JP2018206493A - 樹脂成型部品並びに電子回路装置及びリング型照明ケース - Google Patents

樹脂成型部品並びに電子回路装置及びリング型照明ケース Download PDF

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Abstract

【課題】本体部に挿入方向のスリットを設けなくても、被装着部材の開口に対して小さな力で装着及び取外しを実行可能な樹脂成型品を提供する。【解決手段】所定の開口18が形成された回路基板10上に位置決められる本体部31と、本体部31に設けられ、開口18に挿入されて回路基板10に係合する挿入部38と、を有する。挿入部38は、本体部31から挿入方向に設けられた支柱部51と、本体部31との間に間隔を設けて支柱部51から片持ち梁状に設けられ、挿入方向に交差する面内で弾性的に撓むことが可能な片持ち梁部52と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、開口が形成された開口部材に装着される樹脂成型部品に関する。
開口が形成された開口部材に装着される各種の樹脂成型部品が販売されている。
特許文献1には、スリット状の開口を形成した回路基板にシールドケースを装着する構造が示される。ここでは、スリット状の開口に挿入される一対の板状の挿入部がシールドケースの対向する2辺にそれぞれ形成されている。
1つの開口に挿入される一対の挿入部には、板状の挿入部が開口に挿入される過程でシールドケースの辺に沿った方向に弾性的に撓んだ後に当該撓みを解除されて開口の端部に係合する外側向きの係合爪がそれぞれ形成されている。
特開2001−332887号公報
特許文献1のシールドケースは、板状の挿入部を幅方向に撓めるために、開口に対する挿入及び抜き取りに大きな力を必要とする。また、板状の挿入部の幅方向への弾性変形を容易にするために、シールドケースの側面に挿入部を挟んで挿入方向のスリットを設ける必要がある。
本発明は、本体部に挿入方向のスリットを設けなくても、被装着部材の開口に対して小さな力で装着及び取外しを実行可能な樹脂成型品を提供することを目的としている。
本発明は、所定の開口が形成された開口部材上に位置決められる本体部と、前記本体部に設けられ、前記開口に挿入されて前記開口部材に係合する挿入部と、を有し、前記挿入部は、前記本体部から挿入方向に設けられた支柱部と、前記本体部との間に間隔を設けて前記支柱部から片持ち梁状に設けられ、前記挿入方向に交差する面内で弾性的に撓むことが可能な片持ち梁部と、を有するものである。
本発明は、本体部に挿入方向のスリットを設けなくても、被装着部材の開口に対して小さな力で装着及び取外しを実行可能な樹脂成型品を提供することを目的としている。
遮光ケースが取付けられた表示装置の平面図である。 遮光ケースを取付ける前の表示装置の平面図である。 実施例1の回路基板と遮光ケースの斜視図である。 片持ち梁部の動作の説明図である。 比較例の回路基板と遮光ケースの斜視図である。 係合爪の動作の説明図である。 実施例2の回路基板と遮光ケースの斜視図である。 片持ち梁部の配置の説明図である。 片持ち梁部の先端面の移動の説明図である。 実施例3のリング型照明ケースの組立過程の斜視図である。 片持ち梁部の説明図である。 凹所へ片持ち梁部が係合した状態の断面図である。
以下、本願に添付した図面を参照して実施例1〜3を説明することにより、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(表示装置)
図1は遮光ケースが取付けられた表示装置の平面図である。図2は表示装置の平面図である。図2中、(a)は表面、(b)は裏面である。
図1に示すように、表示装置100は、外部の機器から電気信号を受け取って多数の発光素子を発光/消灯させて視覚的な表示を行う。表示装置100は、回路基板10の一辺に外部の機器から電気信号を受け取るコネクタ12が固定されている。
実施例1では、開口部材の一例である回路基板10に樹脂成型品の一例である遮光ケース30が装着されて電子回路装置の一例である表示装置100が組立てられている。表示装置100は、回路基板10に、多数の配線14が形成され、多数の回路素子13が取付けられている。表示装置100は、回路基板10に対して、遮光ケース30、40の下面の挿入部を基板面に対して垂直に挿入して係合させることによりワンタッチ式に組立てられている。
遮光ケース31の本体部31は、樹脂成型されている。本体部31には、光を通過させる開口32が縦横のマトリックス状に配置されている。開口32を共通に覆って半透明の散乱シートが貼付されている。
図2の(a)に示すように、回路基板10には、図1に示す遮光ケース30の開口32に対応させて発光ダイオードを用いた発光素子11が縦横のマトリックス状に配置されている。このため、発光素子11を選択的に発光させて、遮光ケース30を通じて1桁の数字又は文字を表示可能である。
回路基板10には、図1に示す遮光ケース30の四隅に対応させて、遮光ケース30を取付けるためのスリット状の開口16、17、18、19が形成されている。
図2の(b)に示すように、遮光ケース30は、遮光ケース30の四隅の挿入部36、37、38、39を開口16、17、18、19へ挿入することにより、回路基板10に対してワンタッチ式に組立てられている。
遮光ケース40の本体部41は、樹脂成型されている。本体部41には、光を通過させる開口42が上下両方向の矢印型に配置されている。開口42を共通に覆って着色された半透明の散乱シート43が貼付されている。
図2の(a)に示すように、回路基板10には、図1に示す遮光ケース40の開口42に対応させて発光ダイオードを用いた発光素子11が上下両方向の矢印型に配置されている。このため、発光素子11を選択的に発光させて、遮光ケース40を通じて上向き又は下向きの矢印を表示可能である。
回路基板10には、図1に示す遮光ケース40の四隅に対応させて、遮光ケース40を取付けるためのスリット状の開口26、27、28、29が形成されている。
図2の(b)に示すように、遮光ケース40は、遮光ケース40の四隅の挿入部46、47、48、49を開口26、27、28、29へ挿入することにより、回路基板10に対してワンタッチ式に組立てられている。
(挿入部)
図3は実施例1の回路基板と遮光ケースの斜視図である。図4は片持ち梁部の動作の説明図である。図4中、(a)は片持ち梁部の外観 (b)は片持ち梁部の先端面の移動である。
図3に示すように、回路基板10に形成された開口16、17、18、19に対して、遮光ケース30の挿入部36、37、38、39がそれぞれ挿入される。挿入部36、37、38、39は、多数の開口32が形成された本体部31と一体に樹脂成型されている。
挿入部36、37、38、39は、方向と配置を異ならせて同一に形成されているので、以下では、挿入部38について説明し、挿入部36、37、39に関する重複した説明を省略する。
本体部31は、所定の開口18が形成された回路基板10上に位置決められている。挿入部38は、本体部31に設けられ、開口18に挿入されて回路基板10に係合する。挿入部38は、薄い板状に形成されて、本体部31の一隅から回路基板10へ向かって、すなわち挿入方向に突出している。
挿入部38の支柱部51は、本体部31から挿入方向に連続して設けられている。挿入部38の片持ち梁部52は、支柱部51の下端から基板面に沿った方向、すなわち挿入方向と垂直な方向へ片持ち梁状に連続して設けられている。
図4の(a)に示すように、片持ち梁部52の先端が開口18を挿入方向へ通過した後に挿入方向と垂直な方向へ移動して、開口18の外側の回路基板10の基板面に係合することにより、本体部31と片持ち梁部52の係合面54との間に回路基板10が保持される。このため、片持ち梁部52は、本体部31との間に回路基板10の厚さ分の隙間L5を隔てて設けられている。
回路基板10に形成された開口18は、幅1.2mm、長さ7mmのスリット状である。これに対して、挿入部38の厚みは1.0mmである。支柱部51の幅L1は2mm、片持ち梁部52の幅L4は1.2mm、長さL2は4mmである。開口18に挿入される片持ち梁部52と本体部31との隙間L5は1.5mmである。これに対して、隙間L5に保持される回路基板10の厚さL3は1.2mmである。長さL2の片持ち梁部52は、開口18の通過に伴って挿入方向に垂直な面内で遮光ケース30側へ弾性的に撓んだ後に撓みを解除される。
図4の(b)に示すように、挿入方向において開口18が本体部31の輪郭に沿った直線状であるのに対して、挿入部38は、片持ち梁部52の先端側を本体部31の輪郭から外側へ少し曲げて形成されている。そして、片持ち梁部52の先端側には、片持ち梁部52の先端側を案内して回路基板10の基板面に沿った方向に撓ませて開口18を通過させるための傾斜面53が形成されている。
片持ち梁部52の先端面52aは、片持ち梁部52が開口18に挿入される前は本体部31の輪郭の外側に突出している。先端面52aは、矢印E1で示すように、片持ち梁部52が開口18に挿入されて弾性変形して撓む過程で本体部31の輪郭まで後退する。これにより、片持ち梁部52は、挿入部38の開口18への挿入を妨げない。
先端面52aは、矢印E2で示すように、片持ち梁部52が開口18を通過して弾性変形の撓みが解除されることにより、開口18に挿入される以前と同様に、本体部31の輪郭の外側へ突出する。これにより、片持ち梁部52の先端側が開口18の縁に係合する。その結果、本体部31を上方へ引張っても遮光ケース30を取り外せなくなる。
なお、回路基板10から遮光ケース30を取り外す場合、片持ち梁部52の先端を内側へ押して開口18の縁に対する係合を解除した状態で本体部31を上方へ引張ればよい。
(比較例の問題点)
図5は比較例の回路基板と遮光ケースの斜視図である。図6は係合爪の動作の説明図である。図6中、(a)は係合爪、(b)は係合爪の移動である。
図5に示すように、回路基板10に形成された開口16H、18Hに対して、遮光ケース30Hの挿入部36H、38Hがそれぞれ挿入される。
挿入部36H、38Hは、方向と配置を異ならせて同一に形成されているので、以下では、挿入部38Hについて説明し、挿入部36Hに関する重複した説明を省略する。
図6の(a)に示すように、挿入部38Hは、本体31にスリット51mを形成して角柱状に形成されることにより、紙面と垂直な方向の曲げ弾性及び撓み量を確保している。挿入部38Hは、本体部31の一辺の中央部から回路基板10Hへ向かって突出している。
図6の(b)に示すように、挿入部38Hの先端には、鉤状の係合爪である係合部52Hが形成されている。
係合部52Hは、開口18Hを通過する過程で、破線で示すように本体部31側へ後退した位置へ移動する。そして、係合部52Hは、開口18Hを通過した後に外側へ移動して、開口18Hの縁に係合する。これにより、開口18Hにおいて、本体部31と係合面54Hとの間に回路基板10Hが保持される。
なお、回路基板10Hから遮光ケース30Hを取り外す場合、対向する挿入部36H、38Hの係合部52Hの先端を内側へ押して開口18Hの縁に対する係合を解除した状態で本体部31を上方へ引張ればよい。
比較例の遮光ケース30Hでは、挿入部36H、38Hの撓み量を確保するために、スリット51mを設ける必要がある。このため、スリット51mを通じて発光素子11の光が外部へ漏れてしまう。これに対して実施例1の遮光ケース30では、挿入方向のスリット51mが存在しないため、スリット51mを通じて発光素子11の光が外部へ漏れることがない。
比較例の遮光ケース30Hでは、係合部52Hを後退させるスペースを含めて、挿入部36H、38Hの厚みよりも大幅に広い開口18Hを回路基板10に設ける必要がある。このため、開口18Hを通じて発光素子11の光が外部へ漏れてしまう。これに対して、実施例1の遮光ケース30では、挿入部36、37、38、38と同等な幅の開口18で済むため、開口18を通じて発光素子11の光が外部へ漏れ難い。
(実施例1の効果)
実施例1では、片持ち梁部52は、本体部31に対向させて支柱部51から片持ち梁状に設けられている。このため、本体部31に高さ方向のスリットを形成することなく、片持ち梁部52を挿入方向に交差する面内で弾性的に撓ませて、回路基板10に対する係合及び解除を実行可能である。
実施例1では、片持ち梁部52は、挿入に伴って開口18に案内されることにより、挿入方向に交差する面内で弾性的に撓んだ後に当該撓みを減少させて、片持ち梁部52と本体部31との間に回路基板10を保持する。このため、本体部31を回路基板10に押し付けるワンタッチの操作で遮光ケース30を回路基板10に装着可能である。
実施例1では、回路基板10は、開口18がスリット状に形成された回路基板である。このため、開口18の大部分が本体部31で塞がれて、開口18を通じた光の漏れを少なくすることができる。
実施例1では、片持ち梁部52の傾斜面53が開口18の縁に対して斜めに当接して、挿入に伴って片持ち梁部52を挿入方向に交差する面内で撓ませる。このため、開口18側に傾斜面を設けなくても、片持ち梁部52を開口18に通過させて回路基板10の裏面に係合させることができる。
実施例1では、片持ち梁部52の係合面54は、片持ち梁部52が挿入に伴って撓みを減少させた状態で回路基板10の面に係合する。このため、片持ち梁部52と係合面54との間で回路基板10を挿入方向にがたつき無く保持できる。
実施例1では、回路基板10上における本体部31の輪郭に沿って支柱部51が一対設けられている。そして、一対の支柱部51にそれぞれ設けられた一対の片持ち梁部52が先端側を対向させている。このため、開口18の端部に挿入部38が突き当たって開口18内における挿入部38の片持ち梁部52に沿った方向のがたつきが小さくなる。
図7は実施例2の回路基板と遮光ケースの斜視図である。図8は片持ち梁部の配置の説明図である。図9は片持ち梁部の先端面の移動の説明図である。図8中、(a)は挿入する側から見た図、(b)は回路基板の裏側から見た図である。実施例2の遮光ケースは、実施例1の遮光ケースに対して挿入部のみが異なる。そのため、挿入部に関する以外は、実施例1と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図7に示すように、回路基板10Bに対して遮光ケース30Bを取付ける時、回路基板10Bに形成された開口16B、17B、18B、19Bに対して、遮光ケース30Bの挿入部36B、37B、38B、39Bがそれぞれ挿入される。
挿入部36B、37B、38B、39Bは、多数の開口32が形成された本体部31と一体に樹脂成型されている。
図8の(a)に示すように、遮光ケース30Bの四隅に平面L字型の挿入部36B、37B、38B、39Bを設けている。挿入部36B、37B、38B、39Bは、遮光ケース30Bにおいて方向と配置を異ならせて同一に形成されている。このため、以下では、挿入部39Bについて説明し、挿入部36B、37B、38Bに関する重複した説明を省略する。
挿入部39Bは、平面L字型の薄い板状に形成されて、本体部31の一隅から回路基板10Bへ向かって突出している。挿入部39Bは、平面L字型の支柱部51から二方向へ片持ち梁部52Bを突出させている。二方向の片持ち梁部52Bのそれぞれに傾斜面53Bが設けられている。
図8の(b)に示すように、平面L字型の挿入部39Bに合わせて、回路基板10Bに平面L字型の開口19Bが形成されている。開口19Bが本体部31の輪郭に沿った直線状であるのに対して、挿入部39Bは、片持ち梁部52Bの先端側を本体部31の輪郭から外側へ少し曲げて形成されている。
開口19Bは、外側へ先端部を突出させて設けた片持ち梁部52Bを直線状まで撓ませた状態で挿入部39Bを容易に挿入可能である。そして、片持ち梁部52Bは、開口19Bへ挿入される過程で先端が基板面と垂直な外側方向へ移動して、開口19Bの外側の回路基板10Bの基板面に係合する。これにより、本体部31と片持ち梁部52Bとの間に回路基板10Bが保持される。
ところで、実施例1では、図4の(b)に示すように、片持ち梁部52の弾性変形が100%解除された位置で本体部31と片持ち梁部52との間に回路基板10が保持された。しかし、実施例2では、片持ち梁部52Bの弾性変形のほぼ半分が解除された位置で本体部31と片持ち梁部52Bとの間に回路基板10Bを保持している。これにより、片持ち梁部52Bの弾性変形のほぼ半分を用いて四方向から片持ち梁部52Bが押圧力を受けて、回路基板10Bに対する遮光ケース30Bのがたつきを吸収している。
図9に示すように、片持ち梁部52Bは、係合面54Bに隣接させて当接面55Bを設けている。係合面54Bと本体部31との間隔を回路基板10Bの厚みと同一に設定し、本体部31と片持ち梁部52Bとの間隔(支柱部51Bの挿入方向の長さ)は回路基板10Bの厚みよりも狭くなっている。
このため、係合面54Bと本体部31との間隔で回路基板10Bを保持した状態で、片持ち梁部52Bの撓みの反発力によって片持ち梁部52Bの当接面55Bが開口19Bの側面を内側へ押圧している。
なお、係合面54Bに緩い傾斜を設けて、係合時に片持ち梁部52Bを挿入方向へわずかに弾性変形させて本体部31と回路基板10Bとの挿入方向のがたつきを吸収させている。また、実施例1と同様に、片持ち梁部52Bの先端側には、片持ち梁部52Bの先端側を案内して回路基板10Bの基板面に沿った方向に撓ませて矢印E1、E2の経路で開口19Bを通過させるための傾斜面53Bが形成されている。
先端面52aは、矢印E1で示すように、片持ち梁部52Bが開口19Bに挿入されて弾性変形して撓む過程で本体部31の輪郭まで後退する。その後、先端面52aは、矢印E2で示すように、片持ち梁部52Bが係合面54Bの位置まで開口19Bに挿入されると弾性変形の撓みが部分的に解除されることにより、当接面55Bが開口19Bに当接する位置まで本体部31の輪郭の外側へ突出する。これにより、片持ち梁部52Bの先端側が開口19Bの縁に係合する。その結果、本体部31を上方へ引張っても遮光ケース30を取り外せなくなる。
以上のように、実施例2では、片持ち梁部52Bの当接面55Bは、片持ち梁部52Bが挿入に伴って撓みを減少させた状態で開口19B内の側面に当接する。このため、開口19B内での挿入部39Bの基板面に沿った方向のがたつきを吸収できる。
(リング型照明ケース)
図10は実施例3のリング型照明ケースの組立過程の斜視図である。図10に示すように、リング型照明ケース100Cは、ケース本体10Cにリング蓋30Cを装着して組立てられる。
実施例3では、開口部材の一例であるケース本体10Cに樹脂成型部品の一例であるリング蓋30Cが装着されている。ケース本体10Cは、開口11Cの内側面における挿入方向の所定位置に凹所16C、17C、18C、19Cを形成した照明素子の収納容器である。なお、ケース本体10Cは遮光性が必要であるため、底のある凹所を採用したが、リング蓋30Cの装着という機能の点から言えば、凹所16C、17C、18C、19は同一開口形状の貫通孔に置き換えてもよい。
ケース本体10Cは、遮光性のある樹脂をリング型に成型して形成されている。ケース本体10Cは、リング型の開口11Cを設けられ、開口11Cの底に不図示のリング型の光源を取付けられる。リング型の光源は、多数の発光ダイオードをリング型に配列したリング型回路基板、又はリング型のストロボ発光管である。
リング蓋30Cは、光源の光を散乱させないように透明樹脂を環状に成型して形成されている。リング蓋30Cは、ケース本体10Cの上方から装着して開口11Cへ本体部31Cの下部の円筒部33Cを挿入することにより、ワンタッチ式に組立てられる。
ワンタッチ式の係合を可能にするために、リング蓋30Cの円筒部33Cには、周面の4か所に位置を異ならせて、同一構造の挿入部36C、37C、38C、39Cが形成されている。挿入部36C、37C、38C、39Cに対応させて、ケース本体10Cの円筒部33Cには、周面の4か所に同一構造の凹所16C、17C、18C、19Cが形成されている。
このため、以下では、挿入部36C及び凹所16Cについて説明し、挿入部37C、38C、39C及び凹所17C、18C、19Cに関する重複した説明を省略する。
(挿入部及び凹所)
図11は片持ち梁部の説明図である。図12は凹所へ片持ち梁部が係合した状態の断面図である。図11中、(a)は挿入部の斜視図である。(b)は片持ち梁部の端面の移動である。
図11の(a)に示すように、リング蓋30Cの内側の円筒部32Cは、ケース本体10Cの内側の円筒部13Cの先端に当接している。リング蓋30Cの外側の円筒部33Cは、リング型の開口11Cに挿入され、ケース本体10Cの外側の円筒部12Cの内周面に摺擦してがたつき無く保持される。
リング蓋30Cの円筒部33Cの上部にフランジ部34Cが形成されている。フランジ部34Cは、ケース本体10Cの外側の円筒部12Cの上面に突き当たって、開口11Cの深さ方向、すなわち挿入部36Cの挿入方向にリング蓋30Cを位置決める。
ケース本体10Cに形成されたリング型の開口11Cに対して、リング蓋30Cの挿入部36Cが挿入されている。挿入部36Cは、本体部31Cの円筒部33Cと一体に樹脂成型されている。
挿入部36Cは、薄い板状に形成されて、円筒部33Cの下端からケース本体10Cの底へ向かって、すなわち挿入方向に突出している。
挿入部36Cは、円筒部33Cに連続して形成された支柱部51Cの下端から円筒部33Cの外周に沿った方向、すなわち挿入方向と垂直な方向へ片持ち梁状に片持ち梁部52Cを突出させている。
片持ち梁部52Cの係合面54Cから本体部31Cのフランジ部34Cまでの距離は、外側の円筒部12Cの上端から凹所16Cの上端までの距離とほぼ等しい。このため、片持ち梁部52Cが凹所16Cに係合した状態で、リング蓋30Cがケース本体10Cにがたつき無く支持される。また、リング蓋30Cを下方へ押圧した際に片持ち梁部52Cに過大な負荷がかからない。
片持ち梁部52Cの先端面52aは、凹所16Cの端面16aに突き当たってリング蓋30Cの矢印I方向の回転を阻止している。
図11の(b)に示すように、リング蓋30Cの挿入に伴って片持ち梁部52Cの先端面52aが凹所16Cの高さまで移動すると、先端面52aが挿入方向と垂直な方向へ移動して凹所16Cに係合する。これにより、本体部31Cと片持ち梁部52Cの係合面54Cとの間にケース本体10Cが保持される。
リング蓋30Cの挿入方向において、開口11Cが本体部31Cの輪郭に沿った直線状であるのに対して、挿入部36Cは、片持ち梁部52Cの先端側を本体部31Cの輪郭から外側へ突出させて形成されている。
片持ち梁部52Cの先端側には、片持ち梁部52Cの先端側を矢印E1方向に案内して片持ち梁部52Cをリング型の中心方向に撓ませて開口11Cを通過させるための傾斜面53Cが形成されている。
片持ち梁部52Cの先端面52aは、片持ち梁部52Cが開口11Cに挿入される前は、円筒部12Cの内周の輪郭よりも放射方向に突出している。
先端面52aは、矢印E1で示すように、片持ち梁部52Cが開口11Cに挿入されて弾性変形して撓む過程で円筒部12Cの内周の輪郭まで後退する。これにより、片持ち梁部52Cは、挿入部36Cの開口11Cへの挿入を妨げない。
先端面52aは、矢印E2で示すように、片持ち梁部52Cが凹所16Cに進入して弾性変形の撓みが解除されることにより、開口11Cに挿入される以前と同様に、円筒部12Cの内周の輪郭の外側へ突出する。これにより、片持ち梁部52Cの先端側が凹所16Cの縁に係合する。その結果、本体部31Cを上方へ引張ってもリング蓋30Cを取り外せなくなる。
図12は、凹所16Cに係合した状態の片持ち梁部52Cの断面を下方から見た図である。図12に示すように、凹所16Cは、端面16aと傾斜面16bとを有する。傾斜面16bは、リング蓋30Cが矢印J方向に回転された際に、片持ち梁部52Cを案内して凹所16Cから離脱させる。これにより、片持ち梁部52Cと凹所16Cとの係合が解除されて、リング蓋30Cをケース本体10Cから上方へ抜き取り可能となる。
凹所16Cの端面16aは、片持ち梁部52Cの先端面52aに突き当たってリング蓋30Cの矢印J方向と反対方向の回転を阻止している。
(実施例3の効果)
実施例3では、片持ち梁部52Cは、本体部31Cに対向させて支柱部51Cから片持ち梁状に設けられている。このため、本体部31Cに高さ方向のスリットを形成することなく、片持ち梁部52Cを挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓ませて、ケース本体10C(凹所16C)に対する係合及び解除を実行可能である。
実施例3では、片持ち梁部52Cは、挿入に伴って凹所16Cに案内されることにより、挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓んだ後に当該撓みを減少させて、片持ち梁部52Cと本体部31C(フランジ部34C)との間にケース本体10C(円筒部12C)を保持する。このため、本体部31Cをケース本体10Cに押し付けるワンタッチの操作でリング蓋30Cをケース本体10Cに装着可能である。
実施例3では、片持ち梁部52Cは、凹所16Cに係合して片持ち梁部52Cと本体部31Cとの間にケース本体10Cを保持する。このため、リング蓋30Cの自然な脱落を防止するとともに、ケース本体10Cにリング蓋30Cをがたつき無く装着できる。
実施例3では、円筒部12Cの内側面は、挿入方向の円筒面である。そして、挿入部36Cの円筒部33Cは、円筒部12Cの円筒部12Cの円筒面に保持されて円周方向に移動可能である。このため、円筒部12Cの内側で円筒部33Cを回転させて片持ち梁部52Cの凹所16Cに対する係合を解除することができる。
<その他の実施例>
本発明の樹脂成型部品は、実施例1〜3で説明した具体的な構成には限定されない。実施例1〜3の構成の一部又は全部を等価な構成に置き換えた別の実施例でも実施可能である。本発明は、電子回路装置及びリング型照明ケース以外の用途でも実施可能である。例えば、実施例1と同一の挿入部36、37、38、39を設けた箱状の本体部の表面に磁性材料をスパッタリングして磁気シールドケースとしてもよい。箱状の本体部の表面に金属材料をスパッタリングして電波シールドケースとしてもよい。箱状の本体部の内側に断熱材を設けて基板上の冷却素子の断熱部材としてもよい。
実施例1では、片持ち梁部52に傾斜面53を設けることにより、開口18に対する片持ち梁部52の挿入に伴って片持ち梁部52を挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓ませた。しかし、開口18に傾斜面を設けて片持ち梁部52の挿入に伴って片持ち梁部52を挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓ませてもよい。
実施例1では、本体部31の四隅に挿入部36、37、38、39を設けた。しかし、本体部31の四辺に挿入部を設けてもよい。挿入部は、本体部の対向する二つの隅又は二つの辺に設けてもよい。
実施例1では、直線のスリット状の開口18に対して片持ち梁部52を曲げて先端を本体部31の輪郭の外側へ位置させるように挿入部38を形成した。しかし、片持ち梁部52を曲げて先端を本体部31の輪郭の内側へ位置させるように挿入部38を形成してもよい。あるいは、片持ち梁部52を本体部31の輪郭に沿った真っ直ぐな形状とし、開口18のほうを長さ方向の中間で本体部31の輪郭の内側又は外側へ曲げたへの字型のスリットに形成してもよい。
実施例3では、底のある凹所16C、16B、16C、16Dに対して挿入部36C、37C、38Cをそれぞれ係合した。しかし、上述したように、底の無い同一開口形状の4つの貫通孔に対して挿入部36C、37C、38Cをそれぞれ係合させる構成としてもよい。
本発明は以上のように構成したので、回路基板等の開口部材にワンタッチ式に容易に取付けられる樹脂成型品として、好適に用いられるものである。
10、10B 回路基板
10C ケース本体
11 発光素子
11C 開口
12 コネクタ
12C 円筒部
13 回路素子
14 配線
16、16B 開口
16C 凹所
17、17B 開口
17C 凹所
18、18B 開口
18C 凹所
19、19B 開口
19C 凹所
30、30B 遮光ケース
31、31C 本体部
32 開口
32C 円筒部
33 散乱シート
33C 円筒部
34C フランジ部
36、36B、36C 挿入部
37、37B、37C 挿入部
38、38B、38C 挿入部
39、39B、39C 挿入部
51、51B、51C 支柱部
52、52B、52C 片持ち梁部
53、53B、53C 傾斜面
54、54B、54C 係合面
55B 当接面
100 表示装置
100C リング型照明ケース
本発明は、係止孔が形成された被係止部材に装着される樹脂成型部品並びにこの樹脂成型品を用いた電子回路装置及びリング型照明ケースに関する。
係止孔が形成された被係止部材に装着される各種の樹脂成型部品が販売されている。
特許文献1には、スリット状の係止孔を形成した回路基板にシールドケースを装着する構造が示される。ここでは、スリット状の係止孔に挿入される一対の板状の係止部がシールドケースの対向する2辺にそれぞれ形成されている。
係止孔に挿入される一対の係止部には、板状の係止部係止孔に挿入される過程でシールドケースの辺に沿った方向に弾性的に撓んだ後に当該撓みを解除されて係止孔の端部に係合する外側向きの係合爪がそれぞれ形成されている。
特開2001−332887号公報
特許文献1のシールドケースは、板状の係止部を幅方向に撓めるために、係止孔に対する挿入及び抜き取りに大きな力を必要とする。また、板状の係止部の幅方向への弾性変形を容易にするために、シールドケースの側面に係止部を挟んで挿入方向のスリットを設ける必要がある。
本発明は、本体部に挿入方向のスリットを設けなくても、被装着部材の係止孔に対して小さな力で装着及び取り外しを実行可能な樹脂成型品を提供することを目的としている。
本発明に係る樹脂成型品は、所定の係止孔が形成された被係止部材上に係止される本体部と、前記本体部に設けられ、前記係止孔に挿入されて前記被係止部材に係合する係止部と、を有し、前記係止部は、前記本体部から前記係止孔に対する挿入方向に設けられた支柱部と、前記本体部との間に所定間隔を設けて前記支柱部から前記本体部の下端部に沿って伸び先端側を前記支柱部に対して交差する方向に曲げられて片持ち梁状に設けられ、前記係止孔に挿入された際に挿入方向に交差する方向に弾性的に撓むことが可能な片持ち梁部と、から成り、前記片持ち梁部はその下側に前記支柱側から自由端側に向けて前記係止孔への挿入を容易とする傾斜部が設けられると共に、前記係止孔へ挿入完了後においては元位置に戻って当該係止孔に係止されるように構成したものである。また、この発明に係る樹脂成型品を用いた電子回路装置及びリング型照明ケースである。
本発明は、本体部に挿入方向のスリットを設けなくても、被装着部材の係止孔に対して小さな力で装着及び又は取り外しを実行可能な樹脂成型品並びにこの樹脂成型品を用いた電子回路装置及びリング型照明ケースを提供することができる。
本体部の一例である遮光ケースが取付けられた表示装置の平面図である。 遮光ケースを取付ける前の表示装置の平面図である。 実施例1の回路基板と遮光ケースの斜視図である。 片持ち梁部の動作の説明図である。 比較例の回路基板と遮光ケースの斜視図である。 係合爪の動作の説明図である。 実施例2の回路基板と遮光ケースの斜視図である。 片持ち梁部の配置の説明図である。 片持ち梁部の先端面の移動の説明図である。 実施例3のリング型照明ケースの組立過程の斜視図である。 片持ち梁部の説明図である。 係止凹部へ片持ち梁部が係合した状態の断面図である。
以下、本願に添付した図面を参照して実施例1〜3を説明することにより、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(表示装置)
図1は遮光ケースが取り付けられた表示装置の平面図である。図2は表示装置の平面図である。図2中、(a)は表面、(b)は裏面である。
図1に示すように、表示装置100は、外部の機器から電気信号を受け取って多数の発光素子を発光/消灯させて視覚的な表示を行う。表示装置100は、回路基板10の一辺に外部の機器から電気信号を受け取るコネクタ12が固定されている。
実施例1では、被係止部材の一例である回路基板10に樹脂成型品の一例である遮光ケース30が装着されて電子回路装置の一例である表示装置100が組立てられている。表示装置100は、回路基板10に、多数の配線14が形成され、多数の回路素子13が取付けられている。表示装置100は、回路基板10に対して、遮光ケース30、40の下面の係止部を基板面に設けた係止孔に対して垂直に挿入して係合させることによりワンタッチ式に組立てられている。
遮光ケース31の本体部31は、樹脂成型されている。本体部31には、光を通過させる導光孔32が縦横のマトリックス状に配置されている。導光孔32を共通に覆って半透明の散乱シートが貼付されている。
図2の(a)に示すように、回路基板10には、図1に示す遮光ケース30の導光孔32に対応させて発光ダイオードを用いた発光素子11が縦横のマトリックス状に配置されている。このため、発光素子11を選択的に発光させて、遮光ケース30を通じて1桁の数字又は文字を表示可能である。
回路基板10には、図1に示す遮光ケース30の四隅に対応させて、遮光ケース30を取付けるためのスリット状の係止孔16、17、18、19が形成されている。
図2の(b)に示すように、遮光ケース30は、遮光ケース30の四隅の係止部36、37、38、39を係止孔16、17、18、19へ挿入することにより、回路基板10に対してワンタッチ式に組立てられている。
遮光ケース40の本体部41は、樹脂成型されている。本体部41には、光を通過させる導光孔42が上下両方向の矢印型に配置されている。導光孔42を共通に覆って着色された半透明の散乱シート43が貼付されている。
図2の(a)に示すように、回路基板10には、図1に示す遮光ケース40の導光孔42に対応させて発光ダイオードを用いた発光素子11が上下両方向の矢印型に配置されている。このため、発光素子11を選択的に発光させて、遮光ケース40を通じて上向き又は下向きの矢印を表示可能である。
回路基板10には、図1に示す遮光ケース40の四隅に対応させて、遮光ケース40を取付けるためのスリット状の係止孔26、27、28、29が形成されている。
図2の(b)に示すように、遮光ケース40は、遮光ケース40の四隅の係止部46、47、48、49を係止孔26、27、28、29へ挿入することにより、回路基板10に対してワンタッチ式に組立てられている。
(係止部)
図3は実施例1の回路基板と遮光ケースの斜視図である。図4は片持ち梁部の動作の説明図である。図4中、(a)は片持ち梁部の外観 (b)は片持ち梁部の先端面の移動である。
図3に示すように、回路基板10に形成された係止孔16、17、18、19に対して、遮光ケース30の係止部36、37、38、39がそれぞれ挿入される。係止部36、37、38、39は、多数の導光孔32が形成された本体部31と一体に樹脂成型されている。
係止部36、37、38、39は、方向と配置を異ならせて同一に形成されているので、以下では、係止部38について説明し、係止部36、37、39に関する重複した説明を省略する。
本体部31は、所定の係止孔18が形成された回路基板10上に位置決められている。係止部38は、本体部31に設けられ、係止孔18に挿入されて回路基板10に係合する。係止部38は、薄い板状に形成されて、本体部31の一隅から回路基板10へ向かって、すなわち挿入方向に突出している。
係止部38の支柱部51は、本体部31から挿入方向に連続して設けられている。係止部38の片持ち梁部52は、支柱部51の下端から基板面に沿った方向、すなわち挿入方向と垂直な方向へ片持ち梁状に連続して設けられている。
図4の(a)に示すように、片持ち梁部52の先端が係止孔18を挿入方向へ通過した後に挿入方向と垂直な方向へ移動して、係止孔18の外側の回路基板10の基板面に係合することにより、本体部31と片持ち梁部52の係合面54との間に回路基板10が保持される。このため、片持ち梁部52は、本体部31との間に回路基板10の厚さ分の隙間L5を隔てて設けられている。
回路基板10に形成された係止孔18は、幅1.2mm、長さ7mmのスリット状である。これに対して、係止部38の厚みは1.0mmである。支柱部51の幅L1は2mm、片持ち梁部52の幅L4は1.2mm、長さL2は4mmである。係止孔18に挿入される片持ち梁部52と本体部31との隙間L5は1.5mmである。これに対して、隙間L5に保持される回路基板10の厚さL3は1.2mmである。長さL2の片持ち梁部52は、係止孔18の通過に伴って挿入方向に垂直な面内で遮光ケース30側へ弾性的に撓んだ後に撓みを解除される。
図4の(b)に示すように、挿入方向において係止孔18が本体部31の輪郭に沿った直線状であるのに対して、係止部38は、片持ち梁部52の先端側を本体部31の輪郭から外側へ少し曲げて形成されている。そして、片持ち梁部52の先端側には、片持ち梁部52の先端側を案内して回路基板10の基板面に沿った方向に撓ませて係止孔18を通過させるための傾斜面53が形成されている。
片持ち梁部52の先端面52aは、片持ち梁部52が係止孔18に挿入される前は本体部31の輪郭の外側に突出している。先端面52aは、矢印E1で示すように、片持ち梁部52が係止孔18に挿入されて弾性変形して撓む過程で本体部31の輪郭まで後退する。これにより、片持ち梁部52は、係止部38の係止孔18への挿入を妨げない。
先端面52aは、矢印E2で示すように、片持ち梁部52が係止孔18を通過して弾性変形の撓みが解除されることにより、係止孔18に挿入される以前と同様に、本体部31の輪郭の外側へ突出する。これにより、片持ち梁部52の先端側が係止孔18の縁に係合する。その結果、本体部31を上方へ引張っても遮光ケース30を取り外せなくなる。
なお、回路基板10から遮光ケース30を取り外す場合、片持ち梁部52の先端を内側へ押して係止孔18の縁に対する係合を解除した状態で本体部31を上方へ引張ればよい。
(比較例の問題点)
図5は比較例の回路基板と遮光ケースの斜視図である。図6は係合爪の動作の説明図である。図6中、(a)は係合爪、(b)は係合爪の移動である。
図5に示すように、回路基板10に形成された係止孔16H、18Hに対して、遮光ケース30Hの係止部36H、38Hがそれぞれ挿入される。
係止部36H、38Hは、方向と配置を異ならせて同一に形成されているので、以下では、係止部38Hについて説明し、係止部36Hに関する重複した説明を省略する。
図6の(a)に示すように、係止部38Hは、本体31にスリット51mを形成して角柱状に形成されることにより、紙面と垂直な方向の曲げ弾性及び撓み量を確保している。係止部38Hは、本体部31の一辺の中央部から回路基板10Hへ向かって突出している。
図6の(b)に示すように、係止部38Hの先端には、鉤状の係合爪である係合部52Hが形成されている。
係合部52Hは、係止孔18Hを通過する過程で、破線で示すように本体部31側へ後退した位置へ移動する。そして、係合部52Hは、係止孔18Hを通過した後に外側へ移動して、係止孔18Hの縁に係合する。これにより、係止孔18Hにおいて、本体部31と係合面54Hとの間に回路基板10Hが保持される。
なお、回路基板10Hから遮光ケース30Hを取り外す場合、対向する係止部36H、38Hの係合部52Hの先端を内側へ押して係止孔18Hの縁に対する係合を解除した状態で本体部31を上方へ引張ればよい。
比較例の遮光ケース30Hでは、係止部36H、38Hの撓み量を確保するために、スリット51mを設ける必要がある。このため、スリット51mを通じて発光素子11の光が外部へ漏れてしまう。これに対して実施例1の遮光ケース30では、挿入方向のスリット51mが存在しないため、スリット51mを通じて発光素子11の光が外部へ漏れることがない。
比較例の遮光ケース30Hでは、係合部52Hを後退させるスペースを含めて、係止部36H、38Hの厚みよりも大幅に広い係止孔18Hを回路基板10に設ける必要がある。このため、係止孔18Hを通じて発光素子11の光が外部へ漏れてしまう。これに対して、実施例1の遮光ケース30では、係止部36、37、38、38と同等な幅の係止孔18で済むため、係止孔18を通じて発光素子11の光が外部へ漏れ難い。
(実施例1の効果)
実施例1では、片持ち梁部52は、本体部31に対向させて支柱部51から片持ち梁状に設けられている。このため、本体部31に高さ方向のスリットを形成することなく、片持ち梁部52を挿入方向に交差する面内で弾性的に撓ませて、回路基板10に対する係合及び解除を実行可能である。
実施例1では、片持ち梁部52は、挿入に伴って係止孔18に案内されることにより、挿入方向に交差する面内で弾性的に撓んだ後に当該撓みを減少させて、片持ち梁部52と本体部31との間に回路基板10を保持する。このため、本体部31を回路基板10に押し付けるワンタッチの操作で遮光ケース30を回路基板10に装着可能である。
実施例1では、回路基板10は、係止孔18がスリット状に形成された回路基板である。このため、係止孔18の大部分が本体部31で塞がれて、係止孔18を通じた光の漏れを少なくすることができる。
実施例1では、片持ち梁部52の傾斜面53が係止孔18の縁に対して斜めに当接して、挿入に伴って片持ち梁部52を挿入方向に交差する面内で撓ませる。このため、係止孔18側に傾斜面を設けなくても、片持ち梁部52を係止孔18に通過させて回路基板10の裏面に係合させることができる。
実施例1では、片持ち梁部52の係合面54は、片持ち梁部52が挿入に伴って撓みを減少させた状態で回路基板10の面に係合する。このため、片持ち梁部52と係合面54との間で回路基板10を挿入方向にがたつき無く保持できる。
実施例1では、回路基板10上における本体部31の輪郭に沿って支柱部51が一対設けられている。そして、一対の支柱部51にそれぞれ設けられた一対の片持ち梁部52が先端側を対向させている。このため、係止孔18の端部に係止部38が突き当たって係止孔18内における係止部38の片持ち梁部52に沿った方向のがたつきが小さくなる。
図7は実施例2の回路基板と遮光ケースの斜視図である。図8は片持ち梁部の配置の説明図である。図9は片持ち梁部の先端面の移動の説明図である。図8中、(a)は挿入する側から見た図、(b)は回路基板の裏側から見た図である。実施例2の遮光ケースは、実施例1の遮光ケースに対して係止部のみが異なる。そのため、係止部に関する以外は、実施例1と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図7に示すように、回路基板10Bに対して遮光ケース30Bを取付ける時、回路基板10Bに形成された係止孔16B、17B、18B、19Bに対して、遮光ケース30Bの係止部36B、37B、38B、39Bがそれぞれ挿入される。
係止部36B、37B、38B、39Bは、多数の導光孔32が形成された本体部31と一体に樹脂成型されている。
図8の(a)に示すように、遮光ケース30Bの四隅に平面L字型の係止部36B、37B、38B、39Bを設けている。係止部36B、37B、38B、39Bは、遮光ケース30Bにおいて方向と配置を異ならせて同一に形成されている。このため、以下では、係止部39Bについて説明し、係止部36B、37B、38Bに関する重複した説明を省略する。
係止部39Bは、平面L字型の薄い板状に形成されて、本体部31の一隅から回路基板10Bへ向かって突出している。係止部39Bは、平面L字型の支柱部51から二方向へ片持ち梁部52Bを突出させている。二方向の片持ち梁部52Bのそれぞれに傾斜面53Bが設けられている。
図8の(b)に示すように、平面L字型の係止部39Bに合わせて、回路基板10Bに平面L字型の係止孔19Bが形成されている。係止孔19Bが本体部31の輪郭に沿った直線状であるのに対して、係止部39Bは、片持ち梁部52Bの先端側を本体部31の輪郭から外側へ少し曲げて形成されている。
係止孔19Bは、外側へ先端部を突出させて設けた片持ち梁部52Bを直線状まで撓ませた状態で係止部39Bを容易に挿入可能である。そして、片持ち梁部52Bは、係止孔19Bへ挿入される過程で先端が基板面と垂直な外側方向へ移動して、係止孔19Bの外側の回路基板10Bの基板面に係合する。これにより、本体部31と片持ち梁部52Bとの間に回路基板10Bが保持される。
ところで、実施例1では、図4の(b)に示すように、片持ち梁部52の弾性変形が100%解除された位置で本体部31と片持ち梁部52との間に回路基板10が保持された。しかし、実施例2では、片持ち梁部52Bの弾性変形のほぼ半分が解除された位置で本体部31と片持ち梁部52Bとの間に回路基板10Bを保持している。これにより、片持ち梁部52Bの弾性変形のほぼ半分を用いて四方向から片持ち梁部52Bが押圧力を受けて、回路基板10Bに対する遮光ケース30Bのがたつきを吸収している。
図9に示すように、片持ち梁部52Bは、係合面54Bに隣接させて当接面55Bを設けている。係合面54Bと本体部31との間隔を回路基板10Bの厚みと同一に設定し、本体部31と片持ち梁部52Bとの間隔(支柱部51Bの挿入方向の長さ)は回路基板10Bの厚みよりも狭くなっている。
このため、係合面54Bと本体部31との間隔で回路基板10Bを保持した状態で、片持ち梁部52Bの撓みの反発力によって片持ち梁部52Bの当接面55Bが係止孔19Bの側面を内側へ押圧している。
なお、係合面54Bに緩い傾斜を設けて、係合時に片持ち梁部52Bを挿入方向へわずかに弾性変形させて本体部31と回路基板10Bとの挿入方向のがたつきを吸収させている。また、実施例1と同様に、片持ち梁部52Bの先端側には、片持ち梁部52Bの先端側を案内して回路基板10Bの基板面に沿った方向に撓ませて矢印E1、E2の経路で係止孔19Bを通過させるための傾斜面53Bが形成されている。
先端面52aは、矢印E1で示すように、片持ち梁部52Bが係止孔19Bに挿入されて弾性変形して撓む過程で本体部31の輪郭まで後退する。その後、先端面52aは、矢印E2で示すように、片持ち梁部52Bが係合面54Bの位置まで係止孔19Bに挿入されると弾性変形の撓みが部分的に解除されることにより、当接面55Bが係止孔19Bに当接する位置まで本体部31の輪郭の外側へ突出する。これにより、片持ち梁部52Bの先端側が係止孔19Bの縁に係合する。その結果、本体部31を上方へ引張っても遮光ケース30を取り外せなくなる。
以上のように、実施例2では、片持ち梁部52Bの当接面55Bは、片持ち梁部52Bが挿入に伴って撓みを減少させた状態で係止孔19B内の側面に当接する。このため、係止孔19B内での係止部39Bの基板面に沿った方向のがたつきを吸収できる。
(リング型照明ケース)
図10は実施例3のリング型照明ケースの組立過程の斜視図である。図10に示すように、リング型照明ケース100Cは、ケース本体10Cにリング蓋30Cを装着して組立てられる。
実施例3では、被係止部材の一例であるケース本体10Cに樹脂成型部品の一例であるリング蓋30Cが装着されている。ケース本体10Cは、係止孔11Cの内側面における挿入方向の所定位置に係止凹部16C、17C、18C、19Cを形成した照明素子の収納容器である。なお、ケース本体10Cは遮光性が必要であるため、底のある係止凹部を採用したが、リング蓋30Cの装着という機能の点から言えば、係止凹部16C、17C、18C、19Cは同一係止孔形状の貫通孔に置き換えてもよい。
ケース本体10Cは、遮光性のある樹脂をリング型に成型して形成されている。ケース本体10Cは、リング型の係止孔11Cを設けられ、係止孔11Cの底に不図示のリング型の光源を取付けられる。リング型の光源は、多数の発光ダイオードをリング型に配列したリング型回路基板、又はリング型のストロボ発光管である。
リング蓋30Cは、光源の光を散乱させないように透明樹脂を環状に成型して形成されている。リング蓋30Cは、ケース本体10Cの上方から装着して係止孔11Cへ本体部31Cの下部の円筒部33Cを挿入することにより、ワンタッチ式に組立てられる。
ワンタッチ式の係合を可能にするために、リング蓋30Cの円筒部33Cには、周面の4か所に位置を異ならせて、同一構造の係止部36C、37C、38C、39Cが形成されている。係止部36C、37C、38C、39Cに対応させて、ケース本体10Cの円筒部33Cには、周面の4か所に同一構造の係止凹部16C、17C、18C、19Cが形成されている。
このため、以下では、係止部36C及び係止凹部16Cについて説明し、係止部37C、38C、39C及び係止凹部17C、18C、19Cに関する重複した説明を省略する。
(係止部及び係止凹部)
図11は片持ち梁部の説明図である。図12は係止凹部へ片持ち梁部が係合した状態の断面図である。図11中、(a)は係止部の斜視図である。(b)は片持ち梁部の端面の移動である。
図11の(a)に示すように、リング蓋30Cの内側の円筒部32Cは、ケース本体10Cの内側の円筒部13Cの先端に当接している。リング蓋30Cの外側の円筒部33Cは、リング型の係止孔11Cに挿入され、ケース本体10Cの外側の円筒部12Cの内周面に摺擦してがたつき無く保持される。
リング蓋30Cの円筒部33Cの上部にフランジ部34Cが形成されている。フランジ部34Cは、ケース本体10Cの外側の円筒部12Cの上面に突き当たって、係止孔11Cの深さ方向、すなわち係止部36Cの挿入方向にリング蓋30Cを位置決める。
ケース本体10Cに形成されたリング型の係止孔11Cに対して、リング蓋30Cの係止部36Cが挿入されている。係止部36Cは、本体部31Cの円筒部33Cと一体に樹脂成型されている。
係止部36Cは、薄い板状に形成されて、円筒部33Cの下端からケース本体10Cの底へ向かって、すなわち挿入方向に突出している。
係止部36Cは、円筒部33Cに連続して形成された支柱部51Cの下端から円筒部33Cの外周に沿った方向、すなわち挿入方向と垂直な方向へ片持ち梁状に片持ち梁部52Cを突出させている。
片持ち梁部52Cの係合面54Cから本体部31Cのフランジ部34Cまでの距離は、外側の円筒部12Cの上端から係止凹部16Cの上端までの距離とほぼ等しい。このため、片持ち梁部52Cが係止凹部16Cに係合した状態で、リング蓋30Cがケース本体10Cにがたつき無く支持される。また、リング蓋30Cを下方へ押圧した際に片持ち梁部52Cに過大な負荷がかからない。
片持ち梁部52Cの先端面52aは、係止凹部16Cの端面16aに突き当たってリング蓋30Cの矢印I方向の回転を阻止している。
図11の(b)に示すように、リング蓋30Cの挿入に伴って片持ち梁部52Cの先端面52aが係止凹部16Cの高さまで移動すると、先端面52aが挿入方向と垂直な方向へ移動して係止凹部16Cに係合する。これにより、本体部31Cと片持ち梁部52Cの係合面54Cとの間にケース本体10Cが保持される。
リング蓋30Cの挿入方向において、係止孔11Cが本体部31Cの輪郭に沿った直線状であるのに対して、係止部36Cは、片持ち梁部52Cの先端側を本体部31Cの輪郭から外側へ突出させて形成されている。
片持ち梁部52Cの先端側には、片持ち梁部52Cの先端側を矢印E1方向に案内して片持ち梁部52Cをリング型の中心方向に撓ませて係止孔11Cを通過させるための傾斜面53Cが形成されている。
片持ち梁部52Cの先端面52aは、片持ち梁部52Cが係止孔11Cに挿入される前は、円筒部12Cの内周の輪郭よりも放射方向に突出している。
先端面52aは、矢印E1で示すように、片持ち梁部52Cが係止孔11Cに挿入されて弾性変形して撓む過程で円筒部12Cの内周の輪郭まで後退する。これにより、片持ち梁部52Cは、係止部36Cの係止孔11Cへの挿入を妨げない。
先端面52aは、矢印E2で示すように、片持ち梁部52Cが係止凹部16Cに進入して弾性変形の撓みが解除されることにより、係止孔11Cに挿入される以前と同様に、円筒部12Cの内周の輪郭の外側へ突出する。これにより、片持ち梁部52Cの先端側が係止凹部16Cの縁に係合する。その結果、本体部31Cを上方へ引張ってもリング蓋30Cを取り外せなくなる。
図12は、係止凹部16Cに係合した状態の片持ち梁部52Cの断面を下方から見た図である。図12に示すように、係止凹部16Cは、端面16aと傾斜面16bとを有する。傾斜面16bは、リング蓋30Cが矢印J方向に回転された際に、片持ち梁部52Cを案内して係止凹部16Cから離脱させる。これにより、片持ち梁部52Cと係止凹部16Cとの係合が解除されて、リング蓋30Cをケース本体10Cから上方へ抜き取り可能となる。
係止凹部16Cの端面16aは、片持ち梁部52Cの先端面52aに突き当たってリング蓋30Cの矢印J方向と反対方向の回転を阻止している。
(実施例3の効果)
実施例3では、片持ち梁部52Cは、本体部31Cに対向させて支柱部51Cから片持ち梁状に設けられている。このため、本体部31Cに高さ方向のスリットを形成することなく、片持ち梁部52Cを挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓ませて、ケース本体10C(係止凹部16C)に対する係合及び解除を実行可能である。
実施例3では、片持ち梁部52Cは、挿入に伴って係止凹部16Cに案内されることにより、挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓んだ後に当該撓みを減少させて、片持ち梁部52Cと本体部31C(フランジ部34C)との間にケース本体10C(円筒部12C)を保持する。このため、本体部31Cをケース本体10Cに押し付けるワンタッチの操作でリング蓋30Cをケース本体10Cに装着可能である。
実施例3では、片持ち梁部52Cは、係止凹部16Cに係合して片持ち梁部52Cと本体部31Cとの間にケース本体10Cを保持する。このため、リング蓋30Cの自然な脱落を防止するとともに、ケース本体10Cにリング蓋30Cをがたつき無く装着できる。
実施例3では、円筒部12Cの内側面は、挿入方向の円筒面である。そして、係止部36Cの円筒部33Cは、円筒部12Cの円筒部12Cの円筒面に保持されて円周方向に移動可能である。このため、円筒部12Cの内側で円筒部33Cを回転させて片持ち梁部52Cの係止凹部16Cに対する係合を解除することができる。
<その他の実施例>
本発明の樹脂成型部品は、実施例1〜3で説明した具体的な構成には限定されない。実施例1〜3の構成の一部又は全部を等価な構成に置き換えた別の実施例でも実施可能である。本発明は、電子回路装置及びリング型照明ケース以外の用途でも実施可能である。例えば、実施例1と同一の係止部36、37、38、39を設けた箱状の本体部の表面に磁性材料をスパッタリングして磁気シールドケースとしてもよい。箱状の本体部の表面に金属材料をスパッタリングして電波シールドケースとしてもよい。箱状の本体部の内側に断熱材を設けて基板上の冷却素子の断熱部材としてもよい。
実施例1では、片持ち梁部52に傾斜面53を設けることにより、係止孔18に対する片持ち梁部52の挿入に伴って片持ち梁部52を挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓ませた。しかし、係止孔18に傾斜面を設けて片持ち梁部52の挿入に伴って片持ち梁部52を挿入方向に垂直な面内で弾性的に撓ませてもよい。
実施例1では、本体部31の四隅に係止部36、37、38、39を設けた。しかし、本体部31の四辺に係止部を設けてもよい。係止部は、本体部の対向する二つの隅又は二つの辺に設けてもよい。
実施例1では、直線のスリット状の係止孔18に対して片持ち梁部52を曲げて先端を本体部31の輪郭の外側へ位置させるように係止部38を形成した。しかし、片持ち梁部52を曲げて先端を本体部31の輪郭の内側へ位置させるように係止部38を形成してもよい。あるいは、片持ち梁部52を本体部31の輪郭に沿った真っ直ぐな形状とし、係止孔18のほうを長さ方向の中間で本体部31の輪郭の内側又は外側へ曲げたへの字型のスリットに形成してもよい。
実施例3では、底のある係止凹部16C、16B、16C、16Dに対して係止部36C、37C、38Cをそれぞれ係合した。しかし、上述したように、底の無い同一係止孔形状の4つの貫通孔に対して係止部36C、37C、38Cをそれぞれ係合させる構成としてもよい。
本発明は以上のように構成したので、回路基板等の係止孔部材にワンタッチ式に容易に取付けられる樹脂成型品として、好適に用いられるものである。
10、10B 回路基板
10C ケース本体
11 発光素子
11C 係止孔
12 コネクタ
12C 円筒部
13 回路素子
14 配線
16、16B 係止孔
16C 係止凹部
17、17B 係止孔
17C 係止凹部
18、18B 係止孔
18C 係止凹部
19、19B 係止孔
19C 係止凹部
30、30B 遮光ケース
31、31C 本体部
32 導光孔
32C 円筒部
33 散乱シート
33C 円筒部
34C フランジ部
36、36B、36C 係止部
37、37B、37C 係止部
38、38B、38C 係止部
39、39B、39C 係止部
51、51B、51C 支柱部
52、52B、52C 片持ち梁部
53、53B、53C 傾斜面
54、54B、54C 係合面
55B 当接面
100 表示装置
100C リング型照明ケース

Claims (11)

  1. 所定の開口が形成された開口部材上に位置決められる本体部と、
    前記本体部に設けられ、前記開口に挿入されて前記開口部材に係合する挿入部と、を有し、
    前記挿入部は、
    前記本体部から挿入方向に設けられた支柱部と、
    前記本体部との間に間隔を設けて前記支柱部から片持ち梁状に設けられ、前記挿入方向に交差する面内で弾性的に撓むことが可能な片持ち梁部と、を有する、
    ことを特徴とする樹脂成型部品。
  2. 前記片持ち梁部は、前記挿入に伴って前記開口に案内されることにより、前記面内で弾性的に撓んだ後に当該撓みを減少させて、前記片持ち梁部と前記本体部との間に前記開口部材を保持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成型部品。
  3. 前記開口部材は、前記開口がスリット状に形成された回路基板である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の樹脂成型部品。
  4. 前記片持ち梁部は、前記開口の縁に対して斜めに当接して、前記挿入に伴って前記片持ち梁部を前記面内で撓ませる傾斜面を有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の樹脂成型部品。
  5. 前記片持ち梁部は、前記挿入に伴って前記撓みを減少させた状態で前記回路基板の面に係合する係合面を有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の樹脂成型部品。
  6. 前記片持ち梁部は、前記挿入に伴って前記片持ち梁部が前記撓みを減少させた状態で前記開口内の側面に当接する当接面を有する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の樹脂成型部品。
  7. 前記回路基板上における前記本体部の輪郭に沿って前記支柱部が一対設けられ、
    一対の前記支柱部にそれぞれ設けられた一対の前記片持ち梁部が先端側を対向させている、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の樹脂成型部品。
  8. 前記開口部材は、前記開口の内側面に前記挿入方向の所定位置の凹所を持たせて形成された収納容器であって、
    前記片持ち梁部は、前記凹所に係合して前記片持ち梁部と前記本体部との間に前記開口部材を保持する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の樹脂成型部品。
  9. 前記内側面は、前記挿入方向の円筒面であって、
    前記挿入部は、前記円筒面に保持されて円周方向に移動可能な円筒部を有する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の樹脂成型部品。
  10. 前記回路基板と、
    前記回路基板に装着された請求項3〜7のいずれか1項に記載の樹脂成型品と、を有する、
    ことを特徴とする電子回路装置。
  11. 前記収納容器と、
    前記収納容器に装着された請求項8又は9に記載の樹脂成型部品と、を有する、
    ことを特徴とするリング型照明ケース。
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