JP2018191103A - 撮像装置、撮像装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents

撮像装置、撮像装置の制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】露出の切り替えがなされた後、直ぐには適正なダイナミックレンジ状態での撮影を可能にすることを課題とする。【解決手段】被写体を撮像する撮像装置であって、被写体の明るさ情報を取得する明るさ取得部(304)と、撮像時の露出を制御する露出制御部(301)と、明るさ情報に基づいて撮像装置に設定するダイナミックレンジを算出する算出部(302)と、を有し、算出部(302)は、現在の撮像装置に設定する第1のダイナミックレンジの算出を行うとともに、露出が切り替わる露出変更が行われる際の露出制御に関連して撮像装置に設定する第2のダイナミックレンジを算出する。【選択図】図4

Description

本発明は、画像を撮像する撮像装置、撮像装置の制御方法、及びプログラムに関する。
近年のビデオカメラ等の撮像装置は高画質化が進んでおり、暗部の黒潰れを防ぎつつ、高輝度部までの階調表現を可能とする広いダイナミックレンジのカメラに対する需要が高まっている。また、ビデオカメラは業務用と民生用とで二極化が進んでおり、民生用の小型・安価なビデオカメラの場合は、十分なダイナミックレンジ性能を有しない撮像センサが用いられることも多い。一方、十分なダイナミックレンジを有さない撮像センサを用いた場合の対策機能として、被写体に応じて撮像センサのダイナミックレンジをシフトさせる機能を搭載しているカメラもある。この機能では、高輝度被写体が画面内に存在して白飛びが生じる場合、適正露出をアンダーにシフトさせて撮像センサのダイナミックレンジを高輝度側にシフトさせる一方で画像全体の明るさを変化させないように暗部の増幅率が高い階調変換特性に変更する。またこの機能では、高輝度被写体が画面内にあまり存在しない場合、適正露出をオーバー気味に制御して撮像センサのダイナミックレンジを低輝度側にシフトさせる一方で暗部の増幅率が小さい階調変換特性に制御する。このようなダイナミックレンジ制御は、露出制御とは異なり、高輝度部及び低輝度部の階調性の制御に用いられる。また、この場合、動画としての品位を保つため、非常にゆっくりとした応答性を持つような制御が行われる。
一方、露出制御可能な被写体範囲の拡大も同時に望まれており、それに伴い、民生用のビデオカメラにおいてもND(Neutral Density)フィルタを使用可能な機種が増加しつつある。NDフィルタが使用される場合には、撮影者からの操作指示を基に、例えばメカ的又は電気的にNDフィルタを使用する状態への切り替え操作が行われる。これにより、撮影者が望む任意のタイミングで撮像センサへの入射光量が変更される。またこの際、ビデオカメラ側では、NDフィルタ切り替え時の光量変化に伴う露出変化を打ち消す方向に、他の露出制御を行うことによって、NDフィルタの切り替え前後でも安定した露出が得られるようにする。なお、特許文献1には、NDフィルタの切り替え等による露出制御方法に関する技術が開示されている。
特開2004−7580号公報
ここで、NDフィルタによる露出変化を打ち消す方向に他の露出制御を行う場合、打ち消しきれずに露出変化が生じてしまうことがある。例えば、被写体が明るすぎて露出制御範囲外になっている状態でNDフィルタを使用した場合、元々露出制御範囲外になっている状態から露出制御範囲内の適正露出状態までの露出変化が生じることになる。この場合、被写体に対する露出の飛び具合が大きく変化し、前述したダイナミックレンジ制御を行った際に、適正なダイナミックレンジ状態にシフトするまでに時間がかかるようになる。例えば特許文献1に記載の露出制御方法では、NDフィルタの切り替え前後の露出安定化については実現可能であるが、NDフィルタ切り替え後の動画の品位を維持しつつ適正なダイナミックレンジ状態になるまでの時間を短縮することについては実現できない。このように、現状のビデオカメラでは、NDフィルタの切り替え後、直ぐには適正なダイナミックレンジ状態で撮影を行うことができず、このため例えば決定的瞬間に最適な画質で撮影する機会を逃してしまうことなどが生ずる虞がある。
そこで、本発明は、露出変化が生じた後、直ぐに適正なダイナミックレンジ状態での撮影を可能にすることを目的とする。
本発明は、被写体を撮像する撮像装置であって、前記被写体の明るさ情報を取得する明るさ取得手段と、撮像時の露出を制御する露出制御手段と、前記明るさ情報に基づいて前記撮像装置に設定するダイナミックレンジを算出する算出手段と、を有し、前記算出手段は、現在の撮像装置に設定する第1のダイナミックレンジの算出を行うとともに、前記露出が切り替わる露出変更が行われる際の露出制御に関連して前記撮像装置に設定する第2のダイナミックレンジを算出することを特徴とする。
本発明によれば、露出変化が生じた後、直ぐに適正なダイナミックレンジ状態での撮影が可能となる。
本実施形態の撮像装置の一例であるビデオカメラの外観図である。 NDフィルタ機構の一例を示す図である。 本実施形態のビデオカメラの内部構成例を示す図である。 システム制御部の主要な内部処理を示す図である。 露出決定の際のプログラム線図である。 基本的なダイナミックレンジ算出のフローチャートである。 小領域分割の一例を示す図である。 本実施形態におけるダイナミックレンジ算出のフローチャートである。 他のダイナミックレンジ算出のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の撮像装置の一例であるデジタルビデオカメラ(以下、ビデオカメラ100とする。)を示す概略的な外観図である。図1において、表示部28は、画像や各種情報を表示する表示デバイスであり、撮影された画像や記録された画像等が表示される。録画スイッチ61は、ユーザが撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は、ユーザが各種モードの切り替え指示を行うための操作部である。ユーザは、モード切替スイッチ60の押下により、カメラモードと再生モードの切り替えなどの指示を行える。コネクタ112は、接続ケーブルとビデオカメラ100との間を接続する接続コネクタ部である。操作部70は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種ボタン、十字キー等の操作部材により構成されている。電源スイッチ72は、ユーザが電源オン、電源オフを切り替えるための操作部である。記録媒体200は、メモリカードやハードディスク等の着脱可能な記録媒体であり、撮影された画像データ等が記録される。
また、本実施形態のビデオカメラ100は、例えば図2(a)に示すようなターレット式によりNDフィルタを切り替え可能なNDフィルタ機構、又は、図2(b)に示すような挿抜式によりNDフィルタを切り替え可能なNDフィルタ機構を備えている。
図2(a)のNDフィルタ機構は、矢印285に示す方向に回転可能となされたターレット部280に、それぞれ光透過率(フィルタの濃度)が異なるNDフィルタ282,283,284と、NDフィルタが配されていない貫通穴部281とが設けられている。NDフィルタが配されていない貫通穴部281は光透過率が100%であることに相当する。そして、図2(a)のNDフィルタ機構では、ターレット部280を回転させることにより、撮像光学系の光路上に配置されるNDフィルタの切り替え(NDフィルが無い貫通穴部281も含む切り替え)が行われる。このようなNDフィルタの切り替えにより、図2(a)のNDフィルタ機構では、撮像光学系の光路を通る光量の調整、つまり撮像センサの撮像素子に入射する光量の調整が可能となされている。なお、図2(a)の例は、ターレット部280が回転されたことで、ビデオカメラ100の撮像光学系の光路上に貫通穴部281が配置された状態を示している。この場合、撮像光学系による光学像は、NDフィルタを介さずに、貫通穴部281を介して直接、イメージセンサ220(撮像センサ)上に形成される。また、本実施形態の場合、図2(a)のNDフィルタ機構においては、ユーザによる操作部70を介したメカ的又は電気的な操作に応じてターレット部280が回転されることにより、NDフィルタの切り替えが行われるとする。
図2(b)のNDフィルタ機構は、撮像光学系の光路290上において、矢印293に示す方向にNDフィルタ291を挿抜可能となされている。図2(b)の左側の図は、撮像光学系の光路290にNDフィルタ291が装填される前の状態を示し、右側の図は、NDフィルタ291が装填されたことで光路290上にNDフィルタ291が配置された状態を示している。図2(b)のNDフィルタ機構は、光透過率(濃度)の異なるNDフィルタへの入れ替えも可能となされている。図2(b)のNDフィルタ機構の場合、NDフィルタを挿抜又は入れ替えることにより、撮像光学系の光路を通る光量の調整、すなわち撮像素子に入射する光量の調整が可能となる。また、本実施形態の場合、図2(b)のNDフィルタ機構においては、ユーザによる操作部70を介したメカ的又は電気的な操作に応じて、NDフィルタの挿抜が行われるようになされているとする。
図3は、本実施形態のビデオカメラ100の内部構成例を示すブロック図である。
図3において、撮影レンズ103は、撮像光学系のズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群であり、撮像センサの撮像素子上に被写体像を結像させる。絞り101は、光量調整に使用する絞りである。NDフィルタ機構104は、図2(a)や図2(b)に示した構成からなり、撮像光学系を介した入射光量をNDフィルタの切り替えにより減光する場合に使用される。バリア102は、ビデオカメラ100の撮影レンズ103を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ103、絞り101、撮像部22を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
撮像部22は、撮像センサを構成するCCDやCMOS素子等の撮像素子であり、撮像光学系を介して撮像素子上に形成された光学像をアナログ画像信号に変換する。また、撮像部22は、電子シャッタによる電荷蓄積の制御や、アナログゲインの変更、読み出し速度の変更などを行う機能も備えている。A/D変換器23は、撮像部22から入力されたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換して出力する。
画像処理部24は、A/D変換器23から供給された画像データ、又は、メモリ制御部15を介して供給された画像データに対し、所定の画素補間処理、縮小などのリサイズ処理、色変換処理、ガンマ補正処理、デジタルゲインの付加等の各種画像処理を行う。また、画像処理部24は、撮像された画像データを用いて、所定の演算処理を行い、その演算結果をシステム制御部50に送る。システム制御部50は、CPU等を有し、画像処理部24から供給された演算結果に基づいて、露出制御、測距制御、ホワイトバランス制御等行う。これにより、いわゆるTTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理等が行われる。
また、A/D変換器23から出力された画像データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介して、メモリ32に直接書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって撮像されてA/D変換器23によりデジタル変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データ等を一時的に格納する。メモリ32は、所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ32は、画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器13は、メモリ32から読み出されてメモリ制御部15を介して供給された画像表示用の画像データをアナログ画像信号に変換して表示部28に供給する。これにより、表示部28には、メモリ32に格納された表示用の画像が表示される。表示部28は、LCD(液晶ディスプレイ)等の表示器を有し、D/A変換器13から供給されたアナログ画像信号に応じた画像を表示する。ビデオカメラ100は、撮像部22からA/D変換器23を介してメモリにメモリ32に一時的に蓄積された撮像画像データを、D/A変換器13によりアナログ画像信号に変換して表示部28に逐次転送して表示可能となされている。これにより、ビデオカメラ100の表示部28は、いわゆる電子ビューファインダとして機能し、スルー画像表示を行うことができる。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROMが用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムを含む。システムメモリ52は、例えばRAMを有して構成される。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等が展開される。
システム制御部50は、ビデオカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。すなわち、システム制御部50は、撮像部22の蓄積時間や撮像した画像信号のA/D変換器23への読み出しを制御し、その撮像部22における撮像画像信号の読み出しから記録媒体200への動画データの書き込みまでの一連の動作を制御する。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器13、表示部28等を制御することにより表示制御を行う。
また、システム制御部50には、モード切替スイッチ60、操作部70等から各種の動作指示が入力される。例えばユーザによりモード切替スイッチ60が操作された場合、システム制御部50は、表示部28に表示される映像の種類を順次、切り替えるように制御する。操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作するような場合の場面ごとに適宜機能が割り当てられており、各種機能ボタンとして用いられる。本実施形態の場合、システム制御部50は、ユーザによる操作部70への操作に応じて、例えば、通常撮影表示モードから、階調の過不足を撮影者に通知できる特性比較表示モードへの切り替え等を制御する。その他、操作部70には、例えば、メニューボタン、十字キー、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタンなども割り当てられている。例えば、メニューボタンが押された場合、システム制御部50は、各種の設定可能なメニュー画面を表示部28に表示させる。この場合、ユーザは、表示部28に表示されたメニュー画面と、十字キーに配されている上下左右4方向の方向指示キーやSETボタンを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
さらに、本実施形態において、NDフィルタ機構104が図2(a)に示した構成である場合、システム制御部50は、操作部70からの信号を基に、ターレット部280を回転させることにより、NDフィルタの切り替えを制御する。また、NDフィルタ機構104が図2(b)に示した構成である場合、システム制御部50は、操作部70からの信号を基に、NDフィルタの挿抜等を行うことで、NDフィルタの切り替えを制御する。
システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計による時間の計測を行う計時部である。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電源部30の電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Liイオン電池等の二次電池、ACアダプター等からなり、電源制御部80に接続される。
外部I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200との間の通信、コネクタ112を介して外部表示機器202との間で通信を行うインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するための半導体メモリカードや磁気ディスク等から構成される。コネクタ112には、例えば表示装置等の外部表示機器202が接続される。ビデオカメラ100は、外部I/F18を介し、さらにコネクタ112を介して、画像データを外部表示機器202に送出する。コネクタ112を介して接続された外部表示機器202は、ビデオカメラ100から送出された画像データを受信してその画像データに基づく映像を表示する。
次に、本実施形態のビデオカメラ100の動作について説明する。
図4は、本実施形態のビデオカメラ100において主な処理となるシステム制御部50内の各処理ブロックと、画像処理部24内の各構成と、システム制御部50の各処理ブロックに関連したビデオカメラ100内の各部とを示した図である。
図4に示すように、システム制御部50は、本実施形態に係る主な処理ブロックとして、ND制御部300、露出制御部301、ダイナミックレンジ制御部303、ダイナミックレンジ算出部302、明るさ取得部304を有する。また、画像処理部24は、システム制御部50の処理ブロックと関連する主な構成として、利得制御部241とガンマ回路242とを有している。
ND制御部300は、NDフィルタ機構104が図2(a)の構成である場合、操作部70からの信号を基にターレット部280を回転させ、撮像光学系の光路上へNDフィルタ282〜284の何れか又は貫通穴部281を配置させる制御を行う。また、ND制御部300は、NDフィルタ機構104が図2(b)の構成である場合、操作部70からの信号を基にNDフィルタの挿抜や切り替えを制御する。以下の説明では、図2(a)と図2(b)のNDフィルタ構成を区別せず、また、撮像光学系の光路上へのNDフィルタ配置の有無(挿抜も含む)とNDフィルタの切り替え配置を纏めてNDフィルタの切り替えと表記する。そして、ND制御部300は、NDフィルタの切り替え制御を行う場合、その制御情報を露出制御部301にも出力する。
露出制御部301は、撮像時の露出を制御する。また、露出制御部301は、ND制御部300から制御情報を受け取り、NDフィルタ切り替えによる撮像センサへの入射光量の変化を打ち消す方向に、各種露出パラメータ(例えば、絞り値、露光時間、撮影感度)を制御するための制御量を算出する。そして、露出制御部301は、その制御量を基に決定した露出値の情報を、ダイナミックレンジ制御部303に送る。ただし、露出パラメータの制御では、NDフィルタの切り替えによる光量変化分を打ち消しきれずに、露出変化が生じることがある。
ここで、図5(a)は、NDフィルタ不使用(CLEAR)の場合において、被写体輝度14[Bv]に対して、電子シャッタのシャッタスピード、ゲイン(ISO感度)、絞りを決定するプログラム線図を示している。また、図5(b)は、1/4濃度(光透過率が25%)のNDフィルタを使用した場合において、被写体輝度14[Bv]に対して、シャッタスピード、ゲイン、絞りを決定するプログラム線図を示している。図5(a)に示すように、NDフィルタ不使用(CLEAR)の場合、被写体輝度14[Bv]は、プログラム線図上の露出制御可能な範囲(3[Bv]〜13[Bv])を超えている。一方、図5(b)に示すように、1/4濃度のNDフィルタが使用された場合、被写体輝度14[Bv]は、プログラム線図上の露出制御可能範囲(5[Bv]〜15[Bv])に入ることがわかる。この際、露出制御可能範囲から超えている露出量は輝度変化量+1[ΔBv]に相当し、露出制御部301でNDフィルタの切り替えによる光量変化分を打ち消す方向に露出制御を行った場合、輝度変化量−1[ΔBv]に相当する露出変化が発生する。また、前述したプログラム線図上の露出範囲以外にも露出変化を生じさせる場合がある。例えば、高感度時に生ずるノイズによる画質低下を防ぐための画質効果を狙って、露出目標を変更する場合などが考えられる。このような場合にもNDフィルタの切り替えによる光量変化分を打ち消し切れずに、急激な露出変化、つまり急激な露出の切り替わりが発生することになる。
このため本実施形態において、システム制御部50では、この露出変化量に関する情報が、露出制御部301からダイナミックレンジ算出部302に伝達される。また、明るさ取得部304は撮影画像の被写体の明るさを取得する。被写体の明るさを取得する方法として、本実施形態では撮影画像信号の各画素の輝度値を取得する方法を用いるが、例えば外部露出計などで計測した被写体の明るさの情報を取得するようにしてもよい。明るさ取得部304にて取得された被写体の明るさ情報は、ダイナミックレンジ算出部302に送られる。
ダイナミックレンジ算出部302は、現在のビデオカメラ100に設定するダイナミックレンジの算出とともに、露出制御部301において露出を急激に切り替える露出変更が行われる場合の露出制御に関連したダイナミックレンジの算出をも行う。具体的には、ダイナミックレンジ算出部302は、明るさ取得部304からの明るさ情報と、露出制御部301からの露出変化量の情報とを基に、本実施形態のビデオカメラ100に設定するダイナミックレンジを算出する。特に、本実施形態の場合、ダイナミックレンジ算出部302は、明るさ情報と露出変化量の情報とを基に、露出制御の前後で撮影される画像の明るさに変化が発生するか否かを判定し、その判定結果に応じてダイナミックレンジの算出方法を変更する。ダイナミックレンジの算出手法については後に詳細に説明する。ダイナミックレンジ算出部302にて算出されたダイナミックレンジの情報は、ダイナミックレンジ制御部303に送られる。
ダイナミックレンジ制御部303は、ダイナミックレンジ算出部302にて算出されたダイナミックレンジの情報と、露出制御部301から受け取った露出値とを基に、絞り101と撮像部22と画像処理部24に対する制御値を算出する。すなわちダイナミックレンジ制御部303は、露出と階調変換特性の少なくとも一つを制御することによりダイナミックレンジの制御を行う。この際、ダイナミックレンジ制御部303は、露出と階調変換特性に対し、ダイナミックレンジ算出部302にて算出されたダイナミックレンジを基に、露出制御部301にて決定された露出値の割り振りを行う。すなわちダイナミックレンジ制御部303は、露出制御部301から受け取った露出値について、ダイナミックレンジ算出部302で算出されたダイナミックレンジに制御するべく、露出値の割り振りを行う。例えばダイナミックレンジ制御部303は、撮像センサのダイナミックレンジを高輝度側にシフトさせる場合、露出制御部301からの露出値を基に、撮像センサにおける露出をアンダーにする制御値により、撮像部22での露光時間又は撮影感度を制御する。またこのとき、ダイナミックレンジ制御部303は、画像処理部24の利得制御部241とガンマ回路242を制御する制御値によりガンマ回路242利得率を上昇させるように制御する。一方、ダイナミックレンジ制御部303は、撮像センサのダイナミックレンジを低輝度側にシフトさせる場合、露出制御部301からの露出値を基に、撮像センサにおける露出をオーバーにする制御値により、撮像部22での露光時間又は撮影感度を制御する。またこのとき、ダイナミックレンジ制御部303は、利得制御部241とガンマ回路242を制御する制御値により、ガンマ回路242を利得率の低い非線形変換特性にするよう制御する。このように、システム制御部50は、被写体の明るさに応じて撮像センサのダイナミックレンジをシフトさせつつ露出制御と利得率制御を行うことで階調を制御する。
続いて、図6以降のフローチャートを用いてダイナミックレンジ算出部302におけるダイナミックレンジ算出方法を詳細に説明する。
先ず、図6のフローチャートでは、NDフィルタの切り替えによる光量変化を考慮しない、基本的なダイナミックレンジ算出方法の一例として、撮影画像の輝度信号(明るさ情報)からダイナミックレンジを算出する手法について説明する。なお、図6のフローチャートの処理は、ハードウェア構成により実行されてもよいし、一部がソフトウェア構成で残りがハードウェア構成により実現されてもよい。ソフトウェア構成により処理が実行される場合、図6のフローチャートの処理は、図3の不揮発性メモリ56に格納されているプログラムを、システムメモリ52に展開してシステム制御部50が実行することにより実現される。本実施形態に係るプログラムは、不揮発性メモリ56に予め用意されているが、例えば着脱可能な半導体メモリから読み出されたり、不図示のインターネット等のネットワークからダウンロードされたりして、システムメモリ52にロードされてもよい。また以下の説明では、図6の各処理のステップS400〜ステップS406をS400〜S406と略記する。これらのことは後述する他のフローチャートにおいても同様とする。
ここで、明るさ取得部304は、撮影画像の詳細な輝度情報(明るさ情報)を取得するために、撮影画像を複数の小領域に分割し、それら小領域毎に、ピーク輝度値(以下、ピーク輝度とする。)と平均輝度値(以下、平均輝度とする。)を取得する。図7は、撮影画像を16個の小領域に分割した例を示す。以下の説明において、各小領域には順番に領域番号i(i=1,2,・・・,16)を付与し、また最後の領域番号(又は分割数)をwin_numと表す。なお、小領域毎にピーク輝度が取得され、それら各小領域を更に16分割して平均輝度が取得されてもよい。
ダイナミックレンジ算出部302は、S400の処理として、現在の処理対象となされている小領域の領域番号iが最後の領域番号win_numより小さい番号か否か判定する。ダイナミックレンジ算出部302は、処理対象の小領域の領域番号iが最後の領域番号win_numより小さいと判定(Yes)した場合にはS401に処理を進める。一方、ダイナミックレンジ算出部302は、処理対象の小領域の領域番号iが最後の領域番号win_numになったと判定(No)した場合にはS405に処理を進める。
S401に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、処理対象となっている領域番号iの小領域のピーク輝度と所定の閾値Th1とを比較し、ピーク輝度が閾値Th1を超えたか否かを判定する。そして、ダイナミックレンジ算出部302は、ピーク輝度が閾値Th1を超えたと判定(Yes)した場合にはS402に処理を進め、一方、ピーク輝度が所定の閾値Th1を超えていないと判定(No)した場合にはS404に処理を進める。
S404に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、領域番号iをインクリメントすることで、次の領域番号の小領域を処理対象として、S400に処理を戻す。
S401でピーク輝度が所定の閾値Th1を超えたと判定されてS402に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、領域番号iの小領域の平均輝度と所定の閾値Th2とを比較し、平均輝度が閾値Th2を超えたか否かを判定する。すなわち、S402では、S401でピーク輝度が閾値Th1を超えたと判定された小領域について、平均輝度と閾値Th2との比較が行われる。そして、ダイナミックレンジ算出部302は、平均輝度が閾値Th2を超えたと判定(Yes)した場合にはS403に処理を進め、一方、平均輝度が閾値Th2を超えていないと判定(No)した場合にはS404に処理を進める。
S403に進むと、ダイナミックレンジ算出部302は、ここまでの処理が終わった各小領域の平均輝度を加算した平均輝度Aveを算出する。すなわちダイナミックレンジ算出部302では、S401でピーク輝度が閾値Th1を超えたと判定され、さらにS402で平均輝度が閾値Th2を超えたと判定された小領域に限り加算することで、ダイナミックレンジ算出に用いる平均輝度Aveを算出する。S403の後、ダイナミックレンジ算出部302は、S404に処理を進める。
S400で領域番号iが最後の領域番号win_numになったと判定されて、S405の処理に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、S403で加算された平均輝度Aveを、S403で平均輝度の加算が行われた小領域の数で割り算する。すなわち、このS405の演算では、撮影画像内において高輝度領域を含んでいる全ての小領域の平均輝度値AVEが算出される。S405の後、ダイナミックレンジ算出部302は、S406に処理を進める。
S406に進むと、ダイナミックレンジ算出部302は、S405で算出された平均輝度AVEと、所定の閾値Th3との差分を求め、その差分の大きさに応じたダイナミックレンジの制御値(以下、Dレンジレベルとする。)を決定する。
以上が、NDフィルタの切り替えによる光量変化を考慮しない場合の基本的なダイナミックレンジ算出手法の一例である。
次に、NDフィルタの切り替えによる光量変化を考慮した本実施形態におけるダイナミックレンジの算出例について以下に説明する。
前述したようにNDフィルタの切り替えに起因する光量変化による露出変化、つまり急激な露出の切り替わりが発生する場合、被写体における露出の飛び具合が大きく変化するため、ダイナミックレンジの変更が必要となる。一方で、急激なダイナミックレンジの変更が行われると、露出と階調に急な切り替わりが生じて画質的に不自然な印象を与え、特に動画としての品位を保つことができなくなる虞がある。
ところで、NDフィルタの切り替え時には、前述したターレット部280やNDフィルタの挿抜等により撮像光学系の光路が一時的に遮られるため、撮影画像には一時的に乱れが生ずることになる。ただし、このようなNDフィルタの切り替え時の光路遮断によって画質の乱れが生じたとしても、ユーザは、その画質の乱れがNDフィルタの切り替えにより生じていることを認識しているため、不自然な印象を受けることは少ないと考えられる。
このため、NDフィルタの切り替え時の光路遮断により一時的に画質が乱れている時に、例えばダイナミックレンジの変化による画質の低下が生じていたとしても、ユーザに対して不自然な印象を与えることは略々無いと考えられる。
そこで、本実施形態では、NDフィルタの切り替えに伴って一時的に画質の乱れが生じている間に、ダイナミックレンジを瞬時に変更して、NDフィルタの切り替えの直後に、適切なダイナミックレンジによる良好な画質の画像が得られるようにする。
このようなダイナミックレンジ制御を実現するために、ダイナミックレンジ算出部302は、NDフィルタ切り替えによる光量変更前の段階から、現在のDレンジレベルと、NDフィルタの光量変更直後のDレンジレベルとの両方を算出しておくようにする。
以下、図8のフローチャートを用いて、本実施形態におけるDレンジレベル算出処理について説明する。
図8のS500において、ダイナミックレンジ算出部302は、露出制御部301より取得した露出変化量の情報から、NDフィルタの切り替えによる光量変化(つまり明るさの変化)に起因した急激な露出変更が発生するか否かを判定する。ダイナミックレンジ算出部302は、S500において、NDフィルタ切り替えによる急激な露出変更が発生すると判定(Yes)した場合にはS501に処理を移行させ、一方、露出変更が発生しないと判定(No)した場合には通常制御に処理を進める。通常制御の説明は省略する。
S501に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、NDフィルタ切り替えによる光量変化時に露出制御部301にて算出された露出変化量を取得し、S502に処理を進める。
S502に進むと、ダイナミックレンジ算出部302は、露出制御部301から取得した露出変化量を基に、閾値Th1'、Th2'、Th3'を算出する。閾値Th1'、Th2'、Th3'は、NDフィルタ切り替えによる光量変化後の露出状態を想定してダイナミックレンジを予想するために、現在の露出における前述の閾値Th1、Th2、Th3に対して露出変化量を加味して算出された新たな閾値である。具体的には、閾値Th1'、Th2'、Th3'は、閾値Th1、Th2、Th3と、露出変化量すなわち輝度変化量ΔBv)と、を用いた下記式(1)、式(2)、式(3)により算出される。なお、閾値Th1'、Th2'、Th3'は、その他の経験的な係数や数式によって算出されてもよい。S502の後、ダイナミックレンジ算出部302は、S503に処理を進める。
Th1'=Th1×2^ΔBv 式(1)
Th2'=Th2×2^ΔBv 式(2)
Th3'=Th3×2^ΔBv 式(3)
S503からS506までの処理は、前述した図6のフローチャートのS400からS403までの処理と同様であるため、それらの説明は省略する。S503からS506までの処理により求められる輝度平均Aveは、NDフィルタの切り替えに応じた露出変更前のダイナミックレンジ算出に用いられる平均輝度である。S506の後、ダイナミックレンジ算出部302は、S507に処理を進める。また、S503で領域番号iが最後の領域番号win_numになったと判定(No)された場合、ダイナミックレンジ算出部302は、S511に処理を進める。
S507の処理に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、領域番号iの小領域のピーク輝度とS502で算出した閾値Th1'との比較を行い、領域番号iの小領域のピーク輝度が閾値Th1'を超えたか否かを判定する。そして、ダイナミックレンジ算出部302は、ピーク輝度が閾値Th1'を超えたと判定(Yes)した場合にはS508に処理を進め、一方、閾値Th1'を超えていないと判定(No)した場合にはS510に処理を進める。
S510に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、領域番号iをインクリメントすることで、次の領域番号の小領域を処理対象として、S503に処理を戻す。
S508に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、領域番号iの小領域の平均輝度とS502で算出した閾値Th2'との比較を行い、領域番号iの小領域の平均輝度が閾値Th2'を超えたか否かを判定する。すなわち、S508では、S507でピーク輝度が閾値Th1'を超えた小領域に対して、平均輝度と閾値Th2'との比較が行われる。そして、ダイナミックレンジ算出部302は、平均輝度が閾値Th2'を超えたと判定(Yes)した場合にはS509に処理を進め、一方、平均輝度が閾値Th2'を超えていないと判定(No)した場合にはS510に処理を進める。
S509に進むと、ダイナミックレンジ算出部302は、NDフィルタ切り替えによる光量変化後においてここまでの処理が終わった各小領域の平均輝度値を加算した平均輝度Ave'を算出する。すなわち、ダイナミックレンジ算出部302では、S507でピーク輝度が閾値Th1'を超え、さらにS508で平均輝度が閾値Th2'を超えている小領域に限り加算することで、ダイナミックレンジ算出に用いる平均輝度Ave'を算出する。前述のS507からS509までの処理により求められる輝度平均Ave'は、NDフィルタ切り替えによる光量変化後の露出状態を想定したダイナミックレンジ算出に用いられる平均輝度である。S509の後、ダイナミックレンジ算出部302は、S510に処理を進める。
また、S503で領域番号iが最後の領域番号win_numになったと判定されてS511の処理に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、S506で加算された平均輝度Aveを、S506で平均輝度の加算が行われた小領域の数で割り算する。すなわち、このS511の演算では、撮影画像内において高輝度領域を含んでいる全ての小領域の平均輝度値AVEが算出される。S511の後、ダイナミックレンジ算出部302は、S512に処理を進める。
S512に進むと、ダイナミックレンジ算出部302は、S511で算出された平均輝度AVEと、前述した閾値Th3との差分を求め、その差分の大きさに応じたDレンジレベルを決定する。これらS511とS512により得られたDレンジレベルは、NDフィルタの切り替えに応じた露出変更前の現在のDレンジレベルである。S512の後、ダイナミックレンジ算出部302は、S513に処理を進める。
S513と次のS514の処理は、S502で算出した閾値Th3'を用い、NDフィルタ切り替えによる光量変化後の予想平均輝度値に対して、予想されるDレンジレベルを算出する処理である。
S513において、ダイナミックレンジ算出部302は、S509で加算された平均輝度Ave'を、S509で平均輝度の加算が行われた小領域の数で割り算する。このS513の演算では、撮影画像内において高輝度領域を含んでいる全ての小領域の予想される平均輝度値平均輝度AVE'が算出される。
S513の次のS514において、ダイナミックレンジ算出部302は、S513で算出された平均輝度AVE'と、S502で算出された閾値Th3'との差分を求め、その差分の大きさに応じたDレンジレベルを決定する。これらS513とS514により得られたDレンジレベルが、NDフィルタ切り替えによる光量変化後の露出状態を想定して予測されるDレンジレベルである。S514の後、ダイナミックレンジ算出部302は、図8のフローチャートの処理を終了する。
このように、本実施形態のダイナミックレンジ算出部302は、NDフィルタ切り替えによる光量変化に起因する露出変更が発生する場合には、現在のDレンジレベルとNDフィルタ切り替えによる光量変化の直後のDレンジレベルの二つを同時に算出する。そして、これら二つのDレンジレベルの情報は、ダイナミックレンジ制御部303に送られる。
ダイナミックレンジ制御部303は、NDフィルタの切り替えの開始から完了までのNDフィルタ変更期間内に、それら二つのDレンジレベルを基にダナミックレンジを瞬間的に切り替えるようにして撮像部22と画像処理部24を制御する。これら撮像部22と画像処理部24(利得制御部241とガンマ回路242)に対する制御は、ダナミックレンジが瞬間的に切り替えられることを除き、前述同様であるためその具体的な説明は省略する。
本実施形態によれば、NDフィルタの切り替え時のNDフィルタ変更期間内にダイナミックレンジを瞬間的に切り替えることにより、NDフィルタ切り替えによる光量変化後も最適な画質で直ぐに撮影を再開でき、決定的瞬間を逃すことを防ぐことができる。すなわち、本実施形態によれば、撮影環境の明るさに応じたNDフィルタの設定が自動で出来るとともに、動画において利用できないフレームが生ずるのを極力減らすことが出来る。
また、本実施形態においては、図9(a)と図9(b)に示すフローチャートの処理によりDレンジレベルを算出することも可能である。なお、図9(a)において、S600からS606までの処理は図8のS500からS506までの処理と同様であり、また、S608からS613までの処理は図8のS509からS514までの処理と同様であるためそれらの説明は省略する。ただし、図9(a)の場合、S602において、前述した閾値Th2'とは異なる閾値Th4についても算出する。閾値Th4の算出処理の詳細は後述する。また、図9(a)において、S604およびS605でNoと判定された場合とS606の処理後、ダイナミックレンジ算出部302は、S607に処理を進める。図9(b)は、図9(a)のS607の詳細な処理を示している。
ここで、S600で判定したNDフィルタの切り替えが、NDフィルタの使用状態からNDフィルタ不使用状態への切り替えであった場合、前述したピーク輝度は、NDフィルタの使用状態と不使用状態との間の光透過率の差分に相当する割合だけ増加する。この場合、被写体等の明るさによっては、NDフィルタ不使用に切り替えた後に想定されるピーク輝度が符号量の最大値(例えば8bit信号であれば255)を超えてしまうことがある。ただし、実際には符号量の最大値を超えた信号が観測(出力)されるわけではない。このため、NDフィルタ切り替え前に算出されたDレンジレベルとNDフィルタ切り替え後に算出されるDレンジレベルとでは乖離が生じてしまい、NDフィルタ切り替え直後に最適な画質を実現することができなくなる。
そこで、ダイナミックレンジ算出部302は、S607の処理に進むと、先ずS620の処理として領域番号iの小領域のピーク輝度が符号量の最大値(=飽和信号)になっているか否か、つまりピーク輝度が符号量の最大値を超えてしまうか否かを判定する。そして、ダイナミックレンジ算出部302は、ピーク輝度が符号量の最大値になると判定(Yes)した場合にはS623に処理を進め、一方、ピーク輝度が符号量の最大値にならないと判定(Yes)した場合にはS621に処理を進める。
S621とS622の処理は、前述した図8のS507とS508と同様の処理でありその説明は省略する。ダイナミックレンジ算出部302は、S621とS622においてそれぞれNoと判定した場合には図9(a)のS609に処理を進め、また、S622においてYesと判定した場合には図9(a)のS608に処理を進める。
一方、S623の処理に進んだ場合、ダイナミックレンジ算出部302は、ピーク輝度と前述した閾値th1'との比較を行わず、前述した閾値Th2'とは異なる閾値Th4を用いて平均輝度の評価を行う。閾値Th4は閾値Th2'より大きい値であり、一例として、S602の閾値算出ステップにおいて、理想的な正規分布を仮定して飽和信号が存在しない場合の理想的なピーク輝度と平均輝度とを基に算出することができる。また逆に、閾値Th4は、経験的な分布におけるピーク輝度と平均輝度の関係を基に算出されてもよい。
そして、S623において、ダイナミックレンジ算出部302は、領域番号iの小領域の平均輝度と閾値Th4との比較を行い、平均輝度が閾値Th4を超えたか否かを判定する。ここで、ピーク輝度が符号量の最大値を超える画素を含む小領域の場合、前述したようにピーク輝度が符号量の最大値を超えた信号が出力されるわけではないため、その小領域についての正確な平均輝度は算出することができない。このため、S623の処理では、閾値Th2'より大きい値の閾値Th4を比較に用いることによって、ピーク輝度が符号量の最大値を超える小領域の平均輝度に相当する擬似的な平均輝度に対する評価を行うようにしている。ダイナミックレンジ算出部302は、S623において、平均輝度が閾値Th4を超えたと判定(Yes)した場合には図9(a)のS608に処理を進める。一方、ダイナミックレンジ算出部302は、平均輝度が閾値Th4を超えていないと判定(No)した場合には図9(a)のS609に処理を進める。
このように、ダイナミックレンジ算出部302は、図9(a)と図9(b)の処理を行うことで、ピーク輝度が符号量の最大値を超える小領域が存在する場合でもDレンジレベルを算出することが可能となる。
前述した実施形態では、NDフィルタ切り替えによる光量変化に応じて露出制御を行う例を挙げて説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。
例えば、絞り機構が、十分な分解能を持たず段階的に絞り値を切り替えることしかできない構成であった場合、その絞り機構を用いた露出制御においても、前述同様に瞬間的な露出の変化が発生する。このため、その絞り機構による瞬間的な露出の変化の際に、前述同様のダイナミックレンジ制御を行うことにより、最適な画質で直ぐに撮影を再開でき、決定的瞬間を逃すことを防ぐことができる。
また例えば、撮像素子上のアナログ回路の切り替えにより画像信号の増幅率を段階的に変更するようなデバイスを用いた露出制御においても本発明は同様に有効である。すなわち、撮像素子上のアナログ回路の切り替えにより画像信号の増幅率を段階的に変更した時の瞬間的な露出の変化の際に、前述同様のダイナミックレンジの制御を行うことにより、最適な画質で直ぐに撮影を再開でき、決定的瞬間を逃すことを防ぐことができる。
また例えば、露光時間に関しても、例えば電荷の蓄積を継続するフレーム数を増やす場合において、なだらか露光時間の増減ができず瞬間的に露出が変わってしまう場合がある。このような場合にも本発明は適用可能である。すなわち、露光時間の変更した時の瞬間的な露出の変化の際に、前述同様のダイナミックレンジの制御を行うことにより、最適な画質で直ぐに撮影を再開でき、決定的瞬間を逃すことを防ぐことができる。
なお、これらは一例であり、本発明はこれら特定の例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態(絞り値制御・露光時間制御・撮影感度制御)も本発明に含まれる。また、上述した各露出制御の例は、それぞれ個別に行われる場合だけでなく、一部が適宜組み合わせて用いられてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
上述の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
22:撮像部、24:画像処理部、50:システム制御部、100:デジタルビデオカメラ、101:絞り、104:NDフィルタ機構、241:利得制御部、242:ガンマ回路、300:ND制御部、301:露出制御部、302:ダイナミックレンジ算出部、303:ダイナミックレンジ制御部、304:明るさ取得部

Claims (18)

  1. 被写体を撮像する撮像装置であって、
    前記被写体の明るさ情報を取得する明るさ取得手段と、
    撮像時の露出を制御する露出制御手段と、
    前記明るさ情報に基づいて前記撮像装置に設定するダイナミックレンジを算出する算出手段と、を有し、
    前記算出手段は、現在の撮像装置に設定する第1のダイナミックレンジの算出を行うとともに、前記露出が切り替わる露出変更が行われる際の露出制御に関連して前記撮像装置に設定する第2のダイナミックレンジを算出する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記露出制御手段は、撮影感度の切り替えによる前記露出変更に応じた露出制御、露光時間の切り替えによる前記露出変更に応じた露出制御、絞り値の切り替えによる前記露出変更に応じた露出制御、光透過率の切り替わりによる前記露出変更に応じた露出制御のうち、少なくとも一つの露出制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記光透過率の切り替えは、撮像光学系の光路上に、NDフィルタを少なくとも配置する場合と配置しない場合とを切り替えることにより行われることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記NDフィルタによる光透過率の切り替えは、撮像光学系の光路上に、光透過率の異なる複数のNDフィルタを切り替えて配置することを含むことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記露出制御手段は、前記光透過率の切り替わりによる前記露出変更に応じた露出制御の際には、前記光透過率の切り替わりによる露出の変化を打ち消す方向に、撮影感度を変更する露出制御、露光時間を変更する露出制御、絞り値を変更する露出制御のうち、少なくとも一つの露出制御を行うことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記第1のダイナミックレンジは、前記露出が切り替わる露出変更が生ずる前に前記明るさ情報に応じて算出されるダイナミックレンジであり、
    前記第2のダイナミックレンジは、前記露出が切り替わる露出変更が生じた直後に前記撮像装置に設定するダイナミックレンジであることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記算出手段は、前記露出変更の前後で撮像される画像の明るさに変化が生ずるか否かを判定し、前記判定の結果に応じて、前記第1のダイナミックレンジとともに前記第2のダイナミックレンジを算出する処理に移行するか否かを決定することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記算出手段は、前記第1のダイナミックレンジとともに前記第2のダイナミックレンジを算出する処理に移行した場合、前記露出変更の前後で撮像される画像の明るさに生じる変化量を基に、前記第2のダイナミックレンジを算出する処理を変更することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記算出手段は、前記明るさの変化量を基に算出した閾値と前記明るさ情報との比較により、前記第2のダイナミックレンジを算出するか否かを決定することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記算出手段は、
    所定の第1の閾値を超える前記明るさの情報を基に前記第1のダイナミックレンジを算出し、
    前記第2のダイナミックレンジの算出に用いる前記閾値として、前記第1の閾値と前記明るさの変化量とを基に第2の閾値を算出し、前記第2の閾値を超える前記明るさ情報を基に前記第2のダイナミックレンジを算出することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記算出手段は、前記明るさ情報を基に前記被写体の明るさが飽和しているか否かを判定し、前記飽和していると判定した場合には前記第2の閾値より大きい第3の閾値を、前記第2のダイナミックレンジを算出する際の前記明るさ情報との比較に用いることを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
  12. 前記算出されたダイナミックレンジを基に、前記撮像装置に設定するダイナミックレンジを制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記制御手段は、露出と階調変換特性の少なくとも一つを制御することにより前記ダイナミックレンジの制御を行うことを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. 前記制御手段は、前記算出されたダイナミックレンジを基に、前記露出制御手段にて決定された露出値の割り振りを行って前記撮像装置のダイナミックレンジを制御することを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
  15. 前記制御手段は、
    画像を撮像する撮像センサのダイナミックレンジを高輝度側にシフトさせる場合には、露出をアンダーにするような撮影感度または露光時間の制御と、撮像された画像信号に対する利得率を上昇させるような制御とによって前記撮像装置のダイナミックレンジを制御し、
    画像を撮像する撮像センサのダイナミックレンジを低輝度側にシフトさせる場合には、露出をオーバーにするような前記撮影感度または露光時間の制御と、前記利得率を低くするような制御とによって前記撮像装置のダイナミックレンジを制御することを特徴とする請求項14に記載の撮像装置。
  16. 前記制御手段は、前記露出が切り替わる露出変更によって露出の変化が生じている期間内に、前記撮像装置に設定するダイナミックレンジを、前記第1のダイナミックレンジから前記第2のダイナミックレンジへ変更することを特徴とする請求項12から15の何れか1項に記載の撮像装置。
  17. 被写体を撮像する撮像装置の制御方法であって、
    前記被写体の明るさ情報を取得する明るさ取得工程と、
    撮像時の露出を制御する露出制御工程と、
    前記明るさ情報に基づいて前記撮像装置に設定するダイナミックレンジを算出する算出工程と、を有し、
    前記算出工程では、現在の撮像装置に設定する第1のダイナミックレンジの算出を行うとともに、前記露出が切り替わる露出変更が行われる際の露出制御に関連して前記撮像装置に設定する第2のダイナミックレンジを算出する
    ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  18. 撮像装置が備えるコンピュータを、請求項1から16の何れか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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