JP2018204075A - 樹脂製品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細なめっき皮膜パターンを有する無電解めっき皮膜を均一な膜厚で得る。【解決手段】樹脂基材110の表面の一部分を所定の改質パターンに従ってめっきが析出しやすくなるように改質する。樹脂基材110に対して無電解めっきを行うことにより、改質された樹脂基材110の表面の一部分にめっき皮膜を析出させる。めっき皮膜は、樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように設計された第1のめっき皮膜パターン120を含む。所定の改質パターンは、第1のめっき皮膜パターンに対応する第1の改質パターンと、第1の改質パターンに隣接するように間隔を空けて設けられた第2の改質パターンと、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製品及びその製造方法に関する。
近年、樹脂基材にめっき皮膜パターンを形成する方法として、樹脂基材の表面を選択的に改質し、改質された部分に選択的に無電解めっきを行う方法が提案されている(特許文献1)。
特許第5654154号公報
無電解めっきは、電解めっきとは異なり、めっき液と接触している部分は一様に反応するため、均一な膜厚を得ることができるという利点を有している。しかしながら、本願発明者は、例えば10μm程度の細線を含むような微細なめっき皮膜パターンに従って樹脂基材を改質して無電解めっきを行った場合、析出するめっき皮膜の膜厚に偏りが出ることを見出した。より具体的には、めっき皮膜パターンの周辺部においてめっき皮膜が十分に析出せず、膜厚が薄くなったり、ラインパターンが細くなったり、場合によってはめっき皮膜が析出しなかったりすることが見出された。このような現象は、例えば幅100μmを超える太い線で構成されるめっき皮膜パターンに従って樹脂基材を改質して無電解めっきを行った場合にはほとんど見られない現象であった。
本発明は、微細なめっき皮膜パターンを有する無電解めっき皮膜を均一な膜厚で得ることを目的とする。
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の製造方法は以下の構成を備える。すなわち、
表面にめっき皮膜を有する樹脂製品の製造方法であって、
樹脂基材の表面の一部分を所定の改質パターンに従ってめっきが析出しやすくなるように改質する改質工程と、
前記樹脂基材に対して無電解めっきを行うことにより、改質された前記樹脂基材の表面の一部分にめっき皮膜を析出させるめっき工程と、
を有し、
前記めっき皮膜は、前記樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように設計された第1のめっき皮膜パターンを含み、
前記所定の改質パターンは、前記第1のめっき皮膜パターンに対応する第1の改質パターンと、前記第1の改質パターンに隣接するように間隔を空けて設けられた第2の改質パターンと、を含むことを特徴とする。
微細なめっき皮膜パターンを有する無電解めっき皮膜を均一な膜厚で得ることができる。
一実施形態に係る樹脂製品を説明する図。 一実施形態に係る製造方法のフローチャート。
以下、本発明を適用できる実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されない。
本実施形態によれば、表面にめっき皮膜を有する樹脂製品を製造することができる。本実施形態に係る製造方法は、改質工程と、めっき工程とを含む。本実施形態において、改質工程では、樹脂基材の表面の一部分が所定の改質パターンに従ってめっきが析出しやすくなるように改質される。そして、めっき工程においては、所定の改質パターンに従って改質された樹脂基材の表面の一部分に、所定の改質パターンに対応するめっき皮膜パターンを有するめっき皮膜が析出する。本明細書においては、まずこの所定の改質パターンについて説明する。
(改質パターン)
本実施形態によれば、樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように設計された第1のめっき皮膜パターンを含むめっき皮膜が樹脂基材の表面に設けられる。第1のめっき皮膜パターンは、対応する第1の改質パターンに従って改質を行い、改質された部分に無電解めっきによりめっき皮膜を析出させることにより形成される。一方、本実施形態において、改質パターンは、第1の改質パターンに隣接するように間隔を空けて設けられた第2の改質パターンをさらに含んでいる。この第2の改質パターンは、第1のめっき皮膜パターンの析出精度を改善させることを主目的としている。本明細書において、析出精度が改善されるとは、第1のめっき皮膜パターンの膜厚の均一性が高くなることと、第1のめっき皮膜パターンの形状と第1の改質パターンとの形状の一致性が高くなることと、第1のめっき皮膜パターンの膜質の均一性が高くなることと、の少なくとも1つを指す。
また、この第2の改質パターンに従って樹脂基材の表面を改質し、無電解めっきを行うと、改質された部分にめっき皮膜が析出することにより、第2のめっき皮膜パターンが形成されうる。この第2のめっき皮膜パターンは、第1のめっき皮膜パターンに隣接するように間隔を受けて設けられ、第1のめっき皮膜パターンの析出精度を改善させることを主目的としている。このように、所定の改質パターンは、第1のめっき皮膜パターンに対応する第1の改質パターンと、第2のめっき皮膜パターンに対応する第2の改質パターンと、を含んでいる。
上述の通り、本願発明者は、微細なめっき皮膜パターンに従って樹脂基材を改質して無電解めっきを行った場合、めっき皮膜パターンの周辺部においてめっき皮膜が十分に析出しないことを見出した。また、本願発明者は、このような現象はめっき皮膜パターンが微細になるほど顕著になることも見出した。例えば、線幅及び間隔が同じになるように複数の平行な線で構成されたストライプ状のめっき皮膜パターンを設けようとする場合、線幅及び間隔(L/S)が100μm以下になるとこのような現象が発生し、10μm以下になるとこのような現象が顕著になることが見出された。
この現象の原因は明確ではないが、本願発明者はその原因を以下のように考えている。すなわち、無電解めっきにおいては、改質部分において還元剤が分解されて改質部分に負電荷が供給され、金属イオンがこの負電荷に引き寄せられて還元され析出する。ここで、改質パターンの中央部においては周囲(例えば一定範囲内)にある改質部分が多いため、周囲に蓄積される負電荷(積算帯電量)も多くなり、電界集中のために金属イオンが引き寄せられやすくなる。一方で、改質パターンの周辺部においては周囲(例えば一定範囲内)にある改質部分が中央部と比較して少ないため、周囲に蓄積される負電荷(積算帯電量)が少なくなり、金属イオンが引き寄せられにくくなる。このために、改質パターンの周辺部においては中央部よりもめっきが成長しにくくなり、これがめっき皮膜パターンの膜厚に偏りが出る原因であると考えられた。
本願発明者は、さらに、第2の改質パターンを用いることによりこのような現象を解消できることを見出した。すなわち、樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように設計されためっき皮膜パターン(以下、第1のめっき皮膜パターン)を析出させるために、第1のめっき皮膜パターンに対応する第1の改質パターンに従って改質を行う。この際に、さらに第1の改質パターンに隣接する第2の改質パターンに従う改質も行う。このような方法によれば、第2の改質パターンに従って析出した第2のめっき皮膜パターンの膜厚が薄くなるかもしれず、又は第2のめっき皮膜パターンは析出しないかもしれない。しかしながら、析出した第1のめっき皮膜パターンの膜厚は均一になることが見出された。このために、本実施形態においては、改質工程において、第1のめっき皮膜パターンに対応する第1の改質パターンと、第2のめっき皮膜パターンに対応する第2の改質パターンと、を含む所定の改質パターンに従って改質が行われる。
第1のめっき皮膜パターンとは、樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように設計されためっき皮膜パターンである。第1のめっき皮膜パターンは、特定の機能を有する部品を製造するために樹脂基材上に形成され、この機能を果たすために用いられる。例えば、配線板を製造する場合、第1のめっき皮膜パターンは回路として用いられる。また、静電容量タッチパネル用の導電膜を製造する場合、第1のめっき皮膜パターンは電極として用いられる。一実施形態において、第1のめっき皮膜パターン上には電子部品が実装される。
第2のめっき皮膜パターンとは、第1のめっき皮膜パターンに隣接するように間隔を空けて設けられており、第1のめっき皮膜パターンの析出精度を改善させることを主目的としている。第2のめっき皮膜パターンは、第1のめっき皮膜パターンが均一に析出するように設けられるが、一実施形態において第2のめっき皮膜パターンは第1のめっき皮膜パターンが発揮する機能とは無関係に設けられる。一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン上には電子部品が実装されない。
本実施形態において使用される改質パターンは、以下のように設定することができる。まず、第1の改質パターンに従って改質を行い無電解めっきを行うことにより形成される第1のめっき皮膜パターンが樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように、第1のめっき皮膜パターンに対応する第1の改質パターンを設計する。次に、第1の改質パターンに隣接するように間隔を空けて設けられる第2の改質パターンを設計する。こうして、第1の改質パターン及び第2の改質パターンを含む改質パターンを設定することができる。
図1は、本実施形態で形成されるめっき皮膜の例を示す。図1(A)は、本実施形態に係る樹脂製品100の一例を示す。樹脂製品100は、樹脂基材110と、めっき皮膜とを有しており、めっき皮膜は、第1のめっき皮膜パターン120及び第2のめっき皮膜パターン130を含んでいる。なお、以下ではめっき皮膜の構造についてより詳しく説明する。一方、改質パターンの構造は、めっき皮膜と同様であるから、説明を省略する。例えば、改質パターンは、第1のめっき皮膜パターン120に対応する形状の第1の改質パターンと、第2のめっき皮膜パターン130に対応する形状の第2の改質パターンと、を含むことができる。
図1(A)において、めっき皮膜は12本の平行な細線状のめっき皮膜で構成されており、それぞれの細線の幅(L)は10μm、間隔(S)も10μmである。第1のめっき皮膜パターン120は、これらの12本の細線のうち中央の10本を含み、第2のめっき皮膜パターン130は、これらの12本の細線のうち両端の2本を含む。このように、第2のめっき皮膜パターン130は、第1のめっき皮膜パターン120に隣接している。
図1(A)に示すように、一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130は、第1のめっき皮膜パターン120の縁部に沿って隣接する。ここで、めっき皮膜パターンの縁部とは、めっき皮膜パターンを構成するめっき皮膜の少なくとも一部の縁部を指す。すなわち、図1(A)において、第2のめっき皮膜パターン130を構成する左側の細線の右側縁部は、第1のめっき皮膜パターン120を構成する最も左側の細線121の左側縁部に沿って隣接している。
また、図1(A)に示すように、一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130は、少なくとも一部が第1のめっき皮膜パターン120の外周に沿って隣接する。第1のめっき皮膜パターン120の外周とは、第1のめっき皮膜パターン120の端部境界のうち、第1のめっき皮膜パターンの他の部分の端部境界と離れているものを指す。例えば、第1のめっき皮膜パターン120の外周は、第1のめっき皮膜パターンの他の部分から所定距離以上、例えば100μm以上、離れているものでありうる。また、第1のめっき皮膜パターン120の外周は、第1のめっき皮膜パターンの他の部分とは樹脂基材表面を介して対向していないものでありうる。図1(A)において、第1のめっき皮膜パターン120の外周は、最も左側の細線121の左側縁部、最も右側の細線123の右側縁部、全ての細線の上側縁部、及び全ての細線の下側縁部を指す。図1(A)の例では、第2のめっき皮膜パターン130は、第1のめっき皮膜パターン120を挟むように配置されている。
図1(A)に示すように、一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130は、第1のめっき皮膜パターン120の外周に沿って隣接する細線を含む。本発明者の検討によれば、第1のめっき皮膜パターン120の外周に沿って隣接する1本の細線を設けるだけで、この細線と隣接する第1のめっき皮膜パターン120の周辺部においても十分な厚さのめっき皮膜を得ることができる。細線の幅は特に限定されず、どのような幅であっても効果を得ることができるが、一実施形態においては1mm以下であり、別の実施形態においては100μm以下であり、さらなる実施形態においては20μm以下である。一方、一実施形態において細線の幅は1μm以上である。
図1(A)に示すように、第2のめっき皮膜パターン130が、第1のめっき皮膜パターン120の外周の全てに隣接することは必須ではない。図1(A)において、第1のめっき皮膜パターン120に含まれる中央の細線122の両端部においても周囲の帯電量は少ない。しかしながら、めっき皮膜の形成が開始されると負電荷が細線122の中央部から供給されるため、両端部においてもめっきの析出速度はあまり変わらないものと考えられる。一方、第1のめっき皮膜パターン120に含まれる左端の細線121及び右端の細線123は、どの部分においても周囲の帯電量が少ないため、第2のめっき皮膜パターン130がなければめっきの析出速度が遅くなると考えられる。
このように、一実施形態において、第1のめっき皮膜パターン120は外周に沿って延びる細線を含み、このような細線が十分に析出するように、第2のめっき皮膜パターン130はこの細線に隣接して配置された細線を含む。一実施形態において、第1のめっき皮膜パターン120が有する外周に沿って延びる細線と比べて、この皮膜パターン120の細線に隣接して配置された皮膜パターン130の細線は、十分な効果が得られるように、同じ長さを有するか又は長い。また、一実施形態において、第1のめっき皮膜パターン120は外周に沿って延びておりかつ外周に沿っていないめっき皮膜からは離れている細線を含み、第2のめっき皮膜パターン130はこの細線に隣接して配置された細線を含む。
もっとも、第2のめっき皮膜パターン130の配置方法は、その一部が第1のめっき皮膜パターンの外周に沿って隣接していれば、特に限定されない。例えば、図1(B)に示すように、第2のめっき皮膜パターン130が、第1のめっき皮膜パターン120と直交する方向に延び、第1のめっき皮膜パターン120を挟む2本の細線をさらに含んでいてもよい。
図1(C)は、本実施形態に係る樹脂製品100の別の一例を示す。図1(B)において、第1のめっき皮膜パターン120は幅10μmの細線及び矩形皮膜で構成されている。また、幅10μmの4本の細線で構成される第2のめっき皮膜パターン130が、第1のめっき皮膜パターン120の外周に沿って隣接している。第2のめっき皮膜パターン130を構成するそれぞれの細線の長さは、第1のめっき皮膜パターン120の外周の長さと一致又はほぼ一致している。
図1(D)は、本実施形態に係る樹脂製品100のさらなる別の一例を示す。図1(D)に示すように、一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130は、少なくとも一部が第1のめっき皮膜パターン120の内周に沿って隣接する。第1のめっき皮膜パターン120の内周とは、第1のめっき皮膜パターン120の端部境界のうち、外周ではないものを指す。図1(D)において、細線124の右側縁部、及び細線125の左側縁部は、第1のめっき皮膜パターン120の内周に含まれる。そして、図1(D)において、第2のめっき皮膜パターン130の一部である細線131及び細線132は、細線124及び細線125に沿って、すなわちめっき皮膜パターン120の内周に沿って隣接している。
図1(E)は、本実施形態に係る樹脂製品100のさらなる別の一例を示す。図1(E)においても、第2のめっき皮膜パターン130は、少なくとも一部が第1のめっき皮膜パターン120の内周に沿って隣接している。すなわち、第2のめっき皮膜パターン130の一部であるめっき皮膜133は、細線126〜129に沿って、すなわちめっき皮膜パターン120の内周に沿って隣接している。
一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130は、100μm以内の間隔で第1のめっき皮膜パターン120の縁部に沿って配置されている。第2のめっき皮膜パターンが第1のめっき皮膜パターンに十分に近いことにより、第1のめっき皮膜パターンの周辺部において膜厚が薄くなることを防ぐことができる。第2のめっき皮膜パターンは、第1のめっき皮膜パターンと、一実施形態においては50μm以内に隣接しており、他の実施形態においては20μm以内に隣接しており、さらなる実施形態においては10μm以内に隣接している。一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130は、一定の間隔を空けて第1のめっき皮膜パターン120の縁部に沿って配置されている。
本実施形態の効果がよりよく得られるように、第1のめっき皮膜パターン120は、一実施形態において幅100μm以下の細線を有しており、さらなる実施形態において幅10μm以下の細線を有している。上述のように、細線を有する第1のめっき皮膜パターン120を設ける場合に膜厚が不均一になる傾向があるが、第2のめっき皮膜パターン130を上記の間隔を開け設け、電界集中効果を得ることにより、膜厚が不均一になることを防止することができる。また、一実施形態において、第1のめっき皮膜パターン120は、外周に沿って延びる細線を含み、この細線の幅は一実施形態において100μm以下であり、さらなる実施形態において10μm以下である。
以下、このような第1の改質パターン及び第2の改質パターンを含む改質パターンに従って改質を行ってから無電解めっきを行うことにより、第1のめっき皮膜パターン120を設ける方法について、図2のフローチャートを参照しながら詳しく説明する。
(改質工程)
改質工程(S210)においては、樹脂基材110の表面の一部分が、所定の改質パターンに従ってめっきが析出しやすくなるように選択的に改質される。この工程によれば、樹脂基材全体に対して無電解めっき処理を行った場合、すなわち樹脂基材を無電解めっき液に浸漬した場合に、樹脂基材110の表面の改質された部分に選択的に無電解めっき皮膜を形成させることができる。本実施形態においては、前述したように、所定の改質パターンに従って、樹脂基材110の表面のめっき皮膜を設ける部分が改質される。本実施形態において用いられる所定の改質パターンは、これらの第1の改質パターン及び第2の改質パターンを含んでいる。そして、所定の改質パターンに従う改質を行うことにより、第1の改質パターンに従う改質及び第2の改質パターンに従う改質が行われる。
樹脂基材110の種類は特に限定されないが、例えばポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル等のビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素系樹脂又は液晶ポリマー樹脂等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、シクロオレフィンポリマー等の環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。樹脂基材110は、2種以上の樹脂の混合物により構成されていてもよい。
樹脂基材110の形状は特に限定されない。例えば、樹脂基材110はフィルム状でありうる。フィルム状の樹脂基材110の厚さは特に限定されないが、例えば10μm以上1.0mm以下であってもよい。
樹脂基材110の改質は、樹脂に対する無電解めっきの前処理として既に用いられている様々な方法により行うことができる。改質方法としては、光励起アッシング処理、プラズマアッシング処理、紫外線照射、クロム酸等による酸処理、及び水酸化ナトリウム等によるアルカリ処理等が挙げられるが、これらには限定されない。
本実施形態においては、樹脂基材110の表面のうち、無電解めっき皮膜を析出させる部分が選択的に改質される。例えば紫外線照射による選択的な改質は、例えば、所定の改質パターンに対応する紫外線透過部を有するマスクを介して紫外線を照射することにより、所望の部分に選択的に紫外線を照射して改質を行うことができる。マスクとしては、例えば、石英基板上にクロムがパターニングされた石英クロムマスク、又は開口部を有する金属板であるメタルマスク等を用いることができる。また、溶液処理により改質を行う場合には、所定の改質パターンに対応した開口を有するマスクを樹脂基材110上に貼り付けて溶液に浸漬することにより、所望の部分を選択的に改質することができる。マスクとしては、例えばフォトリソグラフィー法を用いることで樹脂基材110上に形成された、パターン化されたフォトレジストを用いることができる。
本実施形態では、選択的な改質を容易に行うことができる紫外線照射により、改質を行う方法が採用される。具体的には、樹脂基材110の表面の一部分に、243nm以下の波長を有する紫外線が照射され、こうして、樹脂基材110の表面が改質される。紫外線は、酸素とオゾンとの少なくとも一方を含む雰囲気下で紫外線を照射することができる。酸素を含む雰囲気下においては、243nm以下の波長を有する紫外線により、雰囲気中の酸素分子が分解されて、オゾンが発生する。更にオゾンが分解する過程で活性酸素が発生する。こうして発生した活性酸素が、同様に紫外線によって活性化された樹脂基材110の表面と反応して、樹脂基材110の表面が酸化されることにより、樹脂基材110の表面にカルボキシル基等の親水性基が形成される。このようにして、樹脂基材110の表面が、触媒イオンまたは樹脂基材110と触媒イオンを結合させるバインダー材を吸着しやすいように改質されると考えられる。
改質原理を更に詳細に述べる。特定波長のフォトンのエネルギーは次の式で表せる。
E=Nhc/λ(KJ・mol−1
N=6.022×1023mol−1(アボガドロ数)
h=6.626×10−37KJ・s(プランク定数)
c=2.988×10m・s−1(光速)
λ=光の波長(nm)
ここで、酸素分子の結合エネルギーは490.4KJ・mol−1である。フォトンのエネルギーの式から、この結合エネルギーを光の波長へと換算すると約243nmとなる。このことは、雰囲気中の酸素分子は、波長243nm以下の紫外線を吸収し分解することを示している。これによりオゾンOが発生する。さらに、オゾンが分解する過程で活性酸素が発生する。このとき、波長310nm以下の紫外線が存在すると、効率よくオゾンが分解され、活性酸素が発生する。さらには、波長254nmの紫外線がオゾンを最も効率よく分解する。
+hν(243nm以下)→O(3P)+O(3P)
+O(3P)→O(オゾン)
+hν(310nm以下)→O+O(1D)(活性酸素)
O(3P):基底状態酸素原子
O(1D):励起酸素原子(活性酸素)
具体的には、波長243nm以下の紫外線を照射すると、雰囲気中の酸素は分解されてオゾンが生成する。さらに、オゾンが分解する過程で活性酸素が発生する。また、樹脂基材110の表面において、樹脂基材110を構成する分子中の結合も切断される。このとき、樹脂基材110を構成する分子と活性酸素とが反応し、樹脂基材110の表面が酸化され、すなわち樹脂基材110の表面にC−O結合、C=O結合、C(=O)−O結合(カルボキシル基の骨格部分)等が形成される。このような親水性基は、樹脂基材110とめっき皮膜との化学的吸着性を増大させる。また、樹脂基材110表面の酸化により、特にめっきの前処理を行った後に微細な粗面が形成されるため、投錨効果により樹脂基材110とめっき皮膜との物理的吸着性が増大する。さらに、改質された部分については、無電解めっきを行う場合に触媒イオンまたは樹脂基材110と触媒イオンを結合させるバインダーを選択的に吸着させることができる。
一実施形態においては、243nm以下の主波長を有する紫外線が照射される。主波長とは、強度が極大となる波長であって、その強度が、強度が最大となる波長における強度の10%以上であるもののことをいう。
このような紫外線は、継続的に紫外線を放射する紫外線ランプ又は紫外線LED等を用いて照射することができる。紫外線ランプの例としては、低圧水銀ランプ及びエキシマランプ等が挙げられる。低圧水銀ランプは、波長185nm及び254nmの紫外線を照射することができる。また、参考として、大気中で使用できるエキシマランプの例を以下に挙げる。エキシマランプとしては、一般的にはXeエキシマランプが用いられている。
Xeエキシマランプ :波長172nm
KrBrエキシマランプ:波長206nm
KrClエキシマランプ:波長222nm
紫外線を樹脂基材110へと照射する際には、照射量が所望の値となるように、紫外線の照射が制御される。照射量は、照射時間を変えることにより制御することができる。また、照射量は、紫外線ランプの出力、本数、又は照射距離等を変えることにより制御することもできる。
一実施形態において、より短い時間で十分にめっきを析出させる観点から、改質工程における紫外線の強度は、243nm以下の波長において、0.1mW/cm以上、又は0.5mW/cm以上である。また、10mW/cm以下、又は5mW/cm以下である。また、改質工程における紫外線の照射量は、243nm以下の波長において、400mJ/cm以上、810mJ/cm以下である。例えば、波長185nmにおいて紫外線の照射強度が1.35mW/cmである一実施形態において、紫外線の照射時間は、十分に改質させる観点から5分間以上である。一方、一実施形態において、生産性を向上させる観点から、紫外線の照射時間は15分間以下である。
もっとも、めっきの析出条件は、めっき液の種類、樹脂の種類、樹脂表面の汚染度、めっき液の濃度、温度、pH、及び経時劣化、並びに紫外線ランプの出力の変動等により変化する。したがって、本明細書に記載された条件を参考に、紫外線が照射された部分にのみ選択的にめっきが析出するように、紫外線ランプからの照射量を適宜決定すればよい。
また、紫外線源として紫外線レーザを用いることもできる。この場合、ライン状に整形されたレーザ光を改質パターンに従うマスクを介して照射する方法や、マスクを用いずに改質パターンに従って樹脂基材110をレーザで走査する方法を用いることができる。レーザ光は直進性が良好であるため、精度良くパターン状に改質を行うことができる。
必要に応じて、紫外線ランプ又は紫外線LED、及び紫外線レーザを併用してもよい。例えば、無電解めっき皮膜を析出させる部分を紫外線レーザで照射した後に、樹脂基材110全体に対して紫外線ランプ又は紫外線LEDを照射してもよい。この場合、無電解めっき皮膜を析出させる部分は無電解めっき皮膜が析出する程度に改質され、その他の部分は無電解めっき皮膜が析出しない程度にしか改質されないように、紫外線レーザ、紫外線ランプ及び紫外線LEDの照射量が制御される。このように、紫外線ランプ又は紫外線LED、及び紫外線レーザを併用する具体的な例としては、特許文献1に記載の方法を用いることができる。
(めっき工程)
めっき工程(S220)においては、改質工程において一部分が改質された樹脂基材110に無電解めっきが行われる。こうして、樹脂基材110の表面のうち、改質された一部分に選択的にめっき皮膜が析出し、こうして第1のめっき皮膜パターン120が形成される。また、同時に第2のめっき皮膜パターン130を形成することができる。もっとも、改質工程において第2の改質パターンに従って改質を行ったのは、第1のめっき皮膜パターン120を十分な厚さで析出させるためである。すなわち、めっき工程において第2の改質パターンに従う第2のめっき皮膜パターン130を形成することは必須ではない。
無電解めっきは、樹脂に対する無電解めっきにおいて既に用いられている方法と同様の方法を用いることができる。例えば、めっき工程はJCU社製Cu−Niめっき液セット「AISL」等の無電解めっき液セットを用いて行うことができる。
本実施形態の方法によれば、十分な厚さの均一な第1のめっき皮膜パターン120を得ることができる。紫外線により樹脂基材110を改質する一実施形態においては、改質部分にはナノレベルの凹凸が生じているため、析出した第1のめっき皮膜パターン120と樹脂基材110との間の投錨効果により高い密着が得られる。
具体的な無電解めっきの方法については、特に限定されない。採用可能な無電解めっきの例としては、ホルマリン系無電解めっき浴を用いた無電解めっき、及び析出速度は遅いが取り扱いが容易である次亜リン酸を還元剤として用いた無電解めっき等が挙げられる。また、めっき皮膜の膜厚を増加させるために、めっき皮膜が形成された樹脂基材110に対してさらに電解めっきを行ってもよい。電解めっきの具体的な方法は特に限定されない。
一実施形態において、無電解めっきは以下の方法で行うことができる。
1.樹脂基材をアルカリ溶液に浸漬し、脱脂を行い、親水性を高める。
2.カチオンポリマーのような、樹脂基材と触媒イオンとのバインダーを含有する溶液に樹脂基材を浸漬する。
3.樹脂基材を触媒イオン入りの溶液に浸漬する。
4.樹脂基材を還元剤を含有する溶液に浸漬し、触媒イオンを還元及び析出させる。
5.樹脂基材を無電解めっき液に浸漬し、析出した触媒上にめっきを析出させる。
別の実施形態において、例えばカチオン性パラジウム触媒イオン等の適切な触媒イオンを選択することにより、バインダーを含有する溶液に樹脂基材を浸漬する工程を省略することができる。具体例としては、特開2015−057515号公報に記載の方法が挙げられる。
上記の工程により、樹脂基材110と、樹脂基材110の表面に設けられた第1のめっき皮膜パターン120と、を有する樹脂製品100が得られる。樹脂製品100は、樹脂基材110の表面に設けられた第2のめっき皮膜パターン130をさらに有していてもよい。ここで、第1のめっき皮膜パターン120は、樹脂製品の用途に応じた所望の機能を発揮するように樹脂基材110の表面に設けられており、均一な厚さを有している。ここで、第1のめっき皮膜パターン120が均一な厚さを有しているとは、端部を除く内部における第1のめっき皮膜パターン120の厚さの変動が±10%未満であることをいう。また、第2のめっき皮膜パターン130は、第1のめっき皮膜パターン120の外周に沿って隣接し、樹脂基材110の表面に設けられる。一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130の厚さは、第1のめっき皮膜パターン120と同等以下であり、第1のめっき皮膜パターン120より薄くてもよい。第2のめっき皮膜パターン130は、図1(A)に示すように第1のめっき皮膜パターン120の周辺部に存在する場合に薄くなる傾向にある。一方、第2のめっき皮膜パターン130は、図1(E)に示すめっき皮膜133のように、第1のめっき皮膜パターン120の内部に存在する場合には第1のめっき皮膜パターン120と同程度の厚さになる傾向にある。
例えば、樹脂基材110上に所望の配線パターンに従う第1のめっき皮膜パターン120を形成することにより、樹脂製品100を作製することができる。このような樹脂製品100は、例えば、配線板、導電膜、透明導電膜、ディスプレイ用電極、タッチパネル用電極、太陽電池用電極、電磁波シールド、又はアンテナ等として用いることができる。
上述のように、第1のめっき皮膜パターン120は樹脂製品の用途に応じた所望の機能を発揮するように設けられる一方、第2のめっき皮膜パターン130は第1のめっき皮膜パターンの析出精度を改善させることを主目的としている。例えば、一実施形態において、樹脂製品100は配線板であり、第1のめっき皮膜パターン120は回路として用いられ、第2のめっき皮膜パターン130は回路として用いられない。また、一実施形態において、樹脂製品100は配線板であり、第1のめっき皮膜パターン120は実装される電子部品との接続部を有し、第2のめっき皮膜パターン130は実装される電子部品との接続部を有さない。もっとも、第2のめっき皮膜パターン130は、シールド又は放熱部として用いられてもよい。また、第2のめっき皮膜パターンが、アース、シールド、又は放熱部との接続部を有していてもよい。一実施形態において、第2のめっき皮膜パターン130は、熱を伝える又は電磁波を吸収する等の電気信号を伝える以外の用途で用いることができる。このように、第2のめっき皮膜パターンは、膜厚が薄くても効果が得られる用途で用いることができる。また、さらなる一実施形態において、樹脂製品100は電子部品が実装された基板であり、1以上の電子部品をさらに備えている。そして、第1のめっき皮膜パターン120は電子部品を介して又は電子部品を介さずに互いに接続されており、第2のめっき皮膜パターン130は第1のめっき皮膜パターン120とは電子部品を介して接続されていない。このように、第2の改質パターン及び第2のめっき皮膜パターンは、第1の改質パターン及び第1のめっき皮膜パターンとは異なり、電気信号を伝えることを目的としない、又は第1のめっき皮膜パターンの用途とは異なる、ダミーパターンでありうる。
[実施例1]
[改質工程]
樹脂基材としては、シート状のシクロオレフィンポリマー(日本ゼオン株式会社製,ゼオノアフィルムZF−16,厚さ100μm)を用いた。
まず、JCU社製Cu−Niめっき液セット「AISL」を使用して、樹脂基材に対してアルカリ前処理を行い、その後純水中で洗浄した。
次に、紫外線マスクを樹脂基材上にセットし、紫外線マスクを介して紫外線を照射した。紫外線マスクは、紫外線不透過部と、所定のパターンを有する紫外線透過部と、を有する。本実施例で用いた紫外線マスクが有する紫外線透過部は、幅5μmのスリット状であった。この紫外線マスクを介して紫外線を照射することにより、樹脂基材表面の幅5μmのライン状領域に紫外線が照射され、この領域が改質される。本実施例においては、紫外線マスクと樹脂基材とを密着させ、紫外線マスクと樹脂基材を同時に移動させながら紫外線を照射することにより、樹脂基材上の12本のライン状領域を紫外線により改質した。それぞれのライン状領域は、5μmの間隔を空けて平行に並んでいた。
本実施例で紫外線の照射に用いた紫外線レーザの詳細について以下に示す。
コヒレントジャパン社製LPXpro305(波長193nm)
出力:120mJ、周波数:50Hz
1つのライン状領域に対して25shot×9回露光
次に、特許文献1に記載の方法に従って、紫外線レーザが照射されたライン状領域にめっきが析出しやすくなるように、樹脂基材のライン状領域を含む面全体に紫外線ランプからの紫外線を照射した。具体的には、本実施例で用いた紫外線ランプ(低圧水銀ランプ)の詳細について以下に示す。具体的には、樹脂基材に対して、サムコ社製UV−300(低圧水銀ランプ、主波長185nm)を用いて、照射面における照度が1.35mW/cm(185nm)の紫外線を、紫外線ランプから3.5cm離して3.5分間照射した。
[めっき工程]
次に、JCU社製めっき液セット「AISL」及び「ELFSEED」を使用して、樹脂基材に対して無電解めっきを行った。具体的には、表1に示す順序で各試薬を用いて処理を行った。各工程の終了後には水洗を行った。
Figure 2018204075
表1に示す工程に従って無電解めっきを行ったところ、中央の10本のライン状領域のそれぞれに、均一な厚さ及び幅を有するライン状のめっき皮膜が形成された。一方で、両端1本ずつのライン状領域のそれぞれに形成されたライン状のめっき皮膜は、他の10本に比べて、厚さが薄く、幅も細いことが確認された。
このように、本実施例においては、中央の10本のライン状のめっき皮膜(第1のめっき皮膜パターンに対応)で構成されるめっき皮膜パターンの外周に沿って隣接するようにダミーパターン(第2のめっき皮膜パターンに対応し、本実施例においては、両端1本ずつのライン状のめっき皮膜)が設けられた。そして、このようなダミーパターンを設けることにより、中央の10本のライン状のめっき皮膜で構成されるめっき皮膜パターンを均一な厚さにできることが確認された。一方で、両端の1本ずつのライン状のめっき皮膜は、中央の10本のライン状のめっき皮膜よりも厚さが薄いことが確認され、すなわち12本のライン状のめっき皮膜は均一な厚さを有していないことが確認された。この実験結果からは、このようなダミーパターンを設けなかったとしたら、10本のライン状のめっき皮膜のうち両端の2本の厚さが本実施例と同様に薄くなってしまうであろうことが、容易に理解できる。
100 樹脂製品
110 樹脂基材
120 第1のめっき皮膜パターン
130 第2のめっき皮膜パターン
S210 改質工程
S220 めっき工程

Claims (11)

  1. 表面にめっき皮膜を有する樹脂製品の製造方法であって、
    樹脂基材の表面の一部分を所定の改質パターンに従ってめっきが析出しやすくなるように改質する改質工程と、
    前記樹脂基材に対して無電解めっきを行うことにより、改質された前記樹脂基材の表面の一部分にめっき皮膜を析出させるめっき工程と、
    を有し、
    前記めっき皮膜は、前記樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように設計された第1のめっき皮膜パターンを含み、
    前記所定の改質パターンは、前記第1のめっき皮膜パターンに対応する第1の改質パターンと、前記第1の改質パターンに隣接するように間隔を空けて設けられた第2の改質パターンと、を含む、製造方法。
  2. 前記第2の改質パターンは、100μm以内の間隔で前記第1の改質パターンの縁部に沿って設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記めっき皮膜は、前記第2の改質パターンに対応する第2のめっき皮膜パターンを含み、
    前記第2のめっき皮膜パターン上には電子部品を実装しないように、前記第1のめっき皮膜パターン上に電子部品を実装する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記第1のめっき皮膜パターンが前記機能を発揮するように第1の改質パターンを設計し、前記第1の改質パターンに沿って隣接するように前記第2の改質パターンを設計することを含む、前記所定の改質パターンの設定工程をさらに含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記改質工程において、前記樹脂基材の表面の前記一部分に243nm以下の波長を有する紫外線を照射することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 樹脂基材と、
    樹脂製品の用途に応じた機能を発揮するように前記樹脂基材の表面に設けられた均一な厚さのめっき皮膜である第1のめっき皮膜パターンと、
    前記樹脂基材の表面に、前記第1のめっき皮膜パターンに隣接するように間隔を空けて設けられた第2のめっき皮膜パターンと、
    を備えることを特徴とする樹脂製品。
  7. 前記第2のめっき皮膜パターンは、100μm以内の間隔で前記第1のめっき皮膜パターンの縁部に沿って設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の樹脂製品。
  8. 前記第2のめっき皮膜パターンは、前記第1のめっき皮膜パターンよりも膜厚が同等か又は薄いことを特徴とする、請求項6又は7に記載の樹脂製品。
  9. 前記樹脂製品は配線板であり、前記第1のめっき皮膜パターンは回路として用いられ、前記第2のめっき皮膜パターンは回路として用いられない、請求項6から8のいずれか1項に記載の樹脂製品。
  10. 前記樹脂製品は配線板であり、前記第1のめっき皮膜パターンは実装される電子部品との接続部を有し、前記第2のめっき皮膜パターンは実装される電子部品との接続部を有さない、請求項6から9のいずれか1項に記載の樹脂製品。
  11. 前記樹脂製品は電子部品が実装された基板であり、1以上の電子部品をさらに備え、前記第1のめっき皮膜パターンは前記電子部品を介して又は前記電子部品を介さずに互いに接続されており、前記第2のめっき皮膜パターンは前記第1のめっき皮膜パターンとは前記電子部品を介して接続されていない、請求項6から10のいずれか1項に記載の樹脂製品。
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