JP2018192229A - 頭髪用液体の供給方法およびこれに用いるセット体 - Google Patents
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Abstract
【課題】頭髪用液体を、極力少ない使用量でもって、頭髪全体にしかも根元まで十分に行き渡らせることのできるようにする。
【解決手段】エアノズル装置Aの先端部を頭皮に接近させた状態で、頭皮に対してエアを噴射することにより、頭皮深部の血流が活発化される。エアノズル装置Aの貯溜部12に育毛液を貯溜して、頭皮に対してその直近からエアと育毛液との混合物が噴射される。エアノズル装置Aの貯溜部12に染色液を貯溜して、エアと染色液との混合物を噴射することにより、頭髪の根元を十分に染色でき、また頭髪全体に渡って均一に染色できる。艶出し液を噴射することにより、後の頭髪の洗浄を不要とすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】エアノズル装置Aの先端部を頭皮に接近させた状態で、頭皮に対してエアを噴射することにより、頭皮深部の血流が活発化される。エアノズル装置Aの貯溜部12に育毛液を貯溜して、頭皮に対してその直近からエアと育毛液との混合物が噴射される。エアノズル装置Aの貯溜部12に染色液を貯溜して、エアと染色液との混合物を噴射することにより、頭髪の根元を十分に染色でき、また頭髪全体に渡って均一に染色できる。艶出し液を噴射することにより、後の頭髪の洗浄を不要とすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、育毛液、頭髪染色液、リンス液等の頭髪用液体を頭髪に供給するのに好適な頭髪用液体の供給方法およびこれに用いるセット体に関するものである。
近時、片手で操作できるハンディタイプのエアノズル装置を利用して化粧等を行うことが普及されつつある。このエアノズル装置は、特許文献1に示すように、化粧液等の液体を貯溜する貯溜部を有すると共に、先端部に、エア噴射口と液体供給口とを有するノズル部が構成されて、ノズル部に配設されたニードル弁をマニュアル操作することによって、液体供給口の開度が調整可能とされている。そして、エアノズル装置から噴射されるエアは、例えば電動式のポンプから供給されるようになっている。
ところで、見出しなみ等の観点から、頭髪の状態を気にかけ人は相当に多いものである。頭髪が抜けたり薄くなっていることを気にする人は、日常的に抜け毛防止液や発毛促進液などの育毛液を頭皮に振りかけて、頭髪の手入れを行っているものである。育毛液を頭皮に供給するには、頭髪をかきわけて頭皮に直接作用させる必要があるが、頭皮に届かないで頭髪に付着したままとなる育毛液も相当量となることから、無駄に育毛液を消費しているというのが実態である。
また、白髪を気にする人も多く、染色液によって頭髪を染めることも行われているが、頭髪の染色を頭髪全体に均一に行うことは相当に難しいものであり、染めむらが生じやすいものとなる。特に、頭髪の根元付近に染色液を十分に行き渡らせることが難しいものとなる。
さらに、頭髪に対して少なくとも艶を与えるための艶出し液を供給することも行われている。具体的には、リンス液やコンディショナ液、さらには頭髪に栄養分を与えることも意図したトリートメント液が使用されることも多い。このリンス液等の艶出し液を使用する場合、多量の艶出し液を頭髪にすり込んだ後、多量の湯水で艶出し等が付着した頭髪を洗浄する必要がある。このため、水の多量消費、洗浄水による排水汚染、洗浄の際に艶出し液が身体に付着することによる肌荒れというような問題を生じることにもなっていた。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その主たる目的は、頭髪用液体を、極力少ない使用量でもって、頭髪全体にしかも根元まで十分に行き渡らせることのできるようにした頭髪用液体の供給方法を提供することにある。
本発明の副次的な目的は、次の通りである。すなわち、第1に、頭髪への育毛液の供給を効果的に行えるようにすることにある。第2に、頭髪の根元まで十分に染色を行えるようにしつつ頭髪を均一に染色できるようにすることにある。第3に、艶出し液の頭髪への供給を最小限にして、その後の頭髪の洗浄を不要とすることにある。
本発明の別の目的は、頭髪用液体の供給方法に用いるためのセット体を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明方法にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
先端部に構成されたノズル部と頭髪用液体を貯溜する貯溜部と該ノズル部からの噴射量を調整する操作部とエア接続部とを有して片手で操作されるエアノズル本体を準備すると共に、該エア接続部に接続されたエアパイプを介して該ノズル本体に対してエアを供給するエアポンプを準備する第1ステップと、
前記貯溜部に、頭髪用液体を充填する第2ステップと、
前記操作部を操作して、前記貯溜部内の頭髪用液体と前記エアポンプからのエアとが混合された噴霧を前記ノズル部から噴射させつつ頭髪に供給する第3ステップと、
を備えているようにしてある。
先端部に構成されたノズル部と頭髪用液体を貯溜する貯溜部と該ノズル部からの噴射量を調整する操作部とエア接続部とを有して片手で操作されるエアノズル本体を準備すると共に、該エア接続部に接続されたエアパイプを介して該ノズル本体に対してエアを供給するエアポンプを準備する第1ステップと、
前記貯溜部に、頭髪用液体を充填する第2ステップと、
前記操作部を操作して、前記貯溜部内の頭髪用液体と前記エアポンプからのエアとが混合された噴霧を前記ノズル部から噴射させつつ頭髪に供給する第3ステップと、
を備えているようにしてある。
上記解決手法によれば、頭髪用液体をエアと混合された噴霧状態として、周囲に飛散させることなく無駄なく頭皮や頭髪に供給することができる。特に、ノズル本体の先端部(ノズル部)を頭皮に極めて接近させることができることから、頭髪用液体を頭皮(頭髪の根元)にまで十分に供給する上で好ましいものとなる。また、ノズル本体を頭髪からやや離間させて頭髪用液体を噴射することにより、頭髪全体に渡って頭髪用液体を供給する上で好ましいものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2〜請求項7に記載のとおりである。すなわち、
前記第3ステップの後に、前記貯溜部内に洗浄液を供給する第4ステップと、
前記第4ステップの後に、前記操作部を操作して、前記貯溜部内の洗浄用液体と前記エアポンプからのエアとが混合された噴霧を前記ノズル部から噴射させて、該貯溜部から該ノズル部に至る経路内を洗浄する第5ステップと、
をさらに備えているようにしてある(請求項2対応)。この場合、貯溜部からノズル部までの間の経路を清浄にして、この経路の詰まりを防止する上で、また次に使用される頭髪用液体に異なる液体が混じってしまうことを防止する上で好ましいものとなる。
前記第3ステップの後に、前記貯溜部内に洗浄液を供給する第4ステップと、
前記第4ステップの後に、前記操作部を操作して、前記貯溜部内の洗浄用液体と前記エアポンプからのエアとが混合された噴霧を前記ノズル部から噴射させて、該貯溜部から該ノズル部に至る経路内を洗浄する第5ステップと、
をさらに備えているようにしてある(請求項2対応)。この場合、貯溜部からノズル部までの間の経路を清浄にして、この経路の詰まりを防止する上で、また次に使用される頭髪用液体に異なる液体が混じってしまうことを防止する上で好ましいものとなる。
前記操作部はスプリングによって前記ノズル部が閉じられる閉位置に向けて付勢されると共に、該操作部の操作量が所定以上となることが規制されており、
前記操作部の操作量を前記スプリングに抗してを大きくしていくのに伴って、前記ノズル部の開度が連続可変式に大きくされる、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、操作部に対する操作力を開放することにより自動的に頭髪用液体の噴射を中断した状態とすることができ、また操作部をその変位が規制される位置まで大きく操作して最大噴射量状態を容易に維持することができる。そして、操作部の操作量(変位量)を変更することにより、頭髪用液体の噴射量を任意の所望の大きさにきめ細かく調整することができる。
前記操作部の操作量を前記スプリングに抗してを大きくしていくのに伴って、前記ノズル部の開度が連続可変式に大きくされる、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、操作部に対する操作力を開放することにより自動的に頭髪用液体の噴射を中断した状態とすることができ、また操作部をその変位が規制される位置まで大きく操作して最大噴射量状態を容易に維持することができる。そして、操作部の操作量(変位量)を変更することにより、頭髪用液体の噴射量を任意の所望の大きさにきめ細かく調整することができる。
前記ノズル部の口径が、直径0.20〜0.5mmとされ、
前記エアポンプの圧縮能力が、エア流量が0のときの吐出圧が110KPa以上とされ、
前記頭髪用液体の粘度が、600〜900mPa・s/30℃とされている、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、頭髪用液体の噴射用として好ましい設定が提供される。
前記エアポンプの圧縮能力が、エア流量が0のときの吐出圧が110KPa以上とされ、
前記頭髪用液体の粘度が、600〜900mPa・s/30℃とされている、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、頭髪用液体の噴射用として好ましい設定が提供される。
前記頭髪用液体が、抜け毛防止液または発毛促進液とされている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、抜け毛防止液または発毛促進液を、無駄なく頭皮つまり頭髪の根元へ重点的に供給することができ、またその使用量を低減する上で好ましいものとなる。
前記頭髪用液体が、頭髪染色液とされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、頭髪の根元まで十分に染色することができ、また頭髪全体に渡って均一に染色することができ、さらには部分染めにも対応することができる。
前記頭髪用液体が、艶出し液とされている、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、頭髪への艶出し液の付着量を最小限にとどめて、艶出し液の噴射後に湯水による洗浄を不要にすることができる。これにより、艶出し液を頭髪へ噴射する場所を選ばないことになり、湯水の消費を無くすことができ、洗浄水による排水汚染ということを完全に防止でき、洗浄水が肌に付着するということがなくなって艶出し液による肌荒れという事態を防止できる、という種々の効果を得ることができる。
前記目的を達成するため、本発明方におけるセット体にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項8に記載のように、
先端部に構成されたノズル部と頭髪用液体を貯溜する貯溜部と該ノズル部からの噴射量を調整する操作部とエア接続部とを有して片手で操作されるエアノズル本体と、
エアポンプと、
前記エア接続部と前記エアポンプとを接続するエアパイプと、
前記貯溜部に供給される頭髪用液体を貯溜した容器と、
を備えているようにしてある.上記解決手法によれば、請求項1に記載の方法を実施するための機器類をまとめたセット体を提供することができる。
先端部に構成されたノズル部と頭髪用液体を貯溜する貯溜部と該ノズル部からの噴射量を調整する操作部とエア接続部とを有して片手で操作されるエアノズル本体と、
エアポンプと、
前記エア接続部と前記エアポンプとを接続するエアパイプと、
前記貯溜部に供給される頭髪用液体を貯溜した容器と、
を備えているようにしてある.上記解決手法によれば、請求項1に記載の方法を実施するための機器類をまとめたセット体を提供することができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項9以下に記載のとおりである。すなわち、
前記ノズル部の口径が、直径0.20〜0.5mmとされ、
前記エアポンプの圧縮能力が、エア流量が0のときの吐出圧が110KPa以上とされ、
前記頭髪用液体の粘度が、600〜900mPa・s/30℃とされている、
ようにしてある(請求項9対応)。この場合、請求項4に対応した方法を実施するためのセット体を提供することができる。
前記ノズル部の口径が、直径0.20〜0.5mmとされ、
前記エアポンプの圧縮能力が、エア流量が0のときの吐出圧が110KPa以上とされ、
前記頭髪用液体の粘度が、600〜900mPa・s/30℃とされている、
ようにしてある(請求項9対応)。この場合、請求項4に対応した方法を実施するためのセット体を提供することができる。
前記頭髪用液体が、抜け毛防止液または発毛促進液とされている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、請求項5に対応した方法を実施するためのセット体を提供することができる。
前記頭髪用液体が、頭髪染色液とされている、ようにしてある(請求項11対応)。この場合、請求項6に対応した方法を実施するためのセット体を提供することができる。
前記頭髪用液体が、艶出し液とされている、ようにしてある(請求項12対応)。この場合、請求項7に対応した方法を実施するためのセット体を提供することができる。
前記ノズル本体と前記エアポンプと前記容器とを収納するケースをさらに備えており、
前記ケース内には、前記ノズル本体用の収納凹部と、前記エアポンプ用の収納凹部と、前記容器用の収納凹部とが、互いに独立して個別に形成されている、
ようにしてある(請求項13対応)。この場合、ノズル本体とエアポンプと容器とを整理した状態でケース内にまとめて収納しておくことができる。
前記ケース内には、前記ノズル本体用の収納凹部と、前記エアポンプ用の収納凹部と、前記容器用の収納凹部とが、互いに独立して個別に形成されている、
ようにしてある(請求項13対応)。この場合、ノズル本体とエアポンプと容器とを整理した状態でケース内にまとめて収納しておくことができる。
本発明によれば、頭髪用液体を、極力少ない使用量でもって、頭髪全体にしかも根元まで十分に行き渡らせることができる。また、本発明方法に用いる機器類をまとめたセット体を提供することができる。
以下本発明の実施形態について説明するが、実施形態では、頭皮のマッサージ用と、育毛液の噴射用と、染色液の噴射用と、艶出し液の噴射用と、化粧液の噴射用と、洗顔液をクリーム状にして吐出する洗顔クリーム噴射用との各使用状態を選択できるものとされている。
図1において、エアノズル装置Aは、ノズル本体1を有する。このノズル本体1は、前側構成部材1Aと後側構成部材1Bとの分割構成とされて、全体的に手指で把持できるように細長く形成されている。前側構成部材1Aは例えば金属によって前後が開口された筒状に形成され、後側構成部材1Bは例えば合成樹脂あるいは金属によって後端が閉じられた筒状に形成されている。そして、前側構成部材1Aの後端部に後側構成部材1Bの前端部を螺合することにより、前側構成部材1Aと後側構成部材1Bとが着脱自在に結合されている。
ノズル本体1は、ノズル部11と、貯溜部12と、操作部13と、エア接続部14と、を有する。ノズル部11は、ノズル本体1の先端部に構成されている。具体的には、図2に示すように、細長い筒状の弁筒部材21と、弁筒部材21内に軸方向に変位可能に位置された長いニードル弁22とを有する。弁筒部材21はノズル本体1に固定され、ニードル弁22は先端部が徐々に先細となるように形成されている。ニードル弁22がもっとも前方(図1、図2左方)に位置したときは、弁筒部材22(つまりノズル部1)の先端を閉じる閉弁状態とされる。この閉弁状態からニードル弁22を後方(図1、図2右方)へ変位させると、弁筒部材21の先端が開口され、その開口面積は、ニードル弁22の後方への変量が大きくなるほど大きくされる。
図1に示すように、ニードル弁22は、その途中に大径部22aを有する。この大径部22aの後方において、ノズル本体1内には環状のストッパ部材23が螺合によって固定されている。このストッパ部材23と大径部22aとの間には、ニードル弁22を取り巻くように配設されたコイルスプリングからなるリターンスプリング24が配設されて、ニードル弁22は常時前方に向けて付勢されている(ノズル部1が閉弁される方向へ付勢されている)。なお、ニードル弁22は、環状のストッパ部材23および操作部13(に形成された貫通孔)を摺動可能に貫通している。
貯溜部12は、図2に示すように、選択された液体(育毛液、染色液、艶出し液、化粧液、洗顔液)を貯溜できるようになっている。この貯溜部12は、ノズル本体1(の前側構成部材1A)に一体的に形成されて、上方が開口されると共に、その底部が、前記弁筒部材21の後端開口部に連なっている。つまり、貯溜部12に貯溜された液体は、弁筒部材21内(弁筒部材21とニードル弁22との間の隙間)を通って、弁筒部材21の先端部つまりノズル部11に導入されるようになっている。なお、貯溜部12は、蓋部材によって施蓋できるようにすることもできる。
ノズル部11の開口面積(開度)の変更は、操作部13を操作して、ニードル弁22を前後方向に変位させることによって行われる。この操作部13は、ノズル本体1(の前側構成部材1A)にピン26(図1参照)を中心に所定角度範囲だけ揺動可能に保持されて、例えば人差し指あるいや親指で前後方向に揺動操作されるようになっている。そして、操作部13の中間部が、前記大径部22aの前端面に対して前方から当接可能とされている。操作部13がその前方揺動端位置にあるときは、ニードル弁22は、リターンスプリング32によって前方ストローク端に位置されて、ノズル部1が閉状態(閉弁状態)とされる。この閉状態から、操作部13を後方に向けて揺動操作することによって、大径部22aを介してニードル弁22が後方へ変位されて開弁され、ニードル弁22の後方への変位量が大きくなるにつれてノズル部1の開口面積が連続可変式に大きくされて、最終的に全開状態とされる。操作部13は、前側構成部材1Aに形成された切欠を通して外部へ延びているが、操作部13の後方へ向けての所定以上の変位は、上記切欠の後端縁に当接することにより規制される。エアノズル本体1は、片手で把持、操作できるような大きさとされ、例えば幅13〜23mm、長さ131〜151mm、高さ40〜70mm程度とすることができる。また、ノズル部11の口径は、直径0.20〜0.5mmの範囲で適宜設定できる。
前記エア接続部14は、例えば可撓性チューブからなるエアパイプ41を介して、エア圧発生源としてのエアポンプ42に接続される。このエア接続部14は、図2に示すように、ノズル本体1(の前側構成部材1A)内に形成されたエア通路35の一端に連なっている。そして、エア通路35の他端は、ノズル部1の直下方において、ノズル本体1の前面にエア噴射口35aとして開口されている。エアポンプ42からエア通路35に供給されたエア(加圧エア)は、エア噴射口35aから前方に向けて噴射されることになり、このときノズル部1が開弁されていると、ベンチュリ効果によって弁筒部材11内の液体がノズル部1から吸引されてエアと共に前方へ噴射されることになる。ノズル部1の開口面積(開度)が大きいほど、噴射される液体量が増大されることになる。
エアポンプ42は、携帯可能とするために小型化されて、例えば縦50〜130mm、横50〜130mm、高さ35〜65mm程度することができる。エアポンプ42の圧縮能力は、エア流量が0のときの吐出圧が110KPa以上とされ、エアの供給量は4〜6L/分とすることができる。また、エアパイプ41は、例えば、長さ100〜200cm程度(実施形態では150cm程度)とすることができ、内径は、直径1〜5mm程度(実施形態では3mm程度)とすることができる。
ノズル本体1の先端部には、泡立てノズル51または液体噴霧用の噴射ノズル61が選択的に取付けられるようになっている。すなわち、ノズル本体1の先端部には、ノズル部11の周囲において短い筒状の取付部16が形成され、この取付部16の外周に雄ねじ部16aが形成されている。そして、泡立てノズル51および噴射ノズル61の各後端部内面には、図3あるいは図4に示すように、上記雄ねじ部16aに螺合される雌ねじ部51aあるいは61aが形成されている。
噴射用(噴霧用)ノズル61の詳細について、噴射用ノズル61をノズル本体1に装着した状態を示す図4を参照しつつ説明する。噴射用ノズル61は、1つの部材によって形成されて、その基端部側は、先端に向かうにつれて徐々に径が小さくなり、最小径部分から先端側は同一径でもって伸びている。噴射用ノズル61の最小径部分には、隔壁部62が形成されて、この隔壁部62に小孔62aが開口されている。この小孔62aは、ニードル弁32が進出可能とされていて、若干の絞り作用を奏するようになっている。
噴射用ノズル61を使用した場合は、貯溜部12に貯溜した液体(育毛液、染色液、艶出し液、あるいは化粧液)とエア噴射口35aからのエアとの混合物が、若干の広がりをもつ噴霧状として噴射用ノズル61から吐出されることになる。操作部13を操作して、ノズル部11の開度を大きくするほど、含まれる液体の割合が増大されることになる。貯溜部12に液体を貯溜していない状態では、噴射用ノズル61からはエアのみが噴射される(後述するエサマッサージ時の態様)。貯溜部12に供給される液体の粘度は、600〜900mPa・s/30℃とするのが好ましい。なお、この粘度は、東京計器製のB型粘度計を用いて30℃で測定した値である。
次に、泡立てノズル51の詳細について、泡立てノズル51をノズル本体1に装着した状態を示す図3を参照しつつ説明する。なお、図3では、貯溜部12に洗顔液が貯溜されている。泡立てノズル51は、複数(実施形態では2つ)の筒状のノズル構成部材51A、51Bを直列にねじ結合することにより構成され、ねじ結合部分が符合α1で示される。泡立てノズル51内には、細かい目を有する複数(実施形態では2つ)のフィルタ52、53が互いに間隔をあけて配設されている。各フィルタ52、53は、例えば円板状のポリエステルメッシュとされて、泡立てノズル51の所定位置に固定されている。具体的には、フィルタ52は、ノズル構成部材51内面に形成された段部とスナップリング60との間に挟持されている。フィルタ53は、ノズル構成部材51Aと51Bとの間に挟持されている。なお、フィルタ52は例えばメッシュ105μ、フィルタ53は例えばメッシュ227μとされている。
各フィルタ52、53によって、泡立てノズル51内は、その基端側(ノズル本体1側)から順次、第1室55、第2室56、第3室57の3つの室に区画されている。第1室55は、ノズル部11とエア噴射口35aとが臨まされて、ここでノズル部11(貯溜部12)からの洗顔液とエアとが混合される。洗顔液とエアとの混合物は、フィルタ52、膨張室としての第2室56、フィルタ53、膨張室としての第3室57を通って、泡立てノズル51の先端からクリーム状となって吐出される。すなわち、細かい目を有するフィルタ52を通過した直後に膨張室としての第2室56でもって極めて細かい泡状つまりクリーム状とされ、このような作用を複数回経ることにより、泡立てノズル51の先端からは極めてきめ細かい洗顔液のクリーム状物(図3において符合Fで示される)が吐出されることになる。この場合、各室55〜57でもってエアの速度が減速されて、泡立てノズル51から吐出される洗顔液のクリーム状物は、勢いよく前方へ飛び出すことなく、ゆっくりと広がるようにして吐出されることになる。操作部13を操作してノズル部1の開度を大きくするほど、泡に含まれる洗顔液の量が増大されることになる。換言すれば、クリーム状の洗顔液の濃さ(つまりクリーム状洗顔液の保形性を示す硬さともなる)を、操作部13の操作によって変更することが可能となる。
再び図1において、噴射ノズル61に対しては、エアマッサージ用押圧部材(以下単に押圧部材と称することもある)71が、着脱自在に取付けられるようになっている。押圧部材71の詳細が、図6に示される。この図6において、押圧部材71は、全体的に、ゴム等の弾性部材によって筒状に形成されている。より具体的には、円筒状とされて、噴射ノズル61の先端部外周に嵌合される本体部71aと、本体部71aの先端部側に形成された径方向内方側に向かう内フランジ部71bと、内フランジ部71bの内周縁部で画成された小孔(噴射孔)71cとを有する。この小孔71cの有効開口面積(直径)は、噴射ノズル61の有効開口面積よりも小さくされている。また、小孔71cの軸心は、噴射ノズル61(ノズル部11)の軸心と一致されている。
押圧部材71は、その本体部71aを若干拡径させつつ、噴射ノズル61の先端部外周に嵌合され、この嵌合状態が本体部71aの弾性力によって維持される(図9参照)。この嵌合状態では、弾性部材からなる押圧部材71が、ノズル本体1のもっとも先端側に位置されることになる(噴射ノズル61の先端面が、押圧部材71の内側フランジ部71bによって被覆されている)。押圧部材71を取外すには、図9に示す嵌合状態から、本体部71aを拡径させるように弾性変形させつつ噴射ノズル61から引き抜けばよい。このように、ノズル構成部材71は、噴射ノズル61に対して着脱自在に取付けられるようになっている。なお、押圧部材71は、例えば螺合等適宜に手法によってノズル本体1に着脱自在に装着でき、またその先端部のみを弾性部材で形成することもできる。
後述する頭皮に対するエアマッサージ用として使用する際には、エアポンプ42で発生されるエア圧が、液体噴射用の場合に比してより大きくされて、噴射ノズル61から噴射されるエアの流速がもっとも早く(大きく)なるようにされる。なお、エアポンプ42における発生エア圧(エア流量)の調整(変更)の点については、後述する。
エアマッサージの際には、貯溜部12には液体が貯溜されない状態とされ、また、操作部13は操作しないものとされる(ノズル部11は全閉のまま)。そして、図9に示すように、噴射ノズル61に押圧部材71を取付けた状態で、エアポンプ42から大きなエア圧のエアが供給される。これにより、押圧部材71の先端に形成されている小孔71cからは、エアマッサージに適した流速の早いエアが噴射されることになる。なお、エアマッサージは、図5に示すように、エアノズル装置Aを片手で把持して、押圧部材71が頭皮に沿って移動させるようにすればよい。特に、押圧部材71でもって頭皮を叩きつつ、エアマッサージを行うのが好ましいものとなる。押圧部材71の少なくとも先端部が弾性部材で形成されていることから、頭皮を叩いても頭皮を傷つけてしまうことはない。なお、操作部13を操作してノズル部11を開弁させると、貯溜部12側から少なからずエアが吸引されて、その分押圧部材71から噴射されるエアの流速が低下されるので、エアマッサージの最中に操作部13を操作することにより噴射流速をきめ細かく調整することも可能である(噴射流速低下方向の調整)。
図7、図8は、それぞれ押圧部材71の変形例を示すもので、小孔71aの有効開口面積を、図7の場合は図6に示す場合よりも大きくしたものであり(噴射ノズル61の先端開口面積と同じ開口面積とされている)、図8場合は図6に示す場合よりも小さくしたものである。小孔71aの大きさが異なる押圧部材71を選択的に使用することにより、好みの流速でもってエアマッサージを行うことができる。ただし、最大の有効開口面積を有する図7のようなノズル構成部材71を用いる場合は、エアポンプ42での発生エア圧(流量)が、化粧液噴射時の発生エア圧よりも十分に大きくされる。
次に、図10を参照しつつ、発生エア圧(エア流量)を調整(変更)可能なエアポンプ42の具体的な構造例について説明する。まず、81は、商用電源からの電力が入力される電源回路である。この電源回路81から、マイクロコンピュータ(例えば1チップマイコン)を利用して構成されたコントローラUと駆動回路82へ電力供給される。駆動回路82から供給される電力によってモータ83が駆動され、このモータ83によって、例えばベローズ式等の適宜の形式のポンプ84が駆動される。勿論、ポンプ84で発生されたエアが、エアノズル装置Aに供給される。
上記コントローラUには、スイッチS1〜S4からの操作信号が入力される。スイッチS1は、電源スイッチである。スイッチS2〜S4は、発生エア圧(エア流量)変更用スイッチである。すなわち、実施形態では、モータ83の回転数を変更することにより、発生エア圧を変更するようになっており、このモータ回転数の変更は、駆動回路82からモータ83へ供給される電圧をデューティ制御することにより行われ、回転数の大小に応じたデューティ比がコントローラUから駆動回路83へ出力され、駆動回路83は、入力されたデューティ比(に対応した電圧)でもってモータ83へ給電する。
スイッチS2は、もっとも小さい回転数(最小エア圧)を指令するものである。スイッチS2は中間の回転数(中間のエア圧)を指令するものである。スイッチS3は、もっとも大きい回転数(最大エア圧)を指令するものである。実施形態では、各スイッチS2〜S4と発生エア圧の大きさとの対応関係が明確になるように、発生エア圧が大きなスイッチほど大きな面積を有するようにしてある(発生エア圧が最大となるスイッチS4がもっとも大きな面積を有する)。この他、各スイッチS2〜S4に、早、中、遅(あるいは大、中、小)の文字表示を行うようにしてもよい。
噴射ノズル61からファンデーション用の化粧液を噴射する場合は、スイッチS3を操作して、発生エア圧が中間の大きさとされる。噴射ノズル61からアイシャドウ用の化粧液を噴射する場合は、スイッチS2を操作して、発生エア圧が最小とされる。押圧部材71が装着された噴射ノズル61からエアのみを噴射させるエアマッサージ用として使用される場合は、スイッチS4を操作して、発生エア圧が最大とされる。泡立てノズル51からクリーム状となった洗顔液を噴射する場合は、スイッチS4を操作して発生エア圧を最大とするのが好ましいが、スイッチS3を操作して発生エア圧を中間の大きさとすることも可能である。
次に、エアノズル装置Aを用いて行う頭皮のマッサージ、頭髪の育毛、染色、艶出し液の供給について順次説明する。なお、頭髪用液体は、所定容量(例えば200〜500cc程度)の容器内に貯溜されていて、使用の際にノズル本体1の貯溜部12へ適量分だけ供給される。
(1)頭皮のマッサージ。この場合は、ノズル本体1に押圧部材71を装着し、かつ貯溜部12に液体を貯溜しない状態とされる。また、エア圧(噴射されるエアの流速)は最大とされる。この状態で、図5に示すように、ノズル本体1を片手で把持しつつ押圧部材71を頭皮に接近させて、頭皮に対してエアを噴射する。これにより、頭皮の深部の血流が活発化される。ノズル本体1の先端部(押圧部材71)の頭皮に対する接近距離は、噴射されるエアの反力でエアノズル装置Aが頭皮から浮き上がる程度の極小距離から数cm(例えば2〜5cm)とするのが好ましい。頭皮への接近距離が短いほど、エアマッサージ効果を高めることができる。
噴射されるエアは、頭皮に対して局所的に当たることから、頭皮に対する刺激効果が大きいものとなる。エア噴射を、押圧部材71でもって頭皮を「とんとん」と叩きつつ行うのが、頭皮への刺激効果をより高めて、頭皮の深部の血流を高める上で好ましいものとなる。実験の結果、部分的に頭髪が薄くなった10cm四方程度の頭皮面積に対して、3〜4分のエアマッサージを行うことにより、頭皮深部の血流が大きく活発化したことが確認された。このような頭皮へのエアマッサージが、頭髪の育毛の基本ともなり、後述する育毛液の噴射や染色液の噴射の前に、あらかじめエアマッサージを行うことが好ましいものとなる。なお、エアノズル装置Aに対して押圧部材71を装着しないで、エアマッサージを行うこともできる。
(2)育毛液の噴射。この場合は、貯溜部12に、抜け毛防止液あるいは発毛促進液があらかじめ貯溜される。また、ノズル本体1の先端部には、図4に示すように噴霧ノズル61が装着される。エア圧は、最小あるいは中程度とされる(図10のスイッチS2またはS3の選択)。なお、育毛液の噴射の前に、あらかじめ、上述したエアマッサージを行っておくのが好ましい。
(2)育毛液の噴射。この場合は、貯溜部12に、抜け毛防止液あるいは発毛促進液があらかじめ貯溜される。また、ノズル本体1の先端部には、図4に示すように噴霧ノズル61が装着される。エア圧は、最小あるいは中程度とされる(図10のスイッチS2またはS3の選択)。なお、育毛液の噴射の前に、あらかじめ、上述したエアマッサージを行っておくのが好ましい。
育毛液の頭皮への噴射は、エアマッサージの場合と同様に、図5に示すような状態で行えばよい。ノズル本体1の先端部(つまり育毛液の噴射部とならうノズル部11)を頭皮に極めて接近させることができ、また育毛液はエアと混合された噴霧状態で頭皮に供給されることから、育毛液が無駄に周囲に飛散することなく、頭皮の所望位置に対してもれなく効果的に育毛液を供給することができる。操作部13を操作することによって、噴射される育毛液の濃度(吐出流量)調整を行うことができる。頭皮の一部にのみ育毛液を噴射する場合は、貯溜部12への1回分の貯溜量でもって足りるが、頭皮の広い面積範囲に渡って育毛液を噴射する場合は、貯溜部12に育毛液を補充(再充填)して育毛液の噴射を行えばよい。
(3)頭髪染色液の噴射。この場合は、頭皮に対する育毛液の噴射と同様の要領でもって行うことができる。すなわち、噴射ノズル61を用い、貯溜部12に染色液を貯溜し、エア圧を最小あるいは中程度として、図5のような状態でノズル本体1を使用すればよい。ただし、頭髪への染色であることから、ノズル本体1は、頭皮直近に位置されて頭髪の根元へ染色液を噴射する状態と、頭髪から離間した位置とされて頭髪の周囲から染色液を噴射する状態とが行われる。特に、手先によって染色剤を頭髪の根元にすり込む従来の染色手法に比して、ノズル本体1の先端部を頭皮直近(つまり頭髪の根元)へ接近させることができるので、また染色液はエアと混合されて噴霧状態とされるので、頭髪の根元部分への染色を極めて効果的に行うことができる。また、染色を広い面積範囲に渡って均一に行うことができ、染めむらを防止する上でも好ましいものとなる。
(3)頭髪染色液の噴射。この場合は、頭皮に対する育毛液の噴射と同様の要領でもって行うことができる。すなわち、噴射ノズル61を用い、貯溜部12に染色液を貯溜し、エア圧を最小あるいは中程度として、図5のような状態でノズル本体1を使用すればよい。ただし、頭髪への染色であることから、ノズル本体1は、頭皮直近に位置されて頭髪の根元へ染色液を噴射する状態と、頭髪から離間した位置とされて頭髪の周囲から染色液を噴射する状態とが行われる。特に、手先によって染色剤を頭髪の根元にすり込む従来の染色手法に比して、ノズル本体1の先端部を頭皮直近(つまり頭髪の根元)へ接近させることができるので、また染色液はエアと混合されて噴霧状態とされるので、頭髪の根元部分への染色を極めて効果的に行うことができる。また、染色を広い面積範囲に渡って均一に行うことができ、染めむらを防止する上でも好ましいものとなる。
操作部13を操作することによって、噴射される染色液の濃度調整を行うことができる。頭髪の一部にのみ染色液を噴射する場合(部分染めの場合)は、貯溜部12への1回分の貯溜量でもって足りるが、頭髪の広い面積範囲に渡って染色液を噴射する場合は、貯溜部12に染色液を補充(再充填)して染色液の噴射を行えばよい。なお、ノズル本体1を利用した染色液の噴霧は、頭髪のある部分にのみ行うことができで部分染めを行う上で好ましいものとなる。また、染色を濃淡の変化(グラデーション)をつけて行うことも容易である。なお、頭髪へ染色液を噴射した後は、頭髪の洗浄が行われる。
(4)艶出し液の噴射。この場合は、頭髪に対する染色液の噴射と同様の要領でもって行うことができる。勿論、貯溜部12に艶出し液が貯溜されて、ノズル部11から噴霧状とされた艶出し液が噴射される。艶出し液は、最小限の使用量でもって行うことができ、艶出し液を頭髪全体やその根元まで十分に供給することができる。この一方、頭髪全体に艶出し液を供給しても、その使用量は極めてわずかであり、艶出し液の頭髪への噴射後は、湯水による頭髪の洗浄が不要となる。すなわち、艶出し液の噴射後は、手指や櫛で頭髪をすくだけで、艶のある頭髪に仕上がることになる。なお、市販の艶出し液を使用する場合は、水で50〜100倍程度に希釈したものを、貯溜部12に充填する艶出し液として使用することが可能であり、艶出し液の使用量としては10cc(ショートカットの場合)〜30cc(ロングヘアの場合)程度とすることができる。
(4)艶出し液の噴射。この場合は、頭髪に対する染色液の噴射と同様の要領でもって行うことができる。勿論、貯溜部12に艶出し液が貯溜されて、ノズル部11から噴霧状とされた艶出し液が噴射される。艶出し液は、最小限の使用量でもって行うことができ、艶出し液を頭髪全体やその根元まで十分に供給することができる。この一方、頭髪全体に艶出し液を供給しても、その使用量は極めてわずかであり、艶出し液の頭髪への噴射後は、湯水による頭髪の洗浄が不要となる。すなわち、艶出し液の噴射後は、手指や櫛で頭髪をすくだけで、艶のある頭髪に仕上がることになる。なお、市販の艶出し液を使用する場合は、水で50〜100倍程度に希釈したものを、貯溜部12に充填する艶出し液として使用することが可能であり、艶出し液の使用量としては10cc(ショートカットの場合)〜30cc(ロングヘアの場合)程度とすることができる。
湯水による洗浄不要ということは、次のような利点をもたらすことになる。すなわち、第1に、艶出し液を頭髪へ噴射する場所を選ばないことになり、洗面所や風呂場という水場に限らず、化粧台の近く等適宜の場所でも艶出し液の噴射を行うことができる。第2に、湯水の消費を無くすことができる。第3に、洗浄水による排水汚染ということを完全に防止できる。第4に、洗浄水が肌に付着するということがなく、艶出し液による肌荒れという事態が防止される。
前述した育毛液、頭髪染色液あるいは艶出し液等の使用後は、次の使用に備えて、次のような後処理を行うことができる。すなわち、まず、貯溜部12に洗浄液を貯溜させる。次いで、操作部13を操作して、洗浄液とエアとが混合された噴霧をノズル部11から噴射させて、貯溜部12からノズル部11に至る経路を洗浄する。洗浄の際、ノズル部11は、例えば洗面台のシンク内に指向させたり、あるいはノズル部11をティッシュペーパ等の吸い取り性のより紙で包んだ状態で行えばよい。なお、洗浄前に、貯溜部12に直前に使用していた液体が残留している場合は、この残留液体を貯溜部12から排出した後に、洗浄液を貯溜部12に供給すればよい。洗浄液としては、直前に使用した頭髪用液体等の種類に応じて適宜選択すればよく、例えば水のみでもよく、水に洗剤を溶かした溶剤とすることもできる。
図11は、ノズル本体1とエアポンプ42と頭髪用液体を貯溜した容器100(図11中一点鎖線で示される)とのセット体を整理した状態でまとめて収納しておくのに好適なケースの一例が示される。なお、図中すなわち、ケース90は、小型のアタッシュケース型とされて、本体ケース部91と蓋ケース部92とを有する。各ケース部91と92とは、ヒンジ93により連結されて、図11は、蓋ケース部92を開いた状態が示される。なお、図中94は、本体ケース部91を蓋ケース部92で施蓋したときに係止を行う係止部である(ロック機能付き)である。
本体ケース部91内には、例えば発泡合成樹脂等により弾性を有する収納部材95が、がたつきなく配設されている。この収納部材95には、3つの収納凹部96〜98が形成されている。収納凹部96は、ノズル本体1やその先端部に着脱自在に取付けられる付属品を収納するものとなっている。収納凹部97は、エアポンプ42(エアパイプ付き)を収納するものとなっている。収納凹部98は、頭髪用液体を貯溜した容器100を収納するものとなっている。なお、容器100は、図11では1つのみ収納されるものが示されていて、日常的に使用されることの多い艶出し液を収納している。なお、容器100を小さいものとして、複数種の頭髪用液体を個別に貯溜した複数(例えば2個または3個)の容器を収納することもできる。
ケース90は、携帯に便利なように小型とされ、例えば横200〜270cm程度、縦110〜150cm程度、厚さ60〜100cm程度とすることができる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。おしゃれの観点から、頭髪染色液や艶出し液中に、染色液とは異なる色や金属光沢を有する微粒子(粉体)を含有させることもできる。この場合、微粒子径は、0.1〜30μmとするのが好ましい。作業途中で貯溜部12に対して頭髪用液体を補充する必要がないように、貯溜部12の容量を十分に大きくしてもよい(例えば50cc〜10cc)。
噴射流速の変更としては、エアポンプ42での発生エア圧の変更のみで行ってもよく、あるいは噴射有効開口面積の変更のみによって行うようにしてもよい。ファンデーション用とエアマッサージ用との2段階で噴射エア圧を変更するようにしてもよい。エアポンプ42での発生エア圧を、連続可変式に変更するようにしてもよく、特にエアマッサージ用として連続可変式な変更が好ましいものである。この場合、例えば連続可変式に発生エア圧を指令するスイッチをダイアル式(回転式)として、このダイアル式スイッチの周囲に、化粧液用として好ましい範囲を示す指標と、エアマッサージ用として好ましい範囲を示す指標と、を表示しておくのが好ましい。
エアマッサージ用の押圧部材71を、図9に示すように、噴射ノズル61に相当する部材とあらかじめ一体化して、完全に噴射ノズル61や泡立てノズル51から別個独立したものとしてもよい(エアマッサージ用ノズルを、噴射ノズル61や泡立てノズル51と交換して使用される態様)。この場合、エアマッサージ用ノズルは、ノズル本体1の取付部16へ着脱自在に取付けられる基端部側と小孔71aを有する先端部側とを別部材で構成してもよく、あるいはゴムや合成樹脂等によって全体的に同一部材で形成してもよい。
エア噴射口35aに供給されるエア圧を、操作部13あるいは操作部13とは別個にノズル本体1に設けた別の操作部を操作することによって調整可能としてもよい(エアの圧力調整用スイッチを設けるようにしてもよい)。ノズル部11の開口面積を一定としてもよく、この場合、例えばエア通路35に設けた弁装置の開度を操作部13を操作することによって変更するようにしてもよい。エア噴射口35aは、ノズル部11の周囲に間隔をあけて複数個設けるようにしてもよい。ノズル51、61等をノズル本体1に着脱自在に取付ける場合、例えばワンタッチ継手を用いる等、ねじ結合以外の適宜の手法を採択することができる。本発明は、育毛液(あるいは頭髪染色液、艶出し液)の供給方法という形態で把握することも可能である。本発明は、エアノズル装置に用いられる頭髪用液体を貯溜した容器を供給するものとして把握することができる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は頭髪の育毛、染色あるいは艶出しを行う際に好適である。
A:エアノズル装置
1:ノズル本体
11:ノズル部
12:貯溜部
13:操作部
14:エア接続部
16:取付部
21:弁筒部材
22:ニードル弁
24:リターンスプリング
35:エア通路
35a:エア噴射口
41:エアパイプ
42:エアポンプ(エア圧発生源)
61:噴射ノズル
71:押圧部材
81:電源回路
82:駆動回路
83:モータ
84:ポンプ
90:ケース
91:本体ケース部
92:蓋ケース部
95:収納部材
96〜98:収納凹部
S1:スイッチ(電源スイッチ)
S2〜S4:スイッチ(発生エア圧変更用)
1:ノズル本体
11:ノズル部
12:貯溜部
13:操作部
14:エア接続部
16:取付部
21:弁筒部材
22:ニードル弁
24:リターンスプリング
35:エア通路
35a:エア噴射口
41:エアパイプ
42:エアポンプ(エア圧発生源)
61:噴射ノズル
71:押圧部材
81:電源回路
82:駆動回路
83:モータ
84:ポンプ
90:ケース
91:本体ケース部
92:蓋ケース部
95:収納部材
96〜98:収納凹部
S1:スイッチ(電源スイッチ)
S2〜S4:スイッチ(発生エア圧変更用)
Claims (13)
- 先端部に構成されたノズル部と頭髪用液体を貯溜する貯溜部と該ノズル部からの噴射量を調整する操作部とエア接続部とを有して片手で操作されるエアノズル本体を準備すると共に、該エア接続部に接続されたエアパイプを介して該ノズル本体に対してエアを供給するエアポンプを準備する第1ステップと、
前記貯溜部に、頭髪用液体を充填する第2ステップと、
前記操作部を操作して、前記貯溜部内の頭髪用液体と前記エアポンプからのエアとが混合された噴霧を前記ノズル部から噴射させつつ頭髪に供給する第3ステップと、
を備えていることを特徴とする頭髪用液体の供給方法。 - 請求項1において、
前記第3ステップの後に、前記貯溜部内に洗浄液を供給する第4ステップと、
前記第4ステップの後に、前記操作部を操作して、前記貯溜部内の洗浄用液体と前記エアポンプからのエアとが混合された噴霧を前記ノズル部から噴射させて、該貯溜部から該ノズル部に至る経路内を洗浄する第5ステップと、
をさらに備えていることを特徴とする頭髪用液体の供給方法。 - 請求項1または請求項2において、
前記操作部はスプリングによって前記ノズル部が閉じられる閉位置に向けて付勢されると共に、該操作部の操作量が所定以上となることが規制されており、
前記操作部の操作量を前記スプリングに抗してを大きくしていくのに伴って、前記ノズル部の開度が連続可変式に大きくされる、
ことを特徴とする頭髪用液体の供給方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
前記ノズル部の口径が、直径0.20〜0.5mmとされ、
前記エアポンプの圧縮能力が、エア流量が0のときの吐出圧が110KPa以上とされ、
前記頭髪用液体の粘度が、600〜900mPa・s/30℃とされている、
ことを特徴とする頭髪用液体の供給方法。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
前記頭髪用液体が、抜け毛防止液または発毛促進液とされている、ことを特徴とする頭髪用液体の供給方法。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
前記頭髪用液体が、頭髪染色液とされている、ことを特徴とする頭髪用液体の供給方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
前記頭髪用液体が、艶出し液とされている、ことを特徴とする頭髪用液体の供給方法。 - 先端部に構成されたノズル部と頭髪用液体を貯溜する貯溜部と該ノズル部からの噴射量を調整する操作部とエア接続部とを有して片手で操作されるエアノズル本体と、
前記エア接続部に接続されるエアパイプを備えたエアポンプと、
前記貯溜部に供給される頭髪用液体を貯溜した容器と、
を備えていることを特徴とする頭髪用液体供給用セット体。 - 請求項8において、
前記ノズル部の口径が、直径0.20〜0.5mmとされ、
前記エアポンプの圧縮能力が、エア流量が0のときの吐出圧が110KPa以上とされ、
前記頭髪用液体の粘度が、600〜900mPa・s/30℃とされている、
ことを特徴とする頭髪用液体供給用セット体。 - 請求項8または請求項9において、
前記頭髪用液体が、抜け毛防止液または発毛促進液とされている、ことを特徴とする頭髪用液体供給用セット体。 - 請求項8または請求項9において、
前記頭髪用液体が、頭髪染色液とされている、ことを特徴とする頭髪用液体供給用セット体。 - 請求項8または請求項9において、
前記頭髪用液体が、艶出し液とされている、ことを特徴とする頭髪用液体供給用セット体。 - 請求項8ないし請求項12のいずれか1項において、
前記ノズル本体と前記エアポンプと前記容器とを収納するケースをさらに備えており、
前記ケース内には、前記ノズル本体用の収納凹部と、前記エアポンプ用の収納凹部と、前記容器用の収納凹部とが、互いに独立して個別に形成されている、
ことを特徴とする頭髪用液体供給用セット体。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2017095390 | 2017-05-12 | ||
JP2017095390 | 2017-05-12 |
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JP2018192229A true JP2018192229A (ja) | 2018-12-06 |
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JP2017214318A Pending JP2018192229A (ja) | 2017-05-12 | 2017-11-07 | 頭髪用液体の供給方法およびこれに用いるセット体 |
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2017
- 2017-11-07 JP JP2017214318A patent/JP2018192229A/ja active Pending
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