JP2018508607A - 被覆組成物 - Google Patents

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Abstract

バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を含む被覆組成物、該被覆組成物で被覆された紙、該被覆組成物および該紙の製造方法、並びに印刷方法。

Description

本発明は、一般的には紙を被覆するための被覆組成物に関する。本発明は、同様に該被覆組成物で被覆された紙、および該被覆組成物および該塗工紙の製造方法にも関連する。本発明は、更に該塗工紙にインクを適用する工程を含む印刷方法にも関連する。
紙を様々な被覆組成物で被覆して、これを特別な用途に適したものとする、特定の性質を持つ紙を与えることができる。例えば、特定の用途において、紙がインクジェット印刷に適したものであることは望ましいことであり得る。インクジェットプリンタは、水性または溶媒ベースの媒体中に懸濁された染料または顔料の液滴を、ノズルから紙等の基材に吐出することにより動作する。各液滴は、一個のドットまたは一群のドットが印刷画像を形成するように、該紙に付着する。好ましくは、該インクが該紙に適用された場合、これは十分に焦点の合った対称的なドットの状態に留まるであろう。該インクは、該紙によりさほど深くにまで吸収されるべきではなく、あるいは光学濃度は、その紙の表面において失われるであろうし、かつ該インクドットは不規則的様式で広がって、意図された以上の大きな面積を覆い、またそのエッジ部分において粗雑に見えるかもしれない。また、該インクが迅速に乾燥して、滲みを回避することも望ましい。特性(例えば、印刷濃度(print density)、印刷指数(print index)、ラインおよびエッジ品質(line and edge quality)、滲み指数(smudge index))の許容し得る組合せは、良好な品質のインクジェット用紙について実現するためには、単純なものではない。
故に、別のおよび/または改善された紙用被覆組成物、特にインクジェット印刷において使用するための紙を被覆するのに適した被覆組成物に対する継続的な要求がある。
本発明の第一の局面によれば、バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を含有する被覆組成物が提供される。
特定の態様において、本発明の被覆組成物は、任意にカチオン性ポリマーを含み、また該被覆組成物は少なくとも約45質量%の固形分含量および約1,500mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を持つ。従って、本発明の更なる局面に従えば、バインダ、アルカリ土類金属化合物、アニオン性分散剤および場合によってカチオン性ポリマーを含有する被覆組成物が提供され、ここにおいて該被覆組成物は、少なくとも約45質量%の固形分含量および約1,500mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を持つ。
特定の態様において、上記被覆組成物は、0質量%のカチオン性ポリマーを含む。従って、本発明の更なる局面に従えば、バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を含む被覆組成物が提供され、ここで該被覆組成物は、0質量%のカチオン性ポリマーを含む。特定の態様において、該被覆組成物は、該バインダ、該アルカリ土類金属化合物および該アニオン性分散剤から本質的になり、あるいはこれらからなる。
特定の態様において、上記アルカリ土類金属化合物は、約0.4μmに等しいかまたはこれを超えるd50および/または約40m2/g未満のBET比表面積を持つ。従って、本発明の更なる局面によれば、バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を含む被覆組成物が提供され、ここで該アルカリ土類金属化合物は、約0.4μmに等しいかまたはこれを超えるd50および/または約40m2/g未満のBERT比表面積を持つ。
本発明の第二の局面に従えば、被覆組成物で被覆された繊維質基材を含有する紙が提供され、ここにおいて該被覆組成物はバインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を含む。該被覆組成物は、例えばここに記載された局面または態様の何れかに従うものであり得る。
本発明の第三の局面に従えば、バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を混ぜ合せる工程を含む、被覆組成物の製造方法が提供される。該被覆組成物は、例えばここにおいて記載された局面または態様の何れかに従うものであり得る。
特定の態様において、上記アルカリ土類金属化合物、上記アニオン性ポリマー、任意の追加的な無機粒状物質、および任意のカチオン性ポリマーを混ぜ合せて、第一の組成物(例えば、水性スラリー)とし、その後この第一の組成物を、ここに記載される被覆組成物を製造するために、上記バインダと混ぜ合わせることができる。該任意の追加的な無機粒状物質を、例えば該第一の組成物と混ぜ合わせて第二の組成物を形成し、その後該第二の組成物をバインダと混ぜ合わせて、ここに記載される被覆組成物を製造することができる。従って、本発明の更なる局面に従えば、アルカリ土類金属化合物、アニオン性ポリマー、任意にカチオン性ポリマー、および任意に更なる無機粒状物質を含む組成物が提供される。
本発明の第四の局面によれば、繊維質基材を被覆組成物で被覆する工程を含む塗工紙の製法が提供され、ここにおいて該被覆組成物は、バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を含む。該被覆組成物は、例えばここに記載された局面または態様の何れかに従うものであり得る。
本発明の第五の局面によれば、塗工紙にインクを適用する工程を含む、印刷方法が提供され、ここで該塗工紙は、被覆組成物で被覆された繊維質基材を含み、ここにおいて該被覆組成物は、バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を含む。該被覆組成物は、例えばここに記載された局面または態様の何れかに従うものであり得る。
本発明の任意の局面に係る特定の態様によれば、上記アルカリ土類金属化合物は、アルカリ土類金属炭酸塩である。特定の態様において、該アルカリ土類金属化合物は、炭酸カルシウムである。特定の態様において、該アルカリ土類金属炭酸塩は、沈降炭酸カルシウム(PCC)である。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記カチオン性ポリマーは、上記被覆組成物中に、該組成物における無機粒状物質の全質量に対して、約2質量%に等しいかまたはそれ未満の量で存在する。特定の態様において、該カチオン性ポリマーは、該被覆組成物中に、該組成物における無機粒状物質の全質量に対して、約1質量%に等しいかまたはそれ未満の量で存在する。特定の態様において、該被覆組成物中には如何なるカチオン性ポリマーも存在せず、即ち該カチオン性ポリマーは、該組成物中に、0質量%の量で存在する。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記のアルカリ土類金属化合物(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約0.4μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つ。特定の態様において、該アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約0.6μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つ。特定の態様において、該アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約0.8μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つ。特定の態様において、該アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約1.0μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記のアルカリ土類金属化合物(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約40m2/g未満のBET比表面積を持つ。特定の態様において、該アルカリ土類金属化合物(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約30m2/gに等しいかまたはそれ未満のBET比表面積を持つ。特定の態様において、該アルカリ土類金属化合物(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約20m2/gに等しいかまたはそれ未満のBET比表面積を持つ。特定の態様において、該アルカリ土類金属化合物(例えば、PCC等の炭酸カルシウム)は、約10m2/gに等しいかまたはそれ未満のBET比表面積を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記被覆組成物は、更にアルミノケイ酸塩をも含む。特定の態様において、該アルミノケイ酸塩はカオリンである。特定の態様において、該アルミノケイ酸塩は焼成カオリンである。特定の態様において、該アルミノケイ酸塩は含水カオリンである。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、アルカリ土類金属化合物対アルミノケイ酸塩の質量比は、約60:40〜約95:5の範囲にある。特定の態様において、アルカリ土類金属化合物対アルミノケイ酸塩の質量比は、約70:30〜約90:10の範囲にある。特定の態様において、アルカリ土類金属化合物対アルミノケイ酸塩の質量比は約85:15である。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記バインダはカチオン性バインダである。特定の態様において、該バインダはデンプンである。特定の態様において、該バインダはカチオン性デンプンである。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記アニオン性分散剤は、(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーである。特定の態様において、該アニオン性分散剤はアクリル酸のホモポリマーである。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約1.0に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度(black print density)を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約1.1に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約1.2に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約0.7に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度(magenta print density)を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.8に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.9に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約0.7に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度(cyan print density)を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.8に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.9に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約0.7に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度(yellow print density)を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.8に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.9に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約400に等しいかまたはこれを超える印刷指数(print index)を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約420に等しいかまたはこれを超える印刷指数を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約440に等しいかまたはこれを超える印刷指数を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約0.8に等しいかまたはこれを超えるライン品質(line quality)を持つ。本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.85に等しいかまたはこれを超えるライン品質を持つ。本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約0.9に等しいかまたはこれを超えるライン品質を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約15に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質(edge quality)を持つ。本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約14に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質を持つ。本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約13に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、本発明の被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは本発明の塗工紙に印刷されるインクは、約9に等しいかまたはこれを超える、15秒後の滲み指数(smudge index)を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約9.5に等しいかまたはこれを超える、15秒後の滲み指数を持つ。特定の態様において、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクまたは該塗工紙に印刷されるインクは、約10に等しい15秒後の滲み指数を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記インクは、顔料ベースのインクまたは染料ベースのインクである。特定の態様において、上記塗工紙は、顔料ベースのインクおよび/または染料ベースのインクで印刷するために使用するのに適している。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記被覆組成物は、約1,500mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を持つ。特定の態様において、該被覆組成物は、約1,000mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を持つ。特定の態様において、該被覆組成物は、約800mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記被覆組成物は、少なくとも約45質量%の固形分含量を持つ。特定の態様において、該被覆組成物は少なくとも約50質量%の固形分含量を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記被覆組成物は、少なくとも約45質量%の固形分含量および約1,500mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様は、以下の利点の内の1またはそれ以上を与えることができる:
・減じられた量のカチオン性ポリマー(例えば、カチオン性ポリマーがゼロ)を含む組成物;
・印刷濃度(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)、印刷指数、ラインおよびエッジ品質および滲み指数などの所望の印刷特性(例えば、インクジェット印刷特性)(例えば、改善された印刷特性)を与える紙をもたらす組成物;
・レーザーマーキングに対する適合性(例えば、改善された適合性)を持つ紙を与える組成物;
・染料ベースおよび顔料ベースのインクを用いた印刷に適した紙を与える組成物;
・比較的高い固形分含量を持つ組成物;
・紙を被覆するのに適した粘度を持つ組成物。
本発明の上述の局面の任意の特定の一つまたは2以上に関連して与えられた詳細、例および選択(preferences)は、本発明のあらゆる局面に等しく当てはまる。ここにおいて記載された態様、例および選択のあらゆる組合せは、その全ての可能な変形において、ここにおいて特別に示されていない限り、または文脈上明確に矛盾しない限り、本発明に含まれる。
被覆組成物
本発明においては、繊維質基材を被覆して塗工紙を製造するのに適した被覆組成物が提供される。ここにおいて与えられる該被覆組成物は、バインダ、アルカリ土類金属化合物(例えば、炭酸カルシウム)およびアニオン性分散剤を含む。該被覆組成物は、カチオン性ポリマーを含むことはない(即ち、0質量%のカチオン性ポリマーを含む)。該被覆組成物は、例えばバインダ、アルカリ土類金属化合物(例えば、炭酸カルシウム)およびアニオン性分散剤から本質的になり、あるいはこれらからなるものであり得る。
上記被覆組成物は、例えばこれらがカチオン性ポリマーを含まない点において有利であり得る。このことは、例えば該被覆組成物をより安価にかつより容易に製造することを可能とするかもしれない。該被覆組成物は、例えばこれらがカチオン性ポリマーを含まないばかりでなく、高い固形分含量および紙の被覆に適した粘度を持つ組成物を与える点において有利であり得る。該被覆組成物は、例えばこれらがカチオン性ポリマーを含まないばかりか、望ましい印刷特性、例えばインクジェット印刷特性(例えば、改善された印刷特性またはより多量のカチオン性ポリマーを含む組成物で被覆された紙の印刷特性にほぼ等しい印刷特性)を持つ紙をも与える点において有利であり得る。
本発明の被覆組成物は、例えば水性懸濁液/分散液であり得る。該被覆組成物の固形分含量は、適切にはできる限り高くてもよいが、一方で依然として基材(例えば、紙等の繊維質基材)の被覆において使用し得る、適切に流動性の組成物を与える。特定の態様において、該塗工剤(coating colour)の固形分含量および粘度は、該紙に適用された場合、相当なものであり得る。例えば、該塗工剤の固形分含量が高過ぎる場合には、その粘度が高過ぎて容易に計量できず、かつ作業性に係る問題が結果として起こり、所謂引掻きおよびスプラッシを生じる可能性がある。しかし、該固形分含量が低すぎると、その被膜はあまりに容易に該原紙の孔に流れ込み、また結果として低被覆面積を与えるであろう。更に、熱的に除去すべきより多くの水が存在するであろうし、また該原紙の繊維が、膨潤しかつその品質を更に低下する可能性がある。所定レベルの固形分含量および粘度において、該被膜は該孔に浸入することはなく、従って該被膜は該紙の表面上に保持され、かつ平滑表面を与えることができる。
上記被覆組成物の固形分含量は、例えば少なくとも約45質量%であり得る。例えば、該被覆組成物の固形分含量は、少なくとも約46質量%、少なくとも約47質量%、少なくとも約48質量%、少なくとも約49質量%、少なくとも約50質量%、少なくとも約51質量%、少なくとも約52質量%、少なくとも約53質量%、少なくとも約54質量%、少なくとも約55質量%であり得る。例えば、該被覆組成物の固形分含量は、約45質量%〜約80質量%、例えば約45質量%〜約75質量%、例えば約45質量%〜約70質量%、例えば約45質量%〜約65質量%、例えば約50質量%〜約60質量%の範囲であり得る。上記基材に該水性被覆組成物を適用した後に、該被覆組成物を乾燥させてもよい。従って、該被膜は、バインダ、アルカリ土類金属化合物、アニオン性分散剤、および任意にカチオン性ポリマーを含む乾燥残留物の形状であり得る。
上記被覆組成物は、例えば約10mPa.s〜約1,500mPa.sの範囲のブルックフィールド粘度を持つことができる。例えば、該被覆組成物は、約1,400mPa.sに等しいかまたはそれ未満の、例えば約1,300mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約1,200mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約1,100mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約1,000mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約900mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約800mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約700mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約600mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約500mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を持つことができる。該被覆組成物は、例えば約10mPa.sに等しいかまたはこれを超え、例えば約50mPa.sに等しいかまたはこれを超え、例えば約100mPa.sに等しいかまたはこれを超え、例えば約150mPa.sに等しいかまたはこれを超え、例えば約約200mPa.sに等しいかまたはこれを超えるブルックフィールド粘度を持つことができる。
ブルックフィールド粘度は、スピンドル速度100rpmにて動作するように設定された、ブルックフィールド粘度計(Brookfield Viscometer)を用いて、周囲温度(22℃)にて測定される。該被覆組成物を、ハイドルフ(Heidolph) ST-1実験室用攪拌機を用いて完全に混合する。混合の直後に、該被覆組成物を該粘度計に移し、かつ該粘度計のスピンドルを該組成物中に沈める。該粘度計のスピンドルは、均質化の終了後30秒間作動させ、かつそのブルックフィールド粘度を、15秒後に記録する。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約1.05に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.15に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.25に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.3に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.35に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.4に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのブラック印刷濃度を持つことができる。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約0.7に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約0.75に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.85に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.95に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.05に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.15に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのマゼンタ印刷濃度を持つことができる。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約0.7に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約0.75に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.85に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.95に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.05に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.15に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのシアン印刷濃度を持つことができる。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約0.7に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約0.75に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.85に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.95に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.05に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.15に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのイエロー印刷濃度を持つことができる。
印刷濃度(反射印刷濃度)は、以下の式で与えられる、サンプル上の入射光と反射光との比である:
濃度 = log10(I0/IR)
ここで、I0は光源の強度であり、またIRは反射光の強度である。これは、グレタッグスペクトロアイデンシトメータ(Gretag SpectroEye Densitometer)を用いて測定される。この印刷濃度の値は、印刷物の色彩強度の完全な推定値を獲得するのに役立つ。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約330に等しいかまたはこれを超える印刷指数を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約335に等しいかまたはこれを超え、例えば約340に等しいかまたはこれを超え、例えば約345に等しいかまたはこれを超え、例えば約350に等しいかまたはこれを超え、例えば約355に等しいかまたはこれを超え、例えば約360に等しいかまたはこれを超え、例えば約365に等しいかまたはこれを超え、例えば約370に等しいかまたはこれを超え、例えば約375に等しいかまたはこれを超え、例えば約380に等しいかまたはこれを超え、例えば約385に等しいかまたはこれを超え、例えば約390に等しいかまたはこれを超え、例えば約395に等しいかまたはこれを超え、例えば約400に等しいかまたはこれを超え、例えば約405に等しいかまたはこれを超え、例えば約410に等しいかまたはこれを超え、例えば約415に等しいかまたはこれを超え、例えば約420に等しいかまたはこれを超え、例えば約425に等しいかまたはこれを超え、例えば約430に等しいかまたはこれを超え、例えば約435に等しいかまたはこれを超え、例えば約440に等しいかまたはこれを超える印刷指数を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約600まで、例えば約550まで、例えば約500までの印刷指数を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約490まで、例えば約480まで、例えば約460まで、例えば約470まで、例えば約460まで、例えば約450までの印刷指数を持つことができる。
印刷指数は、以下の式を利用して計算される:
印刷指数 = [(Bn/B0)+(Cn/C0)+(Mn/M0)+(Yn/Y0)]×100
ここで、Bnはサンプルのブラック印刷濃度であり、Cnは該サンプルのシアン印刷濃度であり、等々、およびB0はコントロールサンプルに印刷されたインクのブラック印刷濃度であり、C0は該コントロールサンプルに印刷されたインクのシアン印刷濃度であり、等々である。印刷濃度は、上述の如く測定された。該コントロールの紙は、市場から入手し得るシリカ塗工紙である。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超えるライン品質を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約0.85に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるライン品質を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約1.0まで、例えば約0.99まで、例えば約0.98まで、例えば約0.97まで、例えば約0.96まで、例えば約0.95までのライン品質を持つことができる。
ライン品質は、イエローおよびブラック領域間のコントラストと、黄色背景を介するブラックバンドの均等性とを比較することにより決定される。画像解析を、インクジェットサンプルを印刷し、約236ドット/cm(600 dpi)および24-ビットカラーおよびコントラスト設定にて、エプソン(Epson) V500フォトスキャナーを用いて、各インクジェット印刷されたサンプルを走査することにより行われる。その自動補正の全てを停止し、かつ同一のヒストグラム設定(0、1.0、255:0、255)を、全てのサンプルについて使用する。500×300ピクセルの画像を、黄色背景を横切って広がるブラックバンドが存在する領域内で集める。次に、その着色画像を、この解析において使用するための256グレースケール画像に変換する。一つのラインプロファイルを、該ブラックバンドを通して取出す。許容されるまたは良好な特性の印刷物においては、該プロファイルは、比較的平滑(少ない斑)であり、切り立った側部および平坦な底部を有して角張っているものである。より貧弱な品質の印刷物は、該ラインプロファイルおよびブラックバンドにおいてより一層の変動を示す。該ブラックおよびイエロー強度間の差は、該印刷物コントラストの一尺度であり、ここにおいて該ブラック強度は、該グレースケール画像から取り出した該プロファイル由来の全最小ブラックポイント(black points)の平均であり、また該イエロー強度は、該RGBカラー画像から取り出したプロファイル由来の黄色背景の平均である。該ライン品質は、該イエロー強度と該ブラック強度との間の25%における幅を、該イエロー強度と該ブラック強度との間の75%における幅で割ったものに等しい。同様な幅の値は良好であり、従って完全なラインは、1というライン品質を持つであろう。この測定基準は、広がったインクの量および該印刷されたブラックバーとの関連で生じる斑またはムラの程度に係る指標を与える。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約15に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約14に等しいかまたはそれ未満、例えば約13に等しいかまたはそれ未満、例えば約12に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1に等しいかまたはこれを超え、例えば約2に等しいかまたはこれを超え、例えば約3に等しいかまたはこれを超え、例えば約4に等しいかまたはこれを超え、例えば約5に等しいかまたはこれを超えるエッジ品質を持つことができる。エッジ品質は、閾値ブラック/イエロー界面のピクセルビュー(pixel view)を得、また各界面のブラックピクセルに隣接するホワイトピクセル数を計数することにより測定される。エッジ品質は、2または3個の隣接ホワイトピクセルを持つ界面ブラックピクセルの%である。より低い数値が、より良好なエッジ品質を示す。
上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、例えば約9に等しいかまたはこれを超える、15秒後の滲み指数を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約9.5に等しいかまたはこれを超え、例えば約10に等しいかまたはこれを超える、15秒後の滲み指数を持つことができる。例えば、該被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクは、約10に等しい15秒後の滲み指数を持つことができる。
滲み指数は、デスクトッププリンタおよび市販の顔料ベースのインクジェットインクを用いて、テスト用印刷物を印刷することにより測定される。このテストは、約1cm2のブロックとして印刷された、100%ブラックインクの領域を含む。該印刷物が製造された後の15秒において、ゴム手袋で覆われた熟練オペレータの指を、黒色に印刷された正方形と接触させ、次いで一定の安定した圧力を適用しつつ引き下げる。如何なる未乾燥/非固定化インクも、該紙の非印刷部分に引き摺られることはないであろう。この紙に対するインクの移行の程度は、視覚的に評価され、また10ランクにランク付けされ、ここで10はインクの移行が全くないこと、即ち該印刷物が乾燥されていることを示す。約5または6というスコアは、インクの相当な移行を示す。このテストは、同一のプリンタおよび同一のインクを使用して印刷された場合に、異なる紙同士の間の適切な比較をもたらす。
バインダ
ここに記載された有利な特性の任意の1つまたは2以上を持つ被覆組成物を提供し得るあらゆるバインダを、適切に使用することができる。バインダおよび/または補助バインダとして使用するための適切な物質は、当分野において一般的に知られている。例えば、適切な物質はラテックス、デンプン、デンプン誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、タンパク質およびこれらの組合せを含む。該バインダは、ブレンドであっても、そうでなくてもよく、またポリビニルアルコールまたはデンプンから本質的になりまたはこれからなっていても、またはそうでなくてもよい。例えば、該バインダは、カチオン性バインダであり得る。該バインダは、例えばデンプンまたはデンプン誘導体であり得る。該バインダは、例えばカチオン性デンプンであり得る。
デンプンバインダは、例えば公知の植物源から得られる天然デンプンから誘導し得る。例えば、使用可能なその他のバインダは、公知の植物源、例えば小麦、トウモロコシ、馬鈴薯またはタピオカから得られる天然デンプンから誘導される接着剤を含む。
他の模範的なバインダは、例えばラテックスバインダを含む。ここにおいて、該用語「ラテックス」とは、1または2以上のポリマー(1または複数)の分散液/懸濁液(例えば、水性分散液/懸濁液)を意味するために使用される。市場で入手できるラテックス製品は、典型的に50質量%のラテックスを含有する水性エマルションとして販売されている。これら製品は、本発明の組成物において使用するのに適している。該ポリマーは、例えば天然または合成であり得る。例えば、該ラテックスバインダは、例えばパラゴムノキから得られる天然ゴムラテックスであり得る。該ラテックスバインダは、例えば合成ラテックスであり得る。該ラテックスバインダは、例えばスチレンポリマー、例えばスチレンモノマーを含むコポリマーであり得る。例えば、該ラテックスバインダは、アルケンモノマー(例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジエン)およびスチレンモノマーを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなるコポリマーであり得る。例えば、該ラテックスバインダは、スチレンブタジエンであり得る。該ラテックスバインダは、例えばポリウレタン、ポリエステルおよび/またはポリエチレンアクリレート分散体であり得る。該ラテックスバインダは、例えばアクリル酸ベース(acrylic-based)のラテックスまたはアセテートベースのラテックス(例えば、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルラテックスまたはスチレンアクリル系またはアクリル系ラテックス)であり得る。該バインダは例えばカゼインであり得る。該バインダは、例えばアルコールベースのバインダ、例えばポリビニルアルコールであり得る。ポリビニルアルコールおよびラテックスを含むまたはこれらからなるブレンドは、特性の良好なバランスを与える上で特に有利であり得る。ポリビニルアルコールは、該被覆組成物の粘度を下げるのに役立つ可能性があり、また該ラテックスは、印刷されたインクの裏移り傾向を低減するのに役立つ可能性がある。
ポリビニルアルコールは、当分野において公知の従来法、例えばポリ酢酸ビニルを部分的にまたは完全に加水分解して、アセテート基を除去する方法等によって得ることができる。従って、当業者は、ポリ酢酸ビニルの加水分解によって得られるポリビニルアルコールが、ペンダントアセテート基並びにペンダントヒドロキシ基を含む可能性があることを理解するであろう。従って、ある態様において、該ポリビニルアルコールは、部分的にまたは完全に加水分解されたポリ酢酸ビニルから誘導される。該加水分解の程度は、該アセテート基の少なくとも約50モル%が加水分解され、例えば該アセテート基の少なくとも約60モル%が加水分解され、例えば該アセテート基の少なくとの約70モル%が加水分解され、例えば該アセテート基の少なくとの約80モル%が加水分解され、例えば該アセテート基の少なくとも約85モル%が加水分解され、例えば該アセテート基の少なくとも約90モル%が加水分解され、例えば該アセテート基の少なくとも約95モル%が加水分解され、例えば該アセテート基の少なくとも約99モル%が加水分解されるような程度であり得る。該ポリマーは、例えばポリビニルアルコールとその他のモノマー、例えばアセテートおよびアクリレート等とのコポリマーであり得る。
上記被覆組成物中のバインダの量は、使用するバインダおよび所望の最終製品に依存するであろう。該被覆組成物は、この被覆組成物で被覆した場合に、紙の表面を混乱なしにインク受容可能とするのに適した、任意の量のバインダを含むことができる。例えば、該被覆組成物は、約1pph〜約50pph、例えば約1pph〜約40pph、例えば約1pph〜約35pph、例えば約1pph〜約30pph、例えば約1pph〜約25pph、例えば約1pph〜約20pphのバインダを含むことができる。これは、その被膜中の全無機粒状物質の乾燥質量を基準とする該バインダの乾燥質量である(例えば、バインダ12pphとは、100gの乾燥無機粒状物質において乾燥バインダ12gである)。例えば、該被覆組成物は、該組成物中の全乾燥無機粒状物質を基準として、約3pphからまたは約5pphからまたは約8pphから、約50pphまでまたは約40pphまでまたは約35pphまでまたは約30pphまでまたは約25pphまでまたは約20pphまでのバインダを含むことができる。例えば、該被覆組成物は、該組成物中の全乾燥無機粒状物質を基準として約5pph〜約50pph、例えば約5pph〜約40pph、例えば約5pph〜約35pph、例えば約5pph〜約30pph、例えば約5pph〜約25pph、例えば約5pph〜約20pphのバインダを含むことができる。
アルカリ土類金属化合物
ここにおいて与えられる被覆組成物は、アルカリ土類金属化合物を含む。該アルカリ土類金属化合物は、例えば任意のアルカリ土類金属塩、例えば任意のアルカリ土類金属酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、シアン化物、硫酸塩、ハロゲン化物(例えば、塩化物、フッ化物)、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、水酸化物であり得る。例えば、該アルカリ土類金属化合物は、アルカリ土類金属炭酸塩であり得る。該アルカリ土類金属化合物は、例えば任意のカルシウム塩であり得る。以降において、本発明は炭酸カルシウムの観点から論じられる傾向にあるかもしれない。しかし、本発明はそれだけに限定されるものと解釈されるべきではない。
ここにおいて提供される被覆組成物は、例えば炭酸カルシウムを含むことができる。炭酸カルシウムの例は、重質炭酸カルシウム(GCC)、沈降炭酸カルシウム(PCC)、ドロマイトおよび表面変性炭酸カルシウムを含む。
本発明の態様において使用される上記粒状炭酸カルシウムは、天然源から、粉砕により得ることができ、または沈殿により合成的に製造でき(PCC)、またはこれら2種の組合せ、即ち天然由来の粉砕物質と合成による沈降物質との混合物であってもよい。同様に、該PCCを粉砕することも可能である。
本発明の態様において使用される上記無機粒状物質が天然産の源から得られる場合、これは、幾分かの鉱物質不純物が不可避的にその粉砕された物質を汚染しているであろうものであり得る。例えば、天然に産する炭酸カルシウムは、他の鉱物と関連して生じる。しかし、一般的に本発明の態様において使用される該無機粒状物質は、5質量%未満、好ましくは1質量%未満の他の鉱物質不純物を含むであろう。
重質炭酸カルシウム(GCC)は、典型的には鉱物源、例えばチョーク、大理石または石灰石を粉砕することにより得られ、これは所望の粉末度を持つ製品を得るために、粒度選別段階を伴っていてもよい。該粒状固体物質は、自生的に、即ち該固体物質自体の粒子間の磨砕により、あるいはまた粉砕すべき該炭酸カルシウムとは異なる物質の粒子を含む粒状粉砕媒体の存在下での磨砕により粉砕され得る。
炭酸カルシウムの湿式粉砕は、上記炭酸カルシウムの水性懸濁液の形成を含み、該懸濁液は、次いで場合によっては適当な分散助剤の存在下で粉砕することができる。炭酸カルシウムの湿式粉砕に関する更なる情報については、例えばEP-A-614948(その内容を言及によりそっくりそのまま組入れる)を参照することができる。
PCCは、本発明の態様における粒状炭酸カルシウムの源として使用することができ、また当分野において利用可能な公知法の何れかにより製造し得る。タッピモノグラフシリーズ(TAPPI Monograph Series) No.30,「ペーパーコーティングピグメンツ(Paper Coating Pigments)」, pp.34-35は、製紙工業において使用するための製品の製造において使用するのに適した沈降炭酸カルシウムを製造するための、3種の主要な商業的方法を記載しているが、同様に本発明の態様との関連で使用することも可能である。3つの全ての方法においては、先ず石灰石を焼成して生石灰を製造し、また該生石灰を次に水中で消和して、水酸化カルシウムまたは石灰乳を生成する。該第一の方法においては、該石灰乳を二酸化炭素ガスで直接炭酸化する。この方法は、副産物を全く形成しないという利点を持ち、また該炭酸カルシウム製品の特性および純度を制御することが比較的容易である。上記第二の方法においては、該石灰乳をソーダ灰と接触させて、複分解により炭酸カルシウムの沈殿および水酸化ナトリウムの溶液を生成する。該水酸化ナトリウムは、この方法が商業的に魅力あるものであるとすれば、該炭酸カルシウムから実質上完全に分離されるはずである。上記第三の主な商業的方法においては、該石灰乳を、先ず塩化アンモニウムと接触させて、塩化カルシウム溶液とアンモニアガスとを生成する。該塩化カルシウム溶液を、次にソーダ灰と接触させて、複分解により沈降炭酸カルシウムと塩化ナトリウム溶液とを生成する。
上記PCCの製造方法は、結果として極めて純粋な炭酸カルシウム結晶および水をもたらす。該結晶は、使用される特定の反応工程に依存して、様々な異なる形状および大きさで製造することができる。PCC結晶の3種の主な形状は、アラゴナイト、菱面体、および偏三角面体であり、その全てが、その混合物を含めて、本発明の態様において使用するのに適している。本発明において使用される該PCCは、例えば偏三角面体形状であり得る。
以降において、本発明は、傾向として沈降炭酸カルシウム(PCC)の観点から論じられるかもしれない。しかしながら、本発明は、それだけに限定されるものと解釈されるべきではない。
上記アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、例えば約0.4μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約0.45μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.5μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.55μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約0.6μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約0.65μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.7μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.75μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約0.85μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.95μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約1.05μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1μmに等しいかまたはこれを超えるd50を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約1.5μmまで、例えば約1.45μmまで、例えば約1.4μmまで、例えば約1.35μmまで、例えば約1.3μmまで、例えば約1.25μmまで、例えば約1.2μmまでのd50を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約1.1μmのd50を持つことができる。
上記アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、例えば少なくとも約65質量%の2μmよりも小さな粒子を含むことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、少なくとも約70質量%、例えば少なくとも約72質量%の2μmよりも小さな粒子を含むことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約80質量%までの2μmよりも小さな粒子、例えば約75質量%までの2μmよりも小さな粒子を含むことができる。
上記アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、例えば少なくとも約35質量%の1μmよりも小さな粒子を含むことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、少なくとも約40質量%、例えば少なくとも約42質量%の1μmよりも小さな粒子を含むことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約50質量%までの1μmよりも小さな粒子、例えば約48質量%まで、例えば約45質量%までの1μmよりも小さな粒子を含むことができる。
上記アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、例えば少なくとも約5質量%の0.5μmよりも小さな粒子を含むことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、少なくとも約10質量%、例えば少なくとも約12質量%の0.5μmよりも小さな粒子を含むことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約20質量%までの0.5μmよりも小さな粒子、例えば約15質量%まで、例えば約12質量%までの0.5μmよりも小さな粒子を含むことができる。
特に述べない限り、上記無機粒状物質についてここにおいて言及される中間(平均)の等価球粒径(d50値)およびその他の粒度特性は、周知の方法で、米国ジョージア州ノルクロス(Norcross, Georgia, USA)のマイクロメリティックスインスツルメンツ社(Micromeritics Instruments Corporation)(Tel.: +1 770 662 3620;ウエブ-サイト(web-site):www.micromeritics.com)から供給されているような、ここにおいては「マイクロメリティクスセディグラフ5100装置(Micromeritics Sedigraph 5100 unit)」と呼ばれる、セディグラフ(Sedigraph) 5100装置を使用して、水性媒体中に完全に分散された状態にある該粒状物質の沈降により測定されるようなものである。このような装置は、当分野において「等価球径」(esd)と呼ばれる、与えられたesd値に満たない大きさを持つ粒子に係る測定値および累積質量%のプロットを与える。該平均粒度d50は、該粒子のesdに係るこのようにして測定された値であり、該値において、そのd50値に満たない等価球径を持つ粒子が50質量%存在する。
上記アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、例えば約40m2/g未満のBET比表面積を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約35m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約30m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約25m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約20m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約15m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約10m2/gに等しいかまたはそれ未満のBET比表面積を持つことができる。例えば、該アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、約1m2/gに等しいかまたはこれを超える、例えば約5m2/gに等しいかまたはこれを超えるBET比表面積を持つことができる。
上記アルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウム(例えば、PCC)は、例えば上記被覆組成物中に、該組成物の全乾燥質量を基準として、約50質量%〜約98質量%の範囲の量で存在し得る。例えば、該炭酸カルシウムは、該被覆組成物中に、該組成物の全乾燥質量を基準として、約55質量%〜約95質量%、例えば約60質量%〜約90質量%、例えば約65質量%〜約85質量%、例えば約70質量%〜約80質量%の範囲の量で存在し得る。
アニオン性分散剤
微細な粒状固体を分散するのに適した任意のアニオン性分散剤が、使用可能である。該アニオン性分散剤は、例えばポリマーまたはコポリマーの中和された塩(例えば、アルカリ金属塩およびアンモニウム塩)を含み、これらから本質的になり、またはこれらからなっていてもよい。該塩は、例えばアルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩)またはアンモニウム塩を含むことができる。
上記アニオン性分散剤は、例えば1種またはそれ以上の、ポリカルボキシレート(即ち、カルボキシレート基を含む少なくとも一つのモノマーを有するポリマー)、例えば少なくとも一つのカルボン酸基で置換されたビニルまたはオレフィン基または水溶性の塩であり得る。また、該ポリカルボキシレートは、非カルボキシレート含有モノマーをも含むことができる。ポリカルボキシレート系アニオン性分散剤に関する模範的なモノマーは、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イソクロトン酸、アコニチン酸、メサコン酸、シナピン酸、ウンデシレン酸、アンゲリカ酸、ヒドロキシアクリル酸、および酢酸ビニルを含む。コポリマーはビニルまたはオレフィン系の基を含むモノマー、例えばスチレンを含むことができる。該ポリカルボキシレートは、例えば該ポリマーまたはコポリマーの部分的または完全に中和された塩であってもよい。
上記アニオン性分散剤は、例えばポリアクリレートおよび/またはポリアクリレートの塩(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム)または無水マレイン酸コポリマーおよび/または無水マレイン酸コポリマーの塩であり得る。該アニオン性分散剤は、例えばアクリル酸および/またはメタクリル酸および/またはマレイン酸および/または無水マレイン酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーであり得る。例えば、該アニオン性分散剤は、アクリル酸および/またはメタクリル酸および/またはマレイン酸の水溶性ホモポリマーまたはコポリマー(例えば、マレイン酸アクリル酸系(maleic acrylic)コポリマー)であり得る。例えば、該アニオン性分散剤はアクリル酸のホモポリマーを含み、これから本質的になり、またはこれからなるものであり得る。該アニオン性分散剤は、例えば該ポリマーまたはコポリマーの部分的または完全に中和された塩であってもよい。
上記ポリマーまたはコポリマー(例えば、マレイン酸アクリル酸系コポリマー)は、0.5:1〜10:1の範囲の、アクリル酸単位対マレイン酸単位のモル比を持つことができる。該ポリマーまたはコポリマー(例えば、マレイン酸アクリル酸系コポリマー)は、1,000〜100,000の範囲の質量平均分子量、例えば1,000〜30,000、2,000〜8,000または1,000〜10,000の範囲の分子量を持つことができる。
同様に、ここにおいて記載された模範的なアニオン性分散剤の任意の組合せを使用することも可能である。以下において、本発明は、ポリアクリレート、特にアクリル酸のホモポリマーの観点から論じられる傾向があるかもしれない。しかし、本発明が、それだけに限定されるものと解釈されるべきではない。
上記アニオン性分散剤は、例えば上記被覆組成物中に、約0.1pph〜約5pphの範囲の量で存在し得る。これは、その被膜中の全無機粒状物質の乾燥質量を基準とする、該アニオン性分散剤の乾燥質量である(例えば、アニオン性分散剤2pphとは、100gの乾燥無機粒状物質における、乾燥アニオン性分散剤2gである)。例えば、該アニオン性分散剤は、該被覆組成物中に、該組成物中の全乾燥無機粒状物質を基準として、約0.1pph〜約4pph、例えば約0.1pph〜約3pph、例えば約0.1pph〜約2pph、例えば約0.1pph〜約1pphの範囲の量で存在し得る。例えば、該アニオン性分散剤は、該被覆組成物中に、該組成物中の全乾燥無機粒状物質を基準として約0.5pph〜約5pph、例えば約1pph〜約5pph、例えば約1pph〜約4pph、例えば約1pph〜約3pph、例えば約1pph〜約2pphの範囲の量で存在することができる。
カチオン性ポリマー
このカチオン性ポリマーという用語は、例えば正味の正の電荷を持つポリマーを含むことができる。該カチオン性ポリマーは、例えばカチオン性分散剤であり得る。従って、ここにおいて与えられる被覆組成物は、カチオン性分散剤を含まなくてもよい。該カチオン性ポリマーは、例えば合成カチオン性ポリマーであり得、従ってここにおいて与えられる被覆組成物は、合成カチオン性分散剤を含まなくてもよい。該カチオン性ポリマーは、例えばポリマー系のアミン、例えば四級アミンのポリマー、または四級アミンに転化し得るアミンのポリマー、およびこれらの組合せであり得る。該カチオン性ポリマーは、2またはそれ以上の異なるカチオン性モノマーを含むことができ、あるいはカチオン性モノマーと他のノニオン性またはアニオン性モノマーとを含むことができる。該カチオン性ポリマーにおける適当なモノマーは、該ポリマー鎖中にあってもよい、四級アンモニウム基を含む水溶性ポリオレフィン、例えばエピクロルヒドリン/ジメチルアミンコポリマー(EPI/DMA)、アルキル-またはジアルキルジアリルアンモニウムハライド、例えばジメチルジアリルアンモニウムクロリド(DMDAAC)、ジエチルジアリルアンモニウムクロリド(DEDAC)、ジメチルジアリルアンモニウムブロミド(DMDAAB)およびジエチルジアリルアンモニウムブロミド(DEDAAB)、メチルアクリロイル-オキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド(METAC)、アクリロイル-オキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド(AETAC)、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェート(METAMS)、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェート(AETAMS)またはメタクリルアミド-プロピルトリメチルアンモニウムクロリド(MAPTAC)から選択される1種またはそれ以上のモノマーを含むことができる。その他の模範的なモノマーは、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドおよびそのメチルクロリドまたはジメチルサルフェート四級アンモニウム塩、ジメチルアミノエチルアクリレートおよびそのメチルクロリド塩、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよびその非四級化アミン形、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよびその非四級化アミン形、およびジメチルアミンおよびエピクロルヒドリンを含む。
典型的なポリマーは、またエピクロルヒドリンと、単独のまたは組み合わせたアミン、特に二級アミンとの共重合生成物、および上に列挙されたカチオン性モノマーの何れかと非イオン性モノマー、例えばアクリルアミド、メタクリルアミドまたはN,N-ジメチルアクリルアミドとを重合することにより製造されるポリマーを含むこともできる。
模範的なカチオン性ポリマーは、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(pDADMAC)、四級ジメチルアミノエチルアクリレートのコポリマー、および四級ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー、およびエピクロルヒドリン/ジメチルアミンのコポリマー(EPI/DMA)を含むことができる。典型的な適切なポリマーは、エージフロックB-50LV(AgeflocB-50LVTM)、ナルコ62060(Nalco62060TM)、ナルコ7135(Nalco7135)、ナルコ 7132(Nalco 7132TM)およびナルコ8850(Nalco 8850TM)として市場から入手し得る。
その他の典型的なカチオン性ポリマーは、ホルムアルデヒドとメラミン、尿素、またはシアノグアニジンとの縮合物を含むことができる。同様に、該カチオン性ポリマーは、上記カチオン性モノマーとノニオン性モノマー、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルアルコール、N-メチロールアクリルアミド、またはジアセトンアクリルアミド、および/またはアニオン性モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、AMPS、またはマレイン酸とのコポリマーであって、これらポリマーの正味の電荷がカチオン性であるようなものをも含むことができる。
上記カチオン性ポリマーは、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定されるような、約1,000ダルトン〜約5,000,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を持つことができる。例えば、該カチオン性ポリマーは、少なくとも約1,000という分子量、例えば少なくとも約2,000、少なくとも約5,000、少なくとも約10,000、少なくとも約25,000、少なくとも約50,000、少なくとも約100,000、少なくとも約250,000、少なくとも約500,000または少なくとも約1,000,000という分子量を持つことができる。異なるカチオン性部分を含むカチオン性ポリマーの物理的なブレンドまたは異なる分子量の平均値および分布を持つカチオン性ポリマーのブレンドも使用し得る。
上記の少なくとも一つのカチオン性ポリマーに係る体積粘性率も、その重量平均分子量を表す可能性がある。例えば、該カチオン性ポリマーは、少なくとも約300cpsという体積粘性率、例えば少なくとも約400cpsという体積粘性率を持つことができる。例えば、該カチオン性ポリマーは、約300cps〜約10,000cpsの範囲の体積粘性率を持つことができる。例えば、該カチオン性ポリマーは、少なくとも約2,000の体積粘性率、例えば少なくとも約3,000cpsの体積粘性率、例えば少なくとも約4,000cpsの体積粘性率、または約4,000cps〜約10,000、または約4,000cps〜約6,000cpsの範囲の体積粘性率を持つ。
上記カチオン性ポリマーは、例えば上記被覆組成物中に、該組成物中の無機粒状物質の全質量に対して、または該組成物中のアルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウムの全質量に対して、約2質量%未満の量で存在し得る。例えば、該カチオン性ポリマーは、該被覆組成物中に、該組成物中の無機粒状物質の全質量に対して、または該組成物中のアルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウムの全質量に対して、約1.5質量%未満、例えば約1質量%未満、例えば約0.5質量%未満、例えば約0.1質量%未満、例えば約0.05質量%未満の量で存在し得る。該カチオン性ポリマーは、例えば該被覆組成物中に存在しなくてもよい(即ち、該被覆組成物中に0質量%という量で存在する)。例えば、該被覆組成物は0質量%〜約2質量%のカチオン性ポリマーを含むことができる。例えば、該被覆組成物は、該被覆組成物中の無機粒状物質の全質量に対して、または該組成物中のアルカリ土類金属化合物、例えば炭酸カルシウムの全質量に対して、約0.05質量%からまたは約0.1質量%からまたは約0.5質量%からまたは約1質量%から、約2質量%までのカチオン性ポリマーを含むことができる。
更なる添加剤
追加の無機粒状物質
上記被覆組成物は、例えば1種またはそれ以上の追加の無機粒状物質を含むことができる。例えば、該被覆組成物は、バインダ、アルカリ土類金属化合物、アニオン性分散剤および追加の無機粒状物質(例えば、アルミノケイ酸塩)から本質的になり、またはこれらからなるものであり得る。追加の無機粒状物質(例えば、カオリン等のアルミノケイ酸塩、例えば含水カオリン)の使用は、例えばレーザーマーキングのために使用すべき上記塗工紙の適性を改善することができる。
上記追加の無機粒状物質は、例えばアルカリ土類金属化合物(例えばアルカリ土類金属炭酸塩または硫酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、ドロマイトおよび石膏));フィロシリケート、アルミノケイ酸塩(例えば、カオリンを含む含水カンダイトクレー、ハロイサイトクレー、ボールクレー、無水(焼成)カンダイトクレー、例えばメタカオリン、完全に焼成されたカオリンおよびマイカ);タルク、クロライト、パイロフィライト、蛇紋岩、パーライト、珪藻土、水酸化マグネシウム、アルミニウム三水和物(aluminium trihydrate)およびこれらの組合せから選択することができる。該追加の無機粒状物質は、例えばアルミノケイ酸塩、例えばカオリンであり得る。例えば、該被覆組成物は、更に含水カオリンまたは部分的焼成カオリンまたは完全焼成カオリンを含むことができる。
例えば、上記アルミノケイ酸塩は、少なくとも約65質量%の2μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約75質量%の2μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約85質量%の2μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約90質量%の2μmよりも小さな粒子を含む無水カオリンクレーであり得る。該無水カオリンクレーは、例えば約0.4μm〜約0.8μm、例えば約0.5μm〜約0.7μmという範囲の、例えば約0.65μmのd50を持つことができる。該無水カオリンクレーは、例えば約20m2/gまでの、例えば約15m2/gまでの、例えば約10m2/g〜約15m2/gの範囲の表面積を持つことができる。
例えば、上記アルミノケイ酸塩は、少なくとも約65質量%の2μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約75質量%の2μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約85質量%の2μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約90質量%の2μmよりも小さな粒子を含む含水クレーであり得る。該含水アルミノケイ酸塩は、例えば少なくとも約50質量%の1μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約60質量%の1μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約65質量%の1μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約70質量%の1μmよりも小さな粒子を含むことができる。該含水アルミノケイ酸塩は、例えば少なくとも約30質量%の0.5μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約35質量%の0.5μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約40質量%の0.5μmよりも小さな粒子、例えば少なくとも約45質量%の1μmよりも小さな粒子を含むことができる。該含水アルミノケイ酸塩は、例えば約0.4μm〜約0.7μm、例えば約0.5μm〜約0.6μmの範囲のd50を持つことができる。該含水アルミノケイ酸塩は、例えば少なくとも約90質量%の2μmよりも小さな粒子、少なくとも約70質量%の1μmよりも小さな粒子および少なくとも約45質量%の0.5μmよりも小さな粒子を含むことができる。該含水アルミノケイ酸塩は、例えば約20m2/gまでの、例えば約15m2/gまでの、例えば約10m2/g〜約15m2/gの範囲の表面積を持つことができる。
アルカリ土類金属化合物(例えば、炭酸カルシウム)対追加の無機粒状物質(例えば、アルミノケイ酸塩)の質量比は、約60:40〜約95:5の範囲であり得る。例えば、該アルカリ土類金属化合物(例えば、炭酸カルシウム)対追加の無機粒状物質(例えば、アルミノケイ酸塩)の質量比は、約65:35〜約90:10、例えば約70:30〜約85:15、例えば約75:25〜約85:15の範囲であり得る。例えば、該アルカリ土類金属化合物(例えば、炭酸カルシウム)対追加の無機粒状物質(例えば、アルミノケイ酸塩)の質量比は、約85:15であり得る。
上記追加の無機粒状物質(例えば、アルミノケイ酸塩)は、例えば上記被覆組成物中に約0pph〜約30pphの範囲の量で存在し得る。これは、該被覆組成物中の全無機粒状物質の乾燥質量を基準とする、該追加の無機粒状物質の乾燥質量である(例えば、カオリン12pphとは、全乾燥無機粒状物質100gにおけるカオリン12gである)。例えば、該組成物中の無機粒状物質の全質量が100gである場合、15g(15pph)はカオリンであり得、かつ85g(85pph)はアルカリ土類金属化合物であり得る。該追加の無機粒状物質(例えば、アルミノケイ酸塩)は、例えば該被覆組成物中に、該組成物中の全乾燥無機粒状物質を基準として、約2pph〜約25pph、例えば約5pph〜約20pph、例えば約10pph〜約15pphの範囲、例えば約15pphの量で存在し得る。該追加の無機粒状物質は、例えば塗工紙の、許容し得るまたは良好なレーザーマーキングを可能とする量で使用することができる。
その他の任意の添加剤
上記被覆組成物は、例えば必要ならば1種またはそれ以上の任意の添加剤を含むことができる。例えば、該被覆組成物は、以下に列挙される任意の添加剤の1種またはそれ以上を含むことができる。例えば、該被覆組成物は、バインダ、炭酸カルシウム、アニオン性分散剤、任意に追加の無機粒状物質、任意にカチオン性ポリマー、および任意に1種またはそれ以上の以下に列挙される添加剤から本質的になり、またはこれらからなるものであり得る。例えば、該被覆組成物は、バインダ、炭酸カルシウム、アニオン性分散剤、任意に追加の無機粒状物質、および任意に1種またはそれ以上の以下に列挙される添加剤から本質的になり、あるいはこれらからなるものであり得る。例えば、該被覆組成物は、バインダ、炭酸カルシウム、アニオン性分散剤、および任意に1種またはそれ以上の以下に列挙される添加剤から本質的になり、あるいはこれらからなるものであり得る。
このような任意の添加剤は、存在する場合、適切には被覆組成物用(例えば、紙用の被覆組成物)の公知の添加剤から選択することができる。これら任意の添加剤の幾つかは、該被覆組成物において2以上の機能を与えることができる。任意の添加剤の既知の群の例は以下の通りである:
(a) 1種またはそれ以上の架橋剤(例えば、グリオキサール、メラミンホルムアルデヒド樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウム);
(b) 1種またはそれ以上の水分保持助剤(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、PVA(ポリ酢酸ビニル)、デンプン、タンパク質、ポリアクリレート、ガム、アルギン酸塩、ポリアクリルアミドベントナイトおよびこのような用途のために市販されているその他の市販品として入手し得る製品);
(c) 1種またはそれ以上の粘度調整剤または増粘剤(例えば、ポリアクリレート、乳化共重合体(emulsion copolymers)、ジシアナミド、トリオール、ポリオキシエチレンエーテル、尿素、硫酸化ヒマシ油、ポリビニルピロリドン、モンモリロナイト、CMC(カルボキシメチルセルロース)、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ケイ酸ナトリウム、アクリル酸コポリマー、HMC(ヒドロキシメチルセルロース)、HEC(ヒドロキシエチルセルロース));
(d) 1種またはそれ以上の潤滑またはカレンダー仕上げ助剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸亜鉛、ワックスエマルション、ワックス、アルキルケテンダイマー、グリコール);
(e) 1種またはそれ以上の追加の分散剤(例えば、高分子電解質、例えばポリアクリレートおよびポリアクリレート種を含有するコポリマー、ポリアクリレート塩、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ノニオン性ポリオール、ポリリン酸、縮合リン酸ナトリウム、ノニオン性界面活性剤、アルカノールアミンおよびこの機能のために普通に用いられる他の試薬);
(f) 1種またはそれ以上の消泡剤または泡止め剤(例えば、界面活性剤のブレンド、リン酸トリブチル、脂肪ポリオキシエチレンエステル+脂肪酸アルコール、脂肪酸石鹸、シリコーンエマルション、シリコーン含有組成物、鉱油中のワックスおよび無機微粒子、乳化された炭化水素のブレンドおよびこの機能を達成するために市販されているその他の化合物);
(g) 1種またはそれ以上のドライまたはウエットピック改善添加剤(例えば、メラミン樹脂、ポリエチレンエマルション、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ポリアミド、ステアリン酸カルシウム、スチレン無水マレイン酸およびこの機能のために市販されている他の化合物);
(h) 1種またはそれ以上の乾燥または湿潤摩擦抵抗改善および耐摩耗性添加剤(例えば、グリオキサールベースの樹脂、酸化ポリエチレン、メラミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ポリエチレンワックス、ステアリン酸カルシウムおよびこの機能のために市場で販売されている他の化合物);
(i) 1種またはそれ以上のグロスインクホールドアウト添加剤(例えば、酸化ポリエチレン、ポリエチレンエマルション、ワックス、カゼイン、グアーガム、CMC、HMC、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウムおよびこの機能のために市販されているその他の化合物);
(j) 1種またはそれ以上の蛍光増白剤(optical brightening agent; OBA)または蛍光増白剤(fluorescent whitening agent; FWA)(例えば、スチルベン誘導体);
(k) 1種またはそれ以上の染料;
(l) 1種またはそれ以上の殺生物剤または腐敗抑制剤(例えば、メタホウ酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、チオシアネート、有機硫黄、安息香酸ナトリウムおよびこの機能のために市販されている他の化合物);
(m) 1種またはそれ以上の平滑化助剤または均等化助剤(例えば、非イオン性ポリオール、ポリエチレンエマルション、脂肪酸エステルおよびアルコール誘導体、アルコール/エチレンオキサイド、ナトリウムCMC、HEC、アルギン酸塩、ステアリン酸カルシウムおよびこの機能のために市販されている他の化合物);
(n) 1種またはそれ以上の耐グリース剤または耐油剤(例えば、酸化ポリエチレン、ラテックス、SMA(スチレン無水マレイン酸)、ポリアミド、ワックス、アルギン酸塩、タンパク質、CMC、HMC);
(o) 1種またはそれ以上の耐水化添加剤(例えば、酸化ポリエチレン、ケトン樹脂、アニオン性ラテックス、ポリウレタン、SMA、グリオキサール、メラミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ポリアミド、グリオキサール、ステアリン酸塩およびこの機能のために市販されている他の化合物);
(p) 1種またはそれ以上の不溶化剤;および
(q) 1種またはそれ以上の界面活性剤。
上記添加剤および添加剤型の何れも、必要ならば、単独でまたは相互の混合物および他の添加剤との混合物の状態で使用することができる。
上記添加剤の全てに関連して、その質量%(上記組成物の全固形分含量(100%)を基準として)は、当業者には理解されるように変えることができる。該添加剤が最小量で存在する場合、この最小量は、該組成物の全固形分含量を基準として約0.01質量%であり得る。上記添加剤の任意の一つまたはそれ以上の最大量は、例えば該組成物の全固形分含量を基準として約5.0質量%であり得る。例えば、該最大量は、該組成物の全固形分含量を基準として、約3.0%または2.0質量%であり得る。
上記被覆組成物は、例えばデンプンバインダ(例えば、カチオン性デンプンバインダ)および沈降炭酸カルシウムを含むことができる。例えば、該被覆組成物は、デンプンバインダ(例えば、カチオン性デンプンバインダ)、沈降炭酸カルシウムおよび(メタ)アクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーであるアニオン性分散剤を含むことができる。例えば、該被覆組成物は、デンプンバインダ(例えば、カチオン性デンプンバインダ)、沈降炭酸カルシウム、(メタ)アクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーであるアニオン性分散剤およびアルミノケイ酸塩(例えば、カオリン)を含むことができる。
塗工紙
本発明においては、同様に塗工紙も提供される。該塗工紙は、例えば被覆組成物で被覆された繊維質基材を含むことができる。該被覆組成物は、例えばここに記載されたあらゆる局面または態様に従うものであり得、該局面および態様はその全ての可能な組合せおよび変形を包含する。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.3に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.4に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのブラック印刷濃度を持つことができる。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約0.7に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのマゼンタ印刷濃度を持つことができる。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約0.7に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのシアン印刷濃度を持つことができる。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約0.7に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度ファクタを持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは約2.0まで、例えば約1.9まで、例えば約1.8まで、例えば約1.7まで、例えば約1.6まで、例えば約1.5までのイエロー印刷濃度を持つことができる。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約330に等しいかまたはこれを超える印刷指数を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約335に等しいかまたはこれを超え、例えば約340に等しいかまたはこれを超え、例えば約345に等しいかまたはこれを超え、例えば約350に等しいかまたはこれを超え、例えば約355に等しいかまたはこれを超え、例えば約360に等しいかまたはこれを超え、例えば約365に等しいかまたはこれを超え、例えば約370に等しいかまたはこれを超え、例えば約375に等しいかまたはこれを超え、例えば約380に等しいかまたはこれを超え、例えば約385に等しいかまたはこれを超え、例えば約390に等しいかまたはこれを超え、例えば約395に等しいかまたはこれを超え、例えば約400に等しいかまたはこれを超え、例えば約405に等しいかまたはこれを超え、例えば約410に等しいかまたはこれを超え、例えば約415に等しいかまたはこれを超え、例えば約420に等しいかまたはこれを超え、例えば約425に等しいかまたはこれを超え、例えば約430に等しいかまたはこれを超え、例えば約435に等しいかまたはこれを超え、例えば約440に等しいかまたはこれを超える印刷指数を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約600まで、例えば約550まで、例えば約500までの印刷指数を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約490まで、例えば約480まで、例えば約460まで、例えば約470まで、例えば約460まで、例えば約450までの印刷指数を持つことができる。
印刷濃度および印刷指数は、上述の如く定義および測定されるようなものである。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超えるライン品質を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約0.85に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるライン品質を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約1.0まで、例えば約0.99まで、例えば約0.98まで、例えば約0.97まで、例えば約0.96まで、例えば約0.95までのライン品質を持つことができる。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約15に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約14に等しいかまたはそれ未満、例えば約13に等しいかまたはそれ未満、例えば約12に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約0に等しいかまたはこれを超えるエッジ品質を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約1に等しいかまたはこれを超え、例えば約2に等しいかまたはこれを超え、例えば約3に等しいかまたはこれを超え、例えば約4に等しいかまたはこれを超え、例えば約5に等しいかまたはこれを超えるエッジ品質を持つことができる。
ラインおよびエッジ品質は、上述のように定義および測定されるようなものである。
上記塗工紙に印刷されるインクは、例えば約9に等しいかまたはこれを超える、15秒後の滲み指数を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約9.5に等しいかまたはこれを超え、例えば約10に等しいかまたはこれを超える15秒後の滲み指数を持つことができる。例えば、該塗工紙に印刷されるインクは、約10に等しい15秒後の滲み指数を持つことができる。滲み指数は、上述のように定義および測定されるようなものである。
本発明との関連で使用されるような紙という用語は、あらゆる形状の紙を意味するものと理解すべきであり、該紙は板紙(board)、例えば白ボールおよびライナーボード、厚紙、ペーパーボード(paperboard)、塗工板紙等を含む。ここに記載された組成物で被覆することのできる多数の型の塗工または未塗工の紙があり、これらは、食品包装、食品以外の腐敗し易い商品、例えば医薬製品および組成物、書籍、雑誌、新聞等に適した紙および事務用紙を含む。該紙は、必要に応じてカレンダー掛けまたはスーパーカレンダー掛けすることができ、例えばグラビア印刷およびオフセット印刷用のスーパーカレンダー掛けされた雑誌用紙は、本方法に従って製造することができる。軽量塗工(LWC)、中量塗工(MWC)または機械仕上げ着色(pigmentisation)(MFP)に適した紙も、同様に本発明の組成物を用いて被覆することができる。該紙は、例えばインクジェット印刷に特に適したものであり得る。その基材は、任意の坪量、例えば約20gsm〜約300gsm、例えば約50gsm〜約200gsm、例えば約60gsm〜約120gsmを持つことができる。
紙は、一般的に、例えば木材、ラグまたは草から誘導されるセルロース繊維等の繊維質基材を含む。該繊維質基材は、例えば再生パルプまたは生パルプ(即ち、再生材料由来のものではないパルプ)から誘導することができる。あるいはまた、該繊維質基材は、再生パルプと生パルプとの混合物を含むことも可能である。該紙は、例えば上質紙であってもよい。
上記紙製の基材は、対向する第一および第二表面を持つことができる。上記被覆組成物は、例えば該第一表面、該第二表面またはこれら両者の上に存在することができる。該被覆組成物は、例えば該繊維質基材に対して直接適用することができる。あるいはまた、該被覆組成物は、該繊維質基材と該被覆組成物との間の中間層に適用することができる。該被覆組成物は、例えば該紙の1またはそれ以上の表面上の連続する被膜であってもよい。あるいはまた、該被覆組成物は、これが該紙の1またはそれ以上の表面の一部のみを覆っているという点で、不連続であってもよい。
上記被覆組成物は、例えば約1gsmと約20gsm(1m2当たりのグラム数)との間、例えば約2gsmと約15gsmとの間、例えば約5gsmと約10gsmとの間、例えば約10gsmという塗工量を持つことができる。
被覆組成物および塗工紙の製造方法
更に、ここにおいて記載された被覆組成物を製造する方法およびここにおいて記載された塗工紙の製造方法も提供される。該被覆組成物および塗工紙は、例えばここに記載されたあらゆる局面または態様に従うものであり得、該局面および態様はこれらの全ての組合せおよび可能な変形を含む。
上記の被覆組成物の製造方法は、例えばバインダ、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属化合物、およびアニオン性分散剤、任意にカチオン性ポリマー、任意に追加の無機粒状物質、および任意に更なる添加剤を混ぜ合せる工程を含むことができる。この混ぜ合せは、当分野において知られているような、任意の適当な混合技術によって行うことができる。
上記被覆組成物の成分は、例えば任意の順序で混ぜ合せることができる。例えば、上記無機粒状物質(例えば、アルカリ土類金属化合物(例えば、炭酸カルシウム))、アニオン性分散剤、任意のカチオン性ポリマーおよび上記任意の更なる添加剤を含有する第一の組成物(例えば、水性スラリー)を、先ずこれら各成分を混ぜ合せることにより製造し、また次にこの組成物を上記バインダと混ぜ合わせて、該被覆組成物を製造することができる。該第一の組成物を、例えば篩掛けして、被覆に先立って、所望の粒度分布を達成することが可能である。この第一の組成物は、例えばアニオン性であり得る。
上記塗工紙を製造する方法は、例えば繊維質基材を、ここに記載した如き被覆組成物で被覆する工程を含むことができる。該被覆組成物は、ここに記載したあらゆる局面または態様に従うものであり得、該局面および態様は、これらの全ての組合せおよび可能な変形を含む。
上記被覆方法は、当業者にとって公知の標準的な技術を利用して実施することが可能である。該被覆方法は、同様に該被覆された基材をカレンダー掛けしまたはスーパーカレンダー掛けする工程をも含むことができる。
紙およびその他のシート材料を被覆する方法およびこれらの方法を実行するための装置は、広く公開されており、かつ周知である。このような公知の方法および装置は、従来、塗工紙の製造のために利用されていたものであり得る。例えば、パルプ&ペーパーインターナショナル(Pulp and Paper International), 1994年5月, pp.18以降において公開されているこのような方法に係る概説がある。シートは、シート製造装置上で、即ちコーターまたはコーティング機上で「オンマシン(on-machine)」または「オフマシン(off-machine)」式で被覆することができる。高固形分組成物の使用が該塗布法においては望ましく、その理由はこのものが、後で蒸発させるべき水をより少量にて残すことにある。しかし、当分野において周知の如く、その固形分レベルは、高粘度および均展性の問題が持込まれる程に高くすべきではない。該被覆法は、(i) 被覆すべき物質に該被覆組成物を適用するためのアプリケーション(application)および(ii) 正確な量の被覆組成物が適用されることを保証するための計量デバイスを含む装置を用いて実施し得る。過剰量の被覆組成物を該アプリケータに適用する場合、該計量デバイスは、その下流側にある。あるいはまた、正確な量の被覆組成物を、例えばフィルムプレス等の該計量デバイスにより該アプリケータに適用することができる。被膜の適用および計量の時点において、ペーパーウエブ支持体は、バッキングロールから、例えば1台または2台のアプリケータを介して、何もない所(即ち、単に張力のみ)までの範囲に及ぶ。その過剰量が最終的に除去される前に、該被膜が該紙と接触している時間は、滞留時間であり、またこれは短く、長くあるいは変動性であり得る。該被膜は、被覆ステーションにおける被覆ヘッドにより添加し得る。所望の品質に従って、紙のグレードは、未被覆、単層被覆、二層被覆および更には三層被覆される。二層以上の被膜を与える場合、その最初の被膜(プレコート)は、より低価格の配合を持ち、また該被覆組成物において場合によってはより粗い顔料を含んでいてもよい。該紙の各側部に被膜を適用しているコーターは、各側部に適用される被膜層の数に応じて、2または4個の被覆ヘッドを持つであろう。大部分の被覆ヘッドは、一度に一つの側部のみを被覆するが、幾つかのロールコーター(例えば、フィルムプレス、ゲートロール、およびサイズプレス)は、ワンパス(one-pass)で両側を被覆する。
使用可能な公知のコーターの例は、制限なしに、エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコーター、マルチヘッドコーター、ロールコーター、ロールまたはブレードコーター、キャストコーター、実験室用コーター、グラビアコーター、キスコーター、液体適用システム、リバースロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーターおよび押出コーターを含む。
上記被覆組成物を含む固形物に水を添加して、所定の固形物濃度を与えることができ、該濃度は、該組成物が所望の目標とする塗工量までシート上に塗布された場合に、該組成物が、約0.1MPaと約0.15MPaとの間(1barと1.5barとの間)の圧力(即ち、ブレード圧)で、該組成物の被覆を可能とするのに適したレオロジーを持つような濃度であることが好ましい。
例えば、上記被覆組成物を、上記紙製品に印刷、例えば該紙製品に係る繊維質基材の表面に印刷することができる。該印刷は、オフセット印刷、フレキソ印刷またはグラビア印刷から選択される技術を利用することができ、それにより要求される領域に該被覆組成物を適用することができる。オフセット印刷は、当業者には十分に理解されているであろう如く、広く利用されている印刷技術である。該被覆組成物は、プレートからゴム製ブランケットに転写(または「オフセット」)され、次に該基材(例えば、紙製基材)の表面に転写される。該基材は、シート給紙式または巻取り式(web-fed)であり得る。該巻取り式方法は、ヒートセットまたはコールドセット式であり得る。
上記塗工紙は、三次元製品に形成することができ、または形成され、これは食品グレードまたは医薬品グレードの包装として適したものであり得る。被覆された製品(例えば、塗工紙製品)は、褐色段ボール箱、リテールおよびショッピングバッグを含むフレキシブル包装、食品および衛生用(hygiene)バッグおよび袋、ミルクおよび飲料用カートン、穀物等用に適したボックス、自己接着性ラベル、使捨てカップおよび容器、封筒、タバコ用巻紙および聖書用紙を含む。
印刷方法
更に、ここにおいては印刷方法も提供され、該方法は、ここに記載された塗工紙またはここに記載された被覆組成物で被覆された紙にインクを適用する工程を含む。該塗工紙および被覆組成物は、本発明に係るあらゆる局面または態様に従うものであり得、該局面および態様は、これらの全ての組合せおよび可能な変形を包含する。
上記方法は、例えばインクジェット印刷を含むことができる。該方法は、例えばオフセット印刷および/またはフレキソ印刷を含むことができる。例えば、該方法は、インクジェット印刷および1種またはそれ以上のオフセット印刷およびフレキソ印刷を含むことができる。
上記インクは、例えばインクジェット用インクであり得る。該インクは、例えば顔料ベースのインクであり得る。該インクは、例えば染料ベースのインクであり得る。本発明の被覆組成物および/または塗工紙は、例えばインクジェットインクを用いる印刷に適合したものであり得る。本発明の被覆組成物および/または塗工紙は、例えば顔料ベースのインクおよび/または染料ベースのインクを用いる印刷に適合するものであり得る。
実施例1
以下の表1に示した被覆組成物を、先ずその無機粒状物質を分散剤と共に分散させて、最小のブルックフィールド粘度を達成し、また該無機粒状物質を該被覆組成物に組入れることにより製造した。これらの組成物を、巻線バーを用いるハンドドローダウン(hand draw down)(HDD)技術により紙を被覆するのに使用した。該組成物の固形分含量は、その被膜が、約5〜約7gsmの範囲の乾燥塗工量にて得られるまで調節した。
そのバインダは、カチオン性デンプンバインダであった。
その炭酸カルシウムは、約1.1μmのd50、約74質量%の2μmよりも小さな粒子、および約6.6m2/gの比表面積を持つ沈降炭酸カルシウムであった。
そのアニオン性分散剤は、アクリル酸のアニオン性ホモポリマーであった。該アニオン性分散剤は、約42.6質量%の固形分含量を持つ分散液であった。
組成物2において使用した追加の無機粒状物質は、少なくとも約90質量%の粒子が2μmよりも小さくて、d50が約0.65μmであり、かつ比表面積が約14m2/gである無水カオリンクレーであった。
組成物3において使用された追加の無機粒状物質は、d50が約0.6μmであり、少なくとも約90質量%の粒子が2μmよりも小さくて、かつ比表面積が約11m2/gである含水カオリンクレーであった。
Figure 2018508607
組成物1〜3で被覆された紙、未被覆のホワイトトップライナーボード(コントロール紙1)、90gsmの未被覆上質紙(コントロール紙2)および異なる90gsmの上級の未被覆上質紙(コントロール紙3)に印刷されたインクに係るブラック、マゼンタ、シアンおよびイエロー印刷濃度、そのライン品質およびエッジ品質を、上記方法により測定した。これらのテストにおいて使用されたインクは、市販品として入手し得る、ラージフォーマットインクジェットプレス用に設計された水性の、顔料ベースインクであった。該印刷濃度のテストは、各サンプルにつき3回行われ、またその平均印刷濃度を書き留めた。
結果を以下の表2に示す:
Figure 2018508607
実施例2
以下の表3に示された被覆組成物を、上記の如く製造した。
そのバインダは、カチオン性デンプンバインダであった。
その炭酸カルシウムは、d50が約1.1μmであり、約74質量%の粒子が2μmよりも小さくて、かつ比表面積が約6.6m2/gである沈降炭酸カルシウムであった。
そのアニオン性分散剤は、アクリル酸のアニオン性ホモポリマーであった。このアニオン性分散剤は、約42.6質量%という固形分含量を持つ分散液であった。
組成物4において使用された追加の無機粒状物質は、少なくとも約90質量%の粒子が2μmよりも小さくて、d50が約0.65μmであり、かつ比表面積が約14m2/gである無水カオリンクレーであった。
Figure 2018508607
組成物4および5で被覆した紙、コピー用紙および市販品として入手し得るシリカ塗工紙に印刷された、インクジェット印刷用染料ベースインクに係る、ブラック、マゼンタ、シアンおよびイエロー印刷濃度、印刷指数、ライン品質、エッジ品質および滲み指数(15秒)を、上記方法によって測定した。該印刷濃度テストは、各サンプルにつき3回実施し、その平均印刷濃度を書き留めた。
これらの結果を以下の表4に示す:
Figure 2018508607
先行する記載は、限定無しに、本発明の特定の態様を幅広く説明している。当業者には容易に明らかとなるであろう如き変更および改良は、添付された特許請求の範囲においておよびそれにより規定された如き、本発明の範囲内に入るものと意図されている。
以下の番号付けされたパラグラフは、本発明の特定の態様を規定するものである:
1. 被覆組成物であって、以下の成分:
バインダ;
アルカリ土類金属化合物;
アニオン性分散剤;および
任意にカチオン性ポリマー、
を含み、ここで、該被覆組成物は、少なくとも約45質量%の固形分含量および約1500mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を有することを特徴とする、被覆組成物。
2. 上記アルカリ土類金属化合物が、約0.4μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.6μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0μmに等しいかまたはこれを超えるd50を有する、上記パラグラフ1に記載の被覆組成物。
3. 上記アルカリ土類金属化合物が、約40m2/g未満、例えば約30m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約20m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約10m2/gに等しいかまたはそれ未満のBET比表面積を有する、上記パラグラフ1または2に記載の被覆組成物。
4. 上記カチオン性ポリマーが、上記被覆組成物中の無機粒状物質の全質量に対して、約2質量%未満、例えば約1質量%に等しいかまたはそれ未満、例えば0質量%の量で、該被覆組成物中に存在する、上記パラグラフ1〜3の何れか一つに記載の被覆組成物。
5. 上記アルカリ土類金属化合物が、アルカリ土類金属炭酸塩を含むか、これから本質的になるか、またはこれからなる、上記パラグラフ1〜4の何れか一つに記載の被覆組成物。
6. 上記アルカリ土類金属化合物が、炭酸カルシウムを含むか、これから本質的になるか、またはこれからなる、上記パラグラフ1〜5の何れか一つに記載の被覆組成物。
7. 上記アルカリ土類金属化合物が、沈降炭酸カルシウムを含むか、これから本質的になるか、またはこれからなる、上記パラグラフ1〜6の何れか一つに記載の被覆組成物。
8. 上記被覆組成物が、アルミノケイ酸塩を更に含む、上記パラグラフ1〜7の何れか一つに記載の被覆組成物。
9. 上記アルミノケイ酸塩が、カオリン(例えば、焼成カオリンまたは含水カオリン)である、上記パラグラフ1〜8の何れか一つに記載の被覆組成物。
10. アルカリ土類金属化合物対アルミノケイ酸塩の質量比が、約60:40〜約95:5、例えば約70:30〜約90:10、例えば約85:15の範囲にある、上記パラグラフ8または9に記載の被覆組成物。
11. 上記アニオン性分散剤が、(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーを含むか、これから本質的になるか、またはこれからなる、上記パラグラフ1〜10の何れか一つに記載の被覆組成物。
12. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度を有する、上記パラグラフ1〜11の何れか一つに記載の被覆組成物。
13. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約0.7に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度を有する、上記パラグラフ1〜12の何れか一つに記載の被覆組成物。
14. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約0.7に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度を有する、上記パラグラフ1〜13の何れか一つに記載の被覆組成物。
15. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約0.7に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度を有する、上記パラグラフ1〜14の何れか一つに記載の被覆組成物。
16. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約400に等しいかまたはこれを超え、例えば約420に等しいかまたはこれを超え、例えば約440に等しいかまたはこれを超える印刷指数を有する、上記パラグラフ1〜15の何れか一つに記載の被覆組成物。
17. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.85に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるライン品質を有する、上記パラグラフ1〜16の何れか一つに記載の被覆組成物。
18. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約15に等しいかまたはそれ未満、例えば約14に等しいかまたはそれ未満、例えば約13に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質を有する、上記パラグラフ1〜17の何れか一つに記載の被覆組成物。
19. 上記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、約9に等しいかまたはこれを超え、例えば約9.5に等しいかまたはこれを超え、例えば約10である15秒後の滲み指数を有する、上記パラグラフ1〜18の何れか一つに記載の被覆組成物。
20. 上記インクが、顔料ベースのインクまたは染料ベースのインクである、上記パラグラフ12〜19の何れか一つに記載の被覆組成物。
21. 上記被覆組成物が約1000mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約800mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を有する、上記パラグラフ1〜20の何れか一つに記載の被覆組成物。
22. 上記被覆組成物が、少なくとも約50質量%の固形分含量を有する、上記パラグラフ1〜21の何れか一つに記載の被覆組成物。
23. 上記パラグラフ1〜22の何れか一つに記載の被覆組成物で被覆された繊維質基材を含む紙。
24. 上記パラグラフ1〜22の何れか一つに記載の被覆組成物の製造方法であって、上記バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を混合する工程を含むことを特徴とする、方法。
25. 上記パラグラフ23に記載の塗工紙の製造方法であって、上記パラグラフ1〜22の何れか一つに記載の被覆組成物で、繊維質基材を被覆する工程を含むことを特徴とする、方法。
26. 上記パラグラフ1〜22の何れか一つに記載の被覆組成物で被覆された紙または上記パラグラフ23に記載の塗工紙に、インクを適用する工程を含む、印刷方法。

Claims (15)

  1. バインダ;
    アルカリ土類金属化合物;
    アニオン性分散剤;および
    任意にカチオン性ポリマー、
    を含む被覆組成物であって、該被覆組成物が、少なくとも約45質量%の固形分含量、および、約1500mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度を有することを特徴とする、被覆組成物。
  2. 前記アルカリ土類金属化合物が、
    i) 約0.4μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.6μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約1.0μmに等しいかまたはこれを超えるd50;および/または
    ii) 約40m2/g未満、例えば約30m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約20m2/gに等しいかまたはそれ未満、例えば約10m2/gに等しいかまたはそれ未満のBET比表面積、
    を有する、請求項1に記載の被覆組成物。
  3. 前記カチオン性ポリマーが、前記被覆組成物中の無機粒状物質の全質量に対して、約2質量%未満、例えば約1質量%に等しいかまたはそれ未満、例えば0質量%の量で、該被覆組成物中に存在する、請求項1または2に記載の被覆組成物。
  4. 前記アルカリ土類金属化合物が、アルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウム、例えば沈降炭酸カルシウム(PCC)を含むか、これから本質的になるか、またはこれからなる、請求項1〜3の何れか1項に記載の被覆組成物。
  5. 前記被覆組成物が、アルミノケイ酸塩、例えばカオリン(例えば、焼成カオリンまたは含水カオリン)を更に含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の被覆組成物。
  6. アルカリ土類金属化合物対アルミノケイ酸塩の質量比が、約60:40〜約95:5、例えば約70:30〜約90:10、例えば約85:15の範囲にある、請求項5に記載の被覆組成物。
  7. 前記アニオン性分散剤が、(メタ)アクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーを含むか、これから本質的になるか、またはこれからなる、請求項1〜6の何れか1項に記載の被覆組成物。
  8. 前記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、
    i) 約1.0に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.1に等しいかまたはこれを超え、例えば約1.2に等しいかまたはこれを超えるブラック印刷濃度;および/または
    ii) 約0.7に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるマゼンタ印刷濃度;および/または
    iii) 約0.7に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるシアン印刷濃度;および/または
    iv) 約0.7に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるイエロー印刷濃度、
    を有する、請求項1〜7の何れか1項に記載の被覆組成物。
  9. 前記被覆組成物で被覆された紙に印刷されるインクが、
    i) 約400に等しいかまたはこれを超え、例えば約420に等しいかまたはこれを超え、例えば約440に等しいかまたはこれを超える印刷指数;および/または
    ii) 約0.8に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.85に等しいかまたはこれを超え、例えば約0.9に等しいかまたはこれを超えるライン品質;および/または
    iii) 約15に等しいかまたはそれ未満、例えば約14に等しいかまたはそれ未満、例えば約13に等しいかまたはそれ未満のエッジ品質;および/または
    iv) 約9に等しいかまたはこれを超え、例えば約9.5に等しいかまたはこれを超え、例えば約10である15秒後の滲み指数、
    を有する、請求項1〜8の何れか1項に記載の被覆組成物。
  10. 前記インクが、顔料ベースのインクまたは染料ベースのインクである、請求項8または9に記載の被覆組成物。
  11. 前記被覆組成物が、
    i) 約1000mPa.sに等しいかまたはそれ未満、例えば約800mPa.sに等しいかまたはそれ未満のブルックフィールド粘度;および/または
    ii) 少なくとも約50質量%の固形分含量、
    を有する、請求項1〜10の何れか1項に記載の被覆組成物。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の被覆組成物で被覆された繊維質基材を含む紙。
  13. 請求項1〜11の何れか1項に記載の被覆組成物の製造方法であって、前記バインダ、アルカリ土類金属化合物およびアニオン性分散剤を混合する工程を含むことを特徴とする、方法。
  14. 請求項12に記載の塗工紙の製造方法であって、請求項1〜11の何れか1項に記載の被覆組成物で、繊維質基材を被覆する工程を含むことを特徴とする、方法。
  15. 請求項1〜11の何れか1項に記載の被覆組成物で被覆された紙または請求項12に記載の塗工紙に、インクを適用する工程を含む、印刷方法。
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