JP2018186372A - インピーダンス変成回路 - Google Patents

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内田 浩光
Hiromitsu Uchida
浩光 内田
中島 正雄
Masao Nakajima
正雄 中島
誠一 半田
Seiichi Handa
誠一 半田
岳彦 相良
Takehiko Sagara
岳彦 相良
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Abstract

【課題】インピーダンス変成回路の段数を増やさずに、信号源と負荷とのインピーダンス不整合に起因する電力損失を軽減する。
【解決手段】インピーダンス変成回路100は、第1コイル111aと第2コイル111bと第1キャパシタ112aと第2キャパシタ112bとを備える。第1キャパシタ112aは、第1コイル111aに対してシャント接続されている。第2コイル111bは、第1コイル111aに直列に接続されている。また、第2コイル111bは、第1コイル111aが巻かれている向きとは逆向きに巻かれている。第2キャパシタ112bは、第2コイル111bに対してシャント接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号源と負荷とのインピーダンス不整合に起因する電力損失を軽減するためのインピーダンス変成回路に関するものである。
インピーダンス変成回路として、低域通過型の多段回路が広く用いられてきた。
低域通過型の多段回路は、直列インダクタとシャントキャパシタとが繰り返し縦続に接続されることで構成される。
直列インダクタは、信号線に対して直列に接続されたインダクタである。
シャントキャパシタは、信号線と地板との間にいわゆるシャントに接続されたキャパシタである。シャントは、信号線と地板との間に素子を接続することである。
非特許文献1は、信号源のインピーダンスZと負荷のインピーダンスRとがZ≠Rという関係になる場合の不整合損を低減するためのインピーダンス変成回路として、はしご型回路を開示している。このはしご型回路は、直列インダクタとシャントキャパシタとが繰り返し縦続に接続されることで構成される。
非特許文献1には、直列インダクタのインダクタンスおよびシャントキャパシタのキャパシタンスが、インピーダンス変成比Z/Rと、整合帯域幅と、所望の不整合損と、回路の伝達関数と、回路の段数とによって一意的に定まることが記載されている。
不整合損は、インピーダンス不整合に起因する電力損失である。インピーダンス不整合に起因する電力損失は、信号源から伝送された電力のうち負荷に伝送されずに負荷側から反射して戻ってくる電力の量(反射量)である。
非特許文献1に開示されたインピーダンス変成回路は、インダクタとキャパシタとから成る集中定数回路である。
集中定数回路においてインダクタを伝送線路に置き換えてキャパシタを先端開放スタブに置き換えることにより、分布定数回路を近似的に実現することができる。
Y. S. Zhu, and W. K. Chen, "Low−pass impedance transformation networks," IEE Proceedings−Circuits, Devices and Systems, vol. 144, pp. 284−288, 1997.
非特許文献1に開示されたインピーダンス変成回路において、インピーダンス変成比Z/Rあるいは整合帯域幅が大きくなるにつれて、不整合損が大きくなる。不整合損を所望の値以下に低減するためには、回路の段数を増やす必要がある。しかし、回路の段数を増やすと、回路が複雑化してしまい、また、回路の寸法が大きくなってしまう。
本発明は、インピーダンス変成回路の段数を増やさずに、信号源と負荷とのインピーダンス不整合に起因する電力損失を軽減できるようにすることを目的とする。
本発明のインピーダンス変成回路は、
第1コイルと、
前記第1コイルに対してシャント接続された第1キャパシタと、
前記第1コイルに直列に接続されたコイルであって前記第1コイルが巻かれている向きとは逆向きに巻かれているコイルである第2コイルと、
前記第2コイルに対してシャント接続された第2キャパシタとを備える。
本発明によれば、インピーダンス変成回路の段数を増やさずに、信号源と負荷とのインピーダンス不整合に起因する電力損失を軽減することができる。
実施の形態1におけるインピーダンス変成回路100の構成図。 実施の形態1におけるインピーダンス変成回路100の等価回路120を示す図。 実施の形態1におけるインピーダンス変成回路100の等価回路130を示す図。 従来のインピーダンス変成回路を示す図。 実施の形態1における等価回路120の反射特性を示す図。 従来のインピーダンス変成回路の具体例を示す図。 実施の形態1における等価回路120の反射特性を示す図。 実施の形態2におけるインピーダンス変成回路200の構成図。 実施の形態2におけるインピーダンス変成回路200の等価回路220を示す図。 実施の形態2における等価回路220の反射特性を示す図。
実施の形態および図面において、同じ要素および対応する要素には同じ符号を付している。同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。
実施の形態1.
インピーダンス変成回路の段数を増やさずに、信号源と負荷とのインピーダンス不整合に起因する電力損失を軽減するための形態について、図1から図7に基づいて説明する。
***構成の説明***
図1に基づいて、インピーダンス変成回路100の構成を説明する。
インピーダンス変成回路100は、信号源101と負荷102との間に接続されるインピーダンス変成回路である。
信号源101は、純抵抗の内部インピーダンスを有する信号源である。
負荷102は、純抵抗とみなせる負荷である。
例えば、インピーダンス変成回路100が無線送信装置に使用される場合、信号源101は増幅器およびフィルタなどを有する送信機であり、負荷102はアンテナである。この場合、送信機およびアンテナのインピーダンスは、そのリアクタンス成分が十分小さく、純抵抗とみなせるものとする。
インピーダンス変成回路100は、第1端子114aと第2端子114bとを備える。
さらに、インピーダンス変成回路100は、第1コイル111aと第2コイル111bと第1キャパシタ112aと第2キャパシタ112bとを備える。
コイルはインダクタとも呼ばれる。キャパシタはコンデンサとも呼ばれる。
第1端子114aは、信号源101に接続される端子である。
第2端子114bは、負荷102に接続される端子である。
第1コイル111aは、第2コイル111bに直列に接続されている。また、第1コイル111aは、第2コイル111bが巻かれている向きとは逆向きに巻かれている。
第2コイル111bは、第1コイル111aに直列に接続されている。また、第2コイル111bは、第1コイル111aが巻かれている向きとは逆向きに巻かれている。
第1コイル111aと第2コイル111bとは、互いに電磁結合するように同一軸線上に配置されている。つまり、第1コイル111aの軸と第2コイル111bの軸とを揃えて、第1コイル111aと第2コイル111bとが配置されている。
第1コイル111aと第2コイル111bとは、互いに近接している。
第1キャパシタ112aは、第1コイル111aに対してシャント接続されている。具体的には、第1キャパシタ112aは、端部113aと地板との間に配置されている。つまり、第1キャパシタ112aは接地されている。
第2キャパシタ112bは、第2コイル111bに対してシャント接続されている。具体的には、第2キャパシタ112bは、端部113bと地板との間に配置されている。つまり、第2キャパシタ112bは接地されている。
端部113aは、第1コイル111aの両端のうちの第1端子114aに接続される方の端部である。
端部113bは、第1コイル111aの両端のうちの第2コイル111bに接続される方の端部、または、第2コイル111bの両端のうちの第1コイル111aに接続される方の端部である。
端部113cは、第2コイル111bの両端のうちの第2端子114bに接続される方の端部である。
インピーダンスZは、信号源101のインピーダンスである。
インピーダンスRは、負荷102のインピーダンスである。
電流iは、信号源101から流れる電流である。
電流iは、負荷102に流れる電流である。
電流iの向きおよび電流iの向きは破線の矢印で示している。
磁界Hは、電流iが第1コイル111aに流れたときに第1コイル111aに発生する磁界である。
磁界Hは、電流iが第2コイル111bに流れたときに第2コイル111bに発生する磁界である。
磁界Hの向きおよび磁界Hの向きは一点鎖線の矢印で示している。
第1コイル111aと第2コイル111bとは互いに逆向きに巻かれているため、磁界Hと磁界Hとが互いに相殺する。
その結果、インピーダンス変成回路10は、負の相互インダクタンスを含むことになる。
インピーダンス変成回路100の段数は4である。
回路の段数は、コイルおよびキャパシタの総数である。
***動作の説明***
図2に基づいて、等価回路120を説明する。
等価回路120は、インピーダンス変成回路100の等価回路である。
等価回路120は、キャパシタ121とインダクタ122とキャパシタ123とインダクタ124とを備える。等価回路120の段数は4である。
キャパシタ121は、容量Cを有するキャパシタであり、インダクタ122に対してシャント接続されている。キャパシタ121は、インピーダンス変成回路100における第1キャパシタ112aに相当する。
インダクタ122は、インダクタンスLを有するインダクタである。インダクタ122は、インピーダンス変成回路100における第1コイル111aに相当する。
キャパシタ123は、容量Cを有するキャパシタであり、インダクタ124に対してシャント接続されている。キャパシタ123は、インピーダンス変成回路100における第2キャパシタ112bに相当する。
インダクタ124は、インダクタンスLを有するインダクタであり、インダクタ122に直列に接続されている。インダクタ124は、インピーダンス変成回路100における第2コイル111bに相当する。
等価回路120は、インダクタ122とインダクタ124とによって負の相互インダクタンス(−M)を生じる。
図3に基づいて、等価回路130を説明する。
等価回路130は、等価回路120の相互インダクタンス(−M)に対して回路理論に基づく等価変換を施すことによって得られる回路である。
キャパシタ131は、容量Cを有するキャパシタであり、インダクタ132に対してシャント接続されている。
インダクタ132は、インダクタンス(L+M)を有するインダクタである。
キャパシタ133は、容量Cを有するキャパシタであり、インダクタ135に直列に接続されている。
インダクタ134は、インダクタンス(L4+M)を有するインダクタであり、インダクタ132に直列に接続されている。
インダクタ135は、インダクタンス(−M)を有するインダクタである。
インダクタ135およびキャパシタ133は、インダクタ134に対してシャント接続されている。
等価回路130において、インダクタ135によって、負のインダクタンス(−M)が等価的に実現されている。
一般的に単一のインダクタが受動素子を構成する場合、そのインダクタンスは常に正の値であり、負のインダクタンスを実現することはできない。しかし、インダクタ間の相互インダクタンスを負にすることは可能である。その結果として、別の正のインダクタンスを必ず含みはするが負のインダクタンスを等価的に実現することができる。
***実施の形態1の効果***
インピーダンス変成回路100のように負のインダクタンスが追加されることにより、従来のインピーダンス変成回路よりも優れた整合特性が得られる。
図4に基づいて、従来のインピーダンス変成回路を説明する。
従来のインピーダンス変成回路は、n個のインダクタとn個のキャパシタとを備える。
n個のインダクタは、直列に接続されている。n個のインダクタにおける巻き線の向きは全て同じである。
第x段のキャパシタは、第x+1段のインダクタに対してシャント接続されている。
従来のインピーダンス変成回路は、正のインダクタンスを含むが負のインダクタンスを含まない。
図5に基づいて、インピーダンス変成回路100の等価回路120と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの反射特性を比較する。
図5の(A)は、インピーダンス変成回路100の等価回路120と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの反射特性を示すグラフである。実線が等価回路120の反射特性を示しており、破線が従来のインピーダンス変成回路の反射特性を示している。等価回路120と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの段数は共に4である。信号源のインピーダンスZは50オームであり、負荷のインピーダンスRは5オームである。整合帯域は0.5ギガヘルツから1.5ギガヘルツまでの帯域である。
図5の(B)は、インピーダンス変成回路100の等価回路120と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの素子の特性値を示す表である。「実施の形態」の行はインピーダンス変成回路100の等価回路120における素子の特性値を示しており、「従来」の行は従来のインピーダンス変成回路における素子の特性値を示している。容量Cは第x段のキャパシタの容量であり、インダクタンスLx+1は第x+1段のインダクタのインダクタンスである。相互インダクタンスMは、第2段のインダクタと第4段のインダクタとの相互インダクタンスである。
インダクタ結合係数は、M/(L1/2で求まる値である。
インピーダンス変成回路においては、インピーダンス変成比Z/Rと整合帯域幅と反射量(不整合損)との間にトレードオフの関係があり、インピーダンス変成比あるいは整合帯域幅を大きくすると大きな反射量を許容しなければならない。
0.5ギガヘルツから1.5ギガヘルツまでの整合帯域において等リップル特性が得られるように、インピーダンス変成回路100の等価回路120と従来のインピーダンス変成回路とを最適設計したと仮定する。この場合、インピーダンス変成回路100の等価回路120と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれのリップル量は、図5の(A)に示す通りである。リップル量は帯域内における最大の反射量である。
図5の(A)において、従来のインピーダンス変成回路における最大反射量は0.56[mag]であり、インピーダンス変成回路100の等価回路120における最大反射量は0.1[mag]である。つまり、インピーダンス変成回路100の等価回路120における最大反射量は、従来のインピーダンス変成回路における最大反射量と比べて格段に小さい。したがって、インピーダンス変成回路100は、より優れた整合特性を呈している。
図6に基づいて、従来のインピーダンス変成回路を説明する。
図6の(A)は、インピーダンス変成回路100と同等の反射特性を有する従来のインピーダンス変成回路、すなわち、最大反射量が0.1[mag]になる従来のインピーダンス変成回路を示している。
図6の(B)は、図6の(A)に示す従来のインピーダンス変成回路の反射特性を示している。
従来のインピーダンス変成回路において、最大反射量を0.1[mag]に抑えるためには、段数を10段にする必要がある。そのため、従来のインピーダンス変成回路には、回路の大型化および素子数の増加に伴って製造費用が増加してしまう、という課題があった。
一方、インピーダンス変成回路100においては、回路の大型化および素子数の増加が生じないため、製造費用が増加しない。
図7に基づいて、インピーダンス変成回路100の反射特性を説明する。
図7の(A)は、インピーダンス変成回路100の反射特性を示している。整合帯域におけるインピーダンス変成回路100の最大反射量は0.03[mag]である。
図7の(B)は、インピーダンス変成回路100のそれぞれの素子の特性値である。
図7の(B)に示す特性値を有する素子をインピーダンス変成回路100に用いることにより、インピーダンス変成回路100の最大反射量を0.03[mag]に抑えることができる。インピーダンス変成回路100の段数は4段のままである。
つまり、インダクタ結合係数の負の値を大きくすることによって、段数を4段に固定したまま、インピーダンス変成回路100の整合特性を改善することができる。
上述において、インピーダンス変成回路100による整合特性の改善効果について、具体例を用いて定量的に説明した。
インピーダンス変成回路100を定性的に説明すると、負値のインダクタを追加することで回路の自由度が増し、その結果としてより高性能な回路特性が得られた、ということができる。
さらに、負値のインダクタによって優れた整合特性が得られることの一つの説明としては、正値のインダクタと純抵抗から成る負荷とに対する整合問題を想定すればよい。このとき、正の負荷インダクタンスと同量の負のインダクタンスがあれば、負荷のリアクタンスを無限に広い周波数帯域にて相殺でき、信号源と負荷とのインピーダンス整合が可能となる。一方、負のインダクタンスが無い場合には正のキャパシタを用いるしかない。この場合、負荷のリアクタンスを特定の周波数でしか相殺できず、広帯域な整合が困難となる。
実施の形態1によれば、インピーダンス変成回路100を構成する直列インダクタの間に負の相互インダクタンス(−M)が新たに導入されるため、より優れたインピーダンス変成特性を得ることが可能となる。
実施の形態2.
一対のコイルを用いずにインピーダンス変成回路を構成するための形態について、主に実施の形態1と異なる点を図8から図10に基づいて説明する。
***構成の説明***
図8に基づいて、インピーダンス変成回路200の構成を説明する。
インピーダンス変成回路200は、信号源と負荷との間に接続されるインピーダンス変成回路である。
インピーダンス変成回路200に接続される信号源は、純抵抗とみなせる信号源である。信号源における純抵抗は、信号源の抵抗と同じ大きさの抵抗を意味する。
インピーダンス変成回路200に接続される負荷は、純抵抗とみなせる負荷である。負荷における純抵抗は、負荷の抵抗と同じ大きさの抵抗を意味する。
例えば、インピーダンス変成回路200が無線送信装置に使用される場合、信号源は増幅器およびフィルタなどを有する送信機であり、負荷はアンテナである。この場合、送信機およびアンテナは純抵抗とみなせる。
インピーダンス変成回路200は、基板210の上に構成される。
具体的な基板210は、誘電体基板である。
インピーダンス変成回路200は、第1端子214aと第2端子214bとを備える。
さらに、インピーダンス変成回路200は、第1伝送線路211aと第2伝送線路211bと第1キャパシタ212aと第2キャパシタ212bとを備える。インピーダンス変成回路200の段数は4である。
さらに、インピーダンス変成回路200は、第1スルーホール213aと第2スルーホール213bとエアブリッジ215とを備える。
第1端子214aは、信号源に接続される端子である。
第2端子214bは、負荷に接続される端子である。
第1伝送線路211aは、第2伝送線路211bに接続されている。第1伝送線路211aは、第2伝送線路211bの端部に結線されて第2伝送線路211bの端部と同電位になる端部を有する。
第2伝送線路211bは、第1伝送線路211aに接続されている。第2伝送線路211bは、第1伝送線路211aの端部に対して結線されて第1伝送線路211aの端部と同電位になる端部を有する。
第1伝送線路211aと第2伝送線路211bとは、互いに近接に配置されている。
第1伝送線路211aと第2伝送線路211bとは、互いに並列に配置されている。
第1伝送線路211aと第2伝送線路211bとは、互いに電磁結合して結合線路を構成する。結合線路は電磁結合した伝送線路である。
第1伝送線路211aと第2伝送線路211bとは、エアブリッジ215を介して互いに交差する。
第1キャパシタ212aは、第1伝送線路211aに対してシャント接続されている。具体的には、第1キャパシタ212aは、第1伝送線路211aと第1スルーホール213aとの間に配置されている。また、第1キャパシタ212aは、第1スルーホール213aを介して接地されている。具体的な第1キャパシタ212aは、チップキャパシタである。
第2キャパシタ212bは、第2伝送線路211bに対してシャント接続されている。具体的には、第2キャパシタ212bは、第2伝送線路211bと第2スルーホール213bとの間に配置されている。また、第2キャパシタ212bは、第2スルーホール213bを介して接地されている。具体的な第2キャパシタ212bは、チップキャパシタである。
第1スルーホール213aおよび第2スルーホール213bは、接地されている
エアブリッジ215は、第1伝送線路211aの端部と第2伝送線路211bの端部とを同電位にするために、第1伝送線路211aの端部と第2伝送線路211bの端部とを結線している。
インピーダンス変成回路200は、実施の形態1におけるインピーダンス変成回路100の一対のコイルに変えて互いに電磁結合する結合線路を用いた回路に相当する。
***動作の説明***
図9に基づいて、等価回路220を説明する。
等価回路220は、インピーダンス変成回路200の等価回路である。
等価回路220は、キャパシタ221と伝送線路222とキャパシタ223と伝送線路224とを備える。等価回路220の段数は4である。
キャパシタ221は、容量Cを有するキャパシタであり、伝送線路222に対してシャント接続されている。キャパシタ221は、インピーダンス変成回路200における第1キャパシタ212aに相当する。
伝送線路222は、電気長θを有する伝送線路である。伝送線路222は、インピーダンス変成回路200における第1伝送線路211aに相当する。伝送線路222の端点Aはインピーダンス変成回路200の点Aに相当し、伝送線路222の端点Bはインピーダンス変成回路200の点Bに相当する。
キャパシタ223は、容量Cを有するキャパシタであり、伝送線路224に対してシャント接続されている。キャパシタ223は、インピーダンス変成回路200における第2キャパシタ212bに相当する。
伝送線路224は、電気長θを有する伝送線路である。伝送線路224は、インピーダンス変成回路200における第2伝送線路211bに相当する。伝送線路224の端点B’はインピーダンス変成回路200の点Bに相当し、伝送線路222の端点A’はインピーダンス変成回路200の点A’に相当する。
伝送線路222の端点Bと伝送線路224の端点B’は、インピーダンス変成回路200のエアブリッジ215によって結線された2点に相当する。
伝送線路222が生成する磁界と伝送線路224が生成する磁界は、電流と磁界とに関する右ねじの法則により、伝送線路間の領域において互いに相殺される向きとなる。そのため、伝送線路222と伝送線路224とによって負のインダクタンス(−M)が実現される。
等価回路220は、実施の形態1における等価回路120の一対のコイルに変えて互いに電磁結合する結合線路を用いた回路に相当する。
***実施の形態2の効果***
インピーダンス変成回路200は、実施の形態1におけるインピーダンス変成回路100と同様に、高性能なインピーダンス変成回路として動作する。
特に、インピーダンス変成回路200は、コイルの実現が難しい高周波帯において有効である。
図10に基づいて、インピーダンス変成回路200の等価回路220と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの反射特性を比較する。従来のインピーダンス変成回路は、等価回路220から線路間結合を無くした回路である。
図10の(A)は、インピーダンス変成回路200の等価回路220と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの反射特性を示すグラフである。実線が等価回路220の反射特性を示しており、破線が従来のインピーダンス変成回路の反射特性を示している。等価回路220と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの段数は共に4である。信号源のインピーダンスZは50オームであり、負荷のインピーダンスRは5オームである。整合帯域は1ギガヘルツから2ギガヘルツまでの帯域である。
図10の(B)は、インピーダンス変成回路200の等価回路220と従来のインピーダンス変成回路とのそれぞれの素子の特性値を示す表である。「実施の形態」の行はインピーダンス変成回路200の等価回路220における素子の特性値を示しており、「従来」の行は従来のインピーダンス変成回路における素子の特性値を示している。容量Cは第x段のキャパシタの容量である。アドミタンスY11は伝送線路222の自己特性アドミタンスであり、アドミタンスY22は伝送線路224の自己特性アドミタンスである。アドミタンスY12は、伝送線路間の結合特性アドミタンスである。電気長θは、伝送線路222と伝送線路224とのそれぞれの電気長である。「10 @1GHz」は1ギガヘルツで10[deg]であることを意味し、「20 @2GHz」は2ギガヘルツで20[deg]であることを意味する。
インピーダンス変成回路200の等価回路220における最大反射量は、従来のインピーダンス変成回路における最大反射量と比べて格段に小さい。
つまり、インピーダンス変成回路200のように線路間結合を導入することにより、より優れたインピーダンス変成特性が得られる。
インピーダンス変成回路200において、2つの伝送線路の互いの端点が結線されて、等価的に負のインダクタンスが形成されている。
そのため、インピーダンス変成回路200は、従来のインピーダンス変成回路に比べて、より優れたインピーダンス変成特性を得ることができる。
***他の構成***
インピーダンス変成回路200において、エアブリッジ215を用いた構造に代えて、多層基板のような複層構造を導入してもよい。
インピーダンス変成回路200において、第1キャパシタ212aと第2キャパシタ212bとのそれぞれに代えて先端開放スタブを用いてもよい。この場合、分布定数回路となるインピーダンス変成回路200が実現される。
***実施の形態の補足***
実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本発明の技術的範囲を制限することを意図するものではない。実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。
100 インピーダンス変成回路、101 信号源、102 負荷、111a 第1コイル、111b 第2コイル、112a 第1キャパシタ、112b 第2キャパシタ、113 端部、114a 第1端子、114b 第2端子、120 等価回路、121 キャパシタ、122 インダクタ、123 キャパシタ、124 インダクタ、130 等価回路、131 キャパシタ、132 インダクタ、133 キャパシタ、134 インダクタ、135 インダクタ、200 インピーダンス変成回路、210 基板、211a 第1伝送線路、211b 第2伝送線路、212a 第1キャパシタ、212b 第2キャパシタ、213a 第1スルーホール、213b 第2スルーホール、214a 第1端子、214b 第2端子、215 エアブリッジ、220 等価回路、221 キャパシタ、222 伝送線路、223 キャパシタ、224 伝送線路。

Claims (9)

  1. 第1コイルと、
    前記第1コイルに対してシャント接続された第1キャパシタと、
    前記第1コイルに直列に接続されたコイルであって前記第1コイルが巻かれている向きとは逆向きに巻かれているコイルである第2コイルと、
    前記第2コイルに対してシャント接続された第2キャパシタと
    を備えるインピーダンス変成回路。
  2. 前記第1コイルの軸と前記第2コイルの軸とを揃えて前記第1コイルと前記第2コイルとが配置された
    請求項1に記載のインピーダンス変成回路。
  3. 純抵抗とみなせる信号源と純抵抗とみなせる負荷との間に接続される
    請求項1または請求項2に記載のインピーダンス変成回路。
  4. 回路段数が4である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインピーダンス変成回路。
  5. 第1伝送線路と、
    前記第1伝送線路に対してシャント接続された第1キャパシタと、
    前記第1伝送線路に接続された伝送線路であって前記第1伝送線路の端部に結線されて前記第1伝送線路の前記端部と同電位になる端部を有する伝送線路である第2伝送線路と、
    前記第2伝送線路に対してシャント接続された第2キャパシタと
    を備えるインピーダンス変成回路。
  6. 前記第1伝送線路と前記第2伝送線路とが互いに並列に配置された
    請求項5に記載のインピーダンス変成回路。
  7. 前記第1伝送線路と前記第2伝送線路とが結合線路を構成する
    請求項5または請求項6に記載のインピーダンス変成回路。
  8. 純抵抗とみなせる信号源と純抵抗とみなせる負荷との間に接続される
    請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のインピーダンス変成回路。
  9. 回路段数が4である請求項5から請求項8のいずれか1項に記載のインピーダンス変成回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021181756A1 (ja) * 2020-03-12 2021-09-16 株式会社村田製作所 高周波回路及び通信装置

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