JP2018205630A - 液体レンズ、液体レンズを備えた眼鏡および光学装置 - Google Patents

液体レンズ、液体レンズを備えた眼鏡および光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液量調整手段としてネジ式の駆動ポンプを用いた液体レンズにおいて、シリンダー内の圧力が上昇した場合でも、液漏れの発生を防止可能な液体レンズ、この液体レンズを備えた眼鏡および光学装置を提供する。
【解決手段】液槽部14において透明膜12が配されたレンズ体10と、液槽部14における第1の密閉空間および第2の密閉空間の各々に充填する液体の量を調整する液量調整手段とを備え、液量調整手段は、第1および第2の密閉空間のうちの一方の空間に対して液体を吸入排出する駆動ポンプ30と、他方の空間に接続する液体収容部31とを備え、駆動ポンプ30は、シリンダーと、ネジが刻まれたネジ部およびネジ部と一体化されたピストン本体を備えたピストンと、シリンダー内の圧力変化に応じてシリンダー内の容積を調整する容積調整機構とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ体内の液槽部に異なる屈折率の液体を充填することでレンズの屈折力を調整可能な液体レンズと、この液体レンズを備えた眼鏡および光学装置に関するものである。
高齢者用の老視に対応する眼鏡として、老眼鏡が実用化されている。このうち、単焦点レンズを用いた老眼鏡では、手元以外を見る時には眼鏡を掛け替える必要がある。また、三焦点以上の複数の焦点を有する累進力レンズを用いた老眼鏡では、1枚のレンズに遠距離視認領域、中距離視認領域、および近距離視認領域などの複数の領域を持たせているため、各領域の縦方向の視野幅が狭くなるとともに、レンズ左右位置に画像のゆがみが生じやすくなってしまう。
一方、二焦点レンズは、各領域の視認範囲が累進力レンズに比べて広いため実用性が高いが、異なる2つの視認領域の境界が不連続であり、機能上および見掛け上好ましくないという欠点があり、近年では余り使用されなくなった。そのため、現在は累進力レンズを用いて遠距離視認領域と中距離視認領域を組み合わせた老眼鏡と、中距離視認領域と近距離視認領域を組み合わせた老眼鏡の2つの老眼鏡を使い分けるユーザーが多いが、この場合だと2つの老眼鏡を掛け替えなければならないため不便であるとともに、眼鏡にかかる費用が高額となる。
このような問題を解消するため、特許文献1では、レンズ体内の液槽部に異なる屈折率の液体を充填することでレンズの屈折力を調整可能な液体レンズ(可変焦点レンズ)が提案されている。
実公昭58−22161号公報
特許文献1の液体レンズは、前側部材と後側部材の間に形成される液槽部において、前側部材と後側部材の間に可撓性の透明膜が積層されたレンズ体と、液槽部において前側部材と透明膜に挟まれた前方密閉空間に充填される低屈折液と、液槽部において透明膜と後側部材に挟まれた後方密閉空間に充填される高屈折液と、前方密閉空間に充填する低屈折液の量および後方密閉空間に充填する高屈折液の量を調整する液量調整手段とを備え、液槽部内における低屈折液の量および高屈折液の量を調整することで、レンズの屈折力を調整可能としたものである。
このような液体レンズの液槽部に充填される低屈折液の量および高屈折液の量を正確に調整するためには、液槽部に対して高い圧力で液体を充填する必要がある。特許文献1では、液量調整手段として、ピストンをシリンダーの長手方向に直接移動させる、もしくは撮ハンドルを蛇腹容器の長手方向に直接移動させる態様が開示されているが、このような態様では、液槽部に対して高い圧力で液体を充填することが難しい。
そのため、シリンダーと、ネジが刻まれたネジ部およびネジ部と一体化されたピストン本体を備え、回転させることによりネジを介してピストン本体がシリンダー内を往復移動するピストンとを備えたネジ式の駆動ポンプを用いることで、液槽部に対して高い圧力で液体を充填することが可能となるが、ネジ式の駆動ポンプでは、老眼鏡の周辺環境温度が高くなり、液槽部からネジ式の駆動ポンプまでの密閉空間内に貯留されている液体が膨張したとき、シリンダー内の圧力変化に応じてピストンが後退することができず、密閉空間内の圧力を逃がすことができない。その結果、液槽部と駆動ポンプをつなぐチューブが外れたり、液槽部からネジ式の駆動ポンプまでの密閉空間内のいずれかの箇所でひび割れを起こしたりして、液漏れを生じさせるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、液量調整手段としてネジ式の駆動ポンプを用いた液体レンズにおいて、シリンダー内の圧力が上昇した場合でも、液漏れの発生を防止可能な液体レンズ、この液体レンズを備えた眼鏡および光学装置を提供することを目的とするものである。
本発明の液体レンズは、前側部材と後側部材の間に形成される液槽部において、前側部材と後側部材の間に可撓性の透明膜が配されたレンズ体と、液槽部において前側部材と透明膜に挟まれた第1の密閉空間に充填される第1の液体と、第1の液体とは異なる屈折率を有し、液槽部において透明膜と後側部材に挟まれた第2の密閉空間に充填される第2の液体と、第1の密閉空間に充填する第1の液体の量、および第2の密閉空間に充填する第2の液体の量を調整する液量調整手段とを備え、液量調整手段は、第1の密閉空間および第2の密閉空間のうちの一方の空間に接続し、この一方の空間に対して液体を吸入排出する駆動ポンプと、第1の密閉空間および第2の密閉空間のうちの他方の空間に接続する液体収容部とを備え、駆動ポンプは、シリンダーと、ネジが刻まれたネジ部およびネジ部と一体化されたピストン本体を備え、回転させることによりネジを介してピストン本体がシリンダー内を往復移動するピストンと、シリンダー内の圧力変化に応じてシリンダー内の容積を調整する容積調整機構とを備えることを特徴とする。
本発明の液体レンズにおいては、容積調整機構として、シリンダーが少なくとも内筒と外筒とを備え、シリンダー内の圧力変化に応じて内筒が外筒に対してピストンの移動方向に移動するものとしてもよい。
また、容積調整機構として、ピストン本体がシリンダー内の圧力変化に応じてピストンの移動方向に伸縮するものとしてもよい。
また、容積調整機構として、ネジ部とピストン本体とが弾性部材を介して一体化されているものとしてもよい。
また、容積調整機構として、シリンダーの少なくとも一部が弾性部材により形成されているものとしてもよい。
また、25℃の環境下において駆動ポンプが一方の空間に対して液体を最大限排出したとき、一方の空間の最大容積よりも一方の空間に流入する液体の体積の方が小さいものとしてもよい。
また、一方の空間と駆動ポンプとの間が駆動ポンプ用チューブにより接続され、他方の空間と液体収容部との間が液体収容部用チューブにより接続され、駆動ポンプ用チューブおよび/または液体収容部用チューブは、弾性材料により構成されているものとしてもよい。
また、一方の空間と駆動ポンプとの間が駆動ポンプ用チューブにより接続され、他方の空間と液体収容部との間が液体収容部用チューブにより接続され、駆動ポンプ用チューブおよび/または液体収容部用チューブは、少なくとも一部に蛇腹構造を備えるものとしてもよい。
本発明の眼鏡は、上記本発明の液体レンズを備えてなることを特徴とする。
本発明の光学装置は、上記本発明の液体レンズを備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、液量調整手段としてネジ式の駆動ポンプを用いた液体レンズにおいて、駆動ポンプにシリンダー内の圧力変化に応じてシリンダー内の容積を調整する容積調整機構を設けたことにより、シリンダー内の圧力が上昇した場合でも、液漏れの発生を防止可能な液体レンズ、この液体レンズを備えた眼鏡および光学装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態にかかる眼鏡の概略構成図 上記眼鏡における液体レンズの断面図 上記眼鏡における液体レンズの断面図 上記眼鏡における駆動ポンプの上面図 上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図 上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態) 上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図 上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態) 本発明の第2の実施形態にかかる眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図 上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態) 上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図 上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態) 本発明の第3の実施形態にかかる眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図 上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態) 本発明の第4の実施形態にかかる眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図 上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態) 本発明の眼鏡に使用可能なチューブの外観図 本発明の光学装置の一実施形態にかかるカメラの概略構成図 本発明の光学装置の一実施形態にかかるVR(Virtual Reality)ゴーグルの概略構成図 上記VRゴーグルに内蔵された液体レンズの概略構成図
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態にかかる眼鏡の概略構成図、図2および図3は上記眼鏡における液体レンズの断面図(図1におけるA−A線断面図)である。
図1に示すように、本実施形態の眼鏡1は、老眼鏡として用いるものであり、眼鏡フレーム20に本実施形態の液体レンズが取り付けられたものである。
本実施形態の液体レンズは、前側部材11と後側部材13の間に形成される液槽部14において、前側部材11と後側部材13の間に可撓性の透明膜12が積層されたレンズ体10と、液槽部14において前側部材11と透明膜12に挟まれた前方密閉空間(第1の密閉空間)に充填される低屈折液(第1の液体)40と、液槽部14において透明膜12と後側部材13に挟まれた後方密閉空間(第2の密閉空間)に充填される高屈折液(第2の液体)41と、前方密閉空間に充填する低屈折液40の量および後方密閉空間に充填する高屈折液41の量を調整する液量調整手段とを備えている。なお、必ずしも前方密閉空間に低屈折液を充填し、後方密閉空間に高屈折液を充填する必要はなく、これとは逆に、前方密閉空間に高屈折液を充填し、後方密閉空間に低屈折液を充填するようにしてもよい。
前側部材11および後側部材13は、一般的に眼鏡用レンズに使用されるガラスやプラスチックなどが使用可能である。
レンズ体10の液槽部14は、一般的な老眼鏡に用いる二焦点レンズと同様に、レンズ体の下半分の中心部付近に形成されている。液槽部14の形状は円形に構成されている。レンズ体10の液槽部14以外の部分は、通常の単焦点の眼鏡と同様、中距離から遠距離視認領域として構成されている。また、レンズ体10の液槽部14部分は、液槽部14に充填する2種類の液体の量を調整して液槽部14におけるレンズパワー(屈折力)を変更することで、他の部分と同様に中距離から遠距離視認領域として使用するか、近距離視認領域として使用するかを変更できるように構成されている。
液量調整手段は、前方密閉空間に対して前方流路15および駆動ポンプ用チューブ31を介して接続されたネジ式の駆動ポンプ30と、後方密閉空間に対して後方流路16および液体収容部用チューブ33を介して接続された液体収容部としてのシリンダー32とから構成されている。駆動ポンプ30内には低屈折液40が充填されており、シリンダー32内には高屈折液41が充填されている。駆動ポンプ30は眼鏡フレーム20のつる22に取り付けられており、シリンダー32は眼鏡フレーム20のレンズ枠21の上部に取り付けられている。
なお、上記とは逆に、前方密閉空間に対してシリンダーを接続し、後方密閉空間に対して駆動ポンプを接続するようにしてもよい。また、液体収容部としては、シリンダーに限らず、袋状部材を用いてもよい。
図2に示すように、駆動ポンプ30から液槽部14に低屈折液40を送出することにより、シリンダー32において高屈折液41が流入すると、液槽部14内の透明膜12が後側部材13側に撓み、液槽部14内全体に低屈折液40が充填される。これにより、液槽部14におけるレンズパワーを低くすることができ、液槽部14を中/遠距離視認領域として使用することが可能となる。
逆に、図3に示すように、駆動ポンプ30において低屈折液40を吸引することにより、シリンダー32から液槽部14に高屈折液41を誘引すると、液槽部14内の透明膜12が前側部材11側に撓み、液槽部14内全体に高屈折液41が充填される。これにより、液槽部14におけるレンズパワーを高くすることができ、液槽部14を近距離視認領域として使用することが可能となる。
上記の様な液体レンズでは、レンズ体10内に形成される前方流路15および後方流路16が太いとこれら流路部分が目立って眼鏡1の視認性が低下するため、前方流路15および後方流路16についてはできるだけ細い方が好ましい。
また、駆動ポンプ用チューブ31および液体収容部用チューブ33は、太いと重量や体積の増加を招いてしまう。また眼鏡フレーム20に液体レンズを取り付ける際にも、駆動ポンプ用チューブ31および液体収容部用チューブ33を眼鏡フレーム20に隠すのが困難になり、駆動ポンプ用チューブ31および液体収容部用チューブ33が目立ってしまうという問題も生じる。従って、駆動ポンプ用チューブ31および液体収容部用チューブ33についてもできるだけ細い方が好ましい。
ここで、駆動ポンプ30の構成について詳細に説明する。図4は上記眼鏡における駆動ポンプの上面図、図5は上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図、図6は上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態)である。
図4に示すように、駆動ポンプ30は、眼鏡フレーム20のつる22に固着されたポンプ基部50と、ポンプ基部50に対して回転自在に取り付けられたダイヤル部51を有する。
図5に示すように、駆動ポンプ30の内部には、シリンダー60と、ネジが刻まれたネジ部61およびネジ部61と一体化されたピストン本体62を備え、回転させることによりネジを介してピストン本体62がシリンダー60内を往復移動するピストン63が収容されている。ネジ部61は、駆動ポンプ30内部においてダイヤル部51に固着されており、ユーザーがダイヤル部51を回転させることで、ピストン本体62がシリンダー60内を往復移動するように構成されている。また、駆動ポンプ30は、シリンダー60内の圧力変化に応じてシリンダー60内の容積を調整する容積調整機構を備えている。
この容積調整機構として、シリンダー60が内筒60aと外筒60bとを備え、内筒60aの外周には環状のパッキン64aが固着されており、外筒60bの内周にも環状のパッキン64bが固着されており、パッキン64aとパッキン64bの間にはスプリング64cが配されており、シリンダー60内の圧力変化に応じて内筒60aが外筒60bに対してピストン63の移動方向に移動するように構成されている。
シリンダー60の外筒60bは、駆動ポンプ30内部においてポンプ基部50に固着されている。また、外筒60bに形成された吸引排出口と駆動ポンプ用チューブ31は、L字型ジョイント52を介して接続されている。
眼鏡1の周辺環境温度が高くなり、液槽部14からネジ式の駆動ポンプ30までの密閉空間内に貯留されている低屈折液40が膨張してシリンダー60内の圧力が高まると、図6に示すように、内筒60a、ピストン63、およびダイヤル部51が一体的に移動し、シリンダー60内の容積を拡張できるように構成されている。
このような構成とすることによって、シリンダー60内の圧力が上昇した場合でも、液槽部14とネジ式の駆動ポンプ30をつなぐ駆動ポンプ用チューブ31が外れたり、液槽部14から駆動ポンプ30までの密閉空間内のいずれかの箇所でひび割れを起こしたりすることがなくなり、液漏れの発生を防止することが可能となる。
本実施形態において、シリンダーの構成は上記に限るものではなく、図7および図8に示す構成としてもよい。図7は上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図、図8は上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態)である。
図7に示すように、このシリンダー65は、内筒65aと外筒65bとを備え、内筒65aの外周には環状の突起部が設けられており、外筒65bの内周にも突起部が設けられており、内筒65aの突起部と外筒65bの突起部の間には環状の弾性部材66が配されており、図8に示すように、シリンダー65内の圧力変化に応じて内筒65aが外筒65bに対してピストン63の移動方向に移動するように構成されている。
このような構成としても上記と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図9は本発明の第2の実施形態にかかる眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図、図10は上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態)である。本実施形態の眼鏡は、第1の実施形態の眼鏡と比較して、駆動ポンプ内の構成が異なるだけであるため、第1の実施形態と共通の構成についての説明は省略する。
図9に示すように、第2の実施形態の駆動ポンプ30の内部には、シリンダー70と、ネジが刻まれたネジ部71およびネジ部71と一体化されたピストン本体72を備え、回転させることによりネジを介してピストン本体72がシリンダー70内を往復移動するピストン73が収容されている。ネジ部71は、駆動ポンプ30内部においてダイヤル部51に固着されており、ユーザーがダイヤル部51を回転させることで、ピストン本体72がシリンダー70内を往復移動するように構成されている。また、駆動ポンプ30は、シリンダー70内の圧力変化に応じてシリンダー70内の容積を調整する容積調整機構を備えている。
この容積調整機構として、ピストン本体72がシリンダー内の圧力変化に応じてピストン73の移動方向に伸縮するように構成されている。具体的には、ピストン本体72は、硬質の円形内面板72aと、円形の弾性部材72bと、硬質の円形外面板72cとがこの順に積層され一体化されたものである。
シリンダー70は、シリンダー本体部70aとネジ部71を回転自在に保持する保持部70bが固着されて一体化されたものであり、駆動ポンプ30内部においてポンプ基部50に固着されている。また、シリンダー本体部70aに形成された吸引排出口と駆動ポンプ用チューブ31は、L字型ジョイント52を介して接続されている。
眼鏡1の周辺環境温度が高くなり、液槽部14からネジ式の駆動ポンプ30までの密閉空間内に貯留されている低屈折液40が膨張してシリンダー70内の圧力が高まると、図10に示すように、弾性部材72bが圧力により変形し、ピストン本体72がピストン73の移動方向に縮み、シリンダー70内の容積を拡張できるように構成されている。
このような構成としても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態において、ピストン本体72を構成する弾性部材は上記に限るものではなく、図11および図12に示す構成としてもよい。図11は上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図、図12は上記眼鏡における駆動ポンプ内の他の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態)である。
図11に示すように、この弾性部材72dは、環状に形成されたものである。図12に示すように、シリンダー70内の圧力が高まると、弾性部材72dが圧力により変形してピストン73の移動方向に縮み、シリンダー70内の容積を拡張できるように構成されている。この環状の弾性部材72dは、円形の弾性部材72bと比較して、同じ材料で形成した場合には、圧力により変形しやすくすることができる。
このような構成としても上記と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図13は本発明の第3の実施形態にかかる眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図、図14は上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態)である。本実施形態の眼鏡は、第1の実施形態の眼鏡と比較して、駆動ポンプ内の構成が異なるだけであるため、第1の実施形態と共通の構成についての説明は省略する。
図13に示すように、第3の実施形態の駆動ポンプ30の内部には、シリンダー80と、ネジが刻まれたネジ部81およびネジ部81と一体化されたピストン本体82を備え、回転させることによりネジを介してピストン本体82がシリンダー80内を往復移動するピストン85が収容されている。また、駆動ポンプ30は、シリンダー80内の圧力変化に応じてシリンダー80内の容積を調整する容積調整機構を備えている。
この容積調整機構として、ネジ部81とピストン本体82とが弾性部材84を介して一体化されている。ピストン本体82は、駆動ポンプ30内部において軸部材83を介してダイヤル部51に固着されている。ネジ部81は軸部材83に対し、回転はせず、軸の長手方向に摺動自在に挿通されており、ネジ部81とピストン本体82は弾性部材84を介して固着されている。これにより、ユーザーがダイヤル部51を回転させることで、ピストン本体82がシリンダー80内を往復移動するように構成されている。
シリンダー80は、シリンダー本体部80aとネジ部81を回転自在に保持する保持部80bが固着されて一体化されたものであり、駆動ポンプ30内部においてポンプ基部50に固着されている。また、シリンダー本体部80aに形成された吸引排出口と駆動ポンプ用チューブ31は、L字型ジョイント52を介して接続されている。
眼鏡1の周辺環境温度が高くなり、液槽部14からネジ式の駆動ポンプ30までの密閉空間内に貯留されている低屈折液40が膨張してシリンダー80内の圧力が高まると、図14に示すように、弾性部材84が圧力により変形してピストン85の移動方向に縮み、シリンダー80内の容積を拡張できるように構成されている。
このような構成としても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図15は本発明の第4の実施形態にかかる眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図、図16は上記眼鏡における駆動ポンプ内の構成を示す断面図(シリンダー容積拡張状態)である。本実施形態の眼鏡は、第1の実施形態の眼鏡と比較して、駆動ポンプ内の構成が異なるだけであるため、第1の実施形態と共通の構成についての説明は省略する。
図15に示すように、第4の実施形態の駆動ポンプ30の内部には、シリンダー90と、ネジが刻まれたネジ部91およびネジ部91と一体化されたピストン本体92を備え、回転させることによりネジを介してピストン本体92がシリンダー90内を往復移動するピストン93が収容されている。また、駆動ポンプ30は、シリンダー90内の圧力変化に応じてシリンダー90内の容積を調整する容積調整機構を備えている。
この容積調整機構として、シリンダー90の少なくとも一部が弾性部材により形成されている。具体的には、シリンダー90は、ネジ部91を回転自在に保持するシリンダー本体部90aと吸引排出口が形成された弾性部材90bが固着されて一体化されたものであり、駆動ポンプ30内部においてポンプ基部50に固着されている。また、弾性部材90bに形成された吸引排出口と駆動ポンプ用チューブ31は、L字型ジョイント52を介して接続されている。
眼鏡1の周辺環境温度が高くなり、液槽部14からネジ式の駆動ポンプ30までの密閉空間内に貯留されている低屈折液40が膨張してシリンダー90内の圧力が高まると、図16に示すように、弾性部材90bが圧力によりシリンダー90の外側に向けて変形して、シリンダー90内の容積を拡張できるように構成されている。
このような構成としても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の眼鏡および液体レンズの好ましい実施形態および実施例について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、眼鏡のレンズ形状については、上記のような老眼鏡用のレンズ形状に限らず、レンズ体全体や液槽部部分において、近視、遠視、乱視の矯正機能を持たせるようにしてもよい。
また、レンズ体の液槽部内の充填する低屈折液と高屈折液とを完全に入れ替えるのではなく、段階的に入れ替えるようにして、累進力レンズの機能を持たせるようにしてもよい。
また、レンズ体の液槽部の形状についても、円形に限らず楕円形としてもよい。
また、レンズ体の液槽部の数についても、1つに限らず、複数形成してもよい。
また、25℃の環境下において駆動ポンプが一方の空間に対して液体を最大限排出したとき、一方の空間の最大容積よりも一方の空間に流入する液体の体積の方を小さくすることで、眼鏡の周辺環境温度が高くなり、液槽部から駆動ポンプまでの密閉空間内に貯留されている液体が膨張した場合でも液槽部において許容できるため、駆動ポンプおよび流路への負荷を減らすことができる。
また、駆動ポンプ用チューブおよび/または液体収容部用チューブについて、弾性材料により構成してもよく、この場合には、駆動ポンプの容積調整機構と合わせて、液槽部から駆動ポンプまでの密閉空間内に貯留されている液体の膨張の許容度を上げることができる。
また、駆動ポンプ用チューブおよび/または液体収容部用チューブについて、図17に示すように、少なくとも一部に蛇腹構造部55を備えるように構成してもよく、この場合にも、駆動ポンプの容積調整機構と合わせて、液槽部から駆動ポンプまでの密閉空間内に貯留されている液体の膨張の許容度を上げることができる。
また、上記第1の実施形態から第4の実施形態の態様、上記記載の駆動ポンプ用チューブおよび/または液体収容部用チューブの構成、および25℃の環境下における駆動ポンプ内の液体量の調整について、適宜組み合わせてもよい。これにより、一つ一つの機構に対する負荷を軽減させることができ、液槽部から駆動ポンプまでの密閉空間内に貯留されている液体の膨張の許容度を上げることができるとともに、製品の信頼性を向上させることもできる。
また、液体レンズを組み合わせるものとしては、上記の眼鏡に限らず、例えば、図18に示すように、カメラ100の本体101上部に取り付けられたファインダー部102に液体レンズ103を内蔵してもよい。具体的には、ファインダー部102の側面には、ネジ式の駆動ポンプのダイヤル部104が取り付けられており、ユーザーがダイヤル部104を回転させることで、任意に視度調整できるように構成されている。
また、図19に示すように、VR(Virtual Reality)ゴーグル110の左右の視認部に各々液体レンズ113を内蔵してもよい。具体的には、本体部111にヘッドバンド112が取り付けられており、また本体部111内の左右の視認部に各々液体レンズ113が内蔵され、また本体部111の左右の側面には各々視度調整スイッチ114が設けられている。
図20に示すように、液体レンズ113は、レンズ鏡筒120内にレンズ体121が内蔵され、またレンズ鏡筒120の側面にはネジ式の駆動ポンプ122が取り付けられており、この駆動ポンプ122と液体収容部としてのシリンダー124がレンズ体121にチューブを介して接続されている。駆動ポンプ122はモーター123により回転駆動される。このモーター123は、本体部111の左右の側面に設けられた視度調整スイッチ114に各々接続されており、ユーザーが視度調整スイッチ114を操作することで、左右独立して任意に視度調整できるように構成されている。
また、上記以外にも、レンズを備える光学装置であれば、どのようなものに組み合わせてもよい。
1 眼鏡
10 レンズ体
11 前側部材
12 透明膜
13 後側部材
14 液槽部
15 前方流路
16 後方流路
20 眼鏡フレーム
21 レンズ枠
30 駆動ポンプ
31 駆動ポンプ用チューブ
32 シリンダー
33 液体収容部用チューブ
40 低屈折液
41 高屈折液
50 ポンプ基部
51 ダイヤル部
52 L字型ジョイント
55 蛇腹構造部
60 シリンダー
60a 内筒
60b 外筒
61 ネジ部
62 ピストン本体
63 ピストン
64a パッキン
64b パッキン
64c スプリング
65 シリンダー
65a 内筒
65b 外筒
66 弾性部材
70 シリンダー
70a シリンダー本体部
70b 保持部
71 ネジ部
72 ピストン本体
72a 円形内面板
72b 弾性部材
72c 円形外面板
72d 弾性部材
73 ピストン
80 シリンダー
80a シリンダー本体部
80b 保持部
81 ネジ部
82 ピストン本体
83 弾性部材
83 軸部材
84 弾性部材
85 ピストン
90 シリンダー
90a シリンダー本体部
90b 弾性部材
91 ネジ部
92 ピストン本体
93 ピストン
100 カメラ
101 本体
102 ファインダー部
103 液体レンズ
104 ダイヤル部
110 VRゴーグル
111 本体部
112 ヘッドバンド
113 液体レンズ
114 視度調整スイッチ
120 レンズ鏡筒
121 レンズ体
122 駆動ポンプ
123 モーター
124 シリンダー

Claims (10)

  1. 前側部材と後側部材の間に形成される液槽部において、前記前側部材と前記後側部材の間に可撓性の透明膜が配されたレンズ体と、
    前記液槽部において前記前側部材と前記透明膜に挟まれた第1の密閉空間に充填される第1の液体と、
    前記第1の液体とは異なる屈折率を有し、前記液槽部において前記透明膜と前記後側部材に挟まれた第2の密閉空間に充填される第2の液体と、
    前記第1の密閉空間に充填する前記第1の液体の量、および前記第2の密閉空間に充填する前記第2の液体の量を調整する液量調整手段とを備え、
    前記液量調整手段は、前記第1の密閉空間および前記第2の密閉空間のうちの一方の空間に接続し、該一方の空間に対して液体を吸入排出する駆動ポンプと、前記第1の密閉空間および前記第2の密閉空間のうちの他方の空間に接続する液体収容部とを備え、
    前記駆動ポンプは、シリンダーと、ネジが刻まれたネジ部および該ネジ部と一体化されたピストン本体を備え、回転させることにより前記ネジを介して前記ピストン本体が前記シリンダー内を往復移動するピストンと、前記シリンダー内の圧力変化に応じて前記シリンダー内の容積を調整する容積調整機構とを備える
    ことを特徴とする液体レンズ。
  2. 前記容積調整機構として、前記シリンダーが少なくとも内筒と外筒とを備え、前記シリンダー内の圧力変化に応じて前記内筒が前記外筒に対して前記ピストンの移動方向に移動する
    請求項1記載の液体レンズ。
  3. 前記容積調整機構として、前記ピストン本体が前記シリンダー内の圧力変化に応じて前記ピストンの移動方向に伸縮する
    請求項1または2記載の液体レンズ。
  4. 前記容積調整機構として、前記ネジ部と前記ピストン本体とが弾性部材を介して一体化されている
    請求項1から3のいずれか1項記載の液体レンズ。
  5. 前記容積調整機構として、前記シリンダーの少なくとも一部が弾性部材により形成されている
    請求項1から4のいずれか1項記載の液体レンズ。
  6. 25℃の環境下において前記駆動ポンプが前記一方の空間に対して液体を最大限排出したとき、前記一方の空間の最大容積よりも前記一方の空間に流入する前記液体の体積の方が小さい
    請求項1から5のいずれか1項記載の液体レンズ。
  7. 前記一方の空間と前記駆動ポンプとの間が駆動ポンプ用チューブにより接続され、
    前記他方の空間と前記液体収容部との間が液体収容部用チューブにより接続され、
    前記駆動ポンプ用チューブおよび/または前記液体収容部用チューブは、弾性材料により構成されている
    請求項1から6のいずれか1項記載の液体レンズ。
  8. 前記一方の空間と前記駆動ポンプとの間が駆動ポンプ用チューブにより接続され、
    前記他方の空間と前記液体収容部との間が液体収容部用チューブにより接続され、
    前記駆動ポンプ用チューブおよび/または前記液体収容部用チューブは、少なくとも一部に蛇腹構造を備える
    請求項1から7のいずれか1項記載の液体レンズ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項記載の液体レンズを備えてなる
    ことを特徴とする眼鏡。
  10. 請求項1から8のいずれか1項記載の液体レンズを備えてなる
    ことを特徴とする光学装置。
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