JP2018194392A - 電波強度マップの生成方法、伝搬損失推定方法及び屋内測位システム - Google Patents

電波強度マップの生成方法、伝搬損失推定方法及び屋内測位システム Download PDF

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Abstract

【課題】受信電波強度から推定可能な電波強度マップを簡易に作成できるようにすること。
【解決手段】本発明は、施設建屋における屋内空間のフロアにて端末装置の位置を推定するために参照される電波強度マップの生成方法である。フロアにおいて、端末装置の位置推定対象となる位置推定対象空間と、位置推定対象とならない透過空間とに区分けする第1区分けステップ(ST100)と、フロアを位置識別単位となるブロック毎に分けるブロック分けステップ(ST300)と、透過空間を透過する長さに応じた損失量をアクセスポイントの発信電波強度から減算し、ブロックにて受信する電波強度推定値を計算する計算ステップ(ST400)と、複数のブロックと複数のアクセスポイントとでマトリクスを組み、該マトリクスに電波強度推定値を入力して電波強度マップを得るマップ生成ステップ(ST500)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、大規模建屋等の屋内の各場所における無線局からの無線の電波強度を示す電波強度マップの生成方法、伝搬損失推定方法及び屋内測位システムに関する。
端末がアクセスポイント等の無線局から受信する電波強度は、距離に依存することが知られている。アクセスポイントの位置情報と発信電波強度から距離換算して位置を割り出す方式としてRSSI(Received Signal Strength Indicator)方式がある。RSSI方式で位置推定を行うためには、予め検出したい位置における電波強度データを取得して電波強度マップを作成しておき、電波強度マップを参照して端末の受信電波強度との類似度から位置を割り出すことができる。
ところで、ターミナル駅の駅施設、複合型の商業施設、大学病院等の大規模建屋の屋内においては、電波が壁や床等で散乱及び吸収される。そこで、周波数、アクセスポイント−端末間距離、アクセスポイント−端末間の階数差のみからおおよその伝搬損を推定する方法がITU−Rで勧告されている。ITU-R勧告による伝搬損推定法は以下の式で与えられる。
L=20log10f+Nlog10d+Lf(n)−28[dB]
L:dB値で表した伝搬損
f=周波数[MHz]
N:距離依存性を示すパラメータ
d:アクセスポイントと端末の距離[m]
Lf=dB値で表した壁、天井、床を透過することによる損失[dB]
n=アクセスポイントと端末の間にある壁、天井、床の数
また、屋内の各位置における複数の無線局からの電波強度を予め計測して、各位置と電波強度を対応付けた電波強度マップを作成し、端末が受信する電波強度から、端末の位置を推定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−99859号公報
しかしながら、電波強度マップを作成する作業は、各位置において各アクセスポイントから受信する電波の電波強度を人手で測定する必要があるため膨大な人的労力、時間、コストがかかる。
また、ITU−R勧告による伝搬損推定法では、Lf(n)を算定するには、壁やドア等の障害物を一つ一つカウントしなければならないので、そのようなデータ及びデータベースの構築は非現実的である。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、屋内における端末の位置を無線局からの受信電波強度から推定可能な電波強度マップを簡易に作成できる電波強度マップの生成方法、伝搬損失推定方法及び屋内測位システムを提供することを目的とする。
本発明の電波強度マップの生成方法は、施設建屋における屋内空間のフロアにて端末装置の位置を推定するために参照される電波強度マップの生成方法であって、前記フロアにおいて、端末装置の位置推定対象となる位置推定対象空間と、端末装置の位置推定対象とならない透過空間とに区分けする第1区分けステップと、前記フロアを位置識別単位となるブロック毎に分けるブロック分けステップと、前記位置推定対象空間における個々の前記ブロックと、該ブロックにて受信し得る電波を発信する少なくとも1つの無線局との直線距離に応じた損失量と、該直線での前記透過空間を透過する長さに応じた損失量とを前記無線局の発信電波強度から減算し、前記ブロックにて受信する電波強度推定値を計算する計算ステップと、複数の前記ブロックと複数の前記無線局とでマトリクスを組み、該マトリクスに前記計算ステップで計算した前記電波強度推定値を入力して電波強度マップを得るマップ生成ステップとを備えたことを特徴とする。
この方法によれば、フロアの各位置で電波の受信電波強度を実測せずに電波強度マップを作成でき、人的労力の削減や作業の短時間化を図ってコストの低廉化を達成することができる。また、上記構成では、各ブロックの電波強度推定値を計算するにあたり、無線局の発信電波強度から透過空間を透過する長さに応じた損失量を減算している。これにより、従来の伝搬損推定法のように、障害物を一つ一つカウントしなくてよくなり、電波強度マップを簡易に作成することができる。
本発明の電波強度マップの生成方法において、前記第1区分けステップの実施後、前記位置推定対象空間を、相互に近接する前記透過空間で挟まれる狭小空間と、該狭小空間でない空間となる通常空間とに区分けする第2区分けステップを実施し、前記計算ステップでは、前記電波強度推定値の計算にて、前記直線が前記狭小空間を通過する長さに応じた増加量を前記無線局の発信電波強度に加えるとよい。この方法によれば、比較的長い通路のような狭小空間にて電波強度が増幅する傾向に応じて電波強度推定値も増加するよう算出でき、電波強度推定値の精度向上を図ることができる。
本発明の電波強度マップの生成方法において、前記計算ステップの前記電波強度推定値を次式で計算するとよい。

電波強度推定値
=発信電波強度
−(Nlog10D)(1+(A1−1)L1/D+(A2−1)L2/D)
Nは無線局からの電波伝搬損失の基準値[dB]、Dは前記無線局と前記ブロックとの距離[m]、A1は透過空間での損失係数、L1は透過空間での伝搬距離[m]、A2は狭小空間での損失係数、L2は狭小空間での伝搬距離[m]である。
本発明の電波強度マップの生成方法において、前記施設建屋は、上下に隣り合う複数の前記フロアに跨って設けられる空間接続部を備え、前記計算ステップで、一の前記フロアに設置された前記無線局から発信され、前記空間接続部を通じて他の前記フロアに電波が漏出電波として漏れ出るときに、該漏出電波を発信する仮想無線局を前記空間接続部に設置したとみなして前記ブロックにて受信する電波強度推定値を計算するとよい。この方法によれば、空間接続部からも電波が発信するとみなして電波強度推定値を計算でき、位置推定の基準となる電波の発信位置を増やして電波強度推定値の精度向上を図ることができる。
本発明の伝搬損失推定方法は、施設建屋における屋内空間のフロアにおいて、端末装置の位置推定対象となる位置推定対象空間と、端末装置の位置推定対象とならない透過空間とに区分けしてから、前記フロアを位置識別単位となるブロック毎に分け、無線局と前記ブロックとの間の電波伝搬損失を次式で計算することを特徴とする。

電波伝搬損失
=(Nlog10D)(1+(A1−1)L1/D+(A2−1)L2/D)
Nは無線局からの電波伝搬損失の基準値[dB]、Dは前記無線局と前記ブロックとの距離[m]、A1は透過空間での損失係数、L1は透過空間での伝搬距離[m]、A2は狭小空間での損失係数、L2は狭小空間での伝搬距離[m]である。このような方法では、無線局とブロックとの間の電波伝搬損失の推定値を精度良く算出することができる。
本発明の屋内測位システムは、上記の電波強度マップの生成方法にて電波強度マップを生成するマップ生成手段と、前記マップ生成部で生成された前記電波強度マップを記憶する記憶手段と、前記端末装置にて測定された受信電波強度に応じた前記ブロックを、前記記憶手段に記憶された前記電波強度マップから抽出し、前記端末装置が位置する前記ブロックを推定する位置推定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、屋内における端末の位置を無線局からの受信電波強度から推定可能な電波強度マップを簡易に作成できる電波強度マップの生成方法、伝搬損失推定方法及び屋内測位システムを提供できる。
本実施の形態に係る電波強度マップの生成方法の一例を示すフローチャートである。 第1区分けステップを説明するための施設建屋の一例を模式的に示す平面図である。 第2区分けステップを説明するための施設建屋の一例を模式的に示す平面図である。 ブロック分けステップを説明するための施設建屋の一例を模式的に示す平面図である。 計算ステップの流れの一部を説明するためのフロー図である。 計算ステップを説明するための図4のA部拡大図である。 電波強度マップの一例を示す説明図である。 通常空間での受信電波強度の実測結果を示すグラフである。 狭小空間での受信電波強度の実測結果を示すグラフである。 複数階の施設建屋の説明用断面図である。 屋内測位システムの全体構成を示す図である。 サーバの構成例を示す機能ブロック図である。 端末装置の構成例を示す機能ブロック図である。 電波強度マップを用いた位置推定の検証場所を示す説明図である。 電波強度マップを用いた位置推定の検証場所を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る電波強度マップの生成方法について説明する。図1は、本実施の形態に係る電波強度マップの生成方法の一例を示すフローチャートである。図1に示すように、本実施の形態に係る生成方法は、第1区分けステップ(ステップ(以下、「ST」という)100)、第2区分けステップST200、ブロック分けステップST300、計算ステップST400、マップ生成ステップST500の順に実施する。なお、これらステップは、あくまでも一例に過ぎず、この構成に限定されるものではない。ここで、電波強度マップは、アクセスポイント(無線局)から電波を受信する端末装置の位置測定に参照されるものであり、屋内の複数箇所においてアクセスポイントから端末装置が受信する電波の電波強度をシミュレーションすることで求めた推定値を記録したものである。
本実施の形態の生成方法では、第1区分けステップST100を実施する前に、電波強度マップを生成する施設建屋の施設情報を予め取得しておく。施設情報は、例えば、建築図面の平面図に対応するCADデータ、画像データ等からなる平面図データ60a(図12参照)を含み、施設建屋における屋内空間の壁や柱の位置、利用者の使用スペースの形状や大きさ等が座標値として取得し得るものである。また、施設情報は、屋内空間におけるアクセスポイントの設置位置、識別情報(基地局ID、観測電波状況等)を取得し得るアクセスポイントデータ60b(図12参照)も含むものである。図2は、第1区分けステップを説明するための施設建屋の一例を模式的に示す平面図である。施設建屋としては、特に限定されるものでないが、駅施設、空港施設、その他の各種の大規模施設を例示することができる。
図2に示すように、第1区分けステップST100では、施設建屋の平面図データについて、フロア11単位に分離する。この分離にあたっては、1つのフロア11が複数階に跨らずに同一階とする。なお、施設建屋の同一階であっても、壁等の任意の位置において複数のフロア11に分離してもよい。
次いで、第1区分けステップST100では、分離したフロア11を位置推定対象空間12と透過空間13とに区分けする。図2においては、位置推定対象空間12と透過空間13とを区別して視認し易くするため、透過空間13となる領域を太線で囲んで表し、当該太線により囲んだ領域の外側領域(太線で囲まれていない領域)を位置推定対象空間12として表す。位置推定対象空間12は、フロア11において端末装置の位置推定対象となる空間であり、透過空間13は、その反対でフロア11において端末装置の位置推定対象とならない空間である。例えば、位置推定対象空間12としては、待ち合わせ場所や、広場、通路等のフロア11の利用者が通常利用し得る空間を挙げることができる。透過空間13としては、柱や壁等の電波を透過しない障害物自体の他、階段、エレベータの設置空間、従業員用控室等の一般に立ち入りできない壁で囲まれた空間を挙げることができる。
図3は、第2区分けステップを説明するための施設建屋の一例を模式的に示す平面図である。第1区分けステップST100を実施した後、図3に示すように、位置推定対象空間12を通常空間14と狭小空間15とに更に区分けする第2区分けステップST200を実施する。図3においては、通常空間14と狭小空間15とを区別して視認し易くするため、通常空間14に斜線を施し、狭小空間15に網点を施して表示している。狭小空間15は、相互に近接して対向する透過空間13で挟まれる領域であり、幅が狭い通路等を例示できる。狭小通路15の具体例としては、例えば、通路幅7m以下の20m以上連続した領域において交差する通路や空間がない狭い通路を挙げることができる。通常空間14は、位置推定対象空間12において狭小空間15でない空間とするものである。通常空間14と狭小空間15の選択、設定の基準については、おって更に説明する。
図4は、ブロック分けステップを説明するための施設建屋の一例を模式的に示す平面図である。第2区分けステップST200を実施した後、図4に示すように、位置推定対象空間12をブロックに更に区分けするブロック分けステップST300を実施する。ブロック分けステップST300では、位置推定対象空間12を直交する2方向に細分化して位置識別単位となるブロックB毎に分ける。言い換えると、ブロックBの集合によって位置推定対象空間12を構成する。本実施の形態では、ブロックBの平面形状を正方形状としたが、これに限定されるものでなく、その他の矩形状や三角形、六角形等の多角形状、円形状等の種々の形状、サイズを採用することができ、ブロックBによって形状や大きさが異なっていてもよい。各ブロックBには、識別用に通し番号(第nブロック(nは自然数))も割り当てる。
なお、第2区分けステップST200とブロック分けステップST300との順序は、逆にしてもよいし、同時に実施するよう処理してもよい。
第2区分けステップST200及びブロック分けステップST300を実施した後、計算ステップST400を実施する。計算ステップST400では、個々のブロックBに端末装置(不図示)が配置された場合に、無線局となるアクセスポイントAPから端末装置が受信する電波の受信電波強度の推定値を計算する。端末装置とアクセスポイントAPとの間の通信方式は、WiFi(Wireless Fidelity)であり、端末装置としては、携帯電話機又はタブレット型端末等の携帯端末を用いることができる。
計算ステップST400では、個々のブロックBにおけるアクセスポイントAPからの電波強度推定値を計算する。ここで、同一のフロアにおけるブロック数をnとした場合、第1〜第nブロック全てについて電波強度推定値を計算する。計算の順番は任意であり、ブロックの通し番号の順序に計算してもよい。また、同一のフロア11におけるアクセスポイントAPの設置数をmとした場合、識別用に通し番号(第mアクセスポイント(mは自然数))を割り当て、個々のブロックについて第1〜第mアクセスポイントの全てから発信される電波強度推定値を通し番号の順序で計算する。
かかる電波強度推定値の計算は、下記の式(1)及び式(2)を用いて行われる。
式(1)
電波伝搬損失
=(Nlog10D)(1+(A1−1)L1/D+(A2−1)L2/D)
式(2)
電波強度推定値
=AP発信電波強度−電波伝搬損失
=AP発信電波強度
−(Nlog10D)(1+(A1−1)L1/D+(A2−1)L2/D)
また、式(1)及び式(2)の変数は下記のようになる。
N:電波伝搬損失の基準値[dB]
D:アクセスポイントとブロックとの距離[m]
A1:透過空間での損失係数
L1:透過空間での伝搬距離[m]
A2:狭小空間での損失係数
L2:狭小空間での伝搬距離[m]
基準値Nは、距離依存性パラメータであり、ブロック毎での電波強度推定値における許容値の上限値と下限値とを計算する場合に異なる値となる係数である。本実施の形態では、基準値Nについては、電波強度推定値の上限値計算時に20、下限値計算時に30となり、A1は0.83、A2は2となる。これらの値を設定した根拠、設定方法は後述する。
以下、図5及び図6を参照し、計算ステップST400において、第1ブロックにおける第1アクセスポイントからの電波強度推定値の計算方法について説明する。図5は、計算ステップの流れの一部を説明するためのフロー図である。図6は、計算ステップを説明するための図4のA部拡大図である。
計算ステップST400は、まず、第1アクセスポイントから発信される電波の強度(AP発信電波強度)を取得する(ST401)。次いで、第1ブロック及び第1アクセスポイントの各座標値を取得してから、第1ブロックと第1アクセスポイントとを直線SLで結び、それらの直線距離D(直線SLの長さ)を算出する(ST402)。次いで、第1ブロックと第1アクセスポイントとを結ぶ直線SL上に透過空間13があるか否かを求める(ST403)。透過空間13がある場合(ST403:Yes)、直線SL上に存在する透過空間13の長さL1を算出する(ST404)。
透過空間13がない場合(ST403:No)は、長さL1=0とする(ST405)。ST404又はST405にて長さL1を設定後、直線SL上に狭小空間15があるか否かを求める(ST406)。狭小空間15がある場合(ST406:Yes)、直線SL上に存在する狭小空間15の長さL2を算出する(ST407)。狭小空間15がない場合(ST406:No)は、長さL2=0とする(ST408)。ST407又はST408にて長さL2を設定後、上記の式(1)に各値を入力し、電波伝搬損失を算出する(ST409)。このとき、基準値Nは、20と30との2つの値が入力され、電波伝搬損失の推定最大値と推定最小値とが算出される。ここで、電波伝搬損失の推定値は負の値となる場合があり、この場合は、負の損失つまり伝搬する電波の増幅量の値となる。
ST407にて電波伝搬損失を算出した後、当該電波伝搬損失とST401で取得した第1アクセスポイントのAP発信電波強度とを上記の式(2)に入力し、電波強度推定値を計算する(ST410)。この計算では、基準値Nを30とした電波伝搬損失の推定最大値を用いたときに、電波強度推定値における許容値の下限値が求められる。一方、基準値Nを20とした電波伝搬損失の推定最小値を用いたときに、電波強度推定値における許容値の上限値が求められる。なお、基準値Nの上記の値は、一例に過ぎないもので特に限定されるものでなく、建屋や電波伝搬状況等の各種条件に応じて種々変更される。本実施の形態での基準値Nの設定方法については、後述する。
第1ブロックにて、図5に示したフローと同様に、フロア11内に配置される他の第2〜第mアクセスポイントから発信される電波強度推定値を計算する。なお、フロア11内の全てのアクセスポイントからの電波強度推定値を計算してもよいが、第1ブロックに対するアクセスポイントとの距離に閾値を設定し、当該閾値より長い距離となるアクセスポイントについては、電波強度推定値の計算を省略してもよい。これによれば、フロアの面積が広く、電波を受信不能或いは極めて微弱となるアクセスポイントについて計算処理を省略でき、特に、アクセスポイントの設置数が多数となる場合に、処理負担の軽減効果を高めることができる。
そして、第1ブロックと同様にして、同一のフロアにおける第2〜第nブロック全てについて電波強度推定値を計算する。
図7は、電波強度マップの一例を示す説明図である。計算ステップST400を実施した後、図7に示すように、電波強度マップ20を作成するマップ生成ステップST500を実施する。マップ生成ステップST500では、電波強度マップ20として、縦方向に識別用の通し番号の順序でブロックが並び、横方向に識別用の通し番号の順序でアクセスポイントが並ぶマトリクスを組む。そして、電波強度マップ20におけるマトリクスの各セルに対し、計算ステップST400で計算した各ブロックにおける各アクセスポイントからの電波強度推定値(上限値、下限値)を入力する。なお、各ブロックにて、アクセスポイントからの電波強度推定値の計算を行わない場合には、そのアクセスポイントに対応するセルは空欄となる。このようにして得られた電波強度マップ20では、アクセスポイントの識別情報と、当該アクセスポイントからの受信電波強度とが特定され、ブロックの位置を抽出することができるようになる。
ここで、計算ステップST400で用いた上記の式(1)、(2)について更に検討する。式(1)においては、アクセスポイントAPから発信された電波が個々のブロックBの位置に伝播するまでに減少する電波強度を電波伝搬損失の推定値として算出している。式(1)を分解すると、以下のようになる。
電波伝搬損失
=(Nlog10D)(1+(A1−1)L1/D+(A2−1)L2/D)
=Nlog10
+Nlog10D((A1−1)L1/D)
+Nlog10D((A2−1)L2/D)
式(1)では、アクセスポイントAPとブロックBとの間に透過空間13及び狭小空間15が両方とも存在しない場合、L1=0、L2=0となり、電波伝搬損失=Nlog10Dとなる。従って、距離Dが長くなるに従って電波伝搬損失も増加し、距離Dが10[m]の場合、電波伝搬損失=N[dB]となる。
透過空間13での損失係数A1は、一例として2としたが、1より大きい値(A1>1)とすればよく、式(1)中の「(A1−1)」は、透過空間13が存在する場合(L1>0)は正の値となる。更に、式(1)中の「L1/D」は、ブロックBとアクセスポイントAPとの距離に対する透過空間13での伝搬距離の割合となる。従って、上記の式の「Nlog10D((A1−1)L1/D)」は、ブロックBとアクセスポイントAPとの間で透過空間13を透過する長さに応じた電波の損失量の値となる。この値は、式(2)では、「Nlog10D」と共にAP発信電波強度から減算して電波強度推定値を計算している。
一方、狭小空間15の損失係数A2は、一例として0.83としたが、0より大きく1未満(0<A2<1)とされ、式(1)中の「(A2−1)」は、狭小空間15が存在する場合(L2>0)には負の値となる。更に、式(1)中の「L2/D」は、ブロックBとアクセスポイントAPとの距離に対する狭小空間15での伝搬距離の割合となる。従って、上記の式の「Nlog10D((A2−1)L2/D)」は、ブロックBとアクセスポイントAPとの間で狭小空間15を通過する長さに応じた電波の負の損失量、つまり増幅量の値となる。この値は、式(2)で電波伝搬損失として減算することで、AP発信電波強度から増加した電波強度推定値が算出されるようになる。このように増加する理由としては、電波の壁等による反射波による影響があるものと推測できる。
式(2)にて電波強度推定値の最大値計算時の基準値Nを設定するため、東京駅地下1階にて任意のアクセスポイントからの電波強度[dB]を端末装置で実測した。実測は、端末装置とアクセスポイントとの間に透過空間及び狭小空間が両方とも存在しない通常空間にて行った。アクセスポイントのAP発信電波強度は−20dBとした。実測結果を、図8に示す。図8は、通常空間での受信電波強度の実測結果を示すグラフである。図8においては、端末装置とアクセスポイントとの距離を横軸とし、端末装置による受信電波強度を縦軸としており、実測データを散布図として展開している。グラフ中、実測データを塗り潰した菱形「◆」でプロットする。
また、図8のグラフでは、式(2)での計算結果を重ね合わせている。この計算結果は、基準値Nを10とした場合をバツ印「×」、基準値Nを20とした場合を白抜き四角「□」、基準値Nを30とした場合を白抜き三角「△」でプロットする。ここで、ブロックの位置を特定するにあたり、電波の強度差が影響し易いアクセスポイントとブロックとの距離は、50m以下となる。図8のグラフにおいて、その範囲における実測データの各距離での上限値と、式(1)の計算結果のプロットとを対比すると、基準値Nが20となる「□」が近似した値となっている。従って、式(2)にて電波強度推定値の最大値、式(1)にて電波伝搬損失の下限値を計算する場合は、基準値Nの値を20とした。
次いで、式(2)にて電波強度推定値の最小値計算時の基準値N、透過空間での損失係数A1を設定するために行った方法を説明する。この方法では、東京駅地下1階における任意のアクセスポイント周りの複数のブロックにて、当該アクセスポイントからの電波強度[dB]を端末装置で実測した。この実測では、アクセスポイントとブロックとの間に透過空間が存在する場合と存在しない場合とが混在しており、狭小空間は存在しないエリアとした。また、それらブロックにおける式(2)による電波強度推定値を、下記の表1に示す基準値N及び損失係数A1の複数の組み合わせで計算した。そして、各ブロックにおいて、式(2)による基準値N及び損失係数A1の複数の組み合わせでの各計算結果と実測データとを比較し、実測データを中心値とする所定範囲内に式(2)の計算結果が収まる件数をカウントした。その結果を表1に示す。
表1から理解できるように、基準値Nが30、損失係数A1が2.0の組み合わせで件数が最多となった。よって、透過空間での損失係数A1を2.0とし、式(2)にて電波強度推定値の最小値、式(1)にて電波伝搬損失の上限値を求める場合は、基準値Nの値を30とした。
続いて、式(2)における狭小空間での損失係数A2を設定するために行った方法を説明する。この方法では、狭小空間の候補として、東京駅における幅が異なる5本の通路で任意のアクセスポイントからの電波強度[dB]を端末装置で実測した。実測は、端末装置とアクセスポイントとの間に透過空間が存在しない20m以上連続した(交差部がない)通路にて行った。アクセスポイントのAP発信電波強度は−25dBとした。5本の通路の通路幅は、5.0[m]、7.5[m]、10[m]、16.25[m]、25[m]とした。実測結果を、図9に示す。
図9は、狭小空間での受信電波強度の実測結果を示すグラフである。図9においては、端末装置とアクセスポイントとの距離を横軸とし、端末装置による受信電波強度を縦軸としており、実測データを散布図として展開している。図9のグラフにて、下向きの矢印で示すように、通路幅が相対的に小さい3本の通路(通路幅:5.0[m]、7.5[m]、10[m])は、通路幅が相対的に大きい2本の通路(通路幅:16.25[m]、25[m])に比べ、受信電波強度が大きくなって電波強度の減衰量が小さくなる。これらを対比すると、後者に比べて前者の方が減衰量として約83%となっており、狭小空間での損失係数A2を0.83とした。
図10は、複数階の施設建屋の説明用断面図である。図10に示すように、上下にフロア11が隣り合い、上階と下階とに跨って階段等の空間接続部18が設けられると、上階のフロア11に設置されたアクセスポイントAPから発信された電波Wが空間接続部18を通じて下階のフロア11に漏出電波Waとして漏れ出るようになる。この点に着目し、下階のフロア11における空間接続部18の設置位置に、漏出電波Waを発信する仮想アクセスポイント(仮想無線局)VAPが設置されているとして上述した各ブロックでの電波強度推定値を計算してもよい。この場合、仮想アクセスポイントVAPにおいては、識別情報が上階のアクセスポイントAPと同一であり、AP発信電波強度は、仮想アクセスポイントVAP直近での実測値とすることが好ましい。また、通常のアクセスポイントAPに比べ、仮想アクセスポイントVAPでは電波が届くブロックの範囲を狭くしたり、電波強度推定値の計算を式(1)に替えて、線形で電波強度推定値が減衰する計算式を用いたりしてもよい。なお、空間接続部18としては、特に限定されるものでなく、電波が漏れ出る空間が形成されるものであれば、吹き抜けやエスカレータ等としてもよい。
上記のように仮想アクセスポイントVAPを設置したとみなして電波強度推定値を計算することで、電波強度マップ20にて参照する電波の発信箇所を増やすことができる。これにより、電波強度マップ20における情報量が増えることとなり、電波強度マップ20を用いたブロックBの位置推定の精度向上を図ることができる。
次いで、図11を参照して、上記電波強度マップを用いた屋内測位システムについて説明する。図11は、屋内測位システムの全体構成を示す図である。屋内測位システム50は、サーバ51と、端末装置52とを含んで構成される。サーバ51と端末装置52とは、ネットワーク53を介して通信可能に接続される。端末装置52は、ナビゲーションを実現するソフトウェア或いは施設建屋内における現在位置を表示又は報知するソフトウェアを搭載している。端末装置52は、施設建屋に複数設けられるアクセスポイント(AP)54を介し、WiFi等の無線通信によってネットワーク53に接続される。
図12は、サーバの構成例を示す機能ブロック図である。図12に示すように、サーバ51は、記憶手段60と、入力手段61と、マップ生成手段62と、通信手段63と、位置推定手段64とを含んで構成される。なお、図12では、本実施の形態における電波強度マップを用いた屋内測位に関連する機能ブロックを主に示しており、サーバ51は、他の処理に必要な他の機能ブロックも適宜有している。
記憶手段60は、メモリ、ハードディスク等により構成され、施設情報として上述した平面図データ60a、アクセスポイントデータ60bに加え、上記電波強度マップ20(図7参照)を記憶している。記憶手段60には、入力手段61を介して、外部サーバから遠隔で又はパーソナルコンピュータから施設情報が入力される。
マップ生成手段62は、記憶手段60に記憶された平面図データ60a及びアクセスポイントデータ60bに基づき、上述した方法によって電波強度マップ20を生成する。
通信手段63は、サーバ51の外部通信インターフェースを構成する。通信手段63は、ネットワーク53を介して、端末装置52にて測定される受信電波強度を受信し、位置推定手段64にて求めた端末装置52のブロック位置情報等を送信する。
位置推定手段64は、端末装置52から出力されたアクセスポイント54の識別情報及びその受信電波強度に応じたブロックを電波強度マップ20から抽出し、端末装置52が位置するブロックを推定する。具体的には、端末装置52にて受信した電波強度が、電波強度マップ20の各ブロックにおける上限値及び下限値の範囲内に収まるブロックを特定する。特定したブロックが電波強度マップ20において1つであれば、そのブロックの位置を端末装置52の位置として推定する。特定したブロックが電波強度マップ20において複数であれば、各ブロック間の平均距離を端末装置52の位置として推定する。例えば、図7の太線で囲まれるように、端末装置52の受信電波強度が第2及び第3ブロックの両方にて上限値が−20以下で下限値が−40以上となる場合、端末装置52の位置は、第2及び第3ブロックの中間位置と推定する。
図13は、端末装置の構成例を示す機能ブロック図である。図13に示すように、端末装置52は、操作手段70と、表示手段71と、記憶手段72と、AP情報取得手段73と、方位取得手段74と、通信手段75とを含んで構成される。なお、図13では、本実施の形態における電波強度マップを用いた屋内測位に関連する機能ブロックを主に示しており、端末装置52は、他の処理に必要な他の機能ブロックも有している。
操作手段70は、キーやボタン、タッチパネル等のユーザからの操作入力を電気信号に変換可能なデバイスで構成され、端末装置52に対する入力を受け付ける。
表示手段71は、ディスプレイ、モニタ等の表示装置により構成され、ナビゲーション用のアプリケーション等を介して端末装置52の位置推定結果を視認できる各種画像を表示する。なお、表示手段71での画像表示中に、スピーカー等の出力装置により位置推定結果を音声で出力してもよい。
記憶手段72は、メモリ、ハードディスク等により構成され、端末装置52の位置推定結果を操作手段70で表示するためのアプリケーションや、サーバ51から送信された各種データを記憶する。なお、記憶手段72は外部記憶装置(例えば、外部サーバ)に搭載されてもよく、端末装置52は、通信手段75により、ネットワーク53を介して外部サーバの記憶手段を用いる構成としてもよい。AP情報取得手段73は、アクセスポイントからの電波強度を測定するとともに、そのアクセスポイントの識別情報を取得する。
方位取得手段74は、端末装置52の水平面内の方位(以下、単に方位と記す)と、床面に対して垂直な垂直面内の角度(以下、単に角度と記す)とを検出する。方位取得手段74は、例えば、方位センサ及び角度センサで構成される。
通信手段75は、アクセスポイント54(図11参照)及び無線基地局(不図示)との間で無線通信する無線モジュールで構成される。通信手段75は、アクセスポイント54及びネットワーク53を介してサーバ51に情報配信要求を送信する一方、サーバ51から送信される端末装置52の推定位置情報を取得する。
なお、サーバ51が有するマップ生成手段62や位置推定手段64と同様の機能を有するマップ生成手段77や位置推定手段78を端末装置52が備えた構成としてもよい。この場合、端末装置52にて、サーバ51の記憶手段60に記憶された各種情報を通信手段75及びネットワーク53を介して受信し、マップ生成手段62や位置推定手段64の上述した処理をマップ生成手段77や位置推定手段78にて行えるようにすればよい。サーバ51及び端末装置52のマップ生成手段62、77、位置推定手段64、78は、それらの少なくとも一方にあればよい。
続いて、電波強度マップを用いた位置推定の検証について説明する。検証場所は、施設建屋として新宿駅の駅構内、フロアとして図14に示す南口・東南口コンコース、図15に示す東口・西口・東口中央コンコースとした。フロアの図中「★」マークを記載した点にWiFiのアクセスポイントを設置した。各フロアにおいて、上記実施の形態にて説明した要領で電波強度マップを作成した。作成した電波強度マップを参照し、図に示す計測箇所s01〜s028、ss01〜ss12にて端末装置の自位置となるブロック位置を複数回推定した。複数回の位置推定から、端末装置の自位置と推定したブロック位置とを比較し、最も誤差が少ない場合の当該誤差を評価した。評価結果としては、40箇所の計測箇所s01〜s028、ss01〜ss12にて、10m以内の誤差となる計測箇所が20箇所、20m以内の誤差となる計測箇所が31箇所となった。言い換えると、全計測箇所のうち、50%の計測箇所で10m以内の誤差、約78%の計測箇所で20m以内の誤差となり、概ね妥当な位置推定となった。
上述した実施の形態によれば、フロア11にてアクセスポイントAPからの電波強度を実測しなくても、施設情報に基づいて各ブロックBでの電波強度を計算することができ、作業者による測定作業を省略することができる。これにより、電波強度マップ20を作成するための作業負担を軽減でき、短時間で電波強度マップ20を作成することができる。
しかも、各ブロックBでの電波強度推定値の計算では、透過空間13を透過する長さに応じた損失量を減算しているので、ITU−R勧告による伝搬損推定法のような障害物のカウントを省略することができる。これによっても、作業負担、処理負担の軽減を通じて電波強度マップ20を簡易に作成することが可能となる。
また、実測と検証とを繰り返し行った結果によって知見した狭小空間15にて電波強度が増幅する傾向に基づき、各ブロックBでの電波強度推定値が増加するよう計算しているので、電波強度推定値の精度向上を図ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状、方向等については、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、施設建屋が複数階になる場合、電波強度マップ20を複数階それぞれに生成して、ライブラリとして管理するようにしてもよい。この場合、アクセスポイントAPの識別情報として設置位置の階数が含まれるようになり、端末装置の位置推定として施設建屋の階数を含めることができる。
本発明は、大規模駅建屋等の建屋内を移動する歩行者等の現在位置をアクセスポイントからの受信電波強度に基づいて推定する電波強度マップの生成に有用である。
11 フロア
12 位置推定対象空間
13 透過空間
14 通常空間
15 狭小空間
18 空間接続部
20 電波強度マップ
52 端末装置
AP アクセスポイント(無線局)
B ブロック
VAP 仮想アクセスポイント(仮想無線局)

Claims (6)

  1. 施設建屋における屋内空間のフロアにて端末装置の位置を推定するために参照される電波強度マップの生成方法であって、
    前記フロアにおいて、端末装置の位置推定対象となる位置推定対象空間と、端末装置の位置推定対象とならない透過空間とに区分けする第1区分けステップと、
    前記フロアを位置識別単位となるブロック毎に分けるブロック分けステップと、
    前記位置推定対象空間における個々の前記ブロックと、該ブロックにて受信し得る電波を発信する少なくとも1つの無線局との直線距離に応じた損失量と、該直線での前記透過空間を透過する長さに応じた損失量とを前記無線局の発信電波強度から減算し、前記ブロックにて受信する電波強度推定値を計算する計算ステップと、
    複数の前記ブロックと複数の前記無線局とでマトリクスを組み、該マトリクスに前記計算ステップで計算した前記電波強度推定値を入力して電波強度マップを得るマップ生成ステップとを備えていることを特徴とする電波強度マップの生成方法。
  2. 前記第1区分けステップの実施後、前記位置推定対象空間を、相互に近接する前記透過空間で挟まれる狭小空間と、該狭小空間でない空間となる通常空間とに区分けする第2区分けステップを実施し、
    前記計算ステップでは、前記電波強度推定値の計算にて、前記直線が前記狭小空間を通過する長さに応じた増加量を前記無線局の発信電波強度に加えることを特徴とする請求項1に記載の電波強度マップの生成方法。
  3. 前記計算ステップの前記電波強度推定値を次式で計算することを特徴とする請求項2に記載の電波強度マップの生成方法。

    電波強度推定値
    =発信電波強度
    −(Nlog10D)(1+(A1−1)L1/D+(A2−1)L2/D)
    Nは無線局からの電波伝搬損失の基準値[dB]、Dは前記無線局と前記ブロックとの距離[m]、A1は透過空間での損失係数、L1は透過空間での伝搬距離[m]、A2は狭小空間での損失係数、L2は狭小空間での伝搬距離[m]である。
  4. 前記施設建屋は、上下に隣り合う複数の前記フロアに跨って設けられる空間接続部を備え、
    前記計算ステップで、一の前記フロアに設置された前記無線局から発信され、前記空間接続部を通じて他の前記フロアに電波が漏出電波として漏れ出るときに、該漏出電波を発信する仮想無線局を前記空間接続部に設置したとみなして前記ブロックにて受信する電波強度推定値を計算することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電波強度マップの生成方法。
  5. 施設建屋における屋内空間のフロアにおいて、端末装置の位置推定対象となる位置推定対象空間と、端末装置の位置推定対象とならない透過空間とに区分けしてから、前記フロアを位置識別単位となるブロック毎に分け、無線局と前記ブロックとの間の電波伝搬損失を次式で計算することを特徴とする伝搬損失推定方法。

    電波伝搬損失
    =(Nlog10D)(1+(A1−1)L1/D+(A2−1)L2/D)
    Nは無線局からの電波伝搬損失の基準値[dB]、Dは前記無線局と前記ブロックとの距離[m]、A1は透過空間での損失係数、L1は透過空間での伝搬距離[m]、A2は狭小空間での損失係数、L2は狭小空間での伝搬距離[m]である。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電波強度マップの生成方法にて電波強度マップを生成するマップ生成手段と、
    前記マップ生成部で生成された前記電波強度マップを記憶する記憶手段と、
    前記端末装置にて測定された受信電波強度に応じた前記ブロックを、前記記憶手段に記憶された前記電波強度マップから抽出し、前記端末装置が位置する前記ブロックを推定する位置推定手段とを備えていることを特徴とする屋内測位システム。
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