JP2018188198A - 包装箱およびそのブランク - Google Patents
包装箱およびそのブランク Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018188198A JP2018188198A JP2017092833A JP2017092833A JP2018188198A JP 2018188198 A JP2018188198 A JP 2018188198A JP 2017092833 A JP2017092833 A JP 2017092833A JP 2017092833 A JP2017092833 A JP 2017092833A JP 2018188198 A JP2018188198 A JP 2018188198A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate portion
- flap
- top plate
- bottom plate
- outer top
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cartons (AREA)
Abstract
【課題】 ケーキ等の型崩れを防ぎ組立に接着剤等を必要とせず、持運び時に密閉状態を維持し容易に開封できる包装箱を実現する。【解決手段】 該包装箱は底板部10と、底板部10の前方で折曲げた前板部20と、底板部10の後方で折曲げた後板部30と、底板部10の右方で折曲げた右側板部50と、底板部10の左方で折曲げた左側板部60と、前板部20の底板部10側で連結された右前方フラップ51及び左前方フラップ61と、後板部30の底板部10側で連結された右後方フラップ52及び左後方フラップ62と、底板部10と相対して形成された開口部10sを塞ぐ内天板部42と、内天板部42を覆う外天板部41と、後板部30と内天板部42との境界に形成された外天板係止スリット421と、それに係止する外天板係止舌片411と、外天板部41の把手切り込み線412a、bで規定された把手部412を備える構成とした。【選択図】図1
Description
本発明はケーキ等を包装するための包装箱およびそのブランクに関するものである。
ケーキ等を包装(収容)する包装箱は、4つの側板、天板部および底板部の6面を有する略直方体のものが一般的である。こうした包装箱はブランクを所定の折り目線に従って折るとともに、所定の部位(糊代)を接着し、あるいはホッチキスで綴じるなどして形成される。
例えば特許文献1が開示する包装箱は、左側面板2、右側面板4、天面板3、底面板1を糊代5で接続し断面略長方形の筒状体(筒状体の前後は開口部となる)とした箱本体の内部にケーキを収容するものである。この包装箱は、開口部からケーキを載置したトレーを内部にスライドさせるようにして収容するものである。
この包装箱は、ケーキを収容したのち、フラップ8およびフラップ10を折曲げ、さらにフラップ7とフラップ9とを折曲げ重ねたうえで、フラップ9の差し込み舌片11をフラップ7の止着部12に係止することで包装を完了し、さらに持ち運びのために、天面板3に打ち抜き等で形成された提げ手部を折曲げて提げ手部(持ち手)とすることができる。
しかしこの包装箱はケーキを箱本体の開口部からスライドさせて収容しなければならず、収容時にケーキが開口部に触れて型崩れしないように注意しなければならない。もちろん消費者がケーキを保管等するため包装箱に再収容する際にも型崩れに注意しなければならない。またこの包装箱は、糊代への接着剤塗布で組立のコストが増えるとともに、打ち抜き等で天面板3に形成された提げ手部13を折り曲げた際に形成される提げ手部孔を塞ぐための遮蔽部材(フィルムなど)やその貼着もコスト上昇の要因となる。しかも消費者はこの包装箱を廃棄するとき、糊代や遮蔽部材を剥がさなければならず煩わしい。さらに包装箱は、包装を解くとき、係止したフラップ9の差し込み舌片11とフラップ7の止着部12との係止を解かなければならない。
特許文献2が開示する包装箱は天板25を蓋として、ケーキ等を有底箱体の上部開口から収容する(取り出す)ものである。ここで有底箱体は、後側壁23に連接した底板21および天板25、後側壁23の左右に連接した左右側壁24を折曲げて形成され、後側壁23と相対する壁面は前フラップ33および前側壁22を重ねて形成するようになっている。したがって底板21にケーキ等を載置したのち、包装箱の組立てと同時にケーキ等を包装することができ、あるいは有底箱体を形成したのちに底板21にケーキ等を載置することもできる。さらにケーキ収容後に天板25の閉止片6を前側壁22の閉止用切目53に係止することで有底箱体の上部開口を塞ぐことで、包装後の良好な密閉状態を実現することができる。したがって包装を解くときには、互いに係止した天板25の閉止片6と前側壁22の閉止用切目53との係止を解かなければならない。
ところでこの包装箱は、持ち運びのための提げ手部(持ち手)を備えていない。そこで天板25に特許文献1が開示する提げ手部を形成すると、特許文献1の包装箱と同様に提げ手部孔を塞ぐ遮蔽部材(フィルムなど)の貼着が必要となり、コストも上昇する。くわえてケーキ等の荷重は、底板21から前側壁22と後側壁23を介し天板25に掛って、天板25を変形させ、天板25と左右側壁24との間に隙間を生じ、包装箱の密閉状態を維持することができない。もちろん消費者は包装箱を廃棄するとき、遮蔽部材を剥がさなければならず煩わしい。
そこで本発明は、収容時におけるケーキ等の型崩れをふせぐことができ、組み立てに接着剤塗布などを必要とせず、遮蔽部材などを必要とせず、持ち手を持ったときに天板部と側板との間に隙間を生じることがなく良好な密閉状態を維持することができ、廃棄する際に貼着部等を剥がす必要がなく、好ましくは、フラップの舌部と係止部との係止を解きほぐすことなく容易に包装を解くことができる、包装箱を実現すること、および該包装箱を形成するためのブランクを提供することを課題とした。
上記課題を解決するため本発明に係る包装箱は、底板部と、底板部の前方に連接して底板部に対し折曲げられる前板部と、底板部の後方に連接して前板部と同方向に折曲げられる後板部と、底板部の右方に連接して前板部と同方向に折曲げられる右側板部と、底板部の左方に連接して前板部と同方向に折曲げられる左側板部と、右側板部の前方に連接して右側板部に対し折曲げられて前板部の底板部側に位置づけられる右前方フラップと、左側板部の前方に連接して左側板部に対し折曲げられて前板部の底板部側に位置づけられる左前方フラップと、折曲げられた右前方フラップと左前方フラップとを連結するための前方フラップ連結部と、右側板部の後方に連接して右側板部に対し折曲げられて後板部の底板部側に位置づけられる右後方フラップと、左側板部の後方に連接して左側板部に対し折曲げられて後板部の底板部側に位置づけられる左後方フラップと、折曲げられた右後方フラップと左後方フラップとを連結するための後方フラップ連結部と、後板部の底板部と相対する側に連接して底板部と略同一形状を有した内天板部と、前板部の底板部と相対する側に連接して内天板部と略同一形状を有した外天板部と、後板部と内天板部との境界である内天板折曲げ部の近傍に形成された外天板係止スリットと、外天板部の底板部と相対する外天板端部に形成されて外天板係止スリットに係止するための外天板係止舌片と、外天板部に施された把手切り込み線によって形状が規定された把手部とを備えたブランク(請求項5に記載)を折曲げることによって形成される。
こうして形成された包装箱は(請求項1に記載のように)、底板部と、底板部の前方に連接して底板部に対し折曲げられた前板部と、底板部の後方に連接して前板部と同方向に折曲げられた後板部と、底板部の右方に連接して前板部と同方向に折曲げられた右側板部と、底板部の左方に連接して前板部と同方向に折曲げられた左側板部とを備えた有底箱体を形成し、同時に底板部と相対する側に開口部を形成する。
該包装箱では、有底箱体の形成に際し、右側板部の前方に連接した右前方フラップおよび左側板部の前方に連接した左前方フラップは、前板部における底板部側に位置づけられ、互いに前方フラップ連結部で連結され、右側板部の後方に連接した右後方フラップおよび左側板部の後方に連接した右後方フラップは、後板部における底板部側に位置づけられ、互いに後方フラップ連結部で互いに連結止される。ここで例えば右前方フラップおよび左前方フラップを前板部における底板部側に位置づける前に、前板部側からケーキ等を底板部に載置することで、収容時におけるケーキの型崩れをふせぐことができる。
また該包装箱は、後板部の底板部と相対する側に連接して開口部と略同一形状の内天板部を後板部に対し折曲げることで、開口部を塞ぐことができ、さらに前板部の底板部と相対する側に連接して内天板部と略同一形状を成して内天板部を前板部に対し折曲げることで、開口部を塞いだ外天板部を外側から覆うことができる。すなわち該包装箱は、その形成に接着工程を有しない。したがって該包装箱の廃棄に際し貼着部等を剥がす必要はない。
外天板部で内天板部を外側から覆うときに、後板部と内天板部との境界である内天板折曲げ部の近傍に形成された外天板係止スリットに、外天板端部に形成されて外天板係止スリットに外天板係止舌片を係止することで、良好な包装状態を実現することができる。
さらに該包装箱は、外天板部に施された把手切り込み線によって形状が規定された把手部を外天板部に対し外側に対し折曲げることで、該包装箱を持ち運ぶための把手部を形成することができる。
把手部を外天板部に対し折曲げた際、外天板部には把手切り込み線開口部が形成されるが、把手切り込み線開口部の直下は内天板部で閉塞されているから、把手切り込み線開口部を塞ぐための遮蔽部材(例えば透明なフィルム)を必要としない。したがって該包装箱の廃棄に際し遮蔽部材を剥がす必要はない。
該包装箱の収容物(例えばホールケーキ)の荷重は底板部から前板部および後板部を経て外天板部に掛かる一方、内天板部には掛からない。したがって該包装箱を例えばケーキの購入者が持ち運ぶ際、内天板部は有底箱体の開口部を良好に塞いで密閉状態を維持する。
該包装箱は(請求項2に記載のように)、分離線部は、前板部および外天板部の双方または一方に形成され、前板部右辺、外天板部右辺、前板部左辺または外天板部左辺の少なくとも一つに接する分離線部を更に有していることが好ましい。
こうした分離部がミシン目で形成されていれば、消費者はミシン目に沿って前板部の一部または全部を底板部側から分離することで該包装箱を素手で容易に開けることができ便利である。
また該包装箱は(請求項3に記載のように)、右後方フラップ、左後方フラップ、右前方フラップおよび左前方フラップの何れかに連接した補助収容部を有してもよい。
この補助収容部は、右後方フラップに後端部、左後方フラップ後端部辺、右前方フラップ前端部辺および左前方フラップ前端部辺の何れかに連接して複数の仕切壁を備えて、底板部と略直交する角柱筒体を成す。したがって販売者は、補助収容部に例えば保冷剤を収容しケーキ等の鮮度を長時間維持できる状態で販売することができる。
また該包装箱は(請求項4に記載のように)、底板部の略中央から放射状に形成された複数のカット案内線を更に有してもよい。底板部に載置されたケーキ等を所定の割合(典型的には等分)で切り分ける際に、カット案内線の位置に合わせてナイフを入れることでケーキ等を所定の割合に容易にカットすることができる。
上記構成を有する本発明に係る包装箱は、ブランクを折曲げるだけで貼着・接着工程を必要とせず包装箱を容易に形成でき、収容時におけるケーキ等の型崩れをふせぐことができ、内天板部と側板との間に隙間を生じることがなく良好な密閉状態を維持でき、廃棄する際に貼着部等を剥がす必要がない。また該包装箱は分離線部を備えることで、素手で容易に開けることができる。
以下、図面を参照して本発明にかかる包装箱について説明する。
<ブランクの平面構成>
本発明の一実施例にかかる包装箱1Aを、それを形成するためのブランク2Aとともに説明する。図1に示す平面概略構成を有するブランク2Aは、何れも長方形状を有する底板部10、前板部20、後板部30、外天板部41、内天板部42、右側板部50および左側板部60を有する。ブランク2Aは例えば段ボール厚紙などの素材で形成できるがこれら素材に限定されない。
本発明の一実施例にかかる包装箱1Aを、それを形成するためのブランク2Aとともに説明する。図1に示す平面概略構成を有するブランク2Aは、何れも長方形状を有する底板部10、前板部20、後板部30、外天板部41、内天板部42、右側板部50および左側板部60を有する。ブランク2Aは例えば段ボール厚紙などの素材で形成できるがこれら素材に限定されない。
ここで底板部10と前板部20との境界(折り目線)は底板部前辺10a(例えば長さが195mm)をなし、底板部10と後板部30との境界(折り目線)は底板部後辺10bをなし、底板部10と右側板部50との境界(折り目線)は底板部右辺10c(例えば長さが200mm)をなし、そして底板部10と左側板部60との境界(折り目線)は底板部左辺10dをなしている(なお破線は各折り目線を示す。)。
前板部20を介して底板部10と連接する外天板部41の長さは、底板部右辺10cの長さと略等しく、後板部30を介して底板部10と連接する内天板部42の長さは、底板部右辺10cの長さより若干短い(例えば198mm)。すなわち内天板部42は、底板部10と略同一形状であるが底板部10より若干小さい。また内天板部42は、後板部30と相対する側に連接する内天板前側フラップ43を備えている。
なお本明細書においては、底板部10を基準に、前板部20方向を前方、後板部30方向を後方、右側板部50方向を右方、そして左側板部60方向を左方等と表記し、さらに底板部前辺10a方向を幅方向と表記することがある。
<右左側板部が有するフラップ>
右側板部50は、前方に連接する右前方フラップ51、後方に連接する右後方フラップ52、右側に連接する右内側フラップ53を備えている(右内側フラップ53は底板部10と相対する側に連接している。)。
右側板部50は、前方に連接する右前方フラップ51、後方に連接する右後方フラップ52、右側に連接する右内側フラップ53を備えている(右内側フラップ53は底板部10と相対する側に連接している。)。
ここで右前方フラップ51の長さは底板部前辺10aよりも短く(例えば底板部前辺10aの7割程度の長さの140mm)、右側板部50と右前方フラップ51との境界(折り目線)は右前部縦辺50a(例えば長さが150mm)をなし、右側板部50と右後方フラップ52との境界(折り目線)は右後部縦辺50bをなし、右側板部50と右内側フラップ53との境界(折り目線)は右側部上辺50cをなす。右内側フラップ53の前側端部53aと右前部縦辺50aとの間隔はブランク2Aの厚さの少なくとも数倍であり、右内側フラップ53の後側端部53bと右後部縦辺50bとの間隔も同様である。
左側板部60は、右側板部50と同様に構成された左前方フラップ61、左後方フラップ62、左内側フラップ63、左前部縦辺60a、左後部縦辺60bおよび左側部上辺60cを備えている。左内側フラップ63の前側端部63aおよび後側端部63bも右内側フラップ53の前側端部53aおよび後側端部53bと同様に構成されている。
右前方フラップ51は、右側板部50の右前部縦辺50aと相対する右前方フラップ前端部辺51a、前板部20と相対する側の辺部となる右前部上辺51bおよび前板部20側の辺部となる右前部底辺51cを備え、更に右前部上辺51bには略半円形状の右前方フラップ切欠き部51xを備えている(右前方フラップ切欠き部51xの中心と右前部縦辺50aとの間隔は底板部前辺10aの長さの二分の一である。)。
ここで右前方フラップ前端部辺51aの長さは右前部縦辺50aの例えば略6割であり、右前部底辺51cの長さは右前方フラップ51の例えば略4割である。右前方フラップ51の前側で且つ前板部20側のコーナー領域は、略台形形状に切欠いたように形成された右前方フラップ係止部510となっている。
右前方フラップ係止部510は、右前部上辺51bと平行で且つ長さが例えば略四分の一の右前方フラップ係止先端側辺部510aと、右前部底辺51cから斜め前方に延びた右前方フラップ係止下方辺部510bと、さらに右前方フラップ係止先端側辺部510aと右前方フラップ係止下方辺部510bとの境界部に形成された右前方フラップ係止溝部510cを備えている。
ここで右前方フラップ係止溝部510cは右前部上辺51bに向けた矩形形状を成し、右前方フラップ係止先端側辺部510aは略円弧状に曲がって右前方フラップ係止溝部510cに接続して、前板部20側は拡幅している。
左前方フラップ61は、右前方フラップ51と略同一形状に構成され、左前方フラップ前端部辺61a、左前部上辺61b、左前部底辺61cおよび左前方フラップ係止部610を備えている。ただし左前方フラップ係止部610は、左前方フラップ61の前側で且つ前板部20側と相対する側のコーナー領域を略台形形状に切欠いたように形成されている。したがって左前方フラップ61の左前部底辺61cの長さは右前方フラップ51の右前部上辺51bと略同じであり、左前方フラップ61の左前部上辺61bの長さは右前方フラップ51の右前部底辺51cと略同じである。
また左前方フラップ係止部610は、右前方フラップ係止部510と同様に構成された左前方フラップ係止先端側辺部610aと、左前方フラップ係止下方辺部610bと、左前方フラップ係止溝部610cを備えているが、右前方フラップ切欠き部51xに相当する構成を有しない。
右後方フラップ52は、右側板部50の右後部縦辺50bと相対する右後方フラップ後端部辺52a、後板部30と相対する側の辺部となる右後部上縁52bおよび後板部30側の辺部となる右後部底辺52cを備え、さらに補助収容部70を形成するための補助収容部第1フラップ71、補助収容部第2フラップ72および補助収容部第3フラップ73を備えている。
右後方フラップ52と補助収容部第3フラップ73との合計長さは底板部後辺10bの長さと略等しい(例えば右後方フラップ52の長さは底板部後辺10bの例えば略8割であり、補助収容部第3フラップ73の長さは底板部後辺10bの例えば略2割である。)。
また右後方フラップ52の右後部上縁52b側には、右後方フラップ第1凹部52x、右後方フラップ第2凹部52yおよび右後方フラップ凸部52zが形成されている。右後方フラップ第1凹部52xは右側板部50側に、右後方フラップ第2凹部52yは右後方フラップ後端部辺52a側に、そして右後方フラップ凸部52zは右後方フラップ第1凹部52xと右後方フラップ第2凹部52yとの間にそれぞれ形成されている。
かかる右後方フラップ52は、略台形形状に切り抜いて形成された右後方フラップ係止部520を更に備えている。
左後方フラップ62は、右後方フラップ52と同様に構成され、左後方フラップ後端部辺62a、左後部上縁62bおよび左後部底辺62cを備え、左後部上縁62bには、左後方フラップ第1凹部62x、左後方フラップ第2凹部62yおよび左後方フラップ凸部62zが形成されている。かかる左後方フラップ62は、略台形形状に切り抜いて形成された左後方フラップ係止部620を更に備えている。
ただし左後方フラップ62は、補助収容部第1フラップ71、補助収容部第2フラップ72、補助収容部第3フラップ73に相当する構成を有しない点において右後方フラップ52と相違する。また左後方フラップ62は右後方フラップ52より長い。
<補助収容部フラップ>
ブランク2Aが備えた補助収容部第1フラップ71は、右後方フラップ52の右後方フラップ後端部辺52aを境界(折り目線)として右後方フラップ52の後方に直接連接し、補助収容部第2フラップ72は、補助収容部第2フラップ折り目線72aを境界として補助収容部第1フラップ71の後方に直接連接し、そして補助収容部第3フラップ73は、補助収容部第3フラップ折り目線73aを境界として補助収容部第2フラップ72の後方に直接連接している。
ブランク2Aが備えた補助収容部第1フラップ71は、右後方フラップ52の右後方フラップ後端部辺52aを境界(折り目線)として右後方フラップ52の後方に直接連接し、補助収容部第2フラップ72は、補助収容部第2フラップ折り目線72aを境界として補助収容部第1フラップ71の後方に直接連接し、そして補助収容部第3フラップ73は、補助収容部第3フラップ折り目線73aを境界として補助収容部第2フラップ72の後方に直接連接している。
補助収容部第1フラップ71の高さ(ブランク2Aにおける幅方向長さ)は右側板部50の高さ(ブランク2Aにおける幅方向長さ)の例えば約7割である。補助収容部第2フラップ72の高さは例えば右側板部50の高さより若干低い。補助収容部第3フラップ73の高さは右側板部50の高さの例えば約8割である。ブランク2Aにおいて、補助収容部第1フラップ71、補助収容部第2フラップ72および補助収容部第3フラップ73は、何れも内天板部42の内天板右辺42cに略接している。
補助収容部第1フラップ71は複数の通気孔70h(例えば丸孔)を備えている。補助収容部第2フラップ72はブランク2Aにおいて内天板部42と接する部位に補助収容部係止凸部721を備え、補助収容部係止凸部721は、図1中左方向にブランク2Aの厚さ程度の長さを有した略長方形状をなしている。補助収容部第3フラップ73は補助収容部第2フラップ72と相対する側に略台形形状の補助収容部係止舌片701を備えている。補助収容部係止舌片701を係止するための補助収容部係止スリット702は、補助収容部第1フラップ71における右後方フラップ52の右後方フラップ後端部辺52a近傍に形成されている。
<外天板部>
外天板部41は、外天板前辺41a、外天板後端辺(外天板端部)41b、外天板部右辺41c、外天板部左辺41dで形状が規定されて、底板部10と略同一の略長方形状を成す。ここで外天板前辺41aは外天板部41と前板部20との境界(折り目線)を成し、外天板後端辺41bは外天板前辺41aと相対する辺部を成す。外天板後端辺41bにはセンター振り分けして配置された2つの外天板係止舌片411が連接している。
外天板部41は、外天板前辺41a、外天板後端辺(外天板端部)41b、外天板部右辺41c、外天板部左辺41dで形状が規定されて、底板部10と略同一の略長方形状を成す。ここで外天板前辺41aは外天板部41と前板部20との境界(折り目線)を成し、外天板後端辺41bは外天板前辺41aと相対する辺部を成す。外天板後端辺41bにはセンター振り分けして配置された2つの外天板係止舌片411が連接している。
さらに外天板部41は2つの把手部412を備えている。これら把手部412は、外天板部41の中心を中心として外天板部右辺41c、外天板部左辺41d側に振り分けて形成された略半円弧形状の把手切り込み線412aおよび412bよって形状が規定されている(把手切り込み線412aの半径は把手切り込み線412bの半径より大きい。)。把手切り込み線412aおよび412bの両端部(外天板前辺41aおよび外天板後端辺41b側)の間には、把手折曲げ部412cが介在している。また把手切り込み線412bの中間点近傍には略半円形状の把手折曲げ手掛け孔41xが外天板部41の中心に向け形成されている。
<内天板部>
内天板部42は、内天板前辺42a、内天板後辺(内天板折曲げ部)42b、内天板右辺42c、内天板左辺42dで形状が規定されて、底板部10と略同一の略長方形状を成す。ここで内天板後辺42bは内天板部42と後板部30との境界(折り目線)を成し、内天板前辺42aは内天板部42と内天板前側フラップ43との境界(折り目線)を成す。内天板前辺42aの中央部には、略半円形状の開封手掛け孔43xが内天板前側フラップ43側に向けて形成されている。
内天板部42は、内天板前辺42a、内天板後辺(内天板折曲げ部)42b、内天板右辺42c、内天板左辺42dで形状が規定されて、底板部10と略同一の略長方形状を成す。ここで内天板後辺42bは内天板部42と後板部30との境界(折り目線)を成し、内天板前辺42aは内天板部42と内天板前側フラップ43との境界(折り目線)を成す。内天板前辺42aの中央部には、略半円形状の開封手掛け孔43xが内天板前側フラップ43側に向けて形成されている。
内天板後辺42b近傍には、外天板部41の外天板係止舌片411を係止するための2つの外天板係止スリット421が形成されている。
<前方フラップ連結手段>
前方フラップ連結部は、右前方フラップ51が備えた右前方フラップ係止部510と、左前方フラップ61が備えた左前方フラップ係止部610とで構成される。
前方フラップ連結部は、右前方フラップ51が備えた右前方フラップ係止部510と、左前方フラップ61が備えた左前方フラップ係止部610とで構成される。
<後方フラップ連結手段>
後方フラップ連結部は、右後方フラップ52が備えた右後方フラップ係止部520と、左後方フラップ62が備えた左後方フラップ係止部620とで構成される。右後方フラップ係止部520は、右後方フラップ52の右側板部50に近い部位を略台形形状に切り抜いた係止孔であり、右側板部50側に拡幅し、台形形状の底辺は右側板部50の右後部縦辺50bと平行している。左後方フラップ係止部620は、左後方フラップ62の左後方フラップ後端部辺62aに近い部位を略台形形状に切り抜いた係止舌片であり、左後方フラップ後端部辺62a側に拡幅し、台形形状の底辺は左後方フラップ後端部辺62aと平行しており、底辺と相対する辺を係止舌片折り目線620aとしている。
後方フラップ連結部は、右後方フラップ52が備えた右後方フラップ係止部520と、左後方フラップ62が備えた左後方フラップ係止部620とで構成される。右後方フラップ係止部520は、右後方フラップ52の右側板部50に近い部位を略台形形状に切り抜いた係止孔であり、右側板部50側に拡幅し、台形形状の底辺は右側板部50の右後部縦辺50bと平行している。左後方フラップ係止部620は、左後方フラップ62の左後方フラップ後端部辺62aに近い部位を略台形形状に切り抜いた係止舌片であり、左後方フラップ後端部辺62a側に拡幅し、台形形状の底辺は左後方フラップ後端部辺62aと平行しており、底辺と相対する辺を係止舌片折り目線620aとしている。
右後方フラップ係止部520と左後方フラップ係止部620とは、略同一の台形形状を成すが、左後方フラップ係止部620の最大幅は右後方フラップ係止部520の最大幅より若干広い。
後方フラップ連結部は、右後方フラップ52と左後方フラップ62とを連結するものであれば、上記構成に限定されない。例えば右後方フラップ係止部520を係止舌片として構成し、左後方フラップ係止部620を係止孔として構成してもよい。
<天板部連結手段と外天板係止舌片および外天板係止スリット>
天板部連結手段は2つの外天板係止舌片411と2つの外天板係止スリット421とで構成され、外天板係止舌片411は、図2に示すように夫々略台形形状の舌片本体部411aと舌片接続部411bとを備え、舌片接続部411bで外天板部41の外天板後端辺41bと連接している。ここで舌片本体部411aの外天板部41側(台形形状の底辺)は舌片最大幅部411wであり、舌片接続部411bには舌片係止スリット411sが形成されている。
天板部連結手段は2つの外天板係止舌片411と2つの外天板係止スリット421とで構成され、外天板係止舌片411は、図2に示すように夫々略台形形状の舌片本体部411aと舌片接続部411bとを備え、舌片接続部411bで外天板部41の外天板後端辺41bと連接している。ここで舌片本体部411aの外天板部41側(台形形状の底辺)は舌片最大幅部411wであり、舌片接続部411bには舌片係止スリット411sが形成されている。
ここで舌片最大幅部411wの幅は外天板部41の幅の例えば三分の一弱であり、舌片接続部411bの幅は舌片最大幅部411wの幅の例えば7〜8割であり、舌片係止スリット411sの幅は舌片接続部411bの幅の例えば約三分の一である。外天板係止スリット421は、内天板前辺42a上に形成された主切込み421a、主切込み421aの両端から後方向で且つ主切込み421aと直交して形成された短い2つの副切込み421b、2つの切抜き部421s、および2つの切抜き部421sの間に形成されたスリット舌部421tを備えている。
外天板係止スリット421の主切込み421aは外天板係止舌片411の舌片最大幅部411wに対応して位置づけられ、外天板係止スリット421の2つの切抜き部421sは外天板係止舌片411の舌片接続部411bに対応して位置づけられ、外天板係止スリット421のスリット舌部421tは外天板係止舌片411の舌片係止スリット411sに対応して位置づけられている。
したがって外天板部41と内天板部42とを重ねて包装箱1Aを閉止するとき、外天板係止舌片411を主切込み421aに円滑に挿入することができる。ここで主切込み421aの長さは、外天板係止舌片411の舌片最大幅部411wの幅よりも若干短い。したがって外天板係止舌片411の舌片本体部411aを外天板係止スリット421に容易に挿入できる一方、副切込み421bは挿入された舌片本体部411a(外天板係止舌片411)の抜け止めとなる。またスリット舌部421tは外天板係止舌片411の舌片係止スリット411sに係止して、外天板係止舌片411が外天板係止スリット421から離脱することを防ぐことができる。
<分離線部>
ブランク2Aは図3に示すように前板部20に分離線部210を有し、分離線部210は第1引裂き線211、第2引裂き線212および引裂き始点部213を有している(各引裂き線は例えばミシン目で形成される。)。引裂き始点部213は、第1および第2引き裂き線211、212を手で引裂くための引裂き始点部で、例えば2〜3本の指先を挿入できるものであり、底板部10の底板部前辺10aの中間点近傍から外天板部41側に向け略半円形状の切込みとして形成されている。
ブランク2Aは図3に示すように前板部20に分離線部210を有し、分離線部210は第1引裂き線211、第2引裂き線212および引裂き始点部213を有している(各引裂き線は例えばミシン目で形成される。)。引裂き始点部213は、第1および第2引き裂き線211、212を手で引裂くための引裂き始点部で、例えば2〜3本の指先を挿入できるものであり、底板部10の底板部前辺10aの中間点近傍から外天板部41側に向け略半円形状の切込みとして形成されている。
第1引裂き線211の始点211aは引裂き始点部213に配置され、終点211bは前板部20の前板部右辺20c上に配置されている。第2引裂き線212の始点212aは引裂き始点部213に配置され、終点212bは前板部20の前板部左辺20d上に配置されている(第2引裂き線212は第1引裂き線211と左右対称に形成されている。)。
第1引裂き線211、第2引裂き線212および引裂き始点部213と、外天板前辺41aとの間の領域は主前板部20mとなっており、第1引裂き線211と底板部10の底板部前辺10aとの間の領域、および第2引裂き線212と底板部10の底板部前辺10aとの間の領域は、それぞれ副前板部20sとなっている。
なお第1引裂き線211の終点211bは、外天板部41の外天板部右辺41c上に配置されていてもよく、同様に第2引裂き線211の終点211bは、外天板部41の外天板部左辺41d上に配置されていてもよい。
<カット案内線>
図4に示すように底板部10は複数のカット案内線101を有している。ブランク2Aにおけるカット案内線101は底板部10の中心から放射状で且つ360度を等分にして描かれた直線の集合である。カット案内線101は、底板部10に載置された例えばホールケーキをナイフで等分に切り分ける際にナイフを入れる位置を案内するためのものである。
図4に示すように底板部10は複数のカット案内線101を有している。ブランク2Aにおけるカット案内線101は底板部10の中心から放射状で且つ360度を等分にして描かれた直線の集合である。カット案内線101は、底板部10に載置された例えばホールケーキをナイフで等分に切り分ける際にナイフを入れる位置を案内するためのものである。
カット案内線101は、特に奇数に切り分けるときに有用であり、例えば360度を5等分して72度ごとに5本のカット案内線101を設けるなどする。もちろん切り分けは奇数に限定されず、360度を例えば6等分して60度ごとの6本のカット案内線102を設けてもよい(6等分の切り分け)。
カット案内線101、102はブランク2Aを線状に押圧するなどして形成することができる。このときカット案内線101は連続線として押圧し、カット案内線102は破線として押圧し、線種によって両カット案内線を区別してもよい。
カット案内線101、102は底板部前辺10a、底板部後辺10b、底板部右辺10cおよび底板部左辺10dの何れかの近傍に達していることが好ましく、さらに底板部前辺10a等を超えて隣接する前板部20等に達していても良い。なおホールケーキが載置さる底板部10の中心領域には、カット案内線101、102は形成されていなくても良い。
<包装箱の組立および物品の収容>
次に包装箱1Aの組立および包装についてホールケーキを例に説明する。ただし以下の包装箱1Aの組立手順は一例であり、包装完了に支障のない範囲で組立手順を変更することができる。
次に包装箱1Aの組立および包装についてホールケーキを例に説明する。ただし以下の包装箱1Aの組立手順は一例であり、包装完了に支障のない範囲で組立手順を変更することができる。
<補助収容部の折曲げ>
図5に示すように、先ず右後方フラップ52の右後方フラップ後端部辺52aを折り目線として、補助収容部第1フラップ71を右後方フラップ52に対し谷折りする。次に補助収容部第2フラップ折り目線72aを折り目線として、補助収容部第2フラップ72を補助収容部第1フラップ71に対し山折りする。更に補助収容部第3フラップ折り目線73aを折り目線として、補助収容部第3フラップ73を補助収容部第2フラップ72に対し山折りしつつ、補助収容部係止舌片701を補助収容部係止スリット702に挿入し係止する。
図5に示すように、先ず右後方フラップ52の右後方フラップ後端部辺52aを折り目線として、補助収容部第1フラップ71を右後方フラップ52に対し谷折りする。次に補助収容部第2フラップ折り目線72aを折り目線として、補助収容部第2フラップ72を補助収容部第1フラップ71に対し山折りする。更に補助収容部第3フラップ折り目線73aを折り目線として、補助収容部第3フラップ73を補助収容部第2フラップ72に対し山折りしつつ、補助収容部係止舌片701を補助収容部係止スリット702に挿入し係止する。
そうすると補助収容部第1フラップ71、補助収容部第2フラップ72および補助収容部第3フラップ73は、テーピングや糊付けすることなく折曲げ作業だけで断面三角形状(三角柱筒体)の補助収容部70となる。
<右左側板部とそれらのフラップの折曲げ>
右側板部50に対し右後方フラップ52を谷折しつつ、底板部10に対し右側板部50を谷折する。その後、左側板部60に対し左後方フラップ62を谷折しつつ、底板部10に対し左側板部60を谷折する。このとき補助収容部70の補助収容部係止凸部721を底板部10の底板部左辺10d近傍に設けられた補助収容部係止スリット170s(図1)に係止する。
右側板部50に対し右後方フラップ52を谷折しつつ、底板部10に対し右側板部50を谷折する。その後、左側板部60に対し左後方フラップ62を谷折しつつ、底板部10に対し左側板部60を谷折する。このとき補助収容部70の補助収容部係止凸部721を底板部10の底板部左辺10d近傍に設けられた補助収容部係止スリット170s(図1)に係止する。
さらに図6に示すように、右後方フラップ52の後方面(後板部30側)に左後方フラップ62を接するように位置付ける。そして右後方フラップ係止部520(係止孔)に左後方フラップ係止部620(係止舌片)を押し込むようにして若干折曲げる。そうすると右後方フラップ52と左後方フラップ62とは、後方フラップ連結部(右後方フラップ係止部520および左後方フラップ係止部620)によって連結される。
するとブランク2Aは、底板部10の右側に右側板部50が立設し、底板部10の左側に左側板部60が立設し、底板部10の後側に連結した右後方フラップ52と左後方フラップ62とが立設し、底板部10の前側が開放した状態となる(図6)。
このとき補助収容部70は、補助収容部第2フラップ72が左側板部60と略接し、補助収容部第3フラップ73が左後方フラップ62と略接した状態となる。この状態でホールケーキをケーキ皿に載置して底板部10に載置することができる。このとき補助収容部70に保冷剤等を収容することができる。
次に右前方フラップ51および左前方フラップ61を折曲げて、図7に示すように、右前方フラップ51を内側に、左前方フラップ61を外側になるように位置付けつつ右前方フラップ係止部510と左前方フラップ係止部610とを係止する(前方フラップ連結部を連結する)。そうすると右前方フラップ51の右前方フラップ前端部辺51aの近傍は左前方フラップ61で覆われ、左前方フラップ61の左前方フラップ前端部辺61aの近傍は右前方フラップ51で覆われる。
こうして折曲げられたブランク2Aは、図7に示すように右側板部50、左側板部60、連結した右後方フラップ52および左後方フラップ62、連結した右前方フラップ51および左前方フラップ61の4つの壁部を有し、底板部10を底部とした有底箱体1Bの状態となる(底板部10と相対した側は開口部10sとなる。)。なおホールケーキおよび保冷剤等の収容は有底箱体1Bを形成したのちに行ってもよい。
<包装箱の閉止>
次に図8に示すように右内側フラップ53を左側に、左内側フラップ63を右側に折曲げる。その後、後板部30、内天板部42および内天板前側フラップ43を折曲げて、後板部30を左後方フラップ62の外側(有底箱体1Bの外側)に接するよう位置付けつつ、内天板前側フラップ43を右内側フラップ53および左内側フラップ63との間に挿入すると、内天板部42で有底箱体1Bの開口部10sを塞ぐことができる。このとき内天板部42の開封手掛け孔43xは右前方フラップ切欠き部51xの内側直近に位置付けられる。
次に図8に示すように右内側フラップ53を左側に、左内側フラップ63を右側に折曲げる。その後、後板部30、内天板部42および内天板前側フラップ43を折曲げて、後板部30を左後方フラップ62の外側(有底箱体1Bの外側)に接するよう位置付けつつ、内天板前側フラップ43を右内側フラップ53および左内側フラップ63との間に挿入すると、内天板部42で有底箱体1Bの開口部10sを塞ぐことができる。このとき内天板部42の開封手掛け孔43xは右前方フラップ切欠き部51xの内側直近に位置付けられる。
その後、前板部20を連結した右前方フラップ51および左前方フラップ61と接するように折曲げるとともに、外天板部41を内天板部42の上方に位置づけるように折曲げる。同時に外天板後端辺41bを折り目線として、外天板係止舌片411を外天板係止スリット421に向け折曲げつつ挿入する(外天板係止舌片411は、右後方フラップ52の右後方フラップ第1凹部52x、右後方フラップ第2凹部52y、左後方フラップ第1凹部62x、左後方フラップ第2凹部62yの領域に挿入されることとなる。)。外天板係止舌片411を外天板係止スリット421に挿入し終えると、外天板部41は内天板部42の上面に略接した状態となる(図9)。
さらに把手部412を把手折曲げ部412cを折り目線として内天板部42から離れるように折曲げる。この折曲げは把手折曲げ手掛け孔41xに指を挿入するなどで容易に行うことができる。把手部412を折曲げると、外天板部41には把手切り込み線412a、把手切り込み線412bおよび把手折曲げ部412cで規定された略円弧形状の把手孔部412sが形成されるが、把手孔部412sは内天板部42によって塞がれる(図7に示す有底箱体1Bの開口部10sと連通しない。)。こうして包装箱1Aは、テーピングや糊付けすることなく折曲げ作業だけで包装を完了することができる。
包装完了状態における包装箱1A(図9)の前方の壁部は、前板部20、前方フラップ51および左前方フラップ61で構成されて2重(一部は3重)の壁部となり、後方の壁部は、後板部30、右後方フラップ52および左後方フラップ62で構成されて3重の壁部となる。しかも前板部20、後板部30は底板部10と連接している。
そして包装箱1Aの右方の壁部は底板部10と連接した右側板部50で構成され、右方の壁部は底板部10と連接した左側板部60で構成される。しかも右前部縦辺50aは右側板部50と右前方フラップ51とで連続的に構成され、左前部縦辺60a、右後部縦辺50bおよび左後部縦辺60bも同様である。
また右側部上辺50cは右側板部50と右内側フラップ53とで連続的に構成され、左側部上辺60cは左側板部60と左内側フラップ63とで連続的に構成され、内天板前側フラップ43が挿入された右前方フラップ51および左前方フラップ61と、右内側フラップ53および左内側フラップ63との間に生じた隙間は、互いに連接した外天板部41と前板部20との境界となる外天板前辺41aで覆われる。したがって包装箱1Aは極めて密閉度の高い包装箱といえる。
包装箱1Aにおいては、底板部10に載置されたホールケーキの荷重は、前板部20側から外天板部41を経て把手部412に伝わるとともに、後板部30側から天板部連結手段である外天板係止スリット421と外天板係止舌片411とを経て外天板部41に伝わり、さらに把手部412へと伝わる。したがって外天板部41はホールケーキの荷重で上に凸に若干変形し得る。
しかしホールケーキの荷重は、右側板部50、左側板部60および内天板部42を経て外天板部41および把手部412へと伝わることはない。したがって内天板部42と右内側フラップ53との接触状態、および内天板部42と左内側フラップ63との接触状態は、いずれもホールケーキの荷重の影響を受けず、包装箱1Aは、その運搬中においても極めて優れた密閉度を維持することができる。
<包装箱の開封について>
包装箱1Aを開封するときには、先ず包装箱1Aの裂き始点部213(図9参照)に指先を挿入し、前板部20の主前板部20mと2つの副前板部20sとを切り離すようにして、第1引裂き線211および第2引裂き線212を引裂く。そうすると図10に示すように、主前板部20mとともに外天板部41は外天板係止舌片411と外天板係止スリット421とで構成された天板部連結手段を回転軸部のようにして展開可能となる(このとき未だ内天板部42は開かない。)。
包装箱1Aを開封するときには、先ず包装箱1Aの裂き始点部213(図9参照)に指先を挿入し、前板部20の主前板部20mと2つの副前板部20sとを切り離すようにして、第1引裂き線211および第2引裂き線212を引裂く。そうすると図10に示すように、主前板部20mとともに外天板部41は外天板係止舌片411と外天板係止スリット421とで構成された天板部連結手段を回転軸部のようにして展開可能となる(このとき未だ内天板部42は開かない。)。
主前板部20mと切り離された2つの副前板部20sは包装箱1Aの底板部前辺10aを回転軸部として展開可能となる。ここで2つの副前板部20sと底板部10との境界をなす部分(底板部前辺10a)が第1引裂き線211および第2引裂き線212と同様な引裂き線で形成されていれば、2つの副前板部20sを包装箱1Aの底板部10から分離することができる。
包装箱1Aは、図10に示す状態で、さらに天板部連結手段の連結を解除して外天板部41を内天板部42側から取り外すことができる。取外しは外天板係止舌片411を天板係止スリット421から手作業で取り外す作業であり容易に行うことができる。
さらに包装箱1Aの内天板部42の開封手掛け孔43xに指をかけて内天板部42を開くと、内天板部42と後板部30とは底板部後辺10bを回転軸部として包装箱1Aの後方に展開することができる(図7に示すように開口部10sを開けることができる。)。このように包装箱1Aは、第1引裂き線211および第2引裂き線212を引裂くだけで簡単に開封できる。
<収容物の取り出し>
上記のように開封された包装箱1Aにおいては、有底箱体1B(図7参照)にホールケーキが収容された状態となる。この状態でホールケーキを取り出すためには、有底箱体1Bの上方へと持ち上げなければならず、持ち上げの際にホールケーキに型崩れが生じ得るが、包装箱1Aは、右前方フラップ51および左前方フラップ61の連結を解除し、右前方フラップ51および左前方フラップ61を右左に展開したのちにホールケーキを前方に取り出すことで、ホールケーキの型崩れを防ぐことができる。
上記のように開封された包装箱1Aにおいては、有底箱体1B(図7参照)にホールケーキが収容された状態となる。この状態でホールケーキを取り出すためには、有底箱体1Bの上方へと持ち上げなければならず、持ち上げの際にホールケーキに型崩れが生じ得るが、包装箱1Aは、右前方フラップ51および左前方フラップ61の連結を解除し、右前方フラップ51および左前方フラップ61を右左に展開したのちにホールケーキを前方に取り出すことで、ホールケーキの型崩れを防ぐことができる。
あるいは、さらに連結した右後方フラップ52および左後方フラップ62の連結を解除して、包装箱1Aの底板部10、後板部30、右側板部50および左側板部60を平面に展開すれば、型崩れなくホールケーキを取り出すことがさらに容易となる。しかも底板部10等を平面に展開したのち、カット案内線101、2の表示に従ってホールケーキを所要の数に均等に切り分けることもできる。
以上のとおり包装箱1Aは、ハサミ等を用いることなく、あるいは糊付け等を剥がすことなく、分離線部210を引き裂き、前方フラップ連結手段の連結を解除するだけで、必要に応じて後方フラップ連結手段の連結を解除するだけで、ホールケーキを型崩れなく取り出すことが可能となる。
<包装箱の再使用について>
消費者は、ホールケーキを数回に分けて食すため、ホールケーキの例えば半分を包装箱1Aに再び収容して冷蔵庫等に保管したいことがある。
消費者は、ホールケーキを数回に分けて食すため、ホールケーキの例えば半分を包装箱1Aに再び収容して冷蔵庫等に保管したいことがある。
この場合、消費者は、前方フラップ連結手段を解除した状態の包装箱1Aの底板部10に再びホールケーキを載置したのち(必要に応じてケーキ皿を使用)、前方フラップ連結手段を再び連結して有底箱体1Bを形成し(図11)、さらに内天板部42で有底箱体1Bの開口部10sを塞ぎつつ、内天板前側フラップ43を、右内側フラップ53および左内側フラップ63と、右前方フラップ51および左前方フラップ61との間に挿入する。
もちろんホールケーキの再収容の手順は、上記の手順に限定されない。例えば前方フラップ連結部および後方フラップ連結部の両方を解除したのち、再収容を行う場合には、展開した各フラップの折曲げに先立ちホールケーキを底板部10に載置してもよい。
以上、本発明に係る包装箱について実施例に基づき説明したが、本発明はその趣旨を逸脱することなく適宜変形して実施することができる。例えば前方フラップ連結部は後方フラップ連結部と同様に係止孔および係止舌片によって構成されたものであってもよい。また前方フラップ連結部は右前方フラップと左前方フラップとを連結することができるものであれば実施例と異なったものであってもよく、後方フラップ連結部も同様である。もちろん本発明に係る包装箱は補助収容部フラップを有しなくともよく、分離線部は前板部から外天板部に掛けて形成されていてもよい。
本発明に係る包装箱は、工業的に製造等することができ、ケーキ等の運搬および保管等に工業的および商業的に使用することができ、そして商取引の対象とすることができるから、本発明は経済的価値を有して産業上の利用可能性を有する発明である。
1A 包装箱
2A ブランク
10 底板部
10s 開口部
20 前板部
20c 前板部右辺
20d 前板部左辺
210 分離線部
30 後板部
41 外天板部
41b 外天板後端辺(外天板端部)
41c 外天板部右辺
41d 外天板部左辺
411 外天板係止舌片
42 内天板部
421 外天板係止スリット
42b 内天板後辺(内天板折曲げ部)
412 把手部
412a、412b 把手切り込み線
412s 把手孔部
50 右側板部
51 右前方フラップ
51a 右前方フラップ前端部辺
52 右後方フラップ
52a 右後方フラップ後端部辺
60 左側板部
61 左前方フラップ
61a 左前方フラップ前端部辺
62 左後方フラップ
62a 左後方フラップ後端部辺
70 補助収容部
71、72、73 補助収容部第1〜第3フラップ(複数の仕切壁)
101、102 カット案内線
2A ブランク
10 底板部
10s 開口部
20 前板部
20c 前板部右辺
20d 前板部左辺
210 分離線部
30 後板部
41 外天板部
41b 外天板後端辺(外天板端部)
41c 外天板部右辺
41d 外天板部左辺
411 外天板係止舌片
42 内天板部
421 外天板係止スリット
42b 内天板後辺(内天板折曲げ部)
412 把手部
412a、412b 把手切り込み線
412s 把手孔部
50 右側板部
51 右前方フラップ
51a 右前方フラップ前端部辺
52 右後方フラップ
52a 右後方フラップ後端部辺
60 左側板部
61 左前方フラップ
61a 左前方フラップ前端部辺
62 左後方フラップ
62a 左後方フラップ後端部辺
70 補助収容部
71、72、73 補助収容部第1〜第3フラップ(複数の仕切壁)
101、102 カット案内線
Claims (5)
- 包装箱であって、
底板部と、
前記底板部の前方に連接して前記底板部に対し折曲げられた前板部と、
前記底板部の後方に連接して前記前板部と同方向に折曲げられた後板部と、
前記底板部の右方に連接して前記前板部と同方向に折曲げられた右側板部と、
前記底板部の左方に連接して前記前板部と同方向に折曲げられた左側板部と、
前記右側板部の前方に連接して前記前板部における前記底板部側に位置づけられた右前方フラップと、
前記左側板部の前方に連接して前記前板部における前記底板部側に位置づけられた左前方フラップと、
前記右前方フラップと前記左前方フラップとを連結した前方フラップ連結部と、
前記右側板部の後方に連接して前記後板部における前記底板部側に位置づけられた右後方フラップと、
前記左側板部の後方に連接して前記後板部における前記底板部側に位置づけられた左後方フラップと、
前記右後方フラップと前記左後方フラップとを連結した後方フラップ連結部と、
前記底板部、前記前板部、前記後板部、前記右側板部および前記左側板部で規定されて前記底板部と相対する側に形成された開口部と、
前記後板部の前記底板部と相対する側に連接して前記開口部を塞ぐことができる前記開口部と略同一形状の内天板部と、
前記前板部の前記底板部と相対する側に連接して前記内天板部と略同一形状を成して前記内天板部を覆うことができる外天板部と、
前記後板部と前記内天板部との境界である内天板折曲げ部の近傍に形成された外天板係止スリットと、
前記外天板部の前記底板部と相対する外天板端部に形成されて前記外天板係止スリットに係止する外天板係止舌片と、
前記外天板部に施された把手切り込み線によって形状が規定された把手部と
を備えたことを特徴とする包装箱。 - 請求項1に記載の包装箱であって、
前記前板部の一部または全部を前記底板部側から分離するための分離線部を更に備え、
前記分離線部は、前記前板部および前記外天板部の双方または一方に形成され、前板部右辺、外天板部右辺、前板部左辺または外天板部左辺の少なくとも一つに接していることを特徴とする包装箱。 - 請求項1または2に記載の包装箱であって、
前記右後方フラップ、前記左後方フラップ、前記右前方フラップおよび前記左前方フラップの何れかに連接した補助収容部を更に備え、
前記補助収容部は複数の仕切壁によって形成され、
前記複数の仕切壁の1つは前記右後方フラップの後端部辺、前記左後方フラップの後端部辺、前記右前方フラップの前端部辺および前記左前方フラップの前端部辺の何れかに連接したことを特徴とする包装箱。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の包装箱であって、
該包装箱に前記底板部に載置された被包装物を所定の割合で切り分けるためのカット案内線を更に備え、
前記カット案内線は、前記底板部の略中央から放射状に複数形成されたことを特徴とする包装箱。 - 包装箱を形成するためのブランクであって、
底板部と、
前記底板部の前方に連接して前記底板部に対し折曲げられる前板部と、
前記底板部の後方に連接して前記前板部と同方向に折曲げられる後板部と、
前記底板部の右方に連接して前記前板部と同方向に折曲げられる右側板部と、
前記底板部の左方に連接して前記前板部と同方向に折曲げられる左側板部と、
前記右側板部の前方に連接して前記右側板部に対し折曲げられて前記前板部の前記底板部側に位置づけられる右前方フラップと、
前記左側板部の前方に連接して前記左側板部に対し折曲げられて前記前板部の前記底板部側に位置づけられる左前方フラップと、
折曲げられた前記右前方フラップと前記左前方フラップとを連結するための前方フラップ連結部と、
前記右側板部の後方に連接して前記右側板部に対し折曲げられて前記後板部の前記底板部側に位置づけられる右後方フラップと、
前記左側板部の後方に連接して前記左側板部に対し折曲げられて前記後板部の前記底板部側に位置づけられる左後方フラップと、
折曲げられた前記右後方フラップと前記左後方フラップとを連結するための後方フラップ連結部と、
前記後板部の前記底板部と相対する側に連接して前記底板部と略同一形状の内天板部と、
前記前板部の前記底板部と相対する側に連接して前記内天板部と略同一形状の外天板部と、
前記後板部と前記内天板部との境界である内天板折曲げ部の近傍に形成された外天板係止スリットと、
前記外天板部の前記底板部と相対する外天板端部に形成されて前記外天板係止スリットに係止するための外天板係止舌片と、
前記外天板部に施された把手切り込み線によって形状が規定された把手部と
を備えたことを特徴とするブランク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017092833A JP2018188198A (ja) | 2017-05-09 | 2017-05-09 | 包装箱およびそのブランク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017092833A JP2018188198A (ja) | 2017-05-09 | 2017-05-09 | 包装箱およびそのブランク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018188198A true JP2018188198A (ja) | 2018-11-29 |
Family
ID=64479359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017092833A Pending JP2018188198A (ja) | 2017-05-09 | 2017-05-09 | 包装箱およびそのブランク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018188198A (ja) |
-
2017
- 2017-05-09 JP JP2017092833A patent/JP2018188198A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW200848331A (en) | Slide and shell container | |
JP2013227036A (ja) | 包装用箱 | |
JP5259754B2 (ja) | 包装用箱 | |
JP5836101B2 (ja) | 包装用箱 | |
JP7107098B2 (ja) | 包装箱 | |
JP6712842B2 (ja) | 商品展示方法および段ボール箱 | |
JP5837666B1 (ja) | 包装用箱体 | |
JP2018188198A (ja) | 包装箱およびそのブランク | |
JP2002068174A (ja) | 開封が容易な集積箱を兼ねる包装用箱 | |
JP2018203277A (ja) | 包装箱および包装箱のブランクシート | |
JP2017186064A (ja) | 包装箱 | |
JP2007182249A (ja) | 蓋付きカートン | |
JP3196642U (ja) | 再封可能な包装箱 | |
JP5816351B1 (ja) | 梱包箱 | |
JP3194136U (ja) | 再封可能な包装箱 | |
JP7115527B2 (ja) | 包装箱 | |
EP1810928B1 (en) | Container | |
JP7463956B2 (ja) | 包装箱 | |
JP2019127296A (ja) | フラップ付包装箱 | |
JP4956308B2 (ja) | ダンボール箱 | |
JP3210136U (ja) | 再封機能付き包装用箱 | |
JP4640808B2 (ja) | 収納箱 | |
JP2009096513A (ja) | キャリーカートン | |
JP2024137129A (ja) | 包装用箱 | |
JP2017071444A (ja) | 包装箱 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20170606 |