JP2018203620A - 水系ゲル状化粧料組成物 - Google Patents

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秀之 八巻
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友美 黒宮
千加子 市川
Chikako Ichikawa
千加子 市川
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Toshiaki Ito
寿朗 伊藤
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Abstract

【課題】水系ゲル状化粧料組成物であって、一度ゲル化した後、100℃未満の温度で再溶解し、容器へ充填した後、容器内で再度ゲル化することができる水系ゲル状化粧料組成物の提供。【解決手段】水系ゲル状化粧料組成物であって、(A)ジェランガムと、(B)ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩と、(C)水系媒体とを含み、前記成分(A)の前記成分(C)に対する質量比が0.1〜1.0質量%の範囲であり、前記成分(B)の前記成分(C)に対する質量比が20mM〜80mMの範囲であり、100℃未満の温度で熱可逆性を有する化粧料組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、100℃未満の温度で熱可逆性を有する水系ゲル状化粧料組成物に関する。
ジェランガムはエロデア属の水草から分離したSphingomonas elodea 60によって産生する微生物多糖類であり、カチオンと反応してゲル化することが知られている。また、ジェランガムのゲルは、カチオンの種類によって熱可逆性などの熱的挙動が異なることが知られている(非特許文献1)。
ジェランガムは、食品用ゲル化剤として汎用されているが、ジェランガムのゲルは透明性に優れていることから、近年、化粧品分野でもその利用が検討されている。
例えば、特開2004−292375号公報(特許文献1)では、ジェランガム、カチオン、水、グリセリン及び粉末を含む水系固形化粧料が提案されている。ここでは、二価のカチオンが少量で水系固形化粧料の硬度を高めることができる点で好ましいことが記載されている。
また、特開2011−251956号公報(特許文献2)では、熱可逆性多糖、保湿剤、皮膚軟化剤及び粉末相を含むペーストを固化ないしゼリー状にした後、これを熱処理して水分を除去することにより固形コンパクト粉末化粧品が得られることが記載されている。同公報の実施例では、熱可逆性多糖の例としてジェランガムを用いてペーストを得た後、該ペーストに塩化カルシウムを加えてゲル化させることが記載されている。
これらの文献に記載された化粧品は、ジェランガムをゲル化剤として利用したものであるが、ジェランガムのゲルが有する熱可逆性を利用することについては着目されていない。
特開2004−292375号公報 特開2011−251956号公報
New Food Industry 1998, Vol. 40, No.5, p.51-66
化粧品製剤は、製造後、各種品質確認を行った上で容器へ充填することが一般的に行われている。これら一連の工程を考慮すると、一度ゲル化させた化粧品製剤を100℃未満の温度で再溶解し、容器へ充填した後、容器内で再度ゲル化できることが望ましい。
このような状況下、100℃未満の温度で熱可逆性を有する水系ゲル状化粧料組成物の提供が求められている。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、ゲル化剤として、ジェランガムと、ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩とを含む水系ゲル状組成物が100℃未満の温度で熱可逆性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示す水系ゲル状化粧料組成物及びその製造方法に係るものである。また、本発明は、一旦、水系ゲル状化粧料組成物を製造した後、100℃未満の温度でゾル化させて容器へ充填し、容器内で再度ゲル化させることを含む、化粧料組成物の容器への充填方法に係るものである。
[1]水系ゲル状化粧料組成物であって、
(A)ジェランガムと、
(B)ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩と、
(C)水系媒体と
を含み、
前記成分(A)の前記成分(C)に対する質量比が0.1〜1.0質量%の範囲であり、前記成分(B)の前記成分(C)に対する質量比が20mM〜80mMの範囲であり、100℃未満の温度で熱可逆性を有する化粧料組成物。
[2]前記ジェランガムが、脱アセチル化ジェランガム(low acyl gellan gum)である、[1]に記載の化粧料組成物。
[3]前記塩が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムからなる群から選択される、[1]又は[2]に記載の化粧料組成物。
[4]50℃〜90℃の範囲にゾル−ゲル転移温度を有する、[1]から[3]のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
[5]前記成分(A)を前記成分(C)中で加熱溶解した後、前記成分(B)の存在下、前記溶液を冷却することによって得られるゲルを含むものである、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
[6]O/W系エマルションの形態である、[1]から[5]のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
[7]スキンケア又はメイクアップのためのものである、[1]から[6]のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
[8][1]から[7]のいずれか一項に記載の化粧料組成物を皮膚に適用することを含む、スキンケア又はメイクアップのための化粧方法。
[9][1]から[7]のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法であって、
(a)ジェランガムと、ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩とを水系媒体中で加熱溶解して水相混合物を得る工程と、
(b)工程(a)で得られた水相混合物を冷却してゲルを形成する工程と
を含む、方法。
[10][1]から[7]のいずれか一項に記載の化粧料組成物を製造した後、100℃未満の温度でゾル化させて容器へ充填し、容器内で再度ゲル化させることを含む、化粧料組成物の容器への充填方法。
本発明によれば、100℃未満の温度で熱可逆性を有する水系ゲル状化粧料組成物が得られる。また、本発明によれば、化粧料組成物を製造した後、100℃未満の温度でゾル化させて容器へ充填し、容器内で再度ゲル化させる、化粧料組成物の容器への新たな充填方法が提供される。
以下、本発明の水系ゲル状化粧料組成物及びその製造方法、化粧料組成物の容器への充填方法等について詳細に説明する。
1.水系ゲル状化粧料組成物
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、
(A)ジェランガムと、
(B)ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩と、
(C)水系媒体と
を所定の量比で含むことを特徴の一つとしている。
本発明では、ジェランガム(成分(A))と、ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩(成分(B))と、水系媒体(成分(C))とを所定の量比で組み合わせることにより、100℃未満の温度で熱可逆性を有する水系ゲル状化粧料組成物を得ることができる。
ジェランガムは透明性及び安全性に優れるうえに、低濃度で効率よく流動性のないゲル状物を得ることができる。このため、本発明ではゲル化剤としてジェランガムを用いることにより、べたつきが生じるなどの使用感触への影響を抑えながら、所望の水系ゲル状製剤を得ることができる。
また、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、100℃未満の温度で熱可逆性を有するため、水系ゲル状化粧料組成物を製造し、各種品質確認を行った後、溶解させて容器へ充填し、容器内で再度ゲル化させることができる。このため、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、一般的な化粧品製剤の一連の製造工程において有利な特性を有することができる。
本発明に用いられるジェランガム(成分(A))は、脱アセチル化した脱アセチル化ジェランガム(low acyl gellan gum)と、アセチル基及びグリセリル基が残存しているネイティブ型ジェランガム(high acyl gellan gum)に分けられる。脱アセチル化ジェランガムとネイティブ型ジェランガムの構造は次式で示したとおりである。

式中、Mは、金属カチオンであり、nは200〜3000である。
これらの中でも、本発明においては、加熱した際により低い粘度となる流動性の点から、脱アセチル化ジェランガムを用いることが好ましい。
また、本発明に用いられるジェランガムの重量平均分子量は、好ましくは10万〜200万、さらに好ましくは20万〜100万である。ここで「重量平均分子量」は、GPC法(Gel Permeation Chromatography;ゲル浸透クロマトグラフィー)におけるポリスチレン換算値をいう。
本発明に用いられるナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩(成分(B))としては、水溶液中でナトリウムイオンおよび/またはカリウムイオンを生成しうるものであれば特に限定されない。本発明に用いられる好ましい塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムなどが挙げられる。これらは1種で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる水系媒体(成分(C))としては、水、水溶性有機溶媒又はこれらの混合物が含まれる。
水溶性有機溶媒としては、特に制限されなく、化粧品において汎用されているものが好ましく挙げられる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール(好ましくは炭素数1〜5のアルコール);エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール等が挙げられる。これらの水溶性有機溶媒は、1種で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、成分(A)を成分(C)中で加熱溶解した後、成分(B)の存在下、該溶液を冷却することによって得られるゲルを含む。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物において、成分(A)の成分(C)に対する質量比は、0.1〜1.0質量%の範囲であり、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは0.8質量%以下、より好ましくは0.7質量%以下、さらに好ましくは0.6質量%以下である。
また、本発明の水系ゲル状化粧料組成物における成分(B)の成分(C)に対する質量比は、20mM〜80mMの範囲であり、好ましくは25mM以上、より好ましくは30mM以上であり、また、好ましくは70mM以下、より好ましくは60mM以下である。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物において、成分(A)及び(B)の含有量は、各種化粧品製剤に求められる効果及びテクスチャーなどによって適宜選択することができる。
成分(A)及び(B)の成分(C)に対する質量比が上記の範囲であると、100℃未満の温度で熱可逆性を有することができる上に、所望の硬度を有するゲル状物を得ることができる。
なお、本発明の水系ゲル状化粧料組成物において、成分(C)の含有量は、剤形によっても大きく異なるが、通常、組成物の全質量に対して20質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。成分(C)の含有量の上限は、100質量%近くであってもよく、100質量%未満の範囲で適宜調整することができる。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物がゲル化した状態であるとき、本発明の水系ゲル状化粧料組成物の20℃における硬度は、20g〜400gの範囲であることが好ましく、より好ましくは50g以上、さらに好ましくは80g以上であり、また、より好ましくは300g以下、さらに好ましくは200g以下である。なお、硬度は、レオテック社製の不動レオメータFUDOH RHEO METER(RTC−3002D)によって測定された硬度である。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、100℃未満の温度で熱可逆性を有するが、100℃未満であることにより、特別な製造設備を必要とせず、また大きなエネルギーを必要としないといった利点がある。本発明の好ましい態様によれば、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、50℃〜90℃の範囲にゾル−ゲル転移温度を有する。本発明の水系ゲル状化粧料組成物が、この範囲にゾル−ゲル転移温度を有することで、製品の安定性を維持しつつ、作業性を確保することができる。なお、ゾル−ゲル転移温度は、60℃〜80℃の範囲にあることがより好ましく、65℃〜75℃の範囲にあることがさらに好ましい。
上記のとおり、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、成分(A)、(B)及び(C)を所定の量比で含むことにより100℃未満の温度で熱可逆性を有することができるが、ジェランガム以外のゲル化剤または二価のカチオンを所定量を超えて含むと、熱可逆性を阻害する要因ともなりうる。このため、本発明の水系ゲル状化粧料組成物に含まれるジェランガム以外のゲル化剤の成分(C)に対する質量比は、0.5質量%未満が好ましく、0.4質量%未満がより好ましく、0.3質量%未満がさらに好ましい。なお、組成物のテクスチャーを調整したり、製剤の安定性を向上させるための少量のゲル化剤(増粘剤などの高分子成分)を併用することは好ましい場合がある。
また、二価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩の成分(C)に対する質量比は、50mM未満が好ましく、30mM未満がより好ましく、20mM未満がさらに好ましく、実質的に含まないことが特に好ましい。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、スキンケア又はメイクアップのいずれに用いることもでき、目的や用途に応じてその製品形態を選択することができる。例えば、本発明の水系ゲル状化粧料組成物の製品形態としては、洗顔料、化粧水、美容液、乳液、クリーム、パック等のフェイシャル化粧料;ファンデーション、口紅、アイシャドウ等のメーキャップ化粧料;ボディ化粧料;芳香化粧料;ボディ洗浄料等が挙げられる。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物の剤形は、水相が連続相を構成するものであれば特に制限されない。例えば、水性ゲル状化粧料組成物、O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物などが挙げられる。なお、これらの剤形では、連続相又は分散相に溶解しない粉体等が分散されていてもよい。
(1)水性ゲル状化粧料組成物
水性ゲル状化粧料組成物は、水相中に各種成分が含有され、油相を含まない組成物である。
水相を形成する水系媒体(成分(C))としては、水、水溶性有機溶媒又はこれらの混合物が含まれる。水溶性有機溶媒の具体例としては成分(C)で例示したものと同じものを挙げることができる。
水性ゲル状化粧料組成物に含まれる各種成分としては、化粧品に用いられるものであれば特に制限されなく、目的とする用途等に応じて適宜選択すればよい。水性ゲル状化粧料組成物において、各種成分は、溶解していてもよいし、分散していてもよい。
水性ゲル状化粧料組成物としては、例えば、水性ゲル状アイシャドウ、水性ゲル状保湿美容液、水性ゲル状ファンデーション、水性ゲル状コンシーラー、水性ゲル状サンスクリーンなどが挙げられる。
<水性ゲル状アイシャドウ>
水性ゲル状アイシャドウに含まれる成分としては、成分(A)、(B)及び(C)の他、各種粉体、増粘剤、被膜剤、保湿剤、界面活性剤などが挙げられる。
水性ゲル状アイシャドウに含まれる成分(A)の含有量は、成分(C)に対する質量比で0.1質量%〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜0.8質量%である。また、成分(B)の含有量は、成分(C)に対する質量比で20mM〜80mMが好ましく、より好ましくは30mM〜70mMである。また、成分(C)の含有量は、組成物の全質量に対して50〜95質量%が好ましく、より好ましくは70〜90質量%である。
粉体の含有量は、組成物の全質量に対して2質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは3質量%〜30質量%である。
増粘剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02質量%〜0.3質量%である。
<水性ゲル状保湿美容液>
水性ゲル状保湿美容液に含まれる成分としては、成分(A)、(B)及び(C)の他、界面活性剤、増粘剤、各種粉体、香料、保湿剤などが挙げられる。
水性ゲル状保湿美容液に含まれる成分(A)の含有量は、成分(C)に対する質量比で0.1質量%〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜0.8質量%である。また、成分(B)の含有量は、成分(C)に対する質量比で20mM〜80mMが好ましく、より好ましくは30mM〜70mMである。また、成分(C)の含有量は、組成物の全質量に対して50質量%〜98質量%が好ましく、より好ましくは70質量%〜95質量%である。
界面活性剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.1質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.2質量%〜5質量%である。
増粘剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02質量%〜0.3質量%である。
粉体の含有量は、組成物の全質量に対して1質量%〜15質量%が好ましく、より好ましくは3質量%〜10質量%である。
香料の含有量は、目的に応じて適宜決定すればよい。
(2)O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物
O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物は、水相からなる連続相に油相が分散されている組成物であり、水相及び油相にそれぞれ各種の任意成分が含有されている。
O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物において、油相を形成する油剤は、天然油、炭化水素油、エステル油、高級アルコール、脂肪酸、シリコーン油などが挙げられる。
天然油としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、ホホバ種子油、コメ胚芽油、メドウフォーム油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、脂肪酸であるリノール酸、リノレン酸、カプリル酸、カプリン酸、イソステアリン酸、水添ヤシ脂肪酸、(カプリル/カプリン酸)ヤシアルキル等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、アルカンであるパラフィン(ウンデカン、トリデカン、軽質パラフィン、流動パラフィン)、イソパラフィン(イソデカン、イソドデカン、イソヘキサデカン、軽質イソパラフィン、水添ポリイソブテン)、水添ポリデセン、スクワラン、プリスタン、スクワレン、シクロパラフィン、ヤシアルカン等が挙げられる。
エステル油としては、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸エチルヘキシル、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール、イソノナン酸トリシクロデカンメチル、エチルヘキサン酸セチル、エチルヘキサン酸ヘキシルデシル、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソプロピル、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(トリエチルヘキサノイン)、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸ジヘキシルデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジエチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジヘキシルデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸ジステアリル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、オレイン酸デシル、エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソステアリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、コハク酸ジエチルヘキシル、コハク酸ビスエトキシジグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ネオペンタン酸イソステアリル等が挙げられる。
高級アルコールとしては、炭素数22以下のものが好ましく、炭素数8〜18のものがより好ましい。例えば、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、デシルテトラデカノール、ヘキシルデカノール等が挙げられる。
脂肪酸としては、炭素数22以下のものが好ましく、炭素数6〜20のものがより好ましい。例えば、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、カプリル酸、カプリン酸、水添ヤシ脂肪酸等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチコン(ジメチルポリシロキサン)、メチルトリメチコン、カプリリルメチコン、フェニルトリメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、シクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)が挙げられる。
O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物において、水相を形成する水系媒体(成分(C))としては、水性ゲル状化粧料組成物で例示したものと同じものを用いることができる。
O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物は、O/Wエマルションを安定化するため、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、親油性ノニオン性界面活性剤及び親水性ノニオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物において、各種成分は、溶解していてもよいし、分散していてもよく、その特性に応じて油相中、水相中又は界面に含有される。
O/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物としては、例えば、O/Wエマルション系ゲル状ファンデーション、O/Wエマルション系ゲル状アイシャドウ、O/Wエマルション系ゲル状サンスクリーン、O/Wエマルション系ゲル状保湿クリーム、O/Wエマルション系ゲル状コンシーラー、O/Wエマルション系ゲル状リップなどが挙げられる。
<O/Wエマルション系ゲル状ファンデーション>
O/Wエマルション系ゲル状ファンデーションに含まれる成分としては、成分(A)、(B)及び(C)の他、増粘剤、各種粉体(無機日焼け防止剤を含む)、有機日焼け防止剤、界面活性剤、被膜剤、保湿剤などが挙げられる。
O/Wエマルション系ゲル状ファンデーションに含まれる成分(A)の含有量は、成分(C)に対する質量比で0.1質量%〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜0.8質量%である。また、成分(B)の含有量は、成分(C)に対する質量比で20mM〜80mMが好ましく、より好ましくは30mM〜70mMである。また、成分(C)の含有量は、組成物の全質量に対して30質量%〜80質量%が好ましく、より好ましくは35質量%〜70質量%である。
増粘剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02質量%〜0.3質量%である。
粉体の含有量は、組成物の全質量に対して3質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは5質量%〜30質量%である。
有機日焼け防止剤の含有量は、目的に応じて適宜決定すればよい。
また、油剤の含有量は、組成物の全質量に対して5質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは10質量%〜30質量%である。
また、界面活性剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.5質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
<O/Wエマルション系ゲル状アイシャドウ>
O/Wエマルション系ゲル状アイシャドウに含まれる成分としては、成分(A)、(B)及び(C)の他、増粘剤、各種粉体(無機日焼け防止剤を含む)、有機日焼け防止剤、保湿剤、界面活性剤、被膜剤などが挙げられる。
O/Wエマルション系ゲル状アイシャドウに含まれる成分(A)の含有量は、成分(C)に対する質量比で0.1質量%〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜0.8質量%である。また、成分(B)の含有量は、成分(C)に対する質量比で20mM〜80mMが好ましく、より好ましくは30mM〜70mMである。また、成分(C)の含有量は、組成物の全質量に対して30質量%〜95質量%が好ましく、より好ましくは50質量%〜90質量%である。
増粘剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02質量%〜0.3質量%である。
粉体の含有量は、組成物の全質量に対して3質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは5質量%〜30質量%である。
有機日焼け防止剤及び保湿剤の含有量は、目的に応じて適宜決定すればよい。
また、油剤の含有量は、組成物の全質量に対して3質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは6質量%〜30質量%である。
また、界面活性剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.5質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
<O/Wエマルション系ゲル状サンスクリーン>
O/Wエマルション系ゲル状サンスクリーンに含まれる成分としては、成分(A)、(B)及び(C)の他、増粘剤、各種粉体(無機日焼け防止剤を含む)、有機日焼け防止剤、保湿剤、界面活性剤、被膜剤などが挙げられる。
O/Wエマルション系ゲル状サンスクリーンに含まれる成分(A)の含有量は、成分(C)に対する質量比で0.1質量%〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜0.8質量%である。また、成分(B)の含有量は、成分(C)に対する質量比で20mM〜80mMが好ましく、より好ましくは30mM〜70mMである。また、成分(C)の含有量は、組成物の全質量に対して30質量%〜95質量%が好ましく、より好ましくは50質量%〜90質量%である。
増粘剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02質量%〜0.3質量%である。
粉体の含有量は、組成物の全質量に対して1質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは2質量%〜30質量%である。
有機日焼け防止剤の含有量は、組成物の全質量に対して0〜30質量%が好ましく、より好ましくは0〜20質量%である。
保湿剤の含有量は、目的に応じて適宜決定すればよい。
また、油剤の含有量は、組成物の全質量に対して3質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは6質量%〜30質量%である。
また、界面活性剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.5質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
なお、無機日焼け防止剤及び有機日焼け防止剤は、いずれか一方のみで使用してもよいし、両方を組み合わせて使用してもよい。
<O/Wエマルション系ゲル状保湿クリーム>
O/Wエマルション系ゲル状保湿クリームに含まれる成分としては、成分(A)、(B)及び(C)の他、増粘剤、保湿剤、界面活性剤、粉体(無機日焼け防止剤を含む)、有機日焼け防止剤などが挙げられる。
O/Wエマルション系ゲル状保湿クリームに含まれる成分(A)の含有量は、成分(C)に対する質量比で0.1質量%〜1.0質量%が好ましく、より好ましくは0.3質量%〜0.8質量%である。また、成分(B)の含有量は、成分(C)に対する質量比で20mM〜80mMが好ましく、より好ましくは30mM〜70mMである。また、成分(C)の含有量は、組成物の全質量に対して30質量%〜95質量%が好ましく、より好ましくは50質量%〜90質量%である。
増粘剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、より好ましくは0.02質量%〜0.3質量%である。
また、油剤の含有量は、組成物の全質量に対して3質量%〜40質量%が好ましく、より好ましくは6質量%〜30質量%である。
また、界面活性剤の含有量は、組成物の全質量に対して0.5質量%〜10質量%が好ましく、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、所望により、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、化粧品に配合可能な各種成分を任意に含むことができる。
本発明に用いることができる任意成分としては、例えば、粉体、界面活性剤、固体油脂、ロウ類、シリコーンエラストマー、分散剤、コサーファクタント、皮膜剤、増粘剤、ゲル化剤、無機鉱物類、金属イオン封鎖剤、多価アルコール、単糖、オリゴ糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルション、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、保湿剤、皮膚軟化剤、老化防止剤、抗汚染剤、角質溶解剤、消炎(抗炎症)剤、美白剤(ホワイトニング剤)、皮膚栄養剤、血流促進剤、殺菌剤、細胞(皮膚)賦活化剤、清涼剤、収斂剤、日焼け防止剤、防腐剤、植物抽出物、緩衝剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。これらの任意成分は、目的とする剤形及び用途等に応じて適宜選択すればよい。
本発明に用いることができる粉体としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);金属酸化物顔料(例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウムなど);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料;天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。なお、粉体は、疎水化処理されていてもよい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、親油性ノニオン性界面活性剤及び親水性ノニオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル;ステアレス−2等が挙げられる。
親水性ノニオン性界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−モノオレエート、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);ステアレス−21等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーン類(PEG−10ジメチコン、セチルPEG/PPG−10/1ジメチコン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン);ポリグリセリン変性シリコーン類(ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン);ビス(ポリグリセリル-3 オキシフェニル プロピル)ジメチコン等が挙げられる。 また、ポリエーテルが導入されたシリコーンエラストマーであるポリエーテル変性シリコーン架橋物((ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー);ポリグリセリンが導入されたシリコーンエラストマーであるポリグリセリン変性シリコーン架橋物((ジメチコン/ポリグリセリン−3、ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー)等が挙げられる。
固体油脂(室温(25℃)において固体状態の油脂)としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
シリコーンエラストマーとしては、例えば、非乳化オルガノポリシロキサンエラストマー又は乳化オルガノシロキサンエラストマーが挙げられる。非乳化オルガノポリシロキサンエラストマーとしては、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーなどが挙げられる。
ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーとしては、DOW CORNING社(Midland,Michigan)より「DC9040」及び「DC9045」などの名称で市販されているもの、MOMENTIVE社より「SFE839」及び「Velvasil」シリーズ製品、信越化学工業株式会社より「KSG−15」、「KSG―16」、「KSG−18」などの名称で市販されているもの([ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー])、GRANT INDUSTRIES社より「グランシル」(商標)シリーズ製品などが挙げられる。
ラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーとしては、信越化学工業株式会社より「KSG−41」、「KSG−42」、「KSG−43」及び「KSG−44」などの名称で市販されているものなどが挙げられる。
また(ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン/ビスビニルジメチコン)クロスポリマーとしては、信越化学工業株式会社より「KSG−042Z」、「KSG−045Z」、「KSG−048Z」などの名称で市販されているものなどが挙げられる。
乳化オルガノシロキサンエラストマーとしては、ポリエーテル変性シリコーンエラストマー、ポリアルコキシル化シリコーンエラストマー又はポリグリセロール化シリコーンエラストマーなどが挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンエラストマーとしては、信越化学工業株式会社より「KSG−210」、「KSG−240」などの名称で市販されている(ジメチコン(PEG−10/15))クロスポリマーなどが挙げられる。
ポリアルコキシル化シリコーンエラストマーとしては、DOW CORNING社より「DC9010」及び「DC9011」などの名称で市販されているもの、信越化学工業株式会社より「KSG−310」、「KSG−320」、「KSG−330」、「KSG−340」及び「KSG−320Z」、「KSG−350Z」、「KSG−360Z」、「KSG−380Z」などの名称で市販されているものなどが挙げられる。
ポリグリセロール化シリコーンエラストマーとしては、信越化学工業株式会社より「KSG−710」、「KSG−810」、「KSG−820」、「KSG−830」及び「KSG−840」などの名称で市販されているものなどが挙げられる。また、他にシリコーン鎖とアルキル鎖の2種類のブランチが導入されたシリコーンエラストマーとしては、信越化学工業株式会社より、「KSG−820Z」、「KSG−850Z」などの名称で市販されているものなどが挙げられる。
また、ポリアルキルエーテル基をペンダント又は架橋として含むシリコーンエラストマーを用いてもよい。特に適しているポリアルキルエーテル基を含むシリコーンエラストマーとしては、化粧品原料国際命名法(International Nomenclature of Cosmetic Ingredients (INCI))による名称で、ビス−ビニルジメチコン/ビス−イソブチルPPG−20クロスポリマー、ビス−ビニルジメチコン/PPG−20クロスポリマー、ジメチコン/ビス−イソブチルPPG−20クロスポリマー、ジメチコン/PPG−20クロスポリマー及びジメチコン/ビス−secブチルPPG−20クロスポリマーなどが挙げられる。このような架橋エラストマーは、DOW CORNING社より、「SOEB−1」、「SOEB−2」、「SOEB−3」、「SOEB−4」などの試験化合物名で、並びに、「DC EL−8052 IH Si Organic Elastomer Blend」などの商品名(案)で入手することができる。これらのエラストマー粒子は、各溶媒(SOEB−1及びSOEB−2にはイソドデカン、SOEB−3にはイソヘキサデカン、SOEB−4にはイソデシルネオペンタノエートが用いられる)に予め膨潤させて提供される。
被膜剤としては、シリコーン系被膜剤が好ましく挙げられる。シリコーン系被膜剤としては、シリコーンレジン、アクリルシリコーンレジン、シリコーン変性プルラン、粘着性シリコーン、フルオロシリコーンレジン、シリコーン‐ウレタン被膜剤などが挙げられる。
シリコーンレジンとしては、例えば、ワッカー社より「Belsil TMS 803」の商品名で市販されているトリメチルシロキシケイ酸、東レ・ダウコーニング社より「670Fluid」の商品名で市販されているポリプロピルシセスキオキサン、「MQ1640 Flake Resin」の商品名で市販されているポリプロピルシセスキオキサン及びトリメチルシロキシケイ酸などのMQレジン、または、Tレジン及びMTQレジンなどが挙げられる。
アクリルシリコーンレジンとしては、例えば、東レ・ダウコーニング社より「FA4002ID Silicone Acrylate」、「FA4001CM Silicone Acrylate」などの商品名で市販されている(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー、信越化学工業社より「KP−545」の商品名で市販されている(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーなどが挙げられる。
シリコーン変性プルランとしては、信越化学工業社より「TSPL−30−ID」の商品名で市販されているトリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランなどが挙げられる。
粘着性シリコーンとしては、東レ・ダウコーニング社より「DOW CORNING 7−4411 Cosmetic Fluid」などの商品名で市販されている(トリメチルシロキシケイ酸/ジメチコノール)クロスポリマーなどが挙げられる。
フルオロシリコーンレジンとしては、モメンティブ社より「XS66−B8636」の商品名で市販されているトリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸、「FR−5」の商品名で市販されている(トリフルオロプロピルジメチルシロキシ/トリメチルシロキシ)シルセスキオキサンなどが挙げられる。
シリコーン‐ウレタン被膜剤としては、Siltech社より「Silmer UR 5050」の商品名で市販されているビスヒドロキシプロピルジメチコン/SMDI コポリマーなどが挙げられる。
その他の被膜剤としては、イーストマンケミカル社より「Sustane SAIB」の商品名で市販されているスクロース酢酸イソブチル、千葉製粉社より「ユニフィルマ HVY」の商品名で市販されているイソステアリン酸デキストリン、伊那貿易社より「キャンデリラレジン E−1」の商品名で市販されているキャンデリラロウエキスなどが挙げられる。
増粘剤としては水溶性高分子を用いることができる。水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ローカストビーンガム、グァーガム、タラガム、タマリンドガム、グルコマンナン、キシラン、マンナン、キサンタンガム、寒天、ペクチン、フコイダン、ガラクトマンナン、カードラン、ジェランガム、フコゲル、カゼイン、コラーゲン、デンプン、ヒアルロン酸ナトリウム、アルカシーラン(アルカリゲネス産生多糖体)等の天然高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロイルエステル、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース等の半合成高分子、PVA(ポリビニルアルコール)、PVM(ポリビニルメチルエーテル)、PVP(ポリビニルピロリドン)、ポリエチレンオキシド、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、アクリレート/C10−30アルキルアクリレートクロスポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子等が挙げられる。
また、増粘剤として粘土鉱物を用いてもよい。例えば、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト等の水相の増粘効果をもたらす粘土鉱物が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等)等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−プシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、ゲンチオビオース、ウンビリシン、ラフィノース、ゲンチアノース、マルトトリオース、メレジトース、プランテオース、ウンベリフェロース、スタキオース、ベルバスコース等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルションとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、パルミチン酸アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル、グルコシドアスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、ソルビン酸アスコルビルなどのアスコルビン酸及びその誘導体;
酢酸トコフェロール、ソルビン酸トコフェロール、その他のトコフェロールのエステルなどのトコフェロール及びその誘導体;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)及びブチルヒドロキシアニソール(BHA);没食子酸エステル;リン酸;クエン酸;マレイン酸;マロン酸;スクシン酸;フマル酸;ケファリン;ヘキサメタリン酸塩;フィチン酸;エチレンジアミンテトラ酢酸:及びアイリッシュモス(Chondrus crispus)、ロディオラ属(Rhodiola)、高度好熱菌、マテ茶葉、オーク材、カユ・ラペ樹皮(kayu rapet bark)、サクラ葉、イランイラン葉(ylang ylang leaves)などの植物エキスが挙げられる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;ジプロピレングリコール;グリセリン;1,3−ブチレングリコール;キシリトール;ソルビトール;マルチトール;コンドロイチン硫酸などのムコ多糖類;ヒアルロン酸;ヒアルロン酸ナトリウム;ヒアルロン酸アセチルナトリウム;ムコイチン硫酸;カロニン酸;アテロコラーゲン;コレステリル−12−ヒドロキシステアレート;胆汁酸塩;ピロリドンカルボン酸塩及び乳酸塩などのNMF(自然保湿因子)の主成分;尿素、システイン及びセリンなどのアミノ酸類;短鎖可溶性コラーゲン;ジグリセリン(EO)PO付加物;日油株式会社より「Lipidure HM」及び「Lipidure PBM」などの名称で市販されている2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンのホモポリマー又はコポリマー;パンテノール;アラントイン;日油株式会社より「Wilbride S 753」の名称で市販されているPEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン;旭化成ケミカルズ株式会社より「AMINOCOAT」の名称で市販されているトリメチルグリシン;スウィートチェスナット(Castanea sativa)エキス、ヘーゼルナットタンパク質加水分解物、チューベローズ(Polianthes tuberosa)多糖類、アルガンツリー種子油(Argania spinosa kernel oil)、丸善製薬株式会社より「真珠エキス」(登録商標)の名称で市販されているコンキオリン含有真珠エキスなどの各種植物エキスが挙げられる。
皮膚軟化剤としては、ポリメタクリル酸グリセリル、メチルグルセス−20(methyl gluceth-20)などが挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、アシルアミノ酸(具体的には、SEDERMA社より「Maxilip」、「MatrixyL3000」、「Biopeptide CL」の名称で市販されているもの、SEPPIC社より「Sepilift」の名称で市販されているものなどが挙げられる。);エンドウ(Pisum sativum)エキス;ダイズタンパク質加水分解物;マンヌロン酸メチルシラノール;加水分解ペポカボチャ種子油粕;セネデスムスエキスなどが挙げられる。
抗汚染剤としては、例えば、ワサビノキ種子エキス(Moringa pterygosperma seed extracts)(具体的には、LSN社より「Purisoft」の名称で市販されているものが挙げられる。);シアバターエキス(具体的には、SILAB社より「Detoxyl」の名称で市販されているもの、セイヨウキズタエキス(ivy extract)、フィチン酸、ヒマワリ種子エキスのブレンド(例えば、SEDERMA社より「OSMOPUR」の名称で市販されているもの)などが例示される。)などが挙げられる。
角質溶解剤としては、例えば、α−ヒドロキシ酸(具体的には、グリコール酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、マンデル酸及び酒石酸などが例示される)、β−ヒドロキシ酸(具体的には、サリチル酸などが例示される)、それらのエステル(具体的には、乳酸C12−13アルキル)及びこれらのヒドロキシ酸を含む植物エキス(具体的には、ロゼリソウ(Hibiscus sabdriffa)エキスなどが例示される)などが挙げられる。
抗炎症剤としては、例えば、ビサボロール、アラントイン、トラネキサム酸、酸化亜鉛、硫黄酸化物及びその誘導体、コンドロイチン硫酸塩、グリチルリチン酸及びその誘導体(グリチルリチン酸塩など)などが挙げられる。
また、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、メラニン形成メカニズム(ステージI)に含まれるメラニン細胞特異的タンパク質であるPmel17などの構造タンパク質の合成を阻害する目的で、ホワイトニング剤を少なくとも1種含んでいてもよい。ホワイトニング剤としては、BASF社より「Cytovector」(登録商標)の名称で市販されているフェルラ酸含有サイトベクター(水、グリコール、レシチン、フェルラ酸、ヒドロキシエチルセルロース)などが挙げられる。
さらに、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、国際公開第2009/010356号パンフレットに記載されているペプチドを少なくとも1種含んでいてもよい。
さらに、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、メラニン合成、小眼球症関連転写因子発現、抗チロシナーゼ活性、エンドテリン-1合成に対して阻害効果を有するホワイトニング剤を含んでいてもよい。例えば、丸善製薬株式会社より「Licorice extract」(登録商標)の名称で市販されている甘草エキス(Glycyrrhiza glabra extract)などが挙げられる。
さらに、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、ビタミンC化合物などの抗酸化作用をも有するホワイトニング剤を含んでいてもよい。例えば、アスコルビン酸塩、脂肪酸又はソルビン酸のアスコルビルエステル、その他のアスコルビン酸誘導体などが挙げられる。具体的には、リン酸アスコルビル塩(リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウムなど)、アスコルビン酸のサッカリドエステル(アスコルビル−2−グルコシド、2−O−α−D−グルコピラノシル L−アスコルビン酸、6−O−β−D−ガラクトピラノシル L−アスコルビン酸など)が例示される。このタイプの活性成分は、DKSH社より「Ascorbyl glucoside」(登録商標)の名称で市販されている。
さらに、本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、他のホワイントニング剤を含んでいてもよい。例えば、植物エキス(房咲水仙などのエキス)、トラネキサム酸セチル塩酸塩(日光ケミカルズ株式会社製、製品名「NIKKOL TXC」)、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、システイン、4−チオレゾルシン、レゾルシノールもしくはルシノール又はそれらの誘導体、グリチルリチン酸及びヒドロキノン−β−グルコシドなどの色素沈着抑制剤を含んでいてもよい。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、さらに有機日焼け防止剤及び/又は無機日焼け防止剤を含んでいてもよい。
有機日焼け防止剤としては、ブチルメトキシジベンゾイルメタンなどのジベンゾイルメタン誘導体(HOFFMANN LA ROCHEより「Parsol 1789」の名称で市販されているものなど);メトキシケイヒ酸オクチルなどのケイヒ酸誘導体(HOFFMANN LA ROCHEより「Parsol MCX」の名称で市販されているものなど);サリチル酸塩;パラアミノ安息香酸;β,β’−ジフェニルアクリレート誘導体;ベンゾフェノン誘導体;テレフタリリデンジカンファースルホン酸などのベンジリデンカンファー誘導体;フェニルベンジイミダゾール誘導体;トリアジン誘導体;フェニルベンゾトリアゾール誘導体;アントラニル酸誘導体などが挙げられる。これらは被覆又はカプセル化されていてもよい。
無機日焼け防止剤としては、顔料あるいは金属酸化物を任意に被覆してなるナノ顔料などが挙げられる。ナノ顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウムなどが挙げられる。これらの化合物はいずれもUV光防御剤としてよく知られている。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル(メチルパラベン、プロピルパラベン等)、フェノキシエタノール等が挙げられる。
その他、本発明の水系ゲル状化粧料組成物に用いられる任意成分としては、パーソナルケア製品評議会(Personal Care Products Council)より発行されている「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」(第13版、2010年)に収載されているものを使用することができる。
これらの任意成分の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲であれば特に制限されない。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物を皮膚に適用することにより、スキンケア又はメイクアップを施すことができる。
2.水系ゲル状化粧料組成物の製造方法
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、
(a)ジェランガムと、ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩とを水系媒体中で加熱溶解して水相混合物を得る工程と
(b)工程(a)で得られた水相混合物を冷却してゲルを形成する工程と
を含む、方法によって製造することができる。以下、各工程について説明する。
<工程(a)>
工程(a)では、ジェランガムと、ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩とを水系媒体中で加熱溶解して水相混合物を得る。
加熱温度は55〜95℃が好ましく、より好ましくは65〜90℃、さらに好ましくは70〜80℃である。
ジェランガムと一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩とを水系媒体中に添加し、必要に応じて撹拌しながら、均一になるまで混合して水相混合物を得る。水相混合物には、ジェランガムと一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩と共に任意成分を添加してもよい。
ジェランガムと、一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩とを水系媒体中に添加するタイミングは特に制限されないが、ジェランガムをあらかじめ水系媒体中で加熱溶解させてから、一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩を添加すると、より均一に両成分を混合することができる。
<工程(b)>
工程(b)では、工程(a)で得られた水相混合物を冷却してゲルを形成する。
冷却温度は5〜50℃が好ましく、より好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは15〜30℃である。冷却方法は特に制限されなく、例えば、自然冷却であっても、氷冷であってもよい。
冷却によりゲル化した後には脱泡処理がしにくいため、工程(b)の前には脱泡処理を行うことが好ましい。脱泡処理を行うことにより、きめが細かく滑らかな製剤を得ることができる。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物が水性ゲル状化粧料組成物である場合、工程(a)、工程(b)及び必要に応じて脱泡処理等を行うことによって所望の組成物を得ることができる。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物がO/Wエマルション系ゲル状化粧料組成物である場合、工程(a)及び工程(b)に加えて、油相混合物を得る工程(以下「工程(c)」ともいう)、水相混合物と油相混合物とを混合してエマルションを形成する工程(以下「工程(d)」ともいう)及び必要に応じて脱泡処理等を行うことによって所望の組成物を得ることができる。この場合、工程(a)及び工程(c)を行った後、工程(d)、続いて工程(b)を行うことによって所望の組成物を得ることができる。この場合、工程(b)では、工程(d)で得られたエマルションを冷却することにより、工程(a)で得られた水相混合物を冷却してゲルを形成することができる。なお、きめが細かく滑らかな製剤を得るため、工程(b)の前には脱泡処理を行うことが好ましい。
<工程(c)>
工程(c)では、油剤と必要に応じて任意成分とを添加し、加熱溶解することで油相混合物を得る。
加熱温度は55〜95℃が好ましく、より好ましくは65〜90℃、さらに好ましくは70〜80℃である。必要に応じて撹拌しながら、均一になるまで混合して油相混合物を得る。
<工程(d)>
工程(d)では、工程(a)で得られた水相混合物と、工程(c)で得られた油相混合物とを合わせて撹拌しながら均一になるまで混合してエマルションを形成する。水相混合物と油相混合物は混合する前にそれぞれ加熱して溶解した状態を維持しておくことが好ましい。
3.水系ゲル状化粧料組成物の容器への充填方法
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、100℃未満の温度で熱可逆性を有することができる。本発明においては、この性質を利用することにより、水系ゲル状化粧料組成物を製造した後、100℃未満の温度で再溶解(ゾル化)させて所望の容器へ充填し、その容器内で冷却することにより再度ゲル化させることができる。
再溶解温度は50℃〜90℃が好ましく、より好ましくは60℃〜80℃、さらに好ましくは65℃〜75℃である。
また、再ゲル化温度(冷却温度)は5〜50℃が好ましく、より好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは15〜30℃である。
本発明によれば、水系ゲル状化粧料組成物を製造した後、各種品質確認を行った上で容器へ再充填することが可能であり、化粧品製剤の製造において非常に有利である。本発明によれば、良好な品質を有する製品を歩留まりよく製造することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
塩の種類及び濃度の検討
ジェランガム(脱アセチル化ジェランガム)と各種塩を用いてゲルを調製し、塩の種類及びその濃度の検討を行った。
<ゲルの調製>
蒸留水にジェランガムを分散させ、75〜80℃にて加熱溶解させた。
次に、加熱溶解したジェランガムを撹拌しながら、塩を添加した。
加熱により減量した分の蒸留水を加え、軽く撹拌した。
室温(20℃)まで自然放冷し、20℃にてゲルの硬度を測定した。
<硬度測定>
100mlのUMサンプル瓶に充填された試料100gを20℃に一晩放置後、レオテック社製のFUDOHレオメータ(FUDOH RHEO METER(RTC−3002D)にて硬度を測定した。荷重2kg、上昇速度6cm/min、アダプター10mm円盤、移動距離3mm、測定温度20℃にて測定し、最大硬度を測定値とした。
<熱可逆性の評価>
20℃でゲル化した試料を75℃および40℃に保温し、各温度での状態を確認した。
結果を表1及び2に示す。

表1に示したとおり、50mMの1価の塩(イオン)を添加した場合には、全てが室温(20℃)でゲル化するが、再度75℃に加熱すると流動性のある水溶液となり、熱可逆性を示した。
一方、表2に示したとおり、2価の塩(イオン)を添加した場合には、再度75℃に加熱しても流動性は得られず、熱可逆性を示さなかった。
次に、防腐効果も併せ持つソルビン酸カリウムを利用するために、その濃度による影響を確認した。結果を表3に示す。
表3に示したとおり、20〜80mMの範囲において、室温(20℃)ではゲル化するが、再度75℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。
また、表4に示したとおり、ジェランガム0.2質量%〜0.8質量%の範囲において、室温(20℃)ではゲル化するが、再度75℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。
[実施例2(処方例)]
O/Wエマルション系ゲル状ファンデーション
表5に記載の成分1〜6を均一になるまで混合し、ペースト状の混合物を得た。
さらに、成分7〜11を順次添加し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、均一になるまで混合し、油相混合物を得た。
続いて、成分12〜21を均一になるまで撹拌混合し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、さらに均一になるまで十分に混合し、水相混合物を得た。
次に、約75℃(70〜80℃)に加熱した油相混合物に水相混合物を加えながら撹拌した。
最後に、約60℃で脱泡し、その後撹拌せずに放冷しO/Wエマルション系ゲル状ファンデーションを得た。
得られたO/W系エマルションファンデーションは、室温(20℃)ではゲル化するが、再度70℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。また、40℃ではゲル化しているので製品の安定性にも寄与する。
[実施例3(処方例)]
水性ゲル状アイシャドウ(ブラック)
表6に記載の成分1〜8を順次添加、軽く撹拌し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、均一になるまで混合し、水相混合物を得た。
次に、約75℃(70〜80℃)に加熱した水相混合物に成分9〜13を加えながら撹拌した。
最後に、約60℃で脱泡し、その後撹拌せずに放冷し水性ゲル状アイシャドウを得た。
得られた水性ゲル状アイシャドウは、室温(20℃)ではゲル化するが、再度70℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。また、40℃ではゲル化しているので製品の安定性にも寄与する。
[実施例4(処方例)]
O/Wエマルション系ゲル状アイシャドウ
表7に記載の成分1〜6を約75℃(70〜80℃)に加熱後、均一になるまで混合し、油相混合物を得た。
また、成分7〜13を均一になるまで撹拌混合し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、さらに均一になるまで十分に混合し、水相混合物を得た。
次に、約75℃(70〜80℃)に加熱した水相混合物に油相混合物を加えながら撹拌した。
さらに、成分14〜23を順次添加しながら均一になるまで混合した。
最後に、約60℃で脱泡し、その後撹拌せずに放冷しO/Wエマルション系ゲル状アイシャドウを得た。
得られたO/Wエマルション系ゲル状アイシャドウは、室温(20℃)ではゲル化するが、再度70℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。また、40℃ではゲル化しているので製品の安定性にも寄与する。
[実施例5(処方例)]
O/Wエマルション系ゲル状サンスクリーン(SPF30)
表8に記載の成分1〜3を均一になるまで混合し、ペースト状の混合物を得た。
さらに、成分4〜7を順次添加し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、均一になるまで混合し、油相混合物を得た。
続いて、成分8〜18を均一になるまで撹拌混合し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、さらに均一になるまで十分に混合し、水相混合物を得た。
次に、約75℃(70〜80℃)に加熱した油相混合物に水相混合物を加えながら撹拌した。
最後に、約60℃で脱泡し、その後撹拌せずに放冷し、O/Wエマルション系ゲル状サンスクリーンを得た。
得られたO/Wエマルション系ゲル状サンスクリーンは、室温(20℃)ではゲル化するが、再度70℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。また、40℃ではゲル化しているので製品の安定性にも寄与する。
[実施例6(処方例)]
O/Wエマルション系ゲル状保湿クリーム
表9に記載の成分1〜8を約75℃(70〜80℃)に加熱後、均一になるまで混合し、油相混合物を得た。
また、成分9〜18を均一になるまで撹拌混合し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、さらに均一になるまで十分に混合し、水相混合物を得た。
次に、約75℃(70〜80℃)に加熱した水相混合物に油相混合物を加えながら撹拌した。
さらに、成分19を添加し均一になるまで混合した。
最後に、約60℃で脱泡し、その後撹拌せずに放冷しO/Wエマルション系ゲル状保湿クリームを得た。
得られたO/W系保湿クリームは、室温(20℃)ではゲル化するが、再度70℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。また、40℃ではゲル化しているので製品の安定性にも寄与する。
[実施例7(処方例)]
水性ゲル状保湿美容液
表10に記載の成分1〜8を順次添加、軽く撹拌し、約75℃(70〜80℃)に加熱後、均一になるまで混合し、水相混合物を得た。
次に、約75℃(70〜80℃)に加熱した水相混合物に成分9〜13を加えながら撹拌した。
最後に、約60℃で脱泡し、その後撹拌せずに放冷し水性ゲル状保湿美容液を得た。
得られた水性ゲル状保湿美容液は、室温(20℃)ではゲル化するが、再度70℃に加熱することにより流動性が得られ、熱可逆性を示した。また、40℃ではゲル化しているので製品の安定性にも寄与する。
本発明の水系ゲル状化粧料組成物は、100℃未満の温度で熱可逆性を有するので、水系ゲル状化粧料組成物を製造した後、各種品質確認を行った上で容器へ再充填することが可能であり、良好な品質を有する製品を歩留まりよく製造することができる。

Claims (10)

  1. 水系ゲル状化粧料組成物であって、
    (A)ジェランガムと、
    (B)ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩と、
    (C)水系媒体と
    を含み、
    前記成分(A)の前記成分(C)に対する質量比が0.1〜1.0質量%の範囲であり、前記成分(B)の前記成分(C)に対する質量比が20mM〜80mMの範囲であり、100℃未満の温度で熱可逆性を有する化粧料組成物。
  2. 前記ジェランガムが、脱アセチル化ジェランガム(low acyl gellan gum)である、請求項1に記載の化粧料組成物。
  3. 前記塩が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム及びソルビン酸カリウムからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の化粧料組成物。
  4. 50℃〜90℃の範囲にゾル−ゲル転移温度を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
  5. 前記成分(A)を前記成分(C)中で加熱溶解した後、前記成分(B)の存在下、前記溶液を冷却することによって得られるゲルを含むものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
  6. O/W系エマルションの形態である、請求項1から5のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
  7. スキンケア又はメイクアップのためのものである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧料組成物を皮膚に適用することを含む、スキンケア又はメイクアップのための化粧方法。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧料組成物の製造方法であって、
    (a)ジェランガムと、ナトリウムイオン及びカリウムイオンからなる群から選択される一価のカチオンを水溶液中で生成しうる塩とを水系媒体中で加熱溶解して水相混合物を得る工程と、
    (b)工程(a)で得られた水相混合物を冷却してゲルを形成する工程と
    を含む、方法。
  10. 請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧料組成物を製造した後、100℃未満の温度でゾル化させて容器へ充填し、容器内で再度ゲル化させることを含む、化粧料組成物の容器への充填方法。
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