JP2018192452A - 廃液処理装置及び廃液処理方法 - Google Patents

廃液処理装置及び廃液処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018192452A
JP2018192452A JP2017100836A JP2017100836A JP2018192452A JP 2018192452 A JP2018192452 A JP 2018192452A JP 2017100836 A JP2017100836 A JP 2017100836A JP 2017100836 A JP2017100836 A JP 2017100836A JP 2018192452 A JP2018192452 A JP 2018192452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste liquid
ozone
reaction tank
treated water
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017100836A
Other languages
English (en)
Inventor
岩井 満
Mitsuru Iwai
満 岩井
雅也 石▲崎▼
Masaya Ishizaki
雅也 石▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tochigi Nikka Service Co Ltd
Original Assignee
Tochigi Nikka Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tochigi Nikka Service Co Ltd filed Critical Tochigi Nikka Service Co Ltd
Priority to JP2017100836A priority Critical patent/JP2018192452A/ja
Publication of JP2018192452A publication Critical patent/JP2018192452A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

【課題】有機成分を含む難分解性の着色廃液に対して生物処理を利用して高い浄化性能を実現する廃液処理装置及び廃液処理方法を提供すること。【解決手段】廃液処理装置100は、インク廃液や染料廃液等の有機成分を含む難分解性の着色廃液が供給される反応槽7と、反応槽7にマイクロレベル以下のファインバブルでオゾン気泡を供給するオゾン供給装置2と、反応槽7でオゾン処理された処理水を生物処理する生物処理槽12と、を備える【選択図】図1

Description

本発明は、有機成分を含む着色廃液を処理する廃液処理装置及び廃液処理方法に関する。
従来、有機成分を含む廃液に対してオゾンを供給し、廃液処理を行う技術が知られている。この種の技術を開示するものとして例えば特許文献1がある。特許文献1には、梅干製造廃液の処理方法において、梅干製造廃液をヒートポンプ式減圧蒸留装置により液状物と残滓とに分離する工程と、分離した液状物を中和する工程と、中和した液状物にオゾンのマイクロバブルを注入する工程と、活性炭で処理する工程と、を備え、オゾンのマイクロバブルを注入する工程においては、液状物の温度を25℃以下とする態様について記載されている。この特許文献1では、活性汚泥法等の生物処理法のように大量の汚泥が発生せず、酵母等を利用しないため、専門的知識や高度の管理技術が不要であるとしている。
また、廃液処理とは異なる土壌の浄化処理に関する技術であるが、オゾンと生物処理を組み合せて対象物の浄化処理を行う技術が知られている。この種の技術を開示するものとして特許文献2がある。特許文献2には、残油を含む油で汚染された土壌を浄化する方法であって、微生物用栄養剤を土壌に注入することなく微生物によって土壌を浄化する工程と、オゾンを土壌に注入し、オゾン酸化によって土壌を浄化する工程とを有することを特徴とする油汚染土壌の浄化方法について記載されている。特許文献2では、バイオレメディエーション工程とオゾン酸化工程は、同時に行ってもよいし、交互に行ってもよいが、各工程においてPAHを含むTPHの分解をより効果的に行うためには、各工程を交互に行うのが好ましいとしている。
特開2011−104523号公報 特開2011−245395号公報
ところで、ランニングコストの観点から生物処理を用いたい場合がある。しかし、インク廃液や染料廃液等の着色廃液を処理対象とした場合、この種の着色廃液は難分解性であるため、生物処理ではなく、焼却処理等で廃棄することが一般的である。この点、特許文献1では、マイクロバブルを用いているものの、難分解性ではない梅干製造廃液が処理対象である。特許文献2では、生物処理とオゾンを組み合わせることについて記載されているものの、あくまで土壌浄化による技術である。活性汚泥法に代表される生物処理後の処理水についてオゾンを適用することが知られているが、着色廃液において最終的に生物処理を行って浄化処理を十分に行うことができる技術が望まれていた。
本発明は、有機成分を含む難分解性の着色廃液に対して生物処理を利用して高い浄化性能を実現する廃液処理装置及び廃液処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、有機成分を含む着色廃液を処理する廃液処理装置であって、前記着色廃液が供給される反応槽と、前記反応槽にマイクロレベル以下のファインバブルでオゾン気泡を供給するオゾン供給装置と、前記反応槽でオゾン処理された処理水を生物処理する生物処理槽と、を備える廃液処理装置に関する。
前記着色廃液は、インク廃液であることが好ましい。
前記着色廃液は、染料廃液であることが好ましい。
また、本発明は、有機成分を含む着色廃液を処理する廃液処理方法であって、前記着色廃液に対してマイクロレベル以下のファインバブルでオゾン気泡を供給し、オゾン処理するオゾン供給工程と、前記オゾン供給工程でオゾン処理された処理水を生物処理する生物処理工程と、を含む廃液処理方法に関する。
前記着色廃液は、インク廃液であることが好ましい。
前記着色廃液は、染料廃液であることが好ましい。
本発明の廃液処理装置及び廃液処理方法によれば、有機成分を含む難分解性の着色廃液に対して生物処理を利用して高い浄化性能を実現できる。
本発明の一実施形態に係る廃液処理装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る制御部の電気的な構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態である廃液処理装置に用いられる反応槽の構造図である。 本発明の一実施形態である廃液処理装置の構造図である。 本発明の一実施形態である廃液処理装置に用いられるノズル機構の構造図である。 第2実施形態の廃液処理装置のフロー図である。 第3実施形態の廃液処理装置のフロー図である。 インク廃液を処理対象とした実施例における原水(廃液)とオゾン処理後の処理水の写真である。 インク廃液の上層のフーリエ変換赤外分光光度計の測定結果を示すグラフである。 インク廃液の上層のフーリエ変換赤外分光光度計の測定結果を示す表である。 インク廃液の下層のフーリエ変換赤外分光光度計の測定結果を示すグラフである。 インク廃液の下層のフーリエ変換赤外分光光度計の測定結果を示す表である。 インク廃液をオゾン処理したオゾン処理水のフーリエ変換赤外分光光度計の測定結果を示すグラフである。 インク廃液をオゾン処理したオゾン処理水のフーリエ変換赤外分光光度計の測定結果を示す表である。 (a)染料廃液、(b)オゾン処理中のオゾン処理水、(c)一時間オゾン処理を行った後のオゾン処理水を示す写真である。 (a)オゾン廃液のパックテスト(登録商標)結果、(b)オゾン処理30分後のパックテスト(登録商標)結果、(c)オゾン処理2時間後のパックテスト(登録商標)結果を示す写真である。 (a)染料廃液、(b)染料廃液を濾過した濾過廃液、(c)濾過廃液をオゾン処理したオゾン処理水を示す写真である。 (a)オゾン処理水のパックテスト(登録商標)結果、(b)オゾン処理水を示す写真である。 オゾン気泡を供給している状態の廃液に発生する泡の様子を示す写真である。 オゾン気泡を供給後の廃液に残った泡の様子を示す写真である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る廃液処理装置100の構成を模式的に示す図である。図1には、有機成分を含む着色廃液を処理対象とする廃液処理装置100が示される。なお、本明細書において、有機成分を含む着色廃液は、印刷時やインク製造時に生じるインク廃液や染色工程で生じる染料廃液等の廃液である。
<第1実施形態の廃液処理装置の全体構成>
まず、第1実施形態の廃液処理装置100の全体構成について説明する。図1に示すように、第1実施形態の廃液処理装置100は、反応槽7と、オゾン供給装置2と、廃液流入部74と、処理水槽10と、生物処理槽12と、制御部90と、を主要な構成として備える。以下、廃液処理装置100を構成する各構成、構造、機能について説明する。
<反応槽>
反応槽7は、その内部で廃液処理を行う閉鎖型反応槽である。以下の説明において「反応槽」とは特に断わらない限り「閉鎖型反応槽」を示すものとする。また、「反応槽下部(閉鎖型反応槽下部)」とは、中央部から最下部までの部位を示し、「反応槽上部(閉鎖型反応槽上部)」とは中央部から最上端部までの部位を示すものとする。また、「閉鎖型」とは、気層部分の大部分が直接大気に開放されていないことをいい、この「閉鎖型」には、例えば、反応層に、封水部を介して外部と連通する部分が形成されたものや、フィルタ等を介して少量の気体を放出可能な排気構造が設けられたものが含まれる。
図1に示すように、本実施形態の反応槽7は、ノズル機構3と、残留オゾン濃度測定センサ22と、オゾン分解触媒部75と、排出オゾン濃度測定センサ76と、を含むように構成される。反応槽下部71に、後述するオゾン供給装置2から供給されるオゾンが流入するノズル機構3が組み込まれる。また、反応槽上部72に、残留オゾン濃度測定センサ22と、オゾン分解触媒部75と、排出オゾン濃度測定センサ76と、処理水排出部77と、が設置される。
ノズル機構3は、オゾン供給装置2からオゾンの供給を受けて10ミクロン以下の微細気泡として反応槽7内に吐出可能に構成される。ノズル機構3は圧損が比較的小さく、廃液処理対象の廃液の汚濁度に合った1ミクロンから10ミクロン以下の気泡径を発生できるものが望ましいが、廃液濃度によって最適なものを選定することができる。なお、ノズル機構の構成の一例について後述する。
<オゾン分解触媒部>
オゾン分解触媒部75は、オゾンを分解してオゾン濃度を低下させるものである。オゾン分解触媒部75は、反応槽上部72に形成される気相部73に続くように接続される管路延長部110に配置される。上述のように、オゾン供給装置2によって反応槽7の内部に供給されたオゾンは酸化分解に使用されて消費されるものの、その全てが消費されるわけではなく、オゾン濃度は下がっていても気相部73に残留オゾン1が発生することがある。残留オゾン1の濃度によってはそのまま大気に放出できない場合もある。オゾン分解触媒部75は、残留オゾン濃度を大気にそのまま開放できる安全なレベル(1ppm)に下げることができるように構成される。本実施形態のオゾン分解触媒部75に用いられるオゾン分解触媒はゼオライトを主成分とするものであれる。オゾン分解触媒部75は、望ましい条件として線流速0.6m/秒以下、触媒接触時間は約1秒以上が設定される。また、残留オゾンには、水分が多量に含まれているため、触媒を保温のためヒートジャケット(180Wヒータ内臓)で被覆し、50℃以下にならないように調節される。
<残留オゾン濃度測定センサ>
残留オゾン濃度測定センサ22は、機器の運転の制御のためにオゾン濃度を測定するオゾン濃度測定部である。本実施形態の残留オゾン濃度測定センサ22は、気相部73に接続される管路延長部110におけるオゾン分解触媒部75の上流側に配置されており、オゾン分解触媒部75で酸化分解される前のオゾン濃度を測定する。残留オゾン濃度測定センサ22はppmオーダー、例えば0〜100ppmのオゾンを測定可能なものが用いられる。この残留オゾン濃度測定センサ22の例としては、光学式の紫外線の吸収スペクトルを計測する方式のエアーテクニカ株式会社製のオゾンガス濃度モニター200g/Nmがある。
<排出オゾン濃度測定センサ>
排出オゾン濃度測定センサ76は、排出オゾン濃度が環境基準や安全基準に比べて十分な安全性が確保されているかを計測するためにオゾン濃度を測定するオゾン濃度測定部である。本実施形態の排出オゾン濃度測定センサ76は、気相部73に接続される管路延長部110におけるオゾン分解触媒部75の下流側に配置されており、オゾン分解触媒部75で酸化分解された後のオゾン濃度を確認する。即ち、排出オゾン濃度測定センサ76は、大気に開放される前のオゾン濃度を検出する。排出オゾン濃度測定センサ76は、少なくとも0ppm〜50ppmの範囲、より好ましくは、ppbオーダー、例えば0〜250ppbの低濃度のオゾンを計測可能なオゾンセンサが用いられる。この排出オゾン濃度測定センサ76の例としては、計測器に限られるわけではなく、エフアイエス株式会社製のA051020−SP61のような半導体式のものを用いることもできる。排出オゾン濃度測定センサ76によって大気に排出される排ガス19のオゾン濃度が監視される。排ガス19のオゾン濃度レベルが一定の値を超えると、報知部としてのアラーム(図示省略)が作動するとともに、装置全体を停止させる制御を行うこともできる。これにより、安全性を更に向上させるフェールセーフが実現される。
<処理水排出部>
処理水排出部77は、処理水槽10へ反応槽7で処理した処理水を排出する。本実施形態の処理水排出部77は、反応槽7の内部に連通している。具体的には、反応槽7の内部は、U字形状の封水構造部を有する処理水配管9を介して大気に連通している。処理水配管9は、処理水槽10に処理水を注ぐ配管であり、先端が大気開放されている。
また、本実施形態の気相部73には、反応槽7と大気の連通機能を有する連通口79が設けられている。連通口79の大きさは、直径数ミリあれば、十分に機能する。オゾンガスが大気中に漏れるのを防止するため、逆止弁を反応槽と大気間に設けることや、U字管配管に水を溜めておいて、残留オゾンが大気に漏れないよう工夫するエアートラップ(封水)構造とすることも有力な手段である。なお、水位を速やかに安定させる観点では、連通口79を形成することが好ましいが連通口79を省略して処理水配管9によって大気に連通する気相部73を形成することもできる。
また、反応槽7には消泡剤投入口20が配置される。気相部73には、オゾン気泡のバッキにより、界面活性剤等の影響で微細な泡の発生することが頻繁にある。泡が発生すると、泡が管路を上昇し、排出オゾン濃度測定センサ76とオゾン分解触媒部75が濡れ、劣化や誤作動による不具合が発生する可能性 があるため、消泡剤の投入が可能な手段を設けることが望ましい。通常は、系外からの液注入可能なパイプ穴を設けておき、外部から必要に応じて消泡剤を消泡剤投入口20から気相部73に注入することが効果的である。
本実施形態の処理水配管9には処理水の水質を測定する処理水水質測定部としての処理水センサ32が配置される。処理水センサ32は、PHメータ、導電率計、TOCメータ、DOメータ等で水質を推定できるものであればよい。なお、処理水センサを設置する場所は反応槽7の処理水排出部77等適宜変更することができる。
処理水配管9の圧力損失が発生するため、気相部73の液面は変化する。このH.W.L(最大水位)とL.W.L(最小水位)の変化幅を100mm程度になるよう設計することが望ましく、L.W.L(最小水位)は処理水排出部77の処理水配管9の内径の最下端の高さになる。
H.W.L(最大水位)を超えて水位が上昇すると、気相部73に続く管路延長部110に水が入り込み、オゾン分解触媒部75と排出オゾン濃度測定センサ76が濡れる不具合が発生する可能性がある。従って、H.W.L(最大水位)を超えて水位が上昇すると、ポンプを停止して、廃液の供給を止めることも有効な手段である。この場合、液面センサを気相部73の近傍に設けて検知することにする。
<オゾン供給装置>
オゾン供給装置2は、オゾン供給管210を通じて反応槽7にオゾンを供給するオゾン供給手段である。本実施形態のオゾン供給装置2は、酸素を発生させる酸素発生装置4と、酸素発生装置4で発生させた酸素からオゾンを生成するオゾン発生装置5と、酸素発生装置4とオゾン発生装置5の間に設けられる流量可変バルブ6と、を含むように構成される。
酸素発生装置4は、オゾンを生成するための酸素をオゾン発生装置5に供給する酸素供給手段である。オゾン発生装置5は、酸素発生装置4によって供給される酸素から空中放電等の手段によりオゾンを生成する。本実施形態では、エアーテクニカ製、無声放電型オゾン発生器(定格AC100V,6.9A)をオゾン発生装置として使用している。無声放電型オゾン発生器によるオゾン発生量が供給酸素11L/分のときに、40g/時間であったものを使用している。なお、オゾンを生成する方法は事情に応じて適宜変更することができる。なお、酸素発生装置4の代わりに、簡易的には酸素ボンベを使用する事もできる。
また、本実施形態のオゾン供給装置2は、オゾンの外部への漏出を検出するためのオゾン濃度センサ(図示省略)を更に備える。オゾン濃度センサは、オゾン供給装置2の下部に配置されており、空気よりも比重が重いオゾンを精度良く検出できるようになっている。本実施形態では、オゾン供給装置2に配置されるオゾン濃度センサとしては、ppbオーダーのオゾンを検出できるものが用いられる。
流量可変バルブ6は、酸素発生装置4からオゾン発生装置5に送られる酸素の供給量を調整可能に構成される。酸素発生装置4とオゾン発生装置5の間に設けた流量可変バルブ6の開度を絞り、酸素の供給量を減らすと、オゾン発生量は減少し、オゾン供給装置2から反応槽7へのオゾン供給量が減少する。逆に、流量可変バルブ6の開度を広げると、酸素の供給量は増加し、オゾン供給装置2から反応槽7へのオゾン供給量が増加する。
オゾン供給装置2から供給されるオゾンは、反応槽7の下部に組み込まれるノズル機構3を通じて反応槽7の内部に送り込まれる。オゾン供給装置2は、5000ppm以上のオゾン濃度でオゾンを供給可能になっている。なお本実施形態では、オゾン発生量は、供給酸素11L/分のときに40g/時間であり、オゾン密度は2.144g/Lである。オゾン発生量は、その分子量及び標準状態の気体の体積の関係から40g/時間=0.667g/分=0.31L/分となる。オゾン発生の過程で3Oから2Oに変化するため、供給酸素からオゾン発生分を差し引くと、11−0.31/2=10.85(L/分)となる。従って、反応槽7に供給されるオゾン濃度は、0.31/10.85=0.028571(L/分)となり、28571ppmとなる。ところで、大気中の安全基準が2mg/L以下である。オゾン密度が2.144では、2mg/Lは、2/1000/2.144=0.000933(L)となり、933ppmとなることから、反応槽7には高濃度のオゾンが供給されることになる。このように、本実施形態の廃液処理装置100は、10000ppm以上の高濃度のオゾンを反応槽7に供給可能に構成される。
本実施形態では、オゾン供給装置2と反応槽7の間に投入オゾン濃度測定センサ21が設けられる。投入オゾン濃度測定センサ21は、反応槽7に供給されるオゾンのオゾン濃度を測定するオゾンセンサである。この投入オゾン濃度測定センサ21によって後述する残留オゾン濃度測定センサ22との濃度差に応じたオゾンの最適制御が可能になり、安全で効率のよい廃液処理装置100の提供が可能になる。
<廃液流入部>
廃液流入部74は、反応槽7に処理対象となる廃液が流入する部分である。廃液流入部74は、反応槽下部71に設けられる。廃液流入部74への廃液の供給は、廃液供給ライン181を通じて行われる。廃液供給ライン181は、その上流側の端部が廃液の供給源に接続されるとともに、下流側の端部が廃液流入部74に接続される。
本実施形態の廃液供給ライン181には、上流側から下流側の順に、廃液ポンプ18、フィルタ17、廃液センサ31、水量計29が配置される。
廃液ポンプ18は、自給機能を有する吸引ポンプである。この廃液ポンプ18によって反応槽下部71に設けた廃液流入部74に廃液を圧送する。本実施形態では、1〜20L/分で廃液を供給可能な自給式ポンプが用いられる。なお、廃液ポンプ18としては、一般的な地上設置型自給タイプを設置するか、又は水中ポンプを廃液の供給源(例えば、廃液槽内に設置することで、廃液を反応槽7に供給する。
フィルタ17は、廃液供給ライン181を流れる廃液の濾過を行う廃液ライン濾過部である。フィルタ17としては、ノズル機構3に異物が詰まらないように、圧損の比較的小さな10ミクロン以上の物質をろ過できるものが望ましい。
廃液センサ31は、反応槽7の入り口で濁度等の廃液の水質を測定する廃液水質測定部である。廃液センサ31はPHメータ、導電率計、TOCメータ、DOメータ等で水質を推定できるものであればよい。なお、廃液センサ31は、その構成や設置場所が限定されるわけではない。例えば、反応槽7の内部や廃液供給ライン181の経路途中等、適宜配置場所を変更することができる。
水量計29は、廃液供給ライン181における廃液の供給量(水量)を検出する。本実施形態の水量計29は、廃液供給ライン181における廃液センサ31と廃液流入部74の間に配置される。水量計29によって計測された水量情報は後述する制御部90に送られる。なお、水量計29は、その構成や設置場所が限定されるわけではない。例えば、廃液供給ライン181の廃液センサ31の上流側に水量計29を配置することもできる。
なお、廃液の供給源としては、廃液処理槽に一旦貯留されたものでもよいし、廃液を生じさせる設備から直接的に供給されるものでもよい。このように、廃液の供給源側の構成にては、事情に応じて構成を追加することもできる。例えば、処理対象の廃液によっては、反応槽7に送る廃液を貯留する廃液槽と、廃液槽に送られる前の廃液をろ過するソックスフィル(濾過手段)タと、を更に備える構成としてもよい。これによって、ソックスフィルタによって異物が除去された廃液が貯留される廃液槽から廃液を反応槽に送ることができるので、循環処理やバッチ処理の際の待機時間に廃液を廃液槽にバッファさせることができる。ソックスフィルタとしては、例えば、濾過精度110μm、BOD600mg/L未満の状態で処理対象の廃液を反応槽7側に送るものを用いることができる。
処理対象である廃液が廃液供給ライン181から廃液流入部74を通じて反応槽7に供給されると、オゾン供給装置2によって供給されたオゾン微細気泡8に接触して酸化され浄化されながら上向流として上昇し、反応槽上部72に形成される処理水排出部77より処理水槽10に送られる。反応槽7の内部では、廃液は、ノズル機構3から気泡として噴出したオゾンによりその炭水化物、脂質等のBOD成分、COD成分が酸化作用を受け、加水分解等により低分子化学物質に変化することでBOD成分、COD成分が低下する。そして処理水として、反応槽7上部に設けた処理水排出部77から処理水配管9により処理水槽10へ送られ、処理水槽10に貯留される。
なお、反応槽7では、廃液の滞留時間を廃液の流入水量に応じて所定の時間ごとに調整される。例えば、滞留時間が0.3時間〜3時間の範囲になるように流入水量等の各種条件を調整して運転される。
<処理水槽>
処理水槽10は、反応槽下部71に設けた廃液流入部74に圧送された廃液が反応槽7で処理された処理水を貯留する。本実施形態の廃液処理装置100は、循環処理運転が可能となっている。
本実施形態の廃液処理装置100は、循環処理運転を行うための循環ライン102を備える。循環ライン102は、その一側の端部が廃液供給ライン181に接続されるとともに他側の端部が処理水槽10に接続される。処理水槽10には、循環ポンプ33が配置される。循環ポンプ33の駆動によって循環ライン102を通じて処理水が反応槽7に循環される。処理水槽10に貯留した処理水を廃液の供給量が少ない時間帯に、反応槽に再循環させて更に浄化することも可能である。これにより、設備の有効活用が可能である。なお、循環処理運転は、目視によって人手によって運転を切り替えるようにしてもよいし、後述する制御部90によって所定の条件で制御するようにしてもよい。
オゾン処理された処理水は、処理水槽10から処理水ライン39を通じて生物処理槽12に送られる。処理水槽10には、処理水ポンプ101が配置される。この処理水ポンプ101が駆動されることにより、処理水が処理水ライン39を通じて生物処理槽12に供給される。なお、処理水の水質に応じて循環処理を行わずに生物処理槽12に送る構成としてもよい。
本実施形態では、処理水ライン39には濾布等によって構成される処理水フィルタ35が配置される。処理水は、処理水フィルタ35によって濾過された状態で生物処理槽12に送られる。これによって生物処理槽12で処理される処理水の水質を更に向上させることができる。なお、処理水フィルタ35は、操作圧力1MPa以下の逆浸透ろ過膜を用いることもできる。
<生物処理槽>
生物処理槽12は、オゾン処理された処理水に対して活性汚泥法により浄化処理を行う設備である。活性汚泥法としては、連続式活性汚泥法や回分式活性汚泥法等、適宜の方法を利用できる。なお、生物処理槽12は、生物処理を利用するものであればよく、廃液によっては嫌気性微生物を用いて浄化処理を行う構成としてもよい。
本実施形態の廃液処理装置100が処理対象としている廃液は、有機成分を含むインク廃液や染料廃液等の着色廃液である。この種の着色廃液は、そのままでは生物処理を行うことはできない。この点、本実施形態では、マイクロレベル以下のオゾン気泡によって廃液に事前に処理することにより、生物処理槽12による浄化処理が可能となっている。なお、生物処理槽12による浄化処理が可能になっている点については後述する。生物処理槽12で処理された生物処理水は、廃棄可能なレベルまで浄化処理され、生物処理水ライン36を通じて外部に排水される。
<制御部>
制御部90は、廃液処理装置100の各種の制御を行うコンピュータである。図2は、本発明の一実施形態に係る制御部90の電気的な構成を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、制御部90は、入力部、出力部及び予め記憶部(図示省略)に記憶されるプログラム等からなり、廃液処理装置100の各構成に電気的に接続されており、各構成の制御を行う。なお、制御部90は、後述する構造の一例に示すような制御盤27に収容される(図4参照)。本実施形態の制御部90は、循環処理運転制御、水質制御及びオゾン供給量制御等の各種の制御を実行可能に構成される。
<循環処理運転制御>
まず、所定の条件として水質を基準にして水質循環処理運転制御を行う場合について説明する。制御部90は、処理水センサ32の検出値を取得し、この処理水の水質の数値が所定以下の場合に循環処理運転を行う水質循環処理運転制御を実行する。循環処理運転制御では、処理水ポンプ101等の駆動を停止する一方、循環ポンプ33を駆動して反応槽7を循環させる。
次に、制御部90が時間帯に応じて時間循環処理運転制御を行う場合について説明する。制御部90は、時間情報を出力するタイマを有し、該タイマから時間情報を取得し、時間情報に基づいて循環ポンプ33の駆動を制御する時間運転制御を実行する。例えば、制御部90は、使用頻度が低い夜間に循環処理運転が行われるように、循環ポンプ33の駆動及び処理水ポンプ101の停止等の制御を行う。
以上、循環処理運転制御の一例を示したが、水質循環処理運転制御及び時間循環制御を組み合わせて循環させる構成としてもよい。例えば、夜間の循環処理を行っているときに処理水センサ32の検出値に基づいて処理水の水質が基準に達した場合に循環処理を停止するような制御としてもよい。
<水質制御>
次に、制御部90による水質測定に基づいてオゾン濃度及びオゾン流量、ポンプ送水量を制御する水質最適制御について説明する。水質制御では、反応槽7の入り口に設けられる濁度計等の廃液の水質を測定する廃液センサ31によって、廃液の水質を測定するとともに、処理水配管9に処理水の水質を測定する処理水センサ32によって処理水の水質を測定する。
制御部90は、廃液センサ31の検出値及び処理水センサ32の検出値に基づいて水質の数値を取得し、この水質の数値に応じてオゾン濃度及びオゾン流量、ポンプ送水量を制御する。例えば、処理水センサ32の水質が悪い傾向を示した場合はオゾン供給装置2を制御してオゾンの供給量を増やし、水質が十分に基準を達している場合はオゾン供給量を減らすような制御を行う。
<オゾン供給量制御>
次に、制御部90による残留オゾン及びオゾン供給量の最適制御について説明する。制御部90は、残留オゾン濃度測定センサ22の検出値を取得し、オゾン供給装置2からのオゾン供給量を予め定めた値に基づいて制御する。廃液中の有機物濃度(汚染度)が高い場合には、高濃度のオゾンを供給しても、供給されたオゾンの大部分が液相中において廃液の浄化反応(酸化反応)により消費される。一方、廃液の有機物濃度(汚染度)が低い場合には、高濃度のオゾンを供給すると、反応しきれなかったオゾンが反応槽7の気相部73に到達し、反応槽7から外部に排出されてしまう。反応槽7を含めた廃液処理装置100のコンパクト化を実現する観点からは、気相部73のオゾン濃度が所定値を超えない範囲で高濃度のオゾンを反応槽7に供給できる構成を実現する必要がある。そこで、制御部90は、残留オゾン濃度測定センサ22の検出値に基づいてオゾン濃度が所定値を超えない範囲で高濃度のオゾンを反応槽7に供給する制御を行う。
また、反応槽7で残留オゾン1の濃度が上昇すると、オゾン分解触媒部75への負荷が上がり、場合によっては十分な処理ができないおそれがある。また、オゾンが過剰に投入されることから、装置全体の運転効率が下がることになる。そこで、オゾン分解触媒部75の前に設ける残留オゾン濃度測定センサ22の値に応じてオゾン供給装置2からのオゾン供給量を予め定めた値に制御することにより、オゾン分解触媒部75の過剰な負荷及びオゾンの過剰供給を防止することができ、安全で省エネを達成する運転が可能となる。
オゾン供給装置2で供給するオゾンの供給量調整は、酸素発生装置4又はオゾン発生装置5又はその両方を制御することで行うことができる。例えば、残留オゾン濃度測定センサ22の値に応じて酸素発生装置4の酸素発生量を、制御することにより同様の効果を上げることが可能である。また、残留オゾン濃度測定センサ22の値に応じてオゾン発生装置5のオゾン発生量を制御することにより同様の効果を上げることが可能である。
<バッチ運転制御>
また、制御部90は、バッチ運転制御も可能になっている。例えば、反応槽7に所定量の廃液を送り込んだ状態で廃液ポンプ18の駆動を停止し、オゾン供給装置2によるオゾンの供給を開始する。オゾン供給装置2によるオゾンの供給は、廃液処理が完了するまで継続される。また、本実施形態では、上述の<オゾン供給量制御>を行いつつバッチ処理を行うことによって、バッチ処理を行う場合でも、オゾン量が過剰に供給される事態が防止されている。バッチ処理の完了タイミングは、時間、水質、残留オゾン濃度又はこれらの組み合せ等に基づいて判定する。例えば、時間、水質の基準値、残留オゾン濃度が所定以上の数値になると、バッチ処理が完了したと判定することができる。
<水量制御>
また、制御部90は、水量計29が検出した水量情報に基づいて廃液ポンプ18等を制御して反応槽7に供給する投入廃液量を増減させることができる。例えば、上記<オゾン供給量制御>と組み合わせて投入オゾンと廃液の供給量(汚濁物質量)のバランスをとって十分に処理できていないときは水量を減らしたり、処理できる余裕がある場合は水量を増やしたりすることができる。これによって、反応速度が速い場合でも実際の状況に応じて精密な制御が可能となり、より高効率に運転を行うことができる。
<各制御の組み合せ>
上述した循環処理運転制御、水質制御、オゾン供給制御、バッチ運転制御及び水量制御は、組み合せて行うことができる。例えば、バッチ処理を行った後に水質が環境基準に適合しない場合には循環処理運転を行って再度廃液処理を行うような構成とすることもできる。また、循環処理運転制御を行いながら、廃液センサ31、処理水センサ32及び残留オゾン濃度測定センサ22の検出値を監視し、これらの検出値に基づいてオゾン供給量を設定することもできる。また、循環処理運転については、人手によって切り替える構成とした上で、水質制御又はオゾン供給制御又はその両方を組み合せた制御を行う構成としてもよい。また、循環処理運転制御、水質制御オゾン供給制御、バッチ運転制御及び水量制御の何れか1つのみの制御を行う構成としてもよい。このように、上述した制御は組み合せて使用することができる。
以上説明した第1実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
本実施形態の廃液処理装置100は、着色廃液が供給される反応槽7と、反応槽7にマイクロレベル以下のファインバブルでオゾン気泡を供給するオゾン供給装置2と、反応槽7でオゾン処理された処理水を生物処理する生物処理槽12と、を備える。
これにより、そのままでは生物処理できない着色廃液がファインバブルを用いたオゾン処理によって分子量が小さくなるとともに親水性が高い物質に変化し、生物処理が可能となる。一般的には、日本下水道事業団の平成21年発行「オゾン処理技術の技術評価に関する報告書」に報告されているように、活性汚泥法に代表される生物処理後の処理水についてオゾンを適用することが知られているが、本実施形態によれば、生物処理を受ける前の段階の着色廃液にオゾンを適用することで、生物処理を行える状態にすることができるとともに、十分な浄化性能を実現できるのである。
なお、技術分野は異なるものの、特許文献2では、オゾン気体の場合、1〜200ppmのオゾンガスを5時間〜10日間連続注入後、1〜50日間注入しており、オゾン水を使用する場合は、0.1〜10mgと低濃度であるが、本実施形態では、オゾン濃度が10000ppm以上、少なくとも5,000ppm以上であり、高濃度なオゾンを供給する点でも異なっている。
また、着色廃液は生物処理できない化学的な廃液であるインク廃液であってもよいし、染料廃液であってもよい。本実施形態の構成により、焼却処理や特別な処理を行わなくても、ランニングコストを抑制できる生物処理を用いることができるのである。
また、第1実施形態によれば、以下の効果も奏する。
本実施形態の廃液処理装置100を、オゾンによって廃液を浄化する反応槽7と、この反応槽7から流出した処理水を貯留する処理水槽10と、この処理水槽10に貯留された処理水の一部を反応槽に循環させる循環ライン102と、を含んで構成した。これにより、反応槽7で浄化された処理水の一部を再び反応槽7に循環させて処理水を更に浄化できる。よって、比較的容量の小さい反応槽7を用いた場合であっても、廃液を好適に浄化できるので、可搬性に優れたコンパクトな廃液処理装置100を実現できる。
廃液中の有機物濃度(汚染度)が高い場合には、高濃度のオゾンを供給しても、供給されたオゾンの大部分が液相中において廃液の浄化反応(酸化反応)により消費される。一方、廃液の有機物濃度(汚染度)が低い場合には、高濃度のオゾンを供給すると、反応しきれなかったオゾンが反応槽の気相に到達し、反応槽7から外部に排出されてしまう。そこで、廃液処理装置100を、反応槽7の気相部におけるオゾン濃度を測定する残留オゾン濃度測定センサ22(オゾン濃度測定部)と、この残留オゾン濃度測定センサ22により測定されるオゾン濃度に基づいてオゾン供給装置2を制御する制御部90と、を含んで構成した。これにより、反応槽7の気相部のオゾン濃度を監視し、気相部73のオゾン濃度が所定値を超えない範囲で高濃度のオゾンを反応槽7に供給できるので、反応槽7における浄化能力を高めつつ、外部への所定値を超えるオゾンの排出を防げる。よって、廃液処理装置を、高性能かつ安全性高く構成できるので、可搬性に優れたコンパクトな廃液理装置を実現できる。
本実施形態では、オゾン分解触媒部75の前に配置される残留オゾン濃度測定センサ22の検出値を用いるので、処理後の気相部の状態を応答性良くオゾンの供給量に反映することができ、現実の状況に即した高精度な運転制御を実現できる。
なお、気相部のオゾン濃度を検出する手段として、残留オゾン濃度測定センサ22の代わりに排出オゾン濃度測定センサ76の検出値に基づいて同様の制御を行う構成としてもよい。排出オゾン濃度測定センサ76の検出値を利用することで、排出されるガスのオゾン濃度をより厳密に検出することができる。本構成も、安全性をより一層向上させるという観点で有効である。
更に、本実施形態の構成によって実現させる「処理性能について」は、条件にもよるが、オゾン気泡径10ミクロン以下、オゾン濃度50ppm、オゾン流量10L/分のオゾンを供給することにより、廃液BOD200ppmを処理水BOD20ppmに除去率90%で運転することが可能である。廃液の反応槽滞留時間は0.5時間から8時間であったが、時間を掛ければ除去率90%を達成できることができる。
また、本実施形態の反応槽7は、下部にノズル機構3と廃液流入部74を有し、上部に気相部73と処理水排出部77と、を有する。これによって、特別な処理を施すことなくオゾン気泡が反応槽7の下部から上方に進ませて廃液処理を効率的にすることができる。また、処理水排出部77を上部に配置することによって、オーバーフローによって処理水を反応槽7の外側に自然に排出することができ、処理水を排出する構造をシンプルに実現することができる。
また、本実施形態のオゾン供給装置2は、オゾン濃度10000ppm以上のオゾンを供給でき、ノズル機構3は、直径10μm以下のオゾン気泡を発生できる。一般的には、日本下水道事業団の平成21年発行「オゾン処理技術の技術評価に関する報告書」に記述があるように、活性汚泥法に代表される生物処理後の処理水について、オゾン濃度は5〜15ppm程度のオゾンを適用することが知られている。本実施形態においては、オゾンは廃液に直接作用させることから、オゾン供給装置2から、反応槽7の下部に設けたノズル機構3経由で、反応槽7にオゾン濃度10000ppm以上 の高濃度で供給することで、短時間で廃液処理することが可能となる。
また、反応槽上部72の気相部73に続く管路延長部110にオゾン分解触媒部75が配置されるので、残留オゾンがそのまま外部に排出される事態を防止できる。
また、廃液処理装置100は、オゾン分解触媒部75の前に配置され、オゾン濃度を測定する残留オゾン濃度測定センサ(オゾン濃度測定部)22を備え、該残留オゾン濃度測定センサ22が測定したオゾン濃度の値に応じて予め定めたオゾン供給量に制御する。これによって、オゾン分解触媒部75に送り込む量又はオゾン分解触媒部75で処理された後の残留オゾン濃度に基づいてオゾン供給量が調節されるので、反応槽7の外部に排出される排ガスのオゾン濃度を実際の状況に応じて精密にコントロールすることができる。
また、廃液処理装置100は、オゾン供給装置2に酸素を供給する経路に配置される流量可変バルブ6を備え、流量可変バルブ6の開度が調節されることによりオゾン供給量が制御される。流量可変バルブ6の開度を調節するというシンプルな処理でオゾン供給量を精密にコントロールできる構成を実現できる。
また、廃液供給ライン181に10μm以上の固形物を除去可能なフィルタ17を設けるように構成される。これによって、廃液から10μm以上の固形物が除去されるので、廃液が流入する部分やオゾンを発生させる部分等に詰まりが生じる事態を効果的に防止することができる。
廃液処理装置100は、廃液の水質を測定する廃液水水質検出部としての廃液センサ31及び処理水の水質を測定する処理水水質検出部としての処理水センサ32を備え、廃液センサ31及び処理水センサ32の水質の数値に応じて、オゾン濃度、オゾン流量及びポンプ送水量の少なくとも1つが調節される。これによって、実際の水質に応じてオゾン量を適切に制御することができ、より効率の良い運転が可能となる。
なお、廃液センサ31の検出値及び処理水センサ32の両方を利用する構成に限らず、廃液センサ31の検出値及び処理水センサ32の検出値の何れか一方の値に基づいてオゾン濃度、オゾン流量及びポンプ送水量の少なくとも1つを調節する構成や、反応槽7の内部の水質を測定するセンサを反応槽水質検出部として配置し、反応槽7内部の水質に基づいてオゾン濃度、オゾン流量及びポンプ送水量の少なくとも1つを調節する構成や、反応槽7の水質の検出結果を上記廃液の水質の検出結果や処理水の水質の検出結果と組み合わせる構成等、事情に応じて適宜変更することができる。
廃液処理装置100の装置全体を一体型とし、トラック荷台に積み込み可能な形状及び重量に構成されている。循環処理又はバッチ処理によって反応槽7の大型化を回避でき、廃液処理装置100のコンパクト化を実現できる。
次に、第1実施形態の廃液処理装置100に適用される反応槽7及びノズル機構3の構造例について図3及び図4を参照して説明する。図3は、本実施形態の廃液処理装置100に用いられる反応槽7の構造を示す図である。図4は、本発明の一実施形態である廃液処理装置100の構造図である。
<反応槽の構造例>
図3には、廃液処理装置100が備える反応槽7の構造例が示される。図3に示される反応槽7は、その材質がオゾンに耐性のある材料、例えばステンレス製となっており、その容量は0.06〜1.0mである。図3に示すように、反応槽7の中央部は、直径0.4m、高さ0.7mの円筒状に構成される。また、反応槽7の中央部には、のぞき窓78が円筒の周面に2箇所設けられ、反応槽7内部の状況を目視確認できるようになっている。のぞき窓78の直径は0.3mに設定されている。また、反応槽7の中央部の下側及び上側は、いずれも略円錐状のコーン形状となっている。また、気相部73の近傍に、外部に続く連通管710を設け、水位を外部から監視できる構造とすることが有効な手段である。 管路延長部110にはサンプルコック28が配置されている。
<ノズル機構の構造例>
ところで、ノズル径について安全性、経済性、処理性能の観点から、現時点の技術レベルで経済性にあったものを選定しているが、気泡径は小さければ小さいほど処理性能は良くなることが分かっている。オゾン気泡径10ミクロン以下であれば、従来技術と比べて有利になるが、1ミクロンのノズルと10ミクロンのノズルを併用することにより、1ミクロンのノズルが詰まっても、10ミクロンのノズルが詰まるまでには時間を要することが実験により判明したため、径の違うものを複数本用意することで、更に、処理の安定を図ることが可能となる。10ミクロン以下の複数種類の穴径を有する組み合わせも可能である。例えば、気孔径10ミクロン仕様を5本、気孔径3ミクロン仕様を5本等、適宜、液の性状や目標水質に応じて組み合わせることにより、穴詰まりを防ぎ、性能のばらつきに 対応することが可能になる。更に、ノズル機構3の取付け方向も、水平方向と垂直方向の組み合わせも可能であり、目詰まり防止と、均一な気泡の発生を可能にする。
図5は、本発明の一実施形態である廃液処理装置100に用いられるノズル機構の構造図である。図5に例示されるノズル機構3は、セラミック散気管310(直径20mm長さ150mm)、気孔径10ミクロン仕様を水平方向に2本設置し、SPG散気管320(直径10mm長さ200mm)、気孔径3ミクロン仕様を6本鉛直方向に上向きに設置される。オゾン気泡がノズルごとに吐出部位ごとに水深が少しずつ異なるように設置することで、水中に吐出するときのオゾン吐出圧が変化するので、目詰まり防止に効果がある。
この構造例のノズル機構3では、複数本のセラミック製ノズル及びSPG(Shirasu Porous Glass)膜製ノズルの両方を組み合せて構成される。セラミック製ノズルとSPG膜製ノズルを併用することで、膜表面の濡れ性や表面エネルギーの違いにより、汚れに起因する閉塞への対応を効果的にできる。即ち、セラミック製ノズルとSPG膜製ノズルを併用することにより、より一層性能を安定化させることができる。
また、本構造例では、ノズル機構3から送り出されるオゾン気泡のサイズ及びオゾン気泡が吐出される方向を異ならせることができ、反応槽7の内部でオゾン気泡が撹拌されてより一層高い洗浄性能を獲得することができる。
図4に示すように、反応槽7の周辺機器を可能な限り一体に組み込み、トラック荷台に積み込んだ状態で、道路交通法に準拠し、公道を走行可能な寸法、重量とする可搬式ユニットとして廃液処理装置100を構成することで、移動後組立作業を最小限に抑えることが可能になり、利便性が高められる。廃液処理装置100には、制御部90が内蔵される制御盤27も含まれる。実施例に示す廃液処理装置100は、4トントラックの荷台に積み込み可能な設計となっている。
<第2実施形態の廃液処理装置の全体構成>
図6は、第2実施形態の廃液処理装置200のフロー図である。なお、以下の説明において上記実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略することがある。
第2実施形態では、廃液ポンプ18に微細気泡供給ターボ機構を有するポンプを用いている。この廃液ポンプ18が、第1オゾン供給手段としてのオゾン供給装置2に加えて第2オゾン供給手段として機能する。
微細気泡供給ターボ機構を有するポンプは吸引ポンプであり、反応槽7に廃液を移送する廃液ポンプ18である。第2実施形態では、オゾンをオゾン供給装置2から廃液ポンプ18に供給する配管としてオゾン供給管211が接続される。このオゾン供給管211を通じてオゾン発生装置5(オゾン供給装置2)からオゾンが廃液ポンプ18に供給される。廃液ポンプ18は、その内部でナノサイズ(数ナノメートル)の気泡を発生することが可能であり、オゾン酸化処理の高性能化を実現可能なものが用いられる。例えば、ニクニ製インバーター制御の渦流ターボミキサーポンプ(KTM25ND15ZE)、AC200V、1.5Kwが第2実施形態の廃液ポンプ18として用いることができる。
第2実施形態では、第1オゾン供給手段としてのオゾン供給装置2からノズル機構3を介して反応槽7に供給されるオゾン気泡はマイクロレベルであり、廃液ポンプ18から反応槽7に送られるキャビテーションを利用したオゾン気泡はナノレベルとなっており、気泡のサイズが異なるように構成されている。このように、オゾン気泡のサイズを異ならせることにより、オゾン気泡による廃液処理をより効果的に行うことができる。
更に、オゾン供給装置2から供給されるオゾン気泡においても、<ノズル機構の構造例>で示したように、オゾン気泡を生じさせる径を異ならせることにより、オゾン気泡のサイズの多様性をより向上させることができ、種々のサイズのオゾン気泡によって洗浄効果をより一層高めることができる。即ち、廃液ポンプ18(渦流ターボミキサーポンプ)のキャビテーションによるナノレベルのオゾン気泡と、ノズル機構3(セラミック散気管310及びSPG散気管320)による異なる径のマイクロレベルのオゾン気泡と、組み合わされることによって、オゾン気泡のサイズの多様性がより一層確保され、廃液処理の洗浄効果をより一層高めることができる。
以上説明した第2実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
第2実施形態のオゾン供給手段は、反応槽7にオゾン気泡を供給する第1オゾン供給手段としてのオゾン供給装置2と、反応槽7よりも上流側において、廃液供給ライン181を流通する水にオゾン気泡を供給する第2オゾン供給手段としての廃液ポンプ18と、を備える。これにより、オゾン発生装置5(オゾン供給装置2)からオゾンの供給を受けて超微細気泡(気泡径1ミクロン以下)を発生させて、オゾン酸化作用を強化することが可能である。実際に廃液供給量を1〜15L/分で運転し、良好な結果を得た。
また、第2実施形態では、第2供給手段としての廃液ポンプ18は、吸引ポンプであり、オゾン気泡とともに廃液を前記反応槽に送り込むように構成される。これによって、反応槽7の手前でオゾンを廃液に注入でき、オゾンとともに反応槽7に廃液が送り込まれることになるので、処理効率を更に向上させることができる。
廃液ポンプ18は、微細気泡供給ターボ機構を有する。これによって、キャビテーションを利用することで、ナノレベルのオゾン気泡を生じさせることができ、より一層オゾン酸化作用を強化することができる。
<第3実施形態の廃液処理装置の全体構成>
図7は、第3実施形態の廃液処理装置300のフロー図である。第3実施形態では、反応槽7に供給される廃液をバッチ処理によって廃液処理を行う点が上記実施形態と異なっている。
第3実施形態の廃液処理装置300は、反応槽7に所定量の廃液を送り込んだ状態で廃液ポンプ18の駆動を停止し、オゾン供給装置2によるオゾンの供給を開始する。オゾン供給装置2によるオゾンの供給は、廃液処理が完了するまで継続される。バッチ処理の完了タイミングは、第1実施形態の<バッチ運転制御>と同様に、時間、水質、残留オゾン濃度又はこれらの組み合せ等に基づいて判定することができる。第3実施形態においても、第1実施形態で説明した<オゾン供給量制御>を行いつつバッチ処理が行われる。これにより、バッチ処理によってオゾンをある程度の時間供給する場合であっても、オゾンが過剰に供給される事態を確実に防止することができる。
バッチ処理が完了すると、反応槽7の内部に連通する処理水配管309を通じて処理水槽10に処理水を送る。本実施形態では、重力を利用して処理水を処理水槽10に送る。処理水配管309に電磁バルブを配置し、制御部90によって電磁バルブの開閉を行う構成としてもよい。なお、処理水を処理水槽10に送る構成としてポンプを配置し、ポンプを利用して処理水を圧送する構成や、第1実施形態と同様にオーバーフローを利用して所定量、処理水槽10に送る構成等にすることもできる。バッチ処理によって反応槽7の大型化を回避することができ、装置構成の可搬性及びコンパクト化が実現される。
上記実施形態では、10000ppm以上のオゾン濃度で運転する例を説明したが、オゾン濃度の範囲はこれに限定されないが、処理性能の観点からは5000ppm以上で運転されることが好ましい。
以上説明した実施形態は、何れも、設置後、短期間に定格運転可能で、一定の水質基準を達成し、高効率に廃液を浄化する機能を有する廃液処理装置である。
次に、上記実施形態の廃液処理装置100を用いて行った実際に着色廃液の処理を行った実施例について説明する。なお、以下の実験ではオゾン濃度は10000ppmであり、オゾン流量は6L/分でオゾン処理を行っている。
<インク廃液>
まず、製造工程で生じたインク廃液を処理対象として行った例について説明する。図8は、インク廃液を処理対象とした実施例における原水(廃液)とオゾン処理後の処理水の写真である。
図8に示す処理対象の原水である廃液は、有機成分を含むものの生物処理ができない状態である。廃液は、上層と下層の2層に分かれている。この廃液に対して上記実施形態の廃液処理装置100の反応槽7でマイクロレベル以下のファインバブルを用いてオゾン処理を行ったところ、このオゾン処理水は無色透で全体的に均一な層となった。そして、実際に生物処理を行ったところ、インク廃液は、オゾン処理を行わない状態では生物処理できなかったが、オゾン処理を行った後では生物処理が可能になった。
そこで、島津製作所のフーリエ変換赤外分光光度計(IRprestige21)を用いてオゾン処理前のインク廃液の上層、下層及びオゾン処理後のオゾン処理水について計測を行った。図9A及び図9Bがオゾン処理前のインク廃液の上層の分析結果を示すものであり、図10A及び図10Bがオゾン処理前のインク廃液の下層の分析結果を示すものであり、図11A及び図11Bがオゾン処理後のオゾン処理水(均一層)の分析結果を示すものである。これらの結果から、ファインバブルを用いたオゾン処理により、インク廃液が生物処理可能な成分に変化したことがわかる。
<染料廃液>
次に、製造工程で生じたCOD500ppmの染料廃液を処理対象として行った例について説明する。図12Aは、(a)染料廃液、(b)オゾン処理中のオゾン処理水、(c)一時間オゾン処理を行った後のオゾン処理水を示す写真である。図12Bは、(a)オゾン廃液のパックテスト(登録商標)結果、(b)オゾン処理30分後のパックテスト(登録商標)結果、(c)オゾン処理2時間後のパックテスト(登録商標)結果を示す写真である。パックテスト(登録商標)は、株式会社共立理化学研究所製の常温アルカリ性過マンガン酸カリウム酸化法による比色を用いた水質測定である。
図12Aに示すように、オゾン処理を継続することによって染料廃液が徐々に脱色されていくことわかる。染料廃液のオゾン処理したオゾン処理水についても生物処理を行うことが可能であった。また、図12Bに示すパックテスト(登録商標)の結果から、CODが100ppmのオーダーでオゾン処理の経過とともに低下していることがわかる。
次に、染料廃液に対して濾布を用いて濾過した上でオゾン処理を行った例について説明する。図13Aは、a)染料廃液、(b)染料廃液を濾過した濾過廃液、(c)濾過廃液をオゾン処理したオゾン処理水を示す写真であり、(b)の濾過廃液は、通気性が0.3(cm3/cm2・sec)以下の濾布を用いて濾過処理したものである。(c)のオゾン処理水は、(b)濾過廃液に対して12時間オゾン処理を行ったものである。図13Bは、(a)オゾン処理水のパックテスト(登録商標)結果、(b)オゾン処理水を示す写真である。図13A及び図13Bに示すように、オゾン処理水は略無色透明な状態まで脱色されており、パックテスト(登録商標)の結果からもCODが当初の500ppmから100ppm程度に処理されたと考えられる。
また、ファインバブルを用いたオゾン処理では廃液に泡が生じる。図14Aは、オゾン気泡を供給している状態の廃液に発生する泡の様子を示す写真であり、図14Bは、オゾン気泡を供給後の廃液に残った泡の様子を示す写真である。図14A及び図14Bに示すような気泡はオゾンを分解させる触媒を濡らすおそれがある。この点でも、上記実施形態の廃液処理装置100は、消泡剤投入口20を備えているので、泡に起因する触媒の濡れを効果的に防止できる。また、この観点から、上記実施形態の構成に泡の量を検出する泡検出部を配置し、反応槽7の内部で泡が所定量を超えると自動的に消泡剤が消泡剤投入口20から投入される構成としてもよい。
以上説明したように、10000ppm以上の高濃度オゾンを供給することで、インク廃液及び染料廃液の何れにおいても、脱色されて生物処理が可能な状態となったことが示された。これは、マイクロレベル以下のオゾン気泡によるオゾン処理によって、インク廃液の有機物が分子量の小さなものに分解されるとともに、親水性の高い水溶性に変わる変化がオゾン処理により生じ、微生物によって分解可能な状態になったと考えられる。
実施例については以上である。なお、上記実施形態及び実施例から、少なくとも廃液処理装置において、以下の技術思想を把握することができる。
(1)廃液処理装置は、オゾン濃度10000ppm以上のオゾンを供給できるオゾン供給装置と、下部に直径10μm以下のオゾン気泡を発生できるノズル機構と廃液流入部を有し、上部に大気開放部と処理水排出部を有する密閉型反応槽とを備えることを特徴とする。
(2)(1)の構成において、前記密閉型反応槽上部の前記大気開放部に続く管路延長部に、オゾン分解触媒部とオゾン濃度測定部を有することを特徴とする。
(3)(2)の構成において、前記オゾン分解触媒部の前にオゾン濃度を測定するオゾンセンサを設け、オゾン濃度の値に応じて予め定めたオゾン供給量に制御することを特徴とする。
(4)(2)又は(3)の構成において、前記オゾン供給装置に酸素を供給する配管部に流量可変バルブを設け、前記オゾン分解触媒部の前にオゾン濃度を測定するオゾンセンサを設け、流量可変バルブを前記オゾン分解触媒部の前のオゾン濃度の値に応じて予め定めた開度に制御することを特徴とする。
(5)(1)から(4)の何れかの構成において、前記密閉型反応槽下部の前記廃液流入部の前配管路部に、10μm以上の固形物を除去可能なフィルタを設けたことを特徴とする。
(6)(1)から(5)の何れかの構成において、前記密閉型反応槽下部の前記廃液流入部に、微細気泡供給ターボ機構を有するポンプから廃液を供給することを特徴とする。
(7)(1)から(6)の何れかの構成において、前記処理水排出部の後に処理水を溜める処理水槽を設けて、当該処理水の一部を前記密閉型反応槽に戻すことを可能とすることを特徴とする。
(8)(1)から(7)の何れかの構成において、配管経路内に廃液の水質を測定できる計器を設け、水質の数値に応じて、オゾン濃度及びオゾン流量、ポンプ送水量を制御することを特徴とする。
(9)(1)から(8)の何れかの構成において、前記処理水排出部からの処理水を、操作圧力1MPa以下の逆浸透ろ過膜にて処理することを特徴とする。
(10)(1)から(9)の何れかの構成において、装置全体を一体型とし、トラック荷台に積み込み可能な形状及び重量に構成することで可搬式にしたことを特徴とする。
1 残留オゾン
2 オゾン供給装置(オゾン供給手段)
3 ノズル機構
310 セラミック散気管
320 SPG散気管
4 酸素発生装置
5 オゾン発生装置
6 流量可変バルブ
7 反応槽(閉鎖型の反応槽)
71 反応槽下部
72 反応槽上部
73 気相部
74 廃液流入部
75 オゾン分解触媒部
76 排出オゾン濃度測定センサ(オゾン濃度測定部)
77 処理水排出部
78 のぞき窓
79 連通口
710 連通管
8 オゾン微細気泡
9 処理水配管
10 処理水槽(貯留槽)
101 処理水ポンプ
18 廃液ポンプ(吸引ポンプ)
181 廃液ポンプ配管(廃液供給ライン)
19 排ガス
20 消泡剤投入口
21 投入オゾン濃度測定センサ
22 残留オゾン濃度測定センサ(オゾン濃度測定部)
27 制御盤
28 サンプリング用コック
29 水流量計
31 廃液センサ(水質検出部)
32 処理水センサ(水質検出部)
33 循環ポンプ
100 廃液処理装置

Claims (6)

  1. 有機成分を含む着色廃液を処理する廃液処理装置であって、
    前記着色廃液が供給される反応槽と、
    前記反応槽にマイクロレベル以下のファインバブルでオゾン気泡を供給するオゾン供給装置と、
    前記反応槽でオゾン処理された処理水を生物処理する生物処理槽と、
    を備える廃液処理装置。
  2. 前記着色廃液は、インク廃液である請求項1に記載の廃液処理装置。
  3. 前記着色廃液は、染料廃液である請求項1に記載の廃液処理装置。
  4. 有機成分を含む着色廃液を処理する廃液処理方法であって、
    前記着色廃液に対してマイクロレベル以下のファインバブルでオゾン気泡を供給し、オゾン処理するオゾン供給工程と、
    前記オゾン供給工程でオゾン処理された処理水を生物処理する生物処理工程と、
    を含む廃液処理方法。
  5. 前記着色廃液は、インク廃液である請求項4に記載の廃液処理方法。
  6. 前記着色廃液は、染料廃液である請求項4に記載の廃液処理方法。
JP2017100836A 2017-05-22 2017-05-22 廃液処理装置及び廃液処理方法 Pending JP2018192452A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017100836A JP2018192452A (ja) 2017-05-22 2017-05-22 廃液処理装置及び廃液処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017100836A JP2018192452A (ja) 2017-05-22 2017-05-22 廃液処理装置及び廃液処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018192452A true JP2018192452A (ja) 2018-12-06

Family

ID=64569462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017100836A Pending JP2018192452A (ja) 2017-05-22 2017-05-22 廃液処理装置及び廃液処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018192452A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3755912B2 (ja) 沈めた濾過膜で水を飲用可能にする装置
JP4910322B2 (ja) 微細気泡を利用した水処理設備
JP6310108B2 (ja) 汚水処理装置
JP2005510338A (ja) 接線濾過濃縮物を再循環させるためのシステム
US20070158276A1 (en) Method and Apparatus for Sequenced Batch Advanced Oxidation Wastewater Treatment
RU2410336C2 (ru) Установка для очистки жидкости, способ промывки половолоконного фильтра и применение способа промывки половолоконного фильтра
WO1999033552A1 (fr) Melangeur vapeur/liquide et appareil d'epuration des eaux polluees utilisant ce melangeur
JPH07155758A (ja) 廃水処理装置
JP6150954B1 (ja) 汚水処理装置
KR20110103801A (ko) 가스 포집형 기체-액체 반응장치와 이를 이용한 수처리 장치, 가스 정화장치
JP5558421B2 (ja) 液体処理装置及び液体処理方法
KR101029589B1 (ko) 다중 스트로 여과막을 구비한 복합 수처리 장치
KR102024871B1 (ko) 잉여 오존가스 제거장치
JP4897255B2 (ja) 水処理装置及び方法
JP2018192452A (ja) 廃液処理装置及び廃液処理方法
JP4271991B2 (ja) オゾン水処理装置
KR20150146477A (ko) 기포 발생기를 포함하는 수처리장치
JP2003251383A (ja) 汚水処理方法及びその処理装置
KR100885540B1 (ko) 고농도 유기성 폐수의 무슬러지화 장치 및 방법
JP2003334432A (ja) 気体溶解器及び水処理器それらを備えた水処理装置
WO2000027510A1 (en) Method for filtration with membrane
CN107804938B (zh) 液体处理方法和液体处理装置
RU162750U1 (ru) Установка для очистки природных и сточных вод
JP2006187728A (ja) 散気装置
JP2020065955A (ja) 排水再利用装置及びボイラシステム