JP2018201916A - カテーテル情報管理装置、カテーテル装置、カテーテル情報管理装置の制御プログラム及びカテーテル情報管理方法 - Google Patents

カテーテル情報管理装置、カテーテル装置、カテーテル情報管理装置の制御プログラム及びカテーテル情報管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バルーンの拡張過程における変化量を把握しつつ、バルーンの拡張過程に応じた、バルーンの挿入対象の情報も把握し、併せて、かかる情報を操作者等に報知することができるカテーテル情報管理装置等を提供すること。【解決手段】生体内に配置されるカテーテルのバルーン部21を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得する注入情報取得部と、バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報を取得するバルーン拡張情報取得部8と、注入情報とバルーン拡張情報に基づいて、バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断する生体状態判断部45と、を有するカテーテル情報管理装置10。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、患者の血管内等に挿入され拡張等するカテーテルに関するカテーテル情報管理装置、カテーテル装置、カテーテル情報管理装置の制御プログラム及びカテーテル情報管理方法に関するものである。
従来から例えば、患者の生体内である血管内等に形成された狭窄部を拡張させるために拡張するバルーンカテーテルが広く知られている。
このようなバルーンカテーテルは、血管内等に挿入され、狭窄部でバルーンを拡張させることで狭窄部を押し広げる処置を行うことができる。
また、このような、バルーンカテーテルを拡張させるときは、バルーン内に所定量の造影剤を注入する構成となっている。
一方、バルーンカテーテルのバルーンを精度良く制御するための提案もされている(例えば、特許文献1)。
特開2007−185370号公報
しかし、従来のバルーンカテーテルでは、バルーンの拡張が規定圧力に達したか否かを検知することはできたが、バルーンの拡張過程におけるバルーンと血管の病変部等との関係までは考慮することができないという問題があった。また、血管の病変部等の状態を把握することができないという問題もあった。
そこで、本発明は、バルーンの拡張過程における変化量を把握しつつ、バルーンの拡張過程に応じた、バルーンの挿入対象の情報も把握し、併せて、かかる情報を操作者等に報知することができるカテーテル情報管理装置、カテーテル装置、カテーテル情報管理装置の制御プログラム及びカテーテル情報管理方法を提供することを目的とする。
上記目的は、本発明にあっては、生体内に配置されるカテーテルのバルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得する注入情報取得部と、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報を取得するバルーン拡張情報取得部と、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断する生体状態判断部と、を有することを特徴とするカテーテル情報管理装置により達成される。
前記構成によれば、生体内に配置されるカテーテルのバルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得すると共に、バルーン部の拡張情報(例えば、を取得し、これらの情報に基づいて、血管等の生体変化(血管壁当接状態等)を生体状態判断部が判断する。そして、この生体の変化状態を出力部に出力する。
したがって、バルーン部の拡張過程における変化量を把握しつつ、バルーンの拡張過程に応じた、バルーンの挿入対象である血管等の生体の情報を把握することができる。
したがって、バルーン部の拡張による血管等の変化状態のみならず、危険な状態となった場合も迅速に操作者等にその事実を報知することができ、極めて安全性の高いカテーテル情報管理装置となっている。
好ましくは、前記バルーン拡張情報が、前記バルーン部の圧力情報又は体積情報であることを特徴とする。
前記構成によれば、バルーン拡張情報が、バルーン部の圧力情報及び/又はバルーン部の体積情報である。
このように、圧力情報や体積情報に基づいて、血管等の生体の状態を判断するので、容易且つ精度良く生体の状態を判断することができる。
好ましくは、前記注入情報と前記バルーン拡張情報によってバルーン拡張変化情報を算出する算出部を有し、前記生体状態判断部は、前記バルーン拡張変化情報に基づいて生体変化を判断することを特徴とする。
好ましくは、前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から生成されたバルーン拡張程度情報に基づき、クラック発生の有無を判断することを特徴とする。
好ましくは、前記バルーン拡張程度情報が、前記バルーン拡張変化情報と前記バルーン部の基準情報との乖離情報、前記バルーン拡張変化情報の複数の地点の傾き間の変化情報、前記複数の地点の前記傾きの間の微小変化量情報のいずれかを含むことを特徴とする。
前記構成によれば、バルーン拡張程度情報が、バルーン拡張変化情報の複数の地点の傾き間の変化情報や複数の地点の傾きの間の微小変化量情報等を含むときは、クラック発生をより精度良く判断することができる。
好ましくは、前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から現在注入量における現在圧力増加率または現在体積増加率を取得し、前記現在圧力増加率が0以下または前記体積増加率が0以上である場合にクラック発生と判断することを特徴とする。
前記構成によれば、血管等におけるクラックの発生等を自動的に判断し、使用者に示すことができる。
好ましくは、前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から直近注入量における直近圧力増加率を取得し、前記直近圧力増加率が0より大きく、前記現在圧力増加率が0以下である場合にクラック発生と判断することを特徴とする。
好ましくは、前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から直近注入量における直近体積増加率を取得し、前記直近体積増加率が0より小さく、前記現在体積増加率が0以上である場合にクラック発生と判断することを特徴とする。
好ましくは、前記生体状態判断部は、前記バルーン部が生体に当接であるか否かを判断する生体当接判断部を有し、前記クラック発生判断部は、直近の注入量において生体当接判断部が当接であると判断している場合に限りクラック発生と判断することを特徴とする。
前記構成によれば、クラック発生判断部は、直近の注入量において生体当接判断部が当接であると判断している場合に限りクラック発生と判断するので、その判断の精度を高めることができる。
好ましくは、前記生体当接判断部は、前記現在圧力情報と前記バルーン部の現在の注入量における基準情報である基準圧力情報を比較することにより判断することを特徴とする。
前記構成によれば、基準圧力情報と現在圧力情報を比較することで、バルーン部が血管の内壁等に当接したか否かを精度良く判断することができる。
好ましくは、前記生体当接判断部は、前記現在体積情報と前記バルーン部の現在の注入量における基準情報である基準体積情報を比較することにより判断することを特徴とする。
前記構成によれば、基準体積情報と現在体積情報を比較することで、バルーン部が血管の内壁等に当接したか否かを精度良く判断することができる。
好ましくは、前記生体当接判断部は、前記現在圧力増加率と前記バルーン部の対応する注入量における基準情報である基準圧力情報の増加率を比較することにより判断することを特徴とする。
前記構成によれば、基準圧力増加率情報と現在圧力増加率情報を比較することで、バルーン部が血管の内壁等に当接したか否かを精度良く判断することができる。
好ましくは、前記生体当接判断部は、前記現在体積増加率と前記バルーン部の対応する注入量における基準情報である基準体積情報の増加率を比較することにより判断することを特徴とする。
前記構成によれば、基準体積情報の増加率情報と現在体積増加率情報を比較することで、バルーン部が血管の内壁等に当接したか否かを精度良く判断することができる。
好ましくは、前記クラック発生判断部によって生成されるクラック発生回数情報に基づいて生体壁解離の蓋然性を判断する生体壁解離判断部を有し、前記生体壁解離判断部は、前記クラック発生回数情報の値が所定値以上の場合に生体壁解離の蓋然性を操作者に報知することを特徴とする。
前記構成によれば、クラックを超える「血管壁解離」が発生する可能性があるとして、「血管壁解離発生警報」等が操作者に報知される。
したがって、バルーンカテーテル等を操作する医師等に未然に警報を与えることができ、重篤な事態の発生を未然に防止することができる。
上記目的は、本発明にあっては、生体内に配置され拡張可能なバルーン部を有するカテーテルと、前記バルーン部を拡張させるための流体を注入する流体注入部と、前記カテーテル部に関する情報を管理する管理部を有し、前記管理部は、前記バルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得する注入情報取得部と、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報を取得するバルーン拡張情報取得部と、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断する生体状態判断部とを有することを特徴とするカテーテル装置により達成される。
上記目的は、本発明にあっては、カテーテルに関する情報を管理するカテーテル情報管理装置を、生体内に配置されるカテーテルのバルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得する注入情報取得部、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報を取得するバルーン拡張情報取得部、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断する生体状態判断部として、機能させるためのカテーテル情報管理装置の制御プログラムにより達成される。
上記目的は、本発明にあっては、生体内に配置され拡張可能なカテーテルのバルーン部に拡張させるために、生体内に配置されるカテーテルのバルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を注入情報取得部が取得し、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報をバルーン拡張情報取得部が取得し、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、生体状態判断部が前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断することを特徴とするカテーテル情報管理方法により達成される。
以上説明したように、本発明によれば、バルーンの拡張過程における変化量を把握しつつ、バルーンの拡張過程に応じた、バルーンの挿入対象の情報も把握し、併せて、かかる情報を操作者等に報知することができるカテーテル情報管理装置、カテーテル装置、カテーテル情報管理装置の制御プログラム及びカテーテル情報管理方法を提供できるという利点がある。
本発明の第1の実施の形態に係るカテーテル装置である例えば、バルーンカテーテル装置の主な構成を示す概略図である。 図1のPCの主な構成を示す概略ブロック図である。 第1の各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。 第2の各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。 第3の各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。 図1のバルーンカテーテル装置の主な動作例等を示す概略フローチャートである。 図1のバルーンカテーテル装置の主な動作例等を示す他の概略フローチャートである。 図1のバルーンカテーテル装置の主な動作例等を示す他の概略フローチャートである。 第1の実施の形態の変形例の主な工程を示す概略フローチャートである。 注入量と圧力値(バルーン内圧)との関係等を示す概略図である。 「クラック発生のおそれの判断」に関する第1の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの圧力値との関係を示す概略図である。 「クラック発生のおそれの判断」に関する第2の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの圧力値との関係を示す概略図である。 上述の第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置の第1の変形例であるバルーンカテーテル装置を示す概略図である。 バルーンのひずみゲージと血管との関係を示す概略図である。 上述の第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置の第2の変形例であるバルーンカテーテル装置を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係るバルーンカテーテル装置の主な構成を示す概略ブロック図である。 第11の各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。 第12の各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。 第13の各種情報記憶部の主な構成を示す概略ブロック図である。 図13のバルーンカテーテル装置300の主な動作例等を示す概略フローチャートである。 図13のバルーンカテーテル装置の主な動作例等を示す概略フローチャートである。 図13のバルーンカテーテル装置の主な動作例等を示す他の概略フローチャートである。 注入量と体積値との関係等を示す概略図である。 「クラック発生のおそれの判断」に関する第1の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの体積値との関係を示す概略図である。 「クラック発生のおそれの判断」に関する第2の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの体積値との関係を示す概略図である。
以下、この発明の好適な実施の形態を、添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載ない限り、これらの態様に限られるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るカテーテル装置である例えば、バルーンカテーテル装置1の主な構成を示す概略図である。
図1に示すバルーンカテーテル装置1は、図1に示すように、患者の生体である例えば、血管内に挿入し配置するためのカテーテルである例えば、バルーンカテーテル2を有している。
このバルーンカテーテル2は、その先端に、液体である例えば、造影剤の注入によってバルーン部であるバルーン21が拡張する構成となっている。
具体的には、患者の血管内の狭窄部(病変部)でバルーン21を拡張させることで狭窄部を押し広げて治療可能な構成となっている。
本実施の形態のバルーンカテーテル2は、例えば、冠動脈の狭窄部を広げるために使用されるPTCA(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty:経皮的冠動脈内腔拡張術)拡張用バルーンカテーテルである。
また、本実施の形態のバルーンカテーテル2は、例えば、他の血管、胆管、気管、食道、その他の消化管、尿道、耳鼻内腔、その他の臓器等の生体器官に形成された狭窄部の治療及び改善を目的として使用されるものとして構成することができる。
バルーンカテーテル2は、図1に示すように、生体管腔内に挿入可能な可撓性を備える長尺状のシャフト22を有し、このシャフト22の先端に上述の拡張及び収縮が可能なバルーン21が配置されている。
また、シャフト22の基端側には、バルーンカテーテル2が他の装置と接続するためのハブ24が配置されている。
また、シャフト22には、ガイドワイヤ23が導出される開口部25も形成されている。
また、図1に示すように、バルーンカテーテル2の基端側のハブ24には、二股の接続具3が装着されている。
この二股の接続具3の一方側には、バルーン拡張変化情報取得部である例えば、圧力センサ8が接続されている。
したがって、圧力センサ8は、接続具8を介してバルーンカテーテル2の内部と連通しているため、圧力センサ8は、バルーン21の内圧を計測可能な構成となっている。
圧力センサ8は、バルーン拡張情報取得部の一例となっている。
また、二股の接続具3の他方側には、図1に示すように、液体注入部である例えば、シリンジ4が接続されている。
このシリンジ4の内部には、上述の造影剤が収容されており、シリンジ送り機構5の動作により,所定の造影剤がバルーンカテーテル3のバルーン21に注入され、バルーン21が拡張する構成となっている。
また、このシリンジ送り機構5は、モータドライバ7によって制御されるステッピングモータ6で制御されている。
さらに、図1に示すように、圧力センサ8やモータドライバ7は、アナログ/デジタル(A/D)変換器9と接続され、このアナログ/デジタル変換器9が、カテーテル情報管理装置である例えば、パーソナルコンピュータ(PC)10と接続されている。
したがって、シリンジ4内の造影剤の注入量は、PC10で制御されると共に、圧力センサ8の情報がPC10に入力される構成となっている。
また、図1に示すように、PC10は、各種情報を出力する出力部である例えば、ディスプレイ11を有すると共に、各種情報を入力する各種情報入力装置12(キーボード)も備えている。
このように、バルーンカテーテル装置1は、バルーンカテーテル2、接続具3,シリンジ4,シリンジ送り機構5,ステッピングモータ6、モータドライバ7、圧力センサ8、A/D変換器9及びPC10を有している。
ところで、図1に示すPC10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を有し、これらは、バスを介して接続されている。
図2は、図1のPC10の主な構成を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、PC10は、「PC制御部13」を有し、PC制御部13は、A/D変換器9と通信するための「通信装置14」、「計時装置15」や図1に示すディスプレイ11及び各種情報入力部12を制御する構成となっている。
さらに、PC制御部13は、図2に示す「第1の各種情報記憶部30」、「第2の各種情報記憶部40」及び「第3の各種情報記憶部50」を制御する。
図3乃至図5は、それぞれ「第1の各種情報記憶部30」、「第2の各種情報記憶部40」及び「第3の各種情報記憶部50」の主な構成を示す概略ブロック図である。これらの内容は後述する。
図6乃至図9は、図1のバルーンカテーテル装置1の主な動作例等を示す概略フローチャートである。以下、これらのフローチャートに沿って説明すると共に、図1乃至図5等の構成等についても説明する。
先ず、図1のバルーンカテーテル2を患者の血管内に挿入し、狭窄部(病変部)にバルーン21を配置させる。
次いで、図6のステップ(以下「ST」とする。)1では、医師等の操作者が図1のPC10を操作し、PC10へ「造影剤注入開始情報」を入力する。
すると、図1のバルーンカテーテル装置1の動作が開始され、ST2へ進む。ST2では、図3の「造影剤注入処理部(プログラム)31」が動作し、図3の注入情報記憶部である例えば、「造影剤注入量情報記憶部32」を参照する。
造影剤注入量情報記憶部32には、注入情報である例えば、「造影剤注入量情報」すなわち、時間当たりの造影剤の注入量情報、例えば、時刻情報と0.011mL、時刻情報と0.047mL、時刻情報と0.1mL等の情報を記憶している。すなわち、時間の経過と共に、どの程度の造影剤を注入すべきかの情報が記憶されている。
この「造影剤注入量情報」は図示しない「注入情報取得部(プログラム)」で取得され、この「注入情報取得部(プログラム)」が「注入情報取得部」の一例である。
次いで、造影剤注入処理部(プログラム)31は、「造影剤注入量情報」の造影剤注入量に基づき、モータドライバ7に駆動情報を送信する。
次いで、ST3へ進む。ST3では、モータドライバ7が、ステッピングモータ6を駆動させ、 ステッピングモータ6がシリンジ送り機構5を動作させ、シリンジ4が、ST2で得た造影剤注入量情報に基づき、所定時間に所定量の造影剤をバルーンカテーテル2に注入する。
次いで、ST4へ進む。ST4では、PC10が圧力センサ8の「圧力情報」を時刻情報と共に取得し、図3の「圧力情報記憶部33」に記憶する。
このときの圧力情報は、バルーンカテーテル2の内部、すなわち、バルーン21の内圧
情報であり、この内圧情報をその時刻情報と共に記憶する構成となっている。
この圧力センサ8の「圧力情報」が、「バルーン拡張情報」及び「バルーン部の圧力情報」の一例である。
次いで、ST5へ進む。ST5では、図3の「注入量関連圧力情報生成部(プログラム)34」が動作し、「圧力情報記憶部33」の「時刻情報付き圧力情報」と「造影剤注入量情報記憶部32」の「時刻情報付き注入量情報」を取得し、同じ時刻情報の注入量情報と圧力情報を紐付けて、注入量関連圧力情報を生成し、図3の「注入量関連圧力情報記憶部35」に記憶させる。
すなわち、注入量とその時のバルーン21の圧力値の情報を記憶する。
したがって、注入量関連圧力情報が、バルーン拡張変化情報の一例である。
また、「注入量関連圧力情報生成部(プログラム)34」が、バルーン拡張変化情報を算出する算出部の一例である。
次いで、ST6へ進む。ST6では、図3の「圧力変化グラフ情報表示処理部(プログラム)36」が動作し、「注入量関連圧力情報記憶部35」の注入量関連圧力情報に基づき、注入量と圧力値の変化グラフを生成し、ディスプレイ11に表示する。
また、圧力変化グラフ情報表示処理部(プログラム)36は、図3の「基準注入量圧力情報記憶部37」の基準注入量圧力情報に基づいて、注入量と圧力値の変化グラフを生成し 注入量と圧力値の変化グラフに重ねて表示する。
ここで、「基準注入量圧力情報」は、基準となる注入量に対応する圧力情報、すなわち、バルーン21の拡張が血管によって制限されることなく拡張すると仮定した場合の注入量と圧力の関係の情報である。
そして、「基準注入量圧力情報」は、「基準情報」及び「基準圧力情報」の一例である。
図10は、注入量と圧力値(バルーン内圧)との関係等を示す概略図である。
図10の矢印Gは、実際の注入量(容量)と、それに対応する実際に圧力センサ8によって測定されたバルーン21の内圧(kPa)の関係である注入量関連圧力情報を示す。矢印Sは、上述の基準となる注入量と圧力の関係である基準注入量圧力情報を示す。
また、ST6では、図10に示すグラフG及びグラフSを、図1のPC10のディスプレイ11に表示する。
したがって、図1のバルーンカテーテル2内に造影剤を注入中の医師等の操作者は、図10の矢印Gのグラフを視認することで、バルーン21の内圧の変化を、注入量との関係で明確に把握することができる。
また、矢印Sの基準と比較して。矢印Gを視認することで、バルーン21が血管内壁に当接したか否かのみならず血管内壁にクラックが生じたか否かを予想することができる。
具体的には、図10の矢印Gのグラフが、矢印Sより離間して圧力が高まったとき(図10のL1で示す区間の矢印Gのグラフ)は、バルーン21の拡張が血管内壁に当接して阻害されていること、すなわち、バルーン21が血管内壁に当接状態であると予想することができる。
一方、このように血管内壁に当接して圧力が高まった後、急激に内圧が低下したとき(図10のL2で示す区間の矢印Gのグラフ)は、バルーン21の拡張を阻害する要因がなくなり、圧力が下がった、すなわち、血管内壁にクラック等が発生したと予想することができる。
このように、図10のグラフをディスプレイ11に表示することで、バルーンカテーテル2を操作している医師等は、バルーン21と血管内壁の状態を予想することができる。
さらに、本実施の形態では、PC10が、精度よく血管内壁とバルーン21との関係を自動的に判断し、その判断結果をディスプレイ11に表示する構成と有している。以下、詳細に説明する。
先ず、ST7では、図4の「現在圧力増加率情報生成処理部(プログラム)41」が動作し、図3の「注入量関連圧力情報記憶部35」を参照する。
そして、直近の注入量における圧力値と現在の注入量の圧力値とを比較して「現在圧力増加率Δn」情報を生成し、図4の「現在圧力増加率情報記憶部42」に記憶する。
例えば、V[mL](現在の容量(注入量))−0.001[mL](現在の容量から0.001[mL]減じた容量における圧力値である「直近容量圧力値」と、V[mL](現在の容量)における圧力値である「現在容量圧力値」との間で、「現在圧力増加率Δn」を求める。そして、この「現在圧力増加率Δn」の値を「現在圧力増加率情報記憶部42」に記憶する。
次いで、ST8へ進む。ST8では、図4の生体状態判断部であり、生体当接判断部である例えば、「第1の血管壁当接状態判断処理部(プログラム)45」が動作し、図4の「現在圧力増加率記憶部42」を参照する。
そして、「現在圧力増加率Δn」の値が、図3の「基準注入量圧力情報記憶部37」の「基準注入量圧力情報」の対応する増加率と比べ「大」であるか否かを判断する。
そして、ST9で、「現在圧力増加率Δn」の値が「基準注入量圧力情報」の対応する増加率と比べて大の場合は、バルーン部21が血管内壁に当接した状態、すなわち「血管壁当接状態」と判断し、「血管壁当接」をディスプレイ11に表示する。
この「血管壁当接状態」の情報が、生体変化情報や血管当接情報の一例となっている。
このように、本実施の形態では、図10の矢印Gのグラフの注入量の変化における圧力(バルーン21の内圧)の変化と、図10の矢印Sのグラフで対応する注入量における圧力の変化を比較する。
例えば、図10の注入量0.011mLから0.047mLである「L1」の区間では、矢印Gのグラフの増加率は、矢印Sの増加率より「大」となっている。
これは、圧力が通常より大きいこと、すなわち、バルーン21が血管内壁に当接していることを示す。
そこで、本実施の形態では、かかる場合は、バルーン部21が血管内壁に当接した「血管壁当接状態」と判断し、「血管壁当接」をディスプレイ11に表示する構成となっている。(ST10)
また、このようにディスプレイ11に表示することで、バルーンカテーテル2を操作している医師等に、バルーン21が血管内壁に当接したことを精度良く報知することができる。
一方、本実施の形態では、「現在圧力増加率Δn」の値が「基準注入量圧力情報」の対応する増加率と比べて「大」の場合は、バルーン部21が血管内壁に当接した「血管壁当接状態」と判断したが、本発明は、これに限らず、以下の場合も含まれる。
すなわち、図3の「注入量関連圧力情報記憶部35」の現在の圧力情報を取得し、図3
の「基準注入量圧力情報記憶部37」の「基準注入量圧力情報」における「現在の注入量」に対応する圧力情報と比較する。
そして、現在の注入量の圧力値が、対応する「基準注入量圧力情報」の圧力値より「10%」以上高ければ、「血管壁当接状態」と判断するものである。
このように判断することで、より精度の高い判断が可能となる。
ところで、ST10の次は、ST11へ進む。ST11では、図5の「第1の血管壁解離警報生成処理部(プログラム)51」が動作し、図4の「クラック回数情報記憶部46」のクラック回数情報を取得する。
このクラック回数情報については後述するが、圧力変化によって血管内壁にクラックが発生のおそれがあったと、過去に判断された回数である。
そして、本工程では、クラック回数が所定回数(例えば、2回)に達しているか否かを判断する。
なお、この「第1の血管壁解離警報生成処理部(プログラム)51」が「生体壁解離判断部」の一例である。
次いで、ST12で、クラック回数が所定回数(例えば、2回)に達していると判断されたときは、ST13へ進む。
ST13では、「血管壁解離発生警報」をPC10のディスプレイ11に表示する。
すなわち、クラックが過去に2回発生した状態で、さらに、バルーン21が血管内壁に当接し、さらにバルーン12が拡張して、血管に圧力をかけると、クラックを超える「血管壁解離」が発生する可能性があるとして、「血管壁解離発生警報」がディスプレイ11に表示される。
したがって、バルーンカテーテル2を操作する医師等に未然に警報を与えることができ、重篤な事態の発生を未然に防止することができる。
本実施の形態では、血管壁解離が発生する蓋然性が高いときは、「血管壁解離発生警報」をディスプレイ11に表示したが、本発明では、音による警報を出しても良い。さらに、造影剤のバルーンカテーテル2への注入を強制的に停止する構成としても構わない。
この場合、より安全なバルーンカテーテル装置1となる。
次いで、ST14へ進む。ST14で「造影剤注入停止情報」の入力があったか否かを判断し、入力があった場合は、終了する。
一方、ST14で「造影剤注入停止情報」の入力がなかったときは、ST15へ進む、
ST15では、図5のクラック発生判断部である例えば、「第1のクラック発生有無判断処理部(プログラム)52」が動作し、図4の「現在圧力増加率情報記憶部42」に記憶されている直近のデータを「直近圧力増加率Δn−1」として取得し、この値が、図3の「基準注入量圧力情報記憶部37」の「基準注入量圧力情報」の対応する増加率と比べ「大」であるか否かを判断する。
ST15で、「直近圧力増加率Δn−1」の値が「基準注入量圧力情報」の対応する増加率と比べ「大」であると判断されると、ST16へ進む。
ST16では、図4の「現在圧力増加率情報記憶部42」の「現在圧力増加率Δn」が「0」より「小さい」か否かを判断し、「小さい」ときは、ST17へ進む。
ST17では、血管内壁に「クラック」発生のおそれありと判断し、「クラック発生のおそれ」をディスプレイ11に表示する。
すなわち、ST15では、例えば、図10の矢印Gのグラフの注入量の変化における圧力(バルーン21の内圧)の変化と、図10の矢印Sのグラフで対応する注入量における圧力の変化を比較して、例えば、図10の注入量0.011mLから0.047mLである「L1」の区間では、矢印Gのグラフの増加率は、矢印Sの増加率より「大」となっている。
これは、圧力が通常より大きいこと、すなわち、バルーン21が血管内壁に当接していることを示す。
そして、その後、図10の注入量の0.047mL以後であるL2の区間では、矢印Gのグラフの増加率が「0」より「小さく」なっている。
これは、血管内壁にクラックが発生し、血管が広がったため、バルーン21に対する圧力が減少したものと推定される。
このように、バルーン21が血管内壁に当たって圧力上昇した後、圧力が下がったと判断されたときは、この圧力の減少は、クラックによるものと判断することができる。
次いで、第1のクラック発生有無判断処理部(プログラム)52は、ST17で、図4の「クラック回数情報記憶部46」のクラック回数情報に「+1」して情報を更新記憶する。
本実施の形態では、ST15及びST16のように、圧力が基準より増加し、その後、増加率が「0」より小さくなったときは、「クラック発生のおそれ」と判断している。
しかし、本発明は、これに限らず、単に、現在圧力増加率が「0」より小さいときに「クラック発生のおそれ」ありと判断する構成としても構わない。
以上のように、本実施の形態によれば、バルーン21の拡張過程における変化量を把握しつつ、バルーン21の拡張過程に応じた、バルーン21の挿入対象である血管等の生体の情報を把握することができる。
さらに、かかる情報をディスプレイ11に表示することで、操作者等に適切に報知することができる。
このように、本実施の形態のバルーンカテーテル装置1は、バルーン21の拡張による血管等の変化状態のみならず、危険な状態となった場合も迅速に操作者等にその事実を報知することができ、極めて安全性の高いバルーンカテーテル装置1となっている。
なお、本実施の形態では、クラック発生回数が所定回数(例えば、2回)に達した後に、バルーン21が再度血管内壁に当接したと判断した際に「血管解離発生警報」を発する例を示したが、「血管解離発生警報」のタイミングはこの例に限られない。
図9は、本実施の形態の変形例の主な工程を示す概略フローチャートである。
図9に示すように、たとえば、ST17で「クラック」発生のおそれありと判断した直後に、クラック発生回数が所定回数(例えば、2回)に達したか否かを判断し、早い段階で「血管解離発生警報」を発しても良い。この場合は、「血管解離発生注意報」としても良い。
この変形の場合は、第1の実施形態の図7および図8に示すステップが変更される。具体的には、図7のST11からST14が削除され、図9のST17の次に、ST18からST21が追加される。
すなわち、ST17でクラック回数情報に「+1」して記憶した後にST18へ進む。
ST18では、図4の「クラック回数情報記憶部46」のクラック回数情報を取得し、クラック回数が所定回数(例えば、2回)に達しているか否かを判断する。
そして、ST19でクラック回数が所定回数(例えば、2回)に達していると判断されたときは、ST20へ進み、「血管壁解離発生警報」をPC10のディスプレイ11に表示する。
また、他の変形例として2つのタイミングで異なる警報を発しても良い。
具体的には、ST17で「クラック」発生のおそれありと判断した直後に、クラック発生回数が所定回数(例えば、2回)に達したと判断した際に「血管解離発生注意報」を発し、その後、血管内壁に当接したと判断した際に「血管解離発生警報」発する。
この変形例の場合は、図7に示すST8からST14に進んだ後に、図8に示すST15からST16へ進み、さらに、図9のST17からST21に進むことになる。
この場合は、ST20で「血管解離発生注意報」を発し、ST13で「血管解離発生警報」を発する。
これらの場合は、早い段階からバルーンカテーテル2を操作する医師等に注意を促すことができ、重篤な事態の発生を未然に防止することができる。
また、警報を発する代わりに造影剤のバルーンカテーテル2への注入を強制的に停止する構成としても構わない。
この場合、より安全なバルーンカテーテル装置1となる。
(本実施の形態の第1のクラック発生判断の第1の変形例)
図11は、「クラック発生のおそれの判断」に関する第1の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの圧力値との関係を示す概略図である。
本変形例では、上述の第1の実施の形態と異なり、「クラック発生のおそれ」の判断方法が相違するため、以下、その相違点を中心に説明する。
先ず、上述の第1の実施の形態における「クラック発生のおそれ」の判断工程を説明する。
上述の第1の実施の形態では、図8のST15及びST16に示すように、先ず、直前である直近の注入量における圧力の増加率を求める。
すなわち、直近の注入量における圧力値と、その更に直近の注入量の圧力値とを比較して「直近圧力増加率Δn―1」情報を生成する。
そして、図10の矢印Sで示す「基準注入量圧力情報」において、上述の更に直近の注入量における圧力値と直近の注入量の圧力値に対応する「基準注入量圧力情報」の更に直近の圧力値と直近の圧力値を抽出し、比較して「直近の増加率」情報を生成する。
そして、「直近圧力増加率Δn―1」と「基準注入量圧力情報の直近の増加率」を比較する。
具体的には、グラフGの「直近圧力増加率Δn―1」の値が、グラフSの「基準注入量圧力情報の直近の増加率」より「大」であれば、バルーン21が「血管壁当接状態」と判断する。
次いで、実際の直近の注入量における圧力値と現在の注入量の圧力値とを比較して「現在圧力増加率Δn」情報を生成する。
そして、この「現在圧力増加率Δn」が「0」より小さいか否かを判断し、小さいときは、「クラック発生のおそれありと判断する。
これに対し、本第1の変形例では、異なる方法で「クラック発生のおそれ」を判断する。
まず、例えば、図11の注入量毎(例えば、0.0011mL.0.0012mL等)の注入量の圧力である「圧力実測値」と、対応する注入量における図11の「基準注入量圧力情報」との差を求め、「圧力基準乖離値」として記憶する。
すなわち、造影剤の送り量(注入量)毎(例えば、0.011mL、0.012mL等)の「圧力基準乖離値」を求め、記憶する。
例えば、図11の矢印E1〜Enで示すように、各送り量における「圧力基準乖離値」を記憶する。
そして、現在の直前である直近の「圧力基準乖離値」である「直近基準乖離値」の「増加率」、すなわち、「圧力基準乖離値の直近増加率」を求める。
具体的には、直近の更に直近の「圧力基準乖離値」と直近の「圧力基準乖離値」から「圧力基準乖離値の直近増加率」を求めることとなる。
例えば、図11の「E11」が現在の「圧力基準乖離値」で、直近の更に直近が「E9」で、直近が「E10」の場合、E9とE10の「圧力基準乖離値」からE10の直近の「圧力基準乖離値の直近増加率」を求める。
次いで、直近の「圧力基準乖離値」と現在の「圧力基準乖離値」とから「圧力基準乖離値の現在増加率」を求める。
具体的には、図11のE10の「圧力基準乖離値」とE11の「圧力基準乖離値」からE11の「圧力基準乖離値の現在増加率」を求める。
そして、「圧力基準乖離値の現在増加率」が「0」より「小さい」ときは、「クラック発生のおそれあり」と判断する。
このように「圧力基準乖離値の現在増加率」を基準にすることで、上述の第1の実施の形態と同様に、「血管壁当接状態」及び「クラック発生のおそれ」を判断することができる。
なお、上述の「圧力基準乖離値」が、「バルーン拡張変化情報と基準情報との乖離情報」の一例となっている。
(本実施の形態の第1のクラック発生判断の第2の変形例)
図12は「クラック発生のおそれの判断」に関する第2の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの圧力値との関係を示す概略図である。
本変形例では、上述の第1の実施の形態と異なり、「クラック発生のおそれ」の判断方法が相違するため、以下、その相違点を中心に説明する。
本変形例では、図12に示すように、直近の注入量における2点の圧力値の接線の傾きである「圧力の直近増加率Δn―1(T1)」と、現在の注入量における圧力値の傾きである「圧力の現在増加率Δn(T2)」を求める。
例えば、図12では、T1で示される傾きである「圧力の直近増加率Δn―1(T1)」が「500kPa/0.03mL≒17MPa/mL」で、T2で示される傾きである「圧力の現在増加率Δn(T2)」が「―400kPa/0.002mL≒―200MPa/mL」である。
そして、本変形例では、図12の「圧力の直近増加率Δn―1(T1)」と、「圧力の現在増加率Δn(T2)」とを比較し、その間の減少度を算出し、この減少度が所定の閾値以上であるときは、「クラックが発生するおそれがある」と判断する。
この閾値が、例えば、「100MPa/mL」の場合、図12の「圧力の直近増加率Δn―1(T1)」が「500kPa/0.03mL≒17MPa/mL」で、T2で示され、「圧力の現在増加率Δn(T2)」が「―400kPa/0.002mL≒―200MPa/mL」であるため、これらの減少度は「183MPa/mL」となる。
そして、この減少度は、閾値以上であるため、この例では、バルーン21による「クラックが発生するおそれがある」と判断する。
また、図12のT3を「圧力の直近増加率Δn―1(T3)」とし、T4を「圧力の現在増加率Δn(T4)」とした場合で、T3の増加率(傾き)が「150MPa/mL」、T4の増加率(傾き)が「0MPa/mL」のとき、その減少度は「150MPa/mL」となる。
したがって、この減少度は、閾値以上であるため、この例でも、バルーン21による「クラックが発生するおそれがある」と判断する。
このように、本変形例では、注入量(送り量)によるバルーン21の内圧等の変化を複数の傾き間の変化(減少度)で判断する。
したがって、実際の注入量における「現在圧力増加率Δn」が「0」より小さくない場合であっても、クラック発生のおそれの有無を精度良く判断することができる。
なお、図12の「圧力の直近増加率Δn―1(T1)と圧力の現在増加率Δn(T2)の間の減少度」が「複数の地点の傾きの間の変化情報」の一例となっている。
(本実施の形態の第1のクラック発生判断の第2の変形例の変形例)
上述の第2の変形例では、図12の「圧力の直近増加率Δn―1」(T1等)と「圧力の現在増加率Δn」(T2等)とを比較し、その減少度を算出し、この減少度が所定の閾値以上であるときは、「クラックが発生するおそれがある」と判断する構成となっている。
上述の第2の変形例の場合、2つの増加率(傾き)における減少度を把握することはできるが、これらの2つの「圧力の直近増加率Δn―1」(T1等)と、「圧力の現在増加率Δn」(T2等)の間における変化の程度(変化が急であるか、若しくは緩やかであるか等)を把握することができない。
このため、本実施の形態では、2つの増加率(傾き)間の微小変化量を把握し、2つの増加率(傾き)間において、変化が急であったか、若しくは穏やかであったか等を把握できる構成となっている。
例えば、図12のT1(圧力の直近増加率Δn―1)の傾きが「17MPa/mL」で、T2(圧力の現在増加率Δn)の傾きが「―200MPa/mL」で、その間の注入量(送り量)の幅が、例えば、0.002mLであった場合、T1とT2の傾きの間の微小変化量の減少度を求める。
すなわち、「(−200−17)・0.002」となり、これは「−109GPa/mL^2」となり、これが微小変化量の減少度となる。
そして、本変形例では、この微小変化量の減少度の閾値を定めている。すなわち、より急激な変化があったか否かの判断基準であって、より急激な変化が発生している場合は、上述の「クラックが発生するおそれがある」と判断する。
例えば、本変形例では、「50GPa/mL^2」を「微小変化量の減少度」とする。
すると、図12のT1とT2の増加率(傾き)の間の微小変化量の減少度が「−109GPa/mL^2」であるため、閾値「50GPa/mL^2」を超え、急激な変化等が発生したと判断され、「クラックが発生するおそれ」があると判断されることになる。
このように、本変形例では、傾き間の微小変化量を把握し、その微小変化量の変化の程度を把握し、これにもとづき「クラックが発生するおそれ」を判断するので、極めて精度の高い判断が可能となる。
なお、上述の「−109GPa/mL^2」が「複数の地点の傾きの間の微小変化量情報」の一例となっている。
(第1の実施の形態の第1の変形例)
図13は、上述の第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置1の第1の変形例であるバルーンカテーテル装置100を示す概略図である。
本変形例のバルーンカテーテル装置100の多くの構成は、上述の第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置1と共通するため、重複する構成は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図13に示すように、本変形例のバルーンカテーテル装置100は、第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置1と異なり「圧力センサ8」を有しておらず、その代わり、バルーン121の表面にバルーン121の表面圧情報を検知するための複数の「ひずみゲージ126a、126b」が配置されている。
図14は、バルーン121のひずみゲージ126a、126bと血管との関係を示す概略図である。
図14に示すように、バルーン121内に造影剤が注入され、バルーン12が拡張し、血管内壁と当接すると、その表面圧力をひずみゲージ126a、126bが検知し、図10のA/D変換器9等を介して、PC10へ入力される構成となっている。
このため、本変形例では、第1の実施の形態の圧力センサ8が取得する「内圧」ではなく、バルーン121のひずみゲージ126a、126bが検知する表面圧の情報で、圧力情報を取得する構成となっている。
また、この圧力情報は、第1の実施の形態の圧力センサ8と異なり、バルーン121の表面圧という直接的な情報であるため、より正確に圧力情報を取得することができる。
(第1の実施の形態の第2の変形例)
図15は、上述の第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置1の第2の変形例であるバルーンカテーテル装置200を示す概略図である。
本変形例のバルーンカテーテル装置200の多くの構成は、上述の第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置1と共通するため、重複する構成は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図15に示すように、本変形例のバルーンカテーテル装置200は、第1の実施の形態のバルーンカテーテル装置1と異なり、シリンジ4,シリンジ送り機構5,ステッピングモータ6、モータドライバ7を有しておらず、その代わり、インデフレータ201を有している。
また、インデフレータ201は、接続具203を介してバルーンカテーテル2に接続されている。
すなわち、インデフレータ201を操作者が操作することで、内部に収容されている造影剤が所定の流量でバルーンカテーテル2へ注入される構成となっている。
したがって、本変形例では、第1の実施の形態のバルーンカテーテル1と異なり、シリンジ4,シリンジ送り機構5,ステッピングモータ6、モータドライバ7を用いることなく、操作者がインデフレータ201を操作することで、造影剤をバルーンカテーテル2内に注入することができるので、極めて使い易いバルーンカテーテル装置200となっている。
この場合、バルーンカテーテル2へ注入された造影剤の流量を測定するセンサを設け、測定値を図3の「造影剤注入量情報記憶部32」へ記憶することとなる。
(第2の実施の形態)
図16は、本発明の第2の実施の形態に係るバルーンカテーテル装置300の主な構成を示す概略ブロック図である。
図16に示す第2の実施の形態にかかるバルーンカテーテル装置300は、多くの構成が上述の第1の実施の形態にかかるバルーンカテーテル1と共通するため、以下、共通する構成は、同一符号等とし、説明を省略し、相違点を中心に説明する。
本実施の形態に係るバルーンカテーテル装置300は、上述の第1の実施の形態に係るバルーンカテーテル装置1と異なり、「圧力センサ8」を有さず、X線撮像装置301を有している。
そして、このX線撮像装置301で、バルーンカテーテル装置300のバルーン21の拡張状態を撮像することで、バルーン21の体積変化を測定する構成となっている。
図17乃至図19は、それぞれ、図16の「第11の各種情報記憶部330」、「第12の各種情報記憶部340」及び「第16の各種情報記憶部350」の主な構成を示す概略ブロック図である。これらの内容は後述する。
図20乃至図22は、図16のバルーンカテーテル装置300の主な動作例等を示す概略フローチャートである。以下、これらのフローチャートに沿って説明すると共に、図16乃至図19等の構成等についても説明する。
先ず、図16のバルーンカテーテル2を患者の血管内に挿通し、狭窄部(病変部)にバルーン21を配置させる。
次いで、図20のステップ51では、医師等の操作者が図16のPC10を操作し、PC10へ「造影剤注入開始情報」を入力する。
すると、図16のバルーンカテーテル装置300の動作が開始され、ST51へ進む。ST51では、図17の「造影剤注入処理部(プログラム)31」が動作し、図17の「造影剤注入量情報記憶部32」を参照する。
「造影剤注入量情報記憶部32」の内容は、上述の第1の実施の形態の図3の「造影剤注入量情報記憶部32」と同様である。
次いで、造影剤注入処理部(プログラム)31は、「造影剤注入量情報」の造影剤注入量に基づき、モータドライバ7に駆動情報を送信する。
次いで、ST53へ進む。ST53では、モータドライバ7が、ステッピングモータ6を駆動させ、 ステッピングモータ6がシリンジ送り機構5を動作させ、シリンジ4が、ST52で得た造影剤注入量情報に基づき、所定時間に所定量の造影剤をバルーンカテーテル2に注入する。
次いで、ST54へ進む。ST54では、PC10がX線撮像装置301の「バルーン画像情報」を時刻情報と共に取得し、図17の「バルーン情報記憶部331」に記憶する。
次いで、ST55へ進む。ST55では、図17の「体積情報生成部(プログラム)332」が動作し、図17の「バルーン画像情報記憶部331」を参照し、バルーン画像情報から体積情報を生成し、体積情報を時刻情報と関連共に 図17の「体積情報記憶部333」に記憶する。
次いで、ST56へ進む。ST56では、図17の「注入量関連体積情報生成処理部(プログラム)334」が動作し、図17の「体積情報記憶部333」の時刻情報付き体積情報と、図17の「造影剤注入量情報記憶部32」の時刻情報付き注入量情報を取得し、同じ時刻情報の注入量情報と体積情報を紐付けて「注入量関連体積情報」を生成し、「注入量関連体積情報記憶部335」に記憶する。
すなわち、注入量とその時のバルーン21の体積値の情報を記憶する。したがって、注入量関連体積情報が、バルーン拡張変化情報の一例である、
次いで、ST57へ進む。ST57では、図18の「体積変化グラフ情報表示処理部(プログラム)341」が動作し、図17の「注入量関連体積情報記憶部335」の注入量関連体積情報に基づき、注入量と体積値の変化グラフを生成し、ディスプレイ11に表示する。
また、図17の「基準注入量体積情報記憶部336」の基準注入量体積情報に基づいて、注入量と体積値の変化グラフを生成し、注入量と体積値の変化グラフに重ねて表示する。
ここで、「基準注入量体積情報」は、基準となる注入量に対応する体積情報、すなわち、バルーン21の拡張が血管によって制限されることなく拡張すると仮定した場合の注入量と体積との関係の情報である。
この「基準注入量体積情報」が「基準体積情報」の一例である。
図23は、注入量と体積値との関係等を示す概略図である。
図23の矢印G1は、実際の注入量(容量)と、それに対応するバルーン21の体積(mL)を示すと共に、矢印S1は、上述の基準となる注入量と体積の関係を示す。
また、ST57では、図23に示すグラフG1及びグラフS1を、図16のPC10のディスプレイ11に表示する。
したがって、図1のバルーンカテーテル2内に造影剤を注入中の医師等の操作者は、図23の矢印G1のグラフを視認することで、バルーン21の体積の変化を、注入量との関係で明確に把握することができる。
また、矢印S1の基準と比較して。矢印G1を視認することで、バルーン21が血管内壁に当接したか否かのみならず血管内壁にクラックが生じたか否かを予想することもできる。
具体的には、図23の矢印G1のグラフが、矢印S1より離間して体積が増加しないとき(図23のL3で示す区間の矢印G1のグラフ)は、バルーン21の拡張が血管内壁に当接して阻害されていること、すなわち、バルーン21が血管内壁に当接状態であると予想することができる。
一方、このように血管内壁に当接して体積が増加しない状態の後、急激に増加したとき(図23のL4で示す区間の矢印G1のグラフ)は、バルーン21の拡張を阻害する要因がなくなり、体積が増加した、すなわち、血管内壁にクラック等が発生したと予想することができる。
このように、図23のグラフをディスプレイ11に表示することで、バルーンカテーテル2を操作している医師等は、バルーンと21と血管内壁の状態を予想することができる。
さらに、本実施の形態では、PC10が、精度よく血管内壁とバルーン21との関係を自動的に判断し、その判断結果をディスプレイ11に表示する。以下、詳細に説明する。
先ず、ST58で、図18の「現在体積増加率情報生成処理部(プログラム)342」が動作し、図17の「注入量関連体積情報記憶部335」を参照し、直近の注入量における体積値と現在の注入量の体積値とを比較して 「現在体積増加率Δn」情報を生成し、図18の「現在体積増加率情報記憶部343」に記憶する。
例えば、V[mL](現在の容量(注入量))−0.001[mL](現在の容量から0.001[mL]減じた容量における体積値である「直近容量体積値」と、V[mL](現在の容量)における体積値である「現在容量体制値」との間で、「現在体積増加率Δn」を求める。
そして、この「現在体積増加率Δn」の値を図18の「現在体積増加率情報記憶部343」に記憶する。
次いで、ST59へ進む。ST59では、図19の「第2の血管壁当接状態判断処理部(プログラム)351」が動作し、図17の「注入量関連体積情報記憶部335」の現在の注入量の体積値と、図17の「基準注入量体積情報記憶部336」の現在の注入量に対応する体積値とを比較する。
そして、ST60で、現在の注入量の体積値が、現在の注入量に対応する基準注入量体積情報記憶部336(図15)の体積値より「10%以上」低いと判断したときは、ST61へ進む。
ST61では、「血管壁当接状態」と判断し、「血管壁当接」をディスプレイ11に表示する。
このように、本実施の形態では、図23の矢印G1のグラフの注入量の変化における体積の変化と、図23の矢印S1のグラフで対応する注入量における体積の変化を比較する。
例えば、図23の注入量0.011mLから0.047mLである「L3」の区間では、矢印G1のグラフの体積値が、矢印S1の体積値より「10%以上低く」なっている。
これは、体積が増加しない、すなわち、バルーン21が血管内壁に当接していることを示すものである。
そこで、本実施の形態では、かかる場合は、バルーン部21が血管内壁に当接した「血管壁当接状態」と判断し、「血管壁当接」をディスプレイ11に表示する構成となっている。
また、このようにディスプレイ11に表示することで、バルーンカテーテル2を操作している医師等に、バルーン21が血管内壁に当接したことを精度良く報知することができる。
一方、本発明には、以下の形態も含まれる。すなわち、図18の「現在体積増加率記憶部343」に記憶されている直近データを「直近体積増加率Δn−1」として取得し、この値が、図17の「基準注入量体積情報記憶部336」の「基準注入量体積情報」の対応する増加率と比べ「小」であるか否かを判断し、「小」であるときは、「血管壁当接状態」と判断する形態である。
この場合は。僅かな変化でも医師等に報知可能であり、精度の高い判断が可能となる。
ところで、ST61の次は、ST62へ進む。ST62では、図19の「第2の血管壁解離警報生成処理部(プログラム)352」が動作し,図19の「クラック回数情報記憶部46」のクラック回数情報を取得し、クラック回数が所定回数(例えば、2回)に達したか否かを判断する。
このクラック回数情報については後述するが、体積変化によって血管内壁にクラックが発生のおそれがあったと、過去に判断された回数である。
次いで、ST63へ進み、ST63で、クラック回数が所定回数(例えば、2回)に達したと判断されたときは、ST64へ進む。
ST64では、「血管壁解離発生警報」をPC10のディスプレイ11に表示する。
すなわち、クラックが過去に2回発生した状態で、さらに、バルーン21が血管内壁に当接し、さらにバルーン12が拡張して、血管に圧力をかけると、クラックを超える「血管壁解離」が発生する可能性があるとして、「血管壁解離発生警報」がディスプレイ11に表示される。
したがって、バルーンカテーテル2を操作する医師等に未然に警報を与えることができ、重篤な自体の発生を未然に防止することができる。
本実施の形態では、血管壁解離が発生する蓋然性が高いときは、「血管壁解離発生警報」をディスプレイ11に表示したが、本発明では、さらに、造影剤のバルーンカテーテル2への注入を強制的に停止する構成としても構わない。
この場合、より安全なバルーンカテーテル装置1となる。
次いで、ST65へ進む。ST65で「造影剤注入停止情報」の入力があったか否かを判断し、入力があった場合は、終了する。
一方、ST65で「造影剤注入停止情報」の入力がなかったときは、ST66へ進む。
ST66では、図19の「第2のクラック発生有無判断処理部(プログラム)353」が動作し、図18の「現在体積増加率記憶部343」に記憶されている直近のデータを「直近体積増加率Δn−1」として取得し、この値が、図17の「基準注入量体積情報記憶部336」の「基準注入量体積情報」の対応する増加率と比べ「小」であるか否かを判断する。
ST66で、「直近体積増加率Δn−1」の値が「基準注入量体積情報」の対応する増加率と比べ「小」であるときは、ST67で、図18の「現在体積増加率情報記憶部343」の「現在体積増加率Δn」が「0」より大きいか否かを判断する。
そして、「0」よりも「大きい」と判断されるとST68へ進む。
ST68では、血管内壁に「クラック」が入ったおそれがあると判断し、「クラック発生のおそれ」を表示し、図19の「クラック回数情報記憶部46」のクラック回数情報に「+1」して記憶する。
すなわち、ST66では、例えば、図23の矢印G1のグラフの注入量の変化における体積の変化と、図23の矢印S1のグラフで対応する注入量における体積の変化を比較して、例えば、図23の注入量0.011mLから0.047mLである「L3」の区間では、矢印G1のグラフの増加率は、矢印Sの増加率より「小」となっている。
これは、圧力が通常より大きいこと、すなわち、バルーン21が血管内壁に当接していることを示す。
そして、その後、図23の注入量の0.047mL以後であるL4の区間では、矢印G1のグラフの増加率が「0」より大きくなっている。
これは、血管内壁にクラックが発生し、血管が広がったため、バルーン21の体積が増加したものと推定される。
このように、バルーン21が血管内壁に当たって体積が増加せず、その後、体積が増加したと判断されたときは、この体積の増加は、クラックによるものと判断することができる。
本実施の形態では、ST66及びST67のように、体積が基準より増加率が低く、その後、増加率が「0」より大きくなったときは、「クラック発生のおそれ」と判断している。
しかし、本発明は、これに限らず、単に、現在体積増加率が「0」より大きいときに「クラック」が生じたとしても構わない。
以上のように、本実施の形態によれば、バルーン21の拡張過程における変化量を把握しつつ、バルーン21の拡張過程に応じた、バルーン21の挿入対象である血管等の生体の情報を把握することができる。
さらに、かかる情報をディスプレイ11に表示することで、操作者等に適切に報知することができる

このように、本実施の形態のバルーンカテーテル装置1は、バルーン21の拡張による血管等の変化状態のみならず、危険な状態となった場合も迅速に操作者等にその事実を報知することができ、極めて安全性の高いバルーンカテーテル装置300となっている。
なお、本実施の形態では、クラック発生回数が所定回数(例えば、2回)に達した後に、バルーン21が再度血管内壁に当接したと判断した際に「血管解離発生警報」を発する例を示したが、「血管解離発生警報」のタイミングはこの例に限られない。
たとえば、ST68で「クラック」発生のおそれありと判断した直後に、クラック発生回数が所定回数(例えば、2回)に達したか否かを判断し、早い段階で「血管解離発生警報」を発しても良い。この場合は、「血管解離発生注意報」としても良い。
また、他の実施形態の例として2つのタイミングで異なる警報を発しても良い。具体的には、ST68で「クラック」発生のおそれありと判断した直後に、クラック発生回数が所定回数(例えば、2回)に達したと判断した際に「血管解離発生注意報」を発し、その後、血管内壁に当接したと判断した際に「血管解離発生警報」発する。
これらの場合は、早い段階からバルーンカテーテル2を操作する医師等に注意を促すことができ、重篤な事態の発生を未然に防止することができる。
また、警報を発する代わりに、造影剤のバルーンカテーテル2への注入を強制的に停止する構成としても構わない。
この場合、より安全なバルーンカテーテル装置1となる。
(本実施の形態の第2のクラック発生判断の第1の変形例)
図24は、「クラック発生のおそれの判断」に関する第1の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの体積値との関係を示す概略図である。
本変形例では、上述の第2の実施の形態と異なり、「クラック発生のおそれ」の判断方法が相違するため、以下、その相違点を中心に説明する。
先ず、上述の第2の実施の形態における「クラック発生のおそれ」の判断工程を説明する。
上述の第2の実施の形態では、図8のST66及びST67に示すように、先ず、直前である直近の注入量における体積の増加率を求める。
すなわち、直近の注入量における体積値と、その更に直近の注入量の体積値とを比較して「直近体積増加率Δn―1」情報を生成する。
そして、図23の矢印Sで示す「基準注入量体積情報」において、上述の更に直近の注入量における体積値と直近の注入量の体積値に対応する「基準注入量体積情報」の更に直近の体積値と直近の体積値を抽出し、比較して「直近の増加率」情報を生成する。
そして、「直近体積増加率Δn―1」と「基準注入量体積情報の直近の増加率」を比較する。
具体的には、グラフG1の「直近体積増加率Δn―1」の値が、グラフS1の「基準注入量圧力情報の直近の増加率」より「小」であれば、バルーン21が「血管壁当接状態」と判断する。
次いで、実際の直近の注入量における体積値と現在の注入量の体積値とを比較して「現在体積増加率Δn」情報を生成する。
そして、この「現在体積増加率Δn」が「0」より大きいか否かを判断し、大きいときは、「クラック発生のおそれありと判断する。
これに対し、本第1の変形例では、異なる方法で「クラック発生のおそれ」を判断する。
まず、例えば、図24の注入量毎(例えば、0.0011mL.0.0012mL等)の注入量の圧力である「体積実測値」と、対応する注入量における図24の「基準注入量体積情報」との差を求め、「体積基準乖離値」として記憶する。
すなわち、造影剤の送り量(注入量)毎(例えば、0.011mL、0.012mL等)の「体積基準乖離値」を求め、記憶する。
例えば、図24の矢印F1〜Fnで示すように、各送り量における「体積基準乖離値」を記憶する。
そして、現在の直前である直近の「体積基準乖離値」である「直近基準乖離値」の「増加率」、すなわち、「体積基準乖離値の直近増加率」を求める。
具体的には、直近の更に直近の「体積基準乖離値」と直近の「体積基準乖離値」から「体積基準乖離値の直近増加率」を求めることとなる。
例えば、図24の「F11」が現在の「圧力基準乖離値」で、直近の更に直近が「F9」で、直近が「F10」の場合、F9とF10の「体積基準乖離値」からF10の直近の「体積基準乖離値の直近増加率」を求める。
次いで、直近の「体積基準乖離値」と現在の「体積基準乖離値」とから「体積基準乖離値の現在増加率」を求める。
具体的には、図24のF10の「体積基準乖離値」とF11の「体積基準乖離値」からF11の「体積基準乖離値の現在増加率」を求める。
そして、「体積基準乖離値の現在増加率」が「0」より「大きい」ときは、「クラック発生のおそれあり」と判断する。
このように「体積基準乖離値の現在増加率」を基準にすることで、上述の第2の実施の形態と同様に、「血管壁当接状態」及び「クラック発生のおそれ」を判断することができる。
(本実施の形態の第2のクラック発生判断の第2の変形例)
図25は「クラック発生のおそれの判断」に関する第2の変形例を示す造影剤の注入量(送り量)とバルーンの体積値との関係を示す概略図である。
本変形例では、上述の第2の実施の形態と異なり、「クラック発生のおそれ」の判断方法が相違するため、以下、その相違点を中心に説明する。
本変形例では、図25に示すように、直近の注入量における2点の体積値の接線の傾きである「体積の直近増加率Δn―1(T5)」と、現在の注入量における2点の体積値の接線の傾きである「体積の現在増加率Δn―1(T6)」を求める。
そして、本変形例では、図25の「体積の直近増加率Δn―1(T5)」と、「体積の現在増加率Δn(T6)」とを比較し、その間の減少度を算出し、この減少度が所定の閾値以上であるときは、「クラックが発生するおそれがある」と判断する。
このように、本変形例では、注入量(送り量)によるバルーン21の体積の変化を複数の傾き間の変化(増加度)で判断する。
したがって、実際の注入量における「現在体積増加率Δn」が「0」より大きくない場合であっても、クラック発生のおそれの有無を精度良く判断することができる。
(本実施の形態の第2のクラック発生判断の第2の変形例の変形例)
上述の第2の変形例では、図25の「体積の直近増加率Δn―1」(T5)と「体積の現在増加率Δn」(T6)とを比較し、その増加度を算出し、この増加度が所定の閾値以上であるときは、「クラックが発生するおそれがある」と判断する構成となっている。
上述の第2の変形例の場合、2つの増加率(傾き)における増加度を把握することはできるが、これらの2つの「体積の直近増加率Δn―1」(T5)と、「体積の現在増加率Δn」(T6)の間における変化の程度(変化が急であるか、若しくは緩やかであるか等)を把握することができない。
このため、本実施の形態では、2つの増加率(傾き)間の微小変化量を把握し、2つの増加率(傾き)間において、変化が急であったか、若しくは穏やかであったか等の微小変化量の増加度を把握できる構成となっている。
そして、本変形例では、この微小変化量の増加度の閾値を定めている。すなわち、より急激な変化があったか否かの判断基準であって、より急激な変化が発生している場合は、上述の「クラックが発生するおそれがある」と判断する。
このように、本変形例では、傾き間の微小変化量を把握し、その微小変化量の変化の程度を把握し、これにもとづき「クラックが発生するおそれ」を判断するので、極めて精度の高い判断が可能となる。
ところで、本発明は、上述の実施の形態に限定されない。
1・・・バルーンカテーテル装置、2・・・バルーンカテーテル、3・・・接続具、4・・・シリンジ、5・・・シリンジ送り装置、6・・・ステッピングモ−タ、7・・・モータドライブ、8・・・圧力センサ、9・・・A/D変換器、10・・・PC、11・・・ディスプレイ、12・・・各種情報入力装置、13・・・PC制御部、14・・・通信装置、15・・・計時装置、21・・・バルーン、22・・・シャフト、23・・・ガイドワイヤ、24・・・ハブ、25・・・開口部、30・・・第1の各種情報記憶部、31・・・造影剤注入処理部(プログラム)、32・・・造影剤注入量情報記憶部、33・・・圧力情報記憶部、34・・・注入量関連圧力情報生成部(プログラム)、35・・・注入量関連圧力情報記憶部、36・・・圧力変化グラフ情報表示処理部(プログラム)、37・・・基準注入量圧力情報記憶部、40・・・第2の各種情報記憶部、41・・・現在圧力増加率情報生成処理部(プログラム)、42・・・現在圧力増加率情報記憶部、45・・・第1の血管壁当接状態判断処理部(プログラム)、46・・・クラック回数情報記憶部、50・・・第3の各種情報記憶部、51・・・第1の血管壁解離警報生成処理部(プログラム)、52・・・第1のクラック発生有無判断処理部(プログラム)、

Claims (17)

  1. 生体内に配置されるカテーテルのバルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得する注入情報取得部と、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報を取得するバルーン拡張情報取得部と、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断する生体状態判断部と、を有することを特徴とするカテーテル情報管理装置
  2. 前記バルーン拡張情報が、前記バルーン部の圧力情報又は体積情報であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル情報管理装置。
  3. 前記注入情報と前記バルーン拡張情報によってバルーン拡張変化情報を算出する算出部を有し、前記生体状態判断部は、前記バルーン拡張変化情報に基づいて生体変化を判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカテーテル情報管理装置。
  4. 前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から生成されたバルーン拡張程度情報に基づき、クラック発生の有無を判断することを特徴とする請求項3に記載のカテーテル情報管理装置。
  5. 前記バルーン拡張程度情報が、前記バルーン拡張変化情報と前記バルーン部の基準情報との乖離情報、前記バルーン拡張変化情報の複数の地点の傾き間の変化情報、前記複数の地点の前記傾きの間の微小変化量情報のいずれかを含むことを特徴とする請求項4に記載のカテーテル情報管理装置。
  6. 前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から現在注入量における現在圧力増加率または現在体積増加率を取得し、前記現在圧力増加率が0以下または前記体積増加率が0以上である場合にクラック発生と判断することを特徴とする請求項3に記載のカテーテル情報管理装置。
  7. 前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から直近注入量における直近圧力増加率を取得し、前記直近圧力増加率が0より大きく、前記現在圧力増加率が0以下である場合にクラック発生と判断することを特徴とする請求項6に記載のカテーテル情報管理装置。
  8. 前記生体状態判断部は、前記生体にクラックが発生したか否かを判断するクラック発生判断部を有し、前記クラック発生判断部は、前記バルーン拡張変化情報から直近注入量における直近体積増加率を取得し、前記直近体積増加率が0より小さく、前記現在体積増加率が0以上である場合にクラック発生と判断することを特徴とする請求項6に記載のカテーテル情報管理装置。
  9. 前記生体状態判断部は、前記バルーン部が生体に当接であるか否かを判断する生体当接判断部を有し、前記クラック発生判断部は、直近の注入量において生体当接判断部が当接であると判断している場合に限りクラック発生と判断することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のカテーテル情報管理装置。
  10. 前記生体当接判断部は、前記現在圧力情報と前記バルーン部の現在の注入量における基準情報である基準圧力情報を比較することにより判断することを特徴とする請求項9に記載のカテーテル情報管理装置。
  11. 前記生体当接判断部は、前記現在体積情報と前記バルーン部の現在の注入量における基準情報である基準体積情報を比較することにより判断することを特徴とする請求項9に記載のカテーテル情報管理装置。
  12. 前記生体当接判断部は、前記現在圧力増加率と前記バルーン部の対応する注入量における基準情報である基準圧力情報の増加率を比較することにより判断することを特徴とする請求項9に記載のカテーテル情報管理装置。
  13. 前記生体当接判断部は、前記現在体積増加率と前記バルーン部の対応する注入量における基準情報である基準体積情報の増加率を比較することにより判断することを特徴とする請求項9に記載のカテーテル情報管理装置。
  14. 前記クラック発生判断部によって生成されるクラック発生回数情報に基づいて生体壁解離の蓋然性を判断する生体壁解離判断部を有し、前記生体壁解離判断部は、前記クラック発生回数情報の値が所定値以上の場合に生体壁解離の蓋然性を操作者に報知することを特徴とする請求項6乃至請求項13のいずれか1項に記載のカテーテル情報管理装置。
  15. 生体内に配置され拡張可能なバルーン部を有するカテーテルと、前記バルーン部を拡張させるための流体を注入する流体注入部と、前記カテーテル部に関する情報を管理する管理部を有し、前記管理部は、前記バルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得する注入情報取得部と、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報を取得するバルーン拡張情報取得部と、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断する生体状態判断部と、を有することを特徴とするカテーテル装置。
  16. カテーテルに関する情報を管理するカテーテル情報管理装置を、生体内に配置されるカテーテルのバルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を取得する注入情報取得部、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報を取得するバルーン拡張情報取得部、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断する生体状態判断部として、機能させるためのカテーテル情報管理装置の制御プログラム。
  17. 生体内に配置され拡張可能なカテーテルのバルーン部に拡張させるために、生体内に配置されるカテーテルのバルーン部を拡張させるために注入される流体の量に関する注入情報を注入情報取得部が取得し、前記バルーン部の拡張状態を示すバルーン拡張情報をバルーン拡張情報取得部が取得し、前記注入情報と前記バルーン拡張情報に基づいて、生体状態判断部が前記バルーン部の拡張に伴う生体変化を判断することを特徴とするカテーテル情報管理方法。
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