JP2018508181A5 - - Google Patents

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図1は、健常ドナーからのGPC3−LP特異的ヘルパーT細胞の誘導を示す。図に示すように、GPC3特異的ヘルパー(Th)細胞を、単離されたCD4T細胞をGPC3−LPで刺激することによって、健常ドナー(HD)から生成した。生成されたTh細胞は、GPC3−LPでパルスされた自己PBMCによって再刺激された。IFN−γ産生Th細胞の数はELISPOTアッセイによって解析された。同様の結果を示した少なくとも3つの独立した実験からの代表的なデータを示す。ドナーのHLAクラスII遺伝子型をパネル上部に示す。下線の引かれたHLA−クラスIIアリルは、図2から取り入れられるTh細胞にペプチドを提示したHLA−クラスII分子をコードする。(A)HLA−DR拘束性GPC3−LP1特異的Th細胞を、HLA−DRB107:01/13:02健常ドナー(HD10、左パネル)のPBMCおよびHLA−DRB104:05/09:01健常ドナー(HD5、右パネル)のPBMCから生成した。 (B)HLA−DR拘束性GPC3−LP2特異的Th細胞を、HD10(上左パネル)、HLA−DRB108:03/14:05健常ドナー(HD4、下左パネル)およびHLA−DRB109:01/14:54健常ドナー(HD11、下右パネル)のPBMCから生成した。HLA−DP拘束性GPC3−LP2特異的Th細胞を、HLA−DRB102:01/04:02健常ドナー(HD5、上右パネル)のPBMCから生成した。 (C)HLA−DR拘束性GPC3−LP3特異的Th細胞を、HD10(左パネル)およびHD5(右パネル)のPBMCから生成した。 (D)HLA−DR拘束性GPC3−LP4特異的Th細胞を、HLA−DRB108:02/15:02健常ドナー(HD3、左パネル)およびHD10(右パネル)のPBMCから生成した。 (E)HLA−DR拘束性GPC3−LP5特異的Th細胞を、HD10(左パネル)およびHD5(右パネル)から生成した。 図2は、GPC3特異的Th細胞の拘束HLAクラスII分子の正確な同定を示す。GPC3特異的ヘルパー(Th)細胞は、図1に示されるように、磁気ビーズ単離されたCD4T細胞をGPC3−LPで刺激することによって健常ドナー(HD)から生成された。HDから生成されたTh細胞を、個々のGPC3−LPでパルスした自己PBMCまたは同種異系のPBMCまたはL細胞で再刺激した。IFN−γ産生Th細胞の数はELISPOTアッセイによって解析された。同様の結果を示した少なくとも2つの独立した実験からの代表的なデータを示す。ドナーのHLAクラスII遺伝子型をパネル上部に示す。下線の引かれたHLA−クラスIIアリルは、ペプチドをTh細胞に提示したHLA−クラスII分子をコードする。(A)HLA−DR52bおよびDR9拘束性GPC3−LP1特異的Th細胞は、HD10(パネル)およびHD5(パネル)のPBMCから生成された。 (B)HLA−DR52bおよびDP2拘束性GPC3−LP2特異的Th細胞は、HD10(左パネル)およびHD5(右パネル)のPBMCから生成された。 (C)HLA−DR7/53およびDR9拘束性GPC3−LP3特異的Th細胞は、HD10(上パネル)およびHD5(下パネル)のPBMCから生成された。 (D)HLA−DR15/51およびDR13拘束性GPC3−LP4特異的Th細胞は、HD3(上パネル)およびHD10(下パネル)のPBMCから生成された。 (E)HLA−DR13およびDR9拘束性GPC3−LP5特異的Th細胞は、HD10(上パネル)およびHD5(下パネル)のPBMCから生成された。 図3はGPC3−LP1、2および4特異的T細胞クローンによって産生されたサイトカインプロファイルを示す。コグネイトペプチドでパルスした自己PBMCとのTh細胞の24時間の共培養後、培養上清を回収し、Bio−Plexアッセイシステムを用いてサイトカイン(IFN−γ、TNF−α、IL−2、GM−CSFおよびMIP1−β)の濃度を測定した。データは2連のアッセイの平均±SDとして提示している。 図3(続き) 図3(続き) 図4は、組換えヒトGPC3タンパク質をロードしたDCによるGPC3−LPの天然プロセシングおよび提示を示す。(A)ドナーHD10から樹立したHLA−DR52b(HLA−DRB302:02)拘束性およびGPC3−LP2特異的Thクローンが、組換えヒトGPC3タンパク質をロードした自己DCを認識した。同様の結果を示す、2連で行った2つの独立した実験からの代表的なデータを示す。(B)ドナーHD10から樹立したHLA−DR52b拘束性GPC3−LP1特異的Thクローンが、組換えヒトGPC3タンパク質をロードした自己DCを認識した。(C)ドナーHD10から樹立したHLA−DR13拘束性およびGPC3−LP4特異的Thクローンが、組換えヒトGPC3タンパク質をロードした自己DCを認識した。同様の結果を示した、2連で行った3つの独立した実験からの代表的なデータを示す。(D)ドナーHD10から樹立したHLA−DR13拘束性およびGPC3−LP5特異的Th細胞が、組換えヒトGPC3タンパク質をロードした自己DCを認識した。 図5は、DCが、インビトロでA2−GPC3144−152−SP特異的およびHLA−A2拘束性CTLに対するGPC3−LP2の効率的な交差提示およびHLA−A2 Tgmにおいてインビボでクロスプライミングを誘導することを示す。(A)健常ドナーであるHD5(HLA−A2およびHLA−DP2)から樹立されたA2−GPC3144−152SP特異的CTLは、インビトロにおいて、リポソームに封入されたGPC3−LP2(Lip−GPC3−LP2)、リポソームに封入されたIMP3507−527LP(Lip−control LP)、リポソームおよび水溶性のGPC3−LP2(Lip+GPC3−LP2)またはリポソーム単独(Lip)でパルスされた自己DCによって刺激された。同様の結果を示した3つの独立した実験からの代表的なデータを示す。(B〜D)HLA−A2 Tgmマウスは、IFA(SP−IFA−PBS)で乳化されたA2−GPC3144−152SP、GPC3−LP2(LP2−IFA−PBS)またはIFA(IFA−PBS)で乳化されたPBSで免疫された。2回目の免疫から7日後、マウスCD4/CD8T細胞をプールされた鼠径リンパ節から単離し、エクスビボでGPC3−LP2もしくはGPC3−LP5(対照LP)およびA2−GPC3144−152SP、A2−CDCA1−SPまたはA2−HIV−SPでパルスしたBMDCで刺激した。IFN−γ産生マウスCD4/CD8T細胞の数はエクスビボELISPOTによって解析された。同様の結果を示す、2連または3連で行った、少なくとも2〜4つの独立した実験(各々のグループにおいて2から3匹のマウス)からの代表的なデータを示す。 (B)等量のSPとLP分子が、免疫化のために使用された。 (C)等モル用量のペプチドを用いた場合、GPC3−LP2免疫は、インビボでGPC3−A2−SPの免疫化と比較してSP特異的CTL応答の増加を誘導した。 (D)同じプールされた鼠径リンパ節から単離されたGPC3−LP2特異的CD4Th細胞の応答。 図6は、GPC3−SPをワクチン接種した肝細胞がん(HCC)患者のPBMCにおけるGPC3−LP特異的Th細胞の存在を示す(A〜C)。GPC3−SP(表3)をワクチン接種したHCC患者由来の凍結末梢血単核細胞(PBMC)をインビトロでGPC3−LP1、2、3、4および5の混合物ならびにIL−2およびIL−7で刺激した。7日後、(A)で要約されるように、個々のGPC3−LP特異的T細胞の頻度を、IFN−γELISPOTアッセイで検出した。Th細胞応答は、試験した18人のHCC患者のうち11人で観察された。GPC3−LP特異的Th細胞のHLAクラスII拘束は、HLA−DR、DQまたはDP特異的モノクローナル抗体を使用したブロッキングアッセイによって決定された。 GPC3−LP2特異的Th細胞応答。 GPC3−LP3特異的Th細胞応答。 GPC3−LP4特異的Th細胞応答。 GPC3−LP5特異的Th細胞応答。 図7は、コンピュータアルゴリズムによって予測された、CTLエピトープを網羅したGPC3由来およびプロミスキャスなHLAクラスII結合ペプチドを示す。(A)図7Aにおいて、矢印はアスパラギンまたはセリンにおいてグリコシル化の可能性がある部位を示し、そのアミノ酸位置は、124、241、418、495および509である。ヒトGPC3タンパク質のアミノ酸配列を、アルゴリズム(http://tools.immuneepitope.org/mhcii/)を用いて解析した。横軸の数字は、GPC3由来の15merペプチドのN末端のアミノ酸位置を示す。小さく番号付けられたコンセンサスパーセンタイル順位は、HLAクラスII分子への高い結合親和性を示す。候補ペプチドの選択のため、アスパラギンおよびセリンにおける潜在的なグリコシル化部位を含む領域を避けた(http://www.uniprot.org/uniprot/P51654)。 (B)複数のHLAクラスIIアリル産物(DRB109:01、DRB104:05、DRB107:01、DRB113:02、DRB115:02、DPB102:01およびDRB105:01)について高いコンセンサスパーセンタイル順位を有し、かつHLA−A2または−A24拘束性CTLによって認識される9merペプチド(A2−GPC3144−152、A24−GPC3298−306)を有する、LP、GPC3−LP1;GPC392−116(25−mer)、GPC3−LP2;GPC3137−161(25−mer)、GPC3−LP3;GPC3289−313(25−mer)、GPC3−LP4;GPC3386−412(27−mer)およびGPC3−LP5;GPC3556−576(21−mer)を個々に(A)では棒で示し、(B)では下線を引いて示す。 図8は、健常ドナーからのGPC3−LP特異的Th細胞の誘導を示す。GPC3−LPによる刺激によって、健常ドナーのPBMCからGPC3−LP特異的Th細胞を生成した。生成されたTh細胞を、GPC3−LPでパルスした自己PBMCまたは同種異系のPBMCで再度刺激した。IFN−γ産生Th細胞の数はELISPOTアッセイによって解析された。同様の結果を示した少なくとも3つの独立した実験からの代表的なデータを示す。ドナーのHLAクラスII遺伝子型をパネル上部に示す。下線の引かれたHLA−クラスIIアリルは、ペプチドをTh細胞に提示したHLA−クラスII分子をコードする。(A)HLA−DR拘束性GPC3−LP3特異的Th細胞を、HLA−DR9/14健常ドナー(HD11)から生成した(図1に関連する)。 (B)HLA−DR13/52b拘束性GPC3特異的Th細胞を、HLA−DR7/13健常ドナー(HD10)のPBMCから生成した。HD10は、L細胞を用いて、HLA−DR52bであることが後ほど確認された。 (C)HLA−DP2拘束性GPC3−LP2特異的Th細胞を、HLA−DP2健常ドナー(HD5)のPBMCから生成した。 (D)HLA−DR8拘束性GPC3−LP2特異的Th細胞を、HLA−DRB108:03/14:05健常ドナー(HD4)から生成した((B)から(D)は、図2に関連する)。 (E)HLA−DR8拘束性GPC3−LP2特異的Th細胞を、HLA−DRB108:03/14:05健常ドナー(HD4)から生成した。 図9は、GPC3−LP2の免疫化が、等モルのペプチド用量を使用した場合に、A2−GPC3−SPの免疫化と比較して、インビボにおいてSP特異的CTL応答の増大を誘導することを示す。HLA−A2/(I−A)Tgm(3マウス/グループ)を、IFA中に乳化した等モル用量のA2−GPC3−SP(SP−IFA−PBS 50μg)、GPC3−LP2(LP2−IFA−PBS、132.5μg)またはPBS(IFA−PBS)のみにて7日間隔で2回免疫した。(A)2回目の免疫の7日後に、マウスCD8T細胞を磁気ビーズ(陽性選択)を用いて、3匹のマウスのプールされた鼠径リンパ節から単離し、エクスビボにて、A2−GPC3−SPまたはA2−CDCA1−SPでパルスしたBMDCで刺激した。(B)同じプールされた鼠径リンパ節から単離したCD4T細胞をGPC3−LP2またはGPC3−LP5(対照LP)でパルスしたBMDCで刺激した。IFN−γ産生マウスCD8またはCD4T細胞の数をエクスビボELISPOTによって解析した。同様の結果を示した、3連で行った2つの独立した実験(3マウス/グループ)からの代表的なデータを示す。 図10は、GPC3−SPをワクチン接種したHCC患者のPBMCにおける、GPC3−LP特異的Th細胞の存在を示す(A〜C)。GPC3−SP(表3)をワクチン接種したHCC患者由来の凍結末梢血単核球(PBMC)を、インビトロにおいて、GPC3−LP1、2、3、4および5の混合物ならびにIL−2およびIL−7で刺激した。7日後、個々のGPC3−LP特異的T細胞の頻度をIFN−γ ELISPOTアッセイによって検出した。GPC3−LP2特異的(A)、LP3特異的(B)、LP4特異的(C)、LP5特異的(D)Th細胞応答が、HCC患者で観察された。GPC3−LP特異的Th細胞のHLAクラスII拘束は、HLA−DR、DQまたはDP特異的モノクローナル抗体を用いたブロッキングアッセイによって決定した。 図10A(続き) GPC3−LP3特異的Th細胞応答。 GPC3−LP4特異的Th細胞応答。 GPC3−LP5特異的Th細胞応答。
II.ペプチド
以下で詳細に説明する本発明のペプチドは、「GPC3ペプチド」または「GPC3ポリペプチド」と称され得る。
GPC3に由来するペプチドがTヘルパー1型(Th1)細胞によって認識される抗原として機能することを明らかにするため、GPC3(配列番号:9または11)に由来するペプチドを、これらがMHCクラスII分子によってプロミスキャスに拘束される抗原エピトープであるかどうかを判定するために分析した。GPC3に由来するプロミスキャスなMHCクラスII結合ペプチドの候補を、HLA−DR8、HLA−DR52b、HLA−DR14、HLA−DR9、HLA−DR13、HLA−DR15、HLA−DP2およびHLA−DP5への結合親和性に基づいて同定した。これらのペプチドをロードした樹状細胞(DC)によるCD4T細胞のインビトロ刺激後、以下のペプチドの各々を用いてTh1細胞を成功裏に樹立した:
GPC392−116−LP/LLQSASMELKFLIIQNAAVFQEAFE(配列番号:1)、
GPC3137−161−LP/LTPQAFEFVGEFFTDVSLYILGSDI(配列番号:2)、
GPC3289−313−LP/VVEIDKYWREYILSLEELVNGMYRI(配列番号:3)
GPC3386−412−LP/SRRRELIQKLKSFISFYSALPGYICSH(配列番号:4)、および
GPC3556−576−LP/GNVHSPLKLLTSMAISVVCFF(配列番号:5)。
上記複合体に含まれるHLA抗原の型は、治療および/または予防を必要とする対象の型とマッチしなければならない。例えば、日本人においては、HLA−DR8、HLA−DR52b、HLA−DR14、HLA−DR9、HLA−DR13、HLA−DR15、HLA−DP2およびHLA−DP5が一般的であり、それゆえ日本人患者の治療に適する。典型的には、臨床において、治療を必要とする患者のHLA抗原の型を前もって検査し、これにより特定のHLAクラスII抗原への結合能力を有するペプチドの適切な選択が可能になる。好ましい態様では、本発明のペプチドはTh1細胞をプロミスキャスに誘導することができる。本明細書では、ペプチドが少なくとも2つの異なる種類のMHCクラスII分子によって拘束されるTh1細胞を誘導することができる場合、このペプチドのTh1細胞誘導能は「プロミスキャス」である。言い換えると、ペプチドが少なくとも2つの異なる種類のMHCクラスII分子によって認識される場合、そのような抗原認識は「プロミスキャス」とみなされる。ペプチドに関連して使用する場合、「少なくとも2つの異なる種類のMHCクラスII分子によって認識される」という語句は、ペプチドまたはその断片が少なくとも2つの異なる種類のMHCクラスII分子に結合できることを示す。例えば、GPC392−116−LP(配列番号:1)は、HLA−DR52bおよびHLA−DR9によって認識され、かつGPC3137−161−LP(配列番号:2)は、HLA−DR52b、HLA−DP2、HLA−DR8、HLA−DR9、HLA−DR14HLA−DR15およびHLA−DP5によって認識され、GPC3289−313−LP(配列番号:3)は、HLA−DR9によって認識され、GPC3386−412−LP(配列番号:4)は、HLA−DR13によって認識され、GPC3556−576−LP(配列番号:5)は、HLA−DR13およびHLA−DR9によって認識される。それゆえ、これらのペプチドは「プロミスキャス」なエピトープの典型的な例である。
HLA−DR52bまたはHLA−DR9陽性APCを使用する場合は、配列番号:1のアミノ酸配列を有するペプチドが好ましくは使用される。HLA−DR52b、HLA−DP2、HLA−DR8、HLA−DR9、HLA−DR14HLA−DR15またはHLA−DP5陽性APCを使用する場合は、配列番号:2のアミノ酸配列を有するペプチドが好ましくは使用される。HLA−DR9陽性APCを使用する場合は、配列番号:3のアミノ酸配列を有するペプチドが好ましくは使用される。HLA−DR13陽性APCを使用する場合は、配列番号:4のアミノ酸配列を有するペプチドが好ましくは使用される。HLA−DR13またはHLA−DR9陽性APCを使用する場合は、配列番号:5のアミノ酸配列を有するペプチドが好ましくは使用される。
したがって、好ましい態様では、配列番号:1のアミノ酸配列を有するペプチドを、誘導の前にHLA−DR52bまたはHLA−DR9を有すると同定された対象において、Th1細胞の誘導のために使用し得る。同様に、配列番号:2のアミノ酸配列を有するペプチドを、誘導の前にHLA−DR52b、HLA−DP2、HLA−DR8、HLA−DR9、HLA−DR14HLA−DR15またはHLA−DP5を有すると同定された対象において、Th1細胞の誘導のために使用し得る。同様に、配列番号:3のアミノ酸配列を有するペプチドを、誘導の前にHLA−DR9を有すると同定された対象において、Th1細胞の誘導のために使用し得る。同様に、配列番号:4のアミノ酸配列を有するペプチドを、誘導の前にHLA−DR13を有すると同定された対象において、Th1細胞の誘導のために使用し得る。同様に、配列番号:5のアミノ酸配列を有するペプチドを、誘導の前にHLA−DR13またはHLA−DR9を有すると同定された対象において、Th1細胞の誘導のために使用し得る。
好ましい態様では、本発明のAPCは、HLA−DR52bおよびHLA−DR9から選択されるMHCクラスII分子と本発明のペプチド(配列番号:1のアミノ酸配列を含む)の複合体を自らの表面に提示するAPCであり得る。別の態様において、本発明のAPCは、HLA−DR52b、HLA−DP2、HLA−DR8、HLA−DR9、HLA−DR14HLA−DR15およびHLA−DP5の中から選択されるMHCクラスII分子と本発明のペプチド(配列番号:2のアミノ酸配列を含む)の複合体を自らの表面に提示するAPCであり得る。別の態様において、本発明のAPCは、HLA−DR9のMHCクラスII分子と本発明のペプチド(配列番号:3のアミノ酸配列を含む)の複合体を自らの表面に提示するAPCであり得る。別の態様において、本発明のAPCは、HLA−DR13のMHCクラスII分子と本発明のペプチド(配列番号:4のアミノ酸配列を含む)の複合体を自らの表面に提示するAPCであり得る。別の態様において、本発明のAPCは、HLA−DR13およびHLA−DR9の中から選択されるMHCクラスII分子と本発明のペプチド(配列番号:5のアミノ酸配列を含む)の複合体を自らの表面に提示するAPCであり得る。好ましくは、HLA−DR8、HLA−DR52b、HLA−DR9、HLA−DR13、HLA−DR14、HLA−DR15、HLA−DP2およびHLA−DP5は、それぞれHLA−DRB108:03、HLA−DRB302:02、HLA−DR109:01、HLA−DR113:02、HLA−DR114:05、HLA−DR115:02、HLA−DPB102:01およびHLA−DPB105:01であり得る。
本発明はさらに、両方のTCRサブユニットをコードするポリヌクレオチドまたはTCRサブユニットの各々をコードするポリヌクレオチドでの形質導入によって調製されるTh1細胞を提供し、ここで、TCRサブユニットはGPC3ペプチド(例えばHLA−DR52bもしくはHLA−DR9に関しては配列番号:1、HLA−DR52b、HLA−DP2、HLA−DR8、HLA−DR9、HLA−DR14HLA−DR15もしくはHLA−DP5に関しては配列番号:2、HLA−DR9に関しては配列番号:3、HLA−DR13に関しては配列番号:4およびHLA−DR13もしくはHLA−DR9に関しては配列番号:5)に結合することができる。形質導入されたTh1細胞は、インビボでがん細胞にホーミングすることができ、インビトロで周知の培養方法によって増殖させることができる(例えばKawakami et al.,J Immunol.,142,3452−3461(1989))。上述したように調製したTh1細胞は、治療または予防を必要とする患者においてがんを治療するまたは予防する上で有用な免疫原性組成物を形成するために使用できる。
あるいは、好ましい態様では、本発明の過程で同定されたペプチドは、HLA−A2またはHLA−A24を有する対象に適用された場合、GPC3に特異的なCTLを誘導することもできる。たがって、本発明のペプチドの投与を通して、Th1細胞の誘導に加えてGPC3を発現するがんに対するCTL応答が誘導され得ることがさらに期待される。さらに、本発明のペプチドは、GPC3発現細胞に対するCTL応答を、そのプロセシングを介して誘導することができるだけでなく、それによって媒介されるTh1細胞誘導により、CTL応答を増強することもできる。したがって、同じ対象においてTh1細胞およびGPC3特異的CTLの両方の誘導を達成するために、例えば、治療される対象は、配列番号:2のアミノ酸配列を有するペプチドを投与する場合は、好ましくはMHCクラスII分子としてHLA−DR52b、HLA−DP2、HLA−DR8、HLA−DR9、HLA−DR14HLA−DR15およびHLA−DP5を有し、およびMHCクラスI分子としてHLA−A2を有する。したがって、同じ対象においてTh1細胞およびGPC3特異的CTLの両方の誘導を達成するために、例えば、治療される対象は、配列番号:3のアミノ酸配列を有するペプチドを投与する場合は、好ましくはMHCクラスII分子としてHLA−DR9を有し、およびMHCクラスI分子としてHLA−A24を有する。
さらに、好ましい態様では、本発明のペプチドを投与する前に対象のHLA型を同定し得る。例えば、配列番号:1のアミノ酸配列を有するペプチドは、好ましくはHLA−DR52bまたはHLA−DR9を有すると同定された対象に投与する。あるいは、配列番号:2のアミノ酸配列を有するペプチドは、好ましくはHLA−DR52b、HLA−DP2、HLA−DR8、HLA−DR9、HLA−DR14HLA−DR15、またはHLA−DP5を有すると同定された対象に投与する。あるいは、配列番号:3のアミノ酸配列を有するペプチドは、好ましくはHLA−DR9を有すると同定された対象に投与する。あるいは、配列番号:4のアミノ酸配列を有するペプチドは、好ましくはHLA−DR13を有すると同定された対象に投与する。あるいは、配列番号:5のアミノ酸配列を有するペプチドは、好ましくはHLA−DR13またはHLA−DR9を有すると同定された対象に投与する。
プロミスキャスなGPC3由来Th細胞エピトープの同定
健常ドナーのPBMCから単離したCD4T細胞を、週1回の間隔で、GPC3−LPでパルスした自己DCおよびPBMCで刺激した。少なくとも3回の刺激後、CD4T細胞のGPC3−LP特異的応答をIFN−γ ELISPOTアッセイによって調べた。
GPC3−LP1:GPC392−116は、HLA−DR依存的に健常ドナー(HD10)DRB107:01/13:02/DR53/DR52から抗原特異的Th細胞を生成することができる(図1A)。GPC3−LP1もまた、HLA−DR依存的にHD5:DRB104:05/09:01/DR53から抗原特異的Th細胞を生成することができる(図1A)。
HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52由来のGPC3−LP2:GPC3137−161誘導Th細胞は、GPC3−LP2でパルスしたPBMCに応答してHLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1B)。他のHLAクラスII分子によって拘束されるTh細胞において、GPC3−LP2が応答を誘導するかどうかを調べるために、HLA−DR13陰性健常ドナーからのCD4T細胞を試験した。HD5:DPB102:01/04:02から生成されたTh細胞は、GPC3−LP2でパルスしたPBMCに応答してHLA−DP依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1B)。GPC3−LP2が、健常ドナー、HD4:DRB108:03/14:05(図1B)およびHD11:DRB109:01/14:54/DR53(図1B)から、特異的Th細胞をHLA−DR依存的に生成させたこともまた、認められた。HD3:DRB108:02/15:02からのPBMCにおけるペプチド特異的応答もまた検出された(データ示さず)。
次に、我々はGPC3−LP3;GPC3289−313がペプチド特異的Th細胞を生成することができるかどうかについて評価した。HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52から生成されたTh細胞は、GPC3−LP3でパルスしたPBMC応答において、HLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1C)。HD5:DRB104:05/09:01/DR53から産生されたTh細胞は、GPC3−LP3でパルスしたPBMC応答において、HLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1C)。HD11:DRB109:01/14:54/DR53から産生されたTh細胞もまた、GPC3−LP3でパルスしたPBMC応答において、HLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図8A)。
抗原特異的Th細胞を生成するGPC3−LP4;GPC3386−412の能力についてもまた評価した。HD3:DRB108:02/15:02から生成されたTh細胞は、GPC3−LP4でパルスしたPBMC応答において、HLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1D)。HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52から生成されたTh細胞は、GPC3−LP4でパルスしたPBMC応答において、HLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1D)。
次に、抗原特異的Th細胞を生成するGPC3−LP5;GPC3556−576の能力について評価した。HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52から生成されたTh細胞は、GPC3−LP5でパルスしたPBMC応答において、HLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1E)。HD5:DRB104:05/09:01/DR53から生成されたTh細胞は、GPC3−LP5でパルスしたPBMC応答において、HLA−DR依存的に有意な量のIFN−γを産生した(図1E)。
GPC3特異的Th細胞の拘束HLAクラスII分子の正確な同定
HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52由来のバルクGPC3−LP1特異的Th細胞は、GPC3−LP1でパルスされたRM3−DR52b細胞(図2A)をHLA−DR依存的に特異的に認識したが(データ示さず)、しかし、L−DR7、L−DR13、L−DR53、L−DR52aでパルスしたGPC3−LP1は認識しなかった。HD5:DRB104:05/09:01/DR53由来の他のバルクGPC3−LP1特異的Th細胞は、GPC3−LP1でパルスされたL−DR9細胞をHLA−DR依存的に特異的に認識したが、しかし、L−DR8またはL−DR53でパルスされたGPC3−LP1は認識しなかった(図2A)。これらの結果は、GPC3−LP1が少なくともHLA−DR52bおよびHLA−DR9によって提示されていることを示している。
HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52から生成されたバルクGPC3−LP2特異的T細胞の拘束HLAクラスII分子を同定するために、Th細胞クローン(Thクローン)を生成した。Thクローン細胞は、GPC3−LP2でパルスしたHLA−DR52b(HLA−DRB302:02)がトランスフェクションされたRM3細胞株および2人のHLA−DR13DR7健常ドナーからの同種異系PBMCを特異的に認識した(図2B、図8B)。これらの結果は、GPC3−LP2がHLA−DR52bによって提示されたことを示している。HD5:DPB102:01/04:02から生成された、GPC3−LP2特異的T細胞からのThクローンは、GPC3−LP2でパルスされた、L−DP細胞、および共通のHLA−DP2分子を有する同種異系PBMCを特異的に認識することができるが、GPC3をパルスしたRM3−DP4細胞もHLA−DP2がない同種異系PBMCも認識しない。GPC3−LP2はHLA−DP2拘束性Th細胞を誘導することが確認された(図2B、図8C)。GPC3−LP2は、APCとしての同種異系PBMCおよびL細胞トランスフェクタントの両方によって確認される、HLA−DR8−(DRB108:03)拘束性Th細胞を生成した(図8D、図8E)。したがって、GPC3−LP2がHLA−DR52b、HLA−DP2、HLADR8、HLA−DR9/14およびHLA−DR8/15と結合すること(データ示さず)は、GPC3−LP2が、いくつかの高頻度HLAクラスII分子(Saito S,et al.,Tissue Antigens 2000;56:522−9.;Mack SJ,et al.,Tissue Antigens 2000;55:383−400)によって提示されるプロミスキャスなTh細胞エピトープであることを示唆する。
HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52から生成されたGPC3−LP3特異的バルクTh細胞は、2人のHLA−DR13ドナー(HD7、HD9)からの同種異系PBMCを認識することができず、GPC3−LP3がHLA−DR7またはDR53拘束性Th細胞を生成することが結論付けられた(図2C)。HD5:DRB104:05/09:01/DR53からのGPC3−LP3特異的バルクTh細胞は、GPC3−LP3でパルスしたL−DR9細胞をHLA−DR依存的に特異的に認識するが、GPC3−LP3でパルスしたL−DR4またはL−DR53細胞は認識しなかった(図2C)。これらの結果は、GPC3−LP3が、HLA−DR9によって提示されることを示す。
GPC3−LP4反応性Thクローンは、HD3:DRB108:02/15:02から生成されたバルクTh細胞から確立された。次に、同種異系PBMCは、共通のHLA−DR分子による拘束を決定するためのAPCとして用いられた。GPC3−LP4はHLA−DR15またはDR51拘束性Th細胞を生成することが確認された(図2D)。GPC3−LP4反応性Thクローンはまた、HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52から樹立された。GPC3−LP4反応性Thクローンは、L−DR13を特異的に認識し、GPC3−LP4でパルスしたL−DR7を認識しなかった。GPC3−LP4がHLA−DR13拘束性Th細胞を生成することが結論付けられた(図2D)。
HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52由来のGPC3−LP5反応性ThクローンはL−DR13を認識することができたが(図2E)、GPC3−LP5でパルスしたL−DR7、L−DR53、L−DR52a細胞もRM3−DR52b細胞も認識できなかった。もう一つのHD5:DRB104:05/09:01/DR53由来のGPC3−LP5反応性ThクローンはL−DR9を認識することができたが、GPC3−LP5でパルスしたL−DR−4細胞もL−DR53細胞を認識することができなかった。したがって、GPC3−LP5はHLA−DR13およびHLA−DR9拘束性Th細胞を生成すると結論付けられた(図2E)。
DCによるGPC3−LPの天然のプロセシングおよび提示の可能性
DCがGPC3タンパク質を取り込み、プロセシングして、LPによる刺激によって生成されたGPC3−LP特異的Th細胞を刺激するかどうかを評価した。組換えGPC3タンパク質をロードしたDCを調製し、IFN−γ ELISPOTアッセイにおけるAPCとして使用した(Tomita Y,et al.,Cancer Sci 2011;102:71−8.);Harao M,et al.,Int J Cancer 2008;123:2616−25.)。HD10:DRB107:01/13:02/DR53/DR52から生成された4つのGPC3−LP(GPC3−LP1、3、4および5)反応性Th細胞は、GPC3タンパク質をロードしたDCを効率よく認識したが、対照タンパク質をロードしたDCは認識せず、このことは、これらのエピトープが、GPC3タンパク質から天然にプロセシングされることを示している(図4)。この結果はGPC3−LP1、3、4および5がGPC3タンパク質から天然にプロセシングされ、DCによって提示されることを示唆している。

Claims (16)

  1. 10〜30アミノ酸長を有し、配列番号:9または11のアミノ酸配列の一部を含む単離されたペプチドであって、
    (a)配列番号:2、1、3、4または5のアミノ酸配列から選択される9アミノ酸を超える長さを有する連続するアミノ酸配列;ならびに
    (b)(a)のアミノ酸配列において1、2または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入および/または付加されているアミノ酸配列
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、Tヘルパー1型(Th1)細胞を誘導する能力を有する、ペプチド。
  2. 前記ペプチドまたはその断片が少なくとも2種類のMHCクラスII分子に結合する能力を有する、請求項1に記載の単離されたペプチド。
  3. 前記MHCクラスII分子が、HLA−DR8、HLA−DR52b、HLA−DR14、HLA−DR9、HLA−DR13、HLA−DR15、HLA−DP2およびHLA−DP5からなる群より選択される、請求項2に記載の単離されたペプチド。
  4. GPC3特異的細胞傷害性Tリンパ球(CTL)誘導能を有するペプチドのアミノ酸配列を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の単離されたペプチド。
  5. (a)配列番号:2、1、3、4および5からなる群より選択されるアミノ酸配列;ならびに
    (b)(a)のアミノ酸配列において1、2または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入および/または付加されているアミノ酸配列
    からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項4に記載の単離されたペプチド。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  7. (i)Th1細胞、
    (ii)CTL、
    (iii)Th1細胞を誘導する能力を有する抗原提示細胞(APC)、および
    (iv)CTLを誘導する能力を有するAPC
    からなる群より選択される細胞の少なくとも1つを誘導するための組成物であって、請求項1から5のいずれか一項に記載の1つもしくは複数のペプチド、またはそれらをコードする1つもしくは複数のポリヌクレオチドを含む、組成物。
  8. (a)請求項1から5のいずれか一項に記載の1つまたは複数のペプチド;
    (b)請求項6に記載の1つまたは複数のポリヌクレオチド;
    (c)請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片を自らの表面に提示する1つまたは複数のAPC;
    (d)請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片を自らの表面に提示するAPCを認識する1つまたは複数のTh1細胞;および
    (e)上記(a)から(d)の任意の2つまたはそれ以上の組合せ
    からなる群より選択される少なくとも1つの有効成分を含有し、かつ
    (i)がんの治療、
    (ii)がんの予防、
    (iii)がんにおける術後再発の予防、および
    (iv)上記(i)から(iii)の任意の2つまたはそれ以上の組合せ
    からなる群より選択される目的のために製剤化されている、医薬組成物。
  9. MHCクラスII分子としてHLA−DR8、HLA−DR52b、HLA−DR14、HLA−DR9、HLA−DR13、HLA−DR15、HLA−DP2およびHLA−DP5からなる群より選択される少なくとも1つを有する対象への投与用に製剤化されている、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. CTL誘導能を有する1つまたは複数のペプチドをさらに含有する、請求項8または9に記載の医薬組成物。
  11. MHCクラスII分子によって媒介される免疫応答を増強するための組成物であって、
    (a)請求項1から5のいずれか一項に記載の1つまたは複数のペプチド;
    (b)請求項6に記載の1つまたは複数のポリヌクレオチド;
    (c)請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片を自らの表面に提示する1つまたは複数のAPC;
    (d)請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片を自らの表面に提示するAPCを認識する1つまたは複数のTh1細胞;および
    (e)上記(a)から(d)の任意の2つまたはそれ以上の組合せ
    からなる群より選択される少なくとも1つの有効成分を含有する、組成物。
  12. Th1細胞またはCTLを誘導する能力を有するAPCをインビトロで誘導するための方法であって、
    (a)APCを請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドとインビトロで接触させる段階;および
    (b)請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドをコードするポリヌクレオチドをAPCに導入する段階
    からなる群より選択される段階を含む、方法。
  13. Th1細胞をインビトロで誘導するための方法であって、
    (a)CD4陽性T細胞を、MHCクラスII分子と請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片との複合体を自らの表面に提示するAPCと共培養する段階;および
    (b)両方のT細胞受容体(TCR)サブユニットをコードするポリヌクレオチド、またはTCRサブユニットの各々をコードするポリヌクレオチドをCD4陽性T細胞に導入する段階であって、ここでTCRが、細胞表面に提示されるMHCクラスII分子と請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片との複合体に結合することができる、段階
    からなる群より選択される段階を含む、方法。
  14. CTLをインビトロで誘導するための方法であって、
    (a)CD4陽性T細胞およびCD8陽性T細胞の両方を、請求項4または5に記載のペプチドと接触させたAPCと共培養する段階;ならびに
    (b)CD8陽性T細胞を、請求項4または5に記載のペプチドと接触させたAPCと共培養する段階
    からなる群より選択される段階を含む、方法。
  15. MHCクラスII分子と請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片との複合体を自らの表面に提示する、単離されたAPC。
  16. APCの表面に提示された請求項1から5のいずれか一項に記載のペプチドまたはその断片を認識する、単離されたTh1細胞。
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