JP2018185586A - 画像処理装置および画像処理方法、撮像装置 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハードウェアの負荷の増加を抑えつつ、ノイズ低減処理により高画質な映像信号を取得可能な画像処理装置および画像処理方法を提供する。【解決手段】画像処理装置において、ノイズ低減処理部401は、撮像後の画像データおよび撮影情報を取得し、画像データに対して複数のノイズ低減処理を行う。撮像素子からの出力におけるノイズ状況の検出結果に基づいて生成された画像データおよび画像データのノイズ量に関する関連情報を用いて着目画素と参照画素との類似度を算出する。画素値決定部は、算出された類似度を用いてNLM(Non Local Means)法によるノイズ低減処理後の画素値を選択するか、または、非NLM法によるノイズ低減処理後の画素値を選択するかを決定する。入力処理部402ノイズ正規化部は、撮像素子の温度情報に基づいて、NLM法によるノイズ低減処理を行う際にパラメータを補正して再設定し、画像変換処理を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、映像信号に重畳されるノイズを低減する画像処理技術に関する。
撮像系から取得される映像信号に重畳されるノイズは、主に、撮像素子に起因するノイズとその周辺の回路素子に起因するノイズである。撮像系のノイズ成分は、固定パターンノイズとランダムノイズの2種類のノイズに大別できる。固定パターンノイズは、撮像素子の画素欠陥による画素アンプのばらつき等に起因する。ランダムノイズは、撮像素子による暗電流やショットノイズ、熱雑音、および、回路素子から発生するノイズ等である。
このようなノイズが重畳された映像信号に対するノイズ低減処理では、例えば画像データにおける着目画素の画素値を、複数の参照画素値と各参照画素に対応する重み付き平均により算出する処理が行われる。特許文献1には、ノイズ低減処理における重みを導出する方法が開示されている。着目画素を含む領域と、参照画素を含む領域とを比較して、着目画素と参照画素との類似度を決定し、類似度に基づいて参照画素に対応する重みを算出してノイズ低減処理が実行される。このようなノイズ低減処理は、一般的に「Non Local Means法」(以下、NLM法とも略称する)と呼ばれている。
しかしながら、特許文献1に開示のノイズ低減処理では、撮影感度や撮像センサ温度等によるノイズ量の変化に対応していないので、ノイズ量によっては適切に類似度を算出できず、充分なノイズ低減効果が得られない場合が起こり得る。これに対し、特許文献2に開示のノイズ低減処理では、着目画素または参照画素を含む領域の画素群を、画像データのノイズに関する情報に基づいて設定する。着目画素と参照画素との類似度を算出し、各参照画素に対応する重みを算出してノイズ低減処理が実行される。ノイズ量の変化に応じて類似度算出の画素群を含む領域(以下、マッチング領域という)の画素数を変更できるため、常に適切なノイズ低減処理が実行できるとともに、特許文献1よりもノイズ低減処理の負荷を軽減可能である。
特開2011−39675号公報 特開2015−219603号公報
特許文献2のノイズ低減処理に関しては、ノイズ状況に応じて、マッチング領域を変更する仕組みを必要とする。すなわち、着目画素または参照画素を含む領域であるマッチング領域の画素数をノイズ状況に応じて変更できる仕組みが必要である。このため、ハードウェアの負荷(フィルタのタップの増設等)が増大するという課題がある。
本発明の目的は、ハードウェアの負荷の増加を抑えつつ、ノイズ低減処理により高画質な映像信号を取得可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することにある。
本発明の一実施形態の装置は、画像データのノイズ低減処理を行う画像処理装置であって、画像データおよび前記画像データのノイズ量に関係する関連情報を取得する取得手段と、前記関連情報に基づいて設定した補正量で前記画像データの補正を行い、該補正が行われた画像データに第1の領域と複数の第2の領域を設定し、前記第1の領域に対する前記複数の第2の領域それぞれの類似度を算出する類似度算出手段と、前記類似度に基づいて第1のノイズ低減処理を行い、前記類似度を用いずに第2のノイズ低減処理を行う処理手段と、前記第1のノイズ低減処理で得られた値と前記第2のノイズ低減処理で得られた値の少なくともいずれかに基づいて、出力値を決定する決定手段と、を備える。前記第1の領域は、前記画像データの着目画素の位置を基準とする複数の画素を含む領域であり、前記第2の領域のそれぞれは、前記着目画素の周囲に位置するいずれかの参照画素の位置を基準とする複数の画素を含む領域であり、前記決定手段は、前記類似度に基づいて、前記第1のノイズ低減処理にて得られた値と前記第2のノイズ低減処理にて得られた値のいずれかを選択するか、または前記第1のノイズ低減処理にて得られた値と前記第2のノイズ低減処理にて得られた値を加重加算することで出力値を決定する。
本発明によれば、ハードウェアの負荷の増加を抑えつつ、ノイズ低減処理により高画質な映像信号を取得することができる。
本発明の実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示す模式図である。 NLM法によるノイズ低減処理を説明する模式図である。 類似度に応じた重みを算出する関数を説明する模式図である。 画像処理装置の論理構成を示すブロック図である。 図4の入力処理部402の論理構成を示すブロック図である。 中間ノイズ正規化パラメータを説明する図である。 撮像素子温度に依存する、ノイズ正規化パラメータの補正量の説明図である。 最終ノイズ正規化パラメータを説明する図である。 第1実施例におけるノイズ正規化パラメータの導出を説明するフローチャートである。 第2実施例における入力処理部402の論理構成を示すブロック図である。 暗部補正ゲイン値に依存する、ノイズ正規化パラメータの補正量の説明図である。
以下、本発明の実施形態について第1および第2実施例に基づき、図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施例]
図1は、本実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を例示するブロック図である。画像処理装置の一例としてデジタルカメラに適用した場合の構成を示す。なお本発明は、デジタルカメラに限らず、例えば携帯型電話機やタブレットデバイス、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、あるいは撮像機能を有する携帯電話等を含む各種の撮像装置等に適用可能である。
画像処理装置は、CPU101、RAM102、記憶部103、汎用インターフェース(以下、I/Fと略記する)部104、撮像部105、入力部106、表示部108、メインバス109を備える。CPU(中央演算処理装置)101は、入力された信号や所定のプログラムに従って画像処理装置の各部を制御する。記憶部103には、CPU101が各種ソフトウェアを実行するためのコンピュータプログラムが格納されている。CPU101は、記憶部103からプログラムを読み出して実行し、ソフトウェアを動作させることで、画像処理装置における各種の処理を実現する。なお、単一のCPU101が装置全体を制御する場合を例にして説明するが、複数のハードウェアにより構成される複数の制御部が処理を分担することにより、システム全体を制御する構成でもよい。
撮像部105は、撮像光学系および撮像素子を備え、撮像光学系を構成するレンズにより結像された光を撮像素子が光電変換し、A/D変換によってデジタル画像データを取得する。入力部106を介して入力されるユーザの撮影指示の信号をCPU101が受け付けると、撮像部105はCPU101の制御指令にしたがって撮像を行い、デジタル画像データを取得する。撮影指示には、例えば、撮影ISO感度や露光時間、AF(オートフォーカス)等に関する情報が含まれる。撮像後の画像データは、バッファメモリに一時蓄えられた後、CPU101により所定の画像処理が施され、記憶部103に記憶される。
撮像部105は汎用I/F部104を介してメインバス109に接続される。撮像部105には、撮像素子の温度を計測する温度センサが搭載されている。この温度センサの出力する温度検出信号により、撮像部105の撮像素子の動作温度を監視することができる。ただし、撮像素子の温度検出手段としては温度センサに限るものではない。例えば、デジタルカメラは、電源が投入された時点から所定の時間が経過した後の昇温特性のデータや、所定の撮影条件で撮影動作が行われたときの昇温特性のデータ等を記憶部103に予め記憶保持している。これらの情報を用いて撮像素子の温度を算出する温度検出部を設けるか、またはCPU101が温度検出処理を実行することができる。
RAM(Random Access Memory)102は、撮像部105が撮像により取得した画像データを一時的に保持するバッファメモリとして使用される。またRAM102は、表示部108の画面に表示するための画像データや、入力部106から受け付けた操作指示のデータを保存するメモリとして使用され、CPU101の作業領域等としても使用される。
表示部108は、CPU101からの制御指令にしたがって各種画像を画面に表示する。例えば、撮像を行う際のビューファインダー画像や、撮像後の画像の表示処理が行われる。本実施形態では、画像処理装置が表示部108を備えるが、汎用I/F部104に接続可能な外部装置に対して、表示制御の機能を有していればよい。この場合、CPU101は汎用I/F部104を介して外部の画像表示装置に画像データを出力し、画面上に画像を表示させる制御を行う。
入力部106は、ユーザが画像処理装置に対する操作指示を行う際に使用する。入力部106は操作ボタンやスイッチ、タッチパネル等を備える。操作ボタンは、例えば、画像処理装置の電源のON/OFFを指示する電源ボタンや、画像データの再生を指示する再生ボタン、暗部補正設定の適用または不適用を指示する指示ボタン等である。またユーザは、表示部108が備えるタッチパネルを用いて画像処理装置に対する操作指示を行うことができる。この場合、表示部108はユーザが所望の指示を入力するためのユーザインタフェース(UI)画面を表示する。
汎用I/F部104は、画像処理装置と外部装置とを接続する。外部装置として、メモリカード等の外部メモリ107を例示する。汎用I/F部104は、外部メモリ107をメインバス109に接続する。さらに、汎用I/F部104については、赤外線通信や無線LAN(Local Area Network)等により通信装置との間でデータを送受する構成としてもよい。
以下では、CPU101が実行する画像処理に関し、撮像部105による画像データに対してノイズ低減処理を行い、ノイズを低減した画像データを記憶部103に記憶させる処理について説明する。CPU101によって実現される画像処理について、図2を参照して、Non Local Means法によるノイズ低減処理を説明する。
図2(A)は、画像データ201の例を示す。図2の左右方向をx方向とし、上下方向をy方向と定義する。このx−y座標系において画素の原点位置は、画像データ201において左上隅の画素の位置であり、(0,0)とする。各画素の画素値をI(x,y)と表記する。例えば画素202を着目画素とすると、その画素位置は(4,4)であるので、着目画素の画素値はI(4,4)である。
着目画素に対し、参照画素の画素値および参照画素に対応する重みを用いて重み付き平均(加重平均の演算処理)が行われて、ノイズ低減処理後の画素値(以下、出力値ともいう)が決定される。重み付き平均に用いられる参照画素の画素数をNと表記し、参照画素の画素値をI(j=1〜N)と表記する。参照画素に対応する重み(重み付け係数)をw(j=1〜N)と表記する。ノイズ低減処理後の着目画素の画素値をInewと表記すると、下記式(1)により算出される。
参照画素に対応する重みw(j=1〜N)は、着目画素に対する参照画素の類似度によって算出される。NLM法によるノイズ低減処理において、着目画素と参照画素との類似度は、着目画素を含む領域と参照画素を含む領域を用いて決定される。類似度を決定するために用いられる領域を、マッチング領域とする。図2(A)を参照して具体例を説明する。
図2(A)の画像データ201にて、着目画素202を含む5画素×5画素の矩形範囲内の、着目画素202の周囲の複数の画素を参照画素群204とする。つまり、着目画素202の位置を基準として、参照画素群204に含まれる25画素は、それぞれ参照画素として設定される。また、マッチング領域には3画素×3画素の領域が設定されるものとする。CPU101は設定したマッチング領域により、着目画素と参照画素との類似度を算出する。例えば、画素位置が(3,3)である画素206を参照画素とする。この場合、着目画素202と参照画素206との類似度は、着目画素202を含む第1の領域内の画素群と、参照画素206を含む第2の領域内の画素群とを比較することにより決定される。以下では、第1の領域を「着目領域」といい、第2の領域を「参照領域」という。図2(A)の例では、着目領域203と参照領域205を示している。着目領域203に含まれる画素群の各画素と、参照領域205に含まれる画素群の各画素について、対応する画素の画素値の差分二乗値の総和に基づいて類似度が定義される。
図2(B)は、参照領域205に含まれる3画素×3画素の画素群と、着目領域203に含まれる3画素×3画素の画素群を示す。着目領域203内の画素をb(p,q)と表記し、参照領域205内の画素をb(p,q)(j=1〜N)と表記する。類似度をCと表記し、下記式(2)により算出することができる。
類似度Cの値が小さいほど、つまり着目領域と参照領域において対応する画素値間の差分二乗値の総和が小さいほど、着目画素と参照画素が類似していることを示す。ただし、式(2)は例示であって、差分二乗値の総和以外には、画素値間の差分の絶対値の合計や評価関数を用いてもよい。
次に、類似度Cに応じて参照画素に対する重みが導出される。図3を参照して具体例を説明する。図3は、類似度に応じて重みを導出するための関数の一例を示す図である。横軸は類似度Cを表し、縦軸は重みw(j=1〜N)を表す。類似度Cが小さいほど重み付け係数値が大きく、類似度Cが大きいほど重み付け係数値が小さくなるように決定される。例えば、下記式(3)により重みの値を算出することができる。
式(3)にてexp()は指数関数である。括弧内の分母に示すhは、重みの大きさを制御するための変数である。変数hの値を大きくするとノイズ低減効果が高くなるが、画像のエッジが暈ける。以上のようにCPU101は、参照画素群204に含まれる全ての画素を参照画素として設定し、各参照画素に対する重みを決定する。なお、本実施形態では、着目画素自身も参照画素として設定される。
また本実施形態では、ノイズ状況の変化に応じて適切なノイズ低減処理を行うために、積算類似度(Cと記す)が下記式(4)により算出される。
CPU101は、式(4)により算出した積算類似度Cを、所定の閾値(Tと記す)と比較する。積算類似度Cと閾値Tとの比較結果により、着目画素の画素値の置換処理が行われる。CPU101は着目画素の画素値として、式(1)で示すノイズ低減処理後の画素値Inewにするか、またはデータ依存型フィルタであるε(イプシロン)フィルタによるノイズ低減処理後の画素値にするかを判定する。より具体的には、下記の関係で着目画素の画素値が、ノイズ低減処理後の画素値に置換される。
(A)C≦Tのとき
(着目画素の画素値)=(εフィルタ処理後の画素値)
(B)C>Tのとき
(着目画素の画素値)=Inew
εフィルタによるノイズ低減処理とは、着目画素との信号差が所定の閾値以下となる参照画素の平均値を、着目画素の画素値とする一般的なノイズ低減処理である。これは、信号差が小さい場合に、着目画素とその周辺画素である参照画素との相関が強いと判断して、積極的に参照画素を採用しようとする処理である。本実施形態では15画素×15画素という、比較的広い画素領域に対して処理が実施される。なお、εフィルタに限るものではなく、ノイズ状況が変化した場合でも同様のノイズ低減処理(以後、非NLMノイズ低減処理という)が行えるフィルタであれば適用可能である。
条件(A)に示すC≦Tは、着目画素と参照画素とが比較的広く類似していることを意味している。このような場合には、より広いエリアに対しノイズ低減処理を行えるεフィルタによるノイズ低減処理が実行される。一方、条件(B)に示すC>Tを満たすときには、Non Local Means法によるノイズ低減処理が実行される。3画素×3画素の比較的狭いマッチング領域で各参照画素の重みを設定して、ノイズ低減処理を行えるので、画像のエッジ情報を極力残しつつノイズを低減することができる。
図4は、本実施形態の画像処理装置の論理構成を示す機能ブロック図である。CPU101が実行する画像処理を、ノイズ低減処理部401と入力処理部402に大別して示す。入力処理部402はノイズ正規化部411と撮影情報取得部412を有する。撮影情報取得部412は、CPU101の指示に基づいて撮像部105が撮像した画像データ、および、撮影情報を取得する。ノイズ正規化部411は、入力された画像データに対してノイズの正規化処理を行う。ここで入力処理部402の論理構成について、図5を用いて説明する。ノイズ正規化部411は、中間ノイズ正規化パラメータの導出部901、最終ノイズ正規化パラメータの導出部902、画素値変換部903により構成される。第1のノイズ正規化パラメータ導出部としての中間ノイズ正規化パラメータの導出部901を、以下、中間導出部901と略称する。第2のノイズ正規化パラメータ導出部としての最終ノイズ正規化パラメータの導出部902を、以下、最終導出部902と略称する。
次に図6を参照して、ノイズ正規化部411が行う、入出力特性の変換式を用いたノイズ正規化処理について説明する。横軸は変換処理前の画素値Iを表わし、縦軸は変換処理後の画素値(Iと記す)を表わす。この変換処理によって、輝度レベル(入力画素値)によらず一定のノイズ振幅となるノイズ正規化後の画像データが得られる。入出力特性のノイズ正規化用多項式の各種係数、および、変換前画素値Iの基準点(ゼロ点)を決定するためのオフセットを示す数値(SUと記す)は、撮像部105からの画像データに基づいて、ノイズ正規化パラメータとして導出される。ノイズ正規化パラメータは、画像データごとに計測して求めたノイズ量、WB(ホワイトバランス)係数、および、予め記憶部103に格納されている、デジタルカメラに固有の暗電流や光ショットノイズ量に基づいて一意に算出することができる。以上の処理は、図5の中間導出部901によって実行される。
暗電流や光ショットノイズ等のノイズ量は、撮影条件ごとに変化し、撮影ISO感度、シャッタ速度(撮像素子の温度に影響)に応じて変化する。そこで、撮影情報取得部412は、処理対象とする画像データにおけるノイズ量に関係する関連情報を取得する。例えば関連情報は、処理対象とする画像データが撮影されたときの撮影情報であり、この情報を用いてノイズ正規化パラメータが導出される。関連情報としては、ランダムノイズの発生に関係する各種情報(撮影時間や露光時間、連続撮影モード情報等)を利用可能である。
本実施形態では、撮影ISO感度に対する暗電流および光ショットノイズ量の対応表の形式、つまりデータテーブルとして記憶部103に必要なデータが格納されている。撮影ごとに撮影ISO感度を撮影情報取得部412により取得し、対応表の示すデータを用いて、暗電流および光ショットノイズ量を読み出す処理が実行される。こうして取得された暗電流および光ショットノイズ量と、撮影ごとに計測されるノイズ量およびWB係数を用いて、ノイズ正規化パラメータが算出される。
数値SUは、暗電流および光ショットノイズ量から求められるノイズ正規化パラメータの一つであり、図6に示す変換前の画素値Iの基準点(ゼロ点)を決定するための値として算出される。ノイズ正規化用多項式をf(X)という関数で表記する。変換後の画素値I、と、変換前の画素値Iとの関係は下記式(5)で表される。
=f(I+SU) (5)
式(5)に示すパラメータ導出は、図5の中間導出部901が行う。SUを含むノイズ正規化パラメータは、前述の通り、予め記憶部103に格納されている、暗電流および光ショットノイズ量から導出される。格納されている暗電流および光ショットノイズ量は、予め所定の温度、例えば室温(20°C)で計測して算出された値である。ここで、何ら工夫もせずに、高温環境下での撮影、または、長秒撮影を行った場合、ノイズ低減効果の少ない画像が得られる。つまり、NLM法の弊害を伴う画像が取得される可能性が高い。その理由は、高温環境下または長秒撮影により、撮像素子温度が上昇しているにもかかわらず、温度補正されていないノイズ正規化パラメータが使用されるからである。例えば室温で計測された暗電流および光ショットノイズ量を用いてノイズ正規化パラメータを導出したのでは温度変化に対応できずに、NLM法によるノイズ低減処理が行われてしまう。暗電流および光ショットノイズ量は、撮像素子温度の上昇とともに増加する傾向にある。したがって、撮影時の温度に応じた暗電流および光ショットノイズ量を用いてノイズ正規化パラメータを算出する必要がある。
撮像素子の温度ごとに、暗電流および光ショットノイズ量の対応表のデータを記憶部103が保持する実施形態の場合、前述した通りISO感度ごとに対応表が必要となる。そのため、膨大なデータ量を必要とし、搭載のための負荷が大きくなり好ましくない。本実施形態では、図5の最終導出部902が、図6に示す画素値変換特性におけるSUに対し、ΔSUによる補正を行う。この補正後にノイズ低減処理が実行されるので、前記弊害の影響を低減または回避できる。図7を参照して、補正量ΔSUに関して詳述する。
図7は、撮像素子温度に相当する温度センサの出力を横軸にとり、縦軸に補正量ΔSUをとって、ΔSUの温度特性を示す図である。ΔSUの値は、撮像素子の温度に依存し、温度センサの出力の増加に伴って暫増するように設定される。ΔSUと温度センサの出力との関係を表現する関係式は撮影ISO感度ごとに用意されて、記憶部103に格納されている。また、図7で示す関係式における傾きについては、撮影ISO感度の増加によるノイズ量の増加に伴って大きくなるように設定される。なお、本実施形態では、図7で示すように、温度センサの出力に対し、線形的に変化するΔSUを説明するが、これに限らず、温度変化に対して、非線形的に変化するΔSUを用いる場合もある。
撮影情報取得部412により取得された撮影情報に基づいて、撮影ISO感度での図7で示す関係式と、温度センサの出力からΔSUが導出される。予め算出されたSUに対し、ΔSUを加算した結果である、SU+ΔSUにおけるノイズ正規化のための画素値変換特性が取得される。図8に画素値変換特性の例を示す。横軸は変換前の画素値Iを表わし、縦軸は変換後の画素値Iを表わす。両者の関係は下記式(6)で表される。
=f(I+SU+ΔSU) (6)
式(6)のパラメータ導出は、図5の最終導出部902が行う。図8は、ΔSU>0、すなわち、室温より高い撮像素子温度における画素値変換特性を示している。図7にて、温度センサの出力する検出値が室温に相当する出力よりも大きい領域にある。このときのノイズ量は室温状態でのノイズ量よりも大きくなっている。
図6と図8を比較すると、図8ではΔSU>0であるため、同じ変換前の画素値Iでの傾きとして、図8の方がより緩慢になっていることが分かる。よって、変換前の画素値Iにてノイズの影響による変動に対する、変換後の画素値Iの変動は、図6に示すSUのときよりも、図8に示す「SU+ΔSU」のときの方が小さくなる。つまり、SU+ΔSUに補正することで、ノイズ正規化処理後の出力に対するノイズの影響が抑制される。この場合、NLM法での類似度の計算において、SUのときよりも「SU+ΔSU」のときの方が、「類似している」という判定結果が出力され易くなる。つまり、式(4)で示される積算類似度Cと閾値Tとの比較において、「C≦T」の判定結果が得られ易くなる。その結果、NLM法によるノイズ低減処理の実行頻度(以下、実行率という)が抑えられ、非NLMノイズ低減処理がより選択されるようになる。本実施形態では、ノイズ変化によらず同様のノイズ低減処理を行うεフィルタによるノイズ低減処理の実行率が相対的に高くなる。したがって、NLM法のノイズ低減処理における類似度の誤算出から引き起こされる弊害(ノイジー画像の取得)を抑制することができる。また、図6と図8をより詳細に比較すると、特に画素値の小さい領域(暗部)ほど、ノイズ正規化のための画素値変換特性の傾きの差が大きく、弊害の抑制効果が大きいことが分かる。
図5の最終導出部902から出力された式(6)を用いて、画素値変換部903が変換を行い、撮像素子の温度を加味してノイズ正規化された画像データが生成され、ノイズ低減処理部401に出力される。
図9を参照して、入力処理部402におけるノイズ正規化パラメータの導出および取得のシーケンスを説明する。S901で入力処理部402は、撮像部105から画像データを取得する。S902では、S901で取得された画像データに基づいて、画像を形成する有効画素領域とは異なる領域である遮光領域での暗電流ノイズ量を計測して出力する処理が行われる。ノイズ正規化部411は、暗電流ノイズ量と、予め記憶部103に格納された暗電流ノイズ量とを比較し、S901で取得された画像データの有効画素領域における暗電流ノイズ量を推定する。これにより、SUのパラメータが導出される。S903では、S901で取得された画像データに基づいてWB係数を計測して出力する処理が行われる。
S904にてノイズ正規化部411は、撮影情報取得部412から撮影ISO感度情報を取得し、予め記憶部103に格納された暗電流および光ショットノイズ量の対応表を参照する。これらの情報に基づいて、撮影ISO感度での暗電流および光ショットノイズ量の情報が取得される。S905でノイズ正規化部411は、S902〜S904での各出力結果に基づいて、中間ノイズ正規化パラメータである式(5)を算出し、中間データを求める。
S906では、撮影時の補正量ΔSUが取得される。ノイズ正規化部411は、撮影情報取得部412からの撮影ISO感度情報、および撮像部105の温度センサ出力情報を用いて、図7で示されるように、撮影ISO感度でのΔSU対温度センサ出力の関係式から、撮影時のΔSUを算出する。本実施形態では、ΔSU対温度センサ出力の関係式に、撮影情報取得部412からの温度センサ出力情報を代入してΔSUを算出する例を説明したが、これに限るものではない。例えば、ΔSU対温度センサ出力の対応表のデータを、撮影ISO感度ごとに予め記憶部103が記憶しており、当該データを用いてΔSUを算出してもよい。あるいは、ΔSU対撮影ISO感度の関係式または対応表のデータを、温度センサ出力ごとに予め記憶部103が記憶しており、当該データを用いてΔSUを算出してもよい。
S907で最終導出部902は、S905、S906の出力結果に基づいて、最終的なノイズ正規化パラメータとして、式(6)を導出する処理を行い、一連の処理を終える。
以上のように、本実施形態では、撮影ISO感度および温度センサの出力に基づいて導出した補正量ΔSUを用いることで、NLM法によるノイズ低減処理の実行率を適応的に調整できる。これにより、ノイズ状況に依らず、NLM法によるノイズ低減処理にて類似度の誤算出による弊害を引き起こすことなく、適切にノイズ低減処理を実行できる。
次に、図4に示すノイズ低減処理部401を説明する。着目領域取得部403と参照画素選択部404には、入力処理部402で生成された画像データが入力される。着目領域取得部403は、入力処理部402から入力された画像データにおける着目画素の画素値と、マッチング領域に対応する着目領域に含まれる画素の画素値を取得する。図2(A)に示す例では、マッチング領域が3画素×3画素の領域に設定されており、着目画素を中心とする3画素×3画素の矩形領域に含まれる9画素の画素値が取得される。着目領域取得部403は、取得した各画素値を類似度算出部407に出力する。
参照画素選択部404は、着目画素の出力値を算出するための重み付き平均の演算処理に用いる参照画素を選択する。参照画素選択部404は、予め定められた参照画素群204の中から、未処理の画素を順次、参照画素として選択する。図2(A)に示す例では、参照画素群204が着目画素を含む25画素に設定されており、参照画素選択部404は、着目画素に対して25回に亘って参照画素を選択する。参照画素選択部404は、選択した画素の画素位置を示す情報を参照領域取得部406に出力する。
参照領域取得部406は、入力処理部402により入力される画像データから、参照画素選択部404によって選択された参照画素の画素値と、マッチング領域によって決められる参照領域に含まれる画素の画素値を取得する。例えばマッチング領域が3画素×3画素の領域に設定されている場合、参照画素を中心とする3画素×3画素の矩形領域に含まれる9画素の画素値が取得される。着目領域に含まれる各画素と、参照領域に含まれる各画素は、それぞれ対応する位置にある。参照領域取得部406は、取得した各画素の画素値を類似度算出部407に出力する。
類似度算出部407は、式(2)に従い、着目領域と参照領域とにおいて対応する画素同士の差分を算出し、各差分の二乗値を総合して得られる差分二乗和に基づいて、着目画素に対する参照画素の類似度を算出する。類似度算出部407は、参照画素に対応する類似度をNLMノイズ低減処理部408および画素値決定部409に出力する。本実施形態では、着目画素の出力値を算出するために参照画素群204に含まれる25画素が参照画素として設定される。したがって、類似度算出部407は、着目画素の出力値を決定するために25回に亘って類似度を算出する。
NLMノイズ低減処理部408は式(1)を用いて、各参照画素の画素値と、類似度算出部407に基づく各参照画素に対応する重みとから重み付き平均値を算出し、NLMノイズ低減処理による着目画素の出力値を算出する。これと並行して、非NLMノイズ低減処理部405は、15画素×15画素の画素領域を用いるεフィルタを用いて、非NLMノイズ低減処理による着目画素の出力値を算出する。画素値決定部409は、まず類似度算出部407から取得した類似度に基づき、式(4)で求まる積算類似度Cと閾値Tとの大小比較を行う。比較結果が条件「C≦T」を満たす場合、画素値決定部409は撮像部105からの出力に対し、非NLMノイズ低減処理部405を経由して算出された画素値を、着目画素の出力値とする。他方、比較結果が条件「C>T」を満たす場合、画素値決定部409は撮像部105からの出力に対し、NLMノイズ低減処理部408を経由して算出された画素値を、着目画素の出力値とする。画素値決定部409は、着目画素の出力値を逐次、出力部410に送る。なお本実施形態では、εフィルタによるノイズ低減処理と、Non Local Means法によるノイズ低減処理のいずれかを選択する処理を例にあげて説明を行ったが、これに限られるものでない。2つの閾値T1とT2(T1>T2)を用意し、CがT2以下であればεフィルタによるノイズ低減処理を選択し、CがT1より大きい場合にNon Local Means法によるノイズ低減処理を選択する処理が実行される。そして、CがT2より大きく、かつ、T1以下であれば、Cの値が大きくなるほど、Non Local Means法によるノイズ低減処理に対する比率が大きくなるように、これら2つのノイズ低減処理の結果を加重加算するようにしてもよい。
出力部410は、撮像画像における全ての画素について、ノイズ低減処理が行われた画素値(出力値)を有する出力画像データを出力する。出力部410は、CPU101の指示にしたがい、出力画像データをRAM102に一時的に記憶した後、表示部108や記憶部103に出力する。あるいは、ノイズ低減処理後の画像データは、汎用I/F部104に接続した外部メモリ107に出力されて記憶される。
本実施例によれば、ハードウェア上の負荷を最小限に抑えつつ、ノイズ量の変化に応じて適切なNon Local Means法によるノイズ低減処理を実行できるので、高画質な映像信号を取得することができる。
[第2実施例]
次に図10および図11を参照して、第2実施例を説明する。図10は、本実施例における入力処理部402の論理構成を示すブロック図である。暗部増幅部1004が追加され、画素値変換部903の前段に配置されていること以外、入力処理部402は第1実施例と同様の動作を行う。なお、第1実施例と同様の構成については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略する。主に、暗部増幅部1004を含むノイズ正規化部411の動作に関して説明する。
暗部増幅部1004は、撮像部105からの画像データに対し、暗部の画素値のみにゲインを乗算し、増幅した画素値信号を画素値変換部903に出力する。これにより、暗部に対応する画像データにおいて、黒潰れにより視認性が低下する可能性のある画像の補正を行い、視認性を向上させることができる。一方で、暗部の画素値にゲインをかける前には顕著でなかった暗部のノイズに対してもゲインがかかってしまうため、暗部のノイズが顕在化する可能性がある。これは、撮像部105からの出力画像データと暗部増幅部1004からの出力画像データとでノイズ状況が異なることを表している。この状態では、第1実施例で説明した、ノイズ正規化処理後の画像データを用いてノイズ低減処理を行うと問題が生じる。つまり、暗部増幅部1004の出力に対し、その出力とは異なる撮像部105からの出力画像データを用いて最終導出部902によるノイズ正規化を行われることになる。この場合、画素値変換部903が不適切なノイズ正規化による画像データを出力すると、その結果、不適切なノイズ正規化による画像データがノイズ低減処理部401に入力される。誤った類似度の算出結果によりノイズ低減効果が低下するという弊害を引き起こすことが懸念される。本実施例では、これに対処するために、最終導出部902は入力情報として、撮影情報取得部412から暗部補正ゲイン値を取得する。暗部補正ゲイン値は、ユーザが暗部補正を実施する設定で撮影した場合において、撮影シーンに応じて決定されるゲイン値であり、撮像画像データごとに決まる暗部補正時の最大ゲインの値となっている。
この暗部補正ゲイン値を用いて、最終導出部902はSUの補正値ΔSU2を算出する。図11は、横軸に示す暗部補正ゲイン値に対応する、縦軸の補正値ΔSU2の関係式を表わすグラフである。この関係式により算出されるΔSU2は、第1実施例にて詳述したノイズ正規化の際に用いるSUの補正値ΔSUと同様の作用を有する。すなわち、変換前の画素値Iと変換後の画素値Iとの関係は下記式(7)で表される。
=f(I+SU+ΔSU+ΔSU2) (7)
これにより、暗部増幅部1004の出力またはゲイン制御量を加味した、ノイズ状況に応じたノイズ正規化パラメータを導出することができる。よって、ノイズ低減処理部401への入力信号として、適切なノイズ正規化が行われた、入力処理部402からの出力を得ることができる。その結果、NLM法のノイズ低減処理において、類似度の誤算出時に弊害が引き起される可能性を低減し、適切にノイズ低減処理を行うことができる。
本実施例によれば、輝度レベルを制御するための暗部増幅処理によって画像データを補正して黒潰れによる画像の暗部の視認性が低下することを抑制できる。なお本実施例では、暗部補正によるゲインアップを考慮した補正量ΔSU2に関して言及したが、これに限るものではない。所定の明るさのゲイン補正時や、周辺光量補正等の周辺画素の輝度値に対する制御量に基づくゲインアップ等に対しても同様に設定すればよい。すなわち、所定のゲイン制御による輝度レベル補正において、最大補正ゲイン値を導出し、この最大補正ゲイン値に基づいて補正量ΔSU2を算出して設定する処理が行われる。
以上、第1実施例および第2実施例で説明したとおり、本実施形態ではノイズ低減処理部401への入力信号として、ノイズ正規化を実施した入力処理部402からの出力信号を用いる。画素値決定部409は、NLM法によるノイズ低減処理または非NLMノイズ低減処理を選択、あるいは、それぞれの低減処理によって算出された出力値を加重加算する。すなわち、ノイズ量の変化があったとしても、適切にノイズ正規化された画像データを出力することができるので、画素値決定部409はNLM法によるノイズ低減処理の実行率を的確に決定でき、弊害なくノイズ低減効果を奏する。
[その他の実施形態]
前記実施形態では、ノイズ量の増加に伴い、ノイズ正規化のための補正量であるΔSUまたは「ΔSU+ΔSU2」の値が大きく設定され、非NLMノイズ低減処理の実行率がΔSU=0のときに比べて相対的に大きくなる。非NLMノイズ低減処理では、εフィルタによるノイズ低減処理の場合、ノイズ低減効果を奏する反面、解像力が低下するという弊害がある。
そこで、解像力の低下を抑制するために、画素値決定部409がNLM法によるノイズ低減処理の実行率または使用率を出力し、出力結果を用いてエッジ強調量を調整してもよい。つまり、解像力低下の場合にはエッジ強調量が増加させるべく調整による変更が行われる。ここで、NLM法によるノイズ低減処理の使用率は、画像データの全画素数に対する、NLM法でのノイズ低減処理により変換された画素数の割合等で表わされる。あるいは、最終導出部902が補正量ΔSUまたは「ΔSU+ΔSU2」を出力し、出力結果を用いてエッジ強調量を変更してもよい。あるいは、NLM法によるノイズ低減処理の実行率もしくは使用率、または、ΔSUの出力結果を用いて、元画像データである、撮像部105からの画像データの混合割合を上げて画像処理が行われることで、解像力の低下を抑制できる。画像処理による解像力の制御では、画像処理前の、撮像素子からの出力画素値、および、ノイズ低減処理による画像処理後の出力画素値を、それぞれ所定の混合割合で混合した画素値が着目画素の画素値となる。混合割合は複数の画素値の合成比率に相当し、適応的に設定される。混合割合に基づく画素値の加重平均の演算処理によって画像合成が行われる。例えば混合割合は、NLM法によるノイズ低減処理の実行率もしくは使用率、および、ΔSUもしくは「ΔSU+ΔSU2」に応じて設定される。着目画素に対する画像処理前の撮像素子からの出力画素値への置き換えが多くなるように混合割合を変化させることにより、解像力の低下を抑制することができる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 CPU
105 撮像部
401 ノイズ低減処理部
402 入力処理部
411 ノイズ正規化部
412 撮影情報取得部
901 中間ノイズ正規化パラメータ導出部
902 最終ノイズ正規化パラメータ導出部
903 画素値変換部
1004 暗部増幅部

Claims (12)

  1. 画像データおよび前記画像データのノイズ量に関係する関連情報を取得する取得手段と、
    前記関連情報に基づいて設定した補正量で前記画像データの補正を行い、該補正が行われた画像データに第1の領域と複数の第2の領域を設定し、前記第1の領域に対する前記複数の第2の領域それぞれの類似度を算出する類似度算出手段と、
    前記類似度に基づいて第1のノイズ低減処理を行い、前記類似度を用いずに第2のノイズ低減処理を行う処理手段と、
    前記第1のノイズ低減処理で得られた値と前記第2のノイズ低減処理で得られた値の少なくともいずれかに基づいて、出力値を決定する決定手段と、を備え、
    前記第1の領域は、前記画像データの着目画素の位置を基準とする複数の画素を含む領域であり、前記第2の領域のそれぞれは、前記着目画素の周囲に位置するいずれかの参照画素の位置を基準とする複数の画素を含む領域であり、
    前記決定手段は、前記類似度に基づいて、前記第1のノイズ低減処理にて得られた値と前記第2のノイズ低減処理にて得られた値のいずれかを選択するか、または前記第1のノイズ低減処理にて得られた値と前記第2のノイズ低減処理にて得られた値を加重加算することで出力値を決定する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記関連情報は、画像が撮像されたときの温度の情報を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記取得手段は、撮像素子の温度を検出する検出手段により前記温度の情報を取得し、
    前記類似度算出手段は、前記温度が予め定められた温度である場合に算出される第1のパラメータに対し、前記温度の変化に対応する前記補正量により補正された第2のパラメータを用いて、前記画像データの補正を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記類似度算出手段は、画素値の入出力特性の変換式を用いたノイズ正規化を行う正規化手段を備え、
    前記正規化手段は、予め定められた前記撮像素子の温度にて当該撮像素子から出力される画像データの画素値によらずに一定のノイズ量となる画像データを生成する処理を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記取得手段により取得される画像データの輝度レベルを制御する制御手段を備え、
    前記類似度算出手段は、前記制御手段により制御され、かつ、前記関連情報に基づいて設定した補正量で補正された画像データから前記類似度を算出する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記制御手段は、前記画像データの暗部の画素値に対して増幅による補正を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記処理手段は、前記第1のノイズ低減処理が実行される頻度または前記補正量により、前記着目画素に対するエッジ強調量を変更する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記処理手段は、画像処理前の画像データの画素値と、ノイズ低減処理が行われた画像処理後の画素値とを合成して前記着目画素の画素値とする処理を行う
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記処理手段は、画像処理前の画像データの画素値と、ノイズ低減処理が行われた画像処理後の画素値とを合成する割合を、前記補正量により変更する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記処理手段は、前記第1のノイズ低減処理にて、前記類似度により前記参照画素に対応する重みを算出して加重平均の演算処理を行い、前記第2のノイズ低減処理にて、前記着目画素と前記参照画素との信号差が閾値以下となる参照画素の平均値を前記着目画素の画素値とする処理を行う
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置と、撮像素子を備える
    ことを特徴とする撮像装置。
  12. 画像データのノイズ低減処理を行う画像処理装置にて実行される画像処理方法であって、
    前記画像データおよび前記画像データのノイズ量に関係する関連情報を取得する工程と、
    前記関連情報に基づいて設定した補正量で前記画像データの補正を行い、該補正が行われた画像データに第1の領域と複数の第2の領域を設定し、前記第1の領域に対する前記複数の第2の領域それぞれの類似度を算出する類似度算出工程と、
    前記類似度に基づいて第1のノイズ低減処理を行い、前記類似度を用いずに第2のノイズ低減処理を行う工程と、
    前記第1のノイズ低減処理で得られた値と前記第2のノイズ低減処理で得られた値の少なくともいずれかに基づいて、出力値を決定する決定工程と、を有し、
    前記第1の領域は、前記画像データの着目画素の位置を基準とする複数の画素を含む領域であり、前記第2の領域のそれぞれは、前記着目画素の周囲に位置するいずれかの参照画素の位置を基準とする複数の画素を含む領域であり、
    前記決定工程において、前記類似度に基づいて、前記第1のノイズ低減処理にて得られた値と前記第2のノイズ低減処理にて得られた値のいずれかを選択するか、または前記第1のノイズ低減処理にて得られた値と前記第2のノイズ低減処理にて得られた値を加重加算することで出力値を決定する
    ことを特徴とする画像処理方法。


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