JP2018508783A - 迅速内部蛍光法を使用した耐性遺伝子を含む細菌の無試薬同定 - Google Patents

迅速内部蛍光法を使用した耐性遺伝子を含む細菌の無試薬同定 Download PDF

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Abstract

特定の抗生物質耐性遺伝を含む一般的に見られる細菌の分離株を、前記遺伝子を有さない類似の分離株から判別することを可能にする方法に関する。より詳しくは、本発明は、内部蛍光、光学的データ分析を使用する自動迅速プラットフォームシステムを利用する方法と、細菌株の多次元光学特徴を分析するための人工知能方法、に関する。

Description

関連出願の相互参照
本明細書は、ここにその全体を参考文献として合体させる2015年3月6日出願の、「迅速内部蛍光法を使用する耐性遺伝子を含む細菌の無試薬同定」と題する米国仮特許出願第62/129,530号の利益を請求するものである。
発明の分野
本発明は、特定の抗生物質耐性遺伝を含む一般的に見られる細菌の分離株を、前記抗生物質耐性遺伝子を有さない類似の細菌の分離株からの判別を可能にする方法に関する。更に、本発明は、異なる抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株間の判別を可能にする方法に関する。より詳しくは、以下の工程を有する、細菌株を同定し判別するための方法に関する、即ち、1) 血液、尿、および/又はその他の体液、等の生物サンプルを得る工程、2)前記生物サンプル中の前記細菌を処理するために前記生物サンプルを濃縮する工程、そして、3)前記生物サンプルを光学分析装置に通して内部蛍光データを得る工程、その後、前記データは、前記細菌株を判定するのみならず、前記細菌株が抗生物質耐性遺伝子を含むか否かの判定にも使用することが可能である。更に、ここに提供される方法は、前記データを使用して、様々な抗生物質耐性遺伝子を含む可能性のある細菌間を判別することも可能にする。総体的に、ここに提供される方法は、以下を行うために内部蛍光の利用に焦点を当てる。即ち、1)異なるタイプの細菌間の判別(すなわち、異なる細菌種間の判別)、2)異なる抗生物質耐性遺伝子を含む同じ菌種間の判別、そして、3)抗生物質耐性遺伝子を有する細菌種の抗生物質耐性遺伝子を有さない細菌種からの判別。更に、ここに提供される方法は、種々のタイプの収集された嫌疑サンプルの分析を可能にする。
抗微生物(すなわち抗細菌)耐性は、微生物(すなわち、細菌および/又は菌株)が、自然発生的又は遺伝子移入によって遺伝子変異を獲得し、それによってそれが単数又は複数の抗細菌物質、即ち、抗生物質の作用に対して耐性をもつようになることによって生じる。薬剤耐性生物は、一次抗生物質に対する耐性を獲得して、それによって当該微生物が感受性を有する二次抗生物質の使用を余儀なくさせる可能性がある。複数の薬剤に対する耐性を獲得したある種の細菌株の場合、二次、更には三次の抗生物質に対する耐性をも順次獲得される。
耐性は、自然発生的又は誘導された遺伝子変異、或いは、接合、形質導入、又は、形質転換を介した遺伝子水平伝播による他の細菌種からの耐性遺伝子の獲得の形態をとり得る。多くの抗生物質耐性遺伝子は、それらの伝播を容易にする伝達性プラスミドに存在する。抗生物質耐性プラスミドは、多くの場合、複数の異なる抗生物質に対する耐性を与える遺伝子を含んでいる。
臨床診療に見られる増大する比率の抗生物質耐性細菌感染は、ヒトの医療と獣医療との両方における抗生物質の使用から生じる。抗生物質の利用は、すべて、細菌集団における進化的選択圧力を増大させ、耐性細菌が繁殖し非耐性細菌が絶滅することを可能にする。抗生物質に対する耐性がより一般的なものになるにつれて、別の治療法に対するより大きな必要性が生じる。抗生物質耐性は、公衆衛生に対する重大で増大するグローバルな問題を提起する。抗生物質に対する耐性を有する細菌株の数の増大に伴い、医療の補助を必要とする個人は、彼らが必要とする適切な治療を得ることができなくなる。
従って、本発明の課題は、抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株を同定する急速で迅速な方法を提供することにある。そのためには、その細菌株が有する抗生物質耐性のタイプ(単数又は複数)を同定することが益々必要である。抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株を同定することは薬剤設計および治療レジメンの開発に大いに役立つであろう。
関連技術の説明
一般に、抗生物質耐性遺伝子を含む、又は、含まない、細菌株を同定、単離、および判別するための今日のプラクティスは、多くの場合、微生物学研究室における複雑で手間のかかるプロセスを伴う。現在のプロセスにおいて、まず、細菌を含む生物サンプルを研究室に受け入れる。一つのプロセスでは、次に、前記生物サンプルを、富栄養培地(たとえば、LB培地やその他の適当な培地)を含む寒天プレート上で、滅菌ループを使用してストリークする。この寒天プレートは、抗生物質によって処理されたスポットを含んでいる。標本がプレート上にストリークされると、前記寒天プレートは、専用のインキュベータ内で最低12時間置かれる。その後、前記寒天プレートの細菌コロニー成長を周期的にチェックする。当業者に理解されるように、もしも生物サンプルが細菌を含んでいれば、前記抗生物質を含まない前記スポット上における細菌コロニー成長が予想される。もしも細菌がまだ抗生物質耐性遺伝子を獲得していなければ、抗生物質を含む前記スポット上での成長は予想されない。しかしながら、前記細菌株が抗生物質耐性遺伝子を獲得しているならば、抗生物質によって処理されたスポット上でコロニー成長が起こる。例えば、共同所有の米国出願公開公報第2008/0220465号(特許文献1)を参照。
別のプロセスにおいては、収集後、生物サンプルを、分類、ラベリングし、その後、滅菌ループを使用して、血液寒天培地、又は、その他の適当な富栄養成長培地 (たとえば、LB培地やその他の適当な培地)を含むガラス製の丸底試験管に接種する。その後、前記標本を専用のインキュベータ内に12〜24時間、入れる。次に、前記サンプルを陽性(すなわち細菌を含む)と陰性(すなわち細菌を含まない)の培養に関して観察しスクリーニングする。陽性培養を含むように思われるサンプルを、細菌を単離し生化学流体中に懸濁させるために処理する。このプロセスは、懸濁、希釈、攪拌、および濁り測定を含むため、生化学的廃棄物が発生する。その後、前記培養に、種同定と抗生物質感受性テストを行うが、これによって細菌懸濁液は複数の試薬に晒される。6〜24時間のインキュベーション時間後、研究室の技術者によって結果が解釈され報告される。標本結果を得るために、この全プロセスは通常少なくとも11又はそれ以上の工程と少なくとも50時間かかり、そのブロスは労働集約的である。
細菌種および/又は株間を判別し同定するための他のプロセスは種々の核酸配列決定方法を含む。簡単に説明すると、DNA配列決定は、DNA分子中のヌクレオチドの正確な順序を決定するプロセスである。それは、DNA鎖中の4つの塩基-アデニン、グアニン、シトシン、チミン、の順序を決定するために使用される任意の方法、又は、技術が含まれる。これらの方法においては、生物サンプルが得られると、先ず、当該生物サンプル中に含まれる細菌を増幅する必要がある。言い換えると、前記生物サンプルをまず収集し、それから、それを使用して適当な細菌成長培地(たとえば、血液成長培地やLG培地)に接種をする。次に、接種されたサンプルを適当な条件下で12〜24時間成長させる。成長後、細菌細胞を培養培地からペレット化し、溶解し、処理して細菌DNAを抽出する。次に、細菌DNAを清浄、精製し、DNAシーケンサーに静置する。細菌の成長と細菌DNAの単離のためには、試薬が必要であるばかりでなく、それによって生物廃棄物が作り出され、更に、これはタイムリーな処理である。更に、核酸配列決定法はプライマー配列の使用を必要とする。プライマーとは、DNA合成の開始点として作用する短い核酸配列の鎖(通常約10塩基対)である。それは、このプロセスを触媒する酵素、DNAポリメラーゼは既存のDNA鎖に対して新たなヌクレオチドを追加することしかできないので、DNA複製のために必要とされる。プライマ―配列を必要とすることにより、この方法では、更に、細菌株のタイプに関するいくらかの最低限の知識が必要である。配列決定は、更に、上述したように、時間がかかり、コスト高である。
一般に、典型的な微生物学研究室における、抗生物質耐性遺伝子を有する、および有さない、細菌株を同定、単離および判別するための今日のプラクティスは手間と時間のかかるプロセスである。
米国出願公開公報第2008/0220465号
発明の要旨
抗生物質薬に対する耐性を有する細菌株の益々多数のものが、上述した理由によって問題があることが示されている。
抗生物質薬に対する耐性を有する細菌株を検出する方法がここに提供される。更に、本発明は、異なる抗生物質耐性遺伝子を含む細菌間を判別することを可能にする方法に関する。より具体的には、異なる細菌株間を同定および判別するために、光学分析装置を使用することを記載する方法が記載される。上述したように、他の適当な光学分析システムを使用することができる。POCARED(登録商標)P-1000(登録商標)システムは、微生物の多次元光学特徴を分析するために、内部蛍光、光学的データ分析および人工知能(たとえば、計量化学的技術の使用による)方法を使用する自動迅速プラットフォームシステムである。以下に説明するように、得られた光学データによって、抗生物質耐性遺伝子を有する細菌株と有さない細菌株との間の判別、更に、異なる抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株間の判別が可能となる。ここに提供される方法に関連していくつかの利点がある。これらの方法によって、試薬(生物サンプルの処理において通常必要とされる試薬)の必要が無くなり、同様に、生物廃棄物の生成が無くなる、そしてこれらの方法は、全体として、急速、迅速、効率的で正確である。
サンプル中において、単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含まない細菌株から単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株を同定し判別するための調製において、単数又は複数の細菌株を含むサンプルを処理するための方法が提供され、この方法は以下の工程を有する、即ち、a)単数又は複数の細菌株を有する前記サンプルを提供する工程、b)前記単数又は複数の細菌株を有する前記サンプルを光源で複数の波長で励起する工程、c)工程b)からの発光を測定し、前記サンプルの励起・発光マトリクスを得る工程、そしてd)前記励起・発光マトリクスを分析して単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子の存在又は不在を判定する工程。
更に、前記非限定的実施例において、前記サンプルは、濃縮細菌サンプルである。
別の非限定的実施例において、前記サンプルは、生物サンプルである。
非限定的具体例において、前記生物サンプルを処理して濃縮細菌サンプルが作り出される。例えば、前記濃縮細菌サンプルは遠心分離によって作り出される。非限定的実施例において、前記濃縮細菌サンプルは、その後、食塩水中で再構成(reconstitute)される。
別の非限定的具体例において、前記濃縮細菌サンプルは、ろ過によって作り出される。更に、前記濃縮細菌サンプルは、フィルターから溶出され、それによって溶出濃縮細菌サンプルが作り出される。前記濃縮細菌サンプルは、発泡溶液(effervescent solution)を使用して前記フィルターから溶出することができる。
本発明の非限定的具体例は、前記サンプルを複数の異なる波長で励起し蛍光発光を収集および検出することによって励起・発光マトリクスを得る工程を含むことができる。更に、前記蛍光発光を、分光光度計に向けて励起・発光マトリクスを作り出すことができる。更に、前記励起・発光マトリクスは、計量化学的技術を使用して分析される。
本発明の前記光源は、UV光源とすることができる。更に、前記光源は、260 nm、270 nm、275 nm、280 nm、285 nm等の、200 nmから800 nmの範囲の波長(単数又は複数)を有することができる。
更に、前記発光は蛍光である。更に、前記発光は、230 nm、260 nm、および280 nm等の、200nmから800nmの範囲の波長、更に、300 nm〜420 nmの波長を中心とする電磁放射発光を有するものとすることができる。
適当な、又、例示的な励起および発光パラメータについては、ここにその両方を参考文献として合体させる、共同所有の米国特許出願第2007/0037135号および第2012/0196271号に詳細に記載されている。
更に、サンプル中において、単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含まない細菌株から単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株を同定し判別するための調製において、単数又は複数の細菌株を含むサンプルを処理するための方法が提供され、この方法は以下の工程を有する、即ち、a)単数又は複数の細菌株を有する前記サンプルを提供する工程、b)前記単数又は複数の細菌株を有する前記サンプルを200 nm〜800 nmの波長を有する光源によって励起する工程、c)工程b)からの200 nm〜800 nmの波長を有する発光データを測定して前記サンプルの励起・発光マトリクスを得る工程、そして、d)前記励起・発光マトリクスを分析して単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子の存在又は不在を判定する工程。
或いは、サンプル中の単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含まない細菌株と前記単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株とを同定し判別するための調製において、前記単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを処理する方法が提供され、前記工程は以下を有する、即ち、a)単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを提供する工程、b)前記単数又は複数の細菌株を有する前記サンプルを5種類の波長を有するUV光で励起する工程、c)工程b)からの発光データを測定し前記サンプルの励起・発光マトリクスを得る工程、そして、d)前記励起・発光マトリクスを分析して単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子の存在又は不在を判定する工程。更に、この方法によって、前記励起・発光マトリクスの分析は計量化学的技術によるものであり、更に、前記発光は蛍光である。
更に、ここでは、前記タイプの同定、即ち、細菌株間を判別し、生物サンプル中の前記細菌株を定量化するための関連方法が提供される。
ここに記載の前記光学分析システムは、微生物の多次元光学特徴を分析するために、内部蛍光、光学的データ分析および人工知能方法を使用する自動迅速プラットフォームシステムを伴うものである。それは、光子と生物分子との間の相互作用から放射された光を捕えて、病原体の特有の光学的特性を検出する。その後、前記システムから得られた光学データを、計量化学的技術によって分析し、それによって、病原体のタイプ、更には、前記病原体の特異的特徴の測定と理解を可能にする。
図1は、ここに提供される方法の例示である。簡単に説明すると、濃縮サンプルが様々な波長で励起され、それらの発光が収集され、分光光度計がこれら発光を測定し、これら発光が分析されて励起・発光マトリクスが作り出され、次に、この励起・発光マトリクスを使用して、計量化学的技術によって既知のサンプルに対して未知のサンプルを分析する。
発明の詳細説明
本出願中の種々の範囲における数値の使用は、特に銘記されない限り、あたかも、記載の範囲内の最小値および最大値が、共に、「約」という語によって先行されているかのように、近似値として記載されている。このように、記載の範囲の上下のわずかなバリエーションは、それらの範囲内の値と、実質的に同じ結果を達成するために使用することが可能である。又、特に銘記されない限り、これらの範囲の開示は、最小値と最大値との間の全ての値を含む連続範囲として意図されたものである。ここに提供される定義に関して、それらの定義は、それらの単語又は句の、単語形態、同属語、および文法的バリエーションを指すものである。
ここでの使用において、語「comprising」、「comprise(含む)」、「comprised(から成る)」、およびそれらの様々なバリエーションはオープンエンド(open-ended)である。語”a”, “an”は一つ又はそれ以上を指す。
ここでの使用において、用語「患者」又は「対象体」は、ヒト、を含むが、それに限定されない動物界のメンバを指し、「哺乳動物」はヒトを含むが、それに限定されないすべての哺乳動物を指す。
ここでの使用において、用語「サンプル」又は「標本」或いは、「生物サンプル/標本」は、抗生物質耐性遺伝子を有する細菌株の存在のテストを受けるすべての物質を指す。例えば、「サンプル」又は「標本」或いは、「生物サンプル/標本」は、血液、尿および/又は歯周/口腔流体を含むが、それらに限定されるものではない。「サンプル」又は「標本」は、更に、半調製されたサンプル、換言すると、適当な成長培地で成長されたもの(たとえば、血液寒天プレートやLB培地での細菌コロニー成長からの細菌コロニー分離株)等の細菌培養物を指しうる。
ここでの使用において、前記用語「細菌」(バクテリア、バクテリア性)および微生物(微生物性)は、同じものを指す。即ち、これらは、単細胞、原核生物、微生物等を指し、それらは、小さく、通常は、桿状で、疾患を引き起こす可能性がある。細菌が引き起こす疾患は、通常、抗生物質によって治療される。更に、「細菌株」又は「細菌の分離株」は、同じものを指す。即ち、株/分離株は、細菌の遺伝子バリアント、又は、サブタイプである。換言すると、一つのタイプの細菌種は複数の異なる株を含みうる。これらの株は、抗生物質耐性遺伝子等の付加遺伝子の獲得等の遺伝子的変異に基づいて異なる。これらの用語は、当業者によって理解されるであろう。
細菌は、寒天プレート(ペトリ皿に含まれる寒天)の表面にその細菌を広げることによって成長、即ち、培養される。この寒天は、ゲル状であって、その細菌が成長するために必要とする食物と栄養素を全部含んでいる。細菌がその栄養素を消費すると、細菌は成長と増殖を始める。これによって何千、何百万、何十億という細胞が産生して堆積しはじめ、裸眼によって見えるようになる。一つの細胞からこの細胞の堆積が生じ、これを細菌コロニーと呼ぶ。細菌細胞の培養(成長)は、又、富栄養成長培地の液体に接種することによっても引き起こすことができる。富栄養成長培地は、その細菌が成長するために必要とする食物と栄養素を全部含んでいるものである。未知のサンプルを接種された寒天プレート又は液体成長培地は、もしも細菌の存在が検出される場合には、陽性培地であると言われ、そうでない場合は陰性培地であると言われる。
上述したように、細菌は、抗生物質による治療等の選択圧を介して抗生物質耐性を獲得することができる。即ち、この耐性により、特定の抗生物質による治療によってその細菌が死滅しなくなる。細菌が抗生物質耐性遺伝子を獲得することから、この抗生物質耐性が起こり得る。抗生物質耐性遺伝子とは、その細菌によって引き起こされる感染を治療又は予防するのに有効であるとして使用される抗生物質を無効化させるものである。
耐性は様々なかたちで起こり得る。例えば、耐性は、自然発生又は誘導された遺伝子変異や、接合、形質導入、又は形質転換を介した水平遺伝子伝播による他の細菌種からの耐性遺伝子の獲得の形態をとりうる。耐性は、自然発生的に、ランダム変異、経時的な耐性の増強、或いは、抗生物質又は抗細菌剤の誤用によって発生しうる。水平遺伝子伝播とは、伝統的な複製以外の方法による二つ以上の細菌の間での遺伝子の伝播のことを指す。形質導入とは、ウイルスが細菌に感染すし、そして、いくつかの細菌DNAがウイルスカプシド内に取り込まれ、このウイルスが別の細菌に感染し、それによって前の細菌のDNAの伝播が起こる、場合を指す。形質転換とは、恐らくは選択的(進化的)圧力により、細菌がその環境から、DNAを取り込むことをいう。更に、多くの抗生物質耐性遺伝子は、それらの伝播を容易にし、容易な獲得を可能にする伝達性プラスミド上に存在する。これらのメカニズム、更に、抗生物質耐性を獲得するその他のメカニズムは周知である。
ここには、細菌性の微生物のタイプを同定し、それを生物サンプル中において定量化し、同定し、抗生物質耐性遺伝子を含む又は含まない細菌株を判別し、最終的に、前記生物サンプル中の異なる耐性遺伝子を含む細菌を同定し判別するための調製において、生物サンプルを処理する方法が提供される。前記工程は、以下の工程を含む、前記生物サンプルを入手する工程、前記生物サンプル中の前記細菌を濃縮する工程、濃縮された細菌サンプルを食塩溶液中で再構成(reconstruct)するか、若しくは、前記生物サンプルをフィルタリングして、前記濃縮細菌サンプルを得て適当な溶液(すなわち、例えば、発泡性(effervescent)であるもの)によって前記フィルターから前記細菌サンプルを溶出する工程、前の工程の濃縮細菌を分析のために光学カップ又はキュベットに移す工程、前記光学カップ又はキュベットを光学分析する工程、ここで、前記光学分析は、光学機器を含む光学分析装置を含み、前記光学分析は、前記流体サンプルを複数種の波長で励起する工程と、蛍光発光を収集し検出する工程と、前記蛍光発光を分光測光器に向ける工程と、そして、前記細菌サンプルの励起・発光マトリクスを入手して単数又は複数の計量化学法を使用して前記励起・発光マトリクスを分析して抗生物質耐性遺伝子の存在又は不在を判定する工程、を含む。
図1は、ここに提供される方法の例示である。図1は、ここに提供されるサンプル処理装置の全体を図示している。より具体的には、本発明の前記サンプル処理装置は以下の方法を可能にする。1)生物サンプルを処理して濃縮細菌サンプルを作り出すこと、2)前記濃縮細菌サンプルを種々の波長(前記光学分析装置の励起ユニットを介して)で励起する能力を有する光学分析装置、3)前記発光を収集ユニットに向け、戻り反射させることを可能にするメカニズム、4)発生した発光を受けて測定することができる分光測光器、5)前記発光データを得て、次に、これらのデータを分析して励起・発光マトリクス(単数又は複数)を作り出すことができる分析システム、そして、6)計量化学的技術を使用して前記未知のサンプルに関する結論を導き出す分析システム。
ここに記載される方法は、細菌種間のみならず、抗生物質耐性遺伝子を有する、又は、有さない特定細菌種間を同定し判別するために細菌株の内部蛍光特性を利用する。更に、本発明は、異なる抗生物質耐性遺伝子を有する細菌間の判別を可能にする方法にも関する。
ここに記載の前記方法は、PROCARED(登録商標)P-1000(登録商標)システムによって提供される自動化プラットフォームによって容易かつ迅速に実行することができる。検出の方法、即ち、前記サンプルの内部蛍光の測定は、更に、その他の任意の適当な方法によっても行うことができる。より具体的には、下記の共有の米国特許および米国特許出願が、ここに記載のシステムを記載している。即ち、そのそれぞれをここに参考文献として合体させる、米国特許第8,309,897号、第8,519,358号、第8,804,114号および第8,808,649号、更には、米国特許出願第2011/0093207号、第2012/0196271号、第2014/0246389号および第2015/0152467号。
ここに提供される前記方法は、標本結果を入手し、処理し、分析するために現在使用されている方法を合理化するものである。ここに提供される方法は、環境に優しく、迅速な診断を可能にし、その結果は一貫しており、試薬を必要とせず、多重機能診断を提供する。
先ず、非限定的に、細菌培地、菌血液寒天プレート、或いは、患者から、周知の標準手順によって生物サンプルを収集する。次に、濃縮細菌サンプルを得るためにこれらの生物サンプルを処理する。濃縮細菌サンプルを得るための適当なシステムは、上に挙げた共有の米国特許および特許出願公報に記載されている。
一般的には、上述したように、例えば、米国特許第8,804,114号に記載されているように、遠心分離によって、或いは、例えば、米国特許出願第2014/0246389号に記載されているように、フィルターシステムをサンプルに通すことによって、濃縮することができる。簡単に説明すると、サンプルを遠心して、細菌細胞のペレットを得ることができる。次に、このペレットを適当な食塩溶液等の光学的に透明な溶液中で再構成(reconstitute)することができる。例えば、非限定的具体例として、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等の緩衝食塩水が挙げられる。
更に、小さな細孔寸法を有するフィルター又はメンブレンを使用して細菌細胞を捕捉することができる。次に、細菌細胞を前記フィルター又はメンブレンから溶出することができる。そのような構成は、米国特許出願第 2014/0246389号に記載されている。一般に、前記フィルターエレメントは、好ましくは、ポリカーボネートタイプのフィルター、或いは、表面フィルターであって、0.1〜10ミクロン幅の範囲の細孔寸法を有することが可能な、その他の適当な均等物である。前記フィルター構成は、例えば下記のようなものである。即ち、上方部材と下方部材とこれらの間のフィルターエレメントとが、当該フィルタエレメント上の大きすぎる粒子を捕捉し、溶出流体を使用してこれらの粒子を接線方向に洗い流し、更なる分析用の、比較的少量の流体中の粒子の濃縮物を提供する。中間工程において、それ以外の篩下の粒子につき前記フィルターを通過させるために、前記フィルターによって捕捉された粒子を、水等のすすぎ液によってすすぎ、それによってより純粋なサンプルを提供する。更に、効率を改善するために、前記フィルターシステムは、一方向流を有する通路のために使用することが可能な逆止弁を備えることができる。更に、前記フィルターシステムにおいて三方コック栓の構成を利用することも可能である。最後に、単一の下方部材が二つの対向する上方部材の間に挟まれたサンドイッチ構成のフィルターシステムも可能である。
従来技術において知られているように、前記溶出流体は、発泡性とすることができ、又、そのようなものであることが好ましく、例えば、非限定的具体例として、TWEENや、その他の適当な均等物等の気泡剤を含むことができる。更に、前記溶出流体は、緩衝食塩水(たとえば、リン酸緩衝生理食塩水)等の食塩溶液とすることができる。
これらの濃縮手段は、試薬を最小限度しか、又は、まったく必要とせず、又、より重要なこととして、その処理によって生物廃棄物が発生しない。
濃縮された細菌標本の適当な懸濁液は、少なくとも107CFU/ml又は108CFU/ml細菌(0.5McFarland)の濃度を有する。
次に、調製され濃縮された細菌標本を光学カップ又はキュベットに移し、その後、これらを光学分析装置に挿入して標本を分析する。適当なキュベットおよび/又は光学カップは、上述した米国特許および特許出願公報に記載されている。
ここで、光学分析装置とは、流体サンプルを、複数種類の波長(励起モジュールユニットによって)で励起し、励起・発光マトリクスを生成する光子と流体サンプルの分子との間の相互作用からの発光(光学収集ユニットによって)を捕捉し、この励起・発光マトリクスを化学測量技術の使用により処理および分析して、流体サンプルの光学特性に基づいて特定の特性(抗生物質耐性遺伝子の存在等)を判定することが可能なシステムを指す。
簡単に説明すると、又、上述した米国特許および特許出願公報に記載されているように(たとえば、米国特許出願第2012/0196271号を参照)、適当な光学分析装置は、光学システムと、熱制御装置と、分析対象サンプルを含む複数の光学カップ又はキュベットを備える複数の使い捨て式カートリッジを含むマガジンを受け取り、支持し、回転させるための回転可能テーブルを有するドロワを有する。前記光学分析装置は、又、前記サンプルの在庫管理をするためのバーコードリーダと、各光学カップ又はキュベットが正しい量の処理サンプルを含んでいることを確認するレベルセンサとを有する。前記ドロワが前記マガジンとともに前記光学分析装置に挿入されると、前記マガジンを支持する前記回転可能テーブル用の駆動機構が前記マガジンを前記バーコードリーダに対して回転させ位置決めし、その後、このマガジンを前記光学システムに対して回転させ位置決めする。前記光学システムは、励起モジュールユニット(レーザユニット)或いは異なる波長のLED、光学収集ユニット(センサユニット)および分光測光器を有する。各カップ又はキュベットの温度を、蛍光信号を増大させながら前記サンプル中の細菌の代謝の遅くする温度にまで低下させる。熱制御装置は、サンプルカップ又はキュベットを含む前記使い捨て式カートリッジを含む前記マガジンの下方の前記回転可能テーブル上に位置する大きなサーマルマスを冷却する。赤外線温度センサによって各サンプルの温度を検出しモニタリングする。
より具体的には、前記光学システムは、三つ以上の別々のユニット、即ち、最低で、励起ユニットと、光学収集ユニットと、分光測光器を光学システムは有する。励起は、好ましくはLED(発光ダイオード)とされる、紫外線(UV)光源(光又は光源とも称される)によって提供される。好ましくは、5個(又はそれ以上)のLEDモジュールの列が励起ユニットを提供し、5種類(又はそれ以上)の異なる励起波長で各サンプルカップ又はキュベットに対する励起信号を提供し、これらの信号は各サンプルカップ又はキュベットに対して同じ順序で付与される。蛍光発光が、前記光学収集ユニットに向けて上方向に戻し反射される。光学素子を利用して、前記蛍光発光を測定のために前記分光測光器に集め案内する。前記分光測光器による測定値を分析し、励起・発光マトリクスを生成する。
前記光学分析装置は、内部蛍光および化学測量分析に基づいて、完全な結果を分析し生成して、オペレーターに、存在する細菌株のタイプと、これらの細菌が抗生物質耐性遺伝子を含むか否かについての情報を提供する。前記システムは、熟練したオペレーターを必要とせず、迅速な結果を提供する。前記システムは、効率を高め、仕事量を改善し、時間のお金を節約し、操作が容易である。前記サンプルの調製は、標本分析プロセスと平行して行うことができ、1個から50個の標本を同時に分析することができる。
内部蛍光とは、生細菌が特定の励起および発光スペクトルを有する種々の細胞間生体分子を含んでいるということを意味する。蛍光分光学は、化学および生化学において分子構造と機能の研究のために広範囲に利用されてきた。しかしながら、その微生物同定と特徴付けにおける有効性については、ここ20年間になってやっと認識されたにすぎない。生細菌は、エネルギー発生反応に関連する多くの細胞間生体分子を有する。特定の励起および発光波長におけるこれら内在分子の蛍光特性により、それらは生物学的検出と特徴付けのための非常に魅力的なプローブとなっている。これらの内在性の蛍光体は、タンパク質トリプトファン、その他のアミノ酸(チロシンおよびフェニールアラニン)、核酸、コエンザイムを含む。それらの最大励起波長は、260 nm、270 nm、275 nm、280 nm、285 nm等の250〜450nm(UV/VISスペクトル範囲にわたる)にあり、それに対して、それらの最大発光波長は、280〜540 nm、好ましくは300〜420 nm(UV/VISスペクトル範囲にわたる)にある。
上述したように、ここでの方法は、広範囲の異なる励起および発光波長にわたって蛍光データを同時に収集することを含む。それによって得られる励起・発光マトリクス(EEM)は、スキャニングされた励起および発光波長の範囲におけるサンプルの総強度プロファイルを提供する。
本発明に依れば、様々なデータセットを作り出すことができる。これらのデータセットは、様々な細菌株に対する励起・発光マトリクスに基づいて作り出される。特には、データセットは、種々の「正常」細菌株、即ち、抗生物質耐性遺伝子を含まない細菌株に関して作り出される。更に、単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を有する細菌株に関してもデータセットが作り出される。前記データセットは、後述するように計量化学分析法のために必要である。具体的には、未知のサンプルの励起・発光マトリクスを、上述のデータセット内に編纂されている、既知の励起・発光マトリクスと比較してその未知のサンプルが何であるかを判断する。
計量化学分析は、最適な手順と実験を設計又は選択し、化学データを分析することによって最大の化学情報を提供するために数学的および統計学的手法の利用を伴う多変量解析である。吸収又は発光データの分析によって、個々のパフォーマンス・インジケータが同定され、これを使用して水溶液中のそれらの濃度および/又は存在の推定値を計算する。計量化学技術は当該技術において周知であって、任意の適当な計量化学分析を使用することができる。適当な技術は、非限定的具体例として、以下を含む。即ち、部分最小二乗法(PLS)、部分最小二乗法判別分析(PLS-DA)、拡張部分最小二乗分析(EPLS)、直交部分最小二乗法判別分析(OPLS-DA)、線形判別分析(LDA)。
PLS分析は、予想変数と観察可能変数とを新たな空間に投影することによって線形回帰モデルを決定する。PLS-DAは、一つのデータセットが、カテゴリカル(断定的)である場合に使用されるバリアントである。EPLSは別の形態のPLSである。
OPLS-DAは、異なるデータセット間の判別の同定のための管理された重回帰分析である。OPLSにおいて、連続する変数データは予測および未相関情報へと分離される。これによって診断が改善されるとともに、可視化の解釈がより容易になる。OPLS-DAは、分類およびバイオマーカー研究におけるように、離散変数を扱う場合に利用することができる。
LDAは、統計において使用される方法であって、二つ以上の別々の対象体又は事象を特徴付け又は分離する特徴の一次結合を見出すためのパターン認識と機械学習の方法である。その結果得られる組み合わせを線形分類、あるいはより一般的には、後の分類の前の次元縮退のために利用することができる。
上述した計量化学分析技術は当該技術において周知であって、前述したように、ここでは計量化学的技術の具体例として記載されるに過ぎないものである。従って、任意の適当な計量化学的分析技術を使用することが可能である。
本発明の前記サンプル処理装置は、分析のために生物サンプルを処理するための現在のプラクティスを合理化するものである。本発明のサンプル処理装置は自動化され、完全にコンパクトであり、自己完結式であり、何れの試薬をも必要としない。前記サンプル処理装置は、熟練したオペレーターを必要とせず、サンプル又は標本を迅速に処理する。前記サンプル処理装置は、効率を向上し、仕事量を改善し、時間と金を節約し、操作が容易である。複数のサンプルの処理を、一つの標本につき約20分間で、約50個の標本につき最大1時間で行うことができる。サンプル調製が完了すると、分析にかかる時間はわずか10分間である。全体として、ここに提供される方法は、細菌を同定し特徴付けるための迅速で高効率な方法を可能にする。
例示的なものでしかないことが意図される以下の具体例におい本発明について更に詳しく説明する。
例1:
この研究の目的は、PROCARED(登録商標)P-1000(登録商標)システムを利用して特定の耐性遺伝子を含む一般的にみられる細菌の分離株を、その遺伝子を含まない類似の分離株から判別することであった。より具体的には、上述の光学分析装置を使用して、特定の耐性遺伝子を含む一般的にみられる細菌の分離株を、その遺伝子を含まない類似の分離株から判別した。
方法:
抗生物質耐性遺伝子を含むと評価された株は以下を含む。即ち、blaOXA(n=2)を含むアシネトバクター・バウマニー(Acinetobacter baumannii(AB))、blaNDM(n=3)を含む大腸菌(Escherichia coli(EC))、blaNDM(n=5)を含むクレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiellapneumoniae(KP))、blaKPC(n=1)を含むEC、blaKPC(n=5)を含むKP、vanB(n=2)を含むエンテロコッカス・フェカーリス(Enterococus faecalis(EF))、mecA(n=4)を含むスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureaus(SA))。耐性遺伝子を含まない対照株はAB、EC、EF、KPおよびSAをそれぞれ一つずつであった。すべての分離株は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)から入手した。108CFU/ml(0.5McFarland)を含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に細菌懸濁液を、サンプルの励起・発光マトリクス(EEM)を測定するPROCARED(登録商標)P-1000(登録商標)システムを使用して分析した。具体的には、5種類の励起波長を使用した(260 nm、270 nm、275 nm、280 nm、285 nm)。発光データ波長は300 nm〜420 nmの範囲であった。前記EEMを、化学測量法(具体的にはPLS-DA法)を使用して処理し、30回テストされた各分離株につき、予測値が作り出された。前記予測の精度は、正しい予測の数を側定の総数で割ったものとして計算された。
結果:
特定の抗生物質耐性遺伝子を含む分離株の検出の精度は、AB、EC、EF、KPおよびSAに関し、それぞれ、98%、96%、95%、97%および95%であった。ECおよびKPにおけるblaKPC又はBlaNDMを含む細菌の判別の精度は、それぞれ99%および98%であった。
結論:
PROCARED(登録商標)P-1000(登録商標)システムの基礎であるEEMの化学測量分析を使用して、耐性遺伝子を有する細菌の耐性遺伝子を有さない細菌からの判別が可能であった。更に、異なる耐性遺伝子を有する細菌の間の判別が可能であった。
以上、本発明を上述の具体例および詳細説明に関して記載したが、当業者は、本発明の要旨内において改変を行うことが可能であることを理解するであろう。従って、本発明は、当業者によってここに含まれる説明から派生されることが可能な詳細な実施例における多くバリエーションが可能である。

Claims (20)

  1. サンプル中において、単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含まない細菌株から前記単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株を同定し判別するための調製において、単数又は複数の細菌株を含むサンプルを処理するための方法であって、
    工程は、以下の工程、
    a)前記単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを提供する工程、
    b)前記単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを光源により複数の波長で励起する工程、
    c)工程b)からの発光データを測定し、前記サンプルの励起・発光マトリクスを得る工程、そして
    d) 前記励起・発光マトリクスを分析して単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子の存在又は不在を判定する工程、を含む方法。
  2. 前記サンプルは、濃縮細菌サンプルである請求項1に記載の方法。
  3. 前記サンプルは、生物サンプルである請求項1に記載の方法。
  4. 前記生物サンプルを処理して濃縮細菌サンプルを生成する請求項3に記載の方法。
  5. 前記濃縮細菌サンプルは、遠心分離によって生成される請求項4に記載の方法。
  6. 前記濃縮細菌サンプルは、食塩水中で再構成(reconstitute)される請求項5に記載の方法。
  7. 前記濃縮細菌サンプルは、ろ過によって生成される請求項4に記載の方法。
  8. 前記濃縮細菌サンプルは、フィルターから溶出され、それによって溶出濃縮細菌サンプルが作成される請求項7に記載の方法。
  9. 前記濃縮細菌サンプルは、発泡溶液を使用して溶出される請求項8に記載の方法。
  10. 前記励起・発光マトリクスを得る前記工程は、前記サンプルを複数の異なる波長で励起し蛍光発光を収集および検出することを含む請求項1に記載の方法。
  11. 更に、蛍光発光を分光光度計に向けて、前記励起・発光マトリクスを生成する工程を含む請求項1に記載の方法。
  12. 前記励起・発光マトリクスの分析は、計量化学的技術を使用することを含む請求項1に記載の方法。
  13. 前記光源は、UV光源である請求項1に記載の方法。
  14. 前記光源は、200 nm〜800 nmの波長範囲を有する請求項13に記載の方法。
  15. 前記発光は、蛍光である請求項1に記載の方法。
  16. 前記発光は、200 nm〜800 nmの波長範囲を有する請求項1に記載の方法。
  17. サンプル中において、単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含まない細菌株から前記単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株を同定し判別するための調製において、単数又は複数の細菌株を含むサンプルを処理するための方法であって、
    工程は、以下の工程、
    a)単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを提供する工程、
    b)前記単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを200 nm〜800 nmの波長範囲を有する光源によって励起する工程、
    c)工程b)からの200 nm〜800 nmの波長範囲を有する発光データを測定して前記サンプルの励起・発光マトリクスを得る工程、そして、
    d)前記励起・発光マトリクスを分析して単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子の存在又は不在を判定する工程、を含む方法。
  18. サンプル中の単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含まない細菌株から前記単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子を含む細菌株を同定し判別するための調製において、単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを処理する方法であって、
    工程は、以下の工程、
    a)前記単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルを提供する工程、
    b)前記単数又は複数の細菌株を含む前記サンプルをUV光により5種類の波長で励起する工程、
    c)工程b)からの発光データを測定し前記サンプルの励起・発光マトリクスを得る工程、そして、
    d)前記励起・発光マトリクスを分析して単数又は複数の抗生物質耐性遺伝子の存在又は不在を判定する工程、を含む方法。
  19. 前記励起・発光マトリクスの分析は、計量化学的技術による請求項18に記載の方法。
  20. 前記発光は、蛍光である請求項19に記載の方法。
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