JP2018509118A - Hdラジオ受信機のためのアナログオーディオとデジタルオーディオの混合方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

圧縮オーディオパケットを処理して対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算し、圧縮オーディオパケットをオーディオ混合バッファに記憶し、オーディオ混合バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットからのオーディオ情報を、オーディオデコーダを用いて処理して解凍されたデジタルオーディオ信号サンプルを生成し、デジタルオーディオ品質インジケータ値を使用して、デジタルオーディオ品質インジケータ値が圧縮オーディオパケットの劣化又は不具合を示す場合にアナログとデジタルとの間の不必要な混合の繰り返しを防ぐことにより、アナログオーディオ信号サンプルをデジタルオーディオ信号サンプルと組み合わせてオーディオ出力を生成するように混合処理を導く、ことによって複合デジタルラジオ放送信号のアナログ部分とデジタル部分とを混合する方法及び装置を提供する。【選択図】図12

Description

本発明は、一般にデジタルラジオ放送送信機及び受信機、並びにその動作方法に関する。1つの態様では、本発明は、ラジオ受信機におけるオーディオ信号のデジタル部分とアナログ部分とを混合する方法及び装置に関する。
デジタルラジオ放送技術は、既存のラジオ帯域を用いて、モバイル受信機、ポータブル受信機及び固定受信機にデジタルオーディオデータサービスを配信するものである。インバンドオンチャネル(IBOC)デジタルラジオ放送と呼ばれる1つのタイプのデジタルラジオ放送は、デジタル的に変調されたサブキャリア又は側波帯を用いてAM又はFMアナログ変調キャリア信号上にデジタル情報を多重化し、デジタルラジオ放送信号とアナログラジオ放送信号を同じ周波数で同時に送信する。iBiquity Digital社によって開発されたHD Radio(HDラジオ)(商標)技術は、デジタルラジオの放送及び受信のためのIBOC実装の一例である。IBOCデジタルラジオ放送では、デジタルオーディオ信号が存在しない場合、利用できない場合、又は劣化している場合に、オーディオ出力にアナログAM又はFMバックアップオーディオ信号を供給できるように(ダイバーシティ遅延によって遅延した)アナログオーディオAM又はFMバックアップオーディオ信号を送信することによって、アナログ変調キャリア及びデジタル変調サブキャリア上でオーディオ信号を冗長的に送信することができる。これらの状況では、デジタル信号が利用不能になると、オーディオが完全にアナログに融合するようにデジタル信号を減衰させることによって、出力オーディオ信号に徐々にアナログオーディオ信号が混合される。デジタル信号が利用可能になると、デジタル信号が利用可能になった時にオーディオが完全にデジタルに融合するようにアナログ信号を減衰させることによって、同様に出力オーディオ信号にデジタル信号が混合される。しかしながら、アナログ信号とデジタル信号との間の混合遷移では、アナログ信号とデジタル信号との間のオーディオの差分が大きい場合、混合作用の平滑性の限界に起因して聴取体験が低下することがある。例えば、信号が最低必要レベル付近で変化している局のカバレッジの境界では、信号が一時的に必要レベルを下回り、デコーダが実際のオーディオを生成できずに無意味なデータを送出した時に、スコーク様の干渉が生じることがある。ほとんどの場合、この無駄なデータは、最大振幅まで変動することによって突然の短期の不快なスコーク様のポップノイズを生じる傾向にある。混合作用を平滑化する既存の解決策は、復号オーディオパケットを記憶する大型のオーディオパケットバッファを必要とし、コストが増して、受信機のオンチップメモリ要件が高くなる。他の解決策は、混合決定の際に計算された推定信号対雑音値を使用することによって混合の周波数を低下させることを目的とするが、このような推定値は、干渉のあるチャネル、又は移動環境において選択的フェージングチャネル体験が生じる移動中の自動車などの特定の状況では精度が制限される。ラジオ受信機において聴取体験を著しく損なうことなくデジタル信号とアナログ信号を混合する課題が少なくとも立証されたことにより、より実用的なコスト効率の高いデジタルオーディオ処理の解決策を有することが望ましいと思われる。
米国特許第7,512,175号明細書
以下の添付図面と併せて以下の詳細な説明を検討すれば、本発明を理解できるとともに、その数多くの目的、特徴及び利点を得ることができる。
いくつかの実施形態による、インバンドオンチャネルデジタルラジオ放送システムで使用する送信機の簡略ブロック図である。 ハイブリッドFM IBOC波形の概略図である。 拡張ハイブリッドFM IBOC波形の概略図である。 全デジタルFM IBOC波形の概略図である。 ハイブリッドAM IBOC波形の概略図である。 全デジタルAM IBOC波形の概略図である。 放送側から見たIBOCデジタルラジオ放送論理プロトコルスタックの図である。 放送側から見たIBOCデジタルラジオ放送論理プロトコルスタックの図である。 デジタルラジオ受信機の簡略的機能ブロック図である。 受信機側から見たFM IBOCデジタルラジオ放送論理プロトコルスタックの図である。 選択的な実施形態による、例示的なデジタル放送受信機のタイミングブロック図である。 デジタル放送受信機内のデジタル信号経路及びアナログ信号経路のブロック図である。 選択的な実施形態による、第1のデジタル信号経路の回路ブロック図である。 選択的な実施形態による、第2のデジタル信号経路の回路ブロック図である。 従来のSPS/MPS切り替えアーキテクチャを採用する第3のデジタル信号経路の回路ブロック図である。 選択的な実施形態によるSPS/MPS切り替えアーキテクチャを採用する第4のデジタル信号経路の回路ブロック図である。
オーディオデコーダへの入力バッファ内に圧縮オーディオパケットをバッファリングし、この入力バッファに記憶された圧縮オーディオパケットから推定デジタルオーディオ品質インジケータ(QI)を計算してデジタル信号とアナログ信号との混合を導くことによってデジタル信号とアナログ信号とを効率的に混合する、デジタルラジオ受信機装置及びその関連する動作方法について説明する。オーディオ遷移又は混合モジュールにおいて組み合わせて使用する出力オーディオ混合バッファ内にオーディオデコーダからのPCMオーディオサンプルをバッファリングする代わりに、入力オーディオ混合バッファに圧縮オーディオパケットを記憶させると、さらに小型の入力オーディオ混合バッファの使用が可能になる。選択的な実施形態では、入力オーディオ混合バッファを、アナログオーディオとデジタルオーディオとの間の滑らかな遷移を保証するのに十分な特定のオーディオ継続時間に対応する圧縮オーディオパケットを記憶するMエントリバッファとしてサイズ決定することができる。例えば、この入力オーディオ混合バッファは、1秒のオーディオを96kb/sで記憶するのに12kBのメモリしか必要としない。選択的な実施形態では、入力圧縮オーディオ混合バッファに入力された圧縮オーディオパケットのオーディオ品質推定を実行することによってデジタルオーディオ品質情報を抽出し、入力圧縮オーディオ混合バッファが完全に満たされた時に、デジタル信号とアナログ信号の混合を制御する際に入力圧縮オーディオ混合バッファのコンテンツが歪んでいるか否かを受信機の混合決定機能モジュールが判定できるようにする。圧縮オーディオ混合バッファの入力においてオーディオ品質推定を実行する代わりに圧縮オーディオパケットバッファの入力においてオーディオ品質推定を実行することにより、改善された混合性能を取得することができる。この圧縮オーディオパケットバッファは、デジタルオーディオを遅延させて時間領域でアナログオーディオと整合させるために使用できる、及び/又はオーディオパケットをコアと拡張オーディオストリームとの間で整合させるために使用できるK個のパケットを含むことができる。圧縮オーディオパケットが圧縮オーディオパケットバッファに入力された時にこれらのオーディオ品質推定を行うことにより、推定デジタルオーディオ品質情報を記憶し、又は別様に使用して、デジタル信号品質が低下した時のための事前知識又は演繹的知識又は先読み測定基準を混合決定機能モジュールに効果的に提供することができる。デジタルラジオ受信機は、この事前情報を使用して、推定デジタルオーディオ品質情報によってデジタル信号が低下した旨が示された場合にはアナログ信号を使用し続け、再びデジタルに混合し直すのを控えることができる。このように、低帯域幅オーディオ信号(例えば、アナログオーディオ信号)と高帯域幅オーディオ信号(例えば、デジタルIBOC信号)との間で繰り返される混合の連続を防ぐことにより、不快な聴取体験の乱れを低減する。同様に、受信デジタル信号が不良であってさらに悪化する旨を事前情報が示す場合、デジタルラジオ受信機は、デジタル信号が劣化した時に生じるアーチファクトをリスンするのではなく、アナログに混合して長くアナログに留まることができる。事実上、先読み測定基準は、混合アルゴリズムがより良い動作を行ってより良いユーザ体験を提供できるように、(帯域及びモードに応じて)継続期間における2、3秒先へのウィンドウを提供することにより、「将来」のデジタルオーディオ品質情報がその後の信号品質に関する事前情報を用いて混合処理を導くようにする。混合バッファをオーディオデコーダの入力に移す別の利点は、メインプログラムサービス(MPS)オーディオと補足プログラムサービス(SPS)オーディオとの間の切り替えを、オーディオデコーダが出力オーディオ混合バッファを満たすために必要になる無音期間を伴わずにほぼ瞬間的に行える点である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の様々な例示的な実施形態を詳細に説明する。以下の説明では様々な詳細を示すが、本発明は、これらの具体的な詳細を伴わずに実施することもでき、本明細書で説明する発明に対して数多くの実装固有の決定を行って、処理技術又は設計に関連する制約事項の順守などの、実装毎に異なる装置設計者の固有の目的を達成することもできると理解されるであろう。このような開発努力は複雑で時間を要することもあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては日常的な仕事であると思われる。例えば、選択的態様については、本発明を限定したり、或いは曖昧にしたりするのを避けるために、詳細ではなくブロック図形式で示す。本明細書に示す詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリに記憶されたデータに作用するアルゴリズム及び命令の観点から示される。このような説明及び表現は、当業者が自らの研究内容を他の当業者に説明して伝えるために使用するものである。一般に、アルゴリズムとは、所望の結果をもたらす自己矛盾のない一連のステップを意味し、ここで言う「ステップ」とは、必ずしも必須ではないが、記憶、転送、結合、比較及び別様な操作が可能な電気信号又は磁気信号の形を取ることができる物理量の操作を意味する。これらの信号は、ビット、値、要素、符号、文字、項又は数字などと呼ぶことが共通の使用である。これらの及び同様の用語は、適切な物理量に関連することができ、これらの量に与えられる便利な表記にすぎない。以下の説明から明らかなように、特に別途述べていない限り、説明全体を通じて「processing(処理する)」又は「computing(算出する)」又は「calculating(計算する)」又は「determining(決定する)」などの用語を用いた説明は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムのメモリ、レジスタ、又はその他のこのような情報記憶装置、送信又は表示装置内の物理量として同様に表される他のデータに変形させるコンピュータシステム又は同様の電子コンピュータ装置の動作及び処理を意味するものである。
図1〜図10、及びそれに伴う本明細書の説明は、例示的なIBOCシステム、例示的な放送設備の構造及び動作、並びに例示的な受信機の構造及び動作についての大まかな説明を提供するものである。図11〜図15、及びそれに伴う本明細書の説明は、ラジオ受信機におけるオーディオ信号のデジタル部分とアナログ部分とを混合する従来の手法と例示的な手法とを対比する説明を提供するものである。例示的なIBOCシステムの文脈で本開示の態様を示すが、本開示はIBOCシステムに限定されるものではなく、本明細書の教示は、他の形態のデジタルラジオ放送に適用することもできると理解されたい。
本明細書において参照するサービスは、ラジオ周波数放送を介してコンテンツを通信するいずれかのアナログ又はデジタル媒体である。例えば、IBOCラジオ信号、アナログ変調信号、デジタルメインプログラムサービス及びデジタル補足プログラムサービスは、全てサービスと見なすことができる。他のサービスの例としては、特定のアクセスコードを必要とする、例えばゲーム又はコンサートの放送などのオーディオとすることができるプログラムである条件付きアクセスプログラム(CA)を挙げることができる。さらなるサービスの例としては、例えば、最新交通情報サービス、マルチメディア及びその他のファイル、並びにプログラムサービスガイド(EPG)を挙げることができる。本明細書で参照するサービス識別子は、特定のサービスを意味する。例えば、アナログ変調信号が94.1MHzを中心とする場合、サービス識別子は、94.1MHzのラジオ周波数を意味することができる。また、IBOCデジタルラジオ放送における同じ放送が複数の補足オーディオ及びデータサービスを含むこともでき、それぞれが独自のサービス識別子を有することもできる。また、データ単位は、個々のビット、ニブル、バイト又は他のいずれかのデータの単位を意味することができる。
図1は、FM IBOCデジタルラジオ放送信号を放送するために使用できるスタジオサイト10、FM送信機サイト12及びスタジオ送信機リンク(STL)14の例示的なコンポーネントの機能ブロック図である。スタジオサイト10は、とりわけスタジオ自動化設備34と、インポータ18、エクスポータ20及びエキサイタ補助サービスユニット(EASU)22を含むアンサンブルオペレーションズセンタ(EOC)16とを含む。STL送信機48は、EOC16をFM送信機サイト12とリンクする。図示の送信機サイト12は、STL受信機54と、エキサイタエンジン(exgine)サブシステム58を含むエキサイタ56と、アナログエキサイタ60とを含む。図1には、エクスポータ20がラジオ放送局のスタジオサイト10に存在するように示しており、エキサイタ60が送信サイト12に位置するが、これらの要素は、送信サイト12の同一場所に配置することもできる。
スタジオサイト10では、スタジオ自動化設備34が、EASU22にメインプログラムサービス(MPS)オーディオ42を供給し、エクスポータ20にMPSデータ40を供給し、インポータ18に補足プログラムサービス(SPS)オーディオ38を供給し、インポータ18にSPSデータ36を供給する。MPSオーディオは、メインオーディオプログラミングソースとして機能する。ハイブリッドモードでは、MPSオーディオが、アナログ送信とデジタル送信の両方において既存のアナログラジオプログラミングフォーマットを維持する。プログラムサービスデータ(PSD)としても知られているMPSデータ又はSPSデータは、音楽タイトル、アーティスト、アルバム名などの情報を含む。補足プログラムサービスは、補足オーディオコンテンツ、及びプログラムサービスデータを含むことができる。
インポータ18は、高度アプリケーションサービス(AAS)を提供するハードウェア及びソフトウェアを含む。AASは、MPS、SPS又は放送局情報サービス(SIS)として分類されないあらゆるタイプのデータを含むことができる。SISは、コールサイン、絶対時間、GPSに相関する位置情報などの局情報を提供する。AASの例としては、電子番組ガイド、ナビゲーション地図、リアルタイム交通及び天気情報、マルチメディアアプリケーション、他のオーディオサービス及び他のデータコンテンツのためのデータサービスが挙げられる。AASのコンテンツは、アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を介してインポータ18にサービスデータ46を提供するサービスプロバイダ44によって提供することができる。サービスプロバイダは、スタジオサイトに位置する放送局とすることも、又は外部から供給されるサービス及びコンテンツの第三者プロバイダとすることもできる。インポータは、複数のサービスプロバイダ間のセッション接続を確立することができる。インポータは、サービスデータ46、SPSオーディオ38及びSPSデータ36を符号化し、多重化してエクスポータリンクデータ24を生成し、データリンクを介してエクスポータに出力する。また、インポータは、AASの一部として、サービス情報ガイド(SIG)を符号化し、典型的にはSIG内でサービスを識別して記述する。例えば、SIGは、現在の周波数で利用できるサービスのジャンル(例えば、MPSオーディオ及びいずれかのSPSオーディオのジャンル)を識別するデータを含むことができる。
エクスポータ20は、放送のためのメインプログラムサービス及びSISを提供するのに必要なハードウェア及びソフトウェアを含む。エクスポータは、オーディオインターフェイスを介してデジタルMPSオーディオ26を受け入れて圧縮する。また、エクスポータは、MPSデータ40、エクスポータリンクデータ24及び圧縮デジタルMPSオーディオを多重化してエキサイタリンクデータ52を生成する。また、エクスポータは、そのオーディオインターフェイスを介してアナログMPSオーディオ28を受け入れ、予めプログラムされた遅延を適用して、遅延したアナログMPSオーディオ信号30を生成する。このアナログオーディオは、ハイブリッドIBOCデジタルラジオ放送のバックアップチャネルとして放送することができる。この遅延は、デジタルMPSオーディオのシステム遅延を補償して、受信機によるデジタルプログラムとアナログプログラムとの混合を、時間的推移を伴わずに可能にする。AM送信システムでは、遅延したMPSオーディオ信号30がエクスポータによってモノラル信号に変換され、エキサイタリンクデータ52の一部として直接STLに送られる。
EASU22は、スタジオ自動化設備34からのMPSオーディオ42を受け入れ、これを正しいシステムクロックに合わせて速度変換し、2つの信号コピー、すなわち1つのデジタル(26)と1つのアナログ(28)とを出力する。EASU22は、アンテナ25に接続されたGPS受信機を含む。GPS受信機は、EASUが、GPSユニットの使用によってエキサイタのクロックに同期したマスタークロック信号を得られるようにする。EASUは、エクスポータが使用するマスターシステムクロックを提供する。EASUは、エクスポータが壊滅的に故障してもはや動作できない場合に、アナログMPSオーディオがエクスポータを通過しないように迂回(又はリダイレクト)させるためにも使用される。迂回したオーディオ38をSTL送信機に直接供給して放送中断イベントを排除することができる。
STL送信機48は、遅延したアナログMPSオーディオ50及びエキサイタリンクデータ52を受け取る。STL送信機48は、単方向又は双方向のいずれかとすることができるSTLリンク14を介してエキサイタリンクデータ及び遅延したアナログMPSオーディオを出力することができる。STLリンク14は、例えばデジタルマイクロ波又はイーサネットリンクとすることができ、標準的なユーザデータグラムプロトコル又は標準的なTCP/IPを使用することができる。
送信機サイト12は、STL受信機54、エキサイタエンジン(exgine)56及びアナログエキサイタ60を含む。STL受信機54は、STLリンク14を介して、オーディオ信号及びデータ信号と、コマンドメッセージ及び制御メッセージとを含む遅延したアナログMPSオーディオ及びエキサイタリンクデータを受け取る。エキサイタリンクデータ66はエキサイタ56に受け渡され、エキサイタ56は、IBOCデジタルラジオ放送波形を生成する。また、矢印68によって示すように、遅延したアナログMPSオーディオはアナログエキサイタに提供される。エキサイタは、ホストプロセッサと、デジタルアップコンバータと、RFアップコンバータと、exgineサブシステム58とを含む。exgineは、エキサイタリンクデータを受け入れて、IBOCデジタルラジオ放送波形のデジタル部分を変調する。エキサイタ56のデジタルアップコンバータは、exgine出力のベースバンド部分をデジタルからアナログに変換する。このデジタルからアナログへの変換は、EASUから導出されるエクスポータのGPSベースクロックのものと共通のGPSクロックに基づく。従って、エキサイタ56は、GPSユニット及びアンテナ57を含む。米国特許第7,512,175号には、エクスポータクロックとエキサイタクロックとを同期させる別の方法が記載されており、この文献の開示は、その全体が引用により本明細書に組み入れられる。エキサイタのRFアップコンバータは、アナログ信号を正しいインバンドチャネル周波数にアップコンバートする。このアップコンバートされた信号が、高出力増幅器(HPA)62及びアンテナ64に受け渡されて放送される。AM送信システムでは、exgineサブシステムが、ハイブリッドモードにおいてデジタル波形にバックアップアナログMPSオーディオをコヒーレントに付加し、従ってAM送信システムはアナログエキサイタ60を含まない。また、AM送信システムでは、エキサイタ56が位相及び大きさ情報を生成し、アナログ信号が高出力増幅器に直接出力される。
IBOCデジタルラジオ放送信号は、様々な波形を使用してAMラジオ帯域及びFMラジオ帯域の両方で送信することができる。これらの波形は、FMハイブリッドIBOCデジタルラジオ放送波形、FM全デジタルIBOCデジタルラジオ放送波形、AMハイブリッドIBOCデジタルラジオ放送波形、及びAM全デジタルIBOCデジタルラジオ放送波形を含む。
図2は、ハイブリッドFM IBOC波形70の概略図である。この波形は、放送チャネル74の中心に位置するアナログ変調信号72と、上側側波帯78の複数の均等に離間した第1の直交周波数分割多重化サブキャリア76と、下側側波帯82の複数の均等に離間した第2の直交周波数分割多重化サブキャリア80とを含む。デジタル変調サブキャリアはパーティションに分割され、様々なサブキャリアが基準サブキャリアとして指定される。周波数パーティションは、18個のデータサブキャリアと1つの基準サブキャリアとを含む19個のサブキャリアで構成されたグループである。
ハイブリッド波形70は、アナログFM変調信号とデジタル変調された一次メインサブキャリアとを加えたものを含む。サブキャリアは、均等に離間した周波数位置に存在する。サブキャリアの位置には、−546〜+546の番号を付している。図示の波形70では、サブキャリアが、+356〜+546の位置、及び−356〜−546の位置に存在する。各一次メイン側波帯は、10個の周波数パーティションで構成される。やはり一次メイン側波帯に含まれるサブキャリア546及び−546は、付加的基準サブキャリアである。各サブキャリアの振幅は、振幅スケール因子によってスケーリングすることができる。
図3は、拡張ハイブリッドFM IBOC波形90の概略図である。拡張ハイブリッド波形90は、ハイブリッド波形内に存在する一次メイン側波帯78及び82に一次拡張側波帯92及び94を付加することによって形成される。各一次メイン側波帯の内側エッジに、1つ、2つ又は4つの周波数パーティションを付加することができる。拡張ハイブリッド波形90は、アナログFM信号とデジタル変調した一次メインサブキャリア(サブキャリア+356〜+546及び−356〜−546)とを加えたものと、一部又は全部の一次拡張サブキャリア(サブキャリア+280〜+355及び−280〜−355)とを含む。
上側の一次拡張側波帯は、サブキャリア337〜355(1つの周波数パーティション)、318〜355(2つの周波数パーティション)、又は280〜355(4つの周波数パーティション)を含む。下側の一次拡張側波帯は、サブキャリア−337〜−355(1つの周波数パーティション)、−318〜−355(2つの周波数パーティション)、又は−280〜−355(4つの周波数パーティション)を含む。各サブキャリアの振幅は、振幅スケール因子によってスケーリングすることができる。
図4は、全デジタルFM IBOC波形100の概略図である。全デジタル波形100は、アナログ信号を無効にして一次デジタル側波帯102及び104の帯域幅を完全に拡張し、アナログ信号によって明け渡されたスペクトル内に低出力の二次側波帯106及び108を付加することによって構成される。図示の実施形態における全デジタル波形100は、−546〜+546のサブキャリア位置にデジタル変調されたサブキャリアを含み、アナログFM信号を含まない。
全デジタル波形の各一次側波帯には、10個のメイン周波数パーティションに加えて4つの拡張周波数パーティションが全て存在する。各二次側波帯も、10個の二次メイン(SM)周波数パーティションと、4つの二次拡張(SX)周波数パーティションとを有する。しかしながら、一次側波帯とは異なり、二次メイン周波数パーティションはチャネルの中心近くにマッピングされ、拡張周波数パーティションは中心から離れている。
各二次側波帯は、12個のOFDMサブキャリアと基準サブキャリア279及び−279とを含む小さな二次保護(SP)領域110及び112もサポートする。これらの側波帯は、アナログ干渉又はデジタル干渉の影響を最も受けにくいスペクトル領域に位置するので、「保護」と呼ばれる。チャネルの中心(0)には、付加的基準サブキャリアが配置される。SP領域は、周波数パーティションを含まないので、SP領域では周波数パーティションの順序付けが適用されない。
各二次メイン側波帯は、1〜190又は−1〜−190のサブキャリアに及ぶ。上側の二次拡張側波帯は、191〜266のサブキャリアを含み、上側の二次保護側波帯は、267〜278のサブキャリアに付加的基準サブキャリア279を加えたものを含む。下側の二次拡張側波帯は、−191〜−266のサブキャリアを含み、下側の二次保護側波帯は、−267〜−278のサブキャリアに付加的基準サブキャリア−279を加えたもの含む。完全な全デジタルスペクトルの総周波数範囲は、最大396,803Hzとすることができる。各サブキャリアの振幅は、振幅スケール因子によってスケーリングすることができる。
波形70、90、100の各々では、直交周波数分割多重方式(OFDM)を用いてデジタル信号が変調される。OFDMは、データストリームが数多くの直交サブキャリアを変調してこれらを同時に送信する並列変調スキームである。OFDMは、本質的に柔軟であり、論理チャネルを異なるサブキャリアグループに容易にマッピングすることができる。
ハイブリッド波形70では、ハイブリッド波形内のアナログFM信号の両側の一次メイン(PM)側波帯でデジタル信号が送信される。各側波帯の出力レベルは独立して調整され、アナログFM信号の総出力を大幅に下回る。アナログ信号は、モノラル又はステレオとすることができ、下位通信許可(SCA)チャネルを含むことができる。
拡張ハイブリッド波形90では、ハイブリッド側波帯の帯域幅をアナログFM信号に向かって拡張してデジタル容量を増加させることができる。この各一次メイン側波帯の内側エッジに割り当てられる追加スペクトルは、一次拡張(PX)側波帯と呼ばれる。
全デジタル波形100では、アナログ信号が除去され、一次デジタル側波帯の帯域幅(又は1つしか使用しない時には一方の側波帯)が拡張ハイブリッド波形と同様に完全に拡張される。また、この波形では、アナログFM信号によって明け渡されたスペクトルで低出力の二次デジタル側波帯を送信することができる。
図5は、AMハイブリッドIBOCデジタルラジオ放送波形120の概略図である。このハイブリッドフォーマットは、(約±5kHzに帯域制限された)従来のAMアナログ信号122と、最大約30kHz幅のデジタルラジオ放送信号124とを含む。スペクトルは、約30kHzの帯域幅を有するチャネル126内に含まれる。このチャネルは、上側周波数帯域130と下側周波数帯域132とに分割される。上側帯域は、チャネルの中心周波数から、中心周波数から約+15kHzにまで広がる。下側帯域は、中心周波数から、中心周波数から約−15kHzにまで広がる。
1つの例のAMハイブリッドIBOCデジタルラジオ放送信号フォーマットは、アナログ変調キャリア信号134と、上側帯域及び下側帯域に及ぶOFDMサブキャリア位置とを加えたものを含む。これらのサブキャリア上では、送信すべきオーディオ信号又はデータ信号(プログラム材料)を表す符号化デジタル情報が送信される。シンボルレートは、シンボル間のガード時間に起因してサブキャリア間隔よりも小さい。
図5に示すように、上側帯域は、一次区分136、二次区分138及び三次区分144に分割される。下側帯域は、一次区分140、二次区分142及び三次区分143に分割される。図5では、この説明のために、三次区分143及び144を、146及び152で表す複数のサブキャリアグループを含むものと見なすことができる。チャネルの中心近くに位置する三次区分内のサブキャリアは、内側サブキャリアと呼ばれ、チャネルの中心から離れて位置する三次区分内のサブキャリアは、外側サブキャリアと呼ばれる。三次区分内のサブキャリアグループ146及び152は、実質的に一定の出力レベルを有する。また、図5には、システム制御のための2つの基準サブキャリア154及び156も示しており、これらのレベルは他の側波帯と異なる値に固定される。
デジタル側波帯内のサブキャリアの出力は、アナログAM信号の総出力を大幅に下回る。所与の一次又は二次区分内の各OFDMサブキャリアのレベルは、一定値に固定される。一次区分又は二次区分は、相対的にスケーリングすることができる。また、メインキャリアの両側に位置する基準サブキャリア上では、ステータス情報及び制御情報が送信される。上側及び下側二次側波帯の周波数エッジの真上又は真下の個々のサブキャリアでは、IBOCデータサービス(IDS)チャネルなどの別個の論理チャネルを送信することができる。通常、各一次OFDMサブキャリアの出力レベルは、未変調メインアナログキャリアに対して固定される。一方で、二次サブキャリア、論理チャネルサブキャリア及び三次サブキャリアの出力レベルは調整可能である。
アナログ変調キャリア及びデジタル変調サブキャリアは、図5の変調フォーマットを用いて、米国内の標準的なAM放送に指定されたチャネルマスク内で送信される。ハイブリッドシステムは、チューニング及びバックアップにアナログAM信号を使用する。
図6は、全デジタルAM IBOCデジタルラジオ放送波形のサブキャリア割り当ての概略図である。全デジタルAM IBOCデジタルラジオ放送信号160は、上側帯域166及び下側帯域168に位置する、一次サブキャリアと呼ばれる均等に離間した第1及び第2のサブキャリアグループ162及び164を含む。また、上側帯域166及び下側帯域168には、二次サブキャリアと呼ばれる第3及び第4のサブキャリアグループ170及び172も位置する。チャネルの最も中心近くには、第3のグループの2つの基準サブキャリア174及び176が存在する。サブキャリア178及び180は、プログラム情報データの送信に使用することができる。
図7a及び図7bは、送信機側から見たIBOCデジタルラジオ放送論理プロトコルスタックの図である。受信機側から見ると、この論理スタックは逆方向に進む。プロトコルスタック内の様々なエンティティ間で受け渡されるデータの大半は、プロトコルデータ単位(PDU)の形を取る。PDUは、プロトコルスタックの特定の層(又は層内のプロセス)によって生成される構造化データブロックである。所与の層のPDUは、スタックの次の上位層からのPDUをカプセル化し、及び/又はその層(又はプロセス)自体に由来するコンテンツデータ及びプロトコル制御情報を含むことができる。送信機プロトコルスタック内の各層(又はプロセス)によって生成されるPDUは、受信機プロトコルスタック内の対応する層(又はプロセス)への入力である。
図7a及び図7bに示すように、プロトコルスタック内の様々なエンティティに構成及び制御情報を提供するシステム機能である構成アドミニストレータ330が存在する。構成/制御情報は、ユーザが定めた設定と、GPS時間及びGPS位置などのシステム内から生成される情報とを含むことができる。サービスインターフェイス331は、全てのサービスのためのインターフェイスを表す。サービスインターフェイスは、様々なタイプのサービス毎に異なることができる。例えば、MPSオーディオ及びSPSオーディオでは、サービスインターフェイスをオーディオカードとすることができる。MPSデータ及びSPSデータでは、インターフェイスが異なるAPIの形を取ることができる。他の全てのデータサービスでは、インターフェイスが単一のAPIの形を取ることができる。オーディオエンコーダ332は、MPSオーディオとSPSオーディオの両方を符号化して、MPS及びSPSオーディオ符号化パケットのコアストリーム(ストリーム0)と任意の拡張ストリーム(ストリーム1)とを生成し、これらがオーディオトランスポート333に受け渡される。また、オーディオエンコーダ332は、システムの他の部分に未使用の容量状態を中継することによって日和見的データの包含も可能にする。PSDトランスポート334は、MPS及びSPSデータを処理してMPS及びSPSデータPDUを生成し、これらのデータがオーディオトランスポート333に受け渡される。オーディオトランスポート333は、符号化オーディオパケットとPSD PDUとを受け取り、圧縮オーディオデータとプログラムサービスデータとを含むビットストリームを出力する。SISトランスポート335は、構成アドミニストレータからSISデータを受け取ってSIS PDUを生成する。SIS PDUは、局の識別及び位置情報、提供するオーディオ及びデータサービスに関する指示、GPSに相関する絶対時間及び位置、並びに局が伝えるその他の情報を含むことができる。AASデータトランスポート336は、サービスインターフェイスからのAASデータと、オーディオトランスポートからの日和見的帯域幅データとを受け取って、サービスパラメータの品質に基づくことができるAASデータPDUを生成する。トランスポート及び符号化機能は、まとめてプロトコルスタックのレイヤ4と呼ばれ、対応するトランスポートPDUは、レイヤ4 PDU又はL4 PDUと呼ばれる。チャネル多重化層であるレイヤ2(337)は、SISトランスポート、AASデータトランスポート及びオーディオトランスポートからトランスポートPDUを受け取り、これらをレイヤ2 PDUにフォーマットする。レイヤ2 PDUは、プロトコル制御情報と、オーディオ、データ、又はオーディオとデータの組み合わせとすることができるペイロードとを含む。レイヤ2 PDUは、正しい論理チャネルを通じてレイヤ1(338)にルーティングされ、ここでの論理チャネルとは、指定されたサービス等級でレイヤ1を通じてL1 PDUを伝える信号経路のことであり、場合によっては所定の一群のサブキャリア内にマッピングされる。スループット、性能レベル及び選択された論理チャネルを指定する動作パラメータの特定の構成であるサービスモードに基づくレイヤ1論理チャネルは複数存在する。アクティブなレイヤ1論理チャネルの数、及びこれらを定める特性は、サービスモード毎に異なる。レイヤ2とレイヤ1の間では、ステータス情報も受け渡される。レイヤ1は、レイヤ2からのPDU及びシステム制御情報をAM又はFM IBOCデジタルラジオ放送波形に変換して送信する。レイヤ1の処理は、スクランブリング、チャネル符号化、インターリービング、OFDMサブキャリアマッピング及びOFDM信号生成を含むことができる。OFDM信号生成の出力は、特定のシンボルのIBOC信号のデジタル部分を表す複合ベースバンド時間領域パルスである。離散シンボルを連結すると、連続する時間領域波形が形成され、この波形を変調すると、送信するIBOC波形が生成される。
デジタルラジオ放送受信機は、送信機について説明した機能のいくつかの逆を実行する。図8は、デジタルオーディオ放送(DAB)信号の受信及び復号を可能にするコンポーネントを含むデジタルラジオ受信機400の簡略的機能ブロック図である。例示的なデジタルラジオ受信機400は、例えばAM又はFM IBOC受信機などのDAB受信機とすることができる。例示を目的として受信機400の特定のコンポーネントしか示していないが、受信機は、複数の追加コンポーネントを含むことができ、チューナ、フロントエンド、スピーカ、遠隔制御装置、様々な入力/出力装置などを有する複数の別個のエンクロージャ間で分散できることが明らかなはずである。受信機400では、全デジタル波形、全アナログ波形又はハイブリッドIBOC波形で変調できるラジオ信号を受信するAMアンテナ442及びFMアンテナ443などの1又は2以上のアンテナ上でDAB信号が受け取られる。チューナ441は、受け取ったDAB信号を処理して中間周波数(IF)信号444を生成してフロントエンド回路445に受け渡し、フロントエンド445回路は、IF信号をベースバンド信号446に変換する。例えば、チューナ441は、関心周波数帯(例えば、fc)を通すバンドパスプリセレクトフィルタと、フィルタ処理された信号を増幅する低ノイズ増幅器(LNA)と、増幅された信号を同調可能なローカル発信器信号floと混合して和信号(fc+flo)及び差信号(fc−flo)を生成するミキサとを含み、これらの信号が中間周波数フィルタに供給され、中間周波数フィルタは、関心変調信号における中間周波数信号fifをライン444上に通す。フロントエンド回路445では、アナログデジタルコンバータ(ADC)が、周波数シフト、フィルタ及びデシメーションを適用して低サンプリングレートの同相直交信号であるベースバンド信号446を生成することによってデジタル的にダウンコンバートされたデジタルサンプルを生成することができる。プロセッサ447は、(後述する)図9によって説明する論理プロトコルスタックに従ってベースバンド信号446を処理して復号デジタルオーディオ信号448及び復号デジタルデータ信号449を生成する。長々とした詳細の説明を省くと、プロセッサ447は、ベースバンド信号446のアナログ変調部分を復調してアナログオーディオ信号を生成するアナログ復調器と、ベースバンド信号446のデジタル変調部分を復調してデジタル信号を生成するデジタル復調器とを含むAM/FMベースバンドプロセッサとして具体化することができ、デジタル信号をデインターリーブしてビタビ復号した後に別個のメインプログラム信号及び補足プログラム信号に逆多重化し、これらの信号を処理してメインデジタルオーディオ信号を形成し、これをアナログオーディオ信号と混合してライン448上のオーディオ出力を生成することができる。
デジタルアナログ(DAC)コンバータ450は、復号デジタルオーディオ信号448をアナログ信号に変換してアンプ451に受け渡し、アンプ451は、1又は2以上のスピーカ、ヘッドホン又は他のいずれかのタイプのオーディオ出力装置とすることができるオーディオシンク又はその他の出力装置452に出力してオーディオ出力を生成する。復号デジタルデータ信号449は、インターインテグレーテッドサーキット(I2C)、シリアル周辺機器インターフェイス(SPI)、汎用非同期送受信回路(UART)、又はユニバーサルシリアルバス(USB)などの好適なバス上にまとめて多重化できる1又は2以上のデータライン449を介してホストコントローラ453に受け渡される。データ信号は、例えばSIS、MPSデータ、SPSデータ及び1又は2以上のAASを含むことができる。ホストコントローラ453は、8ビット縮小命令セットコンピュータ(RISC)マイクロコントローラ、アドバンストRISC32ビットマイクロコントローラ、又は他のいずれかの好適なマイクロコントローラなどのいずれかの好適なマイクロコントローラを用いて、データ信号(例えば、SIS、MPSD、SPSD及びAAS信号)を受け取って処理する。また、ホストコントローラ453の機能の一部又は全部は、ベースバンドプロセッサ(例えば、プロセッサ447)において実行することもできる。いくつかの実施形態では、ホストコントローラ453が、キーボード、ダイヤル、ノブ、又はその他の好適な入力部からのユーザ入力を制御することもできる。ホストコントローラ453は、テキスト又は画像などの視覚的データ表現を出力するディスプレイ455を含むことができるユーザインターフェイス(UI)454にデジタルデータ456を送る。ホストコントローラ453は、プロセッサ447及びユーザインターフェイス454との間でステータス情報457a及び制御情報457bの交換も行う。
受信機400は、プロセッサ447によって使用される、メモリバスを共有してプロセッサと通信できるメモリ458及び459と、ユーザによって選択されたプログラムコンテンツを記憶するメモリ460とを含むこともできる。メモリ460は、マルチメディアカード(MMC)などの取り外し不可能な記憶装置であることが好ましい。ハードディスク、フラッシュメモリ、USBメモリ、メモリスティックなどの他の好適なタイプの記憶装置を使用することもできる。
実際には、図8の受信機400内に示す信号処理機能の多くは、1又は2以上の集積回路を使用して実装することができる。例えば、信号処理ブロック、ホストコントローラ及びメモリモジュールは、別個のコンポーネントとして示しているが、これらのコンポーネントのうちの2又は3以上のコンポーネントの機能を単一のプロセッサ(例えば、システムオンチップ(SoC))内で組み合わせることもできる。
図9に、受信機側から見た論理プロトコルスタックを示す。信号の復調及び論理チャネルに分離する処理を行う物理層であるレイヤ1(560)によってFM IBOC波形が受け取られる。論理チャネルの数及び種類はサービスモードに依存し、論理チャネルP1〜P3、一次IBOCデータサービス論理チャネル(PIDS)、S1〜S5及びSIDSを含むことができる。また、データサービスのための論理チャネルは、例えば時分割多重化によってサブチャネルに分割することができる。これらのサブチャネルは、論理チャネルのさらなる分割可能性を提供してさらなる種類のデータサービスを容易にすることができる。
レイヤ1は、論理チャネルに対応するL1 PDUを生成してレイヤ2(565)に送り、レイヤ2(565)は、L1 PDUを逆多重化して、SIS PDUと、AAS PDUと、メインプログラムサービス及びあらゆる補足プログラムサービスのためのPSD PDUと、ストリーム0(コア)オーディオPDU及びストリーム1(任意の拡張された)オーディオPDUとを生成する。その後、SISトランスポート570がSIS PDUを処理してSISデータを生成し、AASトランスポート575がAAS PDUを処理してAASデータを生成し、PSPトランスポート580がPDS PDUを処理して、MPSデータ(MPSD)及びいずれかのSPSデータ(SPSD)を生成する。また、AAS PDUにはカプセル化されたPSDデータを含めることもでき、従ってAASトランスポートプロセッサ575は、このデータを処理してライン577上でPSDトランスポートプロセッサ580に供給し、PSDトランスポートプロセッサ580がさらに処理してMDSD又はSPSDを生成する。その後、SISデータ、AASデータ、MPSD及びSPSDは、ユーザインターフェイス85に送られる。この結果、ユーザによって要求された場合、SISデータを表示することができる。同様に、MPSD、SPSD及びいずれかのテキストベースの又は図形的なAASデータを表示することもできる。ストリーム0及びストリーム1のPDUは、オーディオトランスポート590及びオーディオデコーダ595で構成されたレイヤ4によって処理される。IBOC波形上で受け取られたプログラムの数に対応する最大N個のオーディオトランスポートが存在することができる。各オーディオトランスポートは、受け取られた各プログラムに対応する符号化MPSパケット又はSPSパケットを生成する。レイヤ4は、プログラムの記憶又は再生などのためのコマンドを含む、ユーザインターフェイスからの制御情報と、全デジタル又はハイブリッドIBOC信号を放送するラジオ局の探索又は走査に関連する情報とを受け取る。レイヤ4は、ユーザインターフェイスにステータス情報も提供する。
上述したように、IBOCデジタルラジオ放送信号は、アナログ変調キャリア(例えば、周波数変調(FM)又は振幅変調(AM))と複数のデジタル変調キャリア(例えば、直交周波数分割多重方式(OFDM)サブキャリア)との組み合わせを含むハイブリッドフォーマットで送信することができる。従って、ハイブリッドモードで動作するデジタルラジオ放送受信機は、デジタルラジオ放送オーディオ信号のアナログ部分(例えば、FM又はAM)とデジタル部分(例えば、OFDM)の両方を復号する。
デジタルラジオ放送オーディオ信号のデジタル部分が存在しない場合(例えば、最初にチャネルへの同調が行われた場合、又はチャネルが停止している場合)には、オーディオ出力にアナログAM又はFMバックアップオーディオ信号が供給される。デジタル信号が利用可能になると、ベースバンドプロセッサ(例えば、447)は、混合作用又はオーディオ遷移作用を実施して、遷移が最小限しか気付かれないようにデジタルオーディオ信号に付加しながらアナログバックアップ信号を滑らかに減衰させて最終的には除去する。デジタル信号を破損するチャネル停止中にも同様の遷移が行われる。ダイバーシティ遅延時間中には、巡回冗長検査(CRC)エラー検出手段を通じて破損を検出することができる。この場合、オーディオ出力においてデジタル破損が生じると、オーディオが完全にアナログに遷移するように、DAB信号を減衰させながら徐々に出力オーディオ信号内にアナログ信号を遷移させる。さらに、受信機は、デジタル信号が存在しない場合には常にアナログオーディオ信号を出力する。
例示的なデジタルオーディオ放送受信機では、アナログバックアップ信号を検出して復調し、44.1kHzのオーディオサンプリングストリーム(FMの場合、低SNR条件下でさらにモノラルに混合し又はミュートすることができるステレオオーディオ)を生成する。44.1kHzでは、各オーディオサンプルの継続時間が約22.67マイクロ秒である。44.1kHzのサンプルレートは、受信機のフロントエンドクロックと同期する。ベースバンドプロセッサ(例えば、447)内のオーディオサンプルデコーダも、約44.1kHzのオーディオサンプルを生成する。送信機の44.1kHzクロックと受信機の44.1kHzクロックとがわずかに異なると、オーディオコンテンツが異なる時点に開始して最終的には時間と共に分離してしまうことがあるので、アナログ信号サンプルとデジタル信号サンプルの単純な1対1の組み合わせが妨げられる。従って、オーディオサンプルの整合を維持するように、送信機クロックと受信機クロックは同期すべきである。
図10は、選択的な実施形態による、受信したハイブリッドラジオ放送信号に含まれているデジタルオーディオ信号とアナログオーディオ信号とを整合させて混合する例示的なデジタル放送受信機の簡略化したタイミングブロック図である。ハイブリッド信号は、アンテナ442において受け取られると、通常は実装に依存する一定の時間量である時間TANTにわたって処理される。その後、受信ハイブリッド信号は、IBOC信号デコーダ600によるデジタル化、復調及び復号を受け、まず上述したアナログデジタルコンバータ(ADC)445が、通常は実装に依存する一定の時間量である時間TADCにわたって信号を処理してデジタルサンプルを生成し、これをダウンコンバートして低サンプリングレートの出力デジタル信号を生成する。
IBOC信号デコーダ600では、デジタル化されたハイブリッド信号がデジタル信号経路601とアナログ信号経路602とに分割されて復調及び復号が行われる。アナログ信号経路602では、通常は実装に依存する一定の時間量である時間TANALOGにわたって受信ハイブリッド信号のアナログ部分を処理し、受信ハイブリッド信号のアナログ部分を表すオーディオサンプルを生成する。デジタル信号経路601では、以下でさらに詳細に説明するようにデジタル信号を取得し、復調して、デジタルオーディオサンプルに復号する。デジタル信号経路601における処理は、デジタル信号の取得時間とデジタル信号経路601の復調時間とに依存する可変時間TDIGITALを必要とする。取得時間は、フェージング及びマルチパスなどのラジオ波伝播干渉に起因するデジタル信号の強度に応じて異なることができる。デジタル信号経路601は、特定の実装に基づいてデータのバッファリングをほんのわずかしか又は全く行わないほぼ確定的な処理を用いて、レイヤ1処理を適用して受信デジタルIBOC信号を復調する。その後、デジタル信号経路601は、結果として得られたデータを1又は2以上の上位層モジュールに供給し、この上位層モジュールが、復調されたデジタル信号を復号してオーディオ品質を最大化する。選択的な実施形態では、上位層での復号処理が、無線状態に基づく受信信号のバッファリングを伴う。選択的な実施形態では、(単複の)上位層モジュールが、IBOCサービスモード(MP1〜MP3、MP5、MP6、MP11、MA1及びMA3)毎に確定的処理を実行することができる。後述するように、上位層での復号処理は、オーディオ遷移又は混合モジュール603におけるオーディオ信号とアナログ信号の混合を導く混合決定モジュールを含む。オーディオ遷移モジュール603における混合決定処理に必要な時間は、一定の時間量TBLENDである。
オーディオ遷移又は混合モジュール603では、アナログからデジタルへの不必要な混合を避けるようにデジタル信号経路601からの誘導制御シグナリングを使用して、デジタル信号からのサンプルを(アナログ信号経路602から直接供給される)アナログ信号からのサンプルと整合させて混合する。オーディオ遷移モジュール603におけるデジタル信号とアナログ信号の整合及び混合に必要な時間は、一定の時間量TTRANSITIONである。最終的に、この結合したデジタル化オーディオ信号は、通常は実装に依存する一定の時間量である処理時間TDAC中にデジタルアナログコンバータ(DAC)450によってアナログに変換されてレンダリングされる。
図11は、アナログオーディオ信号とデジタルオーディオ信号とを整合させる処理の例示的な機能ブロック図である。図示の機能は、本明細書で説明した機能を実行するように構成された(例えば、ソフトウェア及び/又はファームウェアでプログラムされた)1又は2以上の処理ユニットを含むことができる処理システムを具体化するベースバンドプロセッサ(例えば、図8の447)において実行することができ、ベースバンドプロセッサの処理システムは、いずれかの好適なメモリ(例えば、RAM、フラッシュROM、ROM)に好適に結合することができる。例えば、当業で周知の方法によって、1又は2以上のプロセッサとメモリとを有する処理システムを含む半導体チップを製造することができ、例えば、必要であれば既知の方法に従って単一の半導体チップ内に処理システム及びメモリを配置することができる。
ベースバンドプロセッサでは、アナログ部分とデジタル部分の両方を含む受信信号サンプル604が分割モジュール606に入力され、ここで当業者に周知の信号分割技術(例えば、フィルタ)を用いてベースバンド入力信号をデジタル信号経路601とアナログ信号経路602とに分割する。デジタル信号経路601では、デジタルサンプルがフロントエンドモジュール607に入力され、フロントエンドモジュール607は、干渉する隣接FM信号帯域を減衰させる任意の第1の隣接キャンセラを通過したDABの上側及び下側側波帯を分離フィルタを用いてフィルタ処理して分離することなどによって、デジタル信号を含むシンボルをフィルタ処理して分配した後に、フィルタ処理済みの関心サンプルをシンボルディスペンサ(例えば、RAMバッファ)内に蓄積させる。
フロントエンドモジュール607からのデジタルサンプルは取得モジュール608に入力され、取得モジュール608は、受け取ったOFDMシンボルからOFDMシンボルタイミングオフセット又はエラーと、キャリア周波数オフセット又はエラーとを取得し、又はこれらを回復させる。取得モジュール608は、フロントエンドモジュール607のシンボルディスペンサ内のポインタの位置を調整する取得シンボルオフセット信号も生成する。取得モジュール608は、デジタル信号を取得した旨を示すと、取得シンボルオフセットを用いて、取得時間に基づいてシンボルディスペンサ内のサンプルポインタの位置を調整し、制御ライン611を介してデジタル復調器612を呼び出す。
この結果、デジタル復調器612がデジタル信号を受信し、受信した圧縮オーディオデータのデインターリービング、符号合成、FEC復号及びエラーフラッギングという全ての必要な動作を実行する。その後、上位層モジュール613にベースバンド信号が受け渡され、上位層モジュール613は、オーディオ信号及びデータ信号を逆多重化してオーディオトランスポート復号(例えば、図9に関連して上述したレイヤ2、及びレイヤ4のオーディオトランスポート部分)を実行する。上位層モジュール613におけるオーディオトランスポート処理の結果、メインプログラム及び補足プログラムのための圧縮オーディオパケットが抽出され、オーディオパケットバッファ614に記憶される。各モデムフレームからのオーディオ情報を処理するオーディオデコーダ615は、オーディオパケットバッファ614から圧縮オーディオパケットを受け取って、ここからPCMオーディオサンプルを生成する。オーディオデコーダ615は、デジタルオーディオパケットを解凍して、これらを待ち行列に入れるオーディオ混合遅延出力バッファ616に出力するように構成されたコーデック(HDC)として具体化することができる。オーディオ混合遅延出力バッファ616は、デジタルオーディオサンプルの前縁が同等のアナログサンプルと整合するように整合モジュール609において計算された量の遅延をオーディオサンプルに導入する、RAMに実装された先入れ先出し(FIFO)などのいずれかの好適なメモリとすることができる。
整合モジュール609は、粗遅延610A及び微細遅延610Bを含む遅延量610を計算する。通常、整合モジュール609は、例えば受信機を新たな周波数にチューニングした時点、又は現在の信号の喪失時点及び次の再取得時点などの、新たな信号の取得時に遅延量を決定する。受信機では、レイヤ1(例えば、フロントエンドモジュール607、取得モジュール608及びデジタル復調器612)が、上位層(例えば、上位層613及びオーディオデコーダ615)とは異なる速度で動作することができる。通常、レイヤ1の処理時間は、サンプル/PDUへのフロントエンド割り込み(入力)によって決定され、上位層の処理時間は、パケットへのDAC割り込み(出力)によって決定される。2つの異なるシステムが2つの異なる時間尺度で処理を促すので、第1のサンプルがレイヤ2のインターフェイスに到達するまでレイヤ1で費やす時間を表す時間量データを決定するように整合モジュール609を構成することによって、両システムを同じ時間尺度に置くことが望ましい。この時点は、処理がサンプル/PDUからパケットに変化する時点である。
オーディオ混合遅延出力バッファ616に提供される粗遅延610Aは、ダイバーシティ遅延と受信機における一定の処理遅延とを考慮した所定の一定値であり、デジタル信号からのオーディオサンプルとアナログ信号からのオーディオサンプルとを±1オーディオフレームの精度で一時的に整合させるために使用される。従って、粗遅延610Aの値は実装固有であり、AMモード及びFMモードで異なることができる。微細遅延バッファ617に提供される微細遅延610Bは、受信機のアナログ経路の処理遅延とデジタル経路の処理遅延との間のわずかな差分を考慮した所定の一定値であり、デジタル信号からのオーディオサンプルとアナログ信号からのオーディオサンプルとをオーディオサンプルの精度で整合させるために使用される。従って、微細遅延の値も実装固有であり、AMモード及びFMモードで異なることができる。
整合モジュール609が遅延量を決定すると、バッファ内の読み取りポインタをそれぞれの遅延量だけ調整することによって、粗事前復号遅延610A及び微細遅延610Bがオーディオ混合遅延出力バッファ616及び微細遅延バッファ617にそれぞれ挿入される。サンプルの遅延量は、完全なオーディオフレーム(例えば、2048サンプル)のサイズ次第で正又は負とすることができる。その後、デジタル信号経路601からの遅延したオーディオサンプル631が、デジタルオーディオフレームとしてオーディオ遷移モジュール603に出力される。
信号のアナログ部分からのサンプルは、分割モジュール606から出力されてアナログ前処理回路622に入力され、アナログ前処理回路622は、サンプルの初期処理(例えば、サンプルバッファリング及びノイズフィルタリング)を実行する。次に、サンプルはアナログ復調器624に入力され、ここでサンプルをアナログオーディオサンプルに復調する。次に、アナログオーディオサンプルは非同期サンプリングレートコンバータ(SRC)に入力され、ここで受信機の基準クロックに基づくアナログオーディオサンプルのサンプリングレートを、デジタル復調器612から取得された送信機の基準クロックと一致するように調整する。次に、アナログオーディオサンプルはアナログサンプルバッファ628を通過し、ここで例えば1024又は2048オーディオステレオサンプルのアナログオーディオフレームに構成した後で、アナログ信号経路602からのオーディオサンプル632としてオーディオ遷移モジュール603に入力することができる。
オーディオ遷移モジュール603では、オーディオ混合遅延出力バッファ616及び微細遅延バッファ617内の解凍されたデジタルオーディオサンプルを、混合作用モジュール619によって生成された遷移制御信号633の制御下でアナログオーディオサンプルと組み合わせる。この遷移制御信号は、信号のアナログ部分とデジタル部分の相対量を制御し、これを用いてデジタルオーディオを増加又は減少させることによって出力を形成する。その後、オーディオ遷移モジュール603は、デジタル的に組み合わせた信号をDAC450に出力し、ここで信号をアナログオーディオに変換してレンダリングする。
通常、遷移制御信号633は、信号対雑音比又はデジタルキャリア対雑音密度比Cd/Noなどの、信号のデジタル部分の何らかの劣化測定に応答し、アナログオーディオからデジタルオーディオへの切り替えを慎重にするために使用される。Cd/Noが全体的に低いチャネルでは、たとえオーディオ品質インジケータがデジタルへの一時的な切り替えを保証するほど十分に良好である場合でも切り替えが許可されず、これによってカバレッジのデジタル境界における多重混合が防がれる。しかしながら、推定デジタルキャリア/信号対雑音比Cd/Noは、チャネル品質のおおよその指標を示すものにすぎない。フェージングチャネル又は干渉のあるチャネルでは、推定Cd/No値が不正確性であれば、決定が過度に慎重になってアナログでの滞在が長引き、従ってデジタルカバレッジが縮小する恐れがある。従って、混合作用モジュール619は、オーディオ復号処理において推定されるデジタルオーディオ品質インジケータ(QI)を処理することができる。この目的のために、オーディオ混合遅延出力バッファ616にオーディオサンプルが記憶された時にデータ破損についてオーディオパケットの解析及びチェックを行うようにオーディオQI推定器618を接続することにより、オーディオ混合遅延バッファ616に記憶されているデジタルオーディオサンプルが「良好」なオーディオであるかどうかを混合作用モジュール619が判定できるようにすることができる。このように、混合作用モジュール619は、遷移制御信号633を生成してアナログオーディオとデジタルオーディオとの間のクロスオーバをいつ開始すべきかを制御することにより、アナログオーディオが歪みのないデジタルオーディオに混合されることを確実にすることができる。
オーディオデコーダ615の出力に位置するオーディオ混合遅延出力バッファ616は、(解凍された)PCM領域に実装することができる。アナログオーディオとデジタルオーディオとの間の滑らかな遷移を確実にする典型的な混合遷移継続時間(例えば、約1秒)を考慮すると、オーディオ混合遅延出力バッファ616は、この継続時間にわたって十分なデータを保持するサイズ(例えば、少なくとも約170kB)にすべきである。残念なことに、限られたオンチップメモリを含むチップにとって、このような大型のバッファは極めて大きく高価である。
ここで、小型で効率的なオーディオ混合遅延バッファを有するデジタルラジオ受信機の例示的な詳細を示すために、本開示の選択的な実施形態による第1のデジタル信号経路701の機能的回路ブロック図である図12を参照する。図示の機能は、図示のデジタル信号経路機能を実装するように好適に構成されていずれかのメモリ(例えば、RAM、フラッシュROM、ROM)に結合された1又は2以上の処理ユニットを含むことができる処理システムを具体化するベースバンドプロセッサ(例えば、図8の447)において実行することができる。例えば、ベースバンドプロセッサは、オーディオ信号及びデータ信号の上位層復号を実行して、少なくともK個のエントリを保持する入力バッファ又はメモリ記憶装置703に記憶されるメインプログラム及び補足プログラムのための圧縮オーディオパケット702を生成するオーディオトランスポートモジュールを含むことができる。具体的に言えば、入力バッファ又はメモリ記憶装置703は、K個の圧縮パケットエントリを記憶する第1のオーディオパケットバッファ704と、M個の圧縮パケットエントリを記憶する第2のオーディオ混合バッファ705とを含むことができる。第2のオーディオ混合バッファ705は、RAMに実装された先入れ先出し(FIFO)などのいずれかの好適なメモリとすることができる。選択的な実施形態では、第2のオーディオ混合バッファ705のサイズが、例えば1秒などの特定のオーディオ継続時間に対応するように選択された、通常はKよりも小さなM個の圧縮パケットエントリを保持する。このように、各モデムフレームからの圧縮オーディオパケットは、バッファ又はメモリ記憶装置703に記憶され、これをオーディオデコーダ706が処理してPCMオーディオサンプルを生成し、オーディオ遷移モジュール708におけるデジタルオーディオサンプルとアナログオーディオサンプルとの正確な時間的整合に使用される微細遅延バッファ707に出力する。オーディオ混合バッファ705をオーディオデコーダ706の入力に移すことにより、オーディオ混合バッファ705のサイズは、圧縮オーディオパケットを記憶することによって大幅に縮小することができる。例えば、オーディオ混合バッファ705は、1秒のオーディオを96kb/sで記憶するために12kBのメモリしか必要とせず、これはオーディオ混合遅延出力バッファ616と比べるとほぼ15分の1である。
オーディオトランスポートから受け取られてオーディオ混合入力バッファ705に記憶されたオーディオパケットの信号品質を測定するために、オーディオ混合遅延入力バッファ705に圧縮オーディオパケットが記憶された時にデータ破損についてオーディオパケットの解析及びチェックを行うようにオーディオQI推定器709を接続して、オーディオ混合遅延バッファ705に記憶されているデジタルオーディオサンプルが「良好」なオーディオであるかどうかを混合決定機能モジュール710が判定できるようにすることができる。これを行うために、オーディオ復号ブロック706の前にオーディオ信号品質推定が行われる。選択的な実施形態では、オーディオQI推定器709が、巡回冗長検査(CRC)又は多項式符号チェックサム関数を使用することなどによって、オーディオ混合遅延入力バッファ705に圧縮オーディオパケットが記憶された時にデータ破損について圧縮オーディオパケットの解析及びチェックを行うことにより、オーディオ復号の前に推定デジタルオーディオ品質インジケータ(QI)を生成する。これに加えて、又はこれとは別に、オーディオQI推定器709は、オーディオ復号処理を導くように設計された、パケットヘッダ情報ビットの整合性チェックを使用することもできる。このチェック結果は、オーディオ復号ブロック706によって実行されるエラー隠蔽処理の必要性及び/又は状態の識別をもたらす。このような識別は、対応する復号戦略を直接もたらし、従ってこの戦略によって生じるオーディオ出力の品質を決定する。この品質は、オーディオQI推定器709によって生成されたデジタルオーディオ品質インジケータ(QI)によって定量化され表される。オーディオ混合遅延入力バッファ705に圧縮オーディオパケットが記憶された時にこのオーディオパケットから推定オーディオQI値を計算することにより、オーディオ品質推定が特定の混合遷移継続時間(例えば、約1秒)だけオーディオ復号に先行するようになる。また、推定器709からの「事前計算」されたオーディオQI値は、オーディオ遷移モジュール708におけるアナログオーディオとデジタルオーディオとの間のクロスオーバの開始を制御する混合決定機能モジュール710による処理にも利用可能である。選択的な実施形態では、混合決定機能モジュール710が、到来する各インジケータを用いて状態を変化させる状態機械制御ロジックを使用することなどによって同時に1つのオーディオQI値を処理する。このオーディオQI値の順次処理の結果、混合決定機能モジュール710は、次のオーディオQI値を予め知ることができず、現時点までに処理された予見能力のないパケットに基づいて混合決定が行われる。
ここで、小型で効率的なオーディオ混合遅延バッファを用いて改善された混合決定機能を提供するデジタルラジオ受信機の例示的な詳細を示すために、本開示の選択的な実施形態による第2のデジタル信号経路801の機能的回路ブロック図である図13を参照する。図示の機能は、図示のデジタル信号経路機能を実装するように好適に構成されていずれかのメモリに結合された1又は2以上の処理ユニットを含むことができる処理システムを具体化するベースバンドプロセッサ(例えば、図8の447)において実行することができる。例えば、ベースバンドプロセッサは、オーディオ信号及びデータ信号の上位層復号を実行して、少なくともK個のエントリを保持する入力バッファ又はメモリ記憶装置803に記憶されるメインプログラム及び補足プログラムのための圧縮オーディオパケット802を生成するオーディオトランスポートモジュールを含むことができる。具体的に言えば、入力バッファ又はメモリ記憶装置803は、圧縮パケットを記憶する第1のKエントリオーディオパケットバッファ804と、圧縮パケットを記憶する第2のMエントリオーディオ混合バッファ805とを含むことができる。第2のオーディオ混合バッファ805は、RAMに実装された先入れ先出し(FIFO)などの、M個の圧縮パケットエントリを記憶するサイズのいずれかの好適なメモリとすることができ、これによってオーディオ混合バッファ805のサイズは、圧縮オーディオパケットを記憶することによって大幅に縮小されるようになる。このように、各モデムフレームからの圧縮オーディオパケットは、バッファ又はメモリ記憶装置803に記憶され、これをオーディオデコーダ806が処理してPCMオーディオサンプルを生成し、微細遅延バッファ807に出力する。
入力バッファ/メモリ記憶装置803にK+M個の圧縮オーディオパケットが記憶されると、デジタル信号経路801は、オーディオトランスポート802から受け取った圧縮オーディオパケットが入力バッファ/メモリ記憶装置803に記憶された時にオーディオQI推定器809を接続してオーディオパケットの解析及びチェックを行うことによってオーディオパケットの信号品質を測定する。選択的な実施形態では、オーディオQI推定器809が、CRC、多項式符号チェックサム関数及び/又は整合性チェック関数を使用してオーディオパケットエラーを識別することなどによって、オーディオパケットバッファ804に圧縮オーディオパケットが記憶された時にデータ破損について圧縮オーディオパケットの解析及びチェックを行うことにより、推定オーディオ品質インジケータ(QI)を生成する。しかしながら、このオーディオ品質推定は、オーディオQI推定器809を接続してオーディオトランスポート802から抽出されたオーディオパケットの解析及びチェックを行うことによって、(図12に示すデジタル信号経路701に比べて)時間がさらに進行する。しかしながら、推定オーディオQI値を混合決定機能モジュール813への直接的な入力として提供するのではなく、オーディオQI推定器809の出力にQI先読みバッファ810を接続することにより、オーディオパケットバッファ804に記憶された各オーディオパケットが、QI先読みバッファ810に記憶された対応する割り当てられたオーディオQI値を有するようになる。また、QI先読みバッファ810の出力にQI現在バッファ811を接続することにより、オーディオ混合バッファ805に記憶された各オーディオパケットが、QI現在バッファ811に記憶された対応する割り当てられたオーディオQI値を有するようにすることもできる。
選択的な実施形態では、QI先読みバッファ810が、オーディオパケットバッファ804に記憶されたK個のエントリに対応するK個のエントリを記憶するサイズであり、QI現在バッファ811が、オーディオ混合バッファ805に記憶されたM個のエントリに対応するM個のエントリを記憶するサイズである。例えば、オーディオパケットバッファ804が、FMメインプログラムのための約1.5秒のオーディオの圧縮オーディオパケットを記憶し、オーディオ混合バッファ805が、FMメインプログラムのための約1秒のオーディオの圧縮オーディオパケットを記憶している場合、QI先読みバッファ810は、混合の決定を行う際に、対応する推定オーディオQI値の1.5秒先を見通す能力を混合決定機能モジュール813に提供する。QI先読みバッファ810が存在しなければ、混合決定機能モジュール813は、混合の決定を行う際に、(オーディオ混合バッファ805のサイズに対応する)最後のM個のパケットにしかアクセスすることができない。この結果、最後のM個のパケットが「良好」であることに基づいてデジタルへの混合の決定が行われるが、次のパケットが「不良」である場合には再びアナログに混合し直すという状況が生じ得る。従って、QI先読みバッファ810は、混合決定機能モジュール813による次の複数のオーディオパケットのオーディオ品質の予測を可能にすることによって混合の繰り返しを避ける。
本開示の選択的な実施形態によれば、混合決定機能モジュール813は、現在のオーディオQI値と先読みQI値の両方を使用して混合処理を導く。この目的のために、QI処理回路又はモジュール812を接続して、オーディオパケットバッファ804内の圧縮オーディオパケットに対応するオーディオQI値をQI先読みバッファ810から受け取るとともに、オーディオ混合バッファ805内の圧縮オーディオパケットに対応するオーディオQI値をQI現在バッファ811から受け取るようにすることができる。QIプロセッサ812の計算機能は、制御ロジック、フィルタ、及び/又は、現在及び/又は将来のオーディオ品質測定基準値を計算する他の好適な回路内に具体化することができる。例えば、QIプロセッサ812は、現在のM個のパケットに対応する現在のオーディオQI値を処理した結果である現在のパケットのデジタルオーディオ品質測定基準(DAQM)と、現在のM個のパケットを復号した後に復号されるK個のパケットに対応する先読みオーディオQI値を処理した結果である将来のパケットのDAQMの両方を計算するように構成することができる。この結果、QIプロセッサ812は、現在のM個のパケットが「良好」であることを示す現在のDAQM値と、将来のK個のパケットに不良パケットが存在することを示す将来のDAQM値とを生成することができる。混合決定機能モジュール813は、「良好」な現在のDAQM値と「不良」な将来のDAQM値とを使用してデジタルへの混合を控えるように構成することができる。選択的な実施形態では、ホストマイクロコントローラが、DAQM値を読み出して、一時的な値の変動を抑えるようにさらに処理することができ、この場合、ホストマイクロコントローラは、混合決定機能モジュール813よりも概ね慎重とすることができる独自の混合決定を行う。
混合決定を行う方法に関して既存のデジタルラジオ受信機との後方互換性を維持するために、QIプロセッサ812を無効にし、現在の推定オーディオQI値を直接入力できるように混合決定機能モジュール813に転送することによって、現在のDAQM及び将来のDAQMの計算をオフにすることもできる。QIプロセッサが無効の状態では、混合決定機能モジュール813を、現在のオーディオQI値のみを単独で、又は推定デジタルキャリア/雑音密度比Cd/Noと組み合わせて使用するように構成することができる。いずれの構成にせよ、混合決定機能モジュール813は、入力バッファ/メモリ記憶装置803に記憶されたデジタルオーディオを使用して、オーディオ遷移モジュール808におけるアナログオーディオとデジタルオーディオとの間のクロスオーバの開始を制御することができる。
オーディオ混合バッファのメモリサイズを縮小し、先読みオーディオQI値に基づいて混合決定を改善することに加え、オーディオ混合バッファをオーディオデコーダの前に移すという他の付随する便益及び利点もあると理解されるであろう。ここで、このような1つの便益を示すために、従来のSPS/MPS切り替えアーキテクチャを採用する第3のデジタル信号経路901の回路ブロック図である図14を参照する。図示のデジタル信号経路901の部分では、オーディオトランスポート902によって抽出されたメインプログラム及び補足プログラムのための圧縮オーディオパケットが、Kエントリオーディオパケットバッファ904に記憶される。オーディオパケットバッファ904の出力にはセレクタスイッチ906が接続されて、MPS圧縮オーディオパケット又はSPS圧縮オーディオパケットのいずれかをオーディオデコーダ908に接続し、オーディオデコーダ908は、圧縮オーディオパケットからPCMオーディオサンプルを生成して出力し、これがオーディオ混合バッファ910に記憶される。ユーザが「SPSオーディオ」を選択した場合、MPS/SPSセレクタスイッチ906は、オーディオデコーダ908の入力部にSPSオーディオパケットを転送する。同様に、ユーザが「MPSオーディオ」を選択した場合、MPS/SPSセレクタスイッチ906は、オーディオデコーダ908内にMPSオーディオパケットを供給する。オーディオデコーダ908は、MPSオーディオ又はSPSオーディオのいずれかを表すPCMサンプルを出力する。サンプルの経路は、どちらのオーディオが選択されたかに応じて異なる。具体的に言えば、SPSオーディオは、(破線で示すように)直接出力に到達するが、MPSオーディオは、オーディオ混合バッファ910を通過した後にオーディオ遷移モジュール(図示せず)に到達する。オーディオデコーダ908の出力におけるオーディオ混合バッファ910のサイズ及び位置に起因して、MPSオーディオへのあらゆる切り替えは、オーディオ混合バッファ910の出力においてMPSオーディオが利用可能になるまでに「充填」時間(例えば、1秒)を必要とし、この時間中はユーザに何も聞こえない。
対照的に、図15は、オーディオデコーダの前にオーディオ混合バッファが位置する選択的な実施形態によるSPS/MPS切り替えアーキテクチャを採用する第4のデジタル信号経路911の回路ブロック図である。図示のデジタル信号経路911の部分では、オーディオトランスポート912によって抽出されたメインプログラム及び補足プログラムのための圧縮オーディオパケットが、少なくともK個のエントリを保持する入力バッファ又はメモリ記憶装置913に記憶される。具体的に言えば、入力バッファ又はメモリ記憶装置913は、K個の圧縮パケットエントリを記憶する第1のオーディオパケットバッファ914と、M個の圧縮パケットエントリを記憶する第2のMPSオーディオ混合バッファ916とを含むことができる。MPSオーディオ混合バッファ916の出力にはセレクタスイッチ918が接続されて、MPS圧縮オーディオパケット又はSPS圧縮オーディオパケットのいずれかをオーディオデコーダ920に接続し、オーディオデコーダ920は、圧縮オーディオパケットから、MPS PCMオーディオサンプル又はSPS PCMオーディオサンプルのいずれかを生成して出力する。ユーザが「SPSオーディオ」を選択した場合、MPS/SPSセレクタスイッチ906は、オーディオパケットバッファ914からのSPSオーディオパケットをオーディオデコーダ920の入力に転送する。一方で、ユーザが「MPSオーディオ」を選択した場合、MPS/SPSセレクタスイッチ918は、MPSオーディオ混合バッファ916の出力からMPSオーディオパケットを供給する。この結果、SPSからMPSへの切り替えを行う際には、既にMPSオーディオがMPSオーディオ混合バッファ916から利用可能であるため、切り替えはほぼ瞬間的に行われ、その後に切り替えに関連する無音が存在しなくなる。この場合、オーディオデコーダ920からのMPSオーディオとSPSオーディオの両出力経路は同じものである。
理解されるように、開示した複合デジタルオーディオ放送信号処理のためのシステム、方法及び受信機装置、並びに本明細書で開示したプログラム機能は、ハードウェア、処理回路、(限定するわけではないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェア、或いはコンピュータ又はいずれかの命令実行システムによって又はこれらに関連して使用されるプログラムコード、実行可能命令及び/又はデータを提供するコンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体からアクセスできるコンピュータプログラム製品を含むこれらの何らかの組み合わせの形で具体化することができ、この場合、コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって又はこれらに関連して使用されるプログラムを含み、又は記憶することができるいずれかの装置とすることができる。非一時的コンピュータ可読媒体の例としては、半導体又は固体メモリ、磁気テープ、メモリカード、取り外し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、剛性磁気ディスク、並びにコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、コンパクトディスクリード/ライト(CD−R/W)及びDVDなどの光ディスク、又はその他のいずれかの好適なメモリが挙げられる。
これで、本明細書ではインバンドオンチャネル(IBOC)デジタルラジオ放送信号のための受信機と、関連するプロセッサ実装動作方法とを提供したことが理解されるはずである。選択的な実施形態では、デジタルラジオ放送受信機が、実行可能命令及びデータを記憶した少なくとも1つの記録可能記憶媒体を含み、実行可能命令及びデータは、少なくとも1つの処理装置によって実行された時に、少なくとも1つの処理装置に、受け取った複合デジタルラジオ放送信号をアナログオーディオ部分とデジタルオーディオ部分とに分離することと、アナログオーディオ部分及びデジタルオーディオ部分を復調して、アナログオーディオ信号サンプル及びデジタルオーディオ信号サンプルをそれぞれ生成することと、1又は2以上の対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値によって示された時に、アナログからデジタルへの混合を防ぎ又は遅延させることにより、アナログオーディオ信号サンプルをデジタルオーディオ信号サンプルとデジタル的に組み合わせてオーディオ出力を生成することと、を行わせる。本明細書で開示したように、デジタルオーディオ部分の復調は、複合デジタルオーディオ放送信号のデジタルオーディオ部分に対してデインターリービング、符号合成、FEC復号及びエラーフラッギングを実行してベースバンドデジタル信号を生成することなどにより、複合デジタルオーディオ放送信号のデジタルオーディオ部分を復調してデジタルオーディオ信号を生成するステップを含む。その後、デジタルベースバンド信号のオーディオトランスポート復号を実行して複数の圧縮オーディオパケットを計算することなどにより、上位層復号処理を用いてデジタルオーディオ信号を復号して複数の圧縮オーディオパケットを計算する。次に、データ破損について各圧縮オーディオパケットの解析及びチェックを行い、及び/又は各圧縮オーディオパケット上の各ヘッダの整合性チェックを実行することなどにより、各圧縮オーディオパケットを処理して対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算する。さらに、K個の先読み圧縮オーディオパケットを記憶するオーディオパケットバッファと、M個の現在の圧縮オーディオパケットを記憶するオーディオ混合バッファとを含むことができる、オーディオデコーダに入力する圧縮オーディオパケットを提供するように接続された入力バッファに各圧縮オーディオパケットを記憶する。選択的な実施形態では、オーディオ混合バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットを同時に処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算するのに対し、他の実施形態では、オーディオパケットバッファに記憶された各圧縮オーディオパケットをオーディオ混合バッファに記憶する前に処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算することにより、各圧縮オーディオパケットを処理して対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算した後に各圧縮オーディオパケットがオーディオ混合バッファに記憶されるようにする。複数の圧縮オーディオパケットを記憶するオーディオ混合バッファに各圧縮オーディオパケットを記憶した後に、オーディオ混合バッファに記憶されている各圧縮オーディオパケットからのオーディオ情報を、オーディオデコーダを用いて処理して、解凍されたデジタルオーディオ信号サンプルを生成する。オーディオパケットバッファにSPSオーディオパケットを記憶し、オーディオ混合バッファにMPSオーディオパケットを記憶する選択的な実施形態では、オーディオデコーダの入力にセレクタスイッチを接続して、SPSオーディオパケットとMPSオーディオパケットとを切り替えてオーディオデコーダに入力することができる。選択的な実施形態では、オーディオパケットバッファに記憶されているK個の圧縮オーディオパケットに対応するK個の先読みデジタルオーディオ品質インジケータ値を記憶する先読みバッファと、オーディオ混合バッファに記憶されている複数の圧縮オーディオパケットに対応するM個の現在のデジタルオーディオ品質インジケータ値を記憶する現在バッファとを含むことができるメモリ記憶装置に各デジタルオーディオ品質インジケータ値を記憶する。このような実施形態では、K個の先読み品質インジケータ値に基づいて将来のデジタルオーディオ品質測定基準を計算し、M個の品質インジケータ値に基づいて現在のデジタルオーディオ品質測定基準を計算する品質インジケータ処理モジュールを提供することができ、アナログオーディオ信号サンプルをデジタルオーディオ信号サンプルとデジタル的に組み合わせるステップは、現在のデジタルオーディオ品質測定基準が、オーディオ混合バッファに記憶されている圧縮オーディオパケットに歪みがないことを示す第1の値を有し、将来のデジタルオーディオ品質測定基準が、将来の圧縮オーディオパケットが歪んでいることを示す第2の値を有する時に、アナログからデジタルへの混合を防ぎ又は遅延させる。
本明細書で説明した本開示の例示的な実施形態は、圧縮オーディオパケットのオーディオ復号前に圧縮オーディオパケットから抽出されたデジタルオーディオ品質インジケータ値を採用することによって、インバンドオンチャネル(IBOC)デジタルラジオ放送信号においてアナログオーディオ信号サンプルをデジタルオーディオ信号サンプルとデジタル的に組み合わせる例示的なIBOCシステムに関するが、本発明は、必ずしも様々なデジタルラジオ放送受信機の設計及び/又は動作に適用できる本発明の発明態様を示す実施形態例に限定されるものではない。従って、本発明は、本明細書における教示から恩恵を受ける当業者にとって明らかな、異なるけれども同等の形で修正して実施することができるので、上記で開示した特定の実施形態は例示にすぎず、本発明に対する限定として解釈すべきではない。従って、上述した説明は、記載した特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の趣旨及び範囲に含まれ得るこのような代替物、修正物及び同等物も対象とすることを意図するものであり、従って当業者であれば、本発明の最も広い形の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更、置換及び改変を行うことができると理解されたい。
701 第1のデジタル信号経路
702 オーディオトランスポートからのオーディオパケット
703 入力バッファ
704 オーディオパケットバッファ(K個のエントリ)
705 オーディオ混合バッファ(M個のエントリ)
706 オーディオデコーダ
707 微細遅延バッファ
708 オーディオ遷移
709 オーディオQI推定器
710 混合決定機能

Claims (20)

  1. 複合デジタルラジオ放送信号を処理して信号混合を平滑化する方法であって、
    受け取った複合デジタルラジオ放送信号をアナログオーディオ部分とデジタルオーディオ部分とに分離するステップと、
    前記複合デジタルラジオ放送信号の前記アナログオーディオ部分を復調してアナログオーディオ信号サンプルを生成するステップと、
    前記複合デジタルラジオ放送信号の前記デジタルオーディオ部分を復調してデジタルオーディオ信号を生成し、
    前記デジタルオーディオ信号を、上位層復号処理を用いて復号して複数の圧縮オーディオパケットを計算し、
    各圧縮オーディオパケットを処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算し、
    各圧縮オーディオパケットを、前記複数の圧縮オーディオパケットを記憶するオーディオ混合バッファに記憶し、
    前記オーディオ混合バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットからのオーディオ情報を、解凍されたデジタルオーディオ信号サンプルを生成するオーディオデコーダを用いて処理する、
    ことにより、前記複合デジタルラジオ放送信号の前記デジタルオーディオ部分を復調してデジタルオーディオ信号サンプルを生成するステップと、
    1又は2以上の対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値によって示されたときに、アナログからデジタルへの混合を防ぎ又は遅延させることによって前記アナログオーディオ信号サンプルを前記デジタルオーディオ信号サンプルとデジタル的に組み合わせてオーディオ出力を生成するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記複合デジタルラジオ放送信号は、無線インバンドオンチャネルデジタルラジオ放送信号を含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記複合デジタルラジオ放送信号の前記デジタルオーディオ部分を復調してデジタルオーディオ信号を生成するステップは、前記複合デジタルオーディオ放送信号のデジタルオーディオ部分に対してデインターリービング、符号合成、FEC復号及びエラーフラッギングを実行してベースバンドデジタル信号を生成するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記デジタルオーディオ信号を復号するステップは、前記デジタルベースバンド信号のオーディオトランスポート復号を実行して前記複数の圧縮オーディオパケットを計算するステップを含む、
    請求項3に記載の方法。
  5. 各圧縮オーディオパケットを処理して前記対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算するステップは、データ破損について各圧縮オーディオパケットの解析及びチェックを行うステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  6. 各圧縮オーディオパケットを処理して前記対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算するステップは、各圧縮オーディオパケット上の各ヘッダの整合性チェックを実行するステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  7. 前記オーディオ混合バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットが同時に処理されて、前記対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値が計算される、
    請求項1に記載の方法。
  8. 各圧縮オーディオパケットは、処理されて前記対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値が計算された後に前記オーディオ混合バッファに記憶される、
    請求項1に記載の方法。
  9. 前記対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を、
    オーディオパケットバッファに記憶されたK個の圧縮オーディオパケットに対応するK個の先読みデジタルオーディオ品質インジケータ値を記憶する先読みバッファと、
    前記オーディオ混合バッファに記憶された前記複数の圧縮オーディオパケットに対応するM個の現在のデジタルオーディオ品質インジケータ値を記憶する現在バッファと、
    含むメモリ記憶装置に記憶するステップをさらに含む、
    請求項8に記載の方法。
  10. 前記K個の先読み品質インジケータ値に基づいて将来のデジタルオーディオ品質測定基準を計算するステップと、
    前記M個の品質インジケータ値に基づいて現在のデジタルオーディオ品質測定基準を計算するステップと、
    をさらに含み、前記アナログオーディオサンプルを前記デジタルオーディオ信号サンプルとデジタル的に組み合わせるステップは、現在のデジタルオーディオ品質測定基準が、前記オーディオ混合バッファに記憶された前記圧縮オーディオパケットに歪みがないことを示す第1の値を有し、将来のデジタルオーディオ品質測定基準が、将来の圧縮オーディオパケットが歪んでいることを示す第2の値を有するときに、アナログからデジタルへの混合を防ぎ又は遅延させるステップを含む、
    請求項9に記載の方法。
  11. 補足プログラムサービス(SPS)オーディオパケットをオーディオパケットバッファに記憶するステップと、
    メインプログラムサービス(MPS)オーディオパケットを前記オーディオ混合バッファに記憶するステップと、
    をさらに含み、前記デジタルオーディオ部分を復調するステップは、SPSオーディオパケットとMPSオーディオパケットとの間で切り替えを行って前記オーディオデコーダに入力するステップをさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  12. 複合デジタルラジオ放送信号を処理する受信機であって、実行可能命令及びデータを記憶した少なくとも1つの記録可能記憶媒体を備え、前記実行可能命令及びデータは、少なくとも1つの処理装置によって実行されたときに、該少なくとも1つの処理装置に、
    前記複合デジタルラジオ放送信号のデジタルオーディオ部分を復調してデジタルオーディオ信号を生成し、
    前記デジタルオーディオ信号を、上位層復号処理を用いて復号して複数の圧縮オーディオパケットを計算し、
    各圧縮オーディオパケットを処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算し、
    各圧縮オーディオパケットを、オーディオデコーダに入力する圧縮オーディオパケットを提供するように接続された入力バッファに記憶し、
    前記入力バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットからのオーディオ情報を、解凍されたデジタルオーディオ信号サンプルを生成する前記オーディオデコーダを用いて処理する、
    ことにより、前記複合デジタルラジオ放送信号の前記デジタルオーディオ部分を復調してデジタルオーディオ信号サンプルを生成させる、
    ことを特徴とする受信機。
  13. 前記複合デジタルラジオ放送信号の前記デジタルオーディオ部分を復調して前記デジタルオーディオ信号を生成するデジタル復調器と、
    前記デジタルオーディオ信号を、前記上位層復号処理を使用して復号して前記複数の圧縮オーディオパケットを計算するオーディオトランスポートデコーダと、
    各圧縮オーディオパケットを処理して、前記対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算するオーディオ推定器と、
    各圧縮オーディオパケットを記憶する、前記入力バッファ内のオーディオ混合バッファと、
    前記オーディオ混合バッファの出力に接続され、前記オーディオ混合バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットからのオーディオ情報を処理して、解凍されたデジタルオーディオ信号サンプルを生成するオーディオデコーダと、
    をさらに備える請求項12に記載の受信機。
  14. 前記実行可能命令及びデータは、前記少なくとも1つの処理装置に、前記入力バッファに記憶された各圧縮オーディオパケット上の各ヘッダの整合性チェックを実行し、又は前記入力バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットを解析してデータ破損についてチェックすることにより、各圧縮オーディオパケットを処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算させる、
    請求項12に記載の受信機。
  15. 前記入力バッファは、オーディオ混合バッファに接続されたオーディオパケットバッファを含み、前記実行可能命令及びデータは、前記少なくとも1つの処理装置に、各圧縮オーディオパケットを前記オーディオ混合バッファに記憶すると同時に、各圧縮オーディオパケットを処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算させる、
    請求項12に記載の受信機。
  16. 前記入力バッファは、オーディオ混合バッファに接続されたオーディオパケットバッファを含み、前記実行可能命令及びデータは、前記少なくとも1つの処理装置に、前記圧縮オーディオパケットを前記オーディオ混合バッファに記憶する前に、前記オーディオパケットバッファに記憶された各圧縮オーディオパケットを処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算させる、
    請求項12に記載の受信機。
  17. 前記オーディオパケットバッファに記憶されたK個の圧縮オーディオパケットに対応するK個の先読みデジタルオーディオ品質インジケータ値を記憶する先読みバッファと、
    前記オーディオ混合バッファに記憶された前記複数の圧縮オーディオパケットに対応するM個の現在のデジタルオーディオ品質インジケータ値を記憶する現在バッファと、
    をさらに備える、
    請求項16に記載の受信機。
  18. 将来の圧縮オーディオパケットが歪んでいるかどうかを示すK個の先読み品質インジケータ値に基づいて将来のデジタルオーディオ品質測定基準を計算し、前記オーディオ混合バッファに記憶された前記圧縮オーディオパケットに歪みがないかどうかを示すM個の品質インジケータ値に基づいて現在のデジタルオーディオ品質測定基準を計算する品質インジケータ処理モジュールをさらに備える、
    請求項17に記載の受信機。
  19. (1)前記入力バッファのオーディオパケットバッファに記憶された補足プログラムサービス(SPS)オーディオパケットと、(2)前記入力バッファのオーディオ混合バッファに記憶されたメインプログラムサービス(MPS)オーディオパケットと、の間で切り替えを行う、前記オーディオデコーダの入力に接続されたセレクタスイッチをさらに備える、
    請求項12に記載の受信機。
  20. コンピュータプログラム命令を含む有形のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラム命令は、ベースバンド処理システムに、
    複合デジタルラジオ放送信号のデジタルオーディオ部分を復調してデジタルオーディオ信号を生成することと、
    前記デジタルオーディオ信号を、上位層復号処理を用いて復号して複数の圧縮されたオーディオパケットを計算することと、
    各圧縮オーディオパケットを、
    K個の先読み圧縮オーディオパケットを記憶するオーディオパケットバッファと、
    M個の現在の圧縮オーディオパケットを記憶するオーディオ混合バッファと、
    を含む、オーディオデコーダに入力する圧縮オーディオパケットを提供するように接続された入力バッファに記憶することと、
    各圧縮オーディオパケットを処理して、対応するデジタルオーディオ品質インジケータ値を計算することと、
    前記入力バッファに記憶された各圧縮オーディオパケットからのオーディオ情報を、解凍されたデジタルオーディオ信号サンプルを生成する前記オーディオデコーダを用いて処理することと、
    を行わせるように適合される、
    ことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
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