JP2018507438A - メトロロジの方法及び装置、コンピュータプログラム、並びにリソグラフィシステム - Google Patents

メトロロジの方法及び装置、コンピュータプログラム、並びにリソグラフィシステム Download PDF

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Abstract

リソグラフィプロセスのパラメータを測定する方法。方法は、基板上に複数のターゲット構造を提供するステップを含み、各ターゲット構造は基板の異なる層上に第1の構造及び第2の構造を備える。ターゲット構造内のターゲット非対称の測定を取得するために、測定放射を用いて各ターゲット構造が測定され、ターゲット非対称は、第1及び第2の構造のミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与、並びに少なくとも第1の構造における構造的非対称に起因する構造的寄与を備える。各ターゲット構造の少なくとも第1の構造における構造的非対称に関する構造的非対称特性が取得され、構造的非対称特性は測定放射の少なくとも1つの選択された特性から独立している。次いで、各ターゲット構造のターゲット非対称のオーバーレイ寄与を決定するために、ターゲット非対称の測定及び構造的非対称特性が使用される。【選択図】図10(b)

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2015年2月4日付けで出願された欧州出願第15153851.9号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、例えばリソグラフィ技法によるデバイスの製造において使用可能なメトロロジのための方法及び装置に関し、またリソグラフィ技法を使用してデバイスを製造する方法にも関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが付与される隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。リソグラフィプロセスでは、例えばプロセスの制御及び検証のために、作成された構造の測定を行うことがしばしば望ましい。クリティカルディメンション(CD:Critical Dimension)を測定するためにたびたび使用される走査型電子顕微鏡、及び、デバイス内の2層のアライメントの精度の測度であるオーバーレイを測定するための専用ツールを含む、こうした測定を行うための様々なツールが知られている。オーバーレイは、2つの層の間のミスアライメントの度合いに関して説明することが可能であり、例えば1nmの測定されたオーバーレイについての言及は、2つの層が1nmだけミスアラインしている状況を説明することができる。
[0004] 近年、リソグラフィの分野で使用するために様々な形のスキャトロメータが開発されてきた。これらのデバイスは、放射ビームをターゲット構造上に誘導し、当該ターゲットの特性を決定することが可能な「スペクトル」を取得するために、散乱放射の1つ以上の特性、例えば、波長の関数としての単一角度での反射の強度、反射角度の関数としての1つ以上の波長での強度、又は、反射角度の関数としての偏光を測定する。当該特性の決定は、様々な技法、例えば、厳密結合波分析又は有限要素法などの反復手法によるターゲット構造の再構成、ライブラリ検索、並びに主要コンポーネント分析によって、実行可能である。
[0005] 従来のスキャトロメータによって使用されるターゲット構造は、例えば40μm×40μmなどの比較的大きな格子であり、測定ビームは格子より小さなスポットを生成する(すなわち、格子は充填不足である)。これにより、無限であると考えられるターゲット構造の数学的再構成は簡略化される。しかしながら、ターゲット構造のサイズを、例えば10μm×10μm以下に縮小し、例えばスクライブレーン内ではなくプロダクトフィーチャ間に位置決めすることができるようにするために、格子を測定スポットよりも小さくする(すなわち、格子は過充填である)メトロロジが提案されている。典型的には、こうしたターゲット構造は、(鏡面反射に対応する)回折のゼロ次がブロックされ、より高い次数のみが処理される、暗視野スキャトロメトリを使用して測定される。暗視野メトロロジの例は、国際公開第2009/078708号及び第2009/106279号に見ることができ、これらの文書はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。技法の更なる展開は、米国特許出願公開第2011/0027704A号、第2011/0043791A号、及び第2012/0242970A号に記載されている。これらすべての出願の内容も、参照により本明細書に組み込まれる。回折次数の暗視野検出を使用する回折ベースのオーバーレイは、より小さなターゲット構造上でのオーバーレイ測定を可能にする。これらのターゲット構造は、照明スポットよりも小さいことが可能であり、ウェーハ上でプロダクト構造によって取り囲まれ得る。ターゲット構造は、1つのイメージ内で測定可能な複数のターゲットを備えることができる。
[0006] 既知のメトロロジ技法において、オーバーレイ測定結果は、−1次及び+1次の回折次数強度を別々に取得するために、ターゲット構造を回転させるか、或いは照明モード又は結像モードを変更する間、ある条件下でターゲット構造を2回測定することによって取得される。所与のターゲット構造について、強度非対称性、これらの回折次数強度の比較によって、ターゲット構造内で非対称なターゲット非対称の測定が提供される。ターゲット構造内でのこの非対称を、オーバーレイエラー(2つの層の望ましくないミスアライメント)のインジケータとして使用することができる。
[0007] 既知の暗視野イメージベースのオーバーレイ測定は高速であり、計算的に非常に単純である(1回較正される)が、オーバーレイ(すなわち、オーバーレイエラー及び意図的なバイアス)がターゲット構造内のターゲット非対称の唯一の原因であるという仮定に依拠する。オーバーレイ格子のうちの1つ又は両方内のフィーチャの構造的非対称などの、ターゲット構造内の任意の他の非対称も、1次(又はより高次)における強度非対称を生じさせる。構造的非対称に起因しオーバーレイに関係しないこの強度非対称は、オーバーレイ測定を明らかに混乱させ、不正確なオーバーレイ測定をもたらす。ターゲット構造の最下部又は底部格子内の非対称は、構造的非対称の一般的な形である。これは例えば、底部格子が最初に形成された後に実行される、化学的機械的研磨(CMP:Chemical−Mechanical Polishing)などのウェーハ処理ステップで発生し得る。
[0008] したがって、より直接的且つ簡単な方法でオーバーレイエラー及び他の影響によって生じる、ターゲット非対称に対する寄与を区別することが望ましい。
[0009] 本発明は、第1の態様において、リソグラフィプロセスのパラメータを測定する方法を提供し、方法は、
基板上に複数のターゲット構造を提供するステップであって、各ターゲット構造は基板の異なる層上に第1の構造及び第2の構造を備える、提供するステップと、
ターゲット構造内のターゲット非対称の測定を取得するために、測定放射を用いて各ターゲット構造を測定するステップであって、ターゲット非対称は、第1及び第2の構造のミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与、並びに少なくとも第1の構造において構造的非対称に起因する構造的寄与を備える、測定するステップと、
各ターゲット構造の少なくとも第1の構造において構造的非対称に関する構造的非対称特性を取得するステップであって、構造的非対称特性は測定放射の少なくとも1つの選択された特性から独立している、取得するステップと、
ターゲット非対称の測定及び構造的非対称特性から、各ターゲット構造のターゲット非対称のオーバーレイ寄与を決定するステップと、
を含む。
[0010] 本発明は、第2の態様において、リソグラフィプロセスのパラメータを測定するためのメトロロジ装置を提供し、メトロロジ装置は、第1の態様の方法を実行するように動作可能である。メトロロジ装置は、その上に複数のターゲット構造を有する基板のためのサポートと、各ターゲット構造を測定するステップを実行するための光学システムと、各ターゲット構造のターゲット非対称のオーバーレイ寄与を決定するステップを実行するように準備されたプロセッサと、を備えていてよい。
[0011] 本発明は、第3の態様において、リソグラフィ装置を備えるリソグラフィシステムを提供し、リソグラフィ装置は、
パターンを照明するように準備された照明光学システムと、
パターンのイメージを基板上に投影するように準備された投影光学システムと、
第2の態様に従うメトロロジ装置と、
を備える。
[0012] 本発明は、更に、好適なプロセッサ制御装置上で実行された時に、第1の態様の方法をプロセッサ制御装置に実行させるプロセッサ可読命令を備えるコンピュータプログラムと、係るコンピュータプログラムを備えるコンピュータプログラム搬送体と、を提供する。プロセッサ制御装置は、第2の態様のメトロロジ装置又は第3の態様のリソグラフィシステムを備えていてよい。
[0013] 本発明の更なる特徴及び利点、並びに本発明の様々な実施形態の構造及び動作を、添付の図面を参照しながら以下で詳細に説明する。本発明は、本明細書で説明する特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。こうした実施形態は、本明細書では例示的目的のためにのみ提示される。当業者であれば、本明細書に含まれる教示に基づいて追加の実施形態が明らかとなろう。
[0014] 本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例示として以下に説明する。
本発明の実施形態に係るリソグラフィ装置を示す図である。 本発明の実施形態に係るリソグラフィセル又はクラスタを示す図である。 照明開口の第1のペアを使用する本発明の実施形態に係るターゲットの測定に使用するための、暗視野スキャトロメータの概略図である。 所与の方向の照明のためのターゲット格子の回折スペクトルの詳細を示す図である。 回折ベースのオーバーレイ測定のためにスキャトロメータを使用する際に、更なる照明モードを提供する照明開口の第2のペアを示す図である。 開口の第1及び第2のペアを組み合わせる照明開口の第3のペアを示す図である。 複数格子ターゲットの既知の形及び基板上の測定スポットの概要を示す図である。 図3のスキャトロメータ内で取得される図4のターゲットのイメージを示す図である。 図3のスキャトロメータを使用し、本発明の実施形態を形成するために適合可能な、オーバーレイ測定方法のステップを示すフローチャートである。 ゼロの領域内に異なるオーバーレイ値を有するオーバーレイ格子の概略断面を示す図である。 ゼロの領域内に異なるオーバーレイ値を有するオーバーレイ格子の概略断面を示す図である。 ゼロの領域内に異なるオーバーレイ値を有するオーバーレイ格子の概略断面を示す図である。 処理効果に起因する底部格子内の構造的非対称を有するオーバーレイ格子の概略断面を示す図である。 構造的非対称に影響されない、理想的ターゲット構造内でのオーバーレイ測定の既知の原理を示す図である。 国際公開第2013/143814A1号に開示されるような構造的非対称の補正を伴う、非理想的ターゲット構造内でのオーバーレイ測定の既知の原理を示す図である。 第1の測定レシピを使用して測定された、ターゲット構造の構造的非対称マップを示す図である。 第2の測定レシピを使用して測定された、ターゲット構造の構造的非対称マップを示す図である。
[0015] 本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明の実施形態を実施することができる例示的な環境を提示することが有益である。
[0016] 図1は、リソグラフィ装置LAを概略的に示す。この装置は、放射ビームB(例えば、UV放射又はDUV放射)を調整するように構成された照明光学システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構成され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたパターニングデバイス支持体又は支持構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影光学システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSと、を備える。
[0017] 照明光学システムは、放射の誘導、整形、又は制御のための、屈折、反射、磁気、電磁、静電気、又は他のタイプの光学コンポーネント、或いはそれらの組み合わせなどの、様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0018] パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスの配向、リソグラフィ装置の設計、及び、例えばパターニングデバイスが真空環境内に保持されているか否かなどの他の条件に依存する様式で、パターニングデバイスを保持する。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスを保持するために、機械、真空、静電気、又は他のクランプ技法を使用することができる。パターニングデバイスサポートは、例えば必要に応じて固定式又は可動式であり得る、フレーム又はテーブルとすることができる。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスが、例えば投影システムに対して所望の位置にあることを保証し得る。本明細書で使用する「レチクル」又は「マスク」という用語はいずれも、より一般的な用語の「パターニングデバイス」と同義であると見なすことができる。
[0019] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに付与されるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0020] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、更には様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小型ミラーのマトリクス配列を使用し、ミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを与える。
[0021] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。或いは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0022] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばマスクと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に適用することもできる。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させるために当技術分野で周知である。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板との間に液体が存在するというほどの意味である。
[0023] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に放射システムと呼ぶことができる。
[0024] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するためのアジャスタADを備えていてもよい。一般に、イルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ−outer及びσ−innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータILを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0025] 放射ビームBは、パターニングデバイス支持体(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを横断した放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2Dエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めするように正確に移動できる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えば、マスク)MAを正確に位置決めできる。
[0026] パターニングデバイス(例えば、マスク)MA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図に示されるように基板アライメントマークは専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間内に位置することができる(これらは、スクライブレーンアライメントマークと呼ばれる)。同様に、パターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に複数のダイが提供される状況において、マスクアライメントマークはダイ間に位置することが可能である。デバイスフィーチャ間で、小さいアライメントマーカをダイ内に含めることも可能であり、この場合、マーカはできる限り小さく、隣接するフィーチャとは異なるいずれの結像又はプロセス条件も必要としないことが望ましい。アライメントマーカを検出するアライメントシステムを、以下で更に説明する。
[0027] この例におけるリソグラフィ装置LAは、2つの基板テーブルWTa、WTbと、その間で基板テーブルが交換可能な2つのステーション、露光ステーション及び測定ステーションとを有する、いわゆるデュアルステージタイプである。一方の基板テーブル上の1つの基板が露光ステーションで露光されている間、別の基板を測定ステーションの他方の基板テーブル上にロードし、様々な予備ステップを実施することができる。予備ステップは、レベルセンサLSを使用して基板の表面制御をマッピングすること、及び、アライメントセンサASを使用して基板上のアライメントマーカの位置を測定することを、含むことができる。これにより、装置のスループットを大幅に向上させることができる。
[0028] 図示された装置は、例えばステップモード又はスキャンモードを含む、様々なモードで使用可能である。リソグラフィ装置の構築及び動作は当業者にとって周知であるため、本発明を理解するために更に説明する必要はない。
[0029] 図2に示されるように、リソグラフィ装置LAは、リソグラフィセルLC或いはリソセル又はクラスタと呼ばれる、リソグラフィシステムの一部を形成する。リソグラフィセルLCは、基板上で露光前及び露光後のプロセスを実行するための装置を含むこともできる。従来、これらには、レジスト層を堆積させるためのスピンコータSC、露光されたレジストを現像するためのデベロッパDE、冷却プレートCH、及びベークプレートBKが含まれる。基板ハンドラ又はロボットROは、入力/出力ポートI/O1、I/O2から基板をピックアップし、異なるプロセス装置間でそれらを移動させた後、リソグラフィ装置のローディングベイLBへと送達する。これらのデバイスはしばしば集合的にトラックと呼ばれ、それ自体が監視制御システムSCSによって制御されるトラック制御ユニットTCUの制御下にあり、監視制御システムSCSはリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する。したがって、スループット及び処理効率を最大限にするために異なる装置を動作させることができる。
[0030] 本発明の実施形態で使用するのに好適なメトロロジ装置が、図3(a)に示されている。ターゲット構造T、及びターゲット構造を照明するために使用される測定放射の回折光線は、図3(b)により詳細に示される。図示されたメトロロジ装置は、暗視野メトロロジ装置として知られるタイプである。メトロロジ装置は、スタンドアロンデバイスとするか、或いは、例えば測定ステーションのリソグラフィ装置LA又はリソグラフィセルLCのいずれかに組み込むことができる。装置全体を通じていくつかの分岐を有する光軸が、点線Oによって表されている。この装置において、放射源11(例えば、キセノンランプ)によって発せられる光は、レンズ12、14、及び対物レンズ16を備える光学システムによって、ビームスプリッタ15を介して基板W上に誘導される。これらのレンズは、2重シーケンスの4F構成で配置される。異なるレンズ構成が使用可能であるが、依然として基板イメージをディテクタ上に提供し、同時に空間周波数フィルタリングのために中間瞳面にもアクセスできることを条件とする。したがって、放射が基板上に入射する角度範囲は、ここでは(共役)瞳面と呼ばれる、基板面の空間スペクトルを提示する面内の空間強度分布を定義することによって選択可能である。特にこれは、対物レンズ瞳面の後方投影イメージである面内で、レンズ12と14との間に好適な形の開口プレート13を挿入することによって実行可能である。図示された例において、開口プレート13は13N及び13Sと標示された異なる形を有し、異なる照明モードを選択することができる。本例における照明システムは、オフアクシス照明モードを形成する。第1の照明モードにおいて、開口プレート13Nは、単なる説明のために「北」と指定された方向からオフアクシスを提供する。第2の照明モードにおいて、開口プレート13Sは、同様であるが、「南」と標示された反対方向から照明を提供するために使用される。異なる開口を使用することで、他の照明モードも可能である。望ましい照明モード外部のいかなる不必要な光も望ましい測定信号を干渉しないように、残りの瞳面は望ましくは暗い。
[0031] 図3(b)に示されるように、ターゲット構造Tは、対物レンズ16の光軸Oに対して垂直な基板W上に置かれる。基板Wはサポート(図示せず)によって支持され得る。軸Oから離れた角度でターゲット構造Tに衝突する測定放射Iの光線は、ゼロ次光線(実線0)及び2本の1次光線(1点鎖線+1及び2点鎖線−1)を生じさせる。過充填の小ターゲット構造の場合、これらの光線は、メトロロジターゲット構造T及び他のフィーチャを含む、基板のエリア全体を覆う多くの平行な光線のうちの1つに過ぎないことを忘れてはならない。プレート13内の開口は(有用な量の光を通すのに必要な)有限幅を有するため、入射光線Iは実際にはある範囲の角度を占有することになり、回折光線0及び+1/−1は多少広がることになる。小ターゲットの点像分布関数によれば、各次数+1及び−1は図に示されるような単一の理想光線ではなく、ある範囲の角度にわたって更に広がることになる。ターゲット構造の格子ピッチ及び照明角度は、対物レンズに入る1次光線が中心光軸と緊密に位置合わせされるように設計又は調節可能であることに留意されたい。図3(a)及び図3(b)に示される光線は、軸から多少離れているように図示されているが、これは単に図面内でより容易に区別できるようにするためである。
[0032] 基板W上のターゲット構造Tによって回折される少なくとも0次数及び+1次数は、対物レンズ16によって集められ、ビームスプリッタ15を介して逆に誘導される。図3(a)に戻ると、北(N)及び南(S)と標示された正反対の開口を指定することによって、第1及び第2の両方の照明モードが示されている。測定放射の入射光線Iが光軸の北側からである場合、これは開口プレート13Nを使用する第1の照明モードが適用される場合であり、+1(N)と標示された+1回折光線が対物レンズ16に入る。これに対して、開口プレート13Sを使用する第2の照明モードが適用される場合、(−1(S)と標示された)−1回折光線がレンズ16に入る光線である。
[0033] 第2のビームスプリッタ17は、回折ビームを2つの測定分岐に分割する。第1の測定分岐において、光学システム18は、ゼロ次及び1次の回折ビームを使用して、第1のセンサ19(例えば、CCD又はCMOSセンサ)上にターゲット構造の回折スペクトル(瞳面イメージ)を形成する。各回折次数はセンサ上の異なるポイントをヒットするため、イメージ処理は次数を比較対照することができる。センサ19によってキャプチャされる瞳面イメージは、メトロロジ装置をフォーカスするため、及び/又は1次ビームの強度測定を正規化するために、使用可能である。瞳面イメージは、再構築などの多くの測定目的にも使用可能である。
[0034] 第2の測定分岐において、光学システム20、22は、センサ23(例えば、CCD又はCMOSセンサ)上にターゲット構造Tのイメージを形成する。第2の測定分岐では、瞳面と共役の面内に開口絞り21が提供される。開口絞り21は、ゼロ次回折ビームをブロックするように機能するため、センサ23上に形成されるターゲットのイメージは−1次又は+1次のビームからのみ形成される。センサ19及び23によってキャプチャされたイメージは、イメージを処理するプロセッサPUに出力され、その機能は実行されている特定タイプの測定に依存することになる。「イメージ」という用語は、ここでは広義に使用されることに留意されたい。したがって、−1次及び+1次のうちの1つのみが存在する場合、格子線のイメージは形成されないことになる。
[0035] 図3に示される特定の形の開口プレート13及び視野絞り21は、単なる例である。本発明の別の実施形態において、ターゲットのオンアクシス照明が使用され、実質上1つの1次回折光のみをセンサに渡すためにオフアクシス開口を備える開口絞りが使用される。更に他の実施形態において、1次ビームの代替又は追加として、2次、3次、及びより高次のビーム(図3では図示せず)を測定で使用することができる。
[0036] 測定放射をこれらの異なるタイプの測定に適合可能にするために、開口プレート13は、所望のパターンを所定の位置にもたらすために回転するディスク周囲に形成される、いくつかの開口パターンを備えることができる。開口プレート13N又は13Sは、一方向(セットアップに応じてX又はY)に配向された格子を測定するためにのみ使用可能であることに留意されたい。直交格子の測定のために、ターゲットの90°及び270°の回転が実装可能である。異なる開口プレートが図3(c)及び図3(d)に示されている。これらの使用、及び装置の多数の他の変形及び適用が、前述の先行公開された出願に記載されている。
[0037] 図4は、既知の実施に従って基板上に形成されるターゲット構造又は複合ターゲットを示す。本例におけるターゲット構造は、共に近接して位置決めされた4つのターゲット(例えば、格子)32から35を備えるため、4つのターゲットはすべて、メトロロジ装置のメトロロジ放射照明ビームによって形成される測定スポット31内にあることになる。したがって、4つのターゲットはすべて同時に照明され、センサ19及び23上に同時に結像される。オーバーレイの測定専用の例において、ターゲット32から35はそれら自体が、基板W上に形成される半導体デバイスの異なる層内にパターン付与される格子を覆うことによって形成される複合格子である。ターゲット32から35は、複合格子の異なる部分が内部に形成される層間のオーバーレイの測定を容易にするために、異なってバイアスされたオーバーレイオフセットを有することができる。オーバーレイバイアスの意味は、図7を参照しながら以下で説明する。ターゲット32から35は、図に示されるように、入来放射をX及びY方向に回折するようにそれらの配向も異なる。一例において、ターゲット32及び34は、それぞれ+d、−dのバイアスを伴うX方向格子である。ターゲット33及び35は、それぞれ+d及び−dのオフセットを伴うY方向格子である。これらの格子の別々のイメージを、センサ23によってキャプチャされたイメージ内で識別することができる。これは、ターゲット構造の単なる一例である。ターゲット構造は、4つよりも多いか又は少ないターゲット、或いは単一のターゲットのみを備えることができる。
[0038] 図5は、図3の装置内で図4のターゲットを使用し、図3(d)からの開口プレート13NW又は13SEを使用して、センサ23上に形成され得、センサ23によって検出され得る、イメージの例を示す。瞳面イメージセンサ19は異なる個々のターゲット32から35を分解することはできないが、イメージセンサ23はこれを実行することができる。色の濃い矩形はセンサ上のイメージのフィールドを表し、その内部で、基板上の照明スポット31が対応する円形エリア41に結像される。この内部の矩形エリア42〜45は、小ターゲット格子32から35のイメージを表す。ターゲットがプロダクトエリア内に配置された場合、プロダクトフィーチャもこのイメージフィールドの周辺に見ることができる。イメージプロセッサ及びコントローラPUは、ターゲット32から35の別々のイメージ42から45を識別するために、パターン認識を使用してこれらのイメージを処理する。このように、センサフレーム内の特定のロケーションでイメージを非常に精密に位置合わせする必要はなく、それによって測定装置のスループットを全体として大幅に向上させる。
[0039] ターゲットの別々のイメージが識別されると、例えば識別されたエリア内の選択されたピクセル強度値を平均又は合計することによって、それらの個々のイメージの強度を測定することができる。イメージの強度及び/又は他のプロパティを、互いに比較することができる。これらの結果を組み合わせて、リソグラフィプロセスの異なるパラメータを測定することができる。オーバーレイ精度はこうしたパラメータの重要な例である。
[0040] 図6は、例えば国際公開第2011/012624号に記載された方法を使用して、コンポーネントターゲット32から35を含む2つの層間のオーバーレイエラー(すなわち、望ましくなく意図的でないオーバーレイミスアライメント)がどのように測定されるかを示す。この測定は、強度非対称の測定を取得するために、+1次及び−1次の暗視野イメージ内のそれらの強度を比較することによって明らかにされるように(他の対応する高次数の強度、例えば、+2及び−2次数を比較することができる)、ターゲット非対称を介して行われる。ステップS1で、基板、例えば半導体ウェーハは、ターゲット32〜35を含むターゲット構造を作成するために、図2のリソグラフィセルなどのリソグラフィ装置を介して、1回又はそれ以上処理される。S2で、図3のメトロロジ装置を使用し、1次回折ビームのうちの1つのみ(例えば、−1)を使用してターゲット32から35のイメージが取得される。ステップS3で、照明モードを変更するか又は結像モードを変更することによって、或いは、メトロロジ装置の視野内で基板Wを180°だけ回転させることによって、他方の1次回折ビーム(+1)を使用してターゲットの第2のイメージを取得することができる。したがって、第2のイメージ内の+1次回折放射がキャプチャされる。
[0041] 各イメージに1次回折放射の半分のみが含まれることによって、ここで言及される「イメージ」は従来の暗視野顕微鏡イメージではないことに留意されたい。ターゲットの個々のターゲットラインは分解されないことになる。各ターゲットは、単にある強度レベルのエリアによって表される。ステップS4で、各コンポーネントターゲットのイメージ内の関心領域(ROI:Region Of Interest)が識別され、ここから強度レベルが測定されることになる。
[0042] 各個々のターゲットについてROIを識別し、その強度を測定した後、ターゲット構造の非対称、したがってオーバーレイエラーを決定することができる。これは、それらの強度非対称、例えばそれらの強度における何らかの差分を識別するために、各ターゲット32〜35について、+1及び−1次数について取得された強度値を比較するステップS5で、(例えば、プロセッサPUによって)実行される。「差分」という用語は、減算のみを言い表すことは意図されていない。差分は、比率の形で計算され得る。ステップS6で、ターゲット構造Tの近くのリソグラフィプロセスの1つ以上の性能パラメータを計算するために、いくつかのターゲットについて測定された強度非対称が、それらのターゲットの任意の既知の賦課オーバーレイバイアスの知識と共に使用される。重要な性能パラメータはオーバーレイである。後で説明するように、新規な方法は、リソグラフィプロセスの他のパラメータの性能を計算することも可能である。これらは、リソグラフィプロセスの向上のためにフィードバックすること、及び/又は図6の測定及び計算プロセス自体を向上させるために使用することが可能である。
[0043] 前述の先行出願において、前述の基本方法を使用してオーバーレイ測定の品質を向上させるための、様々な技法が開示されている。これらの技法は、本明細書では更に詳細に説明しない。それらは、次に説明する本願で新しく開示される技法と組み合わせて使用することができる。
[0044] 図7は、異なるバイアスを伴うターゲット(オーバーレイ格子)の概略断面を示す。これらは、図3及び図4に見られるように、基板W上のターゲット構造Tとして使用することができる。X方向の周期性を伴う格子は、単なる例示のために示されている。異なるバイアス及び異なる配向を伴うこれらの格子の異なる組み合わせは、別々に、又はターゲット構造の一部として提供可能である。
[0045] 初めに図7(a)では、L1及びL2と標示された2つの層内に形成されたターゲット600が示されている。最下部又は底部層L1において、第1の構造(最下部又は底部構造)、例えば格子が、基板606上のフィーチャ602及び空間604によって形成される。層L2において、第2の構造、例えば格子が、フィーチャ608及び空間610によって形成される。(断面は、フィーチャ602、608(例えば、ライン)がページ内へと延在するように示されている。)格子パターンは、両方の層においてピッチPで反復する。フィーチャ602及び608は、ライン、ドット、ブロック、及びビアホールの形を取ることができる。(a)で示される状況では、ミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与、例えばオーバーレイエラー及び賦課バイアスは存在しないため、各フィーチャ608は、第1の構造におけるフィーチャ602の真上にある。
[0046] 図7(b)で、第1の構造のフィーチャ608が第2の構造のフィーチャに対して右に距離dだけシフトされるように、第1の既知の賦課バイアス+dを伴う同じターゲットが示される。バイアス距離dは、実際には数ナノメートル、例えば10nmから20nmであってよく、ピッチPは例えば300〜1000nmの範囲内、例えば500nm又は600nmである。(c)では、608のフィーチャが左にシフトされるように、第2の既知の賦課バイアス−dを伴う別のフィーチャが見られる。(a)から(c)に示されるこのタイプのバイアスされたターゲットは、当分野では周知であり、前述の先行出願で使用される。
[0047] 図7(d)は、構造的非対称の現象、このケースでは第1の構造における構造的非対称(底部格子非対称)を概略的に示す。(a)から(c)で、実フィーチャが側面に何らかの傾斜及びある種の粗さを有する場合、格子内のフィーチャは完全に側面が矩形であるとして示される。にもかかわらず、それらは横からは少なくとも対称であることが意図される。(d)では、第1の構造においてフィーチャ602及び/又は空間604はもはやまったく対称形を有しておらず、むしろ処理ステップによって歪められている。したがって、例えば各空間の底面は傾斜している。フィーチャ及び空間の側壁角度も非対称となっている。この結果として、ターゲットの全体的なターゲット非対称は、第1の構造及び第2の構造のミスアライメントに起因する(それ自体がオーバーレイエラー及び任意の既知の賦課バイアスからなる)オーバーレイ寄与、及び、ターゲット内の構造的非対称に起因する構造的寄与を備えることになる。
[0048] オーバーレイが、2つのバイアスされた格子のみを使用する図6の方法によって測定される場合、プロセス誘導構造的非対称を、ミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与と区別することができず、結果として(特に、望ましくないオーバーレイエラーを測定するための)オーバーレイ測定は信ぴょう性がなくなる。ターゲット構造の第1の構造(底部格子)内の構造的非対称は、構造的非対称の一般的な形である。これは、例えば、第1の構造が最初に形成された後に実行される、化学的機械的研磨(CMP:Chemical−Mechanical Polishing)などの基板処理ステップから生じ得る。
[0049] 前述の国際公開第2013/143814A1号において、図6の方法の修正版によってオーバーレイを測定するために、3つ又はそれ以上のコンポーネントターゲットを使用することが提案されている。図7(a)から図7(c)に示されるタイプの3つ又はそれ以上のターゲットを使用することは、実際のリソグラフィプロセスにおいて底部格子非対称によって生じるようなターゲット格子内の構造的非対称についてある程度修正されたオーバーレイ測定を取得するために使用される。しかしながらこの方法は、新しい(例えば、図4に示されたものとは異なる)ターゲット構造設計を必要とするため、新しいレチクルが必要となる。更に、ターゲット構造エリアはより大きいため、より多くの基板エリアを消費する。
[0050] 図8において、曲線702は、ターゲット構造を形成する個々の格子内にゼロオフセットを有し、構造的非対称を有さない、「理想的」ターゲット構造についての、オーバーレイOVと強度非対称Aとの間の関係を示す。したがって、この理想的ターゲット構造のターゲット非対称は、既知の賦課バイアス及びオーバーレイエラーの結果として生じる第1の構造及び第2の構造のミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与のみを備える。このグラフ、及び図9のグラフは、開示の背後にある原理のみを示すためのものであり、各グラフにおいて、強度非対称A及びオーバーレイOVの単位は任意である。実寸法の例を以下で更に示す。
[0051] 図8の「理想的」状況において、曲線702は、強度非対称Aがオーバーレイとの非線形周期関係(例えば、正弦関係)を有することを示す。正弦変動の期間Pは、もちろん適切なスケールに変換された、格子の期間又はピッチPに対応する。この例では正弦形はピュアであるが、実情では高調波を含むことができる。
[0052] 前述のように、単一の測定に依拠するのではなく、バイアスされた格子(既知の賦課オーバーレイバイアスを有する)を使用してオーバーレイを測定することができる。このバイアスは、測定された強度非対称に対応するオーバーレイのオンウェーハ較正として働く、そこから作られたパターニングデバイス(例えば、レチクル)内に定義された既知の値を有する。図面では、計算がグラフで示されている。ステップS1〜S5において、それぞれ賦課バイアス+d及び−dを有するターゲット(例えば、図7(b)及び図7(c)で示されるように)について、強度非対称測定値A+d及びA−dが取得される。これらの測定値を正弦曲線にフィットさせることで、図に示されるようにポイント704及び706が与えられる。バイアスを知ることで、真のオーバーレイエラーOVが計算可能である。正弦曲線のピッチPは、ターゲット構造の設計からわかる。初めは曲線702の縦軸目盛りはわからないが、1次高調波比例定数Kと呼ぶことが可能な未知のファクタである。この定数Kは、ターゲット構造に対する強度非対称測定値の感度の測度である。
[0053] 数式に関して、オーバーレイエラーOVと強度非対称Aとの間の関係は以下のように仮定され、
Figure 2018507438

上式で、オーバーレイエラーOVは、ターゲットピッチPが角度2πラジアンに対応するように、目盛り上に表される。異なる既知のバイアス(例えば、+d及び−d)を伴うターゲットの2つの測定を使用し、以下の式を使用してオーバーレイエラーOVを計算することができる。
Figure 2018507438
[0054] 図9は、構造的非対称、例えば図7(d)に示された底部格子非対称を導入することの第1の効果を示す。「理想的」正弦曲線702はもはや適用されない。しかしながら、少なくとも近似的に、底部格子非対称又は他の構造的非対称は、すべてのオーバーレイ値にわたって比較的一定である強度非対称Aにオフセット項を追加することの効果を有する。結果として生じる曲線は図内に712として示され、構造的非対称に起因するオフセット項を示すラベルKを伴う。オフセット項Kは、測定放射の波長及び偏光(「測定レシピ」)などの、測定放射の選択された特性に依存し、プロセス変動に反応する。数式に関して、ステップS6の計算に使用される関係は、以下のようになる。
Figure 2018507438
[0055] 構造的非対称が存在する場合、数式(2)によって記述されたオーバーレイモデルは追加のオフセット項Kによって影響されるオーバーレイエラー値を与えることになり、結果的に不正確となる。3つ又はそれ以上の異なるバイアス値を有するバイアス方式を伴う複数のターゲットをターゲット構造に提供することにより、先行出願である国際公開第2013/143814A1号は、オフセット正弦曲線712に測定値をフィットさせること、及び一定のオフセット項Kを消去することによって、正確なオーバーレイ測定を取得しようと努めている。
[0056] 修正された測定及び計算の詳細な例は、様々な異なるバイアス方式についての先行出願で与えられている。この原理を例示するための単純な例について、図9は、曲線712にフィットされた3つの測定ポイント714、716、及び718を示す。ポイント714及び716は、図7のポイント704及び706の場合と同じ、バイアス+d及び−dを有するターゲットから測定される。(この例における)ゼロバイアスを伴う格子からの第3の非対称測定が、718でプロットされる。曲線を3つのポイントにフィットさせることで、構造的非対称に起因する(一定の)オフセット項Kと、オーバーレイエラーに起因する正弦寄与AOVとを分離させることができるため、オーバーレイエラーをより正確に計算することが可能である。前述のように、この手法の主な欠点は修正されたターゲット構造の要件である。
[0057] すでに述べたように、修正されたステップS6のオーバーレイ計算は、ある仮定に依拠している。第1に、構造的非対称(例えばBGA)に起因する1次強度非対称は、オーバーレイ関心領域に関するオーバーレイから独立していると仮定され、結果として一定のオフセット項Kによって記述することができる。別の仮定は、強度非対称が、格子ピッチに対応する期間Pを備えるオーバーレイの正弦関数として挙動することである。これらの仮定は本オーバーレイ領域に対して有効である。小さなピッチ波長比のみが格子からの少数の伝搬回折次数を可能にするため、高周波の数は小さくなるように設計可能である。しかしながら実際は、ミスアライメントに起因する強度非対称に対するオーバーレイ寄与は単なる正弦波ではなく、OV=0に関して対称でない可能性がある。ターゲット変形の結果からも生じる可能性のある「位相」寄与又は「水平シフト」は、数式(3)並びに本開示の残りの部分でも無視される。
[0058] 図4に例示されるような現行のターゲット構造設計の使用を可能にしながら、構造的非対称の効果を無視しない、数式(3)のバリエーションに基づいて、そのターゲット構造のターゲット非対称、したがってオーバーレイをモデリングすることが提案される。このモデリングは、図6に例示された方法におけるステップS6に対する修正として実行可能である。
[0059] 提案される方法は、構造的非対称の結果として生じる基板の上で観察される構造的非対称特性(すなわち、パターン又はフィンガープリント)と、オーバーレイ応答曲線のオフセット項Kに対する効果との間に、直線関係が存在するものと仮定する。この直線関係の感度は測定レシピと共に変動するが、基礎をなすフィンガープリントは安定しており、変動しないものと仮定される。この仮定は小さな構造的非対称に対して有効であり、観察によってサポートされる。2つ又はそれ以上の測定レシピ設定の測定結果を組み合わせることによって、フィンガープリント及び感度の両方を決定することが可能であり、この決定から、既知の技法に比べてより正確にオーバーレイを計算することができる。
[0060] 数式(3)は、第1の非対称パラメータ及び第2の非対称パラメータとして、より具体的には、差分非対称パラメータAΔ(i,λ)及び和非対称パラメータAΣ(i,λ)として、作成可能である。これらの非対称パラメータはどちらも、ターゲット測定i及び測定レシピλに依存する。非対称パラメータは、異なる測定レシピを使用するいくつかのターゲットに関する直接測定から決定され得る。和非対称パラメータは、以下のように定義される。
Figure 2018507438
[0061] 差分非対称パラメータは、以下のように定義される。
Figure 2018507438
[0062] 発明者等は、異なる測定レシピ及び異なるスタック(例えば、構造及びその処理で使用される材料)について、基板の上のターゲット構造の構造的非対称のマッピング(すなわち、オフセット項Kのマップ)が同一の(又は、非常に類似した)パターンを示し、測定レシピ間で感度のみが変動することを特定した。後続層内での製造技法がこれらの後続層において実質的な対称構造を生じさせる傾向があるため、この構造的非対称は、ほぼ完全に底部格子構造における構造的非対称に起因し得る。
[0063] その結果、基板の構造的非対称マップを記述する数式(4)のオフセット項K(i,λ)は、以下のように書き直すことができる。
Figure 2018507438
[0064] 構造的非対称特性K0fpt(i)は、ターゲットiに関して構造的非対称マップの「フィンガープリント」を記述し、測定レシピλから独立している、無次元パラメータである。スカラーファクタa(λ)は、使用される測定レシピに関して非対称マップの感度バリエーションを記述する。これは、測定レシピλ及びターゲット配向ごとに単一のスカラーファクタを備える。
[0065] 多くの実際の実施形態において、ターゲット構造は、測定放射に関して第1の配向を有する1つ以上の第1の配向されたターゲット(すなわち、x方向に配向されたターゲット)、及び、測定放射に関して第2の配向を有する1つ以上の第2の配向されたターゲット(すなわち、y方向に配向されたターゲット)を備えることになり、第1の配向されたターゲット及び第2の配向されたターゲットは互いに90度で配向される。例えば、ターゲット構造は、図4に示されたターゲット構造と同じか又は同様の形を取ることができる。x方向に配向されたターゲットの測定放射に対する反応は、y方向に配向されたターゲットの反応とは異なり得ることを理解されたい。したがって、スカラーファクタ項は、測定放射に関して、x方向に配向されたターゲットa(λ)とy方向に配向されたターゲットa(λ)とでは異なり得る。同様に、構造的非対称特性は、測定放射に関して、x方向に配向されたターゲットK0fpt(i)とy方向に配向されたターゲットK0fpt(i)とでは異なり得る。このようにして、オーバーレイは、x方向とy方向で別々にモデリングすることができる(但し、2方向における測定は、図4のターゲット構造を使用して同時に実行可能である)。
[0066] 図10はこの概念を例示し、(a)第1の測定レシピ及び(b)第2の測定レシピを使用して測定される、ターゲット構造の構造的非対称マップを示す。各図には、フィールド810を備える基板800の表現が示されている。各フィールド810内には、オフセット項K(i,λ)(そのフィールドについての構造的非対称)を表す矢印820、820’が示されている。各矢印820、820’は、x方向に配向されたターゲットからの測定及びy方向に配向されたターゲットからの測定である2つのコンポーネントの、2次元ベクトル表現である。単一のターゲット構造内のx方向に配向されたターゲット及びy方向に配向されたターゲットは、物理的に異なるロケーションにある(数十ミクロン離れていてよい)が、図10ではあたかも同じロケーションにあるように単一の矢印で表されている。
[0067] 図10(a)及び図10(b)において、x方向及びy方向に配向されたターゲットは測定放射に対して同じ感度を有するため、a(λ)=a(λ)となる。すでに述べたように、これは必ずしも真とはならない。しかしながらこれは、図10(a)及び図10(b)の両方において、対応する矢印を同じ方向に位置合わせさせ、それによって両方の図に共通のフィンガープリントパターンが存在することをより明らかにするため、本開示の背後にある原理を明確にするのに役立つ。
[0068] ターゲット構造は図10(a)及び図10(b)において同じであり、測定放射の1つ以上の特性(すなわち、測定レシピ)のみが変更されている。基板全体にわたるすべてのパターン又はフィンガープリントは、図10(a)及び図10(b)において本来同じであることは明らかであろう。各矢印820、820’の相対長さは、同じ図面内の他の矢印に関して、図10(a)及び図10(b)において同じであることがわかる。例えば、第1のフィールド810内の矢印820の長さは、図10(a)内の第2のフィールド810内の矢印820の2倍であり、図10(b)内の第1のフィールド及び第2のフィールドに対応するフィールド内の矢印820’は、同じ関係を示すことになる。また、a(λ)=a(λ)の結果として、図10(a)内の各矢印820の方向は、図10(b)内の対応する矢印820’の方向と同じである。基板800全体にわたって互いに関連した矢印820、820’の長さ、及び矢印820、820’の方向は、構造的非対称特性K0fpt(i)の表現を提供する。
[0069] 構造的非対称特性K0fpt(i)は、無次元パラメータである。スカラーファクタa(λ)の適用により、構造的非対称についてのオフセット項K(i,λ)の実際の大きさが提供される。図10(a)又は図10(b)のうちの1つにおける他方に対する矢印の長さが、すべてのフィールド810全体にわたって、一定のファクタ、スカラーファクタa(λ)だけ異なることがわかる。したがって、図10(a)における各矢印820の、図10(b)における対応する矢印820’に対する長さは、スカラーファクタa(λ)の指示を提供する。この特定の図例における各矢印820’は、その対応する矢印820の長さの半分である。
[0070] 構造的非対称特性K0fpt(i)は、直接測定することができる。この直接測定は、ターゲットの第1の構造(底部格子)上の非対称測定を含むことができる。これは、後続層の露光前、又は基板のコーティング前に実行することができる。構造的非対称特性K0fpt(i)の測定は、本明細書で説明するようなインスペクション装置を使用して実行することができる。以下で説明するように、x方向及びy方向でのオーバーレイの別々のモデリングを可能にするために、構造的非対称特性K0fpt(i)の別々の測定を、各ターゲット構造のx方向に配向されたターゲット及びy方向に配向されたターゲット上で行うことができる。
[0071] 数式(4)、(5)、及び(6)を組み合わせることで、以下の式がもたらされる。
Figure 2018507438
[0072] 数式(7)から、以下の場合、オーバーレイエラーOVEiを求めることが可能であることが明らかになる。
1)構造的非対称(例えば、底部格子非対称)、したがって、構造的非対称特性が既知である場合。前述のように、これは直接測定することができる。
2)強度非対称(A)測定が少なくとも2つの異なる測定レシピを使用して実行される場合。及び、
3)2つより多くのターゲット構造が基板上で測定される場合。これらのターゲット構造は同じか又は同様であり、この要件は単に設計行列内で列よりも行の方が多いことを保証する。したがって、測定が必要なターゲット構造の最小数は、設計行列の実際の形に依存することになり、例えば以下の数式(11)を使用することに基づく方法では、測定すべきターゲット構造の最小数の増加が必要となる。
[0073] 例えば、N個のターゲット1、2、・・・、nが、M個の異なる測定レシピλ、λ、・・・、λを使用して測定される場合、オーバーレイは以下の式を使用して求めることが可能であり、
Figure 2018507438

設計行列Xは以下の形を取る。
Figure 2018507438
[0074] 数式(8)は、提案される新しいオーバーレイモデルである。応答ベクトルは第2の(和)強度非対称パラメータAΣ(i,λ)を備える。求めるべきパラメータのベクトルは、底部格子非対称スカラーファクタa(λ)、a(λ)、・・・、a(λ)及びオーバーレイ寄与パラメータ(tan(OVEi))/(tan(d))、したがってオーバーレイエラーパラメータOVE1、OVE2、・・・、OVEiを備える。設計行列は、第1の(差分)強度非対称パラメータAΔ(i,λ)及び構造的非対称特性K0fpt(i)を備える。
[0075] 前述のように、ターゲット構造は、測定放射に対して異なる反応をし得るx方向に配向されたターゲット及びy方向に配向されたターゲットを備え得る。したがって、こうした実施形態において、数式(8)に記載されるモデル全体は、2つのこうした数式から構成されることになる。第1の数式には、x方向に配向されたターゲットAΣ(i,λ、AΔ(i,λ、及びK0fpt(i)の測定がポピュレートされることになり、これに対して決定されるスカラーファクタはa(λとなり、モデルはx方向のtan(OVE1にオーバーレイをもたらす。同様に、第2の数式には、y方向に配向されたターゲットAΣ(i,λ、AΔ(i,λ、及びK0fpt(i)の測定がポピュレートされることになり、これに対して決定されるスカラーファクタはa(λとなり、モデルはy方向のtan(OVE1にオーバーレイをもたらす。もちろん、x方向に配向されたターゲット及びy方向に配向されたターゲットに関してモデルを別々に構築することは、以下で明示的に開示するモデルを含む本開示の範囲内に入るいずれのこうしたモデルにも、等しく適用可能である。
[0076] 特定の例において、i個のターゲットを2つの測定レシピλ及びλを使用して測定することができる。この例において、オーバーレイモデルは以下の通りであり、
Figure 2018507438

設計行列Xは以下の通りである。
Figure 2018507438
[0077] 実際には、構造的非対称特性K0fpt(i)は、スタックに対して異なる感度a(λ)、a(λ)、・・・、a(λ)を有する、異なる構造的非対称特性K0fpt1(i)、K0fpt2(i)、・・・、K0fptn(i)の線形結合を備えることができる。一例は、その後化学的機械的研磨(CMP)が施されたエッチングウェーハとすることができる。この例において、第1の構造的非対称特性K0fpt1(i)は、エッチングステップによって生じた(高次)スケーリングとすることができ、第2の構造的非対称特性K0fpt2(i)は、CMPプロセスによって生じた(高次)回転とすることができる。このケースにおいて、数式(6)は以下のようになる。
Figure 2018507438
[0078] したがって、数式(9)によって記述される2つの異なる測定レシピの例を使用する(すなわち、簡単にするためにn=2と仮定する)と、数式(9)は以下のようになり、
Figure 2018507438

設計行列Xは以下の形を取る。
Figure 2018507438
[0079] 構造的非対称特性K0fpt(i)を直接測定するために、図6に示されるような(強度非対称を取得するための)標準的なオーバーレイ測定と同様の方法が、第2の層の露光前、したがって第2の構造の形成前に、第1の構造(底部格子)上で実行される。もちろん、単一の層のみが測定されるため、いかなるオーバーレイも存在し得ず、ターゲットの+d及び−d「バイアス」は実在しない(第2の層がない場合、+d「バイアスされた」ターゲット及び−d「バイアスされた」ターゲットは、実際には同一となる)。そこで、底部格子非対称は、
Figure 2018507438

を使用して、(ターゲットごとに)計算可能であり、上式で、Iは測定強度であり、+及び−の上付き文字は測定放射ビームの次数を表し、+d及び−dの下付き文字はターゲット「バイアス」を表す(例えば、
Figure 2018507438

は、正にバイアスされたターゲットを+1次測定照明を使用して測定する場合の測定強度であり、
Figure 2018507438

は、正にバイアスされたターゲットを−1次測定照明を使用して測定する場合の測定強度である)。
[0080] すべてのターゲット構造について底部格子非対称Aが取得されると、次いで構造的非対称特性K0fpt(i)を抽出することができる。これは手動で達成するか、又は、主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)などのデータ駆動パターン認識技法を使用して達成することができる。
[0081] 本明細書で開示される新規な計算を使用して、現行の2バイアスターゲット構造設計を維持しながら、例えばウェーハ処理などからのオーバーレイメトロロジターゲット構造内の望ましくない構造的非対称に対して実質的によりロバストな、オーバーレイ測定を行うことができる。この方法は、任意のセンサハードウェアの変更、又はレチクルの変更のための要件なしに、既存のメトロロジ装置を使用する製造現場で使用することができる。(複数の測定レシピを使用して測定する場合、スループットは低下するが)ターゲット構造によって占有される基板エリアは増加しないことになる。測定されるオフセット項K(i,λ)は、感度の指示を構造的非対称に提供し、プロセス安定性の監視に使用可能である。
[0082] 前述のターゲット構造は、測定の目的で具体的に設計及び形成されたメトロロジターゲット構造であるが、他の実施形態では、基板上に形成されたデバイスの機能部分であるターゲット構造上でプロパティを測定することができる。多くのデバイスは、規則正しい格子様の構造を有する。本明細書で用いられる「ターゲット格子」及び「ターゲット構造」という用語は、実行されている測定のために構造が具体的に提供されていることを必要としない。更に、メトロロジターゲット構造のピッチPは、スキャトロメータの光学システムの解像度限界に近いが、ターゲット部分C内でリソグラフィプロセスによって作られる典型的なプロダクトフィーチャの寸法よりはかなり大きいものであり得る。実際に、ターゲット構造内のオーバーレイ格子のライン及び/又は空間は、寸法がプロダクトフィーチャと同様のより小さな構造を含むように作ることができる。
[0083] 基板及びパターニングデバイス上で実現されるようなターゲット構造の物理格子構造に関連して、実施形態は、基板上のターゲット構造を測定する方法、及び/又は、リソグラフィプロセスに関する情報を取得するために測定を分析する方法を記述する、機械可読命令の1つ以上のシーケンスを含む、コンピュータプログラムを含むことができる。このコンピュータプログラムは、例えば、図3の装置内のユニットPU及び/又は図2の制御ユニットLACU内で、実行可能である。こうしたコンピュータプログラムを内部に記憶した、データ記録媒体(例えば、半導体メモリ、磁気又は光ディスク)も提供可能である。例えば図3に示されたタイプの既存のメトロロジ装置がすでに生産及び/又は使用されている場合、本発明は、プロセッサに修正されたステップS6を実行させ、したがって構造的非対称に対しての感度が低下した状態でオーバーレイエラー又は他のパラメータを計算させるために、更新されたコンピュータプログラム製品を提供することによって、実装可能である。
[0084] プログラムは、好適な複数のターゲット構造上の非対称測定のためのステップS2〜S5を実行するために、任意選択で、光学システム、基板サポートなどを制御するように配置可能である。
[0085] 上記で開示された実施形態は、回折ベースのオーバーレイ測定(例えば、図3(a)に示された装置の第2の測定分岐を使用して行われる測定)に関して説明しているが、原則として、同じモデルを瞳ベースのオーバーレイ測定(例えば、図3(a)に示された装置の第1の測定分岐を使用して行われる測定)に使用することが可能である。したがって、本明細書で説明する概念は、回折ベースのオーバーレイ測定及び瞳ベースのオーバーレイ測定に対して、等しく適用可能であることを理解されたい。
[0086] 光リソグラフィの分野での本発明の実施形態の使用に特に言及してきたが、本発明は文脈によってはその他の分野、例えばインプリントリソグラフィでも使用することができ、光リソグラフィに限定されないことを理解されたい。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイス内のトポグラフィが基板上に作成されたパターンを画定する。パターニングデバイスのトポグラフィは基板に供給されたレジスト層内に刻印され、電磁放射、熱、圧力又はそれらの組み合わせを印加することでレジストは硬化する。パターニングデバイスはレジストから取り除かれ、レジストが硬化すると、内部にパターンが残される。
[0087] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、イオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm若しくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)及び極端紫外光(EUV)放射(例えば、5nm〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
[0088] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気及び静電気光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか一つ、又はその組み合わせを指すことができる。
[0089] 本発明に係る更なる実施形態が、以下の番号付けされた条項に提供されている。
1. リソグラフィプロセスのパラメータを測定する方法であって、方法は、
基板上に複数のターゲット構造を提供するステップであって、各ターゲット構造は基板の異なる層上に第1の構造及び第2の構造を備える、提供するステップと、
ターゲット構造内のターゲット非対称の測定を取得するために、測定放射を用いて各ターゲット構造を測定するステップであって、ターゲット非対称は、第1及び第2の構造のミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与、並びに少なくとも第1の構造内の構造的非対称に起因する構造的寄与を備える、測定するステップと、
各ターゲット構造の少なくとも第1の構造内の構造的非対称に関する構造的非対称特性を取得するステップであって、構造的非対称特性は測定放射の少なくとも1つの選択された特性から独立している、取得するステップと、
ターゲット非対称の測定及び構造的非対称特性から、各ターゲット構造のターゲット非対称のオーバーレイ寄与を決定するステップと、
を含む。
2. 構造的非対称特性は、各ターゲット構造の少なくとも第1の構造の無次元フィンガープリント特性を備える、条項1に記載の方法。
3. ターゲット構造を測定するステップは、
測定放射を用いてターゲット構造を照明するステップ、及び各ターゲット構造によって散乱された測定放射を検出するステップと、
対応するより高次の散乱された測定放射内の強度非対称を測定するステップと、
を含む、
条項1又は2に記載の方法。
4. ターゲット非対称のオーバーレイ寄与を決定するステップは、強度非対称とターゲット非対称のオーバーレイ寄与との間に非線形周期関係が存在すると仮定するステップを含み、非線形周期関係は、構造的非対称に関するオフセット項を含む、条項3に記載の方法。
5. オフセット項は、スカラーファクタによってスケーリングされた、構造的非対称特性から構成され、スカラーファクタは、測定放射に関して少なくとも第1の配向で測定された場合、複数のターゲット構造のすべてについて一定であり、測定放射の少なくとも1つの選択された特性に依存する、条項4に記載の方法。
6. オーバーレイモデルを構築するステップを含み、オーバーレイモデルは、
構造的非対称特性によってパラメータ化された設計行列と、強度非対称の測定に関する第1の強度非対称パラメータ、
強度非対称の測定に関する第2の強度非対称パラメータによってパラメータ化された応答ベクトル、及び、
ターゲット非対称のオーバーレイ寄与及びスカラーファクタを記述するオーバーレイ寄与パラメータによってパラメータ化された、求められるべきパラメータのベクトル、
を含む、条項5に記載の方法。
7. ターゲット構造は、測定放射に関して第1の配向を有する第1の配向されたターゲット、及び、測定放射に関して第2の配向を有する第2の配向されたターゲットの、少なくとも2つのターゲットを備え、オーバーレイモデルは、第1の配向されたターゲットの測定に基づく第1の配向の方向にオーバーレイをモデリングするための、第1のオーバーレイモデルと、第2の配向されたターゲットの測定に基づく第2の配向の方向にオーバーレイをモデリングするための、第2のオーバーレイモデルとを備える、条項6に記載の方法。
8. 第1のオーバーレイモデルは第1のスカラーファクタを備え、第2のオーバーレイモデルは第2のスカラーファクタを備える、条項7に記載の方法。
9. 第1のオーバーレイモデルは第1の構造的非対称特性を備え、第2のオーバーレイモデルは第2の構造的非対称特性を備える、条項7又は8に記載の方法。
10. ターゲット非対称のオーバーレイ寄与を決定するステップは、オーバーレイ寄与パラメータを求めるためにモデルを使用するステップを含む、条項6から9のいずれかに記載の方法。
11. ターゲット構造の各々が、第1の既知の賦課バイアスを伴う第1のターゲット、及び、第2の既知の賦課バイアスを伴う第2のターゲットの、少なくとも2つのターゲットを備え、
第1の非対称パラメータは、第1のターゲット及び第2のターゲットから取得される非対称測定の差分を備え、
第2の非対称パラメータは、第1のターゲット及び第2のターゲットから取得される非対称測定の和を備える、
条項6から10のいずれかに記載の方法。
12. 第1の構造の直接測定を行うステップと、構造的非対称特性を取得するために直接測定を使用するステップとを含む、前記条項のいずれかに記載の方法。
13. 第1の構造は基板上の最下部構造であり、第1の構造の直接測定は第2の構造の形成に先立って行われる、条項12に記載の方法。
14. ターゲット非対称のオーバーレイ寄与は、既知の賦課バイアスに起因する寄与及びオーバーレイエラーに起因する寄与を備え、方法は、オーバーレイエラーに起因する寄与を決定するステップを含む、前記条項のいずれかに記載の方法。
15. 各ターゲット構造の測定を複数回実行するステップを含み、毎回測定放射を使用し、少なくとも1つの選択された特性が変動する、前記条項のいずれかに記載の方法。
16. 少なくとも1つの選択された特性は、波長及び/又は偏光を備える、前記条項のいずれかに記載の方法。
17. 構造的非対称特性を取得するステップは、複数の構造的非対称特性の線形結合を取得するステップを含み、各構造的非対称特性は異なる処理ステップの結果である、前記条項のいずれかに記載の方法。
18. リソグラフィプロセスのパラメータを測定するためのメトロロジ装置であって、条項1から17のいずれかの方法を実行するように動作可能である、メトロロジ装置。
19. 複数のターゲット構造をその上に有する基板のためのサポートと、
各ターゲット構造を測定するステップを実行するための、光学システムと、
各ターゲット構造のターゲット非対称のオーバーレイ寄与を決定するステップを実行するように配置されたプロセッサと、
を備える、条項18に記載のメトロロジ装置。
20. リソグラフィ装置を備えるリソグラフィシステムであって、リソグラフィ装置は、
パターンを照明するように配置された照明光学システムと、
パターンのイメージを基板上に投影するように配置された投影光学システムと、
条項18又は19のいずれかに係るメトロロジ装置と、
を備え、
リソグラフィ装置は、パターンを更なる基板に適用する際に、メトロロジ装置によって計算される決定されたオーバーレイ寄与を使用するように配置される、
リソグラフィシステム。
21. 好適なプロセッサ制御装置上で実行された時に、条項1から17のいずれか一項の方法をプロセッサ制御装置に実行させる、プロセッサ可読命令を備えるコンピュータプログラム。
22. 条項21のコンピュータプログラムを備える、コンピュータプログラム搬送体。
[0090] 特定の実施形態の前述の説明は、他者が当業者の知識を適用することによって、過度の実験なしに、本発明の一般的な概念を逸脱することなく、様々な適用例についてこうした特定の実施形態を容易に修正及び/又は適合させることが可能な、本発明の一般的な性質を完全に明らかにする。したがって、こうした適合及び修正は、本明細書に提示される教示及び指導に基づく、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書に記載の表現又は用語は、限定ではなく、例示による説明を目的とするものであるため、本明細書の用語又は表現は、教示及び指導に照らして当業者によって解釈されるものであることを理解されよう。
[0091] 本発明の幅及び範囲は、上述した例示的実施形態のいずれによっても限定されず、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ規定されるものである。

Claims (15)

  1. リソグラフィプロセスのパラメータを測定する方法であって、
    基板上に複数のターゲット構造を提供するステップであって、各ターゲット構造は前記基板の異なる層上に第1の構造及び第2の構造を備える、提供するステップと、
    前記ターゲット構造内のターゲット非対称の測定を取得するために、測定放射を用いて各ターゲット構造を測定するステップであって、前記ターゲット非対称は、前記第1及び第2の構造のミスアライメントに起因するオーバーレイ寄与と、少なくとも前記第1の構造における構造的非対称に起因する構造的寄与とを備える、測定するステップと、
    各ターゲット構造の少なくとも前記第1の構造における前記構造的非対称に関する構造的非対称特性を取得するステップであって、前記構造的非対称特性は前記測定放射の少なくとも1つの選択された特性から独立している、取得するステップと、
    前記ターゲット非対称の測定及び前記構造的非対称特性から、各ターゲット構造の前記ターゲット非対称の前記オーバーレイ寄与を決定するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記構造的非対称特性は、各ターゲット構造の少なくとも前記第1の構造の無次元フィンガープリント特性を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ターゲット構造を測定する前記ステップは、
    前記測定放射を用いて前記ターゲット構造を照明するステップ、及び各ターゲット構造によって散乱された前記測定放射を検出するステップと、
    対応するさらに高次の前記散乱された測定放射における強度非対称を測定するステップと、
    を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ターゲット非対称の前記オーバーレイ寄与を決定する前記ステップは、強度非対称と前記ターゲット非対称の前記オーバーレイ寄与との間に非線形周期関係が存在すると仮定するステップであって、前記非線形周期関係は、前記構造的非対称に関するオフセット項を含む、仮定するステップを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記オフセット項は、スカラーファクタによってスケーリングされた、前記構造的非対称特性から構成され、前記スカラーファクタは、前記測定放射に関して少なくとも第1の配向で測定された場合、前記複数のターゲット構造のすべてについて一定であり、前記測定放射の前記少なくとも1つの選択された特性に依存する、請求項4に記載の方法。
  6. オーバーレイモデルを構築するステップを含み、前記オーバーレイモデルは、
    前記構造的非対称特性によってパラメータ化された設計行列、及び、前記強度非対称の測定に関する第1の強度非対称パラメータと、
    前記強度非対称の測定に関する第2の強度非対称パラメータによってパラメータ化された応答ベクトルと、
    前記ターゲット非対称の前記オーバーレイ寄与及び前記スカラーファクタを記述するオーバーレイ寄与パラメータによってパラメータ化された、求められるべきパラメータのベクトルと、
    を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ターゲット構造は、前記測定放射に関して第1の配向を有する第1の配向されたターゲット、及び、前記測定放射に関して第2の配向を有する第2の配向されたターゲットの、少なくとも2つのターゲットを備え、前記オーバーレイモデルは、前記第1の配向されたターゲットの測定に基づく前記第1の配向の方向にオーバーレイをモデリングするための、第1のオーバーレイモデルと、前記第2の配向されたターゲットの測定に基づく前記第2の配向の方向にオーバーレイをモデリングするための、第2のオーバーレイモデルとを備える、請求項6に記載の方法。
  8. 前記第1のオーバーレイモデルは第1のスカラーファクタを備え、前記第2のオーバーレイモデルは第2のスカラーファクタを備える、請求項7に記載の方法。
  9. 前記第1のオーバーレイモデルは第1の構造的非対称特性を備え、前記第2のオーバーレイモデルは第2の構造的非対称特性を備える、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記ターゲット非対称の前記オーバーレイ寄与を決定する前記ステップは、前記オーバーレイ寄与パラメータを求めるために前記モデルを使用するステップを含む、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記ターゲット構造の各々が、第1の既知の賦課バイアスを伴う第1のターゲット、及び、第2の既知の賦課バイアスを伴う第2のターゲットの、少なくとも2つのターゲットを備え、
    前記第1の非対称パラメータは、前記第1のターゲット及び前記第2のターゲットから取得される前記非対称測定の差を備え、
    前記第2の非対称パラメータは、前記第1のターゲット及び前記第2のターゲットから取得される前記非対称測定の和を備える、
    請求項6から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記第1の構造の直接測定を行うステップと、前記構造的非対称特性を取得するために前記直接測定を使用するステップとを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. リソグラフィプロセスのパラメータを測定するためのメトロロジ装置であって、請求項1から12のいずれか一項の方法を実行するように動作可能であり、
    複数のターゲット構造をその上に有する前記基板のためのサポートと、
    各ターゲット構造を測定する前記ステップを実行するための光学システムと、
    各ターゲット構造の前記ターゲット非対称の前記オーバーレイ寄与を決定する前記ステップを実行するように準備されたプロセッサと、
    を備える、メトロロジ装置。
  14. リソグラフィ装置を備えるリソグラフィシステムであって、前記リソグラフィ装置は、
    パターンを照明するように準備された照明光学システムと、
    前記パターンのイメージを基板上に投影するように準備された投影光学システムと、
    請求項13に従うメトロロジ装置と、
    を備え、
    前記リソグラフィ装置は、前記パターンを更なる基板に適用する際に、前記メトロロジ装置によって計算される前記決定されたオーバーレイ寄与を使用するように準備される、
    リソグラフィシステム。
  15. 好適なプロセッサ制御装置上で実行された時に、請求項1から12のいずれか一項の方法をプロセッサ制御装置に実行させる、プロセッサ可読命令を備えるコンピュータプログラム。
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