JP2018506459A - 引抜成形装置 - Google Patents

引抜成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018506459A
JP2018506459A JP2017561026A JP2017561026A JP2018506459A JP 2018506459 A JP2018506459 A JP 2018506459A JP 2017561026 A JP2017561026 A JP 2017561026A JP 2017561026 A JP2017561026 A JP 2017561026A JP 2018506459 A JP2018506459 A JP 2018506459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
fiber
impregnation
fibers
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017561026A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6766075B2 (ja
Inventor
モーザー、ヨハネス
アルキディアコノ、マルコ
デジョルジ、フランチェスコ
グル、ヴィタールダス
ハング、オーウェン
Original Assignee
ヘクセル コンポジッツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク ウント コンパニー コマンディットゲゼルシャフト
ヘクセル コンポジッツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク ウント コンパニー コマンディットゲゼルシャフト
ヘクセル コンポジッツ、リミテッド
ヘクセル コンポジッツ、リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヘクセル コンポジッツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク ウント コンパニー コマンディットゲゼルシャフト, ヘクセル コンポジッツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク ウント コンパニー コマンディットゲゼルシャフト, ヘクセル コンポジッツ、リミテッド, ヘクセル コンポジッツ、リミテッド filed Critical ヘクセル コンポジッツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク ウント コンパニー コマンディットゲゼルシャフト
Publication of JP2018506459A publication Critical patent/JP2018506459A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6766075B2 publication Critical patent/JP6766075B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C70/00Shaping composites, i.e. plastics material comprising reinforcements, fillers or preformed parts, e.g. inserts
    • B29C70/04Shaping composites, i.e. plastics material comprising reinforcements, fillers or preformed parts, e.g. inserts comprising reinforcements only, e.g. self-reinforcing plastics
    • B29C70/28Shaping operations therefor
    • B29C70/40Shaping or impregnating by compression not applied
    • B29C70/50Shaping or impregnating by compression not applied for producing articles of indefinite length, e.g. prepregs, sheet moulding compounds [SMC] or cross moulding compounds [XMC]
    • B29C70/52Pultrusion, i.e. forming and compressing by continuously pulling through a die
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B15/00Pretreatment of the material to be shaped, not covered by groups B29B7/00 - B29B13/00
    • B29B15/08Pretreatment of the material to be shaped, not covered by groups B29B7/00 - B29B13/00 of reinforcements or fillers
    • B29B15/10Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step
    • B29B15/12Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step of reinforcements of indefinite length
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B15/00Pretreatment of the material to be shaped, not covered by groups B29B7/00 - B29B13/00
    • B29B15/08Pretreatment of the material to be shaped, not covered by groups B29B7/00 - B29B13/00 of reinforcements or fillers
    • B29B15/10Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step
    • B29B15/12Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step of reinforcements of indefinite length
    • B29B15/122Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step of reinforcements of indefinite length with a matrix in liquid form, e.g. as melt, solution or latex
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C70/00Shaping composites, i.e. plastics material comprising reinforcements, fillers or preformed parts, e.g. inserts
    • B29C70/04Shaping composites, i.e. plastics material comprising reinforcements, fillers or preformed parts, e.g. inserts comprising reinforcements only, e.g. self-reinforcing plastics
    • B29C70/28Shaping operations therefor
    • B29C70/40Shaping or impregnating by compression not applied
    • B29C70/50Shaping or impregnating by compression not applied for producing articles of indefinite length, e.g. prepregs, sheet moulding compounds [SMC] or cross moulding compounds [XMC]
    • B29C70/52Pultrusion, i.e. forming and compressing by continuously pulling through a die
    • B29C70/523Pultrusion, i.e. forming and compressing by continuously pulling through a die and impregnating the reinforcement in the die

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

本発明は、引抜成形装置を提供する。この装置は、繊維を受容する受容部(3)と、樹脂を繊維内に注入する樹脂注入部(4)と、樹脂注入繊維に含浸させる含浸部と、含浸された繊維を成形する成形部とを備え、繊維が、受容部を通過した後、樹脂注入部において収束して樹脂を受容し、注入後、繊維が注入部から含浸部内を進む間、樹脂が外方へ流れるようになっている。

Description

本発明は、引抜成形装置、引抜成形装置又は引抜成形方法用のインレット又はスプレッダ、引抜成形方法、引抜成形品、及びそれらの使用に関するものである。他を排除するわけではないが、特に、本発明は、風力タービンブレード等の風力エネルギー用途において使用される繊維強化引抜成形品を製造するための装置、インレット、製造方法、及びそれらの使用を伴う成形品に係るものである。
繊維強化材料及び樹脂マトリックス又は樹脂の両方を含む複合材料は、ますます重要になっている。このような材料は、優れた強度と非常に軽い重量を兼ね備えるため、特に航空機及びエネルギー産業において、重量が問題となる用途に対する第一の選択肢となっている。
複合構造物を作製する方法は数多く存在し、これに限定はされないが、高分子マトリックスの熱成形やオートクレーブ加工が挙げられる。しかしながら、いずれも、大きな労働力を要したり、純粋な金属材料を使用するよりも費用がかかったりし、中〜高体積の用途には適用不可能であり、また、所望の強度重量比を有する構造的に効率的な構造物が得られない。
特許文献1には、繊維強化材料と組み合わせられた樹脂マトリックスを備える従来の複合材料と組み合わせられた押出成形して硬化させた繊維補強エレメントを備える複合材料から風力タービンブレードを製造する方法が開示されている。
従来の引抜成形加工方法は、熱硬化させ引抜成形した複合構造物の製造速度が中程度である。しかしながら、一般に、引抜成形方法の制約は、引抜成形方法が、均一な断面の伸長部品しか製造できないことである。これは、一つには方法自体の性質によるものである。この方法は、様々なユニット動作を通じて、長い連続的な補強繊維を引き抜くことで行われるため、そもそも、補強繊維が引抜方向に配向された伸長複合材を形成するものだからである。
引抜成形複合構造物の製造では、熱可塑性樹脂マトリックス及び熱硬化性樹脂マトリックスが広く使用されている。構造物用途には、熱可塑性樹脂から製造した同様の構造物よりも良好な機械的性質、重量比を有する構造的に効率的な複合構造物を提供できることから、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂がより適している。いったん硬化させると、熱硬化性樹脂は、その後他の方法で熱成形や他の成形ができないため、繊維を束ねて所望の断面形状を作るためには金型内で熱硬化性樹脂を硬化させる必要がある。
通常、これらの加工方法では、樹脂系が採用されるが、これは、迅速な加工のための構造性能を犠牲にする。従って、従来の引抜成形構造物は、一般に、その最適とは言えない最適な構造性能のために、一次構造物用途には不適切である。その構造性能の低さは、製造における非最適な繊維の配向、及び、非最適な構造性能を有する急速硬化樹脂を使用する必要があることによる。樹脂の繊維への不完全な含浸、及び積層体のボイドに繋がる水分が、従来の引抜成形方法において共通の問題である。引抜成形装置の摩耗及び断裂、特に、研磨性繊維材料の装置の壁部との接触により生じる摩耗及び断裂も、従来の引抜成形システムの課題である。引抜成形装置から繊維を引き抜くために非常に高い引抜力も必要であり、そのように高い引抜力で、装置を通る繊維の一定の流量を維持する困難さが、繊維内への樹脂の含浸の不均一さ及び/又は表面品質の低下に繋がりうる。
オランダ特許出願公開第8104019号明細書
本発明は、上述の問題を未然に防止又は少なくとも緩和すること及び/又は全体的な向上を提供することを目的とする。
本発明によれば、添付の特許請求の範囲のいずれかに規定された装置、方法、成形品及び使用が提供される。
本発明の一態様において、繊維を受容する受容部と、樹脂を繊維内に注入する樹脂注入部と、樹脂注入繊維に含浸させる含浸部と、含浸された繊維を成形する成形部とを備え、繊維が樹脂注入部において合流する引抜成形装置が提供される。
本発明の装置に備えられる個々の部は、明確に分割された部として存在してもよいし、あるいは個々の部は、1つ又は2つの他の部に直ぐ隣接してもよい。幾つかの具体例において、1つ以上の部が、少なくとも部分的に一致している。例えば、樹脂を繊維内に注入する樹脂注入部は、繊維を受容する樹脂注入部及び/又は樹脂注入繊維に含浸させる含浸部と少なくとも部分的に一致していてもよく、及び/又は、樹脂注入繊維に含浸させる含浸部は、樹脂を繊維内に注入する樹脂注入部及び/又は含浸された繊維を成形する成形部と少なくとも部分的に一致していてもよい。
注入部は、樹脂注入装置を備えてもよい。繊維は、好ましくは、注入装置に隣接する注入ゾーンにおいて収束する。これにより、繊維を樹脂で直接湿潤させることができる。
樹脂は、繊維が注入部から含浸部内を進む間、注入ゾーンから外方に流れる。好ましくは、樹脂は、ポリウレタンである。
一具体例において、注入装置は、繊維を注入ゾーンに案内する。
他の具体例において、受容部は、繊維を受容して離間させ、繊維を互いに対して位置付けるインレットを備えてもよい。このインレットは、繊維を注入ゾーンに案内してもよい。
好ましい具体例において、繊維は、各トウが複数の繊維フィラメントを含む、繊維トウの形態である。典型的にトウは、20,000〜60,000本のフィラメント、好ましくは50,000〜60,000本のフィラメントを含む。好ましくは、繊維は、炭素繊維である。
繊維が、受容部から成形部まで装置の様々な部内を引っ張られている間、薄層や剥離層等の表面材を1つ以上の部に適用してもよい。表面材は、研磨性の場合がある繊維と各部の表面との接触を防止又は低減するため、様々な部を摩耗及び断裂から保護する。また、表面材が、所望の表面品質を引抜成形繊維に与えるようにしてもよい。所望の表面品質には、表面粗さや表面構造(チャネルやうねり等)が含まれる。好ましい具体例において、表面材には、5〜60g/m、好ましくは5〜40g/m、より好ましくは10〜25g/mの範囲内の重量をもつ薄層、及び/又は、50〜150g/m、好ましくは80〜120g/mの範囲内の重量をもつ剥離層が含まれる。表面材は、硬化後、引抜成形繊維から除去可能であってもよい。
好ましい具体例において、薄層や剥離層等の第1の表面材が受容部に適用され、更なる表面材が注入部及び/又は含浸部に適用される。第1の表面材を、繊維の下側に設けてもよいし、更なる表面材を、繊維の上側に設けてもよい。
好ましい具体例において、含浸部は、成形部まで延在するその長さに沿って、断面積が減少して、繊維が注入部から成形部まで含浸部を通過する間、含浸部内において圧力が増大して、樹脂の繊維内への含浸を補助する。特に、含浸部は、少なくとも1つの寸法が、成形部の方向において狭くなる。
特定の好ましい具体例において、本発明は、
a)繊維を挿入するための開口を備えるインレット又はインレットプレートと、
b)挿入された繊維に樹脂を含浸させる装置と、
c)樹脂含浸繊維を成形する装置と、
d)繊維を装置内において引っ張る装置とを備え、
繊維に樹脂を含浸させる装置が、繊維を挿入するためのインレットプレートに対して中央に位置付けられた、引抜成形装置を提供する。
本発明はまた、引抜成形装置用のインレットであって、振動格子に配置された1つ以上の開口を備えるインレットプレートを提供する。
本発明は更に、引抜成形樹脂強化繊維を製造する方法であって、装置の繊維受容部において繊維を受容する工程と、装置の樹脂注入部において樹脂を繊維内に注入する工程と、装置の含浸部において樹脂注入繊維に含浸させる工程と、成形部又は金型部において含浸された繊維を成形して引抜成形品を形成する工程とを含み、受容された繊維が、樹脂注入部において合わせられる又は収束する、方法を提供する。
更に特定の具体例において、本発明は、繊維を引抜成形する方法であって、
a)繊維をチャンバ内に挿入することと、
b)チャンバ内で、挿入された繊維内に樹脂を含浸させることと、
c)樹脂含浸繊維を成形することと、
d)チャンバ内において繊維を引っ張ることとを含み、
チャンバ内において中央から樹脂を繊維に含浸させる、方法を提供する。
この方法はまた、本発明の装置を使用できる。
本発明は更に、引抜成形装置において引抜成形樹脂強化繊維を製造する方法において、引抜成形装置又はその部品に保護を提供し、及び/又は、引抜成形樹脂強化繊維に所望の表面品質を設け、任意で、表面材を介した繊維内への樹脂注入を可能とする、多孔質表面材の使用も提供する。
このようにして、本発明は、先行技術の装置及び加工の問題を解決し、且つ、航空宇宙産業や風力エネルギー産業において使用される複合材の要件を満たす高品質な構造的プロファイルを製造できる、高品質な引抜成形品を製造する装置及び効率的な方法を提供する。
本発明は、添付の図面を参照することにより単なる例を通じてより明らかとなろう。
本発明の一具体例に係る引抜成形装置を示す。 本発明の一具体例に係る他の引抜成形装置を示す。 本発明の他の具体例に係る引抜成形装置用のスプレッダ又はインレットを示す。 本発明の一具体例に係る他の引抜成形装置を示す。 本発明の一具体例に係る他の引抜成形装置を示す。
引抜成形装置
引抜成形装置は、繊維を受容する受容部と、樹脂を繊維に注入する樹脂注入部と、樹脂を注入された繊維を含浸させる含浸部と、含浸された繊維を成形する成形部とを備える。これらの各部は、一体化されていることが好ましい。これらの部は、繊維が各部を連続的に前進通過するように配置される。以下、各部の構成をより詳細に説明する。
インレット、インレットプレート又はスプレッダ
複数のフィラメントを含む繊維束(トウ)の形態の任意の繊維が、引抜成形装置に使用できる。繊維束は、炭素繊維の繊維束を含むことが好ましい。受容部が、インレット又はインレットプレート又はスプレッダを備えることが好ましい。繊維束の形態の繊維は、受容部で離間されて位置付けられることが好ましい。本発明の引抜成形装置用のインレットは、後続の部に対して繊維を受容し位置付けるための開口を備える。開口は、グリッドの形態で配置されて、繊維が配置され離間された状態でインレット内を通過できるようになっている。開口は、例えば正方形状を含む矩形状とすることができ、互いに等距離でも異なる距離でもよく、等しい又は異なる大きさを有してもよい。開口は、グリッドの形態が好ましい。繊維を広げることによって注入部において繊維を集めることができ、樹脂がより効率的に繊維内に浸透させるか濡れさせることができる。これは、フィラメントの大きさ及びパッキング(packing)のために湿潤させることが困難な場合のある炭素繊維を使用する際に有益である。有効な濡れにより、生産速度がより速くなり、樹脂の品質に影響を及ぼし得る空気に樹脂が曝される時間を減らすことにもなる。
インレットは、振動格子構成を備えることが好ましい。これにより、インレット開口にけばが蓄積することなく開口を介しての繊維供給の確実さに寄与する。けばは、装置の他の部分に周期的に引き込まれ、装置及び/又は引抜成形品の不具合となる可能性がある。振動格子構成は、振動コーム(くし状部材)により設けられることが好ましい。これらは、互いに90°に配置されて、繊維を供給するインレットと同じ外形状の格子パターンを形成するようにできる。複数のピンを備える1つ以上の鉛直コーム及び1つ以上の水平コームがあってもよい。コームの移動は、1つ以上のモータ、例えば、水平移動モータ及び/又は鉛直移動モータによって制御できる。
インレットは、注入部に対して中央に位置付けられることが好ましい。
樹脂注入装置
樹脂を繊維内に注入する注入部は、樹脂注入装置を備えることができる。繊維は、インレット等の受容部を介して挿入されると、樹脂注入装置と接触する。装置は、注入装置に隣接する注入ゾーン内で繊維を収束させつつ、繊維を注入ゾーンへ案内できる。装置は、樹脂インジェクタを備えることができる。装置は、インレットに対して、又は、含浸部内の繊維の流れ方向に対して中央に位置付けられることが好ましい。中央に位置付けることによって、装置を通過するときに周囲に配置された繊維へと樹脂を注入でき、繊維が中央から外側に含浸される。これによって、空気が確実に一方向のみに移動するようになり、より効率的な含浸に繋がる。インジェクタのノズルは、樹脂の薄膜を生成するための、平坦な幅広の又は大きなアスペクト比、すなわちスロット形状を含む任意の数の形状とできる。代えて又は加えて、樹脂インジェクタは、そこから押し出される樹脂を成形する複数の出口ポートを備えることができる。例えば、それぞれが略円形状又は略スロット形状とできる3つの出口ポートを、インジェクタからの樹脂の流れが幅広い膜の形態となるように互いに隣接するように配置できる。押し出された樹脂の幅広膜とは、樹脂が繊維内に移動する距離がより短くしなければならないことを意味する。これによって、湿潤及び含浸を向上し且つその速度を高め、より高速な生産速度が可能となる。押し出された樹脂の形状は、引抜成形装置で形成すべき引抜成形品の形状と少なくとも部分的に合致することが好ましい。樹脂は、任意の熱硬化性樹脂とできるが、ポリウレタンが好ましい。
樹脂を注入する装置がチャンバ内にあり、その装置は、樹脂注入部又はチャンバの内部の中央に位置付けられることが好ましい。開放空気状態での樹脂含浸により生じる水分は、成形品の表面品質の低下に繋がる可能性があり、ポリウレタン等の熱硬化性高分子の場合、これらは、大気中の水蒸気に曝されると過剰に発泡する傾向がある。従って、装置が閉じられた容器に位置付けられると、これらの問題を回避でき、その結果より良好な最終成形品品質が得られる。チャンバは、幾つかの材料で作ることができるが、金属で作られることが好ましい。
装置を樹脂注入部又はチャンバ内部の中央に位置付けることによって、挿入された繊維の効率的な含浸を更に確実にできる。装置、又は装置が内部に設置されるチャンバは、注入部内における繊維の移動の長手方向に対してある角度で、0.5〜2.5°の角度、好ましくは0.9〜1.1°の角度、で位置付けることもできる。
装置は、繊維に樹脂を含浸させる第1の装置の下流に位置付けられた1つ以上の樹脂インジェクタを備えることができる。
樹脂の略中央の注入に加えて又は代えて、樹脂を周囲に注入してもよい。樹脂を周囲及び中央に注入する場合、中央に注入される樹脂と同じ位置か、その下流に注入できる。
樹脂含浸部
湿潤させた繊維が樹脂注入部内を移動する間、その壁によって湿潤させた繊維に圧力が加えられて、繊維を完全に湿潤させる。装置は、繊維が注入部から含浸部内を進んでいる間、樹脂が中央の注入点から外方に流れるように構成されている。装置内部の含浸部は、好ましくは樹脂含浸繊維を成形する成形部(金型)の前に、樹脂を冷却するための冷却ゾーンを備えることができる。
含浸部は、注入部よりも小さい総体積を有するか、及び/又は、樹脂含浸部の少なくとも一部の断面積が注入部の断面積よりも小さくできる。この点に関して、含浸部は、高さや幅、円周等の寸法がより小さいか狭くてもよく、従って、注入された繊維が通過できる通路がより狭くてもよい。これにより、樹脂を繊維内に流し込む圧力が増大し、その結果含浸度を高めることができる。その設計は、樹脂が繊維内へ押し込まれて繊維体積含有率が高められるように、繊維及び樹脂がより小さい体積及び/又は狭い空間を強制的に通過させるようになっている。その体積の小さい、及び/又は狭い含浸部の後に、所望の最終形状体積及び/又は断面積に達するまで体積及び/又は断面積が徐々に増大するバッファ領域および成形部が続くことができる。
含浸部の長さは、特に限定されないが、含浸部内を通過している間、十分な量の樹脂が繊維内に含浸されて、樹脂含浸繊維を成形部に通過させることによって所望の引抜成形複合成形品が形成されるように、繊維が引かれる方向に十分な長さのものとすることが好ましい。その長さは、最終成形品の大きさ及び形状、使用される樹脂及び繊維、装置内において繊維を引き抜く速度、及び/又は、使用される温度を考慮して調節できる。しかし、少なくとも幾つかの具体例として、含浸部の長さは、100〜1500mm、好ましくは250〜1000mm、より好ましくは400〜800mmである。
含浸部の断面形状は、その長さに沿って略一定であってもよいし、変化してもよい。例えば、断面形状は、含浸部の長さに沿って変化してもよく、例えば、含浸部は、注入部に最も近い端部において略円形又は正方形断面を有してもよいが、これが成形部に最も近い端部において略矩形断面へと変化してもよい。同様に、含浸部の断面積は、含浸部の単位長さあたりの体積がその長さに沿って減少するように、および、含浸圧力がその長さに沿って増大するように、成形部へと延在する長手に沿って減少してもよい。含浸部の断面積、ひいては単位長さ当たりの体積の減少は、規則的であっても不規則であってもよく、例えば、断面積は、その長さ全体に沿って一定の減少割合で減少しても可変の割合で減少してもよく、任意には、断面積が変化しない領域が存在してもよい。代えて、含浸部の断面積は、その長さ全体に亘って減少してもよいが、例えば前後の領域よりも大きな断面積を有する領域を存在させることによって、少なくとも1つの領域において増大してもよい。これにより、樹脂含浸部は、含浸圧力が異なる2つ以上の領域を備えてもよい。樹脂含浸繊維が成形部に進入する前に繊維に含浸しなかった樹脂が含浸部から抜けることを可能とする1つ以上の抜き孔が、樹脂含浸部の長手に沿って存在してもよい。
含浸部の少なくとも最終部分の断面形状は、含浸された繊維の含浸部から成形部への移動を容易にするように、成形部の断面形状に少なくとも略対応することが好ましいが、断面形状の寸法は異なってもよい。例えば、成形部が、樹脂含浸繊維を矩形断面に成形するようになっている場合、含浸部の少なくとも最終部分は、成形部の断面に少なくとも大まかに対応する矩形断面を有するが、成形部の断面は、少なくとも1つの寸法において含浸部の最終部分の断面よりも小さくてもよく、例えば、成形部の断面は、含浸部の最終部分の断面よりも高さが低くてもよい。
含浸部の断面積が、成形部まで延在する長手に沿って減少する好ましい例では、含浸部は、少なくとも1つの寸法が成形部の方向に狭くなる。すなわち、含浸部の壁の少なくとも1つが、成形部の方向において少なくとも対向する壁に対して収束する。例えば、含浸部の断面が略円形状の場合、含浸部の半径が減少するように、その壁の全てが収束してもよい。代えて、含浸部の断面が略正方形状又は矩形状の場合、含浸部の高さが減少するように上壁及び下壁が収束してもよく、および/又は、含浸部の幅が減少するように側壁が収束してもよい。上壁及び下壁並びに側壁の両方が収束する場合、その収束の程度は異なってもよく、例えば、上壁及び下壁が、側壁よりも大きな程度で収束してもよい。同様に、2つの壁が収束する場合、含浸部の中心軸線に対する各壁の角度は異なってもよい。例えば、一方の壁が含浸部の中心軸線に対して略平行であり対向する壁が中心軸線に対して傾斜していてもよいが、対向する壁の両方が中心軸線に対して同じ程度で収束することが好ましい。
2つの対向する壁が収束する程度は、含浸部の長さに沿って一定であってもよいし変化してもよく、収束の程度が変化する場合は、これは規則的であっても不規則であってもよい。例えば、含浸部の少なくとも2つの対向する壁が、含浸部の長さの一部又は略全部に亘って、成形部の方向に一定の角度で収束してもよい。代えて、含浸部の少なくとも2つの対向する壁が、含浸部の長さの一部又は略全部に亘って、成形部の方向に略連続的に湾曲して収束してもよい。
更に代替として、含浸部の少なくとも2つの対向する壁は、含浸部の長さの一部又は略全部に亘って、成形部の方向において含浸部の軸線に対する角度が異なる連続する2つ以上の線形セグメントで収束してもよい。この例において、含浸部の軸線に対する線形セグメントの角度は、成形部の方向に減少することが好ましい。すなわち、2つの対向する壁が収束する角度は、その長さに沿って成形部の方向に減少する。例えば、含浸部の上壁及び下壁は、第1のセクションにおいて、含浸部の軸線に対して2°超〜5°(例えば3.7°や3°)の角度でいずれも収束してもよく、続く第2のセクションにおいて、含浸部の軸線に対して1°超〜2°(例えば1.5°)の角度でいずれも収束してもよく、続く第3の部において、含浸部の軸線に対して0.2°〜1°(例えば0.6°)の角度でいずれも収束してもよい。各線形セグメントの長さは、同じであっても異なっていてもよい。例えば、3つの線形セグメントがある場合、最も急な第1のセグメントが最も長くてもよく、第2のセクションが中間のものでもよく、且つ最も緩やかな第3のセグメントが最も短くてもよく、あるいは任意の他の組み合わせが可能である。2つ以上の線形セグメントは、互いに隣接してもよいし、含浸部の軸線に対して略平行な線形セグメントによって分離されていてもよい。例えば、含浸部の軸線に対する角度が異なる3つの線形セグメントがある場合、各傾斜セグメントが、含浸部の軸線に対して略平行な線形セグメントによって次の傾斜セグメントから分離されていてもよい。「略平行」とは、各線形セグメントが含浸部の軸線と完全に平行であるか、あるいはそこから0〜0.3°といった0.5°未満だけずれていることを意味する。
含浸部が少なくとも1つの寸法において成形部の方向に狭くなる好ましい例において、含浸部の少なくとも2つの対向する壁はそれぞれ、含浸部の断面積がこの点において比較的急速に減少するように、すなわちニップ点が形成されるように、含浸部の軸線に対して略垂直な壁セクションを備えてもよい。特に、略垂直壁セクションは、含浸部の収束する対向する壁に形成される。
含浸部の軸線に対して略垂直であるとは、略垂直壁セクションが、含浸部の軸線に対して、75°〜110°の角度、好ましくは85°〜95°といった80°〜100°の角度にあってもよいことを意味する。
対向する壁の略垂直壁セクションは、互いに対して千鳥状であってもよいが含浸部の長さに沿って互いに概ね同じ点に位置付けられることが好ましい。
略垂直壁セクションは、含浸部の長さに沿う任意の点に位置付けられてもよいが樹脂注入部に隣接する含浸部の端部よりも、成形部に隣接する含浸部の端部の近くに位置付けられることが好ましい。例えば、略垂直壁セクションは実質的に、樹脂含浸繊維の成形部内への入口の略直前にニップ点が生じるように、成形部に隣接する含浸部の端部に位置付けられてもよい。代えて、略垂直壁セクションは、部分的に含浸部の長さに沿って位置付けられてもよく、含浸部の壁が略垂直壁セクションの前で収束し、略垂直壁セクションの後も収束し続けるように位置付けられることが好ましい。例えば、ニップ点は、成形部に隣接する含浸部の端部から50〜500mm(例えば100mmや200mm)に位置付けられてもよく、含浸部の壁は、ニップ点の後、含浸部の軸線に対して0.05°〜1°(例えば0.14°や0.26°)の角度で収束してもよい。特定の例においては、含浸部の断面積は、略垂直壁セクションの後増大してもよく、その後更に減少することが好ましい。例えば、含浸部の断面積は、まず成形部の方向に比較的ゆっくりと減少してもよく、その後、ニップ点において比較的急に増大し、ニップ点の後増大しそして最後に更に減少してもよい。
含浸部における略垂直壁セクション、ひいてはニップ点の存在によって、樹脂の繊維への向上した含浸、引抜力の向上した一貫性、及び/又は、最終引抜成形品の向上した表面特性が提供される。また、略垂直セクションの長さ及び位置、ひいてはニップ点における断面積の減少は、適宜選択できる。例えば、含浸部の断面形状が矩形状で且つ上壁及び下壁が収束する場合、略垂直な壁セクションの長さを1mmとして、含浸部の高さが、成形部に直ぐ隣接して又はそこから300mm以内に位置付けてもよいニップ点において2mmだけ減少するようにしてもよい。
剥離層や薄層などの表面材
装置は、重量が5〜40g/mの範囲内の軽量ファブリック材料である剥離層ファブリック又は「剥離層」又は薄層の形態の表面材を装置の1つ以上の部内に挿入するための1つ以上のインレット又はアパーチャを備えてもよい。表面材は、所望の成形品表面品質を選択するために、他のコーティング相当物も備えてもよい。装置は、表面材を挿入するための1つ以上のガイドも備えてもよい。表面材は、樹脂含浸装置への、又は樹脂含浸装置が収容されたチャンバへの入口の上側及び/又は下側から、繊維の挿入後に追加してもよい。第1の表面材を、受容部に進入している繊維の下側に設け、更なる表面材を、注入部又は含浸部を通過している繊維の上側に設けることが好ましい。表面材は、樹脂含浸繊維を成形する装置を通過するときに層がゆがむのを回避するために、例えば、樹脂注入の下流及び上流において千鳥状配置で追加してもよい。本発明に使用するのに適した薄層としては、ポリエステル薄層が挙げられる。
成形品の所望の表面品質を規定するのに加えて、表面材は、研磨性の繊維、特に炭素繊維により生じうる過剰な摩耗及び断裂から装置を保護する。表面材は、所望の表面品質を実現するために成形品から除去可能にできる。
繊維に樹脂を含浸させる装置を中央に位置付けることによって、樹脂が表面材を介して注入された場合でも繊維に完全に含浸されることを確実にする。表面材は、空気が含浸された繊維から逃げられるように、完全には湿潤されないことが好ましい。また、炭素繊維の装置表面との直接的な接触は摩耗及び断裂に繋がりその結果装置が機能不良となりうることから、いかなる場合でもそのような接触がなくなるように、樹脂含浸繊維を含む繊維が表面材によって完全に被覆されることが好ましい。
多孔質薄層や多孔質剥離層などの多孔質表面材を使用する場合、樹脂は、その表面材を介して繊維に注入でき、これを、樹脂の中央での注入に加えて、又は、それに代えて行ってもよい。表面材を介した樹脂の注入によって、引抜成形装置又はその部品の保護を表面材で提供して引抜成形樹脂強化繊維に所望の表面品質を与えることが依然として可能でありながら、中央での樹脂注入の必要性を排除することによる引抜成形装置及び/又は方法の簡略化が可能となる。
また、剥離層ガイドを、装置に組み込むことができる。例えば、このガイドは、剥離層を挿入すべき任意の位置において装置の内部側に機械加工できる。この構成において、幅を横断する剥離層の変位を最小限に抑えることができる。それらの領域に低真空を加えて、剥離層をしっかりと定位置に維持してもよい。
樹脂含浸繊維を成形する装置
樹脂含浸繊維を成形する装置は、特に限定されないが、金型を備えることができる。装置は、繊維に樹脂を含浸させる装置の下流のチャンバ内部に位置付けられてもよいし、別体のハウジング内等、別に位置付けられてもよい。装置は、樹脂含浸繊維を硬化させることのできる加熱ゾーンを備えてもよい。金型は、好ましくは、加熱ゾーン内に位置付けられる。金型が固定されている必要はなく、2次元あるいは更には3次元の湾曲形状又は他の形状を実現できるように、繊維プロファイルに沿って前後に移動させることができる。成形部は、樹脂含浸繊維を矩形断面に成形するようになっていることが好ましい。
金型は、含浸された繊維を加熱してその硬化を促進させる加熱手段を備えてもよい。
成形装置は、注入部に対して中央に位置付けられることが好ましい。
装置から繊維を引き抜く装置は、特に限定されないが、繊維を装置から引き抜く引抜機構や引抜機等の任意の手段にできる。
引抜成形方法
本発明に係る方法は、好ましくは、繊維を受容する受容部、樹脂を繊維内に注入する受容部、樹脂注入繊維に含浸させる含浸部、及び含浸された繊維を成形する成形部を備える装置内に繊維を挿入する段階と、樹脂含浸部において繊維に樹脂を含浸させる段階と、樹脂含浸繊維を成形する段階と、繊維を装置から引き抜く段階とを含む連続方法である。この方法は、樹脂を樹脂注入部内部に中央から注入することを含むことができる。これは、繊維に樹脂を完全に含浸させることを確実にする助けとなる。挿入された繊維は、樹脂が効率的に浸入して湿潤させることができるように樹脂注入部において収束し、受容部から注入部及び含浸部を通って成形部に進む。樹脂注入部又はその下流において、追加の樹脂を繊維に周囲から注入してもよい。
樹脂は、繊維が注入部から含浸部を通って進む間、注入部から外方に流れる。中央からの注入によって、繊維が樹脂含浸部内を通過している間、樹脂を周囲に配置された繊維に含浸させることが可能となり、繊維に中央からその外方へと含浸される。これにより、空気が一方向にのみ移動して、より効率的な含浸を行うことが確実となる。
代替例では、本発明の方法は、樹脂を樹脂注入部内に中央から注入する代わりに、樹脂を樹脂注入部の周囲から繊維内に注入する段階を含むことができる。
本発明に係る方法は、本発明に係る引抜成形装置を使用できる。
繊維は、炭素繊維であり、及び/又は、樹脂はポリウレタンであることが好ましい。装置における繊維の押出量は、0.1〜10メートル/分、好ましくは0.25〜5メートル/分、より好ましくは0.5〜2.5メートル/分、更により好ましくは0.5〜1.2メートル/分の範囲内、及び/又は上述の範囲の組み合わせ内である。樹脂流量は、0.05〜1.0kg/分、好ましくは0.1〜0.5kg/分、より好ましくは0.1〜0.4kg/分の範囲内、及び/又は上述の範囲の組み合わせ内である。本方法は、空気中水分含量が低い温度と湿度が順応された部屋で行われることが好ましい。この温度と湿度が制御された部屋は、ASTM E337に準拠して測定した場合に、10〜80%、好ましくは20%〜65%、より好ましくは40〜65%の範囲の相対湿度を有することが好ましい。押出量との組み合わせにより、これは、樹脂の形成に対して水分が影響するのを防止する助けとなる。ポリウレタン等の樹脂内の空気や水分は、それを発泡させ、ラミネート成形品内にボイドを生じさせる可能性がある。
含浸ゾーンを冷却して、樹脂マトリックスの硬化時間を長くしてもよい。必要に応じて、これは、樹脂の体積が増大したときに押出速度を遅く又は押出速度を速くするために必要となり場合がある。
本方法は、樹脂含浸繊維を成形する前に、剥離層や薄層等の表面材を繊維に追加する段階を更に含んでもよい。表面材は、繊維を繊維受容部内に挿入した後で、及び、樹脂注入及び/若しくは樹脂含浸の前、並びに/又は、その間、並びに/又は、その後に追加してもよい。表面材は、成形ステージを通過するときに層がゆがむことを回避するために、例えば樹脂注入の下流及び上流において千鳥状配置で追加してもよい。多孔質薄層や多孔質剥離層等の多孔質表面材を使用することによって、樹脂を表面材を介して繊維内に注入してもよく、これは、樹脂の繊維への中央からの注入に加えて、又は、それに代えて行ってもよい。
特定の例においては、装置の摩耗及び断裂並びに機能不良に繋がりうる炭素繊維の引抜成形装置表面との直接的な接触がいかなるときも生じないように、樹脂含浸繊維を含む繊維は、剥離層や均等物等の表面材によって完全に被覆される。
樹脂含浸繊維は、金型により行われうる成形部の直前又は開始時に、冷却ゾーンに入ってもよい。金型は、加熱されてもよく、あるいは加熱ゾーン内又はその近傍に位置付けられてもよく、これにより樹脂含浸繊維を硬化できる。好ましくは、この工程は、150〜250℃、好ましくは170〜200℃の範囲内の温度で実施される。
引抜成形品
本発明の引抜成形装置又は方法を使用して得られた引抜成形品は、55〜65%の繊維体積含有率、好ましくは炭素繊維、および25〜35%の樹脂含有率、好ましくはポリウレタンを有することができる。
引抜成形品
成形品は、以下の特性の1つ以上を有することができる。
(i)1.5〜15.5mm、好ましくは4.5〜10mm、より好ましくは4.5〜5.5mm、最も好ましくは4.9〜5.0mm、あるいは1〜10mmの平均厚さ、及び/又は
(ii)−2°〜2°の繊維配向、及び/又は
(iii)ISO527及びISO14126に準拠する少なくとも133GPaの平均引張圧縮弾性率、及び/又は
(iv)ISO14126に準拠する少なくとも127GPaの圧縮弾性率、及び/又は
(v)ISO527に準拠する少なくとも0.94%の線形圧縮破壊歪、及び/又は
(vi)ISO14126に準拠する少なくとも0.69%の線形圧縮破壊歪(、及び/又は
(vii)ISO14130に準拠する少なくとも52MPaの層間せん断強度。
本引抜成形品は、航空宇宙産業やエネルギー産業等の多くの分野での用途が考えられ、特に風力タービンでの用途がある。
従って、概ね本発明は、以下のとおりである。
1.a)繊維を受容する受容部と、
b)樹脂を繊維内に注入する樹脂注入部と、
c)樹脂注入繊維を含浸させる含浸部と、
d)含浸された繊維を成形する成形部とを備え、
繊維が、受容部を通過した後、樹脂注入部において収束して樹脂を受容し、注入後、繊維が樹脂注入部から含浸部内を進む間、樹脂が外方へ流れる、引抜成形装置。
2.樹脂注入部が樹脂注入装置を備える、1に記載の装置。
3.樹脂注入装置が、含浸部における繊維の移動の長手方向に対して中央に、又は0.5〜2.5°、好ましくは 0.9〜1.1°の角度で、位置付けられる、1又は2に記載の装置。
4.繊維が、注入装置に隣接する注入ゾーンにおいて収束する、1〜3のいずれか一項に記載の装置。
5.注入装置が、繊維を注入ゾーンへ案内する、4に記載の装置。
6.樹脂が、繊維が注入部から含浸部内を進む間、注入ゾーンから外方に流れる、4又は5に記載の装置。
7.樹脂注入部と、含浸部と、任意で成形部とが一体化されている、1〜6のいずれか一項に記載の装置。
8.樹脂注入部と樹脂含浸部とが一体化されてチャンバを形成している、1〜7のいずれか一項に記載の装置。
9.表面材が、受容部、樹脂注入部、及び含浸部又は成形部の1つ以上において設けられ、好ましくは、第1の表面材が受容部又は樹脂注入部において付与され、更なる表面材が含浸部において設けられる、8に記載の装置。
10.表面材が、剥離層又は薄層を備え、その材料が、チャンバ壁と繊維との間において設けられ、好ましくは、第1の表面材が、受容部に進入している繊維の下側に設けられ、更なる表面材が、注入部又は含浸部を通過している繊維の上側に設けられる、8又は9に記載の装置。
11.注入部が、挿入された樹脂を繊維内に注入する装置を備える、1〜10のいずれか一項に記載の装置。
12.成形部が、樹脂含浸繊維を成形する装置又は金型を備え、その装置又は金型が、任意で、含浸された繊維を硬化させる加熱手段を備える、1〜11のいずれか一項に記載の装置。
13.受容部が、繊維を注入部に対して位置付けるインレットを備える、1〜12のいずれか一項に記載の装置。
14.インレットが、繊維トウの形態の繊維を受容するアパーチャを備える、13に記載の装置。
15.樹脂注入装置が、注入部内部の中央に位置付けられた、11〜14のいずれか一項に記載の装置。
16.成形装置及び/又はインレットが、注入部に対して中央に位置付けられた、12〜15のいずれか一項に記載の装置。
17.インレットが、可変の大きさの開口を備え、好ましくは、その開口が、振動格子構成に設けられた、13〜16のいずれか一項に記載の装置。
18.インレットが、互いに90°に配置された振動コームを備える、17に記載の装置。
19.更なる樹脂注入部を備え、その更なる注入部が、第1の注入部よりも下流に位置付けられた、1〜18のいずれか一項に記載の装置。
20.含浸部及び/又は更なる樹脂注入部が、更なる樹脂注入装置を備える、19に記載の装置。
21.含浸部が、樹脂を冷却するための冷却ゾーンを備える、1〜20のいずれか一項に記載の装置。
22.剥離層を1つ以上の部内に挿入するアパーチャを更に備える、1〜21のいずれか一項に記載の装置。
23.繊維が炭素繊維であり、繊維がトウの形態である、1〜22のいずれか一項に記載の装置。
24.樹脂がポリウレタンである、1〜23のいずれか一項に記載の装置。
25.成形された繊維が剥離層に覆われる、1〜24のいずれか一項に記載の装置。
26.受容部、樹脂注入部、含浸部及び成形部が、繊維が各部内を連続して進むように配置された、1〜25のいずれか一項に記載の装置。
27.成形部が、樹脂含浸繊維を矩形断面に成形するようになっている、1〜26のいずれか一項に記載の装置。
28.引抜成形装置用のインレット又はインレットプレートであって、インレットが、可変の大きさの1つ以上の開口を備え、好ましくは、その開口が振動格子状に配置された、インレット。
29.インレット又はインレットプレートが、互いに90°に配置された振動コームを備える、28に記載のインレット。
30.1〜24のいずれか一項に記載の引抜成形装置用のものである、28又は29に記載のインレット。
31.引抜成形樹脂強化繊維を製造する方法であって、
a)装置の繊維受容部において、繊維を受容する工程と、
a)装置の樹脂注入部において、樹脂を繊維内に注入する工程と、
b)装置の含浸部において、樹脂注入繊維に含浸させる工程と、
c)成形部又は金型部において、含浸された繊維を引抜成形品に成形する工程を含み、
受容された繊維が、樹脂注入部において収束する、方法。
32.繊維が、受容部から注入部及び含浸部を通って成形部に進む、31に記載の方法。
33.繊維が、注入装置に隣接する注入ゾーンにおいて収束する、31又は32に記載の方法。
34.注入部が、注入装置を備え、その装置が、繊維を注入ゾーンに案内する、33に記載の方法。
35.繊維が注入部から含浸部内を進む間、樹脂が注入ゾーンから外方に流れる、33又は34に記載の方法。
36.注入部、含浸部、又は成形部の1つ以上において、剥離層を設けることを含む、31〜35のいずれか一項に記載の方法。
37.それらの部がチャンバを形成し、チャンバ壁と繊維との間において、剥離層を設けることを含む、36に記載の方法。
38.繊維を、順序通りに各部を通して、好ましくは繊維トウの形態に引き抜く工程を含む、31〜37のいずれか一項に記載の方法。
39.トウの形態の繊維が、受容部において離間して位置付けられる、31〜38のいずれか一項に記載の方法。
40.樹脂含浸繊維を成形する前に、表面材を繊維に追加することを更に含む、31〜39のいずれか一項に記載の方法。
41.含浸された繊維が、表面材に完全に覆われる、40に記載の方法。
42.表面材が完全に湿潤されず、湿潤した表面材に対する未含浸表面材の割合を計算して判定した場合に、好ましくは90%未満含浸され、より好ましくは50〜90%含浸され、更により好ましくは30〜70%含浸され、及び/又はそれらの組み合わせの範囲内で含浸される、40又は41に記載の方法。
43.樹脂流量が、0.05〜1kg/分、好ましくは0.1〜0.5kg/分、より好ましくは0.1〜0.4kg/分の範囲内、及び/又は上述の範囲の組み合わせ内である、31〜42のいずれか一項に記載の方法。
44.それらの部における繊維の押出量が、0.1〜2.5メートル/分、好ましくは0.5〜1.2メートル/分の範囲内である、31〜43のいずれか一項に記載の方法。
45.樹脂含浸繊維を成形する前に、樹脂含浸繊維を冷却することを更に含む、31〜44のいずれか一項に記載の方法。
46.成形された樹脂含浸繊維を、150〜250℃、好ましくは170〜200℃の範囲内の温度で硬化させる、31〜45のいずれか一項に記載の方法。
47.ASTM E337に準拠して測定した場合に、10〜80%、好ましくは20%〜65%、より好ましくは40〜65%、及び/又は上述の値を組み合わせた範囲内の相対湿度を有する、温度と湿度が制御された部屋で行う、31〜46のいずれか一項に記載の方法。
48.1〜30のいずれか一項に記載の装置を使用する、31〜47のいずれか一項に記載の方法。
49.31〜47のいずれか一項に記載の方法で、又は、1〜30のいずれか一項に記載の装置を用いて得られる引抜成形品。
50.ASTM D3171により測定した場合に、成形品が、55〜85%の繊維体積含有率及び15〜45%の樹脂含有率、好ましくは60〜75%の繊維体積含有率及び40〜25%の樹脂含有率、及び/又は上述の範囲の組み合わせを有する、49に記載の引抜成形品。
51.成形品が、
(i)1.5〜15.5mm、好ましくは4.5〜5.5mm、より好ましくは4.9〜5.0mm、更により好ましくは4.5〜10mmの平均厚さ、及び/又は、
(ii)−2°〜2°の繊維配向、及び/又は、
(iii)ISO527及びISO14126に準拠して少なくとも133GPaの平均引張・圧縮弾性率、及び/又は、
(iv)ISO14126に準拠して少なくとも127GPaの圧縮弾性率、及び/又は、
(v)ISO527に準拠して少なくとも0.94%の線形圧縮破壊歪、及び/又は、
(vi)ISO14126に準拠して少なくとも0.69の線形圧縮破壊歪、及び/又は、
(vii)ISO14130に準拠して少なくとも52MPaの層間せん断強度
の特性の1つ以上を有する、49又は50に記載の引抜成形品。
52.風力タービンにおける、49〜51のいずれか一項に記載の引抜成形品の使用。
53.含浸ゾーンが、注入ゾーンよりも小さい体積又は寸法を有し、好ましくは、含浸ゾーンの後に、体積又は寸法が徐々に増大するバッファゾーンが続く、1〜27のいずれか一項に記載の装置。
54.剥離層等の表面材のガイドが、装置に組み込まれ、好ましくは装置の内部側に機械加工された、1〜27のいずれか一項に記載の装置。
図1に、クリール2から繊維トウを受容する部3と、樹脂を繊維内に注入し、樹脂注入繊維に含浸させ、そして含浸された繊維を成形する部4とを備える引抜成形装置3,4を含む引抜成形方法1を示す。部4は、繊維が樹脂注入ゾーンにおいて合わせられ収束する一体化されたチャンバの形態である。成形された含浸された繊維5は、チャンバ4内で硬化され、その後ロール6に巻回される。
受容部3は、複数のアパーチャを備えるスプレッダ又はインレットの形態であり、各アパーチャが繊維トウを受容する。アパーチャは互いに離間されており、それらが、繊維トウを案内して樹脂注入ゾーンにおいて収束させるように位置付けられている。
本発明の一例に係る引抜成形装置10の詳細を図2に示す。装置10は、繊維を受容する受容部24と、樹脂を繊維内に注入する樹脂注入部22と、樹脂注入繊維に含浸させる含浸部25と、含浸された繊維を成形する成形部26とを備える。繊維は、樹脂注入部22において収束する。
樹脂が、繊維を収束させる点に樹脂を注入する樹脂インジェクタ20によって注入される。
部24、22、25及び26は、一体化されて、チャンバ12を形成している。薄層や剥離層等の表面材14が、受容部24においてチャンバ12内に運ばれ、含浸部25内を運ばれる。チャンバ12は、樹脂を剥離層レイヤ14を介して注入するようになっている追加の樹脂注入ポート16を備える。これらのポート16は閉じることもできる。
金型又は成形部26は、含浸された繊維を成形する。この部26は、成形された繊維を加熱する加熱手段を更に備え、これによりそれらの硬化を促進できる。
使用時には、繊維をチャンバ12内に引き込みながら、繊維が収束する点において樹脂を注入ゾーン22に中央から注入する。繊維がチャンバ内を移動している間、それらは圧縮されて樹脂をチャンバ12の中央からその壁に向かって外方に強制的に流し、それにより部25において繊維に含浸させる。そして、含浸された繊維が、成形又は金型部26によって成形され、続いて硬化される。
図3は、インレット31の形態の受容部の例を示す。繊維トウが、移動するコーム32,33のアパーチャを流通するように配置される。コーム32,33の移動は、水平移動モータ34及び鉛直移動モータ35によって制御される。
移動するコーム32、33によって、繊維がけば立つのを防止し、引抜成形装置内のトウの流れを促進する。
図4は、本発明の他の実施例に係る引抜成形装置を示す。繊維が、注入部40を介して低真空下で注入される。繊維、そして樹脂は、強制的に体積のより小さい含浸ゾーン41を通過させられて、樹脂が繊維内に押し込まれる。樹脂を繊維内に押し込む圧力と共に含浸度が増大する。装置は、装置のその前後のセクションの両方に対して体積が増大するバッファゾーン42を備える。このバッファゾーンは、含浸ゾーン、そして、金型44である成形ゾーンの最終形状43に合流する。
更なる実施例において、バッファゾーンは、装置の金型又は注入部内部の圧力と比較してより低い圧力に、あるいは大気圧に、あるいは大気よりも低い圧力に接続されてもよい。
図5に、含浸部52と、金型の形態の成形部と54を備える本発明の他の実施例に係る注入装置50を示す。含浸部52の上壁及び下壁が、成形部又は金型54の方向に収束し、含浸部52が、接続点において金型部54に接続されている。この接続点は、含浸部52と金型部54との接触点である。含浸部52の上壁及び下壁はそれぞれ、金型54との接続点に略鉛直セクションを含む。これらの鉛直セクションは、金型54の軸線に対して略垂直である。含浸部52の上壁及び下壁の略鉛直セクションはそれぞれ、長さが1mmであり、含浸部52と金型部54との、接続点における高さの差の合計が2mmである。代替として、含浸部52の上壁及び下壁の略鉛直セクションはそれぞれ、長さが1.2mmであり、含浸部52と金型部54との、接続点における高さの差の合計が2.4mmである。

Claims (25)

  1. a)繊維を受容する受容部と、
    b)樹脂を前記繊維内に注入する樹脂注入部と、
    c)前記樹脂注入繊維に含浸させる含浸部と、
    d)前記含浸された繊維を成形する成形部とを備え、
    前記繊維が、前記受容部を通過した後、前記樹脂注入部において収束して前記樹脂を受容し、注入後、前記繊維が前記樹脂注入部から前記含浸部を進む間、前記樹脂が外方へ流れるようになっている、引抜成形装置。
  2. 前記樹脂注入部が、樹脂注入装置を備え、
    前記繊維が、前記注入装置に隣接する注入ゾーンにおいて収束し、
    任意で、前記樹脂注入装置が、前記含浸部における前記繊維の移動の長手方向に対して0.5〜2.5°、好ましくは 0.9〜1.1°の角度で位置付けられる、請求項1に記載された引抜成形装置。
  3. 前記樹脂注入部と、前記含浸部と、任意で前記成形部とが一体化され、任意でチャンバを形成している、請求項1又は請求項2に記載された引抜成形装置。
  4. 前記含浸部が、前記成形部まで延在するその長さに沿って、断面積が減少する、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載された引抜成形装置。
  5. 前記含浸部の少なくとも2つの対向する壁が、その長さに沿って略連続的に湾曲して収束している、請求項4に記載された引抜成形装置。
  6. 前記含浸部の少なくとも2つの対向する壁が、その長さに沿って、前記含浸部の軸線に対して異なる角度の一連の2つ以上の線形セグメントに収束する、請求項4に記載された引抜成形装置。
  7. 前記含浸部の軸線に対する前記線形セグメントの角度が、その長さに沿って前記成形部の方向に減少する、請求項6に記載された引抜成形装置。
  8. 前記含浸部の軸線に対して角度の異なる前記2つ以上の線形セグメントの少なくとも2つの間に、前記含浸セクションの軸線に対して略平行な線形セクションが存在する、請求項6又は請求項7に記載された引抜成形装置。
  9. 前記含浸部の少なくとも2つの対向する壁がそれぞれ、前記含浸部の軸線に対して略垂直な壁セクションを含む、請求項4から請求項8までのいずれか一項に記載された引抜成形装置。
  10. 前記略垂直壁セクションが、前記成形部に隣接する前記含浸部の略端部に位置付けられた、請求項9に記載された引抜成形装置。
  11. 前記略垂直壁セクションが、部分的に前記含浸部の長さに沿って位置付けられた、請求項9に記載された引抜成形装置。
  12. 前記樹脂注入部が、前記樹脂注入部内部の中央に位置付けられた樹脂注入装置を備え、 任意で、前記成形部が、成形装置を備え、及び/又は、前記受容部が、前記繊維を前記樹脂注入部に対して位置付けるインレットを備え、
    前記成形装置及び/又は前記インレットが前記樹脂注入部に対して中央に位置付けられた、請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載された引抜成形装置。
  13. 前記樹脂注入部が、少なくとも1つの樹脂注入ノズルを備え、
    任意で、前記少なくとも1つの樹脂注入ノズルが、平坦で幅広く大きいアスペクト比の全体的に円形状又は全体的にスロット状形状である、請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載された引抜成形装置。
  14. 前記繊維受容部が、振動格子構成で可変の大きさの開口を備えるインレットを備え、
    任意で、前記インレットが、互いに90°に配置された振動コームを備える、請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載された引抜成形装置。
  15. 表面材を1つ以上の部内に挿入するためのアパーチャを更に備え、
    任意で、前記表面材が、千鳥状配置で挿入されるようになっている、請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載された引抜成形装置。
  16. 引抜成形装置用のインレット又はインレットプレートであって、
    前記インレットが、可変の大きさの1つ以上の開口を備え、好ましくは、前記開口が、振動格子状に配置され、任意で、互いに90°に配置された振動コームを備えるインレット又はインレットプレート。
  17. 引抜成形樹脂強化繊維を製造する方法であって、
    a)装置の繊維受容部で、繊維を受容する工程と、
    b)前記装置の樹脂注入部で、樹脂を前記繊維内に注入する工程と、
    c)前記装置の含浸部で、前記樹脂を注入された繊維を含浸させる工程と、
    d)成形部又は金型部で、前記含浸された繊維を引抜成形品に成形する工程とを含み、
    前記受容された繊維をが、前記樹脂注入部において収束させる、方法。
  18. 前記繊維が前記樹脂注入部から前記含浸部を進む間、前記樹脂が前記注入ゾーンから外方に流れる、請求項17に記載された方法。
  19. 前記装置が、請求項1から請求項15までのいずれか一項に記載の引抜成形装置である、請求項17又は請求項18に記載された方法。
  20. 前記樹脂注入部、前記含浸部又は前記成形部の1つ以上に表面材を設けることを含み、任意で、前記表面材が千鳥状配置で設けられる、請求項17から請求項19までのいずれか一項に記載された方法。
  21. 樹脂含浸繊維を成形する前に、表面材を前記繊維に追加することを更に含み、任意で、前記含浸された繊維が、表面材により完全に覆われる、請求項17から請求項19までのいずれか一項に記載された方法。
  22. 前記表面材が、薄層又は剥離層を含む、請求項20から請求項21までのいずれか一項に記載された方法。
  23. 樹脂が、前記薄層又は剥離層を介して前記繊維内に注入される、請求項22に記載された方法。
  24. 請求項17から請求項23までのいずれか一項に記載された方法で、又は、請求項1から請求項15までのいずれか一項に記載された引抜成形装置を用いて得られる引抜成形品であって、ASTM D3171により測定した場合に、前記引抜成形品が、55〜85%の繊維体積含有率及び15〜45%の樹脂含有率、好ましくは60〜75%の繊維体積含有率及び40〜25%の樹脂含有率、及び/又は上述の範囲の組み合わせを有し、及び/又は、前記引抜成形品が、
    (i)1.5〜15.5mm、好ましくは4.5〜10mm、より好ましくは4.5〜5.5mm、更により好ましくは4.9〜5.0mmの平均厚さ、及び/又は、
    (ii)−2°〜2°の繊維配向、及び/又は、
    (iii)ISO527及びISO14126に準拠して少なくとも133GPaの平均引張圧縮弾性率、及び/又は
    (iv)ISO14126に準拠して少なくとも127GPaの圧縮弾性率、及び/又は、
    (v)ISO527に準拠して少なくとも0.94%の線形圧縮破壊歪、及び/又は、
    (vi)ISO14126に準拠して少なくとも0.69%の線形圧縮破壊歪、及び/又は、
    (vii)ISO14130に準拠して少なくとも52MPaの層間せん断強度
    の特性のうちの1つ以上を有する引抜成形品。
  25. 引抜成形装置において引抜成形樹脂強化繊維を製造する方法において、前記引抜成形装置又はその部品に保護を提供し、及び/又は、前記引抜成形樹脂強化繊維に所望の表面品質を設け、任意で、表面材を介した繊維内への樹脂注入を可能とする、多孔質表面材の使用。
JP2017561026A 2015-02-13 2016-02-10 引抜成形装置 Active JP6766075B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15155136 2015-02-13
EP15155136.3 2015-02-13
EP15201578 2015-12-21
EP15201578.0 2015-12-21
PCT/EP2016/052856 WO2016128485A2 (en) 2015-02-13 2016-02-10 Pultrusion apparatus

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018506459A true JP2018506459A (ja) 2018-03-08
JP6766075B2 JP6766075B2 (ja) 2020-10-07

Family

ID=55353196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017561026A Active JP6766075B2 (ja) 2015-02-13 2016-02-10 引抜成形装置

Country Status (12)

Country Link
US (1) US10618200B2 (ja)
EP (2) EP3351362B1 (ja)
JP (1) JP6766075B2 (ja)
KR (1) KR20170117538A (ja)
CN (1) CN107405842B (ja)
BR (1) BR112017017422A2 (ja)
DK (1) DK3256300T3 (ja)
ES (2) ES2750609T3 (ja)
GB (2) GB2544215A (ja)
MX (1) MX2017010399A (ja)
PL (2) PL3256300T3 (ja)
WO (1) WO2016128485A2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3068286B1 (fr) * 2017-06-30 2020-12-11 Centre Techn Ind Mecanique Installation et procede de pultrusion de materiau composite en bande
DE102018121852A1 (de) * 2018-09-07 2020-03-12 Kraussmaffei Technologies Gmbh Verfahren zum Herstellen von Blattfedern in Faserverbundbauweise und Strangziehvorrichtung
US11441001B1 (en) * 2018-11-29 2022-09-13 University Of Tennessee Research Foundation Process to manufacture carbon fiber intermediate products in-line with carbon fiber production
WO2020200431A1 (en) * 2019-04-02 2020-10-08 Thyssenkrupp Elevator Innovation And Operations Ag Core impregnator and method of producing a composite elevator belt using a tapered core impregnator
WO2022053376A1 (en) 2020-09-08 2022-03-17 Covestro Deutschland Ag A method for preparing a pultruded polyurethane composite
EP3995300A1 (en) 2020-11-09 2022-05-11 Covestro Deutschland AG A method for preparing a pultruded polyurethane composite
KR20230130954A (ko) 2022-03-04 2023-09-12 김미경 섬유강화복합성형물 제조용 인발성형장치
KR20240033957A (ko) 2022-09-06 2024-03-13 주식회사 신성소재 주입식 인발성형용 금형 장치

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0550516A (ja) * 1991-08-23 1993-03-02 Sekisui Jushi Co Ltd 引抜成形における樹脂含浸方法
JPH05156507A (ja) * 1991-05-16 1993-06-22 Shell Internatl Res Maatschappij Bv 繊維の樹脂−含浸
JPH05220745A (ja) * 1991-11-13 1993-08-31 Monsanto Co 繊維に樹脂を含浸させた複合材料の製造方法、その装置及び製造された複合材料
JPH0655644A (ja) * 1992-08-07 1994-03-01 Sekisui Chem Co Ltd 板状成形体製造装置における樹脂液散布ノズル
JPH07266439A (ja) * 1994-03-30 1995-10-17 Sekisui Chem Co Ltd 表面層を有する引抜成形品の製造方法及び製造装置
JPH11502789A (ja) * 1995-03-24 1999-03-09 エル.ウィルソン メイウッド 引抜成形装置及びその方法
DE102012013448A1 (de) * 2012-07-05 2014-05-08 Daimler Ag Faserbündel-Führungseinrichtung zur Anordnung in einer Pultrusionsvorrichtung und Pultrusionsvorrichtung mit einer solchen Faserbündel-Führungseinrichtung
WO2014087114A1 (fr) * 2012-12-06 2014-06-12 Structil Dispositif d'impregnation, unite de fabrication d'un profile creux par pultrusion comprenant un tel dispositif et procede de fabrication correspondant
WO2014140025A1 (fr) * 2013-03-15 2014-09-18 Faurecia Automotive Composites Procédé et dispositif de réalisation d'un profilé en matériau thermoplastique renforcé par des fibres, comprenant une étape de mise en tension des fibres au cours de leur imprégnation

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3556888A (en) * 1967-06-23 1971-01-19 Glastrusions Pultrusion machine and method
NL8104019A (nl) 1981-08-28 1983-03-16 Jan Bos Werkwijze voor het vervaardigen van voorwerpen uit gewapende kunststof.
DE3341790A1 (de) * 1983-11-15 1985-05-23 Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München Vorrichtung zum abziehen von aufgewickelten elementen
US4877471A (en) * 1984-08-24 1989-10-31 The Boeing Company Method and apparatus for delivering a resin-impregnated, multifilament band
US5174844A (en) * 1986-11-26 1992-12-29 Industrial Technology Research Institute Method and means for making pultruded fiber reinforced articles
FR2610864B1 (fr) * 1987-02-18 1989-06-16 Atochem Procede de fabrication de profiles de polymere thermoplastique par pultrusion - appareillage - produits obtenus
BR8907382A (pt) * 1988-04-19 1991-04-23 Donald E Burg Casco de embarcacao aperfeicoado,membro de proa e membro de vedacao movel posterior
US5114633A (en) * 1991-05-16 1992-05-19 Shell Oil Company Method for the resin-impregnation of fibers
US5492583A (en) * 1992-11-16 1996-02-20 Geotek, Inc. Apparatus and method for in-line coating of pultrusion profiles
JP3339163B2 (ja) * 1994-02-16 2002-10-28 東レ株式会社 プリプレグの製造装置および製造方法
JP3532629B2 (ja) * 1994-09-22 2004-05-31 住友化学工業株式会社 長繊維強化樹脂構造物の製造装置及び製造方法
US5747075A (en) * 1995-06-07 1998-05-05 Owens-Corning Fiberglas Technology Inc. Apparatus for resin ipregnated pultrusion
JP4568449B2 (ja) * 2000-09-26 2010-10-27 積水化学工業株式会社 長繊維強化樹脂成形体の製造方法及び製造装置
CA2478590C (en) * 2002-03-08 2011-04-05 Owens Corning Continuous filament mat binder system
KR20070029035A (ko) * 2004-07-08 2007-03-13 다이셀 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 장섬유 강화 수지 구조체용 인취장치 및 이 구조체의제조방법
DE102008064676B4 (de) * 2008-05-30 2016-03-10 Daimler Ag Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen eines Faserverbundbauteils

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05156507A (ja) * 1991-05-16 1993-06-22 Shell Internatl Res Maatschappij Bv 繊維の樹脂−含浸
JPH0550516A (ja) * 1991-08-23 1993-03-02 Sekisui Jushi Co Ltd 引抜成形における樹脂含浸方法
JPH05220745A (ja) * 1991-11-13 1993-08-31 Monsanto Co 繊維に樹脂を含浸させた複合材料の製造方法、その装置及び製造された複合材料
JPH0655644A (ja) * 1992-08-07 1994-03-01 Sekisui Chem Co Ltd 板状成形体製造装置における樹脂液散布ノズル
JPH07266439A (ja) * 1994-03-30 1995-10-17 Sekisui Chem Co Ltd 表面層を有する引抜成形品の製造方法及び製造装置
JPH11502789A (ja) * 1995-03-24 1999-03-09 エル.ウィルソン メイウッド 引抜成形装置及びその方法
DE102012013448A1 (de) * 2012-07-05 2014-05-08 Daimler Ag Faserbündel-Führungseinrichtung zur Anordnung in einer Pultrusionsvorrichtung und Pultrusionsvorrichtung mit einer solchen Faserbündel-Führungseinrichtung
WO2014087114A1 (fr) * 2012-12-06 2014-06-12 Structil Dispositif d'impregnation, unite de fabrication d'un profile creux par pultrusion comprenant un tel dispositif et procede de fabrication correspondant
WO2014140025A1 (fr) * 2013-03-15 2014-09-18 Faurecia Automotive Composites Procédé et dispositif de réalisation d'un profilé en matériau thermoplastique renforcé par des fibres, comprenant une étape de mise en tension des fibres au cours de leur imprégnation

Also Published As

Publication number Publication date
GB201701866D0 (en) 2017-03-22
MX2017010399A (es) 2018-04-26
US20180021983A1 (en) 2018-01-25
WO2016128485A2 (en) 2016-08-18
EP3351362B1 (en) 2020-07-15
CN107405842B (zh) 2019-12-06
EP3351362A1 (en) 2018-07-25
GB2536787B (en) 2019-09-04
EP3256300B1 (en) 2019-08-28
PL3256300T3 (pl) 2020-06-15
JP6766075B2 (ja) 2020-10-07
US10618200B2 (en) 2020-04-14
ES2816373T3 (es) 2021-04-05
GB2544215A (en) 2017-05-10
PL3351362T3 (pl) 2021-01-11
DK3256300T3 (da) 2019-11-18
GB201602411D0 (en) 2016-03-23
CN107405842A (zh) 2017-11-28
EP3256300A2 (en) 2017-12-20
KR20170117538A (ko) 2017-10-23
WO2016128485A3 (en) 2016-10-06
ES2750609T3 (es) 2020-03-26
GB2536787A (en) 2016-09-28
BR112017017422A2 (pt) 2018-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018506459A (ja) 引抜成形装置
Yu et al. A novel manufacturing method for aligned discontinuous fibre composites (High Performance-Discontinuous Fibre method)
US10576663B2 (en) Process and device for the production of a fibre-composite material
JP5572947B2 (ja) 成形材料、および、繊維強化プラスチック、ならびに、これらの製造方法
US20070013096A1 (en) Multistage method and apparatus for continuously forming a composite article
JP2006213059A (ja) Frp複合物を製造する方法
KR102338004B1 (ko) 섬유 복합 재료의 제조 방법 및 장치
KR102334459B1 (ko) 연속섬유 보강 열가소성 수지 복합재료 및 그 제조방법
KR101776383B1 (ko) 복합재 보강멤버 제조장치 및 제조방법
CN106113531A (zh) 一种防卷翘cfrt单向带复合片材的生产工艺
US20220227110A1 (en) Hybrid-type fiber-reinforced composite material and apparatus for producing same
JP4764121B2 (ja) 樹脂トランスファー成形法。
KR102344943B1 (ko) 연속섬유 복합재 제조장치
JP2009234145A (ja) 内部に発泡体とリブ構造を有するfrp成形品
JPH08230060A (ja) 引抜成形品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6766075

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250