JP2018206453A - 光情報記録再生装置及び光情報記録再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホログラフィを用いた位相多値記録において、記録するデータ量を減少させずに、LO光の位相ずれを精度良く補正すること。
【解決手段】光情報記録再生装置10は、記録媒体1に空間光変調器212にて変調された信号光と前記参照光を照射して情報を記録するとともに、記録媒体に参照光を照射して記録媒体に記録した情報の再生光を光検出部225にて検出する光学系11と、記録する情報を2次元の位相信号に変換し、位相信号を空間的に差動符号化(1200)して空間光変調器に供給する記録信号処理部86と、光検出器によって検出された再生光と局部発振光(以下、LO光)との干渉画像から位相信号を求めて再生情報に変換する再生信号処理部85と、を備える。
【選択図】図9A
【解決手段】光情報記録再生装置10は、記録媒体1に空間光変調器212にて変調された信号光と前記参照光を照射して情報を記録するとともに、記録媒体に参照光を照射して記録媒体に記録した情報の再生光を光検出部225にて検出する光学系11と、記録する情報を2次元の位相信号に変換し、位相信号を空間的に差動符号化(1200)して空間光変調器に供給する記録信号処理部86と、光検出器によって検出された再生光と局部発振光(以下、LO光)との干渉画像から位相信号を求めて再生情報に変換する再生信号処理部85と、を備える。
【選択図】図9A
Description
本発明は、ホログラフィを用いた光情報記録再生装置及び光情報記録再生方法に関する。
ホログラフィを用いた光情報記録再生装置(ホログラフィックメモリ装置)は、記録媒体の厚み方向にも情報を記録することができるため、高密度な記録が可能な次世代の光ディスクとして開発が進められている。ホログラフィックメモリ装置では通常、強度2値信号用いている。ホログラフィックメモリ装置の更なる記録密度向上方法として、位相多値記録が知られている。位相多値記録では、光の位相情報を記録することで記録密度の向上を実現する。但し一般に、光の位相情報の再生を行うためには、ホモダイン検出による位相検出が必要となる。ホモダイン検出では、局部発振光(LO光:Local Oscillator)と再生信号光との干渉強度情報を光検出器によって検出して位相情報を求めることができ、これにより記録の高密度化を実現することができる。例えば特許文献1には、位相多値記録における、LO光と再生信号光との位相ずれ補正について記載されている。
ホログラフィックメモリ装置では、信号光に位相多値情報を付加することで高密度記録を実現できる。信号光に付加された位相多値情報を再生する際は、再生信号光とLO光との干渉画像を光検出器によって検出し、この干渉画像から位相多値情報を再生している。ここで、理想的には、再生信号光の基準となる位相値とLO光との位相差が全面にわたり0であることが望ましいが、実際には位相ずれが発生する。この位相ずれは、位相多値信号再生の際、エラーを引き起こす要因となる。よって、再生信号光とLO光の位相ずれを補正する必要がある。
これに関し特許文献1では、信号光に予め既知の位相情報を埋め込み、この情報を用いて位相ずれ量を推定し、位相ずれを補正している(段落[0189]〜[0218]参照)。この方法では、既知の位相情報を埋め込んだ部分の位相ずれ量から、その他の部分の位相ずれ量を推定している。そのため、位相ずれ量の推定精度を向上させるためには、既知の位相情報を密に配置する必要があり、記録できるデータ量が減少してしまう課題がある。また、補間処理を用いるために、位相ずれの分布が緩やかでない場合は補間の誤差が大きくなり、エラーが大きくなる課題がある。
本発明は、ホログラフィを用いた位相多値記録において、記録するデータ量を減少させずに、LO光の位相ずれを精度良く補正できる光情報記録再生装置及び光情報記録再生方法を提供することである。
本発明の光情報記録再生装置は、記録媒体に空間光変調器にて変調された信号光と前記参照光を照射して情報を記録するとともに、記録媒体に参照光を照射して記録媒体に記録した情報の再生光を光検出部にて検出する光学系と、記録する情報を2次元の位相信号に変換し、位相信号を空間的に差動符号化して空間光変調器に供給する記録信号処理部と、光検出器によって検出された再生光と局部発振光(以下、LO光)との干渉画像から位相信号を求めて再生情報に変換する再生信号処理部と、を備える。
また本発明の光情報記録再生方法は、記録媒体に空間光変調器にて変調された信号光と参照光を照射して情報を記録する記録ステップと、記録媒体に参照光を照射して記録媒体に記録した情報の再生光を光検出部にて検出する再生ステップと、記録する情報を2次元の位相信号に変換し、位相信号を空間的に差動符号化して空間光変調器に供給する記録信号処理ステップと、光検出器によって検出された再生光と局部発振光(以下、LO光)との干渉画像から位相信号を求めて再生情報に変換する再生信号処理ステップと、を備える。
本発明によれば、LO光の位相ずれを精度良く補正できるので、ホログラフィを用いた光情報記録再生装置の再生時の信号対雑音比(SNR)を向上することができる。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。以下の実施例では、ホログラムとして光情報記録媒体にデジタル情報を記録/再生する光情報記録再生装置(ホログラフィックメモリ装置)について説明する。
[光情報記録再生装置の全体構成]
図1は、本発明に係る光情報記録再生装置(ホログラフィックメモリ装置)の構成例を示すブロック図である。光情報記録再生装置10は、入出力制御手段90を介して外部制御装置91と接続されている。記録する場合には、光情報記録再生装置10は外部制御装置91から記録する信号を入出力制御手段90により受信する。再生する場合には、光情報記録再生装置10は再生した信号を入出力制御手段90により外部制御装置91に送信する。
図1は、本発明に係る光情報記録再生装置(ホログラフィックメモリ装置)の構成例を示すブロック図である。光情報記録再生装置10は、入出力制御手段90を介して外部制御装置91と接続されている。記録する場合には、光情報記録再生装置10は外部制御装置91から記録する信号を入出力制御手段90により受信する。再生する場合には、光情報記録再生装置10は再生した信号を入出力制御手段90により外部制御装置91に送信する。
光情報記録再生装置10は、光学系11、再生用光学系12、ディスクキュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14、及び回転モータ50を備えており、光情報記録媒体(光ディスク)1は回転モータ50によって回転可能な構成となっている。
光学系11は、参照光と信号光を光情報記録媒体1に照射し、ホログラムとしてデジタル情報を記録媒体に記録する役割を果たす。この際、記録する信号はコントローラ89によって記録信号処理手段86を介して光学系11内の後述する空間光変調器に送り込まれ、信号光は空間光変調器によって変調される。
光学系11は、参照光と信号光を光情報記録媒体1に照射し、ホログラムとしてデジタル情報を記録媒体に記録する役割を果たす。この際、記録する信号はコントローラ89によって記録信号処理手段86を介して光学系11内の後述する空間光変調器に送り込まれ、信号光は空間光変調器によって変調される。
光情報記録媒体1に記録した情報を再生する場合は、アクセス制御手段81に接続された再生用光学系12によって、光学系11から出射された参照光を、記録時とは逆の向きに光情報記録媒体1に入射させるよう変換する。この再生用参照光によって再生される再生光を、光学系11内の後述する局部発振光(LO光)と干渉させた後に、後述する光検出器によって検出し、検出した画像から再生信号処理手段85によって後述する処理により信号を再生する。
光情報記録媒体1に照射する参照光と信号光の照射時間は、光学系11内のシャッタの開閉時間をコントローラ89によってシャッタ制御手段87を介して制御することで調整できる。
ディスクキュア光学系13は、光情報記録媒体1のプリキュアおよびポストキュアに用いる光を生成する役割を果たす。プリキュアとは、光情報記録媒体1内の所望の位置に情報を記録する際、所望位置に参照光と信号光を照射する前に予め所定の光を照射する前工程である。ポストキュアとは、光情報記録媒体1内の所望の位置に情報を記録した後、該所望の位置に追記不可能とするために所定の光を照射する後工程である。
ディスクキュア光学系13は、光情報記録媒体1のプリキュアおよびポストキュアに用いる光を生成する役割を果たす。プリキュアとは、光情報記録媒体1内の所望の位置に情報を記録する際、所望位置に参照光と信号光を照射する前に予め所定の光を照射する前工程である。ポストキュアとは、光情報記録媒体1内の所望の位置に情報を記録した後、該所望の位置に追記不可能とするために所定の光を照射する後工程である。
ディスク回転角度検出用光学系14は、光情報記録媒体1の回転角度を検出するために用いられる。光情報記録媒体1を所定の回転角度に設定する場合は、ディスク回転角度検出用光学系14によって回転角度に応じた信号を検出し、検出された信号を用いてコントローラ89によってディスク回転モータ制御/アクセス制御手段88を介して光情報記録媒体1の回転角度を制御することができる。
回転モータ50は、光情報記録媒体1の半径方向に位置をスライドできる機構が設けられており、ディスク回転モータ/アクセス制御手段88を介して位置制御がおこなわれる。
光源駆動手段82からは所定の光源駆動電流が光学系11、キュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14内の光源に供給され、各々の光源からは所定の強度で光ビームを発光することができる。
回転モータ50は、光情報記録媒体1の半径方向に位置をスライドできる機構が設けられており、ディスク回転モータ/アクセス制御手段88を介して位置制御がおこなわれる。
光源駆動手段82からは所定の光源駆動電流が光学系11、キュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14内の光源に供給され、各々の光源からは所定の強度で光ビームを発光することができる。
ところで、ホログラムの角度多重の原理を利用した記録技術は、参照光角度のずれに対する許容誤差が極めて小さくなる傾向がある。従って、光学系11内に、参照光角度のずれ量を検出する機構を設けて、サーボ信号生成手段83にてサーボ制御用の信号を生成し、サーボ制御手段84を介して該ずれ量を補正するためのサーボ機構を光情報記録再生装置10内に備える。
なお、光学系11、ディスクキュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14は、いくつかの光学系構成または全ての光学系構成をひとつに纏めて簡素化しても構わない。
なお、光学系11、ディスクキュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14は、いくつかの光学系構成または全ての光学系構成をひとつに纏めて簡素化しても構わない。
次に、光情報記録再生装置10内の光学系11、再生信号処理手段85、記録信号処理手段86について詳細に説明する。
[光学系の構成]
図2は、光情報記録再生装置10内の光学系11の記録時の構成例を示す図である。光源201を出射した光ビームはコリメートレンズ202を透過し、シャッタ203に入射する。シャッタ203が開いている時は、光ビームはシャッタ203を通過した後、例えば2分の1波長板などで構成される偏光方向変換素子204によってp偏光とs偏光の強度比が所望の比になるように偏光方向が制御される。その後、光ビームを信号光206と参照光207に分離する光学素子である偏光ビームスプリッタ205に入射する。
図2は、光情報記録再生装置10内の光学系11の記録時の構成例を示す図である。光源201を出射した光ビームはコリメートレンズ202を透過し、シャッタ203に入射する。シャッタ203が開いている時は、光ビームはシャッタ203を通過した後、例えば2分の1波長板などで構成される偏光方向変換素子204によってp偏光とs偏光の強度比が所望の比になるように偏光方向が制御される。その後、光ビームを信号光206と参照光207に分離する光学素子である偏光ビームスプリッタ205に入射する。
偏光ビームスプリッタ205を透過した光ビームは、信号光206として働き、ビームエキスパンダ208によって光ビーム径が拡大された後、偏光方向変換素子209、リレーレンズ210と偏光ビームスプリッタ211をそれぞれ透過して空間光変調器(Spatial Light Modulator:SLM)212に入射する。空間光変調器212は、空間的に光の振幅または位相、もしくは振幅と位相の両方を変調するデバイスであり、これを用いて信号光に2次元のデジタル情報を付加する。本実施例では、各ピクセルに4値の位相情報を後述する空間差動四相位相偏移変調(Spatial Differential Quadrature Phase Shift Keying:SD−QPSK)によって変調して表示している。本位相情報の詳細は後述する。
空間光変調器212によって情報が付加された信号光は、偏光ビームスプリッタ211を反射し、リレーレンズ213ならびに空間フィルタ214を透過する。空間フィルタ214は、ホログラムサイズを規定する役割がある。信号光はその後、対物レンズ215によって光情報記録媒体1に照射され集光する。
一方、偏光ビームスプリッタ205を反射した光ビームは参照光207として働き、偏光方向変換素子216によって記録時または再生時に応じた所定の偏光方向に設定された後、ミラー217、バリアブルリターダー251、参照光の光ビームの形状を規定するアイリス226、およびミラー218を経由してガルバノミラー219に入射する。ガルバノミラー219はアクチュエータ220によって角度を設定可能なため、スキャナーレンズ227を通過した後に光情報記録媒体1に入射する参照光の入射角度を、所望の角度に設定することができる。
信号光206と参照光207を光情報記録媒体1内で、互いに重なり合うように入射させることで、光情報記録媒体1内には干渉縞パターンが形成され、このパターンを光情報記録媒体1に書き込むことで情報を記録する。また、ガルバノミラー219によって光情報記録媒体1に入射する参照光207の入射角度を変化させることができるため、角度多重による記録が可能である。
以降、同じ領域に参照光角度を変えて記録されたホログラムのうち、1つ1つの参照光角度に対応したホログラムをページと呼び、同領域に角度多重されたページの集合をブックと呼ぶ。
以降、同じ領域に参照光角度を変えて記録されたホログラムのうち、1つ1つの参照光角度に対応したホログラムをページと呼び、同領域に角度多重されたページの集合をブックと呼ぶ。
図3は、光情報記録再生装置10内の光学系11の再生時の構成例を示す図である。記録した情報を再生する場合は、偏光方向変換素子204を調整して光ビームの一部を参照光とし、さらに偏光方向変換素子216を用いて所望の偏光方向に調整する。この参照光は、ミラー217、アイリス226、およびミラー218を経由してガルバノミラー219に入射し、所望の参照光角度に設定した後、光情報記録媒体1に入射する。光情報記録媒体1を透過した光ビームは、角度設定可能なガルバノミラー224によって反射され再生用参照光となる。この再生用参照光によって再生された再生信号光228は、対物レンズ215、リレーレンズ213ならびに空間フィルタ214を透過する。その後、再生光は偏光ビームスプリッタ211を透過して、偏光板250を透過後、光検出器225に入射する。
また、偏光ビームスプリッタ205を透過した光ビームはLO光229として働き、偏光方向変換素子209を調整することで、偏光ビームスプリッタ211により反射させて、偏光板250を透過後、光検出器225に入射する。
光検出器225としては、例えばCMOSイメージセンサーやCCDイメージセンサーなどの撮像素子を用いることができる。光検出器225は、偏光板250透過後の再生信号光228とLO光229が重なり合い干渉した光の強度分布を検出する。本実施例では、この強度分布から信号を再生している。
[記録・再生基本動作]
図4A〜図4Cは、光情報記録再生装置10の記録、再生の基本動作を示すフローチャートである。図4Aは、光情報記録再生装置10に光情報記録媒体1を挿入した後、記録または再生の準備が完了するまでの動作フローを示す。図4Bは、準備完了状態から光情報記録媒体1に情報を記録する動作フローを示す。図4cは、準備完了状態から光情報記録媒体1に記録した情報を再生する動作フローを示す。
図4A〜図4Cは、光情報記録再生装置10の記録、再生の基本動作を示すフローチャートである。図4Aは、光情報記録再生装置10に光情報記録媒体1を挿入した後、記録または再生の準備が完了するまでの動作フローを示す。図4Bは、準備完了状態から光情報記録媒体1に情報を記録する動作フローを示す。図4cは、準備完了状態から光情報記録媒体1に記録した情報を再生する動作フローを示す。
図4Aに示すように光情報記録媒体1を挿入すると(S401)、光情報記録再生装置10は、対応する光情報記録媒体の形式であるかどうか媒体判別を行う(S402)。
媒体判別の結果、対応可能な光情報記録媒体であると判断されると、光情報記録再生装置10は光情報記録媒体1に設けられたコントロールデータを読み出し(S403)、例えば光情報記録媒体1に関する情報や、例えば記録や再生時における各種設定条件に関する情報を取得する。
媒体判別の結果、対応可能な光情報記録媒体であると判断されると、光情報記録再生装置10は光情報記録媒体1に設けられたコントロールデータを読み出し(S403)、例えば光情報記録媒体1に関する情報や、例えば記録や再生時における各種設定条件に関する情報を取得する。
コントロールデータに応じた各種調整や光学系11に関わる学習処理(S404)を行い、光情報記録再生装置10は、記録または再生の準備を完了する(S405)。
図4Bは、準備完了状態後の記録動作で、まず記録するデータを受信して(S411)、該データに応じた情報を光学系11内の空間光変調器212に送る。光情報記録媒体1に高品質の情報を記録できるように、必要に応じて例えば光源201のパワーやコヒーレンスの最適化、シャッタ203による露光時間の最適化等の各種記録用学習処理を事前に行う(S412)。
シーク動作(S413)ではアクセス制御手段81を制御して、光学系11ならびにキュア光学系13の位置を光情報記録媒体の所定の位置に位置付けする。光情報記録媒体1がアドレス情報を持つ場合には、アドレス情報を再生し、目的の位置に位置付けされているか確認し、されていなければ、所定の位置とのずれ量を算出し、再度位置付けする動作を繰り返す。
その後、キュア光学系13から出射する光ビームを用いて所定の領域をプリキュアし(S414)、ピックアップ11から出射する参照光と信号光を用いてデータを記録する(S415)。データを記録した後は、キュア光学系13から出射する光ビームを用いてポストキュアを行う(S416)。必要に応じてデータをベリファイする。
図4Cは準備完了後の再生動作で、まずシーク動作(S421)では、アクセス制御手段81を制御して、光学系11ならびに再生用参照光光学系12の位置を光情報記録媒体の所定の位置に位置付けする。光情報記録媒体1がアドレス情報を持つ場合には、アドレス情報を再生し、目的の位置に位置づけされているか確認し、されていなければ所定の位置とのずれ量を算出し、再度位置付けする動作を繰り返す。
その後、光学系11から参照光を出射し、光情報記録媒体に記録された情報を読み出し(S422)、再生データを送信する(S423)。
次に、データ記録動作(S414)およびデータ再生動作(S422)について詳細に説明する。
次に、データ記録動作(S414)およびデータ再生動作(S422)について詳細に説明する。
[記録信号処理手段の構成]
図5は、光情報記録再生装置10内の記録信号処理手段86の構成を示すブロック図である。入出力制御手段90にユーザデータの入力が開始されると、入出力制御手段90はコントローラ89にユーザデータの入力が開始されたことを通知する。コントローラ89は入出力手段90からの通知を受け、記録信号処理手段86に入出力制御手段90から入力されるデータを記録処理するよう命ずる。コントローラ89からの処理命令は制御線511を経由し、記録信号処理手段86内のサブコントローラ501に通知される。本通知を受けサブコントローラ501は、各信号処理手段を並列に動作させるよう制御線511を介して各信号処理手段の制御を行う。
図5は、光情報記録再生装置10内の記録信号処理手段86の構成を示すブロック図である。入出力制御手段90にユーザデータの入力が開始されると、入出力制御手段90はコントローラ89にユーザデータの入力が開始されたことを通知する。コントローラ89は入出力手段90からの通知を受け、記録信号処理手段86に入出力制御手段90から入力されるデータを記録処理するよう命ずる。コントローラ89からの処理命令は制御線511を経由し、記録信号処理手段86内のサブコントローラ501に通知される。本通知を受けサブコントローラ501は、各信号処理手段を並列に動作させるよう制御線511を介して各信号処理手段の制御を行う。
先ずメモリ制御手段503に、制御線510を介して入出力制御手段90から入力される2値のユーザデータをメモリ502に格納するよう制御する。格納されたユーザデータがある一定量に達すると、CRC(Cyclic Redundancy Check)演算手段504でユーザデータをCRC化する制御を行う。次にCRC化したデータに、スクランブル手段505で擬似乱数データ列を加えるスクランブル化を施し、誤り訂正符号化手段506で誤り訂正符号化の制御を行う。
ここで、誤り訂正符号化後のデータは記録する信号の多値数に応じたものとして扱い、本実施例では4値の信号を想定する。例えば2値の信号「1,0,1,1,0,0,1,1」を4値で扱う場合には2bitを1つの信号として、「2,3,0,3」と表現することができる。また、この信号を位相情報として表現する場合には、「0、1、2、3」の4値の信号をそれぞれ位相値に対応させて「0、π/2、π、3π/2」と扱えばよい。
その後、差動符号化手段507で、差動符号演算を行う。この際、4値の信号を4値の位相情報とした後、ページデータフォーマットに従って、2次元画像化する。そして、2次元画像の上から1行ずつを取り出して元信号列とし、本元信号列からSLM表示信号列に変換する。変換方法の詳細は後述するが、隣り合う画素での差分が元信号列となるように、SLM表示信号列を計算することで、差動符号化信号を得る。さらに、位相リザーブドブロック(PRB)付加手段508により位相リザーブドブロック(PRB)を付加する。PRBは再生時に位相情報の基準となる既知パターンにて構成されマーカーである。
最後に、光学系インターフェース手段509は、2次元の差動符号化された位相信号データを光学系11内の空間光変調器212に転送する。
最後に、光学系インターフェース手段509は、2次元の差動符号化された位相信号データを光学系11内の空間光変調器212に転送する。
[再生信号処理手段の構成]
図6は、光情報記録再生装置10内の再生信号処理手段85の構成を示すブロック図である。コントローラ89は、光学系11内の光検出器225が画像データを検出すると、再生信号処理手段85に光学系11から入力されるデータを再生処理するよう命ずる。コントローラ89からの処理命令は制御線611を経由し、再生信号処理手段85内のサブコントローラ601に通知される。本通知を受けサブコントローラ601は、各信号処理手段を並列に動作させるよう制御611を介して各信号処理手段の制御を行う。先ず、メモリ制御手段603に、制御線612を介して、光学系11から光学系インターフェース手段614を経由して入力される画像データをメモリ602に格納するよう制御する。
図6は、光情報記録再生装置10内の再生信号処理手段85の構成を示すブロック図である。コントローラ89は、光学系11内の光検出器225が画像データを検出すると、再生信号処理手段85に光学系11から入力されるデータを再生処理するよう命ずる。コントローラ89からの処理命令は制御線611を経由し、再生信号処理手段85内のサブコントローラ601に通知される。本通知を受けサブコントローラ601は、各信号処理手段を並列に動作させるよう制御611を介して各信号処理手段の制御を行う。先ず、メモリ制御手段603に、制御線612を介して、光学系11から光学系インターフェース手段614を経由して入力される画像データをメモリ602に格納するよう制御する。
メモリ602に格納されたデータがある一定量に達すると、信号検出手段613によって、記録したデータページに対応する情報を検出する。続いて、リサンプリング手段610でメモリ602に格納された画像データのリサンプリング処理を行い、画像データをSLMに表示した2次元データのサイズに変換する。次に、LO光位相ずれΔφ除去手段609で、LO光と再生信号光の位相ずれΔφの除去を行い、位相情報を求める。この位相情報をsin画像/cos画像生成手段608において、sin画像/cos画像と呼ばれる2値信号の画像に分離する。sin画像/cos画像は、I(In−phase)画像/Q(Quadrature)画像、または同位相画像/直交位相画像とも呼ばれる。
なお、ここでは4値の位相信号を2値にすることが目的であるため、上記の方法以外に、例えば、0〜πの値はそのまま、π〜2πまでの値を実軸に対して折り返すなどの操作を行うことで2値信号化してもよい。
その後、等化手段607によってデータの等化を行い、誤り訂正手段606で各データ列に含まれる誤りを訂正する。スクランブル解除手段605で擬似乱数データ列を加えるスクランブルを解除した後、CRC演算手段604でメモリ602上のユーザデータ内に誤りが含まれない確認を行う。その後、入出力制御手段90にメモリ602からユーザデータを転送する。
[記録再生時の信号処理の流れ]
上記した記録信号処理手段86と再生信号処理手段85による記録再生データの信号処理の流れについて説明する。
上記した記録信号処理手段86と再生信号処理手段85による記録再生データの信号処理の流れについて説明する。
図7は、記録データの信号処理を示すフローチャートである。記録するユーザデータが受信されたら(S701)このデータにCRC付加(S702)、スクランブルデータ化(S703)、誤り訂正符号化(S704)、データ2次元化(S705)を順次施す。その後、後述するSD−QPSKに基づく差動符号化(S706)を実施する。さらに、再生時に基準となる既知パターンのマーカー、位相リザーブドブロック(Phase Reserved Block:PRB)を付加して(S707)、空間光変調器(SLM)212にパターンの転送を行う(S708)。
図8は、再生データの信号処理を示すフローチャートである。再生ブックおよびページのシークを行い、所望のページを再生可能な状態に調整を行う(S801)。光検出器225により、再生ページの画像を取得する(S802)。ここで得られた画像を「0位相干渉画像」と呼ぶ。続いて、バリアブルリターダー251を用いて参照光とLO光の位相差を変調する(S803)。バリアブルリターダー251は、参照光路中でなく、LO光路中に入れてもよい。バリアブルリターダー251により、π/2の位相差を与えて、再度光検出器225により画像を取得する(S804)。ここで得られた画像を「π/2位相干渉画像」と呼ぶ。
上記で得られた2枚の画像から、位相情報を検出する。まず、2枚の画像のリサンプリング処理を行う(S805)。リサンプリング処理の詳細については後述するが、本処理により、光検出器で得られた画像の回転や歪み、位置ずれを取り除き、SLMと同様の画素数の画像に変換する。続いて、LO光位相ずれΔφ除去(S806)を行う。本処理についても詳細は後述するが、これによりSLMの各ピクセルに表示した記録位相情報を高いSNRで検出することができる。
その後、上記で得られた位相情報から、復号処理を行うため位相情報にπ/4を加算した後に、sin画像とcos画像を生成する(S807)。これらの画像は、強度情報となっており、QPSKの場合2値信号となっている。よって、この2値信号を有する画像を等化処理(S808)、誤り訂正・復号処理(S809)することで、強度2値ホログラフィックメモリと同様の方法によって、情報を復号することができる。最後に得られたデータを転送する(S810)。
次に、本実施例の特徴である差動符号化(S706)、位相リザーブドブロック付加(S707)、リサンプリング処理(S805)およびLO光位相ずれΔφ除去処理(S806)について詳細に説明する。
[差動符号化]
図9A〜図9Cは、記録再生時の符号化と復号化方法を説明する図である。
図9Aは、記録時の符号化方法を示し、図7の差動符号化(S706)に対応する。記録前の元データ列をAi(i=1,2,3,・・・N)とする。このデータ列は、記録データ列の中から連続的なN個のデータを取り出したものであり、4値の信号となっている。Nは、SLMの信号表示部1001における当該行の横方向のピクセル数である。
図9A〜図9Cは、記録再生時の符号化と復号化方法を説明する図である。
図9Aは、記録時の符号化方法を示し、図7の差動符号化(S706)に対応する。記録前の元データ列をAi(i=1,2,3,・・・N)とする。このデータ列は、記録データ列の中から連続的なN個のデータを取り出したものであり、4値の信号となっている。Nは、SLMの信号表示部1001における当該行の横方向のピクセル数である。
本データ列から、SLM表示信号を生成するために、まず、初期値φ0=0と決める。続いて、φ1=φ0+A1、φ2=φ1+A2、・・・のように順次SLM表示信号を決定していく。この方法は、φi=φi−1+Ai(i=1,2,3,・・・N)と書くことができる。その後、生成されたSLM表示信号φi(i=1,2,3,・・・N)(符号1200)をSLMに転送する。
図9Bは、SLM内の信号光画像1000を示す。SLMの信号表示部1001の当該行の部分には、図9Aで生成されたSLM表示信号1200のデータが表示される。なお、符号1002は後述するPRBを示す。
ここで、SLMの横方向のピクセル数Nは、SLM上の信号表示部1001が円形の場合、SLMの行によって変化する。ここで扱う信号は「0、π/2、π、3π/2」の4値の位相信号となっており、差動符号化後の位相信号もやはり「0、π/2、π、3π/2」の4値の位相信号となっている。差動計算は、図9Aのように左から右に計算するだけでなく、右から左、縦方向、斜め方向の演算や、それらの組合せを用いても良い。
図9Cは、再生時の差動符号の復号化方法を示し、再生時のリサンプリング後の位相画像φが入力する。位相信号φは、リサンプリング後の強度画像から、数式1により計算することができる。
ここでIcam_Filter(θ)は、光検出器により検出した画像の平均値、または予め取得しておいたLO光の強度分布を減算することにより得られた画像であり、θは信号光とLOの位相差である。また、atan2(y,x)は、4象限逆正接関数であり、−π〜+πの値を返す。shot間位相差δが0でない既知の値である場合には、数式1を用いることでより高いSNRで位相検出ができる。
上記の方法で得られた位相画像は、リサンプリング後の位相信号φi(i=1,2,3,・・・N)であり、これらの信号から元の信号Aiを、Ai=φi−φi−1(i=1,2,3,・・・N)により復元することができる。ここで、初期値φ0=0である。
以上の符号化・復号化方法は、光通信で用いられる差動四相位相偏移変調(Differential Quadrature Phase Shift Keying:DQPSK)と区別して、空間差動四相位相偏移変調(Spatial Differential Quadrature Phase Shift Keying:SD−QPSK)と呼ぶ。
SD−QPSKでは、隣り合うピクセルでの位相の差分を信号として取り扱う。本手法の特徴は、LO光の位相ずれΔφがSLMのピクセルピッチに対して大きなうねりで変化するとき、つまり隣り合うピクセルでΔφの値がほとんど変化しないとき、SD−QPSKによって、Δφの影響を相殺しキャンセルすることができる点である。Δφは、光学系の収差や空気の揺らぎ、再生ホログラムの位置ずれなどによって発生するため、SLMのサンプリング周波数に対して比較的低周波数であるため、本手法によりΔφを効果的に除去することが可能である。
上記の方法によりΔφをある程度除去することができる。しかし、除去し切れなかった残存するΔφが存在するため、さらに累乗法を用いることで、Δφの影響をさらに低減し、SNRを向上させる。これについては後述する。
[PRB付加]
図10Aと図10Bは、位相リザーブドブロック(PRB)の付加を説明する図である。図7のPRB付加(S707)に対応する。PRBのパターンで必要な条件は、以下の3つである。
図10Aと図10Bは、位相リザーブドブロック(PRB)の付加を説明する図である。図7のPRB付加(S707)に対応する。PRBのパターンで必要な条件は、以下の3つである。
(1)0、π/2、π、3π/2の4値の位相が存在している。4つの既知位相ブロックを用いることで、2つの画像を用いたパターンマッチングが可能となり、更にフリンジスキャン法によりPRB部分のLO光位相ずれΔφを求めることができる。
(2)1ピクセル単位で異なる位相となっている領域(高周波領域)が存在する。高周波領域が存在することにより、パターンマッチングを行う際に、相関ピークが鋭利になる。
(3)2ピクセル以上まとまって同じ位相となっているブロック(低周波領域)が存在する。低周波領域が存在することにより、フリンジスキャンに用いる位相ブロックの符号間干渉耐性が強くなる。
(2)1ピクセル単位で異なる位相となっている領域(高周波領域)が存在する。高周波領域が存在することにより、パターンマッチングを行う際に、相関ピークが鋭利になる。
(3)2ピクセル以上まとまって同じ位相となっているブロック(低周波領域)が存在する。低周波領域が存在することにより、フリンジスキャンに用いる位相ブロックの符号間干渉耐性が強くなる。
図10Aは、SLMにおける信号光画像1000の例であり、本画像内の信号表示部1001内に、複数のPRB1002が埋め込まれている。
図10Bは、上記の条件(1)〜(3)を満たすPRB1002の一例で、PRB部分だけを拡大して示す。このPRB1002は、低周波領域1003および高周波領域1004を有しており、低周波領域1003は4つの異なる位相を持っている。PRBのパターンは、本図のパターン以外にも上記3つの条件を満たすようにして、ヘッダー情報などの情報を持たせることもできる。
図10Bは、上記の条件(1)〜(3)を満たすPRB1002の一例で、PRB部分だけを拡大して示す。このPRB1002は、低周波領域1003および高周波領域1004を有しており、低周波領域1003は4つの異なる位相を持っている。PRBのパターンは、本図のパターン以外にも上記3つの条件を満たすようにして、ヘッダー情報などの情報を持たせることもできる。
[リサンプリング処理]
図11は、リサンプリング処理のフローチャートを示し、図8のリサンプリング処理(S805)に対応する。リサンプリング処理では、まず信号に埋め込まれた既知の位相パターン(位相リザーブドブロック:PRB)を検出する。PRBの位置検出は、パターンマッチングを用いて行う。但し、通常のパターンマッチングと異なる点は、相互相関計算に用いる参照画像が2種類あり、この2つの画像での相互相関結果を用いてPRBの位置を検出する点である。
図11は、リサンプリング処理のフローチャートを示し、図8のリサンプリング処理(S805)に対応する。リサンプリング処理では、まず信号に埋め込まれた既知の位相パターン(位相リザーブドブロック:PRB)を検出する。PRBの位置検出は、パターンマッチングを用いて行う。但し、通常のパターンマッチングと異なる点は、相互相関計算に用いる参照画像が2種類あり、この2つの画像での相互相関結果を用いてPRBの位置を検出する点である。
詳細な処理フローとしては、まず相関計算1(S901)および相関計算2(S902)を行い、ピーク検出処理(S903)を行う。次に、得られたピーク位置から、PRBの位置ずれ量を2次元のベクトル量として求める(S904)。ここで、相関計算時に、参照画像の回転も考慮した検出を行うことで、画像の回転量を検出してもよく、また、疎調整、微調整の2ステップに分けて、画像の回転、歪み、位置ずれ量を検出することで検出精度を高めてもよい。
続いて、PRBに含まれる既知情報を用いて、PRB部分のLO光と信号光の位相ずれΔφを検出する(S905)。そして、PRBの位置ずれ量を用いて、リサンプリングを行う。SLMの画素数より光検出器の画素数を大きくすることで、SNRの高い再生が行えるため、本リサンプリング処理は、ダウンサンプリング処理となる(S906)。ダウンサンプリングは、通常の画像処理で行われている各種リサンプリングアルゴリズムを用いることで実施する。これにより、画像の回転や歪み、位置ずれ量を補正することができる。
また、本手法では、1枚の画像でPRB部分のLO光との位相ずれΔφを求めることができるため、0位相干渉画像とπ/2位相干渉画像の同一位置おけるΔφを比較することで、LO光の位相差のπ/2からのずれを検出することができる。この2shotの位相差のπ/2からのずれ量をshot間位相差δとよぶ。δの値が許容値以上の値である場合は、再度再生処理をやり直す、もしくは、δを補正した位相検出計算を行う。このとき、数式2によって、補正された位相信号φを得ることができる。
ここでIcam_Filter(θ)は、光検出器により検出した画像の平均値、または予め取得しておいたLO光の強度分布を減算することにより得られた画像であり、θは信号光とLOの位相差である。ここで、予めLO光の2つの偏光成分(信号光と平行な成分および直交する成分)の強度分布を測定しておき、最適な強度分布の減算を行ってもよい。また、atan2(y,x)は、4象限逆正接関数であり、−π〜+πの値を返す。数式2により、高いSNRでの位相検出が可能となる。
次に、PRBの検出方法について詳細に説明する。光検出器によって取得された画像内のPRBは、LO光との干渉によりLO光との位相差に応じた強度分布のパターンとなっている。このPRBパターンの位置を、干渉画像中から検出するためにパターンマッチングを行う。パターンマッチングは数式3に示す2次元の相互相関計算により行う。
ここでm,nは横方向、縦方向の画素番号、f(m,n)は相互相関結果の画像、h(m,n)は信号光画像、g(m,n)は参照画像である。
図10Cと図10Dは、パターンマッチングに用いる2つの参照画像の例を示す。図10Cの参照画像1(符号1005)は、PRBに対して位相差0のLO光を干渉させたときの強度パターンをベースに、平均値が0となるように作成する。また、図10Dの参照画像2(符号1006)は、PRBに対して位相差π/2のLO光を干渉させたときの強度パターンをベースに作成する。これら2枚の参照画像を用いることにより、あらゆるLO光との位相ずれに対して耐性のあるパターンマッチングが可能である。
また、参照画像は2枚以上のより多くのパターンとしてもよく、例えば4枚の参照画像として、上記2枚に追加して、π/4および3π/4の位相差を持つLO光を干渉させたときの強度パターンをベースに2枚の参照画像を作成することで、より高精度なPRB検出が可能となる。さらに、信号光に埋め込まれた複数のPRBを検出の際に、各PRBの存在する付近の小領域に区切って画像の強度値を規格化することで、高精度にPRB検出が可能となる。
続いて、パターンマッチングの具体的な方法について説明する。パターンマッチングは、画像の相互相関を計算することで実現する。参照画像1、2に対して、それぞれ干渉画像との相互相関を計算すると、相関画像1、2が生成される。これら2つの相関画像の絶対値の和を計算する。これにより、LO光の位相ずれが0〜2πまで発生したあらゆる画像に対して、必ずピークを持つ相関画像を生成することができる。その理由を以下に述べる。
LO光との位相ずれをΔφと書くと、Δφ=0では、PRB部分の強度分布は参照画像1と一致し、Δφ=π/2では、参照画像2と一致する。また、Δφ=πでは、参照画像1の反転と一致し、Δφ=3π/2では、参照画像2の反転と一致する。そのため、これら4種類のΔφに対しては、参照画像1,2によって、それぞれ+か−のピークが得られるので、2つの相関画像の絶対値の和を計算することで必ず+のピークが得られる。また、Δφが上記以外の場合でも必ず+のピークが得られる。2枚以上の参照画像を用いた場合も同様に絶対値の和を計算することで、ピークを得ることができる。
ピーク検出処理(S903)は、相関画像の最大値がある閾値を超えていればピークであるとして検出する。ここで、相関画像の最大値が閾値を下回る場合には、ピーク検出異常と判断し、周囲の別のPRBから得られる情報などにより補間処理を行う。閾値は相関画像の平均値や標準偏差の1以上の定数倍とすることで、高精度なピーク検出が可能である。ピーク検出は、ピーク位置周囲の情報を用いて補間することで、サブピクセル精度で位置ずれを求めても良い。これにより、より高精度なリサンプリングが可能となる。
[LO光位相ずれ除去]
図12Aは、LO光位相ずれ除去のフローチャートであり、図8のLO光位相ずれΔφ除去処理(S806)に対応する。また、図12Bは、図12Aのフローに含まれる累乗法の概略を示す図である。
図12Aは、LO光位相ずれ除去のフローチャートであり、図8のLO光位相ずれΔφ除去処理(S806)に対応する。また、図12Bは、図12Aのフローに含まれる累乗法の概略を示す図である。
リサンプリング処理後のデータは、SLMに表示した記録画像と同じサイズの画像データとなっている。この画像データは、SD−QPSKによって符号化されたデータであるため、図9Cで述べたように、隣り合うピクセルの差を取る空間差動計算を行うことで、元のデータを復元する(S1100)。
次に、図12Bに示す累乗法を行う。空間差動計算によって得られた位相信号Aiを、exp(jAi)として振幅1の複素数信号に変換する。ここでjは虚数単位を表している。その後、この複素数信号をM乗する(S1101)。Mは位相多値数であり、SD−QPSKの信号では、0、π/2、π、3π/2の4つの位相を用いるため、M=4となる。複素数信号の4乗は、(exp(jAi))^4=exp(j4Ai)となり、位相が4倍される。すると、0、π/2、π、3π/2の位相はそれぞれ、0、2π、4π、6πとなり、元の複素数信号はすべて1となる。つまり、位相が0になる。ここで、実際には、位相信号φiにはLO光の位相ずれΔφが付加されているので、複素数信号はexp(jφi+jΔφi)となり、4乗すると、exp(4jφi+4jΔφi)=exp(j4Δφi)となる。
次にこの複素数信号を1/M乗する。つまり本実施例の場合1/4乗する(S1103)ことにより、LO光の位相ずれΔφのみの情報を得ることができる。よって、この複素数信号から位相のみを取得することにより、Δφの推定値を計算することができる(S1104)。これにより得られたΔφiを元の位相信号から減算することにより、正しい位相情報φiを求めることができる(S1106)。
ただし、符号間干渉などの影響により、ピクセル毎にノイズが乗っている。そのため、exp(j4Δφi)が得られた段階で、空間的な平滑化フィルタを用いて、ピクセル毎に乗っているノイズの影響を低減する(S1102)。平滑化フィルタは2次元のフィルタであって、空間的に4乗後の複素数信号exp(j4Δφi)を平滑化する。複素数信号の平滑化計算は、実部と虚部に分けてそれぞれ平滑化することによって得られる。これにより、高精度にLO光の位相ずれΔφを求めることができる。
また、累乗法は、Δφがπ/2以上の場合には正しく値が求まらない。差動符号化を用いているためΔφは小さくなっており、π/2以上となることはまれであるが、Δφの変化が大きい部分ではπ/2以上となり、位相のとびが発生する。Δφは通常連続的であるが、π/2以上となった部分では、Δφの値が大きく変化し位相とびとなる。よって、この位相とびを検出することで、正しくΔφを得られているかを確認することができる(S1105)。位相とびが検出された場合は、±π/2の計算をして位相接続処理を行う。
ここで、位相8値、16値などのM値の位相多値記録(位相は等間隔で、位相の信号間距離は2π/M)または、振幅位相多値記録(振幅も2値以上)の場合もM=8、16としてM乗することで同様の効果が得られる。
[シミュレーション結果]
図13A〜Dと図14A〜Dは、上記の処理によって位相ずれΔφの除去を行ったシミュレーション結果を示している。本シミュレーションは、図14Dに示すパラメータにより行った。図13A〜Dは、LO光位相ずれΔφとしてデフォーカス収差を用いた場合のSNRの変化を示している。ここでSNRは、再生位相のヒストグラムのある信号におけるばらつき(標準偏差)σを用いて、数式4で定義した。
図13A〜Dと図14A〜Dは、上記の処理によって位相ずれΔφの除去を行ったシミュレーション結果を示している。本シミュレーションは、図14Dに示すパラメータにより行った。図13A〜Dは、LO光位相ずれΔφとしてデフォーカス収差を用いた場合のSNRの変化を示している。ここでSNRは、再生位相のヒストグラムのある信号におけるばらつき(標準偏差)σを用いて、数式4で定義した。
図13Aは、従来法(QPSK)の結果である。従来法では、LO光位相ずれΔφの補正を行わないために、Δφ(デフォーカス収差)が大きくなるに従って(任意単位で0から0.5)、SNRが劣化していることが分かる。本グラフにおいて、αは空間フィルタ214の一辺の長さのナイキスト比であり、本シミュレーションでは、α=2.5とα=√1.3で計算を行った。αが小さいほど符号間干渉の影響によりSNRが劣化することも分かる。
図13Bは、本実施例の差動符号化(SD−QPSK)を用いた結果である。差動符号化により、低周波な位相揺らぎ成分を除去できるため、Δφ(デフォーカス収差)が上記の範囲(0から0.5までの間)では、SNRの劣化はないことが分かる。よって、SD−QPSKにより、LO光の位相ずれΔφの影響を除去できることが確認できた。
続いて図13Cは、差動符号化(SD−QPSK)を用いた結果であるが、横軸のデフォーカス収差を20倍広いレンジ(0から10までの間)でプロットしたものである。本結果から、SD−QPSKを用いても、Δφ(デフォーカス収差)が2を超えると、SNRが劣化することが分かる。
図13Dは、図13CのSD−QPSKでも除去しきれなかったΔφの影響を、累乗法を用いて除去した結果を示す。Δφ(デフォーカス収差)を0から10まで変化させても、SNRの劣化はほとんどないことが確認できる。よって、SD−QPSKと累乗法を用いることにより、LO光の位相ずれΔφによるSNRの劣化を抑制し、高SNRの信号再生を実現可能であることが確認できた。
また、図14A〜Cは、α=√1.3、Δφ(デフォーカス収差)=10のときのΔφの位相分布画像を示している。図14Aは、Δφ(デフォーカス収差)であり、−π〜+πラジアンの大きな位相揺らぎが確認できる。図14Bは差動符号化(SD−QPSK)によりΔφを除去した後の位相分布画像である。−1.0〜+1.0ラジアンの位相揺らぎが残留していることが確認できる。図14Cは、累乗法により推定したΔφの位相分布画像であり、図14Bとほぼ同様の位相分布画像が得られていることが分かる。よって、図14Cのように推定されたΔφを用いて、図14Bで残留したΔφを除去することにより、信号全面に渡りΔφをほぼ0にすることができる。従って、本実施例の方法により高SNRの信号再生を実現できることが判明した。
実施例2では、装置構成と全体の処理フローは実施例1の図8までに示した内容と同一であるが、リサンプリング処理(S805)の方法が異なっている。実施例1では、光検出器で得られた強度画像をリサンプリングしたが、実施例2では位相画像をリサンプリングする。
図15は、本実施例のリサンプリング処理(S805’)のフローチャートである。まず、光検出器によって得られた「0位相干渉画像」と「π/2位相干渉画像」の2枚の画像から、数式1または数式2によって位相信号を求める(S1500)。その後、位相信号の画像の中からPRBの位置を検出する(S1501〜S1503)。ただし、位相信号画像でのPRBの検出は、相互相関を用いたパターンマッチングを用いることができない。その理由を説明する。
図16A,Bは、位相信号画像のPRBの例を示す図である。図16Aは、信号光に付加するPRB1002のパターンを示す。これに対し図16Bは、検出された位相信号画像のPRB1600のパターンを示し、それぞれの位相信号にLO光の位相ずれΔφが付加される。Δφ=0のときは、通常の相互相関計算(数式3)によってパターンマッチングを行うことができるが、Δφ≠0のときは、通常の相関計算によってパターンマッチングを行うことができない。例えば、Δφ=πのときは、「0、π/2、π、3π/2」の信号がそれぞれ「π、3π/2、0、π/2」となり、位相の2πで0にもどる巡廻性により異なるパターンとなる。
よって本実施例では、Δφ≠0のときのPRBの検出を、数式5と数式6に示す位相相関計算によって行う(S1501)。その際、図16Cに示す参照位相パターン1601を用いる。
ここでm,nは横方向、縦方向の画素番号、f(m,n)は相互相関結果の画像、h(m,n)は信号位相パターン、g(m,n)は図16Cに示す参照位相パターン1601である。t(m,n,k,l)は、信号位相パターンと参照位相パターンのピクセル毎の位相差であり、このtは2つのパターンが一致するとき、すべてのk,lで、t(m,n,k,l)=t(m,n,k−1,l)=Δφとなるため、t(m,n,k,l)−t(m,n,k−1,l)=0、つまり、f(m,n)=0となる。よって、f(m,n)の最小値部分が相関ピークとなり、この相関ピークを検出することで、PRBの位置を検出することができる。
ピーク検出処理(S1502)は、画像fの最小値がある閾値を下回っていればピークであるとして検出する。ここで、画像fの最小値が閾値を越える場合には、ピーク検出異常と判断し、周囲の別のPRBから得られる情報などにより補間処理を行う。閾値は画像fの平均値や標準偏差の1以下の定数倍とすることで、高精度なピーク検出が可能である。ピーク検出は、ピーク位置周囲の情報を用いて補間することで、サブピクセル精度で位置ずれを求めても良い。また、位相を扱う計算は、2πで0に戻る巡廻性を考慮して、適宜−π〜+πの範囲に値が存在するかをチェックし、存在しなければ±πの計算により−π〜+πの範囲に存在するようにする必要がある。これにより、より高精度なリサンプリングが可能となる。
本手法では、実施例1と異なり、相関計算の際の参照画像は1枚でよく、一度の位相相関計算により、PRB位置を求めることができる特徴がある。また、LO光の位相ずれΔφに対するロバスト性にも優れている。
以上の方法によって位相相関ピークを検出したのち、ピークの位置からPRBの位置ずれ量を求める(S1503)。そして、PRB部分のΔφを検出する(S1504)。PRB部分のΔφはピーク位置の座標を(mP,np)とすると、数式7により求めることができる。
ここでK,Lは、k,lの総数である。本結果を用いて実施例1と同様に、shot間位相差δを求めることができる。δの値が許容値以上の値である場合は、再度再生処理をやり直す、もしくは数式2を用いて、δを補正した位相検出計算を行う。
次に、ダウンサンプリング処理(S1505)を行う。本実施例では、位相信号画像をダウンサンプリングするために、一度位相信号φに対してsinφ、cosφの画像を生成して、各画像のダウンサンプリングを行う。これにより、通常の画像処理で行われている各種のリサンプリングアルゴリズムを用いることができる。
また、0位相干渉画像およびπ/2位相干渉画像を、上記で求めたPRBの位置ずれ量を用いてリサンプリングを行ってもよい。以上の方法で、リサンプリング処理を完了した後、実施例1と同様にSD−QPSK信号の計算および累乗法を行うことで、記録された位相情報を高SNRで検出し、データを再生することができる。
図17A〜Dは、LO光位相ずれがあった場合のPRB検出のシミュレーション結果を示している。図17Aは、本シミュレーションで用いた位相ずれΔφの位相分布画像である。また、図17Bは、0位相干渉画像とπ/2位相干渉画像の2枚の画像を用いて計算した位相信号画像である(S1500)。画像には、PRBが縦4×横4の合計16個が等間隔に埋め込まれている。図17Cは、上記の位相相関を計算した結果の画像である(S1501)。16の領域で相関計算を行い、各領域の中央に相関ピークが得られる。図17Dは、図17Cの相関結果の1つの領域を拡大したものであり、中央に最小値のピーク1700が得られていることが分かる(S1502)。よって、図17Aで示すLO光位相ずれが存在した場合でも、本手法によりPRBを正しく検出できることが確認できた。
よって、上記のPRB検出方法は、LO光位相ずれの影響を受けにくい手法であることが確認できた。また、本手法は、1枚の参照位相パターンによって1度の相関演算を行うことにより実現できるため、計算量の観点でも、強度画像による検出よりも効率的である。
以上述べたように実施例1,2によれば、ホログラフィを用いた位相多値記録における課題であるLO光と再生信号光の位相ずれΔφの影響を、空間的な差動符号化を用いた空間差動四相位相偏移変調(SD−QPSK)および累乗法を用いることで効果的に除去することができる。その際、記録するデータ量を減少させることはない。また、既知の位相パターン(PRB)を検出する際に、位相画像での相関演算を用いることにより、少ない計算量で高精度なPRB検出が可能になる。また、shot間位相差δをPRBを用いて計測することで、再生信号の補正を行い、高SNR化を実現できる。
上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積手段で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、制御線、情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての、制御線などの制御線、情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1:光情報記録媒体、10:光情報記録再生装置(ホログラフィックメモリ装置)、11:光学系、85:再生信号処理手段、86:記録信号処理手段、89:コントローラ、212:空間光変調器(SLM)、225:光検出器、229:局部発振(LO)光、251:バリアブルリターダー、507:差動符号化手段、508:位相リザーブドブロック(PRB)付加手段、609:LO光位相ずれΔφ除去手段、610:リサンプリング手段、608:sin画像/cos画像生成手段、1000:信号光画像、1001:信号表示部、1002:位相リザーブドブロック(PRB)、1003:PRB低周波領域、1004:PRB高周波領域、1005:参照画像1、1006:参照画像2、1200:SLM表示信号、1600:検出された位相画像のPRB、1601:参照位相パターン、1700:相関ピーク。
Claims (16)
- 信号光と参照光によりホログラムを形成して記録媒体に情報の記録・再生を行う光情報記録再生装置であって、
前記記録媒体に空間光変調器にて変調された前記信号光と前記参照光を照射して情報を記録するとともに、前記記録媒体に前記参照光を照射して前記記録媒体に記録した情報の再生光を光検出部にて検出する光学系と、
記録する情報を2次元の位相信号に変換し、前記位相信号を空間的に差動符号化して前記空間光変調器に供給する記録信号処理部と、
前記光検出器によって検出された再生光と局部発振光(以下、LO光)との干渉画像から位相信号を求めて再生情報に変換する再生信号処理部と、
を備えることを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項1に記載の光情報記録再生装置であって、
前記再生信号処理部は、空間的に差動符号化された前記位相信号の再生時に、前記LO光と前記信号光の位相ずれを累乗法により除去処理を行うことを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項2に記載の光情報記録再生装置であって、
前記再生信号処理部は、前記累乗法によるLO光位相ずれの除去処理において、空間的な平滑化処理を行うことを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項1に記載の光情報記録再生装置であって、
前記記録信号処理部は、前記した空間的な差動符号化として、空間差動四相位相偏移変調(SD−QPSK)を用いることを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項1に記載の光情報記録再生装置であって、
前記再生信号処理部は、前記した空間的に差動符号化された位相信号の再生時に、リサンプリング処理を行うことを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項5に記載の光情報記録再生装置であって、
前記記録信号処理部は、前記した空間的に差動符号化した位相信号に既知の位相パターン(以下、PRB)を付加して前記空間光変調器に供給し、
前記再生信号処理部は、前記PRBを検出することで前記リサンプリング処理を行うことを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項6に記載の光情報記録再生装置であって、
前記PRBは、複数のピクセルのかたまりで1つの位相情報を表す低周波領域を含み、少なくとも2値以上の異なる位相信号が低周数領域の各ブロックに付与されていることを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項7に記載の光情報記録再生装置であって、
前記再生信号処理部は、前記PRBを検出するときに得られるPRB部分の位相値を用いて、再生信号の補正を行うことを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項6に記載の光情報記録再生装置であって、
前記再生信号処理部は、前記PRBを検出する際に用いる参照画像として、PRBの干渉強度パターンを少なくとも2枚以上用いることを特徴とする光情報記録再生装置。 - 請求項6に記載の光情報記録再生装置であって、
前記再生信号処理部は、前記PRBを検出する際に用いる参照画像として、PRBの位相パターンを用いることを特徴とする光情報記録再生装置。 - 信号光と参照光によりホログラムを形成して記録媒体に情報の記録・再生を行う光情報記録再生方法であって、
前記記録媒体に空間光変調器にて変調された前記信号光と前記参照光を照射して情報を記録する記録ステップと、
前記記録媒体に前記参照光を照射して前記記録媒体に記録した情報の再生光を光検出部にて検出する再生ステップと、
記録する情報を2次元の位相信号に変換し、前記位相信号を空間的に差動符号化して前記空間光変調器に供給する記録信号処理ステップと、
前記光検出器によって検出された再生光と局部発振光(以下、LO光)との干渉画像から位相信号を求めて再生情報に変換する再生信号処理ステップと、
を備えることを特徴とする光情報記録再生方法。 - 請求項12に記載の光情報記録再生方法であって、
前記再生信号処理ステップでは、空間的に差動符号化された前記位相信号の再生時に、前記LO光と前記信号光の位相ずれを累乗法により除去処理を行うことを特徴とする光情報記録再生方法。 - 請求項12に記載の光情報記録再生方法であって、
前記記録信号処理ステップでは、前記した空間的な差動符号化として、空間差動四相位相偏移変調(SD−QPSK)を用いることを特徴とする光情報記録再生方法。 - 請求項12に記載の光情報記録再生方法であって、
前記再生信号処理ステップでは、前記した空間的に差動符号化された位相信号の再生時に、リサンプリング処理を行うことを特徴とする光情報記録再生方法。 - 請求項15に記載の光情報記録再生方法であって、
前記記録信号処理ステップでは、前記した空間的に差動符号化した位相信号に既知の位相パターン(以下、PRB)を付加して前記空間光変調器に供給し、
前記再生信号処理ステップでは、前記PRBを検出することで前記リサンプリング処理を行うことを特徴とする光情報記録再生方法。
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