JP2018188511A - 粘着組成物及び粘着テープ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、粘着組成物及び粘着テープに関する。
画像表示装置等の前面板として樹脂基材が用いられる。樹脂基材を前面板に用いる場合、耐擦傷性を向上させるためにハードコート層が樹脂基材の表裏面に形成されることがある。該樹脂基材は、ハードコート層の上にさらに積層された透明の粘着剤層を介して偏光板、タッチセンサ及び液晶パネル等の部材に貼り合わせられる。
特許文献1には、光学部材の貼り合わせ等に使用されるアクリル系粘着剤層を有するアクリル系粘着テープが開示されている。特許文献1によれば、アクリル系粘着剤層のゲル分率及び300%引張残留応力を特定の範囲内とし、さらにガラス板及びアクリル板に対する180°引きはがし接着力が特定の値以上である場合、接着性、耐発泡剥がれ性及び段差追従性に優れるアクリル系粘着テープが得られる。
特許文献2には、光学部材に用いられる粘着剤が開示されている。該粘着剤は、所定の(メタ)アクリル系ポリマーを含有することで、透明性が高く、皮脂膨潤度が低い粘着剤層を形成することができる。
粘着組成物が画像表示装置等に用いられる場合、粘着性はもちろんのこと、高温環境下で長時間使用しても黄変等のような着色が起こらず透明性を持続できることが求められる。上記特許文献1及び上記特許文献2においては、ヘイズを測定することで、アクリル系粘着テープ及び粘着剤層の透明性がそれぞれ評価されているが、高温環境下で長時間使用後の透明性については評価されていない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、部材への接着性及び加熱後の透明性に優れた粘着組成物及び粘着テープを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る粘着組成物は、
化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する。
(化学式(I)中、nは0から2の整数を表し、化学式(I)及び化学式(II)中、Rはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。)
化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する。
本発明の第2の観点に係る粘着テープは、
上記本発明の第1の観点に係る粘着組成物を含む。
上記本発明の第1の観点に係る粘着組成物を含む。
本発明によれば、部材への接着性及び加熱後の透明性に優れた粘着組成物及び粘着テープが得られる。
(実施の形態1)
本発明の粘着組成物は、下記の化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する。なお、化学式(I)において、nは0から2の整数を表す。また、化学式(I)及び化学式(II)において、Rはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。好ましくは、化学式(I)及び化学式(II)において、Rは同一で、水素原子又はメチル基である。
本発明の粘着組成物は、下記の化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する。なお、化学式(I)において、nは0から2の整数を表す。また、化学式(I)及び化学式(II)において、Rはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。好ましくは、化学式(I)及び化学式(II)において、Rは同一で、水素原子又はメチル基である。
本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」のいずれか一方又は両方を意味する。化学式(I)で表される(メタ)アクリル化合物の具体例としては、1,3,4,6−テトラキス(アクリロイルオキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(2−アクリロイルオキシエチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(3−アクリロイルオキシプロピル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(メタクリロイルオキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル、及び1,3,4,6−テトラキス(3−メタクリロイルオキシプロピル)グリコールウリルが挙げられる。
化学式(I)で表される(メタ)アクリル化合物は、特開2015−057375号公報又は特開2017−043571号公報記載の方法に準拠して合成することができる。
化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物の具体例としては、3,4−ビス−アクリロイルオキシ−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−アクリロイルオキシ−シクロヘキシルメチルエステル、及び3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルが挙げられる。
例えば、化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物は、以下の反応スキームに基づいて合成することができる。
反応スキームに示すように、化学式(III)で表される3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートと、化学式(IV)で表される(メタ)アクリル酸無水物と、を反応させることにより、化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を合成することができる。なお、化学式(IV)中のR(置換基)は、化学式(II)のRと同義である。
(メタ)アクリル酸無水物は、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物及びアクリル酸メタクリル酸無水物を包含する。なお、アクリル酸メタクリル酸無水物は、例えば、特開昭62−158237号公報に記載の方法に準拠して、合成することができる。具体的には、アクリル酸とメタクリル酸を、無水酢酸と反応させることにより、アクリル酸無水物及びメタクリル酸無水物との混合物として合成される。そして、この混合物から、適宜の分離手段により、アクリル酸メタクリル酸無水物を取り出すことができる。
(メタ)アクリル酸無水物の使用量(仕込み量)は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量(仕込み量)に対して、0.5〜10.0倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
また、この反応の実施においては、反応を促進させるための触媒(イ)と、副反応を抑制するための重合禁止剤(ロ)を使用することが好ましい。また、必要により、反応溶媒(ハ)を適宜使用してもよい。
上記の触媒(イ)としては、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、及びクラウンエーテル等が挙げられる。第四級アンモニウム塩の例としては、テトラブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、テトラデシルアンモニウム、ヘキサデシルトリエチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、トリオクチルメチルアンモニウム、オクチルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、及びフェニルトリメチルアンモニウムのハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)等の塩が挙げられる。
第四級ホスホニウム塩の例としては、テトラブチルホスホニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、テトラデシルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム、トリエチルオクタデシルホスホニウム、トリオクチルエチルホスホニウム、ヘキサデシルトリエチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、及びメチルトリフェニルホスホニウムのハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)等の塩が挙げられる。
クラウンエーテルの例としては、15−クラウン−5、18−クラウン−6、21−クラウン−7、及び24−クラウン−8等が挙げられる。
触媒(イ)として、上述の第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、及びクラウンエーテルを組み合わせて使用してもよい。
触媒(イ)の使用量は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量に対して、0.0001〜10倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
重合禁止剤(ロ)としては、例えば、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、4−メトキシ−1−ナフトール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、フェノチアジン、塩化銅、硫酸銅、及びジブチルジチオカルバミン酸銅等が挙げられる。重合禁止剤(ロ)として、これらを組み合わせて使用してもよい。
重合禁止剤(ロ)の使用量は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量に対して、0.0001〜1.0倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
反応溶媒(ハ)としては、反応を阻害しない限りにおいては特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、及びヘキサメチルリン酸トリアミド等の溶剤が挙げられる。必要に応じて、反応溶媒(ハ)として、これらを組み合わせて、その適量を使用してもよい。
上記の合成を行う際の反応温度は、0〜150℃の範囲に設定することが好ましく、80〜120℃の範囲に設定することがより好ましい。また、反応時間は、設定した反応温度に応じて適宜設定されるが、1〜48時間の範囲に設定することが好ましい。
上記の反応の終了後、得られた反応液(反応混合物)から、例えば、反応溶媒の留去による反応液の濃縮や溶媒抽出法等の分離手段によって、目的物である化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を取り出すことができる。さらに、必要により、水等による洗浄、又は活性炭処理及びシリカゲルクロマトグラフィー等を利用して精製することができる。
本発明の粘着組成物における化学式(I)で表される(メタ)アクリル化合物又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物の少なくとも1種の含有量は、特に限定されず適宜設定される。例えば、粘着組成物における当該(メタ)アクリル化合物の含有量は、粘着組成物全量(100重量%)に対して、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜40重量%、より好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。
本発明の粘着組成物は、アクリル系ポリマーを含有してもよい。本発明の粘着組成物におけるアクリル系ポリマーの含有量は、例えば、粘着組成物全量(100重量%)に対して、50〜99.9重量%、好ましくは50〜99.5重量%、より好ましくは60〜99重量%、さらに好ましくは70〜99重量%である。
本発明の粘着組成物は、例えば、アクリル系ポリマーを成分として含有するアクリル系粘着組成物、アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分の混合物(以下、単に「モノマー混合物」ともいう)又はその部分重合物を成分とするアクリル系粘着組成物である。部分重合物とは、上記モノマー混合物の構成成分のうち1種又は2種以上の成分が部分的に重合している組成物を意味する。上記粘着組成物としては、モノマー混合物又は部分重合物を成分とするアクリル系粘着組成物が好ましい。なお、上記アクリル系粘着組成物は、アクリル系ポリマー、あるいはモノマー混合物又はその部分重合物の他に、必要に応じて、添加剤を含有してもよい。
アクリル系ポリマーは、モノマー単位(単量体単位、モノマー構成単位)としてアクリル系モノマー(アクリル系単量体)を含むポリマー(重合体)である。言い換えると、アクリル系ポリマーは、構成単位としてアクリル系モノマーに由来する構成単位を含むポリマーである。
アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下、単に「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」ともいう)を含むポリマーであることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル((メタ)アクリル酸n−ブチル)、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、及び(メタ)アクリル酸エイコシル等のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に、粘着組成物のガラス板及び樹脂基材等の部材に対する180°引きはがし接着力の観点から、アルキル基の炭素数が1〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。より好ましくは、メタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸ブチル(BA)、及びアクリル酸2−エチルヘキシル(「2−エチルヘキシルアクリレート」ともいう)である。
アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(全モノマー単位)における上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーの全モノマー単位(100重量%)中、好ましくは30〜95重量%、より好ましくは35〜90重量%、さらに好ましくは40〜85重量%である。
アクリル系ポリマーは、モノマー単位として上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの他にも、共重合が可能なモノマー(以下、「共重合性モノマー」ともいう)を含んでいてもよい。なお、共重合性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
上記共重合性モノマーとしては、分子内に水酸基を有するモノマー(以下、「水酸基含有モノマー」ともいう)が好ましい。すなわち、アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、水酸基含有モノマーを含むことが好ましい。アクリル系ポリマーがモノマー単位として水酸基含有モノマーを含むと、部材に対する180°引きはがし接着力を大きくして、接着性を向上させることができる。さらに、高湿環境下で生じる粘着組成物の白化を抑制しやすくなる。
上記水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、及び(メタ)アクリル酸(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに加え、ビニルアルコール及びアリルアルコール等が挙げられる。上記水酸基含有モノマーとしては、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−ヒドロキシエチル(「2−ヒドロキシエチルアクリレート」ともいう)、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(「4−ヒドロキシブチルアクリレート」ともいう)である。なお、水酸基含有モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
アクリル系ポリマーの全モノマー単位における上記水酸基含有モノマーの含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーの全モノマー単位(100重量%)中、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜35重量%、さらに好ましくは3〜30重量%である。
さらに、上記共重合性モノマーとしては、分子内に窒素原子を有するモノマー(以下、「窒素原子含有モノマー」ともいう)が好ましい。すなわち、アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、窒素原子含有モノマーを含むことが好ましい。アクリル系ポリマーがモノマー単位として窒素原子含有モノマーを含んでいると、適度な凝集力が得やすくなる。このため、部材に対する180°引きはがし接着力が大きくなり、接着性が向上する。なお、上記水酸基含有モノマーには、上記窒素原子含有モノマーは含まれないものとする。すなわち、本明細書において、分子内に水酸基及び窒素原子を有するモノマーは、窒素原子含有モノマーに含まれるものとする。
上記窒素原子含有モノマーとしては、例えば、N−ビニル環状アミド、及び(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。なお、窒素原子含有モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
上記N−ビニル環状アミドとしては、例えば、下記の化学式(V)で表されるN−ビニル環状アミドが挙げられる。
化学式(V)において、R1は2価の有機基であり、好ましくは2価の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基である。より好ましくは、R1は2価の飽和炭化水素基で、例えば、炭素数3〜5のアルキレン基である。
上記化学式(V)で表されるN−ビニル環状アミドとしては、例えば、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−モルホリノン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−1,3−オキサジン−2−オン、及びN−ビニル−3,5−モルホリンジオン等が挙げられる。
上記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。N−アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、及びN−オクチルアクリルアミド等が挙げられる。さらに、N−アルキル(メタ)アクリルアミドには、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、及びジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのようなアミノ基を有する(メタ)アクリルアミドも含まれる。N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(n−ブチル)(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ジ(t−ブチル)(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリルアミド類には、例えば、各種のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドも含まれる。N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(1−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、及びN−メチル−N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
また、(メタ)アクリルアミド類には、例えば、各種のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドも含まれる。N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、及びN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
また、N−ビニル環状アミド及び(メタ)アクリルアミド類以外の窒素原子含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、及び(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等のアミノ基含有モノマー、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピラジン、N−ビニルモルホリン、N−ビニルピラゾール、ビニルピリジン、ビニルピリミジン、ビニルオキサゾール、ビニルイソオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルイソチアゾール、ビニルピリダジン、(メタ)アクリロイルピロリドン、(メタ)アクリロイルピロリジン、(メタ)アクリロイルピペリジン、及びN−メチルビニルピロリドン等の複素環含有モノマー、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、及びN−フェニルマレイミド等のマレイミド系モノマー、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド、及びN−シクロヘキシルイタコンイミド等のイタコンイミド系モノマー、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、及びN−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマー等のイミド基含有モノマー、並びに2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー等が挙げられる。
アクリル系ポリマーの全モノマー単位における上記窒素原子含有モノマーの含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーの全モノマー単位(100重量%)中、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは3〜27重量%、さらに好ましくは5〜24重量%である。上記窒素原子含有モノマーの含有量が1重量%以上であると、適度な凝集力を得やすくなり、接着性が向上する。
アクリル系ポリマーにおける共重合性モノマーとしては、上記の水酸基含有モノマー及び窒素原子含有モノマーの他に、例えば、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル(例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、及び(メタ)アクリル酸4−エトキシブチル等)、エポキシ基含有モノマー(例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル及び(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等)、スルホン酸基含有モノマー(例えば、ビニルスルホン酸ナトリウム等)、リン酸基含有モノマー、脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、及び(メタ)アクリル酸イソボルニル等)、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、及び(メタ)アクリル酸ベンジル等)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等)、芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン及びビニルトルエン等)、オレフィン類又はジエン類(例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、及びイソブチレン等)、ビニルエーテル類(例えば、ビニルアルキルエーテル等)、並びに塩化ビニル等が挙げられる。
さらに、アクリル系ポリマーにおける共重合性モノマーとしては、多官能性モノマーが挙げられる。多官能性モノマーは、架橋成分として作用する。多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、及びウレタンアクリレート等が挙げられる。また、アクリル系ポリマーにおける多官能性モノマーとしては、上述の化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物が挙げられる。なお、多官能性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
アクリル系ポリマーの全モノマー単位における多官能性モノマーの含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーの全モノマー単位(100重量%)中、好ましくは0〜0.5重量%、より好ましくは0〜0.35重量%、さらに好ましくは0〜0.2重量%である。多官能性モノマーの含有量が0.5重量%以下であると、粘着剤層が適度な凝集力を有し、粘着性が向上しやすい。なお、架橋剤を使用する場合には多官能性モノマーを使用しなくてもよいが、架橋剤を使用しない場合の多官能性モノマーの含有量は、好ましくは0.001〜0.5重量%、より好ましくは0.001〜0.35重量%、さらに好ましくは0.002〜0.2重量%である。
上記アクリル系ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、モノマー単位として上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(好ましくは、アルキル基の炭素数が1〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステル)、上記水酸基含有モノマー(好ましくは、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル)及び上記窒素原子含有モノマー(好ましくは、N−ビニル環状アミド及び(メタ)アクリルアミド類からなる群より選択される少なくとも1つのモノマー)を含むアクリル系ポリマーが挙げられる。
上記アクリル系ポリマーは、モノマー単位を公知の重合方法で重合することにより、得ることができる。重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、及び活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)等が挙げられる。粘着組成物の透明性、耐水性及びコスト等の観点から、溶液重合方法及び活性エネルギー線重合方法が好ましく、活性エネルギー線重合方法がより好ましい。
活性エネルギー線重合に際して照射される活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線及び電子線等の電離性放射線又は紫外線が挙げられ、特に紫外線が好ましい。また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間及び照射方法等の条件は特に限定されず、光重合開始剤を活性化させて、重合反応を生じさせることができればよい。
アクリル系ポリマーの重合に際しては、各種の一般的な溶剤が用いられてもよい。溶剤としては、例えば、酢酸エチル及び酢酸n−ブチル等のエステル類、トルエン及びベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン及びn−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等のケトン類等の有機溶剤が挙げられる。なお、溶剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
また、アクリル系ポリマーの重合に際しては、重合反応の種類に応じて、熱重合開始剤又は光重合開始剤等の重合開始剤が用いられてもよい。なお、重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤及びチオキサントン系光重合開始剤等が挙げられる。なお、光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、及びアニソールメチルエーテル等が挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、及び4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノン等が挙げられる。α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、及び1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン等が挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライド等が挙げられる。
光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシム等が挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン等が挙げられる。ベンジル系光重合開始剤としては、例えば、ベンジル等が挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、及びα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、及びドデシルチオキサントン等が挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマーの全モノマー単位100重量部に対して、好ましくは0.001〜1重量部、より好ましくは0.01〜0.50重量部である。
なお、上記光重合開始剤に加え、連鎖移動剤としてチオール化合物を併用することも可能である。チオール化合物を併用することにより、活性エネルギー線照射後の重合過程において、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、本発明の粘着組成物の感度を高めることができる。チオール化合物としては、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、及びジペンタエリスリトールポリ(β−チオプロピオネート)等のポリオールとメルカプト有機酸とのエステル化反応によって得られるチオール化合物、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、及び1,10−デカンジチオール等のアルキルポリチオール化合物、1,3,4,6−テトラキス(メルカプトメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(2−メルカプトエチル)グリコールウリル、及び1,3,4,6−テトラキス(3−メルカプトプロピル)グリコールウリル等のメルカプトアルキルグリコールウリル化合物、末端チオール基含有ポリエーテル、末端チオール基含有ポリチオエーテル、エポキシ化合物と硫化水素との反応によって得られるチオール化合物、並びにポリチオール化合物とエポキシ化合物との反応によって得られる末端チオール基を有するチオール化合物等が挙げられる。
また、熱重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、アゾ系重合開始剤(例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸等)、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエート等)、及びレドックス系重合開始剤等が挙げられる。
熱重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、アゾ系重合開始剤の場合、アクリル系ポリマーの全モノマー単位100重量部に対して、好ましくは0.05〜0.5重量部、より好ましくは0.1〜0.3重量部である。
本発明の粘着組成物には、必要に応じて、架橋剤、架橋促進剤、シランカップリング剤、粘着付与樹脂(ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、及び油溶性フェノール等)、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料又は染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、及び帯電防止剤等の公知の添加剤が本発明の効果を損なわない範囲で含まれていてもよい。なお。このような添加剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤及び過酸化物系架橋剤の他、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤及びアミン系架橋剤等が挙げられる。架橋剤を用いることにより、アクリル系ポリマーを架橋して、ゲル分率をコントロールしやすくなるので、耐発泡剥がれ性の向上が期待される。なお、架橋剤としては、耐発泡剥がれ性向上の点で、イソシアネート系架橋剤及びエポキシ系架橋剤が好ましく、イソシアネート系架橋剤がより好ましい。なお、架橋剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
イソシアネート系架橋剤(多官能イソシアネート化合物)としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、及び水素添加キシレンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、及びキシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類等が挙げられる。また、イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン工業社製)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物(商品名「コロネートHL」、日本ポリウレタン工業社製)、及びトリメチロールプロパン/キシリレンジイソシアネート付加物(商品名「タケネートD−110N」、三井化学社製)等の市販品が挙げられる。
エポキシ系架橋剤(多官能エポキシ化合物)としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、及びビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂等が挙げられる。また、市販品としては、例えば、商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
本発明の粘着組成物における架橋剤の含有量としては、特に限定されないが、アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.01〜5重量部である。架橋剤の含有量が0.001重量部以上であると、耐発泡剥がれ性が向上しやすくなる。一方、架橋剤の含有量が10重量部以下であると、粘着剤層が適度な柔軟性を有し、粘着力が向上しやすくなる。
本発明の粘着組成物は、シランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤を含有することにより、ガラスに対する接着性、特に、高温高湿でのガラスに対する接着信頼性が高まる。シランカップリング剤としては、特に限定されず、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−アミノプロピルトリメトキシシラン等が使用できるが、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。市販品のシランカップリング剤としては、例えば、商品名「KBM−403」(信越化学工業社製)等が挙げられる。なお、シランカップリング剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
本発明の粘着組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、特に限定されないが、ガラスに対する接着信頼性の観点から、アクリル系ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01〜1重量部、より好ましくは0.03〜0.5重量部である。
本発明の粘着組成物の製造方法は、特に限定されない。例えば、アクリル系ポリマーを形成するモノマー混合物又は部分重合物に、上述の化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物と、必要に応じて添加剤等を加え、混合することで製造することができる。
本発明の粘着組成物は、例えば粘着剤であって、「粘着剤を形成するための組成物」の意味を含む。粘着剤は、いずれの形態を有していてもよく、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)、及び活性エネルギー線硬化型粘着剤等が挙げられる。
下記実施例に示すように、本発明の粘着組成物は、部材への接着性及び加熱後の透明性に優れる。したがって、画像表示装置等の光学部材への利用に好適である。
(実施の形態2)
本発明の粘着テープは、上述の粘着組成物を含む。好ましくは、該粘着テープは、粘着剤層を備え、粘着剤層に粘着組成物を含む。
本発明の粘着テープは、上述の粘着組成物を含む。好ましくは、該粘着テープは、粘着剤層を備え、粘着剤層に粘着組成物を含む。
上記の粘着剤層は、例えば、粘着組成物を基材又はセパレータ上に塗布し、必要に応じて、乾燥及び硬化させることで形成される。粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、好ましくは50〜600μm、より好ましくは75〜500μmである。粘着組成物は、公知のコーティング法で塗布できる。例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター及びダイレクトコーター等のコーターが塗布に用いられてもよい。
粘着組成物を塗布する基材は、特に限定されない。例えば、基材としては、プラスチックフィルム、反射防止フィルム、偏光板、及び位相差板等の各種光学フィルムが挙げられる。プラスチックフィルムの素材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、及び環状オレフィン系ポリマー等が挙げられる。なお、これらのプラスチック材料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。また、基材とは、粘着テープを被着体に貼付する際には、粘着剤層とともに被着体に貼付される部分である。なお、粘着テープの使用時に剥離されるセパレータは基材には含まない。
基材は、透明であることが好ましい。JIS K7361−1に準じる基材の可視光波長領域における全光線透過率は、特に限定されないが、好ましくは85%以上、より好ましくは88%以上である。また、JIS K7136に準じる基材のヘイズは、特に限定されないが、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1.0%以下である。このような透明な基材としては、例えば、PETフィルム及び無配向フィルム等が挙げられる。
基材の厚みは、特に限定されないが、例えば、12〜500μmが好ましい。なお、基材は単層及び複層のいずれの形態でもよい。また、基材の表面には、例えば、コロナ放電処理及びプラズマ処理等の物理的処理、並びに下塗り処理等の化学的処理等の表面処理が適宜施されていてもよい。
本発明の粘着テープは、両面がともに粘着剤層表面となっている両面粘着テープであってもよいし、テープの片面のみが粘着剤層表面となっている片面粘着テープであってもよい。2つの部材同士を貼り合わせる観点からは、両面粘着テープであることが好ましい。なお、粘着テープには、シート状の粘着シートも含まれる。
本発明の粘着テープは、使用時までは粘着面にセパレータが設けられていてもよい。なお、本発明の粘着テープが両面粘着テープである場合、各粘着面は、2枚のセパレータによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっているセパレータ1枚により、ロール状に巻回される形態で保護されていてもよい。セパレータは粘着剤層の保護材として用いられ、被着体に貼付する際に剥がされる。また、粘着テープが基材レス粘着シートの場合、セパレータは粘着剤層の支持体としての役割も担う。なお、セパレータは必ずしも設けられなくてもよい。
セパレータとしては、公知の剥離紙等を使用でき、特に限定されない。例えば、剥離処理層を有する基材、フッ素ポリマーからなる低接着性基材及び無極性ポリマーからなる低接着性基材等が挙げられる。剥離処理層を有する基材としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系及び硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルム又は紙等が挙げられる。フッ素ポリマーからなる低接着性基材におけるフッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、及びクロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等が挙げられる。また、無極性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等が挙げられる。なお、セパレータは公知の方法により形成することができる。セパレータの厚さは特に限定されない。
本発明の粘着テープは、公知の製造方法で製造される。例えば、粘着テープが基材レス粘着テープである場合には、セパレータ上に上記の方法により上述の粘着剤層を形成することにより得られる。また、粘着テープが基材付き粘着テープである場合には、上述の粘着剤層を基材の表面に直接形成してもよいし、セパレータ上に粘着剤層を形成した後、基材に貼り合わせることにより、基材上に粘着剤層を設けてもよい。
本発明の粘着テープは、好ましくはガラス被着体又はプラスチック被着体の貼り合わせに有用である。なお、プラスチック被着体は、表面にインジウムとすずの酸化物の層を有する光学フィルムであってもよい。
本発明の粘着テープは、電子機器、特には携帯電子機器の製造に好ましく用いられる。電子機器としては、例えば、携帯電話、PHS、スマートフォン、タブレット型コンピューター、モバイルコンピューター、携帯情報端末(PDA)、電子手帳、携帯型テレビ及び携帯型ラジオ等の携帯型放送受信機、携帯型ゲーム機、ポータブルオーディオプレーヤー、ポータブルDVDプレーヤー、デジタルカメラ等のカメラ、並びにカムコーダ型のビデオカメラ等が挙げられる。
本発明の粘着テープは、例えば、電子機器を構成する部材やモジュール同士の貼り付け、又は電子機器を構成する部材及びモジュールの筐体への固定等に好ましく用いられる。より具体的な用途としては、カバーガラス又はレンズとタッチパネル又はタッチセンサとの貼り合わせ、カバーガラス又はレンズの筐体への固定、ディスプレイパネルの筐体への固定、シート状キーボード又はタッチパネル等の入力装置の筐体への固定、保護パネルと筐体との貼り合わせ、筐体同士の貼り合わせ、筐体と装飾用シートとの貼り合わせ、電子機器を構成する各種部材及びモジュールの固定又は貼り合わせ等が挙げられる。
本発明の粘着テープは、好ましくは光学用である。より具体的には、該粘着テープは、光学部材を貼り合わせる用途及び光学部材が用いられた製品の製造用途等に用いられる。光学部材とは、光学的特性(例えば、偏光性、光屈折性、光散乱性、光反射性、光透過性、光吸収性、光回折性、旋光性及び視認性等)を有する部材をいう。上記光学部材としては、光学的特性を有する部材であれば特に限定されないが、例えば、表示装置、入力装置等の機器を構成する部材又はこれらの機器に用いられる部材が挙げられる。例えば、光学部材は、偏光板、波長板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、透明導電フィルム、意匠フィルム、装飾フィルム、表面保護板、プリズム、レンズ、カラーフィルター及び透明基板、さらにはこれらが積層されている部材等が挙げられる。なお、上記の「板」及び「フィルム」は、それぞれ板状、フィルム状、シート状等の形態を含み、例えば、「偏光フィルム」は、「偏光板」、「偏光シート」を含む。
本発明の粘着テープは、上記粘着組成物を含むため、部材への接着性及び加熱後の透明性に優れる。このため、該粘着テープの用途としては、光学部材の貼り合わせが好ましい。
なお、本発明の粘着テープは、基材を有しない、基材レスタイプの粘着テープであってもよい。また、本発明の粘着テープは、上記の粘着剤層の他に、他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば、他の粘着剤層、中間層及び下塗り層等が挙げられる。なお、上記粘着テープは、他の層を2層以上有していてもよい。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用した原料は、以下のとおりである。
(1)(メタ)アクリル化合物
・1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(nが1であり、全てのRがメチル基である場合の化学式(I)参照、「A−1」と表記する。)
・3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(全てのRがメチル基である場合の化学式(II)参照、「A−2」と表記する。)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「A−DPH」、新中村化学工業社製、「A−3」と表記する。)
(2)(メタ)アクリル酸アルキルエステル
・2−エチルヘキシルアクリレート(試薬、和光純薬工業社製、「2EHA」と表記する。)
(3)共重合性モノマー
・2−ヒドロキシエチルアクリレート(試薬、和光純薬工業社製、「2HEA」と表記する。)
・4−ヒドロキシブチルアクリレート(試薬、東京化成工業社製、「HBA」と表記する。)
・N−ビニル−2−ピロリドン(試薬、東京化成工業社製、「NVP」と表記する。)
(4)光重合開始剤
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名「イルガキュア184」、BASF社製、「C−1」と表記する。)
・2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」、BASF社製、「C−2」と表記する。)
(1)(メタ)アクリル化合物
・1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(nが1であり、全てのRがメチル基である場合の化学式(I)参照、「A−1」と表記する。)
・3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(全てのRがメチル基である場合の化学式(II)参照、「A−2」と表記する。)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「A−DPH」、新中村化学工業社製、「A−3」と表記する。)
(2)(メタ)アクリル酸アルキルエステル
・2−エチルヘキシルアクリレート(試薬、和光純薬工業社製、「2EHA」と表記する。)
(3)共重合性モノマー
・2−ヒドロキシエチルアクリレート(試薬、和光純薬工業社製、「2HEA」と表記する。)
・4−ヒドロキシブチルアクリレート(試薬、東京化成工業社製、「HBA」と表記する。)
・N−ビニル−2−ピロリドン(試薬、東京化成工業社製、「NVP」と表記する。)
(4)光重合開始剤
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名「イルガキュア184」、BASF社製、「C−1」と表記する。)
・2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」、BASF社製、「C−2」と表記する。)
なお、1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリルは、特開2015−057375号公報に記載された方法に準拠して合成し用いた。
3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルは、次のように合成して用いた。
容量100mlのナスフラスコに、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート2.52g(10.0mmol)、メタクリル酸無水物3.70g(24.0mmol)、モノベンジルトリメチルアンモニウムクロライド0.93g(0.5mmol)及び4−メトキシフェノール12.4mg(0.1mmol)を仕込み、100℃にて24時間撹拌した。続いて、反応液を濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1(v/v))により処理し、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルを4.54g得た(収率81.0%)。
容量100mlのナスフラスコに、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート2.52g(10.0mmol)、メタクリル酸無水物3.70g(24.0mmol)、モノベンジルトリメチルアンモニウムクロライド0.93g(0.5mmol)及び4−メトキシフェノール12.4mg(0.1mmol)を仕込み、100℃にて24時間撹拌した。続いて、反応液を濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1(v/v))により処理し、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルを4.54g得た(収率81.0%)。
実施例及び比較例において行った評価試験は、以下のとおりである。
(1)180°引きはがし接着力の評価
粘着テープから、100mm×20mmのカット片を作製した。カット片から一方のセパレータを剥離して、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼付(裏打ち)した。次に、他方のセパレータを剥離して、ローラー圧2kg/1往復の加圧条件にて、ガラス板に圧着した。
続いて、23℃/50%RHの環境下にて30分間放置した後、引張試験機を用い、JIS Z0237に準拠して、23℃/50%RHの環境下、引張速度300mm(分速)/剥離角度180°の条件にて、ガラス板から塗布層を引きはがし、180°引きはがし接着力(N/20mm)を測定した。
(1)180°引きはがし接着力の評価
粘着テープから、100mm×20mmのカット片を作製した。カット片から一方のセパレータを剥離して、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼付(裏打ち)した。次に、他方のセパレータを剥離して、ローラー圧2kg/1往復の加圧条件にて、ガラス板に圧着した。
続いて、23℃/50%RHの環境下にて30分間放置した後、引張試験機を用い、JIS Z0237に準拠して、23℃/50%RHの環境下、引張速度300mm(分速)/剥離角度180°の条件にて、ガラス板から塗布層を引きはがし、180°引きはがし接着力(N/20mm)を測定した。
(2)耐熱着色(耐熱黄変性)の評価
粘着テープから、50mm×50mmのカット片を作製し、波長400nmの光の透過率を測定した。続いて、カット片を100℃の乾燥機内にて1000時間放置(加熱)した後、先と同様に、波長400nmの光の透過率を測定した。
得られた測定値から、加熱前における波長400nmの光の透過率に対する、加熱後における同透過率の比率(透過率の減少率)を算出し、耐熱黄変性の指標とした(次式参照)。
透過率の減少率(%)= 加熱後の透過率/加熱前の透過率 × 100
粘着テープから、50mm×50mmのカット片を作製し、波長400nmの光の透過率を測定した。続いて、カット片を100℃の乾燥機内にて1000時間放置(加熱)した後、先と同様に、波長400nmの光の透過率を測定した。
得られた測定値から、加熱前における波長400nmの光の透過率に対する、加熱後における同透過率の比率(透過率の減少率)を算出し、耐熱黄変性の指標とした(次式参照)。
透過率の減少率(%)= 加熱後の透過率/加熱前の透過率 × 100
〔実施例1〕
<粘着組成物の調製>
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)を65重量部と、共重合性モノマーとして、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)を15重量部と、光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(C−1)を0.05重量部と、同じく、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(C−2)を0.05重量部とを、フラスコに投入し混合した。
続いて、窒素雰囲気下にて紫外線を照射し、部分的に重合反応が進行したアクリル混合物(アクリル系ポリマー)を調製した。
<粘着組成物の調製>
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)を65重量部と、共重合性モノマーとして、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)を15重量部と、光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(C−1)を0.05重量部と、同じく、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(C−2)を0.05重量部とを、フラスコに投入し混合した。
続いて、窒素雰囲気下にて紫外線を照射し、部分的に重合反応が進行したアクリル混合物(アクリル系ポリマー)を調製した。
得られたアクリル混合物80.1重量部に、共重合性モノマーとして2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)を3重量部と、同じく、4−ヒドロキシブチルアクリレート(HBA)を16重量部と、(メタ)アクリル化合物として、1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)を1重量部とを添加した後、均一に混合して粘着組成物を調製した。
<粘着テープの作製>
得られた粘着組成物を、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルムの処理面に塗布し、厚み100μmの塗布層(粘着剤層)を形成した。
続いて、塗布層の表面に、先と同様のシリコーンで剥離処理したポリエステルフィルムを、該フィルムの処理面が塗布層に接するように貼付し、ケミカルライトランプで1800mJ/cm2の光を照射し、粘着テープを作製した。
なお、塗布層の両面を被覆したポリエステルフィルムは、セパレータ(剥離ライナー)として機能する。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
得られた粘着組成物を、片面をシリコーンで剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルムの処理面に塗布し、厚み100μmの塗布層(粘着剤層)を形成した。
続いて、塗布層の表面に、先と同様のシリコーンで剥離処理したポリエステルフィルムを、該フィルムの処理面が塗布層に接するように貼付し、ケミカルライトランプで1800mJ/cm2の光を照射し、粘着テープを作製した。
なお、塗布層の両面を被覆したポリエステルフィルムは、セパレータ(剥離ライナー)として機能する。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔実施例2〕
1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)に代えて、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(A−2)を用いた以外は(表1参照)、実施例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)に代えて、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(A−2)を用いた以外は(表1参照)、実施例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔実施例3〕
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の使用量を65重量部から61重量部に代えて、1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)の使用量を1重量部から5重量部に代えた以外は(表1参照)、実施例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の使用量を65重量部から61重量部に代えて、1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)の使用量を1重量部から5重量部に代えた以外は(表1参照)、実施例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔実施例4〕
1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)に代えて、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(A−2)を用いた以外は(表1参照)、実施例3と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)に代えて、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(A−2)を用いた以外は(表1参照)、実施例3と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔比較例1〕
1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)に代えて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(A−3)を用いた以外は(表1参照)、実施例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(A−1)に代えて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(A−3)を用いた以外は(表1参照)、実施例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
〔比較例2〕
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の使用量を65重量部から61重量部に代え、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(A−3)の使用量を1重量部から5重量部に代えた以外は、(表1参照)、比較例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の使用量を65重量部から61重量部に代え、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(A−3)の使用量を1重量部から5重量部に代えた以外は、(表1参照)、比較例1と同様にして、粘着組成物を調製し、これを用いて粘着テープを作製した。
この粘着テープについて、評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
(結果)
評価試験の結果として、実施例1〜4及び比較例1、2の接着力及び耐熱黄変性を表1に示す。接着力に関しては、実施例1〜4はいずれも15N/20mm以上であったが、比較例1、2は10N/20mm以下であった。実施例1〜4の耐熱黄変性は、いずれも90%以上であった。比較例1の耐熱黄変性は90%以上であったものの、比較例2の耐熱黄変性は90%未満であった。
評価試験の結果として、実施例1〜4及び比較例1、2の接着力及び耐熱黄変性を表1に示す。接着力に関しては、実施例1〜4はいずれも15N/20mm以上であったが、比較例1、2は10N/20mm以下であった。実施例1〜4の耐熱黄変性は、いずれも90%以上であった。比較例1の耐熱黄変性は90%以上であったものの、比較例2の耐熱黄変性は90%未満であった。
Claims (2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017090035A JP2018188511A (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | 粘着組成物及び粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017090035A JP2018188511A (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | 粘着組成物及び粘着テープ |
Publications (1)
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JP2018188511A true JP2018188511A (ja) | 2018-11-29 |
Family
ID=64478057
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JP2017090035A Pending JP2018188511A (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | 粘着組成物及び粘着テープ |
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JP (1) | JP2018188511A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020241728A1 (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-03 | 積水化学工業株式会社 | 接着剤組成物、光学部品、電子部品、及び、電子モジュール |
-
2017
- 2017-04-28 JP JP2017090035A patent/JP2018188511A/ja active Pending
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WO2020241728A1 (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-03 | 積水化学工業株式会社 | 接着剤組成物、光学部品、電子部品、及び、電子モジュール |
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