JP2018194491A - X線分析方法及びx線分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な試料断層像を短時間に得ることのできるX線分析方法を提供する。【解決手段】試料を回転させながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料面内回転角Φと前記試料を透過したX線透過率との関係を得る工程と、得られた前記試料面内回転角ΦとX線透過率との関係に基づき、X線透過率が最小となる試料面内回転角ΦNを得る工程と、前記試料面内回転角ΦNの状態で、前記試料を傾けながら透過したX線の透過率を測定することにより、試料傾斜角ψとX線透過率との関係を得る工程と、前記試料傾斜角ψとX線透過率との関係に基づき、所定のX線透過率TSとなるような試料傾斜角ψNを選定する工程と、前記試料を回転させながら、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程と、取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る工程と、を有することを特徴とするX線分析方法を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、X線分析方法及びX線分析装置に関するものである。
試料等の内部構造を分析する方法として、X線CT(X-ray Computed Tomography)法やX線ラミノグラフィー法がある。
X線CT法は、分析対象となる試料にX線を照射し、試料面内回転角Φを回転させながら試料の様々な方向からの投影像を取得し、その投影像を解析することにより、試料の断層像を取得する分析方法である(例えば、非特許文献1)。X線CT法は改良された様々な装置や方法が提案されており(例えば、特許文献1)、医療用によく利用されている。これは、X線CT法は、試料の回転に対してX線の透過や吸収が一様な、円柱状あるいは球状の試料を得意としており、医療用は人体のように前記形状が多いことが挙げられる。これに対し、電気・電子産業用においては、分析対象となる試料は、プリント基板のようにX線CT法が不得意とする平板形状の試料が多いことから、医療用ほど活用が進んでいない。
このため、X線CT法が不得意とする平板形状の試料における断層像取得方法として、X線ラミノグラフィー法が提案されている(例えば、非特許文献2)。X線CT法とX線ラミノグラフィー法とは、いずれも試料にX線を照射した状態で、試料面内回転角Φを回転させて、試料の様々な方向からの投影像を取得し、その投影像を解析することにより試料の断層像を取得する点は同じである。X線CT法とX線ラミノグラフィー法との相違点は、X線ラミノグラフィー法においては、分析対象となる試料をX線源方向(試料傾斜角ψ方向)に傾斜させるのに対して、X線CT法では傾斜させない(ψ=0°)点である。
特開平3−209119号公報 特表2009−505083号公報 特表2016−533481号公報
G.N.Hounsfield,’Computerized transverse axial scanning (tomography).1.Description of system.’British Journal of Radiology 46,1016 (1973). S.Gondrom et al.’X-ray computed laminography:an approach of computed tomography for applications with limited access’190,141 (1999). L.Helfen et al.’On the implementation of computed laminography using synchrotron radiation’82,063702 (2011).
このように、X線ラミノグラフィー法では、設定された試料傾斜角ψで傾けた状態で試料を回転させて分析を行う。実際のX線ラミノグラフィー法による分析では、試料傾斜角ψは、過去の経験等に基づき、例えば、3水準を選び、この3水準の条件における測定により得られた試料断層像のうち、最も良好なものをその試料の試料断層像としていた。具体的には、試料傾斜角ψをψ−10°、ψ、ψ+10°の3水準を選び、それぞれの試料傾斜角ψについて試料断層像を得て、その中から最も良好なものをその試料の試料断層像としていた。尚、試料傾斜角ψにおいて選ばれる水準は、5水準であってもよく、それ以上であってもよい。
より詳細に説明すると、X線ラミノグラフィー法により試料断層像を得る際には、まず、試料位置調整を行う。具体的には、試料投影像を確認しながら、試料にX線が照射されるように並進X軸と並進Y軸を調整し、更に、試料の外形と照射X線の傾きがなくなるように傾きRx軸と傾きRy軸を調整する。次に、選ばれた試料傾斜角ψにおいて、試料回転角Φを0°から360°まで回転させ、例えば、0.1°ごとに3600枚の試料投影像を取得する。次に、試料投影像について、傾斜を考慮したフィルタ補正逆投映(FBP:filtered back projection)法により解析することにより試料断層像を得ることができる。
上記のように試料傾斜角ψを3水準に設定した場合には、各々の試料傾斜角ψにおいて上記の工程を行うことにより、各々の試料断層像を取得する。この後、得られた3つの試料断層像の中から最も良好なものをその試料の試料断層像として選択する。
ところで、X線ラミノグラフィー法では、試料傾斜角ψは、試料断層像の画質に非常に大きな影響を及ぼすが、複数の試料傾斜角ψにおいて測定を実施すると、試料断層像を得るために多大な時間を要してしまう。特に、測定者が熟練していない場合には、試料傾斜角ψの水準数が多くなることから、更に時間を要する。また、設定された複数の試料傾斜角ψにより得られた試料断層像の中から最も良好なものを選択するため、得られた試料断層像は、その試料の最も良い試料断層像ではなく、より良い試料断層像が得られる可能性がある。
このため、より良好な試料断層像を短時間に得ることのできるX線分析方法が求められていた。
本実施の形態の一観点によれば、試料を試料設置部に設置し、前記試料にX線源よりX線を照射し、前記試料を透過したX線の2次元画像をX線検出器において検出するX線分析方法において、前記試料を回転させながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料面内回転角Φと前記試料を透過したX線透過率との関係を得る工程と、得られた前記試料面内回転角ΦとX線透過率との関係に基づき、X線透過率が最小となる試料面内回転角Φを得る工程と、前記試料面内回転角Φの状態で、前記試料を傾けながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料傾斜角ψと前記試料を透過したX線透過率との関係を得る工程と、得られた前記試料傾斜角ψとX線透過率との関係に基づき、所定のX線透過率Tとなるような試料傾斜角ψを選定する工程と、前記試料を前記試料傾斜角ψで傾けた状態で、前記試料を回転させながら、前記試料を透過したX線を検出することにより、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程と、取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る工程と、を有することを特徴とする。
開示のX線分析方法によれば、良好な試料断層像を短時間に得ることができる。
第1の実施の形態におけるX線分析装置の構造図 第1の実施の形態におけるX線分析方法のフローチャート 試料100Aにおける試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの相関図 試料100Aにおける試料傾斜角ψとX線透過率Tとの相関図 試料傾斜角ψを変化させた場合の試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの相関図 試料面内回転角Φを変化させた場合の試料傾斜角ψとX線透過率Tとの相関図 データ欠損率の説明図(1) データ欠損率の説明図(2) データ欠損率の説明図(3) 試料100Aにおける試料傾斜角ψとデータ欠損率Lとの相関図 第2の実施の形態におけるX線分析方法のフローチャート 試料100Bにおける試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの相関図 試料100Bにおける試料傾斜角ψとX線透過率Tとの相関図 試料100Bにおける試料傾斜角ψとデータ欠損率Lとの相関図 試料100Cにおける試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの相関図 試料100Cにおける試料傾斜角ψとX線透過率Tとの相関図 試料100Cにおける試料傾斜角ψとデータ欠損率Lとの相関図
発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
(X線分析装置)
第1の実施の形態におけるX線分析装置について説明する。本実施の形態におけるX線分析装置は、図1に示されるように、X線源10、X線検出器20、試料が設置される試料設置部30、制御部50等を有している。
X線源10において発生したX線は、試料設置部30における試料台31の上に設置された分析対象となる試料100に照射される。X線源10において発生したX線は、白色X線でも、単色器により分光された単色X線であってもよく、また、平行X線でも、発散X線であってもよい。
X線検出器20は、2次元検出器であって、試料100を透過したX線の2次元画像を検出するものであり、X線検出器20において検出されたX線に基づき試料投影像を得ることができる。試料設置部30は、並進X軸調整ステージ32、並進Y軸調整ステージ33、傾きRx軸調整ステージ34、傾きRy軸調整ステージ35、試料面内回転角Φステージ36、試料傾斜角ψ調整ステージ37等を有している。
試料台31の上に設置された分析対象となる試料の位置や傾きは、並進X軸調整ステージ32、並進Y軸調整ステージ33、傾きRx軸調整ステージ34、傾きRy軸調整ステージ35により調整することができる。
試料面内回転角Φステージ36は、試料台31の上に設置された分析対象となる試料を回転させるものであり、試料面内回転角Φステージ36を回転させることにより、試料の様々な方位からの試料投影像を取得することができる。試料傾斜角ψ調整ステージ37は、より高画質な試料断層像を得るためのものであり、試料傾斜角ψ調整ステージ37により、所望の試料傾斜角ψに設定して測定を行う。
制御部50は、本実施の形態におけるX線分析装置の制御等を行うものであり、制御部50の中には、本実施の形態におけるX線分析方法に関する解析や演算を行う解析部51が設けられている。
(X線分析方法)
次に、本実施の形態におけるX線分析方法について説明する。本実施の形態におけるX線分析方法は、X線ラミノグラフィー法において、良好な試料断層像を短時間に得ることができるものである。具体的には、最適な試料断層像を得ることのできる試料傾斜角ψを選定し、その試料傾斜角ψにより試料断層像を得ることにより、良好な試料断層像を短時間に得ることができるものである。
本実施の形態におけるX線分析方法について、図2に示すフローチャートに基づき説明する。尚、本実施の形態におけるX線分析方法における制御等は、制御部50において行われる。また、X線源10において発生させるX線は、30keVの単色で、平行なX線である。本実施の形態においては、分析対象となる試料100は、大きさが5mm×10mm、厚さが0.5mmのSiチップである試料100Aの場合について説明する。
最初に、ステップ102(S102)において、試料台31の上に設置された分析対象となる試料100Aの位置調整を行う。具体的には、並進X軸調整ステージ32、並進Y軸調整ステージ33、傾きRx軸調整ステージ34、傾きRy軸調整ステージ35により、試料台31の上に設置された分析対象となる試料100Aの並進X軸、並進Y軸、傾きRx軸、傾きRy軸の調整を行う。この調整では、分析対象となる試料100Aの中心線が、試料面内回転角Φの回転軸と一致するように、試料100Aの並進X軸、並進Y軸、傾きRx軸、傾きRy軸の調整を行う。
次に、ステップ104(S104)において、試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係を得るための測定を行う。具体的には、試料面内回転角Φステージ36を−90°≦Φ<90°の範囲で回転させて、試料100AのX線透過率Tを測定する。X線透過率Tの測定は、X線検出器20を用いて測定してもよく、また、X線検出器20とは別に、X線透過率Tを測定するX線検出器を設け、このX線検出器により測定を行ってもよい。このようにして得られた試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係を図3に示す。この関係は、図3に示されるように0°を中心に対称である。
次に、ステップ106(S106)において、X線透過率Tが最小となる試料面内回転角Φを選定する。図3に示される試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係に基づくならば、X線透過率Tが最小となる試料面内回転角Φは、約−26°と約26°であり、0°を軸に対称であることから、最小となる試料面内回転角Φを26°とする。
次に、ステップ108(S108)において、試料面内回転角Φが26°の場合における試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係を得るための測定を行う。具体的には、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角をΦ、即ち、26°にした状態で、試料傾斜角ψ調整ステージ37により、試料傾斜角ψを変化させてX線透過率Tの測定を行う。このようにして得られた試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係を図4に示す。試料傾斜角ψ調整ステージ37により変化させる試料傾斜角ψは、分析対象となる試料100Aによって変えてもよく、0°以上45°以下であってもよく、0°以上30°以下であってもよく、または、0°以上10°以下等であってもよい。図4では、試料傾斜角ψ調整ステージ37により変化させる試料傾斜角ψが、0°以上10°以下の場合を示す。
次に、ステップ110(S110)において、予め定めておいたX線透過率Tとなる試料傾斜角ψを選定する。本実施の形態においては、X線透過率Tは10%であるものとする。具体的に、試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係においては、X線透過率Tが10%となる試料傾斜角は約4°である。従って、試料傾斜角ψを4°とする。尚、試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係において、X線透過率T以上、即ち、10%以上のものであって、X線透過率Tに最も近い試料傾斜角ψを試料傾斜角ψとしてもよい。このX線透過率Tは、試料投影像から試料断層像を導出するに際し、使用可否判断の基準となる値であり、例えば、5%〜20%の範囲内の値である。
次に、ステップ112(S112)において、選定された試料傾斜角ψにおいて、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角Φを回転させて、X線検出器20により、所定の試料面内回転角Φの複数の試料投影像を得る。具体的には、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角Φを0°≦Φ<360°の範囲で回転させて、0.1°ごとに3600枚の試料投影像を得る。
次に、ステップ114(S114)において、ステップ112において得られた試料投影像に基づき、傾斜を考慮したFBP法等で解析することにより、所望の試料断層像を得る。
以上の工程により、本実施の形態におけるX線分析方法を行うことができる。
次に、本実施の形態におけるX線分析方法により、良好な試料断層像を短時間に得ることができることについて説明する。図5は、試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係を示すものであり、図3における試料傾斜角ψ=0°の場合の他、試料傾斜角ψ=3°、4°の場合の結果を加えたものを示す。また、図6は、試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係を示すものであり、図4における試料面内回転角Φ=26°の場合の他、試料面内回転角Φ=0°、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°、80°、90°の場合の結果を加えたものを示す。
ところで、X線ラミノグラフィー法等によるX線分析では、データ欠損が生じることが知られている。データ欠損率は、試料傾斜角ψで試料面内回転角Φを変化させた場合のX線透過率Tとの関係、及び、試料面内回転角Φで試料傾斜角ψを変化させた場合のX線透過率Tとの関係が、できるだけ多い方が、より正確なデータ欠損率を導出することができる。しかしながら、このような関係を測定する場合、測定データが増加すると分析時間が増加してしまう。
本実施の形態においては、図3及び図4のように1つの試料傾斜角ψにおける試料面内回転角Φの依存性を測定し、1つの試料面内回転角Φにおける試料傾斜角ψの依存性を測定している。これは、試料傾斜角ψの選定において影響を与えない程度の僅かな誤差でデータ欠損率Lを導出可能なためである。
例えば、図5において、試料傾斜角ψ=4°における試料面内回転角Φの依存データが必要な場合には、まず、図4に基づき、試料傾斜角ψ=4°におけるX線透過率Tが約11%であることを確認する。次に、図3に基づき、T=11%と試料傾斜角ψ=0°におけるΦ依存データの交点(Φ、T)=(約44°、11%)及び(約−44°、11%)を得る。−44°≦Φ≦44°の領域ではT=11%、Φ>44°あるいはΦ<−44°の領域ではψ=0°におけるΦ依存データを用いることにより、所望となるψ=4°における試料面内回転角Φの依存データを得ることができる。図5に示した実際の結果を見ることで、その妥当性を確認することができる。
同様に、図6において、試料面内回転角Φ=60°における試料傾斜角ψの依存データが必要な場合には、まず、図3に基づき、試料面内回転角Φ=60°におけるX線透過率Tが約18%であることを確認する。次に、図4に基づき、T=18%と試料面内回転角Φ=26°におけるψ依存データの交点(ψ、T)=(約5°、18%)を得る。ψ≦5°の領域では、T=18%、ψ>5°の領域では、試料面内回転角Φ=26°におけるψ依存データを用いることにより、所望となる試料面内回転角Φ=60°における試料傾斜角ψの依存データを得ることができる。図6に示した実際の結果を見ることで、その妥当性を確認することができる。上記記載の方法により、X線透過率Tが10%未満と10%以上となる測定条件を明確に区別することができる。
次に、データ欠損率Lの導出について、より詳細に示す。図7は、X線CT法により測定し、データ欠損のない(完全データの)場合における極座標表示ラドン空間(x、Φ)を示しており、この領域はπxzで表される。即ち、この領域の全てが試料投影像で満たされた場合、データ欠損率Lは0となる。
図8は、X線が試料により吸収されることにより、ある試料面内回転角の角度範囲Φにおいて、試料投影像のデータが用いることができないデータ欠損領域を示しており、この領域は、πxzΦ/180°で表される。図3に示される−90°≦Φ≦90°の範囲においては、X線透過率Tが10%未満となる−40°≦Φ≦40°がデータ欠損領域となる。従って、試料面内回転角の角度範囲Φ=80°がデータ欠損領域となる。よって、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率Lは、80°/180°より44.4%となる。
図9は、試料傾斜角ψの場合におけるデータ欠損領域を示しており、この領域はπztanψ/12で表される。X線ラミノグラフィー法においては、投影面が傾斜しているため、試料投影像で極座標表示ラドン空間の全てを満たすことができない。即ち、試料傾斜角ψが増加するほど、試料の形状に関係なくデータ欠損領域が増加することになる。データ欠損率Lψは、ztanψ/12xで表される。xやzの値は、X線検出器20の大きさ(横サイズ:10mm、縦サイズ:10mm)を用いることができる。x=横サイズ/2=5mm、z=縦サイズ=10mmを代入することにより、試料傾斜角ψ=4°におけるデータ欠損率Lψの値は、0.2%となる。
xとzの値に関しては、X線検出器20のサイズに比べて、分析対象となる試料のサイズが十分小さい場合には、試料投影像から試料断層像を導出する場合に用いられる実際の画像サイズを用いてもよい。このような試料においては、ψ=0°の場合では、図8に示したX線の試料吸収の影響だけを考慮すればよく、また、ψ≧4°の場合では、図9に示した試料傾斜の影響だけを考慮すればよい。しかしながら、0°<ψ<4°の領域においては双方の影響を考慮する必要があり、特に、双方の影響が重複する領域に注意する必要がある。ψ<4°においては、試料傾斜によるデータ欠損領域のうち、X線の試料吸収と重複している領域は、πztanψ/12×(Φ/180°)により導出することができる。以上のようにして導出した結果が図10である。
図10に示されるように、試料傾斜角ψが4°の場合にデータ欠損率Lが最も低くなっており、試料傾斜角ψが4°の場合について測定を行うことにより、良好な試料断層像を短時間に得ることができる。本実施の形態におけるX線分析方法によれば、前述したように、3水準から5水準の測定を行う場合の約1/3〜1/5に時間を短縮することができる。
尚、図1に示されるX線分析装置は、並進X軸調整ステージ32、並進Y軸調整ステージ33、傾きRx軸調整ステージ34、傾きRy軸調整ステージ35、試料面内回転角Φステージ36、試料傾斜角ψ調整ステージ37等を有している。しかしながら、本実施の形態におけるX線分析方法は、試料傾斜角ψを調整する試料傾斜角ψ調整ステージ37を有していないX線分析装置を用いて行うことも可能である。
一般的に、傾きRx軸、傾きRy軸、試料面内回転角Φの回転軸を有するX線分析装置では、傾きRx軸と傾きRy軸とを組み合わせることにより、所望の試料傾斜角ψとなるように調整することが可能である。例えば、Φ=0°において、傾きRxと試料傾斜角ψとが同じ方向に動くとすると、ψ=5°にする場合には、Rx=5°、Ry=0°にすればよい。Φ=90°において、ψ=5°にする場合には、Rx=0°、Ry=5°にすればよい。同様に、Φ=45°において、ψ=5°にする場合には、Rx=3.45°、Ry=3.45°にすればよい。これらを一般化すると、Rx=arctan(cosΦtanψ)、Ry=arctan(sinΦtanψ)となる。
従って、試料傾斜角ψ調整ステージ37を有していないX線分析装置においても、傾きRx軸調整ステージ34及び傾きRy軸調整ステージ35により、傾きRx及び傾きRyを調整することにより、所望となる試料傾斜角ψとなるように調整することが可能である。尚、この場合には、試料傾斜角ψとなるように調整するための動作は複雑となり、調整には時間を要する。
また、X線源10は、30keVの単色X線の場合について説明したが、分析対象となる試料の形状によっては、これよりも低エネルギーX線や高エネルギーX線を用いてもよく、更には、白色X線を用いてもよい。また、X線源10から出射されるX線は平行X線の場合について説明したが、発散X線であってもよい。発散X線の場合、Φ回転が180°では、X線CT法でも極座標表示ラドン空間の全てを満たすことができずにデータ欠損領域が発生するが、例えば、Φ回転を200°にすることにより、データ欠損領域が発生することを防ぐことができる。
また、本実施の形態におけるX線分析装置では、X線検出器20である1つの2次元検出器の他に、別の0次元検出器(シンチレーション検出器、PINフォトダイオード検出器、イオンチャンバ(電離箱)等)を用いてもよい。このような別の0次元検出器を用いてステップ104やステップ108を行うことにより、本実施の形態におけるX線分析方法をより短時間で行うことができる。
本実施の形態においては、試料100Aの場合における試料面内回転角Φ、試料傾斜角ψの場合について説明したが、一般化した場合に、試料面内回転角Φ、試料傾斜角ψと考えてもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態におけるX線分析方法について説明する。本実施の形態におけるX線分析方法は、試料がX線CT法による分析が向いているか、X線ラミノグラフィー法による分析が向いているか判断をして、向いている方法により分析を行うことにより、良好な試料断層像を得ることができるものである。尚、X線ラミノグラフィー法による分析については、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態におけるX線分析方法について、図11に示すフローチャートに基づき説明する。
最初に、ステップ202(S202)において、試料台31の上に設置された分析対象となる試料の位置調整を行う。具体的には、並進X軸調整ステージ32、並進Y軸調整ステージ33、傾きRx軸調整ステージ34、傾きRy軸調整ステージ35により、試料台31の上に設置された分析対象となる試料の並進X軸、並進Y軸、傾きRx軸、傾きRy軸の調整を行う。この調整では、分析対象となる試料の中心線が、試料面内回転角Φの回転軸と一致するように、試料の並進X軸、並進Y軸、傾きRx軸、傾きRy軸の調整を行う。
次に、ステップ204(S204)において、試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係を得るための測定を行う。具体的には、試料面内回転角Φステージ36を−90°≦Φ<90°の範囲で回転させて、試料のX線透過率Tを測定する。X線透過率Tの測定は、X線検出器20を用いて測定してもよく、また、X線検出器20とは別に、X線透過率Tを測定するX線検出器を設け、このX線検出器により測定を行ってもよい。
次に、ステップ206(S206)において、X線透過率Tが最小となる試料面内回転角Φを選定する。
次に、ステップ208(S208)において、試料面内回転角Φの場合における試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係を得るための測定を行う。具体的には、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角をΦにした状態で、試料傾斜角ψ調整ステージ37により、試料傾斜角ψを変化させてX線透過率Tの測定を行う。
次に、ステップ210(S210)において、予め定めておいたX線透過率Tとなる試料傾斜角ψを選定する。
次に、ステップ212(S212)において、ステップ204及びステップ208において得られた結果に基づき、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率L、及び、試料傾斜角ψ=ψにおけるデータ欠損率Lを導出する。これらのデータ欠損率の導出は、試料投影像を極座標で表示した極座標表示ラドン空間、または、このラドン空間のフーリエ変換により得ることが可能な周波数空間のいずれか一方の空間において実施する。
次に、ステップ214(S214)において、L<Lであるか否かの判断を行う。L<Lの場合には、ステップ216に移行し、L≧Lの場合には、ステップ220に移行する。
ステップ216(S216)では、選定された試料傾斜角ψにおいて、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角Φを回転させて、X線検出器20により、所定の試料面内回転角Φの複数の試料投影像を得る。具体的には、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角Φを0°≦Φ<360°の範囲で回転させて、0.1°ごとに3600枚の試料投影像を得る。
次に、ステップ218(S218)において、ステップ216において得られた試料投影像に基づき、傾斜を考慮したFBP法等で解析することにより、所望の試料断層像を得る。
ステップ220(S220)では、試料傾斜角ψ=0°において、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角Φを回転させて、X線検出器20により、所定の試料面内回転角Φの複数の試料投影像を得る。具体的には、試料面内回転角Φステージ36により、試料面内回転角Φを0°≦Φ<180°の範囲で回転させて、0.1°ごとに1800枚の試料投影像を得る。X線CT法においては、試料面内回転角Φが0°〜180°の範囲と180°〜360°の範囲では、試料面内回転角Φの依存性は同じであることから、X線ラミノグラフィー法の場合の半分の範囲の試料面内回転角Φにおける測定でよい。
次に、ステップ222(S222)において、ステップ216において得られた試料投影像に基づき、FBP法等で解析することにより、所望の試料断層像を得る。
以上により、本実施の形態におけるX線分析方法を行うことができる。尚、試料面内回転角Φ、試料傾斜角ψは、一般化された試料の値である。
次に、具体的に、試料が、試料100A、試料100B、試料100Cの場合について具体的に説明する。
(試料100A)
次に、本実施の形態におけるX線分析方法により、試料100Aについて分析を行った場合について説明する。具体的には、X線源10において発生させるX線は、30keVの単色で、平行なX線であり、分析対象となる試料100Aは大きさは5mm×10mm、厚さが0.5mmのSiチップである。
試料100Aについて、図11に示すフローチャートに基づき分析を行った場合について説明する。
最初に、ステップ202を行った後、ステップ204により、図3に示されるように、試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係を得て、ステップ206で、図3に基づき試料100AのX線透過率Tが最小となる試料面内回転角Φを26°に選定する。
次に、ステップ208を行い、図4に示されるように、試料面内回転角Φが26°の場合における試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係を得て、ステップ210で、図4に基づき予め定めておいたX線透過率Tとなる試料傾斜角ψを4°に選定する。
次に、ステップ212では、ステップ204及びステップ208において得られた結果に基づき、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率L、及び、試料傾斜角ψ=ψにおけるデータ欠損率Lを導出する。図10は、図3及び図4より導出した試料傾斜角ψとデータ欠損率Lとの関係を示すものである。図10に基づくならば、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率L=44.4%であり、試料傾斜角ψ=ψにおけるデータ欠損率L=0.2%である。
次に、ステップ214では、L<Lであるか否かの判断をするが、L<Lであることから、ステップ216で試料傾斜角ψにおける所定の試料面内回転角Φの複数の試料投影像を得る。この後、ステップ218で傾斜を考慮したFBP法等で解析することにより、試料100Aの所望の試料断層像を得る。
(試料100B)
次に、本実施の形態におけるX線分析方法により、試料100Bについて分析を行った場合について説明する。具体的には、X線源10において発生させるX線は、30keVの単色で、平行なX線であり、分析対象となる試料100Bは大きさが6mm×6mm、厚さが2mmのSiチップである。
試料100Bについて、図11に示すフローチャートに基づき分析を行った場合について説明する。
最初に、ステップ202を行った後、ステップ204により、図12に示されるように、試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係を得て、ステップ206で、図12に基づき試料100BのX線透過率Tが最小となる試料面内回転角Φを45°に選定する。
次に、ステップ208を行い、図13に示されるように、試料面内回転角Φが45°の場合における試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係を得て、ステップ210で、図13に基づき予め定めておいたX線透過率Tとなる試料傾斜角ψを16°に選定する。
次に、ステップ212では、ステップ204及びステップ208において得られた結果に基づき、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率L、及び、試料傾斜角ψ=ψにおけるデータ欠損率Lを導出する。図14は、図12及び図13より導出した試料傾斜角ψとデータ欠損率Lとの関係を示すものである。図14に基づくならば、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率L=11.1%であり、試料傾斜角ψ=ψにおけるデータ欠損率L=2.7%である。
次に、ステップ214では、L<Lであるか否かの判断をするが、L<Lであることから、ステップ216で試料傾斜角ψにおける所定の試料面内回転角Φの複数の試料投影像を得る。この後、ステップ218で傾斜を考慮したFBP法等で解析することにより、試料100Bの所望の試料断層像を得る。
(試料100C)
次に、本実施の形態におけるX線分析方法により、試料100Cについて分析を行った場合について説明する。具体的には、X線源10において発生させるX線は、30keVの単色で、平行なX線であり、分析対象となる試料100Cは大きさが5.5mm×5.5mm、厚さが4mmのSiチップである。
試料100Cについて、図11に示すフローチャートに基づき分析を行った場合について説明する。
最初に、ステップ202を行った後、ステップ204により、図15に示されるように、試料面内回転角ΦとX線透過率Tとの関係を得て、ステップ206で、図15に基づき試料100CのX線透過率Tが最小となる試料面内回転角Φを45°に選定する。
次に、ステップ208を行い、図16に示されるように、試料面内回転角Φが45°の場合における試料傾斜角ψとX線透過率Tとの関係を得て、ステップ210で、図13に基づき予め定めておいたX線透過率Tとなる試料傾斜角ψを32°に選定する。
次に、ステップ212では、ステップ204及びステップ208において得られた結果に基づき、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率L、及び、試料傾斜角ψ=ψにおけるデータ欠損率Lを導出する。図17は、図15及び図16より導出した試料傾斜角ψとデータ欠損率Lとの関係を示すものである。図17に基づくならば、試料傾斜角ψ=0°におけるデータ欠損率L=2.2%であり、試料傾斜角ψ=ψにおけるデータ欠損率L=13.0%である。
次に、ステップ214では、L<Lであるか否かの判断をするが、L<Lではないことから、ステップ220で試料傾斜角ψ=0°における所定の試料面内回転角Φの複数の試料投影像を得る。この後、ステップ222でFBP法等で解析することにより、試料100Cの所望の試料断層像を得る。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
試料を試料設置部に設置し、前記試料にX線源よりX線を照射し、前記試料を透過したX線の2次元画像をX線検出器において検出するX線分析方法において、
前記試料を回転させながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料面内回転角Φと前記試料を透過したX線透過率との関係を得る工程と、
得られた前記試料面内回転角ΦとX線透過率との関係に基づき、X線透過率が最小となる試料面内回転角Φを得る工程と、
前記試料面内回転角Φの状態で、前記試料を傾けながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料傾斜角ψと前記試料を透過したX線透過率との関係を得る工程と、
得られた前記試料傾斜角ψとX線透過率との関係に基づき、所定のX線透過率Tとなるような試料傾斜角ψを選定する工程と、
前記試料を前記試料傾斜角ψで傾けた状態で、前記試料を回転させながら、前記試料を透過したX線を検出することにより、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程と、
取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る工程と、
を有することを特徴とするX線分析方法。
(付記2)
前記試料傾斜角ψを選定する工程の後、
前記試料傾斜角ψにおけるデータ欠損率L、及び、前記試料傾斜角が0°の場合におけるデータ欠損率Lを導出する工程と、
前記データ欠損率Lと前記データ欠損率Lとを比較する工程を有し、L<Lの場合には、前記試料傾斜角ψで試料を傾けた状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程、及び、前記試料の断層像を得る工程を行うことを特徴とする付記1に記載のX線分析方法。
(付記3)
前記データ欠損率Lと前記データ欠損率Lとを比較する工程において、L≧Lの場合には、前記試料傾斜角が0°の状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程と、
取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る工程と、
を有することを特徴とする付記2に記載のX線分析方法。
(付記4)
試料に照射されるX線を出射するX線源と、
前記試料が設置される試料設置部と、
前記試料を透過したX線の2次元画像を検出するX線検出器と、
制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記試料を回転させながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料面内回転角Φと前記試料を透過したX線透過率との関係を得て、
得られた前記試料面内回転角ΦとX線透過率との関係に基づき、X線透過率が最小となる試料面内回転角Φを得て、
前記試料面内回転角Φの状態で、前記試料を傾けながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料傾斜角ψと前記試料を透過したX線透過率との関係を得て、
得られた前記試料傾斜角ψとX線透過率との関係に基づき、所定のX線透過率Tとなるような試料傾斜角ψを選定し、
前記試料を前記試料傾斜角ψで傾けた状態で、前記試料を回転させながら、前記試料を透過したX線を検出することにより、前記試料の2次元の試料投影像を取得し、
取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る制御を行うことを特徴とするX線分析装置。
(付記5)
前記制御部は、
前記試料傾斜角ψにおけるデータ欠損率L、及び、前記試料傾斜角が0°の場合におけるデータ欠損率Lを導出し、
前記データ欠損率Lと前記データ欠損率Lとを比較して、L<Lの場合には、前記試料傾斜角ψで試料を傾けた状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得し、前記試料の断層像を得る制御を行うことを特徴とする付記4に記載のX線分析装置。
(付記6)
前記制御部は、
≧Lの場合には、前記試料傾斜角が0°の状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得し、
取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得ることを特徴とする付記5に記載のX線分析装置。
10 X線源
20 X線検出器
30 試料設置部
31 試料台
32 並進X軸調整ステージ
33 並進Y軸調整ステージ
34 傾きRx軸調整ステージ
35 傾きRy軸調整ステージ
36 試料面内回転角Φステージ
37 試料傾斜角ψ調整ステージ
50 制御部
51 解析部
100 試料

Claims (6)

  1. 試料を試料設置部に設置し、前記試料にX線源よりX線を照射し、前記試料を透過したX線の2次元画像をX線検出器において検出するX線分析方法において、
    前記試料を回転させながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料面内回転角Φと前記試料を透過したX線透過率との関係を得る工程と、
    得られた前記試料面内回転角ΦとX線透過率との関係に基づき、X線透過率が最小となる試料面内回転角Φを得る工程と、
    前記試料面内回転角Φの状態で、前記試料を傾けながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料傾斜角ψと前記試料を透過したX線透過率との関係を得る工程と、
    得られた前記試料傾斜角ψとX線透過率との関係に基づき、所定のX線透過率Tとなるような試料傾斜角ψを選定する工程と、
    前記試料を前記試料傾斜角ψで傾けた状態で、前記試料を回転させながら、前記試料を透過したX線を検出することにより、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程と、
    取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る工程と、
    を有することを特徴とするX線分析方法。
  2. 前記試料傾斜角ψを選定する工程の後、
    前記試料傾斜角ψにおけるデータ欠損率L、及び、前記試料傾斜角が0°の場合におけるデータ欠損率Lを導出する工程と、
    前記データ欠損率Lと前記データ欠損率Lとを比較する工程を有し、L<Lの場合には、前記試料傾斜角ψで試料を傾けた状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程、及び、前記試料の断層像を得る工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のX線分析方法。
  3. 前記データ欠損率Lと前記データ欠損率Lとを比較する工程において、L≧Lの場合には、前記試料傾斜角が0°の状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得する工程と、
    取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る工程と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載のX線分析方法。
  4. 試料に照射されるX線を出射するX線源と、
    前記試料が設置される試料設置部と、
    前記試料を透過したX線の2次元画像を検出するX線検出器と、
    制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記試料を回転させながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料面内回転角Φと前記試料を透過したX線透過率との関係を得て、
    得られた前記試料面内回転角ΦとX線透過率との関係に基づき、X線透過率が最小となる試料面内回転角Φを得て、
    前記試料面内回転角Φの状態で、前記試料を傾けながら前記試料を透過したX線の透過率を測定することにより、試料傾斜角ψと前記試料を透過したX線透過率との関係を得て、
    得られた前記試料傾斜角ψとX線透過率との関係に基づき、所定のX線透過率Tとなるような試料傾斜角ψを選定し、
    前記試料を前記試料傾斜角ψで傾けた状態で、前記試料を回転させながら、前記試料を透過したX線を検出することにより、前記試料の2次元の試料投影像を取得し、
    取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得る制御を行うことを特徴とするX線分析装置。
  5. 前記制御部は、
    前記試料傾斜角ψにおけるデータ欠損率L、及び、前記試料傾斜角が0°の場合におけるデータ欠損率Lを導出し、
    前記データ欠損率Lと前記データ欠損率Lとを比較して、L<Lの場合には、前記試料傾斜角ψで試料を傾けた状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得し、前記試料の断層像を得る制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のX線分析装置。
  6. 前記制御部は、
    ≧Lの場合には、前記試料傾斜角が0°の状態で、前記試料の2次元の試料投影像を取得し、
    取得された前記試料投影像に基づき、前記試料の断層像を得ることを特徴とする請求項5に記載のX線分析装置。

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