JP2018506989A - 核酸増幅およびライブラリー調製 - Google Patents

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Abstract

非特異的な増幅副生成物の減少を伴う、複数の増幅生成物を調製するための方法およびキット

Description

本開示は核酸増幅および、特に、非特異的な増幅副生成物の減少を伴う、複数の増幅生成物を調製するための方法に関する。
次世代ゲノムシーケンシング(NGS)技術によるターゲットゲノムシーケンシングは、ヒト同一性および祖先特定、病気診断、植物生殖質の分子的特性(plant germplasm molecular characterization)、ならびに分子育種などの、生物医学および農学におけるゲノム解析のための強力なプラットフォームとなってきた。NGSプラットフォームの能力が急速に進歩する一方で、NGS用DNAライブラリーの調製が律速要因となってきた。マルチプレックスPCRは、DNAライブラリーのハイスループットな生成のための、理想的なプラットフォームである。しかしながら単一の反応によって、プライマー対の数が数組の対から数百または数千組の対にさえ劇的に増加するため、マルチプレックスPCR中におけるプライマーダイマーの形成および形成されたプライマーダイマーの次のライブラリー調製の工程における干渉が、NGSへの適用を成功させるための妨げとなっている。従って、生物医学および農業に用いるための、合理化され、ハイスループットで、低価格式の、DNAシーケンスライブラリーを調製するための手法、構成、およびキットが必要とされている。
図1Aは、本明細書で開示された方法を用いる、DNAライブラリー調製の模式図を表す。興味の対象であるDNA標的を、3’末端(プライマーの黒色部分)をホスホロチオエート結合で修飾したプライマーで、PCR増幅する。その後、PCR生成物を、T7エキソヌクレアーゼとクレノウ断片の併用によって消化し、次にT4 DNAリガーゼを用いてNGSアダプターと連結する。連結生成物を精製し、NGSプラットフォームで配列決定する。
図1Bは、本明細書で開示された方法を用いる、増幅反応からのプライマーダイマーの除去を示す。PCR中に生成する潜在的なプライマーダイマーは、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片によって小さなオリゴマーへと消化され、その結果NGSアダプターとの連結において、標的DNAのPCR断片との競合から除外される。
図2は、3’末端を4〜6個のホスホロチオエート結合で修飾したプライマーで増幅したPCR断片が、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片による消化から保護されることを説明する。サイズ分画した、消化されたPCR生成物および未消化の対照の、バイオアナライザ(BioAnalyzer)の画像を示す。(L)バイオアナライザDNA1000ラダー。(1)4個のホスホロチオエート結合を持つプライマーで増幅した未消化生成物。(2)5個のホスホロチオエート結合を持つプライマーで増幅した未消化生成物。(3)6個のホスホロチオエート結合を持つプライマーで増幅した未消化生成物。(4)非修飾の対照プライマーで増幅した未消化生成物。(5)4個のホスホロチオエート結合を持つプライマーで増幅した、消化された生成物。(6)5個のホスホロチオエート結合を持つプライマーで増幅した、消化された生成物。(7)6個のホスホロチオエート結合を持つプライマーで増幅した、消化された生成物。(8)非修飾の対照プライマーで増幅した、消化された生成物。3’末端をホスホロチオエート結合で修飾したプライマーは、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片による分解から、結果として得られるPCR断片を保護できることを、この結果は示す。
図3はT7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片の併用による消化における、プライマーダイマーの除去を示す。各プライマーの3’末端を6個のホスホロチオエート結合で修飾した。人為的なプライマーダイマーは人為的なプライマーの対によって生成し、これらの各プライマーもまた、3’末端に6個のホスホロチオエート結合を含んだ。PCR生成物およびプライマーダイマーは、種々の量のT7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片と結合させ、消化させた。サイズ分画したPCR断片およびプライマーダイマーの10%ポリアクリルアミドゲルの画像を示す。(A)PCR生成物およびプライマーダイマー。(B)各5ユニットのT7エキソヌクレアーゼとクレノウ。(C)各2.5ユニットのT7エキソヌクレアーゼとクレノウ消化。(D)各1ユニットのT7エキソヌクレアーゼとクレノウ。(E)酵素による消化なしの対照。(F)DNAラダー(Sigma-Aldrich)。ホスホロチオエート結合で修飾したプライマーでPCR増幅を行うと、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片の併用によって、プライマーダイマーを標的DNAのPCR断片から選択的に分解できることを、この結果は示す。
図4は、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片による消化後の、トウモロコシ標的DNAのPCR断片とNGSアダプターとの連結を説明する。先の図2および図3で示すように、修飾したプライマーを用いて、トウモロコシDNAを増幅した。リガーゼなしの試料およびリガーゼを用いて30または60分インキュベートした試料における、連結した標的DNAのコピー数(TaqManリアルタイムPCRによって定量化した)をプロットする。3’末端にホスホロチオエート結合を含むプライマーで増幅したPCR断片は、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片を用いて消化され、次にNGSアダプターと連結できることを、この結果は示す。
図5は、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片による消化後の、ヒトの384プレックス(plex)でのPCR断片とNGSアダプターとの連結を示す。3’末端を5個のホスホロチオエート結合で修飾した384対のプライマーのプールを用いて、ヒトDNAを増幅し、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片を用いて、PCR生成物を消化した。下記の反応で連結した標的DNAのコピー数(TaqManリアルタイムPCRによって定量化した)をプロットする。(A)アダプターの、T4 DNAリガーゼなしの対照。(B)アダプターの、T4 DNAリガーゼありの対照。(C)消化されたPCR生成物とアダプターの、T4 DNAリガーゼなしの対照。(D)未消化のPCR生成物とアダプターの、T4 DNAリガーゼありの対照。(E)消化されたPCR生成物とアダプターの、T4 DNAリガーゼありの連結テスト。T4 DNAリガーゼの酵素調製における不純物、おそらくポリヌクレオチドDNAキナーゼ、によって、対照におけるバックグラウンドでの連結反応が起こった。テストEにおける、アダプターと連結したPCR断片の濃度は約0.45nMであった。3’末端にホスホロチオエート結合を含むプライマーを用いて増幅した、高度に多重化されたヒトDNAのPCR断片は、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片を用いて消化され、次にNGSアダプターと連結できることを、この結果は示す。
図6は、エチジウムブロマイド染色した10%ポリアクリルアミドゲルの画像を表す。レーンA:未消化の、3,072プレックスのPCR生成物。レーンB:T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片で消化した、3,072プレックスのPCR生成物。レーンC:シーケンシングアダプタープライマー(sequencing adapter primer)で増幅した、3,072プレックスのライブラリーにおける未消化のライブラリー。レーンD:シーケンシングアダプタープライマーで増幅した、3,072プレックスのライブラリーにおける消化されたライブラリー。レーンE:DNAラダー(Sigma-Aldrich)。DNAラダーの下部から上部:50bp、100bp、200bp、300bp、400bp、500bpなど。レーンF:Aの対照としての鋳型なしの試料。レーンG:Bの対照としての鋳型なしの試料。レーンH:Cの対照としての鋳型なしの試料。レーンI:Dの対照としての鋳型なしの試料。レーンCおよびH(未消化)はおよそ150bpのダブレットを持ち、これはアダプターとプライマーとの(adapter-to-primer)ダイマー連結増幅生成物と一致する。レーンDおよびI(消化)はこのダブレットを欠く。T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片による消化は、ライブラリー内のプライマーダイマー連結生成物を減少させることにより、シーケンシングライブラリーの質を改善することを、これらの結果は示す。
本開示の一つの態様は、非特異的な増幅副生成物の減少を伴う、複数の増幅された核酸生成物の調製のための方法を包含する。この方法の最初の工程は、複数の増幅生成物を形成するための増幅条件下での、一以上の核酸と、少なくとも一つの増幅プライマー対との接触を含む。ここで、各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む。この方法はさらに、複数の消化された増幅生成物を形成するために、複数の増幅生成物と、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼ(proofreading polymerase)のいずれかとの接触を含む。ここで複数の消化された増幅生成物は、ヌクレアーゼ耐性の修飾基を持たないプライマーを用いて行う標準的な核酸増幅反応と比較して、非特異的な増幅副生成物のレベルが減少している。いくつかの実施態様において、非特異的増幅副生成物はプライマーダイマー生成物である。ある反復において、非特異的な増幅副生成物は、標準的な核酸増幅反応と比較して、少なくとも約50%、少なくとも約75%または少なくとも約90%減少する。一般的に、複数の消化された増幅生成物はそれぞれ、その5’末端にリン酸基を持つ。消化の工程で使用する酵素に依存して、複数の消化された増幅生成物はそれぞれ、平滑末端であるか、または複数の消化された増幅生成物はそれぞれ、3’オーバーハングを持つ。
いくつかの実施態様において、増幅される核酸はゲノムDNA、オルガネラDNA、cDNAまたはRNAである。ある実施態様において、ヌクレアーゼ耐性の修飾基は、ホスホロチオエート結合、2’O−メチル基、2’フルオロ基、またはそれらの組み合わせから選択される。特徴的な実施態様において、ヌクレアーゼ耐性の修飾基はホスホロチオエート結合である。さらなる実施態様において、5’−3’エキソヌクレアーゼは、T7エキソヌクレアーゼ、T5エキソヌクレアーゼ、ラムダエキソヌクレアーゼ、RecJ、またはそれらの組み合わせから選択される。特徴的な実施態様において、5’−3’エキソヌクレアーゼはT7エキソヌクレアーゼである。ある実施態様において、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼは、エキソヌクレアーゼI、エキソヌクレアーゼT、またはそれらの組み合わせから選択される。他の実施態様において、校正ポリメラーゼは、T4 DNAポリメラーゼ、クレノウDNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Pwo DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、Phi29 DNAポリメラーゼ、またはそれらの組み合わせから選択される。特徴的な実施態様において、校正ポリメラーゼはT4 DNAポリメラーゼまたはクレノウDNAポリメラーゼである。いくつかの実施態様において、この方法はさらに、アダプターが連結した複数の増幅生成物を形成するために、一以上のアダプターを複数の消化された増幅生成物へ連結することを含む。
本開示の別の態様は、シーケンシングライブラリーを調製するための方法を提供する。この方法は、複数の増幅生成物を形成するための増幅条件下での、複数の核酸と複数の増幅プライマー対との接触を含む。ここで、各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む。この方法の次の工程は、複数の消化された増幅生成物を形成するための、複数の増幅生成物と、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれかとの接触を含む。この方法の最後の工程は、シーケンシングライブラリーを形成するための、一以上のアダプターと複数の消化された増幅生成物との連結を含む。
本開示のさらなる態様は、非特異的な増幅副生成物を持たない複数の増幅生成物を調製するためのキットを包含する。このキットは、(a)一以上の増幅プライマー対、ここで各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む、(b)5’−3’エキソヌクレアーゼ、および(c)3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれか、を含む。
本開示の他の態様および反復は、下記により詳細に記述する。
本開示は、非特異的な増幅副生成物の減少を伴う、複数の増幅した核酸生成物の調製のための方法およびキットを提供する。この方法は、増幅プライマーを用いた、所望の標的核酸の増幅を含む。ここで各増幅プライマーは3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む。この方法はさらに、ヌクレアーゼ感応性ヌクレオチドが増幅生成物の末端から除去され、増幅反応中に形成したプライマーダイマーがヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む短いオリゴヌクレオチドに分解される(図1および図2参照)ような、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれかによる、結果として得られる増幅生成物の消化を含む。従って、本明細書で開示される方法およびキットは、次世代シーケンスのプラットフォームまたは他の下流での処理に適したライブラリーの調製のための、効率的、合理的、ハイスループットおよび低価格な方法を提供する。
I.複数の増幅生成物を調製するための方法
本開示の一つの態様は、非特異的な増幅副生成物の減少を伴う、複数の増幅された核酸生成物を調製するための方法を提供する。一般的に、この方法は、複数の増幅生成物を形成するための増幅条件下での、一以上の核酸と少なくとも一組の増幅プライマー対との接触を含む。ここで、各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性修飾基を含む。この方法はさらに、複数の消化された増幅生成物を形成するための、複数の増幅生成物と、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれかとの接触を含む。ここで複数の消化された増幅生成物は、ヌクレアーゼ耐性の修飾基を持たないプライマーを用いて行う標準的な核酸増幅反応と比較して、非特異的な増幅副生成物のレベルが減少している。
(a)増幅工程
この方法の最初の工程は、核酸を増幅するための増幅条件下での、興味の対象である一以上の核酸と少なくとも一組の増幅プライマー対との接触を含む。各増幅プライマーは3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基含むオリゴヌクレオチドである。
(i)ヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む増幅プライマー
各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む。多様なヌクレアーゼ耐性の修飾基が、本明細書で開示された増幅プライマーに含まれ得る。適切なヌクレアーゼ耐性の修飾基は、ホスホロチオエート結合、ジチオリン酸結合、ホスホロアミダイト結合、ホスホロジアミデート結合、アミド結合、2’O−メチル基、2’フルオロ基、プロピン塩基(propyne bases)、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施態様において、ヌクレアーゼ耐性の修飾基はホスホロチオエート結合であり得る。別の実施態様において、ヌクレアーゼ耐性の修飾基はホスホロチオエート結合と2’O−メチル基または2’フルオロ基の組み合わせであり得る。当業者には他の併用が可能であることがわかる。
いくつかの実施態様において、各増幅プライマーはその3’領域に、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、または10個以上のヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む。特徴的な実施態様において、各増幅プライマーはその3’領域に、4、5、6、7、8、9、または10個のヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む。ある実施態様において、各増幅プライマーはその3’領域に、5、6、7、または8個のホスホロチオエート結合を含む。各増幅プライマーはさらにその3’領域に、1、2、3、または4個の2’O−メチル基および/または2’フルオロ基を含み得る。
本明細書において、3’領域とは、オリゴヌクレオチドのプライマーにおける、分子の3’末端に最も近い部分を指す。いくつかの実施態様において、ヌクレアーゼ耐性の修飾基は、分子の3’末端の最後、最後から二番目、および最後から三番目のヌクレオチド(すなわち、3’末端から1〜3番目のヌクレオチド)内、3’末端から1〜6番目のヌクレオチド内、3’末端から1〜9番目のヌクレオチド内、3’末端から1〜12番目のヌクレオチド内、または3’末端から1〜15番目のヌクレオチド内に位置し得る。
増幅プライマーの長さは、約10ヌクレオチドから約40ヌクレオチドまで変動し得る。いくつかの実施態様において、増幅プライマーは、約10から約15ヌクレオチドの長さ、約15から約20ヌクレオチドの長さ、約20から約25ヌクレオチドの長さ、約25から約30ヌクレオチドの長さ、約30から約35ヌクレオチドの長さ、または約35から約40ヌクレオチドの長さの範囲となり得る。特徴的な実施態様において、増幅プライマーは、約18から約27ヌクレオチドの長さの範囲となり得る。
一般的に、増幅プライマーは一本鎖であり、興味の対象である核酸と相補的であり、各増幅プライマーは、DNA合成を開始するために、3’末端にヒドロキシ基を持つ。増幅プライマーは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、またはそれらの組み合わせを含み得る。ヌクレオチドは、標準的なヌクレオチド(すなわち、A、C、G、T、および/またはU)またはヌクレオチド類似体であり得る。ヌクレオチド類似体は、修飾されたプリンまたはピリミジン塩基および/または修飾されたリボース部分を持つヌクレオチドを指す。ヌクレオチド類似体は、天然に生じるヌクレオチド(例えばイノシン)または非天然に生じるヌクレオチドであり得る。ヌクレオチドの糖または塩基部分の修飾における限定されない例は、アセチル基、アミノ基、カルボキシ基、カルボキシメチル基、ヒドロキシ基、メチル基、ホスホリル基、およびチオール基の増加(または減少)、ならびに塩基における炭素および窒素原子の他原子への置換(例えば、7−デアザプリン)、を含む。ヌクレオチド類似体はまた、ロックド核酸(locked nucleic acids)(LNA)およびモルフォリノを含む。増幅プライマーはまた、2重の縮重(すなわち、R、Y、K、M、S、および/またはW)、3重の縮重(すなわち、B、D、H、および/またはV)、または4重の縮重(すなわち、N)を持つヌクレオチドの混合を含み得る。
増幅プライマーは、容易に利用できるプライマー設計ソフトウェア(例えば、Primer3、PrimerQuest Tool、NPprimer、Multiplex primer design、など)を用いて設計してもよい。一般的に、増幅プライマーは約40〜60%の平均GC含量、および約58℃から約65℃の平均融解温度(Tm)を持ち得る。増幅プライマーは標準的なオリゴヌクレオチド化学合成法によって合成でき、ヌクレアーゼ耐性の修飾基はよく知られた方法で組み入れることができる。増幅プライマーは、一以上のプライマー対、例えば、数十組のプライマー対、数百組のプライマー対、または数千組のプライマー対を含んでもよい。
増幅反応における各増幅プライマーの濃度は、例えば、プライマー対の数および標的核酸の複雑性に依存して、約1nMから約500nMの範囲となり得る。いくつかの実施態様において、各増幅プライマーの濃度は、約1〜10nM、約10〜30nM、約30〜100nM、約100〜300nM、または約300〜500nMの範囲となり得る。ある実施態様において、各増幅プライマーの濃度は約10nMから約200nMの範囲となり得る。他の実施態様において、各増幅プライマーの濃度は約5nMから約50nMの範囲となり得る。
特徴的な実施態様において、一以上の増幅プライマー対は、約20から25ヌクレオチドの長さの範囲であり、標準的なデオキシリボヌクレオチドを含み、および各プライマーの3’末端に5から8個のホスホロチオエート結合を含み得る。
(ii)標的核酸
本明細書に開示された方法によって増幅される一以上の核酸は、様々な種類であってよい。いくつかの実施態様において、標的核酸はゲノムDNAであり得る。ゲノムDNAは、細胞核、ミトコンドリア、または色素体のゲノムDNAであり得る。他の実施態様において、標的核酸は、メッセンジャーRNA(mRNA)またはノンコーディングRNA(例えば、マイクロRNA(miRNA)、長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)、遺伝子間長鎖ノンコーディングRNA(lincRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、Piwi結合RNA(Piwi-interacting RNA)(piRNA)、トランス作用性RNA(rasiRNA)、リボソームRNA(rRNA)、転移RNA(tRNA)、ミトコンドリアtRNA(MT−tRNA)、核内低分子RNA(snRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、SmY RNA、Y RNA、スプライスリーダーRNA(SL RNA)、および/またはテロメラーゼRNAコンポーネント)から転写された相補的DNA(cDNA)であり得る。特徴的な実施態様において、核酸はゲノムDNAまたはcDNAである。当業者はゲノムDNAの単離およびcDNAの調製の方法(例えば、標準プロトコル、市販のキット、など)に精通している。
標的核酸は、野生型であってもよく、一塩基多型(SNP)を含んでもよく、複数の塩基置換を含んでもよく、挿入および/または欠失(indel)を含んでもよく、および/またはエピジェネティック修飾(例えば、メチル化シトシン、その他の修飾されたヌクレオチド、など)を含んでもよい。
核酸は、真核生物、古細菌、または細菌の細胞由来でもよい。適切な真核細胞には、哺乳類細胞(例えば、ヒト、霊長類、イヌ、ネコ、家畜、動物園の動物、齧歯類、研究動物、など)、非哺乳類脊椎動物細胞(例えば、家禽、魚、カエル、など)、植物細胞(例えば、トウモロコシ、マメ科植物、イネ科植物、アブラナ科植物、など)、無脊椎動物細胞(昆虫、寄生虫、など)、真菌細胞、単細胞生物、などを含む。
(iii)増幅条件
本方法の最初の工程は、複数の増幅生成物の形成のための増幅条件下での、一以上の核酸と少なくとも一組以上の増幅プライマー対との接触を含む。一般的に増幅条件は、適切な緩衝液の存在下での、DNAポリメラーゼとデオキシリボヌクレオチド(例えば、dNTP)との接触を含む。一般的に、増幅に用いられるDNAポリメラーゼは、ポリメラーゼ活性および3’−5’校正エキソヌクレアーゼ(proofreading exonuclease)活性を持っており、さらに5’−3’エキソヌクレアーゼ活性および/またはターミナルトランスフェラーゼ活性を含んでもよい。DNAポリメラーゼは好熱性(例えば、Taq DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Tli DNAポリメラーゼ、Tfl DNAポリメラーゼ、Tth DNAポリメラーゼ、Tli DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Deep Vent DNAポリメラーゼ、Pwo DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、それらの変異体、またはそれらの組み合わせ)であってもよい。あるいは、DNAポリメラーゼは中温性(例えば、大腸菌DNAポリメラーゼI、大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウ断片、phi29 DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、T4 DNAポリメラーゼ、それらの変異体、またはそれらの組み合わせ)であってもよい。
増幅反応は、PCRに基づく増幅方法(例えば、マルチプレックスPCR、ロングレンジPCR、ルーチンPCR、高速PCR、ホットスタートPCR、タッチダウンPCR、など)、多重置換増幅(FDA)、転写増幅(TMA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、鎖置換増幅(SDA)、ループ介在等温増幅(LAMP)、ヘリカーゼ依存増幅(HAD)、ニッキング酵素増幅反応(NEAR)、ローリングサークル増幅(RCA)、またはライゲーション介在増幅であってもよい。
一つの実施態様において、核酸はPCRに基づく方法;例えばマルチプレックスPCR、によって増幅される。増幅条件は、好熱性DNAポリメラーゼ、dNTP、およびPCRに適した緩衝液(現技術でよく知られているもの)の接触を含む。各PCRサイクルは一般的に3つの工程を含む(すなわち、変性、アニーリング、および伸長);全サイクル数は約25から約50サイクルの範囲でよく、変性の工程における温度は約90℃から約100℃の範囲でよく、変性の工程における持続時間は約10秒から約10分の範囲でよい。アニーリングの工程における温度は、増幅プライマーの融解温度に依存して変動し得る。例えば、アニーリングの工程における温度は、約50℃から約65℃の範囲でよく、アニーリングの工程における持続時間は約20秒から約4分の範囲でよい。伸長の工程における温度は約68℃から約75℃の範囲でよく、伸長の工程における持続時間は約20秒から約4分の範囲でよい。最後の伸長の工程の次に、約5分、10分、またはそれ以上の間持続する、末端伸長の工程があってもよい。
(b)消化工程
本方法はさらに、複数の消化された増幅生成物の形成のための、最初の工程で形成する複数の増幅生成物と、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれかとの接触を含む。増幅生成物と5’−3’エキソヌクレアーゼとの接触は、一以上のヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドに出くわすまで、増幅生成物の5’末端からヌクレアーゼ感応性ヌクレオチドを除去する;ここで各5’末端はリン酸基を持つ(図1A参照)。3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼとの接触は、結果として得られる3’オーバーハングを除去し、また校正ポリメラーゼとの接触は、結果として得られる3’オーバーハングを除去し、および/または3’末端にアデニンオーバーハングを付加する。最終的には、複数の消化された増幅生成物は平滑末端または3’オーバーハングとなる。しかしながら、増幅反応中に生じたプライマーダイマーまたはプライマーダイマー生成物が、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼと接触すると、短いオリゴヌクレオチドが生じる(図1B参照)。結果として得られる短いオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む増幅プライマーの3’領域を含む。従って消化の工程では、下流の反応の準備のための消化された増幅生成物を生じるが、より重要なことは、続く反応からプライマーダイマー生成物が減少または除去されることである。
(i)5’−3’エキソヌクレアーゼ
エキソヌクレアーゼは、ホスホジエステル結合を加水分解し、核酸鎖のいずれかの末端からヌクレオチドを一つずつ除去する酵素である。5’−3’活性を持つエキソヌクレアーゼは5’末端からヌクレオチドを除去する。5’−3’エキソヌクレアーゼは一本鎖および/または二本鎖鋳型DNAを認識し、切断できる。適切な5’−3’エキソヌクレアーゼの限定されない例は、T7(gene 6)エキソヌクレアーゼ、T5エキソヌクレアーゼ、ラムダエキソヌクレアーゼ、RecJ、またはそれらの併用を含む。特徴的な実施態様において、5’−3’エキソヌクレアーゼはT7エキソヌクレアーゼである。
一般的に、増幅生成物と接触する5’−3’エキソヌクレアーゼの量は、約0.01から約20ユニットの範囲となり得る。いくつかの実施態様において、5’−3’エキソヌクレアーゼの量は、約0.01ユニットから約1ユニット、約1ユニットから約3ユニット、約3ユニットから約10ユニット、または約10ユニットから約20ユニット、の範囲となり得る。
(ii)3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼおよび校正ポリメラーゼ
3’−5’活性を持つ、一本鎖特異的エキソヌクレアーゼ(ssExo)は、一本鎖核酸の3’末端からヌクレオチドを除去する。適切な3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼの例は、エキソヌクレアーゼI、エキソヌクレアーゼT、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施態様において、エキソヌクレアーゼIは、大腸菌、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)(Pfu)、またはサーモコッカス・サーモフィルス(Thermococcus thermophilus)(Tth)由来であってもよい。
校正ポリメラーゼは3’−5’エキソヌクレアーゼ活性を持つが、5’−3’エキソヌクレアーゼ活性を持たない。校正ポリメラーゼは、中温性DNAポリメラーゼ、好熱性DNAポリメラーゼ、またはそれらの組み合わせであってもよい。適切な中温性の校正DNAポリメラーゼ(proofreading DNA polymerase)の限定されない例は、クレノウDNAポリメラーゼ(すなわち、大腸菌DNAポリメラーゼのクレノウ断片)、T4 DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、phi29DNAポリメラーゼ、またはそれらの組み合わせを含む。適切な好熱性の校正DNAポリメラーゼの限定されない例は、Pfu DNAポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Deep Vent DNAポリメラーゼ、Pwo DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、Taq DNAポリメラーゼ、Tli DNAポリメラーゼ、Tfl DNAポリメラーゼ、Tth DNAポリメラーゼ、Tli DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、またはそれらの組み合わせを含む。
増幅生成物と接触する3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼの量は、約0.01から約20ユニットの範囲となり得る。いくつかの実施態様において、反応に用いるDNAポリメラーゼの量は、約0.01ユニットから約1ユニット、約1ユニットから約3ユニット、約3ユニットから約10ユニット、または約10ユニットから約20ユニット、の範囲となり得る。
(iii)反応条件
反応の温度は、一般的に、消化の工程で用いる酵素の性質に依存して、変える。いくつかの実施態様において、消化は単一の温度で進行し得る。例えば、消化は、約10℃から約40℃、約20℃から約30℃、またはおおよその室温で進行してもよい。他の実施態様において、消化は二つの異なる温度で進行し得る、すなわち、1番目の温度の後に2番目の温度。例えば、1番目の温度は約10℃から約40℃、約20℃から約30℃、またはおおよその室温の範囲でよく、2番目の温度の工程では約40℃から約85℃、または約50℃から75℃の範囲でよい。消化の工程の持続時間は約5分から約180分の範囲となり得る。様々な実施態様において、反応は、約5分から約20分、約20分から約40分、約40分から約90分、または約90分から約180分、の時間で進行し得る。
いくつかの実施態様において、消化酵素は反応終了時に熱によって失活し得る。このため、特定の酵素の失活の温度に依存して、約60℃から約70℃、約70℃から約80℃、または約80℃から約90℃の範囲の温度まで、約1分から約120分の範囲の時間、反応混合物を加熱してもよい。
一般的に、複数の消化された増幅生成物は、ヌクレアーゼ耐性の修飾基を持っていないプライマーを用いて行う標準的な核酸増幅反応と比較して、非特異的な増幅副生成物のレベルが減少している。いくつかの実施態様において、非特異的な増幅副生成物のレベルは、標準的な核酸増幅反応と比べて、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%減少し得る。ある実施態様において、複数の消化された増幅生成物は非特異的な増幅副生成物をほぼ有さない。
何らかの精製の工程を介さずに、複数の消化された増幅生成物を直接、次の反応または下流の処理に用いてもよい。あるいは、消化された増幅生成物を、よく知られた核酸精製法(例えば、PCR精製キット、など)を用いて、ヌクレオチド、増幅プライマー、酵素、および塩から精製してもよい。
(c)任意の連結反応
いくつかの実施態様において、アダプターが連結した複数の増幅生成物を形成するために、複数の消化された増幅生成物を一以上のアダプターと連結してもよい。アダプターはシーケンシングアダプター(sequencing adaptor)でもよい。いくつかの実施態様において、アダプターはNGSの適用に適していてもよい。例えば、アダプターは、リニアアダプター(linear adaptor)(例えば、Illumina/Solexaアダプター、TruSeqアダプター、SOLiDアダプター、TAアダプター、NEBNextアダプター、454アダプター、バーコードアダプターなど)、 サーキュラーアダプター(circular adaptor)、またはバブルアダプター(bubble adaptor)などでもよい。いくつかの実施態様において、アダプターは一般的に平滑末端であり非リン酸化であり得る。他の実施態様において、アダプターは3’のTオーバーハングおよび5’のリン酸基を含み得る。
連結は連結酵素(すなわち、ホスホジエステル結合の形成を触媒するリガーゼ)の存在下で行う。一般的に、リガーゼは二本鎖DNAに特異的であり、平滑末端の連結またはT/Aの連結を触媒する。限定されることのない、適切なDNAリガーゼの例は、T4 DNAリガーゼ、T3 DNAリガーゼ、またはそれらの組み合わせである。特徴的な実施態様において、DNAリガーゼはT4 DNAリガーゼである。反応物に含まれるリガーゼおよびアダプターの量は、当業者の技能によって決定するため、反応条件と同じく、変更してもよい。
先に述べた方法はまた、シーケンシングライブラリーの調製に用いることができる。このためには、複数の増幅生成物を、増幅条件下において、複数の核酸と複数の増幅プライマー対との接触によって生じる。ここで、各増幅プライマーは上述のように少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む。そして、複数の消化された増幅生成物を形成するため、複数の増幅生成物を、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれかと接触する。最後に、上述のようにアダプターを消化された増幅生成物と連結し、それによってシーケンスライブラリーが形成する。
(d)下流の処理
いくつかの実施態様において、アダプターが連結した複数の増幅生成物を、次世代シーケンシング(NGS)プラットフォームを用いて、配列決定できる。NGSプラットフォームの限定されない例には、イオントレントシーケンシング、SOLiDシーケンシング、イルミナシーケンシング、ゲノムアナライザーシーケンシング(genome analyzer sequencing)、454シーケンシング、方向性ディープシーケンシング(directional deep sequencing)、ナノボールシーケンシング、一分子リアルタイムシーケンシング、などを含む。NGS技術は、臨床診断、がん診断、分子診断検査、がん治療、薬剤開発、マイクロバイオームテクノロジー、食品および農業技術、ならびに基礎研究を含む。
他の実施態様において、アダプターが連結した複数の増幅生成物または複数の消化された増幅生成物は、SNP遺伝子型判定、qPCRおよびPCRに基づく変異検出法、STR/マイクロサテライト分析、マイクロアレイに基づく技術、ならびにRFLPおよびサザンブロット解析、などの他の処理に用いてもよい。
II.キット
本開示の別の態様は、非特異的な増幅副生成物の減少を伴う、複数の増幅生成物を調製するためのキットを包含する。一般的に、各キットは(a)一以上の増幅プライマー対、ここで各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む、(b)5’−3’エキソヌクレアーゼ、および(c)3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼ、を含む。適切な増幅プライマーは先の(I)(a)(i)節に詳述され、適切な5’−3’エキソヌクレアーゼは先の(I)(b)(i)節に説明され、適切な3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼおよび校正ポリメラーゼは先の(I)(b)(ii)節に説明されている。
キットはさらに、先の(I)(c)に詳述したように、一以上のアダプターおよび/またはリガーゼを含んでもよい。キットはさらに、各酵素またはそれらの組み合わせに適切な、一以上の緩衝液を含んでもよい。
本明細書で提供されるキットは一般的に、先に詳述した方法を実行するための説明書を含む。キット内に含まれる説明書は、包装材に添付されてもよく、また添付文書として含まれてもよい。説明書は通常、書面または印刷物であるが、そのようなものに限定されない。そのような説明書を保存でき、エンドユーザーに伝えることができる、あらゆる媒体が、本開示によって意図されている。そのような媒体は、限定されないが、電子記憶媒体(例えば、磁気ディスク、磁気テープ、カセット、素子)、光学式媒体(例えば、CD ROM)、などを含む。本明細書において、用語「説明書」は、説明書を提供するインターネットサイトのアドレスを含み得る。
本発明の範囲から逸脱することなく、上記の方法およびキットに様々な変化を施すことができるため、上記の説明および下記で与えられる実施例内に含まれる全ての事柄は、説明として解釈すべきであり、限定の意味で解釈されるべきでないことを意図している。
定義
他の定義がない限り、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的用語は、本発明の当業者が通常理解する意味を持つ。下記の参考文献は、本発明で用いる多くの用語の一般的な定義を当業者に示す:Singleton et al., Dictionary of Microbiology and Molecular Biology (2nd ed. 1994); The Cambridge Dictionary of Science and Technology (Walker ed., 1988); The Glossary of Genetics, 5th Ed., R. Rieger et al. (eds.), Springer Verlag (1991); and Hale & Marham, The Harper Collins Dictionary of Biology (1991)。本明細書において、下記の用語は、他に指示がない限り、下記に帰属した意味を持つ。
本開示またはそれについての好ましい態様における要素を紹介する際、冠詞(a, an, theおよびsaid)は一以上の要素を意味することを意図する。用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「持つ(having)」は、包括的であり、記載された要素の他にさらなる要素があってもよいことを意図する。
縮重したヌクレオチドは、2重の縮重(すなわち、二種のヌクレオチドの内の一種であり得る)、3重の縮重(すなわち、三種のヌクレオチドの内の一種であり得る)、または4重の縮重(すなわち、四種のヌクレオチドの内の一種であり得る。AまたはCまたはGまたはT)を持ち得る。3重の縮重を持つヌクレオチドは、「B」(CまたはGまたはTになり得る)、「D」(AまたはGまたはTになり得る)、「H」(AまたはCまたはTになり得る)、および「V」(AまたはCまたはGになり得る)を含む。2重の縮重を持つヌクレオチドは、「K」(GまたはTになり得る)、「M」(AまたはCになり得る)、「R」(AまたはGになり得る)、「Y」(CまたはTになり得る)、「S」(CまたはGになり得る)、および「W」(AまたはTになり得る)を含む。
本明細書において、用語「相補的」または「相補性」は、特異的な水素結合を介した塩基対形成による二本鎖核酸の会合を指す。塩基対形成は標準的なワトソン−クリック塩基対(例えば、5’−AGTC−3’は、相補的な配列である3’−TCAG−5’と対になる)であってもよい。塩基対形成はまた、フーグスティーンまたは逆フーグスティーン水素結合であってもよい。相補性は通常、二本鎖領域に対して評価されるため、例えばオーバーハングは除外される。いくつかの塩基対のみが相補的だった場合、二本鎖領域における二本鎖間の相補性は部分的で、百分率(例えば、70%)で表され得る。相補的でない塩基は「ミスマッチ」である。二本鎖領域における全ての塩基対が相補的である場合、相補性はまた完全(すなわち100%)になり得る。
用語「核酸」および「ポリヌクレオチド」は、直鎖状または環状の立体構造で、一本鎖または二本鎖いずれかの形状の、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドの重合体を指す。本開示の目的のため、これらの用語は、重合体の長さについて限定するようには解釈されない。これらの用語は、天然のヌクレオチドの既知の類似体、ならびに塩基、糖および/またはリン酸部分(例えば、ホスホロチオエート骨格)を修飾したヌクレオチドを包含し得る。一般的に、特定のヌクレオチドの類似体は同様の塩基対形成の特異性を持つ;すなわち、Aの類似体はTと塩基対形成する。
用語「ヌクレオチド」は、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドを指す。ヌクレオチドは標準的なヌクレオチド(すなわち、アデノシン、グアノシン、シチジン、チミジン、およびウリジン)またはヌクレオチド類似体であってもよい。ヌクレオチド類似体は、修飾されたプリンもしくはピリミジン塩基または修飾されたリボース部分を持つヌクレオチドを指す。ヌクレオチド類似体は、天然に生じるヌクレオチド(例えば、イノシン)または非天然に生じるヌクレオチドでもよい。ヌクレオチドの糖または塩基部分の修飾における限定されない例は、アセチル基、アミノ基、カルボキシ基、カルボキシメチル基、ヒドロキシ基、メチル基、ホスホリル基、およびチオール基の増加(または減少)、ならびに塩基における炭素および窒素原子の他原子への置換(例えば、7−デアザプリン)、を含む。ヌクレオチド類似体はまた、ジデオキシヌクレオチド、2’−O−メチルヌクレオチド、ロックド核酸(LNA)、ペプチド核酸(PNA)、およびモルフォリノを含む。
核酸およびアミノ酸の配列同一性の決定における技術は、現技術で知られている。通常、そのような技術は、遺伝子としてのmRNAのヌクレオチド配列の決定および/またはそれにコードされたアミノ酸配列の決定、ならびにこれらの配列と第2のヌクレオチドもしくはアミノ酸配列との比較、を含む。ゲノム配列はまた、この方法で決定され、比較され得る。一般的に同一性は、二つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列における、それぞれ、ヌクレオチドとヌクレオチドとの、またはアミノ酸とアミノ酸との、正確な一致を示す。二つ以上の配列(ポリヌクレオチドまたはアミノ酸)は、同一性割合(percent identity)を決定することによって、比較され得る。二つの配列の同一性割合は、核酸配列またはアミノ酸配列のどちらでも、より短い配列の長さに分割され、100倍された、二つの整列した配列間の正確な合致の数である。核酸配列のおおよそのアラインメントは、Smith and Waterman, Advances in Applied Mathematics 2:482-489 (1981)によるローカルホモロジーアルゴリズムによって与えられる。このアルゴリズムは、Dayhoff, Atlas of Protein Sequences and Structure, M. O. Dayhoff ed., 5 suppl. 3:353-358, National Biomedical Research Foundation, Washington, D.C., USAによって開発されたアミノ酸置換表を用いて、アミノ酸配列に適用でき、Gribskov, Nucl. Acids Res. 14(6):6745-6763 (1986)によって規格化し得る。配列の同一性割合を決定するための、このアルゴリズムの模範的な実行は、「ベストフィット」な実用的用途におけるジェネティクスコンピュータグループ(Madison, Wis.)(Genetics Computer Group (Madison, Wis.) in the "BestFit" utility application)によって与えられる。配列間の同一性割合または類似性を計算するための、その他の適切なプログラムは現技術で一般的に知られている、例えば、別のアラインメントプログラムは、デフォルトパラメーターで用いるBLASTである。例えば、BLASTNおよびBLASTPは下記のデフォルトパラメーターで用いられ得る:遺伝コード=標準;フィルター=なし;鎖=両方;カットオフ=60;期待値=10;行列=BLOSUM62;記述(Descriptions)=50配列;分類(sort by)=ハイスコア(HIGH SCORE);データベース=非冗長、GenBank+EMBL+DDBJ+PDB+GenBank CDS translations+Swiss protein+Spupdate+PIR。これらのプログラムの詳細はGenBankのウェブサイトで見つけることができる。
下記の例は本発明のある態様を説明する。
実施例1:修飾したプライマーで増幅したPCR断片の、増幅および消化
トウモロコシのゲノムDNAは、JumpStart Taq ReadyMix (Sigma-Aldrich)を用いて、非修飾の、または修飾したプライマーで、PCR増幅した。修飾したプライマーはそれぞれ、3’末端に4〜6個のホスホロチオエート結合を含んでいた。順方向プライマーは5‘−CCACGGTGCCAAGTCCGTTTGA−3’ (SEQ ID NO:1)であり、逆方向プライマーは5‘−AGGCGACGACATGGGTCAGTCA−3’ (SEQ ID NO:2)であった。各反応混合物は200nMの各プライマーを含んでいた。PCR増幅は、最初の変性を95℃/2分;94℃/30秒、60℃/30秒、および72℃/30秒を34サイクル;および72℃/5分、で行った。その後PCR生成物を、各5ユニットのT7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片で、22℃、30分間消化した。消化されたPCR生成物をサイズ分画し、バイオアナライザ(Agilent)で定量化した。3’末端におけるホスホロチオエート結合でのプライマーの修飾は、結果として得られるPCR断片をT7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片の分解から保護したことを、この結果は示す(図2参照)。
実施例2:修飾したプライマーで増幅したPCR断片内におけるプライマーダイマーの除去
トウモロコシのゲノムDNAを、JumpStart Taq ReadyMixを用いて、順方向プライマー5‘−CCACGGTGCCAAGTCCGTTTGA−3’ (SEQ ID NO:1)および逆方向プライマー5‘−AGGCGACGACATGGGTCAGTCA−3’ (SEQ ID NO:2)で、PCR増幅した。プライマーはそれぞれ3’末端を6個のホスホロチオエート結合で修飾した。人為的なプライマーダイマーは人為的なプライマーの対によって生じ、それぞれはまた3’末端に6個のホスホロチオエート結合を含んでいた。各反応混合物は200nMの各プライマーを含んでいた。PCR増幅は、最初の変性を95℃/2分;94℃/30秒、60℃/30秒、および72℃/30秒を34サイクル;および72℃/5分、で行った。PCR生成物およびプライマーダイマーは、各5ユニット、各2.5ユニット、または各1ユニットのT7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片と、22℃、30分間結合しおよび消化され、10%ポリアクリルアミドゲル上に分散された。ホスホロチオエート結合で修飾したプライマーを用いてPCR増幅を行うと、プライマーダイマー(しかし標的DNAのPCR断片でない)がT7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片の併用によって、選択的に分解されたことを、この結果は示す(図3参照)。
実施例3:修飾したプライマーで増幅した、消化されたPCR断片とNGSアダプターとの連結
トウモロコシのゲノムDNAを、JumpStart Taq ReadyMixを用いて、順方向プライマー5‘−CCACGGTGCCAAGTCCGTTTGA−3’ (SEQ ID NO:1)および逆方向プライマー5‘−AGGCGACGACATGGGTCAGTCA−3’ (SEQ ID NO:2)で、PCR増幅した。プライマーはそれぞれ3’末端を6個のホスホロチオエート結合で修飾した。各反応混合物は200nMの各プライマーを含んでいた。PCR増幅は、最初の変性を95℃/2分;94℃/30秒、60℃/30秒、および72℃/30秒を34サイクル;および72℃/5分、で行った。その後、PCR生成物を、各3ユニットのT7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片で、22℃、30分間消化し、次に酵素を不活化するため、80℃で15分間とした。消化されたPCR生成物を、22℃で30または60分間、続いて72℃で10分間で、イオントレントP1およびAアダプターと連結した。30μLの反応物において、各反応混合物は、1μMのアダプター、5%PEG6000、および80ユニットのT4 DNAリガーゼを含んでいた。連結生成物をPCR精製キットで精製し、30μLの水に溶出した。連結した標的DNAのPCR断片を、遺伝子特異的TaqManプローブならびにP1およびAアダプターに特異的なプライマーを用いて、TaqManリアルタイムPCRで定量化した。連結した標的DNAのPCR断片の濃度は、30分および60分の連結反応において、それぞれ約0.6nMおよび1.2nMであった。3’末端にホスホロチオエート結合を含むPCR生成物を、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片で消化し、続いてNGSアダプターと連結できることを、この結果は示す(図4参照)。
実施例4:ヒトPCR断片とNGSアダプターとの連結
ヒトゲノムDNAを、KAPA HiFi HotStart ReadyMix (KAPA Biosciences)を用いて、384組のプライマー対のプールで、PCR増幅した。プライマーはNIHヒト膵臓がんシーケンシングプロジェクト(NIH human pancreatic cancer sequencing project)によって設計され、発表された多量なプライマーセットのサブセットであった。各プライマーは、プライマーの3’末端を5個のホスホロチオエート結合で修飾した。各384プレックスのPCR増幅反応物は10nMの各プライマーを含んでいた。PCR増幅は、最初の変性を95℃/2分;98℃/20秒、59℃/2分、および72℃/30秒を30サイクル;および72℃/5分、で行った。PCR生成物を、3ユニットのT7エキソヌクレアーゼおよび5ユニットのクレノウ断片で、22℃、30分間で消化し、次に75℃、20分間で熱失活した。消化されたPCR生成物を、22℃で30分間、続いて72℃で10分間で、イオントレントP1およびAアダプターと連結した。30μLの反応物において、各連結反応物は、1μMのアダプター、6%PEG6000、および80ユニットのT4 DNAリガーゼを含んでいた。連結生成物をAgencourt AMPure XP system (Beckman Coulter, Inc.)で精製し、30μLの水に溶出した。精製した生成物を、P1アダプター特異的TaqManプローブならびにP1およびAアダプターに特異的なプライマーを用いて、TaqManリアルタイムPCRで定量化した。図5に示すように、3’末端にホスホロチオエート結合を含むプライマーで増幅した、高度に多重化されたヒトDNAのPCR断片を、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片で消化し、続いてNGSアダプターと連結できた。
実施例5:消化された、および未消化の3,072プレックスのPCR生成物を含む、アダプターが連結したライブラリーの比較
3,072組のプライマー対のセットは、120から300ヌクレオチドの長さの範囲となるトウモロコシのゲノム領域を増幅するために設計された。各プライマーの3’末端を6個のホスホロチオエート結合で修飾した。トウモロコシのゲノムDNAを、この3,072組のプライマー対のプールで、PCR増幅した。標的領域のPCR増幅は、0.75ユニットのJumpStart(商標) AccuTaq(商標) LA Polymerase (Sigma-Aldrich)、300μMの各dNTP、5ngのトウモロコシのゲノムDNA、5mM MgCl、1.5%/v DMSO、50mMトリス塩酸、15mM硫酸アンモニウム(pH9.3)、0.1%ツイーン20(Tween-20)、および各プライマーが7.5nMである、3,072プレックスのプライマープールを含む10μL中で行った。PCR増幅は、最初の変性を96℃/2分;94℃/20秒、59℃/2分30秒、および68℃/30秒を34サイクル;および最後の伸長を68℃/5分、で行った。鋳型なしの対照(すなわちゲノムDNAなし)の反応を、同一条件下で実行した。
PCR後、試料を(i)ヌクレアーゼの併用で消化し、末端へdAを付加した(dA-tailed) 、または(ii)リン酸化し、末端へdAを付加した。ヌクレアーゼ消化は、10μLのPCR生成物、1.5ユニットのT7エキソヌクレアーゼ(New England BioLabs Inc.)、1.5ユニットのDNAポリメラーゼI巨大クレノウ断片(DNA Polymerase I Large Klenow Fragment) (New England BioLabs Inc.)、1.44mM DTT、および16mM MgClを含む12.5μLの反応物中で行った。消化反応では、25℃で30分間インキュベートした。消化反応後すぐに、1.25U/μL JumpStart(商標) Taq DNA Polymerase (Sigma-Aldrich)と5mM dATPとの混合物0.5μLを加え、混合した。その後、72℃で20分間、反応物をインキュベートした。この工程では、アンプリコンに3’dAオーバーハングが加わり、同時に、T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウポリメラーゼが熱失活する。比較のために、10μLのPCR生成物、0.625ユニットのJumpStart(商標) Taq DNA Polymerase (Sigma-Aldrich)、5ユニットのT4ポリヌクレオチドキナーゼ(New England BioLabs Inc.)、192μMの追加のdATP、5mM DTT、10mM MgClからなる13μLの反応物中で、未消化の試料をリン酸化し、末端へdAを付加した。リン酸化および末端へのdA付加の反応物は、37℃で30分間インキュベートし、その後酵素を熱失活させるため72℃で20分間インキュベートした。
消化された、および未消化の試料はそれぞれ、シーケンシングライブラリーを作製するため、50μLの反応物中で、イルミナシーケンシングアダプター(Illumina sequencing adapters)と連結した。各連結反応物は、800ユニットのT4 DNAリガーゼ(New England BioLabs Inc.)、700nMイルミナ社用(Illumina compatible)P5およびP7アダプター二本鎖、12%/v PEG6000、50mMトリスpH7.4、10mM MgCl、10mM DTT、および1mM ATPを含んでいた。50μLの連結反応物は、20℃で30分間インキュベートした。1μLの1:100に希釈した各ライブラリー、5μLの2x JumpStart(商標) Taq ReadyMix(商標) (Sigma-Aldrich)、ならびに200nM P5およびP7アダプター特異的PCRプライマーを用いた、10μLの反応物によるPCR増幅後、シーケンシングライブラリーは10%ポリアクリルアミドゲル上での電気泳動によって分析された。鋳型なしの対照試料もまた実行した。温度サイクルの条件は、最初の変性を95℃/2分;95℃/15秒、59℃/20秒、および72℃/20秒を18サイクル;および最後の伸長を72℃/5分、であった。
結果を図6に示す。レーンCおよびDはそれぞれ、シーケンシングアダプタープライマーで増幅した、未消化のライブラリーおよび消化されたライブラリーの試料を含んでいた。レーンHおよびIはそれぞれ、シーケンシングアダプタープライマーで増幅した、未消化のライブラリーおよび消化されたライブラリーの試料における、鋳型なしの対照試料を含んでいた。これらの各レーンにおいて、100bpにおけるマーカーのバンドの真上にバンドがあり、これはシーケンシングのアダプターとアダプターとの(adapter-to-adapter)連結増幅生成物と一致する。このバンドの上にある、未消化のレーンCおよびHにおける約150bpのバンドは、アダプターとプライマーとの二量体連結増幅生成物と一致する。消化されたレーンDおよびIには、これらのバンドは存在しない。T7エキソヌクレアーゼおよびクレノウ断片による3,072プレックスのPCR生成物の消化は、ライブラリー内のプライマーダイマー連結生成物の減少によって、シーケンシングライブラリーの質を改善することを、この結果は示す。

Claims (31)

  1. 減少した非特異的な増幅副生成物を伴う、複数の増幅された核酸生成物を調製するための方法であって、以下を含む方法:
    a)複数の増幅生成物を形成するための増幅条件下において、一以上の核酸と少なくとも一組の増幅プライマー対とを接触させる、ここで各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む;
    b)複数の増幅生成物と、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれかを接触させて、複数の消化された増幅生成物を形成する、ここで複数の消化された増幅生成物は、ヌクレアーゼ耐性の修飾基を持っていないプライマーを用いて行う標準的な核酸増幅反応と比較して、非特異的な増幅副生成物のレベルが減少している。
  2. 複数の消化された増幅生成物がそれぞれ、その5’末端にリン酸基を有する、請求項1記載の方法。
  3. 複数の消化された増幅生成物がそれぞれ、平滑末端である、または複数の消化された増幅生成物がそれぞれ、3’オーバーハングを持つ、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
  4. ヌクレアーゼ耐性の修飾基が、ホスホロチオエート結合、2’O−メチル基、2’フルオロ基、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項1から3までのいずれかに記載の方法。
  5. 5’−3’エキソヌクレアーゼが、T7エキソヌクレアーゼ、T5エキソヌクレアーゼ、ラムダエキソヌクレアーゼ、RecJ、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項1から4までのいずれかに記載の方法。
  6. 3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼが、エキソヌクレアーゼI、エキソヌクレアーゼT、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項1から5までのいずれかに記載の方法。
  7. 校正ポリメラーゼが、T4 DNAポリメラーゼ、クレノウDNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Pwo DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、Phi29 DNAポリメラーゼ、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項1から5までのいずれかに記載の方法。
  8. 非特異的な増幅副生成物がプライマーダイマー生成物である、請求項1から7までのいずれかに記載の方法。
  9. 非特異的な増幅副生成物が、標準的な核酸増幅反応と比較して、少なくとも約50%、少なくとも約75%、または少なくとも約90%減少する、請求項1から8までのいずれかに記載の方法。
  10. アダプターが連結した複数の増幅生成物を形成するために、一以上のアダプターと複数の消化された増幅生成物との連結をさらに含む、請求項1から9までのいずれかに記載の方法。
  11. 複数の消化された増幅生成物の精製なしに連結が進行する、または複数の消化された増幅生成物の精製後に連結が進行する、請求項10記載の方法。
  12. (a)の工程で用いられる一以上の核酸がゲノムDNAまたは相補的DNA(cDNA)である、請求項1から11までのいずれかに記載の方法。
  13. 各増幅プライマーの3’領域に少なくとも5つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む、請求項1から12までのいずれかに記載の方法。
  14. ヌクレアーゼ耐性の修飾基がホスホロチオエート結合である、請求項13記載の方法。
  15. シーケンシングライブラリーを調製するための方法であって、以下を含む方法:
    a)複数の増幅生成物を形成するための増幅条件下において、複数の核酸と複数の増幅プライマー対とを接触させる、ここで各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む;
    b)複数の増幅生成物と、5’−3’エキソヌクレアーゼおよび、3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれかを接触させて、複数の消化された増幅生成物を形成する;
    c)一以上のアダプターと複数の消化された増幅生成物とを連結して、シーケンシングライブラリーを形成する。
  16. 複数の消化された増幅生成物がそれぞれ、その5’末端にリン酸基を有する、請求項15記載の方法。
  17. 複数の消化された増幅生成物がそれぞれ、平滑末端である、または複数の消化された増幅生成物がそれぞれ、3’オーバーハングを持つ、請求項15または16のいずれかに記載の方法。
  18. ヌクレアーゼ耐性の修飾基が、ホスホロチオエート結合、2’O−メチル基、2’フルオロ基、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項15から17までのいずれかに記載の方法。
  19. 5’−3’エキソヌクレアーゼが、T7エキソヌクレアーゼ、T5エキソヌクレアーゼ、ラムダエキソヌクレアーゼ、RecJ、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項15から18までのいずれかに記載の方法。
  20. 3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼが、エキソヌクレアーゼI、エキソヌクレアーゼT、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項15から19までのいずれかに記載の方法。
  21. 校正ポリメラーゼが、T4 DNAポリメラーゼ、クレノウDNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Pwo DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、Phi29 DNAポリメラーゼ、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項15から19までのいずれかに記載の方法。
  22. 複数の消化された増幅生成物の精製なしに(c)の工程が進行する、または複数の消化された増幅生成物の精製後に(c)の工程が進行する、請求項15から21までのいずれかに記載の方法。
  23. (a)の工程で用いられる複数の核酸が、ゲノムDNAまたは相補的DNA(cDNA)である、請求項15から22までのいずれかに記載の方法。
  24. 各増幅プライマーの3’領域に少なくとも5つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む、請求項15から23までのいずれかに記載の方法。
  25. ヌクレアーゼ耐性の修飾基がホスホロチオエート結合である、請求項24記載の方法。
  26. 非特異的な増幅副生成物を有さない複数の増幅生成物を調製するためのキットであって、以下を含むキット:
    a)一以上の増幅プライマー対、ここで各増幅プライマーはその3’領域に少なくとも3つのヌクレアーゼ耐性の修飾基を含む;
    b)5’−3’エキソヌクレアーゼ;
    c)3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼまたは校正ポリメラーゼのいずれか。
  27. ヌクレアーゼ耐性の修飾基が、ホスホロチオエート結合、2’O−メチル基、2’フルオロ基、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項26記載のキット。
  28. 5’−3’エキソヌクレアーゼが、T7エキソヌクレアーゼ、T5エキソヌクレアーゼ、ラムダエキソヌクレアーゼ、RecJ、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項26または27のいずれかに記載のキット。
  29. 3’−5’一本鎖特異的エキソヌクレアーゼが、エキソヌクレアーゼI、エキソヌクレアーゼT、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項26から28までのいずれかに記載のキット。
  30. 校正ポリメラーゼが、T4 DNAポリメラーゼ、クレノウDNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、Vent DNAポリメラーゼ、Pwo DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ、T7 DNAポリメラーゼ、Phi29 DNAポリメラーゼ、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項26から29までのいずれかに記載のキット。
  31. 一以上のアダプターおよびDNAリガーゼをさらに含む、請求項26から30までのいずれかに記載のキット。
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