JP2018204939A - 熱交換装置 - Google Patents

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洋亮 後藤
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Toru Sakimichi
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尚吾 川口
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Abstract

【課題】望ましい特性をもつ熱交換装置を提供する。
【解決手段】熱交換装置は、内部に熱交換媒体が流れる熱交換器と、熱交換媒体を流す流体輸送装置と、熱交換媒体が流れる流路40、50とを備える。熱交換装置は、流路を流れる熱交換媒体の流速を周期的に増減させる流速調整部51と、流路40、50を流れる熱交換媒体の流れから力を受けて流速調整部51を駆動する駆動部54とを備える。熱交換器には、流速調整部51により流速が周期的に増減された脈動流の状態で熱交換媒体が流入する。このため、熱交換装置としての望ましい特性を得ることができる。
【選択図】図5

Description

この明細書における開示は熱交換装置に関する。
特許文献1は、熱交換を行う流体を脈動させることで乱流を引き起こし、熱交換効率を高めた熱交換器を開示する。ポンプの駆動モータを制御するモータ制御部は、回転数を変更制御することで冷却水に脈動を生成させている。
特許文献2は、熱輸送システムにおいて、熱媒体を脈動させる目的で2台のポンプを備え、それらのポンプを制御して脈動流を生成させている。
特開2016−217564号公報 特開2015−45478号公報
従来技術の構成では、脈動流を生成するためにポンプの駆動モータを様々な回転数に変更制御している。あるいは、脈動流を生成するために複数のポンプを備え、それらのポンプの駆動モータを別々の回転数に変更制御している。これらの場合、脈動流を生成するために複雑な制御が必要である。また、脈動流を生成するために制御用の配線などの複雑な構成が必要である。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、熱交換装置にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、簡単な構成で熱交換器の熱交換効率を向上させることができる熱交換装置を提供することである。
ここに開示された熱交換装置は、内部に熱交換媒体が流れる熱交換器(3、104、105、106、404、405)と、熱交換器に熱交換媒体を流す流体輸送装置(7)と、熱交換器と流体輸送装置とを接続して熱交換媒体を流す流路(20、40、50、240、250、260、440、450)と、流路に設けられて、流路を流れる熱交換媒体の流速を周期的に増減させる流速調整部(51、551、651)と、流路に設けられて、流路を流れる熱交換媒体の流れから力を受けて流速調整部を駆動する駆動部(54)とを備える。
開示される熱交換装置によると、流路内部に設けられた駆動部が熱交換媒体の流れから力を受けて流速調整部を駆動して熱交換媒体の流速を周期的に増減させる。これにより、駆動部の制御用の配線などのない簡単な構成で、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
熱交換装置を示す構成図である。 配管に装着された状態における開閉弁を示す構成図である。 開閉弁を示す斜視図である。 開閉弁を示す正面図である。 図2のV−V線における断面を示す断面図である。 絞り状態における開閉弁を示す断面図である。 第2実施形態の熱交換装置を示す構成図である。 第3実施形態の熱交換装置を示す構成図である。 第3実施形態の開閉弁の絞り状態を示す断面図である。 第4実施形態の熱交換装置を示す構成図である。 配管に装着された状態における第5実施形態の開閉弁51を示す構成図である。 第5実施形態の開閉弁を示す分解図である。 第5実施形態の開閉弁を示す斜視図である。 第5実施形態の開閉弁の周辺構造を示す分解図である。 第5実施形態の開閉弁の周辺構造を示す断面斜視図である。 第6実施形態の開閉弁を示す分解図である。 第6実施形態の開閉弁を示す斜視図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、熱交換装置1は、ラジエータ3、モータ4、インバータ5、バッテリー6、循環ポンプ7、およびそれらをつなぐ流路を備えている。熱交換装置1は、電気自動車などの乗り物に搭載されている車両用熱交換装置である。熱交換装置1は、熱交換媒体である冷却水を循環させて、発熱部品である熱源と冷却水との熱交換を行う。すなわち、熱交換装置1は、熱交換により対象物の冷却や加熱を行う。モータ4、インバータ5、バッテリー6は、車両の走行に用いられる電子部品である。
熱交換装置1は、冷却水の流路である共通流路20と、モータ流路40と、インバータ流路50との3つの流路を備え、各流路が接続されて環状に冷却水を循環している。モータ流路40とインバータ流路50とは、互いに並列な関係にある流路である。言い換えると、共通流路20を流れた冷却水は、モータ流路40とインバータ流路50とのどちらかの流路を流れて再び共通流路20に戻り循環されることとなる。
熱交換装置1は、冷却水の流路である共通流路20を備えている。共通流路20には、循環ポンプ7が設けられている。循環ポンプ7は、電気的に出力を制御可能な電動ウォーターポンプである。循環ポンプ7は、一定の流速で冷却水を送り出して循環させる。言い換えると、循環ポンプ7は、冷却水を定常流として循環させる。循環ポンプ7は、流体輸送装置を提供する。ただし、熱交換装置1は、冷却水などの液体を用いて熱交換させる装置に限られず、空気などの気体を循環させて熱交換を行う装置でもよい。この場合、流体輸送装置としては、送風機などを用いることができる。
共通流路20には、水温センサ11が設けられている。水温センサ11は、循環ポンプ7の近傍に配設されている。水温センサ11は、循環ポンプ7から送り出された直後の冷却水の温度を測定するセンサである。水温センサ11の温度に応じて循環ポンプ7で送り出す冷却水の循環量を制御する。水温センサ11の温度が高い場合には、循環量を増加させる。一方、水温センサ11の温度が低い場合には、循環量を減少させる。
共通流路20には、ラジエータ3が設けられている。ラジエータ3の内部には冷却水が流れる。ラジエータ3は、冷却水と空気とを熱交換して冷却水を冷やす熱交換器である。ラジエータ3は、車両の走行に伴い発生する走行風を受ける。ラジエータ3は、ラジエータ3に対向して設けられているラジエータファンの送風により冷却風を受ける。
共通流路20には、バッテリー冷却器106を介してバッテリー6が設けられている。バッテリー6は、外部に熱を放出する熱源である。バッテリー6は、モータ4などの電動部品を駆動する動力源となる電力を蓄える装置である。バッテリー6は、リチウムイオン電池である。バッテリー冷却器106の内部には、冷却水が流れる。バッテリー冷却器106は、冷却水とバッテリー6との熱交換を行い、バッテリー6の温度を低下させる。言い換えると、バッテリー冷却器106は、バッテリー6を冷却する熱交換器として機能する。
また、外気温が低い場合において、バッテリー冷却器106は、他の発熱部品との熱交換により温度上昇した冷却水とバッテリー6との熱交換を行い、バッテリー6の温度を上昇させる。言い換えると、バッテリー冷却器106は、バッテリー6を加熱する熱交換器として機能する。
モータ4は、外部に熱を放出する熱源である。モータ4は、電力を動力に変換して電気自動車を駆動する動力源として機能する。モータ4には、モータ冷却器104が接続されている。モータ冷却器104は、モータ流路40を介して共通流路20と接続されている。モータ冷却器104の内部には冷却水が流れる。モータ冷却器104は、冷却水とモータ4との熱交換を行い、モータ4の温度を低下させる。言い換えると、モータ冷却器104は、モータ4を冷却する熱交換器として機能する。モータ冷却器104は、第1熱交換器に相当する。モータ流路40は、第1流路に相当する。
インバータ5は、外部に熱を放出する熱源である。インバータ5は、モータ4を駆動するために直流電流を交流電流に変換する装置である。インバータ5は、交流電流への変換に伴い、モータ4に流す電流量と周波数を制御する。インバータ5には、インバータ冷却器105が接続されている。インバータ冷却器105は、インバータ流路50を介して共通流路20と接続されている。インバータ冷却器105の内部には冷却水が流れる。インバータ冷却器105は、冷却水とインバータ5との熱交換を行い、インバータ5の温度を低下させる。言い換えると、インバータ冷却器105は、インバータ5を冷却する熱交換器として機能する。インバータ冷却器105は第2熱交換器に相当する。インバータ流路50は、第2流路に相当する。
モータ4およびモータ冷却器104とインバータ5およびインバータ冷却器105とは、並列に接続されている。言い換えると、共通流路20を流れた冷却水は、モータ冷却器104とインバータ冷却器105とのどちらかの冷却器を流れて再び共通流路20に戻り循環されることとなる。インバータ5は、昇圧コンバータなどのモータ4の制御に用いる装置と一体化されたパワーコントロールユニットであってもよい。
熱交換器3、104、105、106は、2つのヘッダー間に複数の冷却水流路が平行に形成されたパラレルフロー型の熱交換器である。熱交換器3、104、105、106は、冷却水の流路である配管の流路面積が小さく平たい扁平管である。扁平管のように内径の小さな管を流れる流体はレイノルズ数が小さくなるため、層流の状態で流れやすい。熱交換器3、104、105、106は、冷却水が循環する配管の内部に冷却水との接触面積を増加させるインナーフィンが形成されている。熱交換器3、104、105、106は、パラレルフロー型の熱交換器に限られない。例えばフィンチューブ型の熱交換器やサーペンタイン型の熱交換器を用いてもよい。
共通流路20とモータ流路40とインバータ流路50との接続箇所には、開閉弁51が設けられている。開閉弁51の詳細については後述する。開閉弁51は、冷却水の流れを周期的に減速させて流速の増減を繰り返す流れを生成する機能を有している。言い換えると、開閉弁51は、脈動流生成機能を有している。言い換えると、開閉弁51は、定常流で流れている冷却水を脈動流に変換する。開閉弁51は、モータ流路40とインバータ流路50との2つの流路への冷却水の流入を切り替える切り替え機能を有している。
熱交換装置1における冷却水の流れについて説明する。循環ポンプ7から送り出された冷却水は、定常流の状態で共通流路20を流れる。共通流路20では、水温センサ11により冷却水の温度が測定される。その後、冷却水は開閉弁51に流れ込む。
開閉弁51では脈動流を生成するとともに流路の切り替えが行われる。すなわち、冷却水は、定常流から脈動流に変換されるとともに、モータ流路40とインバータ流路50との2つの流路を交互に流れる。開閉弁51からモータ冷却器104またはインバータ冷却器105までの流路において、冷却水の流通を阻害する部品は配置されていない。言い換えると、開閉弁51で脈動流に変換された冷却水は、最初にモータ冷却器104またはインバータ冷却器105に流れ込む。
脈動流の状態でモータ冷却器104またはインバータ冷却器105の内部に流れ込んだ冷却水は、層流ではなく乱流となって流れやすい。すなわち、規則正しく流線上を運動する流れである層流ではなく、時間的空間的に不規則に運動する流れである乱流となって流れやすい。乱流のように、流れの乱れが大きくなると、配管と熱交換した冷却水は配管から遠ざかるように運動し、配管と熱交換していない冷却水は配管に近づくように運動しやすいため熱伝達が促進される。言い換えると、配管を流れる冷却水の熱分布が配管からの距離によらず一様になりやすいため、熱伝達効率が向上する。したがって、モータ冷却器104およびインバータ冷却器105での熱交換効率を向上させることができる。
モータ冷却器104またはインバータ冷却器105を通過した冷却水は、共通流路20に流入し、バッテリー冷却器106、ラジエータ3の順に熱交換を行う。この時の冷却水は、モータ冷却器104またはインバータ冷却器105で熱交換を行った後である。このため、冷却器内部や配管での通水抵抗により、脈動流から定常流に近づいた状態となる。しかしながら、冷却水は、乱流としての高い熱交換効率を一部維持した状態で、バッテリー冷却器106とラジエータ3とを流れて熱交換を行う。脈動流による熱交換効率の向上の寄与は、モータ冷却器104とインバータ冷却器105が最も大きく、次にバッテリー冷却器106が大きく、ラジエータ3での熱交換効率が最も小さくなる。すなわち、脈動流の生成装置である開閉弁51からの距離が近いほど、脈動流による熱交換効率の向上の寄与が大きくなり、開閉弁51からの距離が遠いほど寄与が小さくなる。
ラジエータ3で空気との熱交換により温度が低下した冷却水は、循環ポンプ7に戻される。循環ポンプ7に戻った冷却水は再び循環ポンプ7により定常流で送り出される。
図2において、開閉弁51は、冷却水の流路をなす配管の内部に備えられた状態である。共通流路20とモータ流路40とインバータ流路50との3つの流路が交差して接続されている配管内部に開閉弁51が設けられている。モータ流路40とインバータ流路50とは、互いに対向して逆方向に配管が延びるように設けられている。共通流路20をなす配管とモータ流路40をなす配管とインバータ流路50をなす配管とは、互いに流路面積が略等しい面積である。
図3において、開閉弁51は、有底円筒状である。開閉弁51は、樹脂製である。開閉弁51は、底面から外方に突出している突出部52を有している。突出部52は、開閉弁51が回転駆動する際の中心軸として機能する。開閉弁51は、内部に冷却水が流れる。
開閉弁51は、冷却水の流れの上流側に内径の小さな小径部53を有している。小径部53の内径は、共通流路20をなす配管の内径よりも小さい。すなわち、小径部53の流路面積は、共通流路20をなす配管の流路面積よりも小さい。開閉弁51は、冷却水の流れの下流側に内径の大きな大径部55を有している。大径部55の内径は、小径部53の内径よりも大きい。すなわち、大径部55の流路面積は、小径部53の流路面積よりも大きい。言い換えると、開閉弁51において、冷却水の流路は、小径部53と大径部55との内径の異なる2つの円筒形状で構成されている。
小径部53は、開閉弁51の内部に流れ込む冷却水の入口として機能する。小径部53に流れ込んだ冷却水は大径部55へと流れる。小径部53は、内側に駆動部54を備えている。駆動部54によって小径部53の内部は、4つの領域に区切られている。
大径部55は、開閉弁51の内部と外部を連通する開口である弁開口56を有している。大径部55は、断面が円弧状の弁蓋57を有している。弁蓋57は、大径部55において壁面をなしている。言い換えると、大径部55においては、弁開口56と弁蓋57とが半分ずつの領域で形成されている。弁開口56は、開閉弁51の内部を流れる冷却水の出口として機能する。弁開口56は、冷却水の流れを増やして加速させる。弁蓋57は、冷却水の流れを制限して減速させる。言い換えると、開閉弁51は、弁開口56と弁蓋57を用いて冷却水の加速と減速を行う流速調整部として機能する。
流速調整部である開閉弁51と駆動部54とは、一体に設けられている。言い換えると、駆動部54は、開閉弁51を構成する一部分として設けられている。開閉弁51と駆動部54とは、一体でなくてもよい。すなわち、開閉弁51と駆動部54とを別部品で備え、それらの部品をギアなどの連結部品を用いて連動して動作するように構成することで一体としてもよい。あるいは、開閉弁51と駆動部54とを別部品で備え、それらの部品をねじ止めするなどして一体としてもよい。
図4において、駆動部54は、冷却水の流れる方向に対して角度をつけた4枚の羽根車で構成されている。言い換えると、駆動部54は、回転軸を中心として板部材をらせん状に形成した形状の回転体である。言い換えると、駆動部54は、水車構造である。駆動部54は、開閉弁51を流れる冷却水の流れの力である流体エネルギーを受けて駆動部54と一体である開閉弁51を回転駆動させる。すなわち、冷却水が速く流れる場合は、駆動部54が速く回転することとなり、駆動部54と一体の開閉弁51も速く回転する。一方、冷却水が遅く流れる場合は、駆動部54が遅く回転することとなり、駆動部54と一体の開閉弁51も遅く回転する。
駆動部54の板部材の角度を流れ方向に対して大きく傾斜させることで、流れの力を大きく受けることになり、開閉弁51は速く回転する。また、駆動部54の板部材を流れ方向に沿って長く設けることで、より多くの冷却水と接触して流れの力を受けることになり、開閉弁51は安定して速く回転する。したがって、開閉弁51の回転する速さは、駆動部54の板部材の形成の仕方によって制御可能である。脈動流の周波数が、2Hz程度になるように駆動部54を調整することが好ましい。
図2において、突出部52は、冷却水流路をなす配管の内側から外側に向かって膨出した膨出部内に収納されている。小径部53は、共通流路20の内側に接続されている。開閉弁51は、突出部52と小径部53とがそれぞれ配管に支持されて、配管内部で回転可能に設けられている。
大径部55は、モータ流路40の入口開口またはインバータ流路50の入口開口を開閉する。大径部55は、配管の内側に設けられた凹部内に外縁が位置した状態で収納されている。弁開口56の開口高さは、配管の内径と略等しい大きさである。すなわち、開閉弁51が凹部に収納された状態では、弁開口56から流出する冷却水が段差のない状態でスムーズに配管の内部に流れこむ。一方、弁蓋57の高さは、配管の内径よりも大きい。すなわち、開閉弁51が凹部に収納された状態では、冷却水が弁蓋57と配管との隙間を通過して逆流することが防止されている。
開閉弁51は、モータ流路40を流れる状態とインバータ流路50を流れる状態とに、冷却水の流れる状態を切り替える。すなわち、開閉弁51は、モータ流路40への流路を開いている時にはインバータ流路50への流路を閉じている。一方、開閉弁51は、モータ流路40への流路を閉じている時にはインバータ流路50への流路を開いている。言い換えると、開閉弁51は、モータ流路40とインバータ流路50との2つの流路に対して、異なるタイミングで冷却水を流すように流路の切り替えを行っている。
図5において、配管の入口開口と弁開口56とが重なっている状態は、開閉弁51が開いている開状態である。すなわち、モータ流路40は開状態である。一方、配管の入口開口と弁蓋57とが重なっている状態は、開閉弁51が閉じている閉状態である。すなわち、インバータ流路50は閉状態である。弁蓋57と配管との間には、わずかなクリアランスが設けられているが略隙間のない状態である。閉状態においても一定量の流れが確保できるように弁蓋57と配管との間のクリアランスを大きく確保してもよい。冷却水は、駆動部54を流れることで開閉弁51を回転させる。すなわち、開閉弁51は、紙面奥側から手前側に向かう向きに流れる冷却水の流れの力を受けて矢印A1方向に回転する。
図6において、入口開口に対して弁開口56と弁蓋57との両方が重なった状態は、開閉弁51を通過できる冷却水が制限された絞り状態である。言い換えると、流路面積が開状態に比べて減少した状態である。言い換えると、流路面積が閉状態に比べて増加した状態である。開閉弁51は、冷却水の流れの力を受けて矢印A1方向に回転することで、モータ流路40の流路面積を徐々に減少させる。一方、インバータ流路50の流路面積を徐々に増加させる。モータ流路40が閉状態となった時には、インバータ流路50は開状態となる。その後、開閉弁51は、さらに矢印A1方向への回転を続けることで、モータ流路40の流路面積を徐々に増加させる。一方、インバータ流路50の流路面積を徐々に減少させる。
開閉弁51が開状態にある場合、閉状態に比べて入口開口へ流れ込むことができる冷却水の量が増加する。すなわち、入口開口を通過した後において、冷却水の流れる速さが加速され、冷却水がひと固まりの状態で流れる。一方、開閉弁51が閉状態にある場合、開状態に比べて入口開口へ流れ込むことができる冷却水の量が減少する。すなわち、入口開口を通過した後において、冷却水が配管内部を流れる速さが減速される。開閉弁51が絞り状態にある場合、開閉弁51の流路面積が増加するほど冷却水は加速される。一方、流路面積が減少するほど冷却水は減速される。
開閉弁51は、配管の内部を回転することで、各流路の入口開口において開状態と絞り状態と閉状態との3つの状態に周期的に推移させる。すなわち、開閉弁51は各流路を流れる冷却水の流速を周期的に変化させて、脈動流を生成する。
開閉弁51は、循環ポンプ7によって送り出された冷却水が駆動部54を通過することにより流れの力を受けて回転する。一方、循環ポンプ7が停止中などで、駆動部54を冷却水が流れていない状態では、流れの力を受けることができないため、開閉弁51も回転せず停止した状態である。
また、循環ポンプ7の出力が高い場合には、流路を流れる冷却水の流速が速くなるため駆動部54を通過する流れも速くなる。したがって、開閉弁51の回転も速くなり、モータ流路40とインバータ流路50との流路の切り替えも速く行われる。すなわち、開閉弁51で生成される脈動流の周波数が高くなる。一方、循環ポンプ7の出力が低い場合には、流路を流れる冷却水の流速が遅くなるため駆動部54を通過する流れも遅くなる。したがって、開閉弁51の回転も遅くなり、モータ流路40とインバータ流路50との流路の切り替えもゆっくりと行われる。すなわち、開閉弁51で生成される脈動流の周波数が低くなる。このように、開閉弁51は、実際に流路を流れている冷却水の流速に応じて開閉の駆動が変更される。言い換えると、開閉弁51は、流路の冷却水流れに連動して駆動される。
開閉弁51でモータ流路40とインバータ流路50との2つの流路に流れる方向が切り替えられた冷却水は、モータ流路40の流れとインバータ流路50の流れとで脈動流の位相がずれる。すなわち、モータ流路40が開状態の時には、インバータ流路50が閉状態である。一方、モータ流路40が閉状態の時には、インバータ流路50が開状態である。したがって、モータ流路40を流れる脈動流とインバータ流路50を流れる脈動流とは、周期が半分ずれた逆位相の状態である。
上述した実施形態によると、開閉弁51が脈動流を生成する機能を有しているため、熱交換器の形状や材料を変更することなく熱交換効率を向上させることができる。あるいは、脈動流の作用により熱交換効率が向上する分、熱交換の能力を維持して熱交換器を小型化することができる。
開閉弁51が脈動流を生成する機能を備えている。このため、1つの部品で冷却水の流路切り替えと、脈動流の生成を行うことができる。したがって、部品点数を削減し、熱交換装置1を小型化および軽量化できる。言い換えると、簡単な構成で脈動流を生成できる。
開閉弁51は、循環ポンプ7とモータ冷却器104およびインバータ冷却器105との間であって、循環ポンプ7よりもモータ冷却器104およびインバータ冷却器105に近い位置に設けられている。このため、循環ポンプ7から開閉弁51までは、冷却水を定常流としてスムーズに循環しやすい。したがって、高い熱交換効率が求められない配管部分での流量を多く確保できる。
駆動部54は、流路内部に設けられ、冷却水の流れから力を受けて開閉弁51を駆動している。このため、開閉弁51の制御をするために駆動用モータや配線などを設ける必要がない。したがって、熱交換装置1を小型にできる。また、開閉弁51を制御する必要がないため、制御フローを簡略化できる。
モータ冷却器104を流れる脈動流とインバータ冷却器105を流れる脈動流とは、異なる位相の脈動流である。言い換えると、モータ冷却器104に冷却水が流れ込まない時には、インバータ冷却器105に冷却水が流れ込む。一方、インバータ冷却器105に冷却水が流れ込まない時には、モータ冷却器104に冷却水が流れ込む。このため、熱交換装置1全体に流れる冷却水の流量を維持しやすい。したがって、流路全体に流れる最大流量が大きく変動しないため、循環ポンプ7の出力を細かく制御する必要がない。また、流路の切り替えにともなう水撃効果での衝撃発生を予防、あるいは衝撃を低減できる。このため、開閉弁51付近において、水撃効果による配管や開閉弁51の破損を予防することができる。
共通流路20をなす配管とモータ流路40をなす配管とインバータ流路50をなす配管とは、互いに流路面積が略等しい面積である。このため、モータ流路40が開いた状態と、インバータ流路50が開いた状態とで、略等しい量の冷却水を循環させることができる。このため、流路の切り替えに伴う圧力変動を小さくし、開閉弁51付近において水撃効果による配管や開閉弁51の破損を予防することができる。
モータ冷却器104とインバータ冷却器105との両方の冷却器のどちらにも冷却水を流さないタイミングを設けない。言い換えると、循環ポンプ7が運転している場合、冷却水は、モータ冷却器104、またはインバータ冷却器105、またはその両方の冷却器のいずれかに流れ込む。すなわち、開閉弁51は、モータ流路40とインバータ流路50とを同時に閉塞することがない。このため、循環ポンプ7の運転中に冷却水がどこにも循環しない状態となることを防ぐことができる。したがって、冷却水の流れが遮断されて、駆動部54を回転させる動力がなくなることを防止できる。
モータ冷却器104とインバータ冷却器105とバッテリー冷却器106とは、電子部品を冷却する冷却器である。このため、小型化により接触面積を大きく確保することが困難な電子部品に対して、小さなスペースであっても効率的に冷却できる。したがって、熱交換装置1を含む車両全体を小型化および軽量化できる。
突出部52は、冷却水配管の内側から外側に膨出した膨出部内に収納されている。このため、開閉弁51や開閉弁51と接続される部品が配管の外に露出しない。したがって、突出部52の周りの配管から冷却水が漏れだすことを防ぐことができる。
弁蓋57に冷却水が通過可能な開口やスリットを設けるなどしてもよい。これによると、弁蓋57が入口開口を閉塞した状態であっても開口やスリットを通過して冷却水が流れ込むことができる。このため、冷却水の流れが遮断されることによって駆動部54を回転させる動力がなくなることをより確実に防止できる。言い換えると、信頼性が高い状態で熱交換器による冷却を行うことができる。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、熱交換器として機能する3つの装置が並列にならんでおり、それぞれの熱交換器に冷却水が脈動流の状態で供給される。
図7において、モータ4およびモータ冷却器104と、インバータ5およびインバータ冷却器105と、バッテリー6およびバッテリー冷却器106とは、互いに並列に接続されている。モータ冷却器104は、モータ流路240を介して共通流路20と接続されている。インバータ冷却器105は、インバータ流路250を介して共通流路20と接続されている。バッテリー冷却器106は、バッテリー流路260を介して共通流路20と接続されている。モータ流路240をなす配管と、インバータ流路250をなす配管と、バッテリー流路260をなす配管とは、共通流路20をなす配管よりも流路面積が小さい。すなわち、各流路240、250、260をなす配管の内径が共通流路20の配管の内径よりも小さい。
熱交換装置1は、冷却水の流路である共通流路20と、モータ流路240と、インバータ流路250とバッテリー流路260の4つの流路を備え、各流路が接続されて環状に冷却水を循環している。モータ流路240とインバータ流路250とバッテリー流路260とは、互いに並列な関係にある流路である。言い換えると、共通流路20を流れた冷却水は、モータ流路240とインバータ流路250とバッテリー流路260とのいずれかの流路を流れて再び共通流路20に戻り循環されることとなる。
モータ冷却器104と、インバータ冷却器105と、バッテリー冷却器106との上流であって、共通流路20とモータ流路240とインバータ流路250とバッテリー流路260との接続箇所には、開閉弁51が設けられている。開閉弁51は、冷却水の流れを周期的に減速させて流速の増減を繰り返す流れを生成する脈動流生成機能を備えている。言い換えると、開閉弁51は、定常流の冷却水流れを脈動流に変換する。開閉弁51は、モータ流路240とインバータ流路250とバッテリー流路260との3つの流路への冷却水の流入を切り替える切り替え機能を有している。
開閉弁51は、駆動部54で冷却水の流れの力を受けて回転することで、モータ流路240とインバータ流路250とバッテリー流路260との3つの流路に対して、順番に開状態と絞り状態と閉状態との3つの状態に推移させる。これにより各流路に流れる冷却水の流量を周期的に変化させる。言い換えると、開閉弁51は、モータ流路240とインバータ流路250とバッテリー流路260との3つの流路に対して冷却水を脈動させた状態で供給する。
上述した実施形態によると、モータ冷却器104とインバータ冷却器105とバッテリー冷却器106との3つの熱交換器に対して冷却水を脈動流の状態で送ることができる。このため、複数の熱交換器に対して一様に熱交換効率を向上させることができる。
モータ流路240をなす配管と、インバータ流路250をなす配管と、バッテリー流路260をなす配管とは、共通流路20をなす配管よりも流路面積が小さい。このため、モータ冷却器104、インバータ冷却器105、バッテリー冷却器106のそれぞれの熱交換器に対して、冷却水の供給が不足してしまうことを引き起こしにくい。言い換えると、それぞれの熱交換器に対して冷却水を安定して供給しやすい。
冷却対象である熱交換器の数は、3つに限られない。すなわち、4つ以上の熱交換器を並列に並べるなどしてもよい。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、熱交換器として機能する4つの装置が直列にならんでおり、それぞれの熱交換器に冷却水が脈動流の状態で供給される。
図8において、モータ冷却器104とインバータ冷却器105とバッテリー冷却器106とラジエータ3とがこの順番で直列にならんでいる。言い換えると、4つの熱交換器は流路が枝分かれすることなく、一本の共通流路20上に並んで設けられている。開閉弁51は、モータ冷却器104よりも上流に位置して設けられている。開閉弁51の下流において、流路をなす配管と開閉弁51とを接続する入口開口が1つである。すなわち、開閉弁51を出た冷却水は、モータ冷却器104につながる共通流路20へと流れ込み、それ以外の流路は形成されていない。
開閉弁51で定常流から脈動流に変換された冷却水は、モータ冷却器104、インバータ冷却器105、バッテリー冷却器106の順に共通流路20を流れ、最後にラジエータ3を流れる。言い換えると、脈動流による熱交換効率向上の寄与はモータ冷却器104が最も大きく、インバータ冷却器105、バッテリー冷却器106の順に小さくなり、ラジエータ3での寄与が最も小さくなる。
図9において、開閉弁51は、冷却水の共通流路20をなす配管の内部に備えられた状態である。共通流路20をなす配管において、開閉弁51よりも上流側に位置する配管と開閉弁51よりも下流側に位置する配管とは、直交して接続されている。言い換えると、共通流路20をなす配管は、開閉弁51を中心にL字型に折れ曲がった形状である。共通流路20をなす配管において、開閉弁51よりも上流側と下流側とでは、流路面積が略等しい面積である。
開閉弁51は、流れを制限する2つの弁蓋357を備えている。それぞれの弁蓋357は、開閉弁51の回転軸を中心にして互いに対向して一対で設けられている。弁蓋357の数は2つに限られず、3つ以上の弁蓋357を備えてもよい。
弁蓋357の大きさは、共通流路20の入口開口よりも小さい。すなわち、入口開口と弁蓋357とが最も多く重なった状態であっても、弁蓋357は入口開口を完全に塞ぐことがない。言い換えると、弁蓋357は、閉状態を経ることなく開状態と絞り状態とを周期的に繰り返して脈動流を生成する。
上述した実施形態によると、熱交換器を直列に並べて配置している。このため、熱交換器を配置する順番によって脈動流の生成装置である開閉弁51からの距離を調整できる。したがって、熱交換器ごとに熱交換効率を高める割合を変えることができる。言い換えると、熱交換効率を高めたい熱交換器を開閉弁51の近くに配置することで、脈動流による熱交換効率の向上による寄与を大きく受けることができる。一方、流速の高い状態で冷却水を流したい熱交換器を開閉弁51から遠くに配置することで、定常流に近い流れを用いて流量を多く確保することができる。
開閉弁51に複数の弁蓋357を備えている。このため、開閉弁51の1回転に対して2周期分の脈動流を生成できる。したがって、熱交換器に対して送る冷却水の脈動流の周期を調整できる。よって、熱交換器での熱交換効率を効率的に向上させることができる。
弁蓋357が共通流路20の入口開口よりも小さい。このため、循環ポンプ7の運転中に入口開口が完全に塞がれる状態となることを防ぐことができる。したがって、冷却水の流れが遮断され、駆動部54を回転させる動力がなくなることを防止できる。
第4実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では冷却対象としてエンジン2を備えており、メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とにエンジン冷却水が脈動流の状態で供給される。
図10において、熱交換装置1は、エンジン2、ラジエータ3、メイン熱交換器404、サブ熱交換器405およびそれらをつなぐ流路を備えている。熱交換装置1は、自動車などの乗り物に搭載されている車両用熱交換装置である。熱交換装置1は、内部に熱交換媒体であるエンジン冷却水を循環して熱交換を行う。熱交換により対象物の冷却や加熱を行う。
エンジン2は、外部に熱を放出する熱源である。エンジン2は、エンジン冷却水を用いて冷却されるエンジン冷却器402を備えている。エンジン冷却器402における流路面積は、ラジエータ3などの熱交換器に比べて大きい。すなわち、レイノルズ数が大きく、内部を流れるエンジン冷却水が乱流になりやすい熱交換器である。エンジン冷却器402は、共通流路20を備えている。共通流路20は、エンジン2の冷却に用いる熱交換媒体であるエンジン冷却水が流れる流路である。
共通流路20には、循環ポンプ7が設けられている。共通流路20には、水温センサ11が設けられている。水温センサ11は、エンジン冷却器402のエンジン冷却水出口の近傍に配設されている。水温センサ11は、エンジン冷却器402を通過後のエンジン冷却水の温度を測定するセンサである。水温センサ11で測定した水温が高い場合には循環ポンプ7の出力を上げて、エンジン冷却水の冷却を促進する。
エンジン2とラジエータ3とは、共通流路20と冷却流路30とで環状につながれている。ラジエータ3は、エンジン冷却水と空気とを熱交換してエンジン冷却水を冷やす熱交換器である。共通流路20と冷却流路30との接続箇所にはサーモスタット(T/S)8が設けられている。
サーモスタット8は、エンジン冷却水の温度に基づいて冷却流路30に流れるエンジン冷却水の量を調整する。すなわち、暖機完了前などのエンジン冷却水の温度が低い状態では冷却流路30にエンジン冷却水を循環させず、早期に暖機を実現させる。一方、暖機完了後などのエンジン冷却水の温度が高い状態では冷却流路30にエンジン冷却水を流す。これにより、ラジエータ3でエンジン冷却水の温度を低下させて、エンジン2が冷却不足によるオーバーヒートの状態になることを防ぐ。
エンジン2とメイン熱交換器404とは、共通流路20とメイン暖房流路440とで環状につながれている。エンジン2とサブ熱交換器405とは、共通流路20とサブ暖房流路450とで環状につながれている。メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、互いに並列に接続された状態である。言い換えると、共通流路20を流れた冷却水は、メイン暖房流路440とサブ暖房流路450とのどちらかの流路を流れて再び共通流路20に戻り循環されることとなる。メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、加熱されたエンジン冷却水と空調用に送風された送風空気とを熱交換して加熱する熱交換器である。言い換えると、メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、暖房に用いられる熱交換器である。
メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、パラレルフロー型の熱交換器である。メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、冷却水の流路である配管が扁平管である。メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とにおける流路面積は、エンジン冷却器402に比べて小さい。流路面積の小さな管を流れる流体はレイノルズ数が小さくなるため、層流の状態で流れやすい。メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、冷却水が循環する配管の内部にインナーフィンが形成されている。メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、パラレルフロー型の熱交換器に限られない。例えばフィンチューブ型の熱交換器やサーペンタイン型の熱交換器でもよい。
メイン暖房流路440とサブ暖房流路450との上流に位置して、共通流路20とメイン暖房流路440とサブ暖房流路450との接続箇所には開閉弁51が設けられている。開閉弁51は、エンジン冷却器402と熱交換器404、405との間に設けられている。言い換えると、開閉弁51は、エンジン冷却器402の下流であって、熱交換器404、405の上流に位置して設けられている。開閉弁51は、エンジン冷却器402よりも熱交換器404、405に近い位置に設けられている。
開閉弁51は、エンジン冷却水の流路をなす配管の内部に備えられている。開閉弁51は、共通流路20とメイン暖房流路440とサブ暖房流路450との3つの流路が交差して接続されている配管内部に設けられている。メイン暖房流路440とサブ暖房流路450とは、互いに対向して逆方向に配管が延びるように設けられている。共通流路20をなす配管とメイン暖房流路440をなす配管とサブ暖房流路450をなす配管とは、互いに流路面積が略等しい面積である。
開閉弁51は、メイン暖房流路440を流れる状態とサブ暖房流路450を流れる状態とに、冷却水の流れる状態を切り替える。すなわち、開閉弁51は、メイン暖房流路440への流路を開いている時にはサブ暖房流路450への流路を閉じている。一方、開閉弁51は、メイン暖房流路440への流路を閉じている時にはサブ暖房流路450への流路を開いている。言い換えると、開閉弁51は、メイン暖房流路440とサブ暖房流路450との2つの流路に対して、異なるタイミングで冷却水を流すように流路の切り替えを行っている。
メイン暖房流路440をなす配管の入口開口と、サブ暖房流路450をなす配管の入口開口とにおいて、開閉弁51の回転駆動により流路が開閉される。言い換えると、開状態と閉状態と絞り状態との3つの状態を周期的に繰り返すこととなる。
開閉弁51が閉状態から絞り状態を経て開状態に推移する場合、冷却水が配管内部を流れる速さは開状態に近づくにつれて加速される。一方、開閉弁51が開状態から絞り状態を経て閉状態に推移する場合、冷却水が配管内部を流れる速さは閉状態に近づくにつれて減速される。こうして、開閉弁51が配管内部を回転することで、各流路の入口開口を開状態と絞り状態と閉状態との3つの状態に周期的に推移させる。すなわち、各流路を流れる冷却水の流速を周期的に変化させて、脈動流を生成する。
開閉弁51は、メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とにエンジン冷却水を脈動流の状態で供給する。開閉弁51は、メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とに異なる位相の脈動流を供給する。言い換えると、メイン熱交換器404にエンジン冷却水が流れ込まない時には、サブ熱交換器405にエンジン冷却水が流れ込む。一方、サブ熱交換器405にエンジン冷却水が流れ込まない時には、メイン熱交換器404にエンジン冷却水が流れ込む。すなわち、メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とには逆位相の脈動流が供給される。
メイン熱交換器404とサブ熱交換器405との両方の熱交換器のどちらにもエンジン冷却水を循環しないタイミングを設けない。言い換えると、循環ポンプ7が運転している場合、エンジン冷却水は、メイン熱交換器404、またはサブ熱交換器405、またはその両方のいずれかに流れる。すなわち、開閉弁51は、メイン暖房流路440とサブ暖房流路450とを同時に閉塞することがない。
上述した実施形態によると、開閉弁51は、エンジン冷却器402と熱交換器404、405との間であって、エンジン冷却器402よりも熱交換器404、405に近い位置に設けられている。このため、循環ポンプ7から送り出されたエンジン冷却水は、定常流の状態でエンジン冷却器402の内部を流れる。したがって、高い熱交換効率が求められないエンジン冷却器402や配管部分でのエンジン冷却水の流量を多く確保できる。
開閉弁51は、メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とに異なる位相の脈動流を供給する。このため、熱交換装置1の全体でのエンジン冷却水の流量を一定に維持しやすい。
メイン熱交換器404とサブ熱交換器405との両方の熱交換器のどちらにもエンジン冷却水を循環しないタイミングを設けていない。このため、循環ポンプ7の運転中にエンジン冷却水がどこにも循環しない状態となることを防ぐことができる。したがって、エンジン冷却水の流れが遮断されて、駆動部54を回転させる動力がなくなることを防止できる。
メイン熱交換器404とサブ熱交換器405とは、別々の熱交換器でなくてもよい。すなわち、同一の熱交換器に対してエンジン冷却水の流路を2つ設けてもよい。この場合、それぞれの流路に位相が半周期ずれた脈動流の状態で供給される。これによると1つの熱交換器に対して、脈動流による熱交換効率の向上の寄与を2箇所で享受できる。このため、熱交換器を小型化できる。同一の熱交換器におけるエンジン冷却水の流路は2つに限られず、3つ以上に分けて脈動流を流入させてもよい。
第5実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、駆動部54を備えた回転駆動体553と開閉弁551とが互いに分離可能な別部品である。また、開閉弁551と駆動部54とは、回転軸部559を中心軸として回転する部品である。
図11において、共通流路20とモータ流路40とインバータ流路50との接続箇所には、駆動部54を有する回転駆動体553と開閉弁551とを備えている。回転駆動体553は、回転駆動体553の回転軸に沿って延びる駆動部側筒部553aを備えている。駆動部側筒部553aの端部には、駆動部側鍵部553bが形成されている。開閉弁551は、開閉弁551の回転軸に沿って延びる開閉弁側筒部551aを備えている。開閉弁側筒部551aの端部には、開閉弁側鍵部551bが形成されている。
回転駆動体553と開閉弁551とは別部品であって、回転駆動体553に設けた駆動部側鍵部553bと開閉弁551に設けた開閉弁側鍵部551bとがかみ合うことで、回転駆動体553と開閉弁551とが接続されている。冷却水などの流体の流れにおいて、回転駆動体553は、開閉弁551よりも上流に位置している。
回転駆動体553と開閉弁551とは、回転軸部559によって貫かれた状態である。回転軸部559は、回転駆動体553と開閉弁551とが回転する際の回転軸を提供している。すなわち、回転駆動体553と開閉弁551とは、どちらも回転軸部559を回転軸として回転する回転体である。したがって、駆動部54を有する回転駆動体553と開閉弁551とは、回転における回転軸が同軸である。
モータ流路40とインバータ流路50とにまたがって、カバー545が設けられている。カバー545は、回転駆動体553や開閉弁551といった部品を冷却水の流路内部に設置するために流路に設けられた開口を、外側から覆って冷却水の漏出を防ぐためのカバー部材である。カバー545には、回転軸部559を保持するための凹み部が形成されている。また、共通流路20には、回転軸部559を保持するための軸保持部558が形成されている。軸保持部558は、内部に回転軸部559を挿入して保持可能な筒形状である。回転軸部559は、回転軸部559の長手方向の一方の端部が共通流路20に設けられた軸保持部558によって保持され、他方の端部がカバー545に設けられた凹み部によって保持されている。
図12において、開閉弁551は、回転軸からの距離が等しくなるように湾曲した板状の弁蓋57を備えている。弁蓋57は、開閉弁551と連続した一体物である。また、弁蓋57は、回転駆動体553とは分離した別体である。
回転軸部559は、円柱形状である。開閉弁側筒部551aは、回転軸部559に沿って延びる円筒形状である。回転軸部559の外径と開閉弁側筒部551aの内径は略等しい大きさである。開閉弁側鍵部551bにおいては、円筒形状ではなく半円形状に形成されている。
回転駆動体553は、駆動部54の周りに円環形状の環状部を備えている。回転駆動体553において、環状部と駆動部54とは連続して一体に形成されている。駆動部側筒部553aは、回転軸部559に沿って延びる円筒形状である。回転軸部559の外径と駆動部側筒部553aの内径は略等しい大きさである。駆動部側鍵部553bにおいては、円筒形状ではなく半円形状に形成されている。
図13において、回転軸部559は、開閉弁側筒部551aと駆動部側筒部553aとに挿入されている。回転軸部559は、開閉弁551と回転駆動体553とを貫いた状態で、両端部が外側に突出している。弁蓋57の一部は、回転駆動体553の径方向の外側に位置している。
開閉弁側鍵部551bと駆動部側鍵部553bとは、互いの半円形状がかみ合っている。この状態においては、開閉弁551と回転駆動体553とが係合した状態である。すなわち、冷却水の流れの力を受けて駆動部54で発生した回転する力が開閉弁551に伝達されている状態である。
ただし、駆動部54の力を開閉弁551に伝達する方法は、駆動部側鍵部553bと開閉弁側鍵部551bとの係合に限られない。例えば、回転駆動体553と開閉弁551との間に駆動力を伝達する駆動力伝達部を別部品で設けるようにしてもよい。これによると、回転軸部559と接触して磨耗の進みやすい部分を耐摩耗性の良い金属などの別部品で構成することができる。また、開閉弁側鍵部551b及び駆動部側鍵部553bの形状は半円形状に限られない。例えば、歯車のように複数の凹凸をかみ合わせるように設けてもよい。あるいは、ねじのように螺旋状の溝形状と螺旋状の凸形状とを設けて、開閉弁551と回転駆動体553とを回転させて螺合してもよい。
駆動部54及び開閉弁551の熱交換装置1への設置方法について以下に説明する。図14において、共通流路20とモータ流路40とインバータ流路50との接続箇所に対して、回転軸部559を挿入する。回転軸部559は、共通流路20に設けられた軸保持部558に挿入する。軸保持部558に適切に保持された回転軸部559は、円筒形状の共通流路20の中心軸と略等しい位置に配置される。
その後、回転駆動体553、開閉弁551、ワッシャの順に回転軸部559に挿入する。回転駆動体553と開閉弁551とはともに、回転軸部559によって回転軸が提供される。言い換えると、回転駆動体553の回転軸と開閉弁551の回転軸とは、同軸である。全ての部品が適切に配置されていることを確認した後に、カバー545を最も外側から被せてねじ止めを行う。ここで、カバー545と配管との間にリング状のシール部材を設けるなどして、冷却水が熱交換装置1から漏出することをより精度よく防止するように構成してもよい。
図15は、駆動部54及び開閉弁551が正規の位置に設置された状態である。回転軸部559の一方の端部は、軸保持部558に対して隙間なく挿入されている。また、回転軸部559の他方の端部は、カバー545に対して隙間なく挿入されている。すなわち、回転軸部559は、両端部が強固に保持されて、正規の位置から動かない状態で固定されている。
回転駆動体553は、共通流路20をなす配管と隙間なく接触した状態である。このため、冷却水は、配管と回転駆動体553との間である回転駆動体553の外側を通ることができず、回転駆動体553の内側を流れる。言い換えると、冷却水は、駆動部54と接触して駆動部54を回転させるように力を加えながら流れる。
駆動部側鍵部553bと開閉弁側鍵部551bとは、適切にかみ合って係合した状態である。すなわち、駆動部側筒部553aの先端面と開閉弁側筒部551aの先端面とが重なって互いに接触した状態である。この状態においては、回転駆動体553が冷却水の流れの力を受けて回転することで、開閉弁551も一体となって回転する。
駆動部側筒部553aと回転軸部559との間には、わずかな隙間が形成されている。また、開閉弁側筒部551aと回転軸部559との間には、わずかな隙間が形成されている。したがって、回転駆動体553と開閉弁551とが一体となって回転している状態では、回転軸部559は回転しない。ただし、回転軸部559と駆動部側筒部553aとの隙間や回転軸部559と開閉弁側筒部551aとの隙間を形成しなくてもよい。この場合、回転軸部559の両端を軸保持部558とカバー545とで強固に保持するのではなく、わずかに隙間を設けて支持する軸受けとして機能するように構成する。これにより、回転駆動体553と開閉弁551とが一体となって回転する場合に、回転軸部559が回転駆動体553及び開閉弁551と一体となって回転することとなる。
開閉弁551とカバー545との間にはワッシャが配置されている。また、開閉弁551とカバー545との間であって、ワッシャが配置されていない部分については、隙間が形成されている。このため、開閉弁551が回転する際に開閉弁551とカバー545とが直接接触することがない。
開閉弁側筒部551aにおいて、開閉弁側鍵部551bをなす半円形状の部分は、弁蓋57とは反対側に設けられている。言い換えると、開閉弁側筒部551aは、弁蓋57が設けられている側よりも弁蓋57が設けられている側の反対側の方が回転軸部559に沿って長く延びている。一方、駆動部側筒部553aにおいては、弁蓋57に近い側に駆動部側鍵部553bをなす半円形状の部分が設けられて、駆動部側筒部553aが回転軸部559に沿って長く延びている。開閉弁側筒部551aと回転軸部559との接触面積は、駆動部側筒部553aと回転軸部559との接触面積よりも大きい。特に、弁蓋57とは反対側に位置する部分においては、開閉弁側筒部551aと回転軸部559との接触面積が、駆動部側筒部553aと回転軸部559との接触面積よりも大きくなるように構成されている。
開閉弁551がモータ流路40やインバータ流路50を閉じる際に、弁蓋57で冷却水の流れを制限しているため、弁蓋57の近傍において冷却水の流れの上流側が下流側に比べて一時的に圧力が高くなる。すなわち、弁蓋57が配管壁面に押し付けられる方向に力を受ける。言い換えると、弁蓋57を有する開閉弁551が、回転軸部559から弁蓋57に向かう方向に力を受ける。それに対して、開閉弁側筒部551aは、回転軸部559から弁蓋57に向かう力とは反対向きの力である反力を回転軸部559から受ける。これにより、開閉弁51は2つの力がつり合った状態で、正規の位置を維持して回転を続ける。ここで、開閉弁側筒部551aに発生する反力は、開閉弁側筒部551aにおいて弁蓋57とは反対側に位置している部分に集中して発生する。このため、弁蓋57とは反対側における開閉弁側筒部551aと回転軸部559との接触面積を大きく確保するために、開閉弁側筒部551aを回転軸部559に対して長く沿わせることが有用である。
上述した実施形態によると、開閉弁551と駆動部54とは、別部品である。このため、開閉弁551を回転させるのに必要な駆動力に応じて駆動部54を有する回転駆動体553を交換することで、開閉弁551での回転数などを調整可能である。また、開閉弁551と駆動部54とを一括に一体成形しないため、部品をシンプルな構造にしやすい。すなわち、1つ1つの部品の形状を簡単な形状として製造コストを低減しやすい。
駆動部54の回転軸と開閉弁551の回転軸とを同軸とする回転軸部559を備えている。このため、駆動部54の回転をそのまま開閉弁551に伝達して開閉弁551を回転させることができる。したがって、開閉弁551の回転軸と駆動部54の回転軸とを同軸ではない位置に設けて、駆動部54の回転による力をギアなどの別部品を用いて開閉弁551に伝達する場合に比べて、部品点数を削減できる。よって、熱交換装置1を小型化しやすい。
また、回転軸部559を備えない場合に比べて、開閉弁551と回転駆動体553の回転を安定させることができる。このため、開閉弁551と回転駆動体553とにおける回転を安定させて、回転に伴う配管壁面との接触による開閉弁551や回転駆動体553の磨耗を低減しやすい。さらに、回転に伴う配管壁面との接触による摩擦を低減できるため、小さな駆動力で開閉弁551を回転させることができる。したがって、駆動部54を小型化して冷却水の流れにおいて駆動部54によって生じる流路抵抗を小さくすることができる。
開閉弁551は、回転軸部559に沿って延びる開閉弁側筒部551aを備えている。このため、開閉弁551の正規の位置を維持するために、開閉弁551と回転軸部559との間で発生する力を開閉弁側筒部551aで受けることができる。すなわち、開閉弁側筒部551aが形成されていない場合に比べて、開閉弁551と回転軸部559との接触面積を大きく確保できるため、回転軸部559と開閉弁551との間で発生する力を広い面積で分散させて受けることができる。したがって、開閉弁551に対して局所的に大きな力が加わることで引き起こされる開閉弁551の破損や、局所的な激しい磨耗の進行を抑制できる。よって、開閉弁551の回転による周期的な流速の増減機能を安定して発揮させやすい。
回転軸部559の外径を位置によって異なるようにしてもよい。例えば、開閉弁側筒部551aと接触する部分の外径を、駆動部側筒部553aと接触する部分の外径よりも大きくした段付き形状としてもよい。これによると、回転軸部559と開閉弁側筒部551aとの接触面積を大きく確保しやすい。したがって、開閉弁551に発生する反力を、開閉弁側筒部551aにおいて広い面積で受けることができる。このため、反力を狭い面積で受ける場合に比べて局所的に激しい磨耗が引き起こされることを抑制できる。よって、開閉弁551を長期間にわたって安定して使用できる。
第6実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、駆動部54を有する回転駆動体653と開閉弁651とが互いに分離可能な別部品である。
図16において、回転駆動体653は、駆動部54を内部に備えた円筒形状である。回転駆動体653の端部には、嵌合凹部653aが4箇所に設けられている。
開閉弁651は、円環形状の環状凹部651bを備えている。環状凹部651bの外径と回転駆動体653の嵌合凹部653aが設けられた側の端部における外径とは略等しい大きさである。環状凹部651bには、嵌合凸部651aが4箇所に設けられている。
図17において、環状凹部651bに対して回転駆動体653の一部が挿入されて、開閉弁651と回転駆動体653とが一体となっている。開閉弁651と回転駆動体653とが一体となった状態においては、嵌合凸部651aと嵌合凹部653aとが嵌め合わされている。この状態においては、嵌合凸部651aや嵌合凹部653aは、外表面に露出していない状態である。
駆動部54が冷却水の流れから力を受けて回転すると、駆動部54と連続する一体部品である回転駆動体653が回転する。回転駆動体653が回転すると、嵌合状態にある嵌合凹部653aから嵌合凸部651aに回転する力が伝達される。嵌合凸部651aに伝達された力により、嵌合凸部651aと連続する一体部品である開閉弁651が回転する。これにより、開閉弁651は、冷却水の流速を増減させる機能を発揮する。
上述した実施形態によると、複数設けられた嵌合凸部651aと複数設けられた嵌合凹部653aとの嵌合により駆動部54が受けた力を伝達する。このため、特定の1箇所のみに力が伝達される場合に比べて、力が集中する箇所を分散させやすい。したがって、力が集中することによって開閉弁651や回転駆動体653の特定の箇所が破損するといった事態を防ぎやすい。
他の実施形態
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
駆動部54は、冷却水の流れの力を受ける水車構造に限られない。すなわち、循環ポンプ7の駆動に伴う回転エネルギーを取り出すようにしてもよい。例えば、循環ポンプ7の外部に露出して設けられ、循環ポンプ7の駆動に連動する歯車であるポンプ歯車を設けてもよい。この場合、ポンプ歯車からほかの歯車やシャフトなどの動力伝達部品を用いて開閉弁51まで駆動力を伝達する。これによると、循環ポンプ7の駆動と開閉弁51の駆動を共通化できる。言い換えると、流れを作る循環ポンプ7と脈動流に変換する開閉弁51との駆動を連動させることができる。このため、開閉弁51を独立に制御する場合に比べて制御フローを簡略化できる。
開閉弁51は、冷却水の流れ方向と平行な方向に回転軸を持つ弁に限られない。例えば、冷却水の流れ方向と直交する方向に回転軸を持つバタフライバルブでもよい。
開閉弁51は、円筒状の弁蓋57により入口開口を開閉する弁に限られない。内部に流路を形成した球体の弁を回転させて入口開口を開閉するボールバルブでもよい。
1 燃料貯蔵装置、 3 ラジエータ、 4 モータ、 5 インバータ、 6 バッテリー、 7 循環ポンプ(流体輸送装置)、 40 モータ流路、 50 インバータ流路、 51 開閉弁、 54 駆動部、 56 弁開口、 57 弁蓋、 104 モータ冷却器、 105 インバータ冷却器、 106 バッテリー冷却器、 240 モータ流路、 250 インバータ流路、 260 バッテリー流路、 357 弁蓋、 402 エンジン冷却器、 404 メイン熱交換器、 405 サブ熱交換器、 440 メイン暖房流路、 450 サブ暖房流路、 551 開閉弁、 551a 開閉弁側筒部、 551b 開閉弁側鍵部、 553 回転駆動体、 553a 駆動部側筒部、 553b 駆動部側鍵部、 559 回転軸部、 651 開閉弁、 653 回転駆動体。

Claims (12)

  1. 内部に熱交換媒体が流れる熱交換器(3、104、105、106、404、405)と、
    前記熱交換器に前記熱交換媒体を流す流体輸送装置(7)と、
    前記熱交換器と前記流体輸送装置とを接続して前記熱交換媒体が流れる流路(20、40、50、240、250、260、440、450)と、
    前記流路に設けられて、前記流路を流れる前記熱交換媒体の流速を周期的に増減させる流速調整部(51、551、651)と、
    前記流路に設けられて、前記流路を流れる前記熱交換媒体の流れから力を受けて前記流速調整部を駆動する駆動部(54)とを備えている熱交換装置。
  2. 前記流速調整部は、前記流体輸送装置と前記熱交換器との間であって、前記流体輸送装置よりも前記熱交換器に近い位置に設けられている請求項1に記載の熱交換装置。
  3. 前記流速調整部は、前記流路を開閉する開閉弁(551、651)であって、前記開閉弁と前記駆動部とは、別部品である請求項1または請求項2に記載の熱交換装置。
  4. 前記流速調整部は、前記流路を開閉する開閉弁(51)であって、前記駆動部は、前記開閉弁に一体に設けられている請求項1または請求項2に記載の熱交換装置。
  5. 前記開閉弁は、
    前記熱交換媒体の流れを加速させる弁開口(56)と、
    前記熱交換媒体の流れを減速させる弁蓋(57)とを備え、
    前記駆動部は、前記流路を流れる前記熱交換媒体の流れから力を受けて回転するとともに、前記開閉弁を回転駆動させる請求項3または請求項4に記載の熱交換装置。
  6. 前記駆動部の回転軸と前記開閉弁の回転軸とを同軸とする回転軸部(559)を備えている請求項5に記載の熱交換装置。
  7. 前記熱交換器は、並列に接続された第1熱交換器(104、404)と第2熱交換器(105、405)とを備え、
    前記流路は、
    前記第1熱交換器と接続する第1流路(40、240、440)と、
    前記第2熱交換器と接続する第2流路(50、250、450)とを備え、
    前記開閉弁は、前記第1流路を流れる状態と前記第2流路を流れる状態とに前記熱交換媒体の流れる状態を切り替える請求項3から請求項6のいずれかに記載の熱交換装置。
  8. 前記開閉弁は、前記第1熱交換器を通過する流れと前記第2熱交換器を通過する流れとを互いに半周期ずれた位相とする請求項7に記載の熱交換装置。
  9. 前記開閉弁は、前記第1流路と前記第2流路とを同時に閉塞することが無い請求項7または請求項8に記載の熱交換装置。
  10. 前記駆動部は、前記熱交換媒体の流れから力を受けて回転する水車構造である請求項1から請求項9のいずれかに記載の熱交換装置。
  11. 前記熱交換器は、電子部品(4、5、6)を冷却する冷却器(104、105、106)である請求項1から請求項10のいずれかに記載の熱交換装置。
  12. 前記流路にエンジン(2)を冷却するエンジン冷却器(402)を備え、
    前記エンジン冷却器に流れる前記熱交換媒体の流速を一定とし、前記熱交換器に流れる前記熱交換媒体の流速を周期的に増減させる請求項1から請求項11のいずれかに記載の熱交換装置。
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