JP2018187819A - ラミネート材 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性、耐水性、耐熱性を兼ね備えたラミネート材を提供する。【解決手段】基材層13、バリア層11、シーラント層15が順次貼り合わされたラミネート材1であり、前記基材層13が、少なくとも2種類のポリエステル系樹脂層13a、13bを含む層が直接積層された二軸延伸多層フィルムで構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、電池の外装体、食品や医薬品の包装材に用いられるラミネート材に関する。
携帯通信端末機器用蓄電池、車載用蓄電池、回生エネルギー回収用蓄電池、キャパシタ、全固体電池等の電池は小型化、軽量化に伴い、バリア層としての金属層の両面に樹脂フィルムを接着剤で貼り合わせたラミネート材製の外装体が用いられている。前記ラミネート材は、外装体の内側となりヒートシールされるシーラント層に対して、外側となる基材層にはシーラント層よりも耐熱性が高く、成形性も良好なナイロン6(PA6)フィルムが用いられるのが一般的であった。
また、車載用電池などの過酷な環境で使用される外装体は高い耐水性や耐熱性が要求されるため、基材層としてPA6フィルムよりも耐水性や耐熱性の高いポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用することが検討された。しかし、基材層にPETフィルムを使用した場合、PA6フィルムを使用した場合よりも成形性が劣るため、深絞り加工を施す外装体の材料として満足できるものではなかった。
そこで、基材層として耐水性(および耐熱性)の良いポリエチレンテレフタレート(ポリエステル系樹脂)と成形性の良いナイロン6(ポリアミド系樹脂)を共押出で積層して二軸延伸した多層フィルムを用いることが提案された(特許文献1、2参照)。また、基材層として、PA6とPETの中間特性を併せ持つポリブチレンテレフタレート系樹脂フィルムを積層させた基材層を用いることも提案されている(特許文献3)。
特開2015−156403号公報 特開2016−62805号公報 特開2016−104565号公報
特許文献1〜3に記載されたラミネート材は、特性の異なる2種以上の樹脂の共押出フィルムを使用したり、もしくは2種の樹脂の中間特性をもつ樹脂を用いたフィルム、さらにそのフィルムと別のフィルムを貼り合わせることで耐水性が改善された。しかし、樹脂の特性には一長一短があり、様々な環境で使用される電池用外装体は、成形性、耐溶剤性、耐水性、耐熱性といった全ての点で優れていることが要求され、さらなる向上が求められている。一方で、電池の薄型化、軽量化のために、ラミネート材の厚みを増大させることなく上記の特性を備えさせることも求められている。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、成形性、耐水性、耐熱性を兼ね備えたラミネート材、このラミネート材を用いた電池用外装材および電池を提供するものである。
即ち、本発明は下記[1]〜[6]に記載の構成を有する。
[1]基材層、バリア層、シーラント層が順次貼り合わされたラミネート材であり、
前記基材層が、少なくとも2種類のポリエステル系樹脂層を含む層が直接積層された二軸延伸多層フィルムで構成されていることを特徴とするラミネート材。
[2]前記二軸延伸多層フィルムは、少なくとも1層のポリエチレンテレフタレート(PET)層と、少なくとも1層のポリブチレンテレフタレート(PBT)層を含み、かつ前記PET層とPBT層が隣接して積層されている前項1に記載のラミネート材。
[3]前記二軸延伸多層フィルムが前記PET層とPBT層の2層からなり、前記PBT層がバリア層に臨む方向で貼り合わされている前項2に記載のラミネート材。
[4]前記PET層の厚みが前記PBT層よりも薄い前項3に記載のラミネート材。
[5]前項1〜4のうちのいずれか1項に記載されているラミネート材のシーラント層同士を向かい合わせて、電池本体の収納空間が形成されてなることを特徴とする電池用外装体。
[6]前項5に記載された電池用外装体と、この外装体内に収納された電池本体を備えていることを特徴とする電池。
上記[1]に記載のラミネート材は、基材層が少なくとも2種類のポリエステル系樹脂層を含む二軸延伸多層フィルムであるから、2つのポリエステル系樹脂のそれぞれの長所を兼ね備えている。しかも、二軸延伸多層フィルムは接着剤を用いることなく直接積層されているため、層の厚みが抑えられ、かついずれもポリエステル系樹脂で構成されているため界面間で起こる可能性のあるデラミネーションなどの発生を抑制できる。
上記[2]に記載のラミネート材は、基材層を構成する二軸延伸多層フィルムがPET層を含んでいるため、耐水性、耐熱性に優れて、さらにPBT層を含んでいるため同時に成形性にも優れている。
上記[3]に記載のラミネート材は、二軸延伸多層フィルムのPBT層がバリア層に臨み、PET層が外側にあるので、より一層耐水性および耐熱性が優れている。
上記[4]に記載のラミネート材は、PET層とPBT系層の厚みの比率により、成形性、耐水性、耐熱性を維持しつつ、厚みを可及的に薄くすることができる。
上記[5]に記載の電池用外装体は[1]〜[4]に記載されたラミネート材で構成されているので上記の効果が得られる。
上記[6]に記載の電池は外装体が上記[5]に記載された電池用外装体で構成されているので上記の効果が得られる。
本発明の一実施形態のラミネート材の断面図である。
図1のラミネート材1は、バリア層11の一方の面に第1接着剤層12を介して基材層13が積層されるとともに、前記バリア層11の他方の面に第2接着剤層14を介してシーラント層15が積層され、バリア層11の両面に樹脂層が積層されている。
基材層13を構成する樹脂としては、ラミネート材1をヒートシールする際のヒートシール温度で溶融しない樹脂を用いる。具体的には、シーラント層15を構成する樹脂の融点より10℃以上高い融点を有する樹脂を用いるのが好ましく、20℃以上高い融点を有する樹脂を用いるのがさらに好ましい。本発明において基材層として用いる二軸延伸多層フィルムは少なくとも2種類のポリエステル系樹脂層を含んでおり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等を使用できる。これらのポリエステルは、上記の融点の条件を満たしている。
また、2種類のポリエステル系樹脂を用いることでそれぞれの樹脂の長所を兼ね備えさせることができる。例えばポリエステル系樹脂として一般的に用いられるポリエチレンテレフタレート(PET)はポリアミド系樹脂として一般的に用いられるナイロン6に比べてよりも耐熱性や耐水性が高いが、成形性はナイロン6の方が優れている。そして、少なくとも2種類のポリエステル系樹脂層のうち1層を成形性の高いポリエステル系樹脂で形成した多層フィルムを用いることによって耐熱性、耐水性と成形性を向上させることができる。
前記基材層13は電池ケース等の容器の外側となる層であり、外側の第1層と13aとバリア層11に臨む第2層13bからなる2層構造である。前記基材層13は、第1層13aと第2層13bが2種類の異なるポリエステルを接着剤を用いることなく直接積層して一体に形成されたフィルムを二軸延伸して分子を配向させた多層フィルムである。前記多層フィルムは同じポリエステル系樹脂で構成されているため界面間で起こる可能性のあるデラミネーション等の発生が抑制される。このような二軸延伸多層フィルムは、Tダイ法やインフレーション法等により共押出を行うことによって接着剤を用いずに積層し、共押出後にチューブラー法やテンター法等によって二軸延伸することによって作製できる。前記基材層13として接着剤を用いずに共押出で積層した二軸延伸多層フィルムを用いることによって、フィルムの厚みを最小限に抑えることができる。また、共押出によって押出と同時に積層一体化し、一体化した多層フィルムに対して二軸延伸するので、単層の二軸延伸フィルムを接着剤で貼り合わせるよりも少ない工程で二軸延伸多層フィルムを作製できる。
本発明のラミネート材は、基材層として少なくとも2種類のポリエステル系樹脂層を含む2層以上の二軸延伸多層フィルムであることが要件であり、PET層を1層以上と、PBT層を1層以上を含んでいることが好ましく、さらにPET層とPBT層による2層構造の二軸延伸多層フィルムが好ましい。ポリエチレンテレフタレートの特長は耐水性、耐熱性に優れ、一方ポリブチレンテレフタレートの特徴は成形性に優れて、2層以上の多層中にこれら2種類のポリエステル系樹脂の層を含めることによって、成形性、耐水性、耐熱性を備えさせることができ、さらに耐溶剤性も向上させることができる。前記2層構造の二軸延伸多層フィルムはPETとPBTを共押出し、その後二軸延伸することによって作製する。なお、前記PET層およびPBT層は、それぞれの樹脂の特性を阻害しない範囲で他の樹脂を添加した樹脂組成物で構成することができる。例えば、PET層にPBTを添加することができ、同様にPBT層にPETを添加することができる。
また、PET層とPBT層による2層構造の二軸延伸多層フィルムを用いる場合は、PET層を外側の第1層13aとし、PBT層をバリア層11側の第2層13bとしてPBT層がバリア層11に臨む方向で貼り合わせることが好ましく、成形性を維持しつつ特に優れた耐水性および耐熱性が得られる。
また、PET層とPBT層による2層構造の二軸延伸多層フィルムをPET層を外側にしてバリア層11に貼り合わせる場合、即ち図1aの第1層13aがPET層であり第2層13bがPBT層である場合、PET層の厚みT2は基材層13の厚みT1、即ちPET層とPBT層の合計厚みの5%〜50%が好ましい。PET層の厚みT2が5%未満では耐熱性が悪化し、50%を超えると成形性が悪化し、上記範囲に設定することによって、成形性、耐水性、耐熱性を維持しつつ、基材層13の厚みT1を可及的に薄くすることができる。特に好ましいPET層の厚みT2はT1の10%〜45%である。
また、3層以上の二軸延伸多層フィルムを用いる場合、少なくとも2層はポリエステルであることが必要であるが、3層目以降はポリエステル以外の樹脂、例えば、ナイロン6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。この場合、外側に2種類のポリエステル系樹脂層を配置することが好ましい。また、基材層13の総厚は、層の数や樹脂の種類にかかわらず10μm〜80μmが好ましく、さらに15μm〜50μmが好ましい。
[基材層以外の層]
本発明は基材層以外の各層の材料を限定するものではなく、ラミネート材の用途に応じて適宜選択する。以下は、電池ケースの好ましい材料の例である。
バリア層11としては、特に限定されるものではないが金属箔があげられる。金属箔の例としてはアルミニウム箔、ステンレス箔、ニッケル箔、銅箔、チタン箔、これらの金属のクラッド箔を例示でき、さらにはこれらの金属箔にめっきを施しためっき箔を例示できる。バリア層11の厚さは5μm〜150μmが好ましく、さらに20μm〜100μmが好ましい。20μm以上であることで金属箔を製造する際の圧延時のピンホール発生を防止できると共に、100μm以下であることで張り出し成形、絞り成形等の成形時の応力を小さくできて成形性を向上させることができる。
前記バリア層に金属箔を用いた場合、少なくとも内側の面(シーラント層15側の面)に、化成処理が施されているのが好ましい。このような化成処理が施されていることによって内容物(電池の電解液等)による金属箔表面の腐食を十分に防止できる。例えば次のような処理をすることによって金属箔に化成処理を施す。即ち、例えば、脱脂処理を行った金属箔の表面に、
1)リン酸と、
クロム酸と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
2)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
3)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
上記1)〜3)のうちのいずれかの水溶液を塗工した後、乾燥することにより、化成処理を施す。
前記化成皮膜は、クロム付着量(片面当たり)として0.1mg/m〜50mg/mが好ましく、特に2mg/m〜20mg/mが好ましい。
シーラント層15を構成する熱可塑性樹脂としては、耐薬品性および熱封止性の点で、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系共重合体、これらの酸変性物およびアイオノマーで構成されるのが好ましい。また、オレフィン系共重合体として、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・メタアクリル酸共重合体(EMAA)を例示できる。酸変性物としては無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン等が挙げられる。また、基材層よりも低融点であれば一部のポリアミドフィルム(例えばナイロン12)等も使用できる。また、厚さは15μm〜150μmが好ましく、さらに30μm〜100μmが好ましい。前記シーラント層15は、熱融着性樹脂未延伸フィルム層で形成されているのが好ましく、前記シーラント層15は、単層であっても良いし、複層であっても良い。
基材層13側の第1接着剤12としては、例えば、主剤としてのポリエステル樹脂と硬化剤としての多官能イソシアネート化合物とによる二液硬化型ポリエステル−ウレタン系樹脂、あるいはポリエーテル−ウレタン系樹脂を含む接着剤を用いることが好ましい。一方、シーラント層15側の第2接着剤14としては、例えば、ポリウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、酸変性ポリオレフィン系接着剤、エラストマー系接着剤、フッ素系接着剤等により形成された接着剤が挙げられる。第1接着剤12、第2接着剤15の厚さ(乾燥後の厚さ)は、共に1μm〜4μmに設定されるのが好ましい
本発明のラミネート材1を成形(深絞り成形、張り出し成形等)することにより、成形ケース(電池ケース等)を得ることができる。なお、本発明のラミネート材1は、成形に供されずにそのまま使用することもできる。例えば電池ケースとして使用する場合、シーラント層15側が凹面となるように成形したラミネート材1のくぼみ部に電池要素(正極、負極、セパレーター、電解質)を収容し、正極、負極からそれぞれタブリードを用いてラミネート1から通電部を確保したのち、別のラミネート材のシーラント部が対向するように配置し、ガス抜きを行いながら定義周縁部を熱シールすることで蓄電デバイスを得ることができる。なお、上記タブリードの一端は外部に導出されている。
本発明のラミネート材の用途は限定されず、電池用外装体、食品や医薬品の包装材に広く用いることができる。
バリア層の一方の面に基材層を、他方の面にシーラント層を貼り合わせたラミネート材を、層構造および材料の異なる基材層を用いて作製し、それらの物性を比較した。基材層を除く層構造は図1に示される構造であり、基材層を除く層の材料は各例で共通である。共通のバリア層11、シーラント層15、第1接着剤層12、第2接着剤層14は以下のとおりである。
バリア層11:厚さ40μmの軟質アルミニウム箔(JIS H4160で規定されたA8079H)
シーラント層15:厚さ80μmの未延伸ポリプロピレンフィルム
第1接着剤層12:二液硬化型ポリエステル-ウレタン系接着剤
第2接着剤層14:二液硬化型酸変性ポリプロピレン系接着剤
(基材層およびラミネート材の作製)
実施例1〜6、比較例6は、2層または3層の多層フィルムであり、ラミネート材において最外層となる層を第1層とし、バリア層11側に向かって順に第2層、第3層とする。表1に示す各層の材料樹脂を2層インフレーション用リングダイまたは3層用インフレーション用リングダイを用いて共押出加工し、続いてチュブラー法により二軸延伸して、二軸延伸多層フィルムを作製した。表1に、二軸延伸後の各層の厚みを示す。
比較例1〜3は、表1に示す樹脂からなる単層の二軸延伸フィルムである。
そして、ドライラミネート法により、バリア層11の一方の面に作製した基材層を貼り合わせ、他方の面にシーラント層を貼り合わせた。
作製したラミネート材の成形性、耐水性、耐熱性、耐溶剤性を以下の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
(成形性)
株式会社アマダ製の深絞り成形具を用い、ラミネート材の基材層側が凸となりシーラント層側が凹となる態様で縦55mm×横35mmの深絞り成形を行った。成形深さを変えて数個の成形を行い、得られた成形体について暗室にて光透過法でピンホールおよび割れの発生を調べ、ピンホールまたは割れが発生しない最大の成形深さをそのラミネート材の最大成形深さとして下記の基準で評価した。
○…最大成形深さが5mm以上である
△…最大成形深さが3.5mm以上5mm未満である
×…最大成形深さが3.5mm未満である
(耐水性)
成形性試験と同じ要領で、縦55mm×横35mm×深さ5mmの深絞り成形を行った。この時、基材層が成形体の外側になるように成形を行い、各例につきそれぞれ2個の成形体を作製した。2個の成形体を成形部の周囲のフランジ部同士で重ね合わせ、170℃×6秒間のヒートシールを行った。次に、ヒートシール物を85℃の熱水中に240時間浸漬した後、取り出して目視観察によりヒートシール部におけるデラミネーション(剥離)発生の有無および外観の浮きの有無を調べ、下記判定基準に基づいて評価した。
○…デラミネーションが認められず、且つ外観の浮きも認められなかった(合格)
△…僅かなデラミネーションが稀に発生したが、外観の浮きはなかった(合格)
×…デラミネーションが発生し、外観の浮きもあった(不合格)。
(耐熱性)
ラミネート材を幅15mm×長さ100mmの短冊形にカットして試験片をとした。前記試験片は2枚作製し、シーラント層を向かい合わせて重ね合わせ、全面をヒートシールを行って熱封止部(ヒートシール部)を形成した。前記ヒートシールは、テスター産業株式会社製のヒートシール装置(TP−701−A)を用いて、シール圧0.2MPa(ゲージ表示圧)、225℃で2秒間の片面加熱により行った。ヒートシール後、封止部の表面を観察し下記判定基準に基づいて評価した。
○…変化無し(合格)
△…微細なしわが発生(合格)
×…表面が白化もしくは融解部分が発生(不合格)
(耐溶剤性)
ラミネート材を縦50mm×横100mmの長方形にカットして試験片とした。前記試験片を、5000ppmの水分を含むエチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)が等量比で配合された電解溶媒に1mol/Lのヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)を配合した電解液に浸漬させ、温度55℃/湿度95%RHの環境下で24時間静置保管した。次に、試験片を取り出して水で洗浄した後、基材層の表面を目視観察してデラミネーション発生個所を確認し、デラミネーションの範囲が最大であったエリアで最も幅の広い箇所の長さを測定し、下記判断基準に基づいて評価した。
○…変化無し(合格)
△…端面のみデラミネーションが発生(合格)
×…全体でデラミがネーション発生(不合格)
Figure 2018187819
表1の結果より、基材層に2種類のポリエステルが積層された二軸延伸多層フィルムを用いることによって、優れた成形性、耐水性、耐熱性、耐溶剤性が得られることを確認した。
本発明は電池の外装体用のラミネート材として好適に用いることができる。
1…ラミネート材
11…バリア層
13…基材層
13a…第1層
13b…第2層
15…シーラント層
T1…基材層の総厚
T2…第1層の厚み

Claims (6)

  1. 基材層、バリア層、シーラント層が順次貼り合わされたラミネート材であり、
    前記基材層が、少なくとも2種類のポリエステル系樹脂層を含む層が直接積層された二軸延伸多層フィルムで構成されていることを特徴とするラミネート材。
  2. 前記二軸延伸多層フィルムは、少なくとも1層のポリエチレンテレフタレート(PET)層と、少なくとも1層のポリブチレンテレフタレート(PBT)層を含み、かつ前記PET層とPBT層が隣接して積層されている請求項1に記載のラミネート材。
    材。
  3. 前記二軸延伸多層フィルムが前記PET層とPBT層の2層からなり、前記PBT層がバリア層に臨む方向で貼り合わされている請求項2に記載のラミネート材。
  4. 前記PET層の厚みが前記PBT層よりも薄い請求項3に記載のラミネート材。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載されているラミネート材のシーラント層同士を向かい合わせて、電池本体の収納空間が形成されてなることを特徴とする電池用外装体。
  6. 請求項5に記載された電池用外装体と、この外装体内に収納された電池本体を備えていることを特徴とする電池。
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