JP2018186034A - 車両部品、及びその製造方法 - Google Patents

車両部品、及びその製造方法 Download PDF

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【課題】長期間、アウターレンズ(透明部)の曇り防止を図れるようにすることを目的とする。【解決手段】アウターレンズ30(透明部)を備えるヘッドランプユニット(車両部品)であって、外気が直接的に接触しないアウターレンズ30(レンズ本体部34)の裏面34bには、可視光線の半波長以下のサイズの突起35が所定の間隔で多数形成されており、突起35の突出寸法と、突起35の径寸法と、隣り合う突起間の寸法とがほぼ等しい値に設定されており、多数の突起35は独立して形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、透明部を備える車両部品、及びその製造方法に関する。
透明部を備える車両部品であるランプユニット等では、ハウジング内に高湿の空気が入り込んだ状態で、レンズの表面が外気によって冷やされると、内部の水蒸気が結露することでレンズの内面に曇りが生じることがある。このようなレンズの内面の曇りを防止するため、特許文献1に記載の技術では、レンズの内面に防曇塗料を塗布するようにしている。前記防曇塗料は、界面活性剤の界面活性作用によって塗膜表面に付着した水分の表面張力を水接触角30°以下に低下させて、水に対する濡れ性を向上させて微細な水滴を生じさせず、水膜を形成させることにより、防曇性を確保するものである。
また、機能剤の最表面に微細な凹凸を形成し、親水性や防曇性等の効果を増加させる技術が知られている。例えば、特許文献2の技術では、可視光線以下の間隙で制御されたナノ凹凸を利用し、親水性樹脂の濡れ性を向上させることで、計器のカバープレート等の水膜防曇機能を実現している。
また、同様にナノ凹凸を用いて親水膜の機能を増加させる方法として、特許文献3〜6等が知られている。凹凸構造の上に置かれた液体がその個体表面と完全に接触する場合、表面の凹凸構造によって、実表面積が見かけの表面積に比べて大きくなる。これにより、濡れ性が強調され、例えば、水膜防曇であれば、表面に凹凸形成しない場合に比べ、表面に凹凸形成することによって、防曇機能、親水機能等が増加することが知られている。ナノ構造体が形成されている側のフィルム表面の水接触角は一般的に40°以下であることが求められている。
特開2011−140589号公報 特開2015−78924号公報 特開2015−13291号公報 特開2015−3519号公報 特開2011−53334号公報 特開平7−82397号公報
特許文献1に記載の技術では、ランプユニットのハウジング内の水分量が前記防曇塗料の保水可能な許容量を超えると、前記防曇塗料の表面を水が伝って流れるようになる。これにより、前記防曇塗料の界面活性剤が経時的に流れ、界面活性作用が低下する。即ち、防曇塗料をレンズの内面に塗布する方法では、長期的な防曇効果を得ることは難しい。
また、塗膜の塗布が必要であるので、ヘッドランプやテールランプ等の自由曲面の閉鎖空間に防曇性を付与すると、液残りや塗布むら等が発生し、良品の製造が難しく歩留まりが悪い。また、プラスチック基材と塗膜との密着性も問題になっており、場合によっては膜剥がれや膜割れ等が発生する。
特許文献2〜6の技術は、凹凸構造を使って材料の特性以上の親水機能や防曇機能を得る技術であるが、特許文献1の場合と同様に、汚れの付着によって親水機能が失われ易く長期間にわたる機能維持が難しい。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、透明部の材料と凹凸構造だけで長期間に亘って、透明部の曇り防止を図れるようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。請求項1の発明は、透明部を備える車両部品であって、外気が直接的に接触しない前記透明部の裏面には、可視光線の半波長以下のサイズの突起が所定の間隔で多数形成されており、前記突起の突出寸法と、前記突起の径寸法と、隣り合う突起間の寸法とがほぼ等しい値に設定されており、多数の前記突起は独立して形成されている。
一般的に、透明部の内側の暖かい空気が透明部の外側の外気により冷却されると、前記透明部の内側にある空気中の水蒸気が前記透明部の裏面に引き寄せられる。本発明によると、前記透明部の裏面には、可視光線の半波長以下のサイズの突起が所定の間隔で多数形成されている。即ち、前記透明部の裏面に形成された突起構造体は凹形状の窪み部の集合体でもある。このため、前記透明部の裏面に引き寄せられた水蒸気は、窪み部と、窪み部間の平面に付着して成長し、付着した水蒸気がまとまらずに個別に成長して水滴になる。しかしながら、窪み部と、窪み部間の平面の寸法は可視光線の半波長以下のサイズであるため、水蒸気が窪み部、窪み部間の平面の寸法以上に成長して水滴となるのを抑制できる。したがって、前記水滴を可視光線の半波長以下のサイズに保持し易くなる。そして、成長した水滴は表面張力の働きにより、突起等が存在しない平坦面における水滴の接触角よりも大きな接触角で突起の位置、あるいは窪み部の位置に保持される。即ち、透明部の裏面に多数の突起がある場合、透明部の裏面が平坦面である場合と比較して水滴どうしがまとまり難く、多数の水滴が比較的小さなサイズに保持される。また、突起のサイズは可視光線の半波長以下のため、突起に付着している水滴のサイズも前記可視光線の半波長以下で、人間からは見えない。このように、水滴が人間から見えないため、透明部に曇りが生じたとは認識されなくなる。また、突起は経時的に変化しないため、長期間に亘って、透明部の内面の曇り防止を図ることができる。
請求項2の発明によると、隣り合う前記突起間の寸法が150nm〜400nmに設定されている。
請求項3の発明によると、突起の高さ寸法と径寸法は150nm〜400nmに設定されている。
請求項4の発明によると、突起の突出端面のなめらかさを表す平面度Raは30nm以下である。
請求項5の発明によると、突起の高さ寸法は、隣り合う前記突起間の寸法の1倍以上、3倍以下である。
請求項6の発明によると、突起が形成される前記透明部の裏面が平面であるときの接触角は60°〜100°に設定されている。
請求項7の発明によると、透明部の材料は、プラスチック材料である。
請求項8の発明は、透明部を備え、外気が直接的に接触しない前記透明部の裏面に可視光線の半波長以下のサイズの突起が所定の間隔で多数形成されている車両部品の製造方法であって、射出成形金型において前記透明部の裏面を成形する成形面を反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching)を利用して成形する工程と、前記成形面を備える前記射出成形金型を使用して前記透明部を射出成形する工程とを有する。このように、射出成形により、透明部の裏面に半波長以下のサイズの突起を形成できるため、前記突起の形成が容易になる。
請求項9の発明によると、射出成形金型の成形面は銅合金により製造されている。このため、射出成形金型の成形面の熱伝導性が高くなるため、温度管理が容易になり、透明部の素材を確実に前記成形面の凹凸に供給できるようになる。
本発明によると、車両部品の透明部の曇り止めを、長期間に亘って図れるようになる。
本発明の実施形態1に係る車両部品であるヘッドランプユニットの全体斜視図である。 前記ヘッドランプユニットの模式縦断面図(図1のII-II矢視断面図)である。 前記ヘッドランプユニットのアウタレンズの裏面の拡大模式縦断面図(図2のIII矢視拡大断面図)である。 前記ヘッドランプユニットのアウタレンズの裏面の拡大模式斜視図である。 前記ヘッドランプユニットのアウタレンズを成形する射出成形型の模式縦断面図である。 前記ヘッドランプユニットのアウタレンズを成形する射出成形金型の成形面の拡大縦断面図である(図5のVI矢視模式拡大図)。 前記ヘッドランプユニットのハウジング内の結露の様子を表す模式縦断面図である。 前記ヘッドランプユニットのハウジング内の結露の様子を表す模式縦断面図である。 変更例に係るヘッドランプユニットのアウタレンズの裏面における拡大縦断面図である。
[実施形態1]
以下、図1から図9に基づいて本発明の実施形態1に係る車両部品について説明する。本実施形態に係る車両部品は、ランプユニットの一例である車両10のヘッドランプユニット20である。なお、図中に示す前後左右、及び上下はヘッドランプユニット20が取付けられる車両10の前後左右、及び上下に対応している。
<ヘッドランプユニット20の構成概要について>
ヘッドランプユニット20は、左右一対で使用される同一仕様のランプであり、左右対称に形成されている。ヘッドランプユニット20は、図1、図2に示すように、前面側に開口21hを備えるハウジング21を備えている。ハウジング21内には、そのハウジング21の内壁面21wを覆うように反射板23が設けられている。また、ハウジング21、及び反射板23の底部の位置には、LED等からなる光源25が設置されている。そして、前記ハウジング21の前面側の開口21hがアウタレンズ30によって塞がれている。また、ハウジング21の底部の端位置には、ヘッドランプユニット20の呼吸穴27が設けられている。
<アウタレンズ30について>
アウタレンズ30は、図2に示すように、ハウジング21の開口縁部21eに対して外側から嵌められるフランジ状のレンズ縁部32と、前記レンズ縁部32の内周側で光源25の光を通すレンズ本体部34を備えている。そして、レンズ本体部34の裏面34b(内面)に、曇り防止用の多数の突起35が形成されている。このように、アウタレンズ30が本発明の透明部に相当する。
<突起35について>
アウタレンズ30(レンズ本体部34)の突起35は、図3、図4に示すように、例えば、円錐台状に形成されており、その突起35の突出寸法がH、突起35の径寸法がW、隣り合う突起35間の寸法がLに設定されている。寸法Hと寸法Wと寸法Lとはほぼ等しい値で、可視光線の半波長以下の寸法に設定されている。本実施形態に係るアウタレンズ30では、例えば、寸法H=寸法W=寸法L=150nm〜200nm(ナノメータ)に設定されている。このため、アウタレンズ30の多数の突起35は、肉眼では見ることができない。
<突起35のサイズ等について>
多数の突起35は、ヘッドランプユニット20内の水蒸気がアウタレンズ30の内面に付着したときに、前記水蒸気が可視光線の半波長以上に成長しないようにするためのものである。ここで、水滴の成長は、ギブスの自由エネルギーG(G=H−TS)と界面移動速度Vの関係によって求まる臨海核半径Rcによって決まる。このため、突起35に起因するアウタレンズ30の内面の凹凸の間隙寸法が臨海核半径Rcよりも大きすぎると、水滴が大きく成長して可視光線の半波長以上になり、曇りの原因になる。逆に、凹凸の間隙寸法が小さすぎると、成長した水滴が凹凸間を乗り越えて可視光線の半波長以上になり、同じく曇りの原因になる。
本実施形態では、適切な凹凸の間隙寸法等を設定するため、隣り合う突起35間の寸法等を臨海核半径Rcに基づいて設定している。
ここで、臨海核半径Rcは、Rc=2γ÷(ΔH−TΔS)・・(1)
RcforV=0・・・(2)
で表される。
上式における、γは、界面張力である。即ち、水と空気界面において、室温で1気圧のときには、(1)(2)式により、臨海核半径Rcは、約366.4nmとなる。このため、突起35の寸法、及び隣り合う突起35間の寸法等は、400nm以下が望ましい。また、成長した水滴が凹凸間を乗り越えないように、隣り合う突起35間の寸法等は150nm以上が望ましい。このため、本実施形態では、上記したように、突起35における寸法H=寸法W=寸法L=150nm〜200nmに設定されている。
また、突起35の突出面(先端面)のなめらかさを表す平面度Raは、水滴の成長等を抑制するため、30nm以下にするのが望ましい。また、突起35は高いほど、凹凸間の界面移動を制限でき、水滴の成長を抑えることができる。このため、突起35の高さ寸法は、具体的には、隣り合う突起35間の寸法の1倍以上で3倍以下であるのが望ましい。さらに、突起35が形成されるアウタレンズ30の内面の平面状態における接触角は60°〜100°以内であるのが好ましい。ここで、本実施形態では、温度24℃において湿度21%、温度12℃において湿度62%の条件下で防曇効果を発揮できるように構成されている。
<アウタレンズ30の製造方法>
アウタレンズ30は、ポリアクリル、ポリスチレン、ポリカーボネイト、シンクロオレフィンポリマー、シンクロオレフィン・コポリマー等の素材を溶融させて射出成形型40内に圧入することにより成形される。射出成形型40は、図5に示すように、アウタレンズ30の表面側を成形する第1成形型41と、アウタレンズ30の裏面側を成形する第2成形型43とを備えている。そして、射出成形型40の第1成形型41と第2成形型43とが型締めされた状態で、射出成形型40の内部には、アウタレンズ30を成形するための空間Skが形成される。射出成形型40の第1成形型41には、アウタレンズ30の表面34f(図2参照)を成形する第1成形面41fが形成されており、第2成形型43には、アウタレンズ30の裏面34bを成形する第2成形面43fが形成されている。
第2成形型43の第2成形面43fには、図6に示すように、アウタレンズ30の裏面34bにおける多数の突起35を成形するため多数の凹部43zが形成されている。第2成形型43の第2成形面43fの凹部43zは、反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching)を利用して成形される。また、第2成形型43は、第2成形面43f、及びその近傍部分が熱伝導率の高い銅合金を使用して製造されている。このため、射出成形時における第2成形面43f、及びその近傍部分の温度管理が容易になり、ポリスチレン等の素材を確実に第2成形面43fの凹部43zに供給できるようになる。上記構成の射出成形型40を使用してアウタレンズ30を射出成形することにより、アウタレンズ30の裏面34bに多数の突起35を形成できるようになる。
<アウタレンズ30の突起35の働きについて>
ヘッドランプユニット20内に高湿度の空気が入り込み、暖められた空気が外気によって冷却されると、図7に示すように、ヘッドランプユニット20内の水蒸気の初期核W0(以下、水蒸気という)がアウタレンズ30の裏面34bに引き寄せられる。ここで、アウタレンズ30の裏面34bには、可視光線の半波長以下のサイズ(150nm〜200nm)の突起が多数形成されている。そして、突起35の突出寸法Hと、突起35の径寸法Wと、隣り合う突起35間の寸法Lとがほぼ等しい値に設定されている。
即ち、アウタレンズ30の裏面34bに形成された突起構造体は凹形状の窪み部の集合体でもある。このため、アウタレンズ30の裏面34bに引き寄せられた水蒸気は、図8に示すように、窪み部と、窪み部間の平面に付着して成長し、付着した水蒸気がまとまらずに個別に成長して水滴Wtになる。しかしながら、窪み部と、窪み部間の平面の寸法は可視光線の半波長以下のサイズであるため、水蒸気が窪み部、窪み部間の平面の寸法以上に成長して水滴となるのを抑制できる。したがって、水滴を可視光線の半波長以下のサイズに保持し易くなる。さらに、突起35に付着した水蒸気と突起35間の窪み部に付着した水蒸気とがまとまらずに個別に成長して水滴Wtになる。
そして、成長した水滴Wtは表面張力の働きにより、突起35が存在しない平坦面における水滴の接触角よりも大きな接触角で突起35の位置、あるいは窪み部の位置に保持される。即ち、アウタレンズ30の裏面34bに多数の突起35がある場合、アウタレンズ30の裏面34bが平坦面である場合と比較して水滴Wtどうしがまとまり難く、多数の水滴Wtが比較的小さなサイズに保持される。ここで、上記したように、突起35のサイズは可視光線の半波長以下であるため、突起35に付着している水滴Wtのサイズも前記可視光線の半波長以下であり、人間には見えない。即ち、水滴Wtが人間には見えないため、アウタレンズ30(レンズ本体部34)に曇りが生じたとは認識されなくなる。また、突起35は経時的に変化しないため、長期間、アウタレンズ30のレンズ本体部34の曇りを防止できる。
<本実施形態に係るヘッドランプユニット20の長所>
本実施形態に係るヘッドランプユニット20によると、アウタレンズ30(透明部)の裏面には、可視光線の半波長以下のサイズの突起(150nm〜200nm)が所定の間隔で多数形成されている。このため、アウタレンズ30の裏面に引き寄せられた水蒸気は突起35と、前記突起35間の窪み部に付着して成長する。このため、水滴Wtどうしがまとまり難く、多数の水滴Wtが比較的小さなサイズに保持される。ここで、突起35のサイズは可視光線の半波長以下のため、突起35に付着している水滴Wtも人間からは見えない。このように、水滴Wtが人間から見えないため、アウタレンズ30(レンズ本体部34)に曇りが生じたとは認識されなくなる。また、突起35は経時的に変化しないため、長期間に亘ってアウタレンズ30の内面の曇り防止を図ることができる。
また、突起35の突出寸法Hと、突起35の径寸法Wと、隣り合う突起35間の寸法Lとがほぼ等しい値に設定されているため、成長した水滴Wtを表面張力の働きにより、大きな接触角のままで突起35の位置、あるいは窪み部の位置に保持できる。即ち、突起35の位置、あるいは窪み部の位置で、個別に成長した水滴Wtがまとまり難くなる。また、アウタレンズ30(レンズ本体部34)の突起35を射出成形により形成できるため、突起35の形成が容易になる。さらに、第2成形型43の第2成形面43f、及びその近傍部分が熱伝導性の高い銅合金を使用して製造されている。このため、射出成形時における第2成形面43f、及びその近傍部分の温度管理が容易になり、アウタレンズ30の素材を確実に第2成形面43fの凹部43zに供給できる。
<変更例>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、図3等に示すように、アウタレンズ30の裏面34bに円錐台状の突起35を形成する例を示した。しかし、図9に示すように、突起の突出端が平坦でない山形の突起50を形成することも可能である。また、本実施形態では、車両部品としてヘッドランプユニット20を例示したが、他のランプユニットに本発明を適用することも可能である。また、ランプユニット以外に、例えば、インストルメントパネルの計器類を覆う透明部裏面に本発明を適用することも可能である。また、ランプユニット等のアウタレンズ等(透明部)は無色であっても良いし、着色されていても良い。
20・・・・ヘッドランプユニット(車両部品)
30・・・・アウタレンズ(透明部)
34・・・・レンズ本体部
34b・・・裏面
35・・・・突起
40・・・・射出成形型
43z・・・凹部
43・・・・第2成形型
43f・・・第2成形面(成形面)
Wt・・・・水滴

Claims (9)

  1. 透明部を備える車両部品であって、
    外気が直接的に接触しない前記透明部の裏面には、可視光線の半波長以下のサイズの突起が所定の間隔で多数形成されており、
    前記突起の突出寸法と、前記突起の径寸法と、隣り合う突起間の寸法とがほぼ等しい値に設定されており、
    多数の前記突起は独立して形成されている車両部品。
  2. 請求項1に記載された車両部品であって、
    隣り合う前記突起間の寸法が150nm〜400nmに設定されている車両部品。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両部品であって、
    前記突起の高さ寸法と径寸法は150nm〜400nmに設定されている車両部品。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載された車両部品であって、
    前記突起の突出端面のなめらかさを表す平面度Raは30nm以下である車両部品。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載された車両部品であって、
    前記突起の高さ寸法は、隣り合う前記突起間の寸法の1倍以上、3倍以下である車両部品。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載された車両部品であって、
    前記突起が形成される前記透明部の裏面が平面であるときの接触角は60°〜100°に設定されている車両部品。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載された車両部品であって、
    前記透明部の材料は、プラスチック材料である車両部品。
  8. 透明部を備え、外気が直接的に接触しない前記透明部の裏面に可視光線の半波長以下のサイズの突起が所定の間隔で多数形成されている車両部品の製造方法であって、
    射出成形金型において前記透明部の裏面を成形する成形面を反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching)を利用して成形する工程と、
    前記成形面を備える前記射出成形金型を使用して前記透明部を射出成形する工程と、
    を有する車両部品の製造方法。
  9. 請求項8に記載された車両部品の製造方法であって、
    前記射出成形金型の前記成形面は銅合金により製造されている車両部品の製造方法。
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