JP2018506876A - マルチキャリア通信システム - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2014年12月9日に出願された「Multicarrier Communications System」と題するオーストラリア仮特許出願第2014904976号の優先権を主張し、同仮出願の内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
参照による組み込み
H. Jin, A. Khandekar, and R. McEliece, “Irregular repeat−accumulate codes”, In Proc. Int. Symp. on Turbo Codes & Rel.Topics, pages 1−8, 2000。
M. Oerder and H. Meyr, “Digital filter and square timing recovery”, IEEE Trans.Commun., 36(5):605−612, May 1988。
南オーストラリア大学の名による「A multiuser communications system」と題する国際特許出願第PCT/AU2014/000826号。
南オーストラリア大学の名による「Synchronisation using pilots and data」と題する国際特許出願第PCT/AU2014/000139(WO2014127407)号。
南オーストラリア大学の名による「Digital communication system」と題する国際特許出願第PCT/AU2013/001501(WO2014094064)号。
南オーストラリア大学の名による「Carrier phase and amplitude estimation for phase shift keying using pilots and data」と題する国際特許出願第PCT/AU2013/001464(WO2014089634)号。
南オーストラリア大学の名による「Communication system and method」と題する国際特許出願第PCT/AU2013/001078(WO2014043760)号。
南オーストラリア大学の名による「Channel allocation in a communication system」と題する国際特許出願第PCT/AU2013/000895(WO2014026228)号。
端末とアクセス・ノードとの間にリンクを確立するステップと、
1つまたは複数のチャネル・オフセットの初期推定および追跡を行うステップと、
追跡されたチャネル・オフセットを使用して、端末によって送信される将来のパケットについての1つまたは複数のチャネル・オフセットを推定するステップと、
アクセス・ノードによって受信される総計信号が任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅を占めるように、推定される1つまたは複数のチャネル・オフセットを使用して、アクセス・ノードへの送信を、1つまたは複数のチャネル・オフセットに関して事前補償するステップと、を含む。
1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアのうち、端末がアップリンク周波数オフセットの予測を使用して事前補償することが可能なサブキャリアを判定するステップと、
1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当てを要求し、1つまたは複数のサブキャリアのうち異なる集合で送信するステップであって、要求されたサブキャリア周波数と実際のサブキャリアとの周波数の差が、サブキャリア分解能での一括事前補償を提供する、ステップと、
割り当てられたサブキャリアに関してサブキャリア間隔の残りの小数部があれば、それを事前補償するために、チャネル周波数に精細な事前補償を適用するステップとを含む。
アクセス・ノードと1つまたは複数の端末との間に1つまたは複数のリンクを確立するステップと、
1つまたは複数の端末から、1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当て要求を受信するステップと、
アップリンク・リソースを1つまたは複数の端末に割り当てるステップとを含み、割り当ては、1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れ、1つまたは複数のサブキャリアは、任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅から割り当てられ、それにより、使用中に、アクセス・ノードによって受信される総計信号が任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅を占めるようにする。
送信機と、
受信機と、
1つまたは複数のチャネル・オフセットの初期推定および追跡を行うように構成され、追跡されたチャネル・オフセットを使用して、端末によって送信される将来のパケットについての1つまたは複数のチャネル・オフセットを推定する、チャネル状態トラッカと、
端末とアクセス・ノードとの間にリンクを確立し、1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れて1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当てを要求し、推定される1つまたは複数のチャネル・オフセットを使用して、端末からアクセス・ノードへの送信を1つまたは複数のチャネル・オフセットに関して事前補償するように構成された媒体アクセス・コントローラであって、アクセス・ノードにおける受信信号は、端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅を占める、媒体アクセス・コントローラと、を備える。
送信機と、
受信機と、
端末とアクセス・ノードとの間に1つまたは複数のリンクを確立し、1つまたは複数の端末から受信される1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当て要求を受信し、1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアを1つまたは複数の端末に割り当てるように構成された媒体アクセス・コントローラと、を備え、割り当ては、1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れ、1つまたは複数のサブキャリアは、任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅から割り当てられ、それにより、使用中に、アクセス・ノードによって受信される総計信号が任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅を占めるようにする。
第3の態様による複数の端末と、
第4の態様によるアクセス・ノードと
を備えるマルチユーザ・マルチキャリア通信システム・ネットワークが提供される。
次いで、マルチユーザ・マルチキャリア通信ネットワークの方法、システム、および構成要素について説明する。我々は、アクセス・ノードAN110を含む通信システムを考察し、アクセス・ノードAN110は、リモート・ユーザ・ノード(リモート無線インターフェースを介して)およびゲートウェイ・ノード(ゲートウェイ無線インターフェースを介して)と通信する。ユーザ・ノードおよびゲートウェイ・ノードは、端末機器内に実施される。便宜のために、ユーザ・ノードおよびゲートウェイ・ノードは、総称的にユーザ端末120として参照する。さらに、端末は、2種類以上のノード能力を実施してもよい。
図4は、一実施形態による、図1に出現したアクセス・ノード110および単一のユーザ端末120のブロック図を示す。アクセス・ノード110は通信の調整を担う。この実施形態では、通信は時間スロット化され、システム・タイミングは、整数個のスロット周期の長さを持つフレームに基づく。一実施形態では、システム内のすべての通信はパケット・ベースである。システム規模のタイミング基準が、例えば全地球測位システム(GPS)または同様のもの(図4には図示せず)を介して、アクセス・ノードおよび端末の両方に提供される。一実施形態では、送信機は、1スロット周期中に、固定持続時間のパケットを出力する。
を追加することができ、ここで、Tは端末の総数であり、Sはサブキャリアの総数であり、ctsは、端末能力を表し、端末tがサブキャリアsで送信することができる場合は0に等しく、そのキャリアで送信できない場合は、何らかの正の数、例えば1に等しい。ptsは、端末tへのサブキャリアsの割り当てであり、例えば、そのサブキャリアでの送信電力の割り当てを表すことができ、または、ptsは、端末tにサブキャリアsが割り当てられない場合は0に等しく、端末tにサブキャリアsが割り当てられる場合は1に等しいバイナリ変数であってもよい。同様に、我々は、同じ形態のペナルティ関数
ここで、I[]は、x=0の場合にI[x]=0、x≠0の場合にI[x]=1となるような指示関数である。最適化問題およびパラメータの構築は、通例、システムの構成に依存する。例えば、OFDMAシステムでは、サブキャリアの数に対する制約が用いられることがあるのに対し、SC−FDMAシステムでは、「サブキャリア」は、元のOFDMAサブキャリアよりも広いこともあり得る、各SC−FDMA端末に割り当てられる周波数帯となり、その場合、各端末にそのようなより広いサブキャリアの1つのみが割り当てられるような制約を実施することができる。
1.アクセス・ノードは、各フレーム周期の先頭で少なくとも1つのダウンリンク・パケットを送信する。端末は、そのパケットを同期のために使用する。1つの実施形態では、パケットは、アクセス・ノードがそれを介して例えばチャネル管理データなどの命令を端末に提供するアドミニストレーション・データ(ADM)を含んでいる。
2.端末受信機が、リンクを確立するためにアクセス・ノード・パケットを捕捉する。端末は、以下の(場合によっては動的な)パラメータを判定する。
− ダウンリンクのパケット・タイミング・オフセット(タイミング基準と比べたパケット受信の開始)。
− ダウンリンクの周波数オフセットおよび(任意で)その変化率。
3.1つまたは複数のパケットが受信され、端末がダウンリンクとの同期を得た後、端末は、後続パケットのタイミング・オフセットおよび周波数オフセットを追跡する。
1.アクセス・ノードによって割り当てられたサブキャリアで送信を行い、割り当てではアップリンク・チャネルの影響を考慮に入れる。サブキャリアの割り当ては、サブキャリア間隔の分解能での、チャネル周波数オフセットの一括事前補償も提供する。
2.必要に応じて、サブキャリア間隔の残りの小数部があれば、それに対してチャネル周波数オフセットの事前補償を適用する。
3.スロット・タイミング境界よりも前に送信することにより、チャネル遅延を補償する。
・ 到着時間が、受信機によって予想されるパケットの開始に近く、シンボル間干渉を最小化する。
・ 到着周波数が、受信機によって割り当てられたサブキャリア・マッピングと一致し、キャリア間干渉を最小化する。
・ 信号が重なり合わない。すなわちマルチユーザ干渉がない。
媒体アクセス制御(MAC)層は、無線チャネルへのアクセスがどのように編成され、制御されるかを決定する。MAC層は、WO2014043760に記載されるように、通信システムの上位層へのインターフェース、例えばメッセージ・ネットワーキング層も提供する。
1.リンクの確立とセッション可用性の指示310、
2.アップリンク割り当ておよびセッションの確定320、
3.アップリンク・データの転送340、および
4.セッションの終了360。
フレーム同期を達成した後、端末は、永続的なダウンリンク・スロット、例えば図7に示すアドミニストレーション・スロットの1つまたは複数で、アクセス・ノードの送信314を求めてリッスンする。アクセス・ノードのMAC層(上位層がダウンリンク・データ・ソース311を取得し、データをMSDU312としてパッケージする)は、ダウンリンク・フレーム313を作成し、物理層400を通じてそれを送信する。各フレームは、知られている変調および符号化方式で送信される少なくとも1つの永続的スロットを含んでいる。端末は、アクセス・ノードの送信を受信し315、節6で説明するように、1つまたは複数のフレームの間にそれらの送信を捕捉し、復調してリンクを確立することを試み316、チャネル状態トラッカによって維持されているダウンリンクのチャネル・パラメータ推定を更新する。リンク確立基準が満たされると317、端末はアクセス・ノードに送信することができる。一実施形態では、リンク確立基準は、以下のうち1つまたは複数を含む。
・ ダウンリンクのチャネル・パラメータ推定に対する品質要件。例えば、チャネル状態トラッカが有効なステータスを報告していることによって示される。
・ 最小限の受信SNR要件、および/または、
・ アクセス・ノードおよび端末の幾何学的配置/ダイナミクスに対する要件、例えば最小限の隔たり。
端末が、送信するデータを有する(例えば送信待ち行列で待機している)場合、アクセス・ノードが利用可能であることを知らせる指示319をMAC層から受信した後、端末の上位層は、セッションを確立する321要求をMAC層に送信する322。MAC層は、次いで、アップリンク・チャネルの割り当てを要求し323、その結果、図9bに示すように、端末のPHYがその要求をアクセス・ノードに送信する324。
上記で説明したように、アップリンク割り当ては、アクセス・ノード受信機の視点を基準として、サブキャリアにインデックスを振ることによって調整される。アップリンク・チャネルは、セルの直交した集合に分割されると考えられ、各セルは、時間(スロット)および周波数(サブキャリア)におけるその位置によってインデックスが振られる。アクセス・ノードは、端末の送信機能力とアップリンク・チャネルの負荷に基づいて端末にセルを割り当てる。各割り当ては、矩形ブロックへのセルの1つまたは複数のグループ化からなり、各ブロックは、その開始および終了フレームのスロット・インデックス、ならびに、開始および終了サブキャリア・インデックスによって定められる。割り当ては、1つまたは複数のフレーム周期にわたることもできる。この手法を使用すると、端末にセルを割り当てる際の割り振りを定義するために必要なオーバーヘッドが減る。
・ スロット1010:アップリンクの時間次元はスロットに分割される。
・ フレーム1020:一フレームは整数個のスロット周期からなる。
・ サブキャリア1030:アップリンクの周波数次元はサブキャリアに分割される。
・ セル1040:セルは、所与のスロットにあるサブキャリアを表し、単一のフレームに関連して一意のインデックスを提供する。
・ パケット1050:パケットは、単一スロット内で送信され、1つまたは複数のサブキャリアにまたがる。図10aは、単一サブキャリア・パケットからなる第1のパケット1052、および複数サブキャリア・パケットからなる第2のパケット1054を示している。
・ ブロック1060:ブロックは、セルの矩形の集合であり、その開始および終了フレーム・インデックスおよびスロット・インデックス、ならびに、開始および終了サブキャリア・インデックスによって定められる。図10Aでは、第1のブロック1062は、フレーム1020の1番目のスロット1010のすべてのサブキャリアによって定められ、第2のブロック1064は、2つの隣接するサブキャリア1030の1番目のスロットを除くすべてのスロット1010によって定められる。
・ 領域1070:領域は、1つまたは複数のブロックの集合である。図10aでは、第1のブロック1062および第2のブロック1064によって領域が定められている。
・ 端末1(T1):すでにアップリンクへのアクセス権を付与されている。T1には、フレームNおよびN+1のスロット10〜16から、サブキャリア・インデックス−7が割り当てられている。
・ 端末2(T2):すでにアップリンクへのアクセス権を付与されている。T2には、フレームNおよびN+1のスロット10〜16から、インデックスが−3〜4のサブキャリアが割り当てられている。この割り振り内でのアップリンク送信の間、T2は、継続してアクセスするために割り当て要求を行う。この要求は、フレームN+2のアドミニストレーション・ダウンリンク・スロット1で応じられる。新しいアップリンク割り当ては、フレームN+2のスロット10〜13にある2つのブロックからなる。第1のブロックは、0〜4のインデックスが振られたサブキャリアを含み、第2のブロックは、サブキャリア6および7を含む。この例では、アクセス・ノードは、例えば下記で説明するように干渉を回避するために、サブキャリア5を割り当てから除外している。この例は、アップリンクの割り当て方式が非連続的な割り当てを許すことによってもたらす柔軟性の利益を強調している。
・ 端末3(T3):フレームN+1の間に、スロット9のサブキャリア・インデックス6にあるランダム・アクセス領域内で、割り当て要求メッセージを送信する。この要求は、フレームN+2のアドミニストレーション・ダウンリンク・スロット1で応じられる。端末3には、フレームN+2のスロット14〜16から、サブキャリア0および1が割り当てられる。
・ ランダム・アクセス(RA)領域は、アクセス・ノードによって割り振られ、図10bでは灰色のスロットとして示している。すべてのフレームの間、スロット9は、サブキャリア・インデックス−8〜7(灰色のスロット)から、ランダム・アクセスのために利用することができる。フレームN+2の間に、ランダム・アクセス領域は、スロット10〜16のサブキャリア−8〜−1を含むように拡張される。この例は、動的に定められるランダム・アクセス領域が、調整された割り当てとランダム・アクセスとの間でアップリンク・リソースを素早くかつ効率的に区分するために提供する利益を強調している。ランダム・アクセス領域を拡張することにより、ランダム・アクセス中の衝突の確率が低下する。
アクセス・ノードは、セルの集合をランダム・アクセス領域として割り当てる。一実施形態では、ランダム・アクセス領域は動的であり、アクセス・ノードによって告知され、維持される。アクセス・ノードは、現在のフレーム周期のランダム・アクセス領域を定めるアップリンク・マップ・メッセージをブロードキャストする。ランダム・アクセス領域は、矩形ブロックへのセルの1つまたは複数のグループ化からなり、各ブロックは、その開始および終了フレームのスロット・インデックス、ならびに、開始および終了サブキャリア・インデックスによって定められる。アクセス・ノードは、空のランダム・アクセス領域を指定することもできる。アクセス・ノードが、マルチキャスト・メッセージ(ブロードキャスト・メッセージではなく)を通じてアップリンク・マップ・メッセージを定義し、マルチキャスト・グループの中で識別された端末だけにランダム・アクセス領域の可用性を制限することも可能である。
・ チャネル・アクセスの割り当てを求める要求を送信する。および、
・ 短い一方向メッセージを送信する。
1.送信能力、予測されるドップラ偏移、および規制上の要件などの制約に基づいて、告知されたランダム・アクセス領域内でその端末が目標とすることが可能なセルを判定する。目標可能なサブキャリアの計算についてのさらなる詳細は節3.2.4で提供する。次いで、送信が所望のランダム・アクセス・セル(すなわちサブキャリア/スロット)内でアクセス・ノードに到着するように、送信を事前補償することができる。
2.ランダム・アクセス・ウィンドウにわたるランダム・アクセス・セルの目標可能な集合から、送信セルをランダムに選択する。
(a)現在のフレームで開始し、ランダム・アクセス・ウィンドウ長を有するインターバルにわたる一様ランダムな選択により、送信フレームが選択される。
(b)端末によって目標とすることが可能なすべてのセルの集合にわたる一様ランダムな選択により、送信フレーム内でセルが選択される。
端末は、
・ 節3.2.2で説明したランダム・アクセス方法を使用して、または
・ 前もって端末に割り振られた、既存の割り当てアップリンク領域内で、
アクセス・ノードにメッセージを送信することにより、アップリンク割り当てを要求する。
・ 端末のソース識別子。
・ アクセス・ノードの宛先識別子。
・ 端末で送信のために待ち行列に入れられているバイト数。これにより、アクセス・ノードはチャネル割り当て要件を判定することができる。
・ 以下のような端末能力、
− 節3.2.4で説明するように、端末によって目標可能なサブキャリア(アクセス・ノードを基準としてインデックスが振られている)。
− 物理層の支援。例えば、変調および符号化方式、送信電力能力、または代替波形の支援。
− 半二重および/または全二重動作の支援。
・ 送信に使用される送信電力。
・ 端末で測定されたSNRの推定。これをアクセス・ノードが使用して、ダウンリンクのリンク・マージンを判定することができ、いつ端末に送信するかの決定を操作することができる。
・ 端末の位置および動的情報。これをアクセス・ノードが使用して、端末にチャネル・リソースを割り当てるかどうか、およびいつ割り当てるかを決定することができる。例えば、まもなく衛星の視野から出る端末には、視野に入ったばかりの端末よりも優先度の高いアクセスを与えることができる。
・ アクセス権を付与する前にアクセス・ノードがユーザを認証できるようにする認証データ。
端末は、アップリンク周波数オフセットの予測を使用して、その端末がアクセス・ノードでどのサブキャリアを目標とすることが可能かを判定する。一実施形態では、アップリンク周波数オフセット予測は、6.2で説明するように、チャネル状態トラッカにより、アップリンク・サブキャリア間隔の整数、
、および追加的な小数成分
を表す2つの成分として提供される。
表1:目標可能なサブキャリアの集合を判定するアルゴリズム。
アップリンク割り当て要求を受信した後323 324、アクセス・ノードのMAC層は以下を行う。
・ オプションの認証データが入手できる場合は、要求の真正性を確認する。
・ 端末にアクセスを許すべきかどうかを判定する。これは、ポリシー規則の組に照らして端末を検証して端末に適用される制限を判定することを伴う場合も、または端末のクラスに基づく場合もある。
・ 要求中で指定された、待ち行列にあるバイト数に基づいて、端末との通信ウィンドウの持続時間を推定する。
・ 可用性、ならびにアクセス・ノードおよび端末の能力に基づいて、割り当てるサブキャリアを決定する。端末により目標とすることが可能なサブキャリアの計算に関するさらなる詳細は、節3.2.4で提供する。端末に割り当てられるサブキャリアの集合は、非連続的であってもよい。
・ 場合によっては推定されるリンク品質およびデータ転送要件に基づいて、アップリンクの変調および符号化方式を決定する。
・ 割り当てられた帯域幅、ならびに変調および符号化方式に基づいて、割り当て持続時間を決定する。この持続時間は、端末により目標とすることが可能なサブキャリアの集合が、割り当てられた期間にわたって有効であり続けることを保証するために、予想されるシステム・ダイナミクスおよび周波数オフセットに基づいて制限されることもある。
・ 割り当てをアクセス・ノードのアップリンク割り当てマップに追加する。
・ 端末に対応する、1つまたは複数のアップリンク・マップ要素エントリを生成する。非連続的な割り当ては、1つの端末に複数の要素を割り振ることによって定義することができる。それらの要素は、次のアップリンク・マップ・メッセージで送信され、端末に割り当てを通知する。
・ 割り当てが付与されるデバイスの識別子。これは、以下の1つであり得る。
− 端末の一意の識別子。
− 割り当てがランダム・アクセス領域に対応することを示すブロードキャスト識別子。
− マルチキャスト・グループの中の端末の集合がその割り当てをランダム・アクセスに使用できることを示すマルチキャスト識別子。
・ その割り当てによるすべての送信に使用される変調および符号化方式。
・ その割り当てによる送信に使用される送信電力レベル。
・ 割り当てられたサブキャリア領域(最小および最大のインデックス)。
・ 割り当てられたスロット領域(最小および最大のインデックス)。
・ 割り当てられたフレーム領域(最小および最大のインデックス)。
・ マルチチャネル・システムの場合、アップリンク・スロットの割り振りが適用される無線チャネルを指定するチャネル識別子。
上位層は、図9cに示すように、送信するためにMAC層にデータを提供する341。MAC層は、上位層からデータのブロックを受け取るための媒体アクセス制御サービス・データ・ユニット(MSDU)インターフェースを提供する342。MAC層は、MSDUを、チャネルで送信するためにデータのブロックにフラグメント化し(転送データ343)、次いで、アップリンクで送信するために物理層サービス・データ・ユニット(PSDU)インターフェースを介して、それらのブロックを物理層に転送する344。この文書で使用されるMSDUおよびPSDUの概念は、当業者には、既存の遠隔通信標準におけるMSDUおよびPSDUの術語との類似性を持つものとして認識されよう。ただし、この文書では、MSDUおよびPSDUの概念の使用を我々のシステムの関連で記述しており、他の状況におけるそれらの意味によって制限されない。
1.MSDUは、MACメッセージ・オブジェクトの中にパックされる。
2.MACメッセージ・オブジェクトは、MOFに区分される。MOFは、親のMSDUにある可変数のバイトを含むことができる。MOFの長さは、CTUの生成時に決定される。現在のCTUに挿入されるフラグメントの最大サイズは、利用可能な空きバイトの数に基づく。
3.MOFは、チャネル送信ユニットにパックされる。各CTUペイロードは、1つまたは複数のMOFを移送するために使用される。
端末のMAC層は、各チャネル送信ユニットを、アップリンク・ソース・ビットとして、PSDUインターフェースを通じて物理層に提供する。データは、その後、図9cのブロック340に示されるように、アップリンクで送信される。
端末送信機は、アクセス・ノードにおけるスロットの到着とサブキャリア周波数との一致を目標とするために、例えば節3.2.5で説明するアクセス・ノード割り当てを満たすために、時間オフセットおよび周波数オフセットを適用する。
、および追加的な小数成分
を表す2つの成分として提供される。
を使用して計算され、ここでSANは、例えば、アップリンク・マップ・メッセージを介して割り当てられた、アクセス・ノードで目標とすべきサブキャリア・インデックスの集合である。節7.1で説明するように、サブキャリア間隔の小数部である周波数オフセットの事前補償が物理層で適用される。
節4で説明するように、端末のMAC層は、アップリンクを通じて送信する344ために転送データを物理層400に転送し343、アップリンクの物理層受信機は、アクセス・ノードのMAC層にアップリンク・ソース・ビットの推定を提供する。アップリンクのMAC層は、図9cに示すように、PSDUデータを受信し、処理してから345、それを、さらに処理する347ためにMSDUインターフェースを介してアクセス・ノードの上位層に渡す346。
・ アクセス・ノードが、CTUが送信されたアップリンク割り当てに対応するACKビットマップを生成する。
・ 所与のセルで受信されたCTUのアクセス・ノードによる受信が成功したことを示すために単一のビットが「1」に設定され、その他の場合は「0」に設定される。
・ ビットは、直前のアップリンク周期に対応する2次元セル割り当てに従ってマッピングされる。一実施形態では、ビットは、増加していくサブキャリア・インデックスによって、次いで増加していくスロット・インデックスによって順序付けられる。
・ ACKビットマップは、図9cに示すように、対象端末に向けたダウンリンクの肯定応答メッセージ内で送信される348。メッセージは、ダウンリンク・フレームの肯定応答スロット周期、例えば図10bに示すダウンリンク・スロット2の間に、ブロードキャストCTUの中で送信される。
アクセス・ノードのMAC層は、上位層のデータ・ソースからデータを受け取り、それを、節5で説明するダウンリンクの物理層を介して、アドレス指定される端末に送信する。ダウンリンクは、マルチキャスト送信およびブロードキャスト送信にも使用されることがある。ダウンリンクは、ユーザ・データおよびネットワーク管理データを搬送することができ、例えばチャネルの追跡精度やSNRに関するフィードバック・データを端末に提供するためにも使用されることがある。受信されたデータは、端末のMAC層によって処理され、上位層に転送される。
通信セッションは、どちらかの受信機が、チャネル条件が信頼できる通信を支援することができないと考える時に終了される。端末および/またはアクセス・ノードが移動可能である場合には、受信信号強度が低くなり過ぎるために、これは通例、通過の最後に発生する。
・ ダウンリンクのチャネル・パラメータ推定に対する品質要件。例えば、チャネル状態トラッカが有効なステータスを報告していることによって示される。
・ 最小限の受信SNR要件、および/または、
・ アクセス・ノードおよび端末の幾何学的配置/ダイナミクスに対する要件、例えば最小限の隔たり。
図15は、アップリンクおよびダウンリンク両方向におけるシステムの物理層400の高水準ブロック図を示す。このブロック図は、端末402およびアクセス・ノード401の両方で行われる処理を表している。例えば、全地球測位システム(GPS)または同類のものを介して、システム規模のタイミング(および任意で位置)の基準が、アクセス・ノード(T1)および端末(T2)の両方で物理層400およびMAC層に提供される。GPSによって規制される発振器が、アクセス・ノードおよび/または端末で使用されてもよい。一実施形態では、少なくともアクセス・ノードは、GPSによって規制される発振器を備える。例えばGPSまたはプログラムされた固定座標を介して、端末および/またはアクセス・ノードでローカル位置情報が入手可能である場合もある。
・ アクセス・ノードの位置、速度、加速度、進行方向、および軌道、
・ アクセス・ノードの送信電力、ならびに
・ アクセス・ノードの送信機および受信機のシステム周波数オフセット。
この節では、効率的で信頼できるダウンリンク・データの転送を提供する、波形および受信機方法の実施形態を説明する。説明される技術は、端末受信機520においてダウンリンク・チャネル・パラメータの高品質の推定も生成する。それらのチャネル推定は、チャネル状態トラッカを機能させ、マルチキャリア・アップリンク物理層の動作を支援するのに十分に正確である。十分に正確なチャネル・パラメータ推定を提供することが可能な、ダウンリンクの代替手法がシステムを実施するために使用されてもよい。
1つの実施形態では、ダウンリンクは、250msの持続時間を持つスロットで時間スロット化され、ダウンリンク送信機は、スロット当たり1つのパケットを出力する。図16は、図15に出現したダウンリンクのベースバンド送信機510の一実施形態のブロック図を示す。初めに、バイナリ・データが任意でスクランブルされ、次いで誤り制御符号化器に入力される。符号化されたデータは、次いで、任意でインターリーブされる。次いでパイロット・データが挿入される。その結果得られた信号が次いで変調され、送信する一連のサンプルが、パルス・フィルタを使用して生成される。送信の前に、離散的トーン(正弦曲線)が任意で信号に追加される。その結果得られた複素ベースバンド信号D3が次いで、標準的な方法(例えばデジタルからアナログへの変換、フィルタリング、および選択されたキャリアへの変調)を使用して送信するために提供される。このような標準的な構成要素は図示していない。ベースバンド送信機の各構成要素については、下記で詳細に説明する。必要に応じて、ダウンリンクTx命令D2が送信機の任意のブロックに提供されてよい。
一実施形態では、MAC層は、物理層に、ダウンリンクのソース・バイナリ・デジット(ビット)の系列を送付するD1。1つの実施形態では、データは、3960ビットの系列である。
オプションのスクランブラ512は、元のソース・データに存在する可能性のある任意の構造(例えば長く連続する0または1)を取り除くために使用される、レート1コードである。これは、デジタル通信では標準的な実践である。これは、タイミングの回復を助けると共に、信号のスペクトル特性を実際のデータから切り離す。1つの実施形態では、スクランブラは加法的であり、それにより、データ系列に、多項式x7+x4+1を用いる線形フィードバック・シフト・レジスタの出力が、2を法として加算される。
誤り制御符号化器513は、冗長性を導入して、送信中に雑音からの保護を提供する。1つの実施形態では、誤り制御符号は、H.Jin, A.Khandekar, and R.McEliece, “Irregular repeat−accumulate codes”, In Proc.Int.Symp.on Turbo Codes & Rel.Topics, pages 1−8,2000のレート1/2システマティック不規則反復累積符号であり、この場合、符号の次数列は、復号器の収束を容易にするために、標準的な外部情報転送(EXIT)チャート法を使用して選択される。符号化器は、符号化の前に、1つまたは複数の知られたビットをデータ系列に挿入することもできる(ドーピングとも呼ばれる)。これは、復号器の早期の反復を支援することができる。1つの実施形態では、誤り制御符号は、低密度生成行列符号である。この場合、オプションのインターリーバは、省くことができ、変調は、WO2014094064に記載される方法のいずれかに従って、再帰的変調として選択することができる。1つの実施形態では、符号化器は、MAC層からの命令に基づいて送信符号化方式を選択する。入力データが3960の長さである一実施形態では、レート1/2符号化器は、7920ビットの符号化された系列を生成する。
オプションのインターリーバ514は、符号化器の出力を並べ替える(置換する)。この置換は受信機に知られており、そのため、デインターリーブを受信機で行うことができる。
受信機における初期捕捉を容易にするために、パイロット挿入モジュール515によってパイロット・データ(受信機に知られている)がデータ系列に挿入される。1つの実施形態では、パイロット・データは、データ系列全体に分散させることができる。1つの実施形態では、パイロット・データは、ビットの連続したブロックであり、符号化(およびインターリーブ)されたデータ系列の先頭に追加される。1つの実施形態では、パイロット・ビット系列は、「0」および「1」のビット値をほぼ同数ずつ含んでおり、それらの値は、系列中にほぼ均一に分散される。1つの実施形態では、パイロット・データは60ビットの長さであり、以下の系列からなる。
100010100110010100001001000100010101001101100011110001110001
一実施形態では、符号化データが7920ビットである場合には、7980ビットの出力系列が得られる。
変調器516は、ビットまたはビットのグループを、シグナリング・コンステレーション(複素数の有限集合。一般には直交振幅変調、または略してQAMと呼ばれる)にマッピングする。1つの実施形態では、変調器は、グレイ・マッピング4位相偏移変調(QPSK)変調器である。別の実施形態では、変調器は、複数の変調方式、例えばM−PSKおよびM−QAMを支援し、Mは、信号コンステレーション中の点の数を表す。一実施形態では、変調器は、ダウンリンク送信(Tx)命令D2を介したMAC層からの命令に基づいて、送信変調方式を選択する。
パルス・フィルタ517は、適切なスペクトル特性を得るために、シンボルごとに波形を整形するために使用される。1つの実施形態では、パルス・フィルタは、ロール・オフβ=0.5である、ルート・レイズド・コサイン・フィルタである。1つの実施形態では、ルート・レイズド・コサイン・フィルタは、長さL=7シンボルである有限持続時間インパルス応答を使用して実施される。
受信機の性能は、受信機がダウンリンク・パケットの周波数オフセットおよび時間オフセットの推定を得る能力に依存する。低軌道衛星システムとの関連では、周波数オフセットは、比較的大きくなることがある。この周波数オフセットの初期推定を容易にするために、離散的トーン・モジュール518によって離散的トーン(正弦曲線)が変調信号に加算される。1つの実施形態では、トーンの位相は、変調信号の位相にロックされる。1つの実施形態では、トーンが、受信機で変調信号成分および雑音からトーンを判別できるようにするのに十分な電力を有するように、トーンのエネルギーが最小化される。1つの実施形態では、離散的トーンは、ベースバンド信号の0Hzにあり、変調信号成分に対して−12dBの電力を有する。
ダウンリンク受信機は、1つまたは複数のアクセス・ノードからのパケット送信を受信し、アップリンクの事前補償中に使用されるチャネル・パラメータ推定を生成する役割を担う。ダウンリンク・パケットは、システムのGPSベース・フレーム・タイミングに同期して送信され、そのため、パケット・タイミングは、ローカルのGPSタイミング基準および下記で説明する時間オフセット推定技術を使用して受信機で判定することができる。フレーム構造の知識を使用して、端末に関連するとみなされるスロットの間だけ受信機を使用可能にすることができる。
・ アイドル:このモードでは、受信機は非アクティブである。
・ 初期化:このモードでは、受信機はダウリンク送信を探索し、この時点ではチャネル・パラメータ推定を有していない。ダウンリンク・パケットの探索は、予期される時間オフセットおよび周波数オフセット空間の中で行われる。例えば、衛星の応用例の場合、予想されるドップラ偏移の範囲、ドップラ速度、および時間オフセットが、軌道パラメータに基づいて分かる。電力消費を最小限にするために、例えば各システム・フレームのビーコン・ダウンリンク・スロットだけを使用するために、探索に使用されるスロットを制約することができる。
・ 追跡:このモードでは、受信機は、ダウンリンク送信の受信を開始している。受信機は、チャネル状態トラッカから得られたダウンリンク・チャネル推定を使用して、例えばチャネル状態予測に基づいて探索空間を狭めることにより、時間オフセットおよび周波数オフセットの推定を支援することができる。パケットの受信に成功すると、受信機は、チャネル推定の更新をチャネル状態トラッカに提供する。
・ タイミング・オフセットの推定
、
・ 周波数オフセットの推定
、
・ 周波数オフセットの変化率の推定
、
・ 複素ゲインの推定
、
・ SNRの推定
、
・ 有効パケット・インディケータ、および
・ パケット受信のスロット番号およびタイム・スタンプ。
図18は、一実施形態による、初期化モード5211で動作している時の捕捉およびチャネル推定モジュール521のブロック図を提供する。捕捉およびチャネル推定モジュール521は、オーバサンプリングされた受信パケット信号rd D4を入力として受け取り、チャネル・パラメータ推定C1を提供する。
を、ドップラ速度(ラジアン/秒2)の指示値とする。この値は、例えば、ドップラ速度の範囲の中点、または何らかの他の値とすることができる。第1のステップとして、受信されたサンプルに複素指数
を乗算することにより、このドップラ速度が受信信号から取り除かれ、ここで、時間インデックスtは、サンプル・インスタンスに対応する値を取る。
(ラジアン/秒)が粗周波数推定器5213によって算出される。この粗オフセットは、
で乗算することによって取り除かれる。任意で、離散的トーン(節5.1.8)がフィルタ5215によって取り除かれてもよい。その結果得られた信号が、次いで時間オフセット推定器5216に供給され、時間オフセット推定器5216は、スロット境界に対する時間的オフセット
を推定する。信号は次いで、送信パルスに整合させられたパルス整合フィルタ5217に供給される(節5.1.7)。このフィルタ5217のサンプル・インスタンスは、時間オフセット推定
に従って設定される。次いで、その結果得られたシンボル・レート信号が、精細な周波数推定器モジュール5218によって使用されて、複素信号ゲインの推定
、周波数オフセットの精緻化(精細な周波数オフセット
)、および周波数変化率
を見つける。次いで、周波数オフセットの最終的推定
が、初期粗周波数オフセットと精細な周波数推定との和として得られる。周波数変化率の最終的推定は、初期粗周波数変化率と、精細な周波数変化率推定との和として得られる。
は、予想されるドップラ速度の範囲の中点に初期化される。捕捉有効信号は、粗周波数推定器5213から来る有効な信号と、精細な周波数推定器モジュール5218に対する論理AND演算によって生成され、すなわち、出力は、両方の入力が有効であることを示す時、かつその時に限り、有効であることを示す。
が、
にとって替わり、周波数率予測
が
にとって替わる。追跡モードでは、時間オフセット探索ウィンドウは、チャネル状態トラッカから提供される時間オフセット推定を使用して狭めることができる。追跡モードの間は、周波数率探索ウィンドウは、周波数率推定誤差の予想される低下を考慮して狭められることがある。チャネル状態トラッカ600が無効なステータスを指示する場合、受信機は再び初期化モード5211に切り替えられる。初期化モードへの復帰は、無効なチャネル状態トラッカ・ステータスが最初に示された時、またはある時間ウィンドウ内に何らかの回数の指示が発生すると、行われることが可能である。
は、離散的トーンの周波数を減算することによって、ペリオドグラムの最大絶対値に対応する周波数から獲得される。
の乗算によって調節され、ここで、tは、今度は、シンボルの時間インスタンスである。次に、この補償された信号が、WO2014089634のアルゴリズムのいずれかに提供される。これは、信号のゲインおよび位相の推定、ならびに対応する平方誤差を返す。この平方誤差が、先行するグリッド・ポイントから得られた平方誤差のどれよりも低い場合、複素ゲイン推定
は、この現在の推定に設定される。平方誤差の値は、また、これまでに見られた最良値として記憶される。精細な周波数推定
および周波数率推定
は、そのグリッド・ポイントの対応する値に設定される。次に、アルゴリズムは、次のグリッド・ポイントに進む。すべてのグリッド・ポイントが考慮されると、プロセスは終了し、アルゴリズムは、値
を出力する。1つの実施形態では、完了時に、複素ゲイン推定に対応する平方誤差が閾値と比較される。平方誤差が閾値よりも低い場合は、出力が有効と宣言され、そうでない場合は無効と宣言される。閾値は、あらかじめ選択され、実験によって決定することができる。
復調および復号モジュール522のブロック図が図21に示される。このモジュールは、入力として、オーバサンプリングされた受信パケット信号rdおよびチャネル・パラメータ推定を受け取る。モジュールは、復号器の成功を示すものである、復号されたダウンリンク・データの硬判定D5と、SNRの推定とを提供する。
チャネル取り除きブロック523は、通信チャネルの(推定される)影響を取り除く。推定される周波数オフセットおよび周波数率が、残存信号rd[t]に複素正弦曲線を乗算することによって取り除かれて、
を取得し、ここで、離散的時間インデックスtは、サンプルをインデックス付けする。一実施形態では、複素ゲインに対する補償は2つのステップで実行され、第1にr’d[t]サンプルを回転させて、
を取得し、ここで、
は
の位相である。次に、回転されたサンプルが、チャネル取り除きブロックから出力される。第2のステップは、パルス整合フィルタの出力において実行され、シンボルは、複素ゲイン推定の大きさ
によって除算される。別の実施形態では、複素ゲインの補償は、r’d[t]サンプルを複素ゲイン推定
で除算することによって行われる。推定された時間オフセット
は、2つの成分、すなわち、サンプル周期の整数と小数(サブサンプル)オフセットとからなるとみなすことができる。サンプル周期の整数は、時間インデックスの再インデックス付けを介して取り除かれる。残りの小数オフセットは、パルス整合フィルタのサンプル・タイミングで対処される。
トーン取り除きブロック524はオプションであり、サンプル・レートで離散的トーンを取り除く。1つの実施形態では、離散的トーンは、非コヒーレント・フィルタを介して取り除かれる。別の実施形態では、離散的トーンは、コヒーレントに減算される(除去)。1つの実施形態では、ベースバンド信号から0Hzのオフセットのところにある離散的トーン(節5.1.8で説明される)が、DCブロッキング動作を使用して取り除かれる。DCブロッキングは、サンプルが整合フィルタに入力される前に、まずサンプルにわたる複素平均を計算してからその平均をすべてのサンプルから減算することによって、サンプルに対して行われる。
パルス整合フィルタ525は、信号をシンボル当たり1つのサンプルに変換する。パルス整合フィルタ525は、節5.1.7で選択されたパルス形状に整合させられた(インパルス応答が時間反転複素共役である)デジタル・フィルタである。サンプリング・インスタンスは、
の小数オフセット成分に従って選択される。
任意で、パルス整合フィルタの前に離散的トーンが取り除かれていない場合、それは、トーン除去モジュール526によるコヒーレントな除去によって、シンボル・レベルで取り除くことができる。これは、サンプル・レートでのコヒーレント除去と比較して、複雑さを低減させる。
(任意でトーン除去後の)パルス整合フィルタの出力は、信号対雑音比(SNR)を推定するために使用される。節5.1.5で説明したように、送信信号は、パイロットおよびデータを搬送する。Pを、パイロット・シンボルの位置を記述するシンボル・インデックスの集合とし、Dを、データ・シンボルに対応するシンボル・インデックスの集合とする。したがって、送信信号は、
#1 上記以外
として推定され、
ここで、p[i]は、受信機に知られているパイロット・シンボルであり、
は、未知のデータ・シンボルについての硬判定である。集合PおよびDは、互いに素、すなわち、P∩D=φであり、和集合P∪Dは、シンボルが送信される、それらのインデックスのすべてを含む。
の複素共役を乗算することによって達成される。次に、
と表されるSNRの推定が、
として取得され、ここで、
および
は、変調ストリッピングされた信号
の平均および分散の推定であり、
によって与えられ、ここで、S⊆P∪Dである。すなわち、部分集合、またはすべてのパイロット・シンボルおよびデータ・シンボルを使用することができる。
を、任意の知られているSNR推定器に置き換えてもよい。
軟復号器モジュール528は、以下のステップを行う。
1.パイロットを取り除く
送信系列に導入されたいずれのパイロット系列は、パイロット位置を削除することによって取り除かれる。
2.復調
復調器が、複素受信シンボルおよび送信変調方式に基づいて、対応するビットの軟判定(対数尤度比)を算出する。これらの算出は、例えば、最大事後確率(MAP)アルゴリズムまたはそのアルゴリズムの任意の類似物を使用して実行することができる。
一実施形態では、MAC層が、送信機で使用された変調方式を復調器に指示する。
3.デインターリーブ
軟判定の系列をデインターリーブし、デインターリーバは、送信機で行われるインターリーバ動作の逆を行う。
4.前方誤り訂正
和積アルゴリズム、BCJRアルゴリズム、またはそれらの類似物のいずれかを含むことができるが、それらに限定されない、復号アルゴリズムを使用して、前方誤り訂正符号を復号する(節5.1.3)。復号アルゴリズムは、軟入力または硬入力(復調器の軟判定に硬判定を行うことによって得られる)を受け取ることができる。復号アルゴリズムは、軟出力または硬出力を提供することができる。1つの実施形態では、復号器の軟出力は、外因性対数尤度比(または他の任意の表現、例えば確率)である。別の実施形態では、復号器の軟出力は、事後対数尤度比、または外因性対数尤度比と事後対数尤度比との関数である。
復号器は、データの硬判定を、直接(硬出力復号器の場合)、または軟出力復号器の出力に硬判定を行うことによって提供する。
一実施形態では、MAC層が、送信機で使用された符号化方式を復号器に指示する。
5.復号有効
復号結果から、有効な符号語が得られたことを宣言する指示が導出される。一実施形態では、有効な復号は、誤り訂正符号の満たされていないパリティ・チェック式がない場合に宣言される。
デスクランブル動作は、節5.1.2で説明したオプションのスクランブラの作用を逆にする。一実施形態では、デスクランブラ529は、スクランブラ512と同じ機能を行い、同じ多項系列を使用する。有効な復号が宣言された場合は、復号されたダウンリンク・ビットである復号器出力(またはオプションのスクランブラ出力)D5が、さらなる処理および、可能性としてはさらなる検査および検証のためにMAC層に渡される。有効な復号の場合は、チャネル状態トラッカ600に通知され、パケットから行われた受信機チャネルおよびSNRの推定が提供される。受信機が初期化モードにある場合は、復号器成功(または、任意で、MAC層からのさらなる検証に合格した旨の通知)の後、受信機を次いで追跡モードに切り替えることができる。追跡モードに入ると、受信機は、次いでチャネル状態トラッカ600からのチャネル予測を使用して、後続のパケットを処理することができる。
チャネル状態トラッカ600は、図15に示すように、ダウンリンク・チャネルから得られる時間および周波数推定を使用して、チャネル状態パラメータを追跡し、予測する役割を担う。ダウンリンク受信機からチャネル状態トラッカに送付されるチャネル・パラメータ推定は、パケット受信の時間でタイム・スタンプが付されている。アップリンク・チャネルのアクセス方法は、チャネル伝搬遅延および周波数オフセット挙動の正確な推定を必要とする。チャネル状態トラッカ600は、要求があった時にそれらの推定を生成し、それがアップリンクの送信要件を満たすのに十分な品質であることを保証する役目を有する。MAC層302は、フレーム構造の知識と送信機および受信機動作の状態とに基づいて、チャネル状態トラッカ600を制御し、必要に応じてそれを起動してチャネル状態予測を生成させる。
・ 時間オフセットの追跡および推定。
− 現在のチャネル時間オフセット(伝搬遅延)の推定および品質の指標を記憶し、追跡する。
− 現在入手可能な推定とそれらの品質に基づいて、チャネル伝搬遅延推定および品質メトリックを予測する。
・ 周波数オフセットの追跡および推定。
− 現在のチャネル周波数オフセットおよび周波数オフセットの変化率の推定を、対応する品質指標と共に記憶し、追跡する。
− システム構成要素から生じる周波数オフセットの推定を記憶し、追跡する。
− 周波数オフセットおよび周波数変化率の推定および品質メトリックを予測する。
・ 有効ステータス・インディケータ:
− チャネル状態トラッカ600は、時間および周波数予測の品質メトリックをアップリンクの動作許容要件と比較することにより、有効ステータス・インディケータ出力を生成する。それらの要件は、ローカルに記憶しておくことができ、アクセス・ノードによって更新を発行することができる。有効なステータスの宣言は、チャネル状態トラッカが、アップリンク動作を許可するのに十分な精度の推定を提供できることを意味する。
チャネル時間オフセットは、GPS時間と、ダウンリンク・パケットの受信から生じる時間オフセット推定とを使用して推定される。一実施形態では、GPS時間の同期は、一方でタイミング誤差分散の推定も維持しながら、ローカルGPS受信機からの1PPS出力との同期を通じて達成される。1つの実施形態では、ダウンリンク受信機から出力される時間オフセット推定は、同期されたシステム時間を基準とするパケット開始時間推定を提供する。この推定は、受信パケットの信号品質およびシステム時間誤差分散に基づく誤差分散を有する。システム時間基準は、パケット開始時間推定と組み合わされて、チャネル時間オフセット予測
およびその分散を生成するために使用される。
を使用して、アップリンク送信の開始を事前補償する。チャネル時間オフセット予測は、追跡モード中の捕捉およびチャネル推定を助けるためにダウンリンク受信機にもフィードバックされる。
1つの実施形態では、チャネル状態トラッカ600は、タイム・スタンプが付されたパケットごとの周波数オフセットおよび周波数変化率推定をダウンリンク受信機から得る。チャネル状態トラッカは、それらの推定を使用してダウンリンク周波数オフセット
を予測する。チャネル状態トラッカは、システム構成要素が原因で生じる周波数オフセットの知識を使用して、チャネルによって引き起こされる周波数オフセット
および周波数オフセットの変化率
を予測する。チャネル状態トラッカは、アップリンク・サブキャリア間隔の整数
および追加の小数成分
を表す2つの成分として、アップリンク周波数オフセットの事前補償のための予測も提供する。
ここで、
は、ダウンリンク受信機によって提供される周波数オフセット推定であり、
は、アクセス・ノード送信機についてのシステム周波数オフセット推定であり、
は、端末受信機についてのシステム周波数オフセット推定である。1つの実施形態では、チャネル状態トラッカは、事前補償のためのアップリンク周波数オフセット予測を生成する際に、アップリンク・システム周波数オフセット推定
を含め、ここで、
は端末送信機についてのシステム周波数オフセット推定であり、
は、アクセス・ノード受信機についてのシステム周波数オフセット推定である。
と、追加の小数成分
とを表す2つの成分に分けられ、
ここで、fΔは、節7.1.7で論じるようにサブキャリア間隔(Hz)である。演算Q(A,B)は、AをBで割った商を返す。演算R(A,B)は、AをBで割った余りを返す。
の推定は、上記のようにダウンリンク・システム周波数オフセットを調節した後の、最近受信されたダウンリンク・パケットから得た周波数オフセット推定(例えば、最新の2つの受信パケット間の周波数の変化)を使用して計算される。この場合、チャネル状態トラッカは、周波数変化率の推定を提供しないダウンリンク受信機の実施形態を支援することができる。1つの実施形態では、予測は、周波数変化率の推定を周波数オフセット推定に適用することによって行われる。1つの実施形態では、システム周波数オフセットは、更新された値が提供される時点まで一定した値を保つものと仮定される。この場合、周波数オフセットの変化率は、チャネルによって引き起こされると仮定される。チャネルの対称性が仮定され、チャネルによって引き起こされる周波数オフセットの変化率
が、アップリンクおよびダウンリンク両方に使用される。
がアップリンク・サブキャリアの選択で使用され、
および
がチャネル事前補償ブロックによって使用される。1つの実施形態では、予測されるダウンリンク周波数オフセット
、および周波数変化率
は、追跡モード中の捕捉およびチャネル推定を助けるために、ダウンリンク受信機にもフィードバックされる。
1つの実施形態では、アップリンクは、アクセス・ノードによって調整される直交周波数分割多元接続(OFDMA)送信方式を使用し、チャネルの事前補償は、チャネル状態トラッカからの出力を使用して端末送信機にて行われる。図22は、図15に出現した、端末のアップリンク・ベースバンド送信機710の一実施形態のブロック図を示す。送信機は、アクセス・ノードに送信するアップリンク・ソース・ビットを受け付ける。物理層は、MAC層からソース・ビットのブロックを受け取る物理層サービス・データ・ユニット(PSDU)インターフェースを提供する。1つまたは複数のPSDUが、単一のアップリンク・パケット(時間スロット)内で送信されることが可能である。一実施形態では、PSDUの長さは、各PSDUが単一のサブキャリアを使用して送信されるように選択される。他の実施形態では、PSDUの長さは、複数のサブキャリアにまたがって送信することによって増大される場合もある。MAC層は、節3で説明したように、送信に使用すべきサブキャリアおよび時間スロットを物理層に指示する。必要に応じて、送信機の任意のブロックにアップリンクTx命令が提供されてもよい。
1つの実施形態では、アップリンクは時間スロット化される。時間スロットの持続時間は、通信チャネルの予想される挙動に基づいて選択することができ、例えばチャネルのコヒーレンス時間を考慮する。一実施形態では、時間スロットは、250msの持続時間を有するように選択され、アップリンク送信機は、スロット当たり1つの(任意でマルチキャリアの)パケットを出力する。他の実施形態は、50ms、100ms、150ms、または200msなど、異なるスロット時間持続時間を使用してもよい。図22は、アップリンク・ベースバンド送信機710の一実施形態のブロック図を示す。バイナリ・ソース・データが、PSDU単位で誤り制御符号化器に入力される。各PSDUに対応する符号化データが、(任意で)インターリーブされる。パイロット・データが、サブキャリア単位で挿入される。その結果得られる信号が、次いで変調され、(任意で)スクランブルされる。このプロセスは、すべてのPSDUに繰り返され、その結果、周波数領域シンボルを含んでいるバッファの集合が得られ、サブキャリア当たり1つのバッファがある。周波数領域シンボル・バッファは次いで時間領域に変換される。時間領域のパケット処理は、(オプションの)巡回プレフィクス付加、(オプションの)時間領域ウィンドウ設定/フィルタリング、およびチャネル事前補償を含む。その結果得られる複素ベースバンド信号は、次いで、標準的な方法(例えばデジタルからアナログへの変換、フィルタリング、および選択されたキャリアへの変調)を使用して送信するために提供される。それらの標準的な構成要素は図示していない。ベースバンド送信機の各構成要素については下記で詳細に説明する。
1つの実施形態では、MAC層302は、物理層に、アップリンクのソース・ビットの1つまたは複数の系列(PSDU)を送付する。一実施形態では、各PSDUは、440ビットの系列である。1つの実施形態では、ソース・ビットは、節5.1.2で説明したように、符号化の前にスクランブルすることができる。
誤り制御符号化器は、冗長性を導入して、送信中に雑音からの保護を提供する。1つの実施形態では、誤り制御符号は、H.Jin, A.Khandekar, and R.McEliece.Irregular repeat−accumulate codes.In Proc.Int.Symp.on Turbo Codes & Rel.Topics, pages 1−8,2000に開示される、レート1/2システマティック不規則反復累積符号であり、ここで、符号の次数列は、復号器の収束を容易にするために、標準的なEXITチャート法を使用して選択される。符号化器は、符号化の前に、1つまたは複数の知られているビットをデータ系列に挿入することもできる(ドーピングとも呼ばれる)。これは、復号器の早期の反復を助けることができる。1つの実施形態では、誤り制御符号は、低密度生成行列符号である。その場合、オプションのインターリーバは省略してもよく、変調は、WO2014094064に記載される方法のいずれかに従って、再帰的変調として選択することができる。1つの実施形態では、符号化器は、MAC層からの命令に基づいて、送信符号化方式を選択する。一実施形態では、入力データが長さ440である場合、レート1/2符号化器は、880ビットの符号化系列を生成する。
オプションのインターリーバ713は、符号化器の出力を並べ替える(置換する)。この置換は受信機に知られており、そのため、デインターリーブを受信機で行うことができる。
受信機におけるチャネル推定および訂正を容易にするために、パイロット挿入モジュール714によって、データ系列にパイロット・データ(受信機に知られている)が挿入される。1つの実施形態では、パイロット・データは、データ系列全体に分散させることができ、分散は、受信機における残存周波数オフセットの推定を助けるように選択される。1つの実施形態では、48ビットのパイロット・データが、サブキャリアごとに使用される。1つの実施形態では、(オプションの)下流シンボル・スクランブラが存在し、一定値を取る「1」のパイロット・ビットが変調の前に挿入され、したがって、その結果、シンボル・スクランブラの入力においてパイロット・シンボル値が一定になる。変調されたパイロット・シンボルの最終値が次いでスクランブラによって設定される。別の実施形態では、下流シンボル・スクランブラは存在しない。その場合、パイロット・ビット値は、変調されたパイロット・シンボル値がシンボル・スクランブリングの場合について説明したものと同等になる系列を使用して設定され、サブキャリア番号に依存することに留意されたい。パイロット・ビット値は、オフラインで生成して参照表に記憶されるか、または線形フィードバック・シフト・レジスタを使用して送信時に生成されることが可能である。
・ グループ1:70〜73、102〜105、
・ グループ2:214〜217、246〜249、および
・ グループ3:358〜361、390〜393。
この場合、グループ間間隔は144シンボルであり、下位グループ間の間隔は32シンボルである。
変調器715は、ビットまたはビットのグループを(QAM)シグナリング・コンステレーションにマッピングする。1つの実施形態では、変調器は、グレイ・マッピングQPSK変調器である。別の実施形態では、変調器は、M−PSKおよびM−QAMなど複数の変調方式を支援し、ここでは、Mは、信号コンステレーション中の点の数を表す。1つの実施形態では、変調器は、MAC層からの命令に基づいて、送信変調方式を選択する。一実施形態では、変調器入力が928ビットである場合、464シンボルのQPSK変調器出力が生成される。
データ・シンボルは、任意で、シンボル・スクランブラ716によって複素スクランブリング系列でスクランブルされる。一実施形態では、シンボルは、送信されようとするサブキャリアに固有の疑似ランダムQPSK系列でスクランブルされ、したがって、サブキャリアごとに固有のパイロット・シンボル系列も生成する。一実施形態では、例えば多項式x7+x4+1を用いる線形フィードバック・シフト・レジスタを使用して、疑似ランダム・バイナリ系列(PRBS)生成器から、バイナリ・スクランブリング系列が得られる。受信機を基準とした目標サブキャリア・インデックスを使用してスクランブラを初期化し、それにより各サブキャリアに固有の系列を生成する。スクランブラ出力ビットは、ペアで読み込まれ、QPSKスクランブリング・シンボルにマッピングされる。スクランブリング・シンボルに、次いで、変調器出力シンボルが乗算される。これにより、実質的に各シンボルの位相を0,±π/2、またはπだけ回転させる。一実施形態では、スクランブルされた出力シンボルは、次のように、入力シンボルの実数成分および虚数成分を再割振りし、符号を反転させることによって効率的に得られる。スクランブラ出力ビットb1およびb2を、それぞれPRBS出力ペアの第1および第2のビットとし、表2に示される複素入力シンボルa+jbに変換(位相回転)を適用する。
表2:シンボル・スクランブラの動作。
すべてのサブキャリアのスクランブルされた変調シンボルは、周波数領域シンボル・バッファの集合を形成する。1つの実施形態では、PSDUの長さは、各PSDUが単一のサブキャリアを使用して送信されるように選択される。他の実施形態では、単一のPSDUが複数のサブキャリアにまたがって送信される場合もある。PSDUに対応する周波数領域バッファの長さが、アップリンク・パケットの中で整数個のサブキャリアを埋めない場合は、冗長なシンボルまたは無作為に生成されたシンボルでバッファをパディングすることができる。
(オプションの)巡回プレフィクス挿入ブロック718は、OFDM送信の場合に標準的な実践であるように、各OFDMシンボルの末尾からサンプルをコピーし、それをシンボルの先頭に付加する。巡回プレフィクスの長さは、通例、予想されるマルチパスの遅延拡散に従って選択される。一実施形態では、巡回プレフィクスは、受信機におけるシンボル・タイミングの不一致に対する頑強性ももたらし、したがって、巡回プレフィクスの長さを選択する際には受信機要件が考慮される。さらに、巡回プレフィクスによって提供されるシンボル間のガードは、時間領域ウィンドウ設定/フィルタリングの結果生じる可能性のある潜在的なシンボル間干渉を低減する。ブロックの出力で、巡回プレフィクスが付されたシンボルが共に連結されて、連続した時間領域信号を生成する。一実施形態では、64kHzのサンプリング・レートである32点IFFTの場合、2サンプル(31.25μs)の巡回プレフィクス長が選択される。
(オプションの)時間領域ウィンドウ設定/フィルタリング・ブロック719は、シンボル遷移を滑らかにするために、時間領域ウィンドウ設定またはFIRフィルタリングのどちらかを適用する。この動作は、帯域外放射を低減させる。1つの実施形態では、このブロックは、巡回プレフィクス挿入ブロックから出力された、隣接する時間領域OFDMシンボルの間に時間領域シンボル遷移ウィンドウを適用する。各シンボルの先頭および末尾にあるL個のサンプルにレイズド・コサイン・ウィンドウが適用される。前のシンボルは、巡回拡張され、次いで遷移ウィンドウで成形された後、現在のシンボルの成形された先頭部と組み合わせられる。1つの実施形態では、巡回プレフィクス長とウィンドウ重なり持続時間とは同じである。現在のシンボルの巡回プレフィクス領域は、ウィンドウによって整形された巡回プレフィクス(ランプ・アップ)に加えて、ウィンドウによって整形された前のシンボルの巡回拡張(ランプ・ダウン)を含んでいる。したがって、シンボル遷移は、各シンボルの巡回プレフィクス領域の中で完結する。巡回プレフィクス長が2サンプルである1つの実施形態では、L=2サンプルのウィンドウ重なり持続時間が選択される。
チャネル事前補償ブロック7110は、チャネル状態トラッカによって提供されたチャネル・パラメータ推定を使用して、アップリンク・チャネルの影響を打ち消す。単位振幅フェーザ(phasor)を用いた複素乗算を介して、周波数シフトおよび率の事前補償が離散時間領域送信信号x[t]に行われる。フェーザの位相プロセスは、チャネル状態トラッカによって提供される、周波数オフセットの小数成分
、および周波数率
についてのアップリンクの事前補償値を取り除くように設定される。周波数が補償された離散時間領域アップリンク信号xc[t]は、
によって生成され、ここで、離散時間インデックスtは、サンプルをインデックス付けする。
アップリンク受信機は、1つまたは複数の端末を発信元とするマルチキャリア・アップリンク信号の復調および復号を担う。アップリンクの波形設計は、アクセス・ノードにおける効率的な受信機実施を可能にする。この特徴は、アクセス・ノードが衛星に搭載されている場合に特に有用である。チャネルの事前補償は、ダウンリンク受信機およびチャネル状態トラッカからもたらされる正確な推定を使用して端末で行われる。アップリンク信号は、わずかな残存周波数オフセットおよび複素ゲインの訂正のみを必要とする。受信機は、低い複雑さの独立したサブキャリア・チャネルの推定および訂正を使用してこれらの機能を行う。
・ 残存周波数オフセットの推定
、
・ 残存周波数オフセットの推定変化率
、
・ 複素ゲインの推定
、
・ SNRの推定
、
・ 復号有効インディケータ、
・ スロット番号、および
・ サブキャリア番号。
節7.1.8で説明したように、各アップリンクOFDMシンボルは(任意で)CPの挿入を受ける。時間から周波数領域への変換ブロックに入力される前に、巡回プレフィクス取り除きブロック721により、巡回プレフィクス・サンプルが、サンプルの選択を介して受信パケット中の各OFDMAシンボルから取り除かれる。
時間から周波数領域への変換ブロック722は、時間領域の受信パケットを、周波数領域OFDMAシンボルのバッファに変換する。1つの実施形態では、高速フーリエ変換(FFT)を使用して周波数領域OFDMAシンボルを生成する。他の知られている時間から周波数領域への変換技術が適用されてもよい。アクセス・ノードはアクティブなサブキャリア集合の知識を有し、したがって、サブキャリアの部分集合だけが復調を必要とする時には、複雑さの低いFFTが使用されることが可能である。1つの実施形態では、サブキャリア間隔は2kHzである。サンプリング・レートが64kHzである32点FFTを使用して周波数領域OFDMAシンボルを生成する。
シンボル・アンスクランブラ723は、節7.1.6で説明したように、アップリンク送信機で行われる(オプションの)スクランブリング動作を逆にする。シンボルは、サブキャリア単位でスクランブル解除され、受信機のサブキャリア・インデックスを使用してデスクランブラを初期化する。
パイロットによって支援されるチャネル推定および訂正ブロック724は、アップリンク・チャネル・パラメータ推定を生成し、その推定を使用して、以下のステップを通じて復調の前に入力シンボルを訂正する。
・ 粗周波数オフセットの推定および訂正、
・ 精細な周波数オフセットおよび周波数率の推定および訂正、ならびに
・ 複素ゲインの推定および訂正。このステップは、その後の復調プロセスで必要とされる、最終的なシンボル出力および関連するSNRの推定を生成する。
は、表3および図25に示すアルゴリズムを使用して得られる。
表3:粗周波数オフセット
を判定するアルゴリズム
を適用することにより、すべての周波数領域入力シンボルX[k]を訂正してXc[k]を生成し、ここで、kはシンボル番号をインデックス付けする。
のサブキャリアごとの値は、その同じ端末に割り当てられた2つ以上のサブキャリアにまたがって平均される。そして、その平均値を使用して訂正を行う。
(シンボル周期当たりのラジアン)および精細な周波数率推定
(シンボル周期の二乗当たりのラジアン)が、表4および図26のアルゴリズムを使用して、3つのパイロット・グループ(P1、P2、P3)の場合について得られる。このアルゴリズムは、より多い数のパイロット・グループに使用するために拡張することができる。
表4:精細な周波数オフセット推定
(シンボル周期当たりのラジアン)および精細な周波数率推定
を判定するアルゴリズム
を適用することにより、すべての粗訂正後周波数領域シンボルXc[k]を精緻化して、Xf[k]を生成し、ここで、kはシンボル番号をインデックス付けする。
を何らかの一定値に設定する。この値は、例えばゼロとするか、または予想されるドップラ速度の範囲の中点とすることができる。1つの実施形態では、複数のサブキャリアが1つの端末に割り当てられる時は、
および/または
のサブキャリアごとの値が、その同じ端末に割り当てられた2つ以上のサブキャリアにまたがって平均される。そして、その平均値を使用して訂正を行う。
に従って、周波数オフセット推定および訂正のための曖昧でない範囲を設定するように調節することができ、ここで、
は、曖昧でない周波数推定であり、TsymはOFDMシンボルの持続時間であり(オプションの巡回プレフィクス拡張を含む)、Δpは、推定を計算されるために使用されている(下位)グループ間の間隔である。1つの実施形態では、64kHzのサンプリング・レートおよび2サンプルの巡回プレフィクス長の32点送信IFFTの場合、Tsym=531.25μsである。この場合、節7.1.4で説明したパイロット分散で、曖昧でない粗周波数推定範囲±29.4Hz(Δp=Δs=32の場合)および精細な周波数推定範囲±6.5Hz(Δp=Δg=144の場合)が得られる。
が返される。次いで、シンボルXf[k]に
を乗算して、チャネル・ゲインを訂正した後、チャネル推定および訂正ブロックから出力される。1つの実施形態では、代替の精細な周波数および複素ゲイン推定のために、複素信号ゲイン、ならびに精細な周波数オフセットおよび周波数オフセットの変化率が、節5.2.1でアップリンクの場合について説明したグリッド探索方法を使用して、粗訂正後信号Xc[k]から推定される。
1つの実施形態では、受信機内の雑音電力推定モジュール725はN点FFTを使用し、Nは、アップリンク送信のために割り当てられ得るサブキャリアの最大数よりも大きい。非アクティブなサブキャリア、すなわち現在割り当てられていないサブキャリア、の1つまたは複数を使用して、アップリンクの雑音電力推定
を生成する。1つの実施形態では、平均電力は、未割り当てのサブキャリアの1つまたは複数において、周波数領域の受信パケットの持続時間にわたって測定される。次いで雑音電力推定が平均電力測定値の平均として計算される。1つの実施形態では、受信機は、インデックスが[−16,...,15]のサブキャリアに32点FFTを使用する。真ん中の16個のサブキャリア、すなわちサブキャリア[−8,...,7]は、アップリンク割り当てに利用することができる。サブキャリア[−13,−12,−11,10,11,12]は雑音電力を推定するために使用され、FFTの端および割り当てられたサブキャリアの端にガード・サブキャリアを残しておく。
一実施形態では、アップリンクのSNRの推定
は、次のように、SNR推定器726により、推定される雑音電力および複素チャネル・ゲイン推定を使用して計算される。
SNRは、節5.2.7で説明した方法を使用して、軟復号器ブロックへの入力にあるシンボルから推定することもできる。
軟復号の前に、各サブキャリアのチャネル訂正後シンボルが、PSDUサイズに従って編成される。一実施形態では、PSDUの長さは、各PSDUが単一のサブキャリアを使用して送信されるように選択され、したがって軟復号器727はサブキャリア単位で動作する。PSDUがサブキャリアにまたがる実施形態では、チャネル訂正後シンボル(および関連する雑音推定)が、復調および復号の前に、順に揃えられてPSDUブロックにされる。軟復号器ブロック727は、復調、(オプションの)デインターリーブ、および復号を行う。復号器は、アップリンク・ビット値を、それらの有効性のインディケータ、ならびにチャネル推定および訂正ブロックにフィードバックするための(オプションの)データ軟判定と共に出力する。軟復号器は、節5.2.8でダウンリンクの場合について説明したように動作する。
本システムは、上記で説明したフレームワークを使用して、節7で説明したOFDMAベースのアップリンクに代わる代替のアップリンクを提供するように、知られているアクセス方式を支援することができる。
・ 割り当てられたサブキャリアにまたがって動作するように、周波数から時間領域への変換ブロックの前に、端末送信機に、時間から周波数領域への変換ブロック(例えばFFT)を追加する。および、
・ チャネル推定および訂正ブロックの後に、割り当てられたサブキャリアにまたがって周波数から時間領域への変換ブロック(例えばIFFT)を適用することにより、受信機において、このプロセスを、その端末に割り当てられたサブキャリアに対して逆にする。
・ 周波数領域パイロット・シンボルは、OFDMAの場合について説明したように、論理サブキャリア番号に固有のランダム系列を使用して生成される。
・ パイロットは、周波数から時間領域への変換器(例えばIFFT)を使用して時間領域に変換される。
・ 時間領域パイロット・シンボルは、OFDMAの場合に使用される位置と一致する所定の場所でパケットに挿入される。
1つの実施形態では、アクセス・ノードは、以下の1つまたは複数を活用して、性能のシステム規模の最適化を調整する。
・ スロットおよびサブキャリアの選択、
・ 端末ごとの受信電力レベル、および/もしくは位置などの他の端末パラメータの知識、ならびに/または、
・ 端末の送信電力、変調および符号化の制御。
・ そのような端末に命令を送信して、端末がアクセスすることを禁じ、要求を行うのをやめるように端末に命令する。
・ 端末からのアクセス要求に肯定応答を返さず、実質的に端末のアクセスを禁じる。
・ アップリンクのチャネル・パラメータ推定に基づいて、肯定応答/サブキャリア割り振りメッセージで周波数(またはタイミング)訂正信号を送信する。
・ 今後のスロット内で端末にサブキャリアを割り振るが、そのスロットに他の端末は一切割り振らない。または、
・ オフセットされた端末からの送信に十分に直交したサブキャリアにのみ、他の端末を割り振る。
・ 例えばスライディング・ウィンドウを介して維持される、平均複素チャネル・ゲイン。
・ 例えばスライディング・ウィンドウを介して維持される、平均雑音電力。
・ 例えばスライディング・ウィンドウを介して維持される、平均SNR。
・ PSDU成功(または誤り)率は、PSDU復号の成功(または失敗)を示す復号有効フラグを使用して計算することができ、例えば、ウィンドウ中に発生した成功(または失敗)の回数をウィンドウの長さで割った値のスライディング・ウィンドウ計算を維持する。
図27は、上記で説明したダウンリンク波形の実施形態に対するパケット誤り率のシミュレーション結果2700を示す。ダウンリンク・パケットは、3960個のデータ・シンボル(7920QPSK変調レート1/2符号化ビット)および30個のパイロット・シンボルを含んでいる。シンボル・レートは、16000シンボル/秒であり、スロット持続時間は250msである。「Genie aided」と表記した曲線は、受信機にチャネル・パラメータの完全な知識が与えられたシミュレーションから得られた。「Channel estimation」と表記した曲線は、受信機にチャネルに関する情報が与えられなかったシミュレーションから得られた。チャネルを推定する場合の受信機性能は、チャネルの完全な知識を使用する場合の性能から0.3dB以内にある。
・ アクセス・ノードが時間および周波数両方の次元でチャネル・リソースを割り当てるための柔軟で効率的な手段、
・ アクセス・ノードによって調整される、システム規模での性能の最適化、
・ 端末とアクセス・ノードとの間に帯域幅拡張(ドップラ偏移を活用することによる)をもたらす可能性。
・ リモート無線インターフェース(アクセス・ノードとユーザ端末との間)、もしくはゲートウェイ無線インターフェース(アクセス・ノードとゲートウェイ端末との間)として機能する、またはリモートおよびゲートウェイ両方の無線インターフェースとして同時に機能することができる多用途の無線インターフェース設計。
・ 複雑さの低い信号捕捉および同期の追跡。アップリンク送信は、位相オフセット、シンボル・タイミング・オフセットおよびわずかな残存周波数オフセットのみを伴って、特定の周波数に同時に到着することを目標として調整される。
・ 調整されたシステム規模の処理分散。アクセス・ノードと端末の両方に複雑さの低い実施を可能にする。
・ アップリンク干渉の動的な検出と回避。アクセス・ノードは、必ずしも連続していないサブキャリアのグループに端末を割り当てることができ、それにより狭帯域の干渉源を回避するための柔軟な機構を提供する。
・ 端末が、高速フーリエ変換(FFT)、またはサブキャリアのうち少ない部分集合だけが変調を必要とすることを利用する、複雑さを低減したFFTを使用して、アップリンクを変調する可能性。
・ FFTならびにキャリアごとの振幅および位相追跡を使用してアップリンクを復調する可能性(1タップ等化)。
・ サブキャリアごとの、または複数のサブキャリアにまたがる、端末送信の誤制御符号化。
・ 端末が各自の送信電力、変調方式、および/または誤り制御符号率を調節し、それをアクセス・ノードによって調整する能力。
・ 予想よりも大きい残存キャリア周波数および/またはタイミング・オフセットを示す端末に対処するための機構。
・ 任意で、(a)残存時間オフセットに対する感受性を低減し、(b)マルチパスに対する回復性を提供するための、巡回プレフィクスの使用。
・ 任意で、一方向(アップリンクのみ)サービスに対する支援。
・ 複数のユーザが同じスロットおよび同じ(または重なり合う)サブキャリアの集合の間に同時に送信し、それをアクセス・ノードによって調整する能力。
・ 同じスロット、および互いに素でないサブキャリアの集合で送信するユーザを確実に復号するための、PCT/AU2014/000826に記載されるものなどのマルチユーザ検出(例えば線形フィルタリング)またはマルチユーザ復号(例えば反復的なマルチユーザ復号)技術の使用。
・ アクセス・ノードは、サブキャリアへの複数の端末の割り当てを、反復的マルチユーザ復号器または何らかの他の復号器を使用してそれらの送信を復号できる見込みの考慮(例えばEXITチャートを介する)に基づいて、調整することができる。
Claims (37)
- 複数の端末を含むマルチユーザ・マルチキャリア通信ネットワーク内の端末とアクセス・ノードとの間の通信のための方法であって、
端末と該アクセス・ノードとの間にリンクを確立するステップと、
1つまたは複数のチャネル・オフセットの初期推定および追跡を行うステップと、
該追跡されたチャネル・オフセットを使用して、該端末によって送信される将来のパケットについての1つまたは複数のチャネル・オフセットを推定するステップと、
該アクセス・ノードによって受信される総計信号が任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅を占めるように、該推定される1つまたは複数のチャネル・オフセットを使用して、該アクセス・ノードへの送信を、1つまたは複数のチャネル・オフセットに関して事前補償するステップと、を含む方法。 - 前記アクセス・ノードと前記複数の端末との間の相対移動が、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを生じさせ、前記1つまたは複数のチャネル・オフセットは、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを含む、請求項1記載の方法。
- 1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当てを前記アクセス・ノードに要求するステップをさらに含み、該割り当ては、前記1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを考慮に入れる、請求項2記載の方法。
- 前記1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットは、周波数オフセットを含む、請求項2または3記載の方法。
- 前記送信を事前補償するステップは、周波数オフセットを事前補償するステップを含み、周波数オフセットを事前補償するステップは、
前記1つまたは複数のスロット内の前記1つまたは複数のサブキャリアのうち、前記端末がアップリンク周波数オフセットの予測を使用して事前補償することが可能なサブキャリアを判定するステップと、
1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当てを要求し、1つまたは複数のサブキャリアのうち異なる集合で送信するステップであって、要求されたサブキャリア周波数と実際のサブキャリアとの周波数の差が、サブキャリア分解能での一括事前補償を提供する、ステップと、
該割り当てられたサブキャリアに関してサブキャリア間隔の残りの小数部があれば、それを事前補償するために、チャネル周波数に精細な事前補償を適用するステップとを含む、請求項4記載の方法。 - 前記1つまたは複数のチャネル・オフセットは時間オフセットをさらに含み、前記送信を事前補償するステップは、スロット・タイミング境界よりも前に送信することによって該時間オフセットを事前補償するステップをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項記載の方法。
- 前記送信を事前補償するステップは、時間オフセットおよび周波数オフセットを補償して、アクセス・ノードにおいて、送信されたサブキャリアが前記割り当てられたサブキャリアの中心周波数とスロット境界との十分近くで受信されて、前記アクセス・ノードが残存周波数訂正を行った後に前記送信の受信に成功することができるようにする、請求項6記載の方法。
- 送信時に、前記端末からの事前補償された送信は、別の端末からの送信と周波数および時間において重なり合う可能性があるが、該2つの送信は、移動性に関連するチャネル・オフセットのために直交して前記アクセス・ノードに到着する、請求項1から7のいずれか一項記載の方法。
- 追跡および推定は、前記送信を事前補償するためのチャネル状態予測を生成するチャネル状態トラッカ・モジュールによって行われ、該チャネル状態トラッカへの入力は、ダウンリンク周波数とタイミング推定とを含み、該チャネル状態トラッカは、将来の送信についての周波数オフセットおよびタイミング・オフセットを推定する、請求項1から8のいずれか一項記載の方法。
- 前記チャネル状態トラッカへの前記入力は、前記アクセス・ノードと前記端末との間の相対運動を記述するパラメータを追加的に含む、請求項9記載の方法。
- 前記チャネル状態トラッカへの前記入力は、周波数率、複素チャネル・ゲイン、または信号対雑音比(SNR)、のうちの1つまたは複数を追加的に含む、請求項10記載の方法。
- 1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアのうち、前記推定される1つまたは複数のチャネル・オフセットを前記端末が事前補償することができる目標可能な集合を判定するステップをさらに含み、送信の事前補償は、1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアのうち該目標可能な集合の1つで該送信が前記アクセス・ノードに到着するように、1つまたは複数のサブキャリア内で行われる、請求項1から11のいずれか一項記載の方法。
- 1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアのうち、前記推定される1つまたは複数のチャネル・オフセットに基づいて前記端末がチャネル・オフセットを事前補償することができる目標可能な集合を判定するステップと、1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当てを前記アクセス・ノードに要求するステップであって、前記端末の該目標可能な集合が、前記端末によって前記アクセス・ノードに送信される割り当て要求に含まれる、ステップとをさらに含み、該割り当ては、使用中に、前記アクセス・ノードが1つまたは複数の目的関数をシステム・パラメータの関数として最適化することによってアップリンク・リソースを割り当てるように構成されるように、前記アクセス・ノードによって行われ、該最適化は、前記端末の目標可能な集合にない1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの、該端末への割り当てを阻止するように構成される、請求項1から11のいずれか一項記載の方法。
- 複数の端末を含むマルチユーザ・マルチキャリア通信ネットワーク内のアクセス・ノードと1つまたは複数の端末との間の通信のための方法であって、
該アクセス・ノードと1つまたは複数の端末との間に1つまたは複数のリンクを確立するステップと、
1つまたは複数の端末から、1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当て要求を受信するステップと、
アップリンク・リソースを該1つまたは複数の端末に割り当てるステップとを含み、該割り当ては、1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れ、該1つまたは複数のサブキャリアは、任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅から割り当てられ、それにより、使用中に、該アクセス・ノードによって受信される総計信号が任意の個々の端末の該最大信号帯域幅以上の帯域幅を占めるようにする、方法。 - 前記1つまたは複数のサブキャリアは、前記アクセス・ノードと前記複数の端末の間の所定の最大ドップラ偏移の2倍と、サブキャリア間隔とに基づく量だけ増大させた任意の個々の端末の最大信号帯域幅に等しい帯域幅から割り当てられる、請求項14記載の方法。
- 端末からの前記割り当て要求は、該端末についてのサブキャリアの目標可能な集合を含み、アップリンク・リソースを割り当てるステップは、該目標可能な集合を使用して1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れる、請求項14または15記載の方法。
- 前記アクセス・ノードと前記複数の端末との間の相対移動が、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを生じさせ、前記1つまたは複数のチャネル・オフセットは、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを含み、アップリンク・リソースを割り当てるステップは、前記目標可能な集合を使用して、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを考慮に入れる、請求項16記載の方法。
- アップリンク・リソースを前記1つまたは複数の端末に割り当てるステップは、1つまたは複数の目的関数をシステム・パラメータの関数として最適化することにより、前記目標可能な集合を使用して1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れ、該最適化は、端末の前記目標可能な集合にない1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの、該端末への割り当てを阻止するように構成される、請求項14記載の方法。
- 前記最適化は、端末の前記目標可能な集合にない1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアを前記最適化が該端末に割り当てることを阻止する1つまたは複数の追加的な制約を含めることにより、端末の前記目標可能な集合にない割り当てを該端末に行うことを阻止するように構成される、請求項18記載の方法。
- 前記制約は、端末の前記目標可能な集合にない1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの、該端末への前記割り当てを禁止する、請求項19記載の方法。
- 前記1つまたは複数の追加的な制約は、比例公平性の制約を含む、請求項18または19記載の方法。
- 前記1つまたは複数の追加的な制約は、前記システム・パラメータおよび最適化変数の線形関数である、請求項18、19、または20記載の方法。
- 前記最適化は、端末の前記目標可能な集合にない1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアを前記最適化が該端末に割り当てることを阻止するペナルティ関数を前記目的関数に含めることにより、端末の前記目標可能な集合にない割り当てを該端末に行うことを阻止するように構成される、請求項18記載の方法。
- 前記ペナルティ関数は、前記システム・パラメータおよび最適化変数の線形関数である、請求項23記載の方法。
- 前記目的関数は、合計データ・レートを含む、請求項17から24のいずれか一項記載の方法。
- 前記システム・パラメータは少なくとも、各サブキャリアにおける各端末の信号対雑音比を含む、請求項17から24のいずれか一項記載の方法。
- 前記アクセス・ノードは、独立したサブキャリア・チャネル推定を行う、請求項17から24のいずれか一項記載の方法。
- アクセス・ノードと複数の端末とを含むマルチユーザ・マルチキャリア通信ネットワーク内で使用するための端末装置であって、該端末は、
送信機と、
受信機と、
1つまたは複数のチャネル・オフセットの初期推定および追跡を行うように構成され、該追跡されたチャネル・オフセットを使用して、該端末によって送信される将来のパケットについての1つまたは複数のチャネル・オフセットを推定する、チャネル状態トラッカと、
該端末と該アクセス・ノードとの間にリンクを確立し、該1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れて1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当てを要求し、該推定される1つまたは複数のチャネル・オフセットを使用して、該端末から該アクセス・ノードへの送信を1つまたは複数のチャネル・オフセットに関して事前補償するように構成された媒体アクセス・コントローラであって、該アクセス・ノードにおける受信信号は、該端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅を占める、媒体アクセス・コントローラと、を備える、端末装置。 - 前記アクセス・ノードと前記複数の端末との間の相対移動が、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを生じさせ、前記1つまたは複数のチャネル・オフセットは、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを含む、請求項28記載の端末装置。
- 前記リンクはMACレベルのセッションとして確立される、請求項28または29記載の端末装置。
- 前記チャネル状態トラッカは物理層(PHY)の構成要素であり、前記MACは、前記チャネル状態トラッカを起動してチャネル・オフセットの推定を生成させ、送信に使用する前記1つまたは複数のサブキャリアを該PHYに指示するように構成される、請求項28、29、または30記載の端末装置。
- アクセス・ノードと複数の端末とを含むマルチユーザ・マルチキャリア通信ネットワーク内で使用するためのアクセス・ノードであって、
送信機と、
受信機と、
端末と該アクセス・ノードとの間に1つまたは複数のリンクを確立し、1つまたは複数の端末から受信される1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの割り当て要求を受信し、1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアを該1つまたは複数の端末に割り当てるように構成された媒体アクセス・コントローラと、を備え、該割り当ては、1つまたは複数のチャネル・オフセットを考慮に入れ、該1つまたは複数のサブキャリアは、任意の個々の端末の最大信号帯域幅以上の帯域幅から割り当てられ、それにより、使用中に、該アクセス・ノードによって受信される総計信号が任意の個々の端末の該最大信号帯域幅以上の帯域幅を占めるようにする、アクセス・ノード。 - 前記割り当て要求は、端末からの、1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアのうち目標可能な集合を含み、前記アクセス・ノードは、1つまたは複数の目的関数をシステム・パラメータの関数として最適化することにより、1つまたは複数のスロット内の少なくとも1つ以上のサブキャリアを含むアップリンク・リソースを1つまたは複数の端末に割り当てるように構成され、該最適化は、端末の該目標可能な集合にない1つまたは複数のスロット内の1つまたは複数のサブキャリアの、該端末への割り当てを阻止するように構成される、請求項32記載のアクセス・ノード。
- 前記アクセス・ノードと前記複数の端末との間の相対移動が、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを生じさせ、前記1つまたは複数のチャネル・オフセットは、1つまたは複数の移動性に関連するチャネル・オフセットを含む、請求項32または33記載のアクセス・ノード。
- 前記アクセス・ノードは、独立したサブキャリア・チャネル推定を行う、請求項32、33、または34記載のアクセス・ノード。
- 請求項28から31のいずれか一項記載の複数の端末と、
請求項32から35のいずれか一項記載のアクセス・ノードと
を備えるマルチユーザ・マルチキャリア通信システム・ネットワーク。 - 請求項1から27のいずれか一項記載の方法をプロセッサに行わせる命令を備えたコンピュータ可読媒体。
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