JP2018509895A - 循環腫瘍細胞を配列決定するための血液試料の処理 - Google Patents

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Abstract

非CTCの一部を血液試料から除去するために負の選択ステップを用いる、CTCゲノム中の突然変異を検出する方法。負の選択ステップ後、残存する濃縮されたCTCからDNAを抽出し、次にDNAを極めて低い濃度まで希釈し、かつ最終希釈物の2つ以上の複製物を調製および配列決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、循環腫瘍細胞の有効なゲノムDNAの配列決定を実施することを可能にする方法で血液試料を処理する方法に関する。
循環腫瘍細胞(CTC)は、様々ながんを有する患者の血液中に存在することが知られている。CTCは、希少な細胞であり、血液1mlあたり1〜1,000個の細胞のみが存在し得ることが多い。CTCよりも血液中に存在する他の細胞の数が大幅に上回り、これは、細胞化学技術または分子技術の何れかによるCTCの分析を複雑にする。
がんにおける循環腫瘍細胞(CTC)の正確な役割についての理解は依然として完全ではない。CTCは、がんが全身に拡散するための機構であると考えられている。現在の理解は、突然変異が細胞内で生じ、細胞成長を制御する機構を不活性化するというものである。薬物療法に耐性をもたらすものなど、様々な効果を伴う複数の突然変異が生じる可能性が高い。CTCのレベルは腫瘍負荷量が増加するにつれて増加することから、この特徴を用いて、例えば乳がんにおける治療の有効性がVeridex製のCellSearch装置を用いて監視される。分析に先立ち、CTCを抽出し、濃縮し、かつ精製する必要性がある。
例えば、約4,000万〜1億の白血球と最大で550億の赤血球とを含有することになる10mLの容積の全血中で少数のCTCを捕捉することは大きい課題である。
これらすべてのCTC濃縮手法における主要な課題は、CTCに固有の脆弱性の問題である。
CTCを選択および捕捉するため、正の濃縮技術、例えば、細胞特異抗体コートビーズを用いる免疫磁気分離(IMS)、またはCTCと白血球、赤血球および血小板などの血球とのサイズ差に依存する代替的な物理的捕捉手法が過去に用いられている。IMS手順は、一般に、CTC特異抗体、例えば抗EpCamの使用を含む。この抗原は、腫瘍由来の循環細胞に限って存在すると考えられ、血球の表面上に存在しない上皮細胞表面マーカーである。
これらすべての正のCTC選択技術の欠点は、すべてのCTC内に存在しない可能性があるという細胞の特徴に依存する点である。例えば、すべてのCTCがEpCamを発現するとは限らない場合があることから、CTCはIMS技術によって検出されないことになる。また、特に細胞が初期発生段階にあり、おそらく最も処理の影響を受けやすいとき、すべてのCTCの直径が血液中の白血球よりも大きいとは限らない場合がある。これらのより小さい細胞は、著しくより大きい細胞を濃縮することを意図した物理的捕捉技術によって保持されないことになる。したがって、正の選択技術を用いると、一部のCTCが濃縮された画分中に存在しないことになり、これが偽陰性の診断検査結果をもたらすというリスクが存在する。
一部のがん、例えば膵がんでは、EpCamの発現が全くないかまたは非常に限られていると思われる。これらのがんでは、CTCがその表現型に変化し、上皮特性を失い、間葉性の特徴を示すようになり得ると考えられ、これはCTCが全身に拡散するステージであり得る。したがって、公知の抗EpCam抗体捕捉機構は、がんが全身に及ぶその最も有害でかつ転移性であるときに機能しない場合がある。かかるCTCを検出できないというこの課題は、本発明において克服される。
負の選択技術、すなわち試料からのCTC以外の細胞の除去は、現在、偽陰性の結果を低減する方法として活発な検討がなされている最中である。負の選択技術は、試料中に存在するCTCの検出を損ない得るすべての血球を効率的に除去し、非干渉性の血球およびCTCのみを懸濁液中に残存させておくことに依存する。したがって、負の選択プロセスは、CTC細胞の任意の具体的な特徴に左右されることがなく、そのため、濃縮技術としてより広範に適用可能である。しかし、CTCゲノム中の突然変異を分析するために特にPCRまたは配列決定などの分子分析法を用いるとき、負の選択プロセスが、(他の有核細胞内の非突然変異遺伝子由来の)特定の野生型バックグラウドと、白血球の効率的除去を保証することによる血液中の他の有核細胞由来の過剰なDNAによる一般的なPCR干渉との両方を低減させるのに高度に有効であることが望ましい。
米国特許第7205157B号明細書(JURGENSENら)(04.04.2007)は、希少細胞を、採取フロートを含むチューブで遠心分離することにより、適切な抗体でコーティングした磁気ビーズを用いる正の選択または負の選択の何れかによって試料流体から分離することを提示する。負の選択プロセスでは、CTCは、ハーベスターにおける中間層からのピペット操作により収集される。記述される両方のプロセスは、循環腫瘍細胞の有効な配列決定を可能にする要件を満たすには不適切である。遠心分離プロセスは、目的の細胞の一部を十分に破壊することがあり、細胞が希少であると仮定すると、これは最終試料の有用性に対して顕著な影響を有する。用いられる磁気ビーズは、典型的には直径が4〜5μmであり、本発明者らは、赤血球と非特異的に会合することで、試料中で有意な集合および凝集を引き起こし、凝集における目的の細胞の意図されない捕捉を伴うことを見出している。米国特許第7205157B号明細書中に記載される負の選択プロセスでは、形成されるCTC細胞のバンドは深くなく、上部の大量のバフィー層を捕捉することなくCTC細胞単独をピペットで採取することは極めて困難である。米国特許第7205157B号明細書中に記載されるような正の選択は、他の正の選択プロセスと同じ欠点を有する。Yangら(Biotechnology and Bioengineering 2009 Vol.102,No.2)は、赤血球溶血の使用と、その後の負の選択プロセスにおけるCD45+細胞の除去とについて記載している。Yangらは、赤血球の完全除去が最適なCTC検出にとって要求されることを述べている。
次世代配列決定(NGS)技術の導入は、著しくより詳細なレベルでのCTCのゲノムの分析を可能にしており、現在では癌遺伝子突然変異の検出が臨床医にがん患者を治療する際に貴重な情報を提供し得ることが認識されている。肺腺癌および結腸直腸腫瘍組織の研究を行っているMilburyら(COLD−PCR Enrichment of Rare Cancer Mutations prior to Targeted Amplicon Resequencing.Clinical Chemistry 2012 58:3 580−589)は、突然変異に特異的な増幅産物を作製するためのCOLD−PCR(より低い変性温度PCRでの共増幅)の使用と、その後のNGS配列決定とについて報告した。Milburyらは、従来のPCR突然変異増幅手法を用いるときの配列決定エラーが1%〜2%の範囲内であった一方、そのCOLD−PCR技法が、約0.04%の突然変異存在比、すなわちシグナル対ノイズ性能における50倍の増加といった信頼できる同定を可能にし、エラーに関連したノイズを上回って突然変異を濃縮し得たことを報告している。
国際公開第2014/165762A号パンフレット(SAMUELSら)(09.10.2014)は、非CTCを血液試料から免疫磁気分離を含む標準的技術を用いて除去し、その後にDNAを抽出し、1ゲノム以下/区画を達成することを目標に無希釈試料を用いて多数の区画を作製する第1ステップを含む、DNAを含む生物学的材料を分析するための方法を開示している。次に、目的の突然変異の存在に対する液滴デジタルPCRの標準的方法を用いる一実施形態では、典型的には水滴である各区画が分析される。国際公開第2014/165762A号パンフレットはまた、それらの区画が突然変異を検出する代替方法としてNGSにより分析され得ることを示唆しているが、数千または数百万の液滴が作製されているとき、これが現実的にどのように達成され得るかを示唆していない。
本発明者らは、第1に、信頼できない正の選択技術の使用を回避することによって診断検査における偽陰性の発生率を低減または好ましくは排除する負の選択と、第2に、PCRなどのより単純な検出技術と比べて分析の正確さおよび信頼度を高める大規模な配列データを提供するためのDNA配列決定との2つの相補的技術を組み合わせることから、負の選択によるCTCの濃縮とNGSとの組み合わせが最適なCTC突然変異検出手法であることを見出している。
近年開発されたNGS法は、変異性配列情報を実質量で生成する能力がある比較的単純な自動化された技術である。そのように、NGS法は、がんの突然変異特性を最初に測定するための診断検査における利用に十分に適合している。
しかし、負の細胞選択とNGSとの組み合わせは、原則としてCTC分析に対する強力な手法であっても、標的CTCゲノムが濃縮試料中にCTCゲノム1:正常ゲノム100、すなわち、CTC細胞1:有核非CTC細胞50より高い頻度で存在する場合、現行のNGS技術が単に信頼できる情報を提供することになるに過ぎない点は明らかである。これは、Milburyらによっても報告のとおり、目的の遺伝子配列を増幅するために用いられる初期PCRステップが、本質的にTaq DNAポリメラーゼによる塩基誤取り込みに起因して「ノイズが多く」、したがって、血液中の有核細胞から抽出されるDNA試料中に1%未満の頻度で存在する突然変異が検出不能となるためである。
本発明によると、血液試料中の突然変異を検出する方法は、
・正常な有核非CTC細胞の一部を除去するために血液試料を処理するステップと、
・処理された試料からDNAを精製するステップと、
・精製されたDNAを希釈するステップと、
・希釈されたDNAを2つ以上の複製物に分離するステップと、
・各複製物中に存在するDNAを配列決定するステップと、
・配列内の突然変異を、複製物上の配列決定リードの1%以上が前記突然変異を示す場合に同定するステップと
を含む。
好ましくは、突然変異を同定するための閾値は、前記突然変異を示す複製物上の2%以上、3%以上、5%以上、または10%以上のリードのうちの1つである。
好ましくは、希釈物中のDNAの濃度は100ゲノム/μl以下である。理論的例では、正常な有核非CTC細胞の一部を除去するために血液試料を最初に処理してからのCTCゲノムの頻度が1%であり、かつ最終容積が10μlであり、かつ10の等しい複製物1μlずつが調製される場合、特定の複製物中に存在するCTCゲノムは、存在する野生型ゲノムのさらに10倍を超えて有効に濃縮されることになる。最終希釈物中の全ゲノムの最適濃度は、実際に作製および配列決定され得る複製物の数によって決定される一方、明らかに濃度が100ゲノム/μlより有意に高い場合、たとえ限られた数の複製物、すなわち10以下が用いられるとはいえ、CTCゲノムの濃縮の確率が減少することになる。この例では、複製物の数を有用な濃縮を達成するのに対応して増加させる必要があり、潜在的にその方法は非経済的なものになる。正常な有核非CTC細胞の一部を除去するために血液試料を処理した後に存在するCTCゲノムの頻度が1%以下である場合の上に示される理論的例では、最終希釈物中の著しくより低い濃度、すなわち10ゲノム/μl以下を用いると、任意の複製物中に存在しているCTCゲノムの確率が有意に低下する。したがって、本発明の方法は、最終希釈物中の全ゲノムの最適濃度が配列決定されるべき複製物の現実的な数と一致することを必要とする。
本発明では、好ましくは、最終希釈試料の分離により、2つ、5つ、またはより好ましくは10の複製物が生じる。明らかに最終希釈試料の複製物の数が増加すると、それにより任意の複製物中に存在する任意のCTCゲノムの濃縮係数が増加するが、そこでの実際的制限はすべての複製物を配列決定するコストである。しかし、配列決定のコストが将来的に低下し、改善された自動化およびマイクロ流体技術が導入されると、それにより日常的に配列決定される複製物の数を>10まで増加させることはコスト効率が良くなる。この手法は、国際公開第2014/165752A号パンフレットに記載されるものと、多数の区画(各々が単一のゲノムを有する)を配列決定する代わりに、限られた数の複製物(区画)(各複製物が非CTCゲノムとCTCゲノムとの混合物を含有する場合)を用いる点で異なる。
図1は、CTC細胞に対して負の選択を行うための装置を示す。
本発明の一実施形態では、有核非CTC細胞の一部を血液試料から捕捉および除去することは、特定の非CTC細胞抗体コートビーズに結合させ、かつ捕捉された有核非CTC細胞を伴うビーズを残存試料から好ましくは磁気的にまたは重力により分離することによる。正常な有核細胞の一部を除去するための血液試料の処理における使用を意図した、細胞を全血から捕捉するように設計される好適な高密度な磁気ビーズは、国際公開第2013/121216A号パンフレット(STANLEYら)(22.08.2013)(高効率な細胞捕捉)に記載されている。
ビーズは、抗体、例えばプロテインAまたはストレプトアビジンをビオチン化抗体に付着させるための手段を用いて機能化される。CD45に対する特異性を有する抗体は、本方法において用いることができる。CD45は、赤血球および血小板を除くすべての分化した造血細胞上に存在する1型膜貫通タンパク質である。これは、本発明者らが除去されることを望むすべてのDNAを有する白血球を含む。この抗原に対する抗体が利用され、また場合により、より高効率な全白血球の捕捉および除去を提供するため、CD3およびCD14抗原に対する抗体が好ましくは組み合わせて利用される。
好ましくは、ビーズは、直径が20〜150μm、より好ましくは直径が50〜100μmであり、したがって米国特許第7205157号明細書中で検討されたビーズサイズよりも実質的に大きい。同様に、理想的には、ビーズは、粘稠性の全血試料を通じた機械的に誘導される運動と懸濁された白血球の捕捉とを促進するため、>1.5g/mL、好ましくは2〜5g/mlの密度を有してもよい。
本発明の第2の実施形態によると、血液試料由来の正常な有核非CTC細胞の一部の捕捉および除去は、密度勾配遠心分離による。
本発明の第3の実施形態では、正常な有核非CTC細胞の一部の血液試料からの捕捉および除去は、密度勾配遠心分離による。本質的に、本発明は、非CTCの一部を血液試料から除去するための負の選択ステップと、それに続くDNAの残存する非CTCおよび濃縮されたCTCからの抽出と、それに続く抽出されたDNAの極めて低い濃度までの希釈と、最終希釈物の幾つかの複製物の配列決定とを含むものとしてまとめることができる。したがって、プロセス全体は、連続的に作用するCTC DNAに対する2つの異なる濃縮ステップを含み、第1のステップは、無傷細胞を分離することによって非CTC DNAの一部の除去を確実にする一方、第2のステップは、複製物の調製中に生じるゲノムのポアソン分布に基づき、CTC DNAを含有する少なくとも1つの複製物を作製することを目的とする。第2の濃縮ステップの利点は、第1のステップにおける非CTCの不完全な除去を補償し、それによりPCRに誘発される塩基誤取り込みの背景下で突然変異の信頼できる検出を可能にする点である。
本発明者らは、NGSプロセスにおいて報告される変異体配列が、すべての複製物中または1つ以上の複製物中の>1%のNGSリード、好ましくは2%超、またはより好ましくは3%超、またはより好ましくは5%超の配列決定リードにおいて検出される場合に信頼できると考えられるが、変異体配列が1%未満のNGSリードにおいて存在することが報告される場合、これはPCRでの塩基誤取り込みエラーに起因する可能性があり、したがって明白な結果でないと考える。
負の選択の方法によるCTCのこの濃縮と、それに続く限界希釈および複数の複製物の配列決定とには多くの利点がある。
第1に、CTCが発現しつつある表現型がどのようなものであるかが問題とならない。負の選択後に残存するDNA含有細胞は、限界希釈/複数の複製物の方法と組み合わせて有効に配列決定されるように十分に濃縮されたCTCである。
第2に、CTCは、転移の発生をもたらす全身への拡散の過程にある可能性が最も高い場合に配列決定され得る。CTCは、単細胞として循環しているこのステージ中、治療的介入に対して最も影響を受けやすい可能性が高い。
第3に、EpCam表面抗原を介する捕捉またはサイズ選択により検出されている場合よりもはるかに多くのCTCが血液中に存在することが考えられる。この改善された方法は、これらの現状で検出不能な細胞の単離および分析を可能にする。
第4に、これは、がん生存率を改善する能力を有するスクリーニングツールを提供する。先進の診療へのアクセスを有する国々におけるほとんどの症例では、患者は原発性腫瘍の切除および治療により生存する。それは死亡率をもたらす全身への転移に起因する複数の二次性腫瘍の発生である。これらが検出されるときまでに、腫瘍は末梢組織または主要臓器に埋没している。一次治療時のCTCレベルは高いと考えられ、それにより除去される必要がある白血球の絶対量の観点で要求される標的純度が低下する。配列決定技術を用いて、かかる初期ステージ時のその患者における突然変異を同定することにより、その後、治療後の患者を監視し、腫瘍からのCTCの再出現を検出するため、低コストで定期的な分子試験、例えばqPCRを用いることができ、それにより、二次性腫瘍(secondaries)が埋没し、成長を開始し得る前に即時型治療が可能になる。
第5に、これは、患者の治療への応答を監視し、治療の選択を導くためのツールである。がんは静的なものではなく、細胞の幾つかの亜集団にわたり様々な異なる突然変異を有する。これらは、細胞を殺滅するための毒物の細胞への移入の遮断などの機構を通じて特定の治療に対する耐性をもたらし得る。細菌の抗生物質耐性と同様、臨床医は、疾患が発生する際に変化するがんの耐性特性を注視している。おそらく、治療は、がん細胞の感受性集団を全滅させるが、耐性CTCはそこで、がんの耐性形態に増殖および成長し得る。したがって、臨床医は、個別の患者に対して機能する可能性が最も高い治療を選択し、次に、それが機能しつつあることをリアルタイムに観察するため、治療期間中の血液検査で定期的なスクリーニングを用い、CTCレベルが増加し始め、耐性形態のがんが出現しつつあることを見出す場合、それに応じて治療を変更するための有用な情報を有する。
本発明者らは、Yangらによって用いられるような非CTC有核細胞除去ステップに先立つ赤血球溶血ステップの使用が、用いられる粗い細胞溶解条件下で脆弱なCTCの減少をもたらし得ることから、有利でないと考える。確かに、Yangらは、その赤血球溶血ステップとそれに続く残存する単核球を濃縮するための遠心分離とが後者の細胞の33%の減少をもたらすことを報告している。おそらく、血液中の上皮または間葉様CTC細胞が血液単核球よりも脆弱であり得ることから、CTCの減少は実質的により著しい可能性がある。
本発明者らは、非CTC有核細胞の除去前に赤血球が無傷な状態で残り得ることを見出しており、残存する有核細胞由来のDNAが抽出および精製されるとき、それらは次に後続ステップで溶解される。次に、CTCゲノムをNGSで配列決定するのに先立ち、この溶解ステップにより放出される赤血球由来のヘモグロビンが標準のDNA精製技術において除去される。
代替手順では、血液試料中の赤血球の一部または実質的に全部を、例えば特異的な抗赤血球抗体コートビーズの使用による第1ステップにおいて除去し、その後、有核非CTCを、特異的な抗非CTC抗体コートビーズを含む第2ステップにおいて除去することができる。これらのステップの各々は、赤血球および/または非CTC細胞の効率的除去を保証するため、1回以上繰り返され得る。有核非CTC細胞の抗体コートビーズへの結合前に赤血球を除去することの利点は、試料中の非常に大き過ぎる赤血球(>1000×)が、存在するより限られた数の他の細胞の結合に対して、おそらく非特異的な立体障害効果を通じて阻害性を示し得る点である。存在するすべての赤血球の除去に適した抗体であれば、CD235a(グリコホリンA)などのユニバーサル抗原に対して特異性を有するものとなる。
本発明によると、CTCゲノムにおける変異特性を分析するさらなる方法は、有核非CTC細胞の少なくとも一部を血液試料から除去する前に、ある割合または実質的にすべての赤血球を除去するステップと、その後、濃縮されたCTC細胞を溶解させ、DNAを精製するステップと、100ゲノム/μl未満、好ましくは20ゲノム/μl未満のレベルに達するように限界希釈ステップを実施するステップと:希釈された試料を2つ以上、または好ましくは10もしくは10を超える複製物に分離するステップと、各複製物中のCTCゲノムの特定領域を配列決定するステップと、配列内の突然変異を、複製物中の配列決定リードの1%超、または好ましくは2%超、またはより好ましくは3%超がCTCゲノムの特定領域で前記突然変異を示す場合に同定するステップとを含むことを特徴とする。
捕捉ビーズへの固定化のための細胞特異抗体に代わるものとして、核酸に基づくアプタマーまたはレクチンまたはポリマー抗体模倣物が挙げられる。
実施例1
以下は、培養したPANC1細胞を添加した全血の分析を目的とした例であり、赤血球除去ステップも含む負の濃縮プロトコルを例示する。
20μlのストレプトアビジン誘導体化磁気ビーズ(直径50〜100μm、GE Healthcare)を、コーティングされていないポリスチレンマイクロウェルに添加した。次に、10μlのビオチン化抗CD235aマウスモノクローナル抗体(Abcam,Cambridge,UK)と10μlのリン酸塩緩衝生理食塩水緩衝液、pH7.5(PBS)とを添加し、プレートをプレートシェーカー上で200rpmにおいて室温で30分間にわたりインキュベートした。次に、ビーズを洗浄用緩衝液から回収するため、ビーズを、磁気分離を用いてPBSで3回洗浄した。PBS中、1/10の全血25μl、次いで16,000個のPANC1細胞/ウェル(n=3)(PANC1細胞は膵臓腫瘍細胞株であり、実施例においてCTC模倣物(simulant)として作用する)を、洗浄した抗235a抗体コートビーズに添加した。次に、赤血球を除去するため、抗体コートビーズと添加した全血試料とを振盪せずに30分間インキュベートした。次に、赤血球が枯渇した上清を吸引し、別のコーティングされていないマイクロウェルに添加し、上記の方法に従って調製した抗CD45でコーティングした磁気ビーズ20μlを添加し、CD45+細胞、すなわち有核非CTC細胞を除去するため、試料を振盪せずにさらに30分間インキュベートした。次に、有核非CTC細胞が枯渇した上清を除去し、懸濁液中の残存細胞を溶解させ、放出されたDNAをRoche Magnapureシステムを用いて精製した。正常な有核非CTC細胞と、ビーズ抽出ステップ後に残存するPANC1細胞との両方のレベルを評価するため、LightCycler(Roche)定量リアルタイムPCRシステムを用いた。正常なDNAを定量化するため、正常なKRAS遺伝子に特異的なPCRプライマーを用いた一方、添加したPANC1細胞由来のDNAを、コドン12でのKRASアスパラギン酸突然変異に特異的なPCRプライマーを用いて測定した。
さらなる実験では上記手順を繰り返したが、CD45+細胞除去ステップの前に第2の赤血球除去ステップを加えた。
結果は添付の表1に提示し、これは、添加した全血およびPANC1細胞の負の選択後の試料から抽出したDNAからのLightCycler PCR装置で得られたCt値を示す。
Figure 2018509895
結果は、負の選択プロトコルが全血試料中の有核非CTC含量を有意に減少させ、懸濁液中の添加したPANC1細胞の大部分が残存したことを示す。表1中の手順b)において認められた有核非CTC細胞の減少は、PANC1細胞の測定可能な減少を伴わずに約500倍であった。
実施例2
以下は、本発明の方法を、後期転移性膵がん患者から採取された全血試料に適用した例である。本実施例では、別の赤血球除去ステップがなく、その手順は、特定の白血球枯渇ステップと、その後の直接的な細胞溶解、DNAの精製、希釈、複数の複製物の調製および最終的にNGSプロトコルとを含んだ。
直径50〜100μmのストレプトアビジンでコーティングした磁気アガロースビーズ(GE Healthcare,Little Chalfont,UK)を、実施例1における方法に従い、ビオチン化抗CD45モノクローナル抗体(Abcam,Cambridge,UK)でコーティングした。次いで、抗CD45抗体コートビーズ0.5mlを後期転移性膵がんと診断された70歳女性患者からの全血7.5mlに添加し、試料は適切な倫理的承認を有するRoyal Liverpool Hospital,Pancreatic Cancer Unitにより提供された。次に、ビーズと全血試料とを、エンドツーエンド回転テーブル上で室温において30分間にわたり混合した。次に、ビーズを、磁石を用いてチューブの側面に導き、白血球が枯渇した上清をチューブから吸引した。次に、白血球が枯渇した上清の一定分量0.5mlを溶解させ、放出されたDNAをRoche Magnapureシステムにおいて標準的方法に従って精製および濃縮した。この装置は、精製されたDNAの試料を0.1mlの緩衝液に送達し、次にこれを、p53野生型配列に基づくqPCR分析に基づいて約10ゲノム/μlの濃度に希釈した。次に、10の複製物を作製するため、10×1μlの一定分量を希釈された10ゲノム/μlの保存液から採取し、それぞれIon Torrent NGSシステム(Life Technologies Inc.,Carlsbad,USA)を用いて、ライブラリー調製、バーコード化(bar coding)、クローン増幅およびp53遺伝子配列決定を施した。
10のゲノム/10の複製物(「10G/10」)へのこの希釈手順を表2に図示し、これは、抗CD45コートビーズを用いてNGS分析前に処理されていた全血試料からのデータを示す。
Figure 2018509895
変異体配列(T>A)は、Ion Torrent装置における全部で10×1μlの一定分量からの全リードの11.4%に存在する。具体的には、複製物1ではリードの32.9%が突然変異配列であり、複製物4では2.88%が突然変異配列であり、両方は信頼できる突然変異検出において特定された1%の最低閾値を十分に上回った。したがって、これは、この膵がん患者の血液中のp.E271V突然変異の信頼できる検出であった。p.E271Vは、p53、エクソン8における既知のミスセンス変異であり、機能性の低下をもたらす。
表面上に抗CD45抗体を有しないコーティングされていないビーズを用いて処理された同じ患者由来の血液を用いる対照実験を表3に示す。
Figure 2018509895
この場合、配列決定された10の複製物の何れにおいても、PCRによる塩基誤取り込みにおける1%の閾値セットを超える既知の突然変異は検出されなかった。これは、この白血球が枯渇してない試料では、CTC変異体ゲノムは、NGSによる信頼できる突然変異の呼び出しを可能にするほど十分に濃縮されないことを示した。
表4は、ビーズで処理しなかった、すなわち全血の処理を何も行わなかった、同じ患者由来の第3の血液試料からの結果を示す。この第2の対照実験では、配列決定された10の複製物の何れにおいても、1%の閾値を超える既知の突然変異は検出されなかった。
Figure 2018509895
この第2の対照実験では、配列決定された10の複製物の何れにおいても、1%の閾値を超える既知の突然変異は検出されなかった。
結論として、結果によると、突然変異p.E271Vが後期膵がん患者の血液中でNGSにより検出されたことが示されるが、但し、試料中に存在する大き過ぎる野生型DNAは、白血球特異抗体コートビーズの2つの濃縮ステップとそれに続く10G/10の限界希釈/複数の複製ステップとによって除去された。また、本実施例から、細胞溶解およびDNA精製前に血液試料から赤血球を除去する必要がなかったことが確認される。この手順が非特異的な細胞溶解、精製および濃縮プロトコルを含んだことから、得られたDNA溶液が、非白血球細胞(推定上のCTC)由来の濃縮されたゲノムまたはDNA断片および循環腫瘍DNA(ctDNA)を十分に含有する可能性がある。本実施例では、変異体配列のこれら2つの異なる供給源間を識別することは可能でない。
実施例4
本実施例では、全血中でのCTC濃縮のための2つの市販されている負の選択方法を用いた。第1の方法「RosetteSep」(StemCell Technologies Inc.)では、抗グリコホリンA抗体を用いて形成された赤血球のロゼットに白血球を架橋するため、ヒト造血細胞(CD45、CD66b)上の細胞表面抗原に特異的なモノクローナル抗体を用いる。次に、これらの「イムノロゼット(immunorosette)」を、Ficoll−Paqueなどの浮遊密度培地を介した遠心分離によりペレット化し(CTCがFicol−Paque層上で非ロゼット状に維持される場合)、吸引により回収することができる。
第2の負の選択方法は、遠心分離によって形成されるより微細な密度勾配を用いるOncoQuick装置(Greiner Bio−One)である。CTCが多孔質膜上部の勾配の上層内で維持される一方、より重くて高密度な白血球は、遠心分離中のチューブの底部でペレット化される。次に、CTCは吸引により回収することができる。
がん患者3名からの全血に対する負の選択濃縮手順として最初にRosetteSep法を用いた。本発明の方法を用いて、10ゲノム/μlまで希釈し、10の複製物(「10G/10」)の配列決定を行い、CTC画分中のp53突然変異を同定し、突然変異は、CTCを含有することが想定されないイムノロゼットペレット中に認められなかった(表5を参照)。
Figure 2018509895
その後、凍結および新鮮全血試料の組み合わせを、OncoquikとRosetteSepとの両方を用いて処理した。本実施例では、試料を20ゲノム/μlまで希釈し、2つの複製物を配列決定した(「20G/2」)。健常対照2名には突然変異が見出されなかった。膵がんを有する3/7の患者において突然変異が同定された。新鮮全血試料中のOncoquikおよびRosetteSep濃縮試料の両方でKRAS p.V14Lにおける突然変異が見出された。
装置
図1では、CTC細胞に対して負の選択を行うための装置は、底部とおそらくその側面に取り付けられた磁石2(電磁石が使用可能であるが、通常は永久磁石)とを有するマイクロウェル1を含む。ビオチン化抗CD45抗体でコーティングされた、直径が50〜100μmであり、密度が典型的には3.5g/mlであるストレプトアビジン誘導体化磁気ビーズ(GE Healthcare)を、CTC細胞を含有することが疑われる血液試料に添加し、混合し、30分間インキュベートしておいた。血液および抗体でコーティングしたビーズ混合物をマイクロウェル1内に置いた。大きく比較的重いビーズが、より小さくより軽いビーズの場合に認められる赤血球の凝集または集合を伴わずに、血液中の白血球を効率的に捕捉することが見出された。
血液とビーズの混合物4とをマイクロウェル内に置き、ビーズ5は白血球に結合し、磁石2に引きつけられ、磁石2に隣接した微量キュベット1の表面上に集まり、さらに一部はマイクロウェルの底部に重力下で落下し、そこで磁石によって保持される。
ここで白血球が枯渇した試料は、微量キュベットの底部近傍まで伸びるピペット6を用いて微量キュベットから引き込むことができるが、残りは、そこに固定化されているビーズおよび白血球中に引き込まないように底部から十分に除去される。
残存するCTC濃縮試料はここで溶解させ、放出されたDNAは、好ましくはRoche Magnapureシステムを用いて調製する。
大部分のCTCでは、溶解前の濃縮された血液試料が1:50以上の頻度で存在するCTCを含有することが見出されるであろう。
白血球を、上記と同様にビオチン化抗CD235a抗体でコーティングされたビーズを用いて同様に抽出することにより抽出した後、赤血球を試料から除去することができた。しかし、赤血球がその後のステップに干渉するDNAを含有しないことから、これを行うことの利点がほとんど見られないが、おそらくその過程において標的CTCを失うことのリスクが幾らか見られる。
一部のCTC、特に膵がん由来のCTCでは、試料中の任意の残存する白血球の数をさらに低減するため、溶解ステップの前に初期白血球分離を繰り返すことが必要であり得る。
また、T細胞、単球、およびB細胞の除去効率を改善するため、ビーズを抗CD3抗体、抗CD14抗体および抗CD19抗体ならびに抗CD45抗体でコーティングすることは有利になる。さらに、他の白血球細胞表面抗原に対する抗体を用いてもよい。

Claims (15)

  1. 血液試料中の突然変異を検出する方法において、正常な非CTC有核細胞の一部を除去するために前記血液試料を処理するステップと、前記処理された試料からDNAを精製するステップと、前記精製されたDNAを希釈するステップと、前記希釈されたDNAを2つ以上の複製物に分離するステップと、各複製物中に存在する前記DNAを配列決定するステップと、配列内の突然変異を、1つ以上の複製物上の配列決定リードの1%超が前記突然変異を示す場合に同定するステップとを含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、突然変異を同定するための閾値が、前記突然変異を示す複製物上の2%以上、3%以上、5%以上、または10%以上のリードの1つであることを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、前記DNAが100ゲノム/μl以下のレベルまで希釈されることを特徴とする方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法において、前記DNAが20ゲノム/μl以下のレベルまで希釈されることを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、前記DNAが10ゲノム/μl以下のレベルまで希釈されることを特徴とする方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法において、前記希釈されたDNAが5つ以上の複製物に分離され、かつ各複製物が配列決定されることを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の方法において、前記希釈されたDNAが10以上の複製物に分離され、かつ各複製物が配列決定されることを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法において、非CTC有核細胞の一部が非CTC細胞抗体コートビーズを用いて除去されることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、前記ビーズが抗CD45抗体でコーティングされることを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、前記ビーズが、抗CD45抗体、抗CD14抗体、抗CD19抗体、および抗CD3抗体の1つ以上で追加的にコーティングされることを特徴とする方法。
  11. 請求項8乃至10の何れか1項に記載の方法において、前記ビーズの直径が両端値を含めて20〜150μmであることを特徴とする方法。
  12. 請求項8乃至11の何れか1項に記載の方法において、前記ビーズが1.5g/mL以上の密度を有することを特徴とする方法。
  13. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法において、非CTC有核細胞の一部が密度勾配遠心分離を用いて除去されることを特徴とする方法。
  14. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法において、非CTC有核細胞の一部が、赤血球からロゼットを形成し、かつ非CTC細胞に特異的な抗体を用いて非CTC細胞を前記ロゼットに結合させることによって除去されることを特徴とする方法。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法において、非CTC有核細胞の一部の除去の前に、前記試料中に存在する前記赤血球の一部または実質的に全部の除去が先行することを特徴とする方法。
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