JP2018186779A - 有精卵の雌雄鑑定方法とその装置 - Google Patents

有精卵の雌雄鑑定方法とその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有精卵の外形データから雌雄の鑑別を行い、雌卵のみの孵化処理を可能とする方法と装置の提供。【解決手段】有精卵10の長軸周りにおける外殻表面の輪郭1の変化によるベクトルの変化と短軸の傾斜に伴う二次元面4象限の各面積変化の回転方向が雌雄で異なることを示す画像データの相違を検出して雌雄を鑑別する。【選択図】図1

Description

本発明は、有精卵の雌雄を輪郭で判別する技術に関わる。特に、当該有精卵の輪郭に潜在する非線形構造を解剖学的、遺伝学的あるいは生物学的な手段を一切用いることなく、輪郭解析技術によって高精度かつ高速の雌雄鑑別を可能とした有精卵の雌雄鑑定方法とその装置に関する。
鳥卵、典型的には鶏卵の有精卵(以下、単に卵とも称する)の雌雄鑑別に、古来より頭部の膨らみや細長さなどの卵形(卵の外殻形状)観察を基準にする手法が提案されている。しかし、この手法による鑑別は親鳥個体や飼育環境により形が変わり、雌雄の判別基準そのものがばらつき、判定が困難となるため、具体的な実用化はされていない。なお、ここでは、鶏卵の長軸上で鈍端側を頭部、鋭端側(尖端側)を尾部とも言う。長軸上でのサイズ(長さ寸法)を長径、長軸と直交する短軸上でのサイズを短径とも称する。
上記の手法が実用化されていない背景には、親鳥の成長に伴い卵の形が大きくなり、その最大短径(卵の幅寸法)の位置が僅かにではあるが尾部の方向に移行し、更に親鳥の成長変化の度合いが個々で異なることと相俟って共通の識別基準を作ることが困難なことが挙げられる。
図14は、頭部の膨らみによる雌雄識別例の説明図で、図14(a)は卵の二次元輪郭の模式図、図14(b)は親鳥の個体や週令(雛の孵化後の日数を7で除した数字)が異なるサンプル卵(E001からE018)を横軸に、卵10の頭部から卵の長径6の約20%の位置に線分8を引き、その線分8の長さと卵の短径7の比(短径比)を縦軸とって%表示したものである。黒の棒グラフは雌卵、白抜きの棒グラフは雄卵を示す。図14(b)の棒グラフに示すように、縦軸の数値が大きいほど頭部の膨らみが強いことを示す。
図14(b)に示す棒グラフからは、古来から雌雄鑑別法として伝えられている雌卵の膨らみが雄卵のそれよりも強いという特性は見られる。しかし、この例では雌雄判定基準を(Th)を確実に雌卵であるものとするためにTh1に設定すると、卵18個中8個となり、メスとして鑑別される卵は高々45%である。そして、すべての雌卵を判別して鑑別率を上げるために、この雌雄判定基準をTh2に下げると卵18個中16個が雌卵として鑑定され、4個の雄卵が雌卵として誤鑑定され、卵16個中4個が雄雛になり、現在実施されている孵化後の雌雄鑑定法である肛門鑑定や羽毛鑑定の鑑定率95%から98%と同等の鑑定率を得ることはできない。この種の鑑別法を開示したものとしては、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3などを挙げることができる。
有精卵を、その外形形状(外殻の輪郭)を複数のカメラで撮影した画像に基づいて雌雄を判別する手法も既知である。特許文献4は、有精卵の輪郭に潜在する面積歪と面積歪(リミットサイクル)を、短径上で0度と90度の角度で撮影した画像データを差分演算して得た位相差が雌雄で異なることを利用した鑑別手法を開示する。図15は、3台のカメラを用いた有精卵の輪郭データの抽出を説明する特許文献4に記載された模式図である。
図15において、有精卵10の中心に光軸を交差させたカメラを用い、先ず設置台に載置した卵10を通る中心線C−Cから紙面の左45度の位置21で当該卵10の画像を撮影する。次に、カメラを45度右回転させ、中心線C−Cの位置20で卵10の画像を撮影する。そして、さらにカメラを45度右回転させた位置22で同様に撮影し、3面の輪郭のデータを得る。撮影した画像データの左右45度、すなわち、長径周りで90度短径方向に離れた位置で卵を撮像し、輪郭および輪郭から得られた情報の撮影角度の差を雌雄判別の手がかりとしている。しかし、特許文献4は撮像した画像データから現在の肛門鑑定や羽毛鑑定の鑑定率にとって代わるための具体的な手法を十分に開示しない。
特開昭52−16380号公報 特開昭64−55131号公報 特開2001−238559号公報 特開2011−142866号公報
前記した従来技術の特許文献1乃至3はもとより、特許文献4に開示の鑑別手法では、現在の肛門鑑定や羽毛鑑定の鑑定率95%から98%と同等の鑑定率を得ることは不可能である。有精卵の雌雄を非破壊で鑑定するために当該卵の輪郭データから取り出す当該輪郭変化や平面上の面積の差異などの判別要素が極めて重要であることは特許文献4からも理解できる。しかしながら、このような基本的には二次元データのみでは鑑定率の向上には限界がある。
本発明の目的は、卵の輪郭を撮影した画像データのみから現在の鑑定率に匹敵する高率で、かつ高速な雌雄鑑別方法とその装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、有精卵の三次元画像をカメラで撮影し、この撮影画像データから精密な輪郭データを演算して、有精卵輪郭ベクトル平均値と輪郭面積が雌雄で異なる方向の螺旋状であることを検出することによって雌雄鑑別を行う方法を確立し、その方法を実行するための装置を具体化したものである。
本発明の代表的な構成を列挙すれば、次の通りである。なお、本発明の理解を容易にするため、各構成に口述する実施例の図面に付した参照符号を併記してあるが、本発明はこの符号によって限定されるものではない。
本発明に係る有精卵の雌雄鑑別方法は非破壊で雌雄を振り分ける有精卵の雌雄鑑別方法であって、
(1)被検査対象の有精卵10の輪郭1を、角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差の三次元空間での変化を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする。
(2)被検査対象の有精卵10の輪郭1を角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭面積の撮影角度差の三次元空間での変化を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする。
(3)前記(1)又は2における前記有精卵10の鈍端2と鋭端3を結ぶ長軸の周りで、前記有精卵の表面における前記輪郭ベクトル平均値と輪郭面積が雌雄で異なる方向の螺旋状を呈することを用いて雌雄の鑑別を行うことを特徴とする。
(4)前記(3)における前記有精卵10の鈍端2と鋭端3を結ぶ長軸をX軸、前記長軸に直交する短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸の交叉点で当該X軸とY軸に直交するZ軸とし、前記Z軸上方からみたX−Y二次元平面で前記X軸の周りにおける前記有精卵の平面における前記輪郭歪が前記X軸周りでの回転に沿って螺旋状に連続し、前記螺旋状の輪郭歪が前記被検卵の雌雄によって逆方向であることを用いて前記有精卵10の雌雄の鑑別を行うことを特徴とする。
(5)前記(4)における前記輪郭歪が、前記X−Y二次元平面上で前記有精卵10の前記X軸と前記Y軸の交叉点から予め分割された角度θで前記有精卵の輪郭1に伸びる直線14の前記二次元平面上でのベクトルデータの変化を前記X軸周りでの回転に沿って前記Z軸方向において三次元空間に形成したものであることを特徴とする。
(6)前記(3)における前記輪郭歪は前記有精卵10の前記X軸周りでの回転に沿う前記X軸と前記Y軸で形成される前記二次元平面の四象限の各象限における面積の変化を前記X軸周りでの回転に沿って前記Z軸方向において三次元空間に形成されたものであることを特徴とする。
(7)前記(3)における前記輪郭歪を表すためのデータは、前記有精卵10の前記X軸及び前記Y軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記Z軸上において前記X軸に光軸を一致させたカメラ201の撮像信号から生成する画像データと、前記Z軸に関して前記二次元平面の上方で、前記Z軸に関して前記Y軸上の一方側と他方側にあらかじめ設定された角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵10の中心で前記Y軸と交差する如く位置した一対のサイドカメラ211,221の撮像信号から生成する画像データとから生成されることを特徴とする。
本発明に係る有精卵の雌雄鑑別装置は輪郭で雌雄を振り分ける有精卵の雌雄鑑別装置であって、
(8)前記有精卵の長軸をX軸、短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸とに垂直な軸をZ軸とし、前記X軸とY軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記X軸と前記Y軸との交差部で、前記Z軸に対して前記Y軸上の一方側と他方側に角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵の中心で前記Y軸と交差する位置で前記有精卵の輪郭を撮影するカメラ200を具備し、
前記有精卵10の輪郭1を、前記カメラ200の撮影角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする。
(9)前記(8)における前記カメラ200の撮影角度は90度であることを特徴とする。
(10)前記(8)又は(9)における前記カメラ200は二次元の撮影装置であり、二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする。
(11)前記(8)乃至(10)の何れかにおける前記カメラ200は二次元の撮影装置であり、前記Z軸に関して前記Y軸上で45度の角度で対称な位置で前記有精卵の輪郭を撮影することを特徴とする。
(12)前記有精卵10の長軸をX軸、短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸とに垂直な軸をZ軸とし、前記X軸とY軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記X軸と前記Y軸との交差部で、前記二次元平面の上方で前記Z軸に対して前記Y軸上の一方側と他方側に角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵の中心で前記Y軸と交差する位置で前記有精卵の輪郭を撮影する一対のサイドカメラ211,221を具備し、
前記有精卵10の輪郭1を、一対の前記サイドカメラ211,221で撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする。
(13)前記(12)における一対の前記サイドカメラ211,221は二次元のカメラであり、二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする。
(14)前記(12)又は13における一対の前記サイドカメラ211,221は共に二次元の撮影装置であり、当該サイドカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする。
(15)前記(12)又は13における一対の前記サイドカメラ211,221は二次元の撮影装置であり、前記センターカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記Y軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
(16)前記(12)乃至(15)の何れかにおける一対の前記サイドカメラ211,221は前記Z軸に関して前記Y軸上で45度の角度で対称な位置に設置したことを特徴とする。
(17)非破壊で雌雄10を振り分ける有精卵の雌雄鑑別装置であって、前記有精卵10の長軸をX軸、短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸とに垂直な軸をZ軸とし、前記X軸とY軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記X軸と前記Y軸との交差部で、前記有精卵の前記Z軸の上方に設置されたセンターカメラ201と、
前記二次元平面の上方で、前記Z軸に対して前記Y軸上の一方側と他方側に角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵の中心で前記Y軸と交差する如く位置した一対のサイドカメラ211,221を具備し、
前記有精卵10の輪郭1を、センターカメラ201と一対の前記サイドイカメラ211,221の少なくとも2つのカメラの角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする。
(18)前記(17)における前記センターカメラ201、及び一対の前記サイドカメラ211,221は二次元の撮影装置であり、前記センターカメラ201の二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵10の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする。
(19)前記(17)又は(18)における一対の前記サイドカメラ211,221は共に二次元の撮影装置であり、当該サイドカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする。
(20)前記(17)乃至(19)の何れかにおける前記センターカメラ201、及び一対の前記サイドカメラ211,221は二次元の撮影装置であり、前記センターカメラ201の二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記Y軸に平行な方向に設置したことを特徴とする。
(21)前記(17)乃至(20)の何れかにおける一対の前記サイドカメラ211,221は共に二次元の撮影装置であり、当該一対のサイドカメラは前記センターカメラ201に関して前記Y軸上で45度の角度で対称な位置に設置したことを特徴とする。
本発明は、上記の構成および口述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく、種々の変形が可能であることは言うまでもない。
被検査対象の有精卵の輪郭を角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値あるいは輪郭面積の撮影角度差の3次元変化は、卵が親鳥から生まれる際に卵が回転して産まれ出ることで微細な螺旋状の潜在的形状を発現する。この螺旋状の形状に基づいて雌雄の判定を行うことで有精卵の外殻に存在している雌雄それぞれの三次元的特徴をデータ化できる。本発明に係る有精卵の雌雄鑑別方法によれば、この三次元的特徴をデータは有精卵の雌雄それぞれを特徴づけるためのパラメータとして顕現化でき、このパラメータに基づいて的確な鑑別が可能となる。
本発明に係る有精卵の雌雄鑑別装置は、被検査対象である有精卵の外形表面(外殻、輪郭)を角度を変えて撮影する複数台のカメラを用いた撮影手段と画像処理手段を備えることで構成できる。近年のカメラには、高解像度のCCDあるいはCMOSイメージセンサが普及している。また、画像処理用のソフトウエアも高速化している。本発明は、このようなカメラやソフトウエアを組み合わせてユニット化することでコンパクトな装置を構成でき、有精卵生産施設に必要な台数を容易に設置できる。
有精卵を卵の段階で非破壊で非接触に、かつ高い判別率で雌卵を鑑別することができるために、雌卵のみを孵化させ、雄卵や希に混在する鑑別不能卵などの雌卵以外をワクチン製造、あるいは食材に回すことができる。これにより、孵化した雄雛の処分は不要となって倫理的な問題も解消する。さらに、雌卵のみを孵化対象とすることで孵化設備の半数は雌雛の増産に使うことができる。雌卵以外を食材に回すことで、世界的な蛋白源不足の事態にも対応できる。
本発明に係る有精卵の雌雄鑑別に用いる卵の輪郭とその輪郭歪の相違を雌卵(♀)と雄欄(♂)で異なることの説明図である。 最もシンプルな有精卵の雌雄判別特性を示す撮影画像から取り出したデータの解析結果の説明図である。 有精卵の輪郭をカメラの位置(有精卵に対する角度)を変えた位置で撮影して画像データを取得するための撮影配置の説明図である。 長軸を基準とした有精卵の傾き変化の説明図である。 有精卵の短径の角度差の説明図である。 有精卵の輪郭面積の角度差の説明図である。 有精卵の輪郭の角度差の説明図である。 デジタルカメラを3台用いた有精卵の三次元撮影装置を説明する要部構成の模式図である。 図8に示した卵の三次元撮影装置による卵の姿勢制御と撮影手順の説明図である。 有精卵の二次元平面でみた回転方向の角度差による輪郭変化の説明図である。 図8に示した3台のカメラを用いた有精卵の自動鑑別システムの基本構成例を説明するブロック図である。 図11に示した自動鑑別システムにおける有精卵鑑別処理手順の基本的な流れの説明図である。 本実施例による有精卵の雌雄判別結果を検証したデータ例の説明図である。 頭部の膨らみによる雌雄識別例の説明図である。 3台のカメラを用いた有精卵の輪郭データの抽出を説明する模式図である。
従来、有精卵の雌雄鑑別を卵段階で行うためには、鑑別率が極めて低い目視鑑別があったことは前記した。また、鑑別の確率を上げるために微細な針を卵殻を通して刺して胚を操作する方法などの外科的な半破壊的手法が知られている。胚の操作には時間が掛り、また、胚の操作で全数が雌雛として孵化できるものでもない。
本発明は、卵は卵巣から輸卵管を通って、子宮部に至り、排泄穴から出る24〜27時間かかる。そして、親鳥から有精卵が生れるときに回転して出てくる。このとき、有精卵はその雌雄によって回転方向が逆になることの発見に基づく。この回転の痕跡は潜在的であるため、単に有精卵の外形を観察するのみでは検知が不可能に近いものである。
本発明では、有精卵の外形(外殻の輪郭)を1台のカメラを角度を変えて有精卵を撮影し、あるいは2台以上の固定カメラで撮影して三次元的に画像データを取得し、この画像データを精密な輪郭データに変換することで上記の回転の痕跡を顕在したデータを得る。以下、実施例を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る有精卵の雌雄鑑別に用いる卵の輪郭とその輪郭歪の相違を雌卵(♀)と雄卵(♂)で異なることの説明図である。ここでは、卵10を、その鈍端4と鋭端5を結ぶ長径(後述するX−X)周りに矢印で示す360度右回転させて撮影した画像から取り出したものである。図1の(a)は卵10の輪郭1とその歪を拡大して表示し、図1の(b)は卵10の輪郭1の歪を撮影角度0度〜360度で間欠撮影したカメラ出力(速度変化:角速度)とその近似曲線を示す。
図1は生まれてくるときの有精卵の回転方向が雌雄で逆になっていることを示し、図1の(b)は撮影角度に対する歪の変化を示す。有精卵の短径の傾き(incline)も同じような変化を示す。このような特性は有精卵が生まれてくるときの速度の変化で、角速度である。
図1の(b)で、横軸が角度であるため角速度と称する。卵の外殻のあらゆる個所で同じような特性を見ることができる。図1は雌雄の有精卵を、その長軸を中心にして鈍端側からみて360度右に回転しながら撮影した画像データから取り出したものである。図1の(b)に示さているように速度曲線は雌雄でパターンが異なり、回転方向が雌雄で逆になっていることを表している。この特性は2個の周波数による弛張振動で構成した周期関数になっている。弛張振動を用いると卵の輪郭そのものを描くことができる。
図2は、最もシンプルな有精卵の雌雄判別特性を示す撮影画像から取り出したデータの解析結果の説明図である。図3は、有精卵の輪郭をカメラの位置(有精卵に対する角度)を変えた位置で撮影して画像データを取得するための撮影配置の説明図である。卵10は設置台23の上にその長軸が紙面の手前から奥になるように載置される。カメラは卵の短軸側の右(Light)211と左(Left)221の位置で90度の角度差の位置から卵の輪郭を撮影する。以下では、右側のカメラ位置又はカメラをライトカメラ、左側のカメラ位置又はカメラをレフトカメラとも称する。
撮影した画像データから輪郭を取り出し、90度の角度差を求めた雌雄の鑑別特性を示す。このデータから外殻(輪郭表面)に螺旋状の痕跡を取り出すことができる。この螺旋の回転方向から、卵を360度のあらゆる撮影角度で雌雄が判別できる。なお、カメラを移動することに換えて卵を回転させても透過な結果が有られる。さらに、1台のカメラの撮影角度を移動させる代わりにそれぞれの位置に角1台のカメラを設置してもよい。
右(Light)211と左(Left)221の位置で90度の角度差の位置から卵の輪郭を撮影したデータの差分を取って旋回方向を判断する。図3の項目欄にあるEgg-Noは被検卵の番号、JBFは肛門鑑定や羽毛鑑定での検証結果、IncSR0は撮影角度が0度の螺旋の短径での傾斜方向、IncSR90は撮影角度が90度の輪郭の短径での傾斜方向、PD YRLは短径の角度差、PD SERLは面積の角度差、PD TRFRLは輪郭の角度差、PD TRARLは全輪郭ベクトルの角度差を示す。また、評定欄のLeftは短径の傾き方向が左方向、Rightは螺旋方向が右方向、Lagは位相遅れ、Leadは位相進み、をそれぞれ表わす。
全輪郭角度差PD TRARLで雄(♂)に4か所のエラーがみられる。Egg-NoがE3516、E3509〜E3511、E3508、E3501〜E3513がそれである。「Lead」となっている。これは撮影誤差で生じたものと考えられる。
図4は、長軸を基準とした有精卵の傾き変化の説明図で、有精卵の長軸を中心にして鈍端側から見て右方向へ360度撮影した画像データから取り出した短径の傾きの変化である。図4の(a)は雌卵、同(b)は雄卵を示す。横軸は有精卵の番号、縦軸は傾きの量(mm)である。なお、縦軸で、0より大きい場合は右傾斜(右傾き)、小さい場合は左傾斜(左方向き)である。分りやすいように、雌雄とも右傾斜をスタートポイントにしている。自動装置を構築する場合にはスタートポイントを自動判定する考慮が必要である。
図4の(a)と同(b)から、長軸周りの有精卵の短径の傾きが雌雄で異なることが分かる。このデータからも有精卵の雌雄判別が可能となる。
図5は、有精卵の短径の角度差の説明図である。図5(a)は撮影角度が0度の螺旋の短径での角度差IncSR0の変化で、0度〜90度、90度〜180度、180度〜270度、270度〜360度で示し、曲線Fは雌卵、Mは雄卵である。同(b)は雌卵の角度差、同(c)は雄卵の角度差である。雌雄は短径の角度差と同じ特性になる。90度位相が変わる毎に雌雄の関係が逆になる。0度より大きい場合は右回転、小さい場合は左回転である。ただし、この特性は180度撮影角度が変わるときにおこるため、雌雄の回転方向は変わらない。この有精卵の短径の角度差を利用して雌雄の判定が可能であり、有精卵の雌雄鑑別に適用できる。
図6は、有精卵の輪郭面積の角度差の説明図である。図6(a)は撮影角度が0度の輪郭の短径での角度差IncSR0の変化で、0度〜90度、90度〜180度、180度〜270度、270度〜360度で示し、曲線Fは雌卵、Mは雄卵である。同(b)は雌卵の面積の角度差PD SERLn、同(c)は雄卵の面積の角度差PD SERLnである。短径の角度差と同じ位相で雌雄が変化しており、短径の傾きIncSR0と角度差PD SERLとの位相が一致していることは、雌卵の開始番号雄卵の開始番号が一致していることで確認できる。この有精卵の有精卵の輪郭面積の角度差を利用して雌雄の判定が可能であり、有精卵の雌雄鑑別に適用できる。
図7は、有精卵の輪郭の角度差の説明図である。図7(a)は撮影角度が0度の輪郭の短径での角度差IncSR0の変化で、0度〜90度、90度〜180度、180度〜270度、270度〜360度で示し、曲線Fは雌卵、Mは雄卵である。同(b)と同(c)はそれぞれ、雌卵及び雄卵の角度0度から45度までの輪郭(輪郭Fという)の角度差PD TRFRLの輪郭をベクトル値に変換した後、左右の平均値を求め、90度の角度差を算出したものである。図7(b)と同(c)から判るように、前記した短径の角度差、面積の角度差とは方向が逆になっている。この有精卵の輪郭Fの角度差利用して雌雄の判定が可能であり、有精卵の雌雄鑑別に適用できる。
以上の説明から明らかなように、検査対象の有精卵の輪郭を角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値あるいは輪郭面積の撮影角度差の3次元変化は、卵が親鳥から生まれる際に起こる回転を示す情報が微細な螺旋状の特性を輪郭に発現する。この螺旋状の形状に基づいて雌雄の判定を行うことで有精卵の外殻に存在している雌雄それぞれの三次元的特徴をデータ化でき、この三次元的特徴を表すデータに基づいて的確な雌雄鑑別が可能となる。
図8は、カメラを3台用いた有精卵の三次元撮影装置を説明する要部構成の模式図で、図8(a)は有精卵とカメラの配置図、図8(b)は撮影対象となる有精卵の水平位置調整の手順を示す。有精卵10は長径を紙面に垂直な方向にして載置台23に置かれる。載置台23は有精卵の姿勢、大きさに応じて当該長軸(長径)中心が3台のカメラ(センターカメラ201、レフトカメラ211、ライトカメラ221の光軸の交叉点に一致するように、その水平角、回転角、及び高さが3軸制御部24でそれぞれ制御される。通常、センターカメラ201は垂直線(載置台のX軸−Y軸平面に対して垂直な方向Z軸)上にその光軸が一致するように設置される。
親鳥が卵を生み始めてから廃鶏になるまで、卵のサイズは20%近く変化することが知られている。この変化によって載置台23に置かれ卵の中心も変化する。この中心の変化に伴って卵の長軸の位置が水平面上と垂直線上で変化するため、卵の輪郭が正しく撮影されなくなる。その結果、卵の回転方向を捉える角度差の精度が悪化して正確な画像データが得られなくなって、鑑別率に影響を及ぼす。
これを解消するため、3軸制御部24で載置台23のX軸―Y軸(水平面、二次元平面)を調整する水平角制御、長軸の向き角を制御する回転角制御、高さ制御を行う3軸制御部24を設けている。図8には卵が大きくなることで当該卵の中心がレフトカメラ211とライトカメラ221の光軸の交叉点から図の垂直線(Z軸)に沿って変化し、上方に移動する。この変化は左右のカメラであるレフトカメラ211とライトカメラ221で撮影すべき角度90度からX軸方向の上方にずれる。図8の例では、90.00度→93.48度。
卵の構造は非線形であるため、このような角度の変化のまま撮影すると、場合によっては雌雄が逆な結果をもたらす。そのため、左右のカメラのレフトカメラ211とライトカメラ221の光軸が往査する点と卵の長軸合わせを行う。3軸制御部24はサーボ制御方式による。
図9は、図8に示した卵の三次元撮影装置による卵の姿勢制御と撮影手順の説明図である。図8(a)は三次元撮影装置の配置図、同(b)は卵の水平角の調整、同(c)は回転角の調整を説明する模式図である。被検査対象の卵を図8の載置台23に乗せ、センターカメラ201で見た当該卵の長軸をカメラのX軸 Horizontal(水平、垂直走査方向の一方で、ここでは水平方向をX軸とする)に平行になるようサーボ制御する(ステップ1、以下S−1のように表記)。図8(b)に示されたように、長軸がずれると短軸も垂直軸からずれ、正確な三次元画像のデータは得られない。図8(c)に示された回転角度 CAngleについても同様である。
次に、センターカメラ201の撮影画像データに基づいて卵の短径(短軸寸法、幅)を計算し、設定された固定値になるように高さ調整(Z軸調整)を行う(S−2)。
同じく、センターカメラ201の撮影画像データに基づいて水平角度を調整して、レフトカメラ211とライトカメラ221で撮影した画像の長軸をセンターカメラの画像データの長軸に一致させる(S−3)。全てが調整された状態でセンターカメラ201、およびレフトカメラ211とライトカメラ221で3面の画像を撮影する(S−4)。この操作は、図示しないサーボとカメラを制御するソフトウエアを高速CPUを用いた演算システムで実行する。
図10は、有精卵の二次元平面でみた回転方向の角度差による輪郭変化の説明図で、同(a)は卵の中心(X軸とY軸の交叉点)から外殻に一定角度θで輪郭(外殻)に対して放射状に引いた直線(線分)14を矢印A方向に動かしたときの当該線分の長さ変化(ベクトル変化)を演算する。図10(b)は同(a)で算出した卵の輪郭を0度から180度でみた場合の輪郭右(上側の曲線)と輪郭左(下側の曲線)のベクトルの変化を示す。
図10(c)は図10(b)に示したベクトル変化を卵の輪郭に適用するための座標表示を示す。卵10の輪郭1において、鈍端である頭部頂点(Head top)と鋭端である尾部頂点(Tail top)を結ぶ線が長径(Long Radial)、短軸の右頂点である幅右頂点(Upper top)と幅左頂点(Lower top)を結ぶ線が短径(Short Radial)、幅右頂点側の輪郭を右輪郭(Right Contour)、幅左頂点側の輪郭を左輪郭 (Left Contour)と称する。なお、卵の短径は長径の中心(Egg Center)とは必ずしも一致しない。
図11は、図8に示した3台のイメージセンサを用いた有精卵の自動鑑別システムの基本構成例を説明するブロック図である。図中、24は3軸制御ユニット、25、26、27はそれぞれライトカメラ211、センターカメラ201、レフトカメラ221の撮影データ処理手段、28は水平角調整ドライバー、29は回転角調整ドライバー、30は高さ調整ドライバー、31は画像処理手段、32は操作表示盤、33はディスプレイ・モニター、34は自動振り分け機構を示す。
また、251はライトカメラ(R)の撮影データ生成手段、252はライトカメラ(R)の回転角検出手段、261はセンターカメラ(C)の撮影データ生成手段、262はセンターカメラ(C)の回転角検出手段、271はレフトカメラ(L)の撮影データ生成手段、272はレフトカメラ(L)の回転角検出手段である。
また、画像処理手段31を構成する311は撮影データの情報解析・鑑別処理手段、312は姿勢指令信号生成手段、313は姿勢指令信号転送手段、314は鑑別処理信号出力生成手段、315は鑑別信号転送手段である。
図12は、図11に示した自動鑑別システムにおける有精卵鑑別処理手順の基本的な流れの説明図である。センターカメラ201は有精卵の直上(Z軸上)に設置されている。ライトカメラ211はセンターカメラ201に対して−45度(図の反時計周り)で有精卵10を撮影する。このライトカメラ211で撮影した画像を0度(0°)画像とする。したがって、センターカメラ201の撮影画像は45度(45°)画像、レフトカメラ221の撮影画像を90度(90°)画像とする。
図12において、ライトカメラ211、センターカメラ201、レフトカメラ221それぞれが撮影した0°画像、45°画像、90°画像から、それぞれの輪郭を座標として抽出する。輪郭抽出は次の項目について行う。すなわち、左右輪郭ベクトル(各カメラからみた二次元の卵中央から同じ角度で輪郭に引いた複数の線分の方向と長さ)、各カメラで撮影した画像の時限形状における短径および長径、各カメラで撮影した輪郭の全面積(各カメラからみた二次元の面積)、左右頭部面積(長径と短径で分割した4象限を時計周りに第1象限、第2象限、第3象限、第4象限とし、第1象限の面積を頭部右面積、第4象限の面積を頭部左面積とする)、左右尾部面積(第2象限の面積を尾部右面積、第3象限の面積を尾部左面積とする)、短径の傾き、長径の傾きを算出する。・・・ステップ1,2,3、以下(S−1、S−2、S−3)のように表記する。
輪郭抽出処理に続いて、各カメラについて、それぞれ0°鑑別要素演算、45°鑑別要素演算、90°鑑別要素演算を実行する。この鑑別要素演算は、XY座標を作成して、平面歪、平面傾き、平面位相差、および平面位相反転の核データを生成する。・・・(S−4、S−5、S−6)。
そして、(S−4、S−5、S−6)で生成した各角度のカメラから情報を組み合わせる。角度情報の組み合わせは、ベクトル角度差データ、ベクトル位相反転データ、傾き角度差データ、歪み角度差データ、などを演算することである。この角度差情報と平面情報を組み合わせる。・・・(S−8)。
上記の角度差情報と平面情報を組み合わせに基づいて雌雄の鑑別解析を行い・・・(S−8)、判定(雌雄鑑別)を行う。
図13は、本実施例による有精卵の雌雄判別結果を検証したデータ例の説明図であり、前記した図12で説明した演算で判定したものである。本実施例で説明したように、ライトカメラとレフトカメラの中間にセンターカメラを設置することにより、卵やカメラを回転させることなく雌雄の鑑別データを得ることができる。
図13は27個の有精卵を用いて検証した結果であり、同図の縦項目は卵番号:Egg-No、横項目のSEXは判別結果を従来の肛門・羽根視認方法で鑑別した結果を示す。
PD SERL、PD BA45、PD TRARLについて、それぞれがLeadなら“1”、Lagなら“0”として判りやすくすると、図13では次のように鑑別された。すなわち、
・(a)群[110]で1個が♀、[111]で2個が♂。
・(b)群では[101]で2個ともが♀、
・(c)群では[011]で2個が♀、[010]で2個が♂。
・(d)群では[001]ですべて♂。
・(e)群では[110]で2個が♀、[111]で4個が♂。
・(f)群では[011]で2個が♀、[010]で5個が♂。
・(g)群では[001]で2個とも♂。
ただ、(e)群のEgg-NoがW3613については、[101]なら♀と判定されるところ、孵化させた雛は♂と判定されている。つまり、この卵は判別エラーである。
この検証例では、検証用として搬入された多数個から任意に選んだ27個を検証対象とした。鑑別結果は27個中26が雌雄の鑑別結果と一致していた。したがって、この鑑別では鑑定率が96%となる。これは肛門鑑定や羽毛鑑定の鑑定率に匹敵する正当率である。
以上のように、本実施例では、検査対象の有精卵の輪郭を3台のカメラを用いて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値あるいは輪郭面積の撮影角度差の3次元変化は、有精卵が親鳥から生まれる際に当該卵の外殻表面に微細な螺旋状の潜在的形状を発現することに着目した。この螺旋状の形状に基づいて雌雄の判定を行うことで有精卵の外殻に存在している雌雄それぞれの輪郭に潜在する三次元的特徴データに基づいて的確な雌雄鑑別が可能となる。
しかも、鑑別速度は、現今の高速演算チップ及びソフトウエア、精密なサーボ機構を用いることで、現行の肛門鑑定や羽毛鑑定の鑑定率に匹敵する精度と速度で鑑別が可能となる。
1・・・卵の輪郭
2・・・卵の鈍端
3・・・卵の鋭端
4・・・卵の輪郭の左端(鈍端)
5・・・卵の輪郭の右端(鋭端)
6・・・卵の長径
7・・・卵の短径
8・・・短径に平行な線分
9・・・輪郭の中心 輪郭の中心(長径と短径の交叉点)
10・・・卵(有精卵)
11・・・カメラ
13・・・卵を撮影するときの回転方向。
14・・・中心から輪郭に至る直線
17・・・0°の位相曲線
18・・・90°の位相曲線
19・・・0°と90°の位相曲線の差(拡大表示)
20・・・卵の頭部頂点を手前に置いて、卵の中心から垂直の位置に配置したカメラ位置
21・・・垂直に配置したカメラ20から半時計周り45°に配置したカメラ位置
22・・・垂直に配置したカメラ20から時計周り45°に配置したカメラ位置
23・・・卵の設置台
24・・・3軸制御ユニット
25・・・ライトカメラ211の撮影データ処理手段
26・・・センターカメラ201の撮影データ処理手段
27・・・レフトカメラ221の撮影データ処理手段
28・・・水平角調整ドライバー
29・・・回転角調整ドライバー
30・・・高さ調整ドライバー
31・・・画像処理手段
32・・・操作表示盤
33・・・ディスプレイ・モニター
34・・・自動振り分け機構
251・・・ライトカメラ(R)の撮影データ生成手段
252・・・ライトカメラ(R)の回転角検出手段
261・・・センターカメラ(C)の撮影データ生成手段
262・・・センターカメラ(C)の回転角検出手段
271・・・レフトカメラ(L)の撮影データ生成手段
272・・・レフトカメラ(L)の回転角検出手段
311・・・撮影データの情報解析・鑑別処理手段
312・・・姿勢指令信号生成手段
313・・・姿勢指令信号転送手段
314・・・鑑別処理信号出力生成手段
315・・・鑑別信号転送手段
EggNo・・・卵の資料番号
Lead・・・位相進み
Lag・・・位相遅れ

Claims (21)

  1. 卵の輪郭で雌雄を判定する有精卵の雌雄鑑別方法であって、
    被検査対象の有精卵の輪郭を、角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差の三次元空間での変化を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別方法。
  2. 卵の輪郭で雌雄を判定する有精卵の雌雄鑑別方法であって、
    被検査対象の有精卵の輪郭を角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭面積の撮影角度差の三次元空間での変化を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記有精卵の鈍端と鋭端を結ぶ長軸の周りで、前記有精卵の表面における前記輪郭ベクトル平均値と輪郭面積が雌雄で異なる方向の螺旋状を呈することを用いて雌雄の鑑別を行うことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別方法。
  4. 請求項3において、
    前記有精卵の鈍端と鋭端を結ぶ長軸をX軸、前記長軸に直交する短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸の交叉点で当該X軸とY軸に直交するZ軸とし、前記Z軸上方からみたX−Y二次元平面で前記X軸の周りにおける前記有精卵の輪郭における前記輪郭歪が前記X軸周りでの回転に沿って変化し、前記輪郭歪が前記被検卵の雌雄によって逆方向であることを用いて前記有精卵の雌雄の鑑別を行うことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別方法。
  5. 請求項4において、
    前記輪郭歪が、前記X−Y二次元平面上で前記有精卵の前記X軸と前記Y軸の交叉点から予め分割された角度θで前記有精卵の輪郭に伸びる直線の前記二次元平面上でのベクトルデータの変化を前記X軸周りでの回転に沿って前記Z軸方向において三次元空間に形成したものであることを特徴とする有精卵の雌雄鑑別方法。
  6. 請求項3において、
    前記輪郭歪は前記有精卵の前記X軸周りでの回転に沿う前記X軸と前記Y軸で形成される前記二次元平面の四象限の各象限における面積の変化を前記X軸周りでの回転に沿って前記Z軸方向において三次元空間に形成されたものであることを特徴とする有精卵の雌雄鑑別方法。
  7. 請求項3において、
    前記輪郭歪を表すためのデータは、前記有精卵の前記X軸及び前記Y軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記Z軸上において前記X軸に光軸を一致させたカメラの撮像信号から生成する画像データと、前記Z軸に関して前記二次元平面の上方で、前記Z軸に関して前記Y軸上の一方側と他方側にあらかじめ設定された角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵の中心で前記Y軸と交差する如く位置した一対のサイドカメラの撮像信号から生成する画像データとから生成されることを特徴とする有精卵の雌雄鑑別方法。
  8. 卵の輪郭で雌雄を振り分ける有精卵の雌雄鑑別装置であって、
    前記有精卵の長軸をX軸、短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸とに垂直な軸をZ軸とし、前記X軸とY軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記X軸と前記Y軸との交差部で、前記Z軸に対して前記Y軸上の一方側と他方側に角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵の中心で前記Y軸と交差する位置で前記有精卵の輪郭を撮影するカメラを具備し、
    前記有精卵の輪郭を、前記カメラの撮影角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  9. 請求項8において、
    前記カメラの撮影角度は90度であることを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  10. 請求項8又は9において、
    前記カメラは二次元の撮影装置であり、二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記 X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  11. 請求項8乃至10の何れかにおいて、
    前記カメラは二次元の撮影装置であり、前記Z軸に関して前記Y軸上で45度の角度で対称な位置で前記有精卵の輪郭を撮影することを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  12. 卵の輪郭で雌雄を振り分ける有精卵の雌雄鑑別装置であって、
    前記有精卵の長軸をX軸、短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸とに垂直な軸をZ軸とし、前記X軸とY軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記X軸と前記Y軸との交差部で、前記二次元平面の上方で前記Z軸に対して前記Y軸上の一方側と他方側に角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵の中心で前記Y軸と交差する位置で前記有精卵の輪郭を撮影する一対のサイドカメラを具備し、
    前記有精卵の輪郭を、一対の前記サイドカメラで撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  13. 請求項12において、
    一対の前記サイドカメラの一方は二次元の撮影装置であり、二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  14. 請求項12又は13において、
    一対の前記サイドカメラは共に二次元の撮影装置であり、当該サイドカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  15. 請求項12又は13において、
    一対の前記サイドカメラは二次元の撮影装置であり、前記センターカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記Y軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  16. 請求項12乃至15の何れかにおいて、
    一対の前記サイドカメラは前記Z軸に関して前記Y軸上で45度の角度で対称な位置に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  17. 卵の輪郭で雌雄を振り分ける有精卵の雌雄鑑別装置であって、
    前記有精卵の長軸をX軸、短軸をY軸、前記X軸と前記Y軸とに垂直な軸をZ軸とし、前記X軸とY軸で構成される二次元平面の上方で、かつ前記X軸と前記Y軸との交差部で、前記有精卵の前記Z軸の上方に設置されたセンターカメラと、
    前記二次元平面の上方で、前記Z軸に対して前記Y軸上の一方側と他方側に角度φで光軸を傾斜させ、一方側の光軸と他方側の光軸が共に前記二次元平面上にある前記有精卵の中心で前記Y軸と交差する如く位置した一対のサイドカメラを具備し、
    前記有精卵の輪郭を、センターカメラと一対の前記サイドカメラの少なくとも2つのカメラの角度を変えて撮影して得た輪郭歪に起因する輪郭ベクトル平均値の撮影角度差を用いて雌雄の判定を行うことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  18. 請求項17において、
    前記センターカメラ、及び一対の前記サイドカメラは二次元の撮影装置であり、前記センターカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  19. 請求項17又は18において、
    一対の前記サイドカメラは共に二次元の撮影装置であり、当該サイドカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記X軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  20. 請求項17乃至19の何れかにおいて、
    前記センターカメラ、及び一対の前記サイドカメラは二次元の撮影装置であり、前記センターカメラの二次元走査の一方の走査方向が前記有精卵の前記Y軸に平行な方向に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
  21. 請求項17乃至20の何れかにおいて、
    一対の前記サイドカメラは共に二次元の撮影装置であり、当該一対のサイドカメラは前記センターカメラに関して前記Y軸上で45度の角度で対称な位置に設置したことを特徴とする有精卵の雌雄鑑別装置。
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