JP2018504188A - 被験体の精神状態を導き出すための方法および装置 - Google Patents

被験体の精神状態を導き出すための方法および装置 Download PDF

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Abstract

被験体の精神状態を導き出すための方法(1500)が開示されている。この方法は、被験体からバイオ信号を受け取ること(1502)と、バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算することと、少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求めること(1504)と、バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算することと、少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて被験体の感情価レベルを求めること(1506)と、興奮レベルおよび感情価レベルから精神状態を導き出すこと(1508)とを含んでいる。関連装置についても開示されている。【選択図】図15

Description

本発明は被験体の精神状態を導き出すための方法および装置に関するものである。
感情の喚起(興奮)は、我々のまわりの絶え間なく変わっていく状況に対する人体の自然な反応である。ストレスをもたらす興奮が存在すると、人体は本能的に「戦うまたは逃げるための」ストレス(反応)ホルモン、たとえばアドレナリンまたはコルチゾールを生じる。ストレスホルモンの血液循環中への分泌は特徴的な生理学的変化を心拍数、血圧、呼吸、筋肉機能にもたらす。これらの変化は、状況に対して正しく効率的に反応、対処することができるように個人が集中力を保ち、エネルギッシュな気持ちおよび警戒心を保ち続けるための助けとなる。
日常のパフォーマンスにとってストレスは不可欠かつ有益であると考えられているが、高レベルのストレスホルモンに慢性的に晒されていると高血圧症、免疫抑制、消化不良、うつ病、心配性障害、性欲減弱、頭痛、記憶喪失、集中力不足、学習困難、不眠症などの危険を増大させることも知られている。
図1はYerkes−Dodson曲線として知られている興奮レベルとパフォーマンスとの間の経験的な関係の一例を示すグラフ100である。Yerkes−Dodson法則によれば、パフォーマンスはある点までは興奮レベルの上昇とともに上昇して行くものの、その点を過ぎてしまうと下降して行く傾向があることが示されている。また研究によれば、異なる職務には異なるレベルの興奮が最適なパフォーマンスには必要であることがさらに分かっているので、Yerkes−Dodson曲線の形状は一定ではない可能性が高い。知的水準の高い職務の場合、精神的集中を可能とするために興奮レベルが低いことが必要とされるが、体力または粘り強さを必要とする職務の場合、動機づけを促進するために興奮レベルが高いことが必要とされる。図2に記載のグラフ200にはさらなる一例が示されている。単純な職務またはよく覚えている職務の場合、興奮レベルとパフォーマンスとの関係は線形であり、興奮レベルが上昇するにつれてパフォーマンスが良くなっていくと考えられている。しかしながら複雑な職務、慣れていない職務または困難な職務の場合、興奮レベルとパフォーマンスとの間の関係は逆になる。興奮レベルが上昇するにつれてパフォーマンスが悪くなっていく。
自分が遭遇した状況に対して個人がどのように反応し、受け止めるかに応じて、ストレスは通常2つの異なる形態で生じる。良いストレスとして知られている陽性の形態のストレスは、個人にその人の最高のパフォーマンスを発揮できるように動機付けをし、活力を与える。この陽性のストレスを経験する個人は、自分のことを「ワクワクしている」、「気合いが入っている」と自称することが多い。また、個人が自分の最適なレベルで働くために必要とする理想的な良いストレスの量というのが存在すると考えられている。良いストレスがほとんどないと個人は退屈してしまうし、良いストレスがあまり多いと個人は無謀な行動に走ってしまい不適切な決断を下し、(肉体的にも精神的にも)疲れ果ててしまうことになる。一方、陰性のストレスまたは苦痛は、個人が不安または心配などのネガティブな感情を持っていることに関連していることが多い。残念なことに、この種の陰性のストレスは、上述のように、パフォーマンスを低下させ、精神的および肉体的な障害を引き起こしてしまう。
通常、健全な心臓は心拍数変動(HRV)として知られている自然な心拍間隔の変動を有していることは知られている。この変動のパターンおよびリズムは健康や全般的良好状態にとって重要である。研究によれば、個人が異なる感情状態にシフトすると、直ぐにその人の心臓のリズムが変わってしまうことが報告されている。詳細にいえば、陰性の感情(または、負の感情価)、たとえば心配および欲求不満は乱れて無秩序な変動に起因している。一方、陽性の感情(または、正の感情価)、たとえば落ち着きおよび平静は、呼吸と同期した規則正しいリズムを示す傾向がある。このことはHRVコヒーレンスとして知られている。したがって、HRVコヒーレンスを制御することができる個人は、認識能力を向上させ、精神的に安定でいられることになる。
もっと正確にいえば、個人にとって、自分の感情状態を認識して自分の心身の全般的な健康を維持するために必要な行動を取ることができるということは重要なことである。
現在、精神的安定を評価するために心理学者により通常用いられている一般的な方法には、インタビュー、アンケートおよび参加者の自己評価が含まれている。しかしながら、このようなテストからの結果には観察者および参加者の判断の誤りが含まれてしまうことが多い。他の評価方法としては唾液のコルチゾール試験を挙げることができる。唾液のコルチゾール試験は、ストレスの検出という点ではかなり正確なものであるが、やや面倒で時間がかかってしまう場合もある。したがって、個人が従来の解決方法を用いて長期間にわたって連続的に自分の感情レベルを監視するというのは実現可能ではない。
したがって、本発明の1つの目的は、先行技術の問題うちの少なくとも1つに対処しかつ/または当該技術分野において有益な選択肢を提供することにある。
本発明の第一の態様によれば、被験体の精神状態を導き出す方法は、(i)被験体からバイオ信号を受け取ることと、(ii)バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算することと、(iii)少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求めることと、(iv)バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算することと、(v)少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて被験体の感情価レベルを求めることと、(vi)興奮レベルおよび感情価レベルから精神状態を導き出すこととを含んでいる。
提案された方法の利点は、2つの心拍数変動性パラメータ、たとえばLF/HF比、カートシス値および/またはHRVコヒーレンスを用いることにより、被験体の精神状態をより正確に導き出すことができ、ひいては、被験体の感情状態を必要時間期間にわたって追跡することが可能となることである。
好ましくは、少なくとも2つの生理学的パラメータは呼吸速度、心拍数および脈圧からなる群から選択されうる。
好ましくは、バイオ信号を受け取ることはバイオ信号の少なくとも5つの心臓サイクルに関連するデータを受け取ることを含みうる。
好ましくは、かかる方法は、ステップ(v)の感情価レベルを取得するために、少なくとも2つの心拍数変動性パラメータのうちの1番目のパラメータを用いて被験体の初期の感情価レベルを求めることと、少なくとも2つの心拍数変動性パラメータのうちの2番目のパラメータを条件付きしきい値パラメータとして用いて初期の感情価レベルを確認することとをさらに含みうる。
好ましくは、少なくとも2つの心拍数変動性パラメータは被験体の心拍数変動性コヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値からなる群から選択されうる。
好ましくは、心拍数変動性コヒーレンスは、時間領域心拍数変動性信号と参照信号との間の相関関係を求めることにより計算されうる。
好ましくは、LF/HF比およびカートシス値は、時間領域心拍数変動性信号から取得される周波数領域信号から計算されうる。
好ましくは、周波数領域信号は、時間領域心拍数変動性信号を電力スペクトル密度のスペクトルに変換することにより取得されうる。
好ましくは、参照信号は時間領域参照信号を表わす正弦波でありうる。
好ましくは、上述のデータは、各心臓サイクルの収縮期ピーク、開始時刻および終了時刻に関連する少なくとも5つの心臓サイクルの時間区間を含みうる。
好ましくは、かかる方法は、統計的変動の計算値をまとめて用いて興奮レベルを求めるように機械学習分類器を構成することをさらに含みうる。
好ましくは、機械学習分類器にはサポートベクターマシン、ナイーブベイズ法(単純ベイズ分類器)およびk近傍法が含まれうる。
本発明の第二の態様によれば、電子機器にダウンロード可能な被験体の精神状態を導き出すためのコンピュータプログラムは、1組のインストラクションを備えており、実行されると、(i)被験体からバイオ信号を受け取り、(ii)バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算し、(iii)少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求め、(iv)バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算し、(v)少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて被験体の感情価レベルを求め、(vi)興奮レベルおよび感情価レベルから被験体の精神状態を導き出すよう上述の電子機器のプロセッサを制御するように構成されている。
好ましくは、コンピュータプログラムはインターネットを介してダウンロード可能でありうる。
本発明の第三の態様によれば、電子機器のメモリー内に格納されるコンピュータプログラムは、1組のインストラクションを備えており、実行されると、(i)被験体からバイオ信号を受け取り、(ii)バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算し、(iii)少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求め、(iv)バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算し、(v)少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて被験体の感情価レベルを求め、(vi)興奮レベルおよび感情価レベルから被験体の精神状態を導き出すよう上述の電子機器のプロセッサを制御するように構成されている。
本発明の第四の態様によれば、被験体の精神状態を導き出すための装置は、(i)被験体からバイオ信号を受け取るための受信器と、(ii)(a)バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算し、(b)少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求め、(c)バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算し、(d)少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて被験体の感情価レベルを求め、(e)興奮レベルおよび感情価レベルから被験体の精神状態を導き出すためのプロセッサとを備えている。
好ましくは、かかる装置は電子機器の形態を有しうる。
好ましくは、上述の電子機器は通信デバイスまたは装着可能デバイスでありうる。
好ましくは、かかる装置は装着可能デバイスと受信器を有する通信デバイスとを備え、装着可能デバイスは、被験体からバイオ信号を取得するための信号検知デバイスと、バイオ信号に関連するデータを求めるためのデータ処理モジュールとを有し、通信デバイスの受信器は求められたバイオ信号に関連するデータを受け取るように構成されうる。
好ましくは、上述の電子機器は少なくとも1つのLEDと少なくとも1つのフォトダイオードとを有し、LEDは被験体の表面に光を発射するように構成され、フォトダイオードは発射された光のうちの被験体の表面により反射された光を受け取るように構成され、反射された光はバイオ信号の少なくとも5つの心臓サイクルに関連するデータに相当しうる。
本発明の第五の態様によれば、被験体の感情価レベルを求める方法は、(i)被験体からバイオ信号を受け取ることと、(ii)バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算することと、(iii)少なくとも2つの心拍数変動性パラメータからの感情価レベルを求めることとを含んでいる。
好ましくは、少なくとも2つの心拍数変動性パラメータは、被験体の心拍数変動性コヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値からなる群から選択されうる。
本発明の第六の態様によれば、被験体の興奮レベルを求める方法は、(i)被験体からバイオ信号を受け取ることと、(ii)バイオ信号から導き出される少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動を計算することと、(iii)少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求めることとを含んでおり、統計的変動の計算値が被験体の唾液のコルチゾールの40%を超える増加に相当する場合、興奮レベルはストレスレベルにあると判断される。
好ましくは、バイオ信号を受け取ることはバイオ信号の少なくとも5つの心臓サイクルに関連するデータを受け取ることを含みうる。
好ましくは、上述のデータは、各心臓サイクルの収縮期ピーク、開始時刻および終了時刻に関連する少なくとも5つの心臓サイクルの時間区間を含みうる。
好ましくは、少なくとも1つの生理学的パラメータは脈圧を含みうる。
好ましくは、少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動を計算することは脈圧の標準偏差を計算することを含みうる。
好ましくは、脈圧の計算値の標準偏差が約3.0〜12.0mmHg水銀レベルの範囲内にあるしきい値よりも大きい場合、興奮レベルはストレスレベルにあると判断されうる。
好ましくは、脈圧の標準偏差の計算値が約6.0〜10.0mmHg水銀レベルの範囲内にあるしきい値よりも大きい場合、興奮レベルはストレスレベルにあると判断されうる。
本発明の第七の態様によれば、被験体の精神状態を導き出す方法は、(i)被験体からバイオ信号を受け取ることと、(ii)バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算することと、(iii)少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求めることとを含んでいる。
好ましくは、少なくとも2つの生理学的パラメータは、呼吸速度、心拍数および脈圧からなる群から選択されうる。
本発明の第八の態様によれば、被験体の興奮レベルを求める方法は、(i)被験体からバイオ信号を受け取ることと、(ii)バイオ信号から導き出される少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動を計算することと、(iii)少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動の計算値に基づいて被験体の興奮レベルを求めることとを含んでおり、統計的変動の計算値が約3.0〜12.0mmHg水銀レベルの範囲内にあるしきい値よりも大きい場合、興奮レベルはストレスレベルにあると判断される。
いうまでもなく、本発明の1つの態様に関連する構成要素が本発明の他の態様にも適用可能である。
本発明のこれらおよび他の態様は下記の実施形態から明白でありかつ下記の実施形態を参照して説明されている。
以下に、添付の図面を参照して本発明の実施形態を明らかにする。
従来技術に従って興奮レベルとパフォーマンスとの間の経験的関係を示す第一のグラフである。 従来技術に従って興奮レベルと容易な職務のパフォーマンスおよび困難な職務のパフォーマンスとの間の経験的な関係を示す第二のグラフである。 本発明の実施形態に従って被験体の精神状態を導き出すための装置を概略的に示す図である。 図3の装置を概略的に示すブロック図である。 図3の装置の装着可能デバイスのLED−PD配置を概略的に示す図である。 被験体の興奮レベルを求めるために図1の装置により実行される方法を示すフローチャートである。 PPG信号を示す図である。 ストレスのある状況およびストレスのない状況を正確に比較することに関し様々なパラメータについて得られた結果を示す表である。 SVMを用いた興奮レベルの分類の改善結果を示す図である。 被験体の感情価レベルを求めるために図1の装置により実行される方法を示すフローチャートである。 PSDスペクトルを示すグラフである。 様々な感情の分類間の関係のオーバーラップを示すベン図である。 落ち着いた状態におけるHRVコヒーレンスとカートシス値との差を示す図である。 感情価レベルを求めるために様々なHRV特性を用いる方法を示すベン図である。 被験体の精神状態を導き出すために図1の装置により実行される方法を示すフローチャートである。 様々なレベルの興奮および感情価を様々な感情状態に分類するために用いられる図である。 様々なレベルのストレスおよび感情価を様々な感情状態にさらに詳細に分類するために用いられる図である。 ストレスのある状況およびストレスのない状況の下で経験的に取得されたSDPPパラメータ値に相当する水銀レベルの測定値を示す表である。
図3は、本発明の第一の実施形態に従って被験体(図示せず)の精神状態を導き出すための(装着可能デバイス302と通信デバイス304とを備える)装置300を概略的に示す図である。図4には装置300の概要が示されている。被験体とは装置300のユーザのことである。装着可能デバイス302は、様々な形態、たとえば腕時計として実現可能である。もちろんいうまでもなく、考えられる他の実施形態では、装着可能デバイス302はユーザの体の任意の部分、たとえば腕、耳、胸、指、首または足などに装着するのに適切ないかなる他の形態を有していてもよい。いうまでもなく、いずれの場合であっても、装着可能デバイス302は携帯に便利な、たとえば手のひらサイズとなるように構成されることが好ましい。装着可能デバイス302は、(当該装着可能デバイス302を装着している)ユーザから生理学的な測定値を取得し、ユーザの精神状態(感情状態とも呼ぶ)を導き出し、次いで、導き出した結果を(有線または無線で)通信デバイス304に伝えるように構成されている。通信デバイス304の例としては、携帯電話、適切な携帯用電子機器、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピューター、タブレットなどの計算デバイスなどが挙げられる。
図4を参照すると、装着可能デバイス302は被験体からバイオ信号を取得するための信号感知モジュール402を備えている。この場合、信号感知モジュール402は図5に示されているようなLED−PDモジュール500の形態で実現されているもののそれに限定されるわけではない。LED−PDモジュール500はLED502と2つの(すなわち、第一および第二の)PD504a、504bを有している。用語「PD」はフォトダイオードのことである。さらに詳細にいえば、装着可能デバイス302が腕時計の形態で実現されている場合、LED−PDモジュール500は光反射モードで測定を行うように構成される。これらの測定値は、(たとえば、装着可能デバイス302が腕時計である場合)被験体の表面にLED502により発射される/送られる光の量に基づくものであり、その後、発された光のうちの一部は被験体の表面により反射光として反射される。次いで、この反射された光は2つのPD504a、504bにより被験体のバイオ信号として検出される。すなわち、信号感知モジュール402とは光学的測定センサーのことである。
さらにいうまでもなく、装置300は、他のタイプの生理学的パラメータセンサー(図4に図示せず)、たとえば信号感知モジュール402と共に用いられ使用可能なECG、EEG、EMG、GSR、温度センサーおよび/または圧力センサーをさらに有していている。これらの様々な生理学的パラメータセンサーは装着可能デバイス302とは別体として構成されてもよいしまたは被験体のデバイス302と一体化されたものとして構成されてもよい。またこれらの様々な生理学的パラメータセンサーは、ユーザの様々な生理学的パラメータ(たとえば体温およびGSR)を取得するように構成され、感知時、ユーザの体において、(装着可能デバイス302と)同じ部位に配置されてもよいしまたは異なる部位に配置されてもよい。
装着可能デバイス302は、プロセッサの如きデータ処理・計算モジュール404(以下、簡潔さのためにデータ処理モジュールと呼ぶ)をさらに備えている。データ処理モジュールは信号感知モジュール402により取得されるバイオ信号を受け取り、処理して出力結果を生成するように構成されている。装着可能デバイス302は、出力結果を被験体に対して表示するための表示ユニット406をさらに有している。また、装着可能デバイス302は、出力結果を通信デバイス304に有線/無線で伝えるように構成される有線/無線送信モジュール408をさらに備えている。それに対応して、通信デバイス304は装着可能デバイス302からの出力結果に関する信号を受信するための有線/無線受信器モジュール410と、受信結果を被験体に対して表示するための表示ユニット412とを有していることはいうまでもない。念のためにいっておけば、装着可能デバイス302のユーザと通信デバイス304のユーザとは同一の個人であってもよいしまたは異なる個人であってもよいものの、この実施形態では説明を容易にするために、装着可能デバイス302を操作するユーザと通信デバイス304を操作するユーザとは同一の個人であると想定している。
図1の装置300により実行される被験体の精神状態を導き出すための方法を示すフローチャート1500である図15を参照すると、当該方法のステップの概要が簡潔に示されている。以下には、各ステップの詳細について説明されている。ステップ1502では、被験体が装着可能デバイス302を操作して自分のバイオ信号を取得し、次のステップ1504では、この取得されたバイオ信号に基づいて、装着可能デバイス302により被験体の感情の喚起のレベルが計算される。次のステップ1506では、取得されたバイオ信号に基づいて、装着可能デバイス302により被験体の感情価レベルがさらに計算される。いうまでもなく、ステップ1504とステップ1506との順番はステップ1508で取得される最終結果に対して影響を与えることなく交換可能である。最後のステップ1508では、装着可能デバイス302が計算された興奮レベルおよび感情価レベルに基づいて被験体の精神状態を導き出して決定する。次いで、導き出された精神状態が装着可能デバイス302により適切な信号の形態で通信デバイス304へ送信されて被験体自身に対して表示される。
ステップ1508を参照すると、様々なレベルの興奮および感情価について得られた結果を組み合わせることにより、多次元スペースで、複数の精神状態(すなわち複数の感情)を分類することが可能であることが分かる。図16には、多次元スペースが参照番号1600により示されている。具体的にいえば、図16に記載の多次元スペースのうちの「ゾーン1」1602および「ゾーン2」1604は、被験体がこれらのうちのいずれかのゾーンに分類された場合に、当該被験体がストレス状態にあると考えられることを示している。詳細にいえば、「ゾーン1」1602は「悪いストレス(distress)」状態に分類されたことを表わし、「ゾーン2」1604は「良いストレス(eustress)」状態に分類されたこを表わしている。それに対して、被験体が「ゾーン3」1606または「ゾーン4」1608に分類された場合、当該被験体がストレスのない状態にあると考えられる。「ゾーン3」1606は「落ち着いた」状態に分類されたことを表わし、「ゾーン4」1608は「平常」状態(標準状態)に分類されたことを表わしている。いうまでもなく、「ゾーン1」1602と「ゾーン2」1604との間の分類または「ゾーン3」1606と「ゾーン4」1608と間における分類はLF/HF(低周波/高周波)比率により判定される。このことについては以下にさらに詳細に説明されている。また、オーバーラップしている感情をさらに正確に定義するための分類の助けるために、HRVコヒーレンスおよびカートシス値がさらに用いられるようになっている。図17には他の図1700が示されている。この図では、様々なレベルの興奮および感情価からなる詳細な分類を先に記載の方法を用いてさらに多い数の感情状態のレベルに分類されている。ここでいうさらに多い数の感情状態のレベルには、たとえば「腹を立てた」状態、「警戒」状態、「興奮した」状態、「ストレスのある状況」状態、「平常な」状態、「幸福な」状態、「憂鬱な」状態、「退屈な」状態、「落ち着いた」状態などが含まれる。
以下に、上述の図15に記載の方法のステップ1502〜1506がそれぞれさらに詳細に説明されている。
感情の喚起のレベルの決定
図6を参照すると、被験体の感情の喚起のレベルを求めるために図1の装置300により実行される方法のフローチャート600が示されている。図6の方法はそのまま図15の方法のステップ1504に対応するものであることが分かる。図6の方法は次のステップに従って実行される。ステップ602では、被験体からのバイオ信号が取得される。これは実質的に図15の方法のステップ1502である。次いて、ステップ604では、取得されたバイオ信号がフィルタリングされ、ステップ606では、取得され、フィルタリングされたバイオ信号が複数の処理ウィンドウに分割される。さらに、次のステップ608では、(ステップ606で取得された)複数の処理ウィンドウにおいて、被験体の生理学的パラメータ、たとえば体温、皮膚温度、電気皮膚反応(GSR)、呼吸速度、心拍数(HR)および脈圧(PP)のうちの少なくとも任意の2つの生理学的パラメータのそれぞれに関連する統計的変動(たとえば、標準偏差、平均値シフト、連続する差の二乗平均値の平方根(RMSSD)が計算される。たとえば、HRとPPとが選択され、HRおよびPPのそれぞれの標準偏差が計算される(すなわち、SDHRおよびSDPP)。もちろん所望ならば、ステップ610で取得される最終結果の正確さを向上させるために2を超える数の生理学的パラメータが用いられてもよい。また、いうまでもなく、取得されたバイオ信号から生理学的パラメータのうちの一部が求められ、上述の生理学的パラメータセンサーから他の生理学的パラメータが取得されるようになっていてもよい。最後のステップ610では、選択された少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて被験体の感情の喚起のレベルが計算され、決定される。
以下に、図6の方法のステップ602〜610がそれぞれ詳細に説明されている。
1.図6の方法のステップ602
ステップ602では、信号感知モジュール402を用いて装着可能デバイス302により信号の取得が実行され、バイオ信号が取得される。この実施形態では、ここでいうバイオ信号とは、少なくとも5つの心臓サイクル(心臓の収縮から拡張までの鼓動サイクル)からなる(図7の例に記載のような)動脈PPG波形信号700のことである。すなわち、PPG信号700は少なくとも5つの心臓サイクルを含んでいる。これらの少なくとも5つの心臓サイクルは連続的に並んだ配置にある。PPG信号700は、各心臓サイクルの収縮期ピーク、開始時刻および終了時刻と関連する少なくとも5つの心臓サイクルの時間区間を含んでいる。PPG信号700は、被験体の身体のいかなる末梢部、たとえば手首および/または指から取得されるようになっていてもよい。被験体のバイオ信号を取得するための適切な精度は、限定するわけではないが、たとえば被験体のバイオ信号を取得するための測定ウィンドウとして180秒を用いるように信号感知モジュール402を設定することにより達成しうることが経験的に見出されている。
2.図6の方法のステップ604
取得されたPPG信号700は次にデータ処理モジュール404に送られ、処理され、計算される。データ処理モジュール404は事前に決定されたディジタルバンドパスフィルタ(図示せず)を有していてもよい。ディジタルバンドパスフィルタは、取得されたPPG700から雑音およびアーチファクトをフィルタリングしてフィルタリング処理されたPPG信号(図示せず)を生成するためのものである。
3.図6の方法のステップ606
次のステップ606では、フィルタリングされたPPG信号は後処理を容易にするために複数の処理ウィンドウに分割される。しかしながらいうまでもなく、実施形態によっては、フィルタリングされたPPG信号を複数の処理ウィンドウに分割することが必ずしも必要ではない場合もある。このような状況では、代わりに、(ステップ602において被験体のバイオ信号を取得するために用いられた)測定ウィンドウ全体の統計的変動が計算される。複数の処理ウィンドウに分割される実施形態では各処理ウィンドウが少なくとも5つの(連続した)心臓サイクルを含むように構成され、かつ、ステップ602にはPPG信号700が少なくとも5つの心臓サイクルを含むことが記載されているため、ステップ606からは最低1つの処理ウィンドウが生じることになる。処理ウィンドウのサイズはウィンドウの指定継続時間として定義されているものの、これは一例であって、唯一の定義として解釈されるべきではない。たとえば、被験体のSDPPおよびSDHRの計算に関していえば、SDPPおよびSDHRの計算に適切な精度は、限定するわけではないが、たとえば特有の精度要件に基づいて事前に決定された約30秒というウィンドウサイズを用いることにより達成される。高精度の結果を確保するためにさらに多くの数の心臓サイクル(すなわち、5つ以上)が各処理ウィンドウに含まれるように、各処理ウィンドウのサイズが分割プロセス時に最適に設定されるようになっていてもよい。
4.図6の方法のステップ608
ステップ608では、記載のように、(ステップ606で取得された)複数の処理ウィンドウにおいて、被験体の以下の生理学的パラメータのうちの少なくともいずれか2つに関連するそれぞれの統計的変動(たとえば、標準偏差、平均シフト、連続する差の二乗平均値の平方根(RMSSD))が計算される:体温、皮膚温度、電気皮膚反応(GSR)、呼吸速度、心拍数(HR)および脈圧(PP)。たとえば、HRとPPとを選択し、HRおよびPPのそれぞれの標準偏差(すなわち、SDHRおよびSDPP)が計算される。統計的変動の計算には従来の方法が用いられるので、簡潔さのため、従来の方法の詳細については本明細書では説明されていない。
5.図6の方法のステップ610
ステップ610では、ステップ608から取得された複数の統計的変動(またはそれに代えて、測定ウィンドウ全体が計算に用いられる場合には単一の統計的変動)の計算値が様々な興奮レベルに分類するための機械学習分類器に提供される。採用される機械学習分類器が臨床試験結果を用いた分類に用いられるパラメータと同一の/類似のパラメータを用いて前もって訓練されることを前提とするならば、サポートベクターマシン(Support Vector Machine:SVM)、ナイーブベイズ(Naive Bayes), k近傍法(k−Nearest Neighbors:KNN)などの既知の機械学習分類器ならばいかなる機械学習分類器が単独で/組み合わせて採用されてもよい。この実施形態では、SVMの性能がロバストでありかつ高精度であるという理由で、採用される機械学習分類器としてSVMが選択されている。
記載のように、用いられる生理学的パラメータのうちの1つの例として脈圧が選択されており、ストレスのある状況およびストレスのない状況に関する測定値において有意差があると判断されているので、SDPPが用いられてもよい。したがって、SDPPを用いることにより、ストレスのある状況とストレスのない状況との間のより正確な区別が可能となる。図8は、行われた臨床研究からのパラメータのリストおよびそれぞれに関する分類能力を示す表800である。表800から分かることは、ストレスのある状況の値とストレスのない状況の値との間の最も大きな差がSDPPに対して得られた低いp−値によって明白に示されているということである。
図6の方法で使用するのに(一例として)SDHRおよびSDPPが選択されてもよいが、図9aおよび図9bには、ストレスのある状況とストレスのない状況との正確な分類に用いることができないデータのオーバーラップが各パラメータには依然として存在していることが示されている。この問題に対応してオーバーラップしているデータクラスをさらに分類するためにSVM機械学習分類器が用いられる。図9cには、訓練されたSVM機械学習分類器がストレスのある状況とストレスのない状況とを実質的に区別することができるということを示す改善後の結果が示されている。
感情価レベルの決定
図10を参照すると、被験体の感情価レベルを求めるために図1の装置300により実行される方法のフローチャート1000が示されている。図10の方法はそのまま図15の方法のステップ1506に対応するものであることが分かる。図10の方法は次のステップで実行される。ステップ1002ではバイオ信号が取得される。これは実質的に図15の方法のステップ1502である。したがってもっと正確にいえば、ステップ602およびステップ1002はまさに図15のステップ1502である。次いでステップ1004では、取得されたバイオ信号がフィルタリングされ、次いでステップ1006では、取得され、フィルタリングされたバイオ信号から時間領域の心拍数変動性(HRV)信号が抽出される。ステップ1008では、HRV信号を参照信号と相関させることにより被験体のHRVコヒーレンスが計算される。参照信号とはたとえば時間領域における参照信号を表わす正弦波のことである。次いで、ステップ1010では、(高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムを用いて)時間領域のHRV信号に対して周波数領域解析が実行され、PSDグラフが導き出され、少なくとも1つの関連する周波数領域パラメータが計算される。少なくとも1つの関連する周波数領域パラメータには、LF/HF(低周波/高周波)比率およびカートシス値が含まれているが、他の実施形態では、他の適切な特性が含まれていてもよい。最後のステップ1012では、HRVコヒーレンスの計算値、LF/HF比およびカートシス値に基づいて(この場合には)被験体の感情価レベルが求められる。いうまでもなく、HRVコヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値を集合的にHRVパラメータ/特性と呼ぶようにしてもよい。
(上述のように)ステップ1004は必要な変更を加えれば図6の方法のステップ604と類似していることが明らかであるので、簡潔さのため、説明は繰り返さない。以下には、図10の方法のステップ1006〜1012が詳細に説明されている。
1.図10の方法のステップ1006およびステップ1008
ステップ1006およびステップ1008については、公開番号第WO2014/031082号を有するPCT出願の教示内容全体が本明細書に援用される。したがって、バイオ信号から時間領域HRV信号を導き出し、次いで、参照信号と相関させ、被験体のHRVコヒーレンスを取得する方法についてすべての詳細に興味のある読者はPCT出願第WO2014/031082号を参照されたい。もちろんいうまでもなく、(時間領域または周波数領域のいずれであっても)HRVコヒーレンスの計算にいかなる他の既知の方法が用いられされてもよく、PCT出願第WO2014/031082号に開示されている方法のみに限定されるわけではない。
2.図10の方法のステップ1010
ステップ1010では、データ処理モジュール404により高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムを用いて時間領域HRV信号が電力スペクトル密度(PSD)グラフに変換される。図11には、PSDのグラフ1100の一例が示されている。すなわち、PSDグラフは、時間領域HRV信号から取得された周波数領域スペクトルである。詳細にいえば、PSDグラフの数学的な積分により、PSDグラフの低周波(LF)電力(すなわち、0.04〜0.15Hz)および高周波(HF)電力(すなわち、0.15〜0.4Hz)のバンドが定量化される。次いで、この結果が、高周波電力に対する低周波パワーの比(LF/HF)を計算するためにデータ処理モジュール404により用いられる。さらに、カートシス値を計算するためにPSDグラフに対してスペクトルカートシス解析がデータ処理モジュール404により実行される。
3.図10の方法のステップ1012
様々なレベルの感情価を区別するためにLF/HF比が一般に用いられているものの、図12に記載のベン図1200の陰陰部に示されているように、同じLF/HF比の値に基づいたとしても密接に関連する感情には依然としてオーバーラップが存在する。LF/HF比とは別に、HRVコヒーレンスも感情価(情緒)レベルに密接に関係していると考えられる。PSDグラフのカートシス解析の場合、図13aおよび図13bに示されているように、個人のHRVコヒーレンスとカートシス値が高い関連性を有していることが見出されている。本実施形態では、被験体の感情価レベルを求める際にHRVコヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値を組み合わせた解析により最も高い精度が得られると考えられている。
したがって、ステップ1012では、HRVコヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値を組み合わせたものから感情価レベルが導き出されている。記載のように、被験体のLF/HF比の値はそれに対応する感情価を通常示しているものの、密接に関連する感情状態を分離する境界(すなわち、図16または図17を参照)が依然として曖昧であることが分かる。それにもかかわらず、感情価の初期のレベルを求めることはできる。その後、求められた初期の感情価レベルの正確性を確認する助けとしてHRVコヒーレンスおよびカートシス値が用いられる。たとえば、被験体が落ち着いた状態(すなわち、高自律平衡の状態)にいる場合、感情価レベルは高LF/HF比により表される。説明のために図14に記載のベン図1400を参照すると、求められたLF/HF比の値が高い被験者は平常状態にいるにもかかわらず落ち着いた状態にいると誤解されてしまう恐れがある。もっと正確にいえば、HRVコヒーレンスおよびカートシス値を(単独にまたは組み合わせて)しきい値パラメータ(しきい値と比較される)として解析に組み入れることにより、被験体が本当に落ち着いた状態にいるのか否かをさらに確認することが可能となる。念のためにいえば、しきい値は臨床試験から経験的に事前に決定されるようになっている。たとえば、感情価レベルの計算値が平常領域内に含まれるか否かを判断するために次の不等方程式のセットが用いられてもよい:IF「LF/HFの計算値>X”」、「カートシスの計算値<A”」、および「HRVコヒーレンスの計算値<B”」である場合、”感情価レベル=平常」となる。ここで、変数「A」および「B」は事前に決定されたしきい値を表わし、「X」は単に事前に決定された値を表わしている。
以下には、その他の構成(configurations)が説明されている。説明を簡潔にするために、複数の異なる構成の間で共通する同様の部品、同様の機能および同様の動作の説明は繰り返してなされていないが、重要な構成の類似の部品については説明がなされている。
第二の実施形態では、2つの別個のデバイス(すなわち、装着可能デバイス302および通信デバイス304)として構成されるのではなく、装置300自体が単一の等価電子機器として実現されてもよい。この装置300では、装着可能デバイス302と通信デバイス304とが一体化され(ハードウェア)、第一の実施形態に記載のすべての機能と同じ機能が実行されるように構成されている。さらに、図15に記載のフローチャート1500内のステップ1502〜1508のすべて(したがって、図6に記載のフローチャート600のステップ602〜612および図10に記載のフローチャート1000のステップ1002〜1012も含む)が、電子機器のメモリーに格納するためにインターネットを介してダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として実現されてもよい。換言すれば、図15に記載の方法が改良された場合、電子機器もそれらの改良を(必要に応じてまたは必要な時に)コンピュータプログラム製品をダウンロードすることにより反映するよう更新されるようになっていてもよい。
第三の実施形態では、図15のフローチャート150のステップ1502〜1508のすべてが(装着可能デバイス302ではなく)通信デバイス304でありうる1つの電子機器、または他の想定しうる適切な電子機器により実行されるようになっていてもよい。換言すれば、様々なモジュール、たとえば信号感知モジュール402、データ処理モジュール404などが同一の電子機器の一部、恐らく通信デバイス304の一部を形成するようになっていてもよい。したがってこのような構成では、有線/無線送信モジュール408および有線/無線受信器モジュール410の必要性はもはや存在しなくなる。言うまでもなく、この単一の電子機器も被験体の身体に装着される装着可能な検知デバイスとして実現されてもよい。
第四の実施形態では、(たとえば)通信デバイス304のデータ処理モジュール(図示せず)が装着可能デバイス302の処理能力よりも高い処理能力を有すると判断された場合、装着可能デバイス302に代えて通信デバイス304のデータ処理モジュールにより図15に記載の方法のステップ1504〜1508が実行されるようになっていてもよい。ただし、このことは限定事項として解釈されるべきではない。さらに、図15に記載のステップ1504〜1508の実行も、装置300のユーザによりもたらされる所望の構成に応じて、通信デバイス304のデータ処理モジュールと装着可能デバイス302のデータ処理モジュール404との間で動的に割り当てられるようになっていてもよい。要約すると、(図3の提案された装置300により実行される)図15に記載の方法により、被験体の感情価レベルがそのHRV信号から取得される。HRV信号の時間領域および周波数領域の両方がプロセスの間用いられる。詳細にいえば、時間領域から被験体のHRVコヒーレンスが求められる。また、HRV信号を時間領域から周波数領域に変換することによりPSDグラフが取得される。そして、PSDグラフからLF/HF比およびカートシス値が導き出される。その後、HRVコヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値を組み合わせて解析することにより、被験体の感情価レベルが求められる。それに加えて、被験体の心拍数および脈圧の統計的変動から、同じ被験体の感情の喚起のレベルが求められる。しかしながら上述のように、体温、皮膚温度、電気皮膚反応(GSR)、呼吸速度からなる生理学的パラメータ群のうちの他のどの2つの生理学的パラメータが選択されるようになっていてもよい。先に記載のパラメータと同じパラメータを用いて様々な興奮レベルを分類するように訓練された機械学習分類器(たとえばSVM)を用いて(たとえば)心拍数および脈圧の統計的変動の測定値に基づいて被験体の興奮レベルが求められる。したがって、ユーザの精神状態が被験体の求められた感情価および興奮レベルに基づいて導き出される。
第五の実施形態では、図6に記載の方法のステップ610において、(ステップ608から取得された)統計的変動の計算値を機械学習分類器へ送信して様々な興奮レベルに分類するのとは異なる手法が用いられるようになっている。詳細にいえば、図18は、ストレスのある状況およびトレスのない状況の下で経験的に取得されたSDPPパラメータに関する水銀レベルの測定値を、ストレス状態の指標として唾液のコルチゾールを用いた臨床研究に基づく分類パフォーマンスに対して示す表1800である。この研究結果によれば、被験体の脈圧(PP)の標準偏差は、ストレスのない条件(すなわち、図18に記載のラベル:「1−休息」「3−回復」を参照)と比較して、唾液のコルチゾールの40%を超える増加(すなわち、>40%)に相当するストレスのある状況(すなわち、図18に記載のラベル:「2−精神的ストレス試験」)において高くなっていることが分かる。具体的にいえば、SDPPについていえば、唾液のコルチゾールの40%を超える増加(すなわち、>40%)は経験的に取得された水銀レベルの測定値では約3.0〜12.0mmHgのカットオフしきい値範囲に相当することが分かり、さらに詳細にいえば、その範囲は、水銀レベルの約6.0〜10.0mmHgの範囲に含まれることが分かる。好ましくは、必要ならば、正確な指標として約8.0mmHg水銀レベルというカットオフしきい値を用いても有益である。したがって、このカットオフしきい値を用いると、この実施形態では機械学習分類器が必要ではなくなる。
図16を参照すると、このことは、被験体の唾液のコルチゾールの測定値に>40%の増加がある場合、求められる被験体の興奮レベルが「ゾーン4」1608から「ゾーン1」1602へと移動することを意味する。したがって、この良好な相関性の結果は、ストレスを求めるために唾液のコルチゾールの試験をすることに代えてPPをパラメータとして用いてもうまくいくことを示している。したがって、本実施形態では、唾液のコルチゾールの>40%の増加を検出するとストレスが生じたと定義される。したがって大まかに一般化すると、少なくとも1つの生理学的パラメータ(たとえば、PP)の統計的変動の計算値が被験体の唾液のコルチゾールの40%を超える増加に相当する場合、その被験体の興奮レベルはストレスレベルにあると判断されるといえるし、また同様の趣旨で、統計的変動の計算値が約3.0〜12.0mmHg水銀レベルの範囲内にあるしきい値よりも大きい場合、興奮レベルがストレスレベルにあると判断されるといえる。たとえば、このしきい値は約8.0mmHg水銀レベルであってもよい。詳細にいえば、脈圧の標準偏差の計算値が約3.0〜12.0mmHg水銀レベルに相当する判断されると、興奮レベルがストレスレベル(すなわち、>唾液のコルチゾールの40%増加)にあると判断される。さらに好ましくは、脈圧の標準偏差の計算値が約8.0mmHgの水銀レベルのしきい値に相当すると判断されると、興奮レベルがストレスレベルにあると判断される。また、何度も繰り返すために、図6に記載の方法600が図15に記載の方法1500から独立して実行されるようにしてもよい。さらに、必要ならば、図1に記載の装置300が求められた興奮レベルの読取値を独立して(すなわち、装着可能デバイス302の表示ユニット406を介して)提供するように構成されてもよい。
用途
有益なことに、提案された装置300は、個人が所望の期間にわたって自分の感情状態を追跡するという課題に対する解決策を提供している(装置300はこの期間にわたって自動追跡を可能とするようにプログラムされるようになっていてもよい)。このことにより、個人が自分の感情に変化を引き起こす恐れのある状況を認識することができるようになるので、今後、個人がこれらの状況によりうまく対処していく方法を学習することができるようになる。上述の所望の期間は、個人の目的に応じて1時間、24時間、7日、1か月というように任意の継続期間に設定することができる。所望の時間にわたって感情状態を追跡することにより装置300により生成されるデータは、文字形式またはグラフ形式(傾向を棒グラフまたは円グラフとして表示)で個人に対して提示されるようになっていてもよい。
また、提案された装置300は、ストレスを管理することまたは健康な精神状態のうちの1つにまで改善することを支援するためのバイオフィードバック、訓練または治癒行為を個人に提供するようになっていてもよい。1例として、第WO2014/031082号という公開番号を有するPCT出願には、HRVコヒーレンスを改善するために呼吸訓練を用いることが教示されている。簡潔にいえば、装着可能デバイス302は、呼吸訓練のための指示を表示ユニット406および音声出力モジュールを介してユーザに提供する音声出力モジュール(たとえば、スピーカーの形態)を備えるようになっていてもよい。もちろん、呼吸訓練のための指示が通信デバイス304またはその他の適切な外部デバイスにより与えられるようになっていてもよい。他の例としては、個人がリラックスするのを支援するために音声刺激/視覚的刺激(装置300によりもたらされる)を提供することならびに/または長期にわたってストレスに晒されている個人を警告するために振動の生成、アラートの生成および/もしくは電子メールの生成の如き行為(同様に、装置300によりもたらされる)を用いることが挙げられる。
さらに、装置300は、感情を監視する助けおよび感情を変える助けを行うことができるので、問題の解決に感情が重要な役割を果たすような状況ではとくに有用である。異なる職務には様々なレベルの興奮および感情価が必要となるので、装置300を用いることにより、個人が関連する職務のパフォーマンスを著しく高めることができるように自分の感情を容易かつ故意に変えることができるようになる。1例として、装置300を用いることにより、社会人/学生が自分の注意力レベルまたは創造的思考の如きパフォーマンスが低下していると思われる時はいつで興奮レベルを検出してそれを下げる助けをすることが可能となる。同様に、企業は、個々のスタッフが疲労の如き問題に直面しているまたは自分の仕事をうまくこなそうとする動機に欠けている(すなわち、低興奮)というようなスタッフの感情状態を監視し、そのスタッフを助けるために救済処置が必要か否かを判断する助けとなるように提案された装置300を用いてもよい。
他の例としては、たとえば内科医−患者の関係という場面設定では、患者が装置300を用いて自分の感情を監視して管理するようにしてもよく、また、内科医がある期間にわたって患者の感情状態を追跡することによりならびに/または活動および睡眠の追跡データの如き他の挙動データとの間の相関関係を求めることにより良好な診断を可能とし、効果的な治療を施せるようにしてもよい。
また有益なことに、提案された装置300はスポーツ部門にも適用可能である。スポーツ選手にとって競技中に最適なパフォーマンスを達成するためには気合いを入れる(すなわち、良い意味で興奮する)ことが重要であるが、スポーツ選手が新しい技能/技術を修得しようとする場合/極めようとする場合は事情が違ってくる。すなわち、この場合には、落ち着いた心(すなわち、低興奮およびプラスの感情価)がより有益になってくる。一方、コーチにとっては、スポーツ選手の感情の状態および傾向を分析することができれば、実施されたトレーニングの有効性を判断するのに、また、競技に参加するのに適したスポーツ選手を選択するのに役立つと考えられる。
比較すると、ユーザに自分の感情レベルを測定させることを可能とするデバイスは従来から数多く存在するが、図3に記載の提案された装置300とは異なり、これらのデバイスのほとんどはHRVの如き単一の共通パラメータのみを用いた測定に基づくものである。したがって、図3に記載の装置300により、従来の解決策には知識の隙間が存在するという問題が良好に解決されている。図3に記載の装置300は、個人の精神的安定を正確に求めるために生理学的パラメータと感情状態との間の複雑な関係を意図的に活用している。
本発明が、図面および先の記載において実施形態を示しながら詳細に説明されているが、このような実施形態および説明は例示のみを意図したものであり、限定を意図したものではない。さらに、本発明は開示されている実施形態により限定されるものでもない。本願発明の実施にあたって、当業者は、開示の実施形態の以外の複数の変形例を考えつき実施してもよい。たとえば、図5に記載のLED−PDモジュール500は、1つ以上のPDと対になった複数の同様のLED502を有するようになっていてもよい。すなわちこの場合、LED−PDモジュール500の基本的な構成は少なくとも1つのLEDと少なくとも1つのPDを有している。それに加えて、図10に記載の方法の場合、少なくとも1つのしきい値は、LF/HF比およびカートシス値以外に、他の適切なパラメータを組み合わせたものであってもよい。さらに、ある実施形態では、感情価レベルを導き出すにあたって、たとえ得られる結果の正確性が下がってしまう可能性があるとしても、LF/HF比およびカートシス値のうちの一方のみをHRVコヒーレンスと一緒に用いるようにしてもよい。さらに所望ならば、感情価レベルを導き出すにあたって、LF/HF比、カートシス値およびHRVコヒーレンスのうちの1つのみを用いるようにしてもよい。また、図6に記載のステップ608では、複数の処理ウィンドウの統計的変動の演算値すべての平均を取ることにより統計的変動の平均値が求められてもよい。次いで、この統計的変動の平均値が機械学習分類器に送られ(ステップ610)、様々な興奮レベルに分類されるようになっていてもよい。
さらに、ある実施形態では、感情価レベルを導き出すにあたって、少なくとも任意の2つのHRVパラメータがHRVコヒーレンス、LF/HF比、カートシス値および他の適切なパラメータからなる群から選択され、用いられるようになっていてもよい。この場合、選択された2つのHRVパラメータのうちの1番目のパラメータが被験体の初期の感情価レベルを求めるために用いられ、次いで、選択された2つのHRVパラメータのうちの2番目のパラメータが初期の感情価レベルを検証するための条件付きしきい値パラメータとして用いられ、それにより、最終的な感情価レベル(図10に記載のステップ1012)が取得される。一例として、(たとえばLF/HFに代えて)HRVコヒーレンスが初期の感情価を確定するために用いられ、さらに検証を補助するために、カートシス値および/またはLF/HF比が条件付きしきい値として用いられる。他の例では、LF/HF比が初期の感情価を確定するために用いられ、検証するために、カートシス値のみが条件付きしきい値として用いられる。

Claims (32)

  1. 被験体の精神状態を導き出す方法であって、
    (i)前記被験体からバイオ信号を受け取ることと、
    (ii)前記バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算することと、
    (iii)前記少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて前記被験体の興奮レベルを求めることと、
    (iv)前記バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算することと、
    (v)前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて前記被験体の感情価レベルを求めることと、
    (vi)前記興奮レベルおよび前記感情価レベルから前記精神状態を導き出すことと
    を含む、方法。
  2. 前記少なくとも2つの生理学的パラメータが呼吸速度、心拍数および脈圧からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記バイオ信号を受け取ることが、前記バイオ信号の少なくとも5つの心臓サイクルに関連するデータを受け取ることを含む、請求項1乃至2のうちのいずれか一項に記載の方法。
  4. ステップ(v)の前記感情価レベルを取得するために、前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータのうちの1番目のパラメータを用いて前記被験体の初期の感情価レベルを求めることと、前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータのうちの2番目のパラメータを条件付きしきい値パラメータとして用いて前記初期の感情価レベルを確認することとをさらに含む、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータが前記被験体の心拍数変動性コヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値からなる群から選択される、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記時間領域心拍数変動性信号と参照信号との間の相関関係を求めることにより、前記心拍数変動性コヒーレンスが計算される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記時間領域心拍数変動性信号から取得される周波数領域信号から前記LF/HF比および前記カートシス値が計算される、請求項5に記載の方法。
  8. 前記時間領域心拍数変動性信号を電力スペクトル密度のスペクトルに変換することにより前記周波数領域信号が取得される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記参照信号が時間領域参照信号を表わす正弦波である、請求項6に記載の方法。
  10. 前記データが各心臓サイクルの収縮期ピーク、開始時刻および終了時刻と関連する前記少なくとも5つの心臓サイクルの時間区間を含む、請求項3に記載の方法。
  11. 前記統計的変動の計算値をまとめて用いて前記興奮レベルを求めるように機械学習分類器を構成することをさらに含む、請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記機械学習分類器には、サポートベクターマシン、ナイーブベイズ法およびk近傍法が含まれる、請求項11に記載の方法。
  13. 電子機器にダウンロード可能な被験体の精神状態を導き出すためのコンピュータプログラムであって、
    1組のインストラクションを備えており、実行されると、
    前記電子機器のプロセッサを、
    (i)前記被験体からバイオ信号を受け取り、
    (ii)前記バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算し、
    (iii)前記少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて前記被験体の興奮レベルを求め、
    (iv)前記バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算し、
    (v)前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて前記被験体の感情価レベルを求め、
    (vi)前記興奮レベルおよび前記感情価レベルから前記精神状態を導き出すよう制御するように構成されてなる、コンピュータプログラム。
  14. 前記コンピュータプログラムがインターネットを介してダウンロード可能に構成されてなる、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
  15. 電子機器のメモリー内に格納されるコンピュータプログラムであって、
    1組のインストラクションを備えており、実行されると、
    前記電子機器のプロセッサを、
    (i)被験体からバイオ信号を受け取り、
    (ii)前記バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算し、
    (iii)前記少なくとも2つの生理学的パラメータの前記統計的変動の計算値に基づいて前記被験体の興奮レベルを求め、
    (iv)前記バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算し、
    (v)前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて前記被験体の感情価レベルを求め、
    (vi)前記興奮レベルおよび前記感情価レベルから前記被験体の精神状態を導き出すように制御するように構成されてなる、コンピュータプログラム。
  16. 被験体の精神状態を導き出すための装置であって、
    (i)前記被験体からバイオ信号を受け取るための受信器と、
    (ii)
    (a)前記バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算し、
    (b)前記少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて前記被験体の興奮レベルを求め、
    (c)前記バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算し、
    (d)前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータの計算値に基づいて前記被験体の感情価レベルを求め、
    (e)前記興奮レベルおよび前記感情価レベルから前記精神状態を導き出すためのプロセッサと
    を備えてなる、装置。
  17. 前記装置が電子機器の形態を有してなる、請求項16に記載の装置。
  18. 前記電子機器が通信デバイスまたは装着可能デバイスである、請求項17に記載の装置。
  19. 前記装置が装着可能デバイスと受信器を有する通信デバイスとを備えており、前記装着可能デバイスが、前記被験体から前記バイオ信号を取得するための信号検知デバイスと、前記バイオ信号に関連するデータを求めるためのデータ処理モジュールとを有しており、前記通信デバイスの前記受信器が、求められた前記バイオ信号に関連するデータを受け取るように構成されてなる、請求項18に記載の装置。
  20. 前記電子機器が少なくとも1つのLEDと少なくとも1つのフォトダイオードとを有しており、前記LEDが前記被験体の表面に光を発射するように構成され、前記フォトダイオードが発射された前記光のうちの前記被験体の表面により反射された光を受け取るように構成され、前記反射された光が前記バイオ信号の前記少なくとも5つの心臓サイクルに関連する前記データに相当してなる、請求項17または18のうちのいずれか一項に記載の装置。
  21. 被験体の感情価レベルを求める方法であって、
    (i)被験体からバイオ信号を受け取ることと、
    (ii)前記バイオ信号から時間領域心拍数変動性信号を導き出して少なくとも2つの心拍数変動性パラメータを計算すことと、
    (iii)前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータからの感情価レベルを求めることと
    を含む、方法。
  22. 前記少なくとも2つの心拍数変動性パラメータが前記被験体の心拍数変動性コヒーレンス、LF/HF比およびカートシス値からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 被験体の興奮レベルを求める方法であって、
    (i)前記被験体からバイオ信号を受け取ることと、
    (ii)前記バイオ信号から導き出される少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動を計算することと、
    (iii)前記少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動の計算値に基づいて前記被験体の興奮レベルを求めることとを含んでおり、
    前記統計的変動の計算値が前記被験体の唾液のコルチゾールの40%を超える増加に相当する場合、前記興奮レベルがストレスレベルにあると判断される、方法。
  24. 前記バイオ信号を受け取ることが前記バイオ信号の少なくとも5つの連続する心臓サイクルに関連するデータを受け取ることを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記データが各心臓サイクルの収縮期ピーク、開始時刻および終了時刻に関連する前記少なくとも5つの心臓サイクルの時間区間を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1つの生理学的パラメータが脈圧を含む、請求項23乃至25のうちのいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動を計算することが前記脈圧の標準偏差を計算することを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記脈圧の計算値の標準偏差が約3.0〜12.0mmHg水銀レベルの範囲内にあるしきい値よりも大きい場合、前記興奮レベルが前記ストレスレベルにあると判断される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記脈圧の標準偏差の計算値が約6.0〜10.0mmHg水銀レベルの範囲内にあるしきい値よりも大きい場合、前記興奮レベルが前記ストレスレベルにあると判断される、請求項28に記載の方法。
  30. 被験体の精神状態を導き出す方法であって、
    (i)前記被験体からバイオ信号を受け取ることと、
    (ii)前記バイオ信号から導き出される少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動を計算することと、
    (iii)前記少なくとも2つの生理学的パラメータのそれぞれの統計的変動の計算値に基づいて前記被験体の興奮レベルを求めることと
    を含む、方法。
  31. 前記少なくとも2つの生理学的パラメータが呼吸速度、心拍数および脈圧からなる群から選択される、請求項30に記載の方法。
  32. 被験体の興奮レベルを求める方法であって、
    (i)前記被験体からバイオ信号を受け取ることと、
    (ii)前記バイオ信号から導き出される少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動を計算することと、
    (iii)前記少なくとも1つの生理学的パラメータの統計的変動の計算値に基づいて前記被験体の興奮レベルを求めることとを含み、
    前記統計的変動の計算値が約3.0〜12.0mmHg水銀レベルの範囲内にあるしきい値よりも大きい場合、前記興奮レベルがストレスレベルにあると判断される、方法。
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