JP2018187660A - 突き合わせ溶接の異常判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接ビード内におけるブローホールの発生を判定することのできる突き合わせ溶接の異常判定方法の提供。
【解決手段】突き合わせ面(W3)を横切るように連続してレーザ光(L1)を照射し、溶接ビード(M0〜M3)を形成する(ST101)。溶接ステップ(ST101)において照射されるレーザ光(L1)の出力よりも出力が小さいレーザ光を、溶接ビード(M0〜M3)に照射して、溶接ビードから反射される反射光の光強度波形を取得する(ST102)。取得した反射光の光強度波形が、予め記憶しておいた基準となる基準光強度波形と異なる場合に、異常が突き合わせ溶接に生じたと判定する(ST103)。
【選択図】図6

Description

本発明は、突き合わせ溶接の異常判定方法に関する。
互いに突き合わせた一対の板状体同士に、レーザを照射して溶接する溶接方法がある。特許文献1に開示される溶接方法では、レーザ光を、金属部材の接合端面同士を突き合わせた接合部を横切るように左右にウィービングさせながら照射する。具体的には、左右に振れた部分を加熱部分としてレーザ出力を上げ、接合部を横切る部分を非加熱部分としてレーザ出力をゼロまたは低下させる。
特開2014−205166号公報
本発明者等は、以下の課題を見出した。
箔を板状体同士の間に挟みこみ、これら板状体同士を突き合わせたまま、レーザをこの突き合わせた部位に照射して溶接する場合がある。このような場合、箔は、水分や油分を多く含むことが有るため、レーザ照射によって溶け落ちるとき、ガスが生じ、溶接ビード内にブローホールが生じやすい。溶接ビード内におけるブローホールの発生を判定することが望まれている。
本発明は、溶接ビード内におけるブローホールの発生を判定するものとする。
本発明に係る突き合わせ溶接の異常判定方法は、
板状体同士の間に箔を挟み込みつつ当該板状体同士を突き合わせたまま、当該板状体同士の一方の板状体と他方の板状体との突き合わせ面と当該箔とを横切る軌道に沿って、レーザ光を連続して照射する突き合わせ溶接の異常判定方法であって、
予め、突き合わせ溶接により形成され、溶接品質が合格と認められた溶接ビードの反射光の光強度波形を取得し、取得した光強度波形を基準光強度波形として記憶するステップと、
前記突き合わせ面を横切るように連続して前記レーザ光を照射し、溶接ビードを形成する溶接ステップと、
前記溶接ステップの後、前記溶接ステップにおいて照射される前記レーザ光の出力よりも出力が小さいレーザ光を、前記溶接ビードに照射して、前記溶接ビードから反射される反射光の光強度波形を取得する波形取得ステップと、
前記波形取得ステップの後、前記取得した反射光の光強度波形が、前記予め記憶しておいた基準となる基準光強度波形と異なる場合に、異常が前記溶接ビードに生じたと判定する判定ステップとを含む。
このような構成によれば、溶接ビードの反射光の光強度波形を比較することによって、溶接ビードにおいて表面高さの高い部位を判別することができる。溶接ビードにおいて表面高さの高い部位は、ブローホールを有する可能性が高い。そのため、ブローホールを有する溶接ビードを良好な精度で判別することができる。
本発明は、溶接ビード内におけるブローホールの発生を判定することができる。
実施の形態1に係る突き合わせ溶接の異常判定方法に利用可能な溶接装置の構成を示す概略図である。 実施の形態1に係る突き合わせ溶接方法を示す模式図である。 実施の形態1に係る突き合わせ溶接方法を示す模式図である。 レーザ出力に対する溶接深さを示すグラフである。 溶接方向における距離に対する被溶接物の表面の高さを示すグラフである。 時間に対する反射光の光強度の波形を示すグラフである。 溶接ビードの一部位の一例の断面模式図である。 実施の形態1に係る突き合わせ溶接の異常判定方法を用いた溶接方法の一具体例を示すフローチャートである。 反射光のフーリエ解析結果の一例を示すグラフである。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。なお、図1〜3、6、9〜11では、左手系XYZ三次元座標が規定されている。また、図6では、分かり易さのため、ハッチングを省略した。
(実施の形態1)
図1〜図4を参照して実施の形態1に係る突き合わせ溶接の異常判定方法について説明する。図1は、実施の形態1に係る突き合わせ溶接の異常判定方法に利用可能な溶接装置の構成を示す概略図である。図2、及び図3は、実施の形態1に係る突き合わせ溶接方法を示す模式図である。図4は、レーザ出力に対する溶接深さを示すグラフである。
(溶接装置の一具体例)
実施の形態1に係る突き合わせ溶接の異常判定方法は、図1に示すレーザ溶接装置100を利用して実施することができる。図1に示すように、レーザ溶接装置100は、制御系10と、溶接ヘッド20とを備える。なお、レーザ溶接装置100は、多関節ロボット(図示略)と、NC機(図示略)とを備えてもよく、多関節ロボットと、NC機とを用いて被溶接物W10と溶接ヘッド20とを、所定の位置に移動させたり、傾けたりしてもよい。
制御系10は、レーザ・ヘッド制御部11と、レーザ発振器12と、信号記録・演算部13と、品質記録部14とを含む。
レーザ・ヘッド制御部11は、溶接ヘッド20から信号を受信する一方、レーザ発振の開始又は停止や、発振させるレーザ光の強度について指令する信号をレーザ発振器12に送る。レーザ発振器12は、レーザ・ヘッド制御部11からの信号を受けて、レーザ光を発振させて、光ファイバ12aを介して溶接ヘッド20に供給する。信号記録・演算部13は、プラズマ光・熱放射光についての信号を溶接ヘッド20から受け取って、所定のプログラムに基づいて演算する。品質記録部14は、信号記録・演算部13が演算した結果を示す信号を受けて、その演算結果を記録する。この演算結果として、プラズマ光・熱放射光の光強度の波形や、溶接ビードの品質等が挙げられる。品質記録部14は、予め、溶接ビードにおいて溶接品質の良好な良品部から反射される反射光の光強度波形を記憶していてもよい。また、溶接品質の良好な良品部は、所定の溶接品質基準を満たすことによって、所定の試験に合格するものであればよい。
溶接ヘッド20は、レーザ出射口21と、ハーフミラー22と、反射ミラー23と、透過板24と、反射ミラー25と、受光センサ26とを含む。レーザ出射口21と、ハーフミラー22と、反射ミラー23と、透過板24と、反射ミラー25と、受光センサ26とは、例えば、溶接ヘッド20等の内部の所定の位置に固定されている。受光センサ26は、例えば、フォトダイオードセンサである。溶接ヘッド20は、透過板24を所定の姿勢をとりつつ所定の軸回りに回転させることができる。
ここで、レーザ光L1、及び反射光L2の経路について説明する。レーザ光L1を、被溶接物W10の箔W3へ照射して、被溶接物W10の板状体W1、W2を溶接する。被溶接物W10は、互いに突き合わせた板状体W1、W2と、板状体W1と板状体W2との間に挟みこまれた箔W3とを備える。反射光L2は、レーザ光L1が箔W3へ照射されることによって、反射した光である。
まず、レーザ発振器12は、電源(図示略)から電力を供給されて、レーザ光を発振し、光ファイバ12aを介してレーザ出射口21からハーフミラー22に出射する。ハーフミラー22は、この出射されたレーザ光の少なくとも一部を反射して、反射ミラー23に入射させる。反射ミラー23が、この入射させられたレーザ光を反射し、透過板24を通過させて、被溶接物W10の上方から、箔W3に入射させる。被溶接物W10はレーザ光L1を受けて、反射光L2が溶融部W4又はその近傍から発する。反射光L2は、プラズマ光、及び熱放射光の少なくとも一方を含む。
反射光L2の少なくとも一部は、透過板24を通過して、反射ミラー23に入射する。反射ミラー23は、入射した反射光L2の少なくとも一部を反射して、ハーフミラー22を通過させて、さらに、反射ミラー25に入射させる。反射ミラー25は、入射した反射光L2の少なくとも一部を反射して、受光センサ26に入射させる。受光センサ26は、反射光L2を受光し、反射光L2の強度を電圧信号に変換する。信号記録・演算部13は、通信ケーブル等を介して、受光センサ26が変換した電圧信号を受信する。
(突き合わせ溶接の異常判定方法の詳細)
図2に示すように、実施の形態1に係る突き合わせ溶接の異常判定方法1では、まず、被溶接物W10を溶接する(溶接ステップST101)。ここでは、レーザ溶接装置100を用いた場合の突き合わせ溶接の異常判定方法について説明する。具体的には、被溶接物W10を所定の位置に固定する。被溶接物W10は、板状体W1、W2と、箔W3とを備える。板状体W1、W2と、箔W3とは、金属材料からなり、例えば、純Al又はAl合金からなる。箔W3は、複数枚の箔からなる集合体であってもよい。被溶接物W10は、箔W3を板状体W1と板状体W2との間に挟み込ませたまま、板状体W1、W2同士を突き合わせることによって、形成される。図2に示す一例では、箔W3が、板状体W1、W2の突き合わせ面に位置する。板状体W1、W2の主面は、水平面(図2では、XY平面)に略平行である。溶接ヘッド20(図1参照)から、箔W3の加工開始点LM0に向けて、レーザ光L1を照射する。軌道LM1に沿って、レーザ光L1を連続して照射し、溶接ビードM0、M1、M2、M3(図3参照)を形成する。
軌道LM1は、板状体W1、W2の突き合わせ面を横切る軌道であればよい。また、軌道LM1は、板状体W1と板状体W2とを少なくとも1回以上、行き来する線であってもよい。例えば、図2に示す軌道LM1の一例は、箔W3上をジグザグ状に延びる線に沿う。言い換えると、軌道LM1は、箔W3上を、複数のZ字状の線をつなげた1本の線に沿う。このような軌道LM1に沿って行われる溶接は、ウィービング溶接とも呼ばれる。このようなウィービング溶接を適切に行うと、ウィービングパターンのピッチと等間隔で凹凸ができる。一方、このようなウィービング溶接を不適切に行い、被溶接物W10への入熱が大きいと、溶接ビードの表面高さが高くなり、凸形状を有する傾向にある。また、軌道LM1は、螺旋状に延びる線に沿ってよく、このような線に沿って行われる溶接はウォブリング溶接と呼ばれる。
続いて、異常発生判定用レーザ光を、溶接ビードM0〜M3に照射することによって溶接ビードM0〜M3を走査して、溶接ビードM0〜M3から反射する反射光の光強度波形を取得する(波形取得ステップST102)。異常発生判定用レーザ光は、出力が溶接ステップST101で用いた溶接用レーザ光よりも小さいところを除いて、この溶接用レーザ光と同じ構成を備える。異常発生判定用レーザの出力は、溶接ビードの金属組織に影響を与えないような大きさであればよく、例えば、溶接用レーザの出力の10〜30%である。具体的には、図4に示すように、所定の溶接条件では、溶接用レーザの出力の一具体例が、3500w以上であれば、被溶接物が貫通する。また、この一具体例が、1000w以上3500w以下ならば、被溶接物に所定の溶接深さの溶接ビードが形成される。この一具体例が、1000w以下ならば、被溶接物が溶接されず、未接合のままである。溶接用レーザの出力の一具体例は3500wである場合、例えば、異常発生判定用レーザの出力は、350w以上1050w以下の範囲内にあるとよい。
最後に、取得した反射光の光強度波形が、基準光強度波形と異なる場合に、異常が溶接ビードに生じたと判定する(判定ステップST103)。反射光の光強度波形が、基準光強度波形と異なる場合は、例えば、取得した反射光の光強度波形の最大振幅が、基準光強度波形の最大振幅の50%以下である場合がある。取得した反射光の光強度波形の周波数が、基準光強度波形の周波数と異なる場合がある。また、フーリエ解析を用いて、取得した反射光の光強度波形、及び基準光強度波形についての各周波数に対する振幅を求めて、求めた各周波数に対する振幅を比較する場合が有る。
ここで、溶接距離に対する溶接ビードM0〜M3における表面高さの一例を、図5に示す。図5に示す一例では、溶接ビードM0から溶接ビードM2の品質合否境界M21まで、表面高さ曲線が所定のピッチで凹凸状に延び、溶接品質が合格(OK)と判断される。さらに、溶接ビードM2の品質合否境界M21から溶接ビードM3まで、表面高さが山なりに一旦上昇した後下降し、溶接品質が不合格(NG)と判定される傾向にある。
また、溶接時間に対する溶接ビードM0〜M3における反射光の光強度波形の一例を、図6に示す。図6に示すように、溶接ビードM0から溶接ビードM2の品質合否境界M21まで、光強度の波形曲線は、所定のピッチ(周期)、所定の最大振幅A1で振動するように延びる場合がある。この場合、溶接品質が合格(OK)と判定される。
さらに、溶接ビードM2の品質合否境界M21から溶接ビードM3まで、光強度の波形曲線が、最大振幅A1より小さな最大振幅A2で振動するように延びる場合が有る。この場合、溶接品質が不合格(NG)と判定される。
ここで、予め、最大振幅A2よりも小さく、かつ最大振幅A1よりも大きい最大振幅A3(図示略)を設定する。すると、例えば、光強度曲線が、最大振幅A3よりも大きい最大振幅を備える場合、ブローホールH1が溶接ビードM2に発生しており、異常が溶接ビードM2に発生しておらず、溶接ビードM2の溶接品質は合格であると判定することができる。また、例えば、光強度曲線が、最大振幅A3よりも小さい最大振幅を備える場合、ブローホールH1が溶接ビードM2に発生しており、異常が溶接ビードM2に発生しておらず、溶接ビードM2の溶接品質は不合格であると判定することができる。
溶接品質が不合格(NG)と判定された溶接ビードM2の一部位の一例の断面模式図を、図7に示す。図7に示すように、溶接ビードM2における品質合否境界M21から溶接ビードM3側の一部位において、1つ以上のブローホールH1が観察される。溶接ビードM2における品質合否境界M21から溶接ビードM3側の一部位が、ブローホールH1を備えることから、溶接ビードM2の表面高さが、溶接ビードM1の表面高さと比較して高くなる、又は、溶接ビードM2表面に凸形状が生じる傾向にあると考えられる。溶接ビードM2の表面高さが、溶接ビードM1の表面高さと比較して高くなる、又は、溶接ビードM2表面に凸形状が生じると、反射光の光強度波形の最大振幅が小さくなる傾向にあると考えられる。さらに、溶接品質が不合格(NG)と判定されると考えられる。
以上、突き合わせ溶接の異常判定方法において、溶接ビードM0〜M3の反射光の光強度波形を比較することによって、溶接ビードM0〜M3において表面高さの高い部位を判別することができる。溶接ビードM0〜M3において表面高さの高い部位は、溶接ビードM1〜M3の内部にブローホールH1を有する可能性が高い。そのため、ブローホールH1を有する溶接ビードを良好な精度で判別することができる。
なお、溶接ステップST101の前に、予め、既成の溶接ビードにおいて溶接品質の良好な良品部にレーザ光を照射して、良品部から反射される反射光の光強度の波形を取得し、記憶し(記憶ステップST100)てもよい。ここで、取得した反射光の光強度の波形は、例えば、基準光強度波形として品質記録部14(図1参照)に記憶される。また、溶接品質の良好な良品部は、所定の溶接品質基準を満たすことによって、所定の試験に合格するものであればよい。
(レーザ溶接方法1)
次に、図8、及び図9を用いてレーザ溶接方法1について説明する。レーザ溶接方法1は、上記した突き合わせ溶接の異常判定方法1を用いて、溶接中に、形成した直後の溶接ビードからの反射光を随時モニタリングすることによって、フィードバックしてレーザ条件を調整する。図8は、実施の形態1に係る突き合わせ溶接の異常判定方法を用いた溶接方法の一具体例を示すフローチャートである。図9は、反射光のフーリエ解析結果の一例を示すグラフである。
突き合わせ溶接の異常判定方法1における溶接ステップST101と同様に、レーザ溶接を行う。レーザ溶接を行う際中において、溶接予定の溶接ビードをその長手方向にm区間に区切って、第1区間から第m区間の溶接品質を区間ごとに判定する。第n区間について判定を行うことを決定する(判定区間決定ステップST1)。ここで、m、nは自然数である。本判定区間決定ステップST1では、開始時には第1区間について判定を行うことを決定する。
続いて、溶接ビード全体を検査したか否かを判定する(溶接ビード全体検査完了確認ステップST2)。具体的には、判定区間決定ステップST1において決定した判定を行う予定のn区間が、m区間以下か否かを確認する。この確認したn区間が、m区間以下であれば、溶接ビード全体を検査していないと判定し、m区間以上であれば、溶接ビード全体を検査したと判定する。
続いて、第n区間目の反射光の光強度を計算し、フーリエ解析を行う(n区間光強度計算ステップST3)。第n区間、及び良品部における周波数に対する反射光の光強度の波形の振幅の一例を、図9に示す。ここで、反射光は、プラズマ光の他、熱放射光も含んでもよい。
続いて、取得した反射光の光強度波形の周波数が、基準光強度波形の周波数と異なる場合、又は、取得した反射光の光強度波形の最大振幅が、基準光強度波形の最大振幅の50%以下である場合、異常が溶接ビードに生じたと判定する(判定ステップST4)。なお、この基準光強度波形の最大振幅の50%は、適宜、変化させてもよく、例えば、10〜90%の範囲内にある値であってもよい。
異常が溶接ビードに生じていないと判定された場合(判定ステップST4:NO)、当該区間である第n区間は、溶接の品質が良好であり、合格(OK)と判定される(品質合格確認ステップST42)。判定区間決定ステップST1に戻り(ステップST43)、第n区間の次の第n+1区間を判定する。
一方、異常が溶接ビードに生じたと判定された場合(判定ステップST4:YES)、当該区間である第n区間は、溶接の品質が不良であり、不合格(NG)と判定される(品質不合格確認ステップST41)。続いて、判定した第1区間から第n区間までの不合格率を計算して、計算した不合格率がN1%よりも小さいか否かを判定する(品質合格率確認ステップST5)。N1は、予め決められた0以上100以下の数値である。
不合格率(NG率)がN1%よりも小さい場合(品質合格率確認ステップST5:YES)、レーザ条件を調整する(レーザ条件調整ステップST52)。レーザ条件として、例えば、レーザ出力、走査速度、ウィービング周波数等が挙げられる。これらレーザ条件を調整することで、ブローホールの発生を抑制するレーザ条件を探索し、特定することができる。例えば、第n+1区間以降の区間において、この特定したレーザ条件を用いて、溶接を行うことができ、当該第n+1区間以降の区間におけるブローホールの発生を抑制することができる。第n区間の次の第n+1区間を判定するため、判定区間決定ステップST1に戻る(ステップST43)。
一方、不合格率(NG率)がN1%以上である場合(品質合格率確認ステップST5:NO)、溶接ビード全体が、不合格(NG)と判定し(溶接ビード全体不合格確認ステップST51)、溶接を終了する。
さて、ステップST61から、判定区間決定ステップST1に戻った後、上記した第n区間の判定と同様に、第n+1区間を判定する。上記したように、溶接ビード全体検査完了確認ステップST2、n区間光強度計算ステップST3、判定ステップST4、ステップST61等の各ステップを繰り返す。すると、判定区間決定ステップST1において決定した判定を行う予定のn区間が、m区間に到達するため、溶接ビード全体を検査したと判定する(溶接ビード全体検査完了確認ステップST2:NO)。そして、溶接ビード全体が合格(OK)と判定し(溶接ビード全体合格確認ステップST21)、溶接を終了する。
以上、レーザ溶接方法1の一具体例を用いると、溶接中において、逐次形成される溶接ビードの溶接品質を確認し、その確認した溶接品質に基づいてレーザ条件を調整しながら、溶接することができる。そのため、ブローホールH1が溶接ビードM2の内部に発生することを抑制することができる。
また、レーザ溶接方法1を用いて、例えば、ケースの蓋と箱とを接合することができる。この接合したケースは、車両用電池を保持したまま、車両に搭載することができる。このケースの蓋と箱との接合部近傍における部位は、具体的には、金属材料からなり、より具体的には、純Al又はAl合金からなる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
ST101 溶接ステップ ST102 波形取得ステップ
ST103 判定ステップ
M0、M1、M2、M3 溶接ビード M21 品質合否境界
W10 被溶接物
W1、W2 板状体 W3 箔

Claims (1)

  1. 板状体同士の間に箔を挟み込みつつ当該板状体同士を突き合わせたまま、当該板状体同士の一方の板状体と他方の板状体との突き合わせ面と当該箔とを横切る軌道に沿って、レーザ光を連続して照射する突き合わせ溶接の異常判定方法であって、
    予め、突き合わせ溶接により形成され、溶接品質が合格と認められた溶接ビードの反射光の光強度波形を取得し、取得した光強度波形を基準光強度波形として記憶するステップと、
    前記突き合わせ面を横切るように連続して前記レーザ光を照射し、溶接ビードを形成する溶接ステップと、
    前記溶接ステップの後、前記溶接ステップにおいて照射される前記レーザ光の出力よりも出力が小さいレーザ光を、前記溶接ビードに照射して、前記溶接ビードから反射される反射光の光強度波形を取得する波形取得ステップと、
    前記波形取得ステップの後、前記取得した反射光の光強度波形が、前記予め記憶しておいた基準となる基準光強度波形と異なる場合に、異常が前記溶接ビードに生じたと判定する判定ステップとを含む、
    突き合わせ溶接の異常判定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7446128B2 (ja) 2020-02-27 2024-03-08 三和シヤッター工業株式会社 鋼製ドアおよび鋼製ドアの製造方法

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