類のλ型モジュールを使用し、これらのうち2種類が基本型であり、残りの2つは下位クラスの型である。第1の基本型の場合、両端に3つの球面継手を有し、さらに長脚部を短脚部に接続する単純な回転継手、および脚部の長さを変更する2つのネジナット対を有する。第2の基本型の場合、長脚部の両端に2つの球面継手を有し、さらに脚部の長さを変更する2つのネジナットを有する。一種類のλ型モジュールのみを使用しても、異なる512通りの構成方法で固定装置を構成することができる。【選択図】図19

Description

本発明は工学技術と医療における整形外科術とが交差する多くの学問領域にわたる技術分野に属する。
本発明の対象用途は整形外科である。
本発明は、骨片を目的の位置に外部から移動し、四肢の骨折、変形などの医療における整形外科上の問題を解決できるモジュラーシステム(modular system:モジュール式システム)をその要旨とする。
整形外科的な創外固定施術において頻用されている施術具は、ヒンジ、ロッドおよびピン、ピン固定装置と呼ばれている古典的なフレームシステムなどの簡単な装置である。この種のフレームについては各種の実例があり、例示すると、ユニラテラルフレーム、ユニプレーナ/バイラテラルフレーム、バイプレーナ/ユニラテラルフレーム(frames such as unilateral,uniplanar bilateral,biplanar unilateral)がある(Donald et.al.,1982;Seligson et.al.,1982;Fernandez,1985;Fernandez,1992)。簡単な構造にもかかわらず、整形外科医にとって大きな負担である、時間がかかる上に複雑な施術計画を練った後に空間自由度が6(six degrees of freedom)の骨片に対して必要な並進および回転運動を与えるという難題がある。リング固定装置の提案は、創外固定装置(external fixator)用途における新規なステップとして認められている。すべての方向における動作を制御できるからである(Illizarov,1992)。近年、米国のJ.C.Taylorがパイオニアであり、この者によってTaylor’s Spatial Frame Fixator(時にはリング固定装置の間で“ヘキサポッド”と呼ばれこともある)と名付けられた固定装置が人気を博している(Taylor et.al.,1999;Seide et.al.,2004;Simpson et.al.,2008;Taylor,2015)。テイラーフレームは多数の特許を獲得し、利用を簡単にする方法も示されている(Austin et.al.,2004;Koo et.al.,2002)。この固定装置の場合、12の固定点(そのうち6つの固定点は上部フレームにあり、また6つの固定点は下部フレームにある)に6本のロッドを取り付けることによって2つのリングを相互接続する。これについては既に研究があり、シンギュラリティ(singularity:機構学的な特異点)分析をしない限り、この種の構造は安全に使用できないことが判明している(Akcali et.al.,2014)。さらに、取り付けられたロッドが、X線画像上で骨折線にある骨片の邪魔になる可能性がきわめて高い。さらに、整形外科医にとって、上下のリングを初期位置や最終位置のいずれかで平行配置し、そして処置の一部を行う前に、再計画や再測定が必要などの難しく、制限的な条件が存在している。他の特許文献もあり、構造パラメーターの変更や、プレローディングを行って、X線画像における望ましくない複雑さや汚染問題を解決することが提案されている(Karidis and Stevens.,2009;Karidis,2009)。また、英国では、“Storm”と呼ばれているシステムが実用化され、骨折した脛骨や大腿骨骨片(femur fragments)を修復する報告がある(Ogrodnik,2007)。ところが、このシステムは扱いにくく、患者がベッドに閉じ込められることになる。
Austin E., Schneider, J., Mullaney, M.W., Patent No: US2004/0073211A1 15 April 2004 Karidis, J.P., Stevens, P.M., Patent No: US2009/0036892A1 , 05 Feb. 2009 Karidis, J.P., Patent No: US2009/0036890A1, 05 Feb. 2009 Koo, J.K., Han, J.S., Han, C.S., Chol, I.H., Sim, J.H., Park, B.S., Kim, J.S., Kim, B.S., Kim, K.T., Shin, C.S., Cha, I.H., Patent No: US2002/0010465A1, 24 Jan. 2002 Taylor, J.C., Austin, E.G., Taylor, S.H., Patent No: US5971984A, 26 Oct. 1999
Akcali, I.D. and Mutlu, H., A novel approach in the direct kinematics of Stewart Platform mechanisms with planar platforms. ASME J. Mech. Design 128,Jan. 2006, 252-263 Akcali, I. D., Avsar, E., Un, M. K., Aydin, A., Ibrikci, T., Mutlu, H., Ozkan, C., Bicer, S.O., Durmaz, A. (2014, June), Displacement analysis of robotic frames for reliable and versatile use as external fixator. In Cyber Technology in Automation, Control, and Intelligent Systems (CYBER), 2014 IEEE 4th Annual International Conference on (pp. 180-185). IEEE Dhingra, A.K., Almadi, A.N., Kohli, D., A Grobner-Sylvester Hybrid Method for Closed-Form Displacement Analysis of Mechanisms, Journal of Mechanical Design, December 2000, Vol. 122, pp:431-438 Donald, G. and Seligson, D., Fixateur Systems in Current Use in Concepts in External Fixation, (Eds: Seligson, D. and Pope, M.) Grune and Stratton, (1982), pp:293-308 Fernandez, A.A., External Fixation of the Leg Using Unilateral Biplanar Frames, Arch. Orthop. Trauma Surg., 104 Springer Verlag, (1985),pp:182-186 Fernandez, A.A., External Fixation Using Pin Fixators, Injury 23, Supplement 4, (1992) Ilizarov, G., Transosseons. Berlin, Springer Verlag, (1992) Lee, T.Y., Shim, J.K., Forward Kinematics of the General 6-6 Stewart Platform Using Algebraic Elimination, Mechanism and Machine Theory, Vol.36, 2001, pp:1073-1085 Ogrodnik, P. Mending Broken Legs-The Staffordshire Orthopedic Reduction Machine, Ingenia, Issue 32, September (2007), pp: 25-29 Seide, K., Faschingbauer M., Wenzl M. E., Weinrich N.,Juergens C., A Hexapod Robot External Fixator For Computer Assisted Fracture Reduction And Deformity Correction, Int. J. Medical Robotics And Computer Assisted Surgery, Vol.1 Issue 1, (2004), pp: 64-69 Seligson, D., Pope, M.H., Concepts in External Fixation, Grune & Stratton, New York, (1982) Simpson, A.L, Burton Ma,Slagel, B., Borschneck D.P. and Ellis R.E., Computer-assisted distraction osteogenesis by Ilizarov's Method, The International Journal of Medical Robotics and Computed Assisted Surgery, 2008, 4, pp:310-320 Taylor, J.C., Correction of General Deformity with Taylor Spatial Frame Fixator, www.jcharlestaylor.com, (23/03/2015)
本発明の解決すべき問題、即ち本発明の目的は、使いやすい新規な創外固定装置であって、変位した骨片を目的の軸上で修復する整形外科の分野で利用でき、シンギュラリティ問題(singularity issues)を最小限に抑制でき、計算の負担をできるだけ緩和し、妨害のない領域をX線フィルムにおける鮮明な骨片画像のために確保でき、構造上の潜在的可能性および自由度を担保できる多方向機能を発現できる創外固定装置を提供することである。
基本的に、本発明は自由度が6で、2つの上下リングを接続することによって構成し、好ましくは少なくとも2つの同心円上に穴を秩序よく設け、3つのラムダ形(λ(lambda)−shaped)構造要素、即ちλ型モジュールを使用するモジュラー式平行ロボット構成に関する。λ型モジュールは、長脚部および短脚部として定義できる2つの円筒形の部材からなる。これら長短の脚部はいずれも長さが可変かつ固定の移動セグメントを有する。これら長短の脚部については、接続点が長脚部の長さが固定のセグメントに位置するように相互に接続する。長脚部の一端を上部リングに、他端を下部リングに、そして短脚部の自由端部を上部リングまたは下部リングのいずれかに接続することができる。これら基本特性によって単一のλ型モジュールは上下のリングを異なる8通りの方法で接続できる。長脚で長さが可変のセグメントについては、上部リング側に設けることができ、また長さが固定のセグメントについては、下部リング側に設けることができる。あるいは逆に、長脚部の長さが可変のセグメントを下部リング側に設けてもよく、長さが固定のセグメントを上部リング側に設けてもよい。さらに、長脚部の一端については、常時リングの一方に接続する一方で、他端については、他方のリングに接続し、短脚部の自由端部は長脚部の左手側から、あるいは右手側から上部リングか下部リングのいずれかに接続できる。このように、ロボット構成で3つのモジュールを創外固定装置として使用した場合には、8=512通りの異なる構築方法があり、これは、構成上の自由度および多様性が途方もなく高いことを意味する。
3つのλ型モジュールによって、2つのリングを接続するアセンブリーを基本的な構造とするロボット構造に、作動する6つの自由度になる基本的なλ型モジュールのタイプが2つある。第1の基本形のλ型モジュール(First basic λ−module type)は、長脚部の両端で3つの独立した軸の周りで回転できる球面継手、長短の脚部の接続点において自由度が1の単純な回転継手、および短脚部の自由端部において自由度が3の球面継手を有する構造要素である。図1を参照。第2の基本形のλ型モジュールは、長脚部の両端において自由度が3の球面継手、および長短の脚部の接続点および短脚部の自由端部において自由度が2の自在(カルダン)継手を有する構造要素である。図2を参照。
以下に簡単に説明するように図面および対応する説明から本発明の要旨が明らかになり、本発明の創外固定装置の部品(pieces)および特徴が明確になるはずである。
第1の基本形のλ型モジュールを示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールを示す図である。 第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプ(second kind)を示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを示す図である。 第1の基本形のλ型モジュールを使用することによって実現した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用することによって実現した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールを使用することによって構成した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用することによって構成した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 2列の穴を有する上部リング(1)および下部リング(2)を示す図である。 部材(part numbered)(3)を示す図である。 中間部品(4)を示す図である。 部品(pieces numbered)(5)および(6)を示す図である。 部材(7)および(8)を示す図である。 部材(10)を示す図である。 ナット(3)を端部に取り付けた円筒形部材(10)の組立体を示す図である。 部材(11)を示す図である。 λ型モジュールの長脚部の組立体を示す図である。 基本形のλ型モジュールの両タイプを併用した中間接続部品(12)を示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。
図5および図6の部材および部品の符号およびその説明は次の通りである。
(1)上部リング
(2)下部リング
(3)ナット
(4)中間部品
(5)中間接続部品
(6)中間部品(5)の止めネジ穴(set−screw hole)
(7)ネジ(11)に接続した球面継手部材
(8)リングに接続した球面継手部材
(9)λ型モジュールの短脚部の自由端部
(10)中空円筒形部材
(11)ネジ刻設円筒形部材
(12)λ型モジュールタイプの中間部品
創外固定装置のロボット構成では、第1の基本形のλ型モジュール(図1)は、一列の穴を有するリングと併用することができる。λ型モジュールの長短の脚部がこれら軸線とともに、これらを接続する回転継手の回転軸に対して直交する単一平面上に存在するからである。同じ平面に長短の脚部を存在させると、短脚部の長さおよびこの長さの変化量に多少の制限が生じることがある。この状態は、図3に示す第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプによって解消することができる。回転継手の回転軸を長脚部の軸線上の所定点に通すことによって、この第2のタイプにおいて短脚部がより長い長さを取る条件を満足できる(図3)。この場合、λ型モジュールの長短の脚部の軸線が、相互に平行で同時に回転継手の回転軸に対して垂直な2つ別な平面上に存在する。即ち、第2タイプ(図3)の継手特徴は、第1の基本形のモジュールに対して相違はないが、短脚部の軸線を、回転継手の回転軸にそって長脚部の軸に対して垂直な放射方向において外向きに見た場合、長脚部の軸上の所定点を通る線に対してシフトさせることによって大きな操作域を実現することができる。第1の基本形のモジュールの第2タイプを使用して固定装置を構成すると、実際に短脚部の自由端部を接続するために二列の穴を持つリングを利用できるため便利である。
第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプを実現するために行った一部変更と同様な一部変更は、第2の基本形のλ型モジュールにも適用できる。図4に、第2の基本形のλ型モジュールの長短の脚部を接続する自由度が2の自在継手(ユニヴァーサル ジョイント:universal joint)が横にシフトする第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを示す。第2の基本形のλ型モジュールの短脚部の操作域が拡大すると同時に、この一部変更によってより長い円筒形部材がこの領域に容易に嵌合する。
上部リングの3点に3つの継手および下部リングの6点に6つの継手を有するシステム、即ち(3−6)型システムを基本形のシステムとして考え、図1〜4に示す4つのλ型モジュールを使用して実現した創外固定装置デバイス選択肢をそれぞれ図5〜8に示す。図5に、第1の基本形の3つのλ型モジュールに上下のリングを接続することによって実現し、長脚部の長さが可変な移動セグメントが上部リング側にあり、かつ短脚部をすべて右手側から接続した(3−6)型の固定装置を示す。図6に、第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用した以外は同様にして構成した(3−6)型固定装置を示す。第2の基本形のλ型モジュールの3つの第1および第2タイプを使用して上下のリングを組み立てることによって実現した(3−6)型固定装置の実施例をそれぞれ図7および図8に示す。
λ型モジュールの細部について、このモジュールから構成した、図5に示す(3−6)型固定装置の一体性に言及しながら、図1に示す第1の基本形のλ型モジュールによって説明することにする。まず図9に、図5の第1の基本形のλ型モジュールを使用して、二列の穴を相互に接続した上部リング(1)および下部リング(2)を示す。本発明の対象となるλ型モジュールは、部品(4)、(5)および(6)を使用して、長さをナット(3)によって調節する長脚部を長脚部と同様な構造的特徴を備えた短脚部とともに組み立てることによって構成する。λ型モジュールの長脚部は、部材(7)および(8)からなる、自由度が3の自在継手によって上部リング(1)に接続し、同様な特性を備えた継手によって下部リング(2)に接続する。λ型モジュールの短脚部の自由端部(9)も、自由度が3の継手を使用して右手側から下部リング(2)に接続する。円筒形部材(10)および(11)は、すべてのλ型モジュールの長短の脚部の構造を反映して、ナット(3)によって相互に接続する。
図10に示す部材(3)は、取り付けネジを刻設した円筒形部材(11)とともにその最も狭い部分においてネジナット対を形成するもので、これは脚部の長さを変更するさいに利用できるものである。部材(3)は、直径が最大のその円筒形部分にローレット加工面(ギザギザ面)(knurled surface)を備えているため、手動回転に便利であり、また部材(3)はその上側外側部分に適正に切断された平面を備えているため、標準的なスパナ(wrench)を使用でき、同時にこの部材はナット(3)の軸および切断平面に対して垂直な円筒形の穴、およびその内側下部に、ナット(3)を中空の円筒形部材(10)に接続するリングの受け取りシートになる溝が刻設されている円筒形スペースを備える。
図11に中間接続部品(4)の細部を示すが、この部品(4)は回転継手の回転軸に対して垂直な同じ単一平面においてλ型モジュールの長短の脚部の軸線を保持し、それ自体に回転継手のピンが挿通する穴を有する一方で、回転継手の位置を接続ボルトナットによって長脚部の長さが固定のセグメント(10)の軸上の所定点に固定するものである。図12に回転継手の短い側にある部材(5)を示すが、この部材(5)は止めネジ穴(6)とともに部品(4)に着座し、相対回転が発生しないように部材(5)を短脚部のネジ端部に接続するために使用する。図13に自在継手を示すが、この自在継手は相対回転が発生しないように止めネジによってλ型モジュールの長脚部のネジ付き端部(11)に接続された部材(7)、および適当なネジによって上部リングに接続された部材(8)を備える。
図14に中空の円筒形部材(10)を示すが、この部材(10)は長短の脚部両者の構造中に存在し、長さが固定のセグメントである。この部材の下側部分に、自由度が2または3の自在継手を取り付ける止めネジ穴を設け、相互に反対方向における上側部分に2つの球面溝を設け、これらの溝に適当な寸法のボールを収容し、ナット(3)を取り付けることができるように切断されたリングシートを設ける。さらに、円筒形部材(10)の上端にある部分を円錐形にテーパー加工するため、ナット(3)およびリングの取り付けが容易になる。加えて、円筒形部材(10)の軸に対して平行にスロットを設け、線形目盛りに従ってグレードを設け、λ型モジュールの脚部の長さを測定するために使用する。図14を参照。中空の円筒形部材(10)へのナット(3)の組み付けを図15に示す。図15に示すように、ナット(3)をリングによってその着座部分に嵌合し、これを軸方向に並進することなく回転できるようにするとともに、ヘリカルスプリング(helical spring)によって円筒形部材(10)の表面の球面溝にボールを押圧する。なお、このスプリングについては、ナット(3)に属する、キャップを端部に位置させた状態で円筒形孔に挿入する。
λ型モジュールの長短脚部の全体構造内に存在し、かつ長さが可変な移動セグメントになる部材が円筒形部材(11)である。図16を参照。ナット(3)ネジに嵌合するネジを切った円筒形部材(11)の上端に、平坦面を形成し、ここに接続用止めネジの端部が着座する。なお、この平坦面は、直径が小さいステップ付き部分の側に設けるため、円筒形部材が接続される継手要素に対して回転することはない。また、円筒形部材(11)の下端には、適当な大きさの表示ピン(indicator pin)を取り付ける円筒形部材の軸に対して垂直な方向に穴をあけ、ネジ穴を設ける。図16を参照。
図17は、上下のリングを相互に接続するλ型モジュールの長脚部の組立形態の、2つの相互に垂直方向における図であり、また長手方向(long axis)における横断面図である。両端の自由度が3の自在継手(7)は止めネジによって上部側のネジ(11)に取り付け、同様に止めネジによって下側に長さスケールを備えた中空の円筒形部材(10)に取り付ける。さらに、長脚部の長さが固定の円筒形セグメント(10)に、リングおよび中間接続部品(4)または(12)によってナット(3)を取り付け、これら接続部品にボルトナットによって短脚部を接続する。中間接続部品(12)は、突出する円筒体によって、自由度が2の自在継手の固定接続軸、および突出円筒体の軸が垂直になるボルトナットによって円筒体(10)の軸に接続されることによって第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプの簡単な、自由度が1の回転継手の回転軸を構成する。表示ピンについては、その寸法が円筒体(10)に切られたスケール付きスロットの寸法に合うように、止めネジによってネジ(11)の端部に設ける。図17から、円筒形部材(10)の軸の周りでナットを回転させると、ナット(3)に接続されたネジ(11)が円筒体の軸にそって並進し、長脚部の長さが可変のセグメントの長さが変化することが理解できるはずである。ボールは、バネの作用を受けて、ロッキング機能の仕事を行い、ナット(3)が半回転する毎に球面溝の表面に着座することによって脚部の長さを固定する。従って、ネジピッチの半分に等しいレゾルーション(resolution)でλ型モジュールの脚部サイズを加減することができる。
図17の長脚部の構造および長さ変化に関する説明は短脚部にも該当する。なお、両端の継手の自由度が3の止めネジを取り外す場合には、代わりに適切な継手を設けるとともに、長さが固定のセグメントの中間接続部品(12)を取り外す。両端の継手および中間接続部品(4または12)を使用しない場合には、基本形の的に中空の円筒形部材(10)をナット(3)で接合することによって長短脚部を組み立てる。
以上、2つの基本形のλ型モジュールを使用した状態の、λ型モジュールの4種類の異なるタイプに共通する特徴を説明してきた。この点に関して、異なる要素について説明することにする。これらの内の一つは、第1の基本形のλ型モジュールの二種類のタイプの中間にある。相違点は、図5の部品(4)(詳細は図11に示す)がλ型モジュールの第1タイプに存在する一方で、図6の部品(12)(詳細は図18に示す)がλ型モジュールの第2タイプに存在する点にある。図18に示す全く同じ部品については、長短の脚部を相互に接続するさいに第2の基本形のλ型モジュールの2つのタイプの両者に利用でき、そして相互に90℃分離した2つの異なる位置でこれを評価する。この状態は図2、図4、図7および図8からよく理解できるはずである。λ型モジュール間に相違を作るもう一つの理由は、構造的に類似しているにもかかわらず、自由度が3の自在継手は、図5の部材(8)の場合と同様に、接続ボルトともに、リングに対して穴の軸の周りで自由に回転できる一方、短脚部の両端に取り付けられ、自由度が2の自在継手は、図2、図4、図7および図8に見られるように、これが接続される部材に対して自由に回転できないことにある。このために、継手をリングに接続するボルトは、自由度が2の自在継手の場合には、堅固に取り付ける一方、自由度が3の自在継手の場合には、ネジ部分の長さを調節することによってネジヘッドとリングの接触面間にクリアランス(clearance)を残して、ネジがリングに対して相対的に回転するように構成する。
基本形のλ型モジュールの際立った構造的特徴を吟味することによって、幾何学的に多くの手段を含むλ型モジュールで課題を解決する新しいデバイスアーキテクチャーと従来の固定装置との相違がよく認識できるはずである。基本的に、第1の基本形のλ型モジュールは自由度が3の3つの球面継手、自由度が1の一つの回転継手および自由度が1の2つのネジ対を有する一方で、第2の基本形のλ型モジュールは自由度が3の2つの球面継手、自由度が2の2つの自在(カルダン)継手および自由度が1の2つのネジ対を有する。これら両モジュールに共通していることは、両モジュールの長脚部の端部に自由度が3の継手が存在し、かつ両モジュール内において相互に移動できる4つの実質的な部材(body)が存在していることである。それ自体がモジュラー式構造であることが容易に認識できる2つの基本形のモジュールの場合、好適な止めネジによって、かつ図11、図12および図18の中間部品の価値を見極めることによって短脚部の端部にある継手を変更できる特徴があるため、4つの異なるλ型モジュールタイプの中においてあるタイプから他のタイプに移行することが容易になる。このモジュラー式構造の特徴によって、モジュールを使用して構成できる新規な固定装置を組み立てることが極めて容易になる。
第1モジュールから誘導される平行ロボット構造(parallel robotic structure)では、本質的に、合計で9つの、自由度が3の球面継手を6つの、自由度が1のネジナット対および3つの、自由度が1の回転継手と併用する。他方、第2モジュールから誘導される平行ロボット構成には、6つの、自由度が3の球面継手、6つのネジナット対および6つの、自由度が2の自在(カルダン)継手が存在する。即ち、基本的には、上下のリング間における3回転および3並進からなる自由度が6の相対運動が生じる結果、2つのモジュールによって新規な固定装置のアーキテクチャーが実現する。この結果、目的に応じて、リングに取り付けられる骨片を位置決めすることが容易になる。
上記の原理の枠内で2つのモジュールから実現した平行ロボット構成によって、固定装置が骨片を安定した平衡状態で保持する機能、および脚部長さの加減調節を介して外部手段によって医療上の制約に合わせてこれらを移動させる機能を遂行することが可能になる。さらに、システムの有効自由度が能動的なネジナット対の個数に等しいため、すべてのネジナット対を非動作状態に保持(ロック(lock up))することによって、システムを安定した静的平衡状態に保持できる。
既に説明したように、3本の直交軸の周りで2方向に角度がほぼ180°の一つのλ型モジュールを回転させることによって、一つのλ型モジュールが2=8通りの異なる方法で上下のリングを接続することが可能になる。これとは別に、同じ型のλ型モジュールを3つ使用して構成した固定装置には8=512の異なる構成が考えられる。4つの異なる種類のλ型モジュールから新規な装置構造を形成する場合には、固定装置を構成するために合計で4×512=32,768通りの異なる可能性が考えられる。これは、本発明の新規なモジュラーシステムがきわめて自由度の高い構造を有することを明らかにするものである。
上記の512通りの構成体の実施例として、4つの異なる型のλ型モジュールを使用して形成できる多種多様な固定装置構成を例示できる。図19に、第1タイプの第1λ型モジュールのみを使用して構成し、すべての短脚部を右手側から長脚部に接続した(3−6)システムを示す。図19に示すシステムのλ型モジュールのうちの一つにおける短脚部の端部にある球面自在継手(自由度は3)の一つを下部リングから取り外し、上部リングに接続した場合には、図20に示す(4−5)システムが得られる。図19に示すシステムのλ型モジュールの短脚部の端部にある球面自在継手の二つを下部リングから取り外し、上部リングに接続した場合、今度は図21に示す(5−4)システムが得られる。図19に示すすべてのλ型モジュールの短脚部の端部にある3つの球面自在継手すべてを上部リングに接続した場合には、図22に示す(6−3)システムが得られる。図19、図20、図21および図22において、λ型モジュールの長脚部の長さが可変のネジ付設部材は上部リング近くに保持される一方、長さが固定の部材は下部リングに隣接する。長脚部の長さが可変のネジ付設部材が下部リングにより近く、そして長さが固定の部材が上部リングにより近くなるように平行ロボット構造を構成した場合、得られる構成は既に説明した構成とは基本形の的に相違しないが、関係する正運動学計算および逆運動学計算(direct and inverse kinematic calculations)が変わってくる。この理由から、固定システムを構築するさいにあらゆる種類のλ型モジュールを使用する8通りの異なる方法について説明するのが適切と考える。ここでは、異なる構成をもつシステムの実施例のみを選択する。
図23、図24、図25および図26それぞれに、ここでは(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼び、そして上部リング上の3点、4点、5点および6点に球面自在継手を有し、かつそれぞれに下部リング上の6点、5点、4点および3点に球面自在継手を有し、すべてのλ型モジュールが、すべての短脚部を右手側から長脚部に接続した第1型モジュールの第2タイプからなる固定装置構成を示す。図27、図28、図29および図30それぞれに、ここでは(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼び、そして上部リング上の3点、4点、5点および6点に球面自在継手有し、かつそれぞれに下部リング上の6点、5点、4点および3点に球面自在継手を有し、すべてのλ型モジュールが、すべての短脚部を右手側から長脚部に接続した第2型モジュールの第1タイプからなる固定装置構成を示す。固定装置を組み立てる工程を、第2型のλ型モジュールの第2タイプを対象として短脚部のすべてを右手側から長脚部に接続した場合に適用する場合、(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置構成をそれぞれ図31、図32、図33および図34に示す。
図35〜38にそれぞれ示すように、固定装置の構成方法を、上部リングに3つ、4つ、5つおよび6つの接続点が、そして下部リングに6つ、5つ、4つおよび3つの接続点が形成するように左手側から短脚部を長脚部に接続した第1の形式のλ型モジュールの第1タイプに適用した場合、(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ装置構造が得られる。第1の形式のλ型モジュールの第2タイプを利用して、その他はすべて同じ条件でこの構成方法を実施した場合、それぞれ図39〜42に示すように、(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置のアーキテクチャー(architectures)が得られる。他の条件を同じにして、第2の形式のλ型モジュールの第1タイプを利用して上記の構成方法を実施した場合、それぞれ図43〜46に示す(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置のアーキテクチャーが得られる。また、他の状態をすべて同じにした状態で上記の構成方法を適用するλ型モジュールとして第2形式の第2タイプを選択した場合には、それぞれ図47〜50に示す(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置のアーキテクチャーが得られる。
λ型モジュール、およびこれらを有するため、自由度がきわめて高い構造の創外固定装置の場合、Taylor’s Spatial Frameよりも非常に優れた構造上の特性を有する。本発明の第1の特性は、本システムが合計で9つの点で上下のリングを接合する構造をもつ点にあり、一方、Taylor’s Spatial Frameの場合、合計で12の点で2つのリングを接合する構造である。整形外科施術において、これはTaylor’s Systemの場合、組立工程時により多くの継手を使用し、従って時間および労力がより必要になることを意味し、一方、本システムの場合には、セットアップ(set up:組立調整)に必要な時間および労力がこれよりも少なくて済む。モジュラー式構造を使用する新規システムの第2の特性は、Taylor’s Systemはただ一つのセットアップ(set−up)しかないが、ある一つの型のλ型モジュールの一つのタイプでも、512通りの構築工程が考えられ、4つの異なるモジュールを使用することによって、合計で32,768通りの異なる構築工程を実現できる。
本発明の新規な固定装置の最も重要な作用効果の一つは、Taylor’s Spatial Frameの構造に内在する潜在的な異常リスクの多くが、本発明の新規なシステムには存在しないことである。例えば、Taylor’s Systemの構造の場合、治療過程の任意段階時においてシステムの平衡位置が不安定になる平行四辺形が発生する確率は、平面数で言えば6×5/2=15であるが、本発明の新規なシステムの場合、この平面数は3×2/2=3に過ぎない。また、遠位リングに作用する力の4方向が治療の任意段階中にある共通点を通過するフレームの構成異常が発生する確率は6×5×4×3/24=15回であるが、本発明の新規なシステムの場合はゼロに過ぎない。本発明の新規なシステムの場合、上部リング(1)および下部リング(2)の半径が等しくなくなるように単純な方法を取った場合、そして治療開始時にわずか3対の長脚部がいかなる平行四辺形も含まないように構成した場合、望ましくない異常に遭遇するリスクはゼロまで低くなる。
全体構成が(6−6)型のStewart Platformに類似しているTaylor’s Spatial Frameの場合、解析上正確な解を得るさいに膨大な量の計算が必要である(Dhingra et.al.,2000;Lee et.al.,2001を参照)が、本発明の新規なシステムでは、計算量は比較的少なくて済む。計算量が合理的であることが示されている(3−3)型のStewart Platformに落とし込むことによって正確な解が得られるからである(Akcali and Mutlu、2006を参照)。
骨片の画像がフレーム部材の画像に一致する確率は、本発明の新規なシステムではきわめて低い。使用する長脚部が3つに過ぎず、また骨の画像に6つの脚部画像が重なる確率もTaylor’s Systemに6つの脚部画像が存在している以上、骨折部位において高いからである。さらに、一つの型のλ型モジュールに基づいて固定装置には512通りの異なる構築工程があり、モジュラー式構造によって一つの構築工程から他の構築工程に移行することが容易であるため、鮮明な画像を得ることができる妨害のない領域を得ることがきわめて容易である。
結論としては、本発明の創外固定装置は外部制御式の機械的手段として動作し、骨片の解剖学的軸への整合、骨の奇形矯正や骨延長法などの整形外科上の問題を解決するさいに有利であり、また異常問題からはかけ離れたいくつかの解決策に寄与するもので、ほとんど計算することなく正確な計算を可能にし、従って使用部品数がすくないため、構造上の自由度の高い、きわめて多数の構築工程を可能にすることによってX線フィルムにおいて妨害のない画像の領域を確保でき、従って整形外科上の問題を解決できると言える。
1:上部リング
2:下部リング
3:ナット
4:中間部品
5:中間接続部品
6:中間部品(5)の止めネジ穴
7:ネジ(11)に接続した球面継手部材
8:リングに接続した球面継手部材
9:λ型モジュールの短脚部の自由端部
10:中空円筒形部材
11:ネジ刻設円筒形部材
12:λ型モジュールタイプの中間部品
本発明は工学技術と医療における整形外科術とが交差する多くの学問領域にわたる技術分野に属する。
本発明の対象用途は整形外科である。
本発明は、骨片を目的の位置に外部から移動し、四肢の骨折、変形などの医療における整形外科上の問題を解決できるモジュラーシステム(modular system:モジュール式システム)をその要旨とする。
整形外科的な創外固定施術において頻用されている施術具は、ヒンジ、ロッドおよびピン、ピン固定装置と呼ばれている古典的なフレームシステムなどの簡単な装置である。この種のフレームについては各種の実例があり、例示すると、ユニラテラルフレーム、ユニプレーナ/バイラテラルフレーム、バイプレーナ/ユニラテラルフレーム(frames such as unilateral,uniplanar bilateral,biplanar unilateral)がある(Donald et.al.,1982;Seligson et.al.,1982;Fernandez,1985;Fernandez,1992)。簡単な構造にもかかわらず、整形外科医にとって大きな負担である、時間がかかる上に複雑な施術計画を練った後に空間自由度が6(six degrees of freedom)の骨片に対して必要な並進および回転運動を与えるという難題がある。リング固定装置の提案は、創外固定装置(external fixator)用途における新規なステップとして認められている。すべての方向における動作を制御できるからである(Illizarov,1992)。近年、米国のJ.C.Taylorがパイオニアであり、この者によってTaylor’s Spatial Frame Fixator(時にはリング固定装置の間で“ヘキサポッド”と呼ばれこともある)と名付けられた固定装置が人気を博している(Taylor et.al.,1999;Seide et.al.,2004;Simpson et.al.,2008;Taylor,2015)。テイラーフレームは多数の特許を獲得し、利用を簡単にする方法も示されている(Austin et.al.,2004;Koo et.al.,2002)。この固定装置の場合、12の固定点(そのうち6つの固定点は上部フレームにあり、また6つの固定点は下部フレームにある)に6本のロッドを取り付けることによって2つのリングを相互接続する。これについては既に研究があり、シンギュラリティ(singularity:機構学的な特異点)分析をしない限り、この種の構造は安全に使用できないことが判明している(Akcali et.al.,2014)。さらに、取り付けられたロッドが、X線画像上で骨折線にある骨片の邪魔になる可能性がきわめて高い。さらに、整形外科医にとって、上下のリングを初期位置や最終位置のいずれかで平行配置し、そして処置の一部を行う前に、再計画や再測定が必要などの難しく、制限的な条件が存在している。他の特許文献もあり、構造パラメーターの変更や、プレローディングを行って、X線画像における望ましくない複雑さや汚染問題を解決することが提案されている(Karidis and Stevens.,2009;Karidis,2009)。また、英国では、“Storm”と呼ばれているシステムが実用化され、骨折した脛骨や大腿骨骨片(femur fragments)を修復する報告がある(Ogrodnik,2007)。ところが、このシステムは扱いにくく、患者がベッドに閉じ込められることになる。
ごく最近になって、2件の特許文献(Wong、K−M、2011、およびTamer、I.、2012)が発行されている。一つは「整形外科用創外固定装置」であって、ヘキサポッドと呼称されるロボット機構に基づいており、対称的に配置した12の接続点を介して6つの脚部が単列の穴を備えた2つのリングに接続している(Wong、K−M.、2011)。これは、組立(セットアップ)時間が長く、シンギュラリティ(singularity:機構学的な特異点)の恐れもあり、その上、この組立体がX線撮像の邪魔になる可能性が高いことがこの装置の明確な欠点になる。他の一つは、16本の縁辺接線を必須として構成された定形構造を有する「直交した縁辺接線の幾何的配列を有する装置」に関する(Tamer、I.、2012)。この装置の場合、8つのアームを8つのスクリュペア(螺子対)によって操作し、2つの特別なプレート間に自由度が6の相対運動を発生する。この構造システムは多くの部材と共に16の継手の位置が固定かつ予め設定されているので、整形外科医がこの装置を組み立てるさいに、制約があり過ぎまた複雑さも増す。従って、整形外科医にとって不必要なほどコスト、時間および労力がかかり過ぎる。
Austin E., Schneider, J., Mullaney, M.W., Patent No: US2004/0073211A1 15 April 2004 Karidis, J.P., Stevens, P.M., Patent No: US2009/0036892A1 , 05 Feb. 2009 Karidis, J.P., Patent No: US2009/0036890A1, 05 Feb. 2009 Koo, J.K., Han, J.S., Han, C.S., Chol, I.H., Sim, J.H., Park, B.S., Kim, J.S., Kim, B.S., Kim, K.T., Shin, C.S., Cha, I.H., Patent No: US2002/0010465A1, 24 Jan. 2002 Taylor, J.C., Austin, E.G., Taylor, S.H., Patent No: US5971984A, 26 Oct. 1999 Tamer,I.WO/2012/102685 A1 TR, 2 August 2012 Wong, K-M, Patent No: US2011/0208187 A1 25 August 2011
Akcali, I.D. and Mutlu, H., A novel approach in the direct kinematics of Stewart Platform mechanisms with planar platforms. ASME J. Mech. Design 128,Jan. 2006, 252-263 Akcali, I. D., Avsar, E., Un, M. K., Aydin, A., Ibrikci, T., Mutlu, H., Ozkan, C., Bicer, S.O., Durmaz, A. (2014, June), Displacement analysis of robotic frames for reliable and versatile use as external fixator. In Cyber Technology in Automation, Control, and Intelligent Systems (CYBER), 2014 IEEE 4th Annual International Conference on (pp. 180-185). IEEE Dhingra, A.K., Almadi, A.N., Kohli, D., A Grobner-Sylvester Hybrid Method for Closed-Form Displacement Analysis of Mechanisms, Journal of Mechanical Design, December 2000, Vol. 122, pp:431-438 Donald, G. and Seligson, D., Fixateur Systems in Current Use in Concepts in External Fixation, (Eds: Seligson, D. and Pope, M.) Grune and Stratton, (1982), pp:293-308 Fernandez, A.A., External Fixation of the Leg Using Unilateral Biplanar Frames, Arch. Orthop. Trauma Surg., 104 Springer Verlag, (1985),pp:182-186 Fernandez, A.A., External Fixation Using Pin Fixators, Injury 23, Supplement 4, (1992) Ilizarov, G., Transosseons. Berlin, Springer Verlag, (1992) Lee, T.Y., Shim, J.K., Forward Kinematics of the General 6-6 Stewart Platform Using Algebraic Elimination, Mechanism and Machine Theory, Vol.36, 2001, pp:1073-1085 Ogrodnik, P. Mending Broken Legs-The Staffordshire Orthopedic Reduction Machine, Ingenia, Issue 32, September (2007), pp: 25-29 Seide, K., Faschingbauer M., Wenzl M. E., Weinrich N.,Juergens C., A Hexapod Robot External Fixator For Computer Assisted Fracture Reduction And Deformity Correction, Int. J. Medical Robotics And Computer Assisted Surgery, Vol.1 Issue 1, (2004), pp: 64-69 Seligson, D., Pope, M.H., Concepts in External Fixation, Grune & Stratton, New York, (1982) Simpson, A.L, Burton Ma,Slagel, B., Borschneck D.P. and Ellis R.E., Computer-assisted distraction osteogenesis by Ilizarov's Method, The International Journal of Medical Robotics and Computed Assisted Surgery, 2008, 4, pp:310-320 Taylor, J.C., Correction of General Deformity with Taylor Spatial Frame Fixator, www.jcharlestaylor.com, (23/03/2015)
本発明の解決すべき問題、即ち本発明の目的は、使いやすい新規な創外固定装置であって、変位した骨片を目的の軸上で修復する整形外科の分野で利用でき、シンギュラリティ問題(singularity issues:特異点に関する課題)を最小限に抑制でき、計算の負担をできるだけ緩和し、妨害のない領域をX線フィルムにおける鮮明な骨片画像のために確保でき、構造上の潜在的可能性および自由度を担保できる多方向機能を発現できる創外固定装置を提供することである。
基本的に、本発明は自由度が6で、2つの平坦な平面状の上下リングを接続することによって構成し、好ましくは少なくとも2つの同心円上に穴を秩序よく一様に設け、3つより多くも少なくもなく、正に3つのラムダ形(λ(lambda)−shaped)構造要素、即ちλ型モジュールを使用するモジュラー式平行ロボット構成に関する。λ型モジュールは、長脚部および短脚部として定義できる2つの円筒形の部材からなる。これら長短の脚部はいずれも長さが可変かつ固定の移動セグメントを有する。これら長短の脚部については、接続点が長脚部の長さが固定のセグメントに位置するように相互に接続する。長脚部の一端を上部リングに、他端を下部リングに、そして短脚部の自由端部を上部リングまたは下部リングのいずれかに接続することができる。これら基本特性によって単一のλ型モジュールは上下のリングを異なる8通りの方法で接続できる。長脚で長さが可変のセグメントについては、上部リング側に設けることができ、また長さが固定のセグメントについては、下部リング側に設けることができる。あるいは逆に、長脚部の長さが可変のセグメントを下部リング側に設けてもよく、長さが固定のセグメントを上部リング側に設けてもよい。さらに、長脚部の一端については、常時リングの一方に接続する一方で、他端については、他方のリングに接続し、短脚部の自由端部は長脚部の左手側から、あるいは右手側から上部リングか下部リングのいずれかに接続できる。このように、ロボット構成で3つのモジュールを創外固定装置として使用した場合には、8=512通りの異なる構築方法があり、これは、構成上の自由度および多様性が途方もなく高いことを意味する。
ところで、3個より多くも少なくもなく、正に3つのλ型モジュールによって平坦な平面である2つのリングを接続するアセンブリーを基本的な構造とするロボット構造に、長脚部や短脚部の長さが固定の時に動作しない非作動であり、且つ長脚部や短脚部の長さが変化した時に動作して作動する6つの自由度になる基本的なλ型モジュールのタイプが2つある。第1の基本形のλ型モジュール(First basic λ−module type)は、長脚部の両端で3つの独立した軸の周りで回転できる球面継手、長短の脚部の接続点において自由度が1の単純な回転継手、および短脚部の自由端部において自由度が3の球面継手を有する構造要素である。図1を参照。第2の基本形のλ型モジュールは、長脚部の両端において自由度が3の球面継手、および長短の脚部の接続点および短脚部の自由端部において自由度が2の自在(カルダン)継手を有する構造要素である。図2を参照。
以下に簡単に説明するように図面および対応する説明から本発明の要旨が明らかになり、本発明の創外固定装置の部品(pieces)および特徴が明確になるはずである。
第1の基本形のλ型モジュールを示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールを示す図である。 第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプ(second kind)を示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを示す図である。 第1の基本形のλ型モジュールを使用することによって実現した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用することによって実現した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールを使用することによって構成した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用することによって構成した(3−6)型固定装置の実施例を示す図である。 2列の穴を有する上部リング(1)および下部リング(2)を示す図である。 部材(part numbered)(3)を示す図である。 中間部品(4)を示す図である。 部品(pieces numbered)(5)および(6)を示す図である。 部材(7)および(8)を示す図である。 部材(10)を示す図である。 ナット(3)を端部に取り付けた円筒形部材(10)の組立体を示す図である。 部材(11)を示す図である。 λ型モジュールの長脚部の組立体を示す図である。 基本形のλ型モジュールの両タイプを併用した中間接続部品(12)を示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第1のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第1タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(3−6)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(4−5)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(5−4)システムを示す図である。 すべての短脚部を左手側から接続した第2のλ型モジュールの第2タイプを使用して構成した(6−3)システムを示す図である。
図5および図6の部材および部品の符号およびその説明は次の通りである。
(1)上部リング
(2)下部リング
(3)ナット
(4)中間部品
(5)中間接続部品
(6)中間部品(5)の止めネジ穴(set−screw hole)
(7)ネジ(11)に接続した球面継手部材
(8)リングに接続した球面継手部材
(9)λ型モジュールの短脚部の自由端部
(10)中空円筒形部材
(11)ネジ刻設円筒形部材
(12)λ型モジュールタイプの中間部品
創外固定装置のロボット構成では、第1の基本形のλ型モジュール(図1)は、一列の穴を有するリングと併用することができる。λ型モジュールの長短の脚部がこれら軸線とともに、これらを接続する回転継手の回転軸に対して直交する単一平面上に存在するからである。同じ平面に長短の脚部を存在させると、短脚部の長さおよびこの長さの変化量に多少の制限が生じることがある。この状態は、図3に示す第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプによって解消することができる。回転継手の回転軸を長脚部の軸線上の所定点に通すことによって、この第2のタイプにおいて短脚部がより長い長さを取る条件を満足できる(図3)。この場合、λ型モジュールの長短の脚部の軸線が、相互に平行で同時に回転継手の回転軸に対して垂直な2つ別な平面上に存在する。即ち、第2タイプ(図3)の継手特徴は、第1の基本形のモジュールに対して相違はないが、短脚部の軸線を、回転継手の回転軸にそって長脚部の軸に対して垂直な放射方向において外向きに見た場合、長脚部の軸上の所定点を通る線に対してシフトさせることによって大きな操作域を実現することができる。第1の基本形のモジュールの第2タイプを使用して固定装置を構成すると、実際に短脚部の自由端部を接続するために二列の穴を持つリングを利用できるため便利である。
第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプを実現するために行った一部変更と同様な一部変更は、第2の基本形のλ型モジュールにも適用できる。図4に、第2の基本形のλ型モジュールの長短の脚部を接続する自由度が2の自在継手(ユニヴァーサル ジョイント:universal joint)が横にシフトする第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを示す。第2の基本形のλ型モジュールの短脚部の操作域が拡大すると同時に、この一部変更によってより長い円筒形部材がこの領域に容易に嵌合する。
上部リングの3点に3つの継手および下部リングの6点に6つの継手を有するシステム、即ち(3−6)型システムを基本形のシステムとして考え、図1〜4に示す4つの異なるλ型モジュールを使用して実現した創外固定装置デバイス選択肢をそれぞれ図5〜8に示す。図5に、第1の基本形の3つのλ型モジュールに上下のリングを接続することによって実現し、長脚部の長さが可変な移動セグメントが上部リング側にあり、かつ短脚部をすべて右手側から接続した(3−6)型の固定装置を示す。図6に、第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用した以外は同様にして構成した(3−6)型固定装置を示す。第2の基本形のλ型モジュールの3つの第1および第2タイプを使用して上下のリングを組み立てることによって実現した(3−6)型固定装置の実施例をそれぞれ図7および図8に示す。
λ型モジュールの細部について、このモジュールから構成した、図5に示す(3−6)型固定装置の一体性に言及しながら、図1に示す第1の基本形のλ型モジュールによって説明することにする。まず図9に、図5の第1の基本形のλ型モジュールを使用して、二列の穴を相互に接続した平坦な平面状の上部リング(1)および平坦な平面状の下部リング(2)を示す。本発明の対象となるλ型モジュールは、部品(4)、(5)および(6)を使用して、長さをナット(3)によって調節する長脚部を長脚部と同様な構造的特徴を備えた短脚部とともに組み立てることによって構成する。λ型モジュールの長脚部は、部材(7)および(8)からなる、自由度が3の自在継手によって上部リング(1)に接続し、同様な特性を備えた継手によって下部リング(2)に接続する。λ型モジュールの短脚部の自由端部(9)も、自由度が3の継手を使用して右手側から下部リング(2)に接続する。円筒形部材(10)および(11)は、すべてのλ型モジュールの長短の脚部の構造を反映して、ナット(3)によって相互に接続する。
図10に示す部材(3)は、取り付けネジを刻設した円筒形部材(11)とともにその最も狭い部分においてネジナット対を形成するもので、これは脚部の長さを変更するさいに利用できるものである。部材(3)は、直径が最大のその円筒形部分にローレット加工面(ギザギザ面)(knurled surface)を備えているため、手動回転に便利であり、また部材(3)はその上側外側部分に適正に切断された平面を備えているため、標準的なスパナ(wrench)を使用でき、同時にこの部材はナット(3)の軸および切断平面に対して垂直な円筒形の穴、およびその内側下部に、ナット(3)を中空の円筒形部材(10)に接続するリングの受け取りシートになる溝が刻設されている円筒形スペースを備える。
図11に中間接続部品(4)の細部を示すが、この部品(4)は回転継手の回転軸に対して垂直な同じ単一平面においてλ型モジュールの長短の脚部の軸線を保持し、それ自体に回転継手のピンが挿通する穴を有する一方で、回転継手の位置を接続ボルトナットによって長脚部の長さが固定のセグメント(10)の軸上の所定点に固定するものである。図12に回転継手の短い側にある部材(5)を示すが、この部材(5)は止めネジ穴(6)とともに部品(4)に着座し、相対回転が発生しないように部材(5)を短脚部のネジ端部に接続するために使用する。図13に自在継手を示すが、この自在継手は相対回転が発生しないように止めネジによってλ型モジュールの長脚部のネジ付き端部(11)に接続された部材(7)、および適当なネジによって上部リングに接続された部材(8)を備える。
図14に中空の円筒形部材(10)を示すが、この部材(10)は長短の脚部両者の構造中に存在し、長さが固定のセグメントである。この部材の下側部分に、自由度が2または3の自在継手を取り付ける止めネジ穴を設け、相互に反対方向における上側部分に2つの球面溝を設け、これらの溝に適当な寸法のボールを収容し、ナット(3)を取り付けることができるように切断されたリングシートを設ける。さらに、円筒形部材(10)の上端にある部分を円錐形にテーパー加工するため、ナット(3)およびリングの取り付けが容易になる。加えて、円筒形部材(10)の軸に対して平行にスロットを設け、線形目盛りに従ってグレードを設け、λ型モジュールの脚部の長さを測定するために使用する。図14を参照。中空の円筒形部材(10)へのナット(3)の組み付けを図15に示す。図15に示すように、ナット(3)をリングによってその着座部分に嵌合し、これを軸方向に並進することなく回転できるようにするとともに、ヘリカルスプリング(helical spring)によって円筒形部材(10)の表面の球面溝にボールを押圧する。なお、このスプリングについては、ナット(3)に属する、キャップを端部に位置させた状態で円筒形孔に挿入する。
λ型モジュールの長短脚部の全体構造内に存在し、かつ長さが可変な移動セグメントになる部材が円筒形部材(11)である。図16を参照。ナット(3)ネジに嵌合するネジを切った円筒形部材(11)の上端に、平坦面を形成し、ここに接続用止めネジの端部が着座する。なお、この平坦面は、直径が小さいステップ付き部分の側に設けるため、円筒形部材が接続される継手要素に対して回転することはない。また、円筒形部材(11)の下端には、適当な大きさの表示ピン(indicator pin)を取り付ける円筒形部材の軸に対して垂直な方向に穴をあけ、ネジ穴を設ける。図16を参照。
図17は、上下のリングを相互に接続するλ型モジュールの長脚部の組立形態の、2つの相互に垂直方向における図であり、また長手方向(long axis)における横断面図である。両端の自由度が3の自在継手(7)は止めネジによって上部側のネジ(11)に取り付け、同様に止めネジによって下側に長さスケールを備えた中空の円筒形部材(10)に取り付ける。さらに、長脚部の長さが固定の円筒形セグメント(10)に、リングおよび中間接続部品(4)または(12)によってナット(3)を取り付け、これら接続部品にボルトナットによって短脚部を接続する。中間接続部品(12)は、突出する円筒体によって、自由度が2の自在継手の固定接続軸、および突出円筒体の軸が垂直になるボルトナットによって円筒体(10)の軸に接続されることによって第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプの簡単な、自由度が1の回転継手の回転軸を構成する。表示ピンについては、その寸法が円筒体(10)に切られたスケール付きスロットの寸法に合うように、止めネジによってネジ(11)の端部に設ける。図17から、円筒形部材(10)の軸の周りでナットを回転させると、ナット(3)に接続されたネジ(11)が円筒体の軸にそって並進し、長脚部の長さが可変のセグメントの長さが変化することが理解できるはずである。ボールは、バネの作用を受けて、ロッキング機能の仕事を行い、ナット(3)が半回転する毎に球面溝の表面に着座することによって脚部の長さを固定する。従って、ネジピッチの半分に等しいレゾルーション(resolution:分解度)でλ型モジュールの脚部サイズを加減することができる。
図17の長脚部の構造および長さ変化に関する説明は短脚部にも該当する。なお、両端の継手の自由度が3の止めネジを取り外す場合には、代わりに適切な継手を設けるとともに、長さが固定のセグメントの中間接続部品(12)を取り外す。両端の継手および中間接続部品(4または12)を使用しない場合には、基本形の的に中空の円筒形部材(10)をナット(3)で接合することによって長短脚部を組み立てる。
以上、2つの基本形のλ型モジュールを使用した状態の、λ型モジュールの4種類の異なるタイプに共通する特徴を説明してきた。この点に関して、異なる要素について説明することにする。これらの内の一つは、第1の基本形のλ型モジュールの二種類のタイプの中間にある。相違点は、図5の部品(4)(詳細は図11に示す)がλ型モジュールの第1タイプに存在する一方で、図6の部品(12)(詳細は図18に示す)がλ型モジュールの第2タイプに存在する点にある。図18に示す全く同じ部品については、長短の脚部を相互に接続するさいに第2の基本形のλ型モジュールの2つのタイプの両者に利用でき、そして相互に90分離した2つの異なる位置でこれを評価する。この状態は図2、図4、図7および図8からよく理解できるはずである。λ型モジュール間に相違を作るもう一つの理由は、構造的に類似しているにもかかわらず、自由度が3の自在継手は、図5の部材(8)の場合と同様に、接続ボルトともに、リングに対して穴の軸の周りで自由に回転できる一方、短脚部の両端に取り付けられ、自由度が2の自在継手は、図2、図4、図7および図8に見られるように、これが接続される部材に対して自由に回転できないことにある。このために、継手をリングに接続するボルトは、自由度が2の自在継手の場合には、堅固に取り付ける一方、自由度が3の自在継手の場合には、ネジ部分の長さを調節することによってネジヘッドとリングの接触面間にクリアランス(clearance)を残して、ネジがリングに対して相対的に回転するように構成する。
基本形のλ型モジュールの際立った構造的特徴を吟味することによって、幾何学的に多くの手段を含むλ型モジュールで課題を解決する新しいデバイスアーキテクチャーと従来の固定装置との相違がよく認識できるはずである。基本的に、第1の基本形のλ型モジュールは自由度が3の3つの球面継手、自由度が1の一つの回転継手および自由度が1の2つのネジ対を有する一方で、第2の基本形のλ型モジュールは自由度が3の2つの球面継手、自由度が2の2つの自在(カルダン)継手および自由度が1の2つのネジ対を有する。これら両モジュールに共通していることは、両モジュールの長脚部の端部に自由度が3の継手が存在し、かつ両モジュール内において相互に移動できる4つの実質的な部材(body)が存在していることである。それ自体がモジュラー式構造であることが容易に認識できる2つの基本形のモジュールの場合、好適な止めネジによって、かつ図11、図12および図18の中間部品の価値を見極めることによって短脚部の端部にある継手を変更できる特徴があるため、4つの異なるλ型モジュールタイプの中においてあるタイプから他のタイプに移行することが容易になる。このモジュラー式構造の特徴によって、モジュールを使用して構成できる新規な固定装置を組み立てることが極めて容易になる。
第1モジュールから誘導される平行ロボット構造(parallel robotic structure)では、本質的に、合計で9つの、自由度が3の球面継手を6つの、自由度が1のネジナット対および3つの、自由度が1の回転継手と併用する。他方、第2モジュールから誘導される平行ロボット構成には、6つの、自由度が3の球面継手、6つのネジナット対および6つの、自由度が2の自在(カルダン)継手が存在する。即ち、基本的には、上下のリング間における3回転および3並進からなる自由度が6の相対運動が生じる結果、2つのモジュールによって新規な固定装置のアーキテクチャーが実現する。この結果、目的に応じて、リングに取り付けられる骨片を位置決めすることが容易になる。
上記の原理の枠内で2つのモジュールから実現した平行ロボット構成によって、固定装置が骨片を安定した平衡状態で保持する機能、および脚部長さの加減調節を介して外部手段によって医療上の制約に合わせてこれらを移動させる機能を遂行することが可能になる。さらに、システムの有効自由度が能動的なネジナット対の個数に等しいため、すべてのネジナット対を非動作状態に保持(ロック(lock up))することによって、システムを安定した静的平衡状態に保持できる。
既に説明したように、3本の直交軸の周りで2方向に角度がほぼ180°の一つのλ型モジュールを回転させることによって、一つのλ型モジュールが2=8通りの異なる方法で上下のリングを接続することが可能になる。これとは別に、同じ型のλ型モジュールを3つ使用して構成した固定装置には8=512の異なる構成が考えられる。4つの異なる種類のλ型モジュールから新規な装置構造を形成する場合には、固定装置を構成するために合計で4×512=32,768通りの異なる可能性が考えられる。これは、本発明の新規なモジュラーシステムがきわめて自由度の高い構造を有することを明らかにするものである。
上記の512通りの構成体の実施例として、4つの異なる型のλ型モジュールを使用して形成できる多種多様な固定装置構成を例示できる。図19に、第1タイプの第1λ型モジュールのみを使用して構成し、すべての短脚部を右手側から長脚部に接続した(3−6)システムを示す。図19に示すシステムのλ型モジュールのうちの一つにおける短脚部の端部にある球面自在継手(自由度は3)の一つを下部リングから取り外し、上部リングに接続した場合には、図20に示す(4−5)システムが得られる。図19に示すシステムのλ型モジュールの短脚部の端部にある球面自在継手の二つを下部リングから取り外し、上部リングに接続した場合、今度は図21に示す(5−4)システムが得られる。図19に示すすべてのλ型モジュールの短脚部の端部にある3つの球面自在継手すべてを上部リングに接続した場合には、図22に示す(6−3)システムが得られる。図19、図20、図21および図22において、λ型モジュールの長脚部の長さが可変のネジ付設部材は上部リング近くに保持される一方、長さが固定の部材は下部リングに隣接する。長脚部の長さが可変のネジ付設部材が下部リングにより近く、そして長さが固定の部材が上部リングにより近くなるように平行ロボット構造を構成した場合、得られる構成は既に説明した構成とは基本形の的に相違しないが、関係する正運動学計算および逆運動学計算(direct and inverse kinematic calculations)が変わってくる。この理由から、固定システムを構築するさいにあらゆる種類のλ型モジュールを使用する8通りの異なる方法について説明するのが適切と考える。ここでは、異なる構成をもつシステムの実施例のみを選択する。
図23、図24、図25および図26それぞれに、ここでは(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼び、そして上部リング上の3点、4点、5点および6点に球面自在継手を有し、かつそれぞれに下部リング上の6点、5点、4点および3点に球面自在継手を有し、すべてのλ型モジュールが、すべての短脚部を右手側から長脚部に接続した第1型モジュールの第2タイプからなる固定装置構成を示す。図27、図28、図29および図30それぞれに、ここでは(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼び、そして上部リング上の3点、4点、5点および6点に球面自在継手有し、かつそれぞれに下部リング上の6点、5点、4点および3点に球面自在継手を有し、すべてのλ型モジュールが、すべての短脚部を右手側から長脚部に接続した第2型モジュールの第1タイプからなる固定装置構成を示す。固定装置を組み立てる工程を、第2型のλ型モジュールの第2タイプを対象として短脚部のすべてを右手側から長脚部に接続した場合に適用する場合、(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置構成をそれぞれ図31、図32、図33および図34に示す。
図35〜38にそれぞれ示すように、固定装置の構成方法を、上部リングに3つ、4つ、5つおよび6つの接続点が、そして下部リングに6つ、5つ、4つおよび3つの接続点が形成するように左手側から短脚部を長脚部に接続した第1の形式のλ型モジュールの第1タイプに適用した場合、(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ装置構造が得られる。第1の形式のλ型モジュールの第2タイプを利用して、その他はすべて同じ条件でこの構成方法を実施した場合、それぞれ図39〜42に示すように、(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置のアーキテクチャー(architectures)が得られる。他の条件を同じにして、第2の形式のλ型モジュールの第1タイプを利用して上記の構成方法を実施した場合、それぞれ図43〜46に示す(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置のアーキテクチャーが得られる。また、他の状態をすべて同じにした状態で上記の構成方法を適用するλ型モジュールとして第2形式の第2タイプを選択した場合には、それぞれ図47〜50に示す(3−6)システム、(4−5)システム、(5−4)システムおよび(6−3)システムと呼ぶ固定装置のアーキテクチャーが得られる。
λ型モジュール、およびこれらを有するため、自由度がきわめて高い構造の創外固定装置の場合、ヘキサポット(Taylor’s Spatial Frame、Taylor et. al.1999、2015およびWong’s Frame、Wong、2011)よりも非常に優れた構造上の特性を有する。本発明の第1の特性は、本システムが合計で9つの点で上下のリングを接合する構造をもつ点にあり、一方、ヘキサポットの場合、合計で12の点で2つのリングを接合する構造である。整形外科施術において、これはヘキサポットの場合、組立工程時により多くの継手を使用し、従って時間および労力がより必要になることを意味し、一方、本システムの場合には、セットアップ(set up:組立調整)に必要な時間および労力がこれよりも少なくて済む。モジュラー式構造を使用する新規システムの第2の特性は、ヘキサポットはただ一つのセットアップ(set−up)しかないが、ある一つの型のλ型モジュールの一つのタイプでも、512通りの構築工程が考えられ、4つの異なるモジュールを使用することによって、合計で32,768通りの異なる構築工程を実現できる。
以上の説明から、本願発明のラムダ(λ)型固定装置の場合、3つを超えない、あるいは3つを下回らない、即ち正に3つのラムダ(λ)型モジュールに任意に接続した2つの平坦な平面状リングを使用して構成することが明らかに理解できるはずである。また、このラムダ(λ)型固定装置の場合、多くの点で“直交した縁辺接線の幾何的配列を有する装置”(Tamer、I.、2012)よりも優れている。ラムダ(λ)型固定装置の場合、合計で18通りの異なる継手を使用して本質的に14の相対的に移動する固体物体(solid bodies:剛体)を接続するが、上記装置(Tamer、I.、2012)の場合、合計で24の継手を使用して、18の移動物体を接続している。上記装置(Tamer、I.、2012)の場合、角度90度ほど離れた4つの突出セグメントを備え、特殊な幾何学的形状のプレート(板)上に合計で12の継手を固定するもので、即ちこれらは取り換え不可能であり、整形外科医に負担をかけるものである。一方、本願発明のラムダ(λ)型固定装置では、治療状態に応じてこの固定装置をセッティングする時に整形外科医がラムダ(λ)型固定装置の2つの平坦な平面状リングの9つの穴の選択に制約を全く受けない。上記の装置(Tamer、I.、2012)の場合、8本のアームに8つのスクリューペアーを設けているため、プレート間に自由度が6の動作を与えることができるが、これは8つの入力動作のすべてが独立していないことを意味する。他方、ラムダ(λ)型固定装置の場合、6本のアームに6つのスクリューペアーを設けるため、正確には自由度が6の必要な動作を得ることができる。そこで、上記装置(Tamer、I.、2012)よりも本願発明のラムダ(λ)型固定装置がすぐれている点は、前者の装置には構造的な構成方法が一つしかないが、本願発明の装置の場合は一つの型式のモジュールで512通りの異なる構造的な構成が可能なので、異なる4通りのモジュールを使用する本願発明では結局32,768通りの異なるセットアップを実現できることになる。
本発明の新規な固定装置の最も重要な作用効果の一つは、ヘキサポットの構造に内在する潜在的な異常リスク(risks of singularity)の多くが、本発明の新規なシステムには存在しないことである。例えば、ヘキサポットの構造の場合、治療過程の任意段階時においてシステムの平衡位置が不安定になる平行四辺形が発生する確率は、平面数で言えば6×5/2=15であるが、本発明の新規なシステムの場合、この平面数は3×2/2=3に過ぎない。また、遠位リングに作用する力の4方向が治療の任意段階中にある共通点を通過するフレームの構成異常(singular configuration)が発生する確率は6×5×4×3/24=15回であるが、本発明の新規なシステムの場合はゼロに過ぎない。本発明の新規なシステムの場合、上部リング(1)および下部リング(2)の半径が等しくなくなるように単純な方法を取った場合、そして治療開始時にわずか3対の長脚部がいかなる平行四辺形も含まないように構成した場合、望ましくない異常(undesired singularity)に遭遇するリスクはゼロまで低くなる。
全体構成が(6−6)型のSteward Platformに類似しているヘキサポッドの場合、解析上正確な解を得るさいに膨大な量の計算が必要である(Dhingra et.al.,2000;Lee et.al.,2001を参照)が、本発明の新規なシステムでは、計算量は比較的少なくて済む。計算量が合理的であることが示されている(3−3)型のStewart Platformに落とし込むことによって正確な解が得られるからである(Akcali and Mutlu、2006を参照)。
骨片の画像がフレーム部材の画像に一致する確率は、本発明の新規なシステムではきわめて低い。使用する長脚部が3つに過ぎず、また骨の画像に6つの脚部画像が重なる確率もヘキサポッドに6つの脚部画像が存在している以上、骨折部位において高いからである。さらに、一つの型のλ型モジュールに基づいて固定装置には512通りの異なる構築工程があり、モジュラー式構造によって一つの構築工程から他の構築工程に移行することが容易であるため、鮮明な画像を得ることができる妨害のない領域を得ることがきわめて容易である。
結論としては、本発明の創外固定装置は外部制御式の機械的手段として動作し、骨片の解剖学的軸への整合、骨の奇形矯正や骨延長法などの整形外科上の問題を解決するさいに有利であり、また異常問題(singularity issues)からはかけ離れたいくつかの解決策に寄与するもので、ほとんど計算することなく正確な計算を可能にし、従って使用部品数がすくないため、構造上の自由度の高い、きわめて多数の構築工程を可能にすることによってX線フィルムにおいて妨害のない画像の領域を確保でき、従って整形外科上の問題を解決できると言える。
1:上部リング
2:下部リング
3:ナット
4:中間部品
5:中間接続部品
6:中間部品(5)の止めネジ穴
7:ネジ(11)に接続した球面継手部材
8:リングに接続した球面継手部材
9:λ型モジュールの短脚部の自由端部
10:中空円筒形部材
11:ネジ刻設円筒形部材
12:λ型モジュールタイプの中間部品

Claims (29)

  1. 自由度が6のモジュラー式平行ロボット構成であって、この構成が2つのリング、即ち上部リング(1)および下部リング(2)を接続し、λ(ラムダ)の形で構成された3つの構造要素、即ちλ型モジュールによって好ましくは少なくとも2つの同心円状に穴を秩序よく設けた構成を基本的な特徴とする創外固定装置。
  2. 長脚部および短脚部として定義でき、また二つの長さが固定のセグメント(10)および長さが可変の移動セグメント(11)を有する円筒形部材を、前記の長脚部の前記の長さが固定のセグメントに設けられた点において相互に接合することを主な特徴とする請求項1に記載のλ型モジュール。
  3. 請求項1に記載の前記上部リング(1)および下部リング(2)を8通りの異なる方法で接続し、これによって前記の長脚部の前記の長さが可変のセグメント(11)を前記上部リング側に設け、また前記の長さが固定のセグメント(10)を前記下部リング側に設けるか、あるいは前記の長さが可変のセグメント(11)を前記下部リング側に設け、また前記の長さが固定のセグメント(10)を前記上部リング側に設け、さらに前記の短脚部を前記の長脚部に左手側あるいは右手側から接合し、前記の短脚部の自由端部を前記上部または下部リングに接合したことをさらに特徴とする請求項1および2に記載のλ型モジュール。
  4. 請求項3に記載の特徴を利用することによって、構造中に3つのλ型モジュールを有するため、512通りの異なる方法で構築できることをさらに特徴とする請求項1に記載の平行ロボット構成。
  5. 請求項2〜4の記載に従って、請求項1に記載のモジュラー式平行ロボット構成を形成する第1の基本形のλ型モジュールであって、このモジュールが基本的な構造要素であり、この要素に3つの独立した軸の周りで回転できる2つの球面継手(7、8)が存在し、これら球面継手が前記の長脚部の各端部に存在し、前記の長脚部および前記の短脚部が相互に接続される点に自由度が1の一つの単純な回転継手が存在し、前記の短脚部の自由端部に自由度が3のもう一つの球面継手が存在し、そして前記の長脚部および短脚部それぞれの長さが可変な移動セグメントに2つのネジナット対が存在することを主たる特徴とする第1の基本形のλ型モジュール。
  6. 請求項2〜4の記載に従って、請求項1に記載のモジュラー式平行ロボット構成を形成する第2の基本形のλ型モジュールであって、このモジュールが基本的な構造要素であり、前記の長脚部の両端に2つの自由度が3の球面継手を有し、2つの自由度が2の自在(カルダン)継手を設け、即ち一つを前記の短脚部の自由端部に設け、そしてもう一つを長脚部との接続点に設け、そして長短の脚部両者の長さが可変の移動セグメントに2つのネジナット対を設けたことを主たる特徴とする第2の基本形のλ型モジュール。
  7. 請求項2〜4の記載に従って、請求項1に記載の平行ロボット構成を形成する第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプであって、前記の短脚部の軸線を、請求項5に記載の第1の基本形のλ型モジュールの同じ平面に存在する前記の長短脚部の軸線から、前記回転継手の前記回転軸にそって見た場合に、前記の長脚部軸上の一点を通って前記の長脚部の軸に対して垂直な半径方向外側に進む直線にシフトすることによって操作領域を広げたことを主たる特徴とする第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプ。
  8. 請求項2〜4の記載に従って、請求項1に記載の平行ロボット構成を形成する第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプであって、長脚部と短脚部の前記接続点の前記自在継手を長脚部の軸に垂直な半径方向外側にシフトすることによって、請求項6に記載の前記第2の基本形のλ型モジュールの前記の短脚部の操作領域を広げたことを主たる特徴とする第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプ。
  9. 請求項2に記載の主たる特徴をもつ前記λ型モジュール、請求項5に記載の第1の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項6に記載の第2の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項7に記載の第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプおよび/または請求項8に記載の第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用した、細部を請求項3に記載した、請求項1に従う平行ロボット構成体であって、前記上部リング(1)の3点に3つの継手を設け、かつ前記下部リング(2)の6点に6つの継手を設けた(3−6)型と呼ぶ固定装置を実現できることを特徴とする平行ロボット構成体。
  10. 請求項2に記載の主たる特徴をもつ前記λ型モジュール、請求項5に記載の第1の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項6に記載の第2の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項7に記載の第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプおよび/または請求項8に記載の第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用した、細部を請求項3に記載した、請求項1に従う平行ロボット構成体であって、前記上部リング(1)の4点に4つの継手を設け、かつ前記下部リング(2)の5点に5つの継手を設けた(4−5)型と呼ぶ固定装置を実現できることをさらに特徴とする平行ロボット構成体。
  11. 請求項2に記載の主たる特徴をもつ前記λ型モジュール、請求項5に記載の第1の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項6に記載の第2の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項7に記載の第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプおよび/または請求項8に記載の第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用した、細部を請求項3に記載した、請求項1に従う平行ロボット構成機構であって、前記上部リング(1)の5点に5つの継手を設け、かつ前記下部リング(2)の4点に4つの継手を設けた(5−4)型と呼ぶ固定装置を実現できることをさらに特徴とする平行ロボット構成体。
  12. 請求項2に記載の主たる特徴をもつ前記λ型モジュール、請求項5に記載の第1の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項6に記載の第2の基本形のモジュールの第1タイプおよび/または請求項7に記載の第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプおよび/または請求項8に記載の第2の基本形のλ型モジュールの第2タイプを使用した、細部を請求項3に記載した、請求項1に従う平行ロボット構成機構であって、前記上部リング(1)の6点に6つの継手を設け、かつ前記下部リング(2)の3点に3つの継手を設けた(6−3)型と呼ぶ固定装置を実現できることをさらに特徴とする平行ロボット構成体。
  13. 固定装置構造中に合計で9つの自由度が3の球面継手、6つのネジナット対、および3つの自由度が1の単純回転継手を設けたことを特徴とする請求項1、2、3、5および7に記載の平行ロボット構成体。
  14. 固定装置構造中に合計で6つの自由度が3の球面継手、6つの自由度が2の自在継手、および6つのネジナット対を設けたことを特徴とする請求項1、2、3、6および8に記載の平行ロボット構成体。
  15. 請求項5、6、7、および8に記載の4つの異なるλ型モジュラーを使用して請求項1および3に従って構築できるモジュラー式平行構成であって、その他のすべての請求項に従って、32,768通りの異なる創外固定装置を実現できることを特徴とするモジュラー式平行構成。
  16. 請求項1〜15、特に請求項2に記載のすべての型式のλ型モジュールの全体構成であって、長脚部および短脚部の構造を反映した長さが固定の円筒体部材(10)および長脚部および短脚部の構造を反映した長さが可変の移動円筒形部材(11)をナット(3)によって相互に接続したことを特徴とする構成。
  17. 請求項16に記載のλ型モジュールの構造中に存在するナット(3)であって、取り付けネジを刻設した前記円筒形部材(11)とともに、前記脚部の長さを変更するさいに利用できる、ネジナット対を最も狭い部分に形成し、そしてさらに最も直径が大きい円筒形部分に手動回転するのに便利なローレット加工刻みを有し、上部外側部分に標準的なスパナに嵌合する適正な切断平面を有し、前記ナット(3)の軸および切断平面に同時に垂直な円筒形穴を有し、前記ナット(3)を前記中空円筒形部材(10)に接続するためのリングの着座部分になるように溝を刻設した円筒形スペースを内側下部に有することを特徴するナット。
  18. 請求項2、16、および17に記載の中空円筒形部材(10)であって、下部に自由度が2か、あるいは自由度が3の継手の取り付けを容易にする止めネジを有し、好適な寸法のボールが着座できる2つの球面溝を上部側に相互に逆方向で有し、前記ナット(3)を好便に取り付けることができるよう切断したリングシートを有し、前記λ型モジュール脚部の長さを測定できるように線形スケールで等級化した前記円筒形部材(10)の軸に平行なスロットを有し、前記ナット(3)および前記リングの取り付けを容易にするように上端部分を円形にテーパー加工したことを特徴とする中空円筒形部材。
  19. 請求項16および17に記載した特徴を備えたナット(13)と請求項18に記載した中空円筒形部材(10)とを有する組立品であって、軸方向に並進することなく回転できるようにナット(3)をリングによってそのシートに嵌合し、前記ボールが前記ナット(13)に属する、端部にキャップを備えた円筒形穴に挿入されたヘリカルバネによって前記円筒形部材(10)の表面の球面溝に押圧することを特徴とする組立品。
  20. 前記ナットを取り付けた円筒形部材(10)の組立品であって、前記バネ作用を受けている前記ボールが、係止機構として作用する仕事を実行し、前記ナット(3)が半回転するたびに、球面溝の表面に着座することによって脚の長さを固定することを特徴とする組立品。
  21. 上部リング(1)と下部リング(2)とを接続するλ型モジュールの長脚部の組立品であって、両端における自由度が3の自在継手(7)を止めネジによって上部側のネジ(11)に取り付け、同様に止めネジによって下側に長さスケールを備えた中空円筒形部材(10)に取り付け、リングによってナット(3)を取り付け、そして中間接続部品(4)または(12)をボルトナットによって取り付けることを特徴とする組立形態。
  22. 請求項2および21に従って請求項5に記載のλ型モジュールの構成に必要な中間接続部品(4)であって、それ自体に回転継手のピンが挿通する穴を有し、この回転継手穴の軸に垂直な長短の脚部の軸線を回転継手穴の軸に対して垂直な同じ単一平面内に保持し、そしてボルトナットの使用によって長脚部の軸の長さが固定のセグメント(10)上の点に前記回転継手の位置を固定することを特徴とする中間接続部品。
  23. 突出する円筒部によって自由度が2の自在継手の固定接続軸を構成するとともに、前記円筒部の軸が垂直関係にあるボルトナットによって前記円筒部(10)の軸に接続されることによって請求項7に記載の第1の基本形のλ型モジュールの第2タイプの単純な自由度が1の回転継手の回転軸を構成することを特徴とする請求項21に記載の中間接続部品。
  24. さらに、相対的な回転が生じないように止めネジ穴(6)および前記中間部品(5)上の好適な止めネジによって前記の短脚部の端部に取り付けた、請求項22に記載の中間接続部品(4)を使用して、組立形態を請求項21に記載した前記ナット(3)の部分において長さを調節する前記の長脚部をこの長脚部と同様な構造上の特徴を備えた前記の短脚部に接続することによって構成したことを特徴とする請求項5に記載の第1の基本形のλ型モジュール。
  25. さらに、相対的な回転が生じないように止めネジ(6)および前記中間部品(5)上の好適な止めネジによって前記の短脚部の端部に取り付けた、請求項23に記載の中間接続部品(12)を使用して、組立形態を請求項21に記載した前記ナット(3)の部分において長さを調節する前記の長脚部をこの長脚部と同様な構造上の特徴を備えた前記の短脚部に接続することによって構成したことを特徴とする請求項7に記載の第1の基本形のλ型モジュールの第1タイプ。
  26. 90度の角度で分離した2通りの異なる構成で、前記の長短の脚部を相互接続するさいに前記中間接続部品(12)を評価することをさらに特徴とする請求項6および8に記載の第2の基本形のλ型モジュール。
  27. 接続点において相対的な回転が生じないように、接続ネジによって前記リングにきつく取り付けたことを特徴とする請求項6および8に記載の第2の基本形のλ型モジュールに使用する自由度が2の自在継手。
  28. 前記自在継手を前記リングに接合する接続ネジに、前記ボルトヘッドと前記リングとの接触面の間にネジ長さを調節することによってある程度のクリアランスを残すことによって前記リングに対して回転できる能力を付与したことを特徴とする請求項5〜8に記載のすべての形式のλ型モジュールに使用する自由度が3の自在継手。
  29. いずれもが請求項2に記載の独自のモジュラー式構成であり、好適な止めネジによって、機能を請求項22、23、24、25および26に記載した前記中間接続部品(4)、(5)、(6)、(12)を評価することによって前記の短脚部の両端の継手を変更し、一つのモジュール型から別なモジュール型に変更できることを共通の特徴とする請求項5〜8に記載のすべての形式のλ型モジュール。
JP2017544772A 2015-04-03 2015-08-03 ラムダ型固定装置 Active JP6556247B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
TR201504070 2015-04-03
TR2015/04070 2015-04-03
PCT/TR2015/000301 WO2016159901A1 (en) 2015-04-03 2015-08-03 Lambda fixator

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018509961A true JP2018509961A (ja) 2018-04-12
JP6556247B2 JP6556247B2 (ja) 2019-08-07

Family

ID=54106419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017544772A Active JP6556247B2 (ja) 2015-04-03 2015-08-03 ラムダ型固定装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6556247B2 (ja)
CN (1) CN107530107B (ja)
EA (1) EA034003B1 (ja)
WO (1) WO2016159901A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019208652A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 三菱電機株式会社 回転接続機構、ロボット、ロボットアームおよびロボットハンド
JP2021529010A (ja) * 2018-06-27 2021-10-28 テキサス スコティッシュ ライト ホスピタル フォー チルドレン 雌取付部を備えた創外固定接続ロッド

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109077785B (zh) * 2018-06-15 2020-08-18 天津大学 基于六轴并联骨外固定装置的骨载荷检测方法
CN109771020B (zh) * 2019-02-11 2021-07-30 北京工业大学 一种用于胫骨畸形矫正的三杆并联外固定器
CN110279470A (zh) * 2019-06-14 2019-09-27 北京罗森博特科技有限公司 动态调节装置、动态调节系统及其使用方法
CN111481280B (zh) * 2020-04-22 2021-03-02 北京工业大学 一种用于长骨畸形矫正的y型支链外固定器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19710171A1 (de) * 1997-03-12 1998-09-17 Juergen Prof Dr Ing Hesselbach Manipulator mit Parallelstruktur
US20110208187A1 (en) * 2010-02-24 2011-08-25 Wright Medical Technology, Inc. Orthopedic external fixation device
WO2012102685A1 (en) * 2011-01-28 2012-08-02 Isin Tamer Computer-assisted position identification and management method and apparatus with perpendicular edge geometric arrangement

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5971984A (en) 1995-03-01 1999-10-26 Smith & Nephew, Inc. Method of using an orthopaedic fixation device
US20020010465A1 (en) 2000-01-31 2002-01-24 Ja Kyo Koo Frame fixator and operation system thereof
CA2479848A1 (en) 2002-04-05 2003-10-23 Smith & Nephew, Inc. Orthopaedic fixation method and device
US8506566B2 (en) 2007-07-30 2013-08-13 John Peter Karidis Adjustable length strut apparatus for orthopaedic applications
GB2463624A (en) 2007-07-31 2010-03-24 John Peter Karidis Fixator apparatus with radiotransparent apertures for orthopaedic applications
DE102008007107A1 (de) * 2008-01-31 2009-08-13 Zf Friedrichshafen Ag Axialkugelgelenk mit Anschlagdämpfung
CN101766492B (zh) * 2009-12-31 2012-01-25 深圳市蓝韵实业有限公司 一种摄影床定位兼旋转制动装置
JP5307083B2 (ja) * 2010-07-06 2013-10-02 日本発條株式会社 ボールジョイント製造方法
CN102670304B (zh) * 2012-05-30 2017-02-22 上海奥通激光技术有限公司 一种长脉冲激光光斑大小调节方法及装置
CN103006302B (zh) * 2012-10-22 2016-12-21 夏和桃 骨外固定器用球形万向关节及调控式仿生骨外固定器
CN203533032U (zh) * 2013-09-06 2014-04-09 中国瑞林工程技术有限公司 一种球形接头
CN103735279B (zh) * 2013-12-12 2015-05-06 科迈(常州)电子有限公司 尿液计量仪旋转固定机构

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19710171A1 (de) * 1997-03-12 1998-09-17 Juergen Prof Dr Ing Hesselbach Manipulator mit Parallelstruktur
US20110208187A1 (en) * 2010-02-24 2011-08-25 Wright Medical Technology, Inc. Orthopedic external fixation device
WO2012102685A1 (en) * 2011-01-28 2012-08-02 Isin Tamer Computer-assisted position identification and management method and apparatus with perpendicular edge geometric arrangement

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
武田行生: "パラレルメカニズム", 精密工学会誌, vol. 71, no. 11, JPN7018002632, 5 November 2005 (2005-11-05), JP, pages 1363 - 1368, ISSN: 0003849511 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019208652A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 三菱電機株式会社 回転接続機構、ロボット、ロボットアームおよびロボットハンド
JPWO2019208652A1 (ja) * 2018-04-25 2021-04-22 三菱電機株式会社 回転接続機構、ロボットおよびロボットアーム
JP2021529010A (ja) * 2018-06-27 2021-10-28 テキサス スコティッシュ ライト ホスピタル フォー チルドレン 雌取付部を備えた創外固定接続ロッド
JP7416728B2 (ja) 2018-06-27 2024-01-17 テキサス スコティッシュ ライト ホスピタル フォー チルドレン 雌取付部を備えた創外固定接続ロッド

Also Published As

Publication number Publication date
EA201790793A1 (ru) 2018-03-30
CN107530107B (zh) 2021-01-29
WO2016159901A1 (en) 2016-10-06
EA034003B1 (ru) 2019-12-18
JP6556247B2 (ja) 2019-08-07
CN107530107A (zh) 2018-01-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6556247B2 (ja) ラムダ型固定装置
JP4519203B2 (ja) 整形外科用固定器または他の固定器の調節法
EP2405834B1 (en) External fixation system
EP3245966B1 (en) Connecting rod for an external fixation device
US9717528B2 (en) External fixator with Y strut
US5702389A (en) Orthopaedic fixation device
EP2967674B1 (en) Polyaxial pivot housing for external fixation system
US8430878B2 (en) Adjustable orthopedic fixation system
US8425512B2 (en) Fixation device and multiple-axis joint for a fixation device
WO1999047060A1 (en) Improved method for using an orthopaedic fixation device
CN112120772B (zh) 一种用于胫骨畸形矫正的定角度旋转中心并联外固定器
CN103040507B (zh) 骨科用复位固定架
AU738590B2 (en) Improved method for using an orthopaedic fixation device
CN113303956B (zh) 一种用于足踝部位单平面畸形矫治的并联外固定器系统
Taylor Taylor spatial frame
CN104825221A (zh) 一种改良式椎弓根螺钉
CN113262029A (zh) 一种用于矫治足踝双平面角度畸形的并联外固定器
WO2022168057A1 (en) System and devices for closed fracture reduction, deformity correction and fixation of bone
Parihar et al. Ortho-SUV frame

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171002

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171002

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6556247

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250