JP2018196625A - 荷電粒子線治療装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被照射体の形状によらず、ペナンブラの改善を行う事ができる荷電粒子線治療装置を提供する。【解決手段】コリメータ50を移動させるコリメータ駆動部51は、走査される荷電粒子線Bの位置に応じてコリメータ50を移動させる。これにより、走査電磁石6が、腫瘍14の形状に応じて設定された走査経路TL上に荷電粒子線Bを走査させているときに、荷電粒子線Bが照射されている位置において、コリメータ50がその場で荷電粒子線Bのコリメートを行うことができる。従って、腫瘍14が複雑な形状を有している場合であっても、コリメータ50は、腫瘍14の形状によらず、荷電粒子線Bの移動に追従してその場でコリメートを行うだけで、ペナンブラを改善することができる。【選択図】図4
Description
本発明は、荷電粒子線治療装置に関する。
従来、患者の患部に荷電粒子線を照射することによって治療を行う荷電粒子線治療装置として、例えば、特許文献1に記載された装置が知られている。特許文献1に記載の荷電粒子線治療装置では、加速器で加速された荷電粒子線を照射部からスキャニング方式によって照射している。この荷電粒子線治療装置は、マルチリーフコリメータを用いて照射野の外周縁部の一部の不要な荷電粒子線を遮蔽した上で、被照射体の形状に合わせた照射野にて荷電粒子線の照射を行っている。
上述のような荷電粒子線治療装置においては、照射野の周縁部に照射される荷電粒子線の一部をコリメータで遮蔽するため、ペナンブラ(横方向の線量分布の切れ)を改善することができる。ここで、従来の荷電粒子線治療装置は、略円形や略四角形状などの単純な形状の被照射対象物については、マルチリーフコリメータで良好に照射野を規定することができる。しかしながら、複雑な形状の照射野については、マルチリーフコリメータの形状の関係上、良好に照射野を規定することができない。その結果、照射野の一部分において、ペナンブラを改善することができないという問題がある。
そこで本発明は、被照射体の形状によらず、ペナンブラの改善を行う事ができる荷電粒子線治療装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る荷電粒子線治療装置は、荷電粒子を加速して荷電粒子線を出射する加速器と、被照射体に対して荷電粒子線を照射する照射部と、を備え、照射部は、予め計画された走査経路で荷電粒子線が照射されるように、荷電粒子線を走査するスキャニング部と、スキャニング部よりも荷電粒子線の下流側に設けられ、荷電粒子線を遮蔽する遮蔽部、及び荷電粒子線を通過させる通過部を有するコリメータと、コリメータを移動させるコリメータ駆動部と、を備え、コリメータ駆動部は、走査される荷電粒子線の位置に応じてコリメータを移動させる。
本発明に係る荷電粒子線治療装置において、照射部のスキャニング部は、予め計画された走査経路で荷電粒子線が照射されるように、荷電粒子線を走査する。このようなスキャニング部の下流側には、荷電粒子線を遮蔽する遮蔽部、及び荷電粒子線を通過させる通過部を有するコリメータが設けられる。コリメータに照射された荷電粒子線は、外縁部が遮蔽部で遮蔽された状態で、通過部を通過する。これにより、荷電粒子線は、コリメートされてペナンブラが改善された状態で、当該コリメータを通過し、被照射体へ照射される。更に、コリメータを移動させるコリメータ駆動部は、走査される荷電粒子線の位置に応じてコリメータを移動させる。これにより、スキャニング部が、被照射体の形状に応じて設定された走査経路上に荷電粒子線を走査させているときに、荷電粒子線が照射されている位置において、コリメータがその場で荷電粒子線のコリメートを行うことができる。その結果、荷電粒子線が被照射体の外周縁部に照射されているときも、コリメータとされた状態にて、当該外周縁部に照射される。従って、被照射体が複雑な形状を有している場合であっても、コリメータは、被照射体の形状によらず、荷電粒子線の移動に追従してその場でコリメートを行うだけで、被照射体の外周縁部付近のペナンブラを改善することができる。以上により、被照射体の形状によらず、ペナンブラの改善を行う事ができる。
荷電粒子線治療装置において、遮蔽部は、荷電粒子線の照射軸が延びる照射軸方向と直交する第1方向に延伸する第1部材と、第1方向に延伸し、且つ、照射軸方向及び第1方向と直交する第2方向において第1部材と対向する第2部材と、を備え、通過部は、第1部材と第2部材との間の隙間によって構成され、コリメータ駆動部は、走査される荷電粒子線の位置に応じて第1部材及び第2部材を第2方向へ移動させてよい。このような構成により、コリメータ駆動部は、荷電粒子線が走査経路のうち、第1方向に長く延びる部分を移動しているときは、当該部分に沿って第1部材及び第2部材を保持し、荷電粒子線が第2方向に移動して第2方向における照射位置を変更するタイミングで、第1部材及び第2部材を第2方向へ移動させればよい。これにより、荷電粒子線の移動にコリメータを常時追従させる場合に比して、コリメータの移動時間(移動距離)を低減することができる。
荷電粒子線治療装置において、コリメータは、第1部材と第2部材との第2方向における距離を調整して通過部の大きさを調整可能な調整部を更に備えてよい。これにより、荷電粒子線の遮蔽量を調整することができる。
荷電粒子線治療装置において、通過部は、荷電粒子線の照射軸が延びる照射軸方向に貫通するように遮蔽部に形成された孔部によって構成され、コリメータ駆動部は、走査される荷電粒子線の位置に応じて遮蔽部を照射軸方向と直交する第1方向、及び照射軸方向及び第1方向と直交する第2方向へ移動させてよい。通過部が、照射軸方向に貫通するように遮蔽部に形成された孔部によって構成されているため、コリメータは、荷電粒子線を略全周にわたってコリメートすることができる。これにより、第1方向及び第2方向のいずれの方向についてもペナンブラを改善することができる。
本発明によれば、被照射体の形状によらず、ペナンブラの改善を行う事ができる荷電粒子線治療装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る荷電粒子線治療装置について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る荷電粒子線治療装置1は、放射線療法によるがん治療等に利用される装置であり、イオン源(不図示)で生成した荷電粒子を加速して荷電粒子線として出射する加速器3と、荷電粒子線を被照射体へ照射する照射部2と、加速器3から出射された荷電粒子線を照射部2へ輸送するビーム輸送ライン21と、を備えている。照射部2は、治療台4を取り囲むように設けられた回転ガントリ5に取り付けられている。照射部2は、回転ガントリ5によって治療台4の周りに回転可能とされている。
図2は、図1の荷電粒子線治療装置の照射部付近の概略構成図である。なお、以下の説明においては、「X軸方向」、「Y軸方向」、「Z軸方向」という語を用いて説明する。「Z軸方向」とは、荷電粒子線Bの基軸AXが延びる方向であり、荷電粒子線Bの照射の深さ方向である。なお、「基軸AX」とは、後述の走査電磁石6で偏向しなかった場合の荷電粒子線Bの照射軸とする。図2では、基軸AXに沿って荷電粒子線Bが照射されている様子を示している。「X軸方向」とは、Z軸方向と直交する平面内における一の方向である。「Y軸方向」とは、Z軸方向と直交する平面内においてX軸方向と直交する方向である。Z軸方向が請求項における照射軸方向に対応し、X軸方向が請求項における第1方向に該当し、Y軸方向が請求項における第2方向に該当するものとする。
まず、図2を参照して、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置1の概略構成について説明する。荷電粒子線治療装置1はスキャニング法に係る照射装置である。なお、スキャニング方式は特に限定されず、ラインスキャニング、ラスタースキャニング、スポットスキャニング等を採用してよい。図2に示されるように、荷電粒子線治療装置1は、加速器3と、照射部2と、ビーム輸送ライン21と、制御部7と、を備えている。
加速器3は、荷電粒子を加速して予め設定されたエネルギーの荷電粒子線Bを出射する装置である。加速器3として、例えば、サイクロトロン、シンクロトロン、シンクロサイクロトロン、ライナック等が挙げられる。なお、加速器3として予め定めたエネルギーの荷電粒子線Bを出射するサイクロトロンを採用する場合、エネルギー調整部20を採用することで、照射部2へ送られる荷電粒子線のエネルギーを調整(低下)させることが可能となる。なお、シンクロトロンは出射する荷電粒子線のエネルギーを容易に変更できるため、加速器3としてシンクロトロンを採用する場合には、エネルギー調整部20を省略してもよい。この加速器3は、制御部7に接続されており、供給される電流が制御される。加速器3で発生した荷電粒子線Bは、ビーム輸送ライン21によって照射部2へ輸送される。ビーム輸送ライン21は、加速器3と、エネルギー調整部20と、照射部2と、を接続し、加速器3から出射された荷電粒子線を照射部2へ輸送する。
照射部2は、患者15の体内の腫瘍(被照射体)14に対し、荷電粒子線Bを照射するものである。荷電粒子線Bとは、電荷をもった粒子を高速に加速したものであり、例えば陽子線、重粒子(重イオン)線、電子線等が挙げられる。具体的に、照射部2は、イオン源(不図示)で生成した荷電粒子を加速する加速器3から出射されてビーム輸送ライン21で輸送された荷電粒子線Bを腫瘍14へ照射する装置である。照射部2は、走査電磁石6、四極電磁石8、プロファイルモニタ11、ドーズモニタ12、ポジションモニタ13a,13b、コリメータ50、及びディグレーダ30を備えている。走査電磁石6、各モニタ11,12,13a,13b、四極電磁石8、及びディグレーダ30は、収容体としての照射ノズル9に収容されている。このように、照射ノズル9に各主構成要素を収容することによって照射部2が構成されている。なお、四極電磁石8、プロファイルモニタ11、ドーズモニタ12、ポジションモニタ13a,13b、及びディグレーダ30は省略してもよい。
走査電磁石(スキャニング部)6は、X軸方向走査電磁石6a及びY軸方向走査電磁石6bを含む。X軸方向走査電磁石6a及びY軸方向走査電磁石6bは、それぞれ一対の電磁石から構成され、制御部7から供給される電流に応じて一対の電磁石間の磁場を変化させ、当該電磁石間を通過する荷電粒子線Bを走査する。走査電磁石6によってX軸方向走査電磁石6aは、X軸方向に荷電粒子線Bを走査し、Y軸方向走査電磁石6bは、Y軸方向に荷電粒子線Bを走査する。これらの走査電磁石6は、基軸AX上であって、加速器3よりも荷電粒子線Bの下流側にこの順で配置されている。なお、走査電磁石6は、治療計画装置100で予め計画された走査経路で荷電粒子線Bが照射されるように、荷電粒子線Bを走査する。
四極電磁石8は、X軸方向四極電磁石8a及びY軸方向四極電磁石8bを含む。X軸方向四極電磁石8a及びY軸方向四極電磁石8bは、制御部7から供給される電流に応じて荷電粒子線Bを絞って収束させる。X軸方向四極電磁石8aは、X軸方向において荷電粒子線Bを収束させ、Y軸方向四極電磁石8bは、Y軸方向において荷電粒子線Bを収束させる。四極電磁石8に供給する電流を変化させて絞り量(収束量)を変化させることにより、荷電粒子線Bのビームサイズを変化させることができる。四極電磁石8は、基軸AX上であって加速器3と走査電磁石6との間にこの順で配置されている。なお、ビームサイズとは、XY平面における荷電粒子線Bの大きさである。また、ビーム形状とは、XY平面における荷電粒子線Bの形状である。
プロファイルモニタ11は、初期設定の際の位置合わせのために、荷電粒子線Bのビーム形状及び位置を検出する。プロファイルモニタ11は、基軸AX上であって四極電磁石8と走査電磁石6との間に配置されている。ドーズモニタ12は、荷電粒子線Bの線量を検出する。ドーズモニタ12は、基軸AX上であって走査電磁石6に対して下流側に配置されている。ポジションモニタ13a,13bは、荷電粒子線Bのビーム形状及び位置を検出監視する。ポジションモニタ13a,13bは、基軸AX上であって、ドーズモニタ12よりも荷電粒子線Bの下流側に配置されている。各モニタ11,12,13a,13bは、検出した検出結果を制御部7に出力する。
ディグレーダ30は、通過する荷電粒子線Bのエネルギーを低下させて当該荷電粒子線Bのエネルギーの微調整を行う。本実施形態では、ディグレーダ30は、照射ノズル9の先端部9aに設けられている。なお、照射ノズル9の先端部9aとは、荷電粒子線Bの下流側の端部である。
コリメータ50は、少なくとも走査電磁石6よりも荷電粒子線Bの下流側に設けられ、荷電粒子線Bの一部を遮蔽し、一部を通過させる部材である。ここでは、コリメータ50は、ポジションモニタ13a,13bの下流側に設けられている。コリメータ50は、当該コリメータ50を移動させるコリメータ駆動部51と接続されている。なお、コリメータ50及びコリメータ駆動部51の詳細な構成については後述する。
制御部7は、例えばCPU、ROM、及びRAM等により構成されている。この制御部7は、各モニタ11,12,13a,13bから出力された検出結果に基づいて、加速器3、走査電磁石6、四極電磁石8、及びコリメータ駆動部51を制御する。
また、荷電粒子線治療装置1の制御部7は、荷電粒子線治療の治療計画を行う治療計画装置100と接続されている。治療計画装置100は、治療前に患者15の腫瘍14をCT等で測定し、腫瘍14の各位置における線量分布(照射すべき荷電粒子線の線量分布)を計画する。具体的には、治療計画装置100は、腫瘍14に対して治療計画マップを作成する。治療計画装置100は、作成した治療計画マップを制御部7へ送信する。治療計画装置100が作成した治療計画マップでは、荷電粒子線Bがどのような走査経路を描くかが計画されている。
スキャニング法による荷電粒子線の照射を行う場合、腫瘍14をZ軸方向に複数の層に仮想的に分割し、一の層において荷電粒子線を治療計画において定めた走査経路に従うように走査して照射する。そして、当該一の層における荷電粒子線の照射が完了した後に、隣接する次の層における荷電粒子線Bの照射を行う。
図2に示す荷電粒子線治療装置1により、スキャニング法によって荷電粒子線Bの照射を行う場合、通過する荷電粒子線Bが収束するように四極電磁石8を作動状態(ON)とする。
続いて、加速器3から荷電粒子線Bを出射する。出射された荷電粒子線Bは、走査電磁石6の制御によって治療計画において定めた走査経路に従うように走査される。これにより、荷電粒子線Bは、腫瘍14に対してZ軸方向に設定された一の層における照射範囲内を走査されつつ照射されることとなる。一の層に対する照射が完了したら、次の層へ荷電粒子線Bを照射する。
制御部7の制御に応じた走査電磁石6の荷電粒子線照射イメージについて、図3(a)及び(b)を参照して説明する。図3(a)は、深さ方向において複数の層に仮想的にスライスされた被照射体を、図3(b)は、深さ方向から見た一の層における荷電粒子線の走査イメージを、それぞれ示している。
図3(a)に示すように、被照射体は照射の深さ方向において複数の層に仮想的にスライスされており、本例では、深い(荷電粒子線Bの飛程が長い)層から順に、層L1、層L2、…層Ln−1、層Ln、層Ln+1、…層LN−1、層LNとN層に仮想的にスライスされている。また、図3(b)に示すように、荷電粒子線Bは、走査経路TLに沿ったビーム軌道を描きながら、連続照射(ラインスキャニング又はラスタースキャニング)の場合は層Lnの走査経路TLに沿って連続的に照射され、スポットスキャニングの場合は層Lnの複数の照射スポットに対して照射される。すなわち、制御部7に制御された照射部2から出射した荷電粒子線Bは、走査経路TL上を移動する。
次に、図4を参照して、コリメータ50及びコリメータ駆動部51の詳細な構成について説明する。コリメータ50は、荷電粒子線Bを遮蔽する遮蔽部53、及び荷電粒子線Bを通過させる通過部54を有する。遮蔽部53は、X軸方向に延伸する第1部材56Aと、X軸方向に延伸し、且つ、Y軸方向において第1部材56Aと対向する第2部材56Bと、を備える。通過部54は、第1部材56Aと第2部材56Bとの間の隙間によって構成される。
通過部54は、X軸方向に沿って延伸している。ここで、荷電粒子線Bの走査経路TLは、X軸方向に沿って直線状に延びるX軸経路TL1と、X軸経路TL1の位置をずらすためにY軸方向に僅かに延びるY軸経路TL2と、を有している(図3参照)。荷電粒子線Bの照射が行われる際、走査対象となるX軸経路TL1と対応するように、通過部54が配置される。第1部材56A及び第2部材56Bの延伸方向における長さ、すなわち通過部54のX軸方向における長さは特に限定されない。ただし、例えば、想定される照射野のサイズのうち、最大サイズの照射野を想定した場合に、第1部材56A及び第2部材56BのX軸方向における長さは、最大サイズの照射野のX軸方向の長さよりも長く設定してよい。第1部材56A及び第2部材56Bは、荷電粒子線Bの遮蔽に用いられる部材であることから、荷電粒子線Bを遮蔽可能な材料により製造される。荷電粒子線Bを遮蔽可能な材料としては、真鍮、銅、タンタル、モリブデン、鉄等が挙げられるが、加工性の良さやコストの観点から真鍮又は鉄製とすることが好ましい。
第1部材56Aは、矩形状の断面形状を有しており、同一断面形状を維持した状態でX軸方向に直線状に延伸する。第1部材56Aは、XY軸平面と平行に広がる上面56Aaと、XY軸平面と平行に広がる下面56Abと、Y軸方向の正側にてXZ軸平面と平行に広がる側面56Acと、Y軸方向の負側にてXZ軸平面と平行に広がる側面56Adと、を備える(図5(a)参照)。第2部材56Bは、矩形状の断面形状を有しており、同一断面形状を維持した状態でX軸方向に直線状に延伸する。第2部材56Bは、第1部材56Aと同一の断面形状を有している。ただし、コリメータ50としての機能を発揮できる限り、第1部材56A及び第2部材56Bの断面形状が完全に同一でなくともよい。第2部材56Bは、XY軸平面と平行に広がる上面56Baと、XY軸平面と平行に広がる下面56Bbと、Y軸方向の負側にてXZ軸平面と平行に広がる側面56Bcと、Y軸方向の正側にてXZ軸平面と平行に広がる側面56Bdと、を備える(図5(a)参照)。
第2部材56Bは、第1部材56AからY軸方向の負側に離間するように配置される。このとき、図5(a)及び図5(b)に示すように、第1部材56Aの上面56Aaと第2部材56Bの上面56Baが、Z軸方向において同位置に配置され、互いに同一平面を形成するように配置される。また、第1部材56Aの側面56Acと第2部材56Bの側面56Bcとが互いに平行をなして対向するように配置される。通過部54は、互いに対向する側面56Acと側面56Bcとの間に形成される。このような配置により、Z軸方向の負側からコリメータ50に入射された荷電粒子線Bは、外縁部の一部が上面56Aa,56Baで遮蔽さ、中心付近の一部が通過部54を通過する。すなわち、外縁部の一部がコリメートされてペナンブラが改善された状態の荷電粒子線Bが、下流側へ照射される。
図4に示すように、コリメータ50は、第1部材56Aと第2部材56BとのY軸方向における距離を調整して通過部54の大きさを調整可能な調整部60を更に備える。調整部60は、例えば、Y軸方向に延びて第1部材56Aと第2部材56Bとを連結するネジ部材61によって構成されている。ネジ部材61は、第1部材56A及び第2部材56BのX軸方向における両端部に形成されている。通過部54の大きさは、ネジ部材61による締め付け量に基づいて調整される。調整部60は、通過部54の大きさを自動的に調整するための駆動部62を備えている。駆動部62はネジ部材61を回転させるための回転力を発生するモータによって構成される。駆動部62は、第2部材56BのX軸方向負側の端部に設けられている。駆動部62には、X軸方向正側の端部のネジ部材61に回転力を伝達するための伝達部材63が設けられている。伝達部材63は、X軸方向に延伸しており、第2部材56BのX軸方向正側の端部に設けられたギアを有する連結部64を介して、X軸方向正側のネジ部材61に回転力を伝達する。駆動部62は、制御部70に接続されている。制御部70は、荷電粒子線Bの線量分布などを考慮して、荷電粒子線Bをどの程度遮蔽するかを演算し、当該演算結果に基づいて駆動部62に制御信号を送信してよい。
コリメータ駆動部51は、走査される荷電粒子線Bの位置に応じてコリメータを移動させる、本実施形態では、コリメータ駆動部51は、走査される荷電粒子線Bの位置に応じて第1部材56A及び第2部材56BをY軸方向へ移動させる。走査経路TLのうち、一のX軸経路TL1に荷電粒子線Bが照射されているとき、コリメータ駆動部51は、コリメータ50を対象となるX軸経路TL1の位置にて保持し、当該X軸経路TL1への荷電粒子線Bの照射が完了したら、荷電粒子線Bが次のX軸経路TL1へ移動するためにY軸経路TL2に沿ってY軸方向に走査されるタイミングで、コリメータ50をY軸方向へ移動させる(図3(b)及び図7,8参照)。前述のように、制御部70は、治療計画において定められた走査経路を参照することで、走査電磁石6を制御して、走査される荷電粒子線Bの走査位置を制御する。同様に、制御部70は、治療計画において定められた走査経路を参照することで、コリメータ駆動部51を制御して、コリメータ50の位置を制御する。従って、制御部70は、荷電粒子線Bによる走査位置とコリメータ50の位置、すなわち荷電粒子線Bを移動させるタイミングと、コリメータ50を移動させるタイミングとの間の同期を取った上で、走査電磁石6及びコリメータ駆動部51の制御を行う。なお、制御部70は、ポジションモニタ13a,13bによって検出された荷電粒子線Bの位置に基づいて、コリメータ駆動部51によるコリメータ50の移動を制御してもよい。
図4に示すように、コリメータ駆動部51は、ガイド部71A,71Bと、スライド部72A,72Bと、シャフト部73と、駆動部74と、を備えている。
ガイド部71A,71Bは、コリメータ50のX軸方向の両端部に対応する位置にて、Y軸方向へ互いに平行に延伸している。ガイド部71Aは、コリメータ50のX軸方向の負側の端部の位置に配置される。ガイド部71Bは、コリメータ50のX軸方向の正側の端部の位置に配置される。ガイド部71A,71Bは、コリメータ50を下側から支持する位置に配置される。また、ガイド部71A,71Bは、シャフト部73を通過させるため、Z軸方向における中央位置に、Y軸方向へ延びる開口部71a,71aを有している。
スライド部72A,72Bは、コリメータ50のX軸方向の両端部を支持すると共に、ガイド部71A,71Bに沿ってY軸方向へスライド可能な部材である。スライド部72Aがガイド部71Aに取り付けられ、スライド部72Bがガイド部71Bに取り付けられる。スライド部72A,72Bは、コリメータ50の第1部材56A及び第2部材56Bを支持するコリメータ支持部72a,72aと、コリメータ支持部72a,72aから下方へ延びてシャフト部73を支持するシャフト支持部72b,72bと、を備える。
シャフト部73は、X軸方向における各端部がそれぞれスライド部72A,72Bのシャフト支持部72bに支持されている。シャフト部73は、ガイド部71A,71Bの開口部71aに挿通されている。また、シャフト部73のX軸方向における両端部には、ガイド部71A,71Bの開口部71aに沿って移動するためのローラ76が設けられている。また、スライド部72Bには、シャフト部73に回転力を付与するための駆動部74が設けられている。駆動部74はモータによって構成され、スライド部72A,72Bに支持されたシャフト部73に回転力を付与する。
以上のような構成により、コリメータ駆動部51がコリメータ50をY軸方向へ移動させる時、制御部70はコリメータ駆動部51に制御信号を送り、当該コリメータ駆動部51を回転させる。これによって、シャフト部73がガイド部71A,71Bの開口部71aを回転しながらY軸方向へ移動し、それに伴って、スライド部72A,72B及びコリメータ50がY軸方向へ移動する。
次に、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置1の作用・効果について説明する。
まず、比較例に係る荷電粒子線治療装置のマルチリーフコリメータについて説明する。例えば、略円形や略四角形状などの単純な形状の被照射対象物については、マルチリーフコリメータで良好に照射野を規定することができる。しかしながら、複雑な形状の照射野については、マルチリーフコリメータの形状の関係上、良好に照射野を規定することができない。その結果、照射野の一部分において、ペナンブラを改善することができないという問題がある。例えば、腫瘍の中には、ドーナツ形のように中心に穴が開いた形状や、馬蹄のように内部へ食い込む形状等となる場合もある。図6に示す腫瘍14は、臓器Gの周囲を覆うような湾曲形状を有する湾曲部80を有しており、且つ、二股に分岐して延びる二股部81,82を有する。
このような腫瘍14に対してマルチリーフコリメータで照射野を規定する場合の構成の例を図9及び図10に示す。図9は、Y軸方向に延びて、Y軸方向に互いに対向する複数のマルチリーフコリメータ90A,90Bによって、腫瘍14に対する照射野を設定した様子を示している。図10は、X軸方向に延びて、X軸方向に互いに対向する複数のマルチリーフコリメータ91A,91Bによって、腫瘍14に対する照射野を設定した様子を示している。図9に示すように、腫瘍14のうち、二股部81,82に挟まれた谷部83の輪郭部は、二股部81,82に阻害されてマルチリーフコリメータ91A,91Bが入り込むことができない箇所である。一方、谷部83を規定するために、X軸方向へ延びるマルチリーフコリメータ91A,91Bを用いた場合、図10に示すように、湾曲部80の内周側の谷部84、及び湾曲部80と二股部81との間の谷部86が、マルチリーフコリメータ91A,91Bで規定できない箇所となる。以上のように、複雑な形状の腫瘍14に対しては、マルチリーフコリメータをどのような角度で配置しても、照射野を規定できない部分が発生する。
これに対して、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置1を用いた場合、図7に示すように、荷電粒子線Bの走査位置にコリメータ50を配置し、コリメートしながら荷電粒子線Bを腫瘍14へ照射することができる。例えば、図7に示すように、X軸に延びる走査経路上に腫瘍14の谷部86が形成されている場合、腫瘍14が存在する箇所では荷電粒子線Bが照射され、腫瘍14が存在しない谷部86の位置では、一時的に荷電粒子線Bの照射が停止される(空撃ち)。そして、対象となる走査経路への照射が完了したら、図8に示すように、コリメータ駆動部51がコリメータ50をY軸方向へ移動し、次のX軸走査経路上へコリメータ50を配置する。そして、当該X軸走査経路に対して荷電粒子線Bの照射がなされる。当該動作を繰り返すことによって、複雑な形状を有する腫瘍14の全域に対して荷電粒子線Bを照射することができ、且つ、照射中は常にコリメータ50で荷電粒子線Bがコリメートされた状態とすることができる。これにより、複雑な形状を有する腫瘍14の外縁部の略全体に対するペナンブラを改善することができる。
以上のように、本実施形態に係る荷電粒子線治療装置1において、照射部2の走査電磁石6は、予め計画された走査経路TLで荷電粒子線Bが照射されるように、荷電粒子線Bを走査する。このような走査電磁石6の下流側には、荷電粒子線Bを遮蔽する遮蔽部53、及び荷電粒子線Bを通過させる通過部54を有するコリメータ50が設けられる。コリメータ50に照射された荷電粒子線Bは、外縁部が遮蔽部53で遮蔽された状態で、通過部54を通過する。これにより、荷電粒子線Bは、コリメートされてペナンブラが改善された状態で、当該コリメータ50を通過し、腫瘍14へ照射される。更に、コリメータ50を移動させるコリメータ駆動部51は、走査される荷電粒子線Bの位置に応じてコリメータ50を移動させる。これにより、走査電磁石6が、腫瘍14の形状に応じて設定された走査経路TL上に荷電粒子線Bを走査させているときに、荷電粒子線Bが照射されている位置において、コリメータ50がその場で荷電粒子線Bのコリメートを行うことができる。その結果、荷電粒子線Bが腫瘍14の外周縁部に照射されているときも、コリメータとされた状態にて、当該外周縁部に照射される。従って、腫瘍14が複雑な形状を有している場合であっても、コリメータ50は、腫瘍14の形状によらず、荷電粒子線Bの移動に追従してその場でコリメートを行うだけで、腫瘍14の外周縁部付近におけるペナンブラを改善することができる。以上により、腫瘍14の形状によらず、ペナンブラの改善を行う事ができる。
なお、本実施形態に係るコリメータ50を用いつつ、図9及び図10に示すようなマルチリーフコリメータも兼用してもよい。すなわち、XY軸方向の一方の軸方向におけるペナンブラをコリメータ50で改善しつつ、他方の軸方向におけるペナンブラをマルチリーフコリメータを補足的に用いることで改善してもよい。
荷電粒子線治療装置1において、遮蔽部53は、X軸方向に延伸する第1部材56Aと、X軸方向に延伸し、且つ、Y軸方向において第1部材56Aと対向する第2部材56Bと、を備える。通過部54は、第1部材56Aと第2部材56Bとの間の隙間によって構成され、コリメータ駆動部51は、走査される荷電粒子線Bの位置に応じて第1部材56A及び第2部材56BをY軸方向へ移動させてよい。このような構成により、コリメータ駆動部51は、荷電粒子線Bが走査経路TLのうち、X軸方向に長く延びるX軸経路TL1を移動しているときは、当該X軸経路TL1に沿って第1部材56A及び第2部材56Bを保持し、荷電粒子線BがY軸方向に移動してY軸方向における照射位置を変更するタイミングで、第1部材56A及び第2部材56BをY軸方向へ移動させればよい。これにより、荷電粒子線Bの移動にコリメータ50を常時追従させる場合に比して、コリメータ50の移動時間を低減することができる。
荷電粒子線治療装置1において、コリメータ50は、第1部材56Aと第2部材56BとのY軸方向における距離を調整して通過部54の大きさを調整可能な調整部60を更に備えてよい。これにより、荷電粒子線Bの遮蔽量を調整することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、図11及び図12に示すようなコリメータ150を採用してよい。コリメータ150は、遮蔽部153に形成された孔部155によって通過部154が構成されている点で、前述のコリメータ50と主に相違している。
図11に示すように、コリメータ150は、ブロック状の部材によって構成される遮蔽部153と、通過部154と、を有している。通過部154は、Z軸方向に貫通するように遮蔽部153に形成された孔部155によって構成される。図12に示すように、孔部155は、円形状の開口部を同一形状、同一寸法でZ軸方向に延ばすことによって構成されている。孔部155の直径は、遮蔽部153の上面153aに照射された荷電粒子線Bの直径よりも小さい。従って、荷電粒子線Bは、外周縁部の全周にわたって遮蔽部153の上面153aで遮蔽され、中心部付近が通過部154を通過する。
コリメータ駆動部151は、荷電粒子線Bの移動に対して、常時コリメータ150を追従させるように、コリメータ150を移動させる。コリメータ駆動部151は、走査される荷電粒子線Bの位置に応じて遮蔽部153をX軸方向、及びY軸方向へ移動させる。従って、コリメータ150は、荷電粒子線Bの走査と同じタイミングにて、走査経路TL上を移動する。
コリメータ駆動部151は、図4に示すコリメータ駆動部51のガイド部71A,71B、スライド部73A,73B、シャフト部73、及び駆動部74によるY軸方向への駆動機構に加えて、X軸方向への駆動機構を有している。X軸方向への駆動機構は、コリメータ駆動部51の第1部材56A及び第2部材56Bに代えて、ボールネジ161、駆動部162、及びガイド部材163をスライド部72A,72Bに設けることによって構成されている。このような構成により、コリメータ駆動部151は、スライド部73A,73BをY軸方向へ移動させることで、コリメータ150をX軸方向の駆動機構ごと、Y軸方向へ移動させることができる。また、コリメータ駆動部151は、X軸方向の駆動機構によって、コリメータ150をX軸方向へ移動させることができる。
より詳細に、ボールネジ161は、X軸方向に延びる棒状のネジ部材であり、その両端部がスライド部72A,72Bの上端部に回転可能に支持されている。遮蔽部153は、ボールネジ161に連結されており、当該ボールネジ161の回転によって、X軸方向へ移動可能に構成されている。駆動部162は、スライド部72Aに取り付けられており、ボールネジ161に回転力を付与することができる。ガイド部材163は、ボールネジ161の下方でX軸方向に延びており、その両端がスライド部72A,72Bに支持されている。遮蔽部153は、ボールネジ161の回転に伴って移動する際は、ガイド部材163にガイドされながら、X軸方向へ移動する。
以上により、変形例に係る荷電粒子線治療装置1において、通過部154は、Z軸方向に貫通するように遮蔽部153に形成された孔部155によって構成され、コリメータ駆動部151は、走査される荷電粒子線Bの位置に応じて遮蔽部153をX軸方向、及びY軸方向へ移動させる。通過部154が、Z軸方向に貫通するように遮蔽部153に形成された孔部155によって構成されているため、コリメータ150は、荷電粒子線Bを略全周にわたってコリメートすることができる。これにより、X軸方向及びY軸方向のいずれの方向についてもペナンブラを改善することができる。
なお、図6に示す腫瘍14の形状は一例に過ぎず、あらゆる形状の腫瘍14が採用されてよい。
また、図4に示すコリメータ50及びコリメータ駆動部51に加えて、更にもう一組のコリメータ50及びコリメータ駆動部51を追加してよい。追加されるコリメータ50は、Y軸方向へ延びる第1部材56A及び第2部材56Bを有し、追加されるコリメータ駆動部51はX軸方向へコリメータ50を移動させるものであってよい。追加されたコリメータ駆動部51は、荷電粒子線BのX軸方向への移動に追従するように、コリメータ50を移動させる。これにより、荷電粒子線は、X軸方向及びY軸方向の両側においてペナンブラが改善される。
また、図4及び図11に示す遮蔽部及び通過部の形状は一例に過ぎず、本発明の趣旨の範囲内で、あらゆる形状の遮蔽部及び通過部を採用してよい。
1…荷電粒子線治療装置、2…照射部、3…加速器、6…走査電磁石(スキャニング部)、14…腫瘍(被照射体)、50,150…コリメータ、53,153…遮蔽部、54,154…通過部、51,151…コリメータ駆動部、56A…第1部材、56B…第2部材、60…調整部。
Claims (4)
- 荷電粒子を加速して荷電粒子線を出射する加速器と、
被照射体に対して前記荷電粒子線を照射する照射部と、を備え、
前記照射部は、
予め計画された走査経路で前記荷電粒子線が照射されるように、前記荷電粒子線を走査するスキャニング部と、
前記スキャニング部よりも前記荷電粒子線の下流側に設けられ、前記荷電粒子線を遮蔽する遮蔽部、及び前記荷電粒子線を通過させる通過部を有するコリメータと、
前記コリメータを移動させるコリメータ駆動部と、を備え、
前記コリメータ駆動部は、走査される前記荷電粒子線の位置に応じて前記コリメータを移動させる、荷電粒子線治療装置。 - 前記遮蔽部は、
前記荷電粒子線の照射軸が延びる照射軸方向と直交する第1方向に延伸する第1部材と、
前記第1方向に延伸し、且つ、前記照射軸方向及び前記第1方向と直交する第2方向において前記第1部材と対向する第2部材と、を備え、
前記通過部は、第1部材と前記第2部材との間の隙間によって構成され、
前記コリメータ駆動部は、走査される前記荷電粒子線の位置に応じて前記第1部材及び前記第2部材を前記第2方向へ移動させる、請求項1に記載の荷電粒子線治療装置。 - 前記コリメータは、前記第1部材と第2部材との前記第2方向における距離を調整して前記通過部の大きさを調整可能な調整部を更に備える、請求項2に記載の荷電粒子線治療装置。
- 前記通過部は、前記荷電粒子線の照射軸が延びる照射軸方向に貫通するように前記遮蔽部に形成された孔部によって構成され、
前記コリメータ駆動部は、走査される前記荷電粒子線の位置に応じて前記遮蔽部を前記照射軸方向と直交する第1方向、及び前記照射軸方向及び前記第1方向と直交する第2方向へ移動させる、請求項1に記載の荷電粒子線治療装置。
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CN111714787A (zh) * | 2019-03-20 | 2020-09-29 | 住友重机械工业株式会社 | 带电粒子束治疗装置 |
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- 2017-05-24 JP JP2017102982A patent/JP2018196625A/ja active Pending
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