JP2018501339A - 接着促進剤又は架橋剤としてのヒドロキシシラン - Google Patents

接着促進剤又は架橋剤としてのヒドロキシシラン Download PDF

Info

Publication number
JP2018501339A
JP2018501339A JP2017527769A JP2017527769A JP2018501339A JP 2018501339 A JP2018501339 A JP 2018501339A JP 2017527769 A JP2017527769 A JP 2017527769A JP 2017527769 A JP2017527769 A JP 2017527769A JP 2018501339 A JP2018501339 A JP 2018501339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radical
formula
hydroxysilane
use according
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017527769A
Other languages
English (en)
Inventor
クレーマー アンドレアス
クレーマー アンドレアス
ブルクハルト ウルス
ブルクハルト ウルス
Original Assignee
シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト
シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト, シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト filed Critical シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト
Publication of JP2018501339A publication Critical patent/JP2018501339A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J11/00Features of adhesives not provided for in group C09J9/00, e.g. additives
    • C09J11/02Non-macromolecular additives
    • C09J11/06Non-macromolecular additives organic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D7/00Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
    • C09D7/40Additives
    • C09D7/60Additives non-macromolecular
    • C09D7/63Additives non-macromolecular organic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K2201/00Specific properties of additives
    • C08K2201/014Additives containing two or more different additives of the same subgroup in C08K
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds
    • C08K5/541Silicon-containing compounds containing oxygen
    • C08K5/5415Silicon-containing compounds containing oxygen containing at least one Si—O bond
    • C08K5/5419Silicon-containing compounds containing oxygen containing at least one Si—O bond containing at least one Si—C bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds
    • C08K5/544Silicon-containing compounds containing nitrogen

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、接着剤、シーラント、またはコーティングのための接着促進剤または架橋剤としての、式(I)のヒドロキシシランの使用に関する。本発明はさらに、式(I)のヒドロキシシランを含む接着促進剤組成物、および式(I)のヒドロキシシランを含む接着剤、シーラント、またはコーティングにも関する。式(I)のヒドロキシシランは、驚くべきことには長い貯蔵寿命を有し、接着促進剤および/または架橋剤として優れた作用を示す。

Description

本発明は、ヒドロキシシラン、及び接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤又は架橋剤としてのそれらの使用に関する。
さらなる官能基を有するオルガノシランは、シーラント、接着剤、コーティング、及びたとえばプライマー又は接着促進剤溶液のような前処理組成物として使用されることが多い。その場合、それらは接着促進剤又は架橋剤として作用する。
接着促進剤又は架橋剤として使用される典型的なオルガノシランは、メルカプトシラン又はアミノシランである。しかしながら、それらには欠点がある。メルカプトシランは、不快臭を有し、イソシアネートと反応してチオウレタンを形成するが、それは、熱的には極めて不安定であり、高温では容易に再解離する可能性がある。アミノシランは塩基性であって極めて反応性が高く、そのため、接着促進剤としてのその使用に限界がある。
従来技術からは、ヒドロキシシランについての知識はほとんどない。ヒドロキシル基とシラン基との反応が早いことが原因でそれらは自己縮合する傾向があり、そのために、極めて不純になったり、及び/又は貯蔵寿命が短かったりすることが多いので、その取り扱いには困難が伴う。しかしながら、それらの反応性が極めて早いという訳でもなく、接着促進剤効果が改良されることも多いので、それらは接着促進剤及び架橋剤として、関心が寄せられている。さらには、そのヒドロキシル基が、鉱物質基材との接着促進性の相互作用を可能としている。
米国特許第5,587,502号明細書には、ヒドロキシカルバモイルシランの開示があるが、それらは、調製後でも極めて純粋とはいえず、また限られた貯蔵安定性しか有していない。
したがって、本発明の目的は、接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤又は架橋剤として使用するための、良好な貯蔵安定性を有し、そして良好な接着性能を可能とするヒドロキシシランを提供することである。
驚くべきことには、請求項1に記載の式(I)のヒドロキシシランによって、この目的が達成されることが見出された。
式(I)のヒドロキシシランは、単純なプロセスで極めて高純度で調製することが可能であり、そして驚くべきことには、極めて反応性が高いトリメトキシシラン基を有していながらも、優れた貯蔵安定性を有している。それは、接着剤又はシーラント又はコーティングのための良好な接着促進剤又は架橋剤効果を示す。この目的のためには、接着剤又はシーラント又はコーティングを適用する基材の前処理のための接着促進剤組成物の構成成分としてそれを存在させてもよいし、あるいは接着剤又はシーラント又はコーティングの構成成分そのものとしてそれを存在させてもよいが、その場合には、それが接着促進剤及び/又は架橋剤として機能する。
本発明のさらなる態様が、さらなる従属請求項の主題である。本発明の特に好ましい実施態様が、従属請求項の主題である。
本発明は、接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤又は架橋剤としての、式(I)
Figure 2018501339
[式中、
R’が式(II)のラジカルであり、かつR’’が水素ラジカルであるか、又はR’が水素ラジカルであり、かつR’’が式(II)のラジカルであるかのいずれかであり;
Figure 2018501339
が、1〜18個の炭素原子を有し、場合によってはエーテルの酸素、エステルの酸素、チオエーテルの硫黄、又は二級若しくは三級アミンの窒素の形態のヘテロ原子を有し、そして、場合によってはシラン基を有する、脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであり;
が、1〜20個の炭素原子を有し、場合によっては芳香族成分を有し、そして場合によっては1個又は複数のヘテロ原子を有する、直鎖状又は分岐状のアルキレン又はシクロアルキレンラジカルであり;
が、1〜8個の炭素原子を有するアルキルラジカルであり;
が、1〜12個の炭素原子を有し、場合によっては1個又は2個のエーテルの酸素を有する、脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであり;
Yが、Oであるか、又はS若しくはNRであるが、ここでRは、水素原子であるか、又はシラン基を有し、1〜12個の炭素原子を有するアルキルラジカルであり;そして
nが、0又は1又は2である。]
のヒドロキシシランの使用を提供する。
本明細書においては、「アルコキシシラン基」又は略して「シラン基」という用語は、有機ラジカルに結合され、そしてそのケイ素原子の上に1〜3個、特には2個又は3個の加水分解性アルコキシラジカルを有するシリル基を指している。「メトキシシラン基」という用語は、アルコキシラジカルとしてもっぱらメトキシラジカルを有しているシラン基を指している。「エトキシシラン基」という用語は、アルコキシラジカルとしてもっぱらエトキシラジカルを有しているシラン基を指している。
「アルコキシシラン」又は略して「シラン」という用語は、少なくとも1個のシラン基を有する有機化合物を指している。
「ヒドロキシシラン」、「エポキシシラン」、「イソシアナトシラン」、「アミノシラン」、及び「メルカプトシラン」という用語は、有機ラジカルの上にシラン基に加えて、それぞれ、1個又は複数のヒドロキシル、エポキシ、イソシアナト、アミノ、及びメルカプト基を有するシランを指している。
たとえばポリオール又はポリイソシアネートのように、「ポリ」で始まる物質名称は、形式的には、一つの分子に2個又は複数のそれらの名称を有する官能基を含む物質を指している。
「分子量」という用語は、本明細書においては、分子のモル質量(1モルあたりのグラム数)を指している。「平均分子量」という用語は、分子のオリゴマー性又はポリマー性の混合物の数平均Mを意味していると理解されたいが、これは、典型的には、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の手段により、標準としてのポリスチレンを用いて測定される。
「貯蔵安定性(Storage−stable)」又は「貯蔵可能(storable)」という用語は、室温で、適切な容器中、長期間、典型的には少なくとも3ヶ月から最長6ヶ月又はそれ以上の期間貯蔵しても、その貯蔵の結果として、その用途において使用するのに差し支えるようなレベルの変化、特には粘度及び架橋速度における変化がないような、物質又は組成物を指している。
本明細書の中の式の中の点線は、それぞれの場合において、置換基と、その分子の対応している残りの部分との間の結合を表している。
「室温」は、23℃の温度を指している。
式(I)のヒドロキシシランは、式(Ia)又は式(Ib)のいずれかに相当している。
Figure 2018501339
式(Ia)及び(Ib)においては、R、R、R、R、Y、及びnは、既に先に与えられた定義を有している。
式(Ia)及び(Ib)には、特定された構造に可能なすべてのジアステレオマーが含まれる。
好ましくは、YがOであるか、又はNRである。これらのヒドロキシシランは、臭気の点で有利である。
より好ましくは、YがOであり、そしてRが、1〜12個、特には1〜8個の炭素原子を有し、場合によっては1個又は2個のエーテルの酸素を有する、脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルである。
より特には、YがOであり、Rがメチルラジカルであるか、又はエチルラジカルである。
さらに、より好ましくは、YがNRであり、Rが水素原子であり、そしてRが、1〜12個、特には1〜8個の炭素原子を有し、そして場合によっては1個若しくは2個のエーテルの酸素又は1個若しくは2個の二級若しくは三級アミノ基を有する脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルである。
より特には、ここでのRが、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、ベンジル、フェニルエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、3−(2−メトキシエトキシ)プロピル、又はN,N−ジメチル−3−アミノプロピルである。
本発明のさらなる好ましい実施形態においては、YがS又はNRであり、Rが、1〜12個の炭素原子を有し、そしてシラン基を有し、そして場合によっては二級アミノ基を有する、脂肪族ヒドロカルビルラジカルである。これらのヒドロキシシランは、架橋剤として特に好適である。
より特には、ここでのRが、3−トリメトキシシリルプロピル、3−トリエトキシシリルプロピル、3−トリメトキシシリルプロピルアミノエチル、又は3−トリエトキシシリルプロピルアミノエチルである。
より特には、ここでのRが、水素原子であるか、又は3−トリメトキシシリルプロピルであるか、又は3−トリエトキシシリルプロピルである。
好ましくは、Rが、1〜6個の炭素原子を有するアルキレンラジカル、特には1,2−エチレンラジカルである。
好ましくは、Rがメチルラジカルである。
好ましくは、Rが、メチルラジカル又はエチルラジカルである。これらのヒドロキシシランは、特に反応性が高い。
は、特にはメチルラジカルである。これらのヒドロキシシランは、特に湿分との反応性が高い。
はさらに、特にはエチルラジカルである。これらのヒドロキシシランは、それらが加水分解される際にメタノールを発生せず、このことが、毒性的な理由から有利である。
好ましくは、nが0又は1、特には0である。
好ましいヒドロキシシランは、特に純度の高い品質で、特に好適にかつ調製可能に得ることができる。
好ましくは、式(I)のヒドロキシシランは、少なくとも1種の式(II)のエポキシシランを、少なくとも1種の式(III)のアルコール、又はチオール、又はアミンと反応させることによって調製する。
Figure 2018501339
式(II)及び(III)においては、R、R、R、R、Y、及びnは、既に先に与えられた定義を有している。
この場合、式(III)のアルコール又はチオール又はアミンを、シラン基を含む置換基が結合されている炭素原子に対して2位又は3位のいずれかの炭素に付加させて、式(Ia)のヒドロキシシラン又は式(Ib)のヒドロキシシランのいずれかを生成させるのがよい。この反応は、典型的には、式(Ia)と(Ib)の2種のヒドロキシシランの混合物を与える。
この反応からの反応生成物は、特には接着促進剤又は架橋剤として記述された用途には好適である。
その反応は、50〜140℃、特には70〜120℃の範囲の温度で実施するのが好ましい。
式(III)のアルコールを使用するのならば、Rラジカルが、式(II)のエポキシシランのRラジカルと同一であるように選択するのが好ましい。式(III)のアルコールは、式(II)のエポキシシランに対して、化学量論比か、又は化学量論比よりも多量で使用するのが好ましい。より特には、1.0〜6.0、好ましくは2.0〜5.0の範囲のアルコール/エポキシシラン比を採用する。
式(III)のアミンを使用する場合、式(II)のエポキシシランに関連して、化学量論量又は化学量論量を超える量の比率でそれを使用するのが好ましい。より特には、1.0〜2.0、好ましくは1.0〜1.5の範囲のアミン/エポキシシランの比率を採用する。
式(III)のチオールを使用する場合、式(II)のエポキシシランに関連して、化学量論量より低いか、又は化学量論量の比率でそれを使用するのが好ましい。より特には、0.5〜1.0、好ましくは0.8〜1.0の範囲の、チオール/エポキシシランの比が採用される。過剰のチオールは、毒性又は臭気の問題をもたらす可能性がある。
その反応において、触媒、特には、イミダゾール、ヒドロキシアルキルアミン、アルコール、フェノール、ブレンステッド酸、たとえば、より特には、酢酸又はメタンスルホン酸、ルイス酸たとえば、より特には、アルミニウム(III)アセチルアセトネート、アルミニウム(III)イソプロポキシド、アルミニウム(III)エトキシド、ランタン(III)トリフレート、二塩化亜鉛若しくは亜鉛ビス(エチルヘキサノエート)、又は金属塩たとえば、より特には、ドデシル硫酸ナトリウム若しくは過塩素酸リチウムを使用することも可能である。
反応の後に、その反応生成物から、存在している各種の揮発性化合物、特には過剰のアルコール及び/又は過剰のアミンを、特には蒸留によって除去するのが好ましい。
その中のRラジカルがシラン基のRラジカルとは異なっている式(III)のアルコールを使用するのならば、その調製の間にシラン基の上でエステル交換反応を起こさせて、使用された式(III)のアルコールに由来するアルコキシシラン基を有するヒドロキシシランを形成させることも可能である。
反応を好適に実施して得られる反応生成物は、典型的には、少なくとも80重量%、特には少なくとも85重量%の式(I)のヒドロキシシラン含む。従来技術によるヒドロキシシランが、典型的には、20重量%以上の不純物含量を有していることが考えると、その高い純度は驚くべきことである。
使用される式(II)のエポキシシランは、好ましくは、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシランである。特に好適な例としては、以下のものが挙げられる:β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(たとえば、Silquest(登録商標)A−186(Momentive Performance Materials製)として市販されている)、又はβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン(たとえば、CoatOSil(登録商標)1770(Momentive Performance Materials製)として市販されている)。
好適な式(III)のアルコールは、脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のアルコール、特には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール(アミルアルコール)、イソペンタノール(イソアミルアルコール)、2−メチル−1−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエタノール(メチルグリコール)、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール(メチルジグリコール)、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、2−メチルベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコール、4−エチルベンジルアルコール、4−イソプロピルベンジルアルコール、4−tert−ブチルベンジルアルコール、4−メトキシベンジルアルコール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、又はN−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンである。
それらの中でも好ましいのは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、シクロヘキサノール、又はベンジルアルコールである。
特に好ましいのは、メタノール又はエタノールである。
メトキシシラン基を有するエポキシシランを使用する場合においては、採用される式(III)のアルコールがメタノールであるのが特に有利であり、エトキシシラン基を有するエポキシシランを使用する場合においては、エタノールが特に有利である。
好適な式(III)のチオールは、脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のチオール、特には、2−(2−メトキシエトキシ)エタンチオール、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸エチル、又は3−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシル、又はメルカプトシランたとえば、より特には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、又は3−メルカプトプロピルトリエトキシシランである。これらの中でも、好ましいのは、2−(2−メトキシエトキシ)エタンチオール、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、又は3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、特には3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、又は3−メルカプトプロピルトリエトキシシランである。
好適な式(III)のアミンは、脂肪族、脂環族、及び芳香脂肪族の一級アミン及びアミノシラン、特にはエチルアミン、異性体のプロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、又はデシルアミン、及びさらには、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、2−若しくは4−メトキシフェニルエチルアミン、ホモベラトリルアミン、及びさらには脂肪アミンたとえば、より特には、ココアルキルアミン、N−ココアルキル−1,3−プロパンジアミン、オレイルアミン、及びさらにはエーテルアミンたとえば、より特には、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキソキシ)プロピルアミン、又は3−(2−メトキシエトキシ)プロピルアミン、及びさらには2個以上のアミノ基を有するアミンたとえば、より特には、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N−メチル−1,2−エタンジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−(2−アミノプロピル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N1−(3−ジメチルアミノ)プロピル−1,3−ジアミノプロパン、及びさらにはアミノシランたとえば、より特には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−トリメトキシシリル)プロピル)アミン、又はビス(3−トリエトキシシリル)プロピル)アミンである。
それらの中でも、好ましいのは、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−(2−メトキシエトキシ)プロピルアミン、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、又はN−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシランである。
式(III)のアルコール又はチオール又はアミンの内で好ましいのは、アルコール又はアミンである。
式(III)のアルコール又はチオール又はアミンの内で好ましいのは、さらにアミノシラン又はメルカプトシランである。
式(I)のヒドロキシシランは、好ましくは、以下のものからなる群より選択される:2−メトキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−エトキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−イソプロポキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ブトキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−イソブトキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ペントキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ヘキソキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(2−メトキシエトキシ)−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−シクロヘキソキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ベンゾキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、及び調製するために用いたヒドロキシシランのアルコールを用いてトリメトキシシラン基を部分的又は完全にエステル交換反応させることによって得られる、相当する化合物、並びに2−プロピルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−イソプロピルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−[ブチルアミノ/ブチルアミノ]−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−sec−ブチルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−tert−ブチルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ヘキシルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−オクチルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(2−エチルヘキシル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−シクロヘキシルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ベンジルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−フェニルエチルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−メトキシエチルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(2−エトキシエチル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−メトキシプロピル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−エトキシプロピル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−(2−メトキシエトキシ)プロピル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリメトキシシリルプロピル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノエチル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリメトキシシリルプロピル)メルカプト−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、及びトリメトキシシラン基に代えてトリエトキシシラン基を有する相当する化合物、及びさらには、シラン基含有置換基が4位ではなく5位にある相当する化合物。
それらの中でも、好ましいのは、以下のものである:2−メトキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−エトキシ−4−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ−4−(2−トリス(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)シリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ヘキシルアミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−ヘキシルアミノ−4−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリメトキシシリルプロピル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリメトキシシリルプロピルアミノエチル)アミノ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノエチル)アミノ−4−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリメトキシシリルプロピル)メルカプト−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(3−トリエトキシシリルプロピル)メルカプト−4−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、又は、シラン基含有置換基が4位ではなく5位にある相当する化合物。
最も好ましいのは、2−エトキシ−4(5)−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、又は2−メトキシ−4(5)−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オールである。
シラン基を含む置換基が、4位又は5位にある二つの化合物の混合物は、「4(5)」の表記法で表される。
式(I)のヒドロキシシランは、湿分を排除すれば、貯蔵安定性が極めて高い。室温では、エトキシ基を有するものだけでなく、驚くべきことには、反応性がはるかに高いメトキシ基を含む式(I)のヒドロキシシランでさえも、数ヶ月の期間を経ても純度においてはいかなる低下も認められない。
式(I)のヒドロキシシランのシラン基は、湿分と接触すると、加水分解される性質を有している。これによって、オルガノシラノール(1個又は複数のシラノール基、Si−OH基を含むオルガノシリコン化合物)、次いで縮合反応によって、オルガノシロキサン(1個又は複数のシロキサン基、Si−O−Si基を含むオルガノシリコン化合物)が生成し、相当するアルコール、たとえばエトキシシラン基の場合ならエタノールが放出される。
少なくとも1種の式(I)のヒドロキシシランの(少なくとも部分的な)加水分解によって、少なくとも1個の式(IV)のシラノール基を有する化合物が得られる。
Figure 2018501339
式(IV)において、xは、1又は2又は3であるが、ただし、xが(3−n)の値より大きくてはならない。R、R、及びnは、既に与えられた定義を有している。
そのような、加水分解されたか、又は部分的に加水分解された式(IV)のシラノール基を有する化合物は、反応性が極めて高く、速やかにさらに反応して、さらなるシラノール基との縮合によってシロキサン基(Si−O−Si基)を形成するか、又は、たとえば基材のヒドロキシル基との縮合をする。
式(I)のヒドロキシシランは、各種の基材との間で強い接着力を形成したり、あるいはこのシランを含む組成物の基材への接着性を改良したり、あるいはヒドロキシシランを含む層に適用された硬化可能な組成物の、前記層の上での接着性を改良したりする性能を有している。
2個又は3個のシラン基を有する式(I)のヒドロキシシランはさらに、特には、そのもの同士で、又はシラン基を含む他の組成物との間で良好な架橋剤として機能する性能も有している。
式(I)のヒドロキシシランは、接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤又は架橋剤として使用される。
好適な接着剤又はシーラント又はコーティングは、特には、少なくとも1種の硬化可能なバインダー、及び場合によってはさらなる構成成分たとえば、より特には、充填剤、架橋剤、可塑剤、溶媒、触媒、接着促進剤、乾燥剤、安定剤、顔料及び/又はレオロジー助剤を含む組成物である。
好適な硬化可能なバインダーは、アクリレート基、メタクリレート基、エポキシ基、イソシアネート基、及びシラン基から選択される反応性基を含んでいるのが好ましい。
その硬化可能なバインダーは、好ましくは、次のものから選択される:ポリ(メタ)アクリレート、ポリイソシアネート、イソシアネート基を含むポリウレタンポリマー、シラン基を含むポリマー、イソシアネート基及びシラン基を含むポリウレタンポリマー、及びそれらの組合せ。
好適なポリ(メタ)アクリレートは、特には以下のものである:(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌレートトリ(メタ)アクリレート、N,N’,N’’−トリス(メタ)アクリロイルペルヒドロトリアジン;脂肪族ポリエーテル、ポリエステル、ノボラック、フェノール、脂肪族若しくは脂環族アルコール、グリコール若しくはポリエステルグリコールの二官能若しくは多官能のアクリレート若しくはメタクリレート、又は上述の化合物のモノ−若しくはポリアルコキシル化誘導体、たとえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタン−1,4−ジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサン−1,6−ジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;ジ−若しくはポリ−アクリロイル若しくはメタクリロイル官能性のポリブタジエン、ポリイソプレン、又はそれらのブロックコポリマー;二官能若しくは多官能エポキシドとアクリル酸若しくはメタクリル酸とのアダクト;又はポリウレタン(メタ)アクリレート。
好適なポリイソシアネートは、特には脂肪族、芳香脂肪族、脂環族又は芳香族のモノマー性ジイソシアネート、特にはヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(HDI)、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(TMDI)、1−メチル−2,4−及び/又は−2,6−ジイソシアナトシクロヘキサン又はそれらの異性体の各種所望の混合物(HTDI又はHTDI)、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、すなわちIPDI)、又はペルヒドロジフェニルメタン2,4’−及び/又は4,4’−ジイソシアネート(HMDI又はH12MDI)、トリレン2,4−及び/又は2,6−ジイソシアネート又はそれらの異性体の各種所望の混合物(TDI)、ジフェニルメタン4,4’−、2,4’−及び/又は2,2’−ジイソシアネート又はそれらの異性体の各種所望の混合物(MDI)、フェニレン1,3−若しくは1,4−ジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアナトベンゼン、ナフタレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニル(TODI)、又はジアニシジンジイソシアネート(DADI)。これらの中では、HDI、IPDI、MDI、又はTDIが好ましい。
好適なポリイソシアネートは、さらには、特には上述のジイソシアネートのオリゴマー又は誘導体、特にはHDI、IPDI、MDI、又はTDIから誘導されたもの、特には市販されている製品、特には、HDIビウレット、HDIイソシアヌレート、HDIウレトジオン、HDIイミノオキサジアジンジオン、HDIアロファネート、IPDIイソシアヌレート、TDIオリゴマー、TDI/HDIをベースとする混合イソシアヌレート、室温で液状の形のMDI(「変性MDI」と呼ばれる)(このものは、MDIと、MDI誘導体たとえば、さらに特には、MDIカルボジイミド又はMDIウレトンイミン又はMDIウレタンとの混合物である)、又は、MDIとMDI同族体との混合物(高分子量MDI又はPMDI)である。上述のオリゴマー性ポリイソシアネートは、実際には、典型的には異なったオリゴマー化レベル及び/又は化学構造を有する物質の混合物であり、好ましくは2.1〜4.0の範囲の平均NCO官能価を有している。
イソシアネート基を含む好適なポリウレタンポリマーは、特には、少なくとも1種のポリオールと、化学量論量を超える量の少なくとも1種のポリイソシアネートとの反応生成物であって、好適に使用されるポリオールは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール又はポリアクリレートポリオール、より好ましくはポリエーテルポリオール、特にはポリオキシプロピレンポリオール及び/又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリオールで、好ましくは500〜30,000g/mol、好ましくは1000〜20,000g/mol、特には1000〜15,000g/molの範囲の平均分子量を有するものであり、そして使用されるポリイソシアネートは、好ましくは上述のモノマー性ジイソシアネート、好ましくはMDI、TDI、HDI、又はIPDIである。それらは、少量の多官能アルコールたとえば、より特には、ブタン−1,4−ジオールをさらに使用して調製することもできる。
好適なシラン基を含むポリマーは、特には、市販のタイプのものであり、たとえば、より特には、以下の商品名で知られているものである:商品名MS Polymer(商標)(Kaneka Corp.製;特には、製品のS203H、S303H、S227、S810、MA903、又はS943);MS Polymer(商標)又はSilyl(商標)(Kaneka Corp.製;特には、製品のSAT010、SAT030、SAT200、SAX350、SAX400、SAX725、MAX450、MAX602、又はMAX951);Excestar(登録商標)(Asahi Glass Co.Ltd.製;特には、製品の、S2410、S2420、S3430、又はS3630);SPUR+(Momentive Performance Materials製;特には、製品の1010LM、1015LM、又は1050MM);Vorasil(商標)(Dow Chemical Co.製;特には、製品の602又は604);Desmoseal(登録商標)(Bayer MaterialScience AG製;特には、製品のS XP 2636、S XP 2749、S XP 2774、又はS XP 2821);TEGOPAC(登録商標)(Evonik Industries AG製;特には、製品のSeal100、Bond150、又はBond250);又は、Geniosil(登録商標)STP(Wacker Chemie AG製;特には、製品のE15又はE35)。
好適なシラン基を含むポリマー及び/又は好適なイソシアネート基及びシラン基を含むポリウレタンポリマーは、さらに、特には、先に挙げたイソシアネート基を含むポリウレタンポリマーと、アミノシラン又はメルカプトシラン又はヒドロキシシランとの反応生成物で、化学量論量より低い量の反応でイソシアネート基を転化させたものである。
その接着剤又はシーラント又はコーティングは、一成分組成物又は多成分組成物、特には二成分組成物の形を取ることができる。それは、湿分を用いて硬化させることもできるし、あるいは場合によっては熱の助けを借りて、硬化剤との接触の結果として硬化させることもできる。
本明細書においては、「一成分」組成物という用語は、同一の容器の中に、その組成物の全部の構成成分が混合物の形態で貯蔵され、特に湿分を用いて硬化させることが可能な組成物を指している。
本明細書においては、「二成分」組成物という用語は、その組成物の構成成分が、二つの別な成分として存在しており、それらが別の容器の中に貯蔵される組成物を指している。その組成物を塗布する直前又は塗布しながら、その二成分を相互に混合し、次いでそのようにして混合した組成物を硬化させる。
接着剤又はシーラントは、室温でペースト状の粘稠度を有していて、ビーズの形態で基材に適用することもできるし、あるいは室温で液状の粘稠度を有していて、基材の全面に適用することもできるし、あるいは、室温で固体であって、加熱溶融した状態で適用することもできる。
コーティングは、室温で液状か又はややペースト状の粘稠度を有していて、基材の全面に適用することもできるし、あるいは室温で固体であって、加熱溶融した状態で適用することもできる。典型的には、それが室温で液状か又はややペースト状の粘稠度を有していて、たとえばブラシ、ロール、スパチュラ、又は「こて」の手段によるか、又は(平坦な表面上なら)さらにセルフレベリングの方式で適用することができる。
その接着剤又はシーラント又はコーティングは、多くの用途に好適であり、そのような用途としては、特には、以下のものが挙げられる:ジョイントシーラント、ウェルド若しくはフランジシームシーラント、寄木張り接着剤、組立用接着剤、ボディワーク接着剤、グレージング接着剤、サンドイッチエレメント接着剤、フロアカバリング、フロアコーティング、バルコニーコーティング、ルーフコーティング、コンクリート保護コーティング、パーキングガレージコーティング、さらには、耐食ペイントとして、又はシール若しくはペイントとして。
その接着剤はさらに、ホットメルト接着剤として、特には、積層用接着剤(laminating adhesive)、積層接着剤(laminate adhesive)、包装用接着剤、織物用接着剤、又は木材用接着剤として好適である。
好ましいのは、ジョイントシーリングのため、又は、建設用途又は工業用途における弾性接着接合のための弾性接着剤及び/又はシーラントである。
好ましいのはさらに、弾性コーティング、及びワニス又はシールである。
それに対して接着剤又はシーラント又はコーティングを適用することが可能な好適基材としては、特には、以下のものが挙げられる。
− ガラス、ガラスセラミック、スクリーン印刷されたセラミック、コンクリート、モルタル、れんが、タイル、セッコウ、又は天然石たとえば花崗岩若しくは大理石;
− 金属又は合金たとえば、アルミニウム、鉄、鋼、及び非鉄金属、又は表面処理した金属及び合金たとえば、メッキ処理若しくはクロム処理した金属;
− 皮革、織物、紙、木材、樹脂たとえば、フェノール樹脂、メラミン樹脂又はエポキシ樹脂を用いて接合させた木材ベースの材料、樹脂−織物の複合材料、又はさらなるポリマー複合材料;
− プラスチック、特には、硬質若しくは軟質のPVC、ABS、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、PMMA、エポキシ樹脂、PUR、POM、PO、PE、PP、EPM、又はEPDM、場合によっては、プラズマ、コロナ、又は火炎の手段により表面処理したプラスチック;
− 繊維強化プラスチック、たとえば炭素繊維強化プラスチック(CFP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFP)、又はシートモールディングコンパウンド(SMC);
− コーティングされた基材、たとえば粉体コーティングされた金属又は合金;
− ペイント又はラッカー、特には自動車のトップコート。
二つの同一の基材又は二つの異なった基材を接合したり、及び/又はシールしたりすることができる。
接着剤又はシーラント又はコーティングを適用する前に、必要があれば、特には物理的及び/又は化学的なクリーニング方法によるか、又は接着促進剤溶液若しくはプライマーを塗布することによって、基材の前処理を行うことができる。
式(I)のヒドロキシシランは、接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤として使用することも可能であるが、その場合、そのヒドロキシシランを、接着促進剤組成物の一つの構成成分として基材に適用し、次いで、特には適切な蒸発分離(flash−off)時間の後に、その前処理した基材に接着剤又はシーラント又はコーティングを適用する。
式(I)のヒドロキシシランはさらに、接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤又は架橋剤として使用することも可能であるが、その場合、そのヒドロキシシランは、接着剤又はシーラント又はコーティングの一つの構成成分である。
使用の一つの実施形態においては、ヒドロキシシランが、接着促進剤組成物の一つの構成成分である。
したがって、本発明はさらに、少なくとも1種の先に述べた式(I)のヒドロキシシラン及び少なくとも1種の溶媒を含む接着促進剤組成物も提供する。
好適な溶媒としては、特には、以下のものが挙げられる:メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、アセチルアセトン、メシチルオキシド、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸n−ブチル、マロン酸ジエチル、酢酸1−メトキシ−2−プロピル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トルエン、キシレン、ヘプタン、オクタン、ナフサ、ホワイトスピリット、石油エーテル若しくはベンジン、特にはSolvesso(商標)製品(Exxon製)、及びさらには塩化メチレン、プロピレンカーボネート、ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、又は水。
場合によっては、その接着促進剤組成物には、さらなる構成成分たとえば、より特には、触媒、さらなるシラン、チタネート若しくはジルコネート、又は場合によっては、顔料、充填剤、濡れ剤、ポリイソシアネート、イソシアネート基及び/又はシラン基を有するポリウレタンポリマー、又はエポキシ樹脂が含まれる。
主として溶媒からなり、追加の構成成分として特には、シラン及び/又は触媒及び/又はチタネート及び/又はジルコネートを含む接着促進剤組成物は、活性化剤とも、あるいは接着促進剤溶液とも呼ばれる。そのような接着促進剤溶液が使用されるのは、典型的には、基材の表面をクリーンにすると同時に、それに続く、接着剤又はシーラント又はコーティングの適用のための準備をして、その基材と接着剤又はシーラント又はコーティングとの間で改良された接着性が得られるようにするためである。接着促進剤組成物の中での成分の使用量は、典型的には、溶媒が蒸発した後で、その基材の表面上に連続した膜が残らない程度にする。
接着促進剤溶液は、典型的には、布、フェルト、又は同様の処理法(arrangement)の手段によって薄い層の形で基材の表面に塗布し、場合によっては次いで、クリーンな布で緩やかにぬぐい去る。適切な遅延時間(delay time)をおいてから、そのように前処理をした表面に接着剤又はシーラント又はコーティングを適用すると、典型的には、改良された接着性が得られる。
溶媒及び、場合によってはシラン、触媒、チタネート又はジルコネートと共に、さらに、成膜成分及び場合によっては顔料、充填剤、濡れ剤、又はさらなる添加剤を含む接着促進剤組成物は、プライマーとも呼ばれている。好適な成膜成分は、特には、モノ−及び/又はオリゴマー性の脂肪族、脂環族、芳香脂肪族若しくは芳香族ポリイソシアネート、イソシアネート基及び/又はシラン基を有するポリマー、オリゴマー性シラン配合物、又はエポキシ樹脂である。プライマーは、典型的には、溶媒が蒸発した後に、基材の上に連続の膜が、数マイクロメートルから最高数百マイクロメートルの範囲内の層厚で残るように、塗布する。プライマーは、典型的には、基材と接着剤及び/又はシーラント又はコーティングとの間の接着性を改良するために使用され、その場合、そのプライマーの膜が、基材と、そのプライマーの膜に適用された硬化可能な組成物との両方に接着力を補強させることができる。
プライマーは、典型的には、ブラシ又はロールを用いて、基材の表面に薄い層で塗布される。適切な遅延時間(その間に、溶媒が部分的又は全面的に蒸発する)の後で、接着剤又はシーラント又はコーティングを、そのようにして前処理した表面に適用すると、典型的には、改良された接着性が得られる。
使用のさらなる実施形態においては、ヒドロキシシランが、接着剤又はシーラント又はコーティングの一つの構成成分である。
したがって、本発明はさらに、先に述べたような少なくとも1種の式(I)のヒドロキシシランを含む、接着剤又はシーラントとして、又はコーティングとして使用することが可能な組成物も提供する。
場合によっては、その組成物には、以下のものから選択されるさらなる構成成分が含まれる:硬化可能なバインダー、充填剤、架橋剤、可塑剤、溶媒、触媒、さらなる接着促進剤、乾燥剤、安定剤、顔料、及びレオロジー助剤。
本発明の一つの実施形態においては、その組成物が、硬化の後では、少なくとも10%、好ましくは少なくとも30%、特には少なくとも50%の破断時伸びを有している。本明細書においては、破断時伸びは、DIN EN 53504に従い、厚み2mm、長さ75mm、直線部長さ(bar length)30mm、直線部幅(bar width)4mmを有するダンベルを用い、引張速度200mm/minで測定している。
そのような組成物は、好ましくは、先に述べたようなポリイソシアネート、イソシアネート基を含むポリウレタンポリマー、シラン基を含むポリマー、イソシアネート基及びシラン基を含むポリウレタンポリマー、及びそれらの組合せから選択される少なくとも1種の硬化可能なバインダーを含んでいる。
そのような組成物は、好ましくは、5重量%〜90重量%、特には10重量%〜60重量%の範囲の硬化可能なバインダー含量を有している。
本発明のさらなる実施形態においては、その組成物が、ワニス又はシールの形態にあるコーティングである。そのようなコーティングは、典型的には、乾燥膜として30〜800μmの範囲の層厚で塗布され、それには、典型的には、たとえば先に挙げたような少なくとも1種の溶媒が含まれている。それは、実質的に硬質であるか、又はほんのわずかの弾性を有しており、機械的又は気候的な影響から、あるいは化学薬品又は溶媒から表面を保護することができる。ここでの式(I)のヒドロキシシランは、乾燥膜を規準にして好ましくは0.1重量%〜10重量%の範囲の量で接着促進剤として存在させるのがよい。特には、式(I)のヒドロキシシランが2個又は3個のシラン基を有している場合には、架橋剤として、より高い量の、乾燥膜を規準にして、特には、10重量%〜80重量%の範囲の量で存在させてもよい。
接着剤、シーラント、又はコーティングとして使用することが可能な接着促進剤組成物又は組成物がイソシアネート基を含む構成成分を含んでいるのなら、式(I)のヒドロキシシランは、それらと反応することができる。そのことによって、シラン基を含むアダクトが形成され、それも接着促進剤又は架橋剤として同様に機能する。
接着剤、シーラント、又はコーティングとして使用することが可能な、接着促進剤組成物又は組成物の好適なさらなる構成成分としては、特には、以下のものが挙げられる:
− 触媒、特には、スズ、鉄、ビスマス、亜鉛、マンガン、クロム、コバルト、銅、ニッケル、モリブデン、鉛、カドミウム、水銀、アンチモン、バナジウム、チタン、ジルコニウム、又はカリウムの化合物、特には、オルガノスズ(IV)化合物たとえば、ジジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジクロリド、ジブチルスズジアセチルアセトネート、又はジオクチルスズジラウレート、ビスマス(III)錯体、酢酸亜鉛(II)、2−エチルヘキサン酸亜鉛(II)、ラウリン酸亜鉛(II)、亜鉛(II)アセチルアセトネート、2−エチルヘキサン酸コバルト(II)、2−エチルヘキサン酸銅(II)、ナフテン酸ニッケル(II)、乳酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、チタン(IV)錯体、たとえば、より特には、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウム(IV)錯体、又は酢酸カリウム;窒素含有化合物たとえば、より特には、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、N−エチルジイソプロピルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルアルキレンジアミン、ペンタメチルアルキレントリアミン、又はそれより高次の同族体、アジピン酸ビス(N,N−ジエチルアミノエチル)、アジピン酸エステル、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネ−5−エン(DBN)、N−アルキルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、グアニジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール若しくは1,2−ジメチルイミダゾール、又は有機アンモニウム化合物たとえば、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、又はアルコキシル化三級アミン;又は上述の化合物の組合せ、特には金属化合物と窒素含有化合物との組合せ。
− 同様に接着促進剤又は架橋剤として機能することが可能なさらなるシラン、たとえば、より特には、アミノシラン、メルカプトシラン、エポキシシラン、(メタ)アクリロイルシラン、イソシアナトシラン、カルバマトシラン、アルキルシラン、S−(アルキルカルボニル)メルカプトシラン、又はイミノシラン又は、それらのシランのオリゴマーの形態。
− 上述のバインダーのための硬化剤又は架橋剤、特には、ポリオール、ポリアミン、アミノアルコール、アルジミン、オキサゾリジン、又はアミノシラン。
− 無機及び有機充填剤、特には、場合によっては脂肪酸、特にはステアリン酸でコーティングされた、天然、摩砕、若しくは沈降炭酸カルシウム、バライト(重晶石)、タルク、石英粉、けい砂、ドロマイト、ウォラストナイト、カオリン、か焼カオリン、マイカ、モレキュラーシーブ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、熱分解プロセスからの微細シリカを含むシリカ、工業的に製造されたカーボンブラック、グラファイト、金属粉たとえば、アルミニウム、銅、鉄、銀、又は鋼、PVC粉体、又は中空ビーズ。
− 繊維、特には、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維、ポリマー繊維たとえば、ポリアミド繊維若しくはポリエチレン繊維、又は天然繊維。
− 染料。
− 顔料、特には二酸化チタン又は酸化鉄。
− 可塑剤、特には、カルボン酸エステルたとえばフタル酸エステル、特にはフタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル又はフタル酸ジイソデシル、アジピン酸エステル、特にはアジピン酸ジオクチル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、ポリオール、特には、ポリオキシアルキレンポリオール又はポリエステルポリオール、グリコールエーテル、グリコールエステル、有機リン酸若しくはスルホン酸のエステル、ポリブテン、又は天然油脂から誘導された脂肪酸のメチル若しくはエチルエステル(「バイオディーゼル(biodiesel)」とも呼ばれている)。
− 非反応性ポリマーたとえば、より特には、特にはエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、イソプレン、酢酸ビニル、及びアルキル(メタ)アクリレートを含む群からの不飽和モノマーのホモポリマー若しくはコポリマー、特にはポリエチレンs(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、又はアタクチックポリ−α−オレフィン(APAO)。
− 溶媒。
− レオロジー調節剤、特には増粘剤又はチクソトロープ剤、たとえば層状ケイ酸塩たとえば、ベントナイト、ヒマシ油の誘導体、水素化ヒマシ油、ポリアミド、ポリアミドワックス、ポリウレタン、ウレア化合物、ヒュームドシリカ、セルロースエーテル、及び疎水化変性ポリオキシエチレン。
− 乾燥剤、特には、モレキュラーシーブ、酸化カルシウム、高反応性イソシアネートたとえば、p−トシルイソシアネート、モノマー性ジイソシアネート、モノオキサゾリジンたとえば、Incozol(登録商標)2(Incorez製)、オルトギ酸エステル、アルコキシシランたとえば、テトラエトキシシラン、又はオルガノアルコキシシランたとえば、ビニルトリメトキシシラン。
− 酸化、熱、光、及びUV照射に対する安定剤。
− 難燃剤物質。
− 表面活性剤物質、特には濡れ剤、レベリング剤、脱泡剤(deaerator)、又は消泡剤(defoamer)。
− 殺生物剤たとえば、殺藻剤、殺真菌剤、又は真菌の生育を抑制する物質。
上述の使用によって、接着剤で接合されるか、シールされるか、又はコーティングされた物品が得られる。この物品は、建造構造物又はその構成成分、特には建設又は土木工学における建造構造物であってもよいし、あるいは、産業用商品又は消費者用商品、特には窓、家庭電化製品、又は、輸送手段たとえば、より特には、自動車、バス、トラック、鉄道車両、船舶、航空機若しくはヘリコプター、又はそれらの組み込み部品などであってもよい。
以後における詳細な記述は、実施例であって、それは、詳しく記述された本発明の説明をすることを目的としている。本発明がこれらの記述された実施例に限定されることはないということは当然である。
「標準的気象条件(standard climatic conditions)」という用語は、23±1℃の温度及び50±5%の相対空気湿度を意味している。「SCC」は、標準的気象条件を表す。
H NMRスペクトルは、Bruker Ascend 400スペクトロメーターを使用し、CDCl中、400.14MHzで測定した。ケミカルシフトδは、テトラメチルシラン(TMS)からの相対ppmで報告し、カップリング定数Jは、Hzの単位で報告している。
赤外スペクトル(FT−IR)は、Thermo Scientific製のダイヤモンド結晶を有する水平ATR測定ユニットを取り付けた、Nicolet iS5 FT−IRシステムで、非希釈の膜として測定した。吸収バンドは波数(cm−1)で報告した(測定ウィンドウ:4000〜650cm−1)。
ガスクロマトグラム(GC)は、60〜320℃の温度範囲で、加熱速度15℃/min、320℃での滞留時間10分で測定した。注入口の温度は250℃であった。Zebron ZB−5カラム(L=30m、ID=0.25mm、dj=0.5μm)を使用し、ガス流速は1.5mL/minであった。検出はフレームイオン化(FID)の手段で実施し、信号の評価には、面積パーセント法を用いた。
1.ヒドロキシシラン:
ヒドロキシシラン 1:2−エトキシ−4(5)−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール
丸底フラスコの中で、150.00gのエタノール及び0.50gのビニルトリエトキシシランを、窒素雰囲気下、50℃で15分間、撹拌した。次いで、180.00g(624mmol)のβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン(CoatOSil(登録商標)1770、Momentive製)及び3.06gのアルミニウム(III)イソプロポキシドを添加し、その混合物を、窒素雰囲気下で16時間、還流条件下100℃で撹拌した。次いで、その濁りのある反応混合物を冷却して室温とし、濾過し、ロータリーエバポレーター上80℃、10mbarで過剰のエタノールを蒸発させた。無色で液状の反応生成物が得られた。
調製後、その反応生成物は92重量%の純度を有していた(ガスクロマトグラフィーの手段により測定)。湿分を排除し、室温で3ヶ月間貯蔵した後でも、その純度には変化がなかった。
FT−IR:3444(O−H)、2973、2925、2882、2735、1483、1443、1389、1347、1294、1263、1212、1165、1100、1073、1012、953、885、860、767、710、677。
H NMR:δ 3.81(m,6H,Si−O−CH−CH),3.68及び3.56(2xm,2x0.5H,(OH)CcyclH),3.64及び3.43(2xm,2x1H,CcyclH−O−CH−CH),3.27及び3.13(2xm,2x0.5H,CcyclH−O−CH−CH),2.50(m,1H,CcyclH),1.80,1.64及び1.48(3xm,6H,Ccycl),1,41(m,2H,CcyclH−CH−CH−Si),1.22(m,12H,Si−O−CH−CH),0.61(m,2H,CcyclH−CH−CH−Si).
GC:保持時間12.57分〜12.82分の間に四つのピーク(合わせて92面積%)が検出されたが、それらは、2−エトキシ−4−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール及び2−エトキシ−5−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オールのジアステレオマーと同定され、合わせて精製にかけた。
ヒドロキシシラン 2:2−メトキシ−4(5)−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール
丸底フラスコの中で、104.35gのメタノール及び0.39gのビニルトリメトキシシランを、窒素雰囲気下、50℃で15分間、撹拌した。次いで、153.74g(624mmol)のβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(Silquest(登録商標)A−186、Momentive製)及び3.06gのアルミニウム(III)イソプロポキシドを添加し、その濁りのある混合物を60gずつ、マイクロ波反応器の中で、それぞれの場合において、140℃、圧力約12barで30分かけて反応させた。次いで、その濁りのある反応混合物を合わせて、冷却して室温とし、濾過し、ロータリーエバポレーター上80℃、10mbarで過剰のメタノールを蒸発させた。無色で液状の反応生成物が得られた。
調製後、その反応生成物は91重量%の純度を有していた(ガスクロマトグラフィーの手段により測定)。湿分を排除し、室温で3ヶ月間貯蔵した後でも、その純度には変化がなかった。FT−IR:3456(O−H)、2924、2839、1454、1411、1381、1349、1292、1270、1190、1157、1077、997、935、908、889、874、776、710、675。
H NMR:δ 3.73及び3.61(2xm,2x0.5H,(OH)CcyclH),3.57(d,9H,Si−O−CH),3.37(d,3H,CcyclH−O−CH),3.20及び3.07(2xm,2x0.5H,CcyclH−O−CH),2.60(m,1H,CcyclH),1.82,1.72,1.63及び1.46(4xm,6H,Ccycl),1.39(q,2H,CcyclH−CH−CH−Si),0.62(m,2H,CcyclH−CH−CH−Si)
GC:保持時間11.57分〜11.68分の間に二つのピーク(合わせて91面積%)が検出されたが、それらは、2−メトキシ−4−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール及び2−メトキシ−5−(2−トリメトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オールのジアステレオマーと同定され、合わせて精製にかけた。
ヒドロキシシラン 3:2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ−4(5)−(2−トリス(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)シリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ−4(5)−(2−エトキシビス(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)シリルエチル)シクロヘキサン−1−オール、及び2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ−4(5)−(2−ジエトキシ−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)シリルエチル)シクロヘキサン−1−オールを含む混合物
丸底フラスコの中で、117.04gのメチルジグリコール(2−(2−メトキシエトキシ)エタノール)、50.00g(203mmol)のβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(Silquest(登録商標)A−186、Momentive製)、及び0.50gのアルミニウム(III)イソプロポキシドを、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。次いで、一定温度で、非冷却蒸留付属装置(uncooled distillation attachment)を用いて、400mbarで2時間、300mbarでさらに2時間、そして150mbarでさらに3時間かけて、透明な留出物を集めたが、それは、FT−IRから、微量のメチルジグリコールを含むほとんど純粋なメタノールであると同定された。その反応混合物を140℃、50mbarで24時間撹拌すると、もはやいかなる留出物も得られなくなった。最後に、過剰のメチルジグリコールを、120℃、0.5mbarで除去した。無色で液状の反応生成物が得られた。
FT−IR:3473(O−H)、2923、2874、2820、1454、1411、1354、1329、1292、1248、1198、1086、1028、958、847、770、715、681。
ヒドロキシシラン 4:2−ヘキシルアミノ−4(5)−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オール
丸底フラスコの中で、17.37gのヘキシルアミン及び0.20gのビニルトリエトキシシランを、窒素雰囲気下、50℃で15分間、撹拌した。次いで、45.00g(156mmol)のβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン(CoatOSil(登録商標)1770、Momentive製)及び0.15gのアルミニウム(III)アセチルアセトネートを添加し、その混合物を、窒素雰囲気下で16時間、還流条件下110℃で撹拌した。次いで、ロータリーエバポレーター上、80℃、10mbarで1時間かけて、過剰のヘキシルアミンを除去した。無色で液状の反応生成物が得られた。
調製後、その反応生成物は97.3重量%の純度を有していた(ガスクロマトグラフィーの手段により測定)。湿分を排除し、室温で3ヶ月間貯蔵した後でも、その純度には変化がなかった。
FT−IR:3297(OH)、3152(NH)、2971、2924、2882、2857、2735、1613、1454、1410、1389、1365、1294、1166、1101、1075、954、906、880、767、674。
H NMR:δ 3.81(m,6H,Si−O−CH−CH),3.40及び3.21(2xm,2x0.5H,(OH)CcyclH),2.73(m,1H,(C13−NH)CcyclH),2.46及び2.38及び2.24(m,2H,(C11−CHNH)Ccycl),1.95〜1.25(m,17H,1x(R)cyclH,3x(R)cycl,CH−CH−CH−CH−CH−CH−NHR,1x(R)HCcycl−CH−CH−Si),1.22(m,9H,Si−O−CH−CH),0.89(t,3H,(CH−C8−NH)Ccycl),0.61(m,2H,CcyclH−CH−CH−Si).
GC:保持時間15.21分〜15.73分の間に四つのピーク(合わせて97.3面積%)が検出されたが、それらは、2−ヘキシルアミノ−4(5)−(2−トリエトキシシリルエチル)シクロヘキサン−1−オールのジアステレオマーと同定され、合計して純度とした。それに加えて、保持時間11.30分と11.34分とに二つのピーク(合わせて2.7面積%)が検出されたが、それらは、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン(反応剤)のジアステレオマーと同定された。
2.接着促進剤組成物
接着促進剤溶液HL1〜HL4:
溶媒中に、それぞれ1.0重量%のヒドロキシシラン1(=接着促進剤HL1)、1.0重量%のヒドロキシシラン2(=接着促進剤HL2)、1.0重量%のヒドロキシシラン3(=接着促進剤HL3)、及び1.0重量%のヒドロキシシラン4(=接着促進剤HL4)を溶解させた、4種の接着促進剤溶液を調製した。HL1及びHL4には無水エタノールを、HL2には無水メタノールを、そしてHL3には酢酸エチルを使用した。そのようにして得られた接着促進剤溶液HL1〜HL4をそれぞれ、ガラス上での活性化剤として使用した。この目的のためには、10×15cmの寸法のガラス板(フロートガラス;Rocholl(Schoenbrunn,Germany)製)のエアーサイド(air side)の上にスペーサーテープを縦方向に貼り付けて、それぞれの場合において、それぞれ3本の2×13cmの条片を得た。アセトンを用いてそれぞれの条片を清浄化し、次いで、接着促進剤溶液で濡らした衛生ティッシュ(hygiene tissue)で一度か、又は使用したそれぞれの溶媒で濡らした衛生ティッシュで一度(参照例)のいずれかで、ぬぐった。標準気象条件下で2時間のフラッシュオフタイム(flash−off time)の後、条片1本あたり7.8gのMDIポリマー(その調製法は、後述)を、約3mmの層厚で適用した。そのガラス板を、標準気象条件下で貯蔵した。
標準気象条件下で、4日後、そのMDIポリマーを完全に硬化させた。溶媒のみで処理した条片では、硬化させたMDIポリマーは、ほとんど力を加えなくても、そのガラス基材から引き離すことができた。それは、ガラス上への良好な接着性を有していなかった。接着促進剤溶液のHL1、HL2、HL3、及びHL4を用いて処理した条片では、ガラス基材から、硬化させたMDIポリマーを引き剥がすことはできなかった。ガラス基材の方に下向きに、条片の方向を横切って、それでポリマーをガラスから切り離すための、いくつかの切れ目を加えた後でさえも、ポリマー条片を垂直に上側に引っ張っても、ガラス基材からMDIポリマーを剥がすことはできなかった。
使用したMDIポリマーの調製は、湿分を排除しながら、845gのAcclaim(登録商標)4200Nポリオール(ポリプロピレンオキシドジオール、OH価;28.5mgKOH/g、Bayer製)を115gの4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI;Desmodur(登録商標)44MC L、Bayer製)と、公知の方法で80℃で反応させ、滴定法で測定して、1.96重量%の遊離イソシアネート基含量を有するポリウレタンポリマーを得た。その反応生成物は冷却して室温とし、湿分を排除して貯蔵した。
驚くべきことには、下記態様に記載の式(I)のヒドロキシシランによって、この目的が達成されることが見出された。
本発明のさらなる態様が、さらなる下記の独立的態様の主題である。本発明の特に好ましい実施態様が、下記の従属的態様の主題である。
すなわち、本発明の態様としては、以下を挙げることができる:
《態様1》
接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤又は架橋剤としての、以下の式(I)のヒドロキシシランの使用:
Figure 2018501339
[式中、
R’が、以下の式(II)のラジカルであり、かつR’’が、水素ラジカルであるか、又は
R’が、水素ラジカルであり、かつR’’が、式(II)のラジカルであるかのいずれかであり;
Figure 2018501339
が、エーテルの酸素、エステルの酸素、チオエーテルの硫黄、又は二級若しくは三級アミンの窒素の形態のヘテロ原子を有していてもよく、またシラン基を有していてもよい、1〜18個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであり;
が、芳香族部分を有していてもよく、また1個又は複数個のヘテロ原子を有していてもよい、1〜20個の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状のアルキレン又はシクロアルキレンラジカルであり;
が、1〜8個の炭素原子を含むアルキルラジカルであり;
が、1個又は2個のエーテルの酸素を有していてもよい、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであり;
Yが、Oであるか、又はS若しくはNR であるが、ここでR は、水素原子であるか、又はシラン基を有しかつ1〜12個の炭素原子を含むアルキルラジカルであり;そして
nが、0又は1又は2である]。
《態様2》
Yが、Oであるか、又はNR であることを特徴とする、態様1に記載の使用。
《態様3》
Yが、Oであり、かつR が、1個又は2個のエーテルの酸素を有していてもよい、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであることを特徴とする、態様2に記載の使用。
《態様4》
Yが、NR であり、R が、水素原子であり、そしてR が、1個又は2個のエーテルの酸素又は1個若しくは2個の二級若しくは三級アミノ基を有していてもよい、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであることを特徴とする、態様2に記載の使用。
《態様5》
Yが、S又はNR であり、R が、二級アミノ基を有していてもよく、1〜12個の炭素原子を含み、かつシラン基を有する、脂肪族ヒドロカルビルラジカルであることを特徴とする、態様1に記載の使用。
《態様6》
が、1,2−エチレンラジカルであることを特徴とする、態様1〜5のいずれか一項に記載の使用。
《態様7》
が、メチルラジカルであるか、又はエチルラジカルであることを特徴とする、態様1〜6のいずれか一項に記載の使用。
《態様8》
nが、0又は1であることを特徴とする、態様1〜7のいずれか一項に記載の使用。
《態様9》
前記接着剤又はシーラント又はコーティングが、少なくとも1種の硬化可能なバインダーを含むことを特徴とする、態様1〜8のいずれか一項に記載の使用。
《態様10》
前記ヒドロキシシランが、接着促進剤組成物の構成成分として基材に適用され、次いで、特には適切なフラッシュオフタイムの後に、前記接着剤又はシーラント又はコーティングが、前記前処理された基材に適用されることを特徴とする、態様1〜9のいずれか一項に記載の使用。
《態様11》
前記ヒドロキシシランが、前記接着剤又はシーラント又はコーティングの構成成分であることを特徴とする、態様1〜9のいずれか一項に記載の使用。
《態様12》
態様1〜8のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I)のヒドロキシシラン及び少なくとも1種の溶媒を含む、接着促進剤組成物。
《態様13》
接着剤又はシーラント又はコーティングとして使用可能な組成物であって、態様1〜8のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I)のヒドロキシシランを含む、組成物。
《態様14》
硬化の後に、少なくとも10%の破断時伸びを有することを特徴とする、態様13に記載の組成物。
《態様15》
ワニス又はシールの形態にあるコーティングであることを特徴とする、態様13に記載の組成物。

Claims (15)

  1. 接着剤又はシーラント又はコーティングのための接着促進剤又は架橋剤としての、以下の式(I)のヒドロキシシランの使用:
    Figure 2018501339
    [式中、
    R’が、以下の式(II)のラジカルであり、かつR’’が、水素ラジカルであるか、又は
    R’が、水素ラジカルであり、かつR’’が、式(II)のラジカルであるかのいずれかであり;
    Figure 2018501339
    が、エーテルの酸素、エステルの酸素、チオエーテルの硫黄、又は二級若しくは三級アミンの窒素の形態のヘテロ原子を有していてもよく、またシラン基を有していてもよい、1〜18個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであり;
    が、芳香族部分を有していてもよく、また1個又は複数個のヘテロ原子を有していてもよい、1〜20個の炭素原子を含む直鎖状又は分岐状のアルキレン又はシクロアルキレンラジカルであり;
    が、1〜8個の炭素原子を含むアルキルラジカルであり;
    が、1個又は2個のエーテルの酸素を有していてもよい、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであり;
    Yが、Oであるか、又はS若しくはNRであるが、ここでRは、水素原子であるか、又はシラン基を有しかつ1〜12個の炭素原子を含むアルキルラジカルであり;そして
    nが、0又は1又は2である]。
  2. Yが、Oであるか、又はNRであることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  3. Yが、Oであり、かつRが、1個又は2個のエーテルの酸素を有していてもよい、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであることを特徴とする、請求項2に記載の使用。
  4. Yが、NRであり、Rが、水素原子であり、そしてRが、1個又は2個のエーテルの酸素又は1個若しくは2個の二級若しくは三級アミノ基を有していてもよい、1〜12個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環族又は芳香脂肪族のヒドロカルビルラジカルであることを特徴とする、請求項2に記載の使用。
  5. Yが、S又はNRであり、Rが、二級アミノ基を有していてもよく、1〜12個の炭素原子を含み、かつシラン基を有する、脂肪族ヒドロカルビルラジカルであることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  6. が、1,2−エチレンラジカルであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. が、メチルラジカルであるか、又はエチルラジカルであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
  8. nが、0又は1であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 前記接着剤又はシーラント又はコーティングが、少なくとも1種の硬化可能なバインダーを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
  10. 前記ヒドロキシシランが、接着促進剤組成物の構成成分として基材に適用され、次いで、特には適切なフラッシュオフタイムの後に、前記接着剤又はシーラント又はコーティングが、前記前処理された基材に適用されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
  11. 前記ヒドロキシシランが、前記接着剤又はシーラント又はコーティングの構成成分であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
  12. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I)のヒドロキシシラン及び少なくとも1種の溶媒を含む、接着促進剤組成物。
  13. 接着剤又はシーラント又はコーティングとして使用可能な組成物であって、請求項1〜8のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I)のヒドロキシシランを含む、組成物。
  14. 硬化の後に、少なくとも10%の破断時伸びを有することを特徴とする、請求項13に記載の組成物。
  15. ワニス又はシールの形態にあるコーティングであることを特徴とする、請求項13に記載の組成物。
JP2017527769A 2014-11-24 2015-11-23 接着促進剤又は架橋剤としてのヒドロキシシラン Pending JP2018501339A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14194597.2A EP3023429A1 (de) 2014-11-24 2014-11-24 Hydroxysilan als Haftvermittler oder Vernetzer
EP14194597.2 2014-11-24
PCT/EP2015/077375 WO2016083311A1 (de) 2014-11-24 2015-11-23 Hydroxysilan als haftvermittler oder vernetzer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018501339A true JP2018501339A (ja) 2018-01-18

Family

ID=52016410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017527769A Pending JP2018501339A (ja) 2014-11-24 2015-11-23 接着促進剤又は架橋剤としてのヒドロキシシラン

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20170240780A1 (ja)
EP (2) EP3023429A1 (ja)
JP (1) JP2018501339A (ja)
CN (1) CN107001878B (ja)
BR (1) BR112017008821A2 (ja)
WO (1) WO2016083311A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021532221A (ja) * 2018-07-18 2021-11-25 インクロン オサケユキチュアInkron Oy 新規ポリシロキサン組成物およびそれらの使用

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017061439A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社Kri 界面活性シランカップリング剤
MX2018014575A (es) * 2016-05-27 2019-06-06 Swimc Llc Composición de recubrimiento de borrado en seco 1k de 100% sólidos.
US10767080B2 (en) 2016-05-27 2020-09-08 The Sherwin-Williams Company 1K waterborne dry-erase coating composition
EP3489316A1 (de) * 2017-11-22 2019-05-29 Covestro Deutschland AG Neue systeme für die grundierung und das kleben von bodenbelägen
EP3546541A1 (en) 2018-03-27 2019-10-02 Sika Technology Ag A waterproofing membrane with a functional layer
US20220306868A1 (en) * 2021-03-25 2022-09-29 The Boeing Company Adhesion promoter compositions to eliminate substrate preparation and methods for the same
US20240218204A1 (en) 2021-04-28 2024-07-04 Chemetall Gmbh Isocyanate-functionalized organosilanes as adhesion promoters in sealant and primer compositions

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2946701A (en) * 1957-11-12 1960-07-26 Dow Corning Method of treating glass with epoxysilanes and their epoxy-amine adducts, and the articles made thereby
US3398210A (en) * 1963-06-17 1968-08-20 Dow Corning Compositions comprising acryloxyalkylsilanes and unsaturated polyester resins
US3691206A (en) * 1965-09-29 1972-09-12 Hal J Northrup Primer for cured silicone release agents
US5587502A (en) 1995-06-02 1996-12-24 Minnesota Mining & Manufacturing Company Hydroxy functional alkoxysilane and alkoxysilane functional polyurethane made therefrom
EP2072520A1 (de) * 2007-12-19 2009-06-24 Sika Technology AG Nitrilhaltige Haftvermittlerzusammensetzung
JP2010215715A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 接着促進剤及び硬化性樹脂組成物
EP2805985A1 (de) * 2013-05-22 2014-11-26 Sika Technology AG Hydroxysilan und Silangruppen-haltiges Polymer

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021532221A (ja) * 2018-07-18 2021-11-25 インクロン オサケユキチュアInkron Oy 新規ポリシロキサン組成物およびそれらの使用
JP7525470B2 (ja) 2018-07-18 2024-07-30 インクロン オサケユキチュア 新規ポリシロキサン組成物およびそれらの使用

Also Published As

Publication number Publication date
BR112017008821A2 (pt) 2018-03-27
WO2016083311A1 (de) 2016-06-02
CN107001878B (zh) 2019-07-09
EP3023429A1 (de) 2016-05-25
US20170240780A1 (en) 2017-08-24
CN107001878A (zh) 2017-08-01
EP3224265A1 (de) 2017-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018501339A (ja) 接着促進剤又は架橋剤としてのヒドロキシシラン
JP6444385B2 (ja) ヒドロキシシラン及びシラン基含有ポリマー
CN107001568B (zh) 含硅烷基团的快速固化组合物
JP5859624B2 (ja) 改善されたプライマー接着促進剤、プライマー接着組成物及びプライマー接着方法
US10246546B2 (en) Polymer containing silane groups
JP6240172B2 (ja) シラン基含有ポリマー
KR20160148531A (ko) 아미딘기- 또는 구아니딘기-함유 실란
JP2022504894A (ja) アルカリ性基材のための硬化性組成物
JP6474401B2 (ja) ヒドロキシメチル−カルボキサミド置換シラノール及びその硬化性シラン末端ポリマーとしての使用
US20210163667A1 (en) Curable composition comprising an acetal plasticizer
JP7240489B2 (ja) 硬化性組成物のためのチキソトロピー剤
US10941164B2 (en) Aldiminosilanes
KR20220139865A (ko) 실란기-함유 분지형 중합체
CN114729223A (zh) 对粘合剂残留胶条具有改善的粘附力的溶剂基预处理剂
KR20220102143A (ko) 오르가닐 옥시실란 말단 중합체를 베이스로 하는 가교성 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170525

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190828

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200324