JP2018201836A - キャッチャーミット、キャッチャーミットの芯体の製造方法及び縫製治具 - Google Patents

キャッチャーミット、キャッチャーミットの芯体の製造方法及び縫製治具 Download PDF

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Abstract

【課題】厚布縫製用ミシンで縫製することを可能としたキャッチャーミット、キャッチャーミット用芯体、キャッチャーミットの芯体の製造方法及び縫製治具を提供する。【解決手段】土台芯22と親指芯24と長小指芯25と短小指芯26とを備え、土台芯親指側構成部222は、船状骨から第1末節骨に向かうような形状に形成され、土台芯小指側構成部224は、三角骨から第5末節骨に向かうような形状に形成され、土台芯中央側構成部226は、略ハート形状に形成され、親指芯24は、土台芯親指側構成部222の形状に形成され、長小指芯25は、土台芯小指側構成部224の形状に形成され、短小指芯26は、土台芯小指側構成部224の手首側の形状に沿う形状であって、長小指芯25の長さの略2分の1の長さに形成される。【選択図】図12

Description

本発明は、キャッチャーミットに関し、特に、野球又はソフトボールの捕手が用いるキャッチャーミット、キャッチャーミット用芯体、キャッチャーミットの芯体の製造方法及び縫製治具に関する。
従来から一般的に、例えば特許文献1に記載のキャッチャーミット用芯体は、土台芯と親指芯と長小指芯と短小指芯と親指芯用強化板と小指芯用強化板とから構成されている。従来のキャッチャーミット用芯体は、土台芯と親指芯との間に親指芯用強化板が挟みこまれ、親指芯の延在方向と交差する方向にすなわち幅方向に親指芯を周回するように手縫いで糸をかけて縫製し、土台芯と親指芯とが縫着されて、製造されていた。同様に、従来のキャッチャーミット用芯体は、土台芯と長小指芯との間に、又は、長小指芯と短小指芯との間に、小指芯用強化板が挟みこまれ、長小指芯の延在方向と交差する方向に長小指芯を周回するように手縫いで糸をかけて縫製し、土台芯と長小指芯と短小指芯とが縫着されて、製造されていた。
特開2013−248268号公報
しかし、従来のキャッチャーミット用芯体は、手縫いで縫製して製造されていたために、1時間に数個しか製造できず、更に熟練の職人のみしか製造できず、生産効率が非常に悪かった。また、これに伴い、従来のキャッチャーミット用芯体を用いて製造されるキャッチャーミットも、生産効率が悪くなっているという問題があった。
また、従来のキャッチャーミット用芯体の親指芯用強化板と小指芯用強化板とは、それぞれ土台芯と、親指芯、長小指芯又は短小指芯と、に挟持されているだけであり、それらの部材と縫着されていない。したがって、親指芯用強化板と小指芯用強化板とが、キャッチャーミットの使用に伴い土台芯、親指芯、長小指芯又は短小指芯の間で芯の延在方向又はその幅方向に摺動し、自らを挟持しているそれらの部材を縫着する糸をその端縁で切断し、キャッチャーミット用芯体及びキャッチャーミット自体の寿命を縮めてしまうという問題があった。
また、従来のキャッチャーミット用芯体を厚布縫製用ミシンで縫製することとしても、親指芯と長小指芯と短小指芯との中高形状となっている断面形状のために、その周縁付近を押え足で押えて縫製しようとしても、押え足が親指芯、長小指芯又は短小指芯の上面から滑り落ち、針が親指芯、長小指芯又は短小指芯の上面にかからないため、適切に縫製できないという問題があった。
そこで、本発明は、キャッチャーミット用芯体を厚布縫製用ミシンで縫製することを可能とし、キャッチャーミット用芯体及びキャッチャーミットの寿命を延ばし、キャッチャーミット用芯体及びキャッチャーミットの生産効率を改善するキャッチャーミット、キャッチャーミット用芯体、キャッチャーミットの芯体の製造方法及び縫製治具を提供することを目的とする。
この発明に係るキャッチャーミット用芯体は、1枚の土台芯と1枚以上の親指芯と1枚以上の長小指芯と1枚以上の短小指芯とを備えるキャッチャーミット用芯体であって、土台芯は、シート状であって、キャッチャーミットの親指側で手首側から指先側に向かって伸びあがり湾曲する土台芯親指側構成部と、小指側で手首側から指先側に向かって伸びあがり湾曲する土台芯小指側構成部と、土台芯親指側構成部と土台芯小指側構成部との間に位置する土台芯中央側構成部と、を有し、土台芯親指側構成部は、平面視において、キャッチャーミットを使用する人の船状骨から大菱形骨、第1中手骨、第1基節骨を経て第1末節骨に向かうような形状に形成され、土台芯小指側構成部は、平面視において、キャッチャーミットを使用する人の三角骨から豆状骨、第5中手骨、第5基節骨、第5中節骨を経て第5末節骨に向かうような形状に形成され、土台芯中央側構成部は、平面視において、指先側が円弧状に切り欠かれたような形状である略ハート形状に形成され、親指芯は、シート状であって、平面視において、土台芯親指側構成部の形状に形成され、長小指芯は、シート状であって、平面視において、土台芯小指側構成部の形状に形成され、短小指芯は、シート状であって、平面視において、土台芯小指側構成部の手首側の形状に沿う形状であって、長小指芯の長さの略2分の1の長さに形成され、親指芯と長小指芯と短小指芯とは、周縁近傍の周縁部と、周縁部内側に位置し周縁部の厚みより厚くする中高形状に形成された中心線部と、を有し、周縁部に周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と縫着された、ように構成されている。
この発明に係るキャッチャーミット用芯体は、親指芯用強化板をさらに備えるキャッチャーミット用芯体であって、親指芯用強化板は、親指芯の強度を向上するための樹脂性の部材であり、シート状であって、親指芯の形状と略相似する形状であるが親指芯よりも小形である形状に形成され、積層する土台芯と親指芯との間で、又は、積層する親指芯と親指芯との間で、その延在する方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と一体的に縫着され、親指芯は、中心線部の中高形状の凸側を土台芯の主面側に向けて、かつ、周縁部の周縁が土台芯親指側構成部の周縁と重なるように、土台芯に載置されて、周縁部の周縁から親指芯用強化板の周縁までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と縫着された、ように構成されている。
この発明に係るキャッチャーミット用芯体は、小指芯用強化板をさらに備えるキャッチャーミット用芯体であって、小指芯用強化板は、長小指芯又は短小指芯の強度を向上するための樹脂性の部材であり、シート状であって、短小指芯の形状と略相似する形状であるが短小指芯よりも小形である形状に形成され、積層する土台芯と長小指芯との間で、又は、積層する長小指芯と短小指芯との間で、その延在する方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と一体的に縫着され、長小指芯は、中心線部の中高形状の凸側を土台芯の主面側に向けて、かつ、周縁部の周縁が土台芯小指側構成部の周縁と重なるように、土台芯に載置されて、周縁部の周縁から小指芯用強化板の周縁までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と縫着されており、短小指芯は、中心線部の中高形状の凸側を土台芯の主面側に向けて、かつ、周縁部の周縁が長小指芯の手首側の周縁部の周縁と重なるように、土台芯に載置された長小指芯に更に載置されて、周縁部の周縁から小指芯用強化板の周縁までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と長小指芯と縫着された、ように構成されている。
この発明に係るキャッチャーミットは、表面側が受球面となり親指側と小指側とに伸びあがる受球面革と、受球面革の裏面側で綴じ紐を用いて連結された手掌革と、手掌革の裏面側に縫着されて手挿入空間を形成する手甲革と、受球面革と手掌革との間に設けられたキャッチャーミット用芯体と、を備える、ように構成されている。
この発明に係る縫製治具は、厚布縫製用ミシンの押え足を上から支持する押え棒に連結する連結部と、連結部から鉛直下方に向かって被縫製物の上面近傍まで延びる第1腕部と、 第1腕部から、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体の親指芯又は長小指芯の周縁の接線方向であって周縁に向かって水平に延びる第2腕部と、第2腕部の先端側に接続し、水平面視において半円形状又は略円形状であり、厚布縫製用ミシンでキャッチャーミット用芯体を縫製する際に、前記周縁に当接して、前記周縁とミシン針との水平距離を所定の一定の距離に保ちながらキャッチャーミット用芯体の縫製されるべき箇所を案内する当接部と、を有する、ように構成されている。
この発明に係るキャッチャーミット用芯体の製造方法は、1枚の土台芯と、1枚以上の親指芯と、1枚以上の長小指芯と、1枚以上の短小指芯と、親指芯の強度を向上するための親指芯用強化板と、長小指芯又は短小指芯の強度を向上するための小指芯用強化板と、を備えるキャッチャーミット用芯体の製造方法であって、シート状であって略ハート形状の土台芯と、シート状であって平面視において土台芯の親指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状の親指芯と、シート状であって平面視において土台芯の小指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状の長小指芯と、シート状であって平面視において土台芯の小指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状であって長小指芯の長さの略2分の1の長さに形成された短小指芯と、シート状であって親指芯の形状と略相似する形状であるが親指芯よりも小形である形状の親指芯用強化板と、シート状であって短小指芯の形状と略相似する形状であるが短小指芯よりも小形である形状の小指芯用強化板と、厚布縫製用ミシンと、を準備する工程と、土台芯の主面上であって土台芯の親指側と小指側とに、親指芯と長小指芯とをそれぞれ載置する工程と、土台芯の主面上であって土台芯の親指側と小指側とに、又は、土台芯に載置された親指芯と長小指芯との上に、親指芯用強化板と小指芯用強化板とをそれぞれ載置する工程と、厚布縫製用ミシンを用いて、親指芯用強化板を土台芯と一体化するように、又は、親指芯用強化板を土台芯と土台芯に載置された親指芯と一体化するように、縫製する工程と、厚布縫製用ミシンを用いて、小指芯用強化板を土台芯と一体化するように、又は、小指芯用強化板を土台芯と土台芯に載置された長小指芯と一体化するように、縫製する工程と、縫製された親指芯用強化板と小指芯用強化板との上に親指芯と長小指芯又は短小指芯とをそれぞれ載置する工程と、縫製治具が押え棒に連結された厚布縫製用ミシンを用いて、土台芯と親指芯とを一体化するように、親指芯の周縁よりも内側で親指芯用強化板の周縁よりも外側で親指芯の周縁を周るように縫製する工程と、縫製治具が押え棒に連結された厚布縫製用ミシンを用いて、土台芯と長小指芯又は短小指芯とを一体化するように、長小指芯又は短小指芯の周縁を周るように縫製する工程と、を含む、ように構成されている。
本発明によれば、キャッチャーミット用芯体を厚布縫製用ミシンで縫製することを可能とし、キャッチャーミット用芯体及びキャッチャーミットを堅牢で長寿命なものとし、キャッチャーミットの生産効率を改善することができる。
本発明に係るキャッチャーミットの分解斜視図である。 本発明に係るキャッチャーミットの受球面側から見た斜視図である。 本発明に係るキャッチャーミットの受球面側の反対側(手の甲側)から見た斜視図である。 本発明に係るキャッチャーミット用芯体の土台芯の平面図である。 本発明に係る親指芯の図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図であり、(C)は(A)のVC−VC断面図である。 本発明に係る長小指芯の図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図であり、(C)は(A)のVIC−VIC断面図である。 本発明に係る短小指芯の図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図であり、(C)は(A)のVIIC−VIIC断面図である。 本発明に係る親指芯用強化板の図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のVIIIB−VIIIB断面図である。 本発明に係る小指芯用強化板の図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のIXB−IXB断面図である。 本発明に係るキャッチャーミット用芯体の土台芯に親指芯及び親指芯用強化板と長小指芯及び小指芯用強化板とが載置された状態での平面図である。 本発明に係るキャッチャーミット用芯体の土台芯に親指芯及び親指芯用強化板(親指側膨出体)と長小指芯、短小指芯及び小指芯用強化板(長小指側膨出体及び短小指側膨出体)とが載置された状態での平面図である。 本発明に係るキャッチャーミット用芯体の土台芯に親指芯及び親指芯用強化板(親指側膨出体)と長小指芯及び小指芯用強化板(長小指側膨出体及び短小指側膨出体)とが載置され更に周縁部を縫製された状態での平面図である。 図8のX−X端面図とY−Y端面図である。 本発明に係る縫製治具の平面図、側面図及び斜視図である。 本発明に係る縫製治具の使用状態での斜視図である。 本発明に係る縫製治具の使用状態での斜視図である。 本発明に係る縫製治具が厚布縫製用ミシンに取り付けられた状態の斜視図である。 キャッチャーミットを使用する人のキャッチャーミットを装着すべき手(本実施例では左手)の骨格図である。 本発明に係るキャッチャーミット用芯体の製造される工程を示した図である。
以下、本発明の実施形態に係るキャッチャーミットについて、図1ないし図13を参照して詳細に説明する。
ここで、以下の説明における方向については、キャッチャーミットを使用する人の、親指側を親指側と、小指側を小指側と、各指の指先側を指先側と、手首側を手首側と、手の平側を手の平側と、手の甲側を手の甲側と、定義する。また、手の平が形成する平面方向を手の平方向と、手の平方向に垂直な方向を手の平垂直方向と、定義する。
キャッチャーミット10は、野球又はソフトボールの捕手が捕球のために利き手と反対側の手に装着して使用される捕球用防具であり、グラブ(グローブ)の一種である。
図1ないし図3に示すように、キャッチャーミット10は、表皮革を形成する革部材12と、キャッチャーミット用芯体20とを備える。
革部材12は、受球面革14と手掌革16と手甲革18と綴じ紐19とを備える。
革部材12の受球面革14、手掌革16、手甲革18及び綴じ紐19は、天然皮革や合成皮革その他これらと同効質の材料からなる部材である。以下、それぞれの構成要素について、詳しく説明する。
受球面革14は、表面側(手の平側)が受球面140となり、受球面140より親指側と小指側とに向けて伸びあがる部材である。受球面革14は、捕手であるキャッチャーミット10の使用者がボールを捕球する面である受球面140を有する。受球面革14は、ボールを捕球しやすいように受球面140の一部が窪むような形状に形成される。受球面革14の周縁付近又は周縁よりも内側には、手掌革16との間においてキャッチャーミット用芯体20を収容した状態でキャッチャーミット用芯体20及び手掌革16と綴じ紐19で縫合するための紐孔Hが複数形成されている。
手掌革16は、受球面革14の裏面側(手の甲側)で綴じ紐19を用いて連結された部材である。手掌革16は、周縁で受球面革14の周縁と綴じ紐19を用いて縫合されることにより、受球面革14との間でキャッチャーミット用芯体20を収容するように形成されている。手掌革16の周縁には、キャッチャーミット用芯体20及び受球面革14と綴じ紐19で縫合するための紐孔Hが複数形成されている。
使用者がキャッチャーミット10の手挿入空間Sに手を挿入した際には、使用者の手の平(掌)は、手掌革16に面状に各指が接触される状態となる。
手甲革18は、手掌革16の裏面側(手の甲側)に縫着されて手挿入空間Sを形成する革製の部材である。手甲革18は、手掌革16の一回り小さな形状に形成してあるとともに、指を開いた手のような略手形の形状に形成されている。
使用者がキャッチャーミット10の手挿入空間Sに手を挿入した際には、使用者の手の甲は、手甲革18に面状に各指が接触される状態となる。
綴じ紐19は、受球面革14と手掌革16とを、それぞれの周縁を螺旋状に廻るように、連結する紐状の部材である。さらに、綴じ紐19は、キャッチャーミット用芯体20を受球面革14と手掌革16との間で固定するために、受球面革14と手掌革16とキャッチャーミット用芯体20とのそれぞれに形成された紐孔Hに挿通される。
すなわち、キャッチャーミット10は、手甲革18を裏面側(手の甲側)に縫着された手掌革16と、その表面側(手の平側)に受球面革14と、が配置され、さらに、手掌革16と受球面革14との間にキャッチャーミット用芯体20が配置されて、それらに形成された紐孔Hに綴じ紐19が挿通されて、手掌革16とキャッチャーミット用芯体20と受球面革14とが一体的に固定される。
キャッチャーミット10は、表皮革を形成する革部材12と、革部材12の中に収容されて親指側と小指側とを膨出させるための膨出体100とを有するキャッチャーミット用芯体20と、を備える。
膨出体100は、キャッチャーミット10の親指側を膨出させる親指側膨出体110と、キャッチャーミット10の小指側を膨出させる先端側の長小指側膨出体120及び手前側の短小指側膨出体130とを備える。
親指側膨出体110は、親指側のキャッチャーミット用芯体20の衝撃吸収性を確保するとともに捕球したボールを包むための部材である。親指側膨出体110は、親指芯24と親指芯用強化板28とにより構成されている。
長小指側膨出体120は、小指側における指先側のキャッチャーミット用芯体20の衝撃吸収性を確保するとともに捕球したボールを包むための部材である。長小指側膨出体120は、長小指芯25と小指芯用強化板29とにより構成されている。
短小指側膨出体130は、小指側における手首側のキャッチャーミット用芯体20の衝撃吸収性を確保するとともに捕球したボールを包むための部材である。短小指側膨出体130は、長小指芯25と短小指芯26と小指芯用強化板29とにより構成されている。
キャッチャーミット用芯体20は、羊毛などの天然繊維又は合成繊維を縮充させてシート状にしたフェルトを主な材料とするキャッチャーミットの衝撃吸収用の芯体を含む。
キャッチャーミット用芯体20は、受球面革14と手掌革16とに挟まれて紐孔Hに綴じ紐19を挿通されて、受球面革14と手掌革16との間に設けられる。
キャッチャーミット用芯体20は、1枚の土台芯22と、1枚以上の親指芯24と、1枚以上の長小指芯25と、1枚以上の短小指芯26と、親指芯用強化板28と、小指芯用強化板29とを備える。
また、親指芯24と親指芯用強化板28とは、キャッチャーミット10の親指側を膨出させる親指側膨出体110を構成する。長小指芯25と小指芯用強化板29とは、キャッチャーミット10の小指側を膨出させる長小指側膨出体120を構成する。短小指芯26と小指芯用強化板29とは、キャッチャーミット10の小指側であって手首側をさらに膨出させる短小指側膨出体130を構成する。親指側膨出体110と長小指側膨出体120と短小指側膨出体130とは、膨出体100を構成する。
土台芯22は、手の平方向にのびる1枚のシート状のフェルト部材であって、平面視において略ハート形状の部材である。
土台芯22の寸法は、例えば、厚みが8mmであり、親指側から小指側までの最長の長さが330mmであり、手首側から指先側までの最長の長さが220mmである。土台芯22は、キャッチャーミット10の親指側で手首側から指先側に向かって延在し湾曲する土台芯親指側構成部222と、小指側で手首側から指先側に向かって延在し湾曲する土台芯小指側構成部224と、土台芯親指側構成部222と土台芯小指側構成部224との間に位置する土台芯中央側構成部226と、を有する。
土台芯22は、土台芯親指側構成部222を囲むように紐孔Hが複数形成されており、同様に、土台芯小指側構成部224を囲むように紐孔Hが複数形成されており、さらに、土台芯中央側構成部226の手首側と土台芯小指側構成部224の延在する方向の中央辺りとに、紐孔Hが複数形成されている。土台芯22は、その主面220側であって手の平側の面で、土台芯親指側構成部222上に親指側膨出体110が載置されて縫着され、土台芯小指側構成部224上に指先側で長小指側膨出体120が載置されて縫着されており、かつ、土台芯小指側構成部224上に手首側で短小指側膨出体130が載置されて縫着されている。
土台芯親指側構成部222は、平面視において、略三日月形状であり、キャッチャーミット10を使用する人の図18で図示する船状骨51から大菱形骨52、第1中手骨53、第1基節骨54を経て第1末節骨55に向かうような形状に形成されている。後述するように、土台芯親指側構成部222の周縁2220は、平面視において、親指芯24の周縁部244の周縁246と重なる。すなわち、親指芯24の形状は、平面視において、土台芯親指側構成部222の形状と一致する。
土台芯小指側構成部224は、平面視において、逆C字形の略三日月形状であり、キャッチャーミット10を使用する人の図18で図示する三角骨61から豆状骨62、第5中手骨63、第5基節骨64、第5中節骨65を経て第5末節骨66に向かうような形状に形成されている。後述するように、土台芯小指側構成部224の周縁部2240は、平面視において、長小指芯25の周縁部254の周縁256と重なる。すなわち、長小指芯25の形状は、平面視において、土台芯小指側構成部224の形状と一致する。
土台芯中央側構成部226は、平面視において、指先側が円弧状に切り欠かれたような形状であるとともに手首側に若干伸びたような略ハート形状に形成されている。土台芯中央側構成部226は、土台芯親指側構成部222と土台芯小指側構成部224との間に位置する。
親指芯24は、シート状のフェルト部材である。親指芯24は、1枚以上積層することにより、キャッチャーミット用芯体20の親指側を膨出させ、キャッチャーミット用芯体20の親指側の衝撃吸収性を確保するための部材である。すなわち、親指芯24は、積層することにより、親指側膨出体110を構成する。親指芯24は、シート状であって、平面視において、土台芯22の親指側の外周縁2200に沿うように湾曲する略三日月形状であって、土台芯親指側構成部222の形状と相似に形成されている。
親指芯24は、周縁246の近傍の周縁部244と、周縁部244の内側に位置し周縁部244の少なくとも一部の厚みより厚くし周縁部244に比して下向きに凸の形状となる中高形状に形成された中心線部242と、を有する。親指芯24の周縁246は、土台芯22の親指側の外周縁2200に沿う外側周縁246nと、外側周縁246nに手首側と指先側とで接続し土台芯中央側構成部226に沿う内側周縁246mと、により構成されている。周縁部244は、さらに、外側周縁246n側に位置する外側周縁部244nと、内側周縁246m側に位置する内側周縁部244mと、を有する。
すなわち、親指芯24は、図5に示すように、幅方向に切断した断面形状において、断面略台形状であって、内側においてその厚みが漸減する。
親指芯24は、中心線部242である中心付近に凸となるように厚みを有するような形状に形成され、外側周縁部244nである外側周縁246n付近において中心線部242と同じ厚みであるように形成され、内側周縁部244mである内側周縁246m付近において内側周縁246mにかけて厚みを減少するように傾斜するような形状に形成されている。つまり、中心線部242の厚みと外側周縁部244nの厚みとは等しくなっており、中心線部242と内側周縁部244mとの接続部分から内側周縁246mにかけて、内側周縁部244mの厚みは傾斜するように徐々に薄くなっている。
親指芯24の内側周縁部244mは、親指芯24の内側周縁246mから直線状に縫うに適する適宜な幅を有して親指芯24の内側周縁246mに沿って形成されており、親指芯24の外側周縁部244nは、親指芯24の外側周縁246nから直線状に縫うに適する適宜な幅を有して、親指芯24の外側周縁246nに沿って形成されている。
親指芯24の内側周縁部244mと親指芯24の外側周縁部244nとは、親指芯24の周縁(親指芯の周縁部の周縁)246に沿って環状に連結して形成されて、環状の内側周縁部244を構成している。
親指芯24の周縁部244は、土台芯22の土台芯親指側構成部222に親指芯24を縫着するために直線状に縫うための領域を構成している。
親指芯24の中心線部242は、親指芯24の周縁部244の内側に形成され、親指芯用強化板28を配設するための領域を構成している。
親指芯24の寸法は、例えば、中心線部242及び外側周縁部244nの厚みが6.5mmであり、内側周縁部244mの内側周縁246mの厚みが2mmであり、内側周縁部244mの幅が14mmである。親指芯24の中心線部242は、縫製される前は手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に凸の形状となっているが、後述するように、周縁部244を周回するように周縁方向に連続して縫製されることによって、縫製された後は土台芯22の主面220から離れる方向に凸の形状となる。すなわち、内側周縁226m側は薄く、外側に向かうに従って厚くなる。
親指芯24は、土台芯22の主面220上に、その延在方向を主面220の平面方向つまり手の平方向と平行にしながら、1枚以上が手の平垂直方向に積層された状態で土台芯22に縫着されて一体化されている。詳細には、1枚以上の親指芯24は、中心線部242の中高形状の凸側を土台芯22の主面220側に向けて、かつ、周縁部244の周縁246が土台芯親指側構成部222の周縁2220と重なるように、土台芯22に順次載置されて、周縁部244の周縁246から親指芯用強化板28の周縁286までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた第3縫い目90が形成されて、土台芯22と縫着されている。そして、土台芯22に縫着される前においては、親指芯24の中心線部242の中高形状の凸側は、図11に示すように、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向いていたが、中心線部242よりも厚みが薄い周縁部244がいわゆる直線縫いで土台芯22に縫着されることによって、周縁部244の周縁246が土台芯22の主面220に接近し、その作用の結果として、中心線部242は、図13(A)に示すように、土台芯22の主面220から離れる方向に凸の中高形状となっている。
親指芯24の周縁部244の中心線近傍において、いわゆる直線縫いで縫われてなる縫い目である第3縫い目90は、親指芯24の周縁(親指芯の周縁部の周縁)246に沿って環状に形成されている。第3縫い目90は、最上部に位置する親指芯24の上面から土台芯22に至る縫い目で、土台芯22に親指芯24を縫って固定している。第3縫い目90は、親指芯用強化板28を囲繞しており、親指芯用強化板28の移動を阻止するように構成されている。
長小指芯25は、シート状のフェルト部材である。長小指芯25は、1枚以上積層することにより、キャッチャーミット用芯体20の小指側を膨出させ、キャッチャーミット用芯体20の小指側の衝撃吸収性を確保するための部材である。すなわち、長小指芯25は、積層することにより、長小指側膨出体120を構成する。長小指芯25は、シート状であって、平面視において、土台芯22の小指側の外周縁2200に沿うように湾曲する逆C字形の略三日月形状であって、土台芯小指側構成部224の形状に形成されている。
長小指芯25は、周縁256近傍の周縁部254と、周縁部254内側に位置し周縁部254の少なくとも一部の厚みより厚くし周縁部254に比して下向きに凸の形状となる中高形状に形成された中心線部252と、を有する。長小指芯25の周縁256は、土台芯22の小指側の外周縁2200に沿う外側周縁256nと、外側周縁256nに手首側と指先側とで接続し土台芯中央側構成部226に沿う内側周縁256mと、により構成されている。周縁部254は、さらに、外側周縁256n側に位置する外側周縁部254nと、内側周縁256m側に位置する内側周縁部254mと、を有する。
すなわち、長小指芯25は、図6に示すように、幅方向を切断した断面形状において、中心線部252である中心付近に下向きに凸となるように厚みを有するような形状に形成され、外側周縁部254nである外側周縁256n付近において中心線部252と同じ厚みであるように形成され、内側周縁部254mである内側周縁256m付近において内側周縁256mにかけて厚みを減少するように傾斜するような形状に形成されている。つまり、中心線部252の厚みと外側周縁部254nの厚みとは等しくなっており、中心線部252と内側周縁部254mとの接続部分から内側周縁256mにかけて、内側周縁部254mの厚みは傾斜するように徐々に薄くなっている。
長小指芯25の内側周縁部254mは、長小指芯25の内側周縁256mから直線状に縫うに適する適宜な幅を有して長小指芯25の内側周縁256mに沿って形成されており、長小指芯25の外側周縁部254nは、親指芯の長小指芯25の外側周縁256nから直線状に縫うに適する適宜な幅を有して、長小指芯25の外側周縁256nに沿って形成されている。
長小指芯25の内側周縁部254mと長小指芯25の外側周縁部254nとは、長小指芯25の周縁(長小指芯の周縁部の周縁)256に沿って環状に連結して形成されて、環状の周縁部254を構成している。
長小指芯25の周縁部254は、土台芯22の土台芯小指側構成部224に長小指芯25を縫着するために直線状に縫うための領域を構成している。
長小指芯25の中心線部252は、長小指芯25の周縁部254の内側に形成され、小指芯用強化板29を配設するための領域を構成している。
長小指芯25の寸法は、例えば、中心線部252の厚みが6.5mmであり、内側周縁部254mの内側周縁256mの厚みが2mmであり、内側周縁部254mの幅が14mmである。長小指芯25の中心線部252は、縫製される前は手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に凸の形状となっているが、後述するように、周縁部254を周回するように周縁方向に連続して縫製されることによって、縫製された後は土台芯22の主面220から離れる方向に凸の形状となる。
長小指芯25は、土台芯22の主面220上に、その延在方向を主面220の平面方向つまり手の平方向と平行にしながら、1枚以上が手の平垂直方向に積層された状態で土台芯22に縫着されて一体化されている。詳細には、1枚以上の長小指芯25は、中心線部252の中高形状の凸側を土台芯22の主面220側に向けて、かつ、周縁部254の周縁256が土台芯小指側構成部224の周縁2240と重なるように、土台芯22に順次載置されて、周縁部254の周縁256から小指芯用強化板29の周縁296までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた第4縫い目92が形成されて、土台芯22と縫着されている。
そして、土台芯22に縫着される前においては、長小指芯25の中心線部252の中高形状の凸側は、図11に示すように、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向いていたが、中心線部252よりも厚みが薄い周縁部254がいわゆる直線縫いで土台芯22に縫着されることによって、周縁部254の周縁256が土台芯22の主面220に接近し、その作用の結果として、中心線部252は、図13(A)に示すように、土台芯22の主面220から離れる方向に凸の中高形状となっている。
長小指芯25は、その延在方向の長さの略2分の1のところに、綴じ紐19を挿通するための紐孔Hが複数形成されている。
長小指芯25の周縁部254及び短小指芯26の周縁部264の中心線近傍において、いわゆる直線縫いで縫われてなる第4縫い目92は、長小指芯25の周縁(長小指芯の周縁部の周縁)256及び短小指芯26の周縁(短小指芯の周縁部の周縁)266に沿って環状に形成されている。
第4縫い目92は、短小指芯26の内側周縁部264mの指先側から外側周縁部264nの指先側をいわゆる直線縫いで縫われてなる第5縫い目94と連続している。
第4縫い目92は、最上部に位置する長小指芯25の上面から土台芯22に至る縫い目で、土台芯22に長小指芯25を縫って固定している。第4縫い目92は、小指芯用強化板29を囲繞しており、小指芯用強化板29の移動を阻止するように構成されている。
短小指芯26は、シート状のフェルト部材である。短小指芯26は、長小指芯25に1枚以上積層することにより、キャッチャーミット用芯体20の小指側を更に膨出させ、キャッチャーミット用芯体20の小指側の衝撃吸収性を確保するための部材である。すなわち、短小指芯26は、積層することにより、短小指側膨出体130を構成する。短小指芯26は、シート状であって平面視において、土台芯22の小指側の外周縁2200に沿うように湾曲する逆C字形の略三日月形状であって、土台芯小指側構成部224の手首側の形状に沿う形状であって、長小指芯25の長さの略2分の1の長さに形成されている。
短小指芯26は、周縁266近傍の周縁部264と、周縁部264内側に位置し周縁部264の少なくとも一部の厚みより厚くし周縁部264に比して下向きに凸の形状となる中高形状に形成された中心線部262と、を有する。短小指芯26の周縁266は、土台芯22の小指側の外周縁2200に沿う外側周縁266nと、外側周縁266nに手首側と指先側とで接続し土台芯中央側構成部226に沿う内側周縁266mと、により構成されている。周縁部264は、さらに、外側周縁266n側に位置する外側周縁部264nと、内側周縁266m側に位置する内側周縁部264mと、を有する。
すなわち、短小指芯26は、図7に示すように、幅方向を切断した断面形状において、中心線部262である中心付近に下向きに凸となるように厚みを有するような形状に形成され、外側周縁部264nである外側周縁266n付近において中心線部262と同じ厚みであるように形成され、内側周縁部264mである内側周縁266m付近において内側周縁266mにかけて厚みを減少するように傾斜するような形状に形成されている。つまり、中心線部262の厚みと外側周縁部264nの厚みとは等しくなっており、中心線部262と内側周縁部264mとの接続部分から内側周縁266mにかけて、内側周縁部264mの厚みは傾斜するように徐々に薄くなっている。
短小指芯26の内側周縁部264mは、短小指芯26の内側周縁266mから直線状に縫うに適する適宜な幅を有して短小指芯26の内側周縁266mに沿って形成されており、短小指芯26の外側周縁部264nは、短小指芯26の外側周縁266nから直線状に縫うに適する適宜な幅を有して、短小指芯26の外側周縁266nに沿って形成されている。
短小指芯26の内側周縁部264mと短小指芯26の外側周縁部264nは、短小指芯26の周縁(短小指芯の周縁部の周縁)266に沿って環状に連結して形成されて、環状の短小指芯26の周縁部264を構成している。
短小指芯26の周縁部264は、土台芯22の土台芯小指側構成部224に短小指芯26を縫着するために直線状に縫うための領域を構成している。
短小指芯26の中心線部262は、短小指芯26の周縁部264の内側に形成され、小指芯用強化板29を配設するための領域を構成している。
短小指芯26の寸法は、例えば、中心線部262の厚みが6.5mmであり、内側周縁部264mの周縁266mの厚みが3mmであり、内側周縁部264mの幅が14mmである。短小指芯26の中心線部262は、縫製される前は手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に凸の形状となっているが、後述するように、周縁部264を周回するように周縁方向に連続して縫製されることによって、縫製された後は土台芯22の主面220から離れる方向に凸の形状となる。
短小指芯26は、土台芯22の主面220上に、その延在方向を主面220の平面方向つまり手の平方向と平行にしながら、1枚以上が手の平垂直方向に積層された状態で土台芯22に縫着されて一体化されている。詳細には、1枚以上の短小指芯26は、中心線部262の中高形状の凸側を土台芯22の主面220側に向けて、かつ、周縁部264の周縁266が長小指芯25の手首側の周縁部254の周縁256と重なるように、土台芯22に載置された長小指芯25に更に載置されて、周縁部264の周縁266から小指芯用強化板29の周縁296までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた第4縫い目92及び第5縫い目94が形成されて、土台芯22と長小指芯25と縫着されている。
そして、土台芯22に縫着される前においては、短小指芯26の中心線部262の中高形状の凸側は、図11に示すように、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向いていたが、中心線部262よりも厚みが薄い周縁部264がいわゆる直線縫いで土台芯22に縫着されることによって、周縁部264の周縁266が土台芯22の主面220に接近し、その作用の結果として、中心線部262は、図13(B)に示すように、土台芯22の主面220から離れる方向に凸の中高形状となっている。
短小指芯26は、長小指芯25の延在方向の略2分の1のところに形成された紐孔Hよりも手首側に位置して、長小指芯25上に積層されている。
第5縫い目94は、最上部に位置する短小指芯26の上面から土台芯22に至る縫い目で、土台芯22に短小指芯26を縫って固定している。第5縫い目94は、長小指芯25の中心線部252の手首側と指先側との略中間位置において、親指側の第4縫い目92と小指側の第4縫い目92との間に架け渡されて、小指芯用強化板29の移動を阻止するように構成されている。
第1縫い目80と第2縫い目82と第3縫い目90と第4縫い目92と第5縫い目94とは、それぞれ、いわゆる直線縫いであって、かつ、いわゆる本縫いで、縫われたことにより形成される縫い目である。ここで、いわゆる直線縫いとは、進行方向に連続して直線状に縫った縫い目の形である。いわゆる本縫いとは、上糸と下糸とがからみあってできる縫い目の構成である。
図8に示すように、親指芯用強化板28は、親指芯24の形状の適宜な形状に保ちその強度を向上するための樹脂性の部材である。親指芯用強化板28は、シート状であって、親指芯24の形状と略相似する形状であるが親指芯24よりも小形である形状に形成されている。すなわち、親指芯用強化板28は、親指芯24の中心線部242の領域内に収まる形状であって、親指芯24の周縁部244には食み出すことがない形状を有している。
親指芯用強化板28は、積層する土台芯22と親指芯24との間で、又は、積層する親指芯24と親指芯24との間で、その延在する方向に連続して直線状に縫われた第1縫い目80が形成されて、土台芯22と一体的に縫着されている。
すなわち、親指芯用強化板28は、親指芯24と同じく、略三日月形状に形成されているが、親指芯24よりも一回り小さく形成されている。そして、親指芯用強化板28は、土台芯親指側構成部222の上面又は土台芯22に載置された親指芯24の上面に載置されて、その延在する方向と同じ方向であって、親指芯用強化板28の中心線近傍を、いわゆる直線縫いで縫われて、土台芯22と一体的に縫着されている。
親指芯用強化板28は、土台芯22と一体的に縫着されることにより、キャッチャーミット10の使用により、内部で摺動せず、親指芯用強化板28の周縁286(端縁)で、親指芯24を土台芯22と縫着する糸を切断することを生じない。したがって、親指芯用強化板28は、キャッチャーミット用芯体20及びキャッチャーミット10の寿命が縮まるということを生じない。
親指芯用強化板28は、土台芯22と親指芯24との間に設けられていてもよいし、積層する親指芯24と親指芯24との間に設けられていてもよい。つまり、親指芯用強化板28の、土台芯22の主面220からの高さ方向の設けられる位置は、限定されるものではない。
親指芯用強化板28の中心線近傍をいわゆる直線縫いで縫われてなる縫い目である第1縫い目80は、親指芯用強化板28の手首側端部の近傍から指先側端部の近傍に至るまで、形成されている。第1縫い目80は、親指芯用強化板28の上面から土台芯22に至る縫い目で、土台芯22に親指芯用強化板28及び親指芯24を縫って固定している。
図9に示すように、小指芯用強化板29は、長小指芯25又は短小指芯26の強度を向上するための樹脂性の部材である。小指芯用強化板29は、シート状であって、短小指芯26の形状と略相似する形状であるが短小指芯26よりも小形である形状に形成されている。すなわち、小指芯用強化板29は、長小指芯25の中心線部252の領域内に収まる形状であって、長小指芯25の周縁部254には食み出すことがない形状を有している。
小指芯用強化板29は、積層する土台芯22と長小指芯25との間で、又は、積層する長小指芯25と短小指芯26との間で、その延在する方向に連続して直線状に縫われた第2縫い目82が形成されて、土台芯22と一体的に縫着されている。
すなわち、小指芯用強化板29は、短小指芯26と同じく、略三日月形状に形成されているが、短小指芯26よりも一回り小さく形成されている。そして、小指芯用強化板29は、土台芯小指側構成部224の上面又は土台芯22に載置された長小指芯25の上面に載置されて、その延在する方向と同じ方向であって、小指芯用強化板29の中心線近傍を、いわゆる直線縫いで縫われて、土台芯22と一体的に縫着されている。小指芯用強化板29は、土台芯22と一体的に縫着されることにより、キャッチャーミット10の使用により、内部で摺動せず、小指芯用強化板29の周縁296(端縁)で、長小指芯25又は短小指芯26を土台芯22と縫着する糸を切断することを生じない。したがって、小指芯用強化板29は、キャッチャーミット用芯体20及びキャッチャーミット10の寿命が縮まるということを生じない。
小指芯用強化板29は、土台芯22と長小指芯25との間に設けられていてもよいし、積層する長小指芯25と短小指芯26との間に設けられていてもよい。つまり、小指芯用強化板29の、土台芯22の主面220からの高さ方向の設けられる位置は、限定されるものではない。また、小指芯用強化板29は、長小指芯25の指先側に設けられていてもよいし、長小指芯25の手首側に設けられていてもよい。ただし、長小指芯25の延在方向の中間付近に、紐孔Hが設けられており、綴じ紐19が挿通されるため、長小指芯25の指先側と手首側との中間あたりに、小指芯用強化板29を設けることはできない。好ましくは、小指芯用強化板29は、短小指芯26が設けられることが少ない、長小指芯25の指先側に設けられる。
小指芯用強化板29の中心線近傍をいわゆる直線縫いで縫われてなる縫い目である第2縫い目82は、小指芯用強化板29の指先側端部の近傍から手首側端部の近傍を経て、短小指芯26の手元側端部の近傍に至るまで、形成されている。
第2縫い目82は、小指芯用強化板29の上面から土台芯22に至る縫い目で、土台芯22に小指芯用強化板29及び長小指芯25を縫って固定している。
土台芯22の親指側に1枚以上の親指芯24と親指芯用強化板28とが積層することにより形成される親指側膨出体110は、土台芯の主面220の平面方向(手の平方向)と垂直な方向(手の平垂直方向)に、親指芯24の周縁246の積層によって垂直端面110eが形成される。垂直端面110eは、平面視において、同一形状の1枚以上の親指芯24の周縁246が積層して形成しているため、土台芯22の親指側の外周縁2200と沿い、土台芯22の中央側構成部226の親指側の外周縁と沿うような形状となっている。
土台芯22の小指側かつ指先側に1枚以上の長小指芯25と小指芯用強化板29とが積層することにより形成される長小指側膨出体120は、土台芯の主面220の平面方向(手の平方向)と垂直な方向(手の平垂直方向)に、長小指芯25の周縁256の積層によって垂直端面120eが形成される。垂直端面120eは、平面視において、同一形状の1枚以上の長小指芯25の周縁256が積層して形成しているため、土台芯22の小指側かつ指先側の外周縁2200と沿い、土台芯22の中央側構成部226の小指側かつ指先側の外周縁と沿うような形状となっている。
土台芯22の小指側かつ手首側に1枚以上の短小指芯26と小指芯用強化板29とが積層することにより形成される短小指側膨出体130は、土台芯の主面220の平面方向(手の平方向)と垂直な方向(手の平垂直方向)に、短小指芯26の周縁266の積層によって垂直端面130eが形成される。垂直端面130eは、平面視において、同一形状の1枚以上の短小指芯26の周縁266が積層して形成しているため、土台芯22の小指側かつ手首側の外周縁2200と沿い、土台芯22の中央側構成部226の小指側かつ手首側の外周縁と沿うような形状となっている。
次に、キャッチャーミット用芯体20の製造方法について、説明する。
図19のステップ1001において、図4のようなシート状であって略ハート形状の土台芯22と、図5のようなシート状であって平面視において土台芯22の親指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状の親指芯24と、図6のようなシート状であって平面視において土台芯の小指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状の長小指芯25と、図7のようなシート状であって平面視において土台芯の小指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状であって長小指芯25の長さの略2分の1の長さに形成された短小指芯26と、図8のようなシート状であって親指芯24の形状と略相似する形状であるが親指芯24よりも小形である形状の親指芯用強化板28と、図9のようなシート状であって短小指芯の形状と略相似する形状であるが短小指芯よりも小形である形状の小指芯用強化板29とを準備する。
図19のステップ1002において、図17のような厚布縫製用ミシン40を準備する。厚布縫製用ミシン40は、後述する縫製治具30が押え棒44に取付可能に構成されている。
図19のステップ1003において、図10に示すように、土台芯22の主面220上であって土台芯22の親指側と小指側とに、親指芯24と長小指芯25とをそれぞれ載置する(親指芯及び小指芯載置工程)。
親指芯及び小指芯載置工程を、主として図10に基づいて、詳細に説明する。
図10に示すように、土台芯22の土台芯親指側構成部222の上面に、かつ、平面視において土台芯親指側構成部222に重なるように、親指芯24の中心線部242の中高形状の凸側を土台芯22の主面220の側に向けて、親指芯24を1枚載置する。さらに、当該親指芯24の上面に、かつ、当該親指芯24に重なるように、中心線部242の中高形状の凸側を土台芯22の主面220の側に向けて、親指芯24を1枚載置する。この工程を、親指芯24の上面が親指芯用強化板28が設けられるべき高さになるまで、繰り返す。なお、この工程において、土台芯22の親指側の外周縁2200と、親指芯24の外側周縁246nと、が平面視において一致するように、土台芯22の主面220の上に親指芯24を載置する。
同様に、図10に示すように、土台芯22の土台芯小指側構成部224の上面に、かつ、平面視において土台芯小指側構成部224に重なるように、長小指芯25の中心線部252の中高形状の凸側を土台芯22の主面220の側に向けて、長小指芯25を1枚載置する。さらに、当該長小指芯25の上面に、かつ、当該長小指芯25に重なるように、中心線部252の中高形状の凸側を土台芯22の主面220側に向けて、長小指芯25を1枚載置する。この工程を、長小指芯25の上面に小指芯用強化板29が設けられる場合には、長小指芯25の上面が小指芯用強化板29が設けられるべき高さになるまで、繰り返す。なお、この工程において、土台芯22の小指側の外周縁2200と、長小指芯25の外側周縁256nと、が平面視において一致するように、土台芯22の主面220の上に長小指芯25を載置する。
親指芯24は、1枚以上積層することにより、キャッチャーミット用芯体20の親指側を膨出させ、キャッチャーミット用芯体20の親指側の衝撃吸収性を確保する。すなわち、親指芯24は、積層することにより、親指側膨出体110を構成する。
長小指芯25は、1枚以上積層することにより、キャッチャーミット用芯体20の小指側かつ手首側を膨出させ、キャッチャーミット用芯体20の小指側かつ手首側の衝撃吸収性を確保する。すなわち、長小指芯25は、積層することにより、長小指側膨出体120を構成する。
このとき、親指芯24の中心線部242が形成する中高形状の凸側を、下向きに、すなわち、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向けて土台芯22の主面220上に載置される。
同様に、このとき、長小指芯25の中心線部252が形成する中高形状の凸側を、下向きに、すなわち、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向けて土台芯22の主面220上に載置される。
図19のステップ1004において、図10に示すように、土台芯22の主面220上であって土台芯22の親指側と小指側とに、又は、土台芯22に載置された親指芯24と長小指芯25との上に、親指芯用強化板28と小指芯用強化板29とをそれぞれ載置する(強化板載置工程)。
強化板載置工程を、主として図10に基づいて、詳細に説明する。
図10に示すように、土台芯22の土台芯親指側構成部222の上面に載置され積層された1枚以上の親指芯24の上面に、かつ、平面視において親指芯24の中心線部242の周縁よりも内側に配設されるように、親指芯用強化板28を載置する。すなわち、親指芯24の周縁部244に食み出すことがないよう、周縁部244を残して、親指芯用強化板28は、親指芯24の上面に載置されている。
また、図10に示すように、土台芯22の土台芯小指側構成部224の上面に、かつ、平面視において長小指芯25の中心線部252の周縁よりも内側に配設されるように、小指芯用強化板29を載置する。すなわち、長小指芯25の周縁部254に食み出すことがないよう、周縁部254を残して、小指芯用強化板29は、長小指芯25の上面に載置されている。
図19のステップ1005において、図10に示すように、厚布縫製用ミシン40を用いて、親指芯用強化板28を土台芯22と一体化するように、又は、親指芯用強化板28を土台芯22と土台芯22に載置された親指芯24と一体化するように、いわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する(強化板縫製工程)。
親指芯用強化板28は、土台芯22と一体的に縫着されることにより、キャッチャーミット10の使用により、内部で摺動せず、親指芯用強化板28の周縁286(端縁)で、親指芯24を土台芯22と縫着する糸を切断することを生じない。したがって、親指芯用強化板28は、キャッチャーミット用芯体20及びキャッチャーミット10の寿命が縮まるということを生じない。
上記の強化板縫製工程を、主として図10に基づいて、詳細に説明する。
図10に示すように、土台芯22の土台芯親指側構成部222の上面に載置され積層された1枚以上の親指芯24の上面に載置された親指芯用強化板28の上面から土台芯22の下面にまで至る第1縫い目80を形成するように、親指芯用強化板28の中心線付近をその延在方向に厚布縫製用ミシン40によりいわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する。なお、強化板縫製工程においては、縫製治具30を用いる必要はない。
図19のステップ1006において、図10に示すように、 厚布縫製用ミシン40を用いて、小指芯用強化板29を土台芯22と一体化するように、又は、小指芯用強化板29を土台芯22と土台芯22に載置された長小指芯25と一体化するように、いわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する(強化板縫製工程)。
小指芯用強化板29は、土台芯22と一体的に縫着されることにより、キャッチャーミット10の使用により、内部で摺動せず、小指芯用強化板29の周縁296(端縁)で、長小指芯25又は短小指芯26を土台芯22と縫着する糸を切断することを生じない。したがって、小指芯用強化板29は、キャッチャーミット用芯体20及びキャッチャーミット10の寿命が縮まるということを生じない。
上記の強化板縫製工程を、主として図10に基づいて、詳細に説明する。
図10に示すように、土台芯22の土台芯小指側構成部224の上面に載置され長小指芯25の下面との間に挟みこまれた小指芯用強化板29の上面から土台芯22の下面にまで至る第2縫い目82を形成するように、小指芯用強化板29の中心線付近をその延在方向に厚布縫製用ミシン40によりいわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する。
図19のステップ1007において、図11に示すように、縫製された親指芯用強化板28と小指芯用強化板29との上に親指芯24と長小指芯25又は短小指芯26とをそれぞれ載置する(親指芯及び小指芯載置工程)。
短小指芯26は、1枚以上積層することにより、キャッチャーミット用芯体20の小指側かつ指先側を膨出させ、キャッチャーミット用芯体20の小指側かつ指先側の衝撃吸収性を確保する。すなわち、短小指芯26は、積層することにより、短小指側膨出体130を構成する。
このとき、短小指芯26の中心線部262が形成する中高形状の凸側を、下向きに、すなわち、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向けて土台芯22の主面220上に載置される。
親指芯及び小指芯載置工程を、主として図11に基づいて、詳細に説明する。
図11に示すように、土台芯22の土台芯親指側構成部222の上面に載置され積層された1枚以上の親指芯24の上面に載置された親指芯用強化板28の更に上面に、平面視において当該親指芯24に重なるように、親指芯24を1枚載置する。この工程を、親指側膨出体110として必要な高さになるまで、繰り返す。
同様に、図11に示すように、土台芯22の土台芯小指側構成部224の上面に載置され積層された1枚以上の長小指芯25の更に上面に又は長小指芯25の上面に載置された小指芯用強化板29の更に上面に、平面視において当該長小指芯25に重なるように、長小指芯25を1枚載置する。この工程を、長小指側膨出体120として必要な高さになるまで、繰り返す。
さらに、図11に示すように、土台芯22の土台芯小指側構成部224の上面に載置され積層された1枚以上の長小指芯25の更に上面に又は長小指芯25の上面に載置された小指芯用強化板29の更に上面に、平面視において当該長小指芯25の手首側の形状に重なるように、短小指芯26を1枚載置する。この工程を、短小指側膨出体130として必要な高さになるまで、繰り返す。
図19のステップ1008において、図12及び図15に示すように、後述する縫製治具30が押え棒44に連結された厚布縫製用ミシン40を用いて、土台芯22と親指芯24とを一体化するように、親指芯24の周縁246よりも内側で親指芯用強化板28の周縁286よりも外側で親指芯24の周縁246を周るように縫製する(土台芯と親指芯との縫製工程)。
すなわち、図12及び図13に示すように、土台芯22の土台芯親指側構成部222の上面に載置され積層され親指芯用強化板28を挟みこんだ1枚以上の親指芯24の周縁部244の周縁246から親指芯用強化板28の周縁286までの間で周縁方向に環状に連続する第3縫い目90が形成されるように、いわゆる直線縫いで、親指芯24の周縁246(親指芯24の周縁部244の周縁246)に沿って周るように、親指芯24の周縁部244を厚布縫製用ミシン40によりいわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する。
ここで、縫製治具30は、当接部38が親指側膨出体110の垂直端面110eに当接しながら、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20を適切に送り、厚布縫製用ミシン40のミシン針46が親指芯24の周縁246沿いに進行するように案内する。すなわち、縫製治具30の当接部38が、厚布縫製用ミシン40でキャッチャーミット用芯体20を縫製する際に、親指芯24の周縁246によって形成される垂直端面110eに当接して、縫製治具30は、当該周縁246(垂直端面110e)とミシン針46との水平距離を所定の一定の距離に保ちながらキャッチャーミット用芯体20の縫製されるべき箇所を案内する。
土台芯22に縫着される前においては、親指芯24の中心線部242の中高形状の凸側が、図11に示すように、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向いていたが、中心線部242よりも厚みが薄い周縁部244がいわゆる直線縫いで土台芯22に縫着されることによって、周縁部244の周縁246が土台芯22の主面220に接近し、その作用の結果として、中心線部242は、図13(A)に示すように、土台芯22の主面220から離れる方向に凸の中高形状となる。
図19のステップ1009において、図12及び図16に示すように、後述する縫製治具30が押え棒44に連結された厚布縫製用ミシン40を用いて、土台芯22と長小指芯25又は短小指芯26とを一体化するように、長小指芯25又は短小指芯26の周縁256、266よりも内側で小指芯用強化板29の周縁296よりも外側で長小指芯25又は短小指芯26の周縁256、266を周るようにいわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する(土台芯と小指芯との縫製工程)。
すなわち、図12及び図13に示すように、土台芯22の土台芯小指側構成部224の上面に載置され積層され小指芯用強化板29を挟みこんだ1枚以上の長小指芯25の周縁部254の周縁256又は1枚以上の短小指芯26の周縁部264の周縁266から小指芯用強化板29の周縁296までの間で周縁方向に環状に連続する第4縫い目92が形成されるように、いわゆる直線縫いで、長小指芯25の周縁256(長小指芯25の周縁部254の周縁256)に沿って周るように、又は、短小指芯26の周縁266(短小指芯26の周縁部264の周縁266)に沿って周るように、長小指芯25の周縁部254と短小指芯26の周縁部264とを厚布縫製用ミシン40によりいわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する。
さらに、図12に示すように、短小指芯26の内側周縁部264mの指先側から外側周縁部264nの指先側をいわゆる直線縫いで縫われてなる第5縫い目が形成されるように、短小指芯26の指先側を短小指芯26の幅方向に、厚布縫製用ミシン40によりいわゆる直線縫いかつ本縫いで縫製する。
ここで、縫製治具30は、当接部38が長小指側膨出体120の垂直端面120e又は短小指側膨出体130の垂直端面130eに当接しながら、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20を適切に送り、厚布縫製用ミシン40のミシン針46が長小指芯25又は短小指芯26の周縁256、266沿いに進行するように案内する。すなわち、縫製治具30の当接部38が、厚布縫製用ミシン40でキャッチャーミット用芯体20を縫製する際に、長小指芯25の周縁256又は短小指芯26の周縁266によって形成される垂直端面120e又は垂直端面130eに当接して、縫製治具30は、当該周縁256、266(垂直端面120e、130e)とミシン針46との水平距離を所定の一定の距離に保ちながらキャッチャーミット用芯体20の縫製されるべき箇所を案内する。
土台芯22に縫着される前においては、長小指芯25の中心線部252の中高形状の凸側が、図11に示すように、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向いていたが、中心線部252よりも厚みが薄い周縁部254がいわゆる直線縫いで土台芯22に縫着されることによって、周縁部254の周縁256が土台芯22の主面220に接近し、その作用の結果として、中心線部252は、図13(A)に示すように、土台芯22の主面220から離れる方向に凸の中高形状となる。
同様に、土台芯22に縫着される前においては、短小指芯26の中心線部262の中高形状の凸側が、図11に示すように、手の平垂直方向であって土台芯22の主面220側に向いていたが、中心線部262よりも厚みが薄い周縁部264がいわゆる直線縫いで土台芯22に縫着されることによって、周縁部264の周縁266が土台芯22の主面220に接近し、その作用の結果として、中心線部262は、図13(B)に示すように、土台芯22の主面220から離れる方向に凸の中高形状となる。
上記により、キャッチャーミット用芯体20が製造される。
さらに、キャッチャーミット10の製造方法について説明する。
上記の製造方法を用いて製造されたキャッチャーミット用芯体20と、捕手であるキャッチャーミット10の使用者がボールを捕球する面である受球面140を有し、ボールを捕球しやすいように受球面140の一部が窪むような形状に形成され、周縁付近又は周縁よりも内側には、縫合するための紐孔Hが複数形成される受球面革14と、受球面革14の裏面側(手の甲側)で連結され綴じ紐19で縫合されることにより、受球面革14との間でキャッチャーミット用芯体20を収容するように形成され、周縁付近にはキャッチャーミット用芯体20及び受球面革14と綴じ紐19で縫合するための紐孔Hが複数形成される手掌革16と、手掌革16の裏面側(手の甲側)に縫着されて手挿入空間Sを形成するための部材であり、手掌革16の一回り小さな形状に、かつ、指を開いた手のような略手形の形状に形成される手甲革18と、を準備する。
手掌革16の裏面側(手の甲側)に手甲革18を工業用ミシンで縫着する。これにより、キャッチャーミット10の手挿入空間Sが形成される。
図1に示すように、手甲革18が縫着された手掌革16と、受球面側14と、の間にキャッチャミット用芯体20を挟みこむように、手掌革16とキャッチャミット用芯体20と受球面側14とを重ね合わせ、手掌革16、受球面側14及びキャッチャミット用芯体20に形成されている紐孔Hに綴じ紐19を挿通して、手掌革16とキャッチャミット用芯体20と受球面側14とを縫着する。
上記により、キャッチャーミット10が製造される。
次に、キャッチャーミット10の膨出体100を構成するキャッチャーミット用芯体20を製造するときに用いられる縫製治具30について、説明する。
図14に示すように、縫製治具30は、厚布縫製用ミシン40の押え足42を上から支持する押え棒44に連結して、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20を厚布縫製用ミシン40で縫製する際に、厚布縫製用ミシン40の針の運ぶ位置つまりキャッチャーミット用芯体20の縫製されるべき箇所を案内するための金属性の部材である。
縫製治具30は、連結部32と第1腕部34と第2腕部36と当接部38とにより構成される。以下、縫製治具30の構成要素について説明する。
連結部32は、縫製治具30を厚布縫製用ミシン40の押え足42を上から支持する押え棒44に連結する。連結部32は、水平面視においてコの字形であり、側面視において略方形である。連結部32は、第1支持部321と第2支持部322と第3支持部323とねじ受け部324とにより構成されている。
第1支持部321は、厚布縫製用ミシン40の押え棒44に当接して、縫製治具30の長手方向を押え棒44の長手方向に揃え、第2支持部322とともに、縫製治具30を水平方向に移動しないように制限しつつ支持する。第1支持部321は、鉛直方向にのびる板状の形状であり、水平面視においても側面視においても方形である。第1支持部321の寸法は、例えば、鉛直方向の長さが10mmであり、第2支持部322側への厚みが3mmであり、第3支持部323側への長さが5.5mmである。
第2支持部322は、第1支持部321と同様に、厚布縫製用ミシン40の押え棒44に当接して、縫製治具30の長手方向を押え棒44の長手方向に揃え、第1支持部321とともに、縫製治具30を水平方向に移動しないように制限しつつ支持する。第2支持部322は、鉛直方向にのびる板状の形状であり、水平面視においても側面視においても方形である。第2支持部322と第1支持部321とは、並列するとともにその面方向を対向しており、その間で押え棒44を挟持する。第2支持部322の寸法は、第1支持部321と同じである。
第3支持部323は、第1支持部321と同様に、厚布縫製用ミシン40の押え棒44に当接して、縫製治具30の長手方向を押え棒44の長手方向に揃え、第1支持部321とともに、縫製治具30を水平方向に移動しないように制限しつつ支持する。そして、第1支持部321と第2支持部322と第3支持部323とは、三方から押え棒44を包むように支持している。
第3支持部323は、鉛直方向にのびる板状の形状であり、水平面視においても側面視においても方形である。第3支持部323は、第1支持部321と第2支持部322との水平方向の端縁に直交するように接続し、水平面視において、第1支持部321と第2支持部322と第3支持部323とがコの字形を形成するように、配置されている。第3支持部323の寸法は、例えば、鉛直方向の長さが10mmであり、第1支持部321及び第2支持部322側への厚みが6mmであり、第1支持部321から第2支持部322へ向かう方向での長さが14mmである。
第3支持部323は、鉛直方向の中間位置であって、第1支持部321と第2支持部322とが第3支持部323から水平方向にのびる方向と同じ方向に、ねじ受け部324が形成されている。
ねじ受け部324は、雄ねじ(図示しない)を挿通されて、縫製治具30を押え棒44に連結するとともに、縫製治具30の鉛直方向への動きを、押え棒44つまりミシン針46の動きと一体化する。ねじ受け部324は、雄ねじのねじ頭を収容する大孔部3240と、大孔部3240のミシン針46側に位置し雄ねじのねじ軸を挿通する小孔部3242と、により構成されている。大孔部3240の直径は、例えば7mmであり、小孔部3242の直径は、例えば4mmである。
次に、第1腕部34は、連結部32の第3支持部323の鉛直下方に連続するように接続し、当接部38を被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20上面近傍に上から降ろすように位置させる。第1腕部34は、鉛直方向にのびる板状の形状であり、水平面視においても側面視においても方形である。第1腕部34の鉛直方向の長さは、押え棒44すなわちミシン針46が最下点に位置する時に、当接部38が被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20の土台芯22の上側の主面220よりも若干上方に位置するように形成されており、例えば、35mmの長さである。
第2腕部36は、第1腕部34に水平方向に連続するように接続し、第1腕部34から当接部38を被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20の周縁方向にのばす。つまり、第2腕部36は、第1腕部34から、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20の親指芯24又は長小指芯25の周縁246、256の接線方向であって周縁246、256に向かって水平に延びる。第2腕部36は、水平方向にのびる板状の形状であり、水平面視においても側面視においても方形である。第2腕部36の水平方向の長さは、例えば、6mmである。
当接部38は、第2腕部36の水平方向であって第1腕部34の接続する側と反対側である先端側に連続的に接続する。当接部38は、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20の親指芯24の周縁246又は長小指芯25の周縁256に当接して、ミシン針46によって親指芯24又は長小指芯25の縫製されるべき箇所を当該周縁246、256から例えば5mmのマチをとるように案内する。当接部38の形状は、側面視において方形であり、水平面視において半円形状又は略円形状である。当接部38の寸法は、例えば、鉛直方向の高さが8mmであり、第2腕部36からのびる方向の長さが10mmであり、第2腕部36からのびる方向と直交する方向の長さ(略円形の直径)が10mmである。当接部38は、第2腕部36の先端側に接続し、水平面視において半円形状又は略円形状であり、厚布縫製用ミシン40でキャッチャーミット用芯体20を縫製する際に、親指芯24の周縁246又は長小指芯25の周縁256に当接して、当該周縁246、256とミシン針46との水平距離を所定の一定の距離に保ちながらキャッチャーミット用芯体20の縫製されるべき箇所を案内する。
縫製部材30の当接部38により、厚布縫製用ミシン40でキャッチャーミット用芯体20の親指芯24、長小指芯25又は短小指芯26を縫製する際に、その周縁246、256、266をミシン針46が周りながら、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20を送ることが可能となる。これにより、断面形状が中高形状である親指芯24、長小指芯25又は短小指芯26を縫製する際に、傾斜している周縁部244、254、264に厚布縫製用ミシン40の押え足42が押えても、押え足42が滑り落ちることがなく、適切にミシン針46で縫製されるべき箇所を縫製することができる。
また、縫製部材30は、従来の縫製治具(図示しない)であるミシンベッドの平面上で平面方向(水平方向)に設けるものと違い、押え棒44の長手方向である鉛直方向に押え棒44から降ろすものでるため、土台芯22を有するキャッチャーミット用芯体20の内側周縁であっても当接して縫製箇所を案内することができる。
縫製部材30の当接部38は、被縫製物と当接する面が半円形上又は略円形状であるため、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20の親指芯24の周縁246や長小指芯25の周縁256の曲線形状に滑らかに対応することができ、円滑にキャッチャーミット用芯体20の縫製されるべき箇所を案内することができる。
縫製部材30は、押え棒44と一体化して鉛直方向に運動するので、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体20の親指芯24、長小指芯25又は短小指芯26の積層枚数の違いによる厚みの違いに関らず、縫製されるべき箇所を案内することができる。
縫製部材30は、連結部32が押え棒44にねじ止めされているので、簡単に連結し、簡単に取り外すことができる。
以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配列等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
10 キャッチャーミット
12 革部材
14 受球面革
140 受球面
16 手掌革
18 手甲革
19 綴じ紐
S 手挿入空間
H 紐孔
20 キャッチャーミット用芯体
22 土台芯
220 土台芯の主面
2200 土台芯の外周縁
222 土台芯親指側構成部
2220 土台芯親指側構成部の周縁
224 土台芯小指側構成部
2240 土台芯小指側構成部の周縁
226 土台芯中央側構成部
24 親指芯
242 親指芯の中心線部
244 親指芯の周縁部
244n 親指芯の外側周縁部
244m 親指芯の内側周縁部
246 親指芯の周縁(親指芯の周縁部の周縁)
246n 親指芯の外側周縁
246m 親指芯の内側周縁
25 長小指芯
252 長小指芯の中心線部
254 長小指芯の周縁部
254n 長小指芯の外側周縁部
254m 長小指芯の内側周縁部
256 長小指芯の周縁(長小指芯の周縁部の周縁)
256n 長小指芯の外側周縁
256m 長小指芯の内側周縁
26 短小指芯
262 短小指芯の中心線部
264 短小指芯の周縁部
264n 短小指芯の外側周縁部
264m 短小指芯の内側周縁部
266 短小指芯の周縁(短小指芯の周縁部の周縁)
266n 短小指芯の外側周縁
266m 短小指芯の内側周縁
28 親指芯用強化板
286 親指芯用強化板の周縁
29 小指芯用強化板
296 小指芯用強化板の周縁
30 縫製治具
32 連結部
321 第1支持部
322 第2支持部
323 第3支持部
324 ねじ受け部
3240 大孔部
3242 小孔部
34 第1腕部
36 第2腕部
38 当接部
40 厚布縫製用ミシン
42 押え足
44 押え棒
46 ミシン針
50 親指側の手の骨
51 船状骨
52 大菱形骨
53 第1中手骨
54 第1基節骨
55 第1末節骨
60 小指側の手の骨
61 三角骨
62 豆状骨
63 第5中手骨
64 第5基節骨
65 第5中節骨
66 第5末節骨
80 第1縫い目
82 第2縫い目
90 第3縫い目
92 第4縫い目
94 第5縫い目
100 膨出体
110 親指側膨出体
110e 垂直端面
120 長小指側膨出体
120e 垂直端面
130 短小指側膨出体
130e 垂直端面

Claims (6)

  1. 1枚の土台芯と1枚以上の親指芯と1枚以上の長小指芯と1枚以上の短小指芯とを備えるキャッチャーミット用芯体であって、
    土台芯は、
    シート状であって、
    キャッチャーミットの親指側で手首側から指先側に向かって伸びあがり湾曲する土台 芯親指側構成部と、小指側で手首側から指先側に向かって伸びあがり湾曲する土台芯小 指側構成部と、土台芯親指側構成部と土台芯小指側構成部との間に位置する土台芯中央 側構成部と、を有し、
    土台芯親指側構成部は、平面視において、キャッチャーミットを使用する人の船状骨 から大菱形骨、第1中手骨、第1基節骨を経て第1末節骨に向かうような形状に形成さ れ、
    土台芯小指側構成部は、平面視において、キャッチャーミットを使用する人の三角骨 から豆状骨、第5中手骨、第5基節骨、第5中節骨を経て第5末節骨に向かうような形 状に形成され、
    土台芯中央側構成部は、平面視において、指先側が円弧状に切り欠かれたような形状 である略ハート形状に形成され、
    親指芯は、シート状であって、平面視において、土台芯親指側構成部の形状に形成され、
    長小指芯は、シート状であって、平面視において、土台芯小指側構成部の形状に形成され、
    短小指芯は、
    シート状であって、平面視において、土台芯小指側構成部の手首側の形状に沿う形状 であって、長小指芯の長さの略2分の1の長さに形成され、
    親指芯と長小指芯と短小指芯とは、
    周縁近傍の周縁部と、周縁部内側に位置し周縁部の厚みより厚くする中高形状に形成された中心線部と、を有し、
    周縁部に周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と縫着された、
    キャッチャーミット用芯体。
  2. 親指芯用強化板をさらに備える請求項1に記載のキャッチャーミット用芯体であって、
    親指芯用強化板は、
    親指芯の強度を向上するための樹脂性の部材であり、
    シート状であって、親指芯の形状と略相似する形状であるが親指芯よりも小形であ る形状に形成され、
    積層する土台芯と親指芯との間で、又は、積層する親指芯と親指芯との間で、その延 在する方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と一体的に縫着さ れ、
    親指芯は、中心線部の中高形状の凸側を土台芯の主面側に向けて、かつ、周縁部の周縁が土台芯親指側構成部の周縁と重なるように、土台芯に載置されて、周縁部の周縁から親指芯用強化板の周縁までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と縫着された、
    キャッチャーミット用芯体。
  3. 小指芯用強化板をさらに備える請求項1又は請求項2に記載のキャッチャーミット用芯体であって、
    小指芯用強化板は、
    長小指芯又は短小指芯の強度を向上するための樹脂性の部材であり、
    シート状であって、短小指芯の形状と略相似する形状であるが短小指芯よりも小形で ある形状に形成され、
    積層する土台芯と長小指芯との間で、又は、積層する長小指芯と短小指芯との間で、 その延在する方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と一体的に 縫着され、
    長小指芯は、中心線部の中高形状の凸側を土台芯の主面側に向けて、かつ、周縁部の周縁が土台芯小指側構成部の周縁と重なるように、土台芯に載置されて、周縁部の周縁から小指芯用強化板の周縁までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と縫着されており、
    短小指芯は、中心線部の中高形状の凸側を土台芯の主面側に向けて、かつ、周縁部の周縁が長小指芯の手首側の周縁部の周縁と重なるように、土台芯に載置された長小指芯に更に載置されて、周縁部の周縁から小指芯用強化板の周縁までの間で周縁方向に連続して直線状に縫われた縫い目が形成されて、土台芯と長小指芯と縫着された、
    キャッチャーミット用芯体。
  4. 表面側が受球面となり親指側と小指側とに伸びあがる受球面革と、
    受球面革の裏面側で綴じ紐を用いて連結された手掌革と、
    手掌革の裏面側に縫着されて手挿入空間を形成する手甲革と、
    受球面革と手掌革との間に設けられた請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のキャッチャーミット用芯体と、
    を備える、キャッチャーミット。
  5. 厚布縫製用ミシンの押え足を上から支持する押え棒に連結する連結部と、
    連結部から鉛直下方に向かって被縫製物の上面近傍まで延びる第1腕部と、
    第1腕部から、被縫製物であるキャッチャーミット用芯体の親指芯又は長小指芯の周縁の接線方向であって周縁に向かって水平に延びる第2腕部と、
    第2腕部の先端側に接続し、水平面視において半円形状又は略円形状であり、厚布縫製用ミシンでキャッチャーミット用芯体を縫製する際に、前記周縁に当接して、前記周縁とミシン針との水平距離を所定の一定の距離に保ちながらキャッチャーミット用芯体の縫製されるべき箇所を案内する当接部と、
    を有する縫製治具。
  6. 1枚の土台芯と、1枚以上の親指芯と、1枚以上の長小指芯と、1枚以上の短小指芯と、親指芯の強度を向上するための親指芯用強化板と、長小指芯又は短小指芯の強度を向上するための小指芯用強化板と、を備えるキャッチャーミット用芯体の製造方法であって、
    シート状であって略ハート形状の土台芯と、シート状であって平面視において土台芯の親指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状の親指芯と、シート状であって平面視において土台芯の小指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状の長小指芯と、シート状であって平面視において土台芯の小指側の外周縁に沿うように湾曲する略三日月形状であって長小指芯の長さの略2分の1の長さに形成された短小指芯と、シート状であって親指芯の形状と略相似する形状であるが親指芯よりも小形である形状の親指芯用強化板と、シート状であって短小指芯の形状と略相似する形状であるが短小指芯よりも小形である形状の小指芯用強化板と、厚布縫製用ミシンと、を準備する工程と
    土台芯の主面上であって土台芯の親指側と小指側とに、親指芯と長小指芯とをそれぞれ載置する工程と、
    土台芯の主面上であって土台芯の親指側と小指側とに、又は、土台芯に載置された親指芯と長小指芯との上に、親指芯用強化板と小指芯用強化板とをそれぞれ載置する工程と、
    厚布縫製用ミシンを用いて、親指芯用強化板を土台芯と一体化するように、又は、親指芯用強化板を土台芯と土台芯に載置された親指芯と一体化するように、縫製する工程と、
    厚布縫製用ミシンを用いて、小指芯用強化板を土台芯と一体化するように、又は、小指芯用強化板を土台芯と土台芯に載置された長小指芯と一体化するように、縫製する工程と、
    縫製された親指芯用強化板と小指芯用強化板との上に親指芯と長小指芯又は短小指芯とをそれぞれ載置する工程と、
    請求項5に記載の縫製治具が押え棒に連結された厚布縫製用ミシンを用いて、土台芯と親指芯とを一体化するように、親指芯の周縁よりも内側で親指芯用強化板の周縁よりも外側で親指芯の周縁を周るように縫製する工程と、
    請求項5に記載の縫製治具が押え棒に連結された厚布縫製用ミシンを用いて、土台芯と長小指芯又は短小指芯とを一体化するように、長小指芯又は短小指芯の周縁よりも内側で小指芯用強化板の周縁よりも外側で長小指芯又は短小指芯の周縁を周るように縫製する工程と、
    を含む、キャッチャーミット用芯体の製造方法。
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